JP2023093147A - ボイラ装置 - Google Patents

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Tsutomu Sasaki
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Figure 2023093147000001
【課題】燃料ガスに水素燃料を混合した水素混合燃料ガスを燃焼する時に、燃焼用空気量を絞る調整制御を追加したボイラ装置を提供すること。
【解決手段】ボイラ装置1は、制御部71と、排ガスの酸素濃度を検知する酸素濃度検知部81と、を備え、制御部71は、水素混合燃料ガスの水素混合情報を取得する水素混合情報取得部716と、水素混合情報取得部716により取得した水素混合燃料ガスの水素混合情報に基いて、燃焼用空気の流量を補正する燃焼用空気量補正部717と、を備え、制御部71は、さらに、燃焼用空気量補正部717により補正された燃焼用空気の流量に応じて水素混合燃料ガスの流量を調整し、その後、酸素濃度検知部81により検知された排ガスの酸素濃度が所定値になるように、水素混合燃料ガスの流量を調整する。
【選択図】図2

Description

本発明は、負荷指示に基づいた燃焼用空気の流量に応じて燃料ガスの流量を制御するとともに、排ガスO濃度を計測し、外部環境等の変化によらず排ガスO濃度が一定となるように燃料流量を制御するO一定制御を行うボイラ装置に対して、ガス燃料の水素燃料と、他のガス燃料と、の混合割合が変化した場合でも所定の熱出力で燃焼できるボイラ装置に関する。
従来から、燃料ガスと燃焼用空気を所定の割合で混合した混合気を燃焼させて水を加熱し、蒸気を発生させるボイラ装置が知られている。この種のボイラ装置では、理論空気量とボイラに供給される空気量との比である空気比が一定になるように、燃焼用空気の供給量に応じて燃料ガスの流量を流量調整弁等によって調整している。
空気比は、ボイラ装置によって設定される数値であり、空気比が変動すると、例えば、過剰空気によって生じた熱損失により燃焼効率が低下する可能性、又は不完全燃焼によってエネルギー損失が増大する可能性があり、可能な限り設定範囲(又は一定)に維持することが望ましい。
燃料ガスに温度変動や圧力変動によって質量流量に変動が生じると、たとえ燃料ガスの体積流量が一定であっても、燃料ガスの燃焼に必要な燃焼用空気の理論空気量が変化して空気比が変動する。このため、空気比の変動に対応するために、ボイラ装置の排ガスの酸素濃度に基づいて燃料ガス流量をフィードバック制御することで、所定の空気比で燃焼を行うO一定制御が実用化されており、ボイラの燃焼状態を空気比に精度よく反映させる種々の技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、排ガスの酸素濃度に基づいて混合気をフィードバック制御することで、混合気を所望の状態に制御する際にタイムラグが発生する可能性がある。このため、バーナに供給する混合気に変動が生じた場合に、速やかに所望の状態に制御することを可能とする技術が知られている。具体的には、排ガスの酸素濃度の変化速度に基づいて、所定時間経過後の排ガスの酸素濃度(予測酸素濃度という)を算出して、予測酸素濃度と、目標酸素濃度と、に基づいて、酸素濃度偏差を算出し、混合気をフィードバック制御する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2016-008803号公報 特開2021-046969号公報
ところで、昨今の環境意識の高まりから、ボイラ装置等で水素燃料を燃焼し、燃焼に伴う二酸化炭素排出を削減する試みが行われている。そこで、例えば都市ガスを燃焼させて水を加熱し、蒸気を発生させるボイラ装置においても、都市ガスに水素燃料を混合して燃焼することで、燃焼に伴う二酸化炭素排出を削減することが望まれている。
例えば、都市ガスに水素燃料としての水素ガスを混合してO一定制御を適用したボイラ装置で燃焼した場合、都市ガスの理論空気量は水素ガスの約4倍であるため、排ガス中の酸素濃度は上昇し混合ガスの流量を増加させるO一定制御が働き、排ガスの酸素濃度は所定範囲(値)に制御される。一方、都市ガスと水素ガスとを混合した場合の理論空気量と熱出力の変化割合は異なるため、混合ガスの水素割合が大きい領域では、所定値を超える熱出力の増加によって缶体の熱負荷が過剰になり、缶体パンク等のリスクが高まる。
このため、例えば都市ガスに水素燃料を混合して燃焼する場合、仮に水素燃料の混合割合が変動した場合でも、燃焼指示に対して所定の熱出力に安定的に制御されることが望ましい。
本発明は、負荷指示に基づいた燃焼用空気の流量に応じて燃料ガスの流量を制御するとともに、排ガスO濃度を計測し、外部環境等の変化によらず排ガスO濃度が一定となるように燃料流量を制御するO一定制御を行うボイラ装置に対して、ガス燃料の水素燃料と、他のガス燃料と、の混合割合が変化した場合でも所定の熱出力で燃焼できるボイラ装置を提供することを目的とする。
本発明は、
ボイラと、
前記ボイラに水素燃料が混合された燃料ガスを供給する燃料供給ラインと、
前記燃料供給ラインに配置され、前記燃料ガスの流量を調整可能な流量調整弁と、
前記ボイラに燃焼用空気を供給する空気供給ラインと、
前記空気供給ラインを流れる前記燃焼用空気の流量を検知する空気流量検知部と、
前記燃料ガスの燃焼によって生じる排ガスを前記ボイラから排出する排ガス排出部と、
前記排ガス排出部に配置され、前記排ガスの酸素濃度を検知する酸素濃度検知部と、
前記ボイラに供給する燃料ガス及び燃焼用空気の量を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
負荷指示に基づいて前記空気供給ラインから供給される燃焼用空気の流量に応じて、前記燃料ガスの流量を制御する燃料ガス1次調整機能部と、
前記酸素濃度検知部により検知された排ガスの酸素濃度が所定値になるように、前記流量調整弁を制御する燃料ガス2次調整機能部と、
前記水素混合燃料ガスの水素混合情報を取得する水素混合情報取得部と、
前記水素混合情報取得部により取得した前記水素混合燃料ガスの水素混合情報に基いて、前記燃焼用空気の流量を補正する燃焼用空気量補正部と、
を備える、ボイラ装置に関する。
前記ボイラ装置は、さらに、前記燃料供給ラインを流れる前記燃料ガスの流量を検知する燃料ガス流量検知部を備え、
前記水素混合情報取得部は、
前記排ガスの酸素濃度が前記燃焼用空気の流量に基づいて設定される所定値になるように調整された調整後の前記燃料ガスの、前記燃料ガス流量検知部により検知された前記燃料ガスの流量に基づいて水素混合情報を推定することが好ましい。
前記水素混合情報取得部は、さらに、
前記燃料ガスに入力される水素燃料量に基づいて、水素混合情報を算出することが好ましい。
前記水素混合情報取得部は、さらに、
前記水素混合情報に係る信号を受信することで、水素混合情報を取得することが好ましい。
本発明によれば、負荷指示に基づいた燃焼用空気の流量に応じて燃料ガスの流量を制御するとともに、排ガスO濃度を計測し、外部環境等の変化によらず排ガスO濃度が一定となるように燃料流量を制御するO一定制御を行うボイラ装置に対して、ガス燃料の水素燃料と、他のガス燃料と、の混合割合が変化した場合でも所定の熱出力で燃焼できるボイラ装置を提供することができる。
本発明のボイラ装置の一実施形態を模式的に示す図である。 本実施形態の制御部の構成を示す機能ブロック図である。 水素混合燃料ガスの流量と水素混合比との関係を示すテーブルである。 燃焼用空気量と水素混合比との関係の一例を示すテーブルである。 本発明の燃料ガスを要求負荷に応じてボイラ装置を燃焼させる場合の処理フローを示す図である。 本発明の排ガスの酸素濃度に基づいて、燃料ガスの流量のフィードバック制御の処理フローを示す図である。 本発明の混合燃料ガスの水素混合比に基づく、補正燃焼用空気量の算出に係る処理フローを示す図である。
以下、本発明のボイラ装置の好ましい各実施形態について、図面を参照しながら説明する。第1実施形態のボイラ装置1は、水を加熱して蒸気の生成を行う蒸気ボイラであり、負荷機器(図示省略)に蒸気を供給するものである。なお、本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
図1に示すように、ボイラ装置1は、ボイラ2と、ボイラ2に燃料ガスを供給する燃料供給部50と、ボイラ2に水を供給する給水路(図示省略)と、燃料ガスや燃焼用空気の供給量等を制御する制御装置70と、を備える。
ボイラ2は、缶体10と、缶体10に燃焼用空気を送り込む送風機20と、缶体10と送風機20とを接続し燃焼用空気が流通する空気供給ラインとしての給気ダクト30と、給気ダクト30に配置される空気流量調整部としてのダンパ31と、燃焼用空気減圧部材としてのパンチングメタル32と、空気流量検知部としてのエア差圧センサ33と、缶体10から排出される燃焼ガス(排ガス)が流通する排ガス排出部としての排気筒80と、を備える。
缶体10は、ボイラ筐体11と、複数の水管12と、下部ヘッダ13と、上部ヘッダ14と、バーナ15と、を備える。
ボイラ筐体11は、缶体10の外形を構成し、平面視矩形形状の直方体状に形成される。このボイラ筐体11の長手方向の一端側に位置する第1側面11aには、給気口16が形成され、ボイラ筐体11の長手方向の他端側に位置する第2側面11bには、排気口17が形成される。
複数の水管12は、ボイラ筐体11の内部に上下方向に延びて配置されるとともに、ボイラ筐体11の長手方向及び幅方向に所定の間隔をあけて配置される。
下部ヘッダ13は、ボイラ筐体11の下部に配置される。下部ヘッダ13には、複数の水管12の下端部が接続される。上部ヘッダ14は、ボイラ筐体11の上部に配置される。上部ヘッダ14には、複数の水管12の上端部が接続される。
バーナ15は、給気口16に配置される。バーナ15によって燃料ガスと燃焼用空気との混合気が燃焼し、水管12の水が加熱されて蒸気が発生する。
送風機20は、燃焼用空気の流量を調整するための空気流量調整部であり、ファン及びこのファンを回転させるモータを有する送風機本体21と、ファン(モータ)の回転数を増減させるインバータ22と、を備える。送風機20は、インバータ22に入力される周波数に応じて、ファンが所定の回転数で回転することで、缶体10に燃焼用空気を送り込む。なお、送風機20は、インバータ22に入力される周波数に応じて、ファンが入力された周波数に応じた回転速度で駆動することで、空気流量を制御することができる。
本実施形態では、負荷機器(図示省略)から要求される要求負荷に応じて燃焼用空気の流量が設定される。送風機20は、設定された燃料用空気の流量になるように制御装置70によってインバータ22を介して制御される。また、本実施形態では、水素燃料として、水素ガスを例示するが、水素燃料はこれに限られない。例えば、水素ガスの外に、アンモニアガス、並びにアンモニアを分解した水素、窒素、及びアンモニアの混合ガスであってもよい。
また、後述するように、燃料ガスに水素燃料を混合してボイラ装置1を燃焼させる場合、燃料ガスの水素混合情報に基いて補正された燃料用空気の流量になるように制御装置70によってインバータ22を介して制御される。
給気ダクト30は、ボイラ2に燃料ガスと混合させる燃焼用空気を供給する空気供給ラインである。給気ダクト30は、上流側の端部が送風機20に接続され、下流側の端部が給気口16に接続される。給気ダクト30は、送風機20から送り込まれた燃焼用空気を缶体10に供給する。
ダンパ31は、給気ダクト30の内部の燃焼用空気の流路を塞いだ閉状態と、この閉状態から90度回転し、給気ダクト30の内部の燃焼用空気の流路を開放した開状態との間で回転可能に配置される。
パンチングメタル32は、複数の貫通孔が形成された金属板であり、流通する燃焼用空気を減圧する燃焼用空気減圧部材である。パンチングメタル32は、給気ダクト30の内部のダンパ31の下流側に配置される。このパンチングメタル32によって、ダンパ31を通って給気ダクト30まで流れてきた燃焼用空気は減圧される。
エア差圧センサ33は、前述したように燃焼用空気の流量を検知するための空気流量検知部である。エア差圧センサ33は、パンチングメタル32の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧を検知する。燃料用空気の流量は、この差圧情報に基づいて算出される。また、エア差圧センサ33は、制御装置70に電気的に接続されており、制御装置70はエア差圧センサ33によって検知されたエア差圧情報を取得する。
排気筒80は、基端側が缶体10(ボイラ筐体11に形成された排気口17)に接続され、筒状に形成される。この排気筒80を通じて缶体10で発生した燃焼ガス(排ガス)が缶体10の外部に排出される。
本実施形態の排気筒80の内部には、酸素濃度検知部としてのOセンサ81が配置されている。このOセンサ81によって、排ガスの酸素濃度が取得される。Oセンサ81は、制御装置70に電気的に接続されており、制御装置70はOセンサ81の測定値に基づいて排ガスの酸素濃度を取得する。
次に、ボイラ2に燃料を供給する燃料供給部50について説明する。燃料供給部50は、燃料供給ライン51と、燃料ガス流量計52と、開閉弁54と、ガバナ55と、流量調整弁56と、燃料ガス温度センサ57と、燃料ガス圧力センサ58と、オリフィス59と、燃料ガス差圧センサ60と、ノズル61と、を備える。
燃料供給ライン51は、その上流側が燃料供給源(図示省略)に接続され、その下流側が給気ダクト30に接続される。燃料供給ライン51の下流側の端部は、給気ダクト30におけるダンパ31が配置された位置よりも下流側に接続される。
本実施形態では、燃料供給ライン51によって流通する燃料ガスは、水素燃料としての水素ガスの混合された燃料種13Aの都市ガスを例示する。具体的には、水素燃料としての水素ガスの混合された燃料種13Aの都市ガスが燃料供給ライン51に供給されている。なお、本実施形態は、燃料種13Aの都市ガスに限られない。任意の燃料ガスであってもよい。
燃料ガス流量計52は、燃料供給ライン51を流れる燃料ガスの流量を測定する。本実施形態の燃料ガス流量計52は、燃料供給ライン51の最も上流側に配置されている。燃料ガス流量計52は、制御装置70に電気的に接続されている。制御装置70は燃料ガス流量計52の測定値に基づいて燃料ガスの流量を取得する。
開閉弁54は、燃料供給ライン51を開放又は閉止し、燃料ガスの供給及び停止を行う。本実施形態の開閉弁54は、燃料供給ライン51における燃料ガス流量計52の下流側に配置される。
ガバナ55は、燃料供給ライン51を流れる燃料ガスの圧力が瞬間的に大きくなる場合等の急激な圧力変動を抑制するための調圧手段である。本実施形態のガバナ55は、燃料供給ライン51における開閉弁54の下流側に配置される。
流量調整弁56は、燃料供給ライン51を流れる燃料ガスの流量を調整するものである。流量調整弁56は、開度を調整可能に構成される。本実施形態の流量調整弁56は、燃料供給ライン51におけるガバナ55の下流側に配置される。流量調整弁56は、制御装置70に電気的に接続されており、制御装置70が流量調整弁56の開度を調節可能になっている。
本実施形態では、給気ダクト30を流れる燃焼用空気の流量に対応する流量の燃料ガスを供給するように、制御装置70によって流量調整弁56の開度が制御される。また、後述するように、燃料ガスに水素燃料としての水素ガスを混合してボイラ装置1を燃焼させる場合、燃料ガスの水素混合情報に基いて補正された燃料用空気の流量に対応する流量の燃料ガスを供給するように、制御装置70によって流量調整弁56の開度が制御される。
燃料ガス圧力センサ58は、燃料供給ライン51を流れる燃料ガスの圧力を流量調整弁56の下流側で測定する。本実施形態の燃料ガス圧力センサ58は、燃料供給ライン51における燃料ガス温度センサ57の下流側に配置される。燃料ガス圧力センサ58は、制御装置70に電気的に接続されており、制御装置70は燃料ガス圧力センサ58の圧力情報を取得する。
オリフィス59は、燃料供給ライン51を流れる燃料ガスを減圧する燃料ガス減圧部材である。本実施形態のオリフィス59は、燃料供給ライン51における燃料ガス圧力センサ58の下流側に配置される。
燃料ガス差圧センサ60は、燃料ガスの流量を検知するための燃料ガス流量検知部である。オリフィス59の上流側と下流側の圧力の差圧を検知する。流量調整弁56の下流側での燃料ガスの流量は、この燃料ガス差圧情報に基づいて算出される。燃料ガス差圧センサ60は、制御装置70に電気的に接続されており、制御装置70は燃料ガス差圧情報を取得し、燃料ガス差圧情報に基づいて燃料ガスの流量を算出する。
ノズル61は、燃料供給ライン51の下流側の端部に配置され、給気ダクト30への燃料ガスの噴出を行う。ノズル61から噴出された燃料ガスは、送風機20によって送られてきた燃焼用空気と混合され、この混合された混合気がバーナ15によって燃焼する。
このように、燃料供給部50は、燃料供給ライン51を通じて燃料ガスを適切な流量でボイラ2(缶体10)に供給可能になっている。
制御装置70について説明する。制御装置70は、電気的に接続される各センサからの信号に基づいて流量調整弁56や送風機20の制御を行う。制御装置70は、燃焼用空気の流量及び燃料ガスの流量を調整するための各種の制御を行う制御部71と、各種の情報が記憶される記憶部72と、を備える。
第1実施形態の制御装置70は、空気比を一定にするために、排ガスの酸素濃度を参照して流量調整弁56の制御を行う。
まず、ボイラ装置1において水素燃料の混合されていない燃料ガス(以下、燃料ガスとして、燃料種13Aの都市ガスを例示する)を燃焼させる場合について簡単に説明する。
一定制御を行うための制御部71の機能構成について説明する。図2は、制御部71の構成を示すブロック図である。図2に示すように、制御部71は、送風機制御部711と、開度設定部713と、酸素濃度補正部714と、流量制御部715と、水素混合情報取得部716と、燃焼用空気量補正部717と、を備える。
まず、送風機制御部711、開度設定部713、酸素濃度補正部714、及び流量制御部715について説明する。水素混合情報取得部716、燃焼用空気量補正部717については、後述する。
本実施形態では、負荷機器(図示省略)から要求される要求負荷に応じて燃焼用空気の流量が設定される。
送風機制御部711は、要求負荷に応じて設定された燃焼用空気の流量に基づいて、送風機周波数を算出し、送風機周波数に基づいて、インバータ22を制御することで、送風機20は、インバータ22に入力される周波数に応じて、ファンが入力された周波数に応じた回転速度で駆動することで、燃焼用空気の流量を供給する。
開度設定部713は、負荷機器(図示省略)から要求される要求負荷に応じて流量調整弁56の開度を示す開度値を設定する。送風機制御部711により燃焼用空気の流量が供給されると、エア差圧センサ33の検出値から算出された燃焼用空気流量に基づいて燃料ガス流量が決定され、この燃料ガス流量を確保するように開度値が演算される。
後述する流量制御部715は、要求負荷に応じて空気供給ライン(給気ダクト30)から供給される燃焼用空気の流量に基づいて決定された燃料ガス流量を確保するように設定された開度値に基づいて流量調整弁56の制御を行う。そうすることで、流量制御部715は、燃焼用空気の流量に基づいて燃料ガスの流量を制御することができる。この制御を「燃料ガス1次調整」ともいう。また、図示しないが、燃料ガス1次調整機能を実行する開度設定部713及び流量制御部715の機能部を「燃料ガス1次調整機能部」ともいう。
記憶部72には、所定条件における燃焼用空気の流量に対応する開度値を設定する関数式又はデータテーブル等が記憶され、開度値の演算に用いられる。ここでいう所定条件とは、燃料ガスの組成に基づく基準熱量、温度(燃焼用空気等)及び空気比等の予め設定される諸条件である。
酸素濃度補正部714は、ボイラ2の空気比を適正範囲に維持するために排ガスの酸素濃度に応じて流量調整弁56の開度値を補正する。酸素濃度補正部714には、目標酸素濃度が設定されている。酸素濃度補正部714は、この目標酸素濃度と、Oセンサ81によって取得される酸素濃度と、に基づいて開度値を補正する。記憶部72には、この目標酸素濃度と、Oセンサ81によって取得される酸素濃度と、の間の濃度差に基づいて開度値の補正を行うための関数式又はデータテーブル等が記憶されている。
酸素濃度補正部714は、補正処理を行うときに記憶部72から算出に必要な情報を読み出して開度値を補正する。例えば、燃料ガスに温度変化が生じて、燃料ガスの体積が小さくなると、燃料ガスの質量流量は大きくなり、燃料ガスの体積流量が一定であっても、排ガスの酸素濃度が目標酸素濃度よりも低くなる。このような場合は、燃料ガスの流量が小さくなるように開度値を補正する。同様に、例えば、燃料ガスに温度変化が生じて、燃料ガスの体積が大きくなると、燃料ガスの質量流量は小さくなり、燃料ガスの体積流量が一定であっても、排ガスの酸素濃度が目標酸素濃度よりも高くなる。このような場合は、燃料ガスの流量が大きくなるように開度値を補正する。このように、排ガスの酸素濃度が所定の値(目標酸素濃度)になるようにOセンサ81の測定値に基づいて流量調整弁56をフィードバック制御することにより、空気比が一定に維持される。なお、目標酸素濃度は、幅を有する濃度範囲として設定されてもよいし、1つの目標値として設定されてもよい。
酸素濃度補正部714による開度値の補正は、バーナ15による燃焼が安定した後に開始されるように開始条件を設定するようにしてもよい。例えば、Oセンサ81によって取得される酸素濃度が所定の濃度範囲になることが酸素濃度補正部714による補正の開始条件としてもよい。また、想定される酸素濃度の変動範囲を設定し、変動範囲を超える場合は異常を検知するようにしてもよい。このように、酸素濃度補正部714により、排ガスの酸素濃度が所定値になるように、開度値の補正がなされる。
後述する流量制御部715は、排ガスの酸素濃度が所定値になるように、酸素濃度補正部714により補正された開度値に基づいて流量調整弁56の制御を行う。そうすることで、流量制御部715は、排ガスの酸素濃度に基づいて流量調整弁56の開度を制御することになる。この制御を「燃料ガス2次調整」ともいう。そうすることで、ボイラ2での実際の燃焼状況に応じて燃料ガスを適切な流量でボイラ2に供給することができる。したがって、燃料質量流量変動や燃料成分変動の影響によって、空気比が予め設定される範囲から外れてしまい、ボイラ2の燃焼効率が低下する事態を効果的に防止できる。なお、図示しないが、燃料ガス2次調整機能を実行する酸素濃度補正部714及び流量制御部715の機能部を「燃料ガス2次調整機能部」ともいう。
前述したように、流量制御部715は、開度値に基づいて流量調整弁56の制御を行う。具体的には、流量制御部715は、燃料ガス1次調整段階では、負荷指示に基づいて空気供給ラインから供給される燃焼用空気の流量に応じて、燃料ガスの流量を制御し、燃料ガス2次調整段階では、酸素濃度検知部(Oセンサ81)により検知された排ガスの酸素濃度が所定値になるように、燃料ガスの流量を制御することができる。すなわち、酸素濃度補正部714による補正処理が開始された後は、酸素濃度補正部714により補正された開度値に基づいて流量調整弁56の開度を調整する。なお、流量調整用の燃料ラインと、第2流量調整弁(図示せず)と、を設け、流量制御部715により制御するようにしてもよい。
以上、ボイラ装置1において水素燃料としての水素の混合されていない燃料ガス(例えば、燃料種13Aの都市ガス)を燃焼させる場合におけるO一定制御機能について説明した。
次に、前述したO一定制御機能を備えるボイラ装置1により、水素燃料としての水素の混合された燃料ガス(以下、「水素混合燃料ガス」又は単に「混合ガス」という)を燃焼させる場合について説明する。
前述したO一定制御機能を備えるボイラ装置1により、水素混合燃料ガスを燃焼させる場合、燃料種13A100%の燃料ガスの流量を制御する場合と同様に、負荷機器からの要求負荷に基づいて設定された空気流量と、排ガスの酸素濃度と、に基づいて、水素混合燃料ガスの流量が設定される。以下、燃料種13A100%の燃料ガスを特に断らない限り「燃料種13Aの燃料ガス」ともいう。
図3は、ボイラ装置1における燃焼用空気の流量及び空気比(排ガスの酸素濃度)が一定の条件で、水素混合比(燃料種13Aの燃料ガスと水素ガスの混合割合(vol%))と混合ガス流量(水素混合比0%の流量値に対する比率)との関係を表したグラフである。例えば、O一定制御機能を適用したボイラ装置において、燃焼空気流量が任意の要求負荷に対応するように制御され、排ガスの酸素濃度が4%に制御されている燃焼条件で、水素混合比を変化させる場合等である。なお、図3において、混合ガス流量(混合ガス量)は、温度と圧力が一定の場合の体積流量を指すものとする。
図3に示すように、水素混合比が大きくなるにつれて、燃料種13Aの燃料ガスの流量値に比べて、混合ガスの流量値は増加する。例えば、水素混合比50%のとき、混合ガス量は、燃料種13Aの燃料ガス量の158%となる。
本実施形態においては、図3に示すような、要求負荷に基づいて設定される燃焼用空気流量と、燃料種13Aの燃料ガスに換えて水素混合比を0%から100%の間の所定の値とする水素混合燃料ガスを燃焼させて、排ガスの酸素濃度が燃料種13Aの燃料ガスを燃焼させる場合と同じ値になる水素混合燃料ガスの流量と、水素混合比と、の関係を予め実験やシミュレーション等に基づいて、算出したデータテーブル又は演算式等(以下、「混合ガス量と水素混合比との関係テーブル721」という)を記憶部72に記憶しておく。
そうすることで、所定の負荷指示に基づいて水素混合燃料ガスを燃焼させる場合、水素混合燃料ガスの流量を制御して、排気ガスの酸素濃度が所定の値(燃料種13Aの燃料ガスを燃焼させる場合と同じ酸素濃度)となるときの水素混合燃料ガス流量を測定し、水素混合燃料ガス流量の測定値に基づいて、混合ガス量と水素混合比との関係テーブル721を参照することで、当該水素混合燃料ガスの水素混合比を推定することが可能となる。詳細については、後述する。
他方、水素混合比が大きくなるにつれて、要求負荷に基づいて設定された燃焼用空気流量に対して水素混合燃料ガスを燃焼させた場合の熱出力が、燃料種13Aの燃料ガスを燃焼させた場合の熱出力より上昇していくことがわかっている。
すなわち、要求負荷に基づいて設定された燃焼用空気量を供給し、水素混合燃料ガスを燃焼させて、排ガスの酸素濃度が燃料種13Aの燃料ガスを燃焼させる場合と同じ値になるように水素混合燃料ガスの流量を制御した場合、缶体の熱負荷は増加する。水素の混合割合が大きくなるほど、熱出力が増大することから、缶体の熱負荷が過剰になり、缶体パンクのリスクが高まる。
図4は、ボイラ装置1における熱出力及び空気比(排ガスの酸素濃度)が一定の条件で、水素混合比(燃料種13Aの燃料ガスと水素ガスの混合割合(vol%))と燃焼空気量(水素混合比0%の流量値に対する比率)との関係を表したグラフである。例えば、燃料種13Aの燃料ガスを任意の要求負荷で燃焼した場合と同じ熱出力にするように制御され、排ガスの酸素濃度が4%に制御されている燃焼条件で、水素混合比を変化させる場合等である。なお、図3と同様、図4において、燃焼用空気量は、温度と圧力が一定の場合の体積流量を指すものとする。図4に示すように、水素混合比が大きくなるにつれて、燃料種13Aの燃料ガスを燃焼させる場合と同じ熱出力にするために必要な燃焼用空気量の基準空気量に対する比率が減少する。ここで、基準空気量とは、同じ体積の燃料種13A燃料ガスを同じ空気比(排ガスの酸素濃度)で燃焼するために要する燃焼用空気量を意味する。例えば、水素混合比50%のとき、必要な燃焼用空気量は、基準空気量の97%である。
本実施形態では、要求負荷に基づいて設定される燃焼用空気流量と、燃料種13Aの燃料ガスに換えて水素混合比を0%から100%の間の所定の値とする水素混合燃料ガスを燃焼させて、熱出力が燃料種13Aの燃料ガスを燃焼させる場合と同じ値になる燃焼用空気量の基準空気量に対する比率と、水素混合比と、の関係を予め実験やシミュレーション等に基づいて、算出したデータテーブル又は演算式等(以下、「燃焼用空気量と混合比との関係テーブル722」という)を記憶部72に記憶しておく。
これにより、水素混合比X%に対して、熱出力を一定にするための混合ガスの流量(以下「混合ガス量」ともいう)を以下のようにして算出することができる。具体的には、先ず、混合ガス量と混合比との関係テーブル721に基づいて、水素混合比がX%のときの混合ガス量Y%を算出する。次に、燃焼用空気量と混合比との関係テーブル722に基づいて、水素混合比がX%のときの空気量の基準空気量に対する割合Z%を算出する。そうすると、水素混合比がX%のとき、混合ガス量を、Y×Z/100%に調整することで、熱出力が一定になる。
例えば、図3を参照すると、混合ガス量が、水素が混合されていないときのガス量に比べて158%と増加した場合、図3を参照すると、水素混合比50%と推定できる。他方、図4を参照すると、水素混合比50%のとき、燃焼用空気量は、水素が混合されていないときの空気量基準値の97%である。そうすると、混合ガス量を158%×(97/100)≒153%に調整することで、定格熱量となり、熱出力が要求負荷に応じた適切な出力となることがわかる。なお、図3及び図4は、要求負荷の大きさには依存しない値である。
次に、水素混合比50%の混合ガスから水素混合比0%の燃料ガスとなった場合、空気量97%に対して、ガス量は97%に減少する。この場合、ガス量を混合比補正で戻すと、97/97=100%となることから、図3より水素混合率0%と推定できる。そうすると、図4より燃焼用空気量が100%に補正される。
なお、本実施形態では、要求負荷に基づいて設定される燃焼用空気流量と、燃料種13Aの燃料ガスに換えて、水素混合比を0%から100%の間の所定の値とする水素混合燃料ガスを燃焼させて、熱出力が燃料種13Aの燃料ガスを燃焼させる場合と同じ値になる混合ガス量と燃料種13Aの燃料ガス量に対する比率と、水素混合比と、の関係を予め算出したデータテーブル又は演算式等を記憶部72に記憶しておくようにしてもよい。
以上のように、本実施形態において、燃料ガスに水素燃料としての水素ガスを混合してボイラ装置1を燃焼させるためには、ボイラ装置1は、燃料ガスにおける水素の混合比に応じて、燃料種13Aの燃料ガスの場合に基づいて設定された燃焼用空気量を補正するとともに、水素混合燃料ガスの流量を補正し、熱出力を燃料種13Aの燃料ガスの場合と同じ熱出力となるように制御する機能を備える必要がある。
次に、このような制御を行うための、第1実施形態のボイラ装置1が備える制御部71の詳細な構成について説明する。このため、前述した図2に示すように、第1実施形態の制御部71は、先に説明した従来のO一定制御を行うための構成に加えて、水素混合情報取得部716と、燃焼用空気量補正部717と、を備える。
水素混合情報取得部716は、水素混合燃料ガス中の水素混合情報を取得する。
水素混合設備(図示せず)において、例えば余剰水素が出る任意のタイミングで、水素を混合するような場合(すなわち、水素混合比及び混合タイミングが不明な場合)には、水素混合情報取得部716は、排ガス中の酸素濃度が、要求負荷に対応する基準空気量に基づいて設定される所定値になるように調整された調整後の水素混合燃料ガスの流量に基づいて推定することができる。
具体的には、例えば負荷100%に基づいて設置される燃焼用空気量を供給して、水素混合燃料ガスを燃焼させる。その際、酸素濃度補正部714により排ガスの酸素濃度が目標酸素濃度よりも低くなる場合は、水素混合燃料ガスの流量が小さくなるように開度値が補正され、排ガスの酸素濃度が目標酸素濃度よりも高くなる場合は、水素混合燃料ガスの流量が大きくなるように開度値が補正される。そうすることで、排ガスの酸素濃度が所定の値(燃料種13Aの燃料ガスを燃焼させる場合と同じ酸素濃度)に収束したときの水素混合燃料ガスの流量値に基づいて、水素混合情報取得部716は、混合ガス量と水素混合比との関係テーブル721を参照することで、水素混合比を算出することができる。なお、開度値補正に際しては、前述したように、例えば特許文献2に記載の技術を適用することで、速やかにフィードバック制御するようにしてもよい。
前述したように、図3に示すように、所定の要求負荷において、燃料種13Aの燃料ガス量を100として、水素混合燃料ガスの流量が例えば158%に収束した場合、水素混合情報取得部716は、当該水素混合燃料ガスの水素混合比50%と推定することができる。
なお、水素混合設備(図示せず)において、水素を混合するタイミング及び水素混合比が予め設定されている場合、水素混合情報取得部716は、例えば、水素ガスの流量又は圧力の情報から、水素混合情報(水素を混合するタイミング及び水素混合比)を取得するようにしてもよい。
燃焼用空気量補正部717は、水素混合情報取得部716により取得した燃料ガス中の水素混合情報に基づいて、燃焼用空気量を補正する。具体的には、燃焼用空気量補正部717は、要求負荷及び水素混合情報に基づいて前述した燃焼用空気量と水素混合比との関係テーブル722から、燃焼用空気量の基準空気量に対する比率を求め、当該比率に基づいて、燃焼用空気流量を補正する。それにより、送風機制御部711は、補正された燃焼用空気流量に基づいて、送風機周波数を算出し、送風機周波数に基づいて、インバータ22を制御することで、送風機20は、インバータ22に入力される周波数に応じて、ファンが入力された周波数に応じた回転速度で駆動することで、補正された燃焼用空気流量を供給する。そして、水素混合情報取得部716により取得した燃料ガス中の水素混合情報に基いて、燃焼用空気量の補正処理が開始された後は、燃焼用空気量補正部717により補正された燃焼用空気流量値に基づいて、送風機周波数を算出し、周波数に応じたファンの回転速度により、燃焼用空気の流量を供給する。
具体的には、例えば図4に示すように水素混合比が50%のときに、燃焼用空気量補正部717は、燃焼用空気量を基準空気量の97%になるように燃焼用空気流量を補正する。
そうすることで、流量制御部715は、補正後の燃焼用空気量に基づいて決定される水素混合燃料ガス流量(混合ガス流量)を確保するように開度設定部713によって設定された開度値に基づいて流量調整弁56の制御を行う。そうすることで、流量制御部715は、水素混合情報に基づいて補正された燃焼用空気の流量に基づいて燃料ガスの流量を制御する、「燃料ガス1次調整」を行うことができる。
その後、酸素濃度補正部714により、Oセンサ81によって取得される排ガスの酸素濃度が所定の濃度範囲になるように開度値が補正されることで、流量制御部715は、混合燃料ガス流量(混合ガス流量)を、排ガスの酸素濃度が所定の濃度範囲になるように流量調整弁56の制御を行う。そうすることで、流量制御部715は、水素混合情報に基づいて補正された燃焼用空気の流量に基づいてOセンサ81によって取得される排ガスの酸素濃度が所定の濃度範囲になるように燃料ガスの流量を制御する、「燃料ガス2次調整」を行うことができる。
このように、燃料ガスに水素燃料が混合された混合ガスが供給される場合であっても、所定の熱出力で燃焼させることができる。
混合ガスは、ボイラ2の燃焼状況に応じて調整された状態で燃料供給ライン51を介して給気ダクト30に送られる。給気ダクト30の内部にノズル61を介して供給された燃料ガスは、送風機20により給気ダクト30に送り込まれた燃焼用空気と混合される。燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスは、バーナ15から缶体10の内部に噴出され、燃焼される。
そして、バーナ15による混合ガスの燃焼に伴って発生する熱により、下部ヘッダ13から複数の水管12の内部に供給された水が加熱され、蒸気が生成される。複数の水管12の内部において生成された蒸気は、上部ヘッダ14に集合された後、蒸気導出管(図示省略)を介して外部に導出され、負荷機器(図示省略)に供給される。また、混合ガスの燃焼により生じた燃焼ガスは、排気筒80から外部に排出される。
このように、本実施形態では、燃料ガスに水素燃料としての水素ガスを混合してボイラ装置1を燃焼させる場合、水素ガスの混合割合が変動する場合においても、燃料ガスの水素混合情報に基いて、燃焼用空気の流量を補正し、さらに、ボイラ2の負荷要求(燃焼率)に対応する排ガスの酸素濃度に基づいてボイラ2に供給される混合ガスの流量が適切に調整されてボイラ2の燃焼制御を安定的に行うことができる。
以上、第1実施形態のボイラ装置1の備える機能部について説明した。
次に、第1実施形態における燃料ガスに水素ガスを混合してボイラ装置1を燃焼させる場合の処理について図5、図6A、図6Bを参照して説明する。図5は、燃料ガスを要求負荷に応じて、ボイラ装置1を燃焼させる場合の処理フローを示す図である。図6Aは、排ガスの酸素濃度に基づいて、燃料ガスの流量のフィードバック制御の処理フローを示す図である。図6Bは、要求負荷に応じて、第1実施形態における混合燃料ガスの水素混合比に基づく、補正燃焼用空気量の算出に係る処理フローを示す図である。
まず、図5を参照して、第1実施形態のボイラ装置1において、燃料ガスを要求負荷に応じてボイラ装置1を燃焼させる場合の処理フローについて説明する。
図5に記載の処理フローは、本実施形態における(混合ガスを含む)燃料ガスについて、前述した「燃料ガス1次調整」及び「燃料ガス2次調整」に係る処理を示す。なお、説明を簡単にするために、処理のスタート時は、「燃料種13Aの燃料ガス」に基づいて燃焼用空気量を算出し、その後水素ガスの混合された混合ガスが供給されるものとする。
ステップS10において、制御部71(送風機制御部711)は、負荷機器から要求される要求負荷に基づいて、燃料ガスに応じた燃焼用空気の流量を算出する。前述したように、処理スタート時点では、「燃料種13Aの燃料ガス」に基づいて燃焼用空気の流量を算出するが、その後、燃料ガスに水素ガスが混合された場合、当該混合ガスの水素混合比に基づいて、燃焼用空気の流量を算出する。なお、制御部71は、当業者にとって周知の構成、例えばヘッダ蒸気圧値と、圧力設定値から、要求負荷としての要求燃焼率を決定することができる。
ステップS11において、制御部71は、燃焼用空気の流量を設定し、燃焼用空気の流量を供給する送風機周波数を算出し、当該周波数に応じた回転速度で送風機20を駆動することで、燃焼用空気の流量を供給する。
ステップS12において、制御部71は、ステップS11において供給される燃焼用空気の流量を検出し、検出された燃焼用空気の流量に応じて流量調整弁56の開度を設定し、燃料ガスの流量を制御(燃料ガス1次調整)する。
ステップS13において、制御部71は、排ガスの酸素濃度が所定値(目標濃度)又は目標濃度範囲内になるように、流量調整弁56の開度値の補正を行い、補正された開度値に基づいて、燃料ガスの流量をフィードバック制御(燃料ガス2次調整)する。
ステップS13に係る詳細な処理フローを説明する。
図6Aを参照すると、ステップS131において、制御部71は、排ガスの酸素濃度を検出する。
ステップS132において、制御部71は、排ガスの酸素濃度が所定値(目標濃度)又は目標濃度範囲にあるか否かを検出する。排ガスの酸素濃度が所定値(目標濃度)又は目標濃度範囲にある場合(YESの場合)、ステップS14に移る。排ガスの酸素濃度が所定値(目標濃度)又は目標濃度範囲にない場合(NOの場合)、ステップS133に移る。
ステップS133において、制御部71は、流量調整弁56を制御(調整)して、調整された燃料ガス量を供給する。その後、ステップS131に移る。
以上の処理により、制御部71は、排ガスの酸素濃度が所定値(目標濃度)又は目標濃度範囲内になるように、燃料ガスの流量をフィードバック制御(燃料ガス2次調整)することができる。
図5に戻ると、ステップS14において、制御部71は、燃焼用空気量の補正が必要か否かを判定する。具体的には、制御部71は、燃料ガス2次調整後のガス流量が、調整前のガス流量と比較して許容範囲を超えて増減しているか否かを判定する。そうすることで、これにより、前述したように、制御部71は、燃料ガスの水素混合比が変化したと判定することができる。燃料ガス2次調整後のガス流量が、調整前のガス流量と比較して許容範囲を超えて増減している場合(YESの場合)、図6Bに示すステップS20に移り、水素混合比の推定及び燃焼用空気量の補正値を算出する。燃料ガス2次調整後のガス流量が、調整前のガス流量と比較して許容範囲である場合(NOの場合)、ステップS15に移る。
ここで、図6Bを参照して、補正燃焼用空気量の算出処理について説明する。
図6Bを参照すると、ステップS20において、制御部71は、フィードバック制御(燃料ガス2次調整)後の燃料ガスの流量に基づいて、混合ガス量が、水素が混合されていないときのガス量に比べてどの程度増加しているかを算出し、例えば「混合ガス量と水素混合比との関係テーブル721」を参照することで、水素混合比を推定する。
ステップS21において、制御部71は、例えば「燃焼用空気量と混合比との関係テーブル722」を参照して、熱出力が要求負荷に応じた適切な出力となる、当該水素混合比における、燃焼用空気量の基準空気量に対する比率を算出し、補正燃焼用空気量を算出する。
その後、図5に戻って、ステップS11に移る。そうすることで、制御部71は、当該燃料ガスに適した補正燃焼用空気量を設定し、補正燃焼用空気の流量を供給する送風機周波数を算出し、当該周波数に応じた回転速度で送風機20を駆動することで、補正燃焼用空気の流量を供給する。
図5に戻ると、ステップS15において、制御部71は、要求負荷が変更されない限り、ステップS12に戻り、処理を実行する。要求負荷が変更された場合、ステップS10に移る。
ステップS10においては前述したとおり、制御部71(送風機制御部711)は、負荷機器から要求される要求負荷に基づいて、現時点における燃料ガスの水素混合比に応じた燃焼用空気の流量を算出する。
以上の処理により、制御部71は、負荷要求(燃焼率)に応じて、混合ガスの水素割合が変動した場合であっても、燃料ガス1次調整及び燃料ガス2次調整に加えて水素混合比に基づいた補正燃焼用空気量を供給することで、混合ガス燃料の水素燃料と他のガス燃料との混合割合が変化した場合でも所定の熱出力で燃焼することができる。
以上説明した第1実施形態のボイラ装置1によれば、以下の効果を奏する。
第1実施形態のボイラ装置1は、水素燃料としての水素ガスが混合された燃料ガス中の水素混合情報を取得する水素混合情報取得部716と、水素混合情報取得部716により取得した水素混合燃料ガス中の水素混合情報に基いて、燃焼用空気量を補正する燃焼用空気量補正部717と、を備える。
これにより、燃料ガスに水素燃料としての水素ガスを混合してボイラ装置1を燃焼させる場合、水素燃料としての水素ガスが混合された場合においても、負荷要求に対してボイラ装置1を安定的に制御することができる。
具体的には、例えば、都市ガスのような燃料ガスに水素燃料としての水素ガスが混合されると、都市ガス100%の場合の燃焼用空気量に基づいて算出される燃料ガス供給量が過剰になることで所定の熱出力を超過する可能性があるが、上記の補正により、所定の熱出力を超過することなく、所定の熱出力を安定的に制御することができる。
燃料供給ラインを流れる燃料ガスの流量を検知する燃料ガス流量検知部60を備え、
水素混合情報取得部716は、排ガス中の酸素濃度が燃焼用空気量に基づいて設定される所定値になるように調整された調整後の燃料ガスの、燃料ガス流量検知部60により検知された燃料ガスの流量に基づいて推定することができる。
これにより、排ガスの酸素濃度と、補正後の燃料ガス量と、に基づいて燃料ガス中の水素混合情報を推定することができる。
以上、本発明のボイラ装置1の好ましい各実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
本実施形態においては、水素燃料として水素ガスを例示して説明したが、水素ガスに限られない。例えば、水素ガスの外に、アンモニアガス、並びにアンモニアを分解した水素、窒素、及びアンモニアの混合ガスであってもよい。この場合においても、本実施形態において、「水素ガス」として説明した箇所を「水素燃料」と読み換えることで、本発明を実施することができる。
上記実施形態では、水素混合設備(図示せず)において、例えば余剰水素が出る任意のタイミングで、水素を混合するような場合(すなわち、水素混合比及び混合タイミングが不明な場合)に、水素混合情報取得部716は、水素混合比を、排ガス中の酸素濃度が要求負荷に対応する基準空気量に基づいて設定される所定値になるように調整された調整後の水素混合燃料ガスの流量に基づいて推定するように構成された。
上記実施形態において、水素混合設備(図示せず)において、さらに水素混合比が変更された場合について簡単に説明する。
この場合、図3に示したグラフと同様に、水素混合比を0%から100%の間の所定の値とする水素混合燃料ガスを燃焼させて定格熱量を出力している場合の混合ガス量を100%として、排ガスの酸素濃度が目標酸素濃度となるように、混合ガス量をフィードバックさせている場合に、例えば、水素混合比が小さくなると、混合ガス量を減少させるように補正され、水素混合比が大きくなると、混合ガス量を増加させるように補正される。
そうすることで、排気ガスの酸素濃度が目標酸素濃度となるときの水素混合燃料ガス流量を測定し、水素混合燃料ガス流量の測定値に基づいて、変更後の水素混合燃料ガスの水素混合比を推定するようにしてもよい。そうすることで、当該水素混合比に基づいて、空気量を補正するとともに、水素混合燃料ガスの流量を補正するようにしてもよい。
これらの実施形態に対して、水素混合設備(図示せず)において、水素を混合するタイミング及び水素混合比が予め設定されている場合、水素混合情報取得部716は、水素混合設備(図示せず)から、制御部7(水素混合情報取得部716)は、外部インタフェース(図示せず)を介して、水素混合情報(水素を混合するタイミング及び水素混合比)を取得するようにしてもよい。
この場合、制御部7(燃焼用空気量補正部717)は、水素混合情報取得部716により取得した燃料ガス中の水素混合情報に基づいて、燃焼用空気量を補正することで、要求負荷の応じた燃焼用空気の流量を供給することができる。そうすることで、前述したように、ガス燃料の水素燃料と、他のガス燃料と、の混合割合が変化した場合でも所定の熱出力で燃焼することができる。
1 ボイラ装置
2 ボイラ
20 送風機
21 送風機本体
22 インバータ
30 給気ダクト(空気供給ライン)
33 エア差圧センサ(空気流量検知部)
51 燃料供給ライン
56 流量調整弁
60 燃料ガス差圧センサ(燃料ガス流量検知部)
70 制御装置
71 制御部
711 送風機制御部
713 開度設定部
714 酸素濃度補正部
715 流量制御部
716 水素混合情報取得部
717 燃焼用空気量補正部
72 記憶部
721 混合ガス量と水素混合比との関係テーブル
722 燃焼用空気量と水素混合比との関係テーブル
80 排気筒(排ガス排出部)
81 Oセンサ(酸素濃度検知部)

Claims (4)

  1. ボイラと、
    前記ボイラに水素燃料が混合された燃料ガスを供給する燃料供給ラインと、
    前記燃料供給ラインに配置され、前記燃料ガスの流量を調整可能な流量調整弁と、
    前記ボイラに燃焼用空気を供給する空気供給ラインと、
    前記空気供給ラインを流れる前記燃焼用空気の流量を検知する空気流量検知部と、
    前記燃料ガスの燃焼によって生じる排ガスを前記ボイラから排出する排ガス排出部と、
    前記排ガス排出部に配置され、前記排ガスの酸素濃度を検知する酸素濃度検知部と、
    前記ボイラに供給する燃料ガス及び燃焼用空気の量を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    負荷指示に基づいて前記空気供給ラインから供給される燃焼用空気の流量に応じて、前記燃料ガスの流量を制御する燃料ガス1次調整機能部と、
    前記酸素濃度検知部により検知された排ガスの酸素濃度が所定値になるように、前記流量調整弁を制御する燃料ガス2次調整機能部と、
    前記燃料ガスの水素混合情報を取得する水素混合情報取得部と、
    前記水素混合情報取得部により取得した前記燃料ガスの水素混合情報に基いて、前記燃焼用空気の流量を補正する燃焼用空気量補正部と、
    を備える、ボイラ装置。
  2. 前記燃料供給ラインを流れる前記燃料ガスの流量を検知する燃料ガス流量検知部を備え、
    前記水素混合情報取得部は、
    前記排ガスの酸素濃度が前記燃焼用空気の流量に基づいて設定される所定値になるように調整された調整後の前記燃料ガスの、前記燃料ガス流量検知部により検知された前記燃料ガスの流量に基づいて水素混合情報を推定する請求項1に記載のボイラ装置。
  3. 前記水素混合情報取得部は、
    前記燃料ガスに入力される水素燃料量に基づいて、水素混合情報を算出する請求項1に記載のボイラ装置。
  4. 前記水素混合情報取得部は、
    前記水素混合情報に係る信号を受信することで、水素混合情報を取得する請求項1に記載のボイラ装置。
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