JP2020530926A - 危険な状況下での交通弱者に対する警報 - Google Patents

Abstract

交通量の多い領域の検出領域内の１つ以上の物体を検出するように動作する少なくとも１つのセンサと、センサと電気的に通信する少なくとも１つの通信装置と、通信装置と電気的に通信する少なくとも１つの警報装置と、を含む警報システムが提供される。少なくとも１つの警報アラートが警報装置によって生成され、通信装置は、センサが少なくとも１人の実際の道路利用者と少なくとも１つの車両の潜在的な衝突を検出したときに、警報アラートを生成するように警報装置に指令する。警報アラートは、限定を意図するものではないが可聴の音響的な警報、視覚的な警報、または触覚的な警報などの、種々のタイプのアラートのうちの１つであってよい。警報アラートは複数の警報アラートであってよく、それによって、警報装置は、２つ以上の複数の警報アラートを同時に生成するように動作することができる。

Description

本発明は、一般的に、交通弱者が必要な措置を講じて、衝突が回避されることを保証することができるように、接近する車両との潜在的な衝突を交通弱者に警報するためのシステムに関する。

目下のところ、歩行者、他の車両および道路沿いの他の対象物との衝突に関する潜在的な危険を車両のドライバに認識させるために、多数のタイプのシステムが車両の一部として設置されている。しかしながら、歩行者は、目下のところ、衝突を回避するために措置が講じられなければ潜在的な衝突が起こりうるというアラートを提供する、いずれのタイプの警報システムも有していない。人口密度の高い都市部での歩行者用交差点および横断歩道は、自動車が歩行者を撥ねるような事故が起こりうる最も危険な領域のうちの１つを表している。さらには、安全な運転が行われていない可能性がある車両によって惹起される何らかの危険を歩行者が完全に認識できる能力を制限する可能性がある、携帯電話、タブレットコンピュータ、看板、他の歩行者などに、歩行者が気を取られることもある。

したがって、都心環境のインフラストラクチャの一部であってよく、また車両との潜在的な衝突について様々な歩行者に対してアラートを発するために使用される警報システムが必要とされている。

発明の概要
潜在的な危険領域における物体検出（横断歩道、交差点、歩行者または自転車通行者の往来が激しい道路）および既存の交通弱者ＥＢＡアルゴリズムを使用して、潜在的な衝突を予測することができ、またＥＢＡ型のシステムを用いた自動車の応答およびドライバへのアラートまたはブレーキの自動的な適用のみを行うのではなく、音響的、視覚的、または触覚的なアラートもスマートシティインフラストラクチャから送信して、衝突の恐れがある交通弱者（ＶＲＵ：ｖｕｌｎｅｒａｂｌｅ ｒｏａｄ ｕｓｅｒ）に対して警報を発することができるので、交通弱者は状況を認識して、衝突を予防するための適切な措置を講じることができる。歩行者は、音楽を聴いているか、携帯電話の画面を見ているか、または聴覚障害者である可能性もある。これらの音響的かつ／もしくは視覚的な信号および／または触覚的な警報は、歩行者に対して潜在的な危険に遭遇することについて警報を発することの手助けとなり得るものであって、それによって歩行者は必要な予防策を講じることができる。

ＥＢＡシステムは、物体（歩行者、自転車に乗っている人など）の位置、速度、および方向を正確に求めることができ、またＶ２ｘ技術を搭載させて、スマートシティインフラストラクチャと通信することができるセンサを有しているので、キー情報を共有して、歩行者／自転車通行者がいる領域における局所的な警報を実現することができる。代替的に、（都市インフラストラクチャの一部である）スマートシティセンサおよび警報が利用できない場合には、（Ｖ２ｘメッセージングを使用して）車両自体が近傍の交通弱者に対して警報を発することができる。これは、ＶＲＵまたは周囲近傍に向けることができる、スマートヘッドライトまたはサウンドシステムを使用して行われることになる。

ＤＳＲＣ、５Ｇまたは同様の技術を搭載した携帯電話が、スマートフォンデバイスから、触覚的、音響的、視覚的なアラートでもってＶＲＵに対して直接的に警報を発することも可能である。

１つの実施形態では、本発明は、検出領域内の１つ以上の物体を検出するように動作する少なくとも１つのセンサと、センサと電気的に通信する少なくとも１つの通信装置と、通信装置と電気的に通信する少なくとも１つの警報装置と、を含む警報システムである。少なくとも１つの警報アラートが警報装置によって生成され、通信装置は、センサが少なくとも１人の実際の(virtual)道路利用者と少なくとも１つの車両の潜在的な衝突を検出したときに、警報アラートを生成するように警報装置に指令する。

警報アラートは、限定を意図するものではないが可聴の音響的な警報、視覚的な警報、および触覚的な警報などの、種々のタイプのアラートのうちの１つであってよい。１つの実施形態では、警報アラートは複数の警報アラートであってよく、それによって、警報装置は、２つ以上の複数の警報アラートを同時に生成するように動作することができる。

センサは、限定を意図するものではないが長距離レーダ、短距離レーダ、ＬＩＤＡＲ（Ｌｉｇｈｔ Ｉｍａｇｉｎｇ， Ｄｅｔｅｃｔｉｏｎ， ａｎｄ Ｒａｎｇｉｎｇ）、ＬＡＤＡＲ（Ｌａｓｅｒ Ｉｍａｇｉｎｇ， Ｄｅｔｅｃｔｉｏｎ， ａｎｄ Ｒａｎｇｉｎｇ）、カメラ、超音波センサまたはソナーなどの、検出領域内の１つ以上の物体を検出することができる任意のタイプのセンサであってよい。

警報システムは、少なくとも１つの警報システムの少なくとも１つの構成要素がインフラストラクチャ構成要素の一部であるように１つの領域に統合されている。

車両は、少なくとも１つの方向指示灯、少なくとも１つのヘッドライト、および警笛装置を含んでいる。通信装置は、警報アラートがヘッドライト、方向指示灯、および警笛装置のうちの１つ以上の起動によって実現されて、車両の位置についてのアラートを実際の道路利用者に対して発するように、車両と通信する。

本発明のさらなる適用領域は、以下に記載の詳細な説明から明らかになるであろう。詳細な説明および特定の例は、本発明の好適な実施形態を示しているが、単に例示を目的として意図されたものであって、本発明の範囲を限定することは意図されていないと解されるべきである。

本発明は、以下の詳細な説明および添付の図面からより完全に理解されるであろう。

本発明の実施形態による、インフラストラクチャ構成要素の一部である警報システムを有している交差点の斜視図である。

好適な実施形態の詳細な説明
好適な（１つまたは複数の）実施形態の以下の説明は、単に例示的な性質のものに過ぎず、また本発明、その用途、またはその使用を制限することを一切意図していない。

図中、交通弱者（ＶＲＵ）に対して警報を発するためのシステムの一例が、全体的に参照符号１０で示されている。また、全体的に参照符号１４で示された交差点付近を移動している、全体的に参照符号１２で示された種々の交通弱者（ＶＲＵ）が存在している。より具体的には、２人の交通弱者１２Ａ、１２Ｂが、全体的に参照符号１６で示された横断歩道において交差点１４を渡ろうとしている。第１の車両１８Ａは、横断歩道１６付近に停車しており、第２の車両１８Ｂは、各ＶＲＵ１２Ａ、１２Ｂの移動方向に直交する方向にある交差点１４に向かって移動している。

警報システム１０は、幾つかのタイプのインフラストラクチャ構成要素を含んでおり、これはこの実施形態では、全体的に参照符号２０で示された柱であり、少なくとも１つのセンサ２２、少なくとも１つの通信装置２４、および少なくとも１つの警報装置２６を有している。この実施形態では、インフラストラクチャ構成要素は柱２０であるが、警報システム１０が、建物、橋、駐車場構造体、支持構造体などの他の任意のタイプのインフラストラクチャ構成要素を含むことができることは本発明の範囲内である。この実施形態では、センサ２２、通信装置２４、および警報装置２６は、単一の構成要素に統合されているが、センサ２２、通信装置２４、および警報装置２６が異なる位置にある別個の構成要素であってもよいことは本発明の範囲内である。この実施形態におけるセンサ２２は、全体的に参照符号２２Ａで示された検出領域内の物体を検出することができる。１つの実施形態では、センサ２２は、長距離レーダセンサ２２であるが、しかしながら、限定を意図するものではないがＬＩＤＡＲ（Ｌｉｇｈｔ Ｉｍａｇｉｎｇ， Ｄｅｔｅｃｔｉｏｎ， ａｎｄ Ｒａｎｇｉｎｇ）、ＬＡＤＡＲ（Ｌａｓｅｒ Ｉｍａｇｉｎｇ， Ｄｅｔｅｃｔｉｏｎ， ａｎｄ Ｒａｎｇｉｎｇ）、他のタイプのレーダ、カメラ、超音波センサまたはソナーなどの他のタイプのセンサを使用できることは本発明の範囲内である。

図示した例では、第１の車両１８Ａが、交差点１４を横断している各ＶＲＵ１２Ａ、１２Ｂの視野を遮っているので、各ＶＲＵ１２Ａ、１２Ｂには、交差点１４に接近している第２の車両１８Ｂが見えていない。各ＶＲＵ１２Ａ、１２Ｂが第２の車両１８Ｂの移動経路に気付かずに交差点１４を歩き続けた場合、第２の車両１８Ｂが衝突し、ＶＲＵ１２Ａ、１２Ｂの一方に深刻な怪我を負わせるか、またはＶＲＵ１２Ａ、１２Ｂの一方を死なせてしまう可能性がある。しかしながら、本発明のシステム１０は、検出領域２２Ａ内の任意の物体（歩行者または車両のいずれか）の位置、速度、および方向についての指示を提供する通信装置２４に信号を送信するセンサ２２を含んでいる。

図中、センサ２２は、各車両１８Ａ、１８Ｂの位置ならびに速度および方向、また各ＶＲＵ１２Ａ、１２Ｂの位置、速度および方向を検出することができる。図示した例では歩いている２人のＶＲＵ１２Ａ、１２Ｂが存在しているが、各ＶＲＵ１２が歩いているか、または自転車、スクータ、スケートボード、ローラブレードなどによって移動しているかをセンサ２２が検出できることは本発明の範囲内である。センサ２２によって検出される検出領域２２Ａ内の第２の車両１８ＢとＶＲＵ１２Ａ、１２Ｂの一方の衝突の潜在的な危険が存在する場合には、信号が通信装置２４に送信され、それによって、通信装置２４は、信号を警報装置２６に送信し、車両１８Ｂと衝突する潜在的な危険が存在するというアラートを各ＶＲＵ１２Ａ、１２Ｂに発する。続いて警報装置２６は、横断歩道１６に入ると潜在的な危険が存在することを各ＶＲＵ１２Ａ、１２Ｂに指示する警報アラートを送出する。この警報アラートの例は、全体的に参照符号２８で示唆されている。これによって、各ＶＲＵ１２Ａ、１２Ｂは、安全に横断歩道１６を渡れるようになる前に、横断歩道１６に進入することを回避する措置を講じることができる。

警報装置２６は、限定を意図するものではないが可聴の音響的な警報、視覚的な警報、または触覚的な警報などの異なるタイプの警報アラート２８を送出するように装備することができる。警報アラート２８は、様々な条件下で移動している任意のタイプの様々なＶＲＵ１２に適合させることができる。例えば、ＶＲＵ１２は、聴覚障害者であるか、ヘッドフォンで何かを聞いているか、または何らかの他の条件に起因して聴力が制限されている可能性があり、警報アラート２８が視覚的または触覚的な警報であることを必要とする。視覚的な警報は、照明された標識、点滅光もしくは複数の点滅光の組合せ、またはいくつかの他のタイプの視覚的な警報であってよい。触覚的な警報は、各ＶＲＵ１２Ａ、１２Ｂに向けられた空気圧による力であってもよいし、横断歩道１６に進入する前に各ＶＲＵ１２Ａ、１２Ｂが通り過ぎる際に振動するセメントの１つ以上の領域であってもよい。

１つの実施形態では、通信装置２４は、狭域通信（ＤＳＲＣ：ｄｅｄｉｃａｔｅｄ ｓｈｏｒｔ ｒａｎｇｅ ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ）装置２４であるが、しかしながら、他のタイプの通信装置を使用できることは本発明の範囲内である。

代替的な実施形態では、警報装置２６は、車両１８Ａ、１８Ｂの一方によって提供される信号であってよい。警報装置は、車両１８Ａ、１８Ｂのうちの一方または両方のヘッドライトおよび方向指示灯のうちの１つ以上の照明もしくはそれらの組み合わせの照明、または車両１８Ａ、１８Ｂの一方もしくは両方の警笛単独での作動、または車両１８Ａ、１８Ｂの一方もしくは両方の光のうちの１つ以上と組み合わされた、車両１８Ａ、１８Ｂの一方もしくは両方の警笛の作動であってよい。

別の代替的な実施形態では、警報装置２６は、１つ以上の携帯電話、タブレット、またはＶＲＵ１２Ａ、１２Ｂのうちの一方によって使用され、また通信装置２４と通信することができる他のコンピューティングデバイスであってよい。警報装置２６は、コンピューティングデバイスの画面上の警報などの視覚的なアラート、コンピューティングデバイスによって生成される可聴の音、または触覚的な警報を提供することができ、この際、コンピューティングデバイスは、車両１８Ａ、１８Ｂのうちの一方と衝突する危険があるＶＲＵ１２Ａ、１２Ｂのうちの一方に振動を提供する。

本発明の説明は、単に例示的な性質のものに過ぎず、したがって、本発明の要旨から逸脱しない変形形態は、本発明の範囲内であることが意図されている。そのような変形形態は、本発明の精神および範囲から逸脱するものと見なされるべきではない。

Claims (13)

1. 検出領域内の１つ以上の物体を検出するように動作する少なくとも１つのセンサと、
   前記少なくとも１つのセンサと電気的に通信する少なくとも１つの通信装置と、
   前記通信装置と電気的に通信する少なくとも１つの警報装置と、
   前記少なくとも１つの警報装置によって生成される少なくとも１つの警報アラートと、を含む警報システムを備え、
   前記通信装置は、前記少なくとも１つのセンサが少なくとも１人の実際の道路利用者と少なくとも１つの車両の潜在的な衝突を検出したときに、前記少なくとも１つの警報アラートを生成するように前記少なくとも１つの警報装置に指令する、
   装置。
2. 前記少なくとも１つの警報アラートは、可聴の音響的な警報、視覚的な警報、および触覚的な警報から成るグループから選択された１つである、請求項１記載の装置。
3. 前記少なくとも１つの警報アラートは、さらに複数の警報アラートを含み、前記少なくとも１つの警報装置は、２つ以上の複数の警報アラートを同時に生成するように動作する、請求項１記載の装置。
4. 前記少なくとも１つのセンサは、長距離レーダ、短距離レーダ、ＬＩＤＡＲ（Ｌｉｇｈｔ Ｉｍａｇｉｎｇ， Ｄｅｔｅｃｔｉｏｎ， ａｎｄ Ｒａｎｇｉｎｇ）、ＬＡＤＡＲ（Ｌａｓｅｒ Ｉｍａｇｉｎｇ， Ｄｅｔｅｃｔｉｏｎ， ａｎｄ Ｒａｎｇｉｎｇ）、カメラ、超音波センサまたはソナーから成るグループから選択された１つである、請求項１記載の装置。
5. 前記少なくとも１つの警報システムの少なくとも１つの構成要素は、インフラストラクチャ構成要素の一部である、請求項１記載の装置。
6. 車両と、
   前記車両の一部である少なくとも１つの方向指示灯と、
   前記車両の一部である少なくとも１つのヘッドライトと、
   前記車両の一部である警笛装置と、
   をさらに含み、
   前記少なくとも１つの通信装置は、前記車両と通信し、それにより、前記少なくとも１つの警報アラートが、前記少なくとも１つのヘッドライト、前記少なくとも１つの方向指示灯、および警笛のうちの１つ以上の起動によって実現されて、少なくとも１つの前記車両の位置についてのアラートを前記少なくとも１人の実際の道路利用者に対して発する、
   請求項１記載の装置。
7. 少なくとも１人の実際の道路利用者に対して、潜在的な危険についてのアラートを発するための警報システムにおいて、
   検出領域内の１人以上の実際の道路利用者および前記検出領域内の１つ以上の車両を検出するように動作する少なくとも１つのセンサと、
   前記少なくとも１つのセンサと電気的に通信する少なくとも１つの通信装置と、
   前記通信装置と電気的に通信する少なくとも１つの警報装置と、
   前記少なくとも１つの警報装置によって生成される少なくとも１つの警報アラートと、
   前記少なくとも１つのセンサおよび前記少なくとも１つの通信装置が接続されている、少なくとも１つのインフラストラクチャ構成要素と、
   前記インフラストラクチャ構成要素が近傍に設けられている交差点と、を含み、
   前記通信装置は、前記少なくとも１つのセンサが前記１人以上の実際の道路利用者と前記１つ以上の車両の潜在的な衝突を検出したときに、前記少なくとも１つの警報アラートを生成するように前記少なくとも１つの警報装置に指令する、警報システム。
8. 前記少なくとも１つの警報装置は、前記インフラストラクチャ構成要素に接続されている、請求項７記載の警報システム。
9. 前記少なくとも１つの警報装置は、前記１つ以上の車両のうちの１つにおける複数の構成要素のうちの１つ以上である、請求項７記載の警報システム。
10. 前記１つ以上の車両の各々は、さらに、
    少なくとも１つの方向指示灯と、
    少なくとも１つのヘッドライトと、
    警笛装置と、
    を含み、
    前記少なくとも１つの通信装置は、前記１つ以上の車両と通信し、それにより、前記少なくとも１つの警報アラートが、前記少なくとも１つのヘッドライト、前記少なくとも１つの方向指示灯、および警笛のうちの１つ以上の起動によって実現されて、前記１つ以上の車両の位置および移動方向についてのアラートを前記１人以上の実際の道路利用者に対して発する、
    請求項９記載の警報システム。
11. 前記少なくとも１つの警報アラートは、さらに複数の警報アラートを含み、前記少なくとも１つの警報装置は、２つ以上の複数の警報アラートを同時に生成するように動作する、請求項７記載の警報システム。
12. 前記少なくとも１つの警報アラートは、可聴の音響的な警報、視覚的な警報、および触覚的な警報から成るグループから選択された１つである、請求項７記載の警報システム。
13. 前記少なくとも１つのセンサは、長距離レーダ、短距離レーダ、ＬＩＤＡＲ（Ｌｉｇｈｔ Ｉｍａｇｉｎｇ， Ｄｅｔｅｃｔｉｏｎ， ａｎｄ Ｒａｎｇｉｎｇ）、ＬＡＤＡＲ（Ｌａｓｅｒ Ｉｍａｇｉｎｇ， Ｄｅｔｅｃｔｉｏｎ， ａｎｄ Ｒａｎｇｉｎｇ）、カメラ、超音波センサまたはソナーから成るグループから選択された１つである、請求項７記載の警報システム。

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