JP2009234139A - 反り防止木質板並びに化粧板 - Google Patents

反り防止木質板並びに化粧板 Download PDF

Info

Publication number
JP2009234139A
JP2009234139A JP2008085225A JP2008085225A JP2009234139A JP 2009234139 A JP2009234139 A JP 2009234139A JP 2008085225 A JP2008085225 A JP 2008085225A JP 2008085225 A JP2008085225 A JP 2008085225A JP 2009234139 A JP2009234139 A JP 2009234139A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
base material
moisture
wood
warp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008085225A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5447764B2 (ja
Inventor
Hiroki Fujii
紘己 藤井
Masabumi Shimizu
正文 清水
Hiroaki Aoyama
浩明 青山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2008085225A priority Critical patent/JP5447764B2/ja
Priority to CN200980111181.2A priority patent/CN101980866B/zh
Priority to KR1020107020905A priority patent/KR101528386B1/ko
Priority to PCT/JP2009/055840 priority patent/WO2009119594A1/ja
Publication of JP2009234139A publication Critical patent/JP2009234139A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5447764B2 publication Critical patent/JP5447764B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】 フルハイトドアといわれるようなドアに代表されるような長尺な建具において、両側の温湿度環境に大きな差がある場所に用いても、また、長期間使用された場合や、不可抗力的に外力が加わった場合にも、反りを防止すると共に、防湿シートの剥がれや浮きの生じることがない反り防止木質板並びに化粧板を提供することである。
【解決手段】 合成樹脂製基材層の一方の面側に蒸着層が積層されてなる防湿シートを、木質系基材の一方の面に木質系基材用接着剤層を介して積層した反り防止木質板であって、前記木質系基材用接着剤層がカップリング剤が添加されてなる層であることを特徴とする反り防止木質板。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建築内装部材として用いられる環境温湿度の変化による木質系基材の吸湿や放湿によって生じる反りを防止する機能を有する反り防止木質板並びに化粧板に関し、さらに詳しくは、木質系基材の吸湿や放湿を防止するために用いられる防湿シートの木質系基材からの剥がれや浮きを防止することができる反り防止木質板並びに化粧板に関するものである。
従来から、木材合板、中密度繊維板(MDF)、ハードボード、パーティクルボード等の木質系基材の表面に化粧シートを積層した化粧板がドア、引き戸、間仕切り等の表面材として用いられている。木質系基材は、その含水率が外気条件下における木質系基材の平衡含水率より小さい場合には、化粧板の化粧シートを積層していない面から吸湿、吸水し、この面を膨張させ、また、反対に木質系基材の含水率が、外気条件下における木質系基材の平衡含水率より大きい場合には、放湿、放水して収縮させるのに対し、化粧シートを積層した面は吸放湿、吸放水が殆どないために、化粧板の化粧シートを積層した面と木質系基材が表出した面との膨張率または収縮率が異なり、化粧板に反りが発生し、商品価値を落とす結果となる。
このような木質系基材の反りを防止する方法としては、たとえば、化粧板を金属等で反らないように十分に補強する方法、あるいは、表面に化粧シートを積層した化粧板の裏面側に、化粧板の裏面側からの吸放湿による木質系基材の含水率の変化を防ぐために塗料を塗装する方法、あるいは、表面に化粧シートを積層した化粧板の裏面側に、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂製シートを積層する方法、あるいは、紙/ポリエチレン/紙からなる防湿シート(たとえば、特許文献1参照)を積層する方法等が知られている。
上記した化粧板を補強する方法は、補強することにより反りは防止することができる反面、フラッシュドアのような補強を十分に行うことができない構造の場合には反りを防止することはできないという問題があり、また、塗料を塗装する方法は、木質系基材の表面の塗料の吸い込みが強く、また、表面の平滑度が悪いために均一な防湿、防水層を形成することが難しいという問題があり、フラッシュドアに対しても適用可能であり、完璧にまでとはいかないまでも、反りをある程度防止することができることなどから、合成樹脂製シートあるいは防湿シートを積層する方法が採用され、広く使用されている。
しかしながら、合成樹脂製シートあるいは防湿シートを積層する方法を採用した化粧板であっても、両側の温湿度環境に大きな差があるドア、引き戸、間仕切り等に長期間使用された場合には、木質系基材の水分分布に一方の面側と他方の面側とで差が生じ、その結果、両面に伸張や収縮の度合いが異なり、反りが発生する場合がある。また、別の問題として、防湿シートを用いた場合には両面が紙層であり、エマルジョン型接着剤で木質系基材に容易に積層することができるという加工適性の面では優れた効果を奏する反面、紙層の層間強度が弱いために、長期間使用された場合や、不可抗力的に外力が加わった場合など、紙層の層間から剥離する虞がある。
そこで本出願人は、防湿性能に優れ、ドア、引き戸、間仕切り等において、両側の環境温湿度に大きな差がある場所で用いても、反りを防止して商品価値を落とすことがない防湿シートを提案した(特願2007−134971号)。
この防湿シートは、透湿度(JIS Z 0280)が2.0g/m2・24hr以下であるために、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂製シートあるいは紙/ポリエチレン/紙からなる防湿シートに比べて格段に優れた防湿性能を有し、また、上記防湿シートを用いた化粧板は、ドア、引き戸、間仕切りなど、両側の環境温湿度に大きな差がある場所で用いても、反りを生じることが殆どなく、また、長期間使用された場合や、不可抗力的に外力が加わった場合などにも剥離する虞が殆どないというものである。
しかしながら、反りや歪みが生じやすい木質系基材(たとえば、MDF、パーティクルボード等)を使用したドアにおいては、四側面が固定されることなく、ほぼフリーな状態で存在するものであり、環境温湿度の影響を受けやすく、たとえば、フルハイトドアといわれるような天井まで達するようなドアにおいては、一層反りや歪みを生じる割合が高く、その結果、木質系基材からの防湿シートの剥がれや浮きが生じるという危惧があり、これを解消することができる反り防止木質板並びに化粧板が要望されていた。
特開平09−029919号公報
そこで本発明は、フルハイトドアといわれるようなドアに代表されるような長尺な建具において、両側の温湿度環境に大きな差がある場所に用いても、また、長期間使用された場合や、不可抗力的に外力が加わった場合にも、反りを防止すると共に、防湿シートの剥がれや浮きの生じることがない反り防止木質板並びに化粧板を提供することである。
本発明者は、上記課題を達成するために、請求項1記載の本発明は、合成樹脂製基材層の一方の面側に蒸着層が積層されてなる防湿シートを、木質系基材の一方の面に木質系基材用接着剤層を介して積層した反り防止木質板であって、前記木質系基材用接着剤層がカップリング剤が添加されてなる層であることを特徴とするものである。
また、請求項2記載の本発明は、請求項1記載の反り防止木質板において、前記カップリング剤がシラン系カップリング剤であることを特徴とするものである。
また、請求項3記載の本発明の反り防止木質板は、請求項1、2のいずれかに記載の反り防止木質板の前記防湿シートの表出面に接着用プライマー層が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項4記載の本発明は、請求項1記載の反り防止木質板の前記木質系基材の他方の面に木質系基材用接着剤層を介して、合成樹脂製基材層の一方の面側に蒸着層が積層され、前記合成樹脂製基材層の他方の面に接着剤層を介して化粧シートが積層されてなる防湿シートが積層されてなる化粧板であって、前記木質系基材用接着剤層がカップリング剤が添加されてなる層であることを特徴とするものである。
また、請求項5記載の本発明は、請求項4記載の化粧板において、前記カップリング剤がシラン系カップリング剤であることを特徴とするものである。
本発明の反り防止木質板並びに化粧板は、合成樹脂製基材層と蒸着層とからなる防湿シートを有するために防湿性に優れ、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂製シートあるいは紙/ポリエチレン/紙からなる防湿シートと比べて格段に優れた防湿性能を有し、フルハイトドアといわれるようなドアに代表されるような長尺な建具において、両側の温湿度環境に大きな差がある場所に用いても、また、長期間使用された場合や、不可抗力的に外力が加わった場合にも、反りを防止すると共に、木質系基材用接着剤層にシラン系に代表されるようなカップリング剤を添加した効果により、防湿シートの剥がれや浮きの生じることがないという優れた効果を奏するものである。
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳しく説明する。
図1は本発明にかかる反り防止木質板の一実施例を図解的に示す層構成図、図2は本発明にかかる化粧板の一実施例を図解的に示す層構成図であり、図中の1は反り防止木質板、2は化粧板、10は合成樹脂製基材層、11は蒸着層、12は木質系基材用接着剤層、13は接着剤層、14は接着用プライマー層、20は木質系基材、30は化粧シート、S1,S2は防湿シートをそれぞれ示す。
図1は本発明にかかる反り防止木質板の一実施例を図解的に示す層構成図であって、反り防止木質板1は木質系基材20の一方の面に、合成樹脂製基材層10の一方の面に蒸着層が積層された防湿シートS1が木質系基材用接着剤層12を介して前記合成樹脂製基材層10が表出するように積層されると共に、前記合成樹脂製基材層10の表出面に接着用プライマー層14が設けられたものである。このように構成した反り防止木質板1は前記防湿シートS1を木質系基材20の一方の面に設けたことにより、一方の面側からの木質系基材20に対する吸放湿を防止することができる。
図2は本発明にかかる化粧板の一実施例を図解的に示す層構成図であって、化粧板2は図1に示した反り防止木質板1の前記木質系基材の他方の面に木質系基材用接着剤層12を介して、合成樹脂製基材層10の一方の面に蒸着層が積層され、前記合成樹脂製基材層の他方の面に接着剤層13を介して化粧シート30が積層されてなる防湿シートS2が積層されたものである。このように構成された化粧板2は、前記防湿シートS1およびS2により、いずれの面からの木質系基材に対する吸放湿をも防止することができる。
なお、前記合成樹脂製基材層10の表出面に設けた接着用プライマー層14は、最終的に、たとえば、ドアとする際に、ドアの芯材に接着剤層を介して強固に接着させて積層するために設けるものである。
また、前記化粧シート30としては、前記化粧シート30の基材シートが紙からなる仕様、あるいは、熱可塑性樹脂からなる仕様の周知のものを用いることができ、たとえば、特公昭63−052580号公報、特開平06−016832号公報、特開平11−207879号公報、特開2001−009972号公報、特開2003−276133号公報等に開示されている化粧紙や化粧シートを用いることができる。
次に、反り防止木質板1および化粧板2を構成する諸材料について説明する。まず、前記合成樹脂製基材層10としては、ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−プロピレン共重合体,エチレン−ビニルアルコール共重合体,あるいは、これらの混合物等のオレフィン系熱可塑性樹脂、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート,ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合体,ポリカーボネート,ポリアリレート等のエステル系熱可塑性樹脂、ポリメタアクリル酸メチル,ポリメタアクリル酸エチル,ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系熱可塑性樹脂、あるいは、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂等の非ハロゲン系熱可塑性樹脂などを挙げることができる。前記合成樹脂製基材層10は、一軸ないし二軸方向に延伸したシートであっても、未延伸であってもよいが、後述する蒸着層11が少なくとも一方の面に形成される基材となることから、機械的強度が強く、寸法安定性に優れるなどの理由から二軸方向に延伸したシートが好ましい。前記合成樹脂製基材層10の厚さとしては、概ね9〜25μmが適当である。また、前記合成樹脂製基材層10の必要な面には必要に応じてコロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理等の易接着処理が施されているものである。
また、蒸着層11としては、アルミニウムに代表される金属薄膜からなる無機物の蒸着層、あるいは、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムに代表される無機酸化物の薄膜からなる無機酸化物蒸着層であり、この蒸着層11は真空蒸着法、プラズマ活性化化学反応蒸着法等の周知の蒸着法で、上記した合成樹脂製基材層10の少なくとも一方の面に薄膜形成される。なお、前記蒸着層11としては、アルミニウムに代表される金属薄膜からなる蒸着層は金属光沢があるために、意匠によっては金属光沢を隠蔽しなければならないという問題、また、フラッシュドア加工の際に高周波を使用して接着を行う場合などがあり、より好ましくは、蒸着層が透明である無機酸化物蒸着層である。また、前記蒸着層11のガスバリアー性を一層向上させる目的で、前記蒸着層11上(木質系基材用接着剤層12が当接する側の面)にポリビニルアルコールあるいはポリビニルアルコールに酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムに代表される無機酸化物を添加した組成物をロールコート法、グラビアコート法等の周知の塗布方法でポリビニルアルコール層あるいは前記組成物層を塗布形成してもよいものである。
次に、木質系基材用接着剤層12について説明する。前記木質系基材用接着剤層12は、防湿シートS1およびS2と木質系基材20とを積層するために用いる層であり、前記木質系基材用接着剤層12を形成する接着剤としては、たとえば、熱可塑性樹脂系、熱硬化型樹脂系、ゴム(エラストマー)系等のいずれのタイプの接着剤であってもよいものである。これらは公知のもの、ないし、市販品を適宜選択して使用することができる。熱可塑性樹脂系接着剤としては、たとえば、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール(ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等)、シアノアクリレート、ポリビニルアルキルエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ニトロセルロース、酢酸セルロース、熱可塑性エポキシ、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等を挙げることができる。また、熱硬化型樹脂系接着剤としては、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド、ポリベンツイミダゾール、ポリベンゾチアゾール等を挙げることができる。また、ゴム系接着剤としては、天然ゴム、再生ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ポリスルフィドゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、ステレオゴム(合成天然ゴム)、エチレンプロピレンゴム、ブロックコポリマーゴム(SBS、SIS、SEBS等)等を挙げることができる。特に、化粧シートが設けられる防湿シートS2と木質系基材20とを積層する前記木質系基材用接着剤層12は木質系基材20の表面色を隠蔽して意匠性を向上させるために、顔料等により着色してもよいものである。塗布方法としてはロールコート法等の周知の塗布手段を用いて形成すればよいものである。そして、本発明においては、特に前記木質系基材用接着剤層12は前記蒸着層11と前記木質系基材20との間の接着強度を高め、フルハイトドアといわれるようなドアに代表されるような長尺な建具において、両側の温湿度環境に大きな差がある場所に用いても、また、長期間使用された場合や、不可抗力的に外力が加わった場合にも、反りを防止すると共に、防湿シートS1およぶS2の剥がれや浮きを防止するために、カップリング剤を添加した層とするものである。
前記木質系基材用接着剤層12に添加するカップリング剤としては、テトラアルコキシチタン,チタンアシレート,チタンキレート等の有機チタン系カップリング剤、あるいは、トリアルキシアルミニウム,アルミニウムキシレート,アルミニウムアシレート等の有機アルミニウム系カップリング剤、あるいは、有機反応性基含有オルガノアルコキシシランであるシラン系カップリング剤を挙げることができるが、本発明においては、シラン系カップリング剤が好ましく、特に、エポキシ基を有するオルガノアルコキシシランが好適であり、たとえば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、あるいは、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。このようなシラン系カップリング剤は、1種ないし2種以上を混合して用いてもよいものであり、その配合量としては、前記木質系基材用接着剤層12を形成する接着剤の樹脂100重量部に対して、樹脂分として0.5〜10重量部の範囲内が適当である。また、前記木質系基材用接着剤層12の乾燥後の塗布量としては、概ね11〜55g/m2である。
また、木質系基材20としては、木材合板、パーティクルボード、中密度繊維板(MDF)、高密度繊維板(HDF)等の木質系基材やフラッシュ構造からなる基材を挙げることができる。
また、接着剤層13としては、ポリオール成分とイソシアネート成分からなる2液硬化型ポリウレタン系接着剤を用いて周知の塗布手段で形成すればよい。前記ポリオール成分としては、ポリエステルポリオール、ポリエステルポリウレタンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルポリウレタンポリオール等を挙げることができ、イソシアネート成分としては、TDI、MDI、HDI、PIDI、XDI等のジイソシアネートおよびこれらを出発原料とする変性体を挙げることができる。また、接着用プライマー層14としては、エステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール系樹脂、ニトロセルロース系樹脂等を挙げることができ、これらの樹脂は単独ないし混合して接着組成物としたものを主剤とし、これに硬化剤としてイソシアネートを添加したものを用い、ロールコート法やグラビアコート法等の適宜の塗布手段を用いて形成すればよいものである。前記接着剤層13および前記接着用プライマー層14の乾燥後の塗布量としては、1〜20g/m2であり、好ましくは1〜5g/m2である。
また、今までの説明では、前記合成樹脂製基材層10と前記蒸着層11との位置関係において、前記蒸着層11を前記木質系基材20側に位置するように構成した反り防止木質板1あるいは化粧板2としてきたが、これは本発明のより好ましい構成を示したものであって、前記合成樹脂製基材層10を前記木質系基材20側に位置するように構成した反り防止木質板あるいは化粧板としてもよいものであるが、本発明のより好ましい構成とすることにより、木質系基材用接着剤層12に添加したカップリング剤が、蒸着層に対して作用して蒸着層と木質系基材用接着剤層12との接着性向上に寄与するからである。
次に、本発明について、以下に実施例を挙げて更に詳しく説明する。
一方の面にアルミナ蒸着層が形成されると共に、蒸着層面にポリビニルアルコールが塗布形成された12μm厚さの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、12μm厚さの蒸着PETフィルムと呼称する)のPET面にコロナ放電処理を施した後、主剤としてのウレタン樹脂/硝化綿系樹脂に硬化剤としてのイソシアネートを添加した2液硬化型樹脂をグラビア印刷法にて塗布乾燥して2μm厚さの接着用プライマー層を形成し
た防湿シートを作製した。3mm厚さの中密度繊維板(MDF)にシラン系カップリング剤を添加した酢酸ビニル系接着剤(接着樹脂100重量部に対してカップリング剤を樹脂分として1.0重量部添加)をウエット状態で7〜8g/尺2塗布し、乾燥した後に、該塗布面に前記防湿シートを前記蒸着層側が位置するようにロールラミネート機で積層して本発明の反り防止木質板を作製した。
[比較例1]
酢酸ビニル系接着剤にシラン系カップロング剤を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして比較例とする反り防止木質板を作製した。
上記で作製した実施例1、および、比較例1の反り防止木質板について、透湿度、平面引張強度、基材ピーリング強度を下記する評価方法で評価し、その結果を表1に纏めて示した。
Figure 2009234139
〔評価方法〕
・透湿度:
JIS Z 0208「防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)」に準拠し
て実施例1、および、比較例1の防湿シートを測定して透湿度を算出した。なお、
透湿度の単位は、g/m2・24hrである。
・平面引張強度:
JAS合板 平面引張試験に準拠して測定して平面引張強度を算出した。なお、
評価に供した反り防止木質板は、上記で作製した反り防止木質板を24時間コール
ドプレスしたものを用い、反り防止木質板を5cm角にカットし、底辺が2cm角
の金属治具を防湿シート面にシアノアクリレート系接着剤にて貼り、24時間常温
(約23℃)養生した後、カッターナイフにて金属治具に沿ってMDFにまで達す
る切り込みを入れ、測定試験機器により試験片に対して垂直面方向に引っ張り、そ
の際の剥離界面を目視観察して評価すると共に引張強度を測定した。
測定単位は、N/cm2である。
・基材ピーリング強度:
試験片に1インチ巾にカッターナイフにて防湿シート側からMDFに達する切り
込みを入れると共に任意の方法にて防湿シートに切欠を作り、測定試験機器により
180°方向に200mm/分の速度で防湿シートを引っ張り、その際の剥離界面
を目視観察して評価すると共に引張強度を測定した。なお、試験片は上記で作製し
た反り防止木質板を24時間コールドプレスしたものを用いて常温(23℃)で測
定した結果(1)と、試験片に1インチ巾にカッターナイフにて防湿シート側から
MDFに達する切り込みを入れると共に任意の方法にて防湿シートに切欠を作った
状態で、恒温層(−20℃)に24時間保管した後に、−20℃の雰囲気下で測定
した結果(2)の両方を示した。
測定単位はN/インチである。
表1からも明らかなように、本発明の防湿シートはアルミナ蒸着層を設けたことにより、透湿度性能の向上が見られ、環境温湿度の変化により発生する化粧板の反りを防止することができるという効果が期待できるのみならず、防湿シートとMDFとを積層する接着剤にシラン系カップリング剤を添加することにより、防湿シートとMDFとの間の接着強度を向上させることができ、フルハイトドアといわれるようなドアに代表されるような長尺な建具において、両側の温湿度環境に大きな差がある場所に用いても、また、長期間使用された場合や、不可抗力的に外力が加わった場合にも、反りを防止すると共に、防湿シートの剥がれや浮きの生じることがないという優れた効果が期待できる。
本発明にかかる反り防止木質板の一実施例を図解的に示す層構成図である。 本発明にかかる化粧板の一実施例を図解的に示す層構成図である。
符号の説明
1 反り防止木質板
2 化粧板
10 合成樹脂製基材層
11 蒸着層
12 木質系基材用接着剤層
13 接着剤層
14 接着用プライマー層
20 木質系基材
30 化粧シート
S1,S2 防湿シート

Claims (5)

  1. 合成樹脂製基材層の一方の面側に蒸着層が積層されてなる防湿シートを、木質系基材の一方の面に木質系基材用接着剤層を介して積層した反り防止木質板であって、前記木質系基材用接着剤層がカップリング剤が添加されてなる層であることを特徴とする反り防止木質板。
  2. 前記カップリング剤がシラン系カップリング剤であることを特徴とする請求項1記載の反り防止木質板。
  3. 請求項1、2のいずれかに記載の反り防止木質板の前記防湿シートの表出面に接着用プライマー層が設けられていることを特徴とする反り防止木質板。
  4. 請求項1記載の反り防止木質板の前記木質系基材の他方の面に木質系基材用接着剤層を介して、合成樹脂製基材層の一方の面側に蒸着層が積層され、前記合成樹脂製基材層の他方の面に接着剤層を介して化粧シートが積層されてなる防湿シートが積層されてなる化粧板であって、前記木質系基材用接着剤層がカップリング剤が添加されてなる層であることを特徴とする化粧板。
  5. 前記カップリング剤がシラン系カップリング剤であることを特徴とする請求項4記載の化粧板。
JP2008085225A 2008-03-28 2008-03-28 反り防止木質板並びに化粧板 Active JP5447764B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008085225A JP5447764B2 (ja) 2008-03-28 2008-03-28 反り防止木質板並びに化粧板
CN200980111181.2A CN101980866B (zh) 2008-03-28 2009-03-24 防湿片材、防变形木质板及装饰板
KR1020107020905A KR101528386B1 (ko) 2008-03-28 2009-03-24 방습 시트, 휨 방지 목질판 및 화장판
PCT/JP2009/055840 WO2009119594A1 (ja) 2008-03-28 2009-03-24 防湿シート、反り防止木質板及び化粧板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008085225A JP5447764B2 (ja) 2008-03-28 2008-03-28 反り防止木質板並びに化粧板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009234139A true JP2009234139A (ja) 2009-10-15
JP5447764B2 JP5447764B2 (ja) 2014-03-19

Family

ID=41248692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008085225A Active JP5447764B2 (ja) 2008-03-28 2008-03-28 反り防止木質板並びに化粧板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5447764B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017094620A (ja) * 2015-11-25 2017-06-01 大日本印刷株式会社 建材用防湿シート
CN107605365A (zh) * 2017-10-19 2018-01-19 苏州西玛家具股份有限公司 一种隔热隔音复合木门
CN107605376A (zh) * 2017-10-19 2018-01-19 苏州西玛家具股份有限公司 一种隔音复合木门
JP2021000333A (ja) * 2019-06-24 2021-01-07 Toto株式会社 便蓋

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0892727A (ja) * 1994-09-29 1996-04-09 Mitsubishi Chem Corp 透明なガスバリア性フィルムの製造方法
JPH09136373A (ja) * 1995-11-16 1997-05-27 Toppan Printing Co Ltd 積層包装材料
JPH09140494A (ja) * 1995-11-21 1997-06-03 Shigeo Kawabata 化粧パネル
JPH09300524A (ja) * 1996-05-17 1997-11-25 Dainippon Printing Co Ltd 化粧板
JPH11125075A (ja) * 1997-10-22 1999-05-11 Sekisui Chem Co Ltd フラッシュドアー
JP2000025145A (ja) * 1998-04-24 2000-01-25 Toppan Printing Co Ltd バリア―性積層体およびこれを用いた包装材料およびこれを用いた包装体
JP2000127296A (ja) * 1998-10-22 2000-05-09 Noda Corp 建築用板
JP2001187857A (ja) * 1999-06-04 2001-07-10 Jsr Corp ガスバリアコーティング組成物、その製造方法およびガスバリアコーティングフィルム
JP2001239619A (ja) * 2001-03-12 2001-09-04 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート及びその製造方法
JP2002347158A (ja) * 2001-05-25 2002-12-04 Toppan Printing Co Ltd 積層体
JP2006225551A (ja) * 2005-02-18 2006-08-31 Unitika Ltd 水性分散体および積層体
JP2007291173A (ja) * 2006-04-21 2007-11-08 Unitika Ltd 樹脂水性分散体および積層体
JP2008036892A (ja) * 2006-08-03 2008-02-21 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シートおよびそれを用いた化粧板

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0892727A (ja) * 1994-09-29 1996-04-09 Mitsubishi Chem Corp 透明なガスバリア性フィルムの製造方法
JPH09136373A (ja) * 1995-11-16 1997-05-27 Toppan Printing Co Ltd 積層包装材料
JPH09140494A (ja) * 1995-11-21 1997-06-03 Shigeo Kawabata 化粧パネル
JPH09300524A (ja) * 1996-05-17 1997-11-25 Dainippon Printing Co Ltd 化粧板
JPH11125075A (ja) * 1997-10-22 1999-05-11 Sekisui Chem Co Ltd フラッシュドアー
JP2000025145A (ja) * 1998-04-24 2000-01-25 Toppan Printing Co Ltd バリア―性積層体およびこれを用いた包装材料およびこれを用いた包装体
JP2000127296A (ja) * 1998-10-22 2000-05-09 Noda Corp 建築用板
JP2001187857A (ja) * 1999-06-04 2001-07-10 Jsr Corp ガスバリアコーティング組成物、その製造方法およびガスバリアコーティングフィルム
JP2001239619A (ja) * 2001-03-12 2001-09-04 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート及びその製造方法
JP2002347158A (ja) * 2001-05-25 2002-12-04 Toppan Printing Co Ltd 積層体
JP2006225551A (ja) * 2005-02-18 2006-08-31 Unitika Ltd 水性分散体および積層体
JP2007291173A (ja) * 2006-04-21 2007-11-08 Unitika Ltd 樹脂水性分散体および積層体
JP2008036892A (ja) * 2006-08-03 2008-02-21 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シートおよびそれを用いた化粧板

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017094620A (ja) * 2015-11-25 2017-06-01 大日本印刷株式会社 建材用防湿シート
CN107605365A (zh) * 2017-10-19 2018-01-19 苏州西玛家具股份有限公司 一种隔热隔音复合木门
CN107605376A (zh) * 2017-10-19 2018-01-19 苏州西玛家具股份有限公司 一种隔音复合木门
JP2021000333A (ja) * 2019-06-24 2021-01-07 Toto株式会社 便蓋
JP7261392B2 (ja) 2019-06-24 2023-04-20 Toto株式会社 便蓋

Also Published As

Publication number Publication date
JP5447764B2 (ja) 2014-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5804017B2 (ja) 防湿シートおよびそれを用いた反り防止木質板並びに化粧板
JP4998084B2 (ja) 化粧板用裏面防湿シートおよび化粧板
JP4998043B2 (ja) 化粧板
JP5447764B2 (ja) 反り防止木質板並びに化粧板
JP2011025490A (ja) 軽量ハニカムパネル
KR101528386B1 (ko) 방습 시트, 휨 방지 목질판 및 화장판
JP5370459B2 (ja) 防湿シート及び化粧板
WO2009119594A1 (ja) 防湿シート、反り防止木質板及び化粧板
JP2017154363A (ja) 建材用防湿シートおよび化粧板
JP6720498B2 (ja) 建材用防湿シートおよび化粧板
JP6641641B2 (ja) 建材用防湿フィルム
JP6690384B2 (ja) 建材用防湿フィルム
JP2017080903A (ja) 建材用防湿シートおよび化粧板
JP2009234142A (ja) 防湿化粧シートおよびそれを用いた化粧板
JP2013078955A (ja) 防湿化粧シートを用いた化粧板
JP2017080907A (ja) 防湿化粧板および建具
JP6641640B2 (ja) 建材用防湿フィルム
JP2017154365A (ja) 建材用防湿シート
JP5223414B2 (ja) 化粧板用防湿化粧シート
JP6850446B2 (ja) 建材用防湿フィルム
EP4029692A1 (en) Decorative material and decorative member
JP6780231B2 (ja) 建材用防湿シート
JP2017154364A (ja) 建材用防湿シートおよび化粧板
WO2008044505A1 (fr) Feuille résistant à l'humidité et FEUILLE décorative fabriquée en appliquant la feuille résistant à l'humidité SUR un matériau à base de bois
JP6668919B2 (ja) 建材用防湿フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130430

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130621

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20130826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130910

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131024

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5447764

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150