(文字認識装置の構成)
以下、本発明の一実施形態に係る文字入力システムについて説明する。本実施形態の文字入力システムは、音楽演奏用のMIDI(Musical Instrument Digital Interface)キーボードを用いて、文字を入力するシステムである。MIDIキーボードを用いて文字を入力することにより、通常の101個のキーを有する101キーボードや109個のキーを有する109キーボードを用いて文字を入力する場合よりも、早く文字を入力することができる。
図1は、本実施形態の文字入力システム1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、文字入力システム1は、MIDIキーボード2と、情報処理装置3とを含む。
MIDIキーボード2は、例えばパーソナルコンピュータに接続され、音楽演奏用のキーボードとして市販されているキーボードである。MIDIキーボード2は、複数の鍵盤(キー)を有する。また、MIDIキーボード2は、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子を備える。MIDIキーボード2は、ユーザによって入力されたキーに応じて、MIDI信号を出力する。具体的には、MIDIキーボード2は、ユーザによって入力されたキーの種類を示す情報と、キーの打鍵の強さ(速さ)を示す情報と、キーの打鍵の長さ(キーを押したときと離したとき)の情報とを含むMIDI信号を出力する。また、MIDIキーボード2は、MIDI信号として、音色に関する情報を出力することができる。また、MIDIキーボード2は、オクターブ(8度音程)の変更情報や音階、音程、テンポの変更情報、サスティーン(振動)の情報、イベントのミュート(消音)をMIDI信号で出力することができる。また、MIDIキーボード2は、キーが打鍵された後、さらに強くキーが打鍵された場合に、さらに強くキーが打鍵されたことを示す情報をMIDI信号として出力することができる。また、MIDIキーボード2は、複数のキーが同時に入力された場合、入力された複数のキーに関する情報(キーの種類を示す情報、打鍵の強さの情報、さらに強く打鍵されたことを示す情報等)を同時に出力する。
情報処理装置3は、MIDI信号受信部31と、文字判定部32と、設定部33と、記憶装置34とを備える。情報処理装置3は、例えば、パーソナルコンピュータであり、CPUと、RAMと、記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ等)と、複数のUSBポートとを備える。情報処理装置3のCPUは、本実施形態の文字入力プログラムを実行することにより、図1に示される各部31〜33として機能する。
MIDI信号受信部31は、MIDIキーボード2からMIDI信号を受信する。MIDI信号受信部31は、MIDIキーボード2から受信したMIDI信号を文字判定部32に出力する。
文字判定部32は、MIDI信号受信部31からのMIDI信号に基づいて、ユーザによって入力された入力文字を判定する。文字判定部32は、MIDIキーボード2の各キーと、文字(仮名文字)とを対応付けた対応表を記憶しており、当該対応表に基づいて、入力文字を判定する。キーと文字との対応表については後述する。そして、文字判定部32は、判定した入力文字を、他のアプリケーション(日本語変換アプリケーション、文書作成アプリケーション)に出力する。
設定部33は、ユーザからの入力に基づいて、MIDIキーボード2の各キーと、文字(仮名文字)とを対応付けた対応表を設定する。これにより、ユーザは、対応表を設定することができ、自身が使用しやすいように対応表を編集したり、1又は複数のキーと文字とを対応付けた新たなレコードを対応表に追加したりすることができる。
記憶装置34は、不揮発性のメモリ、ハードディスクやフロッピーディスク等の磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記憶装置である。記憶装置34は、情報処理装置3に内蔵されてもよいし外付けされてもよい。記憶装置34には、MIDIキーボード2からのMIDI信号に応じたMIDIファイルが記憶される。また、文字判定部32は、記憶装置34に記憶されたMIDIファイルを読み込み、MIDI信号を文字情報に変換する。
情報処理装置3は、ユーザによるMIDIキーボード2に対する入力に応じたMIDI信号を、文字に変換することが可能であるとともに、当該MIDI信号をMIDIファイルとして記憶装置34に保存することが可能である。また、情報処理装置3(の文字判定部32)は、保存されたMIDIファイルを読み込むことで、MIDI信号を文字に変換することができる。なお、記憶装置34は、LANやインターネット等のネットワーク上に配置され、情報処理装置3が、ネットワークを介して記憶装置34にアクセスすることにより、MIDIキーボード2からのMIDI信号に応じたMIDIファイルを保存したり、保存されたMIDIファイルを取得したりしてもよい。
MIDIキーボード2と情報処理装置3とは、例えば、USBポートを介して接続される。本実施形態では、2つのMIDIキーボード2が情報処理装置3に接続される。
なお、MIDIキーボード2と情報処理装置3とは、無線で接続されてもよい。例えば、MIDIキーボード2と情報処理装置3とは、無線LANやBluetooth(登録商標)により接続されてもよい。
また、情報処理装置3としては、任意の情報処理装置が用いられてもよく、例えば、ノートパソコン、タブレット端末、スマートフォン等が用いられてもよい。
図2は、本実施形態のMIDIキーボード2とその配置の一例を示す図である。図2に示されるように、MIDIキーボード2は、MIDIキーボード2Aと、MIDIキーボード2Bとを含む。
図2に示されるように、MIDIキーボード2Aは、例えば、25個の鍵盤(キー21〜45)を備える。例えば、MIDIキーボード2Aは、「ド」に対応するキー21、「レ」に対応するキー23、「ミ」に対応するキー25、「ファ」に対応するキー26、「ソ」に対応するキー28、「ラ」に対応するキー30、「シ」に対応するキー32等を備える。また、MIDIキーボード2Aは、キーボードの設定を変更するための制御キー46を備える。例えば、制御キー46は、音色を変更するためのキーとして用いられる。
MIDIキーボード2Bも同様である。本実施形態では、MIDIキーボード2AおよびMIDIキーボード2Bとして、同じ機種のキーボードを用いるものとする。なお、MIDIキーボード2Aと、MIDIキーボード2Bとは、別の機種のキーボードであってもよい。例えば、MIDIキーボード2Aと、MIDIキーボード2Bとは、キーの数が異なってもよい。
図2に示されるように、MIDIキーボード2Aと、MIDIキーボード2Bとは、上下に配置される。具体的には、上側に配置されるMIDIキーボード2Aは、通常の向きで配置される。一方、下側に配置されるMIDIキーボード2Bは、上下が反転されて配置される。すなわち、MIDIキーボード2Aは、最も左側(低音側)の「ド」に対応するキー21が向かって左側になるように配置され、MIDIキーボード2Bは、最も左側(低音側)の「ド」に対応するキー21が向かって右側になるように配置される。また、後述するように各キーに割り当てられた文字が左右対称となるように、上側に配置されるMIDIキーボード2Aは、下側に配置されるMIDIキーボード2Bよりも左側にずらして配置される。例えば、上側のMIDIキーボード2Aのキー32と、下側のMIDIキーボード2Bのキー33とが上下に並ぶように、2つのキーボードが配置される。
情報処理装置3は、例えば、自機の複数のUSBポートのうち、どのポートにMIDIキーボード2が接続されているかによって、上側のMIDIキーボード2Aと下側のMIDIキーボード2Bとを区別してもよい。また、情報処理装置3は、2つのMIDIキーボード2が接続された順番によって、上側のMIDIキーボード2Aと下側のMIDIキーボード2Bとを区別してもよい。例えば、最初に情報処理装置3に接続されたMIDIキーボード2を、上側のMIDIキーボード2Aとして認識し、2番目に接続されたMIDIキーボード2を、下側のMIDIキーボード2Bとして認識してもよい。
また、情報処理装置3は、本実施形態の文字入力プログラムを起動する際に、ユーザにMIDIキーボード2の何れかのキーを入力させることにより、上側のMIDIキーボード2Aと下側のMIDIキーボード2Bとを認識してもよい。
また、2つのMIDIキーボード2と情報処理装置3とが無線で接続される場合、情報処理装置3は、無線のチャネルによって上側のMIDIキーボード2Aと下側のMIDIキーボード2Bとを認識してもよい。また、2つのMIDIキーボード2と情報処理装置3とが無線で接続される場合、情報処理装置3は、無線で接続された順番によって上側のMIDIキーボード2Aと下側のMIDIキーボード2Bとを認識してもよい。
本実施形態では、図2に示すように2つのMIDIキーボード2が配置され、ユーザが左右の手でキーを入力することにより、文字を入力する。
なお、以下では、上下のキーボードを区別する場合には、「MIDIキーボード2A」、「MIDIキーボード2B」と表記し、上側のMIDIキーボード2Aと下側のMIDIキーボード2Bとを総称する場合には、「MIDIキーボード2」と表記する。
(MIDIキーボード2の各キーへのアルファベットの割り当て)
図3は、2つのMIDIキーボード2の左側領域と右側領域の一例を示す図である。図4は、2つのMIDIキーボード2の各キーに割り当てられるアルファベットの一例を示す図である。
本実施形態では、図3に示されるように、2つのMIDIキーボード2は、左側領域と、右側領域とに分けられる。具体的には、2つのMIDIキーボード2は、2つのMIDIキーボード2のキー32とキー33との間を境界として、左側領域と右側領域とに分けられる。左側領域は、ユーザの左手を用いて入力される領域である。右側領域は、ユーザの右手を用いて入力される領域である。例えば、左側領域には、上側のMIDIキーボード2Aのキー21〜32、および、下側のMIDIキーボード2Bのキー33〜45が含まれる。また、右側領域には、上側のMIDIキーボード2Aのキー33〜45、および、下側のMIDIキーボード2Bのキー21〜32が含まれる。なお、図3に示す領域の定義は単なる一例であり、左側領域および右側領域の定義は図3に示されるものに限らない。
左側領域の各キーには、例えば、アルファベットの「Y」、「K」、「S」、「M」、「R」、「U」、「A」、「Z」、「X」、「V」の10文字が割り当てられる。また、左側領域のキーには、「*(アスタリスク)」が割り当てられる。また、右側領域の各キーには、同じアルファベットの10文字、及び、「*」が割り当てられる。
具体的には、図3及び図4に示されるように、下側のMIDIキーボード2Bの左側領域におけるキー33は「*」に対応し、キー34は「U」に対応し、キー35は「Y」に対応し、キー36は「A」に対応し、キー37は「S」に対応し、キー38は「R」に対応し、キー40は「X」に対応し、キー42は「V」に対応する。また、上側のMIDIキーボード2Aの左側領域におけるキー30は「Y」に対応し、キー28は「K」に対応し、キー26は「M」に対応し、キー25は「Z」に対応する。
また、下側のMIDIキーボード2Bの右側領域におけるキー32は「*」に対応し、キー31は「U」に対応し、キー30は「Y」に対応し、キー29は「A」に対応し、キー28は「S」に対応し、キー26は「R」に対応し、キー25は「X」に対応し、キー23は「V」に対応する。また、上側のMIDIキーボード2Aの右側領域におけるキー35は「Y」に対応し、キー37は「K」に対応し、キー38は「M」に対応し、キー40は「Z」に対応する。なお、その他のキーについては、ファンクションキー(決まった動作や機能を割り振ることが可能なキー)として割り当てられる。
左側領域の各キーは、ユーザが左手を用いて同時に複数のキーを押下できる位置関係で配置される。例えば、下側のMIDIキーボード2Bのキー34と、上側のMIDIキーボード2Aのキー25とは比較的離れているが、ユーザが左手を用いてこれら2つのキーを同時に押下できるように、各キーに各アルファベットが対応付けられる。右側領域の各キーについても同様であり、ユーザは右手を用いて同時に右側領域の複数のキーを押下できるように、右側領域の各キーが配置される。すなわち、MIDIキーボード2の各キーの物理的な大きさ、キー間の距離、人の手の大きさ等を考慮して、人が片手で各領域の複数のキーを押下できるように、各キーとアルファベットとが対応付けられる。
また、同時に入力される可能性が高い複数のアルファベットについては、それぞれ近い位置に配置される。
より具体的には、図3及び図4に示されるように、各文字は、3段に分けて割り当てられる。1段目(上の行)には、「Y」、「K」、「M」、「Z」の4文字が割り当てられる。2段目(中の行)には、「*」、「Y」、「S」、「R」、「X」、「V」の6文字が割り当てられる。3段目(下の行)には、「U」、「A」が割り当てられる。左側領域に関して、ユーザは、例えば、左手の第1指で「A」、「U」を押下し、左手の第2指で「K」、「S」、「Y」を押下し、左手の第3指で「M」、「R」を押下し、左手の第4指で「Z」、「X」を押下し、左手の第5指で「V」を押下する。ユーザは、各指に割り当てられた1又は複数のキーを押下する。例えば、ユーザは、左手の第1指で、「U」、「A」、及び、「AU」の3種類を打ち分ける。また、ユーザは、左手の第2指で、「K」、「S」、「KS」、「Y」、「KY」、「SY」、「KSY」の7種類を打ち分ける。他の指に割り当てられた文字についても同様であり、ユーザは、割り当てられた指で1又は複数の文字を押下することにより、複数の組み合わせを打ち分けることが可能である。
右側領域についても同様に、右手の第1指で「A」、「U」を押下し、右手の第2指で「K」、「S」、「Y」を押下し、右手の第3指で「M」、「R」を押下し、右手の第4指で「Z」、「X」を押下し、右手の第5指で「V」を押下する。
なお、上記MIDIキーボード2の各キーとアルファベットとの対応関係は単なる一例であり、上記各キーが他のアルファベットに対応付けられてもよい。また、上記では「Y」、「K」、「S」、「M」、「R」、「U」、「A」、「Z」、「X」、「V」の10文字のアルファベットを各キーに割り当てたが、これらとは異なる10文字のアルファベットが各キーに割り当てられてもよいし、10文字に限らず、10文字未満または11文字以上のアルファベットが各キーに割り当てられてもよい。
また、ユーザは、図3及び図4に示す対応関係を自身で設定可能である。例えば、ユーザは、下側のMIDIキーボード2Bのキー32を「Y」とは異なるアルファベットに対応付けてもよいし、キー40を新たな別のアルファベットに対応付けてもよい。
(仮名文字(清音)の入力)
次に、日本語の仮名文字の入力について説明する。上記のように、2つのMIDIキーボード2Aおよび2Bの各キーが「Y」、「K」、「S」、「M」、「R」、「U」、「A」、「Z」、「X」、「V」の10文字の何れかに割り当てられる。文字判定部32は、これら10文字のアルファベットに対応するキーが押下されたことに基づいて、入力された仮名文字を判定する。図5は、MIDIキーボード2の各キーに割り当てられたアルファベットと仮名文字とを対応付けた仮名文字対応表の一例を示す図である。
図5に示されるように、アルファベットの各文字に対応する1つ又は複数のキーが押下された(打鍵された)場合、文字判定部32は、図5に示される仮名文字が入力されたと判定する。
例えば、「A」に対応するキーが押下された場合、文字判定部32は、「あ」が入力されたと判定する。具体的には、図3及び図4で説明したように、下側のMIDIキーボード2Bのキー36、又は、キー29が押下された場合、「あ」が入力されたと判定される。
また、「M」、「R」、「K」および「S」に対応する4つのキーが同時に押下された場合、「い」が入力されたと判定される。具体的には、上側のMIDIキーボード2Aのキー26、キー28、下側のMIDIキーボード2Bのキー37、キー38が同時に押された場合、「い」が入力されたと判定される。あるいは、上側のMIDIキーボード2Aのキー37、キー38、下側のMIDIキーボード2Bのキー26、キー28が同時に押された場合、「い」が入力されたと判定される。
また、「U」に対応するキーが押下された場合、「う」が入力されたと判定される。具体的には、下側のMIDIキーボード2Bのキー34、又は、キー31が押された場合、「う」が入力されたと判定される。
また、「Y」に対応するキーが押下された場合、「え」が入力されたと判定される。具体的には、下側のMIDIキーボード2Bのキー35、キー30、上側のMIDIキーボード2Aのキー35、キー30の何れかが押された場合、「え」が入力されたと判定される。
また、「A」および「U」に対応する2つのキーが同時に押下された場合、「お」が入力されたと判定される。具体的には、下側のMIDIキーボード2Bのキー36、及び、キー34が同時に押された場合、「お」が入力されたと判定される。あるいは、下側のMIDIキーボード2Bのキー29、及び、キー31が同時に押された場合、「お」が入力されたと判定される。
また、「か」行の各文字を入力する場合は、基本的に上記「あ」行の各文字に加えて「K」が同時に入力される。例えば、「K」及び「A」に対応する2つのキーが同時に押下された場合、「か」が入力されたと判定される。また、「K」に対応するキーが押下された場合、「き」が入力されたと判定される。また、「K」及び「U」に対応する2つのキーが同時に押下された場合、「く」が入力されたと判定される。また、「K」及び「Y」に対応する2つのキーが同時に押下された場合、「け」が入力されたと判定される。また、「K」、「A」及び「U」に対応する3つのキーが同時に押下された場合、「こ」が入力されたと判定される。
また、「さ」行の各文字を入力する場合は、基本的に上記「あ」行の各文字に加えて「S」が同時に入力される。例えば、「S」及び「A」に対応する2つのキーが同時に押下された場合、「さ」が入力されたと判定される。また、「S」に対応するキーが押下された場合、「し」が入力されたと判定される。また、「S」及び「U」に対応する2つのキーが同時に押下された場合、「す」が入力されたと判定される。また、「S」及び「Y」に対応する2つのキーが同時に押下された場合、「せ」が入力されたと判定される。また、「S」、「A」及び「U」に対応する3つのキーが同時に押下された場合、「そ」が入力されたと判定される。
また、「た」行の各文字を入力する場合は、基本的に上記「あ」行の各文字に加えて「K」及び「S」が同時に入力される。例えば、「K」、「S」及び「A」に対応する3つのキーが同時に押下された場合、「た」が入力されたと判定される。また、「K」及び「S」に対応する2つのキーが押下された場合、「ち」が入力されたと判定される。また、「K」、「S」及び「U」に対応する3つのキーが同時に押下された場合、「つ」が入力されたと判定される。また、「K」、「S」及び「Y」に対応する3つのキーが同時に押下された場合、「て」が入力されたと判定される。また、「K」、「S」、「A」及び「U」に対応する4つのキーが同時に押下された場合、「と」が入力されたと判定される。
その他の仮名文字についても同様である。「な」行、「は」行、「ま」行、「や」行、「ら」行、「わ」行を示す子音に対応するアルファベットがそれぞれ割り当てられ、当該子音に対応するアルファベットと、母音に対応するアルファベット(「A」、「U」、「Y」等)とが同時に押下されたか否かに基づいて、入力された文字が判定される。
なお、図5に示す仮名文字対応表は単なる一例であり、アルファベットと仮名文字との対応関係はこれに限らない。また、ユーザが自身でアルファベットと仮名文字との対応関係を変更したり、アルファベットと仮名文字とを対応付けた新たなレコードを追加したりすることができる。
(打鍵強度に応じた濁音及び半濁音の入力)
次に、濁音及び半濁音の入力について説明する。濁音及び半濁音の文字は、キーが打鍵されたときの打鍵の強さ(速さ)に応じて判定される。図6は、濁音及び半濁音の文字の入力の一例を示す図である。
上述のように、MIDIキーボード2から出力されるMIDI信号は、キーの打鍵の強さ(打鍵強度。あるいは打鍵速度)を示す情報を含む。例えば、打鍵強度は、0〜127の値によって表される。図6に示されるように、例えば、仮名文字「ひ」が、アルファベットの文字「R」及び「S」に対応するものとする。この場合、「R」及び「S」に対応するキー(例えば、MIDIキーボード2Bのキー35及び33)が、同時に、打鍵強度「弱」(例えば、打鍵強度1〜45の範囲)で打鍵されたとき、清音「ひ」が入力されたと判定される。また、「R」及び「S」に対応するキーが、同時に打鍵強度「中」(例えば、打鍵強度46〜90の範囲)で打鍵された場合、濁音「び」が入力されたと判定される。また、「R」及び「S」に対応するキーが、同時に打鍵強度「強」(例えば、打鍵強度91〜127の範囲)で打鍵された場合、半濁音「ぴ」が入力されたと判定される。
また、複数のキーが打鍵された場合に、複数のキーの打鍵強度の合計に基づいて、複数のキーが打鍵強度「強」、「中」、「弱」の何れで打鍵されたかが判定されてもよい。そして、複数のキーの打鍵強度の合計に応じて、清音、濁音、半濁音が判別されてもよい。
なお、図6では、キーが打鍵されたときの絶対的な打鍵強度に応じて清音、濁音、半濁音が判別される例について示したが、清音、濁音、半濁音の判別は図6に示した例に限られない。他の判別方法としては、各キーの相対的な打鍵強度に応じて、清音、濁音、半濁音が判別されてもよい。図7は、濁音及び半濁音の文字の入力の他の例を示す図である。
図7に示されるように、例えば、「R」及び「S」に対応するキーが、同時に、同じ強さで打鍵された場合(例えば、打鍵強度の差異が所定範囲(例えば10未満)の場合)、清音「ひ」が入力されたと判定されてもよい。また、「R」及び「S」に対応するキーが同時に打鍵され、かつ、「R」に対応するキーが「S」に対応するキーよりも強く打鍵された場合(例えば、「R」の打鍵強度から「S」の打鍵強度を引いた値が所定の正の値(例えば10)以上の場合)、濁音「び」が入力されたと判定されてもよい。また、「R」及び「S」に対応するキーが同時に打鍵され、かつ、「S」に対応するキーが「R」に対応するキーよりも強く打鍵された場合(例えば、「R」の打鍵強度から「S」の打鍵強度を引いた値が所定の負の値(例えば−10)以下の場合)、半濁音「ぴ」が入力されたと判定されてもよい。
他の濁音及び半濁音がある文字についても同様であり、打鍵強度に応じて、清音、濁音、半濁音が判定される。
このように、本実施形態では、同じキーが打鍵された場合でも、その打鍵強度(打鍵速度)に応じて、清音、濁音、半濁音を判別する。これにより、キーの数が少なくても様々な文字を入力することができる。
なお、打鍵強度については、他の文字の打ち分けに用いられてもよい。他の文字との組み合わせにより濁音、半濁音、小文字の打ち分けを行い、打鍵強度については、他の用途に用いてもよい。例えば、打鍵強度は、文字の大きさやフォント、色等を変更する用途で用いられてもよいし、平仮名とカタカナを打ち分ける用途で用いられてもよい。また、打鍵強度は、改行やスペースを入力する用途で用いられてもよい。例えば、所定範囲の打鍵強度では、あるキーを押下した場合にはある文字が入力されるが、所定範囲を超えた打鍵強度では、当該キーが押下された場合でも、当該ある文字の代わりに(又は当該ある文字に加えて)、改行コードが入力されてもよい。
(打鍵強度に応じた小文字の入力)
図8は、打鍵強度に応じた小文字及び通常文字の入力の一例を示す図である。図8に示されるように、例えば、「A」に対応するキー(MIDIキーボード2Bのキー36又はキー27)が、打鍵強度「強」(例えば、打鍵強度31〜127の範囲)で打鍵されたとき、通常の「あ」が入力されたと判定される。一方、「A」に対応するキーが、打鍵強度「弱」(例えば、打鍵強度1〜30の範囲)で打鍵されたとき、小文字の「ぁ」が入力されたと判定される。小文字がある他の文字(「い」、「う」、「や」等)についても同様に、あるキーが打鍵強度「強」で打鍵された場合は、通常の文字が入力され、当該あるキーが打鍵強度「弱」で打鍵された場合は、そのキーに対応する文字の小文字が入力されたと判定される。なお、打鍵強度と入力される文字との関係は逆でもよい。すなわち、打鍵強度「弱」で打鍵された場合に通常の文字が入力されたと判定され、打鍵強度「強」で打鍵された場合に小文字が入力されたと判定されてもよい。
(他のキーとの組み合わせによる濁音、半濁音、小文字の入力)
なお、図6〜図8では、打鍵強度に応じて濁音、半濁音、小文字を入力することとしたが、打鍵強度に代えて、他のキーとの組み合わせによって濁音、半濁音、小文字を入力してもよい。
図9は、他のキーとの組み合わせによって濁音および半濁音の文字を表現する場合の一例を示す図である。また、図10は、他のキーとの組み合わせによって小文字を表現する場合の一例を示す図である。
図9に示すように、通常の文字に加えて、例えば「M」を同時に入力した場合に、その通常の文字に対応する濁音を入力してもよい。例えば、清音「ひ」に対応する文字が「R」及び「S」である場合、「R」及び「S」に加えて「M」が同時に入力された場合、濁音「び」を入力してもよい。また、通常の文字に加えて、例えば「K」を同時に入力した場合に、半濁音を入力してもよい。例えば、「R」及び「S」に加えて「K」が同時に入力された場合、半濁音「ぴ」を入力してもよい。他の清音を表す通常の文字についても同様である。
また、図10に示すように、通常の文字に加えて、例えば「R」及び「K」を同時に入力した場合に、その通常の文字の小文字を入力してもよい。例えば、通常の文字「あ」に対応する「A」に加えて、「R」及び「K」が入力された場合、小文字の「ぁ」を入力する。他の文字についても、「R」及び「K」が同時に入力された場合は、その文字に対応する小文字が入力されたと判定する。
(撥音及び促音の入力)
次に、撥音(「ン」)及び促音(「ッ」)の入力について説明する。撥音(「ン」)を入力する場合は、上述した各文字に加えて、「Z」を同時に押下する。図11は、撥音(「ン」)の文字の入力の一例を示す図である。
図11に示されるように、例えば、「あん」を入力する場合、「あ」を示す「A」に対応するキー(例えば、MIDIキーボード2Bのキー36)と、「Z」に対応するキー(例えば、MIDIキーボード2Bのキー25)とを同時に押下する。また、「かん」を入力する場合、「か」を示す「K」及び「A」に対応する2つのキーと、「Z」に対応するキーとを同時に押下する。また、「さん」を入力する場合、「さ」を示す「S」及び「A」に対応する2つのキーと、「Z」に対応するキーとを同時に押下する。また、「たん」を入力する場合、「た」を示す「K」、「S」及び「A」に対応する3つのキーと、「Z」に対応するキーとを同時に押下する。
また、促音(「ッ」)を入力する場合は、上述した各文字に加えて、「Z」及び「X」を同時に押下する。図12は、促音(「ッ」)の文字の入力の一例を示す図である。
図12に示されるように、例えば、「かっ」を入力する場合、「か」を示す「K」及び「A」に対応する2つのキーと、「Z」及び「X」に対応する2つキーとを同時に押下する。また、「さっ」を入力する場合、「さ」を示す「S」及び「A」に対応する2つのキーと、「Z」及び「X」に対応する2つのキーとを同時に押下する。また、「たっ」を入力する場合、「た」を示す「K」、「S」及び「A」に対応する3つのキーと、「Z」及び「X」に対応する2つのキーとを同時に押下する。他の促音を有する文字についても同様である。
なお、図11及び図12に示す他にも、任意の2文字以上の仮名文字に対応する1又は複数のキーが割り当てられてもよい。例えば、日本語として比較的使用頻度の高い2文字以上の文字列に対応する複数のキーが割り当てられてもよい。
図13は、複数の仮名文字に対応するキーの割り当ての一例を示す図である。図13に示されるように、例えば、ある仮名文字に対応するキーに加えて、「X」に対応するキーが同時に入力された場合、当該ある仮名文字に「い」が付加される。例えば、「A」に対応するキー(「あ」に対応するキー)に加えて、「X」に対応するキーが同時に押下された場合、文字列「あい」が入力されたと判定されてもよい。また、「K」及び「A」に対応する2つのキー(「か」に対応するキー)に加えて、「X」に対応するキーが同時に押下された場合、文字列「かい」が入力されたと判定されてもよい。また、「S」及び「A」に対応する2つのキー(「さ」に対応するキー)に加えて、「X」に対応するキーが同時に押下された場合、文字列「さい」が入力されたと判定されてもよい。また、「K」、「S」及び「A」に対応する3つのキー(「た」に対応するキー)に加えて、「X」に対応するキーが同時に押下された場合、文字列「たい」が入力されたと判定されてもよい。
また、拗音(例えば、「きゃ」、「きゅ」、「きょ」等)を示すキーが割り当てられてもよい。
また、文字の繰り返しに対応するキーが割り当てられてもよい。例えば、仮名文字「しん」が、「S」及び「Z」に対応するキーに対応している場合、「S」に対応するキー及び「Z」に対応するキーに加えて、他のキー(例えば、「V」に対応するキー)が同時に押下された場合、「しんしん」が入力されたと判定されてもよい。
また、文字判定部32は、キーの押下が継続している時間(押下開始から押下終了までの時間)に応じて、長音(のばす音。例えば、「くー」(くう)や「こー」(こう))か否かを判定してもよい。例えば、文字判定部32は、「K」に対応するキー及び「U」に対応するキーが同時に押下された場合において、キーの押下開始から押下終了までの時間(押下時間)が、所定の閾値(例えば、500msec)以上の場合は「くー」又は「くう」が入力されたと判定し、キーの押下時間が所定の閾値未満の場合は「く」が入力されたと判定してもよい。すなわち、文字判定部32は、キーの押下時間が所定の閾値未満の場合は、押下されたキーに対応する仮名文字(長音無し)が入力されたと判定し、キーの押下時間が所定の閾値以上の場合は、その対応する仮名文字の長音が入力されたと判定してもよい。なお、長音に対応するアルファベットが割り当てられ、当該長音に対応するアルファベットのキーが同時に押下されたか否かに基づいて、長音か否かが判定されてもよい。
また、文字判定部32は、キーが打鍵された後、さらに強くキーが打鍵された場合に、さらに強くキーが打鍵されたことを示す情報に基づいて、文字を判定してもよい。
また、他の使用頻度の高い複数の仮名文字に対応する1又は複数のキーが割り当てられてもよい。例えば、仮名文字列「あり」や「あります」、「あった」、「こと」、「です」、「ます」、「ありがとう」、「ございます」等の複数の仮名文字に対応する1又は複数のキーが割り当てられてもよい。
また、平仮名から漢字や片仮名への変換を示すキーが割り当てられてもよい。例えば、上記10文字のアルファベットの何れかに対応するキーが、漢字や片仮名への変換を示すキーとして用いられてもよい。あるいは、上記10文字のアルファベットに対応付けられたキー以外の他のキー(例えば、MIDIキーボード2Bのキー39やキー21)が、漢字や片仮名への変換を示すキーとして用いられてもよい。
また、MIDIキーボード2又は情報処理装置3にフットペダル(サスティーンペダル)が接続され、当該フットペダルが、平仮名から漢字や片仮名への変換を示すキーとして用いられてもよい。この場合、ユーザは、両手又は片手を用いてMIDIキーボード2を押下することで平仮名を入力し、フットペダルを踏むことで、入力した平仮名を漢字や片仮名に変換することができ、漢字や片仮名を含む日本語を素早く入力することができる。
また、文字判定部32は、設定された音色に応じて、異なる仮名文字が入力されたと判定してもよい。例えば、MIDIキーボード2の制御キー46を用いて、第1の音色(例えばピアノ)、及び、第2の音色(例えばエレクトーン)を含む複数の音色のうちの何れかが設定される。例えば、「A」に対応するキー(例えば、MIDIキーボード2Bのキー36)が押下された場合において、第1の音色が設定されているときは、平仮名の「あ」が入力されたと判定され、第2の音色が設定されているときは、片仮名の「ア」が入力されたと判定されてもよい。また、「A」に対応するキーが押下された場合において、第1の音色が設定されているときは、「あ」が入力されたと判定され、第2の音色が設定されているときは、他の文字(例えば「い」)が入力されたと判定されてもよい。また、MIDIキーボード2の音色の設定によって、キーとアルファベットとの対応関係が異なってもよい。
また、上記では基本的に仮名文字を入力する場合について説明したが、上記10文字のアルファベットに対応する複数のキーを用いて、他のアルファベットの文字が入力されてもよい。例えば、「A」に対応するキーが入力された場合にはアルファベットの「a」が入力されたと判定し、「U」に対応するキーが入力された場合にはアルファベットの「u」が入力されたと判定し、「A」に対応するキーと「U」に対応するキーとが同時に入力された場合には、アルファベットの「b(又はB)」が入力されたと判定してもよい。平仮名、片仮名、及びアルファベット(英文字)の入力の切り替えは、例えば、上記音色の設定に応じて行われてもよい。例えば、第1の音色が設定されている場合は平仮名が入力され、第2の音色が設定されている場合は片仮名が入力され、第3の音色が設定されている場合は英文字が入力されてもよい。
(左側領域の優先処理)
次に、左側領域の優先処理について説明する。上述のように、2つのMIDIキーボード2A及び2Bは、ユーザの左手で入力される左側領域と、ユーザの右手で入力される右側領域とに分けられる。ユーザは、両手を用いて、左側領域および右側領域の複数のキーを同時に押下することができる。ここで、例えば、「かんたん」という文字列を入力する場合について説明する。
図14は、左側領域および右側領域の複数のキーを同時に押下することにより、「かんたん」の文字列を入力する場合について説明するための図である。
図14に示されるように、MIDIキーボード2A及び2Bの左側領域において、「Z」、「K」及び「A」に対応する3つのキーが同時に押下され、かつ、右側領域において、「Z」、「K」、「S」及び「A」に対応する4つのキーが同時に押下されたとする。「Z」、「K」及び「A」に対応する3つのキーが同時に押下された場合、上述のように、「かん」が入力されたと判定される(図11参照)。また、「Z」、「K」、「S」及び「A」に対応する4つのキーが同時に押下された場合、「たん」が入力されたと判定される(図11参照)。
この場合、左側領域に対する入力が、右側領域に対応する入力よりも優先される。具体的には、左側領域に対する入力と右側領域に対する入力とが同時に行われた場合、左側領域に対する入力が先に入力され、右側領域に対する入力が後に入力されたと見なされる。これにより、左側領域において「かん」が入力され、同時に右側領域において「たん」が入力された場合は、「かんたん」が入力されたものとする。なお、「たんかん」と入力する場合は、ユーザは、左側領域において「たん」(「Z」、「K」、「S」及び「A」に対応する4つのキー)を入力し、同時に、右側領域において「かん」(「Z」、「K」及び「A」に対応する3つのキー)を入力する。
このように、右側領域よりも左側領域を優先させることにより、ユーザは、左右の領域のキーを同時に入力することで、複数の文字からなる所望の文字列を入力することができる。
なお、左側領域および右側領域の両方のキーを用いて、上述した1又は複数の文字が入力されてもよい。例えば、左側領域において「K」に対応するキーが押下され、同時に、右側領域において「A」が押下された場合は、上記左側領域の優先処理により、「か」ではなく、「きあ」が入力されたと判定される。このため、ユーザは、「か」を入力するためには、左側領域または右側領域のうちの一方の領域において、「K」に対応するキー及び「A」に対応するキーを同時に押下する必要がある。
ここで、左側領域および右側領域の両方のキーが同時に押下された場合において、一方の領域のみでは上述したキーの組み合わせに対応する仮名文字を判別できない場合、文字判定部32は、左側領域および右側領域の両方の領域のキーを用いて、1つの仮名文字が入力されたと判定してもよい。例えば、左側領域において「M」及び「R」に対応する2つのキーが押下され、同時に、右側領域において「K」及び「S」に対応する2つのキーが押下された場合、文字判定部32は、左右の領域のキーを用いて、仮名文字「い」が入力されたと判定してもよい。「M」及び「R」に対応する2つのキーだけでは、何れの仮名文字にも対応していない。また、「K」及び「S」に対応する2つのキーだけでは、何れの仮名文字にも対応していない。したがって、この場合、文字判定部32は、上記左側領域の優先処理を行わずに、左右の領域のキーを用いて4つのキーが同時に入力されたと判断し、この4つのキーに対応する仮名文字「い」が入力されたと判定する。
また、上記では右側領域よりも左側領域を優先させたが、逆に左側領域よりも右側領域を優先させてもよい。
(同時入力の判別)
ここで、複数のキーが同時に押下されたか否かを判断する方法について説明する。図15は、複数のキーの同時入力の一例を示す図である。
図15(a)に示されるように、例えば、「K」及び「A」に対応するキーの押下を時点t1において検出し、「K」及び「A」に対応するキーの押下を時点t2において検出しなくなった場合、「K」に対応するキー及び「A」に対応するキーが、同時に押下されたものとする。
また、図15(b)に示されるように、例えば、「K」に対応するキーの押下を時点t1において検出し、その後の時点t2において「A」に対応するキーの押下を検出し、その後、時点t3において「K」及び「A」に対応するキーの押下を検出しなくなった場合、「K」に対応するキー及び「A」に対応するキーが、同時に押下されたものとする。
また、図15(c)に示されるように、例えば、「K」及び「A」に対応するキーの押下を時点t1において検出し、時点t2において「K」に対応するキーの押下を検出しなくなり、時点t2から所定の閾値(例えば、100msec)よりも小さいΔt時間経過後の時点t3において、「A」に対応するキーの押下を検出しなくなった場合、「K」に対応するキー及び「A」に対応するキーが、同時に押下されたものとする。
図15(a)〜(c)に示す例では、何れも、「K」に対応するキー及び「A」に対応するキーが同時に押下されたと判定されるため、図5に示す仮名文字対応表にしたがって、仮名文字「か」が入力されたと判定される。
なお、図15(c)において、時点t2と時点t3との差異Δtが、所定の閾値以上の場合、「K」に対応するキーと、「A」に対応するキーとが同時に押下されたと判定されない。具体的には、時点t2において押下を検出しなくなった「K」に対応するキーが、先に入力されたと判定され、時点t3において押下を検出しなくなった「A」に対応するキーが、後に入力されたと判定される。この場合、図5に示す仮名文字対応表にしたがって、「き」、「あ」の順に2つの文字が入力されたと判定される。
このように、本実施形態では、キーの押下を検出しなくなった時点を基準として、複数のキーが同時に押下されたか否かが判定される。具体的には、同時に複数のキーの押下を検出しなくなった場合、又は、所定の閾値(例えば、100msec)内に複数のキーの押下を検出しなくなった場合、複数のキーは同時に押下されたものとする。
なお、図15では、キーの押下を検出しなくなった時点を基準として同時に複数のキーが入力されたか否かの判定が行われた。他の例では、キーの押下を検出し始めた時点を基準として、複数のキーが同時に入力されたか否かの判定が行われてもよい。例えば、複数のキーの押下開始時点が同時である場合、又は、複数のキーの押下開始時点が所定の閾値内(例えば、100msec以内)の場合、複数のキーが同時に押下されたと判定されてもよい。
また、押下開始時点および押下終了時点の両方を基準にして、複数のキーが同時に押下されたか否かが判定されてもよい。また、同時入力の判定に用いる上記所定の閾値は、単なる一例であり、他の値が用いられてもよいし、ユーザによって変更されてもよい。
以上のように、本実施形態の文字入力システム1では、MIDIキーボード2のキーが押下されたときの情報(押されたキーの種類および打鍵強度)、キーが押下されている間の情報(押下時間、キーが押下された後にさらに強くキーが押されたことを示す情報)、キーが離されたときの情報(押下を検出しなくなったタイミングの情報)に基づいて、入力文字の判定が行われる。
ユーザは、左手を用いて左側領域に配置された複数のキーを同時に入力し、右手を用いて右側領域に配置された複数のキーを同時に入力することにより、左右の手で仮名文字を入力することができる。また、同時に複数のキーを押下することで、少ないキーでも様々な仮名文字を入力することができ、文字を素早く入力することができる。
(文字入力処理の詳細)
次に、本実施形態の情報処理装置3において行われる文字入力処理の詳細について説明する。図16は、本実施形態に係る文字入力処理の詳細を示すフローチャートである。図16に示す処理は、情報処理装置3のCPUが本実施形態の文字入力プログラムを実行することによって行われる。なお、情報処理装置3のCPUは、本実施形態の文字入力プログラムの他にも、文書作成アプリケーションや日本語変換アプリケーションを同時に実行する。
図16に示すように、情報処理装置3は、まず、設定処理を行う(ステップS1)。ここでは、情報処理装置3は、2つのMIDIキーボード2を認識し、上側のMIDIキーボード2A、及び、下側のMIDIキーボード2Bを設定する。例えば、情報処理装置3は、最初に接続されたMIDIキーボード2を上側のMIDIキーボード2Aとして設定し、2番目に接続されたMIDIキーボード2を下側のMIDIキーボード2Bとして設定する。また、ステップS1の設定処理において、MIDIキーボード2A及び2Bの音色の設定が行われてもよい。また、ステップS1の設定処理において、ユーザの操作に応じて、図3及び図4で示した各キーとアルファベットとの対応関係の設定、図5〜図13で示したアルファベットと仮名文字との対応関係の設定が行われてもよい。また、ステップS1の設定処理において、ユーザの操作に応じて、左側領域を優先させるか、右側領域を優先させるかの設定が行われてもよい。
ステップS1の設定処理を実行した後、情報処理装置3は、次のステップS2〜ステップS7の処理を所定の時間間隔(例えば、1msec間隔)で繰り返し実行する。なお、ステップS2〜ステップS7の処理が繰り返し行われている間、ユーザの指示に応じて、音色の設定や、各キーとアルファベットとの対応関係の設定、アルファベットと仮名文字との対応関係の設定等が行われてもよい。
具体的には、ステップS2において、情報処理装置3は、MIDIキーボード2Aおよび2BからMIDI信号を受信する。MIDIキーボード2Aおよび2Bは、所定の時間間隔(例えば1msec間隔)で繰り返しMIDI信号を情報処理装置3に送信する。情報処理装置3は、ステップS2において、MIDIキーボード2Aおよび2BからのMIDI信号を受信する。
次に、情報処理装置3は、受信したMIDI信号に基づいて、打鍵されたキーの種類および打鍵強度の判別処理を行う(ステップS3)。具体的には、情報処理装置3は、受信したMIDI信号に基づいて、MIDIキーボード2Aおよび2Bの複数のキーのうち、何れのキーが打鍵されたかを判別するとともに、打鍵されたキーの打鍵強度(打鍵速度)を判別する。また、情報処理装置3は、MIDIキーボード2Aおよび2Bの音色の設定を判別する。
次に、情報処理装置3は、ステップS3の判別処理の結果に基づいて、複数のキーが同時に押下されたか否かを判別する同時入力判別処理を行う(ステップS4)。具体的には、情報処理装置3は、複数のキーが押下されている状態から押下されていない状態になったか否かを判別し、各キーが押下されなくなったタイミングを比較する。そして、複数のキーが押下されなくなったタイミングが所定の閾値内(例えば、100msec内)である場合、情報処理装置3は、複数のキーが同時に押下されたと判定する。なお、情報処理装置3は、上述のように複数のキーが押下開始されたタイミングが所定の閾値内である場合に、複数のキーが同時に押下されたと判定してもよい。
次に、情報処理装置3は、文字判別処理を行う(ステップS5)。具体的には、情報処理装置3は、図5〜図13で示した対応表の中から、押下されたキーに対応する文字を検索し、入力された仮名文字を判別する。ここで、情報処理装置3は、押下されたキーの種類に加えて、キーが押下されたときの打鍵強度に基づいて、濁音か否か、半濁音か否か、小文字か否かを判別する。また、情報処理装置3は、押下されたキーの種類に加えて、キーの押下時間(押下が継続している時間)に応じて、長音か否かを判別する。また、情報処理装置3は、押下されたキーの種類に加えて、キーが押下された後にさらに強くキーが押下されたか否かに基づいて、文字を判別してもよい。
ステップS5に続いて、情報処理装置3は、左側領域優先処理を行う(ステップS6)。具体的には、情報処理装置3は、押下された各キーが左側領域のキーか右側領域のキーかを判別し、左側領域のキーと右側領域のキーとが同時に押下された場合、左側領域のキーに対応する仮名文字が先に入力され、右側領域のキーに対応する仮名文字が後に入力されたと見なす。そして、情報処理装置3は、左側領域のキーに対応する仮名文字を先に配置し、右側領域のキーに対応する仮名文字を後に配置した文字列を、ユーザによって入力された入力文字として判定する。なお、左側領域のキーと右側領域のキーとが同時に押下された場合において、左側領域のキーのみに対応する文字が、図5〜図13で示した対応表の中から発見できない場合、情報処理装置3は、図5〜図13で示した対応表の中から、押下された左側領域および右側領域の両方のキーに対応する文字を判別してもよい。
次に、情報処理装置3は、ステップS3〜ステップS6の処理の結果に基づいて判別した文字を出力する(ステップS7)。具体的には、情報処理装置3は、判別した文字を、自機で実行している他の日本語変換アプリケーションや文書作成アプリケーションに出力する。判別した文字が日本語変換アプリケーションに出力され、日本語変換キー(例えば、上記フットペダルやMIDIキーボード2の何れかのキー)が押下された場合、判別した文字が漢字等に変換される。そして、漢字等に変換された文字が文書作成アプリケーションに渡され、文書作成アプリケーションにおいて漢字等に変換された文字が情報処理装置3の画面に表示されるとともに、記憶手段(RAMやハードディスク等の記憶装置)に記憶される。また、情報処理装置3は、MIDIキーボード2からのMIDI信号を、そのままMIDIファイルとして保存してもよい。
情報処理装置3は、ステップS7の処理の後、再びステップS2の処理を実行する。以上で、図16に示す処理の説明を終了する。
なお、図16に示す処理は単なる一例であり、各ステップの順番が入れ替えられてもよいし、各ステップの間に他の処理が実行されてもよいし、上記ステップの一部が省略されてもよい。また、各ステップにおける判定に用いた閾値等は単なる一例であり、判定の閾値として他の値が用いられてもよい。
次に、図17を参照して、図16に示す処理の実行中に入力された文字の例を説明する。図17は、本実施形態の文字入力システム1を用いて入力された文字と時間の関係の一例を示す図である。
図17では、押下が検出されたMIDIキーボード2Aおよび2Bのキー(アルファベット)と、時間との関係が示されている。図17の各長方形内の文字は、押下されたキーに対応するアルファベットを示し、各長方形の左側の短辺は押下開始時点を示し、各長方形の右側の短辺は押下終了時点を示す。
図17に示されるように、例えば、時点t1において、MIDIキーボード2Aおよび2Bを用いて、「Z」、「X」、「S」、「A」、「U」、および「K」に対応する6つのキーが同時に押下されたとする。具体的には、MIDIキーボード2Aおよび2Bの左側領域のキーを用いて、「Z」、「X」、「S」、「A」、および「U」の5つのキーが押下され、MIDIキーボード2Aおよび2Bの右側領域のキーを用いて、「K」の1つのキーが押下される。
次に、時点t2において、「Z」、「X」、「S」、「A」、「U」、および「K」に対応する6つのキーから手が離されたとする。
次に、時点t3において、MIDIキーボード2Aおよび2Bを用いて、「X」、「K」、「S」、「A」、「X」、「K」および「A」に対応する7つのキーが同時に押下されたとする。具体的には、MIDIキーボード2Aおよび2Bの左側領域において、「X」、「K」、「S」および「A」に対応する4つのキーが同時に押下され、MIDIキーボード2Aおよび2Bの右側領域において、「X」、「K」および「A」に対応する3つのキーが同時に押下されたとする。そして、時点t4において、これら7つのキーに対する押下が終了したとする。
この場合、時点t1〜t2の期間における入力は、左側領域において、仮名文字「そ」に対応する3つのキー「S」「A」「U」に加えて促音に対応する「Z」および「X」が同時に入力されているため、仮名文字「そっ」と認識される。また、同時に、右側領域において入力された「K」は、仮名文字「き」と認識される。上述のように左側領域は右側領域よりも優先されるため、時点t1〜t2の期間における入力は、「そっき」と認識される。また、時点t3〜t4の期間における入力は、左側領域において「たい」に対応する4つのキー「X」「K」「S」「A」が入力され、右側領域において「かい」に対応する3つのキー「X」「K」「A」が入力されているため、上記左側領域の優先処理により、「たいかい」と認識される。
したがって、時点t1〜t4の期間において、「そっきたいかい(速記大会)」という文字列が入力されたと判定される。
このように、本実施形態の文字入力システム1では、MIDIキーボード2の複数のキーを同時に入力し、通常の101キーボードや109キーボードよりも少ない複数のキーを組み合わせることにより、短時間で様々な文字を入力することができる。
例えば、通常の101キーボードや109キーボードを用いて、上記「そっきたいかい」という文字列を入力する場合、「sokkitaikai」と11文字のアルファベットを順に入力する必要がある。1つのキーを入力するのに例えば0.3秒必要であるとすると、通常の101キーボードや109キーボードを用いて「sokkitaikai」を入力する場合には、3.3秒かかる。
一方、本実施形態の文字入力システム1を用いた場合には、複数のキーを同時に入力可能であるため、入力に係る動作は2回で済む。このため、実質的に、2つのキーを順に入力する時間で13のキーを入力することができる。このため、1つ又は複数のキーを入力するのに例えば0.3秒必要である場合には(1動作にかかる時間が0.3秒である場合には)、0.6秒間で「そっきたいかい」の文字列を入力することができ、通常の101キーボードや109キーボードを用いて同じ文字を入力する場合と比べて、早く文字を入力することができる。また、手書きの速記では文字データとして保存することができないが、本実施形態では、キーボードを用いた速記を実現することができ、文字データとして保存することができる。
また、本実施形態の文字入力システム1では、例えば、MIDIキーボード2Aおよび2Bの左側領域又は右側領域の一方の領域のみを用いて、全ての仮名文字を入力することができる。左側領域の11文字に対応する各キーは、左手の指が届く位置に配置され、最も離れている文字同士でも、左手のみで同時に入力することができる。右側領域も同様である。このため、片手のみで様々な仮名文字を入力することができ、片手が不自由な人でも文字を入力することができる。
また、本実施形態では、MIDIキーボード2を用いるため、押下されたキーの種類に加えて、キーの押下強度、押下時間に基づいて、入力文字を判別することができる。このため、キーの入力の仕方によって入力文字を変えることができ、少ないキーでも様々な文字を入力することができる。
また、本実施形態では、MIDIキーボード2を用いるため、ユーザによって入力されたキーに応じたMIDI信号に基づいて、他の音楽再生プログラムを用いて音を出力することができる。これにより、音で文字を認識することができ、単なる文字入力を超えて音でユーザを楽しませることができる。また、MIDI信号をMIDIファイルとして保存することができ、リアルタイムでMIDIキーボードを用いて入力した音声情報を保存することができる。これにより、文字情報として保存するのみならず、音声情報として保存することができ、保存したMIDIファイルを楽器等に接続して音を再生することができる。
また、本実施形態の情報処理装置3は、MIDI信号に応じたMIDIファイルを保存したり、保存されたMIDIファイルを読み込んで文字情報に変換したりすることができる。このため、例えば、情報処理装置3の第1ユーザは、他の第2ユーザとMIDIファイルを交換することで、第2ユーザが保存したMIDIファイルを読み込み、文字情報に変換することができる。これにより、第1ユーザと第2ユーザとは、MIDIファイル(音声データ)を用いて文字情報を交換することができる。MIDIファイルは音声信号を記憶したものであるため、第3者は、容易には文字情報として認識することができない。このため、第1ユーザと第2ユーザとは互いにMIDIファイルを暗号文として交換することができる。また、MIDIキーボードの各キーと文字の対応関係を記憶した対応表(例えば図4〜図13の対応表)を第1ユーザと第2ユーザとの間で予め定めることにより、これらの対応表を暗号キーとして用い、MIDIファイルを暗号文として用いて、第1ユーザと第2ユーザとの間で暗号通信を行うことができる。
(変形例)
以上、本実施形態の文字入力システム1について説明したが、文字入力システム1は上述した例に限られない。
例えば、上記実施形態では、図3〜図13に示したように、各キーにアルファベットの文字を割り当て、アルファベット文字と仮名文字とを対応付けしたが、各キーのアルファベット文字の割り当て、仮名文字との対応付けはこれに限られない。
図18は、他の実施形態におけるMIDIキーボード2の各キーへのアルファベットの割り当ての一例を示す図である。図19は、他の実施形態におけるアルファベット文字と仮名文字との対応付けの一例を示す図である。図18では、各キーに図3で示した文字とは異なる文字が割り当てられている。また、図19では、アルファベット文字と仮名文字との対応付けが図5とは異なっている。この場合においても、図6〜図13で示したように、特殊な文字又は文字列(濁音、半濁音、小文字、撥音、促音、図13の文字列)に対して、1又は複数のアルファベット文字が設定される。
また、文字に限らず、数字や記号、エンターキー、シフトキー、Caps Lockキー、コントロールキー、オルトキー、タブキー、ファンクションキー、カーソルキー、エスケープキー、漢字変換キー、入力文字変換キー、無変換キー、ナンバーロックキー、バックスペースキー、ディレートキー、ページアップキー、ページダウンキー、ホームキー、エンドキー、四則演算キー、半角全角キー、コンテキストメニューキー、ウィンドウズ(登録商標)キーなどが入力されてもよい。また、入力文字が数字や記号や作業命令のショートカットキーに変換されてもよい。
例えば、上記実施形態では、2つのMIDIキーボード2が用いられたが、他の実施形態では、MIDI信号を出力可能な1つのキーボードが用いられてもよいし、3つ以上のキーボードが用いられてもよい。例えば、複数のキーが横方向に並んだ行が、縦方向に3つ(上段の行、中段の行、下段の行)ある1つのキーボードを用いて、文字が入力されてもよい。また、上、中、下の3行に限らず、例えば、4つの行のキーを用いて文字が入力されてもよいし、上下2つの行のキーを用いて文字が入力されてもよい。
また、上記実施形態では、1つのMIDIキーボード2を左側領域および右側領域に分けた。他の実施形態では、ユーザの左手で入力されるキーボードと、ユーザの右手で入力されるキーボートとが、それぞれ別のキーボードであってもよい。この場合、左手用のキーボードとして1又は複数のキーボードが用いられ、右手用のキーボードとして1又は複数のキーボードが用いられてもよい。
また、上記実施形態では、MIDI信号を出力可能な音楽演奏用のMIDIキーボードを用いたが、MIDIキーボードに限らず他のキーボードが用いられてもよい。例えば、他の実施形態では、情報処理装置3が、打鍵されたキーの種類に加えて、打鍵強度(打鍵速度)や打鍵時間を判別可能な他のキーボードを用いて、文字が入力されてもよい。また、同時に複数のキーを入力可能なキーボードであればどのようなキーボードが用いられてもよい。
また、上記実施形態では、左側領域のキーと右側領域のキーとが同時に押下された場合、左側領域の優先処理として、左側領域のキーに対応する文字を先に配置し、右側領域のキーに対応する文字を後に配置した文字列を、入力文字として判定した。他の実施形態では、左側領域のキーと右側領域のキーとが同時に押下された場合、左側領域の優先処理として、左側領域のキーに対応する文字のみを、入力文字として判定してもよい。
また、MIDIキーボード2から所定の信号が出力された場合、所定の信号後の打鍵信号はメモや注釈として別枠に文字を入力してもよい。例えば、MIDIキーボード2からミュートを示す信号が出力された場合に、以後の打鍵信号は、メモや注釈、あるいは字幕入力として別枠に文字を入力してもよい。また、直前に入力した文字や情報を繰り返すキーが割り当てられ、当該キーが打鍵された場合に、直前に入力した文字や情報が再入力されてもよい。
また、上記実施形態では、MIDIキーボード2と情報処理装置3とがローカルで接続され、文字入力システム1が実現されるものとした。他の実施形態では、文字入力システム1は、物理的に離れた場所に配置された複数の装置によって構成されてもよい。例えば、MIDIキーボード2、情報処理装置3のMIDI信号受信部31、文字判定部32、設定部33は、物理的に異なる場所に配置され、各部がインターネット等のネットワークで接続されることにより、上記文字入力システムが構成されてもよい。
例えば、MIDIキーボードを備えるユーザ端末と、ユーザ端末からの情報に基づいて入力文字を判定するサーバと、アルファベットと仮名文字とを対応付けた対応表を記憶したデータベースとがインターネットで接続されることにより、上述した文字入力システムが構成されてもよい。この場合、ユーザ端末において入力された情報がインターネットを介してサーバに送信され、サーバは、インターネットを介してデータベースに接続し、ユーザ端末からの情報に応じた文字を判定する。そして、判定した文字をユーザ端末に返す。
また、上述した処理の一部又は全部は、複数のプロセッサによって行われてもよいし、専用回路によって行われてもよい。