JP2021005818A - 電力増幅回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力電力の増大に伴う線形性の劣化を抑制することができる電力増幅回路を提供する。【解決手段】電力増幅回路は、入力信号を増幅する増幅トランジスタと、増幅トランジスタのベースに直列接続される抵抗素子と、エミッタ又はソースから増幅トランジスタのベースに抵抗素子を通じてバイアス電流を供給するバイアストランジスタと、増幅トランジスタのベースに供給されるバイアス電流の変動に追随するようにバイアストランジスタのベース電圧又はゲート電圧を変動させる帰還回路と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電力増幅回路に関する。
携帯電話などの移動通信端末においては、基地局へ送信するRF(Radio−Frequency)信号を増幅する電力増幅回路が用いられている。電力増幅回路は、例えば入力信号を増幅するバイポーラトランジスタと、バイポーラトランジスタの動作点を決めるバイアス回路と、を備えている。バイポーラトランジスタは、素子の温度が上昇するとコレクタ電流が増加し、これによりさらに温度が上昇してコレクタ電流が増加するという熱的な正帰還特性を有する。
このような温度上昇によるコレクタ電流の増加を抑制するため、例えば特許文献1には、バイポーラトランジスタのベースとバイアス回路との間に抵抗素子(以下、バラスト抵抗とも呼ぶ。)が挿入された電力増幅回路が開示されている。当該構成では、バラスト抵抗における電圧降下によりベース電圧の上昇が抑制されるため、結果としてコレクタ電流の増加もまた抑制される。
特開2018−98766号公報
しかしながら、入力信号の電力が増大すると、入力信号の交流的な電圧波形に伴って、バイアス回路から供給されるバイアス電流の平均値が増加する。バイアス電流の増加により、バラスト抵抗における電圧降下が過度に大きくなり、バイポーラトランジスタのベース電圧が必要以上に低下する。これにより、バイポーラトランジスタにおける所望の動作点が満たされなくなり、コレクタ電流の振幅がベース電流の振幅に伴わず、信号増幅の線形性が劣化し得る。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、入力電力の増大に伴う線形性の劣化を抑制することができる電力増幅回路を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の一側面に係る電力増幅回路は、入力信号を増幅する増幅トランジスタと、増幅トランジスタのベースに直列接続される抵抗素子と、エミッタ又はソースから増幅トランジスタのベースに抵抗素子を通じてバイアス電流を供給するバイアストランジスタと、増幅トランジスタのベースに供給されるバイアス電流の変動に追随するようにバイアストランジスタのベース電圧又はゲート電圧を変動させる帰還回路と、を備える。
本発明によれば、入力電力の増大に伴う線形性の劣化を抑制することができる電力増幅回路を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る電力増幅回路の構成例を示す図である。 本発明の第1実施形態及び比較例に係る電力増幅回路において、RF信号の出力電力とバイアス電流との関係を示すグラフである。 本発明の第1実施形態及び比較例に係る電力増幅回路において、RF信号の出力電力とバイアス電圧との関係を示すグラフである。 本発明の第1実施形態及び比較例に係る電力増幅回路において、RF信号の出力電力とトランジスタのベース・エミッタ間電圧との関係を示すグラフである。 本発明の第1実施形態及び比較例に係る電力増幅回路において、RF信号の出力電力と電力利得との関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る電力増幅回路の構成例を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る電力増幅回路の構成例を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る電力増幅回路の構成例を示す図である。 本発明の第5実施形態に係る電力増幅回路の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電力増幅回路の構成例を示す図である。本実施形態に係る電力増幅回路100は、例えば携帯電話等の移動体通信機に搭載され、基地局に送信される無線周波数(RF:Radio−Frequency)信号の電力を増幅するために用いられる。電力増幅回路100は、例えば、2G(第2世代移動通信システム)、3G(第3世代移動通信システム)、4G(第4世代移動通信システム)、5G(第5世代移動通信システム)、LTE(Long Term Evolution)−FDD(Frequency Division Duplex)、LTE−TDD(Time Division Duplex)、LTE−Advanced、及びLTE−Advanced Pro等の通信規格の送信信号を増幅する。RF信号の基本波帯域は、例えば数百MHz〜数十GHz程度である。なお、電力増幅回路100が増幅する信号の通信規格及び周波数はこれらに限られない。
図1に示されるように、電力増幅回路100は、例えばトランジスタ110、バイアス回路120、帰還回路130、キャパシタC1,C2、インダクタL1,L2、及び抵抗素子R1を備える。
トランジスタ110(増幅トランジスタ)は、RF信号RFin(入力信号)を増幅してRF信号RFoutを出力する。トランジスタ110は、例えばヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT:Heterojunction Bipolar Transistor)等のバイポーラトランジスタにより構成される。
トランジスタ110は、コレクタにインダクタL1を経由して電源電圧Vccが供給され、ベースにキャパシタC1を経由してRF信号RFinが供給され、エミッタが接地に接続される。トランジスタ110のベースには、バイアス回路120からバイアス電流がインダクタL2及び抵抗素子R1を経由して供給される。これにより、トランジスタ110のコレクタから、RF信号RFinを増幅したRF信号RFoutが出力される。
バイアス回路120は、トランジスタ110のベースにバイアス電流又はバイアス電圧を供給することにより、トランジスタ110の動作点を決める。バイアス回路120は、例えば入力端子T1に供給される制御電流Icontに応じてバイアス電流又はバイアス電圧のレベルを調整することにより、トランジスタ110の動作点を調整する。制御電流Icontは、制御端子T2と入力端子T1とを接続する制御経路X1を流れる電流であり、制御端子T2に供給される基準電流Irefを含む。なお、本明細書において、入力端子T1や制御端子T2等の端子は、物理的な端子に限られず、経路上の仮想上の所定の点を含む。
バイアス回路120は、トランジスタ121〜123を備える。本実施形態では、トランジスタ121〜123は、例えばHBTにより構成され、バイポーラプロセスによりそれぞれ同一チップ上に製造される。
トランジスタ121は、コレクタとベースが接続され(以下、ダイオード接続とも呼ぶ)、コレクタに制御電流Icontが供給され、エミッタがトランジスタ122のコレクタに接続される。トランジスタ122は、ダイオード接続され、コレクタがトランジスタ121のエミッタに接続され、エミッタが接地に接続される。トランジスタ121のコレクタには、制御電流Icontに応じた電圧(例えば、2.6V程度)が生成される。
トランジスタ123(バイアストランジスタ)は、コレクタにバッテリ電圧Vbattが供給され、ベースがトランジスタ121のコレクタに接続され、エミッタがインダクタL2及び抵抗素子R1を経由してトランジスタ110のベースに接続される。トランジスタ123のベース電圧は、トランジスタ121に供給される制御電流Icontに応じて変動する。
上記構成により、バイアス回路120は、トランジスタ123のエミッタからトランジスタ123のベース電圧(すなわち、トランジスタ121のコレクタ電圧)に応じたバイアス電流Ibias1をトランジスタ110のベースに供給する。また、バイアス回路120は、トランジスタ123のエミッタからトランジスタ110のベースにバイアス電圧Vbを供給することにより、トランジスタ110の動作点を決める。なお、バイアス電圧Vbとは、抵抗素子R1のバイアス回路120側の一端における電圧であるものとする。制御電流Icontの詳細については後述する。
キャパシタC1は、一端にRF信号RFinが供給され、他端がトランジスタ110のベースに接続される。キャパシタC1は、RF信号に含まれる直流成分を遮断し、交流成分を通過させる。
インダクタL1は、一端に電源電圧Vccが供給され、他端がトランジスタ110のコレクタに接続される。インダクタL1は、RF信号が電源回路(不図示)側に回り込むことを抑制する。
キャパシタC2は、一端がトランジスタ123のエミッタに接続され、他端が接地に接続される。インダクタL2は、トランジスタ123のエミッタと抵抗素子R1との間に直列接続される。キャパシタC2及びインダクタL2は、RF信号がバイアス回路120側に回り込むことを抑制するフィルタ回路の機能を有する。なお、電力増幅回路100は、キャパシタC2及びインダクタL2の少なくともいずれか一方を備えていなくてもよい。
抵抗素子R1は、一端がインダクタL2を経由してバイアス回路120の出力端子(すなわち、トランジスタ123のエミッタ)に接続され、他端がトランジスタ110のベースに接続される。抵抗素子R1はトランジスタ110のベースに直列接続されたバラスト抵抗である。すなわちトランジスタ110は、素子の温度が上昇するとコレクタ電流が増加し、これによりさらに温度が上昇してコレクタ電流が増加するという熱的な正帰還特性を有する。トランジスタ110のベースにバラスト抵抗を設けると、当該バラスト抵抗の抵抗値とトランジスタ110のベース電流の積によって決まる電圧降下が生じる。従って、トランジスタ110のベース電流の増加に伴ってバラスト抵抗における電圧降下が大きくなるため、トランジスタ110のバイアス電圧が低下し、結果としてコレクタ電流の増加が抑制される。
しかしながら、RF信号RFinの電力が増大し、例えば最大出力付近になると、RF信号の交流的な電圧波形に伴ってバイアス回路120から供給されるバイアス電流Ibias1の平均値が増加し、すなわちトランジスタ110の平均ベース電流が増加する。平均ベース電流が増加すると、抵抗素子R1における電圧降下が過度に大きくなり、結果としてトランジスタ110のベース電圧が必要以上に低下する。このように、RF信号の出力電力が比較的大きい領域においては、トランジスタ110のベース・エミッタ間電圧Vbeが低下するため、電力利得が低下し、線形性が劣化し得る。
この問題に対処するため、本実施形態における電力増幅回路100は帰還回路130を備える。以下に帰還回路130の具体的な構成と作用について説明する。
帰還回路130は、トランジスタ110のベースに供給されるバイアス電流Ibias1の平均値の変動に応じて制御電流Icontに正帰還をかけることにより、トランジスタ123のベース電圧をバイアス電流Ibias1の変動に追随させる回路である。具体的に、帰還回路130は、検出回路140と、カレントミラー回路150と、オフセット回路160と、フィルタ回路170と、を備える。
検出回路140は、トランジスタ110のベースを流れるバイアス電流Ibias1の平均値の変動を検出し、バイアス電流Ibias1の平均値の変動に伴って変動する電流Iaを出力する回路である。検出回路140は、トランジスタ141及び抵抗素子R2を備える。
トランジスタ141(複製トランジスタ)は、例えばHBTにより構成される。トランジスタ141は、後述するトランジスタ151を経由してコレクタにバッテリ電圧Vbattが供給され、ベースが抵抗素子R2及びインダクタL2を経由してトランジスタ123のエミッタに接続され、エミッタが接地に接続される。
抵抗素子R2は、一端がインダクタL2を経由してトランジスタ123のエミッタに接続され、他端がトランジスタ141のベースに接続される。すなわち、抵抗素子R2は、トランジスタ141のベースに直列接続されたバラスト抵抗である。
トランジスタ141のベースには、トランジスタ110のベースに供給されるバイアス電流Ibias1に比例したバイアス電流Ibias2(第1電流)が供給される。これにより、トランジスタ141のコレクタには、バイアス電流Ibias2をhfe倍した電流Ia(第2電流)が流れる。すなわち、トランジスタ141は、トランジスタ110の増幅動作を模倣し、トランジスタ110のバイアス電流Ibias1を複製した電流Iaを出力する。なお、トランジスタ141のサイズは、トランジスタ110のサイズと同じであってもよく、異なっていてもよい。
なお、例えばトランジスタ110、キャパシタC1、抵抗素子R1、トランジスタ141、及び抵抗素子R2は、一つのセル200として形成されてもよい(図1破線参照)。図1では一つのセル200が図示されているが、電力増幅回路100は、セル200と同様の構成を有する複数のセルを備えていてもよい。
カレントミラー回路150は、検出回路140から出力される電流Iaに比例した電流Ib(第3電流)を生成し、制御経路X1に供給する。本実施形態において、カレントミラー回路150は、一対のトランジスタ151,152を備える。一対のトランジスタ151,152は、例えばPチャネルMOSFET(Metal−oxide−semiconductor Field−Effect Transistor)により構成される。
トランジスタ151(第1トランジスタ)は、ソースにバッテリ電圧Vbattが供給され、ゲートがドレインに接続され、ドレインが検出回路140におけるトランジスタ141のコレクタに接続される。トランジスタ151のソース・ドレイン間には、トランジスタ141のコレクタに流れる電流Iaと同量の電流が流れる。
トランジスタ152(第2トランジスタ)は、ソースにバッテリ電圧Vbattが供給され、ゲートがトランジスタ151のゲートに接続され、ドレインが制御経路X1に接続される。トランジスタ152のソース・ドレイン間には、トランジスタ151のソース・ドレイン間に流れる電流に比例した電流Ibが流れる。
トランジスタ152のサイズは、トランジスタ151のサイズより小さい。すなわち、トランジスタ152が流す電流Ibは、トランジスタ151が流す電流Iaより少ない。トランジスタ152とトランジスタ151のサイズ比は特に限定されないが、例えばトランジスタ141の利得をhfeとすると、トランジスタ152が流す電流Ibは、トランジスタ151が流す電流Iaの略hfe分の1倍であってもよい。この場合、トランジスタ152が流す電流Ibは、トランジスタ141のベースに供給されるバイアス電流Ibias2とほぼ同量となる。
上記構成により、カレントミラー回路150は、トランジスタ110のバイアス電流Ibias1に比例した電流Ibを制御経路X1に供給し、基準電流Irefに加える。
オフセット回路160は、カレントミラー回路150により制御経路X1に加えられる電流Ibから所定の電流Ic(第4電流)を引き抜く回路である。具体的に、オフセット回路160は、例えば電流源161を備える。電流源161は、一端が制御経路X1に接続され、他端が接地に接続される。電流源161が流す電流Icの電流量は、例えばRF信号RFinがトランジスタ110に供給されず、かつバイアス回路120の入力端子T1に基準電流Irefが供給された場合に、カレントミラー回路150から出力される電流Ibに相当する電流量であってよい。電流Ibから電流Icが引き抜かれることにより、RF信号の交流成分に起因せずに制御経路X1に加えられる電流が相殺されるため、制御経路X1への電流の過度な供給を抑制することができる。
フィルタ回路170は、制御端子T2とバイアス回路120の入力端子T1との間に設けられる。フィルタ回路170は、少なくともRF信号の基本波の周波数成分(例えば、数百MHz〜数十GHz程度)及びRF信号の変調波の周波数成分(例えば数MHz〜数十MHz程度)の信号を減衰させる周波数特性を有する。
具体的に、フィルタ回路170は、例えば少なくとも変調波の周波数以上の周波数の信号を減衰させるローパスフィルタ回路であってもよい。本実施形態におけるフィルタ回路170は、制御経路X1に直列接続された抵抗素子R3と、一端が制御経路X1に接続され、他端が接地に接続されたキャパシタC3と、を含む、いわゆるL型のローパスフィルタ回路である。なお、ローパスフィルタ回路の構成はこれに限定されず、例えばT型や、T型及びL型のフィルタ回路を組み合わせた構成であってもよい。
トランジスタ110のベースには、RF信号RFinが供給されているため、トランジスタ141のベースにも、抵抗素子R1及び抵抗素子R2を経由してRF信号が混入し得る。このようにしてバイアス電流Ibias2に含まれた交流成分は、カレントミラー回路150が制御経路X1に供給する電流Ibにも含まれることとなる。フィルタ回路170は、電流Ibに含まれた交流成分を、バイアス回路120に供給される前に減衰させる機能を有する。
上記構成により、本実施形態に係る電力増幅回路100では、RF信号RFinの電力増大に伴いトランジスタ110のバイアス電流Ibias1の平均値が増加すると、検出回路140が当該バイアス電流Ibias1の増加を検出し、バイアス電流Ibias1に比例する電流Iaを出力する。カレントミラー回路150は、電流Iaに比例し、かつ電流Iaより少ない電流Ibを基準電流Irefに加える。また、オフセット回路160は、基準電流Irefから電流Icを引き抜く。これにより、バイアス回路120の入力端子T1に供給される制御電流Icontは、Icont=Iref+Ib−Icにより与えられる。
制御電流Icontが増加すると、トランジスタ121のコレクタ・エミッタ間に流れる電流が増加するため、トランジスタ121のコレクタ電圧が上昇する。これにより、トランジスタ123のベース電圧、及びそれに伴いエミッタ電圧もまた上昇し、トランジスタ110のバイアス電圧Vbが上昇する。従って、RF信号の出力電力の増大に伴うトランジスタ110のベース電圧の低下が抑制され、線形性が向上する。
図2から図5は、図1に示される電力増幅回路100と比較例に係る電力増幅回路における様々な値のシミュレーション結果を示すグラフである。これらのグラフにおいて、実線は、電力増幅回路100における結果を示し、破線は比較例に係る電力増幅回路における結果を示す。比較例とは、図1に示される電力増幅回路100のうち帰還回路130を備えない構成である。
図2は、RF信号の出力電力とトランジスタ110のバイアス電流Ibias1との関係を示すグラフである。同図に示されるグラフにおいて、縦軸はトランジスタ110のバイアス電流Ibias1(A)を示し、横軸はRF信号の出力電力(dBm)を示す。
同グラフに示されるように、RF信号の出力電力が大きくなるに伴い、トランジスタ110のバイアス電流Ibias1が増加している。バラスト抵抗における電圧降下は、当該バラスト抵抗を流れるバイアス電流に比例する。従って、バラスト抵抗における電圧降下もまた、出力電力の増大に伴って大きくなる。
図3は、RF信号の出力電力とトランジスタ110のバイアス電圧Vbとの関係を示すグラフである。同図に示されるグラフにおいて、縦軸はトランジスタ110のバイアス電圧Vb(V)を示し、横軸はRF信号の出力電力(dBm)を示す。また、図4は、RF信号の出力電力とトランジスタ110のベース・エミッタ間電圧Vbeとの関係を示すグラフである。同図に示されるグラフにおいて、縦軸はトランジスタ110のベース・エミッタ間電圧Vbe(V)を示し、横軸はRF信号の出力電力(dBm)を示す。
図3において、比較例(破線)では、出力電力の増大に伴ってトランジスタ110のバイアス電圧Vbが低下している。これに加えて、出力電力の増大に伴ってバラスト抵抗における電圧降下もまた大きくなる。従って、トランジスタ110のベース・エミッタ間電圧Vbeは、図4に示されるように、出力電力の増大に伴って大きく低下する。
他方、本実施形態に係る電力増幅回路100(実線)では、図3に示されるように、出力電力が増大してもトランジスタ110のバイアス電圧Vbの低下が抑制され、ほぼ一定であることが分かる。これにより、バラスト抵抗における電圧降下分を差し引いても、図4に示されるように、トランジスタ110のベース・エミッタ間電圧Vbeの低下が比較例に比べて抑えられていることが分かる。
図5は、RF信号の出力電力とトランジスタ110の電力利得との関係を示すグラフである。同図に示されるグラフにおいて、縦軸はトランジスタ110の電力利得(dB)を示し、横軸はRF信号の出力電力(dBm)を示す。
図5に示されるように、本実施形態に係る電力増幅回路100(実線)によると、上述のとおりトランジスタ110のベース・エミッタ間電圧の低下が抑制されるため、比較例(破線)に比べて電力利得が低下し始める出力電力が増大している。同グラフから、電力増幅回路100によると、比較例に比べて線形性が向上していることが分かる。
なお、本実施形態に係る電力増幅回路100は、HBTとMOSFETを含んでおり、例えばBiFETプロセスやBiCMOSプロセスにより製造されてよい。BiFETとは、バイポーラトランジスタとFETとを同一チップに形成する製造プロセスである。BiCMOSとは、バイポーラトランジスタとCMOSとを同一チップに形成する製造プロセスである。
本実施形態に係る電力増幅回路100では、制御端子T2に定電流である基準電流Irefが供給される例が示されているが、制御端子T2には定電圧である基準電圧が供給されてもよい。この場合、制御端子T2から入力端子T1の間に抵抗素子等の素子が設けられ、基準電圧に応じた電流がトランジスタ121のコレクタに供給されてもよい。
本実施形態に係る電力増幅回路100では、RF信号の電力が1段階で増幅される構成が示されているが、本構成は、電力が2段階又はそれ以上の段階にわたって増幅される電力増幅回路に適用されてもよい。多段階で電力が増幅される電力増幅回路に本構成が適用される場合、本構成は例えば最終段の増幅器に適用されてもよい。最終段の増幅器では、他の段の増幅器に比べてRF信号の電力が大きくなるため、帰還回路130を備えることによる効果が大きい。この場合、他の段の増幅器は、帰還回路130を備えていなくてもよい。
図6は、本発明の第2実施形態に係る電力増幅回路の構成例を示す図である。なお、第2実施形態以降では、第1実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
図6に示されるように、第2実施形態に係る電力増幅回路100Aは、上述の第1実施形態に係る電力増幅回路100に比べて、帰還回路130の代わりに帰還回路130Aを備える。帰還回路130Aは、帰還回路130に比べてインダクタL3をさらに備え、カレントミラー回路150の代わりにカレントミラー回路150Aを備える。
インダクタL3は、バイアス回路120におけるトランジスタ123のエミッタと検出回路140におけるトランジスタ141のベースとの間に直列接続される。すなわち、インダクタL3は、抵抗素子R2と直列接続される。インダクタL3は、トランジスタ110に供給されるRF信号RFinが、抵抗素子R1を通じてトランジスタ141のベースに漏れ混むことを抑制する。
帰還回路130Aでは、フィルタ回路170が、制御経路X1上ではなくカレントミラー回路150Aにおけるトランジスタ151のゲートとトランジスタ152のゲートとの間に設けられる。このように、フィルタ回路170が設けられる位置は制御経路X1上に限られず、トランジスタ141の出力端子(すなわち、コレクタ)からカレントミラー回路150A及び制御経路X1を経由してバイアス回路120内のトランジスタ123のベースに至る経路上のいずれに設けられてもよい。本実施形態では、上述の第1実施形態に比べて、フィルタ回路170が備えるキャパシタC3のキャパシタンス値を小さくすることができる。
図7は、本発明の第3実施形態に係る電力増幅回路の構成例を示す図である。図7に示されるように、第3実施形態に係る電力増幅回路100Bは、上述の第1実施形態に係る電力増幅回路100に比べて、バイアス回路120の代わりにバイアス回路120Aを備え、帰還回路130の代わりに帰還回路130Bを備える。
バイアス回路120Aは、バイアス回路120に比べて、トランジスタ121,123の代わりにトランジスタ124,125を備える。トランジスタ124,125は、例えばNチャネルMOSFETにより構成される。
トランジスタ124は、ドレインとゲートが接続され、ソースがトランジスタ122のコレクタに接続される。トランジスタ125は、ドレインにバッテリ電圧Vbattが供給され、ゲートがトランジスタ124のドレインに接続され、ソースがインダクタL2及び抵抗素子R1を経由してトランジスタ110のベースに接続されるとともに、インダクタL2及び抵抗素子R2を経由してトランジスタ141のベースに接続される。これにより、トランジスタ125のソースから、制御電流Icontに応じたバイアス電流Ibias1,Ibias2が、それぞれトランジスタ110,141のベースに供給される。
MOSFETは、HBTに比べて低い閾値電圧で動作可能である。従って、バイアス回路120Aは、バイアス回路120に比べて低電圧で動作可能であり、バッテリの電力消費を低減できる。なお、バイアス回路120Aは、BiFETプロセスにより製造されてもよく、あるいは、トランジスタ122もまたMOSFETにより構成されてもよい。
帰還回路130Bは、帰還回路130に比べて、カレントミラー回路150の代わりにカレントミラー回路150Bを備える。カレントミラー回路150Bは、カレントミラー回路150に比べて、トランジスタ153,154をさらに備える。トランジスタ153,154は、例えばPチャネルMOSFETにより構成される。
トランジスタ153(第3トランジスタ)は、ソースがトランジスタ151のドレインに接続され、ゲートがドレインに接続され、ドレインがトランジスタ141のコレクタに接続される。トランジスタ154(第4トランジスタ)は、ソースがトランジスタ152のドレインに接続され、ゲートがトランジスタ153のゲートに接続され、ドレインが制御経路X1に接続される。すなわちトランジスタ153,154は、それぞれトランジスタ151,152とカスコード接続される。
カレントミラー回路150Bでは、トランジスタ151,152がそれぞれトランジスタ153,154とカスコード接続されることにより、トランジスタ151,152間におけるソース・ドレイン間電圧の差に起因する電流の誤差が抑制される。すなわち、カレントミラー回路150Bでは、トランジスタ151,152のソースにはいずれもバッテリ電圧Vbattが供給されているため、これらのソース電圧は等しい。また、トランジスタ151,152のドレイン電圧は、下段のトランジスタ153,154のゲート・ソース間電圧により固定される。これにより、トランジスタ151,152のソース・ドレイン間電圧が等しくなるため、トランジスタ152がトランジスタ151を流れる電流をミラーする精度が向上する。
上述のとおり、カレントミラー回路150Bは、カスコード接続されていてもよい。なお、カレントミラー回路150Bに含まれるトランジスタ151〜154と、バイアス回路120Aに含まれるトランジスタ124,125は、同じプロセスにより形成されてもよい。
図8は、本発明の第4実施形態に係る電力増幅回路の構成例を示す図である。図8に示されるように、第4実施形態に係る電力増幅回路100Cは、上述の第3実施形態に係る電力増幅回路100Bに比べて、帰還回路130Bの代わりに帰還回路130Cを備える。
帰還回路130Cは、帰還回路130Bに比べて、カレントミラー回路150Bの代わりにカレントミラー回路150Cを備える。カレントミラー回路150Cは、カレントミラー回路150Bに比べて、トランジスタ153,154の接続構成が異なる。
トランジスタ153(第3トランジスタ)は、ソースがトランジスタ151のドレインに接続され、ゲートがトランジスタ154のゲートに接続されるとともに制御電圧VGが供給され、ドレインがトランジスタ141のコレクタに接続される。トランジスタ154(第4トランジスタ)は、ソースがトランジスタ152のドレインに接続され、ゲートがトランジスタ153のゲートに接続されるとともに制御電圧VGが供給され、ドレインが制御経路X1に接続される。このような構成であっても、カレントミラー回路150Cは、カレントミラー回路150Bと同様の効果を得ることができる。
なお、図6に示される電力増幅回路100Aのように、カレントミラー回路150B,150C内にフィルタ回路170が設けられる場合、フィルタ回路170は、トランジスタ151のゲートとトランジスタ152のゲートとの間に設けられていてもよく、あるいはトランジスタ153のゲートとトランジスタ154のゲートとの間に設けられていてもよい。
図9は、本発明の第5実施形態に係る電力増幅回路の構成例を示す図である。図9に示されるように、第5実施形態に係る電力増幅回路100Dは、上述の第1実施形態に係る電力増幅回路100に比べて、バイアス回路120の代わりにバイアス回路120Bを備える。バイアス回路120Bは、バイアス回路120に比べて、トランジスタ126、抵抗素子R4,R5及びキャパシタC4をさらに備える。
トランジスタ126は、例えばHBTにより構成される。トランジスタ126は、コレクタが抵抗素子R5を経由してトランジスタ123のエミッタに接続され、ベースがトランジスタ122のベースに接続され、エミッタが接地に接続される。
抵抗素子R4は、トランジスタ126のコレクタとベースとの間に直列接続される。抵抗素子R5は、トランジスタ123のエミッタとトランジスタ126のコレクタとの間に直列接続される。キャパシタC4は、一端がトランジスタ126のベースに接続され、他端が接地に接続される。バイアス回路120Bの効果について以下に説明する。
トランジスタ110の出力電力の増大に伴い、トランジスタ123のエミッタからトランジスタ110のベースに供給されるバイアス電流Ibias1が増加し、トランジスタ123のエミッタ電圧が上昇しようとする。このとき、抵抗素子R4を通じてトランジスタ126のベース電圧もまた上昇するため、トランジスタ126がオン状態となる。トランジスタ126に電流が流れることにより、トランジスタ123のエミッタ電圧の過度な上昇が抑制される。
抵抗素子R4及びキャパシタC4は、トランジスタ110に入力されるRF信号RFinの基本波の周波数成分を減衰させ、変調波の周波数成分を通過させる周波数特性を有するローパスフィルタ回路として機能する。すなわち、RF信号RFinの基本波の周波数成分がトランジスタ126のコレクタに伝播すると、抵抗素子R4及びキャパシタC4が当該高周波成分を減衰させるフィルタ回路として機能することにより、トランジスタ126のベース電圧の変動が抑制される。これにより、バイアス回路120Bは、安定したバイアス信号をトランジスタ110に供給することができる。
また、トランジスタ123のエミッタ電圧が上昇しようとすると、抵抗素子R4を経由してトランジスタ122のベース電圧もまた上昇する。これにより、トランジスタ122に流れる電流が増加し、トランジスタ121のコレクタ電圧が低下する。これに伴い、トランジスタ121のコレクタに接続されたトランジスタ123のベース電圧が低下し、トランジスタ123を流れる電流が減少する。このような負帰還によっても、トランジスタ123のエミッタ電圧の過度な上昇が抑制される。
上述のとおり、本実施形態に係る電力増幅回路100Dによると、トランジスタ123のエミッタ電圧の過度な上昇を抑える負帰還が働くため、トランジスタ110のバイアス電圧Vbを安定的に供給することができる。
なお、バイアス回路120Bは、抵抗素子R5を備えていなくてもよい。また、バイアス回路120Bは、例えば図7に示されるバイアス回路120Aと同様に、MOSFETにより構成されるトランジスタ124,125を備えていてもよい。
以上、本発明の例示的な実施形態について説明した。電力増幅回路100,100A〜100Dは、入力信号を増幅する増幅トランジスタと、増幅トランジスタのベースに直列接続される抵抗素子と、エミッタ又はソースから増幅トランジスタのベースに抵抗素子を通じてバイアス電流を供給するバイアストランジスタと、増幅トランジスタのベースに供給されるバイアス電流の変動に追随するようにバイアストランジスタのベース電圧又はゲート電圧を変動させる帰還回路と、を備える。入力信号の出力電力が増大し、増幅トランジスタの平均バイアス電流が増加すると、バイアストランジスタのベース電圧又はゲート電圧が上昇し、結果として増幅トランジスタのベースに供給されるバイアス電圧が上昇する。従って、入力信号の出力電力の増大に伴う線形性の劣化を抑制することができる。
電力増幅回路100,100A〜100Dにおいて、帰還回路は、基準電流又は基準電圧が供給される制御経路と、バイアス電流に比例した第1電流を増幅して出力端子から第2電流を出力する複製トランジスタと、第2電流に比例するとともに第2電流より少ない第3電流を生成して制御経路に供給するカレントミラー回路と、複製トランジスタの出力端子からカレントミラー回路及び制御経路を経由してバイアストランジスタのベース又はゲートに至る経路上に設けられ、入力信号の基本波の周波数成分及び入力信号の変調波の周波数成分の信号を減衰させるフィルタ回路と、を備え、バイアストランジスタのベース電圧又はゲート電圧は、制御経路を流れる電流により制御される。これにより、基準電流又は基準電圧と、増幅トランジスタのバイアス電流に比例した第3電流が制御経路に供給されるため、増幅トランジスタのバイアス電流にバイアストランジスタのベース電圧又はゲート電圧を追随させることができる。また、電力増幅回路100,100A〜100Dは、フィルタ回路を備えることにより、カレントミラー回路が出力する第3電流に含まれる高周波成分を減衰させることができる。
電力増幅回路100,100A〜100Dにおいて、帰還回路は、所定の第4電流を制御経路から引き抜くオフセット回路を備える。オフセット回路が引き抜く第4電流の電流量は、入力信号が増幅トランジスタに供給されない状態においてカレントミラー回路から制御経路に供給される第3電流の電流量に相当する。これにより、入力信号の交流成分に起因せずに制御経路に加えられる電流が相殺されるため、制御経路への電流の過度な供給を抑制することができる。
電力増幅回路100Aにおいて、カレントミラー回路は、ベース又はゲートが互いに接続された第1トランジスタ及び第2トランジスタを備え、第1トランジスタのベース又はゲートと第2トランジスタのベース又はゲートとの間にフィルタ回路が設けられる。これにより、フィルタ回路が備えるキャパシタのキャパシタンス値を小さくすることができる。
電力増幅回路100B,100Cにおいて、カレントミラー回路は、ベース又はゲートが互いに接続された第1トランジスタ及び第2トランジスタと、第1トランジスタ及び第2トランジスタにそれぞれカスコード接続された第3トランジスタ及び第4トランジスタと、をさらに備える。これにより、第1トランジスタ及び第2トランジスタのソース・ドレイン間電圧が等しくなるため、第2トランジスタが第1トランジスタを流れる電流をミラーする精度が向上する。
以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更又は改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。即ち、各実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各実施形態が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
100,100A〜100D…電力増幅回路、110…トランジスタ、120,120A,120B…バイアス回路、121〜126…トランジスタ、130,130A〜130D…帰還回路、140…検出回路、141…トランジスタ、150…カレントミラー回路、151〜154…トランジスタ、160…オフセット回路、161…電流源、170…フィルタ回路、C1〜C4…キャパシタ、L1〜L3…インダクタ、R1〜R5…抵抗素子

Claims (6)

  1. 入力信号を増幅する増幅トランジスタと、
    前記増幅トランジスタのベースに直列接続される抵抗素子と、
    エミッタ又はソースから前記増幅トランジスタのベースに前記抵抗素子を通じてバイアス電流を供給するバイアストランジスタと、
    前記増幅トランジスタのベースに供給される前記バイアス電流の変動に追随するように前記バイアストランジスタのベース電圧又はゲート電圧を変動させる帰還回路と、を備える、電力増幅回路。
  2. 前記帰還回路は、
    基準電流又は基準電圧が供給される制御経路と、
    前記バイアス電流に比例した第1電流を増幅して出力端子から第2電流を出力する複製トランジスタと、
    前記第2電流に比例するとともに前記第2電流より少ない第3電流を生成して前記制御経路に供給するカレントミラー回路と、
    前記複製トランジスタの前記出力端子から前記カレントミラー回路及び前記制御経路を経由して前記バイアストランジスタのベース又はゲートに至る経路上に設けられ、前記入力信号の基本波の周波数成分及び前記入力信号の変調波の周波数成分の信号を減衰させるフィルタ回路と、を備え、
    前記バイアストランジスタの前記ベース電圧又はゲート電圧は、前記制御経路を流れる電流により制御される、
    請求項1に記載の電力増幅回路。
  3. 前記帰還回路は、所定の第4電流を前記制御経路から引き抜くオフセット回路をさらに備える、
    請求項2に記載の電力増幅回路。
  4. 前記所定の第4電流の電流量は、前記入力信号が前記増幅トランジスタに供給されない状態において前記カレントミラー回路から前記制御経路に供給される前記第3電流の電流量に相当する、
    請求項3に記載の電力増幅回路。
  5. 前記カレントミラー回路は、ベース又はゲートが互いに接続された第1トランジスタ及び第2トランジスタを備え、
    前記第1トランジスタのベース又はゲートと前記第2トランジスタのベース又はゲートとの間に前記フィルタ回路が設けられた、
    請求項2から4のいずれか一項に記載の電力増幅回路。
  6. 前記カレントミラー回路は、
    ベース又はゲートが互いに接続された第1トランジスタ及び第2トランジスタと、
    前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタにそれぞれカスコード接続された第3トランジスタ及び第4トランジスタと、をさらに備える、
    請求項2から4のいずれか一項に記載の電力増幅回路。
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