JP2021009205A - 眼鏡レンズ - Google Patents

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Yuka Taketomi
由佳 武富
佐藤 哲夫
Tetsuo Sato
哲夫 佐藤
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Abstract

【課題】 防眩性に優れる眼鏡レンズを提供する。【解決手段】 眼鏡レンズ基材と、眼鏡レンズ基材上に配置される、ハードコート層と、を含み、眼鏡レンズ基材および前記ハードコート層の少なくとも一方が、式(A)で表される化合物、および、式(B)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種の染料を含む、眼鏡レンズ。【選択図】なし

Description

本開示は、眼鏡レンズに関する。
防眩性に優れる眼鏡レンズの研究が活発に行われており、特許文献1ではテトラアザポルフィリン化合物を用いた眼鏡レンズが開示されている。
特許第5778109号
本開示は、眼鏡レンズ基材と、眼鏡レンズ基材上に配置される、ハードコート層と、を含み、眼鏡レンズ基材およびハードコート層の少なくとも一方が、後述する式(A)で表される化合物、および、後述する式(B)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種の染料を含む、眼鏡レンズに関する。
眼鏡レンズの一実施形態の断面図である。 実施例1の眼鏡レンズ1の透過スペクトルである。 実施例2の眼鏡レンズ1の透過スペクトルである。 実施例3の眼鏡レンズ1の透過スペクトルである。 実施例4の眼鏡レンズ1の透過スペクトルである。 実施例5の眼鏡レンズ1の透過スペクトルである。 実施例6の眼鏡レンズ1の透過スペクトルである。
以下、本実施形態の眼鏡レンズについて詳述する。
眼鏡レンズとしては、防眩性に優れる眼鏡レンズが望まれている。本実施形態の眼鏡レンズでは、上記特性が得られる。
より具体的には、まず、人の目は一般的に、可視域と呼ばれる波長380〜780nmの範囲に感度を有する。防眩性を目的として可視域全体の透過率を下げた眼鏡レンズは、グレーとなるが、このような色は威圧感があり好まれないことがある。そこで、本開示の眼鏡レンズにおいては、所定の染料を用いることにより、人の目の感度が最も高い波長555nm付近の透過率を選択的に下げ、防眩性を維持しながら、色を薄くしたり、色の自由度を高めたりすることができる。
なお、本明細書において、「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
図1は、眼鏡レンズの一実施形態の断面図である。
図1に示す眼鏡レンズ10は、眼鏡レンズ基材12と、眼鏡レンズ基材12の片面上に配置されたハードコート層14とを含む。
なお、図1においては、ハードコート層14は眼鏡レンズ基材12に直接接触するように配置されているが、この形態には制限されず、後述するように、眼鏡レンズ基材12とハードコート層14との間に他の層(例えば、プライマー層)が配置されていてもよい。つまり、ハードコート層14は、眼鏡レンズ基材12上に直接配置されていてもよいし、他の層を介して間接的に眼鏡レンズ基材12上に配置されていてもよい。
また、図1においては、眼鏡レンズ基材12の片面にハードコート層14が配置されているが、眼鏡レンズ基材12の両面にハードコート層14が配置されていてもよい。
眼鏡レンズにおいては、眼鏡レンズ基材およびハードコート層の少なくとも一方が、後述する、式(A)で表される化合物(ローダミン類)、および、式(B)で表される化合物(エオシン類)からなる群から選択される少なくとも一種の染料を含む。
上記染料は、眼鏡レンズ基材およびハードコート層のいずれか一方のみに含まれていてもよいし、両方に含まれていてもよい。
以下では、まず、染料について詳述し、その後、眼鏡レンズを構成する各部材について詳述する。
<染料>
上述したように、眼鏡レンズにおいては、眼鏡レンズ基材およびハードコート層の少なくとも一方が、式(A)で表される化合物、および、式(B)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種の染料を含む。
なお、眼鏡レンズ基材およびハードコート層は、上記染料を2種以上含んでいてもよい。
式(A)中、Xは、式(1)で表される基、式(2)で表される基、または、式(3)で表される基を表す。式(1)〜式(3)中、*は結合位置を表す。
式(1)中、Ra1およびRa2は、それぞれ独立に、水素原子、または、アルキル基を表す。
a1およびRa2で表されるアルキル基の炭素数は特に制限されないが、眼鏡レンズの防眩性がより優れる点(以下、単に「所定の効果がより優れる点」ともいう。)で、1〜6が好ましく、1〜3がより好ましい。
は、アニオンを表す。アニオンの種類は特に制限されず、例えば、ハロゲンイオン(例えば、Cl、Br、および、I)、PF6−、RCO3−、SbF6−、および、AsF6−が挙げられる。なお、Rは、水素原子、または、置換基を有していてもよい炭化水素基を表す。
式(2)中、Ra3は、水素原子、または、アルキル基を表す。
a3で表されるアルキル基の炭素数は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、1〜6が好ましく、1〜3がより好ましい。
a4は、アルキル基を表す。Ra4で表されるアルキル基の炭素数は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、1〜6が好ましく、1〜3がより好ましい。
nは、0〜4の整数を表す。なかでも、所定の効果がより優れる点で、nは1〜3が好ましく、2がより好ましい。nが2の場合、Ra4で表される基は、後述するRa5に対して、メタ位に配置されることが好ましい。
a5は、−SO 、または、−COOを表す。
式(3)中、Ra4およびRa5は、それぞれ独立に、水素原子、または、アルキル基を表す。
a4およびRa5で表されるアルキル基の炭素数は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、1〜6が好ましく、1〜3がより好ましい。
Yは、Xが式(1)で表される基または式(3)で表される基である場合には式(4)で表される基を表し、Xが式(2)で表される基である場合には式(5)で表される基を表す。式(4)および式(5)中、*は結合位置を表す。
式(4)中、Ra8およびRa9は、それぞれ独立に、水素原子、または、アルキル基を表す。
a8およびRa9で表されるアルキル基の炭素数は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、1〜6が好ましく、1〜3がより好ましい。
式(5)中、Ra10は、水素原子、または、アルキル基を表す。
a10で表されるアルキル基の炭素数は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、1〜6が好ましく、1〜3がより好ましい。
a11は、アルキル基を表す。Ra11で表されるアルキル基の炭素数は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、1〜6が好ましく、1〜3がより好ましい。
mは、0〜4の整数を表す。なかでも、所定の効果がより優れる点で、mは1〜3が好ましく、2がより好ましい。mが2の場合、Ra11で表される基は、ベンゼン環中の窒素原子に結合する炭素原子に対して、オルト位に配置されることが好ましい。
a1は、Xが式(1)で表される基である場合には式(6)で表される基を表し、Xが式(2)で表される基である場合には式(7)で表される基を表し、Xが式(3)で表される基である場合には式(8)で表される基を表す。式(6)〜式(8)中、*は結合位置を表す。
また、Za2は、Xが式(1)で表される基または式(2)で表される基である場合には水素原子を表し、Xが式(3)で表される基である場合には式(7)で表される基を表す。
式(6)中、Ra12は、水素原子、アルキル基、または、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する基を表す。
なお、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基またはメタアクリロイル基を意味する。
a12で表されるアルキル基の炭素数は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、1〜6が好ましく、1〜3がより好ましい。
(メタ)アクリロイルオキシ基を有する基に含まれる(メタ)アクリロイルオキシ基の数は特に制限されず、1〜3が好ましい。
(メタ)アクリロイルオキシ基を有する基としては、少なくとも1つ以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するアルキル基が好ましく、式(9)で表される基がより好ましい。式(9)中、*は結合位置を表す。
式(9)中、pは0または1を表し、qは0〜2の整数を表す。
a16は、水素原子、または、メチル基を表す。
式(7)中、Ra13は、アルカリ金属原子を表す。アルカリ金属原子としては、例えば、ナトリウム原子、および、カリウム原子が挙げられる。
a14およびRa15は、それぞれ独立に、水素原子、または、アルキル基を表す。
a14およびRa15で表されるアルキル基の炭素数は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、1〜6が好ましく、1〜3がより好ましい。
つまり、Xが上記式(1)で表される基である場合、式(A)で表される化合物は式(A−1)で表される化合物に該当し、Xが式(2)で表される基である場合、式(A)で表される化合物は式(A−2)で表される化合物に該当し、Xが式(3)で表される基である場合、式(A)で表される化合物は式(A−3)で表される化合物に該当する。
式(B)中、Rb1〜Rb4は、それぞれ独立に、ハロゲン原子を表す。ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、および、ヨウ素原子が挙げられる。
b5およびRb6は、水素原子、または、アルカリ金属原子を表す。アルカリ金属原子としては、例えば、ナトリウム原子、および、カリウム原子が挙げられる。
上記式(A)で表される化合物の極大吸収波長の位置は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、510〜580nmの範囲に位置することが好ましく、520〜570nmの範囲に位置することがより好ましい。
上記式(B)で表される化合物の極大吸収波長の位置は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、510〜580nmの範囲に位置することが好ましく、520〜570nmの範囲に位置することがより好ましい。
眼鏡レンズの極大吸収波長の位置は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、510〜590nmの範囲に位置することが好ましく、520〜575nmの範囲に位置することがより好ましい。
眼鏡レンズ基材に上述した染料が含まれる場合、染料の含有量は、眼鏡レンズ全質量に対して、1×10−6〜1×10−1質量%が好ましい。
ハードコート層に上述した染料が含まれる場合、染料の含有量は、眼鏡レンズ全質量に対して、1×10−6〜1×10−1質量%が好ましい。
なお、上記染料の含有量とは、式(A)で表される化合物および式(B)で表される化合物の合計量に該当する。
染料が含まれる眼鏡レンズ基材の製造方法は特に制限されず、染料を含む染色液を用意して、上記染色液を眼鏡レンズ基材の表面にコーティングして加熱して、眼鏡レンズ基材を染色する方法(コート法)、加熱した上記染色液中に眼鏡レンズ基材を浸漬して、眼鏡レンズ基材を染色する方法(ディップ法)、および、眼鏡レンズを形成し得る材料(例えば、モノマー)と染料とを含む眼鏡レンズ形成用組成物を用いて眼鏡レンズ基材を形成する方法が挙げられる。
なお、上記染色液には、染料以外に、界面活性剤、バインダー、および、溶媒などの他の添加剤が含まれていてもよい。
上記コート法におけるコーティング方法としては、例えば、スピンコート法、ロールコート法、スプレーコート法、および、ディップコート法が挙げられる。
染色液のコート厚は特に制限されず、0.01〜10μmが挙げられる。
上記コート法において加熱する際の温度としては70〜180℃が好ましく、加熱時間としては10〜180分間が好ましい。
加熱方法としては、例えば、エアオーブン加熱、遠赤外線照射加熱、および、UV照射加熱が挙げられる。
なお、加熱の後、眼鏡レンズ基材を洗浄することにより、眼鏡レンズ基材表面上のコート層(塗布された染色液)を除去できる。
上記ディップ法においては、80〜95℃に加熱した染色液を用いることが好ましい。
浸漬終了後、眼鏡レンズ基材を水洗い、または、有機溶媒による拭き取りによって洗浄して、眼鏡レンズ基材の表面に付着した染色液を除去することが好ましい。
染料が含まれるハードコート層の製造方法は特に制限されず、染料を含む染色液を用意して、上記染色液をハードコート層付き眼鏡レンズ基材の表面にコーティングして加熱して、ハードコート層を染色する方法(コート法)、加熱した上記染色液中にハードコート層付き眼鏡レンズ基材を浸漬して、ハードコート層を染色する方法(ディップ法)、および、ハードコート層を形成し得る材料(例えば、モノマー)と染料とを含むハードコート層形成用組成物を用いてハードコート層を形成する方法が挙げられる。
コート法、および、ディップ法の詳細な手順は、上述した通りである。
なお、染料は眼鏡レンズの両面に含まれていても、どちらか一方の面に含まれていてもよい。しかし、加工しやすさや耐光性の点から、レンズの凹面側に含まれているのが好ましい。
<眼鏡レンズ基材>
眼鏡レンズ基材は、後述するハードコート層を支持する部材である。
眼鏡レンズ基材の種類は特に制限されず、プラスチック、無機ガラスなどから構成される通常の眼鏡レンズ基材が挙げられ、取扱い性に優れる点で、プラスチック眼鏡レンズ基材が好ましい。
プラスチック眼鏡レンズ基材の種類は特に制限されないが、例えば、凸面および凹面共に光学的に仕上げ、所望の度数にあわせて成形されるフィニッシュレンズ、凸面のみが光学面(球面、回転対象非球面、累進面など)として仕上げられているセミフィニッシュレンズ、セミフィニッシュレンズの凹面が装用者の処方に合わせて加工研磨されたレンズが挙げられる。
プラスチック眼鏡レンズ基材に含まれるプラスチック(いわゆる、樹脂)の種類は特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル樹脂、チオウレタン樹脂、アリル樹脂、エピスルフィド樹脂、ポリカーボネート、ウレタン樹脂、ポリエステル、ポリスチレン、ポリエ−テルサルホン、ポリ4−メチルペンテン−1、および、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート樹脂(CR−39)が挙げられる。なかでも、チオウレタン樹脂、エピスルフィド樹脂、および、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート樹脂が好適に用いられる。
なお、チオウレタン樹脂は、ポリイソシアネート化合物とポリチオール化合物とから得られる。
ポリイソシアネート化合物としては、m−キシリレンジイソシアネート、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタンと2,6−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタンとの混合物、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、および、トリレンジイソシアネートから選択される少なくとも一種を用いることが好ましい。
ポリチオール化合物として、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、1,2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン、および、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンとの混合物から選択される少なくとも一種を用いることが好ましい。
エピスルフィド樹脂は、エピスルフィド基(エピチオ基とも称する)を有するモノマー、または、このモノマーを含んだ混合モノマーの開環重合により得られる。エピスルフィド基を有するモノマーとしては、ビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィド、および、ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィドから選択される少なくとも一種を用いることが好ましい。
プラスチック眼鏡レンズ基材の厚さは特に制限されないが、取り扱い性の点から、1〜30mm程度の場合が多い。
プラスチック眼鏡レンズ基材の屈折率は特に制限されないが、1.50以上の場合が多く、1.60〜1.80が好ましく、1.60〜1.74がより好ましい。上記屈折率は、e線における屈折率である。
また、プラスチック眼鏡レンズ基材は透光性を有していれば無色でなくてもよく、紫外線吸収剤や、紫外域から赤外域にかけての特定の波長領域を吸収する染料を含んでいてもよい。
また、眼鏡レンズ基材は、ブルーイング剤、光安定剤、酸化防止剤などの添加剤を含んでいてもよい。
さらに、眼鏡レンズ基材は、上述した式(A)で表される化合物および式(B)で表される化合物以外の他の染料(以下、単に「他の染料」ともいう。)を含んでいてもよい。
他の染料としては、510〜580nmの範囲以外に極大吸収波長を有する染料が好ましい。式(A)で表される化合物および式(B)で表される化合物のいずれか一方と、上記染料とを併用すると、得られる眼鏡レンズの着色がより抑制される。
<ハードコート層>
ハードコート層は、眼鏡レンズ基材上に配置される層であり、眼鏡レンズ基材に耐擦傷性を付与する層である。
ハードコート層としては、JIS K5600において定められた試験法による鉛筆硬度で、「H」以上の硬度を示すものが好ましい。
ハードコート層としては、公知のハードコート層を用いることができ、例えば、有機系ハードコート層、無機系ハードコート層、および、有機−無機ハイブリッドハードコート層が挙げられ、眼鏡レンズの分野においては、有機−無機ハイブリッドハードコート層が一般的に使用されている。
ハードコート層は、重合性モノマーの重合体(重合性モノマーを重合させて得られる重合体)を含むことが好ましい。
重合性モノマーは特に制限されないが、例えば、後述する特定(メタ)アクリレートや、ラジカル重合性基を有するシルセスキオキサンや、多官能アクリレートや、エポキシ基を複数有する化合物や、オキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物が挙げられる。
また、ハードコート層は、後述する金属酸化物粒子などの無機成分を含んでいてもよい。
ハードコート層は、重合性モノマーを含むハードコート層形成用組成物を用いて形成される層であることが好ましい。
(リン酸基、および、スルホン酸基からなる群から選択される基を少なくとも1つ有する(メタ)アクリレート)
ハードコート層形成用組成物に含まれ得る重合性モノマーとして、リン酸基、および、スルホン酸基からなる群から選択される基(以後、単に「特定基」とも称する)を少なくとも1つ有する(メタ)アクリレート(以後、単に「特定(メタ)アクリレート」とも称する)が挙げられる。
なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。
特定基としては、リン酸基が好ましい。
特定(メタ)アクリレート中における特定基の数は1以上であればよく、2以上であってもよい。上限としては、例えば、5以下とすることができる。
特定(メタ)アクリレートは、単官能であっても、多官能であってもよい。なお、多官能とは、特定(メタ)アクリレートが2以上の特定基を有することを意味する。
リン酸基は、以下の式で表される基である。*は、結合位置を表す。
スルホン酸基は、以下の式で表される基である。
特定(メタ)アクリレートとしては、式(C)で表される化合物が好ましい。
式(C) CH=CRc1−COO−L−Rc2
c1は、水素原子またはメチル基を表す。
は、ヘテロ原子(例えば、酸素原子、窒素原子、および、硫黄原子)を含んでいてもよい2価の炭化水素基を表す。2価の炭化水素基の炭素数は特に制限されず、1〜10が好ましい。2価の炭化水素基としては、例えば、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、および、これらの基の組み合わせが挙げられ、ヘテロ原子を含んでいてもよいアルキレン基(例えば、−O−アルキレン基−)が好ましい。
c2は、リン酸基、および、スルホン酸基からなる群から選択される基を表す。
(ラジカル重合性基を有するシルセスキオキサン)
ハードコート層形成用組成物に含まれ得る重合性モノマーとして、ラジカル重合性基を有するシルセスキオキサンが挙げられる。
ラジカル重合性基としては、エチレン性不飽和結合を有する基が好ましい。エチレン性不飽和結合を有する基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、および、ビニル基が挙げられる。
なお、一般的に、シルセスキオキサン化合物とは、アルコキシシラン、クロロシラン、および、シラノールなどの3官能性シラン化合物を加水分解することで得られる式(D)で表される基本骨格を有するシラン化合物である。シルセスキオキサン化合物の構造としては、ランダム構造と呼ばれる不規則の形態のほかに、ラダー構造、かご型(完全縮合ケージ型)構造、および、不完全かご型構造(かご型構造の部分開裂構造体であって、かご型構造からケイ素原子のうちの一部が欠けた構造やかご型構造の一部のケイ素−酸素結合が切断された構造のもの)が知られている。
以下の式(D)中、Rは有機基を表す。
式(D) R−SiO3/2
ラジカル重合性基を有するシルセスキオキサン化合物の構造は特に制限されないが、上記ランダム構造、ラダー構造、かご型構造、および、不完全かご型構造のいずれであってもよく、また、複数種の構造の混合物であってもよい。
シルセスキオキサン化合物に含まれるラジカル重合性基当量は特に制限されないが、ハードコート層の硬度がより優れる点で、30〜500g/eq.が好ましく、30〜150g/eq.がより好ましい。
ラジカル重合性基を有するシルセスキオキサン化合物は、公知の方法にて合成してもよいし、市販品を用いてもよい。
(多官能アクリレート)
ハードコート層形成用組成物に含まれ得る重合性モノマーとして、特定(メタ)アクリレートおよびラジカル重合性基を有するシルセスキオキサンのいずれとも異なる多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートとは、(メタ)アクリロイル基を複数有する化合物である。(メタ)アクリロイル基の数は特に制限されないが、2〜6個が好ましく、2〜3個がより好ましい。
多官能(メタ)アクリレートとしては、式(E)で表される化合物が好ましい。
式(E) CH=CRe1−CO−Le1−CO−CRe2=CH
e1およびRe2は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
e1は、ヘテロ原子(例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子)を含んでいてもよい2価の炭化水素基を表す。2価の炭化水素基の炭素数は特に制限されず、1〜10が好ましい。2価の炭化水素基としては、例えば、ヘテロ原子を含んでいてもよい、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、および、これらの基の組み合わせが挙げられ、ヘテロ原子を含んでいてもよいアルキレン基が好ましい。
なかでも、酸素原子を含むアルキレン基が好ましく、−O−(Le2−O)−で表される基が好ましい。なお、Le2は、アルキレン基(好ましくは、炭素数1〜3)を表す。rは、1以上の整数を表し、1〜10の整数が好ましく、2〜5の整数がより好ましい。
(エポキシ基を複数有する化合物)
ハードコート層形成用組成物に含まれ得る重合性モノマーとして、エポキシ基を複数有する化合物(以後、単に「多官能エポキシ化合物」とも称する)が挙げられる。
エポキシ基とは、以下の式(F)で表される基である。Rは、水素原子またはアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、および、プロピル基)を表す。*は、結合位置を表す。
多官能エポキシ化合物には、エポキシ基が複数(2個以上)含まれる。エポキシ基の数は特に制限されないが、通常、2〜6個とすることができ、また2〜3個とすることができる。
多官能エポキシ化合物の種類は特に制限されず、公知の多官能エポキシ化合物が挙げられる。多官能エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、および、脂肪族グリシジルエーテル型エポキシ化合物が挙げられる。
(オキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物)
ハードコート層形成用組成物に含まれ得る重合性モノマーとして、オキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物が挙げられる。
オキセタニル基とは、以下の式(G)で表される基である。Rは、水素原子またはアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基)を表す。*は、結合位置を表す。
オキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物の構造は特に制限されないが、上記ランダム構造、ラダー構造、かご型構造、および、不完全かご型構造のいずれであってもよく、また、複数種の構造の混合物であってもよい。
シルセスキオキサン化合物に含まれるオキセタニル基当量は特に制限されないが、ハードコート層の硬度がより優れる点で、50〜500g/eq.が好ましく、150〜300g/eq.がより好ましい。
オキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物は、公知の方法にて合成してもよいし、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、東亞合成社製:OX−SQ TX−100、OX−SQ SI−20、OX−SQ HDXが挙げられる。
(金属酸化物粒子)
ハードコート層形成用組成物は、金属酸化物粒子を含んでいてもよい。
金属酸化物粒子の種類は特に制限されず、公知の金属酸化物粒子が挙げられる。金属酸化物粒子としては、例えば、Si、Al、Sn、Sb、Ta、Ce、La、Fe、Zn、W、Zr、In、および、Tiから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物の粒子が挙げられる。なかでも、取り扱い性の点で、金属酸化物粒子を、Siを含む酸化物の粒子(酸化ケイ素粒子)、Snを含む酸化物の粒子(酸化スズ粒子)、Zrを含む酸化物の粒子(酸化ジルコニウム粒子)、または、Tiを含む酸化物の粒子(酸化チタン粒子)が好ましい。
なお、金属酸化物粒子には、上記に例示した1種の金属(金属原子)のみが含まれていてもよいし、2種以上の金属(金属原子)が含まれていてもよい。
また、Si(ケイ素)は半金属に分類される場合があるが、本明細書ではSiを金属に含めるものとする。
金属酸化物粒子の平均粒径は特に制限されないが、例えば、1〜200nmが好ましく、5〜30nmがより好ましい。上記範囲内であれば、ハードコート層形成用組成物中での金属酸化物粒子の分散安定性がより優れる。
なお、上記平均粒径は、透過型電子顕微鏡にて20個以上の金属酸化物粒子の直径を測定して、それらを算術平均して求める。なお、金属酸化物粒子が真円状でない場合、長径を直径とする。
金属酸化物粒子の表面には、必要に応じて、各種官能基が導入されていてもよい。
(式(H)で表される加水分解性ケイ素化合物、その加水分解物、および、その加水分解縮合物からなる群から選択される少なくとも1種)
ハードコート層形成用組成物は、所定の効果がより優れる点で、式(H)で表される加水分解性ケイ素化合物、その加水分解物、および、その加水分解縮合物からなる群から選択される少なくとも1種(以後、単に「加水分解性ケイ素化合物類」とも称する)を含んでいてもよい。なお、加水分解性ケイ素化合物とは、ケイ素原子に加水分解性基が結合した化合物を意図する。
式(H) Rh1−L−Si(Rh2(Rh33−s
h1は、エポキシ基を表す。
エポキシ基の定義は、上述した通りである。
は、ヘテロ原子を含んでいてもよい2価の炭化水素基を表す。炭化水素基の炭素数は特に制限されず、1〜10が好ましい。2価の炭化水素基としては、例えば、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、および、これらの基の組み合わせが挙げられ、ヘテロ原子を含んでいてもよいアルキレン基が好ましい。
h2は、加水分解性基を表す。加水分解性基は、Si(ケイ素原子)に直結し、加水分解反応および/または縮合反応を進行し得る基である。加水分解性基としては、例えば、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アシルオキシ基、アルケニルオキシ基、および、イソシアネート基が挙げられる。
h3は、アルキル基を表す。Rh3で表されるアルキル基の炭素数は、1〜10が好ましい。
sは、1〜3の整数を表す。sは、3が好ましい。
加水分解性ケイ素化合物の加水分解物とは、加水分解性ケイ素化合物中の加水分解性基が加水分解して得られる化合物を意図する。なお、上記加水分解物は、加水分解性基のすべてが加水分解されているもの(完全加水分解物)であっても、加水分解性基の一部が加水分解されているもの(部分加水分解物)であってもよい。つまり、上記加水分解物は、完全加水分解物、部分加水分解物、または、これらの混合物であってもよい。
また、加水分解性ケイ素化合物の加水分解縮合物とは、加水分解性ケイ素化合物中の加水分解性基が加水分解し、得られた加水分解物を縮合して得られる化合物を意図する。なお、上記加水分解縮合物としては、すべての加水分解性基が加水分解され、かつ、加水分解物がすべて縮合されているもの(完全加水分解縮合物)であっても、一部の加水分解性基が加水分解され、一部の加水分解物が縮合しているもの(部分加水分解縮合物)であってもよい。つまり、上記加水分解縮合物は、完全加水分解縮合物、部分加水分解縮合物、または、これらの混合物であってもよい。
(その他成分)
ハードコート層形成用組成物は、上述した成分以外の成分を含んでいてもよい。
ハードコート層形成用組成物は、ラジカル重合開始剤を含んでいてもよい。ラジカル重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤および熱ラジカル重合開始剤が挙げられる。
ハードコート層形成用組成物は、カチオン重合開始剤を含んでいてもよい。カチオン重合開始剤としては、光カチオン重合開始剤および熱カチオン重合開始剤が挙げられる。
ハードコート層形成用組成物は、溶媒を含んでいてもよい。
溶媒としては、水であっても、有機溶媒であってもよい。
有機溶媒の種類は特に制限されず、例えば、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、アミド系溶媒、スルホン系溶媒、および、スルホキシド系溶媒が挙げられる。
ハードコート層形成用組成物は、必要に応じて、紫外線吸収剤、老化防止剤、塗膜調整剤、光安定剤、酸化防止剤、着色防止剤、染料、充填剤、および、内部離型剤などの種々の添加剤を含んでいてもよい。
ハードコート層形成用組成物は、上述した各種成分を含む。
ハードコート層形成用組成物の製造方法は特に制限されず、例えば、上述した成分を一括で混合してもよいし、分割して段階的に各成分を混合してもよい。
ハードコート層形成用組成物中における重合性モノマーの含有量は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、ハードコート層形成用組成物中の全固形分(ハードコート層構成成分)に対して、1〜100質量%が好ましく、5〜60質量%がより好ましい。
なお、全固形分(ハードコート層構成成分)とは、硬化処理によりハードコート層を構成する成分であり、溶媒は固形分に含まれない。また、成分が液状であっても、ハードコート層を構成する成分であれば、固形分として計算する。
ハードコート層形成用組成物中における金属酸化物粒子の含有量は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、ハードコート層形成用組成物中の全固形分に対して、10〜90質量%が好ましく、25〜75質量%がより好ましい。
ハードコート層形成用組成物に加水分解性ケイ素化合物類が含まれる場合、加水分解性ケイ素化合物類の含有量は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、ハードコート層形成用組成物中の全固形分に対して、0.5〜30質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
ハードコート層形成用組成物の好適態様の一つとしては、エポキシ基を複数有する化合物と、オキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物と、重合開始剤とを含むハードコート層形成用組成物(以下、単に「特定組成物」ともいう。)が挙げられる。
重合開始剤としては、カチオン重合開始剤を用いることが好ましく、光カチオン重合開始剤および熱カチオン重合開始剤を併用してもよい。
特定組成物中における多官能エポキシ化合物の含有量は特に制限されないが、ハードコート層の耐擦傷性および外観特性がより優れ、かつ、硬化反応速度が速いという点で、特定組成物中の全固形分(ハードコート層構成成分)に対して、1〜15質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
特定組成物中におけるオキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物の含有量は特に制限されないが、ハードコート層の耐擦傷性がより優れ、かつ、ハードコート層の応力が少ないという点で、特定組成物中の全固形分に対して、35〜70質量%が好ましく、35〜60質量%がより好ましい。
特定組成物中における重合開始剤の含有量は特に制限されないが、ハードコート層の耐擦傷性がより優れる点で、特定組成物中の全固形分に対して、0.1〜3.0質量%が好ましく、0.2〜1.5質量%がより好ましい。
特定組成物に金属酸化物粒子が含まれる場合、金属酸化物粒子の含有量は特に制限されないが、ハードコート層の耐擦傷性がより優れる点で、特定組成物中の全固形分に対して、25〜60質量%が好ましく、30〜50質量%がより好ましい。
ハードコート層形成用組成物に加水分解性ケイ素化合物類が含まれる場合、加水分解性ケイ素化合物類の含有量は特に制限されないが、ハードコート層と基材との密着性がより優れる点で、特定組成物中の全固形分に対して、10質量%未満が好ましく、9質量%未満がより好ましい。下限は特に制限されないが、1質量%以上が挙げられる。
多官能エポキシ化合物およびオキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物の合計質量に対する、オキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物の含有量は、ハードコート層の耐擦傷性および外観特性がより優れる点で、70質量%超が好ましく、80質量%以上がより好ましく、85質量%以上がさらに好ましい。上限は特に制限されないが、98質量%以下とすることができる。
特定組成物中の全固形分に対する、多官能エポキシ化合物およびオキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物の合計質量は特に制限されないが、ハードコート層の耐擦傷性が優れる点で、35〜70質量%が好ましい。
ハードコート層形成用組成物を用いたハードコート層の形成方法としては、ハードコート層形成用組成物を眼鏡レンズ基材上に塗布して塗膜を形成し、塗膜に対して光照射処理および加熱処理などの硬化処理を実施する方法が挙げられる。
硬化処理としては、光照射処理および加熱処理のいずれか一方のみを実施してもよいし、両方を実施してもよい。両方を実施する場合、光照射処理および加熱処理は、同時に実施してもよいし、一方を実施した後、他方を実施してもよい。
なお、塗膜を形成した後、必要に応じて、塗膜から溶媒を除去するために、加熱処理などの乾燥処理を実施してもよい。
ハードコート層形成用組成物を塗布する方法は特に制限されず、公知の方法(例えば、ディッピングコート法、スピンコート法、スプレーコート法、インクジェットコート法、および、フローコート法)が挙げられる。
眼鏡レンズ基材上に形成される塗膜の膜厚は特に制限されず、所定のハードコート層の膜厚となるような膜厚が適宜選択される。
光照射処理の条件は特に制限されず、使用される重合開始剤の種類によって適した条件が選択される。
光照射の際の光の種類は特に制限されないが、例えば、紫外線および可視光線が挙げられる。光源としては、例えば、高圧水銀灯が挙げられる。
光照射の際の積算光量は特に制限されないが、生産性および塗膜の硬化性の点で、100〜3000mJ/cmが好ましく、100〜2000mJ/cmがより好ましい。
加熱処理の条件は特に制限されず、使用される重合開始剤の種類によって最適な条件が選択される。
加熱温度は30〜100℃が好ましく、加熱時間は5〜360分が好ましい。
ハードコート層の膜厚は特に制限されないが、1μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましく、10μm以上がさらに好ましい。なお、膜厚の上限は、例えば、30μm以下とすることができる。
上記膜厚は平均膜厚であり、その測定方法としては、ハードコート層の任意の5点の膜厚を測定し、それらを算術平均して求める。
なお、ハードコート層は、ブルーイング剤、光安定剤、酸化防止剤などの添加剤を含んでいてもよい。
さらに、ハードコート層は、上述した式(A)で表される化合物および式(B)で表される化合物以外の他の染料を含んでいてもよい。
他の染料の好適態様としては、上述した通りである。
なお、眼鏡レンズ基材およびハードコート層の一方が、式(A)で表される化合物、および、式(B)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種の染料を含む場合、眼鏡レンズ基材およびハードコート層の他方が上記他の染料を含んでいてもよい。
<他の部材>
眼鏡レンズは、上述した眼鏡レンズ基材およびハードコート層以外の他の部材を含んでいてもよい。
他の部材としては、例えば、プライマー層、および、反射防止膜が挙げられる。
プライマー層は、眼鏡レンズ基材とハードコート層との間に配置される層であり、ハードコート層の眼鏡レンズ基材に対する密着性を向上させ、眼鏡レンズ基材に耐衝撃性を付与する層である。
プライマー層を構成する材料は特に制限されず、公知の材料を使用でき、例えば、主に樹脂が使用される。使用される樹脂の種類は特に制限されず、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリエステル、ビスマレイミド樹脂、および、ポリオレフィンが挙げられ、ウレタン樹脂が好ましい。
プライマー層は、上記樹脂以外の他の成分を含んでいてもよい。
他の成分としては、例えば、Si、Al、Sn、Sb、Ta、Ce、La、Fe、Zn、W、Zr、In、および、Tiから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物微粒子またはこれらの複合酸化物微粒子、加水分解性ケイ素化合物および/またはその加水分解縮合物、および、界面活性剤が挙げられる。
プライマー層の形成方法は特に制限されず、公知の方法を採用でき、例えば、所定の樹脂を含むプライマー層形成用組成物を眼鏡レンズ基材上に塗布して、必要に応じて硬化処理を施して、プライマー層を形成する方法が挙げられる。
プライマー層形成用組成物を塗布する方法は特に制限されず、例えば、ハードコート層形成用組成物を眼鏡レンズ基材上に塗布する方法で例示した方法が挙げられる。
プライマー層の厚さは特に制限されないが、0.3〜2μmが好ましい。
眼鏡レンズは、ハードコート層上に配置される反射防止膜をさらに含んでいてもよい。
反射防止膜は、入射した光の反射を防止する機能を有する層である。具体的には、380〜780nmの可視領域全域にわたって、低い反射特性(広帯域低反射特性)を有することができる。
反射防止膜の構造は特に制限されず、単層構造であっても、多層構造であってもよい。
反射防止膜としては、無機反射防止膜が好ましい。無機反射防止膜とは、無機化合物で構成される反射防止膜である。
多層構造の場合、低屈折率層と高屈折率層とを交互に積層した構造が好ましい。なお、高屈折率層を構成する材料としては、例えば、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、ニオブ、タンタル、または、ランタンの酸化物が挙げられる。また、低屈折率層を構成する材料としては、例えば、シリカの酸化物が挙げられる。
反射防止膜の製造方法は特に制限されないが、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、および、CVD法などの乾式法が挙げられる。
以下、上記形態に関して実施例および比較例によりさらに詳しく説明するが、これらの実施例によって何ら制限されるものではない。
<実施例1>
(ハードコート層形成用組成物1の調製)
ブチルセロソルブ(853g)、加水分解性ケイ素化合物として3−グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製:KBM403)(350g)、および、塗膜調整剤としてポリエーテル変性シリコーン(東レ・ダウコーニング(株)製:57 ADDITIVE)(10g)および(東レ・ダウコーニング(株)製:L7001)(10g)を加えて、さらに、0.1N塩酸水(74g)を加えて、得られた混合液を室温で12時間撹拌した。
得られた混合液に、さらに、メチルエチルケトン(573g)、メタノール分散コロイダルシリカ(日揮触媒化成(株)製:Oscal−1132、固形分濃度30質量%)(6127g)、多官能エポキシ化合物として1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス(株)製:デナコールEX−212)(104g)、および、オキセタニル基を有するシルセスキオキサン(東亞合成(株)製:OX−SQ TX−100)(1783g)を加えて、得られた混合液を6時間撹拌した。
その後、得られた混合液に、さらにヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(BASFジャパン(株):Tinuvin477)(130g)、光カチオン重合開始剤((株)ADEKA製:アデカオプトマーSP172)(58g)を加えて、得られた混合液を撹拌し、ハードコート層形成用組成物1を得た。
(ハードコート層形成用組成物2の調製)
上記で得られたハードコート層形成用組成物1を100g計量し、そこへ染料としてローダミン6G(東京化成工業製)(0.025g)を加えて、得られた混合液を撹拌し、ハードコート層形成用組成物2を得た。
(眼鏡レンズの作製)
まず、屈折率1.74のエピスルフィド樹脂であるプラスチック眼鏡レンズ基材(ニコン・エシロール社製、ニコンライト5AS、サイズ75φ、中心厚2mm)の両面に、屈折率1.5のプライマー層(厚さ:1.0μm)を形成した。
次に、得られたプラスチック眼鏡レンズ基材の凸面にスピンコーターにてハードコート層形成用組成物1をコーティングした後、80℃で20分間加熱して、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯(80W/cm)を用いて、塗膜に対してUV照射(積算光量:1200mJ/cm)を行い、硬化反応を行った。
次に、同じ基材の凹面にスピンコーターにてハードコート層形成用組成物2をコーティングした後、80℃で20分間加熱して、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯(80W/cm)を用いて、塗膜に対してUV照射(積算光量:1200mJ/cm)を行い、硬化反応を行った。さらに、100℃で60分間加熱して反応を促進させて、ハードコート層付きプラスチック眼鏡レンズ基材を得た。
次に、得られたハードコート層上に真空蒸着法により、厚さ約0.3μmの無機酸化物により形成される多層膜反射防止コートを施し、眼鏡レンズ1を得た。得られた眼鏡レンズ1の分光特性は図2の通りであり、極大吸収波長は535nmであった。
<実施例2>
(ハードコート層形成用組成物3の調製)
上記で得られたハードコート層形成用組成物1を100g計量し、そこへ染料としてAcid red92(東京化成工業製)(0.09g)を加えて、得られた混合液を撹拌し、ハードコート層形成用組成物3を得た。
(眼鏡レンズの作製)
まず、屈折率1.60のチオウレタン樹脂であるプラスチック眼鏡レンズ基材(ニコン・エシロール社製、ニコンライト3AS、サイズ75φ、中心厚2mm)の両面に、屈折率1.5のプライマー層(厚さ:1.0μm)を形成した。
次に、得られたプラスチック眼鏡レンズ基材の凸面にスピンコーターにてハードコート層形成用組成物1をコーティングした後、80℃で20分間加熱して、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯(80W/cm)を用いて、塗膜に対してUV照射(積算光量:1200mJ/cm)を行い、硬化反応を行った。
次に、同じ基材の凹面にスピンコーターにてハードコート層形成用組成物3をコーティングした後、80℃で20分間加熱して、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯(80W/cm)を用いて、塗膜に対してUV照射(積算光量:1200mJ/cm)を行い、硬化反応を行った。さらに、100℃で60分間加熱して反応を促進させて、ハードコート層付きプラスチック眼鏡レンズ基材を得た。
次に、得られたハードコート層上に真空蒸着法により、厚さ約0.3μmの無機酸化物により形成される多層膜反射防止コートを施し、眼鏡レンズ2を得た。得られた眼鏡レンズ2の分光特性は図3の通りであり、極大吸収波長は570nmであった。
<実施例3>
(ハードコート層形成用組成物4(染料含有ハードコート層形成用組成物)の調製)
上記で得られたハードコート層形成用組成物1を100g計量し、そこへ染料としてAcid red94(東京化成工業製)(0.2g)を加えて、得られた混合液を撹拌し、ハードコート層形成用組成物4を得た。
(眼鏡レンズの作製)
まず、屈折率1.67のチオウレタン樹脂であるプラスチック眼鏡レンズ基材(ニコン・エシロール社製、ニコンライト4AS、サイズ80φ、中心厚2mm)の両面に、屈折率1.5のプライマー層(厚さ:1.0μm)を形成した。
次に、得られたプラスチック眼鏡レンズ基材の凸面にスピンコーターにてハードコート層形成用組成物1をコーティングした後、80℃で20分間加熱して、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯(80W/cm)を用いて、塗膜に対してUV照射(積算光量:1200mJ/cm)を行い、硬化反応を行った。
次に、同じ基材の凹面にスピンコーターにてハードコート層形成用組成物4をコーティングした後、80℃で20分間加熱して、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯(80W/cm)を用いて、塗膜に対してUV照射(積算光量:1200mJ/cm)を行い、硬化反応を行った。さらに、100℃で60分間加熱して反応を促進させて、ハードコート層付きプラスチック眼鏡レンズ基材を得た。
次に、得られたハードコート層上に真空蒸着法により、厚さ約0.3μmの無機酸化物により形成される多層膜反射防止コートを施し、眼鏡レンズ3を得た。得られた眼鏡レンズ3の分光特性は図4の通りであり、極大吸収波長は570nmであった。
<実施例4>
(ハードコート層形成用組成物5(染料含有ハードコート層形成用組成物)の調製)
上記で得られたハードコート層形成用組成物1を100g計量し、そこへ染料としてAcid red52(東京化成工業製)(0.035g)を加えて、得られた混合液を撹拌し、ハードコート層形成用組成物5を得た。
(眼鏡レンズの作製)
まず、屈折率1.74のエピスルフィド樹脂であるプラスチック眼鏡レンズ基材(ニコン・エシロール社製、ニコンライト5AS、サイズ75φ、中心厚2mm)の両面に、屈折率1.5のプライマー層(厚さ:1.0μm)を形成した。
次に、その基材の凸面にスピンコーターにてハードコート層形成用組成物1をコーティングした後、80℃で20分間加熱して、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯(80W/cm)を用いて、塗膜に対してUV照射(積算光量:1200mJ/cm)を行い、硬化反応を行った。
次に、同じ基材の凹面にスピンコーターにてハードコート層形成用組成物5をコーティングした後、80℃で20分間加熱して、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯(80W/cm)を用いて、塗膜に対してUV照射(積算光量:1200mJ/cm)を行い、硬化反応を行った。さらに、100℃で60分間加熱して反応を促進させて、ハードコート層付きプラスチック眼鏡レンズ基材を得た。
次に、得られたハードコート層上に真空蒸着法により、厚さ約0.3μmの無機酸化物により形成される多層膜反射防止コートを施し、眼鏡レンズ4を得た。得られた眼鏡レンズ4の分光特性は図5の通りであり、極大吸収波長は570nmであった。
<実施例5>
(染色液の調製)
染料としてローダミンB(東京化成工業製)(0.03g)、バインダー樹脂としてポリビニルアルコール(3g)、溶媒としてテトラヒドロフラン(96.7g)、および、界面活性剤としてL70001(東レ・ダウコーニング(株)製)(0.03g)を混合撹拌したものを染色液1とした。
(眼鏡レンズ基材の染色、および、眼鏡レンズの作製)
屈折率1.60のチオウレタン樹脂であるプラスチック眼鏡レンズ基材(ニコン・エシロール社製、ニコンライト3AS、サイズ75φ、中心厚2mm)の凹面にスピンコーターにて染色液1をコーティングした後、150℃にて1時間加熱し、染料をプラスチック眼鏡レンズ基材内に浸透させた。その後、プラスチック眼鏡レンズ基材を冷却して、さらに表面の樹脂層を取り除き、染料が含浸された眼鏡レンズ(染色レンズ)を得た。
次に、得られた染色レンズの両面に、屈折率1.50のプライマー層(厚さ:1.0μm)を形成した。
次に、その基材の両面にスピンコーターにてハードコート層形成用組成物1をコーティングした後、80℃で20分間加熱して、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯(80W/cm)を用いて、塗膜に対してUV照射(積算光量:1200mJ/cm)を行い、硬化反応を行った。さらに、100℃で60分間加熱して反応を促進させて、ハードコート層付きプラスチック眼鏡レンズ基材を得た。
次に、得られたハードコート層上に真空蒸着法により、厚さ約0.3μmの無機酸化物により形成される多層膜反射防止コートを施し、眼鏡レンズ5を得た。得られた眼鏡レンズ5の分光特性は図6の通りであり、極大吸収波長は565nmであった。
<実施例6>
(染色液の調製)
染料としてローダミン6G(東京化成工業製)(0.015g)およびFDN−001(極大吸収波長:754nm)(山田化学工業製)(0.15g)、バインダー樹脂としてポリビニルアルコール(3g)、溶媒としてテトラヒドロフラン(96.7g)、ならびに、界面活性剤としてL70001(東レ・ダウコーニング(株)製)(0.03g)を混合撹拌したものを染色液2とした。
(眼鏡レンズ基材の染色、および、眼鏡レンズの作製)
屈折率1.67のチオウレタン樹脂であるプラスチック眼鏡レンズ基材(ニコン・エシロール社製、ニコンライト4AS、サイズ80φ、中心厚2mm)の凹面にスピンコーターにて染色液2をコーティングした後、160℃にて1時間加熱し、染料をプラスチック眼鏡レンズ基材内に浸透させた。その後、プラスチック眼鏡レンズ基材を冷却して、さらに表面の樹脂層を取り除き、染料が含浸された眼鏡レンズ(染色レンズ)を得た。
次に、得られた染色レンズの両面に屈折率1.50のプライマー層(厚さ:1.0μm)を形成した。
次に、その基材の両面にスピンコーターにてハードコート層形成用組成物1をコーティングした後、80℃で20分間加熱して、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯(80W/cm)を用いて、塗膜に対してUV照射(積算光量:1200mJ/cm)を行い、硬化反応を行った。さらに、100℃で60分間加熱して反応を促進させて、ハードコート層付きプラスチック眼鏡レンズ基材を得た。
次に、得られたハードコート層上に真空蒸着法により、厚さ約0.3μmの無機酸化物により形成される多層膜反射防止コートを施し、眼鏡レンズ6を得た。得られた眼鏡レンズ6の分光特性は図7の通りであり、極大吸収波長は540nmであった。
上記実施例1〜6の態様を以下の表1にまとめて示す。
表1中、「基材」欄の「屈折率」欄は、眼鏡レンズ基材のe線における屈折率を表す。
表1中、「染料1」欄の「位置」欄は、染料1が含まれる部材を表し、「ハード」はハードコート層に染料1が含まれることを意味し、「基材」は眼鏡レンズ基材に染料1が含まれることを意味する。
表1中、「極大吸収波長」欄は、得られた眼鏡レンズの極大吸収波長を表す。
<評価>
本分野の専門家である3人の技術者が、得られた実施例1〜6の6種の眼鏡レンズについて防眩性について評価を行った。
晴れた日の屋外(照度10000lx)で風景を確認することにより防眩性を評価し、得られた眼鏡レンズにより眩さを低減できることを確認した。
10 眼鏡レンズ
12 眼鏡レンズ基材
14 ハードコート層

Claims (7)

  1. 眼鏡レンズ基材と、
    前記眼鏡レンズ基材上に配置される、ハードコート層と、を含み、
    前記眼鏡レンズ基材および前記ハードコート層の少なくとも一方が、式(A)で表される化合物、および、式(B)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種の染料を含む、眼鏡レンズ。
    式(A)中、Xは、式(1)で表される基、式(2)で表される基、または、式(3)で表される基を表す。式(1)〜式(3)中、*は結合位置を表す。
    式(1)中、Ra1およびRa2は、それぞれ独立に、水素原子、または、アルキル基を表す。Aは、アニオンを表す。
    式(2)中、Ra3は、水素原子、または、アルキル基を表す。Ra4は、アルキル基を表す。nは、0〜4の整数を表す。Ra5は、−SO 、または、−COOを表す。
    式(3)中、Ra6およびRa7は、それぞれ独立に、水素原子、または、アルキル基を表す。
    Yは、Xが前記式(1)で表される基または式(3)で表される基である場合には式(4)で表される基を表し、Xが前記式(2)で表される基である場合には式(5)で表される基を表す。式(4)および式(5)中、*は結合位置を表す。
    式(4)中、Ra8およびRa9は、それぞれ独立に、水素原子、または、アルキル基を表す。
    式(5)中、Ra10は、水素原子、または、アルキル基を表す。Ra11は、アルキル基を表す。mは、0〜4の整数を表す。
    a1は、Xが前記式(1)で表される基である場合には式(6)で表される基を表し、Xが前記式(2)で表される基である場合には式(7)で表される基を表し、Xが前記式(3)で表される基である場合には式(8)で表される基を表す。式(6)〜式(8)中、*は結合位置を表す。
    式(6)中、Ra12は、水素原子、アルキル基、または、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する基を表す。
    式(7)中、Ra13は、アルカリ金属原子を表す。
    a2は、Xが前記式(1)で表される基または式(2)で表される基である場合には水素原子を表し、Xが前記式(3)で表される基である場合には前記式(7)で表される基を表す。
    a14およびRa15は、それぞれ独立に、水素原子、または、アルキル基を表す。
    式(B)中、Rb1〜Rb4は、それぞれ独立に、ハロゲン原子を表す。Rb5およびRb6は、水素原子、または、アルカリ金属原子を表す。
  2. 前記眼鏡レンズ基材が前記染料を含む、請求項1に記載の眼鏡レンズ。
  3. 前記眼鏡レンズ基材が、プラスチック眼鏡レンズ基材である、請求項2に記載の眼鏡レンズ。
  4. 前記眼鏡レンズ基材が、チオウレタン樹脂、又は、エピスルフィド樹脂を含む、請求項2または3に記載の眼鏡レンズ。
  5. 前記ハードコート層が前記染料を含む、請求項1に記載の眼鏡レンズ。
  6. 前記ハードコート層が、ハードコート層形成用組成物を用いて形成された層であり、
    前記ハードコート層形成用組成物が、エポキシ基を複数有する化合物と、オキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物と、重合開始剤と、を含む、請求項5に記載の眼鏡レンズ。
  7. 前記ハードコート層上に反射防止膜をさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ。
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