JP3385964B2 - 印刷装置および印刷方法並びに記録媒体 - Google Patents

印刷装置および印刷方法並びに記録媒体

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JP3385964B2
JP3385964B2 JP08285398A JP8285398A JP3385964B2 JP 3385964 B2 JP3385964 B2 JP 3385964B2 JP 08285398 A JP08285398 A JP 08285398A JP 8285398 A JP8285398 A JP 8285398A JP 3385964 B2 JP3385964 B2 JP 3385964B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドットを形成して
画像を印刷する印刷装置および印刷方法並びにそのため
のプログラムを記録した記録媒体に関し、詳しくは入力
された画像データの解像度よりも高い解像度で画像を印
刷する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンピュータの出力装置とし
て、ヘッドから吐出される数色のインクによりドットを
形成して画像を記録するタイプのカラープリンタが提案
されており、コンピュータ等が処理した画像を多色多階
調で印刷するのに広く用いられている。かかるプリンタ
は、各ドットごとに見ればドットを形成した状態(オ
ン)と形成しない状態(オフ)の2値しか採ることがで
きず、2階調しか表現し得ない。従って、これらのプリ
ンタは、いわゆるハーフトーン処理により、所定の領域
に分散するドットのオン・オフの状態を制御して、原画
像データが有する多階調を表現している。近年、ドット
の径やインク濃度を多種類形成可能とすることにより、
各ドットごとにオン・オフの2値以上の状態を表現可能
とした多値プリンタも提案されているが、かかるプリン
タにおいても、このようなハーフトーン処理が必要であ
ることは変わりない。
【0003】かかるハーフトーン処理の代表的な手法と
しては、誤差拡散法とディザ法の2種類が知られてい
る。誤差拡散法とは、画像データの各画素の階調値と所
定の閾値との大小比較により前記2値化を行った際に生
じる階調値の誤差を、周辺の画素に一定の割合で拡散し
ていく方法である。かかる手法によれば、局所的には原
画像の階調値と印刷されるドットにより表現される濃度
との間に誤差が生じるものの、周辺の画素に誤差を分散
することにより、所定の領域で見ればこの誤差を解消す
ることができる。このため高画質による印刷を実現する
ことができる利点がある。
【0004】一方、ディザ法とは、所定のディザパター
ンにより設定された閾値と、各画素の階調値との大小比
較によりドットの形成の有無を判定する方法である。デ
ィザパターンは、一定階調のベタ領域に対して該階調値
と印刷されるドットにより表現される濃度との間の誤差
を解消することができるように設定されているから、原
画像の階調値に近い階調値で画像を形成することができ
る。ディザ法は各画素ごとにドットの形成の有無を判定
するのみであり、周辺の画素への誤差の拡散等の処理を
する必要がないため、高速で処理可能であるという利点
がある。
【0005】従来は、高画質が要求される場合には誤差
拡散法によりハーフトーン処理を行い、高速での印刷が
要求される場合にはディザ法によるハーフトーン処理を
行うというように、両者を使い分けていた。かかる使い
分けは、高画質が要求され誤差拡散法を適用した場合、
ディザ法よりは処理速度が低下するものの、十分実用的
な範囲の印刷速度は確保されていたからこそ可能であっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年プリンタ
の高解像度化が進み、従来に比べてより多くのドットを
形成可能となった。これは、上記ハーフトーン処理を実
行すべき画素数が増えたことを意味している。この結
果、誤差拡散法による処理速度とディザ法による処理速
度には大きな開きが生じることとなった。
【0007】一般に誤差拡散法を実施した場合、各画素
辺りの処理時間がディザ法の5倍〜10倍必要である。
従来のプリンタは解像度が、例えば720DPI(ドッ
ト・パー・インチ)であったため、仮にディザ法の5倍
〜10倍程度の処理時間を要したとしても、誤差拡散法
の処理時間はまだ実用的な範囲に収まっていた。これに
対し、プリンタの解像度が4倍に向上し、縦横それぞれ
2880DPIとしたプリンタも考えられている。この
とき処理すべき画素数は16倍となる。この結果、誤差
拡散法とディザ法の処理時間の差は従来の約16倍に増
大してしまった。
【0008】一方、プリンタ自身も多ノズル化等により
印刷速度の向上が図られている。誤差拡散法による処理
の遅れは、印刷速度を向上したプリンタの能力を無駄に
するものともいうことができる。
【0009】とはいうものの、ディザ法によるハーフト
ーン処理では十分高画質な印刷を行うことができないと
いう問題もあった。近年ではプリンタで印刷する原画像
データの高解像度化が進んでおり、印刷の画質に対する
要求はますます厳しくなっている。ディザ法によるハー
フトーン処理ではかかる要求には十分応えられなかっ
た。
【0010】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、多量の画像デー
タのハーフトーン処理を高速で実現しつつ、高画質な画
像の記録を可能とする技術を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の印
刷装置は、次の構成を採用した。各画素ごとに階調値を
有する第1の解像度からなる画像データに応じて、前記
各画素について複数のドットを形成することにより前記
階調を表現し、前記第1の解像度よりも高い第2の解像
度で画像を印刷する印刷装置であって、前記画像データ
を前記第2の解像度よりも小さい範囲で予め定められた
第3の解像度のデータとして入力する画像データ入力手
段と、前記第3の解像度の画像データを構成する各画素
について、前記印刷装置が各ドットごとに表現可能な階
調値である印刷階調値よりも大きく、かつ前記画像デー
タの階調値よりも小さい所定の階調値に、誤差拡散によ
り多値化を行って第2の画像データを生成する第1の多
値化手段と、前期第2の画像データの解像度を前記第2
の解像度に変換することにより、該第2の画像データか
ら第3の画像データを生成する解像度変換手段と、前記
第1の多値化手段よりも処理時間の短い多値化手段によ
り、前記第3の画像データを構成する各画素の階調値を
前記印刷階調値に多値化することにより、該第3の画像
データから第4の画像データを生成する第2の多値化手
段と、該第4の画像データに応じてドットを形成するド
ット形成手段とを備えることを要旨とする。
【0012】本発明の印刷方法は、各画素ごとに階調値
を有する第1の解像度からなる画像データに応じて、前
記各画素について複数のドットを形成することにより前
記階調を表現し、前記第1の解像度よりも高い第2の解
像度で画像を印刷する印刷方法であって、(a)前記画
像データを前記第2の解像度よりも小さい第3の解像度
のデータとして入力する工程と、(b)前記第3の解像
度の画像データを構成する各画素について、前記各ドッ
トごとに表現可能な階調値である印刷階調値よりも大き
く、かつ前記画像データの階調値よりも小さい所定の階
調値に、誤差拡散により多値化を行って第2の画像デー
タを生成する工程と、(c)前期第2の画像データの解
像度を前記第2の解像度に変換することにより、該第2
のデータから第3の画像データを生成する工程と、
(d)前記工程(b)における多値化よりも処理速度を
重視した方法により、前記第3の画像データを構成する
各画素の階調値を前記印刷階調値に多値化することによ
り、該第3の画像データから第4の画像データを生成す
る工程と、(e)該第4の画像データに応じてドットを
形成する工程とを備えることを要旨とする。
【0013】上記印刷装置および印刷方法では、第1の
多値化として前記第3の解像度で画像データを多値化
し、第2の多値化としてこの画像データを前記第2の解
像度に解像度変換すると共に前記印刷階調値に多値化す
る。このように画像データを2段階の処理でハーフトー
ン処理することにより、画質を維持しつつ高速な処理を
実現することができる。つまり、上述の印刷装置等で
は、前記第3の解像度による多値化を画質に優れたハー
フトーン処理である誤差拡散により実行する。この際、
第2の解像度、即ち印刷装置が印刷する高い解像度に対
応したデータについて誤差拡散を行えば、処理時間が膨
大となる。上述の発明では、第2の解像度よりも低い解
像度に対応したデータについて誤差拡散を行っているた
め、処理速度を一定の範囲に抑えることができる。こう
して処理された画像データを第2の多値化として高速に
ハーフトーン処理することが可能な方法で多値化すれ
ば、全体として高速かつ高画質なハーフトーン処理が可
能となるのである。
【0014】上記第2の多値化手段には、種々のハーフ
トーン処理が適用可能であり、例えば前記第2の多値化
手段は、ディザ法による多値化を行って前記第4の画像
データを生成する手段であるものとすることもできる。
【0015】なお、上記印刷装置および印刷方法におい
ては、画像データの解像度が第1の多値化で取り扱う第
3の解像度と等しいものであっても、異なるものであっ
てもよい。上記印刷装置における画像データ入力手段お
よび上記印刷方法における工程(a)は画像データの解
像度が第3の解像度と等しい場合には、そのまま画像デ
ータを入力し、異なる場合には第3の解像度に変換しつ
つ入力するものの双方を含んでいる。
【0016】もちろん、上記印刷装置において、画像デ
ータの解像度と第3の解像度が異なることを前提とし
て、前記画像データ入力手段は、さらに前記第1の解像
度からなる画像データを前記第3の解像度の画像データ
に変換する入力解像度変換手段を備えるものとしても構
わない。
【0017】また、第3の解像度は、印刷装置が最終的
に印刷を実施する第2の解像度よりも低い解像度である
ことを要するが、画像データの解像度との関係について
は、特に制限はない。つまり、第3の解像度は画像デー
タの解像度よりも低くても、高くても構わない。もちろ
ん、第3の解像度が画像データの解像度よりも高いこと
が望ましいのはいうまでもない。
【0018】本発明の印刷装置においては、前記第1の
多値化手段における所定の階調値は、前記第2の画像デ
ータを構成する各画素ごとに前記印刷装置が表現し得る
階調値として、前記第3の解像度と前記第2の解像度と
の比および前記印刷階調値に基づいて定まる所定の階調
値とすることが望ましい。
【0019】印刷装置は、第3の解像度に対応した画像
データの各画素に対し、複数のドットを形成することに
より第2の解像度で画像を印刷する。これは、第3の解
像度からなる画像データの各画素について、いわゆる面
積階調を実現することを意味している。面積階調の意味
を図26を用いて説明する。図26は、第2の解像度が
第3の解像度の2倍である場合の面積階調の様子を示す
説明図である。かかる場合には、第3の解像度における
画像データの各画素ごとに図26に示す4つのドットが
それぞれ形成可能である。従って、この各画素に対し、
図26(a)〜図26(e)に示す5種類の明度が表現
可能であることになる。図26は各ドットごとに2値的
な表現を行う場合について示しているが、ドットごとに
n値の表現が可能である場合には、階調値4×(n−
1)までの表現が可能となる。
【0020】また、面積階調により表現可能な階調数
は、第3の解像度と第2の解像度との比によっても変化
する。例えば、第2の解像度が第3の解像度の3倍であ
れば、各ドットごとにn値表現を行う場合、階調値9×
(n−1)までの階調値が表現可能となる。一般に第2
の解像度が第3の解像度のm倍であるとすれば、次式
(1)で表される階調値まで表現可能となる。
【0021】
【数1】
【0022】第1の多値化における階調値が上式(1)
で表される階調値よりも大きい場合には、面積階調によ
り全ての階調を表現できるという訳ではないから、第2
の多値化の際に誤差を生じることになり画質が低下す
る。一方、第1の多値化における階調値が上式(1)で
表される階調値よりも小さい場合には、階調につき印刷
装置で表現可能な範囲に余裕を生じる。上記発明によれ
ば、第1の多値化における階調値を前記第2の画像デー
タを構成する各画素ごとに前記印刷装置が表現し得る階
調値に基づいて設定するため、最も高画質での印刷を実
現することができる。なお、かかる発明における階調値
は、例えば上式(1)に基づいて設定することができる
が、これに限定されるものではない。画像データの階調
値がビットで表される場合には、上式(1)に基づいて
設定された階調値に近い範囲でビットが有効に活用でき
る階調値に設定することも可能である。
【0023】また、前記第3の解像度は、前記第1の多
値化手段による処理時間に基づいて定められる上限値
と、人間の視覚強度に応じて定められる下限値との間で
定められる所定の値とすることが望ましい。
【0024】上記発明における第3の解像度は、第1の
多値化手段において、誤差拡散により処理される画素数
に影響するパラメータである。第3の解像度が高くなる
程、処理すべき画素数が増えることになる。誤差拡散は
高画質ではあるものの処理に比較的長い時間を要するた
め、印刷装置全体の処理時間の短縮を図るためには処理
すべき画素数、即ち第3の解像度は低い方が望ましい。
【0025】一方、第3の解像度が低くなれば、誤差拡
散が高画質な処理であるとはいっても、第1の多値化を
行った後の画像データの画質が低下することになるた
め、十分高画質の印刷を実行することはできない。解像
度の低下は印刷された画像の滑らかさの低下等として現
れるため、人下の視覚強度をパラメータとして判断する
ことができる。視覚強度が強い解像度では滑らかさの低
下を敏感に感知することができ、視覚強度が低い解像度
になれば若干の滑らかさの低下は感知し難くなる。従っ
て、高画質での印刷を可能とするためには、人間の視覚
強度が所定の強度以下となる解像度で処理することが好
ましく、第3の解像度は高い方が望ましい。
【0026】上記発明の印刷装置では、このように第3
の解像度が処理速度および画質に与える影響を把握し、
両者を勘案して該解像度を設定するため、高画質を保持
しつつ高速処理を図ることができる。もっとも、処理時
間や画質に対する要求が厳格ではない場合等は、上述の
解像度以外の解像度を用いるものとしても構わないのは
当然である。
【0027】上記印刷装置において、該印刷装置は、第
1の演算回路を備える画像処理装置と、第2の演算回路
を備えるプリンタと、両者の間で画像データを含むデー
タの転送を可能とするデータ転送手段とから構成され、
前記画像処理装置は、少なくとも前記データ入力手段
と、前記第1の多値化手段とを実現する装置であり、前
記プリンタは、少なくとも前記解像度変換手段と、前記
第2の多値化手段と、前記ドット形成手段とを実現する
装置であるものとすることが望ましい。
【0028】印刷装置は、例えばパーソナルコンピュー
タ等のいわゆる画像処理装置とプリンタとから構成され
ることが多い。上記発明では、かかる構成を有する印刷
装置について、誤差拡散による第1の多値化を画像処理
装置により行い、第2の多値化をプリンタで実行する。
一般に画像処理装置は、画像データの処理速度がプリン
タよりも速いのが通常であるため、上記発明によれば、
処理に時間を要する誤差拡散を画像処理装置で実行する
ことにより、処理の高速化を図ることができる。また、
上記印刷装置によれば、画像処理装置による第1の多値
化とプリンタによる第2の多値化を並行して実行するこ
とも可能であるため、更なる高速化が可能でもある。な
お、上述の演算回路としてはCPUなど汎用の演算回路
であってもよいし、上記処理を行う専用の演算回路であ
っても構わない。また、画像処理装置の演算回路は汎用
の演算回路であり、プリンタの演算回路は専用の演算回
路というように両者を組み合わせたものとしても構わな
い。
【0029】かかる印刷装置において、前記第1の多値
化手段における所定の階調値は、前記転送手段による画
像データの転送速度に応じて定められた所定の階調値で
あるものとすることができる。
【0030】印刷装置を画像処理装置とプリンタとから
構成した場合、印刷に要する時間には両者間のデータの
転送時間も含まれる。印刷装置では転送されるデータが
膨大であるため、印刷装置全体の処理速度はこのデータ
の転送時間によって決まることも多い。上記階調値は、
画像処理装置からプリンタに転送されるデータ量に影響
を与えるパラメータである。例えば、第1の多値化手段
における階調値が256階調とすれば、1画素当たり8
ビットのデータを転送することになる。これに対し、階
調値を32階調とすれば、1画素当たり5ビットのデー
タを転送すれば済む。つまり、32階調の場合は256
階調の場合に比べて各画素当たりのデータ転送量は5/
8倍で済むことになる。この分転送に要する時間が減少
することはいうまでもない。上記発明によれば、第1の
多値化手段における階調値をデータの転送速度を考慮し
て設定することにより、印刷装置全体の処理速度を実用
的な範囲に保つことができる。
【0031】また、上記印刷装置において、該印刷装置
は、第1の演算回路を備える画像処理装置と、第2の演
算回路を備えるプリンタと、両者の間で画像データを含
むデータの転送を可能とするデータ転送手段とから構成
され、前記画像処理装置は、少なくとも前記データ入力
手段と、前記第1の多値化手段と、前記解像度変換手段
と、前記第2の多値化手段とを実現する装置であり、前
記プリンタは、少なくとも前記ドット形成手段とを実現
する装置であるものとすることもできる。
【0032】つまり、印刷装置を画像処理装置とプリン
タの2つの装置から構成する場合には、画像処理装置で
第2の多値化までを実行し、プリンタでドットの形成を
実行することもできる。かかる印刷装置では、画像処理
装置とプリンタとの間のデータ転送量を減らすことはで
きないが、以下に示すような態様による印刷装置も実現
可能となる。
【0033】例えば、前記画像処理装置における前記画
像データ入力手段が、さらに前記第3の解像度の値を変
更可能な手段を備える印刷装置である。
【0034】かかる印刷装置によれば、該装置の使用者
が自由に第3の解像度を変更可能となる。先に説明した
通り、第3の解像度は、印刷装置の処理速度および画質
の双方に影響を与えるパラメータである。第3の解像度
が高い程、処理速度が低下する一方高画質になる。逆に
第3の解像度が低い程、処理速度が向上する一方画質が
低下する。印刷すべき画像データは常に一定の画質を要
求するものとは限らない。フルカラーの画像データであ
っても、解像度の高いディジタルカメラ等で撮影したデ
ータもあれば、比較的解像度の低いスキャナから取り込
んだデータもある。また、同じ画像データであっても、
プレゼンテーションに用いる資料のように高画質が要求
される場合もあれば、資料のレイアウト確認等のために
試し印刷を行う場合もある。上記印刷装置によれば、使
用者が処理速度と画質の双方を勘案して、第3の解像度
を設定できるため、印刷装置の利便性を向上することが
できる。
【0035】以上で説明した種々の印刷装置において、
前記画像処理装置は、少なくとも前記データ入力手段
と、前記第1の多値化手段と、前記解像度変換手段と、
前記第2の多値化手段とを実現して前記第4の画像デー
タを生成する第1の印刷データ生成手段に加えて、前記
画像データを前記第2の解像度に変換しつつ、単一の多
値化手段により該画像データを構成する各画素の階調値
を前記印刷階調値に多値化する第2の印刷データ生成手
段と、前記第1の印刷データ生成手段と前記第2の印刷
データ生成手段とを選択的に実行可能な選択手段とを備
えることもできる。
【0036】かかる印刷装置では、2つの多値化手段、
即ち誤差拡散法による多値化手段と処理時間の短い多値
化手段とによりドットの形成に共するデータを生成する
モードと、単一の多値化手段によりドットの形成に共す
るデータを生成するモードとを選択することができる。
ここで用いられる単一の多値化手段とは、誤差拡散法に
よる多値化やディザ法による多値化等の種々の多値化を
適用することができる。また、単一の多値化手段は1種
類に限らず、種々用意しておいてもよい。例えば、2つ
の多値化手段によりデータを生成するモードの他に、誤
差拡散によってデータを生成するモードおよびディザ法
によってデータを生成するモードを備え、3者から1つ
を選択可能としてもよい。2つの多値化手段によりデー
タを生成するモードを選択した場合には、さらに前記第
3の解像度の値を変更可能としてもよい。
【0037】かかる印刷装置によれば、標準的には2つ
の多値化手段によりデータを生成するモードを用い、例
えば高速で印刷したい場合には、ディザ法などの処理時
間の短い多値化のみを用いてデータを生成するモードを
選択し、特に高画質な印刷を欲する場合には誤差拡散の
みを用いてデータを生成するモードを選択するというよ
うに用途に応じたデータの生成モードを用いることがで
きる。この結果、印刷装置の利便性を大きく向上するこ
とができる。
【0038】以上で説明した本発明の印刷装置は、ドッ
トを記録するためのハーフトーン処理をコンピュータに
より実現させることによっても構成することができるた
め、本発明は、かかるプログラムを記録した記録媒体と
しての態様を採ることもできる。
【0039】本発明の第1の記録媒体は、各画素ごとに
階調値を有する第1の解像度からなる画像データに応じ
て、前記各画素について複数のドットを印刷装置により
形成して前記階調を表現し、前記第1の解像度よりも高
い第2の解像度で画像を印刷するためのプログラムをコ
ンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体であって、
前記画像データを前記第2の解像度よりも小さい第3の
解像度のデータとして入力する機能と、前記第3の解像
度の画像データを構成する各画素について、前記各ドッ
トごとに表現可能な階調値である印刷階調値よりも大き
く、かつ前記画像データの階調値よりも小さい所定の階
調値に、誤差拡散により多値化を行って第2の画像デー
タを生成する機能と、前期第2の画像データの解像度を
前記第2の解像度に変換することにより、該第2の画像
データから第3の画像データを生成する機能と、誤差拡
散よりも処理速度を重視した方法により、前記第3の画
像データを構成する各画素の階調値を前記印刷階調値に
多値化することにより、該第3の画像データから第4の
画像データを生成する機能とをコンピュータにより実現
可能なプログラムを記録した記録媒体である。
【0040】本発明の第2の記録媒体は、各画素ごとに
階調値を有する第1の解像度からなる画像データに応じ
て、前記各画素について複数のドットを印刷装置により
形成して前記階調を表現し、前記第1の解像度よりも高
い第2の解像度で画像を印刷するためのプログラムのう
ち、印刷に直接共するデータを前記印刷装置が解像度お
よび階調値を変換して生成するための基礎となる画像デ
ータを前記第1の解像度からなる画像データから生成す
るためのプログラムをコンピュータ読みとり可能に記録
した記録媒体であって、少なくとも、前記画像データを
前記第2の解像度よりも小さい第3の解像度のデータと
して入力する機能と、前記第3の解像度の画像データを
構成する各画素について、前記各ドットごとに表現可能
な階調値である印刷階調値よりも大きく、かつ前記画像
データの階調値よりも小さい所定の階調値に、誤差拡散
により多値化を行って第2の画像データを生成する機能
とをコンピュータにより実現可能なプログラムを記録し
た記録媒体である。
【0041】本発明の第3の記録媒体は、各画素ごとに
階調値を有する第1の解像度からなる画像データに応じ
て、前記各画素について複数のドットを印刷装置により
形成して前記階調を表現し、前記第1の解像度よりも高
い第2の解像度で画像を印刷するためのプログラムのう
ち、少なくとも階調値を変化することにより前記画像デ
ータから生成された第2の画像データを受け取って印刷
に直接共するデータを生成する機能をコンピュータ読み
とり可能に記録した記録媒体であって、前記第2の解像
度よりも小さい第3の解像度と、前記各ドットごとに表
現可能な階調値である印刷階調値よりも大きく、かつ前
記画像データの階調値よりも小さい所定の階調値とで構
成される前記第2の画像データを入力する機能と、前期
画像データの解像度を、前記第3の解像度から前記第2
の解像度に変換する機能と、前記第2の解像度に変換さ
れた画像データを構成する各画素の階調値を、前記印刷
階調値に多値化する機能とをコンピュータにより実現可
能なプログラムを記録した記録媒体である。
【0042】上記の各記録媒体に記録されたプログラム
が、前記コンピュータに実行されることにより、先に説
明した本発明の印刷装置を実現することができる。な
お、上記第2の記録媒体と第3の記録媒体については、
それぞれ画像処理装置とプリンタに備えられたコンピュ
ータにより実行されることにより、両者一体として本発
明の印刷装置を実現することができる。
【0043】なお、記憶媒体としては、フレキシブルデ
ィスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、
ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの
符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置
(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等
の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用でき
る。また、コンピュータに上記の印刷装置の制御機能を
実現させるコンピュータプログラムを通信経路を介して
供給するプログラム供給装置としての態様も含む。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例に基づき説明する。 (1)装置の構成 図1は、本発明の一実施例としての印刷装置の構成を示
すブロック図である。図示するように、コンピュータ9
0にスキャナ12とカラープリンタ22とが接続されて
おり、このコンピュータ90に所定のプログラムがロー
ドされ実行されることにより、全体として印刷装置とし
て機能する。図示するように、このコンピュータ90
は、プログラムに従って画像処理に関わる動作を制御す
るための各種演算処理を実行するCPU81を中心に、
バス80により相互に接続された次の各部を備える。R
OM82は、CPU81で各種演算処理を実行するのに
必要なプログラムやデータを予め格納しており、RAM
83は、同じくCPU81で各種演算処理を実行するの
に必要な各種プログラムやデータが一時的に読み書きさ
れるメモリである。入力インターフェイス84は、スキ
ャナ12やキーボード14からの信号の入力を司り、出
力インタフェース85は、プリンタ22へのデータの出
力を司る。CRTC86は、カラー表示可能なCRT2
1への信号出力を制御し、ディスクコントローラ(DD
C)87は、ハードディスク16やフレキシブルドライ
ブ15あるいは図示しないCD−ROMドライブとの間
のデータの授受を制御する。ハードディスク16には、
RAM83にロードされて実行される各種プログラムや
デバイスドライバの形式で提供される各種プログラムな
どが記憶されている。
【0045】このほか、バス80には、シリアル入出力
インタフェース(SIO)88が接続されている。この
SIO88は、モデム18に接続されており、モデム1
8を介して、公衆電話回線PNTに接続されている。コ
ンピュータ90は、このSIO88およびモデム18を
介して、外部のネットワークに接続されており、特定の
サーバーSVに接続することにより、画像処理に必要な
プログラムをハードディスク16にダウンロードするこ
とも可能である。また、必要なプログラムをフレキシブ
ルディスクFDやCD−ROMによりロードし、コンピ
ュータ90に実行させることも可能である。
【0046】図2は本印刷装置のソフトウェアの構成を
示すブロック図である。コンピュータ90では、所定の
オペレーティングシステムの下で、アプリケーションプ
ログラム95が動作している。オペレーティングシステ
ムには、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が
組み込まれており、アプリケーションプログラム95か
らはこれらのドライバを介して、プリンタ22に転送す
るための中間画像データMIDが出力されることにな
る。画像のレタッチなどを行うアプリケーションプログ
ラム95は、スキャナ12から画像を読み込み、これに
対して所定の処理を行いつつビデオドライバ91を介し
てCRTディスプレイ21に画像を表示している。スキ
ャナ12から供給されるデータORGは、カラー原稿か
ら読みとられ、レッド(R),グリーン(G),ブルー
(B)の3色の色成分からなる原カラー画像データOR
Gである。
【0047】このアプリケーションプログラム95が、
印刷命令を発すると、コンピュータ90のプリンタドラ
イバ96が、画像情報をアプリケーションプログラム9
5から受け取り、これをプリンタ22が処理可能な信号
(ここではシアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの各
色についての多値化された信号)に変換している。図2
に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、第
1解像度変換モジュール97と、色補正モジュール98
と、色補正テーブルLUTと、第1ハーフトーンモジュ
ール99と、転送用バッファ100とが備えられてい
る。
【0048】第1解像度変換モジュール97は、アプリ
ケーションプログラム95が扱っているカラー画像デー
タの解像度、即ち単位長さ当たりの画素数を、プリンタ
ドライバ96が扱うことができる解像度に変換する役割
を果たす。こうして解像度変換された画像データはまだ
RGBの3色からなる画像情報であるから、色補正モジ
ュール98は色補正テーブルLUTを参照しつつ、各画
素ごとにプリンタ22が使用するシアン(C)、マゼン
ダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のデ
ータに変換する。こうして色補正されたデータは例えば
256階調等の幅で階調値を有している。第1ハーフト
ーンモジュールは、ドットを分散して形成することによ
りプリンタ22でかかる階調値を表現するためのハーフ
トーン処理を実行する。但し、後で詳述するが、本実施
例の印刷装置では、各ドットの形成をするか否かの決定
をプリンタ22で行っている。従って、第1ハーフトー
ンモジュールでは、プリンタ22がドットの形成を決定
するのに都合の良い階調値への変換を行うのみであり、
各ドットの形成の有無というレベルでのハーフトーン処
理までは行わない。こうして処理された画像データは、
転送用バッファに一時的に蓄えられ、中間画像データM
IDとして適宜プリンタ22に転送される。
【0049】プリンタ22の内部には、図2に示す通
り、第2解像度変換モジュール111と、第2ハーフト
ーンモジュール112と、ラスタライザ113と、駆動
用バッファ114が備えられている。第2解像度変換モ
ジュール111は、コンピュータ90から転送される中
間画像データMIDの解像度を最終的にプリンタ22で
印刷するための解像度、即ち単位長さ当たりに形成する
ドット数に変換する。こうして解像度変換された画像デ
ータに対し、第2ハーフトーンモジュールは、最終的な
ドットの形成の有無を判定してハーフトーン処理を実行
する。ハーフトーン処理されたデータは、ラスタライザ
113により、実際にプリンタ22のヘッドに転送すべ
きデータ順に並べ替えられる。並び替えられたデータ
は、駆動用バッファ114に蓄えられ、全ノズル分のデ
ータが蓄えられたところで、ヘッドに転送される。図2
には示していないが、このデータに応じてヘッドがドッ
トを形成すると、画像が印刷される。
【0050】次に、図3によりプリンタ22の概略構成
を説明する。図示するように、このプリンタ22は、紙
送りモータ23によって用紙Pを搬送する機構と、キャ
リッジモータ24によってキャリッジ31をプラテン2
6の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ31に搭
載された印字ヘッド28を駆動してインクの吐出および
ドット形成を行う機構と、これらの紙送りモータ23,
キャリッジモータ24,印字ヘッド28および操作パネ
ル32との信号のやり取りを司る制御回路40とから構
成されている。
【0051】キャリッジ31をプラテン26の軸方向に
往復動させる機構は、プラテン26の軸と並行に架設さ
れキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、
キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を
張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検
出する位置検出センサ39等から構成されている。
【0052】なお、このキャリッジ31には、黒インク
(Bk)用のカートリッジ71とシアン(C1),ライ
トシアン(C2)、マゼンタ(M1),ライトマゼンダ
(M2)、イエロ(Y)の5色のインクを収納したカラ
ーインク用カートリッジ72が搭載可能である。シアン
およびマゼンダの2色については、濃淡2種類のインク
を備えていることになる。キャリッジ31の下部の印字
ヘッド28には計6個のインク吐出用ヘッド61ないし
66が形成されており、キャリッジ31の底部には、こ
の各色用ヘッドにインクタンクからのインクを導く導入
管67(図4参照)が立設されている。キャリッジ31
に黒(Bk)インク用のカートリッジ71およびカラー
インク用カートリッジ72を上方から装着すると、各カ
ートリッジに設けられた接続孔に導入管67が挿入さ
れ、各インクカートリッジから吐出用ヘッド61ないし
66へのインクの供給が可能となる。
【0053】インクの吐出およびドット形成を行う機構
について説明する。図4はインク吐出用ヘッド28の内
部の概略構成を示す説明図である。インク用カートリッ
ジ71,72がキャリッジ31に装着されると、図4に
示すように毛細管現象を利用してインク用カートリッジ
内のインクが導入管67を介して吸い出され、キャリッ
ジ31下部に設けられた印字ヘッド28の各色ヘッド6
1ないし66に導かれる。なお、初めてインクカートリ
ッジが装着されたときには、専用のポンプによりインク
を各色のヘッド61ないし66に吸引する動作が行われ
るが、本実施例では吸引のためのポンプ、吸引時に印字
ヘッド28を覆うキャップ等の構成については図示およ
び説明を省略する。
【0054】各色のヘッド61ないし66には、後で説
明する通り、各色毎に48個のノズルNzが設けられて
おり(図6参照)、各ノズル毎に電歪素子の一つであっ
て応答性に優れたピエゾ素子PEが配置されている。ピ
エゾ素子PEとノズルNzとの構造を詳細に示したの
が、図5である。図5上段に図示するように、ピエゾ素
子PEは、ノズルNzまでインクを導くインク通路68
に接する位置に設置されている。ピエゾ素子PEは、周
知のように、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて
高速に電気−機械エネルギの変換を行う素子である。本
実施例では、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間
に所定時間幅の電圧を印加することにより、図5下段に
示すように、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張
し、インク通路68の一側壁を変形させる。この結果、
インク通路68の体積はピエゾ素子PEの伸張に応じて
収縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子Ipとな
って、ノズルNzの先端から高速に吐出される。このイ
ンク粒子Ipがプラテン26に装着された用紙Pに染み
込むことにより、印刷が行われる。
【0055】図6は、インク吐出用ヘッド61〜66に
おけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明図で
ある。これらのノズルの配置は、各色ごとにインクを吐
出する6組のノズルアレイから成っており、48個のノ
ズルNzが一定のノズルピッチkで千鳥状に配列されて
いる。各ノズルアレイの副走査方向の位置は互いに一致
している。なお、各ノズルアレイに含まれる48個のノ
ズルNzは、千鳥状に配列されている必要はなく、一直
線上に配置されていてもよい。但し、図6に示すように
千鳥状に配列すれば、製造上、ノズルピッチkを小さく
設定し易いという利点がある。
【0056】本発明のプリンタ22は、図6に示した通
り一定の径からなるノズルNzを備えているが、かかる
ノズルNzを用いて径の異なる3種類のドットを形成す
ることができる。この原理について説明する。図7は、
インクが吐出される際のノズルNzの駆動波形と吐出さ
れるインクIpとの関係を示した説明図である。図7に
おいて破線で示した駆動波形が通常のドットを吐出する
際の波形である。区間d2において一旦、マイナスの電
圧をピエゾ素子PEに印加すると、先に図5を用いて説
明したのとは逆にインク通路68の断面積を増大する方
向にピエゾ素子PEが変形するため、図7の状態Aに示
した通り、メニスカスと呼ばれるインク界面Meは、ノ
ズルNzの内側にへこんだ状態となる。一方、図7の実
線で示す駆動波形を用い、区間d2に示すようにマイナ
ス電圧を急激に印加すると、状態aで示す通りメニスカ
スは状態Aに比べて大きく内側にへこんだ状態となる。
次に、ピエゾ素子PEへの印加電圧を正にすると(区間
d3)、先に図5を用いて説明した原理に基づいてイン
クが吐出される。このとき、メニスカスがあまり内側に
へこんでいない状態(状態A)からは状態Bおよび状態
Cに示すごとく大きなインク滴が吐出され、メニスカス
が大きく内側にへこんだ状態(状態a)からは状態bお
よび状態cに示すごとく小さなインク滴が吐出される。
【0057】以上に示した通り、駆動電圧を負にする際
(区間d1,d2)の変化率に応じて、ドット径を変化
させることができる。また、駆動波形のピーク電圧の大
小によってもドット径を変化させることができることは
容易に想像できるところである。本実施例では、駆動波
形とドット径との間のこのような関係に基づいて、ドッ
ト径の小さい小ドットを形成するための駆動波形と、2
番目のドット径からなるの中ドットを形成するための駆
動波形の2種類を用意している。図8に本実施例におい
て用いている駆動波形を示す。駆動波形W1が小ドット
を形成するための波形であり、駆動波形W2が中ドット
を形成するための波形である。両者を使い分けることに
より、一定のノズル径からなるノズルNzからドット径
が小中2種類のドットを形成することができる。
【0058】また、図8の駆動波形W1,W2の双方を
使ってドットを形成することにより、大ドットを形成す
ることができる。この様子を図8の下段に示した。図8
下段の図は、ノズルから吐出された小ドットおよび中ド
ットのインク滴IPs、IPmが吐出されてから用紙P
に至るまでの様子を示している。図8の駆動波形を用い
て小中2種類のドットを形成する場合、中ドットの方が
ピエゾ素子PEの変化量が大きいため、インク滴IPが
勢いよく吐出される。このようなインクの飛翔速度差が
あるため、キャリッジ31が主走査方向に移動しなが
ら、最初に小ドットを吐出し、次に中ドットを吐出した
場合、キャリッジ31の走査速度、両ドットの吐出タイ
ミングをキャリッジ31と用紙Pの間の距離に応じて調
整すれば、両インク滴を同じタイミングで用紙Pに到達
させることができる。本実施例では、このようにして図
8の2種類に駆動波形から最もドット径が最も大きい大
ドットを形成しているのである。なお、本実施例のプリ
ンタ22では、制御が容易であること等から、こうして
形成可能な3種類のドットのうち、小ドットと大ドット
の2種類を用いるものとしている。
【0059】最後にプリンタ22の制御回路40の内部
構成を説明するとともに、図6に示した複数のノズルN
zからなるヘッド28を駆動する方法について説明す
る。図9は制御回路40の内部構成を示す説明図であ
る。図9に示す通り、この制御回路40の内部には、C
PU41,PROM42,RAM43の他、コンピュー
タ90とのデータのやりとりを行うPCインタフェース
44と、紙送りモータ23、キャリッジモータ24およ
び操作パネル32などとの信号をやりとりする周辺入出
力部(PIO)45と、計時を行うタイマ46と、ヘッ
ド61〜66にドットのオン・オフの信号を出力する駆
動用バッファ47などが設けられており、これらの素子
および回路はバス48で相互に接続されている。また、
制御回路40には、所定周波数で駆動波形(図9参照)
を出力する発信器51、および発信器51からの出力を
ヘッド61〜66に所定のタイミングで分配する分配器
55も設けられている。制御回路40は、コンピュータ
90で処理されたドットデータを受け取り、これを一時
的にRAM43に蓄え、先に図2を用いて説明した第2
ハーフトーン等の処理を実行した後、所定のタイミング
で駆動用バッファ47に出力する。
【0060】制御回路40がヘッド61〜66に対して
信号を出力する形態について説明する。図10は、ヘッ
ド61〜66の1つのノズル列を例にとって、その接続
について示す説明図である。ヘッド61〜66の一つの
ノズル列は、駆動用バッファ47をソース側とし、分配
出力器55をシンク側とする回路に介装されており、ノ
ズル列を構成する各ピエゾ素子PEは、その電極の一方
が駆動用バッファ47の各出力端子に、他方が一括して
分配出力器55の出力端子に、それぞれ接続されてい
る。分配出力器55からは図12に示す通り、発信器5
1の駆動波形が出力されている。CPU41から各ノズ
ル毎にオン・オフを定め、駆動用バッファ47の各端子
に信号を出力すると、駆動波形に応じて、駆動用バッフ
ァ47側からオン信号を受け取っていたピエゾ素子PE
だけが駆動される。この結果、転送用バッファ47から
オン信号を受け取っていたピエゾ素子PEのノズルから
一斉にインク粒子Ipが吐出される。
【0061】図6に示す通り、ヘッド61〜66は、キ
ャリッジ31の搬送方向に沿って配列されているから、
それぞれのノズル列が用紙Pに対して同一の位置に至る
タイミングはずれている。従って、CPU41は、この
ヘッド61〜66の各ノズルの位置のずれを勘案した上
で、必要なタイミングで各ドットのオン・オフの信号を
転送用バッファ47を介して出力し、各色のドットを形
成している。また、図6に示した通り、各ヘッド61〜
66もノズルが2列に形成されている点も同様に考慮し
てオン・オフの信号の出力が制御されている。
【0062】本実施例では、単一の発信器51から図8
に示す駆動波形W1,W2を連続的に出力することによ
り径の異なるドットの形成を可能としているが、各駆動
波形を出力する発信器をそれぞれ用意し、その使い分け
によって径の異なるドットを形成するものとしてもよ
い。
【0063】以上説明したハードウェア構成を有するプ
リンタ22は、紙送りモータ23により用紙Pを搬送し
つつ(以下、副走査という)、キャリッジ31をキャリ
ッジモータ24により往復動させ(以下、主走査とい
う)、同時に印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし6
6のピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの吐出を行
い、ドットを形成して用紙P上に多色の画像を形成す
る。
【0064】なお、本実施例では、既に述べた通りピエ
ゾ素子PEを用いてインクを吐出するヘッドを備えたプ
リンタ22を用いているが、他の方法によりインクを吐
出するプリンタを用いるものとしてもよい。例えば、イ
ンク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発
生する泡(バブル)によりインクを吐出するタイプのプ
リンタに適用するものとしてもよい。
【0065】(2)ドット形成制御 次に本実施例の印刷装置におけるドット形成の制御処理
について説明する。なお、以下の説明では識別の容易の
ため、入力される画像データの解像度(これまでの説明
における「第1の解像度」)を「入力解像度」と呼ぶ。
また、最終的にプリンタ22で画像を印刷する際の解像
度(これまでの説明における「第2の解像度」)を「印
刷解像度」と呼ぶ。本実施例では印刷解像度が入力解像
度よりも高い場合を主対象としている。
【0066】図2にソフトウェア構成を示した通り、本
実施例の印刷装置では、ドット形成の制御処理は、コン
ピュータ90が実行する処理と、プリンタ22が実行す
る処理の2つから成っている。コンピュータ90が実行
するドット形成制御処理ルーチンの流れを図11に示
し、プリンタ22が実行するドット形成ルーチンの流れ
を図12に示す。また、実際の画像データに対し、ドッ
ト形成制御処理を実行した場合のデータの変遷を図13
〜図18に示す。詳細については後述するが、図13は
入力した画像データの例であり、図14は解像度を変換
した画像データの例である。図15は誤差拡散による多
値化を行った結果であり、図16はさらに解像度変換を
行った結果である。かかるデータに対し、図17のマト
リックスを用いてディザ法による多値化を行った結果が
図18である。以下、コンピュータ90が実行するドッ
ト形成制御処理ルーチンから順にその内容について説明
する。
【0067】図11に示すドット形成制御処理ルーチン
は、コンピュータ90のCPU81が実行する処理であ
る。この処理が開始されると、CPU81は、画像デー
タを入力する(ステップS100)。この画像データ
は、図2に示したアプリケションプログラム95から受
け渡されるデータであり、画像を構成する各画素ごとに
R,G,Bそれぞれの色について、値0〜255の25
6段階の階調値を有するデータである。この画像データ
の解像度は、原画像のデータORGの解像度等に応じて
変化する。図13に入力した画像データの例を示す。図
13の各マスは画素を意味しており、マス中の数字は各
画素の階調値を意味している。図13では、図示の便宜
のため、主走査方向および副走査方向にそれぞれ5画素
ずつを有するデータとしているが、現実の画像データは
膨大な画素からなっていることはいうまでもない。ま
た、現実の画像データはR,G,Bの各色について階調
値をそれぞれ有しているが、図13ではその中の1色に
ついて示した。
【0068】CPU81は、入力された画像データの解
像度を予め定められた所定の解像度(以下、第3の解像
度という)に変換する(ステップS105)。図14に
図13の画像データの解像度を変換した画像データの例
を示す。図14において、ハッチングを施した画素が解
像度変換により新たに生成されたデータであり、解像度
変換により図13の2倍の解像度のデータが作成されて
いる。本実施例では、線形補間による解像度変換を行っ
ている。例えば、画素da2のデータは、両隣の画素d
a1,da3の階調値を線形補間することにより、両者
の平均値である階調値51に設定される。本実施例で
は、第3の解像度を後に詳述する考え方に基づいて予め
設定してある。従って、入力された画像データ(図13
のデータに相当)の解像度に応じて、解像度変換の倍率
は変化する。入力画像データの解像度が第3の解像度と
同じである場合には、解像度変換の倍率は1倍となり、
解像度変換は実質的には行われないことになる。解像度
変換された段階における画像データは、各画素ごとに
R,G,Bの各色についての階調値を有するデータであ
る。
【0069】なお、この解像度変換は、「入力された画
像データの解像度<第3の解像度」の場合のみには限ら
れない。第3の解像度よりも高解像度の画像データに対
しては、一定の割合でデータを間引くことにより解像度
変換を行うことができる。
【0070】次に、CPU81は、色補正処理を行う
(ステップS110)。色補正処理とはR,G,Bの階
調値からなる画像データをプリンタ22で使用するC,
M,Y,Kの各色の階調値のデータに変換する処理であ
る。この処理は、R,G,Bのそれぞれの組み合わせか
らなる色をプリンタ22で表現するためのC,M,Y,
Kの組み合わせを記憶した色補正テーブルLUT(図2
参照)を用いて行われる。色補正テーブルLUTを用い
て色補正する処理自体については、公知の種々の技術が
適用可能であり、例えば補間演算による処理(例えば、
特開平4−144481記載の技術)が適用できる。
【0071】こうして色補正された画像データに対し
て、CPU81は誤差拡散による多値化処理処理を行う
(ステップS120)。ここでの多値化とは、原画像デ
ータの階調値(本実施例では256階調)よりも低く、
プリンタ22が各ドットごとに表現可能な階調値(本実
施例では、「ドットの形成なし」「小ドットの形成」
「大ドットの形成」の3値)よりも大きい範囲で予め定
めた第3の階調値に変換することをいう。この処理は図
2に示した第1ハーフトーンモジュール99に相当す
る。本実施例では、第3の階調値を32階調としてい
る。第3の階調値の設定方法については、後に詳述す
る。
【0072】図19は誤差拡散による多値化処理の流れ
を示すフローチャートである。この処理では、CPU8
1は画像データCdを入力し(ステップS122)、拡
散誤差補正データCdxの生成を行う(ステップS12
4)。ここで入力される画像データCdとは、先に図1
1の色補正処理(ステップS110)を施されたデータ
である。誤差拡散処理は処理済みの画素について生じた
階調表現の誤差をその画素の周りの画素に所定の重みを
付けて予め配分しておくので、ステップS124では該
当する誤差分を読み出し、これを今から処理しようと着
目している画素に反映させるのである。着目している画
素PPに対して、周辺のどの画素にどの程度の重み付け
で、この誤差を配分するかを、図20に例示した。着目
している画素PPに対して、キャリッジ31の走査方向
で数画素、および用紙Pの搬送方向後ろ側の隣接する数
画素に対して、濃度誤差が所定の重み(1/4,1/
8、1/16)を付けて配分される。誤差拡散処理につ
いては後で詳述する。
【0073】こうして生成された拡散誤差補正データC
dxと第1の閾値th1との大小を比較し(ステップS
126)、データCdxが閾値th1よりも小さい場合
には、多値化結果を表す階調値Cdrを値0に設定する
(ステップS128)。閾値th1はこのように多値化
した後の階調値Cdrが値0となるか否かを判定する基
準となる値であり、いずれの値に設定することもできる
が、本実施例では次のような考え方に基づき値4に設定
している。本実施例では原画像データが256階調で表
現されており、これを32階調に多値化するため、原画
像データの階調を均等に多値化しようとすれば8階調ご
とに区切ることが望ましい。つまり、原画像データの階
調値0〜値3までを多値化後の階調値0に割り当て、原
画像データの階調値4〜11までを多値化後の階調値1
に割り当てることが望ましい。原画像データの階調値が
多値化後にかかる割り当てとなる様、本実施例では閾値
th1を値4に設定しているのである。
【0074】補正データCdxが第1の閾値th1以上
である場合には、次に補正データCdxと第2の閾値t
h2との大小を比較し(ステップS130)、補正デー
タCdxが第2の閾値th2よりも小さい場合には、多
値化結果を表す階調値Cdrを値1に設定する(ステッ
プS132)。閾値th2は閾値th1と同様、原画像
データの階調値のうち多値化後の階調値1に割り当てる
べき範囲に基づいて設定されている。
【0075】フローチャートでは、明示していないが、
以下、同様に閾値th3,th4・・・と補正データC
dxとの大小関係を比較して、それぞれ多値化後の階調
値Cdrを設定していく。本実施例では、32階調に多
値化するため、最終的には閾値th31と補正データC
dxとの大小関係を比較して(ステップS134)、補
正データCdxが閾値th31よりも小さい場合には多
値化後の階調値Cdrを値30に設定し(ステップ13
6)、そうでない場合には階調値Cdrを値31に設定
する(ステップS138)。以上の処理により、着目し
ている1つの画素について値0〜31までのいずれかの
階調値が割り当てられたことになる。
【0076】次に、この多値化により生じた誤差を計算
し、その誤差を周辺の画素に拡散する処理を実行する
(ステップS140)。誤差とは、多値化前後の階調値
により表現される明度の差を、原画像データの階調値で
表現したものである。本実施例では、原画像データを8
階調ごとに区切って多値化を行っている。例えば、原画
像データにおける階調値0は、多値化後も階調値0とな
るため表現される明度に誤差は生じない。原画像データ
における階調値1は、多値化後は階調値0となるため、
表現される明度には原画像データの階調値1に相当する
誤差が生じている。原画像データにおける階調値4は多
値化後は階調値1となる。多値化後の階調値1は原画像
データにおける階調値7に相当するから、この場合には
原画像データの階調値で−3に相当する誤差が生じてい
ることになる。負号を付けたのは、多値化後の階調より
も原画像データの階調値の方が小さいことを意味してい
る。
【0077】こうして演算された誤差は図20に示した
割合で周辺の画素に拡散される。例えば、着目している
画素PPにおいて階調値4に相当する誤差が算出された
場合には、隣の画素P1には誤差の1/4である階調値
1に相当する誤差が拡散されることになる。その他の画
素についても同様に図20で示した割合で誤差が拡散さ
れる。こうして拡散された誤差が、先に説明したステッ
プS124で画像データCdxに反映され、拡散誤差補
正データCdxが生成されるのである。
【0078】以上繰り返しにより、1ラスタ分の処理が
終了すると(ステップS142)、CPU81は誤差拡
散による多値化処理を一旦終了し、ドット形成制御処理
ルーチン(図11)に戻る。こうして処理された画像デ
ータが中間画像データMIDである(図2)。CPU8
1は1ラスタ分に相当する中間画像データをプリンタ2
2に出力する(ステップS150)。データは図2にお
ける転送用バッファに一時蓄えられ、1ラスタ分の中間
画像データが蓄積されるごとにプリンタ22に出力され
るのである。
【0079】図14に示した画像データに以上で説明し
た多値化を施して作成された中間画像データを図15に
示す。中間画像データMIDは図14と同じ解像度で、
階調値を32階調に変換したデータである。なお、厳密
には図15に示したデータは、図14に示した画像デー
タに対し色補正処理を施した後、多値化を行ったもので
あるが、ここでは色補正処理による階調値の変化は生じ
ないものとしてデータを例示した。
【0080】コンピュータ90が上述のドット形成制御
処理ルーチンを実行するのと並行して、プリンタ22は
図12に示すドット形成ルーチンを実行している。この
ルーチンはプリンタ22の制御回路40に備えられたC
PU41が実行する処理である(図9参照)。ドット形
成ルーチンが開始されると、CPU41はコンピュータ
90から出力された中間画像データの入力を行う(ステ
ップS200)。これは、第3の解像度でC,M,Y,
Kの各色につきそれぞれ32階調の範囲で階調値を有す
るデータである。図15に例示したデータが該当する。
【0081】次に、CPU41はプリンタ22が印刷す
る解像度(以下、印刷解像度とよぶ)に解像度変換を行
う(ステップS205)。解像度変換は線形補間により
行われる。本実施例では、第3の解像度を720DPI
に設定しており、プリンタ22の印刷解像度は2880
DPIであるため、ここでの解像度変換は解像度を4倍
に増やす処理になる。この処理は図2における第2解像
度変換モジュール111に相当する。図15のデータに
対して、この解像度変換を実行した結果を図16に示
す。図16のハッチングを施した部分が解像度変換によ
り増加したデータである。なお、本実施例では線形補間
による解像度変換を行っているが、解像度変換はその他
の補間により行うものとしてもよいし、例えば図16の
領域Aに示したデータの階調値を一律da4の階調値7
に設定するものとしてもよい。
【0082】次にCPU41は、このデータに対し、デ
ィザ法による多値化処理を施す(ステップS210)。
これは図2における第2ハーフトーンモジュールに相当
する。ディザ法における多値化処理について、図21に
示すフローチャートに基づいて説明する。この処理が開
始されると、CPU41は画像データCDを入力する
(ステップS212)。画像データCDは先に示した図
12のステップS205において印刷解像度に変換され
たデータである。
【0083】この画像データCDの各画素について、階
調値CDが値16よりも大きいか否かを判定する(ステ
ップS214)。本実施例のプリンタ22は先に説明し
た通り各ドットごとに3値の表現が可能である。本実施
例では、ディザ法による多値化に際し、「ドットの不形
成」または「小ドットの形成」のいずれかで表現すべき
低階調と、「小ドットの形成」または「大ドットの形
成」のいずれかで表現すべき高階調とに、最初に分けて
いる。こうすれば1種類のディザマトリックスで3値化
をすることができる。
【0084】画像データの階調値CDが値16よりも小
さい低階調に相当する場合、CPU41は階調値CDと
閾値thとの大小を比較する。閾値thはいわゆるディ
ザマトリックスにより各画素ごとに異なる値が設定され
る。本実施例で用いたディザマトリックスを図17に示
す。図17に示す通り、本実施例では8×8の正方形の
画素に値0〜15までがそれぞれ4回ずつ現れるブルー
ノイズマトリックスを用いている。ディザマトリックス
の設定は、これに限らず種々の設定が可能であり、いわ
ゆるファット・パターンのマトリックス等が知られてい
る。
【0085】低階調では、「ドットの不形成」または
「小ドットの形成」のいずれかの状態を採るものとして
いる。従って、画像データの階調値CDが閾値thより
も小さい場合には、多値化の結果を表す階調値CDRに
値0を代入して、ドットを不形成とする(ステップS2
18)。逆の場合には階調値CDRに値1を代入して、
小ドットを形成すべき状態とする(ステップS22
0)。これらのデータに基づいて駆動波形W1,W2
(図8参照)のタイミングに合わせて各ノズルのオン・
オフが設定されドットの形成が制御されることになる。
【0086】図16の画像データに対し、図17で示し
たディザマトリックスを用いて多値化をした結果を図1
8に示す。例えば、図16のデータda4の階調値7
は、図17においてこれに対応する箇所のデータdit
が値2であるため、小ドットを形成すべき状態となる。
従って、図18のデータda5に示す通り、値1が設定
される。
【0087】ステップS214において、画像データの
階調値CDが値16以上である場合、即ち高階調に相当
する場合には、この画像データCDから値16を引いた
後(ステップS222)、ディザマトリックスの閾値t
hとの大小を比較する(ステップS224)。ステップ
S222において値16を引くのは、低階調の場合と同
じディザマトリックス(図17)を適用可能とするため
である。逆に、ディザマトックスの閾値に値16を加え
るものとしても構わない。また、低階調と異なるマトリ
ックスを用いることもできる。これらの場合には、ステ
ップS222の処理は行う必要はない。
【0088】高階調では、「小ドットの形成」または
「大ドットの形成」のいずれかの状態を採るものとして
いる。従って、画像データの階調値CDが閾値thより
も小さい場合には、多値化の結果を表す階調値CDRに
値1を代入して、小ドットを形成すべき状態とする(ス
テップS226)。逆の場合には階調値CDRに値2を
代入して、大ドットを形成すべき状態とする(ステップ
S228)。以上の処理により、印刷解像度に変換され
た画像データの1つの画素について、値0〜2までのい
ずれかの階調値が割り当てられたことになる。CPU4
1は以上の処理を繰り返し実行し、1ラスタ分の処理が
終了すると(ステップS230)、ディザ法による多値
化処理を一旦終了して図12のドット形成ルーチンに戻
る。
【0089】なお、本実施例では、第2の多値化として
ディザ法による処理を適用しているが、第2の多値化手
段としては、誤差拡散に比べて短時間で処理できる種々
の方法を適用することができる。例えば、中間画像デー
タの各画素に対し、その階調値に応じた所定のドット形
成パターンを割り当てるものとしてもよい。本実施例の
場合には、印刷解像度は中間解像度の4倍であるため、
中間画像データの階調値に対しそれぞれ4×4の16個
のドットで形成される予め定めた種々のパターンを割り
当てるものとしてもよい。
【0090】次にCPU41はラスタライズを行う(ス
テップS240)。これは、ステップS210で多値化
された1ラスタ分のデータについて、プリンタ22のヘ
ッドに転送する順序に変換することをいう。プリンタ2
2がラスタを形成する記録方法には種々のモードがあ
る。最も単純なのは、ヘッドの1回の往運動で各ラスタ
のドットを全て形成するモードである。この場合には、
多値化された1ラスタ分のデータを処理された順序でヘ
ッドに出力すればよい。他のモードとしては、いわゆる
オーバラップがある。例えば、1回目の主走査では各ラ
スタのドットを例えば1つおきに形成し、2回目の主走
査で残りのドットを形成する記録方法である。この場合
は各ラスタを2回の主走査で形成することになる。かか
る記録方法を採用する場合には、各ラスタのドットを1
つおきにピックアップしたデータをヘッドに転送する必
要がある。さらに別の記録モードとしていわゆる双方向
記録がある。これはヘッドの往運動のみならず復運動時
にもドットを形成するものである。かかる記録モードを
採用する場合には、当然往運動時用のデータと復運動時
用のデータとは転送順序を逆転する必要が生じる。この
ようにプリンタ22が行う記録方法に応じてヘッドに転
送すべきデータを作成するのが、上記ステップS240
での処理である。
【0091】本実施例のプリンタ22は、先に図6で示
した通り、各色につき48本のノズルを備えており、4
8本のラスタを同時に形成可能となっている。従って、
CPU41は上記処理を繰り返し、全ヘッド分のデー
タ、即ち各色につき48本のラスタに相当するデータが
用意された時点で(ステップS245)、該データをヘ
ッドに転送し、ヘッドを駆動して印刷を実行する(ステ
ップS250)。これらのデータは、図9に示した駆動
バッファ47に一時的に保存され、各ヘッドに転送され
るのである。以上で説明したドット形成ルーチンを繰り
返し実行することにより、画像が印刷される。
【0092】中間画像データの解像度(第3の解像度)
およびその階調値(第3の階調値)の設定について説明
する。本実施例では、第3の解像度が720DPIに設
定され、第3の階調値が32階調に設定されていること
は既に説明した通りである。これらの値はコンピュータ
90の処理速度、コンピュータ90とプリンタ22との
転送速度および印刷される画像の画質を考慮して設定さ
れている。
【0093】本実施例の扱う画像データは膨大なサイズ
であるため、コンピュータ90とプリンタ22との間の
転送時間が全体の処理時間に対して大きなウェイトを占
めることもある。この転送時間は短いに超したことはな
いが、少なくとも次の要求を満足していることが望まし
い。プリンタ22は、先に説明した通り、キャリッジ3
1が主走査をしつつドットを形成している。キャリッジ
31が1回の主走査を開始する時点では、その主走査に
必要な画像データは全て用意されている必要がある。従
って、コンピュータ90からプリンタ22へのデータ転
送は、キャリッジ31が1回の主走査を行う間に、次の
主走査に必要なデータを全て転送し得る速度を確保する
ことが望ましい。実際には、プリンタ22もコンピュー
タ90から画像データを受け取った後、種々の処理を実
行するため、データの転送速度はこの分の余裕を有して
いることが望まれる。データの転送速度がかかる要求を
満足すれば、プリンタ22自体が有する高速印刷の能力
を十分に活用することができる。
【0094】まず、第3の階調値の設定方法について説
明する。先に説明した通り、第3の階調値を有する中間
画像データMIDはプリンタ22のCPU41により印
刷解像度に解像度変換されプリンタ22で表現可能な階
調数に多値化される。これは、中間データを構成する各
画素について複数のドットを割り当て、各ドットの形成
を制御することにより面積階調を実現しているともいえ
る。面積階調により表現可能な階調数は、印刷解像度、
中間画像データの解像度、各ドットごとに表現可能な階
調値に応じて変化する。印刷解像度が中間画像データの
解像度のm倍であり、各ドットごとにn値の表現が可能
であるとすれば、面積階調により表現可能な最大の階調
値は先に示した式(1)により表される。
【0095】第3の階調値はいかなる値にも設定可能で
あるが、上述の面積階調により印刷時に表現可能な階調
値に設定しておくことが望ましい。第3の階調値が、面
積階調により表現可能な階調値以下であれば、面積階調
時に誤差を生じることがない。また、第3の階調値が、
面積階調により表現可能な階調値以上にすれば、プリン
タ22の階調表現に関する能力を十分に活用することが
できる。
【0096】本実施例では、かかる観点から、第3の階
調値を式(1)で与えられる階調値に設定している。本
実施例では、印刷解像度(2880DPI)が中間画像
データの解像度(720DPI)の4倍であり、各ドッ
トごとに3値の表現が可能である。従って、式(1)に
基づき、第3の階調値を32階調に設定しているのであ
る。
【0097】第3の階調値は上述の通り、画質にも影響
を与え得るパラメータであるが、それ以上に中間画像デ
ータのデータ量に影響を与えるパラメータである。例え
ば、本実施例のように第3の階調値を32階調とすれ
ば、中間画像データは各画素ごとに5ビットのデータを
必要とすることになる。仮に第3の階調値を256階調
とすれば中間画像データは各画素ごとに8ビットのデー
タを必要とすることになる。中間画像データのデータ量
は、コンピュータ90とプリンタ22との間のデータの
転送時間の増減に影響を与えるから、転送時間を短縮す
ることで、全体の処理時間の短縮を図る場合には、第3
の解像度を比較的小さい値に設定することも可能であ
る。
【0098】次に、第3の解像度の設定について説明す
る。第3の解像度は、画質および処理速度の双方に影響
を与えるパラメータである。第3の解像度を低減させれ
ば、画像を構成する画素が減少することになるため、当
然画像が粗いものとなり、画質が低下する。一方、第3
の解像度を増加させれば、コンピュータ90が実行する
誤差拡散処理(図11のステップS120)の対象とな
る画素が増加することになる。誤差拡散処理は、多値化
後の誤差の算出およびその拡散等の処理が必要となるた
め(図19参照)、ディザ法に比べて長時間を要する多
値化処理である。一般にはディザ法の約5〜10倍の処
理時間を要すると言われている。従って、第3の解像度
を増加させれば、その分コンピュータ90が実行する多
値化処理の所要時間が増加し、全体の処理時間が増加す
ることになる。
【0099】また、第3の解像度を増加させれば、中間
画像データの画素数が増加することになるため、中間画
像データのデータ量が増加することにもなる。これは、
コンピュータ90からプリンタ22へのデータの転送時
間が増大することを意味する。その反面、第3の階調値
を先に示した式(1)で与えられる理想的な階調値に設
定したとすれば、式(1)において印刷解像度は一定値
であるから第3の解像度の増加は、第3の階調値の減少
につながり、各画素当たりの転送データの減少につなが
る。つまり、第3の解像度の増加は中間画像データのデ
ータ量に対し、相反する影響を与えることになる。上述
した2つの影響について解析した結果を図22に示す。
この結果について以下に説明する。
【0100】印刷解像度をkp、中間画像データの解像
度(第3の解像度)をkmとし、印刷解像度kpは中間
解像度kmのm倍であるとする。つまり、kp/km=
mとする。また、第3の階調値をncビットとし、プリ
ンタ22は各ドットごとにnpビットの階調表現が可能
とする。コンピュータ90で印刷解像度kp、階調値n
pビットのデータ、即ちプリンタ22で解像度変換や多
値化処理を行うことなく印刷可能なデータを生成する場
合、画像の単位面積当たりのデータ量DA1は次式
(2)で表される。第3の階調値nc、第3の解像度k
mからなる中間データを生成する場合、画像の単位面積
当たりのデータ量DA2は次式(3)で表される。第3
の階調値を上式(1)で表される階調値に設定した場
合、値nc(ビット)は次式(4)で表される。この式
(4)を(3)に代入し、(2)で割れば次式(5)を
得ることができる。
【0101】
【数2】
【数3】
【数4】
【数5】
【0102】この式により、コンピュータ90で第3の
解像度および第3の階調値からなる中間画像データを生
成した場合において、印刷解像度と第3の解像度の倍率
mが中間画像データのデータ量に与える影響を解析する
ことができる。図22は、上式(5)のDA2/DA1
の値を横軸に上記倍率mを取って表したグラフである。
図22はプリンタ22が表現可能な階調値np(ビッ
ト)を4段階に変化させてそれぞれグラフを示してい
る。上記倍率mは中間画像データのデータ量に対して先
に述べた相反する影響を与えるが、図22から明らかな
通り、倍率mが大きくなる程、即ち、第3の解像度km
が小さくなる程、中間画像データのデータ量は減少して
いくことが分かる。
【0103】以上より、第3の解像度kmを小さくすれ
ば、コンピュータ90の処理時間と、コンピュータ90
からプリンタ22へのデータの転送時間の双方が減少す
るため、全体の処理時間を短縮することができる。結
局、第3の解像度kmは十分な画質が得られる範囲で、
できるだけ小さい値に設定することが望ましい。
【0104】十分な画質が得られるか否かについては、
もちろん主観により感覚的に定めることが可能である
が、人間の視覚強度を一つの指標として用いることもで
きる。図23は、人間の視覚強度と空間周波数との関係
を示したグラフである。図23に示す通り、人間の視覚
強度は約50DPI程度でピークを有し、それ以上の解
像度では急激に弱くなっていく。100DPI程度の解
像度では、ピークの約80%程度の強度になっている。
また、400DPI程度になると視覚強度は約1%程度
になる。視覚強度が弱くなるということは、画素を視覚
的に識別する感度が悪くなることを意味しており、その
分印刷された画像が滑らかに見えるようになることを意
味している。つまり、視覚強度が弱くなるほど、印刷さ
れた画像の画質は向上することになる。
【0105】本実施例では、このような視覚強度のグラ
フも参照しつつ、従来より実現されていたプリンタ22
程度の画質は維持する観点から第3の解像度を720D
PIに設定した。処理時間を短縮できるように、図23
の視覚強度のグラフを参照しつつ第3の解像度を可能な
限り低い値に設定することも可能である。かかる観点か
ら、例えば視覚強度が約80%程度になる100DPI
を第3の解像度として設定することもできる。なお、念
のため説明するが、本実施例のプリンタ22は第3の解
像度の値に関わらず2880DPIで印刷している。第
3の解像度を100DPIに設定したからといって、最
終的に得られる画像が100DPIで印刷される訳では
ない。
【0106】以上で説明した印刷装置によれば、画像デ
ータをコンピュータ90による第1の多値化処理(図2
参照)とプリンタ22による第2の多値化処理(図2参
照)の2段階の処理でハーフトーン処理することによ
り、画質を維持しつつ高速な処理を実現することができ
る。つまり、上述の印刷装置等では、第1の多値化を画
質に優れた誤差拡散を用いて実行している。この際、印
刷装置が印刷する高い解像度よりも低い解像度に対応し
たデータについて誤差拡散を行っているため、処理速度
を一定の範囲に抑えることができる。こうして処理され
た画像データを第2の多値化として高速にハーフトーン
処理することが可能な方法で多値化すれば、全体として
高速かつ高画質なハーフトーン処理が可能となるのであ
る。
【0107】具体的にディザ法を単独で適用して原画像
データの多値化を行った場合と、本実施例のように誤差
拡散とディザの双方を用いて原画像データの多値化を行
った場合の比較を図24および図25に示す。図24は
ディザ法のみを用いて多値化を行った場合のデータ例を
示したものである。図24(a)に示す2×2の4つの
画素からなるデータが原画像データである。原画像デー
タは値0〜値15までの16階調を取りうるデータであ
る。図24(b)は、原画像データを4×4の16画素
に解像度変換したデータである。ここでは、単純に原画
像データの各画素に対し、一定階調値からなる2×2の
4画素を割り当てることにより解像度変換を行ってい
る。解像度変換されたデータに対し、図24(c)に示
すディザマトリックスを用いて多値化を行った結果が図
24(c)である。ここでは階調値0と値15に2値化
した。解像度変換した原画像データ(図24(b))の
階調値の合計は、(12+3+9+6)×4=120階
調である。これに対し、多値化した後の階調値の合計
は、15×5=75階調である。両者の誤差は、45階
調となる。
【0108】一方、図25は本実施例に基づく方法で多
値化を行った様子を示したものである。原画像データ
(図25(a))に、中間的な多値化を施したデータが
図25(b)である。ここでは階調値0〜値3の範囲で
4値化している。原画像データが16階調であるから、 原画像データの階調値 0〜 3 ・・・ 階調値0; 原画像データの階調値 4〜 7 ・・・ 階調値1; 原画像データの階調値 8〜11 ・・・ 階調値2; 原画像データの階調値12〜15 ・・・ 階調値3; としてそれぞれ階調値を割り当てた。本実施例ではこの
多値化を誤差拡散で行っているが、図25の例では画素
数が非常に少ないため、誤差の拡散は省略した。
【0109】こうして多値化されたデータ(図25
(b))の解像度を変換したのが図25(c)である。
解像度の変換方法は、図24(b)の場合と同じであ
る。このデータに対し、図25(e)のディザマトリッ
クスを用いて2値化したのが、図25(d)のデータで
ある。図25(c)のデータは階調値0〜値3までの範
囲で4値化しているため、図25(e)に示した2×2
のディザマトリックスを用いている。原画像データを単
純に解像度変換したデータ(図24(b))の階調値の
合計は120であった。図25(d)の階調値の合計は
15×6=90である。両者の誤差は30となってい
る。ディザ法のみを用いて多値化を行った場合(図2
4)は誤差が45であったから、中間的な多値化を介在
させることにより、表現される階調値の誤差が小さくな
っていることがわかる。図25の例では、画素が少ない
ため、誤差の拡散を省略しているが、本来の誤差拡散法
による多値化を行えば、表現される階調値の誤差は更に
小さくなる。本実施例の印刷装置は、このようにして高
画質な印刷を実現しているのである。
【0110】この場合、コンピュータ90が多値化に要
する時間のみならず、コンピュータ90からプリンタ2
2へのデータの転送時間も全体の処理時間に影響を与え
るが、上述の印刷装置ではコンピュータ90が生成する
中間画像データの解像度および階調値を適切に設定する
ことにより、この転送時間を抑え全体として効率のよい
処理を実現している。
【0111】さらに、上述の印刷装置では、画像データ
の多値化を上記の2段階で行うことにより、コンピュー
タ90による多値化とプリンタ22による多値化とをあ
る程度並行して実行することが可能となるため、さらに
高速化を図ることができる。
【0112】なお、上述の印刷装置では、コンピュータ
90で誤差拡散を行い、プリンタ22でディザ法による
多値化を行う場合について説明した。両者の役割の切り
分けは種々の可能性があり、例えば、コンピュータ90
で誤差拡散による多値化とディザ法による多値化の双方
を行うものとしてもよい。この場合には、プリンタ22
には印刷解像度、各ドットで表現可能な階調値を有する
データが転送されることになる。両者の切り分けをこの
ように設定すれば、誤差拡散する際の解像度を使用者の
入力により可変とすることができる。つまり、使用者の
意思に応じて印刷の処理時間や画質を変更することがで
きるため、印刷装置の利便性を向上することができる。
【0113】もっとも、本実施例で示した印刷装置のよ
うにコンピュータ90で誤差拡散を行い、プリンタ22
でディザ法による多値化を行う場合であっても、中間画
像データの解像度を使用者の入力により可変にすること
は可能である。本実施例ではこの解像度を予め定めた解
像度及び階調値に固定しているが、一般にプリンタ22
の制御ユニット40に搭載されるCPU41は、コンピ
ュータ90に備えられているCPU91程、処理能力が
高くはないことに鑑み、コンピュータ90とプリンタ2
2とのデータの転送をスムーズに行うために固定しただ
けのことである。
【0114】仮に中間画像データの階調値が変化した場
合、ディザ法による多値化を適切に行うためには、その
階調値に応じたディザマトリックスを用意する必要があ
る。中間画像データの階調値が原画像データの階調値を
超えることはないと考えられるから、基本となるディザ
マトリックスとして原画像データの階調値(本実施例で
は256階調)に対応したマトリックスを用意し、これ
を補正して各階調値に対応したマトリックスを作成する
方法を用いることができる。例えば、8階調に対応した
ディザマトリックスが必要な場合には、256階調の基
本的なディザマトリックスの各値を32で除し、整数化
したものを用いればよい。
【0115】上記実施例では、誤差拡散法とディザ法を
用いて2段階で多値化をする場合を例にとって説明した
が、上述した2段階で多値化をするモードと、誤差拡散
法のみを用いて多値化をするモードと、ディザ法のみを
用いて多値化をするモードとを使用者の選択により使い
分けられるようにすることも可能である。誤差拡散法の
みを用いて多値化を行えば、処理に長時間を要するが、
2段階で多値化を行うよりも更に高画質な印刷が可能と
なる。ディザ法のみを用いて多値化を行えば、画質は若
干低下するものの短時間で処理が可能となる。従って、
これらのモードを使用者の意思によって選択可能とすれ
ば、高速の印刷を要求する場合や高画質な印刷を要求す
る場合等、用途に応じて適切なモードで印刷をすること
ができ、プリンタの利便性を大きく向上することができ
る。当然、誤差拡散法やディザ法以外の多値化手段を用
いるモードをも選択可能としても構わないし、誤差拡散
法またはディザ法のいずれか一方のモードを省略しても
構わない。また、このようにモード選択を可能とした印
刷装置において、2段階で多値化をするモードが選択さ
れた場合には、さらに中間画像データの解像度を使用者
の入力により可変にするものとしてもよい。
【0116】本実施例では、プリンタ22の印刷解像度
が2880DPIという非常に高い場合を例にとって説
明したが、本発明はさらに低解像度のプリンタにも適用
できることはいうまでもない。本発明は、画質に優れる
誤差拡散による多値化と処理時間の短い多値化を組み合
わせて用いることにより高画質と高速処理の両立を図っ
ているところに意義を有するものであって、それはコン
ピュータ90の処理能力やプリンタ22の印刷解像度等
の表面的な部分に左右されるものではないのである。
【0117】従って、上述の例では、カラープリンタを
例にとって説明したが、単色のプリンタであっても構わ
ないのは当然である。また、上述の例では3値の表現が
可能なプリンタ22を例に採って説明したが、2値プリ
ンタやさらに多くの階調表現が可能なプリンタにも適用
可能である。
【0118】なお、上記印刷装置はドットの記録を行う
ためのヘッドの制御に、コンピュータによる処理を含ん
でいることから、かかる制御を実現するためのプログラ
ムを記録した記録媒体としての実施の態様を採ることも
できる。このような記憶媒体としては、フレキシブルデ
ィスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、
ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの
符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置
(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等
の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用でき
る。また、コンピュータに上記で説明した多値化等を行
うコンピュータプログラムを通信経路を介して供給する
プログラム供給装置としての態様も可能である。
【0119】また、上記実施例ではコンピュータ90が
行う処理(図11)と、プリンタ22が行う処理(図1
2)とがあるため、それぞれのプログラムを別の記録媒
体により提供する態様を採ることもできるし、単一の記
録媒体により提供する態様を採ることもできる。また、
コンピュータ90で誤差拡散とディザ法の両者を実行す
るためのプログラムを記録した記録媒体としての態様を
採ることもできる。
【0120】以上、本発明の種々の実施例について説明
してきたが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の形態による実
施が可能である。例えば、上記実施例で説明した種々の
制御処理は、その一部または全部をハードウェアにより
実現してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷装置の概略構成図である。
【図2】ソフトウェアの構成を示す説明図である。
【図3】本発明のプリンタの概略構成図である。
【図4】本発明のプリンタのドット記録ヘッドの概略構
成を示す説明図である。
【図5】本発明のプリンタにおけるドット形成原理を示
す説明図である。
【図6】本発明のプリンタにおけるノズル配置例を示す
説明図である。
【図7】本発明のプリンタにおけるノズル配置の拡大図
および形成されるドットとの関係を示す説明図である。
【図8】本発明のプリンタにより径の異なるドットを形
成する原理を説明する説明図である。
【図9】プリンタの制御装置の内部構成を示す説明図で
ある。
【図10】本発明のプリンタにおけるノズルの駆動波形
および該駆動波形により形成されるドットの様子を示す
説明図である。
【図11】本実施例におけるドット形成制御ルーチンの
流れを示すフローチャートである。
【図12】本実施例におけるドット形成ルーチンの流れ
を示すフローチャートである。
【図13】画像処理例における原画像データを示す説明
図である。
【図14】原画像データについて解像度変換して得られ
たデータを示す説明図である。
【図15】解像度変換したデータを誤差拡散により多値
化して得られたデータを示す説明図である。
【図16】誤差拡散により多値化したデータを解像度変
換して得られたデータを示す説明図である。
【図17】ディザマトリックスの例を示す説明図であ
る。
【図18】誤差拡散により多値化したデータをディザ法
により多値化して得られたデータを示す説明図である。
【図19】誤差拡散による多値化処理の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図20】誤差を拡散する際の重みを示す説明図であ
る。
【図21】ディザ法による多値化処理の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図22】中間解像度と印刷解像度の比が転送データ量
に与える影響を示すグラフである。
【図23】人間の視覚強度と画像の解像度との関係を示
すグラフである。
【図24】ディザ法によってのみ多値化を行った場合の
例を示す説明図である。
【図25】中間的な多値化を介在させた場合の例を示す
説明図である。
【図26】面積階調の例を示す説明図である。
【符号の説明】
12…スキャナ 14…キーボード 15…フレキシブルドライブ 16…ハードディスク 18…モデム 21…カラーディスプレイ 22…カラープリンタ 23…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印字ヘッド 31…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置検出センサ 40…制御回路 41…CPU 42…プログラマブルROM(PROM) 43…RAM 44…PCインタフェース 45…周辺入出力部(PIO) 46…タイマ 47…転送用バッファ 48…バス 51…発信器 55…分配出力器 61、62、63、64、65、66…インク吐出用ヘ
ッド 67…導入管 68…インク通路 71…黒インク用のカートリッジ 72…カラーインク用カートリッジ 80…バス 81…CPU 82…ROM 83…RAM 84…入力インターフェイス 85…出力インタフェース 86…CRTC 87…ディスクコントローラ(DDC) 88…シリアル入出力インタフェース(SIO) 90…パーソナルコンピュータ 91…ビデオドライバ 95…アプリケーションプログラム 96…プリンタドライバ 97…第1解像度変換モジュール 98…色補正モジュール 99…第1ハーフトーンモジュール 100…転送用バッファ 111…第2解像度変換モジュール 112…第2ハーフトーンモジュール 113…ラスタライザ 114…駆動用バッファ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 1/40 B (56)参考文献 特開 昭64−47553(JP,A) 特開 昭63−312150(JP,A) 特開 昭63−169174(JP,A) 特開 平9−286124(JP,A) 特開 平9−267468(JP,A) 特開 平8−320925(JP,A) 特開 平8−286634(JP,A) 特開 平8−51541(JP,A) 特開 平7−312696(JP,A) 特開 平7−170398(JP,A) 特開 平6−205201(JP,A) 特開 平5−183753(JP,A) 特開 平2−31562(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/205 B41J 2/52 G06F 3/12 H04N 1/23 H04N 1/405

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各画素ごとに階調値を有する第1の解像
    度からなる画像データに応じて、前記各画素について複
    数のドットを形成することにより前記階調を表現し、前
    記第1の解像度よりも高い第2の解像度で画像を印刷す
    る印刷装置であって、 前記画像データを前記第2の解像度よりも小さい範囲で
    予め定められた第3の解像度からなる第1の画像データ
    として入力する画像データ入力手段と、 前記第1の画像データを構成する各画素について、前記
    印刷装置が各ドットごとに表現可能な階調値である印刷
    階調値よりも大きく、かつ前記第1の画像データの階調
    値よりも小さい所定の階調値に、誤差拡散により多値化
    を行って第2の画像データを生成する第1の多値化手段
    と、前記 第2の画像データの解像度を前記第2の解像度に変
    換することにより、該第2の画像データから第3の画像
    データを生成する解像度変換手段と、周囲の画素に誤差を拡散させず、各画素に対して設定さ
    れた所定のしきい値との比較 により、前記第3の画像デ
    ータを構成する各画素の階調値を前記印刷階調値に多値
    化することにより、該第3の画像データから第4の画像
    データを生成する第2の多値化手段と、 該第4の画像データに応じてドットを形成するドット形
    成手段とを備える印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記第2の多値化手段は、ディザ法による多値化を行っ
    て前記第4の画像データを生成する手段である印刷装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記画像データ入力手段は、さらに前記第1の解像度か
    らなる画像データを前記第3の解像度からなる第1の画
    像データに変換する入力解像度変換手段を備える印刷装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記第1の多値化手段における所定の階調値は、前記第
    2の画像データを構成する各画素ごとに前記印刷装置が
    表現し得る階調値として、前記第3の解像度と前記第2
    の解像度との比および前記印刷階調値に基づいて定まる
    所定の階調値である印刷装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記第3の解像度は、 前記第1の多値化手段による処理時間に基づいて定めら
    れる上限値と、 人間の視覚強度に応じて定められる下限値との間で定め
    られる所定の値である印刷装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の印刷装置であって、 該印刷装置は、 第1の演算回路を備える画像処理装置と、第2の演算回
    路を備えるプリンタと、両者の間で画像データを含むデ
    ータの転送を可能とするデータ転送手段とから構成さ
    れ、 前記画像処理装置は、少なくとも前記データ入力手段
    と、前記第1の多値化手段とを実現する装置であり、 前記プリンタは、少なくとも前記解像度変換手段と、前
    記第2の多値化手段と、前記ドット形成手段とを実現す
    る装置である印刷装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の印刷装置であって、 前記第1の多値化手段における所定の階調値は、前記転
    送手段による画像データの転送時間に応じて定められた
    所定の階調値である印刷装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の印刷装置であって、 該印刷装置は、 第1の演算回路を備える画像処理装置と、第2の演算回
    路を備えるプリンタと、両者の間で画像データを含むデ
    ータの転送を可能とするデータ転送手段とから構成さ
    れ、 前記画像処理装置は、少なくとも前記データ入力手段
    と、前記第1の多値化手段と、前記解像度変換手段と、
    前記第2の多値化手段とを実現する装置であり、 前記プリンタは、少なくとも前記ドット形成手段とを実
    現する装置である印刷装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の印刷装置であって、 前記画像処理装置における前記画像データ入力手段が、
    さらに前記第3の解像度の値を変更可能な手段を備える
    印刷装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記画像処理装置は、 少なくとも前記データ入力手段と、前記第1の多値化手
    段と、前記解像度変換手段と、前記第2の多値化手段と
    を実現して前記第4の画像データを生成する第1の印刷
    データ生成手段に加えて、 前記画像データを前記第2の解像度に変換しつつ、単一
    の多値化手段により該画像データを構成する各画素の階
    調値を前記印刷階調値に多値化する第2の印刷データ生
    成手段と、 前記第1の印刷データ生成手段と前記第2の印刷データ
    生成手段とを選択的に実行可能な選択手段とを備える印
    刷装置。
  11. 【請求項11】 各画素ごとに階調値を有する第1の解
    像度からなる画像データに応じて、前記各画素について
    複数のドットを形成することにより前記階調を表現し、
    前記第1の解像度よりも高い第2の解像度で画像を印刷
    する印刷方法であって、 (a)前記画像データを前記第2の解像度よりも小さい
    第3の解像度からなる第1の画像データとして入力する
    工程と、 (b)前記第1の画像データを構成する各画素につい
    て、前記各ドットごとに表現可能な階調値である印刷階
    調値よりも大きく、かつ前記第1の画像データの階調値
    よりも小さい所定の階調値に、誤差拡散により多値化を
    行って第2の画像データを生成する工程と、 (c)前期第2の画像データの解像度を前記第2の解像
    度に変換することにより、該第2のデータから第3の画
    像データを生成する工程と、 (d)ディザ法により、前記第3の画像データを構成す
    る各画素の階調値を前記印刷階調値に多値化することに
    より、該第3の画像データから第4の画像データを生成
    する工程と、 (e)該第4の画像データに応じてドットを形成する工
    程とを備える印刷方法。
  12. 【請求項12】 各画素ごとに階調値を有する第1の解
    像度からなる画像データに応じて、前記各画素について
    複数のドットを印刷装置により形成して前記階調を表現
    し、前記第1の解像度よりも高い第2の解像度で画像を
    印刷するためのプログラムをコンピュータ読みとり可能
    に記録した記録媒体であって、 前記画像データを前記第2の解像度よりも小さい第3の
    解像度からなる第1の画像データとして入力する機能
    と、 前記第1の画像データを構成する各画素について、前記
    各ドットごとに表現可能な階調値である印刷階調値より
    も大きく、かつ前記第1の画像データの階調値よりも小
    さい所定の階調値に、誤差拡散により多値化を行って第
    2の画像データを生成する機能と、 前期第2の画像データの解像度を前記第2の解像度に変
    換することにより、該第2の画像データから第3の画像
    データを生成する機能と、ディザ法 により、前記第3の画像データを構成する各画
    素の階調値を前記印刷階調値に多値化することにより、
    該第3の画像データから第4の画像データを生成する機
    能とをコンピュータにより実現可能なプログラムを記録
    した記録媒体。
  13. 【請求項13】 各画素ごとに階調値を有する第1の解
    像度からなる画像データに応じて、前記各画素について
    複数のドットを印刷装置により形成して前記階調を表現
    し、前記第1の解像度よりも高い第2の解像度で画像を
    印刷するためのプログラムのうち、印刷に直接共するデ
    ータを前記印刷装置が解像度および階調値を変換して生
    成するための基礎となる画像データを前記第1の解像度
    からなる画像データから生成するためのプログラムをコ
    ンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体であって、
    少なくとも、 前記画像データを前記第2の解像度よりも小さい第3の
    解像度からなる第1の画像データとして入力する機能
    と、 前記第1の画像データを構成する各画素について、前記
    各ドットごとに表現可能な階調値である印刷階調値より
    も大きく、かつ前記第1の画像データの階調値よりも小
    さい所定の階調値に、誤差拡散により多値化を行って第
    2の画像データを生成する機能とをコンピュータにより
    実現可能なプログラムを記録した記録媒体。
  14. 【請求項14】 各画素ごとに階調値を有する第1の解
    像度からなる画像データに応じて、前記各画素について
    複数のドットを印刷装置により形成して前記階調を表現
    し、前記第1の解像度よりも高い第2の解像度で画像を
    印刷するためのプログラムのうち、前記画像データを前
    記第2の解像度よりも小さい第3の解像度からなる第1
    の画像データとして入力するとともに、少なくとも階調
    値を変化することにより生成された第2の画像データを
    受け取って印刷に直接共するデータを生成する機能をコ
    ンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体であって、 前記第2の解像度よりも小さい第3の解像度と、前記各
    ドットごとに表現可能な階調値である印刷階調値よりも
    大きく、かつ前記第1の画像データの階調値よりも小さ
    い所定の階調値とで構成される前記第2の画像データを
    入力する機能と、前記第2の 画像データの解像度を、前記第3の解像度か
    ら前記第2の解像度に変換する機能と、 前記第2の解像度に変換された画像データを構成する各
    画素の階調値を、前記印刷階調値に多値化する機能とを
    コンピュータにより実現可能なプログラムを記録した記
    録媒体。
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