JP2021010914A - 圧延形状制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業者の熟練度に依存せずに、圧延材端部の形状不良を改善する。【解決手段】圧延形状制御装置は、圧延材の実績形状と目標形状との形状偏差の大きさに応じてスポットクーラント設備の第一操作量を計算する第一クーラント操作量計算手段と、形状偏差とロールアクチュエータおよびスポットクーラント設備それぞれの操作量との関係を予め定めた評価関数に基づいてスポットクーラント設備の第二操作量を計算する第二クーラント操作量計算手段と、板幅方向に沿った圧延材の端部の第一実績形状と圧延材の端部よりも内側の部位の第二実績形状との形状差分と予め定めた閾値との比較に基づいて圧延材の端部が張り形状となっている場合には第二操作量を選択する板端部形状監視手段と、板端部形状監視手段で選択された操作量に基づいてスポットクーラント設備を制御するクーラント流量制御装置と、を備える。【選択図】図1

Description

本出願は、圧延形状制御装置に関するものである。
圧延材の形状制御では、形状計のセンサロール胴長方向に、複数の測定ゾーンが区分されている。圧延中に、この複数の測定ゾーンそれぞれの実績形状が形状計で測定される。測定された各測定ゾーンの実績形状と予め設定された各測定ゾーンの目標形状との差である形状偏差が算出される。形状偏差が最小になるように、形状制御用アクチュエータの操作量が求められる。
形状制御用のアクチュエータの種類には、低次の形状偏差を修正可能な「低次形状制御用アクチュエータ」と、高次の形状偏差を修正可能な「高次形状制御用アクチュエータ」とが含まれる。高次形状制御用アクチュエータは、低次形状制御用アクチュエータよりも相対的に高次の形状偏差を修正することができる。
低次形状制御用アクチュエータの一例には、ロールベンダーとレベリングとがある。ロールベンダーは、ロールの中心軸をたわませるようにロールを曲げるアクチュエータである。レベリングは、左右のロールギャップ差を操作するアクチュエータである。
高次形状制御用アクチュエータには、例えばスポットクーラント設備がある。スポットクーラント設備は、圧延材の板幅方向に複数個設置されたクーラントスプレーの流量を個別に操作するものである。スポットクーラント設備によれば、局所的なワークロールの熱膨張変化を利用して高次の形状偏差を修正することができる。
特開平1−306008号公報にかかる技術が知られている。当該公報にかかる技術では、各形状計測定ゾーンにおけるアクチュエータの形状影響係数を用いて、最小二乗法に基づいて形状偏差が最小になるように、ロールベンダーおよびレベリングの操作量を計算している。
しかし、特開平1−306008号公報にかかる形状制御技術では、圧延材端部の形状が局所的に張るような特定のタイプの形状不良を修正することが難しい。この特定のタイプの形状不良は、圧延材端部でのワークロールの熱膨張が小さいことが原因で発生する。圧延材の中央部では、圧延材の加工発熱によりワークロールが熱膨張するが、板端部ではそれより外側に圧延材がなく、外側へ熱が逃げるため、中央部と比べてワークロールの熱膨張が小さい。その結果、圧延材端部のロールギャップが内側より大きくなり、局所的に張力が高くなる。
上記の特定のタイプの形状不良が発生すると、圧延材端部が張るだけでなく、圧延材端部より内側の数ゾーンが目標形状より伸びる。これはロールベンダーやレベリングで圧延材端部の複雑な高次の形状不良を制御した結果である。特開平1−306008号公報にかかる形状制御技術では、スポットクーラント流量を設備上下限まで変化させても、上記の特定のタイプの形状不良を修正しきれない。上記の特定のタイプの形状不良が発生した場合は、圧延材端部の高張力による板破断や端部より内側のクォータ伸びにより、歩留まりや製品品質の低下を招く。
このため、上記の特定のタイプの形状不良の改善を目的とした形状制御がこれまでにも開発されている。例えば特許第4449789号公報では、ロールベンダーなどの操作量を計算するための目標形状(第一の目標形状)と、スポットクーラント設備の操作量を計算するための目標形状(第二の目標形状)とが、互いに異なる形状に設定されている。この手法によれば、目標形状を変化させた箇所のクーラントスプレー流量を故意に増加または減少させて形状偏差を作り出すことで、ロールベンダーなどと組み合わせた際に板端部の張りを効果的に改善することができる。
特開平1−306008号公報 特許第4449789号公報
特許第4449789号公報にかかる技術では、アクチュエータ種別に応じて異なる目標形状を設定することで、圧延材端部が張る形状不良を効果的に低減することを図っている。しかしながら、上記公報にかかる技術では、スポットクーラント設備に設定する第二の目標形状の調整が実際には難しいという問題がある。
圧延材の形状は、スポットクーラント設備の影響だけではなく、スポットクーラント設備の影響とロールベンダーやレベリングの影響との組み合わせで最終的に決まる。スポットクーラント設備用の第二の目標形状をどのように設定すればよいかは、第二の目標形状を実際に変更し、その制御結果を確認しなければわからない。従って、作業者が試行錯誤的な手間を必要とするという不便があった。
また、上記公報にかかる技術では、一種類の目標形状のみであらゆる圧延材に対応することは困難である。従って、圧延材の特性と板厚と板幅とを含む個別条件に応じた調整が必要となる。新たな目標形状を作成した場合にどの程度の調整が必要かどうかについても、熟練者の知見を持って判断しなければならない。このような作業には調整者の熟練度を必要とするという問題があった。
本出願は、上述のような課題を解決するためになされたもので、作業者の熟練度に依存せずに、圧延材端部の形状不良を改善することができる圧延形状制御装置を提供する。
本出願にかかる第一の圧延形状制御装置は、
板幅方向に沿う圧延材の実績形状と目標形状との形状偏差を計算する形状偏差計算手段と、
ロール位置とロール形状との少なくとも一方を変化させるロールアクチュエータを操作するためのアクチュエータ操作量を計算するアクチュエータ操作量計算手段と、
前記形状偏差の大きさに応じてスポットクーラント設備のスプレー噴射を操作するための第一操作量を計算する第一クーラント操作量計算手段と、
前記形状偏差と前記ロールアクチュエータおよび前記スポットクーラント設備それぞれの操作量との関係を予め定めた評価関数に基づいて、前記評価関数において前記形状偏差が予め定めた所定偏差以下となるように前記スポットクーラント設備のスプレー噴射を操作するための第二操作量を計算する第二クーラント操作量計算手段と、
前記板幅方向に沿った前記圧延材の端部の第一実績形状と前記圧延材の前記端部よりも内側の部位の第二実績形状との差である形状差分を算出し、前記形状差分と予め定めた閾値との比較に基づいて前記圧延材の前記端部が予め定めた張り形状となっているか否かを判定し、前記圧延材の端部が前記張り形状となっていない場合には前記第一操作量を選択するとともに、前記圧延材の端部が前記張り形状となっている場合には前記第二操作量を選択するように構築された板端部形状監視手段と、
前記第一操作量または前記第二操作量のうち前記板端部形状監視手段で選択された操作量に基づいて前記スポットクーラント設備を制御するクーラント流量制御装置と、
を備える。
本出願にかかる第二の圧延形状制御装置は、
板幅方向に沿う圧延材の実績形状と目標形状との形状偏差を計算する形状偏差計算手段と、
ロール位置とロール形状との少なくとも一方を変化させるロールアクチュエータを操作するためのアクチュエータ操作量を計算するアクチュエータ操作量計算手段と、
前記形状偏差と前記ロールアクチュエータおよびスポットクーラントそれぞれの操作量との関係を予め定めた評価関数に基づいて、前記評価関数において前記形状偏差が予め定めた所定偏差以下となるように前記スポットクーラントを操作するための操作量を計算するクーラント操作量計算手段と、
前記操作量に基づいて前記スポットクーラントを制御するクーラント流量制御装置と、
を備える。
上記「ロールアクチュエータ」は、ワークロールベンダーとレベリングと中間ロールベンダーとロールシフトと可変クラウン(Variable crown)ロールとからなる群から選択した一つ以上のアクチュエータであってもよい。
上記スポットクーラント設備のスプレー噴射を操作するための第一操作量および第二操作量それぞれは、スプレー流量とスプレーオンオフとクーラント流量率とのうち少なくとも1つを含んでもよい。
上記第一の圧延形状制御装置によれば、圧延材の端部形状が張り形状となったか否かに応じて、スポットクーラント操作量の計算内容を切り替えることができる。張り形状が生じた場合には、評価関数で算出した高次の形状偏差改善効果を得るための第二操作量が使用される。そうでない場合には形状偏差に応じた第一操作量が使用される。評価関数で算出した第二操作量が必要に応じて自動的に使用されるので、作業者の熟練度に依存せずに、圧延材端部の形状が局所的に張ることに起因する形状不良を抑制することができる。
上記第二の圧延形状制御装置によれば、形状偏差とロールアクチュエータおよびスポットクーラントの操作量とを考慮に入れて予め定めた評価関数で、スポットクーラントの操作量を好適に算出することができる。算出された好適な操作量が自動的に使用されるので、作業者の熟練度に依存せずに、圧延材端部の形状が局所的に張ることに起因する形状不良を抑制することができる。
実施の形態にかかる圧延形状制御装置の構成を示す図である。 実施の形態にかかる圧延形状制御装置における張り形状の有無を判定する手法を説明するためのグラフである。 実施の形態の変形例にかかる圧延形状制御装置の構成を示す図である。 実施の形態の変形例にかかる圧延形状制御装置の構成を示す図である。 実施の形態の変形例にかかる圧延形状制御装置の構成を示す図である。
(システム構成)
図1は、実施の形態にかかる圧延形状制御装置5の構成を示す図である。実施の形態にかかる圧延機は一例として四段の冷間圧延機であるものとする。図1には、圧延形状制御装置5が搭載された四段冷間圧延機システム100も図示されている。
四段冷間圧延機システム100は、圧延材2を圧延する圧延機1と、形状計4と、圧延形状制御装置5と、設定装置7と、ロールアクチュエータ12と、スポットクーラントスプレー15aを含むスポットクーラント設備15と、を備えている。
圧延機1は圧延材2を圧延方向3に圧延している。圧延機1で圧延された圧延材2の平坦度が、圧延機出側に設置された形状計4で計測される。具体的には、形状計4のセンサロール胴長方向に、複数の測定ゾーンが区分されている。圧延中に、この複数の測定ゾーンそれぞれの実績形状が形状計4で測定される。形状計4の板幅方向に分割されたセンサロールの形状測定ゾーンごとに形状が測定されることで、圧延材2の平坦度が測定される。
形状計4で測定された平坦度は、実績形状として圧延形状制御装置5に伝送される。設定装置7には、各形状測定ゾーンの目標形状が予め設定されている。
ロールアクチュエータ12は、ロール位置とロール形状との少なくとも一方を変化させるものであり、実施の形態ではワークロールベンダーとレベリングであるものとする。
ここで、圧延材2の形状制御に用いられるアクチュエータについて詳しく説明する。形状制御用アクチュエータには、低次の形状偏差を修正可能な「低次形状制御用アクチュエータ」と、高次の形状偏差を修正可能な「高次形状制御用アクチュエータ」とが含まれる。「低次」と「高次」の意味は、圧延材2の板幅方向に形状偏差を多項式近似したときに予め定めた次数(例えば4次)より高いか低いかという意味である。高次形状制御用アクチュエータは、低次形状制御用アクチュエータよりも相対的に高次の形状偏差を修正することができる。
低次形状制御用アクチュエータは、圧延材2の板幅方向に形状偏差を多項式近似したときの例えば4次までの低次形状偏差を修正することができる。低次形状制御用アクチュエータは、例えばロール位置とロール形状との少なくとも一方を制御するロールアクチュエータ12である。
ロールアクチュエータ12の一例には、ロールベンダーとレベリングとがある。ロールベンダーは、ロールの中心軸をたわませるようにロールを曲げるアクチュエータである。レベリングは、左右のロールギャップ差を操作するアクチュエータである。ロールアクチュエータ12の他の例には、中間ロールベンダーとロールシフトと可変クラウン(Variable crown)ロールとがある。
実施の形態では、ワークロールベンダーとレベリングとを含むロールアクチュエータ12を例示する。実施の形態の変形例として、ロールアクチュエータ12が、ワークロールベンダーとレベリングと中間ロールベンダーとロールシフトと可変クラウン(Variable crown)ロールとからなる群から任意に選択した一つ以上のアクチュエータに変形されてもよい。
実施の形態では、高次形状制御用アクチュエータとしてスポットクーラント設備15が使用される。スポットクーラント設備15は、圧延材2の板幅方向に複数個設置されたスポットクーラントスプレー15aの流量を個別に操作するものである。スポットクーラント設備15によれば、局所的なワークロールの熱膨張変化を利用して高次の形状偏差を修正することができる。
スポットクーラント設備15の操作量は、スポットクーラントスプレー15aのスプレー噴射を操作するための制御量である。スポットクーラント設備15の操作量は、スポットクーラント設備15の具体的構成に応じていくつかのバリエーションがある。
例えば第一のスポットクーラント設備15として、スポットクーラントスプレー15aのスプレー流量を多段階にまたは連続的に変更できるものが用いられてもよい。この設備において、形状偏差に応じてスポットクーラントスプレー15aのスプレー流量が細かく増減させられてもよい。この場合におけるスポットクーラント設備15の操作量は、スプレー流量である。
第二のスポットクーラント設備15として、スポットクーラントスプレー15aがON/OFFの択一的切替しかできないスポットクーラント設備15であってもよい。この場合には、複数のスポットクーラントスプレー15aそれぞれの近傍の形状偏差が予め指定した閾値を超えたかどうかで、スポットクーラントスプレー15aのON/OFFとが切り替えられてもよい。この場合におけるスポットクーラント設備15の操作量は、スポットクーラントスプレー15aのオンオフである。
もしくは、上記の第二のスポットクーラント設備15において、クーラント流量率(%)に応じたON/OFF制御が実施されてもよい。クーラント流量率(%)は、予め設定されたクーラント制御周期(TCL)とON時間(τon)との比(τON/TCL)に100を乗じた値である。この場合におけるスポットクーラント設備15の操作量は、スポットクーラントスプレー15aの「オン時間割合」でもある。スポットクーラントスプレー15aが微小期間内に細かいスプレー噴射を繰り返すようないわゆるデューティ制御で制御されてもよく、この場合には、上記オン時間割合がデューティオン割合(%)に相当している。
以上説明したとおり、実施の形態では、形状制御用アクチュエータとして、ロールアクチュエータ12と、スポットクーラント設備15とを用いる圧延機について説明する。ロールアクチュエータ12(つまりロールベンダー、レベリング)およびスポットクーラント設備15それぞれの操作量は、一定の制御周期毎に計算される。これにより圧延材2の全長にわたって形状偏差が抑制される。
(圧延形状制御装置の構成)
図1に示すように、圧延形状制御装置5は、形状偏差計算手段6と、アクチュエータ操作量計算手段8と、第一クーラント操作量計算手段9と、第二クーラント操作量計算手段10と、ロールアクチュエータ12を制御するアクチュエータ制御装置11と、板端部形状監視手段13と、スポットクーラント流量制御装置14と、を備える。
形状偏差計算手段6は、板幅方向に沿う圧延材2の実績形状と目標形状との形状偏差を計算する。形状偏差計算手段6は、予め定められた制御周期毎に、形状計4からの実績形状と設定装置7からの目標形状との差である形状偏差を各形状測定ゾーンごとに算出する。
形状偏差計算手段6で計算された形状偏差は、アクチュエータ操作量計算手段8と第一クーラント操作量計算手段9と第二クーラント操作量計算手段10へ伝送される。
アクチュエータ操作量計算手段8は、ロールアクチュエータ12を操作するためのアクチュエータ操作量を計算する。具体的には、アクチュエータ操作量計算手段8は、形状偏差計算手段6から受信した各形状測定ゾーンにおける形状偏差が最小になるように、ロールアクチュエータ12(つまりワークロールベンダーおよびレベリング)のアクチュエータ操作量を計算する。
アクチュエータ操作量計算手段8の具体的制御内容の一例として、特開平1−306008号公報にかかる技術が利用されてもよい。当該公報に記載されているように、各形状計測定ゾーンにおけるアクチュエータの形状影響係数を用いて、最小二乗法に基づいて形状偏差が最小になるように、ロールアクチュエータ12の操作量を計算してもよい。
また、アクチュエータ操作量計算手段8の他の例として、後述する式(1)〜式(5)のなかからスポットクーラントに関する要素を省略した関数を作成してもよい。この関数に従って、アクチュエータ操作量計算手段8がロールアクチュエータ12の操作量を計算しても良い。アクチュエータ操作量計算手段8の具体的制御内容は、既に公知の各種技術を用いることができ新規な事項ではないので詳細な説明を省略する。
アクチュエータ操作量計算手段8で計算されたアクチュエータ操作量は、アクチュエータ制御装置11へ伝送される。アクチュエータ制御装置11は、伝送された操作量にもとづき圧延機1のロールアクチュエータ12を制御する。
第一クーラント操作量計算手段9は、形状偏差の大きさに応じてスポットクーラント設備15の操作量を計算する。
第二クーラント操作量計算手段10は、形状偏差とロールアクチュエータ12およびスポットクーラント設備15それぞれの操作量との関係を予め定めた評価関数に基づいて、スポットクーラント設備15を操作するための第二操作量を計算する。第二クーラント操作量計算手段10は、いわば形状不良時スポットクーラント操作量計算手段である。
以下、区別のために、第一クーラント操作量計算手段9が計算する操作量を、便宜上「第一操作量」とも称し、第二クーラント操作量計算手段10が計算する操作量を、便宜上「第二操作量」とも称す。
板端部形状監視手段13は、板幅方向に沿った圧延材2の端部の第一実績形状と圧延材2の端部よりも内側の部位の第二実績形状との差である形状差分を算出する。板端部形状監視手段13は、形状差分と予め定めた閾値との比較に基づいて圧延材2の端部が予め定めた張り形状となっているか否かを判定する。具体的には、形状差分が閾値より大きい場合に圧延材2の端部が張り形状となっていると判定する。板端部形状監視手段13は、圧延材2の端部が張り形状となっていない場合には第一操作量を選択する。板端部形状監視手段13は、圧延材2の端部が張り形状となっている場合には第二操作量を選択する。
スポットクーラント流量制御装置14は、第一操作量または第二操作量のうち板端部形状監視手段13で選択された操作量に基づいてスポットクーラント設備15を制御する。
(スポットクーラント設備における操作量の算出方法)
次に、実施の形態にかかるスポットクーラント設備15の操作量について具体的に説明する。実施の形態では、第一クーラント操作量計算手段9がスポットクーラント設備15の第一操作量を計算し、第二クーラント操作量計算手段10がスポットクーラント設備15の第二操作量を計算する。
実施の形態にかかる第一クーラント操作量計算手段9は、形状偏差計算手段6より受信した各形状測定ゾーンの形状偏差の大きさに応じて、スポットクーラント設備15の第一操作量を計算する。計算された第一操作量は、板端部形状監視手段13へと伝送される。第一クーラント操作量計算手段9の具体的制御内容は、既に公知の各種技術を用いることができ、新規な事項ではないので詳細な説明を省略する。
実施の形態にかかる第二クーラント操作量計算手段10は、評価関数において形状偏差が最小値となるように第二操作量を計算する。ただし、変形例として、評価関数において形状偏差が予め定めた所定偏差以下となるように第二操作量を計算してもよい。この所定偏差は、圧延材の形状偏差の品質が許容範囲に収まるように設定される。
具体的には、実施の形態にかかる第二クーラント操作量計算手段10は、形状偏差計算手段6から受信した各形状測定ゾーンの形状偏差を用いて、下記の式(1)で表される評価関数Jが最小になるように、スポットクーラント設備15の第二操作量を制御周期毎に計算する。これは、圧延材端部の形状が局所的に張る形状不良を改善するためである。ここで計算された第二操作量は、板端部形状監視手段13へ伝送される。
Figure 2021010914
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Figure 2021010914
ここで、各数式中の記号の意味はそれぞれ下記のとおりである。単位を括弧書きで付記する。Nは、スポットクーラントスプレー15aの数[−]である。jは、スポットクーラントスプレー15aの識別番号[−]である。
iは、形状計4の測定ゾーン番号[−]である。nは、形状計4の板に覆われている測定ゾーンの最初のゾーン番号[−]である。nは、形状計4の板に覆われている測定ゾーンの最後のゾーン番号[−]である。εは、形状偏差[I−unit]である。α SCは、スポットクーラント操作量計算時の重み係数[−]である。
∂β/∂PWRBは、ワークロールベンダーの形状影響係数[I−unit/(kN/chock)]である。∂β/∂SLVLは、レベリングの形状影響係数[I−unit/mm]である。∂β/∂Lは、スポットクーラント設備15の形状影響係数[I−unit/%]である。
ΔPWRB SCは、スポットクーラント設備15の第二操作量を計算する時のワークロールベンダー操作量[kN/chock]である。ΔSLVL SCは、スポットクーラント設備15の第二操作量を計算する時のレベリング操作量[mm]である。
ΔLは、スポットクーラント設備15の第二操作量[%]である。前述したとおり、スポットクーラント設備15の第二操作量は、スポットクーラントスプレー15aのスプレー流量と、スポットクーラントスプレー15aのオンオフ(つまり流量0%または100%)と、スポットクーラントスプレー15aのクーラント流量率(オン時間割合)と、のうち少なくとも1つを含む。従って、ΔLは、これらの流量パラメータのうち少なくとも1つを表すものとする。
Pは、圧延荷重[kN]である。Bは、圧延材の板幅[mm]である。hは、製品板厚[mm]である。lは、スポットクーラント設備15におけるスポットクーラントスプレー15aのミル中央からの位置[mm]である。L ACTは、スポットクーラント設備15におけるスポットクーラントスプレー15aの実績流量率[%]である。
形状影響係数は、アクチュエータを操作した際の形状変化量をモデル化したものである。形状影響係数は、事前にシミュレーションまたは実験により調整される。
式(1)は最小二乗法をベースとした評価関数Jである。式(1)に従って、各形状測定ゾーンにおける形状偏差が最小となるロールアクチュエータ12と各スポットクーラント設備15の第二操作量が形状影響係数を用いて計算される。
スポットクーラント設備15を操作した際の形状修正量は、式(2)に対応している。板幅方向に配置された各スポットクーラント設備15の第二操作量が個別に計算される。
ここで、第一クーラント操作量計算手段9にかかるスポットクーラント制御では、第一操作量に従って、各形状測定ゾーン近傍の形状偏差の大きさに応じてスプレーのON/OFFが行われるか、あるいはスプレー流量の変更が行われる。この場合、例えば目標形状より実績形状が伸びている特定の測定ゾーンがあれば、その特定の測定ゾーンのスポットクーラントスプレー15aについてONまたは流量増加が行われる。
これとは対照的に、式(3)と式(4)とに基づいてスポットクーラント設備15の操作量計算にロールアクチュエータ12が考慮される場合は、必ずしもONまたは流量増加が行われるわけではない。スポットクーラント設備15とロールアクチュエータ12とが組み合わせられた場合に形状偏差が最小となるスポットクーラント設備15の第二操作量が、評価関数Jを用いて計算される。
なお、実施の形態では、圧延材2の端部における形状偏差を重点的に解消したい場合は、圧延材2の端部に対応する測定ゾーンの重みを大きく設定してもよい。このようにすることで、圧延材2の端部の制御精度を優先した第二操作量が計算されてもよい。
(張り形状の判定技術)
図2は、実施の形態にかかる圧延形状制御装置5における張り形状の有無を判定する技術を説明するためのグラフである。図2は、圧延材端部の形状が局所的に張る形状不良を表した模式図である。図2の縦軸のプラス側が伸び、マイナス側が張り形状を表している。以下、圧延材2の端部の形状が局所的に張るような形状不良を、「特定のタイプの形状不良」とも称す。
板端部形状監視手段13は、形状計4から受信した実績形状に基づいて、ワークサイド(WS)とドライブサイド(DS)それぞれについて、端部における平坦度差を計算する。ワークサイド(WS)とドライブサイド(DS)は圧延材2の板幅方向の両端を意味しており、ドライブサイド(DS)とはロールを駆動する電動機(図示せず)が配置されている側を意味し、ワークサイド(WS)はその逆側を意味している。端部における平坦度差とは、圧延材2の端部の測定ゾーンと、この端部の測定ゾーンから一つ内側に入った測定ゾーンとの平坦度の差である。
板端部形状監視手段13は、WSの平坦度差とDSの平坦度差の両方が、同時に(つまり同じ制御ステップで)、予め設定した閾値を超えたかどうかを判定する。この判定は、下記の式(6)および式(7)に基づいて行われる。
βnS+1−βnS ≧ βTH ・・・(6)
βnE−1−βnE ≧ βTH ・・・(7)
ここで、式(6)および式(7)の各符号は下記の意味である。βnSは、形状計4の板に覆われている最初の測定ゾーンの実績形状[I−unit]である。βnS+1は、形状計4の板に覆われている最初の測定ゾーンより一つ内側のゾーンの実績形状[I−unit]である。βnEは、形状計4の板に覆われている最後の測定ゾーンの実績形状[I−unit]である。βnE−1は、形状計4の板に覆われている最後の測定ゾーンより一つ内側のゾーンの実績形状[I−unit]である。βTHは、平坦度差の閾値[I−unit]である。βTHは、予め定められた所定閾値である。
図2に示すように、特定のタイプの形状不良は、圧延材端部の測定ゾーンが内側のゾーンより張り方向へ変化する。そこで、式(6)と式(7)とに基づいて、圧延材端部の測定ゾーンと一つ内側の測定ゾーンにおける平坦度差が閾値を超えたときに、特定のタイプの形状不良が発生したと判定する。式(6)と式(7)とが同時に成立した場合に特定のタイプの形状不良が発生したと判定される。式(6)と式(7)とのうち少なくとも一方が不成立であれば特定のタイプの形状不良は発生していないと判定される。
式(6)と式(7)とが同時に成立しなかった場合は、板端部形状監視手段13は、第一クーラント操作量計算手段9で計算した第一操作量をスポットクーラント流量制御装置14へ伝送する。
式(6)と式(7)とが同時に成立したと判定された場合は、板端部形状監視手段13は、第二クーラント操作量計算手段10で計算した第二操作量をスポットクーラント流量制御装置14へ伝送する。圧延材2の端部形状が局所的に張る形状不良を改善するためである。
スポットクーラント流量制御装置14は、板端部形状監視手段13から受信した第一操作量または第二操作量に基づいて、スポットクーラントスプレー15aを制御する。
以上説明した実施の形態によれば、圧延材2の端部形状が張り形状となったか否かに応じて、スポットクーラント操作量の計算内容を切り替えることができる。張り形状が生じた場合には、評価関数で算出した高次の形状偏差改善効果を得るための第二操作量が使用される。そうでない場合には形状偏差に応じた第一操作量が使用される。評価関数で算出した第二操作量が必要に応じて自動的に使用されるので、作業者の熟練度に依存せずに、圧延材2の端部の形状が局所的に張ることに起因する形状不良を抑制することができる。
ところで、式(1)の評価関数Jを最小にすることで、スポットクーラント設備15の第二操作量とともに、ロールアクチュエータ12におけるワークロールベンダーとレベリングの操作量も求まる。
しかし、評価関数Jから得られたワークロールベンダーとレベリングの操作量は、実際の制御には使用されない。その理由は次のとおりである。ロールアクチュエータ12の時定数はスポットクーラント設備15と比べて短いので、式(1)を最小にすることで求まるワークロールベンダーとレベリングの操作量を制御に使った場合は、スポットクーラント設備15で変更すべき形状変化が追い付かず、それが形状偏差として現れてしまう問題がある。
この問題を回避するために、実施の形態では、スポットクーラント設備15の効果が考慮されていないアクチュエータ操作量計算手段8による計算結果(アクチュエータ操作量)が、常にロールアクチュエータ12の操作量として使用される。この機能により、圧延材端部が張る形状不良が発生した場合でも、スポットクーラント設備15とロールアクチュエータ12との組み合わせで改善することができる。さらに、実現可能なスポットクーラント設備15の操作量を、調整者の熟練度に左右されること無く容易かつ自動的に計算できる。
以上の通り、実施の形態にかかるアクチュエータ制御装置11は、板端部形状監視手段13で圧延材2の端部が張り形状となっていると判定された場合であっても、評価関数において形状偏差が所定偏差以下となるように第二操作量が計算されたときに評価関数の解として決定されるロールアクチュエータ12の操作量の値は使用されない。そのかわりに、アクチュエータ制御装置11は、アクチュエータ操作量計算手段8で算出したアクチュエータ操作量に基づいてロールアクチュエータ12を制御する。
これにより、実施の形態では、ロールアクチュエータ12とスポットクーラント設備15との役割分担を適切に行うことができる。すなわち、ロールアクチュエータ12は低次の形状偏差しか制御できない。圧延材2の端部における形状不良は高次の形状偏差であるから、ロールアクチュエータ12側では制御対象として検知されない。もし仮に、評価関数に基づくスポットクーラント操作量の調整がおこなわれないと、ロールアクチュエータ12は間違った現状維持を続けてしまう恐れがある。
この点、実施の形態では、ロールアクチュエータ12の側で間違った現状維持が続いてしまわないように、実績形状に対してスポットクーラント設備15により変動要素を加えることができる。スポットクーラント設備15の形状制御で作り出された形状偏差とロールアクチュエータ12の形状制御の結果とが合算されることで、全体として目標形状に近い好ましい形状を得ることができる。このように、実施の形態にかかる構成は構成要素の単なる追加や単なる組み合わせではなく、ロールアクチュエータ12とスポットクーラント設備15との高次元な役割分担を実現したものである。
図3は、実施の形態の変形例にかかる圧延形状制御装置5の構成を示す図である。図3の変形例にかかる四段冷間圧延機システム101は、形状制御用アクチュエータとして、ロールアクチュエータ12とスポットクーラント設備15とに加えて、ホットクーラント設備18を有する。図3の変形例では、ホットクーラント設備18を制御するためのホットクーラント流量制御装置17も追加されている。
図3の変形例では、第二クーラント操作量計算手段10が第二クーラント操作量計算手段16に置換されている。以下、図1の構成と相違する動作を中心に説明し、図1の構成と同様の点については説明を省略ないしは簡略化する。
ホットクーラント設備18はスポットクーラント設備15と同様に板幅方向に複数個設置されている。ホットクーラント設備18は、スポットクーラント設備15よりもクーラント設定温度が高い。板の平坦度への影響については、ホットクーラント設備18とスポットクーラント設備15とで逆の効果がある。つまり、ホットクーラント設備18をONすると、局所的にワークロールが温められ、対応する形状測定ゾーンの形状が伸びる。
変形例にかかる第二クーラント操作量計算手段16では、評価関数Jがホットクーラント設備18の操作量に対応する項をさらに含んでいる。第二クーラント操作量計算手段16は、この変形後の評価関数Jにおいて形状偏差が所定偏差以下(好ましくは最小値)となるように、スポットクーラント設備15を操作するための第二操作量とホットクーラント設備18を操作するための第三操作量を計算する。
より詳細には、変形例にかかる第二クーラント操作量計算手段16は、形状偏差計算手段6より受信した各形状測定ゾーンの形状偏差を用いて、式(8)で表される評価関数Jが最小になるように計算を行う。この計算の結果、スポットクーラント設備15の第二操作量およびホットクーラント設備18の第三操作量が制御周期毎に得られる。計算されたこれらの操作量は板端部形状監視手段13へ伝送される。
Figure 2021010914

Figure 2021010914
上記式(9)の形状影響係数は、下記の式(10)により計算される。
Figure 2021010914
ここで、上記の数式の各記号は下記の意味である。kは、ホットクーラントスプレー18aの識別番号[−]である。Mは、ホットクーラントスプレー18aの数[−]である。∂β/∂L HCは、ホットクーラントの形状影響係数[I−unit/%]である。
ΔL HCは、ホットクーラント設備18の操作量[%]であり、上述した「第三操作量」に対応している。ホットクーラント設備18の操作量も、スポットクーラント設備15と同様である。すなわち、ΔL HCは、ホットクーラントスプレー18aのスプレー流量と、ホットクーラントスプレー18aのオンオフと、ホットクーラントスプレー18aのクーラント流量率(オン時間割合)と、のうち少なくとも1つを表すものとする。
HCは、ホットクーラント設備18のホットクーラントスプレー18aのミル中央からの位置[mm]である。L HC_ACTは、ホットクーラント設備18のホットクーラントスプレー18aの実績流量率[%]である。
実施の形態の変形例にかかる式(8)の評価関数Jは、実施の形態1の式(1)にかかる評価関数Jに、式(9)に基づく項εCi HCが含まれている。式(9)は、ホットクーラント設備18を操作した際の形状修正量を算出する。
式(6)と式(7)とが同時に成立した場合は、板端部形状監視手段13は、第二クーラント操作量計算手段16で計算した第二操作量および第三操作量を、スポットクーラント流量制御装置14とホットクーラント流量制御装置17とに伝送する。
スポットクーラント流量制御装置14は、伝送された第二操作量に従ってスポットクーラントスプレー15aを制御する。ホットクーラント流量制御装置17は、伝送された第三操作量に基づいてホットクーラントスプレー18aを制御する。
これにより、圧延材端部が張る形状不良が発生した場合でも、圧延材端部の張り形状を改善する効果が高いホットクーラント設備18を更に組み合わせたかたちで操作量計算を行うことができる。その結果、特定のタイプの形状不良を改善可能なスポットクーラント設備15およびホットクーラント設備18それぞれの操作量を容易に得ることができる。
以上説明したように、実施の形態の変形例によれば、圧延材2の端部の張り形状の改善効果が高いホットクーラント設備18の操作量を、ロールアクチュエータ12およびスポットクーラント設備15と組み合わせて計算することができる。これにより圧延材2の端部の形状が局所的に張ることに起因する形状不良をさらに効果的に抑制することができる。その結果、板破断の低減効果がより一層高まることで、安定した圧延を実施できる。
なお、実施の形態では四段冷間圧延機を例示したが、段数などにかかわらず他の圧延機に実施の形態にかかる圧延形状制御装置5が適用されてもよい。圧延機タイプに関係なく、形状計と、形状制御用アクチュエータとして、ロールベンダーやレベリングなどの低次の形状不良を修正する低次形状制御用アクチュエータと、スポットクーラント設備15やホットクーラント設備18のような高次の形状不良を修正する高次形状制御用アクチュエータと、を有する任意の圧延機に、実施の形態にかかる圧延形状制御装置5を適用できる。
図4および図5は、実施の形態の変形例にかかる圧延形状制御装置100、101の構成を示す図である。図4および図5に示すように、実施の形態の変形例として、第一クーラント操作量計算手段9と板端部形状監視手段13とを省略して、常に第二クーラント操作量計算手段10でクーラント操作量の計算を実施してもよい。このような変形例においても、上述した評価関数を用いて、高次の形状偏差改善効果を得るためのスポットクーラント操作量およびホットクーラント操作量を算出することができる。上述した評価関数で算出したスポットクーラント操作量およびホットクーラント操作量を用いることで、圧延材の端部形状が張り形状となったときでも形状不良を効果的に解消することができる。これにより作業者の熟練度に依存せずに、圧延材端部の形状が局所的に張ることに起因する形状不良を抑制することができる。
1 圧延機、2 圧延材、3 圧延方向、4 形状計、5 圧延形状制御装置、6 形状偏差計算手段、7 設定装置、8 アクチュエータ操作量計算手段、9 第一クーラント操作量計算手段、10 第二クーラント操作量計算手段、11 アクチュエータ制御装置、12 ロールアクチュエータ(ワークロールベンダー、レベリング)、13 板端部形状監視手段、14 スポットクーラント流量制御装置、15 スポットクーラント設備、15a スポットクーラントスプレー、16 第二クーラント操作量計算手段、17 ホットクーラント流量制御装置、18 ホットクーラント設備、18a ホットクーラントスプレー、100、101 四段冷間圧延機システム

Claims (6)

  1. 板幅方向に沿う圧延材の実績形状と目標形状との形状偏差を計算する形状偏差計算手段と、
    ロール位置とロール形状との少なくとも一方を変化させるロールアクチュエータを操作するためのアクチュエータ操作量を計算するアクチュエータ操作量計算手段と、
    前記形状偏差の大きさに応じてスポットクーラント設備のスプレー噴射を操作するための第一操作量を計算する第一クーラント操作量計算手段と、
    前記形状偏差と前記ロールアクチュエータおよび前記スポットクーラント設備それぞれの操作量との関係を予め定めた評価関数に基づいて、前記評価関数において前記形状偏差が予め定めた所定偏差以下となるように前記スポットクーラント設備のスプレー噴射を操作するための第二操作量を計算する第二クーラント操作量計算手段と、
    前記板幅方向に沿った前記圧延材の端部の第一実績形状と前記圧延材の前記端部よりも内側の部位の第二実績形状との差である形状差分を算出し、前記形状差分と予め定めた閾値との比較に基づいて前記圧延材の前記端部が予め定めた張り形状となっているか否かを判定し、前記圧延材の端部が前記張り形状となっていない場合には前記第一操作量を選択するとともに、前記圧延材の端部が前記張り形状となっている場合には前記第二操作量を選択するように構築された板端部形状監視手段と、
    前記第一操作量または前記第二操作量のうち前記板端部形状監視手段で選択された操作量に基づいて前記スポットクーラント設備を制御するクーラント流量制御装置と、
    を備える圧延形状制御装置。
  2. 前記評価関数は、ホットクーラント設備のスプレー噴射を操作するための第三操作量に対応する項をさらに含み、
    前記第二クーラント操作量計算手段は、前記評価関数で前記形状偏差が前記所定偏差以下となるように前記スポットクーラント設備および前記ホットクーラント設備を操作するための前記第二操作量および前記第三操作量を計算し、
    前記第三操作量に基づいて前記ホットクーラント設備を制御するホットクーラント流量制御装置をさらに備える請求項1に記載の圧延形状制御装置。
  3. 前記第二クーラント操作量計算手段は、前記評価関数において前記形状偏差が最小値となるように前記第二操作量を計算する請求項1または2に記載の圧延形状制御装置。
  4. 前記ロールアクチュエータを制御するアクチュエータ制御装置を備え、
    前記アクチュエータ制御装置は、前記板端部形状監視手段で前記圧延材の端部が前記張り形状となっていると判定された場合であっても、前記評価関数において前記形状偏差が前記所定偏差以下となるように前記第二操作量が計算されたときに前記評価関数の解として決定される前記ロールアクチュエータの操作量の値は使用せず、前記アクチュエータ操作量計算手段で算出した前記アクチュエータ操作量に基づいて前記ロールアクチュエータを制御する請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧延形状制御装置。
  5. 板幅方向に沿う圧延材の実績形状と目標形状との形状偏差を計算する形状偏差計算手段と、
    ロール位置とロール形状との少なくとも一方を変化させるロールアクチュエータを操作するためのアクチュエータ操作量を計算するアクチュエータ操作量計算手段と、
    前記形状偏差と前記ロールアクチュエータおよびスポットクーラントそれぞれの操作量との関係を予め定めた評価関数に基づいて、前記評価関数において前記形状偏差が予め定めた所定偏差以下となるように前記スポットクーラントを操作するための操作量を計算するクーラント操作量計算手段と、
    前記操作量に基づいて前記スポットクーラントを制御するクーラント流量制御装置と、
    を備える圧延材形状制御装置。
  6. 前記ロールアクチュエータを制御するアクチュエータ制御装置を備え、
    前記アクチュエータ制御装置は、前記評価関数において前記形状偏差が前記所定偏差以下となるように前記操作量が計算されたときに前記評価関数の解として決定される前記ロールアクチュエータの操作量の値は使用せず、前記アクチュエータ操作量計算手段で算出した前記アクチュエータ操作量に基づいて前記ロールアクチュエータを制御する請求項5に記載の圧延材形状制御装置。
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