JP2020522095A - 金属酸化物含有層を含むデバイス - Google Patents

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Abstract

本発明は、第1電極上に第1層を形成するステップであり、前記層が、電磁放射線への曝露により直接パターン化され、パターン化された金属酸化物層を形成する金属酸化物前駆体組成物の堆積により形成される金属酸化物を含むステップと、任意に、前記第1デバイス層上に第2電極を形成するステップと、さらに、任意に、前記第1層上にまたは前記第1層の形成後に、量子ドットを含む層を形成するステップと、を含むデバイスの作製方法、および本発明の方法により調製される金属酸化物を含む第1層を含むデバイスに関する。【選択図】図1

Description

本発明は、
第1電極上に第1層を形成するステップであり、前記層が、電磁放射線への曝露により直接パターン化され、パターン化された金属酸化物層を形成する金属酸化物前駆体組成物の堆積により形成される金属酸化物を含むステップと、
任意に、前記第1デバイス層上に第2電極を形成するステップと、
さらに、任意に、前記第1層上にまたは前記第1層の形成後に、量子ドットを含む層を形成するステップと、
を含むデバイスの作製方法、および
本発明の方法により調製される金属酸化物を含む第1層を含むデバイスに関する。本発明では、用語「デバイス層」および「層」は互換的に使用される。
発明の技術分野
本発明は、金属酸化物前駆体組成物の堆積によって形成される金属酸化物を含む層、好ましくは発光層、より好ましくは量子ドットを含む層を含むデバイスの技術分野に関する。
US 6,958,300 B2 JP 07258866 A DE 102013212018 A1
H.S. Kim, P.D. Byrne, A. Facchetti, T.J. Marks; J. Am. Chem. Soc. 2008年, 130, 12580〜12581頁 V. Wood, M.J. Panzer, J.E. Halpert, J.−M. Caruge, M.G. Bawendi, V. Bulociv; ACS Nano, Vol.3, No. 11, 3581〜3586頁 Cordonier et al., Langmuir, 2011年, 27 (6), S. 3157〜3156頁 Rim et al., ACS Nano, 2014年, 8 (9), S. 9680〜9686頁
発明の概要
本発明の第1態様によれば、デバイスの作製方法が提供され、
該方法は、
第1電極の上に第1層を形成するステップであり、前記層が、「電磁放射線への曝露により直接パターン化され、パターン化金属酸化物層を形成する金属酸化物前駆体組成物の堆積により形成される金属酸化物」を含むステップと、
任意に、前記第1層の上に第2電極を形成するステップと、
さらに、任意に、前記第1層の上にまたは前記第1層の形成後に、量子ドットを含む層を形成するステップと、
を含む。この方法は、好ましくは、前記第1層の形成前または後に、前記第1電極の上に量子ドットを含む層を形成するステップをさらに含む。前記第1層に含めるのに好ましい金属酸化物は、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化ガリウム、酸化イットリウム、酸化スズ、酸化ゲルマニウム、酸化スカンジウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化クロム、酸化鉄、酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化ニオブおよび酸化銅、ならびにそれらの混合物である。
第1層は、好ましくは、電荷輸送層である。例えば、第1層は、電子を輸送することができる材料(本明細書では「電子輸送層」とも呼ばれる)を含んでもよい。第1層は、電子を輸送しかつ電子を注入することができる材料(本明細書では「電子輸送および注入層」とも呼ばれる)を含んでもよい。第1層は、正孔を輸送することができる材料(本明細書では「正孔輸送層」とも呼ばれる)を含んでもよい。第1層は、正孔を輸送しかつ正孔を注入することができる材料(本明細書では「正孔輸送および注入層」とも呼ばれる)を含んでもよい。
この方法は、好ましくは、第2層(例えば、第2の電荷輸送層)を形成するステップをさらに含む。第2層は、好ましくは、量子ドットを含む層が、第1および第2デバイス層の間に配置されるように形成される。
好ましくは、本方法は、電磁放射線への曝露によって直接パターン化され、パターン化された金属酸化物層を形成し得る電金属酸化物前駆体組成物の堆積によって形成される第1層の形成ステップを含む。デバイス層の直接パターニングは、発光デバイスの加工に有利である。
電極のうちの1つは、デバイスが構築される基材上に形成されてもよい。
この方法は、必要に応じて、任意の層(例えば、デバイス内の電荷ブロッキング層、電荷注入層、電荷閉じ込め層、励起子閉じ込め層などがあるが、これらに限定されず、これらは、パターン化されていてもされていなくてもよい)の形成ステップをさらに含む。
デバイスは、好ましくは、量子ドットを含む層が存在する発光デバイスである。
本発明の第2態様によれば、本明細書で教示される方法により作製されたデバイスが提供される。
本発明によるデバイスは、第1電極の上に形成される第1層と、前記第1層の上の第2電極層と、量子ドットを含みかつ前記第1デバイス層と前記2つの電極のうちの一方との間に配置される層と、を含み、前記第1層は、電磁放射線への曝露により(直接的に)パターン化され、パターン化金属酸化物層を形成する金属酸化物前駆体組成物の堆積により形成される金属酸化物を含む。
第1層に含めるのに好ましい金属酸化物には、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化ガリウム、酸化スズ、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化イットリウム、酸化ゲルマニウム、酸化ジルコニウム、酸化ニッケル、酸化銅、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化スカンジウムおよびそれらの混合物がある。
第1層は電荷輸送層であってよい。例えば、第1層は、電子を輸送することができる材料(本明細書では「電子輸送層」とも呼ばれる)を含んでもよい。第1デバイス層は、電子を輸送しかつ電子を注入することができる材料(本明細書では「電子輸送および注入層」とも呼ばれる)を含んでもよい。第1デバイス層は、正孔を輸送しかつ正孔を注入することができる材料(本明細書では「正孔輸送および注入層」とも呼ばれる)を含んでもよい。デバイスは、量子ドットを含む層が第1層と第2層との間に配置されるように、第2層(例えば、電荷輸送層)をさらに含んでもよい。第2層は、パターン化されていてもされていなくてもよい。
デバイスは、基材をさらに含んでもよい。例えば、第1または第2電極が基材上に形成されてもよい。
基材は、ガラス、プラスチック、石英、金属箔、(ドープされたまたはドープされていない)シリコンウェーハから選択されてよい。他の基材材料を使用してもよい。プラスチックには、PE、PP、PET、PEN、ポリイミド、PEEK、ポリアミドが含まれてよい。基材は可撓性基材であってもよい。
本発明によるデバイスは、他の任意の層(例えば、電荷ブロッキング層、電荷注入層、電荷閉じ込め層、励起子閉じ込め層などがあるが、これらに限定されない)をさらに含んでもよい。
好ましくは、本発明のデバイスは発光デバイスである。この場合、量子ドットを含む層が発光材料を含むことが好ましい。
前述の、および本明細書で説明される他の全ての態様は、本発明の実施形態を構成する。
本発明が関係する技術分野の当業者であれば、本発明の特定の態様および/または実施形態に関して、組み合わせの互換性を確保するための変更を適宜行いながら、本明細書に記載された特徴のいずれかを、本明細書に記載された本発明の他の態様および/または実施形態の他の特徴のいずれか1つ以上と組み合わせることができると理解されたい。そのような組み合わせは、本開示により企図される本発明の一部であると見なされる。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方は、例示および説明にすぎず、特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではないことを理解されたい。
他の実施形態は、明細書、図面、特許請求の範囲および本明細書に開示されている本発明の実施態様を考慮すると、当業者には明らかであろう。
本発明によるデバイス構造を示す。 上部のみの構成を有する本発明によるデバイス構造を示す。 底部のみの構成を有する本発明によるデバイス構造を示す。 本発明によるデバイスを示す。10:デバイス、6:基材、5:第1電極(層)、4:第1輸送層、3:量子ドットエミッタ層、2:第2輸送層、1:第2電極(層)である。 パターン化された輸送層を有するデバイスの例を示す。
添付の図は、説明のみを目的として提示された簡略化表現である。実際の構造は、例えば相対的なスケールなどを含む多くの点で異なる場合がある。
本発明をよりよく理解するために、本発明の他の利点および性能とともに、上記の図面に関連して、以下の開示および添付の特許請求の範囲を参照する。
発明の背景
酸化インジウム(酸化インジウム(III)、In)は、3.6〜3.75eV(蒸着層で測定)の大きなバンドギャップのために(非特許文献1)、薄膜での電荷輸送に有望な半導体である。数百ナノメートルの厚さの薄膜は、さらに、550nmで90%を超える可視スペクトル範囲において高い透明性を有する。この透明性により、このような薄膜が、光を放出する薄いデバイスの興味深い候補となっている。
酸化インジウムは、特に半導電性混合酸化物ITOとして、酸化スズ(IV)(SnO)と一緒に使用されることが多い。可視スペクトル領域で同じ透明度を持つITO層の比較的高い導電率のために、その用途の1つに、量子ドット発光ダイオード(QD LEDs)だけでなく、液晶ディスプレイ(LCDs)および有機発光ダイオード(OLEDs)の分野において、特に「透明電極」としての用途がある。これらの通常ドープされた金属酸化物層は、特に高真空下での高価な蒸着法により工業的に生産される。
金属酸化物含有層に加えて、特に酸化インジウム含有層およびその製造、ならびにこれらのITO層のうち純粋な酸化インジウム層は、半導体およびディスプレイ産業にとって非常に重要である。
非特許文献2は、放出光の生成に量子ドットを使用する発光フラットデバイスの正孔および電子輸送層として使用するための、酸化ニッケル、酸化タングステン、酸化スズ、酸化亜鉛スズおよび酸化亜鉛とともに、導電層としての透明ITOの使用について記載している。この出版物では、エミッタとして量子ドットを使用するフラット発光デバイスでの、硫化亜鉛カドミウムや硫化亜鉛などの金属硫化物の使用についても記載されている。輸送層の堆積は、パターニングなしで行われる。
したがって、酸化インジウム含有層に加えて、特に酸化ニッケル、酸化タングステン、酸化スズ、酸化亜鉛スズおよび酸化亜鉛含有層、ならびにそれらの製造は、半導体およびディスプレイ産業にとって非常に重要である。
ディスプレイ用途に使用されるフラット発光デバイスの場合、赤色、緑色および青色の生成がしばしば望まれる。赤、緑、青の放射線の生成に使用される放射層は、少なくとも異なるエミッタを使用して赤、緑、青の光を発光する。電荷を発光層に輸送する電荷輸送または注入層として使用される第1層は、共通層であってもよい。つまり、赤、緑、青の発光層が同じ層であってもよい。あるいは、非共通層であってもよい。このような非共通層は、少なくとも1つの発光層に使用される層であるが、すべての発光層と同一ではない。
原則として、金属酸化物層はさまざまなプロセスで製造され得る。
金属酸化物層を生成する1つの手段は、スパッタリング技術に基づく。ただし、これらの手法には、高真空下で実施しなければならないという欠点がある。さらなる欠点は、それによって製造されたフィルムが多くの酸素欠陥を有しており、それが「層の、制御されかつ再現可能な化学量論」を確立することを不可能にし、その結果、製造された層に貧弱な特性をもたらす点である。さらに、これらの層は、製造コストにさらなるコストを生じる追加のフォトリソグラフィープロセスによってパターン化される必要がある。
金属酸化物層を生成する別の原理は、化学気相堆積に基づいている。例えば、金属アルコキシドまたは金属オキソアルコキシドなどの前駆体から、気相堆積により、酸化インジウム、酸化ガリウムまたは酸化亜鉛含有層を生成することが可能である。例えば、特許文献1は、気相堆積(例えばCVDまたはALD)による半導体または金属酸化物層の製造における、一般式M (O)(OR(式中、q=1〜2、x=0〜4、y=1〜8、M=金属(例えばGa、InまたはZn)、R=有機ラジカル(x=0の場合はアルコキシド、x≧1の場合はオキソアルコキシド)の少なくとも1つの金属有機酸化物前駆体(アルコキシドまたはオキソアルコキシド)の使用を教示している。ただし、すべての気相堆積プロセスには、i)熱反応レジームの場合には非常に高い温度の使用、またはii)電磁放射線の形で前駆体の分解に必要なエネルギーを導入する場合には高エネルギー密度、のいずれかが必要という欠点がある。どちらの場合も、装置の複雑さが非常に高いレベルとならない限り、制御されかつ均一な方法で前駆体を分解するのに必要なエネルギーを導入することができない。さらに、これらの層は、製造コストにさらなるコストを生じる追加のフォトリソグラフィープロセスによってパターン化される必要がある。
このような層のパターニングには、追加のプロセスステップが必要である。これらのステップには、フォトレジストによる層のコーティング、電磁放射線へのフォトレジストの曝露、フォトレジストの現像、層のエッチング(例えば、TMAHまたはKOHまたは他の現像液)およびフォトレジスト層の最終剥離が含まれるが、これらに限定されない。このプロセスでは、さらなる感光層を使用する必要があり、装置の複雑さが非常に高いレベルとなる。さらに、それは、パターン化された層の生成時にタクトタイムの増加を引き起こす。
半導体およびディスプレイ業界の多くの用途に使用される、金属酸化物前駆体から形成される金属酸化物層は、通常、フォトレジストによってパターン化される。これには、積極的な材料への曝露により金属酸化物層の前に適用された任意層だけでなく、材料使用量の増加、多数の追加プロセスステップおよび酸化物層の追加応力が必要となる。
金属酸化物層の直接パターニングがあれば、フォトレジストはもはや使用されない。技術水準は、金属酸化物含有層の直接パターニングの4つの異なる方法を説明している。
非特許文献3は、カテコールをベースとする酸化インジウムおよび酸化チタン前駆体用の光酸発生リガンドの使用について記載している。リガンドの光誘起分裂により酸性分子が放出され、これにより、曝露領域において、非曝露領域と比較して、溶解度が増加する。その結果、ポジ型レジストのフォトレジストのような層の現像が可能となる。記載された方法は、使用される金属酸化物前駆体に適合するリガンドを合成する必要があるため、実装が技術的に複雑となる。
非特許文献4は、金属酸化物含有層の堆積に使用され、水酸化アンモニウムとアセチルアセトンを金属中心に添加することで直接パターン化でき、感光性金属錯体を生成する、金属硝酸塩をベースとする組成物について記載している。電磁放射線への曝露により重合が開始され、それにより、曝露領域と非曝露領域の溶解度の差が生じる。この場合、感光性組成物は、ネガ型フォトレジストのように反応する。この方法において、適切な金属酸化物前駆体には、アセチルアセトンとのリガンド交換の要件により、厳しい制限がある。
特許文献2は、水分放出分子および必要に応じて光酸発生分子の添加により、パターニングを可能にする組成物を記載している。水(および任意の酸分子)の放出によって促進される重縮合により、曝露領域と非曝露領域との溶解度差が達成される。この方法は、重縮合を可能にする金属酸化物前駆体を使用する要件によって制限される。
特許文献3は、電磁放射線への曝露時に架橋可能なリガンドと非架橋性リガンドとを有する金属酸化物前駆体について記載している。層の曝露領域と非曝露領域との溶解度差は、照射リガンド(ネガ型レジスト)の重合によって生じる溶解度差によって実現される。この方法は、メタアクリル酸などの重合可能なリガンドとのリガンド交換によって合成される必要のある金属酸化物前駆体の入手可能性によって制限される。
本発明の目的は、技術水準の限界を克服する発光デバイスの簡単な製作製方法を提供することである。
この課題は、請求項に記載のデバイスの作製方法によって解決される。該方法は、第1電極の上に第1層、好ましくは電荷輸送層を形成するステップを含む。前記第1層は、電磁放射線への曝露によってパターン化可能な金属酸化物含有層を生成するための液相組成物から形成される金属酸化物を含む。
前記組成物は、
少なくとも1つの金属酸化物前駆体、好ましくはIn、Zn、Ga、Y、Sn、Ge、Sc、Ti、Zr、Al、W、Mo、Ni、Cr、Fe、Hf、Ta、NbおよびCuのみからなる群からの少なくとも1つの金属原子、より好ましくはIn、Ga、Ge、Sn、YおよびZnからなる群からの少なくとも1つの金属と、
好ましくは、オキソ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシ基、ジケトネート基、ハロゲン化物基、硝酸基、二級アミン基および一級アミン基の群からの少なくとも1つのリガンドと、
少なくとも1つの光酸発生剤、好ましくは、電磁放射線への曝露時に少なくとも1つの酸分子を放出する光酸発生剤と、
少なくとも1つの溶媒、好ましくは、β−ジケトンエーテルアルコール、アルコールエーテルおよびエステルからなる群から選択される溶媒と、
を含み、かつ第1層を形成するために使用される。
好ましくは、第1層の形成は、以下のプロセスステップにより行われる;
−表面への液相組成物のコーティング、
−前記組成物でコーティングされた表面の電磁放射線(好ましくはUV放射線、IR放射線および/またはVIS放射線から選択される、より好ましくはUV放射線から選択される)への曝露、および
−第1層の現像、そして
−上記のステップのうちのいずれかの後の、追加の任意ベーキングステップ(熱処理ステップ)。
熱処理ステップは、例えばオーブンなどの従来の熱源を使用して、および/またはマイクロ波放射線、UV放射線、IR放射線またはVIS放射線(レーザービームエネルギー)などの放射線を使用して、実施されてよい。通常、熱処理時間は、数秒から数時間である。熱処理の前、最中または後に、コーティングされた基材を空気または酸素で処理することにより、熱処理(転化)をさらに促進してもよい。
本発明の方法により得られる層の品質は、転化ステップ後の、(HまたはOによる)熱およびガスの組み合わせ処理、プラズマ処理(Ar、N、OまたはHプラズマ)、(UV、VISまたはIRの範囲の波長による)レーザー処理またはオゾン処理によりさらに改善され得る。
本発明はさらに、本発明の方法により製造可能な金属酸化物含有層を提供する。
本発明の方法で使用される組成物は、該組成物中で組み合わされる少なくとも1つの金属酸化物前駆体と、少なくとも1つの光酸発生剤と、によって特徴付けられる。本発明によれば、光酸発生剤は、金属酸化物前駆体のリガンドの一部ではないので、組成物調製時のいかなる時点においても、光酸発生分子と金属酸化物前駆体との間に化学結合は存在しない。好ましくは、組成物中の少なくとも1つの光酸発生剤と金属酸化物前駆体とのモル比は、1:1〜≧1:1、好ましくは1:1〜5:1である。組成物の両成分は、適切な溶媒中で利用できる。前駆体と光酸発生剤の単純な組み合わせにより、適切なリガンドと対応する金属錯体との複雑な合成は必要とされない。したがって、本発明による組成物は、膜形成の要件により容易に適合し得る。さらに、層の現像には多数の現像液を使用できる。このプロセスは、層形成のための水含有組成物または層現像のための現像液を必要としないので、量子ドット層などの水に敏感な層に適用できる。
技術水準と比較して、本発明の方法は以下の利点を提供する。
−構造上の変更を必要とせず、既知の前駆体を使用できる点。適切なリガンドと金属錯体との複雑な合成が必要とされない点。
−光酸発生剤の選択により、組成物にとって敏感な電磁照射線の波長を選択できる点。
−金属酸化物前駆体と光酸発生剤(と現像液)を組み合わせる場合の組み合わせの可能性により、この方法が幅広く活用され得る点。
−組成物または組成物によって形成された層の直接パターニングを、わずかなプロセスステップで達成でき、その結果、時間の短縮が可能となり、プロセスの複雑さが減少することによりプロセスの信頼性が向上する点。
ただし、これらのプラス効果に限定されない。
本発明による「金属原子」は、半導体金属原子だけでなく、導電性金属原子を含む。導電性金属酸化物層とこれらから形成され得る半導体金属原子層にも同じことが当てはまる。
本発明および使用される組成物の利点の1つは、技術水準で既知の一般的な金属酸化物前駆体を本発明の方法で使用できる点である。
一般に、前駆体が、酸脱離によって前駆体結合から変性され得る少なくとも1つのリガンドを有する限り、前駆体の選択に特別な制限はない。そうすることにより、無傷の前駆体と無傷でない前駆体(すなわち、酸の除去後)との溶解度差を達成することができる。本発明の方法で使用される好ましい前駆体は、[InO(OMe)12Cl][NHMe(MeOH)、Ga(acac)、YO(OPr)13、Ge(OPr)、In(NO、InCl、Sn(OBu)およびZn(acac)のみからなる群から選択される。
液相組成物に使用される少なくとも1つの光酸発生剤は、好ましくは、電磁放射線(好ましくは紫外線)に曝露されると、1つ以上の酸分子を放出する材料である。酸分子は、有機分子または無機分子(鉱酸)であってよい。
有機酸の例には、カルボン酸、スルホン酸、亜リン酸が含まれるが、これらに限定されない。鉱酸の例には、塩酸、リン酸、硫酸、フッ化水素酸、硝酸が含まれるが、これらに限定されない。酸分子の学名には、本発明の文脈において、プロトン性溶媒中で鉱酸分子を形成できる無機塩が含まれる。例として、PF およびBF が挙げられるが、これらに限定されない。本発明による光酸発生剤は、イオン性または非イオン性化合物であってよい。本発明の文脈において一般に適しているのは、前述の基準を満たすすべての光酸発生剤である。本発明で使用できる好ましい例は、(Z)−[2−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−3−チエニリデン](o−トリル)アセトニトリル)、トリフェニルスルホニウムトリフレート、硝酸ジフェニルヨードニウム、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−,2−ヒドロキシ−1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−メチル−1−プロパノン、ギ酸メチルベンゾイル、オキシフェニル酢酸2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステル、オキシフェニル酢酸2−[2−ヒドロキシエトキシ]エチルエステル、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルホリニル)−1−プロパノン、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシドおよび上記の混合物のみからなる群から選択される光酸発生剤であるが、これらに限定されない。
本発明によるコーティング配合物(液相組成物)の有効成分は、少なくとも1つの光酸発生剤による1つ以上の酸分子の光誘起開裂をベースとする。本発明によれば、光酸発生剤および金属酸化物前駆体は、本発明のコーティング組成物において互いに組み合わされて配合されるが、化学的に結合しないことが好ましい。すなわち、該コーティング組成物中に別個の分子として存在することが好ましい。コーティング組成物がコーティング対象の表面に適用された後、酸分子が、その後の放射線への曝露の過程で放出され、適用されたコーティングに含まれる金属酸化物前駆体と反応する。これは、曝露領域でのみ行われる。酸分子は金属酸化物前駆体と反応し、適用されたコーティングの曝露領域と非曝露領域の溶解度に差を生じる。曝露領域の溶解度は、非曝露領域の溶解度と比較して大幅に増加している。本発明によれば、コーティングが、曝露領域では現像液の作用下において完全に溶解および除去され、一方、非曝露領域では同じ現像液の作用下において無傷のままである場合、曝露領域と非曝露領域で適用されたコーティングの溶解度に著しい差が生じる。このようにして、本発明によれば、コーティング表面の直接的構造化を行うことができる。本発明によれば、本発明による直接構造化の過程で得られるコーティングパターンは、好ましくはポジ型光樹脂に対応する。
本発明の液相組成物での使用に適した溶媒は、好ましくは、β−ジケトン、エーテルアルコール、ならびにエステル、アルコール、エーテルおよびエステル、ニトリルなどのそれらの誘導体のみからなる群から選択される。本発明によれば、本発明で使用される組成物は、単一の溶媒または2つ以上の溶媒の混合物を含んでもよい。N−メチル−2−ピロリドン、エタノール、メタノール、2−プロパノール、1−ブタノール、1−シクロヘキサノールおよび1−メトキシ−2,2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、乳酸エチル、乳酸ブチルテトラヒドロフルフリルアルコール、アセチルアセトン、酢酸エチル、アセトニトリルおよびアセチルアセトンは、本発明において単独でまたは組み合わせて使用可能な特に好ましい溶媒である。
本発明で使用される液相組成物は、5mg/ml〜50mg/ml、好ましくは5mg/ml〜30mg/ml、最も好ましくは7mg/ml〜25mg/mlの質量濃度を有する、上記で規定された少なくとも1つの金属酸化物前駆体を含むことが好ましい。使用するそれぞれの金属酸化物前駆体のタイプに応じて、所望のコーティングを有利に生成可能な様々な濃度を使用してよい。
本発明で使用される液相組成物は、上記で定義された少なくとも1つの光酸発生剤を、好ましくは1mg/ml〜60mg/ml、より好ましくは1.5mg/ml〜55mg/ml、最も好ましくは2mg/ml〜55mg/mlの質量濃度で含む。
好ましくは、少なくとも1つの金属酸化物前駆体および少なくとも1つの光酸発生剤は、少なくとも1つの光酸発生剤が、電磁放射線の作用下で放出可能な酸分子に対し、本明細書に記載の組成物中の少なくとも1つの金属酸化物前駆体と少なくとも等モル比で存在するような、互いに対するモル比で使用される。したがって、光酸発生剤分子1モル当たり1モルの酸分子を放出する光酸発生剤またはその混合物の場合は、液相組成物中、それぞれの金属酸化物前駆体が10モル/lの濃度で存在する。光酸発生剤分子1モルあたり2モルの酸分子を放出する光酸発生剤の場合は、濃度20モル/lのそれぞれの金属酸化物前駆体が、濃度10モル/lの光酸発生剤となる。好ましくは、組成物中の金属酸化物前駆体に対する少なくとも1つの光酸発生剤のモル比は、1:1〜> 1:1、より好ましくは1:1〜5:1である。
より好ましくは、少なくとも1つの金属酸化物前駆体および少なくとも1つの光酸発生剤は、少なくとも1つの光酸発生剤が、電磁放射線の作用下で放出可能な酸分子に対し、本明細書に記載の組成物に含まれる少なくとも1つの金属酸化物前駆体と少なくとも等モル比で存在するような、互いに対するモル比で使用される。
本発明で使用される液相組成物は、少なくとも1つの金属酸化物前駆体、少なくとも1つの光酸発生剤および少なくとも1つの溶媒に加えて、さらなる添加剤を含んでもよい。一般に、金属酸化物層を作製するためのコーティング組成物に適する全ての添加剤が液相組成物中に存在してもよい。適切な添加剤の例は、界面活性剤および泡抑制剤であるが、これらに限定されない。
表面コーティング、特にステップ(I)のコーティングについては、既知のコーティングプロセスを使用できる。例えば、印刷プロセス、スプレープロセス、回転コーティングプロセス、浸漬プロセス、ならびにメニスカスコーティング、スリットコーティング、スロットダイコーティングおよびカーテンコーティングから選択されるプロセスがあるが、これらに限定されない。本発明による製造プロセスは、上記で定義されたように、1つ以上の連続したコーティングステップを含んでよい。繰り返し適用することにより、層厚の厚いコーティングを実現できる。
コーティング後、かつさらなるプロセスステップを実施する前に、コーティングされた表面をさらに乾燥させてよい。この目的に対応する手段および条件は、当業者に公知である。
ステップ(II)での曝露は、この目的に係る技術分野で公知の方法により実施することができる。いくつかの実施形態によれば、本発明による製造プロセスは、UV放射線、IR放射線またはVIS放射線による照射によって曝露が行われるという事実によって区別される。この文脈において特に適しているのは、ハロゲンランプ、低圧水銀蒸気ランプ、特に石英ガラス低圧水銀ランプ、または適切な曝露マスクを介したエキシマーによって曝露されるコーティング領域に電磁放射線が作用する露光方法である。持続時間、照射線量および波長は、使用する特定の光酸発生剤に応じて選択および調整される。コーティング組成物に使用されるそれぞれの金属酸化物前駆体について、照射ステップの照射時間、線量および波長に関する依存関係はない。好ましくは、λ=100〜500nmの範囲の波長を有する電磁放射線がステップ(II)で使用される。
ステップ(II)では、コーティングされた表面を、5秒〜5分間、好ましくは10秒〜3分間、より好ましくは約15秒〜約120秒間、電磁放射線に曝露することが好ましい。
酸分子の有効性および層のコントラストを向上させるために、本発明の方法が、ステップ(IV)として、曝露表面の熱処理をさらに含むことが好ましい。熱処理は、好ましくは50℃以上、より好ましくは50℃〜150℃の温度を適用する。そのような熱転化の持続時間は、好ましくは10秒〜5分の範囲である。熱処理は、例えばオーブンなどの従来の熱源を使用して、あるいは例えばマイクロ波放射線、UV放射線、IR放射線またはレーザービームエネルギーなどの放射線を使用して実施されてよい。
現像ステップ(ステップIII)は、好ましくは、ステップ(II)または任意のステップ(IV)の後のコーティングを、液体(好ましくは現像液)で処理することにより実施される。より好ましい現像ステップ(III)は、水性塩基、水性酸、水、アルコール、ケトン、エステルおよびそれらの混合物のみからなる群から選択される少なくとも1つの液体で処理することにより実施される。好ましい現像液には、エタノール、プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノールおよびそれらの混合物のみからなる群から選択される少なくとも1つの化合物が含まれる。本発明による方法のステップ(III)で使用される最も好ましい現像液は、エタノール、コハク酸ジメチル、エチレングリコールおよびDMSOを含むか、あるいは好ましくはそれらのみを含む。
本発明の好ましい実施形態では、方法は、ステップ(V)として、現像されたコーティングの熱処理(転化)ステップをさらに含む。ステップ(V)による熱処理は、好ましくは80℃を超える温度で、より好ましくは150℃以上で、最も好ましくは150℃を超え250℃までの温度で実施される。そのような熱転化の持続時間は、好ましくは30分〜90分間、最も好ましくは約60分間である。
従来の熱処理の代わりに、例えばオーブンを使用して、ステップ(V)として、電磁放射線、好ましくはマイクロ波放射線、UV放射線、IR放射線、またはレーザービームエネルギーを適用することにより、現像されたコーティングの転化も行われてよい。適切な電磁転化方法およびパラメータは、当技術分野で公知であり、それぞれの金属酸化物層の性質に左右される。
任意のステップ(V)は、好ましくは、酸素および/または他の酸化剤の存在下で行われるが、酸素の存在下で行われることが好ましい。
また、本発明は、本明細書に記載の方法により作製された金属酸化物含有層に関する。
最後の態様では、本発明は、電子部品、特に量子ドットをベースとする発光デバイスを製造するための、少なくとも1つのそのような金属酸化物含有層の使用にも関する。
引用文献はすべて、本明細書の一部を構成するものとして援用される。以下の実施例において、さらなる実施形態が見られるが、本発明がそれらに限定されない。記載の化合物に関連して本明細書に開示された全ての実施形態が、記載の使用および方法に等しく適用可能であることは、自明であり、かつ意図されている。したがって、そのような実施形態も本発明の範囲内である。
ステップ(III)またはステップ(IV)の後に、クリーニングステップ(VI)が実施されてもよい。
プロセスステップ(I)〜(III)および任意のプロセスステップ(IV)、(V)、および(VI)を繰り返して、複数のパターン化された第1層を、第1電極の上に堆積させてよい。
本発明の方法は、好ましくは、量子ドットを含む層の形成をさらに含む。量子ドットを含む層は、第1層の形成前または第1層の形成後に堆積されてよい。
本発明の方法は、好ましくは、第2電極を第1層の上に堆積させる後続のステップを含む。好ましくは、この後続ステップは、第1層の堆積後または第1層の形成後に量子ドットを含む層を形成することを含む。
本発明の方法は、好ましくは、第2層を形成するステップを含む。第2層の形成は、量子ドットを含む層の形成の前または後に行われてよい。好ましくは、量子ドットを含む層の形成は、量子ドットを含む層が第1層と第2層との間に配置されるように実施される。
第1電極は、好ましくは、基材上に堆積される。基材は、好ましくは、ガラス、石英、金属、半導体、誘電体、紙、ウェーハまたはプラスチックを含む基材、あるいは好ましくはそれらのみからなる基材から選択される。
プラスチックは、好ましくは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)またはポリアミドから選択される。基材は、可撓性基材であってよい。
第1電極は、例えば、カソードであってよい。カソードは、低仕事関数(例えば4.0eV未満など)、電子注入体、Al、Ba、Yb、Caなどの金属、リチウム−アルミニウム合金(Li:Al)、マグネシウム−銀合金(Mg:Ag)またはフッ化リチウム−アルミニウム(LiF:Al)を有してもよい。カソード材料の他の例には、銀、金、ITOなどがある。Mg:Agなどの電極は、不透明な保護金属層(例えば、大気酸化からカソード層を保護するためのAg層)または実質的に透明なITOの比較的薄い層で必要に応じて覆われてもよい。電極は、固体層の露出面に挟まれたり、スパッタされたり、蒸着されたりしてもよい。好ましくは、カソードは銀またはアルミニウムを含む。
この方法は、第1層または量子ドットを含む層の上に第2デバイス層を形成するステップをさらに含んでもよい。この実施形態では、電極層は第2層の上に配置される。第2層も、複数のコーティングステップおよびパターニングステップによる第1層のパターニングに使用される方法に従ってパターニングされ、本発明に従って堆積される複数の電荷輸送層から第2層が形成されてよい。
図5に示すようなパターン化された第1層および/または第2層を得るために、複数のコーティングステップおよびパターンニングステップ(I〜VI)が必要であり得る。1つのレベルにおける様々なパターン化層は、様々な化学組成を有してよい。
本発明は、好ましくは、本発明による方法によって作製された、金属酸化物を含む第1層を含むデバイスに関する。第1層は、好ましくは電荷輸送層である。デバイスは、好ましくは、量子ドットを含む層をさらに含む。
好ましくは、本発明のデバイスは、第1電極の上に形成される第1層と、第1の層上の第2電極と、第1層と2つの電極の一方との間に配置される、量子ドットを含む層と、を含み、第1層は、電磁放射線(特にUV放射線)によってパターン化された金属酸化物含有層を生成するための、液相から形成される金属酸化物を含む。
第2電極は、例えば、アノードであってよい。アノードは、酸化インジウムスズ(ITO)層などの高仕事関数(例えば4.0eV超)正孔注入導体を含んでよい。他のアノード材料には、タングステン、ニッケル、コバルト、白金、パラジウムおよびそれらの合金、ガリウムインジウムスズ酸化物、亜鉛インジウムスズ酸化物、窒化チタン、ポリアニリン(これらに限定されない)を含む高仕事関数正孔注入導体、または他の高仕事関数正孔注入伝導性ポリマーがある。電極は、光透過性または透明であってよい。ITOに加えて、他の光透過性電極材料の例には、導電性ポリマー、他の金属酸化物、低または高仕事関数金属、導電性エポキシ樹脂、または少なくとも部分的に光透過性のカーボンナノチューブ/ポリマーブレンドまたはハイブリッドがある。電極材料として使用可能な導電性ポリマーの例は、Bayer AG社がPEDOTの商標で販売しているポリ(エチレンジオキシチオフェン)である。他の分子的に変更されたポリ(チオフェン)も導電性であり、ポリアニリンのエマラルジン塩の形と同様に使用できる。特定の実施形態では、アノードはアルミニウムを含んでよい。電極の一方または両方がパターン化されていてもよい。
デバイスが第2層をさらに含み、量子ドットを含む層が第1層と第2層との間に配置されることが好ましい。
第1層に存在する金属酸化物は、好ましくは、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化ガリウム、酸化イットリウム、酸化スズ、酸化ゲルマニウム、酸化スカンジウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化クロム、酸化鉄、酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化ニオブもしくは酸化銅、またはそれらの混合物を含む。他の金属酸化物を、第1層に含めることが有用または望ましいと判断される場合がある。また、第1層は、本明細書で教示されるようにして調製された2つ以上の金属酸化物の混合物を含んでもよい。特定の好ましい実施形態では、金属酸化物は酸化インジウムを含む。酸化インジウム用の金属酸化物前駆体の例には、本発明によるインジウムオキソアルコキシドがある。
本発明のデバイスは、好ましくは、発光デバイスまたは発光デバイスの一部である。
第1デバイス層は、好ましくは、約1nm〜500nmの範囲の厚さを有する。特定のデバイスアーキテクチャおよびデバイスに含まれる材料に基づいて、他の厚さが有用または望ましいと判断されてもよい。
図4は、本発明によるデバイスの一実施形態の例の概略図を提示している。
図4を参照すると、デバイス10の図示例は、(上から下にかけて)第1電極1(例えばカソード)、電磁放射線への曝露によって直接パターン化され、本発明によりパターン化された金属酸化物層を形成する金属酸化物前駆体組成物の堆積によって形成される第1(電荷輸送)層2(例えば、電子を輸送できる材料を含む層(本明細書では「電子輸送層」とも呼ばれる))、量子ドットを含む層3、任意の第2(電荷輸送)層4(例えば、正孔を輸送または注入できる材料を含む層(本明細書では「正孔輸送材料」とも呼ばれる)、第2電極5(例えばアノード)および基材6を有する構造からなる。電荷注入層(例えば、PEDOT:PSS)(図示せず)が、例えば、第2電極と第2(電荷輸送)層との間に配置されてよい。アノードとカソードの間に電圧が印加されると、アノードは正孔を正孔注入材料に注入し、カソードは電子を電子輸送材料に注入する。注入された正孔と注入された電子は結合して、量子ドット上に励起子を形成し、光を放出する。
本発明によるデバイスの別の実施形態の一例では、デバイスは、(上から下にかけて)アノード、正孔を輸送できる材料を含む第1(電荷輸送)層(本明細書では「正孔輸送層」とも呼ばれる)、量子ドットを含む層3、電磁放射線への曝露によって直接パターン化され、本発明によりパターン化された金属酸化物層を形成する金属酸化物前駆体組成物の堆積によって形成される、電子を輸送または注入できる材料を含む第2(電荷輸送)層(本明細書では「電子輸送層」とも呼ばれる)、アノード5および基材6を有する構造を含んでもよい。正孔注入層(例えば、PEDOT:PSS)(図示せず)は、例えば、アノードと第1電荷輸送層との間に配置されてよい。
様々な基材、他の電荷輸送材料、正孔注入材料、電極材料、量子ドット(例えば半導体ナノ結晶)、および必要に応じてデバイスに含まれ得る他の追加層の例を以下に説明する。
図4に示されるデバイスの例は、量子ドットを含む層が発光材料を含む発光デバイスであってもよい。
好ましい発光デバイスアーキテクチャの例は、「量子ドットを含む発光デバイス」と題され、QD Vision, Inc.社によって2009年4月3日に出願された国際出願番号第PCT/US2009/002123号(2009年10月8日に国際公開番号第WO2009/123763号で公開)に記載されている。これは本明細書の一部を構成するものとして援用される。
必要に応じて他の多層構造が使用されてよい(例えば、2003年3月28日出願の米国特許出願番号第10/400,907号(現在の米国特許番号第7,332,211号)および米国特許出願番号第10/400,908号(現在の米国特許番号第7,700,200号)を参照。これらはそれぞれ、本明細書の一部を構成するものとして援用される。)
本明細書で教示される第1層は、他のタイプの電子デバイスまたは光電子デバイスにも含まれてもよい。そのようなデバイスの例には、光電池と同様に、発光デバイス、薄膜トランジスタ、光検出器、センサーがあるが、これらに限定されない。
本明細書に記載されるようにして調製された金属酸化物を含む層は、1つ以上の追加のゾル−ゲルフィルムおよび/または非ゾル−ゲルフィルムをさらに含んでもよい。非ゾル−ゲルフィルムは、有機、無機、ハイブリッド、またはそれらの混合物であってよい。
本発明に従って作製される第1デバイス層は、低温(例えば、200℃未満、185℃未満、150℃以下)で、(好ましくはAFM(原子間力顕微鏡)により測定される表面粗さ(RMS)が、500nmスケールで、1.5nm以下、より好ましくは1nm以下である)滑らかな固体層を示すことが好ましい。それは、下にあるデバイス層(例えば量子ドット層)および/またはその性能が、より高温に敏感である場合に有益となり得る。
通常、金属酸化物前駆体は、周囲温度または室温よりも高い温度で、金属酸化物に転化される。
本発明によるデバイスは、例えば、「電磁放射線への曝露により直接パターン化され、量子ドットを含む既に形成された層の上に、パターン化された金属酸化物層を形成する金属酸化物前駆体組成物をスピンコーティングすることにより、金属酸化物を含む第1デバイス層を形成するステップを含む方法」により、製造され得る。例えば、量子ドットの発光性能を損なわない温度で空気中でベーキングすることにより、本明細書に記載の第1デバイス層(例えば電荷輸送層)をそのままで形成することができる。(Al、Ag、Auなど、熱分解による)不活性金属からなる導電性接点の層をその上に形成してもよく、あるいは、(ITO、IΖΟなど)導電性金属酸化物の層を、(例えばスパッタリングによって)デバイス用の上部接点として形成してもよい。
例えば、第1デバイス層は、「電磁放射線への曝露によって直接パターン化され、QD層上にパターン化された金属酸化物層を形成する金属酸化物前駆体組成物」をスピンキャストし、そして(例えば150℃に設定された)ホットプレート上で空気中で約30分間ベーキングすることにより、半製作されたデバイスにおける量子ドットを含む層(QD層)の上に作製されてよい。(半製作デバイスは、QD層およびその下の他のデバイス層(例えば図4の説明で言及したものなど)の下に、正孔輸送層(例えばTFB)をさらに含んでもよい。)加熱後、半製作デバイスは、不活性ガス循環グローブボックス内の真空オーブンに移動され、同様の低温でさらに30分間ベーキングされてよい。その後、熱蒸着チャンバー内で、AgもしくはAlのいずれか、または他の金属によって、金属カソード接点がその上に形成されてよい。あるいは、Agペーストなどの特定のカソード接点を、スパッタリングまたはペーストすることにより、導電性金属酸化物の層が形成されてよい。その後、デバイスをカプセル化することが好ましい。例えば、デバイスは、UV硬化エポキシを有するカバーガラスによりカプセル化されてよい。
本明細書で教示される、酸化インジウム前駆体から形成される第1層は、デバイス内に、ハイブリッド有機/無機電子輸送層または電子注入層を含んでよい。
デバイスの製造に使用される材料の選択に応じて、そのようなデバイスは、(例えば、接触導体と他のデバイス層の透明度を選択することにより)トップエミッション、ボトムエミッション、またはその両方であってよい。
本発明の方法に従って作製される、第1層、好ましくは電荷輸送層を含むデバイスは、例えば、有機発光ダイオード用バックプレーン、量子ドットベースの発光デバイス用バックプレーン、LCDデバイス、RFIDタグ、有機センサー、ガスセンサー、バイオセンサーおよびASICsなどの市販製品に適用できる。
デバイスの電極は、導電性経路によって電圧源に接続され得る。
量子ドットは、量子閉じ込めから生じる光学特性を持ち得るナノメートルサイズの粒子である。量子ドットの特定の組成、構造、および/またはサイズは、特定の励起源による刺激時に量子ドットから放出される光の望ましい波長を達成するように選択されてよい。本質的に、量子ドットは、サイズを変更することで可視スペクトル全体に光を放射するように調整され得る。C.B, Murray, C.R. Kagan, and M.G. Bawendi, Annual Review of Material Sci., 2000年, 30: 545〜610頁を参照。これは、本明細書の一部を構成するものとして援用される。
量子ドットは、1つ以上の半導体材料を含むコアと、1つ以上の半導体材料を含むシェルと、を含んでいてもよく、前記シェルは、コアの外面の少なくとも一部、好ましくは全面の上に配置される。コアとシェルを含む量子ドットは、「コア/シェル」構造とも呼ばれる。
デバイスは、環境(例えば、ほこり、水分など)および/または引っかき傷もしくは摩耗から保護するために、基材の反対側のデバイスの表面上に、カバー、コーティングまたは層をさらに有してもよい。さらなる実施形態では、カバーは、必要に応じてレンズ、プリズム表面などをさらに含んでよい。反射防止、偏光および/または他のコーティングも必要に応じてパターンの上に含まれていてよい。必要に応じて、デバイスの周囲のカバーされていないエッジの周囲に、シーリング材(例えば、UV硬化エポキシまたは他のシーラント)を、さらに加えてもよい。
電荷輸送層に加えて、デバイスは、1つ以上の電荷注入層、例えば正孔注入層(別個の層として、または正孔輸送層の一部として)、および/または電子注入層(別個の層として、または電子輸送層の一部として)を必要に応じてさらに含んでもよい。有機材料を含む電荷注入層は、真性であっても(ドープされていなくても)よく、またはドープされていてもよい。正孔注入層は、PEDOT:PSSを含んでもよい。
1つ以上の電荷ブロッキング層がさらに必要に応じて含まれてもよい。例えば、電子ブロッキング層(EBL)、正孔ブロッキング層(HBL)または励起子ブロッキング層(eBL)が構造に導入されてよい。ブロッキング層には、例えば、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−tertブチルフェニル−1,2,4−トリアゾール(TAZ)、3,4,5−トリフェニル−1,2,4−トリアゾール、3,5−ビス(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル1−1,2,4−トリアゾール、バソクプロイン(BCP)、4,4’,4’ ’−トリス{N−(3−メチルフェニル>−N−フェニルアミノ}トリフェニルアミン(m−MTDATA)、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、1,3−ビス(5−(4−ジフェニルアミノ)フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ベンゼン、2−(4−ビフェニル)−5−(4−tertブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,3−ビス[5−(4−(l,l−ジメチルエチル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−5,2−イル)ベンゼン、1,4−ビス(5−(4−ジフェニルアミノ)フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ベンゼン、1,3,5−トリス[5−(4−(l,l−ジメチルエチル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ベンゼン、または2,2’,2’ ’−(1,3,5−ベンズネトリイル)−トリス(l−フェニル−1−H−ベンズイミダゾール)(TPBi)がある。有機材料を含む電荷ブロッキング層は、真性であっても(ドープされていなくても)よく、またはドープされていてもよい。
電荷注入層(存在する場合)および電荷ブロッキング層(存在する場合)は、スピンコーティング、ディップコーティング、蒸着またはその他の薄膜堆積法によって堆積されてよい。例えば、M. C. Schlamp, et al., J. Appl. Phys,, 82, 5837〜5842頁, (1997年)、V. Santhanam, et al., Langmuir, 19, 7881〜7887頁, (2003年)およびX. Lin, et al., J. Phys. Chem. B, 105, 3353〜3357頁, (2001年)を参照。これらはそれぞれ、本明細書の一部を構成するものとして援用される。
一部の用途では、基材はさらにバックプレーンを含んでもよい。バックプレーンは、個々のピクセルまたは発光デバイスへの電力を制御または切り替えるためのアクティブまたはパッシブエレクトロニクスを含んでもよい。バックプレーンを含んでいると、ディスプレイ、センサー、イメージャーなどの用途に有用である。特に、バックプレーンは、アクティブマトリックス、パッシブマトリックス、固定フォーマット、ダイレクトドライブ、またはハイブリッドとして構成されてよい。ディスプレイは、静止画像、動画、または照明用に構成されてよい。発光デバイスのアレイを含むディスプレイは、白色光、単色光、または色調整可能な光を提供できる。
本発明のデバイスは、環境(例えば、ほこり、水分など)および/または引っ掻き傷もしくは摩耗から保護するために、基材の反対側のデバイスの表面上にカバー、コーティングまたは層をさらに含んでもよい。さらなる実施形態では、カバーは、レンズ、プリズム表面などをさらに必要に応じて含んでよい。反射防止、偏光、および/または他のコーティングも必要に応じてパターンの上に含めることができる。必要に応じて、デバイスの周囲のカバーされていないエッジの周囲に、シーリング材(例えば、UV硬化エポキシまたは他のシーラント)を加えてよい。

Claims (19)

  1. 第1電極上に第1層、好ましくは電荷輸送層を形成するステップを含む、デバイスの作製方法であり、
    前記層は、電磁放射線への曝露によってパターン化され得る金属酸化物含有層を生成するための液相組成物から形成される金属酸化物を含み、
    前記組成物は、
    i)少なくとも1つの金属酸化物前駆体、好ましくはIn、Zn、Ga、Y、Sn、Ge、Sc、Ti、Zr、Al、W、Mo、Ni、Cr、Fe、Hf、Ta、NbおよびCuのみからなる群からの少なくとも1つの金属原子と、かつ好ましくはオキソ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシ基、β−ジケトネート基、ハロゲン化物基、硝酸基、二級アミン基および一級アミン基の群からの少なくとも1つのリガンドと、を含むもの、
    ii)少なくとも1つの光酸発生剤、好ましくは、電磁放射線への曝露時に少なくとも1つの酸分子を放出する光酸発生剤、
    iii)少なくとも1つの溶媒、好ましくはβ−ジケトンエーテルアルコール、アルコールエーテルおよびエステルを含む群から選択されるもの
    を含み、かつ前記第1層を形成するために使用されることを特徴とする方法。
  2. 前記組成物中、前記金属酸化物前駆体に対する前記少なくとも1つの光酸発生剤のモル比が1:1〜>1:1、好ましくは1:1〜5:1であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1層の形成が、以下のステップ:
    (I)表面への前記組成物のコーティング、
    (II)前記組成物でコーティングされた表面の、電磁放射線、好ましくはUV放射線、IR放射線および/またはVIS放射線から選択される電磁放射線への曝露、および
    (III)前記第1層の現像
    によって行われることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 工程(I)におけるコーティングが、印刷プロセス、噴霧プロセス、回転コーティングプロセス、浸漬プロセス、またはメニスカスコーティング、スリットコーティング、スロットダイコーティングおよびカーテンコーティングのみからなる群から選択されるプロセスによって行われることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. ステップ(II)の後に、ステップ(IV)として、現像されたコーティングの熱処理、好ましくは50〜100℃の温度で実施される熱処理をさらに含むことを特徴とする請求項3〜4に記載の方法。
  6. 現像ステップ(III)が、水性塩基、水性酸、水、アルコール、ケトン、エステルおよびそれらの混合物のみからなる群から選択される少なくとも1つの液体での処理によって実施されることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. ステップ(III)の後に、ステップ(V)として、現像されたコーティングの熱処理、好ましくは80℃を超える温度で実施される熱処理をさらに含むことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記方法が、量子ドットを含む層を形成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記量子ドットを含む層が、前記第1層の形成前に堆積されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記量子ドットを含む層が、前記第1層の形成後に堆積されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  11. 前記量子ドットを含む層が、前記第1層と第2層の間に配置されるように、前記量子ドットを含む層の形成前または後に、第2層の形成をさらに含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記第1電極が、基材上に堆積され、前記基材は、好ましくは、ガラス、石英、金属、半導体、誘電体、紙、ウェーハ、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンPEEKまたはポリアミドからなる基材、あるいは好ましくはそれらのみからなる基材から選択されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. ステップ(V)の熱処理の前、最中または後に、UV放射線、IR放射線またはVIS放射線が適用されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法により調製される金属酸化物を含む第1層を含むデバイス。
  15. 発光デバイスであることを特徴とする請求項14に記載のデバイス。
  16. 第1電極上に形成される第1層と、前記第1層上の第2電極と、前記第1層と前記2つの電極のうちの一方との間に配置される量子ドットを含む層と、を含み、
    前記第1層が、電磁放射線、特にUV放射線によってパターン化された金属酸化物含有層を生成するための前記液相から形成される金属酸化物を含む、請求項14または15に記載のデバイス。
  17. 前記金属酸化物が、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化ガリウム、酸化イットリウム、酸化スズ、酸化ゲルマニウム、酸化スカンジウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化クロム、酸化鉄、酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化ニオブまたは酸化銅、またはそれらの混合物を含むことを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載のデバイス。
  18. 前記第1層が電荷輸送層であることを特徴とする請求項14〜17のいずれか1項に記載のデバイス。
  19. 第2層をさらに含み、量子ドットを含む層が前記第1および第2デバイス層の間に配置されることを特徴とする請求項14〜18のいずれか1項に記載のデバイス。
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