JP2021012328A - 電気光学装置、および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】十分な保持容量と、高い遮光性とを備え、コンパクトな構成の電気光学装置を提供すること。【解決手段】液晶装置の素子基板10は、第1方向に延在し、遮光部としても機能するデータ線、および第1方向と交差する第2方向に沿って延在し、遮光部としても機能する走査線3と、遮光部と重なる位置に設けられたTFTと、遮光部に沿って第1方向、および第2方向に沿って延在する容量管14と、容量管14の内面に沿って設けられる第1の容量電極7bと、半導体層が第1の容量電極7bと重なるように延在して設けられた第2の容量電極29bとを備える。【選択図】図10B
Description
本発明は、電気光学装置、および当該電気光学装置を備えた電子機器に関する。
従来、電気光学装置の1つとして、画素電極のスイッチング素子にトランジスターを備えたアクティブ駆動型の液晶装置が知られていた。このような液晶装置をプロジェクターなどの光変調装置に用いた場合、直視型の液晶装置に比べて液晶装置への入射光が増大する。入射光の増大は、トランジスター領域における光リーク電流を誘発する。光リーク電流が発生すると、画素容量に保持している表示データが失われてしまい、ちらつきや、表示ムラといった表示不良が発生してしまう問題があった。この問題に鑑み、発明者等は、画素容量を増やす技術を提案している。
例えば、特許文献1では、プレーナー型トランジスターのドレイン端子に接続する、画素容量を増やすための付加容量構造を提案していた。詳しくは、画素の一辺に溝を形成し、溝の内壁を利用して容量構造を形成していた。また、特許文献2では、画素の角部に、画素容量を増加するための付加容量構造を形成していた。
しかし、昨今のプロジェクターの高輝度化に伴い、従来の放電ランプからレーザー光源などの固体光源化が進み、光変調装置として用いられる液晶装置には、より多くの光量の光が入射するようになっている。このため、画素容量を増やすことに加えて、トランジスターへの光の侵入を防ぐ遮光構造も必要となっている。発明者等は、特許文献3の技術も提案している。特許文献3では、トランジスターの上層に複数の付加容量構造を形成することに加えて、遮光構造も形成していた。
しかしながら、特許文献3のように、画素容量を増やすために複数の容量構造を追加したり、遮光構造を形成することにより、構造や工程が複雑化してしまうという課題があった。特に、特許文献3における付加容量構造の形成には、10工程以上の専用の追加工程が必要であり、コストの増加要因となっていた。
本願の電気光学装置は、第1方向、および第1方向と交差する第2方向に沿って延在する遮光部と、遮光部と重なる位置に設けられたトランジスターと、第1方向、および第2方向に沿って延在する容量管と、容量管の内面に沿って設けられる第1容量電極と、トランジスターの半導体層が第1容量電極と重なるように延在して設けられた第2容量電極と、を備える。
また、第2容量電極は、第1容量電極の内側に設けられていることが好ましい。
また、第1容量電極は、隣りの画素に設けられた容量電極と電気的に接続されることが好ましい。
また、容量管は、基板に設けられていることが好ましい。
また、遮光部は、第1方向に沿って延在する第1データ線と、第1方向と交差する第2方向に沿って延在する第1走査線と、第1データ線と第1走査線との交差に対応して設けられたトランジスターと、第1データ線と隣り合う第2データ線と、第1走査線と隣り合う第2走査線と、を有し、容量管は、第1データ線、第2データ線、第1走査線、および第2走査線に沿って延在することが好ましい。
また、平面視で第1走査線と第2走査線との間にトレンチを備え、第1容量電極、および第2容量電極は、それぞれトレンチの側面、および容量管の内面に沿って設けられていることが好ましい。
また、第2容量電極と重なるように延在して設けられた第3容量電極、を備え、第3容量電極は、第2容量電極の内側に設けられることが好ましい。
また、第3容量電極は、隣りの画素に設けられた容量電極と電気的に接続されることが好ましい。
本願の電子機器は、上記記載の電気光学装置を備えることが好ましい。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。以下に説明する実施の形態は、本発明の一例を説明するものである。本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も、本発明に含まれる。
ここで、以下の各図においては、各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各部材の尺度を実際とは異ならせしめている。また、以下の各図において、必要に応じて、相互に直交する座標軸としてXYZ軸を付し、各矢印が指す方向を+方向とし、+方向と反対の方向を−方向とする。なお、+Z方向を上方、−Z方向を下方ということもあり、+Z方向から見ることを平面視あるいは平面的という。さらに、以下の説明において、例えば基板に対して、「基板上に」との記載は、基板の上に接して配置される場合、基板の上に他の構造物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接して配置され、一部が他の構造物を介して配置される場合のいずれかを表すものとする。
1.実施形態1
本実施形態では、電気光学装置として、画素ごとにトランジスターとしての薄膜トランジスター(Thin Film Transistor)を備えたアクティブ駆動型の液晶装置を例に挙げて説明する。なお、以降、薄膜トランジスターをTFTと略していう。この液晶装置は、例えば、後述する電子機器としての投射型表示装置において、光変調装置として好適に用いることができるものである。
本実施形態では、電気光学装置として、画素ごとにトランジスターとしての薄膜トランジスター(Thin Film Transistor)を備えたアクティブ駆動型の液晶装置を例に挙げて説明する。なお、以降、薄膜トランジスターをTFTと略していう。この液晶装置は、例えば、後述する電子機器としての投射型表示装置において、光変調装置として好適に用いることができるものである。
1.1.液晶装置の構成
本実施形態に係る電気光学装置としての液晶装置の構成について、図1から図3を参照して説明する。図1は、実施形態1に係る電気光学装置としての液晶装置の構成を示す概略平面図である。図2は、図1のH−H’線に沿った液晶装置の構造を示す模式断面図である。図3は、液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。
本実施形態に係る電気光学装置としての液晶装置の構成について、図1から図3を参照して説明する。図1は、実施形態1に係る電気光学装置としての液晶装置の構成を示す概略平面図である。図2は、図1のH−H’線に沿った液晶装置の構造を示す模式断面図である。図3は、液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。
図1および図2に示すように、本実施形態の液晶装置100は、素子基板10と、素子基板10と対向配置された対向基板20と、素子基板10および対向基板20の間に挟持された液晶を含む液晶層50と、を有している。
素子基板10の基板10sには、例えば、ガラス基板、石英基板などの基板が用いられる。対向基板20の基板20sには、例えば、ガラス基板、石英基板などの透明基板が用いられる。
素子基板10は、平面視における形状が対向基板20よりも大きい。素子基板10と対向基板20とは、対向基板20の外縁に沿って配置されたシール材40を介して接合されている。素子基板10と対向基板20との隙間に、正または負の誘電異方性を有する液晶が封入されて、液晶層50が設けられている。
シール材40の内側には、マトリクス状に配列した複数の画素Pを含む表示領域Eが設けられている。シール材40と表示領域Eとの間には、表示領域Eを取り囲んで見切り部24が設けられている。表示領域Eの周囲には、表示に寄与しない、図示しないダミー画素領域が設けられている。
素子基板10には、複数の外部接続端子104が配列した端子部が設けられている。該端子部に沿った第1辺部とシール材40との間にデータ線駆動回路101が設けられている。また、第1辺部に対向する第2辺部に沿ったシール材40と表示領域Eとの間に検査回路103が設けられている。
第1辺部と直交し、互いに対向する第3辺部および第4辺部に沿ったシール材40と表示領域Eとの間には、走査線駆動回路102が設けられている。また、第2辺部のシール材40と検査回路103との間には、2つの走査線駆動回路102を繋ぐ複数の配線107が設けられている。
これらデータ線駆動回路101、走査線駆動回路102に繋がる配線は、第1辺部に沿って配列した複数の外部接続端子104に接続されている。なお、検査回路103の配置は上記に限定されない。
ここで、本明細書では、第1辺部に沿った方向が±X方向となり、第1辺部と直交し、互いに対向する第3辺部および第4辺部に沿った方向が±Y方向となる。また、±X方向および±Y方向と直交し、素子基板10および対向基板20の法線方向が±Z方向となる。
図2に示すように、基板10sの液晶層50側の表面には、画素Pごとに設けられた透光性の画素電極15およびスイッチング素子であるTFT30と、信号配線と、これらを被覆する配向膜18とが設けられている。TFT30および画素電極15は、画素Pの構成要素である。素子基板10は、基板10s、基板10s上に設けられた画素電極15、TFT30、信号配線および配向膜18を含む。
基板20sの液晶層50側の表面には、見切り部24と、これを被覆して成膜された絶縁層25と、絶縁層25を被覆して設けられた共通電極としての対向電極21と、対向電極21を被覆する配向膜22とが設けられている。本実施形態における対向基板20は、少なくとも見切り部24、対向電極21および配向膜22を含む。なお、本実施形態では、共通電極を対向電極21として対向基板20側に配置した例を示したが、これに限定されない。
図1に示すように、見切り部24は、表示領域Eを取り囲むと共に、平面的に走査線駆動回路102および検査回路103と重なる位置に設けられている。これにより対向基板20側からこれらの回路に入射する光が遮蔽されて、光の入射による回路の誤動作が防止される。また、不必要な迷光が表示領域Eに入射しないように遮蔽されて、表示領域Eの表示において高いコントラストが確保される。
絶縁層25は、例えば、光透過性を有する酸化シリコンなどの無機材料から成る。絶縁層25は、見切り部24を被覆すると共に、液晶層50側の表面が平坦となるように設けられている。
対向電極21は、例えばITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電膜から成り、絶縁層25を被覆すると共に、素子基板10と対向基板20との間に設けられた上下導通部106に電気的に接続されている。上下導通部106は、素子基板10側の配線に電気的に接続されている。
画素電極15を被覆する配向膜18、および対向電極21を被覆する配向膜22は、液晶装置100の光学設計に基づいて選定される。配向膜18,22の形成材料としては、酸化シリコンなどの無機配向膜、ポリイミドなどの有機配向膜が挙げられる。
このような液晶装置100は、例えば透過型であって、電圧が印加されない時の画素Pの透過率が、電圧印加時の透過率よりも大きいノーマリーホワイトモードや、電圧が印加されない時の画素Pの透過率が、電圧印加時の透過率よりも小さいノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。素子基板10と対向基板20とを含む液晶パネルにおいて、光の入射側と出射側とにそれぞれ偏光素子が光学設計に応じて配置されている。
本実施形態では、以降、配向膜18,22として前述した無機配向膜と、負の誘電異方性を有する液晶とを用い、ノーマリーブラックモードの光学設計が適用された例について説明する。
次に、図3を参照して、液晶装置100の電気的な構成について説明する。図3に示すように、液晶装置100は、少なくとも表示領域Eにおいて互いに絶縁されて直交する信号配線として、走査線3、データ線6、データ線6に沿って平行に配置された容量線8を、それぞれ複数有している。データ線6は、第1方向としての+Y方向に延在している。走査線3は、該第1方向と交差する第2方向としての+X方向に延在している。なお、図3では、容量線8を±Y方向に沿って延在するように示したが、これに限定されない。
X軸に沿って延在する走査線3と、Y軸に沿って延在するデータ線6とで区画された領域が画素Pとなる。画素Pには、画素電極15、TFT30、および容量素子16が設けられている。
なお、第1方向としての±Y方向に沿って延在するデータ線を第1データ線としたときに、当該第1データ線と±X方向に隣り合うデータ線を第2データ線という。また、第2方向としての±X方向に沿って延在する走査線を第1走査線としたときに、当該第1走査線と±Y方向に隣り合う走査線を第2走査線という。
なお、第1方向としての±Y方向に沿って延在するデータ線を第1データ線としたときに、当該第1データ線と±X方向に隣り合うデータ線を第2データ線という。また、第2方向としての±X方向に沿って延在する走査線を第1走査線としたときに、当該第1走査線と±Y方向に隣り合う走査線を第2走査線という。
走査線3はTFT30のゲートに電気的に接続され、データ線6はTFT30のデータ線側ソースドレイン領域であるソース領域に電気的に接続されている。走査線3は、同一行に設けられたTFT30のオン、オフを一斉に制御する機能を有している。画素電極15は、TFT30の画素電極側ソースドレイン領域であるドレイン領域に電気的に接続されている。
データ線6は、上述したデータ線駆動回路101に電気的に接続されており、データ線駆動回路101から供給される画像信号D1,D2,…,Dnを画素Pに供給する。走査線3は、上述した走査線駆動回路102に電気的に接続されており、走査線駆動回路102から供給される走査信号SC1,SC2,…,SCmを各画素Pに供給する。
データ線駆動回路101からデータ線6に供給される画像信号D1から画像信号Dnは、この順番に線順次にて供給してもよく、互いに隣り合う複数のデータ線6同士に対してグループごとに供給してもよい。走査線駆動回路102は、走査線3に対して、走査信号SC1から走査信号SCmを所定のタイミングでパルス的に線順次にて供給する。
液晶装置100は、スイッチング素子であるTFT30が走査信号SC1から走査信号SCmの入力により、一定期間だけオン状態とされる。これにより、データ線6から供給される画像信号D1から画像信号Dnが、所定のタイミングで画素電極15に書き込まれる。そして、画素電極15を介して液晶層50に書き込まれた所定レベルの画像信号D1から画像信号Dnは、画素電極15と、液晶層50を介して対向配置された対向電極21との間で一定期間保持される。
保持された画像信号D1から画像信号Dnがリークするのを防止するため、画素電極15と対向電極21との間に設けられた液晶容量に対して、並列に容量素子16が電気的に接続されている。容量素子16の一端は、TFT30のドレインに電気的に接続している。ドレインは、画素電極15にも電気的に接続している。容量素子16の他端は、容量線8に接続している。
ここで、図3では図示を省略しているが、データ線6には、上述した検査回路103が接続されている。そのため、液晶装置100の製造工程において、上記画像信号を検出して、液晶装置100の動作不具合などを確認することが可能である。
1.2.素子基板の構成
図4Aは、画素の平面図である。図4Bは、画素の断面図であり、詳しくは、画素を構成する素子基板の断面図である。図4Bでは、図4Aにおける、A−A’線に沿った断面と、B−B’線に沿った断面とを並べて示している。また、図4Bでは、配向膜の図示を省略している。
図4Aは、画素の平面図である。図4Bは、画素の断面図であり、詳しくは、画素を構成する素子基板の断面図である。図4Bでは、図4Aにおける、A−A’線に沿った断面と、B−B’線に沿った断面とを並べて示している。また、図4Bでは、配向膜の図示を省略している。
図4Aでは、素子基板10の表示領域における9つの画素を抜粋して図示している。マトリクス配置された9つの画素には、行列に応じて附番している。最も+Y方向の上段には画素P11〜P13、最も−Y方向の下段には画素P31〜P33と付した。上段と下段の間の中段では、画素P21〜P23と付した。マトリクス中央の画素P22を基準として、+X方向の画素P23を右隣り、−X方向の画素P21を左隣りともいう。以下の説明における上下左右は、この方向に対応する。
ここでは、素子基板10の断面形状を主体に説明する。配線や、電極などの平面形状については、後述の製造方法の段落で説明する。
ここでは、素子基板10の断面形状を主体に説明する。配線や、電極などの平面形状については、後述の製造方法の段落で説明する。
図4Bに示すように、素子基板10は、ベースとなる基板10sの内部、および基板10sの上に、複数の機能層を積層した構成となっている。
図4Aにおいて、これらの機能層を構成する配線や、電極などの多くは、平面的に表示領域における複数の画素を区画する非開口領域CLに設けられている。非開口領域CLは、±X方向に延在する走査線3を含む直線部分と、±Y方向に延在するデータ線6を含む直線部分とが、交差して格子状となっている部分である。
図4Aにおいて、これらの機能層を構成する配線や、電極などの多くは、平面的に表示領域における複数の画素を区画する非開口領域CLに設けられている。非開口領域CLは、±X方向に延在する走査線3を含む直線部分と、±Y方向に延在するデータ線6を含む直線部分とが、交差して格子状となっている部分である。
基板10sの内部には、トンネル状の空洞をなした容量管14が設けられる。平面的に、容量管14は画素の開口に沿った四角環状である。容量管14の内部には、容量素子16が形成される。また、B−B’断面に示すように、基板10sの内部には、トレンチ5も形成される。容量管14、トレンチ5の詳細は、後述する。
基板10sの上には、走査線3を含む第1層、半導体層28を含む第2層、ゲート電極30gを含む第3層、中継層61を含む第4層、データ線6を含む第5層、容量線8を含む第6層、画素電極15を含む第7層が形成される。
基板10sの上には、走査線3を含む第1層、半導体層28を含む第2層、ゲート電極30gを含む第3層、中継層61を含む第4層、データ線6を含む第5層、容量線8を含む第6層、画素電極15を含む第7層が形成される。
各層の構成について、下層から説明する。
基板10sには、好適例として石英基板を用いている。基板10s内に形成された容量管14内の部位は、上層の機能層の形成工程において一緒に形成されるため、上層の説明と合わせて説明する。
基板10sの上には、下地絶縁層51が形成される。下地絶縁層51は、容量管14の周囲も覆っている。また、トレンチ5内面の最外周にも、下地絶縁層51が形成される。
下地絶縁層51にはシリコン系酸化膜などが採用され、具体的には、例えば酸化シリコン(None-doped Silicate Glass:NSG)や窒化シリコンなどが挙げられる。好適例として下地絶縁層51の材料は、酸化シリコンを用いる。
基板10sには、好適例として石英基板を用いている。基板10s内に形成された容量管14内の部位は、上層の機能層の形成工程において一緒に形成されるため、上層の説明と合わせて説明する。
基板10sの上には、下地絶縁層51が形成される。下地絶縁層51は、容量管14の周囲も覆っている。また、トレンチ5内面の最外周にも、下地絶縁層51が形成される。
下地絶縁層51にはシリコン系酸化膜などが採用され、具体的には、例えば酸化シリコン(None-doped Silicate Glass:NSG)や窒化シリコンなどが挙げられる。好適例として下地絶縁層51の材料は、酸化シリコンを用いる。
下地絶縁層51の上には、第1層の走査線3が形成される。走査線3には、遮光性および導電性を有する材料が好ましい。走査線3は、主に下方から半導体層28に入射する光を遮光する遮光部としても機能する。好適例として走査線3の材料は、タングステンシリサイドを用いる。走査線3の厚さは、特に限定されないが、例えば約150nmである。
走査線3の上には、第1層間絶縁層52が形成される。好適例として第1層間絶縁層52の材料は、酸化シリコンを用いる。
B−B’断面に示すように、第1層間絶縁層52の上には、配線部7aが形成される。配線部7aは、±X方向に並ぶ画素行において、各画素の容量素子間における電気的な接続を取るための配線である。例えば、配線部7aは、画素P22の容量素子16と、右隣りの画素P23の容量素子16との間の電気的な接続を取る。同様に、左隣りの画素P21の容量素子16との間にも、配線部7aが形成される。また、配線部7aは、トレンチ5内の下地絶縁層51aの上にも形成される。配線部7aの形成工程において、容量管14の最外周にも、容量電極7bが形成される。好適例として配線部7a、容量電極7bの材料は、導電性のポリシリコン膜を用いる。
配線部7a、および第1層間絶縁層52の上には、誘電層53が形成される。誘電層53の材料は、例えば、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化タンタルなどが挙げられ、これらの膜を単層または組み合わせて用いる。誘電層53は、容量管14内の容量電極7bの上にも形成される。誘電層53は、トレンチ5内の配線部7aの上にも形成される。好適例として誘電層53の材料は、窒化シリコンを用いる。層厚は、特に限定されないが、例えば約20nmである。なお、層厚とは、機能膜を成膜した際の膜厚と同義である。
誘電層53の上には、第2層の半導体層28が形成される。好適例において、半導体層28は、非晶質シリコン膜に、結晶化処理が施されたポリシリコン膜を用いる。半導体層28には、LDD(Lightly Doped Drain)構造によるTFT30が形成される。
TFT30には、チャネル領域30c、低濃度ソース領域、低濃度ドレイン領域、高濃度ソース領域30s、高濃度ドレイン領域30dが形成される。詳しくは、±X方向に沿って−X方向から+X方向に向かって、高濃度ソース領域30s、低濃度ソース領域、チャネル領域30c、低濃度ドレイン領域、高濃度ドレイン領域30dの順番で形成される。なお、半導体層28の層厚は、特に限定されないが、例えば約50nmである。また、半導体層28の形成工程において、容量管14内の誘電層53の上に容量電極29bが形成される。また、トレンチ5の上層に、配線部29も形成される。配線部29は、隣りの画素に設けられる容量電極29bと電気的に接続しないように切欠き部29cを有している。
TFT30には、チャネル領域30c、低濃度ソース領域、低濃度ドレイン領域、高濃度ソース領域30s、高濃度ドレイン領域30dが形成される。詳しくは、±X方向に沿って−X方向から+X方向に向かって、高濃度ソース領域30s、低濃度ソース領域、チャネル領域30c、低濃度ドレイン領域、高濃度ドレイン領域30dの順番で形成される。なお、半導体層28の層厚は、特に限定されないが、例えば約50nmである。また、半導体層28の形成工程において、容量管14内の誘電層53の上に容量電極29bが形成される。また、トレンチ5の上層に、配線部29も形成される。配線部29は、隣りの画素に設けられる容量電極29bと電気的に接続しないように切欠き部29cを有している。
半導体層28、配線部29、および誘電層53の上には、ゲート絶縁層54が形成される。ゲート絶縁層54は、半導体層28とゲート電極30gとの間にあって、半導体層28とゲート電極30gとを絶縁する。ゲート絶縁層54は、例えば、2種類の酸化シリコンから成る2層構造である。ゲート絶縁層54の層厚は、特に限定されないが、例えば約75nmである。また、ゲート絶縁層54の形成工程において、容量管14内の容量電極29bの上にも、ゲート絶縁層54bが形成される。トレンチ5は、ゲート絶縁層54で充填することにより誘電層54aとなり、誘電層54aで封止される。
ゲート絶縁層54から、走査線3までの間には、コンタクトホールCNT1が形成される。コンタクトホールCNT1は、第1層の走査線3とゲート電極30gとを電気的に接続する。また、コンタクトホールCNT1は、遮光部としても機能する。
ゲート絶縁層54から、走査線3までの間には、コンタクトホールCNT1が形成される。コンタクトホールCNT1は、第1層の走査線3とゲート電極30gとを電気的に接続する。また、コンタクトホールCNT1は、遮光部としても機能する。
ゲート絶縁層54の上には、第3層としてゲート電極30gが形成される。ゲート電極30gは、TFT30のチャネル領域30cに重ねて配置される。ゲート電極30g、およびコンタクトホールCNT1は、例えば、導電性のポリシリコン、金属シリサイド、金属あるいは金属化合物などを用いて形成される。好適例としてゲート電極30gは、導電性のポリシリコン膜とタングステンシリサイド膜との2層構造である。ゲート電極30gの層厚は、特に限定されないが、例えば約150nmである。
ゲート電極30g、コンタクトホールCNT1の上には、第2層間絶縁層55が形成される。
第2層間絶縁層55は、例えば、NSG膜、燐(P)を含むPSG(Phosphosilicate Glass)膜、ホウ素(B)を含むBSG(Borosilicate Glass)膜、ホウ素と燐とが含まれるBPSG(Borophosphosilicate Glass)膜などのシリコン系酸化膜の1種類以上を用いて形成される。好適例として第2層間絶縁層55の材料は、酸化シリコンを用いる。第2層間絶縁層55の層厚は、特に限定されないが、例えば約400nmである。
第2層間絶縁層55は、例えば、NSG膜、燐(P)を含むPSG(Phosphosilicate Glass)膜、ホウ素(B)を含むBSG(Borosilicate Glass)膜、ホウ素と燐とが含まれるBPSG(Borophosphosilicate Glass)膜などのシリコン系酸化膜の1種類以上を用いて形成される。好適例として第2層間絶縁層55の材料は、酸化シリコンを用いる。第2層間絶縁層55の層厚は、特に限定されないが、例えば約400nmである。
第2層間絶縁層55には、コンタクトホールCNT2,CNT3,CNT4が形成される。コンタクトホールCNT2は、第2層のTFT30の高濃度ソース領域30sと、中継層61とを電気的に接続する。コンタクトホールCNT3は、TFT30の高濃度ドレイン領域30dと、中継層62とを電気的に接続する。コンタクトホールCNT4は、配線部29と中継層62とを電気的に接続する。
第2層間絶縁層55の上には、第4層の中継層61,62が形成される。中継層61,62、およびコンタクトホールCNT2,CNT3,CNT4の材料としては、導電性を有する低抵抗配線材料であれば特に限定されないが、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)などの金属やその金属化合物が挙げられる。好適例としてこれらの部位の材料は、チタン(Ti)層、窒化チタン(TiN)層、アルミニウム(Al)層、窒化チタン(TiN)層が積層された4層構造としている。これらの層厚は、特に限定されないが、例えば約350nmである。
(遮光部A)
ここで、中継層61,62は、遮光層の役割も兼ねている。A−A’断面に示すように、TFT30の−X方向における側面にはコンタクトホールCNT2,CNT3が壁状に立ち上っている。さらに、TFT30の上方には中継層61が庇状に半導体層28を覆っている。同様に、中継層61も庇状にゲート電極30gを覆っている。このように、遮光性の高い金属層からなる中継層61,62でTFT30を囲う構成とすることで、TFT30への迷光などの入射を防いでいる。
ここで、中継層61,62は、遮光層の役割も兼ねている。A−A’断面に示すように、TFT30の−X方向における側面にはコンタクトホールCNT2,CNT3が壁状に立ち上っている。さらに、TFT30の上方には中継層61が庇状に半導体層28を覆っている。同様に、中継層61も庇状にゲート電極30gを覆っている。このように、遮光性の高い金属層からなる中継層61,62でTFT30を囲う構成とすることで、TFT30への迷光などの入射を防いでいる。
中継層61,62の上には、第3層間絶縁層56が形成される。第3層間絶縁層56の材料は、下地絶縁層51と同じである。
第3層間絶縁層56には、コンタクトホールCNT5,CNT6が形成される。コンタクトホールCNT5は、中継層61とデータ線6とを電気的に接続する。コンタクトホールCNT6は、中継層62と中継層63とを電気的に接続する。
第3層間絶縁層56には、コンタクトホールCNT5,CNT6が形成される。コンタクトホールCNT5は、中継層61とデータ線6とを電気的に接続する。コンタクトホールCNT6は、中継層62と中継層63とを電気的に接続する。
第3層間絶縁層56の上には、第5層のデータ線6、および中継層63が形成される。データ線6、中継層63、およびコンタクトホールCNT5,CNT6の材料としては、導電性を有する低抵抗配線材料であれば特に限定されないが、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)などの金属やその金属化合物が挙げられる。好適例としてこれらの部位の材料は、中継層61と同じとした。これらの層厚は、特に限定されないが、例えば約350nmである。
(遮光部B)
データ線6、および中継層63は、遮光部の役割も兼ねている。TFT30の上層における±X方向の両側面にはコンタクトホールCNT5,CNT6が壁状に立ち上っている。さらに、TFT30の上方にはデータ線6が庇状に中継層61を覆っている。また、同様に、中継層63も庇状に中継層62を覆っている。
ここで、前述した通り、走査線3も下方から半導体層28に入射する光を遮光する遮光部としても機能する。データ線6は第1方向に沿って延在し、走査線3は第1方向と交差する第2方向に沿って延在する。つまり、遮光部は、第1方向、および第2方向に沿って延在していると読替えることができる。
データ線6、および中継層63は、遮光部の役割も兼ねている。TFT30の上層における±X方向の両側面にはコンタクトホールCNT5,CNT6が壁状に立ち上っている。さらに、TFT30の上方にはデータ線6が庇状に中継層61を覆っている。また、同様に、中継層63も庇状に中継層62を覆っている。
ここで、前述した通り、走査線3も下方から半導体層28に入射する光を遮光する遮光部としても機能する。データ線6は第1方向に沿って延在し、走査線3は第1方向と交差する第2方向に沿って延在する。つまり、遮光部は、第1方向、および第2方向に沿って延在していると読替えることができる。
データ線6、中継層63の上には、第4層間絶縁層57が形成される。好適例として第4層間絶縁層57の材料は、酸化シリコンを用いる。層厚は、特に限定されないが、例えば約400nmである。
第4層間絶縁層57には、コンタクトホールCNT7が形成される。コンタクトホールCNT7は、中継層63と中継層64とを電気的に接続する。
第4層間絶縁層57には、コンタクトホールCNT7が形成される。コンタクトホールCNT7は、中継層63と中継層64とを電気的に接続する。
第4層間絶縁層57の上には、第6層の容量線8、および中継層64が形成される。容量線8には、共通電位が供給されており、図示を省略するが、上述した対向基板20の対向電極21と上下導通部106を介して電気的に接続されている。
容量線8、および中継層64の材料としては、データ線6と同様に、導電性を有する低抵抗配線材料であれば特に限定されないが、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)などの金属やその金属化合物が挙げられる。好適例としてこれらの部位の材料は、中継層61と同じである。層厚は、特に限定されないが、例えば約250nmである。
容量線8、および中継層64の材料としては、データ線6と同様に、導電性を有する低抵抗配線材料であれば特に限定されないが、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)などの金属やその金属化合物が挙げられる。好適例としてこれらの部位の材料は、中継層61と同じである。層厚は、特に限定されないが、例えば約250nmである。
容量線8、および中継層64の上には、第5層間絶縁層58が形成される。好適例として第5層間絶縁層58の材料は、酸化シリコンを用いる。層厚は、特に限定されないが、例えば約300nmである。
第5層間絶縁層58には、コンタクトホールCNT8が形成される。コンタクトホールCNT8は、中継層64と画素電極15とを電気的に接続する。
第5層間絶縁層58には、コンタクトホールCNT8が形成される。コンタクトホールCNT8は、中継層64と画素電極15とを電気的に接続する。
第5層間絶縁層58の上には、第7層の画素電極15が形成される。画素電極15は、コンタクトホールCNT8、中継層64、コンタクトホールCNT7、中継層63、コンタクトホールCNT6、中継層62、およびコンタクトホールCNT3を介して、TFT30の高濃度ドレイン領域30dと電気的に接続される。
画素電極15は、例えばITOやIZOなどの透明導電膜を成膜した後、パターニングすることによって設けられる。好適例として画素電極15の材料はITOを用いる。画素電極15の層厚は、特に限定されないが、例えば約145nmである。
画素電極15は、例えばITOやIZOなどの透明導電膜を成膜した後、パターニングすることによって設けられる。好適例として画素電極15の材料はITOを用いる。画素電極15の層厚は、特に限定されないが、例えば約145nmである。
図2に戻る。
画素電極15の上には、配向膜18が形成される。なお、図4Bでは図示を省略している。素子基板10の配向膜18、および対向基板20の配向膜22は、酸化シリコンなどの無機材料を、斜方向などの所定の方向から蒸着して柱状に成長させたカラムの集合体で形成している。また、液晶層50に含まれる液晶分子は、配向膜18,22に対して負の誘電異方性を有している。
画素電極15の上には、配向膜18が形成される。なお、図4Bでは図示を省略している。素子基板10の配向膜18、および対向基板20の配向膜22は、酸化シリコンなどの無機材料を、斜方向などの所定の方向から蒸着して柱状に成長させたカラムの集合体で形成している。また、液晶層50に含まれる液晶分子は、配向膜18,22に対して負の誘電異方性を有している。
1.3.液晶装置の製造方法
本実施形態に係る液晶装置100の製造方法について、図5〜図14A,図14Bを参照して説明する。図5は、液晶装置の製造方法のうち、素子基板の製造方法を示す工程フロー図である。図6A〜図14Aは、素子基板の製造過程を示す平面図である。図6B〜図14Bは、素子基板の製造過程を示す断面図である。各断面図では、図4Aにおける線分A−A’断面、および線分B−B’断面と同じ断面を図示している。
本実施形態に係る液晶装置100の製造方法について、図5〜図14A,図14Bを参照して説明する。図5は、液晶装置の製造方法のうち、素子基板の製造方法を示す工程フロー図である。図6A〜図14Aは、素子基板の製造過程を示す平面図である。図6B〜図14Bは、素子基板の製造過程を示す断面図である。各断面図では、図4Aにおける線分A−A’断面、および線分B−B’断面と同じ断面を図示している。
液晶装置100の製造方法のうち、本実施形態における特徴部分を含む素子基板10の製造方法を主体に説明する。
素子基板10は、基本的に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、フォトリソグラフィ法、スパッタリング法、エッチング法、およびCMP(Chemical Mechanical Planarization)法など、公知の半導体プロセスで用いられる方法や、これらを組み合せることにより製造することが可能である。以下、好適な製造方法を主体に説明するが、同等な構造を形成可能で、かつ、当該構成における機能、特性を満たせれば、他の製造方法を用いても良い。
素子基板10は、基本的に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、フォトリソグラフィ法、スパッタリング法、エッチング法、およびCMP(Chemical Mechanical Planarization)法など、公知の半導体プロセスで用いられる方法や、これらを組み合せることにより製造することが可能である。以下、好適な製造方法を主体に説明するが、同等な構造を形成可能で、かつ、当該構成における機能、特性を満たせれば、他の製造方法を用いても良い。
図6A、図6Bを用いて説明する。
工程S1では、まず、基板10sにトレンチ4,5を形成する。平面的にトレンチ4は、画素の開口に沿った四角環状に設けられる。トレンチ5は、左右に隣り合う画素のトレンチ4を連結する。例えば、画素P22の右側のトレンチ5は、画素P22のトレンチ4と、右隣りの画素P23のトレンチ4とを連結する。同様に、画素P22の左側のトレンチ5は、画素P22のトレンチ4と、左隣りの画素P21のトレンチ4とを連結する。図6Aに示すように、トレンチ4は、非開口領域CLに沿って設けられる。
工程S1では、まず、基板10sにトレンチ4,5を形成する。平面的にトレンチ4は、画素の開口に沿った四角環状に設けられる。トレンチ5は、左右に隣り合う画素のトレンチ4を連結する。例えば、画素P22の右側のトレンチ5は、画素P22のトレンチ4と、右隣りの画素P23のトレンチ4とを連結する。同様に、画素P22の左側のトレンチ5は、画素P22のトレンチ4と、左隣りの画素P21のトレンチ4とを連結する。図6Aに示すように、トレンチ4は、非開口領域CLに沿って設けられる。
図6Bに示すように、断面的にトレンチ4,5は、基板10sを侵食して形成された矩形状の溝であり、両者の幅、および深さは同じである。なお、図6Bは、トレンチ4,5の上に下地絶縁層51を形成した状態を示しているため、両者は蓋をした状態となっている。好適例としてトレンチ4の形成には、ドライエッチング法を用いる。好適例においてトレンチ4,5の幅は300nm、深さは1000nmとした。
次に、トレンチ4,5が形成された基板10sの上に、下地絶縁層51を全面ベタに形成する。この際、図6Bに示すように、トレンチ4の内面にも下地絶縁層51が延在して形成される。詳しくは、トレンチ4の側面4a,4b、底面4bにも下地絶縁層51aが形成される。そして、下地絶縁層51aが形成された後、トレンチ4の上面4dは下地絶縁層51によって蓋が形成される。この蓋により形成されたトンネル状の空洞が容量管14である。同様に、トレンチ5の側面5a,5c、底面5bにも下地絶縁層51aが形成され、上面は下地絶縁層51によって封止される。この段階では、容量管14は平面的に画素を囲う四角環状の空洞である。画素行の延在方向における複数の容量管14は、各々に介在するトレンチ5により連結している。なお、以降、側面4a,4c、底面4b、上面4dのことを容量管14の内面ともいう。好適例として下地絶縁層51の形成には、プラズマCVD法を用いる。
図7A、図7Bを用いて説明する。
次に、下地絶縁層51の上に、走査線3を形成する。平面的に走査線3は、±X方向に延在しており、隣の画素との交差部分で±Y方向に突出する部位が形成される。延在部と突出部とで十字状部が形成され、当該十字状部により、周囲の4つの画素が区画される。トレンチ5は、上下2本の走査線3における突出部間の間隙に位置している。容量管14は、当該間隙部分を除いて、走査線3と重なっている。走査線3の形成には、フォトリソグラフィ法によるパターニング形成を用いる。
次に、下地絶縁層51の上に、走査線3を形成する。平面的に走査線3は、±X方向に延在しており、隣の画素との交差部分で±Y方向に突出する部位が形成される。延在部と突出部とで十字状部が形成され、当該十字状部により、周囲の4つの画素が区画される。トレンチ5は、上下2本の走査線3における突出部間の間隙に位置している。容量管14は、当該間隙部分を除いて、走査線3と重なっている。走査線3の形成には、フォトリソグラフィ法によるパターニング形成を用いる。
図8A、図8Bを用いて説明する。
工程S2では、まず、走査線3、および下地絶縁層51の上に、第1層間絶縁層52を全面ベタに形成する。第1層間絶縁層52の形成には、例えば、モノシラン(SiH4)、2塩化シラン(SiCl2H2)、TEOS(Tetraethyl Orthosilicate)、アンモニアなどの処理ガスを用いた、常圧CVD法、減圧CVD法、またはプラズマCVD法などを用いる。
次に、第1層間絶縁層52を侵食してトレンチ5を再形成する。詳しくは、ドライエッチング法を用いて、トレンチ5の蓋となっていた第1層間絶縁層52を除去する。これにより、図8Bのように、トレンチ5の上面が開口される。この段階で、トレンチ5の開口は容量管14と連通する。換言すれば、容量管14の内部は、トレンチ5の開口を介して外気と繋がる。
工程S2では、まず、走査線3、および下地絶縁層51の上に、第1層間絶縁層52を全面ベタに形成する。第1層間絶縁層52の形成には、例えば、モノシラン(SiH4)、2塩化シラン(SiCl2H2)、TEOS(Tetraethyl Orthosilicate)、アンモニアなどの処理ガスを用いた、常圧CVD法、減圧CVD法、またはプラズマCVD法などを用いる。
次に、第1層間絶縁層52を侵食してトレンチ5を再形成する。詳しくは、ドライエッチング法を用いて、トレンチ5の蓋となっていた第1層間絶縁層52を除去する。これにより、図8Bのように、トレンチ5の上面が開口される。この段階で、トレンチ5の開口は容量管14と連通する。換言すれば、容量管14の内部は、トレンチ5の開口を介して外気と繋がる。
図9A、図9Bを用いて説明する。
次に、第1層間絶縁層52の上に、導電膜を全面ベタで形成する。好適例として導電膜の形成には、減圧CVD法を用いる。減圧環境下のため、反応ガス分子の平均自由行程が長くなり、導電膜はトレンチ5の内面、および連通する容量管14の内部にも形成される。次に、配線部7aを形成する。詳しくは、トレンチ5を含む配線部7aとなる部分にレジストを形成した後、全面をドライエッチングする。
これにより、図9Bのように、トレンチ5の表面、および内面に配線部7aが形成される。一緒に、容量管14の内面にも導電膜が形成され、これが容量電極7bとなる。配線部7aは、左右両隣りの容量電極7bと電気的に接続している。
次に、第1層間絶縁層52の上に、導電膜を全面ベタで形成する。好適例として導電膜の形成には、減圧CVD法を用いる。減圧環境下のため、反応ガス分子の平均自由行程が長くなり、導電膜はトレンチ5の内面、および連通する容量管14の内部にも形成される。次に、配線部7aを形成する。詳しくは、トレンチ5を含む配線部7aとなる部分にレジストを形成した後、全面をドライエッチングする。
これにより、図9Bのように、トレンチ5の表面、および内面に配線部7aが形成される。一緒に、容量管14の内面にも導電膜が形成され、これが容量電極7bとなる。配線部7aは、左右両隣りの容量電極7bと電気的に接続している。
図10A、図10Bを用いて説明する。
次に、配線部7a、および第1層間絶縁層52の上に、誘電層53を全面ベタで形成する。続けて、形成された誘電層53の上に、半導体膜を全面ベタで形成する。好適例として誘電層53、および半導体膜の形成には、減圧CVD法を用いる。
次に、半導体層28、および配線部29を形成する。詳しくは、半導体層28、および配線部29となる部分にレジストを形成した後、全面をドライエッチングする。
次に、配線部7a、および第1層間絶縁層52の上に、誘電層53を全面ベタで形成する。続けて、形成された誘電層53の上に、半導体膜を全面ベタで形成する。好適例として誘電層53、および半導体膜の形成には、減圧CVD法を用いる。
次に、半導体層28、および配線部29を形成する。詳しくは、半導体層28、および配線部29となる部分にレジストを形成した後、全面をドライエッチングする。
これにより、図10Bのように、トレンチ5の内面にも誘電層53aが形成され、連通する容量管14の内面にも誘電層53bが形成される。同様に、半導体膜も、トレンチ5の内面、および容量管14の内面に形成されるが、トレンチ5の内面の半導体層は、前工程のドライエッチングで除去される。これにより、容量管14の内面の誘電層53bの上に半導体膜が残り、これが容量電極29bとなる。
平面的に半導体層28は、走査線3に重なる直線状をなしており、画素の中央から右隣りの画素に入る長さを有している。配線部29は、±Y方向に延在する島状の部位で、略中央にトレンチ5が位置している。配線部29は、隣りの画素に設けられる容量電極29bと電気的に接続しないように切欠き部29cを有している。
平面的に半導体層28は、走査線3に重なる直線状をなしており、画素の中央から右隣りの画素に入る長さを有している。配線部29は、±Y方向に延在する島状の部位で、略中央にトレンチ5が位置している。配線部29は、隣りの画素に設けられる容量電極29bと電気的に接続しないように切欠き部29cを有している。
(容量素子の構成、配線態様)
ここまでの工程で、容量素子16の基本構成が完成するため、ここで容量素子16の詳細について説明する。
断面的に容量管14内には、容量電極7bと、容量電極29bとの間に、誘電層53bを挟持した構成の容量素子16が設けられる。容量電極7bは、容量管14の内周面に沿って形成される。詳しくは、容量管14の側面4a、底面4b、側面4c、上面4dに沿って四角環状に形成される。誘電層53bは、容量電極7bの内周面に沿って形成される。容量電極29bは、誘電層53bの内周面に沿って形成される。つまり、容量管14内において、容量電極7b、誘電層53b、容量電極29bが年輪状に積層している。
ここまでの工程で、容量素子16の基本構成が完成するため、ここで容量素子16の詳細について説明する。
断面的に容量管14内には、容量電極7bと、容量電極29bとの間に、誘電層53bを挟持した構成の容量素子16が設けられる。容量電極7bは、容量管14の内周面に沿って形成される。詳しくは、容量管14の側面4a、底面4b、側面4c、上面4dに沿って四角環状に形成される。誘電層53bは、容量電極7bの内周面に沿って形成される。容量電極29bは、誘電層53bの内周面に沿って形成される。つまり、容量管14内において、容量電極7b、誘電層53b、容量電極29bが年輪状に積層している。
平面的に容量管14は、画素を囲う四角環状をなしており、トレンチ5の周辺を除いて、走査線3に重なる。トレンチ5の周辺も、後工程で形成されるデータ線6と重なる。つまり、容量管14は、画素の上下の走査線3、および左右のデータ線6に沿って形成される。よって、容量管14は、画素の開口における周縁長さと略同じ長さとなる。
容量素子16の電荷蓄積容量は、誘電層53bの誘電率、層厚が共通である場合、容量電極7b,29bの重なり面積で決まる。断面的に、容量電極7bと容量電極29bとの重なり長さは、容量管14における4つの内面の合計となるので、例えば、底面4bのみに電極が形成されていた場合と比較して4倍の長さとなっている。平面的に、容量電極7bと容量電極29bとの重なり長さは、画素の開口における周縁長さと略同じ長さとなる。よって、容量電極7b,29bの重なり面積は、断面における重なり長さと、平面における重なり長さとを掛合せた面積となる。従って、容量管14に形成された容量素子16によれば、画素の一辺に容量構造を形成していた従来の液晶装置の容量構造よりも、大きな電荷蓄積容量を確保することができる。
容量素子16の電荷蓄積容量は、誘電層53bの誘電率、層厚が共通である場合、容量電極7b,29bの重なり面積で決まる。断面的に、容量電極7bと容量電極29bとの重なり長さは、容量管14における4つの内面の合計となるので、例えば、底面4bのみに電極が形成されていた場合と比較して4倍の長さとなっている。平面的に、容量電極7bと容量電極29bとの重なり長さは、画素の開口における周縁長さと略同じ長さとなる。よって、容量電極7b,29bの重なり面積は、断面における重なり長さと、平面における重なり長さとを掛合せた面積となる。従って、容量管14に形成された容量素子16によれば、画素の一辺に容量構造を形成していた従来の液晶装置の容量構造よりも、大きな電荷蓄積容量を確保することができる。
ここで、図3を交えながら、容量素子16への電気的な配線態様を整理する。
容量素子16の一端に相当する容量電極29bは、配線部29を経由して、TFT30のドレインと電気的に接続する。容量素子16の他端に相当する容量電極7bは、配線部7aを経由して、共通電位が供給される。配線部7aは、画素行方向において、隣り合う画素の容量素子間における電気的な接続を取る。画素行の末端における配線部7aには、不図示の配線により、共通電位が供給される。
容量素子16の一端に相当する容量電極29bは、配線部29を経由して、TFT30のドレインと電気的に接続する。容量素子16の他端に相当する容量電極7bは、配線部7aを経由して、共通電位が供給される。配線部7aは、画素行方向において、隣り合う画素の容量素子間における電気的な接続を取る。画素行の末端における配線部7aには、不図示の配線により、共通電位が供給される。
なお、容量電極7bは第1容量電極に相当し、容量電極29bは第2容量電極に相当する。容量管14内において、容量電極29bは容量電極7bの内側に設けられている。容量電極7bは、容量管14の内面に沿って設けられており、半導体層28の延在方向に重なっている。容量電極29bも同様である。
また、トレンチ5は、貫通孔に相当し、平面的に上下の走査線3の間における非開口領域CLに形成されている。
また、トレンチ5は、貫通孔に相当し、平面的に上下の走査線3の間における非開口領域CLに形成されている。
図11A、図11Bを用いて説明する。
工程S3では、トランジスターとしてのTFT30を形成する。
まず、誘電層53の上に、ゲート絶縁層54を全面に対してベタ状に形成する。ゲート絶縁層54は、シリコンの半導体膜を熱酸化して得られる第1酸化シリコン膜を形成した後、減圧CVD法を用いて、700℃から900℃の高温を印可し、第2酸化シリコン膜を形成することで、2層構成の絶縁層としている。ゲート絶縁層54は、トレンチ5の内面、容量管14の内面にも形成され、ゲート絶縁層54aとなる。なお、図11Bのように、トレンチ5内はゲート絶縁層54aが充填することで埋められる。
工程S3では、トランジスターとしてのTFT30を形成する。
まず、誘電層53の上に、ゲート絶縁層54を全面に対してベタ状に形成する。ゲート絶縁層54は、シリコンの半導体膜を熱酸化して得られる第1酸化シリコン膜を形成した後、減圧CVD法を用いて、700℃から900℃の高温を印可し、第2酸化シリコン膜を形成することで、2層構成の絶縁層としている。ゲート絶縁層54は、トレンチ5の内面、容量管14の内面にも形成され、ゲート絶縁層54aとなる。なお、図11Bのように、トレンチ5内はゲート絶縁層54aが充填することで埋められる。
次に、ゲート絶縁層54から走査線3までの間に、ドライエッチング法などにより、コンタクトホールCNT1を形成する。
次に、ゲート絶縁層54、およびコンタクトホールCNT1の上に、導電膜を全面ベタで形成する。続いて、ゲート電極30g、およびコンタクトホールCNT1となる部分にレジストを形成した後、全面をドライエッチングする。
平面的に、コンタクトホールCNT1は画素の角部に形成される。ゲート電極30gは、TFT30のチャネル領域30cに重ねて形成されており、コンタクトホールCNT1を介して、走査線3と電気的に接続する。なお、コンタクトホールCNT1は、画素の角部に形成されるため、半導体層28に対して、画素の開口側から斜めに入射する光を防ぐ遮光部となっている。
次に、ゲート絶縁層54、およびコンタクトホールCNT1の上に、導電膜を全面ベタで形成する。続いて、ゲート電極30g、およびコンタクトホールCNT1となる部分にレジストを形成した後、全面をドライエッチングする。
平面的に、コンタクトホールCNT1は画素の角部に形成される。ゲート電極30gは、TFT30のチャネル領域30cに重ねて形成されており、コンタクトホールCNT1を介して、走査線3と電気的に接続する。なお、コンタクトホールCNT1は、画素の角部に形成されるため、半導体層28に対して、画素の開口側から斜めに入射する光を防ぐ遮光部となっている。
ゲート電極30g、およびコンタクトホールCNT1は、減圧CVD法により、燐がドープされた多結晶シリコン膜を堆積して導電性のポリシリコン膜を形成した後、タングステンシリサイド膜を積層した2層構造としている。
次に、イオン注入装置によりイオン注入を行い、LDD構造を有するTFT30を形成する。この際、イオン注入は、走査線3で遮断されるため、走査線3の下層の容量管14内の半導体膜からなる容量電極29bまでには届かない。容量電極29bは、成膜工程などで印加される熱により、不純物が拡散されて導体化される。
次に、イオン注入装置によりイオン注入を行い、LDD構造を有するTFT30を形成する。この際、イオン注入は、走査線3で遮断されるため、走査線3の下層の容量管14内の半導体膜からなる容量電極29bまでには届かない。容量電極29bは、成膜工程などで印加される熱により、不純物が拡散されて導体化される。
図12A、図12Bを用いて説明する。
次に、遮光部としても機能する中継層61,62を形成する。まず、ゲート電極30g、コンタクトホールCNT1、およびゲート絶縁層54aの上に、第2層間絶縁層55を全面ベタに形成する。好適例として第2層間絶縁層55の形成には、減圧CVD法を用いる。
次に、ドライエッチング法などにより、コンタクトホールCNT2,CNT3,CNT4を形成する。コンタクトホールCNT2,CNT3は、第2層間絶縁層55から半導体層28までの間に形成される。コンタクトホールCNT2は、半導体層28の高濃度ソース領域30sと中継層61とを電気的に接続する。コンタクトホールCNT3は、半導体層28の高濃度ドレイン領域30dと中継層62とを電気的に接続する。コンタクトホールCNT4は、第2層間絶縁層55から配線部29までの間に形成される。コンタクトホールCNT4は、中継層62と配線部29とを電気的に接続する。これにより、配線部29はTFT30のドレインと電気的に接続する。
次に、遮光部としても機能する中継層61,62を形成する。まず、ゲート電極30g、コンタクトホールCNT1、およびゲート絶縁層54aの上に、第2層間絶縁層55を全面ベタに形成する。好適例として第2層間絶縁層55の形成には、減圧CVD法を用いる。
次に、ドライエッチング法などにより、コンタクトホールCNT2,CNT3,CNT4を形成する。コンタクトホールCNT2,CNT3は、第2層間絶縁層55から半導体層28までの間に形成される。コンタクトホールCNT2は、半導体層28の高濃度ソース領域30sと中継層61とを電気的に接続する。コンタクトホールCNT3は、半導体層28の高濃度ドレイン領域30dと中継層62とを電気的に接続する。コンタクトホールCNT4は、第2層間絶縁層55から配線部29までの間に形成される。コンタクトホールCNT4は、中継層62と配線部29とを電気的に接続する。これにより、配線部29はTFT30のドレインと電気的に接続する。
次に、CVD法や、フォトリソグラフィ法などを用いて中継層61,62を形成する。平面的に中継層61は、走査線3に沿って形成された島状の部位で、半導体層28の一端側に重ねて配置されており、コンタクトホールCNT2が形成されている。
中継層62は、画素の角部に形成されており、+Y方向の突出部と、+X方向の突出部とを備えている。+X方向の突出部は、半導体層28の他端側に重ねて配置されており、コンタクトホールCNT3が形成されている。+Y方向の突出部は、トレンチ5付近まで延在しており、コンタクトホールCNT4が形成されている。このように、中継層61,62は、半導体層28に重ねて配置され、半導体層28を覆う庇状の形状や、遮光壁となるコンタクトホールCNT2,CNT3,CNT4を備えているため、TFT30への光の入射を防ぐ遮光部としても機能する。
中継層62は、画素の角部に形成されており、+Y方向の突出部と、+X方向の突出部とを備えている。+X方向の突出部は、半導体層28の他端側に重ねて配置されており、コンタクトホールCNT3が形成されている。+Y方向の突出部は、トレンチ5付近まで延在しており、コンタクトホールCNT4が形成されている。このように、中継層61,62は、半導体層28に重ねて配置され、半導体層28を覆う庇状の形状や、遮光壁となるコンタクトホールCNT2,CNT3,CNT4を備えているため、TFT30への光の入射を防ぐ遮光部としても機能する。
図13A、図13Bを用いて説明する。
工程S4では、遮光層としても機能するデータ線6、中継層63を形成する。
まず、中継層61,62、コンタクトホールCNT2,CNT3,CNT4および第2層間絶縁層55の上に、第3層間絶縁層56をベタ状に形成する。形成方法は、第1層間絶縁層52と同様である。第3層間絶縁層56を形成した後、水素プラズマ処理を行う。
次に、ドライエッチング法などにより、コンタクトホールCNT5,CNT6を形成する。続いて、データ線6、および中継層63を形成する。データ線6、および中継層63は、CVD法や、フォトリソグラフィ法などを用いて形成する。データ線6は、±Y方向に沿って延在しており、走査線3と重なる部分で−X方向に突出している。当該突出部の−X方向に、走査線3に重ねて島状の中継層63が形成される。このように、データ線6、中継層63は、中継層61,62に重ねて配置され、半導体層28を覆う庇状の形状や、遮光壁となるコンタクトホールCNT5,CNT6を備えているため、TFT30への光の入射を防ぐ遮光部としても機能する。
工程S4では、遮光層としても機能するデータ線6、中継層63を形成する。
まず、中継層61,62、コンタクトホールCNT2,CNT3,CNT4および第2層間絶縁層55の上に、第3層間絶縁層56をベタ状に形成する。形成方法は、第1層間絶縁層52と同様である。第3層間絶縁層56を形成した後、水素プラズマ処理を行う。
次に、ドライエッチング法などにより、コンタクトホールCNT5,CNT6を形成する。続いて、データ線6、および中継層63を形成する。データ線6、および中継層63は、CVD法や、フォトリソグラフィ法などを用いて形成する。データ線6は、±Y方向に沿って延在しており、走査線3と重なる部分で−X方向に突出している。当該突出部の−X方向に、走査線3に重ねて島状の中継層63が形成される。このように、データ線6、中継層63は、中継層61,62に重ねて配置され、半導体層28を覆う庇状の形状や、遮光壁となるコンタクトホールCNT5,CNT6を備えているため、TFT30への光の入射を防ぐ遮光部としても機能する。
図14A、図14Bを用いて説明する。
工程S5では、容量線8、中継層64、および画素電極15を形成する。
まず、データ線6、中継層63、および第3層間絶縁層56の上に、第4層間絶縁層57をベタ状に形成する。形成方法は、第1層間絶縁層52と同様である。第4層間絶縁層57を形成した後、CMP法を用いて平坦化処理を行う。
次に、第4層間絶縁層57から中継層63までの間に、ドライエッチング法などにより、コンタクトホールCNT7を形成する。続いて、容量線8、および中継層64を形成する。容量線8、および中継層64は、CVD法や、フォトリソグラフィ法などを用いて形成する。容量線8は、データ線6に沿って延在しており、走査線3と重なる部分で−X方向に突出している。当該突出部の−X方向に、走査線3に重ねて島状の中継層64が形成される。
工程S5では、容量線8、中継層64、および画素電極15を形成する。
まず、データ線6、中継層63、および第3層間絶縁層56の上に、第4層間絶縁層57をベタ状に形成する。形成方法は、第1層間絶縁層52と同様である。第4層間絶縁層57を形成した後、CMP法を用いて平坦化処理を行う。
次に、第4層間絶縁層57から中継層63までの間に、ドライエッチング法などにより、コンタクトホールCNT7を形成する。続いて、容量線8、および中継層64を形成する。容量線8、および中継層64は、CVD法や、フォトリソグラフィ法などを用いて形成する。容量線8は、データ線6に沿って延在しており、走査線3と重なる部分で−X方向に突出している。当該突出部の−X方向に、走査線3に重ねて島状の中継層64が形成される。
図4A、図4Bに戻る。
次に、容量線8、中継層64の上に、第5層間絶縁層58をベタ状に形成する。形成方法は、第1層間絶縁層52と同様である。第5層間絶縁層58を形成した後、CMP法を用いて平坦化処理を行う。
次に、第5層間絶縁層58から中継層64までの間に、ドライエッチング法などにより、コンタクトホールCNT8を形成する。
そして、第5層間絶縁層58の上に、スパッタリング法、フォトリソ法などにより、画素電極15を形成する。
次に、容量線8、中継層64の上に、第5層間絶縁層58をベタ状に形成する。形成方法は、第1層間絶縁層52と同様である。第5層間絶縁層58を形成した後、CMP法を用いて平坦化処理を行う。
次に、第5層間絶縁層58から中継層64までの間に、ドライエッチング法などにより、コンタクトホールCNT8を形成する。
そして、第5層間絶縁層58の上に、スパッタリング法、フォトリソ法などにより、画素電極15を形成する。
以上、述べたように、本実施形態に係る液晶装置100、およびその製造方法によれば、以下の効果を得ることができる。
液晶装置100は、平面的に、画素の開口部に沿った四角環状の容量管14内に、当該環状に沿ったリング状の容量素子16を備えている。前述の通り、容量素子16は、十分な電荷蓄積容量を備えている。
また、TFT30の周囲には、複数の遮光部が形成されており、TFT30への光の入射を防いでいる。詳しくは、TFT30の下層には走査線3が設けられている。TFT30の±X方向の両側面にはコンタクトホールCNT2,CNT3が壁状に立ち上っている。TFT30の上方には金属層からなる中継層61,62が形成される。TFT30の±X方向における側面にはコンタクトホールCNT2,CNT3が壁状に立ち上っている。TFT30の上方には中継層61が庇状に半導体層28を覆っている。同様に、中継層61も庇状にゲート電極30gを覆っている。
また、TFT30の周囲には、複数の遮光部が形成されており、TFT30への光の入射を防いでいる。詳しくは、TFT30の下層には走査線3が設けられている。TFT30の±X方向の両側面にはコンタクトホールCNT2,CNT3が壁状に立ち上っている。TFT30の上方には金属層からなる中継層61,62が形成される。TFT30の±X方向における側面にはコンタクトホールCNT2,CNT3が壁状に立ち上っている。TFT30の上方には中継層61が庇状に半導体層28を覆っている。同様に、中継層61も庇状にゲート電極30gを覆っている。
さらに、中継層61,62の上層には、データ線6、中継層63、およびコンタクトホールCNT5,CNT6が形成されている。これらは、2層目の屋根のように、中継層61,62に重ねて配置されており、より遮光性を高めている。そして、画素の角部に形成されたコンタクトホールCNT1は、TFT30に対して、画素の開口側から斜めに入射する光を防ぐ遮光壁としても機能する。このように、遮光性の高い金属層の部位で、TFT30を囲う構成とすることで、TFT30への迷光などの入射を防いでいる。
よって、高輝度の光源からより多くの光が入射しても、複数の遮光部によりTFT30への光の入射を防止することができ、さらに、従来よりも大きい十分な付加容量を備えた液晶装置100を提供することができる。
よって、高輝度の光源からより多くの光が入射しても、複数の遮光部によりTFT30への光の入射を防止することができ、さらに、従来よりも大きい十分な付加容量を備えた液晶装置100を提供することができる。
製造工程においては、半導体層28の形成工程で、トレンチ5を介して容量管14内の容量電極29bを形成するなど、TFT30の製造工程と、容量素子16の製造工程との共通化を図っている。これにより、容量素子16を形成するための専用工程は、トレンチ4,5を形成する工程と、容量電極7b、配線部7aの形成工程くらいであり、他の工程は、TFT30を含む通常の素子基板の製造工程と変わらない。さらに、遮光部の形成には、専用工程は設けられていない。
よって、付加容量構造の形成に、10工程以上の専用の追加工程を必要としていた従来の製造方法と異なり、より少ない製造工程で同等以上の保持容量を形成可能な液晶装置100の製造方法を提供することができる。工程数が少なくて済むため、製造コストも低減できる。
よって、付加容量構造の形成に、10工程以上の専用の追加工程を必要としていた従来の製造方法と異なり、より少ない製造工程で同等以上の保持容量を形成可能な液晶装置100の製造方法を提供することができる。工程数が少なくて済むため、製造コストも低減できる。
容量管14は、走査線3を含む第1層よりも下層となる基板10sに形成されている。平面的には、画素の開口部に沿った四角環状の管であり、コンパクトな構成となっている。また、遮光部を構成する走査線3、中継層61,62、データ線6、中継層63、コンタクトホールCNT1,CNT2,CNT3,CNT5,CNT6は、第1層から第5層に掛けて高さ方向に形成される。また、遮光部を構成する各部位は、通常の素子基板の構成部位である。
このように、画素の周縁部や、基板10sを含む高さ方向のスペースを有効活用することで、大容量の容量素子16を内包した容量管14、および遮光部という、必要最低限の構成部位により、簡素でコンパクトな構成の液晶装置100を提供することができる。また、簡素でコンパクトな構成でありながらも、十分な保持容量と、高い遮光性とを両立している。
このように、画素の周縁部や、基板10sを含む高さ方向のスペースを有効活用することで、大容量の容量素子16を内包した容量管14、および遮光部という、必要最低限の構成部位により、簡素でコンパクトな構成の液晶装置100を提供することができる。また、簡素でコンパクトな構成でありながらも、十分な保持容量と、高い遮光性とを両立している。
2.実施形態2
続いて、実施形態2の液晶装置について説明する。本実施形態の液晶装置は、実施形態1の液晶装置の素子基板10の構成を異ならせたものである。そのため、実施形態1と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
続いて、実施形態2の液晶装置について説明する。本実施形態の液晶装置は、実施形態1の液晶装置の素子基板10の構成を異ならせたものである。そのため、実施形態1と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
2.1.素子基板の構成
図16Aは、画素の平面図であり、図4Aと対応している。図16Bは、画素の断面図であり、図4Bと対応している。図16A,図16BにおけるA−A’断面、B−B’断面も、図4Aと同じ部分の断面を示している。図15は、電気的な構成を示す等価回路図であり、図3と対応している。
図16Aは、画素の平面図であり、図4Aと対応している。図16Bは、画素の断面図であり、図4Bと対応している。図16A,図16BにおけるA−A’断面、B−B’断面も、図4Aと同じ部分の断面を示している。図15は、電気的な構成を示す等価回路図であり、図3と対応している。
図15に示すように、本実施形態の素子基板110は、2つの容量素子16,17を備えている。つまり、容量素子17を1つ加えて、保持容量を増やした構成としている。それ以外は、実施形態1の素子基板10と同様である。以下、素子基板10との相違点を中心に説明する。
まず、図16Aの平面図は、図4Aの平面図と同じである。
図16BのA−A’断面において、容量管14内の構成以外は、図4BのA−A’断面と同じである。換言すれば、下地絶縁層51から上層は、図4BのA−A’断面と同じである。図4Bにおいて、トレンチ5の内部はゲート絶縁層54aにより封止されていたが、図16Bではゲート絶縁層54aの内部に配線部31aが形成される。
図16BのA−A’断面において、容量管14内の構成以外は、図4BのA−A’断面と同じである。換言すれば、下地絶縁層51から上層は、図4BのA−A’断面と同じである。図4Bにおいて、トレンチ5の内部はゲート絶縁層54aにより封止されていたが、図16Bではゲート絶縁層54aの内部に配線部31aが形成される。
容量管14内の構成について説明する。容量管14内において、追加される容量素子17は、容量素子16の内側に設けられる。容量素子16は、容量管14内において年輪状に重ねられた、容量電極7b、誘電層53b、容量電極29bの積層構造となっている。容量素子17は、容量電極29bを共通の電極として、同様に年輪状に、容量電極29b、誘電層54b、容量電極31bを重ねた構造となっている。つまり、容量素子17は、容量電極29bと、容量電極31bとの間に、誘電層54bを挟持した構成となる。
誘電層54bは、ゲート絶縁層54の形成工程で一緒に形成されるため、ゲート絶縁層54と同一材料の膜である。容量電極31bは、ゲート電極30gの形成工程で一緒に形成されるため、ゲート電極30gと同一材料の膜である。また、トレンチ5内に形成される配線部31aも、同様にゲート電極30gと同一材料の膜である。
誘電層54bは、ゲート絶縁層54の形成工程で一緒に形成されるため、ゲート絶縁層54と同一材料の膜である。容量電極31bは、ゲート電極30gの形成工程で一緒に形成されるため、ゲート電極30gと同一材料の膜である。また、トレンチ5内に形成される配線部31aも、同様にゲート電極30gと同一材料の膜である。
(配線態様)
ここで、図15を交えながら、容量素子17への電気的な配線態様を整理する。まず、容量素子16への電気的な配線態様は、実施形態1での説明と同じである。
容量素子17の一端に相当する容量電極29bは、配線部29を経由して、TFT30のドレインと電気的に接続する。なお、容量電極29bは、容量素子16と容量素子17とで共通の電極として用いる。
容量素子17の他端に相当する容量電極31bは、配線部31aを経由して、共通電位が供給される。配線部31aは、画素行方向において、隣り合う画素の容量素子間における電気的な接続を取る。画素行の末端における配線部31aには、不図示の配線により、共通電位が供給される。
ここで、図15を交えながら、容量素子17への電気的な配線態様を整理する。まず、容量素子16への電気的な配線態様は、実施形態1での説明と同じである。
容量素子17の一端に相当する容量電極29bは、配線部29を経由して、TFT30のドレインと電気的に接続する。なお、容量電極29bは、容量素子16と容量素子17とで共通の電極として用いる。
容量素子17の他端に相当する容量電極31bは、配線部31aを経由して、共通電位が供給される。配線部31aは、画素行方向において、隣り合う画素の容量素子間における電気的な接続を取る。画素行の末端における配線部31aには、不図示の配線により、共通電位が供給される。
なお、容量電極31bは第3容量電極に相当し、容量電極29bと重なるように延在している。容量管14内において、容量電極31bは容量電極29bの内側に形成される。また、容量電極31bは、配線部31aを介して、画素行方向における隣り合う画素の容量素子と電気的に接続される。
このように、本実施形態の容量管14には、2つの容量素子16,17が形成されている。断面的に容量管14の内周長さは、容量素子17の方が若干短いが、平面的な長さは同じであり、その電荷蓄積容量は、容量素子16と略同じと考えられる。よって、本実施形態の容量管14における電荷蓄積容量は、実施形態1の約2倍となる。
このように、本実施形態の容量管14には、2つの容量素子16,17が形成されている。断面的に容量管14の内周長さは、容量素子17の方が若干短いが、平面的な長さは同じであり、その電荷蓄積容量は、容量素子16と略同じと考えられる。よって、本実施形態の容量管14における電荷蓄積容量は、実施形態1の約2倍となる。
2.2.液晶装置の製造方法
次に、素子基板110の製造方法について、実施形態1の素子基板10と異なる点を主体に説明し、重複する説明は省略する。素子基板110の製造工程は、素子基板10と共通する部分が多いため、図5の工程フローを交えて説明する。
まず、図5の工程S1、工程S2について、素子基板110の製造方法と、素子基板10の製造方法とは共通である。
次に、素子基板110の製造方法について、実施形態1の素子基板10と異なる点を主体に説明し、重複する説明は省略する。素子基板110の製造工程は、素子基板10と共通する部分が多いため、図5の工程フローを交えて説明する。
まず、図5の工程S1、工程S2について、素子基板110の製造方法と、素子基板10の製造方法とは共通である。
図17A、図17Bを主体に、図11A、図11Bを交えて説明する。
工程S3において、誘電層53の上に、ゲート絶縁層54を全面に形成する。この際、実施形態1ではトレンチ5内をゲート絶縁層54aで埋めていたが、本実施形態では開口しておく点が、実施形態1と異なる。つまり、この段階でトレンチ5を埋めずに、トレンチ5の開口と容量管14とを連通しておく点が実施形態1と異なる。
ゲート絶縁層54は、トレンチ5の内面、容量管14の内面にも形成され、誘電層54a、誘電層54bとなる。
工程S3において、誘電層53の上に、ゲート絶縁層54を全面に形成する。この際、実施形態1ではトレンチ5内をゲート絶縁層54aで埋めていたが、本実施形態では開口しておく点が、実施形態1と異なる。つまり、この段階でトレンチ5を埋めずに、トレンチ5の開口と容量管14とを連通しておく点が実施形態1と異なる。
ゲート絶縁層54は、トレンチ5の内面、容量管14の内面にも形成され、誘電層54a、誘電層54bとなる。
次に、ゲート絶縁層54から走査線3までの間に、ドライエッチング法などにより、コンタクトホールCNT1を形成する。
次に、ゲート絶縁層54、およびコンタクトホールCNT1の上に、導電層を全面ベタで形成する。この際、図17Bのように、導電層はトレンチ5の内面、および連通する容量管14の内面にも形成され、配線部31a、容量電極31bとなる。
続いて、ゲート電極30g、コンタクトホールCNT1、および配線部31aとなる部分にレジストを形成した後、全面をドライエッチングする。これにより、図17Bのように、ゲート電極30g、コンタクトホールCNT1、および配線部31aが形成される。
次に、ゲート絶縁層54、およびコンタクトホールCNT1の上に、導電層を全面ベタで形成する。この際、図17Bのように、導電層はトレンチ5の内面、および連通する容量管14の内面にも形成され、配線部31a、容量電極31bとなる。
続いて、ゲート電極30g、コンタクトホールCNT1、および配線部31aとなる部分にレジストを形成した後、全面をドライエッチングする。これにより、図17Bのように、ゲート電極30g、コンタクトホールCNT1、および配線部31aが形成される。
ゲート電極30g、およびコンタクトホールCNT1の平面態様、断面態様、および配線態様は、実施形態1と同じである。
配線部31aは、平面的に±Y方向に延在する島状の部位であり、中央にトレンチ5が位置している。断面的には、トレンチ5の底面5b近くまで延在している。配線部31aは、不図示の±X方向の配線により、画素行方向に隣り合う画素の容量電極31b間を電気的に接続している。これらの部位の製造方法は、実施形態1と同じである。
次のイオン注入を含むTFT30の形成工程は、実施形態1と同じである。
配線部31aは、平面的に±Y方向に延在する島状の部位であり、中央にトレンチ5が位置している。断面的には、トレンチ5の底面5b近くまで延在している。配線部31aは、不図示の±X方向の配線により、画素行方向に隣り合う画素の容量電極31b間を電気的に接続している。これらの部位の製造方法は、実施形態1と同じである。
次のイオン注入を含むTFT30の形成工程は、実施形態1と同じである。
図18A、図18Bを主体に、図12A、図12Bを交えて説明する。
図5の工程S4,工程S5について、素子基板110の製造方法と、素子基板10の製造方法とは共通である。
工程S4では、実施形態1と同様に、第2層間絶縁層55を形成した後、コンタクトホールCNT2,CNT3,CNT4、および中継層61,62を形成する。
図5の工程S4,工程S5について、素子基板110の製造方法と、素子基板10の製造方法とは共通である。
工程S4では、実施形態1と同様に、第2層間絶縁層55を形成した後、コンタクトホールCNT2,CNT3,CNT4、および中継層61,62を形成する。
図19A、図19Bを主体に、図14A,図14Bを交えて説明する。
工程S5では、実施形態1と同様に、第3層間絶縁層56を形成した後、コンタクトホールCNT5,CNT6、およびデータ線6、中継層63を形成する。
次に、第4層間絶縁層57を形成した後、コンタクトホールCNT7、および容量線8、中継層64を形成する。
工程S5では、実施形態1と同様に、第3層間絶縁層56を形成した後、コンタクトホールCNT5,CNT6、およびデータ線6、中継層63を形成する。
次に、第4層間絶縁層57を形成した後、コンタクトホールCNT7、および容量線8、中継層64を形成する。
図16A、図16Bに戻る。
次に、第5層間絶縁層58を形成した後、コンタクトホールCNT8、および画素電極15を形成する。
次に、第5層間絶縁層58を形成した後、コンタクトホールCNT8、および画素電極15を形成する。
以上、述べたように、本実施形態に係る素子基板110、およびその製造方法によれば、実施形態1での効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
素子基板110の容量管14には、2つの容量素子16,17が形成されている。容量素子16,17の電荷蓄積容量は略同じであるため、実施形態1の約2倍の電荷蓄積容量を確保できる。さらに、遮光部の構成は、実施形態1と同じである。
従って、高輝度の光源からより多くの光が入射しても、複数の遮光部によりTFT30への光の入射を防止することができ、さらに、従来よりも大きい十分な付加容量を備えた素子基板110を提供することができる。
従って、高輝度の光源からより多くの光が入射しても、複数の遮光部によりTFT30への光の入射を防止することができ、さらに、従来よりも大きい十分な付加容量を備えた素子基板110を提供することができる。
また、製造工程においては、ゲート電極30gとなる導電膜の形成工程で、トレンチ5の内面の配線部31a、および容量管14内の容量電極31bも形成している。TFT30の形成工程と、容量素子17の形成工程との共通化を図っている。これにより、工程数の増加はなく、実施形態1の素子基板10の製造工程と変わらない。さらに、容量管14内において、容量素子17は容量素子16の内側に設けられるため、容量管14のサイズは変わらない。
よって、付加容量構造の形成に、10工程以上の専用の追加工程を必要としていた従来の製造方法と異なり、より少ない製造工程で同等以上の保持容量を形成可能な液晶装置100の製造方法を提供することができる。工程数が少なくて済むため、製造コストも低減できる。従って、十分な保持容量と高い遮光性とを備え、簡素でコンパクトな構成の素子基板110を提供することができる。
よって、付加容量構造の形成に、10工程以上の専用の追加工程を必要としていた従来の製造方法と異なり、より少ない製造工程で同等以上の保持容量を形成可能な液晶装置100の製造方法を提供することができる。工程数が少なくて済むため、製造コストも低減できる。従って、十分な保持容量と高い遮光性とを備え、簡素でコンパクトな構成の素子基板110を提供することができる。
3.実施形態3
3.1.電子機器
本実施形態の電子機器について、投射型表示装置を例に挙げ、図20を参照して説明する。図20は、第3実施形態に係る電子機器としての投射型表示装置の構成を示す概略図である。
3.1.電子機器
本実施形態の電子機器について、投射型表示装置を例に挙げ、図20を参照して説明する。図20は、第3実施形態に係る電子機器としての投射型表示装置の構成を示す概略図である。
図20に示すように、本実施形態の電子機器としての投射型表示装置1000は、光源としてのランプユニット1001、色分離光学系としてのダイクロイックミラー1011,1012、電気光学パネルである3個の液晶装置1B,1G,1R、3個の反射ミラー1111,1112,1113、3個のリレーレンズ1121,1122,1123、色合成光学系としてのダイクロイックプリズム1130、投射光学系としての投射レンズ1140を備えている。
ランプユニット1001では、例えば、放電型の光源を採用している。光源の方式はこれに限定されず、発光ダイオード、レーザーなどの固体光源を採用してもよい。
ランプユニット1001から射出された光は、2個のダイクロイックミラー1011,1012によって、各々異なる波長域の3色の色光に分離する。3色の色光とは、略赤色の光、略緑色の光、略青色の光である。以降の説明において、上記略赤色の光を赤色光Rともいい、上記略緑色の光を緑色光Gともいい、上記略青色の光を青色光Bともいう。
ダイクロイックミラー1011は、赤色光Rを透過させると共に、赤色光Rよりも波長が短い、緑色光Gおよび青色光Bを反射させる。ダイクロイックミラー1011を透過した赤色光Rは、反射ミラー1111で反射され、液晶装置1Rに入射する。ダイクロイックミラー1011で反射された緑色光Gは、ダイクロイックミラー1012によって反射された後、液晶装置1Gに入射する。ダイクロイックミラー1011で反射された青色光Bは、ダイクロイックミラー1012を透過して、リレーレンズ系1120へ射出される。
リレーレンズ系1120は、リレーレンズ1121,1122,1123、反射ミラー1112,1113を有している。青色光Bは、緑色光Gや赤色光Rと比べて光路が長いため、光束が大きくなりやすい。そのため、リレーレンズ1122を用いて光束の拡大を抑えている。リレーレンズ系1120に入射した青色光Bは、反射ミラー1112で反射されると共に、リレーレンズ1121によってリレーレンズ1122の近傍で収束される。そして、青色光Bは、反射ミラー1113およびリレーレンズ1123を経て、液晶装置1Bに入射する。
投射型表示装置1000における、光変調装置である液晶装置1R,1G,1Bには、実施形態1の電気光学装置としての液晶装置100が適用されている。また、液晶装置1R,1G,1Bとして、実施形態2の素子基板110を備えた液晶装置を適用しても良い。
液晶装置1R,1G,1Bのそれぞれは、投射型表示装置1000の上位回路と電気的に接続される。これにより、赤色光R、緑色光G、青色光Bの階調レベルを指定する画像信号がそれぞれ外部回路から供給され、上位回路で処理される。これにより、液晶装置1R,1G,1Bが駆動されて、それぞれの色光が変調される。
液晶装置1R,1G,1Bによって変調された赤色光R、緑色光G、青色光Bは、ダイクロイックプリズム1130に3方向から入射する。ダイクロイックプリズム1130は、入射した赤色光R、緑色光G、青色光Bを合成する。ダイクロイックプリズム1130において、赤色光Rおよび青色光Bは90度に反射され、緑色光Gは透過する。そのため、赤色光R、緑色光G、青色光Bは、カラー画像を表示する表示光として合成され、投射レンズ1140に向かって射出される。
投射レンズ1140は、投射型表示装置1000の外側を向いて配置されている。表示光は、投射レンズ1140を介して拡大されて射出され、投射対象であるスクリーン1200に投射される。
本実施形態では、電子機器として投射型表示装置1000を例示したが、本発明の電気光学装置が適用される電子機器はこれに限定されない。例えば、投射型のHUD(Head-Up Display)、直視型のHMD(Head Mounted Display)、パーソナルコンピューター、デジタルカメラ、液晶テレビなどの電子機器に適用されてもよい。
以上に述べたように、本実施形態に係る投射型表示装置1000によれば、以下の効果を得ることができる。
トランジスターにおける光リーク電流の発生が抑制され、表示品質が向上した投射型表示装置1000を提供することができる。
以下に、実施形態から導き出される内容を記載する。
本願の電気光学装置は、第1方向、および第1方向と交差する第2方向に沿って延在する遮光部と、遮光部と重なる位置に設けられたトランジスターと、第1方向、および第2方向に沿って延在する容量管と、容量管の内面に沿って設けられる第1容量電極と、トランジスターの半導体層が第1容量電極と重なるように延在して設けられた第2容量電極と、を備える。
この構成によれば、容量管は、隣り合う走査線、および隣り合うデータ線に沿って形成される。つまり、画素の4辺に沿って容量管が形成される。換言すれば、画素の開口部に沿って四角環状の容量管が設けられる。そして、容量管の内面に沿って設けられる第1容量電極と、トランジスターの半導体層が第1容量電極と重なるように延在して設けられた第2容量電極とを備える。これにより、容量管の中に、画素容量の付加容量構造を形成することができる。当該付加容量は、画素の外周と略同じ長さとなるため、大きな容量を確保することができる。さらに、周囲の走査線、およびデータ線によって、遮光構造も形成することができる。
従って、高輝度の光源からより多くの光が入射しても、遮光構造によりトランジスターへの光の入射を防止するとともに、十分な付加容量を備えた電気光学装置を提供することができる。
従って、高輝度の光源からより多くの光が入射しても、遮光構造によりトランジスターへの光の入射を防止するとともに、十分な付加容量を備えた電気光学装置を提供することができる。
さらに、製造工程においては、半導体層の形成工程で、容量管内の第1容量電極を形成するなど、トランジスターの製造工程と、容量素子の製造工程とを共通化することができる。よって、製造工程を簡素化することができる。
また、容量管は、画素の開口部に沿った四角環状の溝であり、コンパクトな構成となっている。遮光構造の一部となるデータ線は、一般的にトランジスターの上層に形成されるため、高さ方向においては、最下層の溝、トランジスター、データ線の順番に形成される。このように、画素の周縁部や、高さ方向のスペースを有効活用することで、容量素子を内包した溝、および遮光部を形成することができる。
よって、十分な保持容量と、高い遮光性とを両立した、簡素でコンパクトな構成の電気光学装置を提供することができる。
また、容量管は、画素の開口部に沿った四角環状の溝であり、コンパクトな構成となっている。遮光構造の一部となるデータ線は、一般的にトランジスターの上層に形成されるため、高さ方向においては、最下層の溝、トランジスター、データ線の順番に形成される。このように、画素の周縁部や、高さ方向のスペースを有効活用することで、容量素子を内包した溝、および遮光部を形成することができる。
よって、十分な保持容量と、高い遮光性とを両立した、簡素でコンパクトな構成の電気光学装置を提供することができる。
また、第2容量電極は、第1容量電極の内側に設けられていることが好ましい。
これによれば、第2容量電極と、第1容量電極との間に誘電層を形成することで、容量素子を形成できる。
また、第1容量電極は、隣りの画素に設けられた容量電極と電気的に接続されることが好ましい。
これによれば、隣の画素の容量電極と電気的な接続を取ることができる。
また、容量管は、基板に設けられていることが好ましい。
これによれば、高さ方向のスペースを有効に活用できるため、コンパクトな構成とすることができる。
また、遮光部は、第1方向に沿って延在する第1データ線と、第1方向と交差する第2方向に沿って延在する第1走査線と、第1データ線と第1走査線との交差に対応して設けられたトランジスターと、第1データ線と隣り合う第2データ線と、第1走査線と隣り合う第2走査線と、を有し、容量管は、第1データ線、第2データ線、第1走査線、および第2走査線に沿って延在することが好ましい。
これによれば、容量管は、隣り合う走査線、および隣り合うデータ線に沿って形成される。つまり、画素の4辺に沿って容量管が形成されるため、コンパクトで大容量の容量素子を形成できる。
また、平面視で第1走査線と第2走査線との間にトレンチを備え、第1容量電極、および第2容量電極は、それぞれトレンチの側面、および容量管の内面に沿って設けられていることが好ましい。
これによれば、トレンチと容量管との間で、電気的な接続を取ることができる。
また、第2容量電極と重なるように延在して設けられた第3容量電極、を備え、第3容量電極は、第2容量電極の内側に設けられることが好ましい。
これによれば、第2容量電極と、第3容量電極との間に誘電層を形成することで、容量素子を形成できる。
また、第3容量電極は、隣りの画素に設けられた容量電極と電気的に接続されることが好ましい。
これによれば、隣の画素の容量電極と電気的な接続を取ることができる。
本願の電子機器は、上記記載の電気光学装置を備えることが好ましい。
これによれば、トランジスターにおける光リーク電流の発生が抑制され、表示品質が向上した電子機器を提供することができる。
3…走査線、5…トレンチ、6…データ線、7a…配線部、7b…容量電極、8…容量線、10,110…素子基板、10s…基板、14…容量管、16…容量素子、17…容量素子、28…半導体層、29…配線部、29b…容量電極、30…TFT、31a…配線部、31b…容量電極、51,51a…下地絶縁層、52…第1層間絶縁層、53,53a,53b…誘電層、54…配線部、54…ゲート絶縁層、54a,54b…誘電層、61〜64…中継層、100…液晶装置、1000…投射型表示装置。
Claims (9)
- 第1方向、および前記第1方向と交差する第2方向に沿って延在する遮光部と、
前記遮光部と重なる位置に設けられたトランジスターと、
前記第1方向、および前記第2方向に沿って延在する容量管と、
前記容量管の内面に沿って設けられる第1容量電極と、
前記トランジスターの半導体層が前記第1容量電極と重なるように延在して設けられた第2容量電極と、を備える電気光学装置。 - 前記第2容量電極は、前記第1容量電極の内側に設けられている、請求項1に記載の電気光学装置。
- 前記第1容量電極は、隣りの画素に設けられた容量電極と電気的に接続される、請求項1または2に記載の電気光学装置。
- 前記容量管は、基板に設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気光学装置。
- 前記遮光部は、前記第1方向に沿って延在する第1データ線と、
前記第1方向と交差する前記第2方向に沿って延在する第1走査線と、
前記第1データ線と前記第1走査線との交差に対応して設けられた前記トランジスターと、
前記第1データ線と隣り合う第2データ線と、
前記第1走査線と隣り合う第2走査線と、を有し、
前記容量管は、前記第1データ線、前記第2データ線、前記第1走査線、および前記第2走査線に沿って延在する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気光学装置。 - 平面視で前記第1走査線と前記第2走査線との間にトレンチを備え、
前記第1容量電極、および前記第2容量電極は、それぞれ前記トレンチの側面、および前記容量管の内面に沿って設けられている、請求項5に記載の電気光学装置。 - 前記第2容量電極と重なるように延在して設けられた第3容量電極、を備え、
前記第3容量電極は、前記第2容量電極の内側に設けられる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気光学装置。 - 前記第3容量電極は、隣りの画素に設けられた容量電極と電気的に接続される、請求項7に記載の電気光学装置。
- 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電気光学装置を備えた電子機器。
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