JP2020535210A - ジアザビシクロオクタン誘導体の剤形およびその製造法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、化合物(I)によって表されるジアザビシクロオクタン誘導体の結晶形および非晶形を製造するための方法、ならびにそれを製造するための方法に関する。

Description

背景
ペニシリンおよびセファロスポリンは、臨床で広範かつ高頻度に使用されているβ−ラクタム系抗生物質である。しかしながら、様々な病原体によるβ−ラクタム系抗生物質に対する耐性獲得は、細菌感染の有効な処置の維持に対して有害な効果を及ぼしている。細菌の耐性獲得に関する最も重要な公知の機序は、活性中心にセリン残基を有する、クラスA型、C型およびD型のβ−ラクタマーゼの産生である。これらの酵素は、β−ラクタム系抗生物質を分解し、その結果、抗菌活性の喪失をもたらす。クラスA型β−ラクタマーゼは、ペニシリンを優先的に加水分解する一方で、クラスC型β−ラクタマーゼは、セファロスポリンを好む基質プロファイルを有する。
市販のβ−ラクタマーゼ阻害剤、例えば、クラブラン酸、スルバクタムおよびタゾバクタムは、既知であり、これらの阻害剤は、主にクラスA型β−ラクタマーゼ産生細菌に対して有効であり、ペニシリン系抗生物質との混合物として使用される。しかしながら、カルバペネムさえも分解するクラスA型KPC−2 β−ラクタマーゼを産生する耐性菌を含め、これまでに250種以上のβ−ラクタマーゼが報告されている。
近年、病原菌として上に挙げた耐性菌によって引き起こされる感染症は、重症感染症だけでなく、時には市中感染症にも見られる。現在利用可能なβ−ラクタマーゼ阻害剤は、絶え間なく増え続けているβ−ラクタマーゼを阻害するのに不十分であり、耐性菌によって引き起こされる細菌感染症の困難な処置のために新規β−ラクタマーゼ阻害剤が必要とされる。市販の阻害剤が次第に役に立たなくなるにつれて、抗菌剤ならびにβ−ラクタマーゼ阻害剤の開発が強く要望されている。
これらの抗菌剤のうちの1つ、化合物(I)によって表される(2S,5R)−N−(2−アミノエトキシ)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミドは、抗生物質耐性グラム陰性菌に有用な「強力な広域スペクトルの非β−ラクタム系β−ラクタマーゼ阻害剤」である(Li, H.; Estabrook, M.; Jacoby, G.A.; Nichols, W.W.; Testa, R.T.; Bush, K. Antimicrob Agents Chemother 2015, 59, 1789-1793.)。(2S,5R)−N−(2−アミノエトキシ)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミドには、過去に特徴付けられた当技術分野において公知の4種の結晶形がある(例えば、国際公開第WO 2015/053297号を参照のこと)。
他の結晶形が過去に特徴付けられている一方で、良好な再現性、高い安定性および高い収率をもたらす大規模製造方法は達成されていなかった。商業化方法のための技術を開発する際に、小規模な研究室方法を臨床用途に適した大規模製造方法へと変換するときに考慮すべきいくつかの因子および性質がある。
そのような因子の1つは、例えば、破砕された固体の流動性、溶解率および安定性を伴う、固体状態の物理的性質を含む。物理的特性は、物質のある特定の結晶形を規定している単位格子中の分子の立体配置および幾何学的配置によって影響を受ける。結晶形は、非晶質物質または別の結晶形の熱的挙動と異なる熱的挙動を生じ得る。熱的挙動は、研究室で、キャピラリー融点、熱重量分析(TGA)および示差走査熱量測定(DSC)などの技法を使用して測定される。これらの技法を使用して、異なる結晶形を区別してよい。ある特定の結晶形は、粉末X線回折(XRPD)、核磁気共鳴(NMR)分光測定、ラマン分光法および赤外(IR)分光測定を使用して検出できる独特なスペクトル性質を示し得る。
どの結晶形が好ましいかを決定する際に、結晶形の多数の性質を比較しなければならず、どの性質が臨床用途を可能にする適切な製造方法をもたらすかを判定するために、多くの物理的性質の変動に基づいて好ましい結晶形が選択されなければならない。他の方法では、調製の容易さ、安定性などの一定の態様が重要であると見なされる一定の環境において、ある特定の結晶形が好ましい場合がある。他の状況では、より大きな溶解度および/または優れた薬物動態学に関して、異なる結晶形が好ましい場合がある。
概要
本出願は、以下の化合物(I):

によって表される、ジアザビシクロオクタン誘導体の結晶形および非晶形を製造するための方法に関する。
本発明のある態様において、本出願は、化合物(I)の結晶形IVを製造するための方法であって、(a)化合物(I)を水に溶解して、化合物(I)の水溶液を形成すること;(b)化合物(I)の水溶液をアルコールに加えて、懸濁液を形成すること;および(c)懸濁液を回収して、化合物(I)の結晶形IVを製造することを含む方法を提供する。
ある実施態様において、工程(b)のアルコールは、水溶性である。ある実施態様において、工程(b)のアルコールは、少なくとも30℃またはより温かい温度に加熱される。ある実施態様において、該方法はさらに、化合物(I)の種晶をアルコールに加えることを含む。該方法の別の実施態様において、化合物(I)の水溶液は、滅菌濾過を介してアルコールに加えられる。
ある実施態様において、工程(c)の懸濁液は、少なくとも25℃またはより高い温度で少なくとも6時間熟成させる。別の実施態様において、加熱した懸濁液は、−5℃で少なくとも120分間冷却する。ある実施態様において、懸濁液は、濾過、遠心または蒸発を介して回収する。ある実施態様において、懸濁液は、濾過または分離して、フィルターケーキを形成する。ある実施態様において、フィルターケーキは、同じアルコールですすぎ、次いで、減圧下、25℃またはより高い温度で乾燥させる。
ある実施態様において、該方法は、工程(c)の懸濁液を濾過または遠心を介して回収することを含む。ある実施態様において、結晶形IVは、減圧下で乾燥させる。
ある実施態様において、該方法によって製造される化合物(I)の結晶形IVは、約19.8±0.2°(2θ)の値で表される特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる。別の実施態様において、結晶形は、約11.3±0.2°(2θ)の値で表される特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる。ある実施態様において、結晶形は、約13.9±0.2°(2θ)の値で表される特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる。
ある実施態様において、該方法によって製造される化合物(I)の結晶形IVは、約11.3;約13.9および約19.8±0.2°(2θ)の値で表される特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる。
別の実施態様において、該方法によって製造される化合物(I)の結晶形IVは、約11.3;約13.9および約19.8±0.2°(2θ)の値で表される特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる。他の実施態様において、該結晶形は、約17.1;および約22.2±0.2°(2θ)の値で表される特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる。他の実施態様において、該結晶形は、約17.3および約22.7±0.2°(2θ)の値で表される特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる。
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形IVは、約11.3;約13.9;約17.1;約19.8;約22.2±0.2°(2θ)の値で表される特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる。
ある実施態様において、化合物(I)の結晶形IVは、約11.3;約13.9;約17.1;約17.3;約19.1;約19.8;約22.2;約22.7;約23.4;約23.8;約24.1;約24.6;約26.5;約27.7および約28.0±0.2°(2θ)の値で表される特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる。
本発明のある態様において、本出願は、本明細書に記載の方法を介して製造される化合物(I)の結晶形IVと薬学的に許容し得る担体、薬学的賦形剤または薬学的希釈剤とを含む、医薬組成物を提供する。
本発明のある態様において、本出願は、化合物(I)によって表される化合物の非晶形を製造するための方法であって、化合物(I)を水に溶解して、化合物(I)の水溶液を形成すること;および(b)水溶液を、減圧下、室温よりも高い温度で蒸発させて、化合物(I)の非晶形を製造することを含む方法を提供する。ある実施態様において、該方法は、水溶液を、少なくとも45℃よりも高い温度で蒸発させることを含む。別の実施態様において、該方法は、水溶液を、少なくとも60℃よりも高い温度で蒸発させることを含む。ある実施態様において、該方法は、水溶液を、約30mbarの減圧で蒸発させることを含む。別の実施態様において、化合物(I)によって表される化合物の非晶形を製造するための方法は、安定剤の使用なしに成し遂げられる。
別の態様において、本出願は、本明細書に開示される化合物(I)の非晶形と薬学的に許容し得る担体、薬学的賦形剤または薬学的希釈剤とを含む、医薬組成物を提供する。
本発明のこれらおよび他の態様は、以下の詳細な説明を参照することで明らかとなろう。このために、より詳細な一定の背景情報、手順、化合物および/または組成物を記載している様々な参考文献が、本明細書において示され、これらは各々、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
以下の詳細な説明は、例として与えられるものであって、記載される具体的な実施態様にのみ本発明を限定することを意図していないものであり、添付の図面と併せて最も良く理解され得る。
非溶媒(anti-solvent)としてメタノールを使用して結晶形IVを製造する一般手順を例証する。
詳細な説明
以下の説明では、本発明の様々な実施態様の十分な理解を提供するために、一定の具体的な詳細が示される。しかしながら、当業者は、本発明がこれらの詳細なしに実施されてよいことを理解するだろう。文脈上別途必要でない限り、本明細書および特許請求の範囲を通して、語「〜を含む(comprise)」およびその変形、例えば「comprises」および「comprising」は、オープンな包括的な意味で(すなわち、「〜を含むが、限定されない」として)解釈されるべきである。
本明細書を通した「一実施態様」または「ある実施態様」への言及は、その実施態様と併せて記載されるある特定の特徴、構造または特性が、本発明の少なくとも一つの実施態様に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通した様々な場での「一実施態様において」または「ある実施態様において」という語句の登場は、必ずしもすべてが同じ実施態様を指しているわけではない。その上、その特定の特徴、構造または特性は、1つまたは複数の実施態様において任意の適切な様式で組み合わされてもよい。
定義
本明細書において使用される場合、かつ、反対の記載のない限り、以下の用語および語句は、以下に記載される意味を有する。
化合物(I)の結晶形および非晶形は、様々な異性体形態で存在することも、1つまたは複数の互変異性体形態(単一の互変異性体および互変異性体の混合物の両方を含む)で存在することもできる。用語「異性体」は、本発明の化合物の互変異性体形態を含め、本発明の化合物のすべての異性体形態を包含することを意図している。用語「互変異性体」は、分子の1つの原子から同じ分子の別の原子へのプロトン移動を指す。
本発明の化合物またはそれらの薬学的に許容し得る塩は、1つまたは複数の不斉中心を含有し得るので、したがって、絶対立体化学の観点で(R)−もしくは(S)−としてまたはアミノ酸の場合は(D)−もしくは(L)−として定義され得る、エナンチオマー、ジアステレオマーおよび他の立体異性体形態を生じ得る。本発明は、すべてのそのような可能な異性体も、それらのラセミ形態および光学的に純粋な形態も含むことを意味する。光学的に活性な(+)および(−)、(R)−および(S)−、または(D)−および(L)−異性体は、キラルシントンまたはキラル試薬を使用して調製しても、従来技法、例えば、クロマトグラフィーおよび分別晶析を使用して分割してもよい。個々のエナンチオマーの調製/単離のための従来技法は、適切な光学的に純粋な前駆体からのキラル合成、または、例えばキラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用した、ラセミ体(または塩もしくは誘導体のラセミ体)の分割を含む。本明細書に記載の化合物がオレフィン二重結合または他の幾何学的不斉中心を含有するとき、別途指定のない限り、この化合物がEおよびZの両方の幾何異性体を含むことを意図している。同様に、すべての互変異性体形態が含まれることも意図される。
ここに記載のいくつかの化合物は、不斉中心を有することができ、それゆえ、異なるエナンチオマー形態およびジアステレオマー形態で存在することができる。本発明の化合物は、光学異性体またはジアステレオマーの形態であることができる。したがって、本発明は、光学異性体、ジアステレオ異性体およびそれらの混合物(ラセミ混合物を含む)の形態の本明細書に記載の通りの本発明の化合物ならびにその使用を包含する。本発明の化合物の光学異性体は、不斉合成、キラルクロマトグラフィーなどの公知の技法によってまたは光学的に活性な分割剤の利用による立体異性体の化学的分離を介して得ることができる。
別途指示のない限り、「立体異性体」は、化合物の1つの立体異性体を意味し、その化合物の他の立体異性体を実質的に含まないものである。したがって、1つのキラル中心を有する立体異性体的に(stereomerically)純粋な化合物は、その化合物の反対のエナンチオマーを実質的に含まない。2つのキラル中心を有する立体異性体的に純粋な化合物は、その化合物の他のジアステレオマーを実質的に含まない。典型的な立体異性体的に純粋な化合物は、その化合物の1つの立体異性体を約80%(重量)超およびその化合物の他の立体異性体を約20%(重量)未満、例えば、その化合物の1つの立体異性体を約90%(重量)超およびその化合物の他の立体異性体を約10%(重量)未満、またはその化合物の1つの立体異性体を約95%(重量)超およびその化合物の他の立体異性体を約5%(重量)未満、またはその化合物の1つの立体異性体を約97%(重量)超およびその化合物の他の立体異性体を約3%(重量)未満含む。本発明は、様々な立体異性体およびそれらの混合物を想定しており、分子が互いに重ね合わせることのできない鏡像である2つの立体異性体を指す「エナンチオマー」を含む。
描かれている構造とその構造に与えられた名称との間に矛盾がある場合、描かれている構造が優先される。本出願を通して、化合物(I)は、(2S,5R)−N−(2−アミノエトキシ)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミドと互換的に使用される。加えて、構造または構造の一部の立体化学が、例えば、太線または点線で示されていない場合は、その構造または構造の一部は、その立体異性体のすべてを包含すると解釈されるべきである。しかしながら、場合によっては、1個超のキラル中心が存在する場合、相対立体化学の説明を補助するために構造および名称を単一のエナンチオマーとして表してもよい。有機合成分野の当業者にとって、その化合物が、それを調製するために使用される方法から単一のエナンチオマーとして調製されるかどうか公知であろう。
本記載では、「薬学的に許容し得る塩」は、本発明の化合物の薬学的に許容し得る有機または無機の酸または塩基の塩である。代表的な薬学的に許容し得る塩は、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類塩、アンモニウム塩、水溶性および水不溶性塩、例えば、酢酸塩、アムソン酸塩(4,4−ジアミノスチルベン−2,2−ジスルホン酸塩)、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物塩、酪酸塩、カルシウム塩、エデト酸カルシウム、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物塩、クエン酸塩、クラブラン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストル酸塩(estolate)、エシル酸塩、フマル酸塩、グルセプチン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物塩、イソチオン酸塩(isothionate)、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、臭化メチル、硝酸メチル、硫酸メチル、ムチン酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、N−メチルグルカミンアンモニウム塩、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩(1,1−メテン−ビス−2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸塩、エインボン酸塩(einbonate))、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ピクリン酸塩、ポリガラクツロ酸塩、プロピオン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、スルホサリチル酸(sulfosaliculate)、スラメート(suramate)、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩、トリエチオダイド、および吉草酸塩を含む。薬学的に許容し得る塩は、その構造中に1個超の荷電原子を有することができる。この場合、薬学的に許容し得る塩は、複数の対イオンを有することができる。したがって、薬学的に許容し得る塩は、1つもしくは複数の荷電原子および/または1つもしくは複数の対イオンを有することができる。
化合物(I)の結晶形および非晶形は、異なる原子量または質量数を有する原子によって置換された1つまたは複数の原子を有することによって同位体標識されてよい。化合物(I)に組み込むことができる同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、塩素またはヨウ素の同位体を含む。例示的なそのような同位体は、それぞれ、H、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123Iおよび125Iである。これらの放射標識化合物を使用して、生体内分布、組織中濃度、ならびにそのような標識化合物が投与された対象を含む生体組織からの輸送および排出の動態を測定することができる。標識化合物はまた、治療有効性、作用部位または作用機序、および薬理学的に重要なターゲットへの候補治療薬の結合親和性を判定するためにも使用される。化合物(I)の一定の放射性標識結晶形および非晶形は、それゆえ、薬物および/または組織分布研究において有用である。放射性同位体の三重水素(すなわちH)および炭素−14(すなわち14C)は、その組み込みの容易性および素早い検出手段の観点からこの目的に特に有用である。
より重い同位体、例えば、重水素(すなわちH)による置換は、より大きな代謝安定性から生じる一定の治療的利点、例えば、重水素を含有する化合物のインビボ半減期の増加をもたらす。重水素による水素の置換は、治療効果にとって必要な用量を低減させ得るので、よって、創薬または臨床場面において好ましい場合がある。
11C、18F、15Oおよび13Nなどのポジトロン放出同位体による置換は、例えば、基質受容体占有率を調べるポジトロン放出断層撮影(PET)研究に有用である本発明の化合物の標識類似体を提供する。同位体標識化合物(I)は、一般に、当業者に公知の従来技法によって調製しても、適切な同位体標識試薬を使用した下記の通りの調製および実施例の部に記載される方法と類似の方法によって調製してもよい。
本明細書に開示される本発明の実施態様はまた、化合物(I)のインビボ代謝産物を包含することも意味する。そのような産物は、例えば、本発明の化合物の投与時の酵素活性に主に起因して、酸化、還元、加水分解、アミド化、エステル化、二量体化および類似の方法から生じ得る。したがって、本発明は、そのような化合物を哺乳動物に代謝産物をもたらすのに十分な期間投与した後、本発明の化合物に対する酵素活性または非酵素活性の副生成物として産生される化合物を含む。代謝産物、特に、薬学的に活性な代謝物は、典型的には、本発明の放射標識化合物を、検出可能な用量で、ラット、マウス、モルモット、サルまたはヒトなどの被験体に、代謝が起こる十分な期間投与し、放射標識化合物を投薬された被験体から得られた尿、血液または他の生体試料から代謝産物を単離することによって同定される。
本発明はまた、化合物(I)の結晶形および非晶形の薬学的に許容し得る塩形態を提供する。薬学的に適切な酸または薬学的に適切な塩基と本発明の結晶形および非晶形とを接触させることによって形成される酸付加塩および塩基付加塩の両方が本発明の範囲内に包含される。
このため、「薬学的に許容し得る酸付加塩」は、遊離塩基の生物学的有効性および性質を保持し、生物学的にもその他の面でも望ましくないことはない、無機酸(例えば、限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など)および有機酸(例えば、限定されないが、酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、ショウノウ酸、カンファー−10−スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、炭酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチジン酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、2−オキソ−グルタル酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、イソ酪酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、オレイン酸、オロチン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、プロピオン酸、ピログルタミン酸、ピルビン酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ウンデシレン酸など)と形成される塩を指す。
同様に、「薬学的に許容し得る塩基付加塩」は、遊離酸の生物学的有効性および性質を保持し、生物学的にもその他の面でも望ましくないことはない塩を指す。これらの塩は、無機塩基または有機塩基の遊離酸への付加によって調製される。無機塩基から誘導される塩は、限定されないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムの塩などを含む。好ましい無機塩は、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの塩である。有機塩基から誘導される塩は、限定されないが、第一級、第二級および第三級アミン、天然の置換アミンを含む置換アミン、環式アミンならびに塩基性イオン交換樹脂、例えば、アンモニア、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、デアノール、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、ベネタミン、ベンザチン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、プリン類、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などの塩を含む。特に好ましい有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリンおよびカフェインである。
しばしば、結晶化は、本発明の化合物の溶媒和物を生成させる。本明細書において使用される場合、用語「溶媒和物」は、本発明の化合物の1つまたは複数の分子と溶媒の1つまたは複数の分子とを含む凝集体を指す。溶媒は水であってよく、その場合、溶媒和物は水和物であり得る。あるいは、溶媒は有機溶媒であってよい。したがって、本発明の化合物は、一水和物、二水和物、半水和物、セスキ水和物、三水和物、四水和物などを含む水和物として存在しても、対応する溶媒和形態として存在してもよい。本発明の化合物は、完全溶媒和物であってよく、一方で、他の場合では、本発明の化合物は、単に付随的な水を保持するだけでも、水といくらかの付随的な溶媒との混合物であってもよい。
いくつかの実施態様において、実験的粉末回折パターンを、周囲条件で、透過幾何学的に、Stoe Stadi P回折計を用いて記録した(CuKα1放射[1.5406Å]、40kVおよび40mA、一次ビームモノクロメーター、シリコンストリップ検出器、ステップ幅0.02°(2θ)で角度範囲3°〜42°(2θ)、合計測定時間およそ30分間)。試料を調製し、物質のさらなる処理(例えば、磨砕または篩分け)なしに解析した。
いくつかの実施態様において、単結晶X線強度データを、100(2)Kで、Gemini R Ultra回折計(Rigaku)を使用してCu−Kアルファ線(1.54184Å)で収集し、Crysalisパッケージで処理した。ShelXTLソフトウェア(Bruker AXS, Karlsruhe)を使用して、構造解析およびリファインメントを実施した。
粉末X線回折によって得られるピークの相対強度および位置は、試料調製技法、試料搭載手順および用いられる特定の計器などの要因に応じて変化し得ることが、当業者に理解されよう。例えば、追加の実施態様において、化合物(I)の結晶形についての列記された粉末X線回折パターンピークは、約±0.2°(2θ)であり得る。
測定条件(使用される設備または機器など)に応じて1つまたは複数の測定誤差のある粉末X線回折パターンが得られる場合があることが知られている。粉末X線回折パターンの強度は、測定条件に応じて変動し得る。それゆえ、本発明の結晶形が、本出願に記載される粉末X線回折パターンと同一の粉末X線回折パターンをもたらす結晶に限定されず、本出願に記載されるものと実質的に同じ粉末X線回折パターンをもたらすあらゆる結晶が本発明の範囲内に入ると理解されるべきである。例えば、ピークの相対強度は、30ミクロンを超えるサイズの粒子および非ユニタリーアスペクト比によって影響される場合があり、これらは試料の分析に影響を及ぼし得る。反射の位置は、回折計に試料が置かれる正確な高さおよび回折計のゼロ較正によって影響され得ることが当業者に認識されよう。試料の表面平面性も少し影響し得る。それゆえ、本明細書に記載の回折パターンデータは、絶対値と見なされるべきではない(Jenkins, R & Snyder, R. L. “Introduction to X-Ray Powder Diffractometry” John Wiley & Sons 1996; Bunn, C. W. (1948), Chemical Crystallography, Clarendon Press, London; Klug, H. P. & Alexander, L. E. (1974), X-Ray Diffraction Procedures)。
一般に、測定誤差は±0.2°(2θ)であり、本出願に記載される粉末X線回折パターンを検討する際にこの程度の測定誤差が考慮されるべきである。その上、強度が実験条件および試料調製(好ましい幾何学的配置)に応じて変動し得ることが理解されるべきである。
一態様において、本発明の実質的に純粋な結晶形および非晶形が提供される。例えば、本発明は、約≧95%純度である本出願に記載されるような化合物(I)の結晶形IVを含む。例えば、該形は、約≧95%、≧96%、≧97%、≧98%または≧99%純度であり得る。
いくつかの実施態様において、化合物(I)の結晶形IVまたは非晶形は、実質的に純粋な形態で単離される。本明細書に記載の形は、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%または約99%(重量)を超える純度を有し得る。あるさらなる実施態様において、該形は、約95%(重量)を超える純度を有し得る。例えば、該型は、≧95%、≧96%、≧97%、≧98%または≧99%純度であり得る。
本発明の結晶形または非晶形は、従来の合成法を使用して、より具体的には、後述する一般的な方法を使用して合成される。本発明に従ういくつかの化合物の具体的な合成プロトコルは、実施例に記載される。
本発明の一連の製造方法に従って、前述の化合物(I)の結晶形、特に、結晶形IVを、良好な再現性、高い安定性および高い収率で製造することができる。さらに、結晶形IVは、好ましい存安定性を提供し、滅菌濾過を可能にし、より高い温度での保存(例えば、安全温度100℃)を可能にする。小規模研究室方法を大規模製造方法へと変換する際に、本明細書に記載の方法が、臨床用途に適したものにする製造方法要件である滅菌濾過を可能にすることが発見された。表1は、臨床用途に適した大規模、例えば、製造規模(ここでの方法は滅菌濾過を可能にする)で製造された化合物(I)の結晶形IVのXRPDパターンを提供する。表2は、化合物(I)の形IVについての単結晶構造データを提供する。
以下の実施例は、例証の目的で提供されるものであって、限定の目的はない。
結晶形IVの形成のための一般反応スキーム:
(2S,5R)−N−(2−アミノエトキシ)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボキサミドの結晶形IVを、上の一般反応スキームに例証した通りの数工程を通して調製した。1つの容器中で、化合物(I)を、加熱した水(少なくとも室温を超える)に溶解した。二番目の容器中で、水溶性アルコールを加熱した。任意の工程で、加熱したアルコールに化合物(I)の種晶を加え、15分間熟成させた。
一番目の容器の化合物(I)の水溶液を、フィルターを介して二番目の容器のアルコール相に、約40℃、約20分以内に加え、懸濁液を形成した。懸濁液を40℃で約6時間熟成させた。次いで、懸濁液を−5℃に少なくとも120分間冷却した。冷却した懸濁液を、場合により、12時間熟成させ、次いで、濾過するかまたは遠心を介して分離した。濾過した生成物、すなわち、フィルターケーキを、非溶媒アルコールですすぎ、減圧下40℃で一晩乾燥させた。
非溶媒としてメタノールの場合の一般手順(図1を参照のこと)
5Lのガラス反応器に、加熱した水(25°〜30℃)と化合物(I)との混合物を30分間投入した。別個の結晶化用反応器中で、メタノールを40℃に加熱した。その後、2%(w/w)の化合物(I)結晶形IVの種晶を溶液に加え、溶液を15分間熟成させた。化合物(I)の水溶液を、滅菌フィルターを介して、種添加かつ熟成させたメタノール相に、40℃、20分以内に加えた。添加の完了時に、水/メタノールの溶媒比は、25:75(w/w)に達した。次いで、懸濁液を40℃で6時間熟成させた。懸濁液を120分以内に−5℃に冷却し、12時間熟成させ、ついで、濾過した。フィルターケーキをメタノールですすぎ、真空下(10mbar)40℃で一晩乾燥させ、白色の固体を91%の収率で与えた。
非溶媒としてエタノールの場合の一般手順
ガラス反応器に、加熱した水(25°〜30℃)と化合物(I)との混合物を30分間投入した。別個かつ並行の方法で、エタノールを、滅菌フィルターを介して、周囲温度で結晶化用反応器に加えた。その後、上で調製した化合物(I)の水溶液の10%を、滅菌フィルターを介してエタノール相に加え、15分間熟成させた。添加の間、自発的核生成が起こった。懸濁液を撹拌下で30分間さらに熟成させた。その後、上で調製した化合物(I)の水溶液の残り90%を、滅菌フィルターを介して、周囲温度で60分以内に、種添加したエタノール相に加えた。添加後、得られた懸濁液を60分以内に−5℃に冷却し、この温度でおよそ4〜15時間熟成させた。濾過を介して結晶を単離し、冷エタノール(−5℃)ですすぎ、湿った固体をもたらした。湿った固体を減圧下(50〜100mbar)25℃で一晩乾燥させ、所望の結晶形を補正収率84.2%で白色の粉末として与えた。
高速蒸発による非晶質物質の調製のための一般手順
丸底フラスコに、化合物(I)200mgおよび水(HPLC等級)5.0mLを22℃で投入した。得られた混合物を完全に溶解するまで撹拌した。清澄な溶液を、減圧下(30mbar)65℃での回転蒸発を介して濃縮した。高速蒸発は、白色の沈殿物質を与えた。
上記の様々な実施態様を組み合わせて、さらなる実施態様を提供することができる。実施態様の態様を、必要に応じて様々な特許、出願および刊行物の概念を採用して改変することで、なおさらなる実施態様を提供することができる。これらおよび他の変更は、上の詳細な説明を考慮して本実施態様に対して行うことができる。一般に、以下の特許請求の範囲において、使用される用語は、特許請求の範囲を、本明細書および特許請求の範囲に開示される具体的な実施態様に限定するものと解釈されるべきではなく、このような特許請求の範囲の権利が付与される等価物の全範囲と共に、すべての可能な実施態様を含むと解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は、本開示によって限定されない。

Claims (20)

  1. 以下:

    によって表される化合物の結晶形IVを製造するための方法であって、
    (a)化合物(I)を水に溶解して、化合物(I)の水溶液を形成すること;
    (b)化合物(I)の水溶液をアルコールに加えて、懸濁液を形成すること;および
    (c)懸濁液を回収して、化合物(I)の結晶形IVを製造することを含む、方法。
  2. アルコールが、水溶性である、請求項1に記載の方法。
  3. アルコールが、少なくとも30℃またはより温かい温度に加熱される、請求項1に記載の方法。
  4. 化合物(I)の種晶がアルコールに加えられる、請求項1に記載の方法。
  5. 化合物(I)の水溶液が、滅菌濾過を介してアルコールに加えられる、請求項1に記載の方法。
  6. 懸濁液を、少なくとも25℃またはより高い温度で少なくとも6時間熟成させる、請求項1に記載の方法。
  7. 加熱した懸濁液を、−5℃で少なくとも120分間冷却させる、請求項6に記載の方法。
  8. 懸濁液を、濾過、遠心または蒸発を介して回収する、請求項1に記載の方法。
  9. 懸濁液を、濾過または分離して、フィルターケーキを形成する、請求項1に記載の方法。
  10. フィルターケーキを、同じアルコールですすぎ、次いで、減圧下、25℃またはより高い温度で乾燥させる、請求項9に記載の方法。
  11. 懸濁液を、濾過または遠心を介して回収する、請求項1に記載の方法。
  12. 結晶形IVが、減圧下で乾燥させる、請求項1に記載の方法。
  13. 結晶形IVが、約11.3;約13.9;および約19.8±0.2°(2θ)の値で表される特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる、請求項1に記載の方法。
  14. 結晶形IVが、約17.1;約19.1;約22.2;約23.4;約23.8;約24.1;約24.6;約26.5;約27.7;および約28.0±0.2°(2θ)の値で表される特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる、請求項1に記載の方法。
  15. 結晶形IVが、約11.3;約13.9;約17.1;約17.3;約19.1;約19.8;約22.2;約22.7;約23.4;約23.8;約24.1;約24.6;約26.5;約27.7;および約28.0±0.2°(2θ)の値で表される特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる、請求項1に記載の方法。
  16. 請求項1に記載の化合物(I)の結晶形IVと薬学的に許容し得る担体、薬学的賦形剤または薬学的希釈剤とを含む、医薬組成物。
  17. 以下:

    によって表される化合物の非晶形を製造するための方法であって、
    (a)化合物(I)を水に溶解して、化合物(I)の水溶液を形成すること;および
    (b)水溶液を、減圧下、室温よりも高い温度で蒸発させて、化合物(I)の非晶形を製造することを含む、方法。
  18. 水溶液を、少なくとも45℃よりも高い温度で蒸発させることを含む、請求項17に記載の方法。
  19. 水溶液を、少なくとも30mbarの減圧下で蒸発させることを含む、請求項17に記載の方法。
  20. 請求項17に記載の化合物(I)の非晶形と薬学的に許容し得る担体、薬学的賦形剤または薬学的希釈剤とを含む、医薬組成物。
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