JP2021008330A - ごみ中継施設 - Google Patents
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Abstract
Description
一方、ごみ中継施設で大型コンテナに積み替えられる廃棄物は、水熱反応に適した廃棄物と水熱反応に適さない廃棄物が混在しており、また、当該混在の比率は、ごみ収集車が廃棄物を回収するルートによって大きく異なる。
従って、当該大型コンテナに収容された廃棄物を水熱処理装置に投入して水熱処理を行う場合、大型コンテナ毎に水熱処理装置から得られるスラリーの量が異なるため、安定したメタン発酵や発電が困難となる恐れがある。
(ごみ収集システム)
以下、第一実施形態のごみ中継施設について、図1〜図3を参照して説明する。図1に示すように、ごみ収集システムは、一つの二次処理施設(例えば、各自治体に設置されたリサイクルセンター)2と、複数のごみ中継施設1Aとを有している。つまり、ごみ中継施設1Aは、一つの二次処理施設2に対して、複数個所に設けられている。各ごみ中継施設1Aは、それぞれのごみ中継施設1Aに設定された所定のエリアA内で、複数のごみ収集車Mによって収集されたごみが搬入される。
なお、ごみ収集車Mで収集したごみ(廃棄物)の有機物の割合が所定割合以上含まれることが「確定」できる場合とは、例えば、ごみ収集車Mの作業員が、収集するごみを全て現認したところ、生ごみしかなかった場合など、当該有機物が所定割合以上含まれることが事実である場合である。一方、ごみ収集車Mで収集したごみ(廃棄物)の有機物が所定割合以上含まれることが「推定」できる場合とは、ごみ収集車Mの収集ルートや重量測定などのデータによれば、当該有機物の量が所定量以上含まれることが高い確度で確からしい場合である。また、「所定割合」は、水熱処理装置が効率的に水熱処理を行うことができる割合であって、水熱処理装置の種類や水熱処理の条件によって適宜設定することができる。例えば、水熱処理装置に投入されるごみ全体のうち、体積または重量で6割(60%)以上の有機物を含む場合に処理効率が良い場合には、所定割合を6割と設定してよい。
図2、図3に示すように、ごみ中継施設1Aは、第一のホッパ11Aと、第二のホッパ21Aと、充填装置30Aと、第一の貯留タンク12Aと、第二の貯留タンク22Aと、を備えている。
コンパクタ31は、第一のホッパ11A及び第二のホッパ21Aに対して、一つのみが設けられている。コンパクタ31は、第一のホッパ11A及び第二のホッパ21Aの下流側に配置されている。コンパクタ31は、中空箱状の容器31aと、容器31a内に設けられたプッシャー(図示無し)とを備えている。
第一のごみT1を圧縮して第一の貯留タンク12Aに収容する場合、移動台33の移動により、第一の貯留タンク12Aがコンパクタ31に対向する位置に配置される。第二のごみT2を圧縮して第二の貯留タンク22Aに収容する場合、移動台33の移動により、第二の貯留タンク22Aがコンパクタ31に対向する位置に配置される。当該対向する位置に配置された場合、第一の貯留タンク12Aまたは第二の貯留タンク22Aは、それぞれコンパクタ31の内部と連通した状態で接続される。
図2に示すように、第一の貯留タンク12Aは、運搬車両80に搭載して移送可能である。運搬車両80は、第一のごみT1が詰め込まれた第一の貯留タンク12Aを搭載し、ごみ中継施設1A内に設置されたコンテナ置場5に第一の貯留タンク12Aを移送する。コンテナ置場5には、複数の第一の貯留タンク12Aが保管可能である。
ごみ中継施設1Aの敷地内には、投入されたごみ(廃棄物)を水熱反応で可溶化してスラリーと可溶化されなかった残存物を排出する水熱処理装置50と、水熱処理装置50で得られたスラリーをメタン発酵させてメタンガスを生産するメタン発酵装置60が設けられている。
水熱処理装置50の処理状況に応じて、処理装置ホッパ53から処理装置本体51内に第一の貯留タンク12Aに詰め込まれた第一のごみT1が投入される。第一のごみT1が投入された処理装置本体51内には、蒸気供給部(図示無し)により高温高圧の蒸気が供給される。水熱処理装置50は、高温高圧の蒸気により、所定の条件下で、第一のごみT1に水熱反応を生じさせる。
残存物102は、第二のホッパ21Aに搬送されるので再び水熱処理装置50に投入されることはない。したがって、水熱処理装置50を効率よく稼働することができる。
ごみ中継施設1Aでは、第一のごみT1を受ける第一のホッパ11Aと、第二のごみT2を受ける第二のホッパ21Aと、が別々に設けられている。そして、有機物を所定割合以上含むと確定又は推定された第一のごみT1のみが、第一の貯留タンク12Aに貯留され、水熱処理装置50に投入される。その結果、水熱処理装置50における水熱処理の際に、有機物の少ない第二のごみT2が含まれないように、有機物の多い第一のごみT1を選択的に投入することができる。これにより、多量の有機物が水熱処理装置50に投入され、水熱処理を効率良く行うことができる。したがって、水熱処理装置50における廃棄物の処理効率を高めることができる。
なお、上記第一実施形態では、メタン発酵装置60と、水熱処理装置50と、搬送管70と、をごみ中継施設1A内に設けるようにした。しかしながら、ごみ中継施設1Aは、このような構成に限られない。例えば、図4に示すように、メタン発酵装置60と、水熱処理装置50と、搬送管70とを、ごみ中継施設1Aとは別に設けた施設B内に設けるようにしてもよい。
次に、第二実施形態について説明する。なお、第二実施形態においては、上記第一実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。第二実施形態では、充填装置と貯留タンクを兼ねる第一及び第二の回転ドラムを有する点で第一実施形態と異なっている。
図5に示すように、ごみ中継施設1Bは、第一のホッパ11Bと、第二のホッパ21Bと、第一の回転ドラム91Bと、第二の回転ドラム92Bと、を備えている。
ごみ中継施設1Bでは、充填装置30Bである第一の詰込装置34(第一の充填装置)と、第一の貯留タンク12Bとが一体となるように構成されて第一の回転ドラム91Bが形成される。また、充填装置30Bである第二の詰込装置35(第二の充填装置)と、第二の貯留タンク22Bとが一体となるように構成されて第二の回転ドラム92Bが形成される。第一の回転ドラム91B及び第二の回転ドラム92Bは、回転することにより投入されたごみ(廃棄物)を圧縮しながら貯留する。
上記第二実施形態において、ごみ中継施設1Bは、第一の回転ドラム91B及び第二の回転ドラム92Bを一台ずつ備えるようにしたが、各々の台数はそれぞれ複数台であってもよい。
また、上記第二実施形態においても、第一実施形態の変形例と同様に、メタン発酵装置60と、水熱処理装置50と、搬送管70とは、ごみ中継施設1Bとは別に設けた施設内に設けるようにしてもよい。
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1A、1B…中継施設
2…二次処理施設
5…コンテナ置場
11A、11B…第一のホッパ
11g、21g…ゲート
12A、12B…第一の貯留タンク
13、23…コンテナ
21A、21B…第二のホッパ
21g…ゲート
22A、22B…第二の貯留タンク
30A、30B…充填装置
31…コンパクタ
31a…容器
33…移動台
34…第一の詰込装置
35…第二の詰込装置
50…水熱処理装置
51…処理装置本体
53…処理装置ホッパ
60…メタン発酵装置
61…発酵タンク
70…搬送管
80…運搬車両
83…残存物搬送コンベヤ
85…搬送手段
91B…第一の回転ドラム
92B…第二の回転ドラム
93、94…ドラムハウジング
O…中心軸
93a…投入口
93b…縮径部
93c…排出口
93d…開閉扉
95,96…内部羽根
97…支持ローラ
98…台座
101…スラリー
102…残存物
A…エリア
B…施設
M…収集車
M1…第一のごみ収集車
M2…第二のごみ収集車
T1…第一のごみ
T2…第二のごみ
Claims (5)
- 有機物を所定割合以上含むと確定又は推定される第一のごみを搬送する第一のごみ収集車から前記第一のごみを受ける第一のホッパと、
有機物を前記所定割合未満含むと確定又は推定される第二のごみを搬送する第二のごみ収集車から前記第二のごみを受ける第二のホッパと、
前記第一のホッパに対応し、前記第一のごみを貯留可能な第一の貯留タンクと、
前記第二のホッパに対応し、前記第二のごみを貯留可能な第二の貯留タンクと、
前記第一のホッパで受けた前記第一のごみ又は前記第二のホッパで受けた前記第二のごみを、対応する前記第一の貯留タンク又は前記第二の貯留タンクへそれぞれ充填する充填装置と
を有し、
前記第一の貯留タンクに貯留された前記第一のごみは水熱処理装置に投入されるごみ中継施設。 - 前記水熱処理装置は、前記第一のごみに対して水熱処理を実行し、前記第一のごみに含まれる前記有機物を液化したスラリーと残存物とを排出し、
前記残存物は、前記第二のホッパへ搬送される請求項1に記載のごみ中継施設。 - 前記充填装置は、前記第一のごみ又は前記第二のごみを圧縮して対応する前記第一の貯留タンク又は前記第二の貯留タンクへ充填するコンパクタであり、
前記第一の貯留タンク及び前記第二の貯留タンクは、前記コンパクタに接続可能なコンテナであり、
前記コンテナは、車両で移送可能である請求項2に記載のごみ中継施設。 - 前記充填装置は、前記第一のホッパで受けた前記第一のごみを圧縮する第一の充填装置と、前記第二のホッパで受けた前記第二のごみを圧縮する第二の充填装置とを備え、
前記第一の充填装置と前記第一の貯留タンクとを含んで第一の回転ドラムが形成され、
前記第二の充填装置と前記第二の貯留タンクとを含んで第二の回転ドラムが形成され、
前記第一の回転ドラム及び前記第二の回転ドラムは、回転することにより前記圧縮を行う請求項2に記載のごみ中継施設。 - 前記スラリーをメタン発酵させるメタン発酵装置と、
前記水熱処理装置と、
前記水熱処理装置と前記メタン発酵装置とを接続し、前記水熱処理装置が排出した前記スラリーを前記メタン発酵装置へ搬送する搬送管と
をさらに有し、
同一施設内で前記水熱処理と前記メタン発酵とを行う請求項2から請求項4のいずれか一項に記載のごみ中継施設。
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