JP7135885B2 - 水素燃焼ボイラ装置 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1には、燃焼量を上げると、NOx排出濃度が上がることや、自己排ガス再循環量を増加させることにより、低NOx性能を確保できることが示されている。
すなわち、水素燃焼ボイラ装置において、低燃焼状態から高燃焼状態までの広い燃焼領域において安定した低NOx性能を得るためには、水素燃焼ボイラに適したEGR率の制御が必要であることを見出した。
以下、本発明の第1実施形態に係る水素燃焼ボイラ装置1について、図1~4を参照しながら説明する。本実施形態の水素燃焼ボイラ装置1は、水を加熱して蒸気の生成を行う蒸気ボイラ(貫流ボイラ)であり、負荷機器(図示省略)に蒸気を供給する。また、本実施形態の水素燃焼ボイラ装置1は、排ガスの一部を給気側に循環させて燃焼用空気として用いる排気再循環方式の水素燃焼ボイラ装置1である。尚、本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
排気再循環路50には、排気再循環流量調整部としてのダンパ51が配置される。ダンパ51は、開度を変更することで排気再循環路50を流通して送風機40に循環される排ガスの流量を調整する。
遮断弁92は、燃料ガスを供給しないときに、燃料ガス供給ライン90を遮断するための弁であり、制御部100により制御される。
水素燃焼ボイラ装置1においては、ボイラ本体10の内部には、給気路30から燃焼用空気が供給されると共に、燃料ガス供給ライン90から燃料ガスが供給されて燃料ガスが燃焼される。また、缶体11の内部に配置された複数の水管には、給水ライン70から給水が行われており、燃料ガスを燃焼させることにより発生した熱により、給水が加熱され蒸気が生成される。
これにより、送風機給気側に循環された排ガスと外気とが所定の割合で混合され、この混合された混合気を燃焼用空気として燃料ガスが燃焼される。
従来、ボイラ装置においては、高燃焼状態において排ガス中に含まれるNOx濃度が高くなることが知られている。このため、高燃焼状態のときのEGR率を、低燃焼状態のときのEGR率よりも高めることが通常である。換言すると、低燃焼状態のときのEGR率は、高燃焼状態のときのEGR率よりも低く設定される。そこで、本発明者は、水素燃焼ボイラ装置においても、このようなEGR率の設定で装置を制御したところ、低燃焼状態のときにおいて、NOx濃度が十分に低い値にならないという現象を確認した。
すなわち、水素燃焼ボイラ装置において、広い燃焼領域において安定した低NOx性能を得るためには、水素燃焼ボイラに適したEGR率の制御が必要であることを見出した。
図2は、丸型缶体(貫流ボイラ)と先混合式バーナ(拡散燃焼するバーナ)とを備え、連続制御を行う水素燃焼ボイラ装置において、EGR率を0%に固定した場合における、燃焼状態指令信号に基づく燃焼率と、NOx濃度との関係を示すグラフである。なお、NOx濃度は、サンプリングされた気体試料のO2濃度により異なるため、本実施形態においては、O2(0%)換算値のNOx濃度を示している。
水素ガスを燃焼するボイラ装置において発生したこの現象は、例えば、燃焼率が高い場合、燃焼用空気と燃料ガスとしての水素ガスの噴出速度が速くなり、火炎が伸びて広い範囲で燃焼している状態となる一方、燃焼率が低い場合、燃焼用空気と水素ガスの噴出速度が遅くなり、狭い範囲で燃焼している状態となる可能性がある。その結果、燃焼率が低い場合は局所的な高温部が形成されやすく、NOx濃度が高くなることなどが推測される。
水素ガスは、メタン等の他のガスに比べて可燃範囲は広く、燃焼速度は速く火炎温度は高いなど、他のガスとは顕著に異なる性質を有している(水素の燃焼特性、荻須吉洋、燃料協会誌 第54巻第583号(1975))。このような水素ガスを用いる水素燃焼ボイラ装置において、上述の現象は、低燃焼状態付近で確認されるものではなく、低燃焼状態では強く、高燃焼になるに従って弱く現れることが図2によって示唆されている。
本実施形態においては、制御部100は燃焼状態指令信号の指令値に基づく燃焼率が高いときほど、低いEGR率となるような制御を行う。換言すると、燃焼状態指令信号の指令値に基づく燃焼率が低いときほど、EGR率が高くなるように、排気再循環流量調整部としてのダンパ51を制御する。このような制御を行うことにより、図3において実線の曲線で示されるようにEGR率の実測値は変化し、点線で示されるようにNOx濃度が略一定となる。
例えば図3のグラフにおける実線により示されるように、燃焼率が100%のときはEGR率が5.2%程度、燃焼率が55%のときはEGR率が7.5%、燃焼率が25%のときはEGR率が11%程度となるように、ダンパ51を制御する。燃焼率がこれらの中間値のときは、EGR率も曲線上の中間値を用いる。例えば燃焼率が80%のときはEGR率が6%程度となるようにダンパ51を制御する。
また、これに限らず、設定されるべきEGR率の値を示す線は、複数の点を結ぶ曲線とされていてもよいし、直線とされていてもよい。
図4に示されるように、制御部100は、燃焼状態指令信号の指令値に基づく燃焼率が高いときほど、低いEGR率となるように、かつ、燃焼状態指令信号の指令値に基づく燃焼率と排気再循環流量との対応関係が、一次関数の関係となるように排気再循環流量調整部としてのダンパ51を制御する。例えば、燃焼率20%のときは、排気再循環流量がa’となるように、燃焼率60%のときは、排気再循環流量がb’となるように、燃焼率100%のときは、排気再循環流量がc’となるように、ダンパ51を調整する。
このように、燃焼率と排気再循環流量との対応関係が一次関数となっていれば、指示された燃焼率に対応する排気再循環流量の算出およびその後のダンパ51の制御を簡単に行うことができる。なお、この場合においても、図4に示されるように、燃焼率が高いときほど低いEGR率となるという関係性は保たれるように、燃焼率と排気再循環流量との関係は設定される。
なお、燃焼率と排気再循環流量との対応関係が一次関数の関係である場合とは、実質的に一次関数、例えば、排ガス中の酸素濃度及び/またはNOx濃度の変動が許容範囲内となるように一次関数で近似できる場合も含む。
図5は、本実施形態の水素燃焼ボイラ装置1において、燃焼状態を指示する燃焼状態指令信号の内容に応じて、EGR率を変化させる処理を説明するためのフローチャートである。
低燃焼状態指令信号が入力されたと判定された場合(ステップS1 YES)は、ステップS2にて、EGR率を上昇させる制御を行う。
高燃焼状態指令信号が入力されたと判定された場合(ステップS3 YES)は、ステップS4にて、EGR率を低下させる制御を行う。
これにより、燃焼状態が低下する方向の制御に応じて、適切にEGR率を上昇させる制御を行うため、NOx発生を抑制できる。
すなわち、EGR率が10%以上という高い状態にある場合においても、燃焼状態が低下する方向の制御が行われるタイミングで、さらに排気EGR率を上昇させる制御を行う。これにより、NOx発生を抑制できる。
これにより、燃焼状態が高まる方向の制御に応じて、適切にEGR率を低下させる制御を行うため、燃焼用空気流量が大きくなる高燃焼状態の領域において排気再循環による送風機の負荷を低減でき、送風機の電力使用量を低減できる他、使用する送風機の大型化を抑えることができる。
これにより、低燃焼状態から高燃焼状態の範囲において、排ガス中に含まれるNOx濃度を十分下げることができ、水素燃焼ボイラ装置においても、広い燃焼領域において安定した低NOx性能を得ることができる。
また、燃焼率が高いときに、EGR率を低下させる方向の制御となるため、排気再循環による送風機の負荷を低減でき、送風機の電力使用量を低減できる他、使用する送風機の大型化を抑えることができる。
これにより、低燃焼状態から高燃焼状態の範囲において、連続的に安定した低NOx性能を得ることができる。
これにより、低燃焼状態から高燃焼状態の範囲において、いずれの燃焼状態でも安定した低NOx性能を得ることができる。
このように、燃焼率と排気再循環流量との対応関係が一次関数となっていれば、指示された燃焼率に対応する排気再循環流量の算出およびその後のダンパ51の制御を簡単に行うことができる。
これにより、燃焼状態が低下する方向の制御が行われるタイミングで、適切にEGR率を上昇させる制御を行うため、排ガス中のNOx濃度が上昇することがない。
これにより、燃焼状態が低下する方向の制御が行われるタイミングで、適切にEGR率を上昇させる制御を行うため、排ガス中のNOx濃度が上昇することがない。
これにより、燃焼状態が高まる方向の制御が行われるタイミングで、適切にEGR率を低下させる制御を行うため、排気再循環による送風機の負荷を低減でき、送風機の電力使用量を低減できる他、使用する送風機の大型化を抑えることができる。
次に、第2実施形態について、図6~11を参照しながら説明する。なお、第1実施形態と同様の構成についてはその説明を省略する。
第1実施形態の水素燃焼ボイラ装置1は、入力される燃焼状態指令信号の内容に応じて、排気再循環流量調整部としてのダンパ51を制御していた。第2実施形態の水素燃焼ボイラ装置1は、給気路30を流れる燃焼用空気流量を検知する燃焼用空気流量検知部としてのエア差圧センサ31を備え、制御部200は、エア差圧センサ31によって検知された燃焼用空気流量に対応する信号に基づいて、排気再循環流量調整部としてのダンパ51を制御する。
図6に示されるように、本実施形態の給気路30には、給気路30を流れる燃焼用空気流量を検知する燃焼用空気流量検知部としてのエア差圧センサ31が配置される。エア差圧センサ31は、パンチングメタルやオリフィス等による固定圧損部32を有する。この固定圧損部32の上流側と下流側の圧力の差圧を計測することにより、燃焼用空気流量に対応する信号を得ることが可能である。なお、燃焼用空気流量検知部として、エア差圧センサ31以外のセンサ、例えば風圧センサ、風量センサ(熱線式など)などを用いて、燃焼用空気流量に対応する信号を得てもよい。
図7は、制御部200の構成を示すブロック図である。図7に示すように、制御部200は、燃焼用空気流量制御部202と、燃焼用空気流量信号取得部203と、平均化処理部204と、信号分岐部205と、燃料ガス流量制御部206と、排気再循環流量制御部207と、記憶部208とを備える。
なお、制御部200は、上述のように複数の機能ブロックにより構成されているが、各ブロックは必ずしも物理的に分かれている必要は無く、複数のブロックの機能を1つのCPUで実現できるように構成してもよい。また、制御部200は、制御対象機器の配置や配線を考慮するなどして、2つ以上に分かれていてもよい。
なお、燃焼率と燃焼用空気流量の対応関係については、図9を用いて後述する。
このように、目標とする流量値とは異なる流量の燃焼用空気が流れる状況が存在することを考慮すると、燃料ガス流量は、実際の燃焼用空気流量に対応した流量に調整されて供給されることが好ましい。また、排気再循環流量についても、実際の燃焼用空気流量(排気再循環流量を含む)に対応した排気再循環流量に調整されることが好ましい。これにより、燃焼用空気流量が変動する場合であっても、排気再循環流量を目標値に制御することができ、良好な燃焼状態を維持することができる。
ステップS13において、燃焼用空気流量信号取得部203は、エア差圧センサ31が検知した燃焼用空気流量に対応する信号を取得する。
なお、燃焼用空気流量信号は不安定であり、また検出ノイズも存在する。よって、平均化処理を施すことにより、燃焼用空気流量に対応する信号に基づくその後の処理を、安定した処理にすることができる。ここで、移動平均値としては、単純移動平均値を用いてもよいし、現在に近いほど大きい重みづけを付与して得られる重み付け移動平均値を用いてもよい。
特に、本実施形態においては、実際の燃焼用空気流量に応じて適切な排気再循環流量を設定し、適切な量の排ガスを送風機に循環させることができるため、安定した排気再循環燃焼を実現し、かつ低NOx性能を実現することができる。
また、実際の燃焼用空気流量に対応する燃料ガス流量および排気再循環流量となるように、燃料ガス流量調整弁91およびダンパ51の開度を制御することにより、空燃比およびEGR率を適切に制御することができる。
なお、燃焼率と燃焼用空気流量との対応関係は、一次関数となっていることが好ましい。一次関数となっていれば、燃焼率と、送風機40のモータの回転数を制御するインバータ41に入力する周波数との関係も一次関数となるため、設定された燃焼率に対応するインバータ41の制御を簡単に行うことができる。
なお、燃焼用空気流量と排気再循環流量との対応関係は、一次関数となっていることが好ましい。一次関数となっていれば、検知された燃焼用空気流量に対応する排気再循環流量の算出およびその後のダンパ51の制御を簡単に行うことができる。
ここで、燃焼率と燃焼用空気流量との対応関係が、図9に示されるように一次関数となっており、燃焼用空気流量と排気再循環流量の対応関係も、図10に示されるように一次関数となっている場合、燃焼率と排気再循環流量の対応関係についても、一次関数の関係となる。
なお、燃焼率と排気再循環流量との対応関係が一次関数の関係である場合とは、実質的に一次関数、例えば、排ガス中の酸素濃度及び/またはNOx濃度の変動が許容範囲内となるように一次関数で近似できる場合も含む。
例えば、テーブルによりこれらの対応関係を記憶する場合は、所定の燃焼率(例えば、20%、60%、100%)に対して、所定の燃焼用空気流量(例えば、燃焼率20%のときの流量a、燃焼率60%のときの流量b、燃焼率100%のときの流量c)、所定の燃焼用空気流量(例えば、燃焼率20%のときの流量a、燃焼率60%のときの流量b、燃焼率100%のときの流量c)に対して、所定の排気再循環流量(例えば、燃焼率20%のときの排気再循環流量a’、燃焼率60%のときの排気再循環流量b’、燃焼率100%のときの排気再循環流量c’)がそれぞれ設定されているテーブルを用いても良い。EGR率は燃焼用空気流量と排気再循環流量から算出しても良い。このような場合、排気再循環流量制御部207は、テーブルにおいて予め定められた燃焼率と燃焼用空気流量、燃焼用空気流量と排気再循環流量との対応関係に従って、インバータ41およびダンパ51を制御する。
このようなテーブルを用いることにより、設定された燃焼率に応じて、目標とする燃焼用空気流量を設定すること、検知された燃焼用空気流量に応じて、目標とする排気再循環流量を設定することが可能となる。
このようなテーブルを用いても、設定された燃焼率に応じて、目標とする燃焼用空気流量を設定すること、検知された燃焼用空気流量に応じて、目標とする排気再循環流量を設定することが可能となる。
なお、燃焼率と空気比との対応関係を一次関数としてもよい。この場合、指示された燃焼率に対応する空気比の算出およびその後のインバータ41等の制御を簡単に行うことができる。また、燃焼率とEGR率との対応関係を一次関数としてもよい。
これにより、燃焼率が低いときほど、EGR率が高く燃焼用空気中の酸素濃度は相対的に低下するものの、過剰空気割合が大きい状態となっているため、水素ガスが燃焼する上で常に十分な空気が供給される状態となり、低燃焼状態から高燃焼状態の範囲において、NOx発生量を抑制しつつより燃焼状態を安定させることができる。
また、テーブルの設定においては、燃焼率と燃焼用空気流量との対応関係が一次関数の関係となるように設定し、かつ、燃焼率と空気比の対応関係が一次関数の関係となるように設定してもよい。この場合、この関係を維持するように、燃焼率に応じてEGR率が、適切に調整されて設定される。
また、テーブルの設定においては、燃焼率と空気比との対応関係が一次関数の関係となるように設定し、かつ、燃焼率と排気再循環流量との対応関係が一次関数の関係となるように設定してもよい。
これによって、実際の燃焼用空気流量に応じて適切な量の排ガスを送風機40に循環させることができる。したがって、燃焼率の設定変更時など、燃焼用空気流量が変動している状況においても、実際の燃焼用空気流量に応じた適切な量の排ガスを送風機40に循環させることができる。よって、安定した燃焼状態を実現し、かつ低NOx性能を実現することが可能となる。
また、このような制御によれば、燃焼率を連続的に変更可能な連続制御方式のボイラ装置など、各種の制御方式のボイラ装置においても、排気再循環流量を適切に制御することができる。
これにより、燃焼率が低いときほど、EGR率が高く燃焼用空気中の酸素濃度は相対的に低下するものの、過剰空気割合が大きい状態となっているため、水素ガスが燃焼する上で常に十分な空気が供給される状態となり、低燃焼状態から高燃焼状態の範囲において、NOx発生量を抑制しつつより燃焼状態を安定させることができる。
これにより、燃焼率、燃焼用空気流量、排気再循環流量といった各パラメータの対応関係に基づき、ダンパ51を適切に制御することができる。
このように、平均化処理を行うことにより、ノイズ等の外乱を軽減し、安定した制御を行うことができる。
このように、実際の燃焼用空気流量に応じて、排気再循環流量に加えて燃料ガス流量の制御も行うことにより、より安定した燃焼状態を実現することができる。
よって、同一の信号を分岐して用いるため、信号の誤差が抑制でき、燃料ガス流量と排気再循環流量の制御が簡単となる。
よって、同じ信号に基づいて、燃料ガス流量と排気再循環流量の制御を行うため、制御が簡便となる。
これにより、燃焼率が低いときほど、排ガスおよび過剰空気が高い混合比で加えられた燃焼用空気が供給される状態となっているため、水素ガスが燃焼する上で常に十分な流量の燃料用空気が流れる状態となり、NOx発生を抑制しつつ低燃焼状態から高燃焼状態の範囲において、より燃焼状態を安定させることができる。
10 ボイラ本体
20 排気路
30 給気路
31 エア差圧センサ
40 送風機
41 インバータ
50 排気再循環路
51 ダンパ
90 燃料ガス供給ライン
91 燃料ガス流量調整弁
100、200 制御部
202 燃焼用空気流量制御部
203 燃焼用空気流量信号取得部
204 平均化処理部
205 信号分岐部
206 燃料ガス流量制御部
207 排気再循環流量制御部
208 記憶部
Claims (10)
- 燃料ガスとしての水素ガスを燃焼させて給水を加熱するボイラ本体と、
前記ボイラ本体に前記水素ガスを供給する燃料ガス供給ラインと、
前記ボイラ本体に燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給ラインと、
前記燃焼用空気供給ラインの上流側に接続され前記燃焼用空気供給ラインに燃焼用空気を送り込む送風機と、
前記ボイラ本体で燃料が燃焼されて発生した排ガスを排出する排気路と、
前記排気路を流通する排ガスの一部を前記送風機に循環させる排気再循環路と、
前記排気再循環路に設けられた、排気再循環流量を調整する排気再循環流量調整部と、
燃焼率が低いときほど、EGR率が高くなるように前記排気再循環流量調整部を制御する排気再循環流量制御部と、を備える水素燃焼ボイラ装置。 - 前記水素燃焼ボイラ装置は、
低燃焼状態から高燃焼状態の範囲において、前記燃焼率が連続的に変化するように燃焼制御可能な連続制御ボイラ装置であり、
前記排気再循環流量制御部は、前記燃焼率が低いときほど、前記EGR率が高くなるように連続的に前記排気再循環流量調整部を制御する、請求項1に記載の水素燃焼ボイラ装置。 - 前記水素燃焼ボイラ装置は、
低燃焼状態から高燃焼状態の範囲において、複数の段階的な燃焼率で燃焼制御可能な段階値制御ボイラ装置であり、
前記排気再循環流量制御部は、前記燃焼率が低いときほど、前記EGR率が高くなるように多段の燃焼状態に応じて前記排気再循環流量調整部を制御する、請求項1に記載の水素燃焼ボイラ装置。 - 前記排気再循環流量制御部は、
前記燃焼率と前記排気再循環流量との対応関係が、一次関数の関係となるように前記排気再循環流量調整部を制御する、請求項2または請求項3に記載の水素燃焼ボイラ装置。 - 前記水素燃焼ボイラ装置は、
前記燃焼用空気供給ラインを流れる燃焼用空気流量を検知する燃焼用空気流量検知部を備え、
前記排気再循環流量制御部は、前記燃焼用空気流量検知部によって検知された前記燃焼用空気流量に対応する信号に基づいて前記排気再循環流量調整部を制御する、請求項2~4のいずれか1項に記載の水素燃焼ボイラ装置。 - 前記水素燃焼ボイラ装置は、
前記燃焼用空気供給ラインを流れる燃焼用空気流量を調整する燃焼用空気流量調整部と、
前記燃焼用空気流量調整部を制御する燃焼用空気流量制御部と、を備え、
前記燃焼用空気流量制御部は、前記燃焼率との対応関係が一次関数の関係となり、かつ、前記燃焼率が低いときほど、空気比が高くなるように前記燃焼用空気流量調整部を制御する、請求項2~5のいずれか1項に記載の水素燃焼ボイラ装置。 - 前記水素燃焼ボイラ装置は、
前記燃焼用空気流量検知部の信号の平均化処理を行う平均化処理部を更に備える、請求項5に記載のボイラ装置。 - 前記水素燃焼ボイラ装置は、
前記燃料ガス供給ラインに配置され、燃料ガス流量を調整可能な燃料ガス流量調整部と、
前記燃焼用空気流量検知部によって検知された前記燃焼用空気流量に対応する信号に基づいて前記燃料ガス流量調整部を制御する燃料ガス流量制御部と、を備える、請求項5または請求項7に記載のボイラ装置。 - 前記水素燃焼ボイラ装置は、
前記燃焼用空気流量検知部の信号を前記燃料ガス流量制御部と前記排気再循環流量制御部に分岐する信号分岐部を備え、
前記排気再循環流量制御部は、前記燃焼用空気流量検知部の信号によって前記排気再循環流量調整部の開度を調整する、請求項8に記載のボイラ装置。 - 前記燃料ガス流量制御部は、燃焼用空気流量検知部の信号を前記燃料ガス流量調整部の開度信号に変換し、前記開度信号に基づいて燃料ガス流量調整部の開度を調整すると共に、前記開度信号を前記排気再循環流量制御部に送信し、
前記排気再循環流量制御部は、前記開度信号に基づいて前記排気再循環流量調整部の開度を調整する、請求項8に記載のボイラ装置。
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