JP2021000333A - 便蓋 - Google Patents

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Abstract

【課題】便蓋と便座との間の隙間が大きくなるのを抑制できる便蓋を提供する。【解決手段】尿素樹脂により形成され閉状態で便座5の上面5aを覆う被覆部11を備えた便蓋10であって、被覆部は、閉状態で便座の上面5aに対面する裏面12と、上面とは裏面を挟んで反対側に位置する表面13と、を有し、被覆部の裏面は、少なくとも一部に被覆部が便座から離れる方向に変形するのを抑制する吸湿抑制部20を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、一般的に、便座の上方を覆う便蓋に関する。
便座の上方を覆う便蓋は、外観上の高級感を出すために、例えばユリア樹脂やメラミン樹脂などの尿素樹脂により形成されることがある。このような便蓋は、例えば便器の上に回動可能に軸支される(特許文献1)。
特許第6478174号公報
便蓋は、便器を使用していない場合には閉状態として、便座の上方を覆う。便器の内部は、洗浄水や溜水などの影響により、トイレ室よりも温度が低くなりやすく、また湿度が高くなりやすい。すると、トイレ室の湿度が低いときには、便蓋の表面側は乾燥して収縮し、便蓋の裏面側は吸湿して膨張する。このような状態が長期間継続すると、便蓋が変形して便蓋と便座との間の隙間が大きくなってしまう虞がある。
本発明はかかる課題の認識に基づいてなされたものであり、便蓋と便座との間の隙間が大きくなるのを抑制できる便蓋を提供することを目的としている。
第1の発明は、尿素樹脂により形成され閉状態で便座の上面を覆う被覆部を備えた便蓋であって、前記被覆部は、前記閉状態で前記便座の前記上面に対面する裏面と、前記上面とは前記裏面を挟んで反対側に位置する表面と、を有し、前記被覆部の前記裏面は、少なくとも一部に前記被覆部が前記便座から離れる方向に変形するのを抑制する吸湿抑制部を有していることを特徴とする便蓋である。
尿素樹脂は、湿度の低い環境下では乾燥して縮み、湿度の高い環境下では吸湿して伸びやすいという特性を有している。便蓋が閉状態では、便器内の溜水により湿度は高くなっており、便器内に面する便蓋の裏面は吸湿して伸びやすい。これにより、便蓋が屈曲してしまい、便蓋の前端が反り上がってしまう虞がある。加えて、便蓋の屈曲が徐々に大きくなることで、やがて便蓋が便座に衝突してしまう虞がある。これにより、便蓋の前端の反り上がりが顕著になる虞がある。また、特に乾燥した環境下に設置されている場合には、便蓋の上面は乾燥して縮み、便蓋の裏面は吸湿して伸びるため、便蓋の屈曲が大きくなりやすくなる。しかし、この便蓋によれば、便蓋の裏面の少なくとも一部に吸湿抑制部を有しているので、吸湿による便蓋の伸び縮みの発生を抑制することができ、便蓋の変形が発生するのを抑制できる。
第2の発明は、第1の発明において、前記被覆部は、前側に位置して前後方向に延びる前板部と、前記前板部の後端から斜め上方に向けて屈曲する後板部と、を有することを特徴とする便蓋である。
この便蓋によれば、便蓋を前端が反りやすい屈曲形状にしたとしても前板部(前端)が反りにくくなるため、下方に凹むように屈曲した形状の便蓋を実現できる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記吸湿抑制部は、前記被覆部の前記裏面に貼付される吸湿抑制シートであることを特徴とする便蓋である。
この便蓋によれば、既存の便蓋に簡単に吸湿抑制シートを貼付することができるので、例えば新たに便蓋を製造する場合に比べてコストを低減することができる。
第4の発明は、第3の発明において、前記吸湿抑制シートは、樹脂層と、前記樹脂層に蒸着された金属層と、を有することを特徴とする便蓋である。
この便蓋によれば、樹脂層と、樹脂層に蒸着された金属層とで、より吸湿抑制を高めることができる。
第5の発明は、第3または第4の発明において、前記吸湿抑制シートは、印刷層と、前記印刷層に貼付されて前記印刷層を保護する保護層と、を有することを特徴とする便蓋である。
この便蓋によれば、印刷層を設けることで、外観上の吸湿抑制シートの色を所望の色にすることができ、デザイン性が向上する。また、印刷層の表面に保護層を貼付することで、印刷層が剥がれてしまうことを抑制できる。
第6の発明は、第1または第2の発明において、前記吸湿抑制部は、前記被覆部の前記裏面に塗装された塗装材からなることを特徴とする便蓋である。
この便蓋によれば、被覆部の裏面に吸湿抑制部を簡単に施すことができる。
第7の発明は、第1〜第6のいずれか1つの発明において、前記吸湿抑制部は、前記被覆部の前記裏面の半分以上に設けられていることを特徴とする便蓋である。
この便蓋によれば、被覆部の裏面の広い範囲に吸湿抑止部を設けているので、便蓋への吸湿を低減して、便蓋の変形を効果的に抑制できる。
第8の発明は、第1〜第7のいずれか1つの発明において、前記被覆部は、前記閉状態で前端部と左右の側端部とから下方に向けて突出する縁部を有し、前記縁部の突出寸法は、前記便座の厚さ寸法よりも小さいことを特徴とする便蓋である。
この便蓋によれば、縁部の突出寸法を便座の厚さ寸法よりも小さくしても、便蓋の変形を抑制することができるので、縁部の小さいデザインの便蓋を実現できる。
第9の発明は、第1〜第8のいずれか1つの発明において、前記被覆部は、前記閉状態で前記便座の開口部の前端よりも前方で前記便座の前記上面に当接する緩衝部を有することを特徴とする便蓋である。
この便蓋によれば、便蓋の前端側で緩衝部が便座の上面と当接することで、便蓋の支持点を前側にして、便蓋の前端側の反りを低減することができる。
本発明の態様によれば、便蓋と便座との間の隙間が大きくなるのを抑制できる便蓋が提供される。
本発明の実施形態による便蓋が取付けられたトイレ装置を示す斜視図である。 図1中の便蓋を閉状態として便器を断面で示す断面図である。 便蓋を単体で示す斜視図である。 便蓋を裏面側からみた正面図である。 図4中の便蓋を矢示A−A方向からみた断面図である。 図2中の便蓋を矢示B−B方向からみた平面図である。 本発明の変形例による吸湿抑制部を便蓋の裏面に塗布した状態を示す図5と同様の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施形態による便蓋が取付けられたトイレ装置を示す斜視図である。
図2は、図1中の便蓋を閉状態として便器を断面で示す断面図である。
図1に示すように、トイレ装置1は、洋式腰掛便器(以下説明の便宜上、単に「便器」と称する)2と、便器2の上側に設けられた便座装置3とを備える。便器2は、下方に向けて窪んだボウル部2aを有する。ボウル部2aには、底部に溜水Wが溜められている。便器2は、ボウル部2aにおいて使用者の尿や便などの排泄物を受ける。
便座装置3は、便器2の上に設置される本体部4と、本体部4に回転可能に軸支された便座5と、本体部4に回転可能に軸支された便蓋10と、を備えている。便座装置3の本体部4は、便器2のボウル部2aよりも後方の上側に設置されている。本体部4は、後端側で便蓋10を開閉可能に軸支し、便蓋10よりも前側で便座5を開閉可能に軸支している。なお、本体部4は、便器2に一体に設けられていてもよい。
本体部4は、内部が空洞のボックス状に形成され、便座5と便蓋10との開閉動作を制御する開閉ユニット、便座5の温度を制御する便座暖房ユニット、人体局部の洗浄を行う洗浄ユニット、臭気成分を低減する脱臭ユニット、およびリモコン等の操作部と通信可能な通信ユニット等(いずれも図示せず)が必要に応じて内蔵されている。
本体部4の上面は、前側に位置する前上面4aと、後側に位置して前上面4aよりも一段上がった後上面4bとにより段付状に形成されている。前上面4aと後上面4bとは、後方から前方に向けて下向きに傾斜している。前上面4aの後端側には、左右両端側に便座5を回転可能に取付けるための便座取付部4cが設けられている。また、後上面4bの後端側には、左右両端側に便蓋10を回転可能に取付けるための便蓋取付部4dが設けられている。
便座5は、使用者が着座するもので、便器2の外形形状に沿って形成されている。便座5と便蓋10とを閉じたときには、便座5の上面5aは上方から便蓋10により覆われる。また、便座5と便蓋10とを開いたときには、便座5の上面5aは後方から便蓋10により覆われる。便座5の中央部には、便器2のボウル部2aに対応して上面5aから下面5bに向けて貫通する開口部5cが形成されている。
便座5は、便器2に閉じた状態で、前側が便器2に沿って前後方向に向けて延び、後側が本体部4の前上面4aに沿って前後方向に延びている。この場合、便座5の上面5aは、本体部4の後上面4bに連続している。これにより、便座装置3は、全体として滑らかな意匠性となっている。そして、便座5の後端には、本体部4の各便座取付部4cに回動可能に取付けられる便座回動部5dが左右両端にそれぞれ設けられている。
次に、本実施形態による便蓋10について説明する。
図3は、便蓋を単体で示す拡大斜視図である。
図4は、便蓋を裏面側からみた拡大正面図である。
図5は、図4中の便蓋を矢示A−A方向からみた拡大断面図である。図5では、吸湿抑制部とラベルとの厚さ寸法を、説明の便宜のために誇張して示している。
図6は、図2中の便蓋を矢示B−B方向からみた平面図である。
便蓋10は、本体部4の便蓋取付部4dに回転可能に軸支されている。この便蓋10は、ユリア樹脂やメラミン樹脂などの尿素樹脂により形成され、閉状態(図2の状態)で便座5の上面5aを覆う被覆部11を備えている。すなわち、被覆部11は、閉状態で便器2、便座5、および本体部4の上方を覆っている。被覆部11は、閉状態で便座5の上面5aに対面する裏面12と、上面5aとは裏面12を挟んで反対側に位置する表面13と、を有している。被覆部11の裏面12は、後述の吸湿抑制部20を有している。
図2に示すように、被覆部11は、前側に位置して前後方向に延びる前板部11aと、前板部11aの後端から斜め上方に向けて屈曲する後板部11bと、を有している。すなわち、被覆部11は、前後方向で下方に凹むように屈曲した板状体となっている。前板部11aは、便座5の前端から後方に向けて便座5の上面5aに沿って延びている。後板部11bは、前板部11aの後端から便座5の上面5aおよび本体部4の後上面4bに沿って後方に向けて延びている。後板部11bの後端側には、本体部4の便蓋取付部4dに対応する位置に便蓋回動部14が裏面12から突出して設けられている。
縁部15は、被覆部11の外周側に設けられている。この縁部15は、便蓋10の閉状態で被覆部11の前端部と左右の側端部とから下方に向けて突出している。すなわち、便蓋10は、被覆部11と縁部15とにより皿状に形成されている。縁部15は、便蓋10を閉状態としたときに、便座5と被覆部11との間を側方から閉塞している。縁部15は、被覆部11から突出することにより、被覆部11が変形するのを抑制している。この場合、図2に示すように、縁部15の突出寸法L1は、便座5の厚さ寸法L2よりも小さくなっている。これにより、便蓋10は、全体としての意匠性を向上している。
緩衝部16は、前板部11aの裏面12に設けられている。緩衝部16は、例えば左右方向に離間して2個設けられている。緩衝部16は、例えばエラストマなどの樹脂材料により形成され、便蓋10の閉状態で被覆部11の前端から後方に向けて延びている。緩衝部16は、便蓋10を閉状態としたときおよび便座5と便蓋10とを開状態としたときに、便座5の上面5aと当接する。これにより、緩衝部16は、便蓋10と便座5とが接触するのを抑制している。
便蓋10は、便蓋10が閉じた閉状態では一対の便蓋取付部4dと一対の緩衝部16とにより支持されている。この場合、緩衝部16は、閉状態で便座5の開口部5cの前端よりも前方で便座5の上面5aに当接する。すなわち、図6に示すように、緩衝部16は、便座5の上面5aとの接触位置Xが便座5の開口部5cの前端(図6中の点Y)よりも前方となっている。換言すると、便蓋10は、閉状態にあるときに、可及的に前端側で便座5の上面5aに当接するようにしている。これにより、便蓋10は、接触位置Xと前板部11aの前端との距離が短いので、接触位置Xを支持点として前板部11aの前端側が上方に向けて反り返るのを低減することができる。
次に、便蓋10の裏面12に設けられた吸湿抑制部20について説明する。
吸湿抑制部20は、被覆部11の裏面12の少なくとも一部に設けられている。好ましくは、吸湿抑制部20は、被覆部11の裏面12の半分以上に設けられている。より好ましくは、吸湿抑制部20は、被覆部11の裏面12の全体に亘って設けられている。すなわち、吸湿抑制部20は、被覆部11の裏面12に可及的に広い範囲に設けられるのが好ましい。これにより、便蓋10の裏面12の広い範囲で吸湿を抑制することができる。吸湿抑制部20が設けられる範囲および箇所は、トイレ装置1が設置される場所の気温、湿度などの環境により、実験的、シミュレーションなどにより設定することができる。
吸湿抑制部20は、被覆部11の裏面12を保護して、便器2の溜水Wなどから蒸発する水分が被覆部11の裏面12に吸湿されるのを抑制する。これにより、吸湿抑制部20は、被覆部11の裏面12が伸びるのを低減して、被覆部11が便座5から離れる方向に変形するのを抑制することができる。
吸湿抑制部20は、例えば被覆部11の裏面12に貼付される吸湿抑制シートとなっている。図5に示すように、吸湿抑制部20(吸湿抑制シート)は、ベースとなる基材21と、基材21の一面側に設けられ基材21を外部から保護する保護層25と、基材21の他面側に設けられ被覆部11の裏面12に接着される粘着層26と、を有している。
吸湿抑制部20の基材21は、樹脂層22と、樹脂層22に蒸着された金属層23と、を有している。樹脂層22は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)からなっている。金属層23は、例えば銀からなり、樹脂層22の一面側に蒸着されている。すなわち、金属層23は、樹脂層22と粘着層26との間に位置している。吸湿抑制部20は、金属層23により、便蓋10の被覆部11よりも透湿度が低くなっている。すなわち、吸湿抑制部20は、防水性を有しており、吸湿抑制部20に付着した水分が透過して便蓋10の裏面12に到達するのを抑制している。
また、吸湿抑制部20は、印刷層24と、印刷層24に貼付されて印刷層24を保護する保護層25と、を有している。印刷層24は、樹脂層22に蒸着された金属層23とは反対側の面に設けられ、例えば便蓋10と同じ色の印刷が施されている。これにより、被覆部11の裏面12と吸湿抑制部20との境界を目立ちにくくすることができ、便蓋10の意匠性を向上できる。
保護層25は、例えば透明な樹脂で形成されたシートとなっており、印刷層24のうち樹脂層22とは反対側の面に貼付されている。保護層25は、印刷層24を外部から保護することにより、印刷層24に傷が付いたり、印刷層24が退色したりするのを抑制している。
ラベル30は、便蓋10の裏面12の中央部に位置して、吸湿抑制部20の保護層25上に接着されている。このラベル30は、ベースとなる基材31と、基材31の一面側に設けられ基材31を外部から保護する保護層34と、基材31の他面側に設けられる粘着層35と、を有している。なお、ラベル30は、便蓋10の裏面12に貼付されていてもよい。また、ラベル30の上(便蓋10と反対側)に吸湿抑制部20が設けられていてもよい。また、ラベル30は、便蓋10に設けられていなくてもよい。
ラベル30の基材31は、樹脂層32と、樹脂層32に印刷された印刷層33と、を有している。なお、樹脂層32は、紙層としていてもよい。印刷層33には、例えばトイレ装置1の使用に関する安全のご注意や、お手入れに関するお願いなどが記載されている。保護層34は、例えば透明な樹脂で形成されたシートとなっており、印刷層33のうち樹脂層32とは反対側の面に貼付されている。保護層34は、印刷層33を外部から保護することにより、印刷層33に傷が付いたり、印刷層33が退色したりするのを抑制している。
本実施形態による便蓋10は、上述の如き構成を有するもので、次に便蓋10の変形抑制について説明する。
便蓋10は、外観上の高級感を出すために、例えばユリア樹脂やメラミン樹脂などの尿素樹脂により形成されている。このような尿素樹脂は、湿度の低い環境下では乾燥して縮み、湿度の高い環境下では吸湿して伸びやすいという特性を有している。便蓋10が閉状態では、便器2の溜水Wによりボウル部2aの内部の湿度は高くなっている。従って、ボウル部2aの内部に面する便蓋10の裏面12は、吸湿して伸びやすくなっている。
この場合、例えばトイレ装置1が設置されたトイレ室が乾燥状態にある場合には、便蓋10の表面13側は乾燥状態となり、便蓋10の裏面12側は湿潤状態となる。従って、便蓋10は、表面13側では乾燥して収縮しようとする力が働き、裏面12側では吸湿して伸びようとする力が働くことになる。そうすると、便蓋10には、表面13側と裏面12側とで逆方向の力が働くことになり、便蓋10に反り返るように変形する力が作用することになる。このような便蓋10を変形させようとする力は、トイレ室と便器2の内部との環境(乾燥、温度)差が大きいほど顕著になる。
便蓋10は、後端側に設けられた便蓋回動部14が便蓋取付部4dに支持されており、前端側が緩衝部16により便座5に支持されている。また、便蓋10は、前後方向に延びる前板部11aと、前板部11aの後端から斜め上方に向けて屈曲する後板部11bと、により下方に凹んだ形状となっている。従って、便蓋10の裏面12と表面13とに逆方向の力が作用すると、前板部11aの前端側が上方に反り返りやすい。従って、便蓋10が反ると、便蓋10の裏面12が便座5に接触する虞がある。そして、便蓋10が便座5に接触した場合には、その接触箇所を支点として、前板部11aの前端側が反り返る速さが顕著になり、便蓋10のがたつきが大きくなる虞がある。
そこで、本実施形態の便蓋10は、裏面12に吸湿抑制部20を有している。吸湿抑制部20は、例えば便蓋10の裏面12に水分が付着するのを抑制する吸湿抑制シートとなっている。この吸湿抑制シートは、樹脂層22に金属層23を蒸着して、便蓋10の裏面12への吸湿抑制を高めたものである。すなわち、吸湿抑制シートは、トイレ装置1の注意情報などが記載されたラベル30とは別個に設けられたものである。換言すると、吸湿抑制シートの透湿度は、ラベル30の透湿度よりも低くなっている。
これにより、便蓋10の裏面12の膨張を低減することができる。その結果、便蓋10の裏面12と表面13とに作用する伸縮力の差を小さくすることができるので、便蓋10の変形(反り)を抑制することができる。その結果、便蓋10の寿命を向上できる。
吸湿抑制部20を吸湿抑制シートとすることで、既存のトイレ装置1の便蓋10の裏面12に簡単に貼付することができ、例えば便蓋10にリブなどの補強部を設ける場合と比較して、便蓋10の重量が増加するのを抑制することができるとともに、コストを低減することができる。
また、吸湿抑制シートは、印刷層24を有している。この印刷層24は、例えば便蓋10(便蓋1の裏面12)と同じ色が施されている。これにより、便蓋10の裏面12と吸湿抑制シートとの境界が認識しにくくなるので、便蓋10の意匠性を向上できる。また、吸湿抑制シートを便蓋10と同じ色にすることにより、誤って便蓋10から吸湿抑制シートが剥がされるのを抑制することができる。
また、吸湿抑制シートの粘着層26の粘着力は、ラベル30の粘着層35の粘着力よりも強くすることが好ましい。これにより、例えば吸湿抑制シートの上に貼付されたラベル30を剥がしたとしても、吸湿抑制シートを便蓋10の裏面12に残すことができるので、吸湿抑制シートが便蓋10から意図せずに剥がされるのを抑制できる。また、ラベル30を剥がそうとしたときに、吸湿抑制シートの保護層25により印刷層24を保護することができる。
また、便蓋10は、より変形しやすい(反りやすい)下方に凹んだ屈曲形状となっている。このような形状の便蓋10に吸湿抑制部20を設けることで、便蓋10を環境を選ばずに設置することができ、便蓋10の汎用性を向上できる。
また、吸湿抑制部20は、便蓋10の裏面12の半分以上に設けられている。これにより、裏面12の広い範囲で吸湿を抑制できるので、便蓋10の変形を効果的に抑制できる。
また、便蓋10の縁部15の突出寸法L1は、便座5の厚さ寸法L2よりも小さくなっている。すなわち、便蓋10の裏面12に吸湿抑制部20を設けることで、縁部15の突出寸法L1を可及的に小さくすることができる。これにより、便蓋10の全体の厚さ寸法を小さくすることができるので、便蓋10の重量を低減することができるとともに、意匠性を向上できる。
また、便蓋10は、便座5の上面5aに接触する緩衝部16を有している。緩衝部16と便座5の上面5aとの接触位置Xは、便蓋10が反るときの支持点となる。ここで、例えば緩衝部が便座の前後方向の中央部で接触している場合には、その接触部から便蓋の前端までの距離が長くなるので、便蓋10の僅かな反りでも前端側では便蓋と便座との間の隙間が広くなってしまう。
そこで、本実施形態では、便蓋10の緩衝部16は、閉状態で便座5の開口部5cの前端(図6中の点Y)よりも前方で便座5の上面5aに当接する。これにより、便蓋10の支持点(図6中の接触位置X)から便蓋10の前端までの寸法が小さくなる。従って、仮に便蓋10が反っても、便座5と便蓋10との間の隙間を小さくでき、意匠性が損なうのを抑制できる。
図7は、本発明の変形例による吸湿抑制部を便蓋の裏面に塗布した状態を示す図5と同様の断面図である。
上述した実施形態では、吸湿抑制部20を便蓋10の裏面12に貼付した吸湿抑制シートとした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図7に示す変形例のように、吸湿抑制部20は、被覆部11の裏面12に塗装された塗装材としてもよい。この塗装剤は、例えばエポキシ塗料とすることができる。これにより、被覆部11の裏面12に吸湿抑制部20を簡単に施すことができる。また、便蓋10と同じ色または透明な塗装剤を用いることで、便蓋10との境界を目立ちにくくすることができ、便蓋10の意匠性を向上できる。
また、上述した実施形態では、便蓋10を前板部11aと、後板部11bとにより下方に凹むように屈曲した形状とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば便蓋は、被覆部を平坦な形状としたものであってもよい。このことは、変形例についても同様である。
また、上述した実施形態では、2個の緩衝部16を便蓋10に設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば便蓋10の左右方向の中央部に緩衝部を1個設けてもよい。また、便蓋10に3個以上の緩衝部を設けてもよい。
また、上述した実施形態では、吸湿抑制部20を便蓋10の裏面12にのみ設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、吸湿抑制部20は、裏面12に限らず便蓋10の表面13や縁部15にも設けていてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、便蓋10が備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1 トイレ装置、 2 便器、 2a ボウル部、 3 便座装置、 4 本体部、 4a 前上面、 4b 後上面、 4c 便座取付部、 4d 便蓋取付部、 5 便座、 5a 上面、 5b 下面、 5c 開口部、 5d 便座回動部、 10 便蓋、 11 被覆部、 11a 前板部、 11b 後板部、 12 裏面、 13 表面、 14 便蓋回動部、 15 縁部、 16 緩衝部、 20 吸湿抑制部、 21 基材、 22 樹脂層、 23 金属層、 24 印刷層、 25 保護層、 26 粘着層、 30 ラベル、 31 基材、 32 樹脂層、 33 印刷層、 34 保護層、 35 粘着層、 W 溜水

Claims (9)

  1. 尿素樹脂により形成され閉状態で便座の上面を覆う被覆部を備えた便蓋であって、
    前記被覆部は、前記閉状態で前記便座の前記上面に対面する裏面と、前記上面とは前記裏面を挟んで反対側に位置する表面と、を有し、
    前記被覆部の前記裏面は、少なくとも一部に前記被覆部が前記便座から離れる方向に変形するのを抑制する吸湿抑制部を有していることを特徴とする便蓋。
  2. 前記被覆部は、前側に位置して前後方向に延びる前板部と、前記前板部の後端から斜め上方に向けて屈曲する後板部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の便蓋。
  3. 前記吸湿抑制部は、前記被覆部の前記裏面に貼付される吸湿抑制シートであることを特徴とする請求項1または2に記載の便蓋。
  4. 前記吸湿抑制シートは、樹脂層と、前記樹脂層に蒸着された金属層と、を有することを特徴とする請求項3に記載の便蓋。
  5. 前記吸湿抑制シートは、印刷層と、前記印刷層に貼付されて前記印刷層を保護する保護層と、を有することを特徴とする請求項3または4に記載の便蓋。
  6. 前記吸湿抑制部は、前記被覆部の前記裏面に塗装された塗装材からなることを特徴とする請求項1または2に記載の便蓋。
  7. 前記吸湿抑制部は、前記被覆部の前記裏面の半分以上に設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の便蓋。
  8. 前記被覆部は、前記閉状態で前端部と左右の側端部とから下方に向けて突出する縁部を有し、
    前記縁部の突出寸法は、前記便座の厚さ寸法よりも小さいことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の便蓋。
  9. 前記被覆部は、前記閉状態で前記便座の開口部の前端よりも前方で前記便座の前記上面に当接する緩衝部を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の便蓋。
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