JP2021001000A - 合成樹脂製容器 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、図3〜図8に示す端面図では容器1の肉厚を省略している。
また、胴部3は、容器1の高さ方向の大半を占める部位であり、周方向に沿って延設された指掛け用の凹溝部5によって、口部2側に位置する上胴部3aと、底部4側に位置する下胴部3bとに分けられている。
下胴部3bは、胴径Dが高さ方向に沿ってほぼ一定となるように形成されているとともに、下胴部3bの周面には、内容物を充填密封する際の内圧変化を吸収して、容器1の不均等な変形を抑制するために、内圧に応じて変形可能な複数(図示する例では八つ)の内圧調整パネルPが、周方向に沿って均等に設けられている。
なお、図3は、後述する上側嵌入部6が上側溝面5aに設けられた位置における凹溝部5の縦断面形状の概略を示しており、図5は、後述する下側嵌入部7が下側溝面5bに設けられた位置における凹溝部5の縦断面形状の概略を示している。上側溝面5a及び下側溝面5bの軸方向に対する傾斜角度α、βとは、後述する上側嵌入部6、下側嵌入部7、嵌入連接部8を設けることによる形状の変化を考慮しないものとする。
また、上側溝面5a及び下側溝面5bは、図示するように、縦断面が直線状となるように形成するに限らず、手指の収まりを損なわない範囲で縦断面が曲線状となるように形成してもよい。
これに対して、本実施形態によれば、図9に示す容器100と同様にして設けられた凹溝部5内に、凹溝部5の上側溝面5aを周方向に沿って断続的に嵌入させてなる複数の上側嵌入部6と、凹溝部の下側溝面5bを周方向に沿って断続的に嵌入させてなる複数の下側嵌入部7とが、周方向に沿って互い違いに配設されるとともに、周方向に隣接する上側嵌入部6の端部と下側嵌入部7の端部とに連接するように容器内方に嵌入してなる嵌入連接部8が、当該端部間に架設されることで、軸方向の荷重が加わった際の凹溝部の溝面を撓み難くして、当該溝面におけるシワの発生を抑制することができ、その結果、軸方向の荷重に対する座屈強度を高めることが可能となる。
なお、図6は、図3に示された要部拡大端面図と図5に示された要部拡大端面図とを同一平面上で重ねた説明図であり、上側凸部9及び下側凸部10を実線で示し、上側嵌入部6及び下側嵌入部7を破線で示している。
このようにして、凹溝部5の縦断面形状が円弧を含むように設けられることで、荷重が解除されたときに、軸方向に圧縮された凹溝部5が、弾性的に元の形状に復元し易くなるようにすることができるため、好ましい。
嵌入連接部8の縦断面が円弧を含むようにした構成と併せて、前述のように上側凸部9と下側凸部10を、凹溝部5の溝幅Wの中央に向かって縦断面が円弧状となる湾曲部を有するように形成すると、凹溝部5は周方向に沿って総じて縦断面円弧状の溝底部を有するようになるため、より好ましい。
同様に、下側嵌入部7が設けられている凹溝部5下側溝面5bの横断面において、下側嵌入部7の両端と胴部3の中心軸とを結んでできる中心角θ3の大きさは、36°となり、下側凸部10の両端と胴部3の中心軸とを結んでできる一周期の中心角θ4の大きさは、9°となる(図8参照)。
なお、図7は、上側嵌入部6が設けられている位置における凹溝部5上側溝面5aの横断面形状の概略を示し、図8は、下側嵌入部7が設けられている位置における凹溝部5下側溝面5bの横断面形状の概略を示している。
凹溝部5横断面における上側嵌入部6又は下側嵌入部7の端部とは、凹溝部5周方向における容器内方への嵌入の始点又は嵌入の終点を指し、上側凸部9又は下側凸部10の端部とは、容器内方への嵌入の終点又は嵌入の始点を指すものとする。
図1〜図8に示す容器1について、容器1の高さH:約230mm、胴部3の最大胴径D:約80mm、凹溝部5の溝幅W:約28mm、上側嵌入部6の溝幅W1:約9.2mm、下側嵌入部7の溝幅W2:約9.2mm、上側嵌入部6の最深部の深さD1:約1.3mm、下側嵌入部7の最深部の深さD2:約1.3mm、上側凸部9の上側凸部湾曲部9aと下側凸部10の下側凸部湾曲部10aの縦断面における曲率半径:約9mm、嵌入連接部8の縦断面における曲率半径:約9mm、上側嵌入部6の両端と胴部3の中心軸とを結んでできる中心角θ1:36°、上側凸部9の両端と胴部3の中心軸とを結んでできる一周期の中心角θ2:9°、下側嵌入部7の両端と胴部3の中心軸とを結んでできる中心角θ3:36°、下側凸部10の両端と胴部3の中心軸とを結んでできる一周期の中心角θ4:9°となるように、重量約27gのポリエチレンテレフタレート製プリフォームを用いてブロー成形した。
ここで、上側嵌入部6の溝幅W1、下側嵌入部7の溝幅W2とは、凹溝部5の縦断面において、容器内方に嵌入する始点から終点までの距離を指すものとする(図3及び図5参照)。
また、上側嵌入部6の最深部の深さD1、下側嵌入部7の最深部の深さD2とは、凹溝部5の横断面において、容器中心軸までの距離について上側嵌入部6と上側凸部9、又は下側嵌入部7と下側凸部10とを比較した差の最大値を指すものとする。(図7及び図8参照)。
また、容器1が座屈する手前で荷重を解除したところ、容器1は元の形状に復元し、凹溝部5に変形した痕跡は認められなかった。
図9に示す容器100について、凹溝部5に上側嵌入部6、下側嵌入部7、嵌入連接部8を設けなかった以外は、実施例と同様にしてブロー成形した。凹溝部105の縦断面における溝幅方向中央に位置する溝底の曲率半径は約9mmだった。
また、容器100が座屈する手前で荷重を解除したところ、凹溝部105の溝面にシワが残ってしまい、元の形状には復元しなかった。
2 口部
3 胴部
3a 上胴部
3b 下胴部
4 底部
5 凹溝部
5a 上側溝面
5b 下側溝面
6 上側嵌入部
7 下側嵌入部
8 嵌入連接部
9 上側凸部
9a 上側凸部湾曲部
10 下側凸部
10a 下側凸部湾曲部
なお、図3〜図8に示す端面図では容器1の肉厚を省略している。
また、胴部3は、容器1の高さ方向の大半を占める部位であり、周方向に沿って延設された指掛け用の凹溝部5によって、口部2側に位置する上胴部3aと、底部4側に位置する下胴部3bとに分けられている。
下胴部3bは、胴径Dが高さ方向に沿ってほぼ一定となるように形成されているとともに、下胴部3bの周面には、内容物を充填密封する際の内圧変化を吸収して、容器1の不均等な変形を抑制するために、内圧に応じて変形可能な複数(図示する例では八つ)の内圧調整パネルPが、周方向に沿って均等に設けられている。
なお、図3は、後述する上側陥入部6が上側溝面5aに設けられた位置における凹溝部5の縦断面形状の概略を示しており、図5は、後述する下側陥入部7が下側溝面5bに設けられた位置における凹溝部5の縦断面形状の概略を示している。上側溝面5a及び下側溝面5bの軸方向に対する傾斜角度α、βとは、後述する上側陥入部6、下側陥入部7、陥入連接部8を設けることによる形状の変化を考慮しないものとする。
また、上側溝面5a及び下側溝面5bは、図示するように、縦断面が直線状となるように形成するに限らず、手指の収まりを損なわない範囲で縦断面が曲線状となるように形成してもよい。
これに対して、本実施形態によれば、図9に示す容器100と同様にして設けられた凹溝部5内に、凹溝部5の上側溝面5aを周方向に沿って断続的に陥入させてなる複数の上側陥入部6と、凹溝部の下側溝面5bを周方向に沿って断続的に陥入させてなる複数の下側陥入部7とが、周方向に沿って互い違いに配設されるとともに、周方向に隣接する上側陥入部6の端部と下側陥入部7の端部とに連接するように容器内方に陥入してなる陥入連接部8が、当該端部間に架設されることで、軸方向の荷重が加わった際の凹溝部の溝面を撓み難くして、当該溝面におけるシワの発生を抑制することができ、その結果、軸方向の荷重に対する座屈強度を高めることが可能となる。
なお、図6は、図3に示された要部拡大端面図と図5に示された要部拡大端面図とを同一平面上で重ねた説明図であり、上側凸部9及び下側凸部10を実線で示し、上側陥入部6及び下側陥入部7を破線で示している。
このようにして、凹溝部5の縦断面形状が円弧を含むように設けられることで、荷重が解除されたときに、軸方向に圧縮された凹溝部5が、弾性的に元の形状に復元し易くなるようにすることができるため、好ましい。
陥入連接部8の縦断面が円弧を含むようにした構成と併せて、前述のように上側凸部9と下側凸部10を、凹溝部5の溝幅Wの中央に向かって縦断面が円弧状となる湾曲部を有するように形成すると、凹溝部5は周方向に沿って総じて縦断面円弧状の溝底部を有するようになるため、より好ましい。
同様に、下側陥入部7が設けられている凹溝部5下側溝面5bの横断面において、下側陥入部7の両端と胴部3の中心軸とを結んでできる中心角θ3の大きさは、36°となり、下側凸部10の両端と胴部3の中心軸とを結んでできる一周期の中心角θ4の大きさは、9°となる(図8参照)。
なお、図7は、上側陥入部6が設けられている位置における凹溝部5上側溝面5aの横断面形状の概略を示し、図8は、下側陥入部7が設けられている位置における凹溝部5下側溝面5bの横断面形状の概略を示している。
凹溝部5横断面における上側陥入部6又は下側陥入部7の端部とは、凹溝部5周方向における容器内方への陥入の始点又は陥入の終点を指し、上側凸部9又は下側凸部10の端部とは、容器内方への陥入の終点又は陥入の始点を指すものとする。
図1〜図8に示す容器1について、容器1の高さH:約230mm、胴部3の最大胴径D:約80mm、凹溝部5の溝幅W:約28mm、上側陥入部6の溝幅W1:約9.2mm、下側陥入部7の溝幅W2:約9.2mm、上側陥入部6の最深部の深さD1:約1.3mm、下側陥入部7の最深部の深さD2:約1.3mm、上側凸部9の上側凸部湾曲部9aと下側凸部10の下側凸部湾曲部10aの縦断面における曲率半径:約9mm、陥入連接部8の縦断面における曲率半径:約9mm、上側陥入部6の両端と胴部3の中心軸とを結んでできる中心角θ1:36°、上側凸部9の両端と胴部3の中心軸とを結んでできる一周期の中心角θ2:9°、下側陥入部7の両端と胴部3の中心軸とを結んでできる中心角θ3:36°、下側凸部10の両端と胴部3の中心軸とを結んでできる一周期の中心角θ4:9°となるように、重量約27gのポリエチレンテレフタレート製プリフォームを用いてブロー成形した。
ここで、上側陥入部6の溝幅W1、下側陥入部7の溝幅W2とは、凹溝部5の縦断面において、容器内方に陥入する始点から終点までの距離を指すものとする(図3及び図5参照)。
また、上側陥入部6の最深部の深さD1、下側陥入部7の最深部の深さD2とは、凹溝部5の横断面において、容器中心軸までの距離について上側陥入部6と上側凸部9、又は下側陥入部7と下側凸部10とを比較した差の最大値を指すものとする。(図7及び図8参照)。
また、容器1が座屈する手前で荷重を解除したところ、容器1は元の形状に復元し、凹溝部5に変形した痕跡は認められなかった。
図9に示す容器100について、凹溝部5に上側陥入部6、下側陥入部7、陥入連接部8を設けなかった以外は、実施例と同様にしてブロー成形した。凹溝部105の縦断面における溝幅方向中央に位置する溝底の曲率半径は約9mmだった。
また、容器100が座屈する手前で荷重を解除したところ、凹溝部105の溝面にシワが残ってしまい、元の形状には復元しなかった。
2 口部
3 胴部
3a 上胴部
3b 下胴部
4 底部
5 凹溝部
5a 上側溝面
5b 下側溝面
6 上側陥入部
7 下側陥入部
8 陥入連接部
9 上側凸部
9a 上側凸部湾曲部
10 下側凸部
10a 下側凸部湾曲部
Claims (2)
- 指掛け用の凹溝部が、容器胴部に周方向に沿って延設され、
前記凹溝部の上側溝面を周方向に沿って断続的に嵌入させてなる複数の上側嵌入部と、前記凹溝部の下側溝面を周方向に沿って断続的に嵌入させてなる複数の下側嵌入部とが、周方向に沿って互い違いに配設されるとともに、
周方向に隣接する前記上側嵌入部の端部と前記下側嵌入部の端部とに連接するように容器内方に嵌入してなる嵌入連接部が、当該端部間に架設されたことを特徴とする合成樹脂製容器。 - 周方向に隣接する前記上側嵌入部間に相対的に隆起してなる上側凸部が、凹溝部の溝幅の中央に向かって縦断面が円弧状となるように湾曲した上側凸部湾曲部を介し、凹溝部の溝幅の中央を超えた位置から容器内方に湾曲して、前記下側嵌入部に連接され、周方向に隣接する前記下側嵌入部間に相対的に隆起してなる下側凸部が、凹溝部の溝幅の中央に向かって縦断面が円弧状となるように湾曲した下側凸部湾曲部を介し、凹溝部の溝幅の中央を超えた位置から容器内方に湾曲して、前記上側嵌入部に連接された請求項1に記載の合成樹脂製容器。
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2019
- 2019-06-20 JP JP2019114584A patent/JP7318345B2/ja active Active
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US20150076163A1 (en) * | 2012-05-30 | 2015-03-19 | Graham Packaging Company, L.P. | Reinforced plastic containers |
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