JP2021017854A - 送風装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気温度が変化した場合であっても、適正な量の燃焼用空気を供給することができる送風装置を提供すること。【解決手段】複数の燃焼状態を設定可能なボイラ装置1に燃焼用空気を供給する送風装置5であって、送風機20と、燃焼用空気の温度を検出するエア温度センサ24と、エア温度センサ24によって検出された温度に基づき、送風機20の補正後回転数情報Aaを、下記の式(1)により算出する算出部112と、下記の式(1)の温度補正係数αを、0.5<α<1の範囲内から設定可能な温度補正係数設定部113と、算出部112により算出された補正後回転数情報Aaに基づき、送風機を制御する送風制御部110と、を備える。Aa=A0×(Ta/T0)α…(1)【選択図】図1

Description

本発明は、送風装置に関する。
従来、ボイラ等の燃焼装置に燃焼用空気を供給する送風装置が知られている。特許文献1には、空気温度に応じて送風機回転数の補正を行う送風装置が記載されている。
特開2007−120450号公報
特許文献1には、送風機回転数の補正を行う上で、所定の補正式を用いている。
しかしながら、この補正式は、燃焼用空気が理想気体であることを想定したものであり、ボイラ燃焼時にこの補正式を用いると、実際には過剰に温度補正を行ってしまう。よって、ボイラ燃焼時において、検出燃焼用空気温度が基準燃焼用空気温度よりも低い場合は、空気比が過剰に低くなり、検出燃焼用空気温度が基準燃焼用空気温度よりも高い場合は、空気比が過剰に高くなってしまう。すなわち、空気温度が変化した場合に、適正な空気比を維持することができない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、空気温度が変化した場合であっても、適正な量の燃焼用空気を供給することができる送風装置を提供することにある。
本発明は、複数の燃焼状態を設定可能な燃焼装置に燃焼用空気を供給する送風装置であって、送風機と、前記燃焼用空気の温度を検出する温度検出部と、前記温度検出部によって検出された温度に基づき、前記送風機の補正後回転数情報を、下記の式(1)により算出する算出部と、下記の式(1)の温度補正係数αを、0.5<α<1の範囲内から設定可能な温度補正係数設定部と、前記算出部により算出された補正後回転数情報に基づき、送風機を制御する制御部と、を備える送風装置に関する。
=A×(T/Tα …(1)
但し、
は補正後回転数情報
は複数の燃焼状態に応じた基準回転数情報
は温度検出部が検出した温度tの絶対温度
は基準温度tの絶対温度
αは温度補正係数
前記温度補正係数設定部は、前記複数の燃焼状態それぞれに対応する温度補正係数αを設定することが好ましい。
本発明によれば、空気温度が変化した場合であっても、適正な量の燃焼用空気を供給することができる。
本発明の一実施形態の送風装置を含むボイラ装置を模式的に示す図である。 上記実施形態の送風制御部の構成を示すブロック図である。 比較例において、補正した回転数情報を用いて送風機を制御した場合における、排ガスOの実測値を示すグラフである。 補正した回転数情報を用いて送風機を制御した場合における、排ガスOの計算値を示すグラフである。 各燃焼状態に対する温度補正係数αを示すグラフである。 上記実施形態の燃料供給量制御部の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の送風装置5の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態の送風装置5は、複数の燃焼状態を設定可能な燃焼装置としてのボイラ装置1のボイラ2に燃焼用空気を供給する装置である。そこで、以下送風装置5とともに、ボイラ装置1の説明を行う。
ボイラ装置1は、水を加熱して蒸気の生成を行う蒸気ボイラであり、負荷機器(図示省略)に蒸気を供給するものである。なお、本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
ボイラ装置1は、複数の燃焼状態を設定可能な燃焼装置であり、燃焼状態を段階的に変更して燃焼可能な段階値制御ボイラ、又は燃焼状態を連続的に変更して燃焼可能な比例制御ボイラからなる。
段階値制御ボイラとは、複数の燃焼位置(例えば、燃焼停止位置、低燃焼位置、中燃焼位置及び高燃焼位置)を備え、燃焼位置を切り換えることで、燃焼量が段階的に制御可能とされているボイラである。
比例制御ボイラとは、少なくとも、最小燃焼状態(例えば、最大燃焼量の20%の燃焼量における燃焼状態)から最大燃焼状態の範囲で、燃焼量が連続的に制御可能とされているボイラである。比例制御ボイラであれば、最小燃焼状態から最大燃焼状態までの範囲内において、任意の複数の燃焼状態を設定可能である。
図1に示すように、ボイラ装置1は、ボイラ2と、ボイラ2に空気供給ラインとしての給気ダクト30を通じて燃焼用空気を供給する送風装置5と、ボイラ2に液体燃料を供給する燃料供給部50と、ボイラ2に水を供給する給水部60と、ボイラ2からの蒸気を導出する蒸気導出部70と、ボイラ2から排出される燃焼ガス(排ガス)が流通する排ガス排出部(図示省略)と、液体燃料や燃焼用空気の供給量等を制御する制御装置100と、を備える。
ボイラ2は、蒸気を発生する缶体10と、液体燃料を燃焼させるバーナ15を備える。
送風装置5は、ボイラ2の缶体10に燃焼用空気を送り込む送風機20と、エア温度センサ24と、を備える。
送風機20は、ファン及びこのファンを回転させるモータを有する送風機本体21と、ファン(モータ)の回転数Nを増減させるインバータ22と、を備える。送風機20は、インバータ22に入力される周波数Fに応じて、ファンが所定の回転数Nで回転することで、ボイラ2の缶体10に燃焼用空気を送り込む。
本実施形態では、負荷機器(図示省略)から要求される、あるいはユーザからの入力により指示される燃焼状態(例えば段階値制御ボイラであれば、低燃焼位置、中燃焼位置及び高燃焼位置といった複数の燃焼位置)等に応じて燃焼用空気の流量が設定される。送風機20は、設定された燃焼用空気の流量になるように制御装置100によってインバータ22を介して制御される。
このとき、インバータ22に入力される周波数F(送風機20のモータの回転数N)は、燃焼用空気の温度に基づいて温度補正がなされた周波数を用いる。すなわち、複数の燃焼状態に応じた基準周波数Fを、さらに燃焼用空気の温度に基づいて温度補正をした上で、インバータ22に入力する。この点については、追って詳細に説明する。
エア温度センサ24は、給気ダクト30を流通する燃焼用空気の温度を測定する空気温度検知部である。エア温度センサ24は、制御装置100に電気的に接続されており、制御装置100はエア温度センサ24によって検知された燃焼用空気の温度情報を取得する。
燃料供給部50は、燃料供給ライン51と、燃料供給ライン51を通じてバーナ15に供給する液体燃料を貯留する燃料タンク52と、燃料タンク52に貯留されている液体燃料をバーナ15に圧送する燃料供給ポンプ53と、燃料の供給量及び供給停止を制御するための流量調整弁54と、燃料供給ライン51を流れる液体燃料の流量を測定する流量センサ55と、を備える。
給水部60は、給水ライン61と、給水ライン61を通じてボイラ2に給水を圧送する給水ポンプ62と、を備える。
次に、制御装置100について説明する。制御装置100は、ボイラ装置1の燃焼状態や、電気的に接続される各センサからの信号に基づいて、送風機20や流量調整弁54等の制御を行う。制御装置100は、送風制御部110と、燃料供給量制御部120と、記憶部130とを備える。
なお、制御装置100は、複数の機能ブロックにより構成されているが、各ブロックは必ずしも物理的に分かれている必要は無く、複数の機能ブロックの機能を1つのCPUで実現できるように構成してもよいし、2つ以上に分かれていてもよい。
ここで、送風制御部110は、送風装置5の制御部を構成し、本実施形態の送風装置5の一部を構成する。
送風制御部110は、ボイラの燃焼状態に応じて、インバータ22に入力する周波数F、すなわち送風機20のモータの回転数Nを変更して、送風機20を制御する。
より詳細には、異なる複数の燃焼状態においても適切な空気比を維持するために、送風制御部110は、ボイラの燃焼状態が高燃焼状態のときは、インバータ22に入力する周波数Fを高める一方、ボイラの燃焼状態が低燃焼状態のときは、インバータ22に入力する周波数Fを低下させるように制御を行う。
例えば、段階値制御ボイラであれば、低燃焼位置、中燃焼位置、高燃焼位置といった複数の燃焼位置に応じて、インバータに入力する周波数Fがそれぞれ設定されている。具体的には、高燃焼であるほど周波数Fが高くなるような態様で、低燃焼位置用周波数F、中燃焼位置用周波数F、高燃焼位置用周波数Fがそれぞれ設定されている。
また、比例制御ボイラであれば、最小燃焼状態から最大燃焼状態までの燃焼量の連続的な変化に対して、高い燃焼状態になるほど、周波数Fが連続的に高くなるように設定されている。あるいは、高い燃焼状態になるほど、周波数Fが段階的に高くなるように設定されていてもよい。
ここで、送風機20による送風される燃焼用空気は、温度が変化すれば、その密度も変化する。例えば、温度が高くなると、空気密度は小さくなり、一定容積内における酸素量は低下する。よって、適切な空気比を維持するためには、異なる複数の燃焼状態に応じて周波数Fを設定するだけでは十分ではなく、燃焼用空気の温度に応じて周波数Fを補正する必要がある。
そこで、本実施形態の送風制御部110は、異なる複数の燃焼状態に応じてインバータ22に入力する周波数Fを設定することに加えて、エア温度センサ24によって検知された燃焼用空気の温度情報に基づき、インバータ22に入力される周波数F(送風機20のモータの回転数N)の温度補正を行う。
次に、本実施形態の送風装置5の制御部である送風制御部110の詳細について説明する。
図2の機能ブロック図に示すように、送風制御部110は、基準回転数情報決定部111と、算出部112と、温度補正係数設定部113と、を備える。
基準回転数情報決定部111は、ボイラ装置1の燃焼状態に応じて、基準回転数情報Aを決定する。例えば、基準回転数情報決定部111は、ボイラ装置1の燃焼状態情報を取得する燃焼状態情報取得部を備え、取得した燃焼状態情報に基づいて、基準回転数情報Aを決定してもよい。ここで、回転数情報Aには、インバータ22に入力する周波数F、送風機20のモータの回転数Nなど、送風機20のファンの回転を制御する上で用いられる情報が含まれる。
より詳細には、基準回転数情報決定部111は、基準回転数情報Aとしての基準周波数Fを、ボイラ装置1の燃焼状態が高燃焼状態のときほど高くなるように設定する。
例えば段階値制御ボイラであれば、基準回転数情報決定部111は、複数の燃焼位置に対して、高燃焼状態であるほど高くなるように、基準周波数F(例えば、低燃焼位置用基準周波数FL0、中燃焼位置用基準周波数FM0、高燃焼位置用基準周波数FH0)を設定する。
また、比例制御ボイラであれば、基準周波数Fを、燃焼量の連続的な変化に対して、高燃焼状態であるほど高くなるように設定する。この場合でも、任意の複数の燃焼状態に応じた基準周波数Fを設定可能である。
記憶部130には、所定条件におけるボイラ装置1の複数の燃焼状態に対応する基準回転数情報A(基準周波数F)を決定するための関数式又はデータテーブル等が記憶されており、基準回転数情報決定部111は、この情報を用いて基準回転数情報A(基準周波数F)を設定する。
なお、この基準回転数情報A(基準周波数F)は、基準温度tのときに適切な条件となるような回転数情報(周波数)である。
算出部112は、基準回転数情報決定部111により決定した基準回転数情報Aを、エア温度センサ24によって検出された温度に基づいて下記の式(1)により補正し、補正後回転数情報Aを算出する。
=A×(T/Tα …(1)
ここで、Aは補正後回転数情報、Aは複数の燃焼状態に応じた基準回転数情報、Tは温度検出部が検出した温度tの絶対温度(T=t+273)、Tは基準温度tの絶対温度(T=t+273)、αは温度補正係数を示す。
ただし、温度補正係数αは、0.5<α<1の範囲内の値である。
この式(1)を用い、かつ後述する温度補正係数設定部113が、温度補正係数αを、0.5<α<1の範囲内から設定する構成を採用することにより、種々の状況に対しても、適切な空気比を維持することが可能となる。以下にその理由を説明する。
燃焼用空気が理想気体であることを想定した場合、ボイル・シャルルの法則から、補正後回転数情報Aは、式(2)で求めることができる。
=A×(T/T) …(2)
この補正式は、燃焼用空気が理想気体であることを想定したものである。しかしながら、送風機20からボイラ2の缶体10の内部までの燃焼用空気は、理想気体とはいえないため、この補正式を用いると、実際には過剰に温度補正を行ってしまう。
図3は、比較例として式(2)によって補正した回転数情報を用いて送風機20を制御した場合における、排ガスOの実測値を示すグラフである。低燃焼、中燃焼、高燃焼、いずれの燃焼状態においても、燃焼用空気のO量が理想的な場合(定格O)に比べて、燃焼用空気の温度tが基準温度tよりも低い場合は、排ガスOが減少し、燃焼用空気の温度tが基準温度tよりも高い場合は、排ガスOが上昇している。これは、燃焼用空気の温度tが基準温度tよりも低い場合は、空気比が過剰に低くなっており、燃焼用空気の温度tが基準温度tよりも高い場合は、空気比が過剰に高くなっていることを示している。
そこで、燃焼用空気は実際には理想気体といえず、流れがあることを考慮して考える。気体の流れを考慮すると、ベルヌーイの定理を加味することにより、補正後回転数情報Aは、式(3)で求まると考えることができる。
=A×(T/T0.5 …(3)
しかしながら、送風機20からボイラ2の缶体10の内部までの燃焼用空気の状態は、給気ダクト30内の燃焼用空気は流れの影響を強く受けている一方、缶体10の内部の燃焼用空気は非常に高温となっているなど、単純な状態とはいえず、式(2)、式(3)のいずれの補正式を用いても、適正な空気比とはならない。
さらに、ボイラ装置1の種類又は個体に応じて、送風機20からボイラ2の缶体10の内部までの燃焼用空気の状態は異なることからも、式(2)、式(3)のいずれの補正式を用いても、適正な空気比とはならない。
また、同じ機種、同じ個体のボイラ装置1であっても、異なる燃焼状態においては、送風機20からボイラ2の缶体10の内部までの燃焼用空気の状態が異なってくることから、式(2)、式(3)のいずれの補正式を用いても、空気比にずれが生じる。
そこで、本発明者は、式(1)の補正式を用い、かつ式(1)の温度補正係数αを、0.5<α<1の範囲内から設定することで、空気温度が変化した場合であっても、適正な空気比となるように燃焼用空気を供給することができることを見出した。
この温度補正係数αの値については、装置の出荷前・設置後や、メンテナンス時におけるユーザ入力等に基づいて、温度補正係数設定部113が設定してもよいし、ボイラ装置1の燃焼状態に応じて、温度補正係数設定部113が自動的に設定してもよい。
これにより、ボイラ装置1の種類又は個体に応じて、0.5<α<1の範囲内から、温度補正係数αが適切に設定され、適正な空気比となるように送風機20を動作させることができる。
また、複数の燃焼状態を設定可能なボイラ装置1において、燃焼状態に応じて、0.5<α<1の範囲内から、温度補正係数αが適切に設定され、適正な空気比となるように送風機20を動作させることも可能となる。
図4は、比較例として式(2)によって補正した補正後回転数情報Aを用いて送風機20を制御した場合における、排ガスOの計算値を示すグラフと、本実施形態の式(1)によって補正した補正後回転数情報Aを用いて送風機20を制御した場合における、排ガスOの計算値を示すグラフである。なお、式(1)のαの値としては、いずれの燃焼状態においても、後述の温度補正係数の平均値αaveを用いている。
図4のグラフは、式(2)を用いると、基準回転数情報Aに対して、燃焼用空気の温度tに応じた補正を過剰にかけてしまっている状況を、式(1)を用い、温度補正係数αを適切に設定することで、計算上、温度変化に伴う排ガスO変動(空気比の変動)を縮小できることを示している。
図4に示すように、式(2)を用いた場合では、いずれの燃焼状態においても、燃焼用空気の温度tが基準温度tよりも低い場合は、排ガスOが減少し(空気比が過剰に低くなり)、燃焼用空気の温度tが基準温度tよりも高い場合は、排ガスOが上昇している(空気比が過剰に高くなる)。
一方、式(1)を用いた場合では、温度変化に伴う排ガスOの変動(空気比の変動)が、低燃焼位置においては若干大きくなっているものの、中燃焼位置及び高燃焼位置においては大幅に縮小しており、全体として、温度変化に伴う排ガスOの変動(空気比の変動)が縮小している。
なお、計算上は、低燃焼位置、中燃焼位置、高燃焼位置といった複数の燃焼状態に対して、それぞれ適切な温度補正係数αが存在する。
よって、上述の例では、制御を簡便とするために、複数の燃焼状態に対して最適となる複数の温度補正係数αを求め、これらの平均値αaveを用いて温度補正を行っている。
図5は、各燃焼状態に対して最適となる温度補正係数αを示すグラフである。グラフの横軸が燃焼位置、縦軸が温度補正係数αである。
図5に示すように、複数の燃焼状態に対して最適となる温度補正係数αはそれぞれ異なり、低燃焼位置のときには温度補正係数αが最適であり、中燃焼位置のときには温度補正係数αが最適であり、高燃焼位置のときには温度補正係数αが最適となる。
そして、図4に示す例では、温度補正係数α、α、αの平均値αaveを用いて温度補正を行っている。
これにより、図4に示すように、全体として見たときに、温度変化に伴う排ガスOの変動(空気比の変動)を縮小させるという効果を得ることができている。
一方、いずれの燃焼状態においても、空気比の変動を少なくするためには、温度補正係数設定部113は、複数の燃焼状態それぞれに対応する温度補正係数αを設定することが好ましい。
すなわち、上述の例では、低燃焼位置のときの温度補正係数としてαを設定し、中燃焼位置のときの温度補正係数としてαを設定し、高燃焼位置のときの温度補正係数としてαを設定する。これにより、いずれの燃焼状態においても、空気比の変動を少なくすることができる。
なお、上述の例では、図5に示されるように、温度補正係数の平均値αaveは、中燃焼位置において最適となる温度補正係数αと同じ値となっている。よって、中燃焼位置のときには、好ましい温度補正係数α(=αave=α)が用いられていると考えることができる。そこで、図4のグラフにおける中燃焼位置のデータに着目してみると、好ましい温度補正係数αを用いた場合には、温度変化に伴う排ガスOの変動(空気比の変動)を極めて小さくすることが可能であることが確認できる。
なお、図5に示すように、最適となる温度補正係数αの値は、低燃焼ほど大きく、高燃焼ほど小さい。よって、温度補正係数設定部113が、複数の燃焼状態それぞれに対応する温度補正係数αを設定する場合においては、低燃焼ほど温度補正係数αを大きく設定し(1に近づけ)、高燃焼ほど温度補正係数αを小さく設定する(0.5に近づける)ことが好ましい。すなわち、燃焼状態が高くなるほど、温度補正係数αを小さくすることが好ましい。
なお、各燃焼状態に対して最適となるような温度補正係数αは、以下の方法で求めてもよい。すなわち、各燃焼状態ごとに、燃焼用空気の温度を実際に変化させながら排ガスO2のデータを取得し、その結果に基づき、温度を変化させても排ガスOの値が変化しなくなるような温度補正係数αの値(図4において、定格O時の直線に近づくような補正係数αの値)を、0.5<α<1の範囲内で、フィッティング等により求めてもよい。
なお、高燃焼のときほど、燃焼用空気の流量が多くなるため、流れの影響を受けやすい状況となり、気体の状態が、流れを考慮した式(3)に近づく方向となる。すなわち、式(1)で考えると、高燃焼のときほど、適切な温度補正係数αが、0.5に近づく方向となる。
なお、この手法は、比例制御ボイラにおいても適用可能である。温度補正係数設定部113は、最小燃焼状態から最大燃焼状態までの燃焼量の連続的な変化に対して、連続的に、あるいは段階的に温度補正係数αが変化するように、温度補正係数αを設定してもよい。この場合においても、低燃焼ほど温度補正係数αを大きく設定し(1に近づけ)、高燃焼ほど温度補正係数αを小さく設定する(0.5に近づける)ことが好ましい。
燃焼状態と温度補正係数αの関係は、関数式又はデータテーブル等により規定され、温度補正係数設定部113は、関数式又はデータテーブル等に基づき、温度補正係数αを設定する態様としてもよい。
なお、ボイラ装置1の種類又は個体に応じて、温度補正係数αが設定される態様であってもよい。
これにより、配管やボイラ缶体等の構造によって異なる温度補正係数αを、装置の出荷前・設置後や、メンテナンス時において適切に設定することができる。
また、装置の出荷前・設置後や、メンテナンス時に温度補正係数αが設定する上で、送風制御部110は、温度補正係数αを設定するための入力部を備えていてもよい。
入力部に所定の情報(αを設定するための実測データ、α自体)が入力されることにより、装置の出荷前・設置後や、メンテナンス時において、燃焼装置の状態等に応じた温度補正係数αを適切に設定することができる。例えば、ユーザが入力手段を用いて温度補正係数αを設定するための実測データを入力する。あるいは、温度補正係数α自体の情報を入力する。これにより、送風制御部110の入力部に所定の情報が入力され、適切な温度補正係数αを設定することができる。
以上のように、送風制御部110は、算出部112が式(1)により算出した補正後回転数情報Aに基づき、送風機を制御する。
そして、式(1)の温度補正係数αを、0.5<α<1の範囲内の値として設定することにより、燃焼装置の状態等に応じて、燃焼用空気の温度に対応する適切な補正後回転数情報を算出することができる。
よって、過剰な温度補正をすることなく、適正な量の燃焼用空気を供給することができる。
次に、燃料供給量制御部120について説明する。図6に示すように、燃料供給量制御部120は、目標流量設定部121と、流量調整弁制御部122とを備える。
目標流量設定部121は、ボイラ装置1の複数の燃焼状態に対応する液体燃料の目標流量を設定する。例えば、目標流量設定部121は、ボイラ装置1の燃焼状態情報を取得する燃焼状態情報取得部を備え、取得した燃焼状態情報に基づいて、目標流量を設定してもよい。
記憶部130には、ボイラ装置1の複数の燃焼状態に対応する目標流量を設定する関数式又はデータテーブル等が記憶されている。
流量調整弁制御部122は、燃料供給ライン51を流れる液体燃料の流量が目標流量に近づくように、流量センサ55によって検知された流量に基づいて流量調整弁54の開度を調整する。具体的には、流量調整弁制御部122は、流量センサ55によって検知された流量が目標流量に対して大きい場合は、液体燃料の流量が小さくなるように流量調整弁54の開度を制御し、流量が目標流量に対して小さい場合は、液体燃料の流量が大きくなるように流量調整弁54の開度を制御する。例えば、流量センサ55によって検知された流量に基づくフィードバック制御を採用してもよい。すなわち、流量センサ55によって検知された流量が目標流量に収束するように、PIDアルゴリズムにより流量調整弁54に対する操作量を演算し、流量調整弁54を制御してもよい。
次に、本実施形態における制御の一連の流れについて説明する。
まず、送風制御部110の基準回転数情報決定部111が、ボイラ装置1の燃焼状態に応じて、基準回転数情報Aを決定する。
算出部112は、基準回転数情報決定部111により決定した基準回転数情報Aを、エア温度センサ24によって検出された温度に基づいて上述の式(1)により補正し、補正後回転数情報Aを算出する。
この補正後回転数情報Aの算出にあたっては、式(1)の温度補正係数αを、0.5<α<1の範囲内から設定する。本実施形態では、温度補正係数設定部113が、ボイラ装置1の燃焼状態等に応じて、温度補正係数αの値を、0.5<α<1の範囲内から設定する。
そして、送風制御部110は、算出部112が式(1)によって補正した補正後回転数情報Aを用いて送風機20の制御を行う。
これにより、過剰な温度補正をすることなく、適正な量の燃焼用空気を供給することができる。
一方、流量調整弁54の制御においては、燃料供給量制御部120の目標流量設定部121が、ボイラ装置1の複数の燃焼状態に対応する目標流量を設定する。
そして、流量調整弁制御部122は、流量センサ55によって燃料供給ライン51を流れる液体燃料の流量を取得し、この取得した流量と、目標流量設定部121に設定された目標流量と、に基づいて、流量調整弁54の開度を制御する。液体燃料は、その流量が流量調整弁制御部122によって調整された状態で、燃料供給ライン51を介して、バーナ15のノズル(図示省略)に送られる。
このような制御により、ノズルから噴霧される液体燃料と、燃焼用空気とが混合状態となり、燃焼される。そして、燃焼に伴って発生する熱により、ボイラ2の缶体10内で生成された蒸気は、蒸気導出部70を介して外部に導出される。
また、燃焼により生じた燃焼ガスは、排ガス排出部(図示省略)から外部に排出される。
以上説明した第1実施形態の送風装置5によれば、以下のような効果を奏する。
(1)本実施形態の送風装置5は、複数の燃焼状態を設定可能なボイラ装置1に燃焼用空気を供給する送風装置5であって、送風機20と、燃焼用空気の温度を検出するエア温度センサ24と、エア温度センサ24によって検出された温度に基づき、送風機20の補正後回転数情報Aを、下記の式(1)により算出する算出部112と、下記の式(1)の温度補正係数αを、0.5<α<1の範囲内から設定可能な温度補正係数設定部113と、算出部112により算出された補正後回転数情報Aに基づき、送風機20を制御する送風制御部110と、を備える。
=A×(T/Tα …(1)
但し、
は補正後回転数情報
は複数の燃焼状態に応じた基準回転数情報
は温度検出部が検出した温度tの絶対温度
は基準温度tの絶対温度
αは温度補正係数
このように、流れを有する気体である燃焼用空気を送風する上で、温度補正係数αを、0.5<α<1の範囲内の値として設定することにより、燃焼用空気の温度に対応する適切な補正後回転数情報Aを算出することができる。
また、温度補正係数αは、0.5<α<1の範囲内から設定することができるため、ボイラ装置1の状態等に応じた適切な値を設定することができる。
これにより、過剰な温度補正をすることなく、適正な量の燃焼用空気を供給することができる。
(2)本実施形態の温度補正係数設定部113は、ボイラ装置1の複数の燃焼状態それぞれに対応する温度補正係数αを設定する。
このように、温度補正係数αが、ボイラ装置1の複数の燃焼状態それぞれに対応して設定されることにより、各燃焼状態に応じて、適正な量の燃焼用空気を供給することができる。
(3)本実施形態の送風装置5は、ボイラ装置1の燃焼状態情報を取得する燃焼状態取得部を備え、温度補正係数設定部113は、燃焼状態取得部が取得した燃焼状態情報に基づいて、温度補正係数αを設定する。
このように、温度補正係数αが、燃焼状態取得部が取得した燃焼状態情報に基づいて設定されることにより、各燃焼状態に応じて、適正な量の燃焼用空気を供給することができる。
(4)本実施形態の送風装置5は、ボイラ装置1の種類又は個体に応じて、温度補正係数αが設定される。
このように、ボイラ装置1の種類又は個体に応じて、温度補正係数αが、0.5<α<1の範囲内から設定されるため、配管やボイラ缶体等の構造によって異なる温度補正係数αを、装置の出荷前・設置後や、メンテナンス時において適切に設定することができる。
(5)本実施形態の送風装置5は、温度補正係数αを設定するための入力部を備える。
送風装置5が、温度補正係数αを設定するための入力部を備え、ユーザが、入力手段を用いて所定の情報(αを設定するための実測データ、α自体)を入力することにより、装置の出荷前・設置後や、メンテナンス時において、燃焼装置の状態等に応じた温度補正係数αを適切に設定することができる。
以上、本発明の送風装置5の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
1 ボイラ装置
2 ボイラ
5 送風装置
20 送風機
21 送風機本体
22 インバータ
30 給気ダクト
34 エア温度センサ(温度検知部)
100 制御部
110 送風制御部
111 基準回転数情報設定部
112 算出部
113 温度補正係数設定部

Claims (2)

  1. 複数の燃焼状態を設定可能な燃焼装置に燃焼用空気を供給する送風装置であって、
    送風機と、
    前記燃焼用空気の温度を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部によって検出された温度に基づき、前記送風機の補正後回転数情報を、下記の式(1)により算出する算出部と、
    下記の式(1)の温度補正係数αを、0.5<α<1の範囲内から設定可能な温度補正係数設定部と、
    前記算出部により算出された補正後回転数情報に基づき、送風機を制御する制御部と、を備える送風装置。
    =A×(T/Tα …(1)
    但し、
    は補正後回転数情報
    は複数の燃焼状態に応じた基準回転数情報
    は温度検出部が検出した温度tの絶対温度
    は基準温度tの絶対温度
    αは温度補正係数
  2. 前記温度補正係数設定部は、前記複数の燃焼状態それぞれに対応する温度補正係数αを設定する、請求項1に記載の送風装置。
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