JP2009533330A - ドセタキセルの多形体およびプロセス - Google Patents

ドセタキセルの多形体およびプロセス Download PDF

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Abstract

本発明は、ドセタキセルの結晶多形およびそれを調製するためのプロセス、アモルファス・ドセタキセルを調製するための方法、ならびにドセタキセルを調製するためのプロセスを提供する。本発明のある実施形態は、ドセタキセルの結晶多形相を調製するためのプロセスであって、a)ドセタキセルの有機溶媒溶液を提供する工程と;b)結晶の形成のためにa)の溶液から溶媒を除去する工程と;c)ドセタキセルの固体結晶多形を回収する工程と、を包含する、プロセスを提供する。

Description

(発明への導入)
本発明は、ドセタキセルの多形体、それらを調製するためのプロセス、および他のドセタキセル多形を作成するためにそれらを用いる方法に関する。本発明はまた、ドセタキセルの調製のためのプロセスを提供する。
ドセタキセルは、化学名(2R,3S−N−カルボキシ−3−フェニルイソセリン、N−tert−ブチルエステルを有する薬物化合物であって、13−エステルが5β−20−エポキシ−1,2α,4,7β,10β,13α−ヘキサヒドロキシタックス−11−エン−9−オン4−アセテート2−ベンゾエートを有し、かつ構造式Iを有する薬物化合物に採用された名称である。
Figure 2009533330
ドセタキセルは、タキソイドファミリーに属する抗悪性腫瘍薬であり、かつ市場においてTAXOTERE(登録商標)の商品名として、無菌であって、20mg(0.5mL)または80mg(2mL)の薬物を含有する単一用量のバイアル中の発熱物質なしの注射剤の形態で入手可能である。
多数のタキソールアナログが、F.Gueritte−Voegeleinらの非特許文献1によって記載されている。
特許文献1は、ドセタキセル、その立体異性体型、ドセタキセルを含有する薬学的組成物、および急性白血病および固形腫瘍の処置におけるそれらの使用を開示する。
特許文献2は、ドセタキセル三水和物およびその調製のためのプロセスを開示する。
ドセタキセル三水和物の調製のためのプロセスは、特許文献3、および特許文献4に記載されている。
特許文献5は、ジメトキシドセタキセルのアセトン溶媒和化合物およびその調製のためのプロセスを開示する。
特許文献6は、ドセタキセルの無水物型、アモルファス(非結晶)型および三水和物型の調製のためのプロセスを開示する。
特許文献7は、アセトニトリル中におけるドセタキセルの溶解、その後の精製水での沈澱を含む、ドセタキセル三水和物の精製のためのプロセスを開示する。
特許文献8は、フェニルアルキル樹脂を含むカラムクロマトグラフィーを用いることによるタキサンの精製のためのプロセスを開示する。
特許文献9は、ドセタキセルおよびその誘導体の調製のためのプロセスを開示する。
特許文献10は、タキソイドの調製のためのプロセスを開示する。
規制機関は、新規な薬物の全ての多形型、例えば、結晶型、非結晶型、溶媒和化合物型などを特定する労力を行うことが必要である。なぜなら、多形型は、その化学的特性および物理的特性が異なり得るからである。この変動によって、処方された薬学的産物の生成ロットの間の、バイオアベイラビリティ、安定性および他の相違が高頻度に生じる。
しかし、所定の化合物についての多形相の存在および潜在的な数は予測できない。さらに、ある物質の多形相を調製するために用いられ得る「標準的な(standard)」手順はない。
従って、薬物の新規な固体型を調製すること、およびその調製のためのプロセスが必要である。
本発明によれば、ドセタキセルの調製のための従来のプロセスが提供され、そしてその多形は、簡易で、環境にやさしく、費用効率が高く、強固でかつ、工業的規模での使用に十分に適切な、より良好な調製技術を用いることによって、所望の純度および収率を有する。
米国特許第4,814,470号明細書 米国特許第6,197,980号明細書 米国特許第6,022,985号明細書 米国特許出願公開第2006/0217436号明細書 米国特許出願公開第2005/0065138号明細書 国際出願公開第WO2005/061474号パンフレット 米国特許第6,838,569号明細書 米国特許第6,002,025号明細書 米国特許第5,476,954号明細書 米国特許第5,532,388号明細書 「Relationships between the Structure of Taxol Analogues and Their Antimitotic Activity」、Journal of Medicinal Chemistry,第34巻、992〜998頁、1991
(発明の要旨)
本発明は、ドセタキセルの多形およびそれを調製するためのプロセスに関する。本発明はまた、ドセタキセルの調製のためのプロセスを提供する。
1局面では、本発明は、ドセタキセル多形およびそのプロセスに関する。
ある実施形態では、本発明は、ドセタキセルの結晶多形およびそれを調製するためのプロセスを提供する。これらの多形は本明細書において以降では、I型、II型、III型、IV型、V型、VI型、VII型、VIII型、およびIX型と呼ばれる。
本発明の別の実施形態は、ドセタキセルのアモルファス型を調製するためのプロセスであって、ドセタキセルのテトラヒドロフラン(THF)溶液から、炭化水素のような貧溶媒と合わせることによってアモルファス・ドセタキセルを沈殿させる工程、および沈殿したアモルファス固体を回収する工程を包含する、プロセスに関する。
別の局面では、本発明は、ドセタキセルを調製するためのプロセスを提供し、このプロセスは、
a)構造式Vの化合物4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1−ヒドロキシ−9−オキソ−7β,10β−ビス(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルオキシ)−タックス−11−エン−13−α−イル(4S,5R)−3−t−(ブトキシカルボニル)−2,2−ジメチル−4−フェニル−5−オキサゾリジンカルボキシレート(DCT−II)と、亜鉛および酢酸とを反応させて、構造式VIの化合物4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−タックス−11−エン−13−α−イル−(4S,5R)−3−t−(ブトキシカルボニル)−2,2−ジメチル−4−フェニル−5−オキサゾリジンカルボキシレート(DCT−III)を形成する工程と;
Figure 2009533330
Figure 2009533330
b)構造式VIのDCT−III化合物と、酸とを反応させて、構造式VIAの化合物4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−タックス−11−エン−13−α−イル(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−3−フェニル−プロピオネート(DCT−IV)を形成する工程と;
Figure 2009533330
c)構造式VIAのDCT−IV化合物と、ジ−t−ブチルジカルボネートとを反応させて、構造式Iのドセタキセルを形成する工程と、を包含する。
さらに、本発明の局面は、ドセタキセルの1つ以上のI型、II型、III型、IV型、V型、VI型、VII型、VIII型、およびIX型結晶、ならびにアモルファス型を、1つ以上の薬学的に受容可能な賦形剤とともに含む薬学的組成物を提供する。
本発明のドセタキセル多形は、適切でありかつ、薬学的処方物に十分に適切であり、これは、限定はしないが新生物性腫瘍を含む疾患の処置において有用である。
ある実施形態では、本発明は、ドセタキセルを調製するためのプロセスを提供し、このプロセスは、以下の式:
Figure 2009533330
を有する化合物と、酸とを反応させて、
以下の式:
Figure 2009533330
を有する化合物を形成する工程を包含する。
別の実施形態では、本発明は、ドセタキセルのI型結晶を調製するためのプロセスであって、ドセタキセルのケトン溶液と貧溶媒とを合わせる工程を包含する、プロセスを提供する。
本発明のさらなる実施形態は、ドセタキセルのII型結晶を調製するためのプロセスであって、ドセタキセルのアセトニトリル溶液と水とを合わせる工程を包含する、プロセスを提供する。
なおさらなる実施形態では、本発明は、ドセタキセルのIII型結晶を調製するためのプロセスであって、イソプロピルアルコール中で固体ドセタキセルをスラリーにする工程を包含する、プロセスを提供する。
本発明のなおさらなる実施形態は、ドセタキセルのIV型結晶を調製するためのプロセスであって、ドセタキセルのN,N−ジメチルホルムアミド溶液と水とを合わせる工程を包含する、プロセスを提供する。
さらなる実施形態では、本発明は、ドセタキセルのV型結晶を調製するためのプロセスであって、ドセタキセルのテトラヒドロフラン溶液とトルエンとを合わせる工程を包含する、プロセスを提供する。
本発明のある実施形態は、ドセタキセルの結晶多形相を調製するためのプロセスであって、
a)ドセタキセルの有機溶媒溶液を提供する工程と;
b)結晶の形成のためにa)の溶液から溶媒を除去する工程と;
c)ドセタキセルの固体結晶多形を回収する工程と、
を包含する、プロセスを提供する。
本発明の他の実施形態は以下を提供する:ドセタキセルのI型結晶;ドセタキセルのII型結晶;ドセタキセルのIII型結晶;ドセタキセルのIV型結晶;ドセタキセルのV型結晶;ドセタキセルのVI型結晶;ドセタキセルのVII型結晶;ドセタキセルのVIII型結晶;およびドセタキセルのIX型結晶。
なおさらなる実施形態では、本発明は、固体アモルファス・ドセタキセルを調製するためのプロセスであって、ドセタキセルのテトラヒドロフラン溶液と貧溶媒とを合わせる工程を包含するプロセスを提供する。
なおさらなる実施形態では、本発明は、固体アモルファス・ドセタキセルを調製するためのプロセスであって、ドセタキセルのアルコール溶液から溶媒を除去する工程を包含するプロセスを提供する。
(発明の詳細な説明)
本発明は、ドセタキセルの多形相およびそれを調製するプロセスに関する。本発明はまた、ドセタキセルの調製のためのプロセスを提供する。
1実施形態では、本発明は、ドセタキセルの結晶多形およびそれらを調製するためのプロセスを提供する。これらの多形は本明細書において以降では、I型、II型、III型、IV型、V型、VI型、VII型、VIII型およびIX型と呼ばれる。
本発明のプロセスによって得られる結晶多形は、他に言及しない限り、粉末X線回折(「XRPD」)パターン、示差走査熱量測定(「DSC」)曲線、および熱重量分析(TGA)曲線によって特徴づけられる。
本明細書に報告されるすべてのXRPDデータは、1.541Åの波長を有するCu Kα放射線を用いて得られ、そしてBruker AXS D8 Advance Powder X−ray Diffractomete(粉末X線回折計)を用いて得た。
示差走査熱量測定分析は、TA InstrumentのDSC Q1000装置において、5℃/分の勾配で、60秒の変調時間で、そして±1℃の変調温度で行った。その出発温度は0℃であって、終了温度は200℃であった。
TGA分析は、TGAQ500V64 Build 193装置で、1分あたり10℃の勾配で最大250℃までで行った。
本発明のドセタキセルI型結晶は、図2実質的に従う、そのXRPDパターンによって特徴づけられる。本発明のドセタキセルI型結晶は、約8.0、11.3、12.5、13.8、15.4、16.9、20.3、および23.3、±0.2度の回折角度2θで特徴的なピークを有するそのXRPDパターンによって特徴づけられる。
本発明のドセタキセルI型結晶はさらに、約165.05℃で吸熱ピークを有する、図3に実質的に従う、そのDSC曲線によって特徴づけられる。
本発明のドセタキセルI型結晶はさらに、約0.2(w/w)%の重量損失に相当する、図4に実質的に従うTGA曲線によって特徴づけられる。
本発明は、ドセタキセルのケトン溶液と貧溶媒とを合わせる工程を包含する、ドセタキセルI型結晶の調製のためのプロセスを提供する。
ドセタキセルの溶液は、適切なケトン、例えば、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンなどにおけるドセタキセルの溶解によって得られる。
溶液中のドセタキセルの濃度は、十分な溶媒を使用して完全溶解を確実にする限り重要ではない。使用される溶媒の量は、通常、結晶化および単離の間の過剰な産物の損失を回避するためにできるだけ小さく維持する。
溶液を調製するために使用される溶媒の量は、その溶液を調製するために採用される溶媒の性質および温度に依存する。溶液中のドセタキセルの温度は一般に、その溶媒中で約0.01〜約0.15g/mlの範囲であり得る。
溶液の調製のために適切な温度は、約20〜120℃、または約25〜約35℃の範囲であってもよく、これは用いられる溶媒に依存する。ドセタキセルの安定性が損なわれない限り、任意の他の温度も受容可能である。
ドセタキセルは、貧溶媒と組み合わせることによって溶液から結晶化される。適切な貧溶媒としては限定はしないが以下が挙げられる:エーテル、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、メチル三級ブチルエーテルなど;炭化水素、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンなど;低沸点炭化水素混合物、例えば、石油エーテルなど;およびそれらの混合物。
溶液の溶媒と貧溶媒との間の比は、容積で約1:1〜約1:10または約1:3である。
得られた構造式Iを必要に応じて、適切な溶媒中でスラリーにして、有機揮発物の不純物含量を減らす。スラリーを形成するために用いられる適切な溶媒としては、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどが挙げられる。適切な温度は、20〜約40℃に及んでも、または約25〜約35℃におよんでもよい。スラリーは、約20分〜約24時間の期間、またはそれより長く維持されてもよい。
本発明のドセタキセルII型結晶は、図5に実質的に従う、そのXRPDパターンによって特徴づけられる。本発明のドセタキセルII型結晶は、そのXRPDパターンによって特徴づけられ、これは約4.4、7.2、8.8、10.4、11.1、14、17.8、および19.4±0.2度の回折角度2θで特徴的なピークを有する。
ドセタキセルII型結晶はさらに、図6に実質的に従う、そのDSC曲線によって特徴づけられ、これは約112および166℃で吸熱ピークを有する。
本発明のドセタキセルII型結晶は約6(w/w)%の重量損失に相当する、図7に実質的に従うTGA曲線を有する。これはKF方法によれば約7%(w/w)の含水量を有する。
本発明は、ドセタキセルのアセトニトリル溶液と水とを適切な温度で合わせる工程を包含する、ドセタキセルII型結晶の調製のためのプロセスを提供する。
ドセタキセルの溶液は、アセトニトリルにドセタキセルを溶解することによって得られる。この溶液の調製のための温度は、約20〜約120℃に及んでも、または約40〜約45℃におよんでもよい。溶液中のドセタキセルの濃度は一般に、約0.05〜約0.5g/mlまたは0.1g/mlにおよんでもよい。
ドセタキセルは、水のような貧溶媒と合わせることによって溶液から結晶化される。溶液中のアセトニトリルと貧溶媒との間の比は、容積で約1:1〜約1:10または約1:4〜約1:5である。
ドセタキセルII型の結晶化の適切な温度は、約25〜約70℃、または約40〜約45℃である。
本発明のドセタキセルIII型結晶は、図8に実質的に従う、そのXRPDパターンによって特徴づけられる。本発明のドセタキセルIII型結晶は、そのXRPDパターンによって特徴づけられ、これは約4.3、7.0、8.7、11、12.3、13.3、14、17.2、17.3、18.4および20.4±0.2度の回折角度2θで特徴的なピークを有する。
ドセタキセルIII型結晶はさらに、図9に実質的に従う、そのDSC曲線によって特徴づけられ、これは約104℃および162℃で吸熱ピークを有する。
本発明のドセタキセルIII型結晶は約6(w/w)%の重量損失に相当する、図10に実質的に従う特徴的なTGA曲線を有する。これはKF方法によれば約6%(w/w)の含水量を有する。
本発明は、イソプロピルアルコール中でドセタキセルを、約30分〜約5時間、または約1時間、またはそれ以上の期間、スラリーにする工程を包含する、ドセタキセルIII型結晶の調製のためのプロセスを提供する。
イソプロピルアルコールの量は一般に、溶液中のドセタキセルの1キログラムあたり、約1L〜約5L、または約2Lにおよんでもよい。
スラリーにするための適切な温度は、約20〜約60℃、または約25〜約35℃におよぶ。
本発明のドセタキセルIV型結晶は、図11に実質的に従う、そのXRPDパターンによって特徴づけられる。本発明のドセタキセルIV型結晶は、そのXRPDパターンによって特徴づけられ、これは約4.3、7.0、8.7、10.9、12.2、13.4、14、17.1、17.2、18.2および20.4±0.2度の回折角度2θで特徴的なピークを有する。
ドセタキセルIV型結晶はさらに、図12に実質的に従う、そのDSC曲線によって特徴づけられ、これは約114℃および195℃で吸熱ピークを有する。
本発明のドセタキセルIV型結晶は約6(w/w)%の重量損失に相当する、図13に実質的に従う特徴的なTGA曲線を有する。これはKF方法によれば約1%(w/w)の含水量を有する。
本発明は、ドセタキセルのN,N−ジメチルホルムアミド(「DMF」)溶液と水とを合わせる工程を包含する、ドセタキセルIV型結晶の調製のためのプロセスを提供する。
ドセタキセルの溶液は、DMFにドセタキセルを溶解することによって調製され得る。溶解されるドセタキセルの量は、溶媒の容積に、そして温度に依存する。溶液中のドセタキセルの濃度は、約0.1〜約1g/ml、または約0.5g/mlにおよんでもよい。
ドセタキセルIV型結晶は、水とドセタキセルのDMF溶液とを合わせることによって沈殿される。
DMFと水との間の比は、容積として、約1:1〜約1:15または〜約1:10におよんでもよい。
ドセタキセルIV型の形成のために適切な温度は、約20〜約60℃、または約25〜約35℃である。
本発明のドセタキセル結晶V型は、図14に実質的に従う、そのXRPDパターンによって特徴づけられる。本発明のドセタキセルV型結晶は、そのXRPDパターンによって特徴づけられ、これは約4.4、5.1、8.8、10.3、11.1、11.7、12.4、13.9、14.4、15.3、17.0、17.7、18.5、19.3、20.8、21.2および22±0.2度の回折角度2θで特徴的なピークを有する。
ドセタキセルV型結晶はさらに、図15に実質的に従う、そのDSC曲線によって特徴づけられ、これは約96℃および167℃で吸熱ピークを有する。
本発明のドセタキセルV型結晶は約3(w/w)%の重量損失に相当する、図16に実質的に従う特徴的なTGA曲線を有する。これはKF方法によれば約4%(w/w)の含水量を有する。
本発明は、ドセタキセルのテトラヒドロフラン溶液とトルエンとを合わせる工程を包含する、ドセタキセルV型結晶の調製のためのプロセスを提供する。
ドセタキセルの溶液は、テトラヒドロフランにドセタキセルを溶解することによって調製され得る。溶解されるドセタキセルの量は、溶媒の溶液に、そして温度に依存する。溶液中のドセタキセルの濃度は、約0.1〜約0.5g/ml、または約0.25g/mlにおよんでもよい。
ドセタキセルV型結晶の沈殿は、ドセタキセル溶液とトルエンとを合わせることによって行われてもよい。
THFとトルエンとの間の比は、容積として、約1:1〜約1:35または〜約1:20〜約1:30におよんでもよい。
ドセタキセルV型の形成のために適切な温度は、約20〜約60℃、または約25〜約35℃である。
本発明のドセタキセル結晶VI型は、図17に実質的に従う、そのXRPDパターンによって特徴づけられる。本発明のドセタキセルVI型結晶は、約4.3、8.7、10.8、12.2、14.1、17.4、17.6、20.3、21.3、および43.7±0.2度の回折角度2θで特徴的なピークを有するそのXRPDパターンによって特徴づけられる。
ドセタキセルVI型結晶はさらに、図18に実質的に従う、そのDSC曲線によって特徴づけられ、これは約200℃で吸熱ピークを有する。
本発明のドセタキセルVI型結晶は約4(w/w)%の重量損失に相当する、図19に実質的に従う特徴的なTGA曲線を有する。
本発明のドセタキセルVII型結晶は、図20に実質的に従う、そのXRPDパターンによって特徴づけられる。本発明のドセタキセルVII型結晶は、約4.6、9.1、10.3、12.2、14.1、17.4、17.8、18.1、18.7および22.6±0.2度の回折角度2θで特徴的なピークを有するそのXRPDパターンによって特徴づけられる。
ドセタキセルVII型結晶はさらに、図21に実質的に従う、そのDSC曲線によって特徴づけられ、これは約183℃で吸熱ピークを有する。
本発明のドセタキセルVII型結晶は、約4(w/w)%の重量損失に相当する、図22に実質的に従う特徴的なTGA曲線を有する。
ドセタキセル結晶VIII型は、図23に実質的に従う、そのXRPDパターンによって特徴づけられる。ドセタキセルVIII型結晶は、約4.4、7.0、8.7、11.0、14.0、17.5および22.3±0.2度の回折角度2θで特徴的なピークを有するそのXRPDパターンによって特徴づけられる。
ドセタキセルVIII型結晶はさらに、図24に実質的に従う、そのDSC曲線によって特徴づけられ、これは約193℃で吸熱ピークを有する。
本発明のドセタキセルVIII型結晶は、約1(w/w)%の重量損失に相当する、図25に実質的に従う特徴的なTGA曲線を有する。
ドセタキセルVIII型結晶はさらに、図29に実質的に従う、その単結晶X線回折データ(「ORTEP」)によって特徴付けられ、そして以下の特徴を有する。
Figure 2009533330
ドセタキセル結晶IX型は、図26に実質的に従う、そのXRPDパターンによって特徴づけられる。ドセタキセルIX型結晶は、約4.6、9.2、11.3、12.5、14.2、15.4、17.1、17.5、18.4、18.6、18.8、20.6、および21.0、±0.2度の回折角度2θで特徴的なピークを有するそのXRPDパターンによって特徴づけられる。
ドセタキセルIX型結晶はさらに、図27に実質的に従う、そのDSC曲線によって特徴づけられ、これは約173℃で吸熱ピークを有する。
ドセタキセルIX型結晶は、約4(w/w)%の重量損失を有する、図28に実質的に従う特徴的なTGA曲線を有する。
本発明のドセタキセル結晶IX型はさらに、図30に実質的に従う、その単結晶X線回折データ(ORTEP)によって特徴付けられ、そして以下の特徴を有する。
Figure 2009533330
本発明は、ドセタキセルVI型、VII型、VIII型、およびIX型の結晶を作成するためのプロセスを提供し、このプロセスは以下の工程:
a)ドセタキセルの適切な有機溶媒溶液を提供する工程と;
b)結晶の形成のために工程a)の溶液から溶媒を除去する工程と;
c)ドセタキセルの所望の固体結晶多形を回収する工程と、
を包含する。
工程a)は、適切な条件下でドセタキセルの有機溶媒溶液を提供する工程を包含する;
ドセタキセルの溶液は、有機溶媒中に化合物を溶解することによって得ることができる。ドセタキセルの任意の結晶型またはアモルファス型のような溶液を形成するために、任意の形態のドセタキセルが受容可能である。
ドセタキセルの溶液を提供するのに用いられ得る有機溶媒としては、限定はしないが以下が挙げられる:ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、n−ブタノールなど。
ある実施形態では、ドセタキセルVI型結晶(DMSO溶媒和化合物)は、DMSOが溶媒として用いられる場合に得られる。
別の実施形態では、ドセタキセルVII型結晶(アセトニトリル溶媒和化合物)は、アセトニトリルが溶媒として用いられる場合に得られる。
さらなる実施形態では、ドセタキセルVIII型結晶(DMSO溶媒和化合物)は、DMFが溶媒として用いられる場合に得られる。
さらなる別の実施形態では、ドセタキセルIX型結晶(n−ブタノール溶媒和化合物)は、n−ブタノールが溶媒として用いられる場合に得られる。
溶液中のドセタキセルの濃度は、均一な溶液を得るために完全な溶解を確実にするために十分な溶媒が使用される限り、重要ではない。ドセタキセルの溶解のために用いられる溶媒の量は、得られるドセタキセルの重量の約1〜約25倍の範囲におよんでもよい。
ドセタキセルの溶解のための温度は、約0℃〜約100℃に、または用いられる溶媒の還流温度におよんでもよい。
得られる溶液は必要に応じて、例えば、濾紙、フィルタークロス、ガラスファイバーもしくは他のメンブレン物質、またはセライトのような清澄剤のベッドを通過させることによって濾過されて、所望の均一な溶液を得てもよい。
工程b)は、結晶の形成のために適切な条件下で工程a)の溶液から溶媒を除去する工程を包含する。
溶媒の除去は、溶液の攪拌をしながら、または攪拌なしで、減圧下において、エバポレーション、常圧蒸留、または蒸留を用いて適切におこなわれ得る。
溶媒のエバポレーションは、約0℃〜約150℃の温度で行われてもよい。不純物のレベルの増大なしに濃縮が起こるのでさえあれば、任意の温度が用いられてもよい。
溶媒のエバポレーションの時間は、減圧の有無において、そして窒素、アルゴン、ヘリウムなどのような不活性雰囲気の有無において、約1時間〜約48時間、またはそれ以上の範囲でおこなわれ得る。
工程c)は、構造式Iのドセタキセルの所望の多形相である工程b)から固体を回収する工程を包含する。
化合物の結晶状態は、いくつかの結晶学的パラメーターによって明確に記載され得る:単位格子の寸法、空間群、およびその単位格子の起点に対するその化合物中の全ての原子の原子位置。これらのパラメーターは、単結晶X線分析によって実験的に決定される。
単結晶X線分析の結果は、名前が示すとおり、x線ビームに位置する1つの結晶に限定される。結晶の大きい群に対する結晶学的データによって、粉末X線回折情報が得られる。この粉末が純粋な結晶性化合物から構成される場合、単純な粉末図(powder diagram)が得られる。単結晶分析および粉末X線分析の結果に比較して、単純な計算で、単結晶分析および粉末X線ダイアグラムを変換できる。単結晶実験が慣用的に単位格子の寸法、空間群および原子位置を決定するので、この変換は可能である。これらのパラメーターによって、完全な粉末パターンを計算するための基礎が得られる。この計算された粉末パターン、および結晶の大きいコレクションから実験的に得られた粉末パターンを比較することによって、2つの技術の結果が同じであるか否かを確認する。これは、VIII型およびIX型を有するドセタキセルの溶媒和単結晶について行われている。
単位格子(unit cell)寸法は、3つのパラメーターによって規定される:その格子(cell)の横の長さ、お互いに対する側面の相対的な角度、およびその格子の容積。単位格子の側面の長さは、a、bおよびcによって規定される。その格子の側面の相対的な角度は、α、βおよびγによって規定される。その格子の容積はVとして規定される。
ある実施形態では、本発明は、ドセタキセルのアモルファス型を調製するためのプロセスであって、炭化水素貧溶媒を用いて、ドセタキセルのTHF溶液からアモルファス・ドセタキセルを沈殿させる工程と、沈殿したアモルファス固体を回収する工程とを包含するプロセスを提供する。
ドセタキセル溶液は、THFにドセタキセルを溶解することによって調製され得る。溶液中のドセタキセルの濃度は、完全な溶解を確実にするのに十分なTHFが使用される限り、重要ではない。使用されるTHFの量は通常は、結晶化および単離の間の過剰な生成物の損失を回避するために、少なく保たれる。
アモルファス・ドセタキセルの調製のために用いられるTHFの量はしばしば、ドセタキセルの約1〜約12倍の量である。
その溶液は、約0℃〜約100℃におよぶ温度で調製され得る。とられる溶媒の量に依存して、ある量のドセタキセルが、外界温度で溶解されてもよいし、または溶液は、約25℃〜100℃のような上昇した温度まで加熱される必要があるかもしれない。
アモルファス・ドセタキセルは、ドセタキセル溶液と貧溶媒の組み合わせによって得てもよい。
アモルファス・ドセタキセルの調製に用いられ得る適切な貧溶媒としては限定はしないが以下が挙げられる:n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンなどのような4〜約10個の炭素原子からなる直鎖または分枝したまたは環状のアルカン;芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど;ならびにそれらの混合物。
本発明から得られるドセタキセルのアモルファス型は、任意の方法、例えば、溶媒をデカントすること、または濾過によって、または溶媒のエバポレーションによって回収され得る。
本発明はまた、ドセタキセルのアルコール溶液から溶媒を除去する工程を包含する、アモルファス型のドセタキセルを調製するための別のプロセスを提供する。
ドセタキセル溶液は、アルコール、例えば、エタノール、メタノール、n−ブタノールなど、またはその任意の組み合わせにドセタキセルを溶解することによって調製され得る。
溶媒は、任意の方法、例えば、蒸留、減圧下のエバポレーション、噴霧乾燥、ATFD、凍結乾燥、フラッシュエバポレーションなどによって除去され得る。
アモルファス・ドセタキセルの形成のための適切な温度は、約25〜約70℃、または約35〜約50℃である。
溶媒除去後に得られる湿性のケーキは必要に応じて、さらに乾燥され得る。乾燥は、箱型乾燥機(tray dryer)、真空オーブン、空気乾燥器(air oven)、流動層乾燥機(fluidized bed drier)、スピン・フラッシュ・ドライヤー(spin flash dryer)、フラッシュ乾燥機(flash dryer)などで適切におこなわれ得る。乾燥は、約35℃〜約70℃の温度でおこなわれ得る。乾燥は、所望の純度を得るために必要な任意の時間、例えば、約1〜25時間、またはそれ以上おこなわれ得る。
本発明の多形相の調製のために用いられ得る出発材料は、当該分野で公知の任意の方法によって得られる粗ドセテキセルであっても、または純粋なドセタキセルであってもよい。任意のプロセスのための出発材料は、任意の多形相のもの、例えば、ドセタキセルの結晶型、アモルファス・ドセタキセル、または任意の方法で得られるドセタキセルのアモルファスおよび結晶型の任意の割合での混合物であってもよい。
回収は、濾過、デカント、遠心分離などのような技術を用いて、または例えば、窒素などのようなガスを用いる不活性雰囲気下での濾過によっておこなわれ得る。
別の局面では、本発明はまた、ドセタキセルの調製のためのプロセスを提供し、このプロセスは以下:
a)構造式Vの化合物4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1−ヒドロキシ−9−オキソ−7β,10β−ビス(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルオキシ)−タックス−11−エン−13−α−イル(4S,5R)−3−t−(ブトキシカルボニル)−2,2−ジメチル−4−フェニル−5−オキサゾリジンカルボキシレート(DCT−II)と、亜鉛および酢酸とを反応させて、構造式VIの化合物4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−タックス−11−エン−13−α−イル−(4S,5R)−3−t−(ブトキシカルボニル)−2,2−ジメチル−4−フェニル−5−オキサゾリジンカルボキシレート(DCT−III)を形成する工程と;
Figure 2009533330
Figure 2009533330
b)構造式VIのDCT−III化合物と、酸とを反応させて、構造式VIAの化合物4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−タックス−11−エン−13−α−イル(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−3−フェニル−プロピオネート(DCT−IV)を形成する工程と;
Figure 2009533330
c)構造式VIAのDCT−IV化合物と、ジ−t−ブチルジカルボネートとを反応させて、構造式Iのドセタキセルを形成する工程と、を包含する。
工程a)は、構造式VのDCT−IIと、亜鉛および酢酸とを反応させて構造式VIのDCT−IIIを形成させる工程を包含する。
工程a)で用いられる亜鉛の量は、構造式VのDCT−IIのモル当量あたり、約1〜約10モル当量、または約8モル当量におよんでもよい。この亜鉛は、任意の形態で、例えば、粉末、削り屑(turnings)、顆粒などで用いられてもよい。
工程a)に用いられる酢酸の濃度は、約95〜約100%である。酢酸の量は、構造式VのDCT−IIの1kgあたり約1〜約15Lの範囲におよんでもよい。
反応の完了後、その反応混合物は、亜鉛を除去するために濾過されてもよく、次いでその固体は、この溶液と水のような貧溶媒とを合わせることによって単離される。
必要に応じて、得られた固体を適切な溶媒に溶解し、次いでその固体を貧溶媒で再沈澱させて所望の純度を得る。
溶解に用い得られ得る溶媒としては、それに限定はしないが、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸n−ブチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピルなどが挙げられる。沈澱に用いられ得る貧溶媒としては、限定はしないが、C〜約C10、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサンなどと一致する、直鎖または分枝鎖のアルカンもしくはシクロアルカン、または芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。
本発明の上記のプロセスによって得られる構造式VIのDCT−IIIは、高速液体クロマトグラフィー(「HPLC」)によって、約88%以上、または約90%の純度を有する。
工程b)は、構造式VIのDCT−IIIと酸とを反応させて、構造式VIAのDCT−IVを形成する工程を包含する。
工程b)で用いられ得る適切な酸としては、限定はしないが、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸などが挙げられる。
工程b)に用いる酸の量は、構造式VIのDCT−IIIの1kgあたり約1〜約25Lにおよんでもよい。
反応を行うための適切な温度は、約10〜約50℃、または約25〜30℃におよぶ。
反応の完了後、その反応混合物を濃縮し、そしてその生成物を適切な溶媒中に抽出し、次いで、pHを適切な溶媒に含まれる塩基を用いて調節する。
濃縮は、残基の形成のために、約35〜約65℃、または約40〜約45℃で行う。
水を残基に添加し、そして得られた溶液を、適切な有機溶媒、例えば、メチルイソブチルケトン(MIBK)、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸n−ブチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、ジクロロメタン、クロロホルムなどで洗浄する。
水層のpHを適切な塩基で7.5〜約10の間の値に調節する。pH調節に用いられる適切な塩基としては限定はしないが、無機塩基、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムなど;有機塩基、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミンなどが挙げられる。
構造式VIAのDCT−IVの化合物は必要に応じて、反応混合物から単離しない。これは、次の工程におけるドセタキセルへの変換に直接進行されてもよい。
工程c)は、構造式VIAのDCT−IVとジ−t−ブチルジカルボネートとを反応させて、構造式Iのドセタキセルを形成する工程を包含する。
ドセタキセルの形成に用いられるジ−t−ジカルボネートの量は、構造式VIのDCT−III(DCT−IVが単離されなかった場合)のモル当量あたり、または構造式VIAのDCT−IVのモル当量あたり、約1〜約4モル当量、または約3モル当量である。
ドセタキセルの形成に用い得られ得る適切な溶媒としては、限定はしないが、水、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸n−ブチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、ジクロロメタン、クロロホルムなど、およびそれらの混合物が挙げられる。
工程c)は、約10〜約65℃、または約25〜35℃の温度で行われてもよい。
反応の完了後、その有機層を分離し、適切な容積に濃縮する。濃縮は、エバポレーション、大気中の蒸留、減圧下の蒸留、または攪拌薄膜乾燥(アジテーテッド・シン・フィルム・ドライイング)(agitated thin film drying)(「ATFD」)のような技術を用いて適切に行われ得る。濃縮は代表的には、ドセタキセル濃度が約0.1g/ml〜約0.5g/ml、または約0.3g/mlに達する場合、終了される。
固体は、貧溶媒と組み合わせることによって濃縮反応溶液から単離され得る。有用な貧溶媒としては、限定はしないが、C〜約C10の直鎖もしくは分枝鎖の脂肪族アルカンもしくはシクロアルカン、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサンなど、または芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。
本発明のプロセスによって得られるドセタキセルは代表的には、HPLCによれば約75%以上、または約80%の純度を有する。
本発明から得られるドセタキセルは、溶離剤を用いて溶出する、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーを用いて精製され得、次いで再度適切な溶媒からの再結晶化を用いて精製され得る。
精製のために用いられ得るシリカゲルは、例えば、230〜400メッシュ、100〜200メッシュ、60〜100メッシュ、または500〜750メッシュのような粒子サイズ範囲を有し得る。
適切な溶離剤としては、限定はしないが、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸n−ブチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサンおよびそれらの組み合わせが挙げられる。
この固体は、エバポレーション、大気中の蒸留、減圧下の蒸留、または攪拌薄膜乾燥(agitated thin film drying)(「ATFD」)などのような技術によって純粋な溶離画分から回収され得る。
本発明の上記のカラムクロマトグラフィープロセスによって得られるドセタキセルは代表的には、HPLCによれば約90%以上、または約94%の純度を有する。
カラムクロマトグラフィーから得られるドセタキセルは、ドセタキセルのケトン溶液と貧溶媒とを合わせることによってさらに精製され得る。
ドセタキセル溶液は、ケトン溶媒にドセタキセルを溶解することによって調製され得る。有用なケトン溶媒としては、限定はしないが、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。
溶液中のドセタキセルの濃度は、重要ではないが、使用される溶媒の量は通常、固体の結晶化の間の過剰な生成物の損失を回避するために最小限に維持される。溶液中のドセタキセルの濃度は一般に、溶媒中で約0.01〜約0.25g/mlにおよんでもよい。
その溶液は、約25℃〜100℃におよぶ温度で調製され得る。とられる溶媒の量に依存して、ドセタキセルは25〜35℃で溶解されてもよいし、またはその溶液は、約40℃〜55℃という上昇した温度まで加熱される必要があるかもしれない。
脱色炭素処理は必要に応じて、溶解温度で、または溶液を低温まで冷却した後に与えられ得る。
その固体は、貧溶媒と合わせることによって反応溶液から結晶化され得る。有用な貧溶媒としては、エーテル、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、メチル三級−ブチルエーテルなどが挙げられる。
固体結晶化のための適切な温度は、約20〜約80℃、または約25〜約35℃におよんでもよい。
上記の再結晶化プロセスは、HPLCを用いて決定される場合、代表的には約99重量%または約99.5重量%以上の純度を得るために1回以上反復されてもよい。
得られたドセタキセルを必要に応じて、適切な溶媒中でスラリーにして、ガスクロマトグラフィー(「GC」)によって決定される場合ppmでしばしば表わされる、所望のレベルの残留溶媒含量を得る。適切な溶媒としては、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどが挙げられる。
適切な温度は、20〜約40℃に、または約25〜約35℃におよぶ。
このスラリーは、約20分〜約4時間、またはそれ以上の期間にわたって維持され得る。
この湿性の固体は必要に応じてさらに乾燥され得る。乾燥は、所望の純度を得るために必要な任意の期間、例えば、約1〜25時間またはそれ以上にわたって、約35℃〜約70℃の温度で行われてもよい。
本発明のドセタキセル多形は、安定であって、かつ薬学的処方物を調製するのにおける使用のために十分に適切である。本発明に従う薬学的処方物としては限定はしないが、固体の経口剤形、例えば、錠剤、カプセル、粉末など;液体の経口剤形、例えば、溶液、分散剤、懸濁剤、エマルジョンなど;注射剤形(筋肉内、皮下、静脈内を含む)、例えば、再構成のための溶液または懸濁液または分散剤または滅菌粉末による注射可能な調剤;経皮送達系;標的化送達系などが挙げられる。
固体の経口剤形については、組成物は、賦形剤を含み、これには、限定はしないが、希釈剤、崩壊剤(錠剤分解物質)、結合剤、潤滑剤、香味料、着色料などが挙げられる。液体経口剤形については、この組成物としては限定はしないが、薬学的に受容可能な水性または非水性のビヒクルなど、香味料、防腐剤、可溶化剤、乳化剤などが挙げられる。
経口投与に適合された薬学的処方物としては、水性および非水性の滅菌注射溶液が挙げられ、この注射溶液は、抗酸化物質、緩衝液、静菌薬およびその処方物を意図されるレシピエントの血液と等張にさせる溶質;ならびに、懸濁剤および増粘剤を含み得る水性および非水性の滅菌懸濁液を含んでもよい。この処方物は、単位用量または複数用量の容器、例えば、密閉されたアンプルおよびバイアルで与えられてもよく、そして使用直前の滅菌液体キャリア、例えば、注射用水の添加しか要さない凍結乾燥(freeze−dried)(凍結乾燥(lyophilized))状態で保管されてもよい。即時調製の注射液および懸濁液は、滅菌の粉末、顆粒および錠剤から調製されてもよい。
薬学的処方物は、限定はしないが、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、粉末、溶液、ペースト、ゲル(ジェル)、スプレー、エアロゾルまたはオイルを含む局所投与に適合され得る。
薬学的処方物はさらに、ガラスから作成されるバイアルまたはアンプル、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)および/またはポリプロピレンおよび/またはガラスの容器およびフタ、ならびにアルミニウムまたは高密度ポリエチレンからなるブリスターまたはストリップにパッケージングされてもよい。これらのリストは、網羅するものではない。なぜなら他の材料およびパッケージングタイプも有用であるからである。
ドセタキセルの調製のためのプロセス、および本発明のドセタキセルの多形の調製のためのプロセスは、単純であり、高融点およびより安定性を有する生成物をもたらし、そして費用効果的、再現性であり、堅調であり、かつ工業的な規模が可能である。
本発明の特定の特異的な局面および実施形態は、以下の実施例を参照してさらに詳細に説明され、これは、例示のみによって提供され、そしていかなる方法でも本発明の範囲を限定するとは解釈されるべきではない。
(実施例1:ドセタキセルのI型結晶の調製)
126gのドセタキセルを、1.35Lのアセトンに溶解して、8.1Lの石油エーテルを添加することによって沈殿させた。その混合物を27℃で90分間攪拌し、そして固体懸濁物を濾過した。その固体を600mmHgの減圧下において30℃で3時間乾燥させて、121gの表題の化合物を得た。
純度:HPLCによれば99.6%。
含水量:KF方法によれば1.98(w/w)%。
(実施例2:ドセタキセルのII型結晶の調製)
300gのドセタキセルを、3Lのエタノールに27℃で溶解して、濾過した。その濾液を680mmHgの減圧下で1時間、50℃で乾燥するまで濃縮した。得られた固体を650mmHgの減圧下で4時間、35℃で乾燥させた。その固体を3Lのアセトニトリルに懸濁して、40℃まで加熱した。得られた溶液をただちに、14.5Lの40℃で事前加熱した水に入れた。その混合物を45℃で4時間攪拌し、次いでその固体懸濁液を濾過した。得られた固体を2Lの水で洗浄した。その湿性の固体を8.7Lの水に入れて、25℃で1時間攪拌させた。その懸濁液を濾過して、2Lの水で洗浄した。上記の水スラリー化手順を3回繰り返して、その得られた固体を680mmHgの減圧下で35℃で2時間乾燥させた。その得られた固体を80±2℃、相対湿度(RH)、および25±2℃の温度に36時間曝して、273gの表題の化合物を得た。
純度:HPLCによれば99.67%。
含水量:KF方法によれば6.7(w/w)%。
(実施例3:ドセタキセルのIII型結晶の調製)
1gのドセタキセル(II型)および5mlのイソプロピルアルコールを、清浄かつ乾燥した丸底フラスコに入れて、1時間攪拌した。その得られた固体懸濁液を濾過して、680mmHgの減圧下で50℃で24時間、乾燥させて、0.65gの表題の化合物を得た。
純度:HPLCによれば99.69%。
含水量:KF方法によれば6.3(w/w)%。
(実施例4:ドセタキセルのIV型結晶の調製)
1gのドセタキセル(II型)を、清浄かつ乾燥した丸底フラスコに入れた。2mlのDMFをそのフラスコに充填して、その混合物を1時間攪拌した。その得られた透明な溶液を、20mlの水を添加することによって沈殿させた。その得られた反応懸濁液を濾過して、680mmHgの減圧下で50℃で24時間、乾燥させて、0.85gの表題の化合物を得た。
純度:HPLCによれば98.47%。
含水量:KF方法によれば1.0(w/w)%。
(実施例5:ドセタキセルのV型結晶の調製)
70mlのトルエンを、清浄かつ乾燥した丸底フラスコに27℃で入れた。ドセタキセルの溶液(2.5mlのTHFに溶解された0.6gのII型)を、このトルエンに10分間にわたって添加して、27℃で1時間攪拌した。その得られた沈殿物を濾過して、680mmHgの減圧下で50℃で30時間、乾燥させて、0.514gの表題の化合物を得た。
純度:HPLCによれば99.6%。
含水量:KF方法によれば4.28(w/w)%。
(実施例6:沈殿によるアモルファス・ドセタキセルの調製)
70mlのn−ヘキサンを、清浄かつ乾燥した丸底フラスコに27℃で充填した。ドセタキセルの溶液は、2.5mlのTHFに0.6gのドセタキセルを溶解することによって調製し、これをn−ヘキサンに10分間にわたって添加し、そして沈殿のために1時間攪拌した。得られた沈殿物を濾過して、680mmHgの減圧下で50℃で30時間、乾燥させて、0.532gの表題の化合物を得た。
純度:HPLCによれば99.63%。
(実施例7:蒸留を用いるアモルファス・ドセタキセルの調製)
1gのドセタキセルおよび10mlのエタノールを、清浄かつ乾燥した丸底フラスコに27℃で充填した。その得られた溶液を50℃に加熱して、その透明な溶液を650mmHgの減圧下で乾燥するまで濃縮した。上記の手順を3回繰り返し、次いで600mmHgの減圧を30分間与えて、乾燥固体を得た。その得られた固体を600mmHgの減圧下で50℃で24時間、乾燥させて、0.82gの表題の化合物を得た。
純度:HPLCによれば99.45%。
(実施例8:ドセタキセルのVI型結晶の調製)
5mlのDMSOおよび1gのドセタキセルを、27℃で同時に攪拌しながら丸底フラスコに充填して、10分間攪拌した。その得られた溶液をかき乱すことなく27℃で7日間静置させて、その溶液からDMSOをエバポレートさせた。その得られた結晶をろ過して、650mmHgの減圧下で2日間、30℃で吸引(真空)乾燥(suction dried)させて、表題の化合物を得た。
(実施例9:ドセタキセルのVII型結晶の調製)
5mlのアセトニトリルおよび1gのドセタキセルを、27℃で攪拌しながら丸底フラスコに充填した。その溶液を10分間攪拌した。その得られた溶液を、27℃で6日間、かき乱すことなく静置させて、その溶液からアセトニトリルをエバポレートさせた。その得られた結晶を、680mmHgの減圧下で濾過して、600〜680mmHgの減圧下で25〜30℃で3日間、吸引乾燥(suction dried)して、VII型結晶を得た。
(実施例10:ドセタキセルのVIII型結晶の調製)
5mlのDMFおよび1gのドセタキセルを、27℃で攪拌しながら丸底フラスコに充填した。その溶液を10分間攪拌した。その溶液を、27℃で6日間、かき乱すことなく静置させて、その溶液からDMFをエバポレートさせ、次いでその結晶をろ過して、650mmHgの減圧下で、27℃で50時間、吸引乾燥(suction dried)して、表題の化合物を得た。
図29は、非水素原子について50%確率レベルで描かれた生成物ドセタキセルおよびDMF溶媒和化合物(1:1)のORTEPの描写である。水素原子は明瞭にするため省略する。
(実施例11:ドセタキセルのIX型結晶の調製)
5mlのn−ブタノールおよび1gのドセタキセルを、27℃で攪拌しながら丸底フラスコに充填して、10分間攪拌した。その得られた溶液を、27℃で6日間、かき乱すことなく静置させて、その溶液からn−ブタノールをエバポレートさせ、次いでその結晶をろ過して、650mmHgの減圧下で、27℃で50時間、吸引乾燥(suction dried)して、表題の化合物を得た。
図30は、非水素原子について50%確率レベルで描かれた生成物ドセタキセルおよびn−ブタノール溶媒和化合物(1:1)のORTEPの描写である。
(実施例12:構造式IIIの4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,13α−ジヒドロキシ−9−オキソ−7β,10β−ビス(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルオキシ)−タキセンの調製)
125mlのピリジンおよび25gの10−DAB III(10−デアセチルバッカチン(deacetyl baccatine)III)を、清浄かつ乾燥した丸底フラスコに充填した。その溶液を窒素雰囲気下で15分間攪拌し、そして250mlのジクロロメタンを用いる22.6mlのTroc−Clの希釈によって調製した、Troc−Cl(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルクロライド)の溶液を、窒素雰囲気下で1時間にわたってゆっくり添加した。その混合物を5分間攪拌し、薄層クロマトグラフィー(TLC)を用いて反応の終了をチエックし、出発材料の消費を確認した。500mlの脱塩水を反応混合物に加えて、5分間攪拌した。その混合物から有機層を分離し、次いで1750mlの10%HCl溶液を3回用いてその有機層を洗浄した。有機層を500mlの飽和NaHCO溶液を用い、続いて500mlの脱塩水を用いて洗浄し、次いでその得られた有機層を、650mmHgの減圧下で、45℃で97.5mlの容積まで濃縮した。250mlのトルエンを、その濃縮物に与えて、それを87.5mlの容積まで再度濃縮した。その濃縮物を0℃で2時間攪拌し、次いでその固体を濾過によって分離して、36g(収率:87.8%)の表題の化合物を得た。
純度:HPLCによれば96.76%。
(実施例13:構造式VのDCT−IIの調製)
1500mlのジクロロメタンおよび80.96gの(4S,5R)−3−三級−(ブトキシカルボニル)−2,2−ジメチル−4−フェニル−5−オキサゾリジンカルボキシレートを、丸底フラスコに入れた。150gの4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,13α−ジヒドロキシ−9−オキソ−7β,10β−ビス(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルオキシ)−11−タキセン(実施例12より)を、その溶液に窒素雰囲気下で加えた。20.5gのジメチルアミノピリジン(DMAP)および103.9gのジシクロヘキシルジカルバミド(DCC)をこの溶液に加え、そして1時間攪拌した。その反応混合物をろ過して、300mlのジクロロメタンで洗浄した。その得られた濾液を750mlの飽和NaHCO溶液で洗浄し、再度、1500mlの脱塩水で洗浄した。その得られた有機層を、580mmHgの減圧下で45℃で450mlの容積まで濃縮した。有機層をろ過して副産物ジクロロヘキシルウレアを除去し、そしてその固体を300mlのジクロロメタンで洗浄した。3000mlのn−ヘプテンを、別の丸底フラスコに25℃で加えた。その得られた濾液を40分間にわたってn−ヘプテンにゆっくり加え、次いで1時間攪拌した。その懸濁液をろ過し、その固体を300mlのn−ヘプテンで洗浄した。その固体を680mmHgの減圧下で、50℃で4時間乾燥させて、182.5g(収率:93.7%)の表題の化合物を得た。
純度:HPLCによれば98.84%。
(実施例14:構造式VIのDCT−IIIの調製)
1250mlの酢酸および125gのDCT−IIを、清浄かつ乾燥した丸底フラスコに攪拌しながら入れた。その溶液を26℃で10分間攪拌し、次いで1250mlのメタノールをその溶液に充填した。54.3gの亜鉛粉末をその溶液に入れ、次いで55℃に加熱した。その混合物を58℃で20分間攪拌した。250mlのメタノール中の65gのセライトを用いてセライトのベッドを調製した。その反応混合物をセライトのベッドを通してろ過し、そしてそのベッドを250mlのメタノールで洗浄した。その濾液を、5分間にわたって8.75Lの水にゆっくり加え、次いで懸濁液を27度で1時間攪拌した。その懸濁液をろ過し、その固体を250mlの水で洗浄した。その固体を1250mlの酢酸エチルに溶解し、次いでその酢酸エチルの層を125mlの水で洗浄した。有機層をろ過し、次いでその濾液を500mlの容積まで50℃で濃縮した。2.5Lのn−ヘプテンを27℃で15分間にわたってゆっくり添加し、次いでその懸濁液を1時間攪拌した。その懸濁液をろ過して、その固体を250mlのn−ヘプタンで洗浄し、50℃で4時間乾燥させて、76.6g(収率:86.7%)の表題の化合物を得た。
純度:HPLCによれば90.54%。
(実施例15:構造式Iのドセタキセルの調製)
500mlのギ酸を丸底フラスコにとり、22℃に冷却した。50gのDCT−IIIを添加して、1.5時間攪拌した。その溶液を、580mmHgの減圧下で42℃で濃縮して、残滓を得た。500mlのMIBKおよび500mlの水をその残滓に加え、次いで10分間攪拌した。その水層を分離して、500mlのMIBKで洗浄した。再度、その水層を酢酸エチル(2×500ml)で洗浄し、次いで54gのNaHCOを添加することによってpHを8.4に調節した。20mlのジ−t−ブチルジカルボネートをその水層に添加し、そして30分間攪拌した。500mlの酢酸エチルおよび20mlのジ−t−ブチルジカルボネートをその混合物に加えて、その混合物を30分間攪拌した。その有機層を分離し、100mlの容積まで濃縮した。500mlのn−ヘプタンを添加すること、および1時間攪拌することによって、固体を沈澱させた。その懸濁液をろ過して、その固体を27℃で30分間乾燥し、34gの表題の化合物を得た。
純度:HPLCによれば80.43%。
(実施例16:カラムクロマトグラフィーを用いるドセタキセルの精製)
カラムは、n−ヘプタン中の20%の酢酸エチルの2L中で625gのシリカゲルを用いてパックした。実施例15に従って調製した25gのドセタキセルを、50mlの酢酸エチルに溶解して、カラムに充填した。そのカラムを酢酸エチルとn−ヘプタンの混合物を用いて溶出した:2Lの20%酢酸エチルおよび20Lの50%酢酸エチル。11Lの溶出後、8.5Lの精製画分を収集した。その精製画分を、680mmHgの減圧下で47℃で完全に濃縮して、16.2gの表題の化合物を得た。
純度:HPLCによれば94.47%。
(実施例17:ドセタキセルの精製)
1370mlのアセトンおよび137gのドセタキセルを、清浄かつ乾燥した丸底フラスコに入れた。その混合物を45℃に加熱し、次いで30分間攪拌した。その溶液をろ過し、その濾液を27℃まで冷却した。4110mlのジイソプロピルエーテルおよび100mgの純粋なドセタキセルをその溶液に加えた。その懸濁液を1.5時間攪拌し、次いで濾過した。その固体を275mlのジイソプロピルエーテルで洗浄して、60℃で4日間、680mmHgという減圧下で乾燥させて、92gの表題の化合物を得た。
純度:HPLCによれば99.38%。
(実施例18:ドセタキセルI型結晶の調製)
140mlのアセトンおよび7gのドセタキセルを丸底フラスコに入れた。その溶液を10分間攪拌して濾過した。その濾液および420mlのジイソプロピルエーテルを、丸底フラスコに入れた。実施例1に従って得た50mgのドセタキセルを、上記のフラスコに充填し、次いで90分間攪拌した。その懸濁液をろ過して、その固体を35mlのジイソプロピルエーテルで洗浄した。その固体を27℃で4日間、680mmHgという減圧下で乾燥させて、5.4gの表題の化合物を得た。
上記で得た、45mlのn−ヘプタンおよび4.5gのドセタキセルを、丸底フラスコに入れた。その懸濁液を15分間攪拌し、次いで濾過した。その固体を4.5mlのn−ヘプタンで洗浄した。上記のプロセスを2回以上繰り返し、次いでその固体を50℃で48時間、680mmHgという減圧下で乾燥させて、4.24gの表題の化合物を得た。
純度:HPLCによれば99.82%。
ジイソプロピルエーテル含量:96ppm。
図1は、ドセタキセルを調製するためのプロセスの略図である。 図2は、実施例18に従って調製されたドセタキセルI型の粉末X線回折(XRPD)パターンである。 図3は、実施例18に従って調製されたドセタキセルI型の示差走査熱量測定(「DSC」)曲線である。 図4は、実施例18に従って調製されたドセタキセルI型の熱重量分析(TGA)曲線である。 図5は、実施例2に従って調製されたドセタキセルII型のXRPDパターンである。 図6は、実施例2に従って調製されたドセタキセルII型のDSC曲線である。 図7は、実施例2に従って調製されたドセタキセルII型のTGA曲線である。 図8は、実施例3に従って調製されたドセタキセルIII型のXRPDパターンである。 図9は、実施例3に従って調製されたドセタキセルIII型のDSC曲線である。 図10は、実施例3に従って調製されたドセタキセルIII型のTGA曲線である。 図11は、実施例4に従って調製されたドセタキセルIV型のXRPDパターンである。 図12は、実施例4に従って調製されたドセタキセルIV型のDSC曲線である。 図13は、実施例4に従って調製されたドセタキセルIV型のTGA曲線である。 図14は、実施例5に従って調製されたドセタキセルV型のXRPDパターンである。 図15は、実施例5に従って調製されたドセタキセルV型のDSC曲線である。 図16は、実施例5に従って調製されたドセタキセルV型のTGA曲線である。 図17は、実施例8に従って調製されたドセタキセルVI型のXRPDパターンである。 図18は、実施例8に従って調製されたドセタキセルVI型のDSC曲線である。 図19は、実施例8に従って調製されたドセタキセルVI型のTGA曲線である。 図20は、実施例9に従って調製されたドセタキセルVII型のXRPDパターンである。 図21は、実施例9に従って調製されたドセタキセルVII型のDSC曲線である。 図22は、実施例9に従って調製されたドセタキセルVII型のTGA曲線である。 図23は、実施例10に従って調製されたドセタキセルVIII型のXRPDパターンである。 図24は、実施例10に従って調製されたドセタキセルVIII型のDSC曲線である。 図25は、実施例10に従って調製されたドセタキセルVIII型のTGA曲線である。 図26は、実施例11に従って調製されたドセタキセルIX型のXRPDパターンである。 図27は、実施例11に従って調製されたドセタキセルIX型のDSC曲線である。 図28は、実施例11に従って調製されたドセタキセルIX型のTGA曲線である。 図29は、実施例10に従って調製されたドセタキセルVIII型のORTEPパターンである。 図30は、実施例11に従って調製されたドセタキセルIX型のORTEPパターンである。 図31は、実施例6に従って調製されたアモルファス・ドセタキセルのXRPDパターンである。

Claims (27)

  1. ドセタキセルを調製するためのプロセスであって、
    構造式:
    Figure 2009533330
    を有する化合物と、
    酸とを反応させて、構造式:
    Figure 2009533330
    を有する化合物を形成する工程を包含する、プロセス。
  2. 請求項1に記載のプロセスであって、構造式:
    Figure 2009533330
    を有する化合物と、
    ジ−t−ブチルジカーボネートとを反応させてドセタキセルを形成する工程をさらに包含する、プロセス。
  3. 請求項1または2のいずれかのプロセスであって、構造式:
    Figure 2009533330
    を有する化合物が、構造式
    Figure 2009533330
    を有する化合物と、
    亜鉛および酢酸との反応によって調製される、プロセス。
  4. 請求項2に記載のプロセスであって、構造式:
    Figure 2009533330
    を有する化合物が、さらなる反応の前に単離されない、プロセス。
  5. ドセタキセルのI型結晶を調製するためのプロセスであって、ドセタキセルのケトン溶液と貧溶媒とを合わせる工程を包含する、プロセス。
  6. 貧溶媒が、エーテルまたは炭化水素を含む、請求項5に記載のプロセス。
  7. ドセタキセルのII型結晶を調製するためのプロセスであって、ドセタキセルのアセトニトリル溶液と水とを合わせる工程を包含する、プロセス。
  8. ドセタキセルのIII型結晶を調製するためのプロセスであって、イソプロピルアルコール中で固体ドセタキセルをスラリーにする工程を包含する、プロセス。
  9. ドセタキセルのIV型結晶を調製するためのプロセスであって、ドセタキセルのN,N−ジメチルホルムアミド溶液と水とを合わせる工程を包含する、プロセス。
  10. ドセタキセルのV型結晶を調製するためのプロセスであって、ドセタキセルのテトラヒドロフラン溶液とトルエンとを合わせる工程を包含する、プロセス。
  11. ドセタキセルの結晶多形相を調製するためのプロセスであって、
    a)ドセタキセルの有機溶媒溶液を提供する工程と;
    b)結晶の形成のためにa)の溶液から溶媒を除去する工程と;
    c)ドセタキセルの固体結晶多形を回収する工程と、
    を包含する、プロセス。
  12. 請求項11に記載のプロセスであって、溶媒がジメチルスルホキシドを含み、かつドセタキセルのVI型結晶が得られる、プロセス。
  13. 請求項11に記載のプロセスであって、溶媒がアセトニトリルを含み、かつドセタキセルのVII型結晶が得られる、プロセス。
  14. 請求項11に記載のプロセスであって、溶媒がN,N−ジメチルホルムアミドを含み、かつドセタキセルのVIII型結晶が得られる、プロセス。
  15. 請求項11に記載のプロセスであって、溶媒がn−ブタノールを含み、かつドセタキセルのIX型結晶が得られる、プロセス。
  16. ドセタキセルのI型結晶。
  17. ドセタキセルのII型結晶。
  18. ドセタキセルのIII型結晶。
  19. ドセタキセルのIV型結晶。
  20. ドセタキセルのV型結晶。
  21. ドセタキセルのVI型結晶。
  22. ドセタキセルのVII型結晶。
  23. ドセタキセルのVIII型結晶。
  24. ドセタキセルのIX型結晶。
  25. 固体アモルファス・ドセタキセルを調製するためのプロセスであって、ドセタキセルのテトラヒドロフラン溶液と貧溶媒とを合わせる工程を包含する、プロセス。
  26. 貧溶媒が炭化水素を含む、請求項25に記載のプロセス。
  27. 固体アモルファス・ドセタキセルを調製するためのプロセスであって、ドセタキセルのアルコール溶液から溶媒を除去する工程を包含する、プロセス。
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