JP2020518729A5 - - Google Patents

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JP2020518729A5
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この目的のために、本発明は、少なくとも800MPaの降伏強度、少なくとも1180MPaの引張強度、少なくとも13%のISO規格6892−1による全伸び及び少なくとも30%のISO規格16630:2009による穴拡げ率HERを有する被覆鋼板を製造する方法に関し、この方法は、以下の連続するステップ、
・重量%にて、
0.15%≦C≦0.23%、
1.4%≦Mn≦2.6%、
0.6%≦Si≦1.3%、
またC+Si/10≦0.30%であり、
0.4%≦Al≦1.0%、
またAl≧6(C+Mn/10)−2.5%であり、
0.010%≦Nb≦0.035%、
0.1%≦Mo≦0.5%を含み、
残部がFe及び不可避の不純物である、化学組成を有する鋼から作製した冷間圧延鋼板を提供することと、
・冷間圧延鋼板に860℃〜900℃の間に含まれる焼なまし温度Tで焼なましを行い、少なくとも90%のオーステナイト及び少なくとも2%の初析フェライトからなる組織を有する焼なまし鋼板を得ることと、
・焼なまし温度TからMs−10℃〜Ms−60℃の間に含まれる焼入れ温度QTまで30℃/sを超える平均冷却速度Vcで温度を下げて、焼なまし鋼板を焼入れし、焼入れした鋼板を得ることと、
・焼入れした鋼板を焼入れ温度QTから410℃〜470℃の間に含まれる分配温度PTまで加熱し、鋼板を分配温度PTで60秒〜130秒の間に含まれる分配時間Ptの間保持することと、
・浴で鋼板を溶融めっきすることと、
・鋼板を室温まで冷却して、面積分率にて、
・45%〜68%のマルテンサイトであって、このマルテンサイトは分配マルテンサイトとフレッシュマルテンサイトからなり、このマルテンサイトは85%〜95%が分配マルテンサイトであり、上記分配マルテンサイトは最大0.45%のC含有量を有する、マルテンサイト、
・10%〜15%の残留オーステナイト、
・2%〜10%の初析フェライト、
・20%〜30%の下部ベイナイト、を含む微細構造を有する被覆鋼板を得ることと、を含む。
好ましくは、焼入れされた鋼板は、分配温度PTへの加熱の直前に、面積分率にて、
・2%〜10%の初析フェライト、
・少なくとも10%の残留オーステナイト、
・少なくとも38%のマルテンサイト及び
・少なくとも15%の下部ベイナイト、
・最大で5%の変態フェライト、からなる構造を有する。
好ましい実施形態によれば、少なくとも90%のオーステナイト及び5%を超える初析フェライトからなる組織を有する焼なましした鋼板に焼なましを行う際、5%を超える初析フェライトを含む被覆鋼板の微細構造を得るためには、焼なまし温度Tは最大880℃である。
好ましくは、被覆鋼板は、面積分率にて、
・45%〜68%のマルテンサイトであって、このマルテンサイトは分配マルテンサイト及びフレッシュマルテンサイトからなり、このマルテンサイトは85%〜95%が分配マルテンサイトであり、上記分配マルテンサイトは最大0.45%のC含有量を有する、マルテンサイト、
・10%〜15%の残留オーステナイト、
・2%〜10%の初析フェライト、
・20%〜30%の下部ベイナイト、
・最大で5%の変態フェライト、からなる構造を有する。
好ましくは、焼なまし温度Tと焼入れ温度QTとの間の平均冷却速度Vcは少なくとも50℃/sであり、被覆鋼板の微細構造は、面積分率にて、
・45%〜68%のマルテンサイトであって、このマルテンサイトは分配マルテンサイトとフレッシュマルテンサイトからなり、このマルテンサイトは85%〜95%が分配マルテンサイトであり、上記分配マルテンサイトは最大0.45%のC含有量を有する、マルテンサイト、
・10%〜15%の残留オーステナイト、
・2%〜10%の初析フェライト、
・20%〜30%の下部ベイナイト、からなり、
被覆鋼板は、少なくとも14%の全伸びを有する。
さらに、本発明は、重量%にて、
0.15%≦C≦0.23%、
1.4%≦Mn≦2.6%、
0.6%≦Si≦1.3%、
またC+Si/10≦0.30%であり、
0.4%≦Al≦1.0%、
またAl≧6(C+Mn/10)−2.5%であり、
0.010%≦Nb≦0.035%、
0.1%≦Mo≦0.5%を含み、
残部がFe及び不可避の不純物である、化学組成を有する鋼で作製された被覆鋼板、
面積分率にて、
・45%〜68%のマルテンサイトであって、このマルテンサイトは分配マルテンサイトとフレッシュマルテンサイトからなり、このマルテンサイトは85%〜95%が分配マルテンサイトであり、上記分配マルテンサイトは最大0.45%のC含有量を有する、マルテンサイト、
・10%〜15%の残留オーステナイト、
・2%〜10%の初析フェライト、
・20%〜30%の下部ベイナイト、を含む微細構造を有する上記被覆鋼板に関する。
好ましい実施形態では、被覆鋼板の微細構造は、5%を超える初析フェライトを含む。
好ましくは、被覆鋼板は、面積分率にて、
・45%〜68%のマルテンサイトであって、このマルテンサイトは分配マルテンサイト及びフレッシュマルテンサイトからなり、このマルテンサイトは85%〜95%が分配マルテンサイトであり、上記分配マルテンサイトは最大0.45%のC含有量を有する、マルテンサイト、
・10%〜15%の残留オーステナイト、
・2%〜10%の初析フェライト、
・20%〜30%の下部ベイナイト、
・最大で5%の変態フェライト、からなる構造を有する。
好ましくは、微細構造は面積分率にて、
・45%〜68%のマルテンサイトであって、このマルテンサイトは分配マルテンサイト及びフレッシュマルテンサイトからなり、このマルテンサイトは85%〜95%が分配マルテンサイトであり、上記分配マルテンサイトは最大0.45%のC含有量を有する、マルテンサイト、
・10%〜15%の残留オーステナイト、
・2%〜10%の初析フェライト、
・20%〜30%の下部ベイナイト、からなる。
・860℃〜900℃の間に含まれる焼なまし温度Tで冷間圧延鋼板を焼なましすること。焼なまし温度Tは、焼なましステップの終わりに、鋼がオーステナイト及び初析フェライトからなる構造を有し、オーステナイトの率は少なくとも90%であり、初析フェライトの率は少なくとも2%であるような温度である。したがって、焼なましはAc3よりも低い温度で実施され、Ac3は加熱ステップ中のオーステナイトへの変態の終了温度である。焼なまし温度Tが860℃未満の場合、最終構造体(すなわち、熱処理及び被覆後)において、十分な率のマルテンサイトと残留オーステナイトが得られないため、目標の引張強度及び全伸びは達成されない。焼なまし温度Tが900℃を超える場合、最終構造体は十分な率の初析フェライトを含まないため、少なくとも13%の全伸びは得られない。好ましくは、焼なましステップの終わりに、少なくとも90%のオーステナイトと5%を超える初析フェライトからなる構造を得られるように、焼なまし温度は最大880℃である。
焼入れ温度QTでの鋼の構造は、好ましくは、
・2%〜10%の間、好ましくは5%を超える初析フェライト、
・少なくとも10%の残留オーステナイト、
・少なくとも38%のマルテンサイト及び
・少なくとも15%の下部ベイナイト、を含む。
初析フェライトは、Ac3未満の温度での焼なましにより生じる。初析フェライトは、以下「変態フェライト」と称する、オーステナイトからフェライトへの変態の結果として生じ、焼なまし後に生成され得るフェライトとは異なる。そのような変態フェライトは、例えば、焼なまし温度Tから焼入れ温度QTまでの冷却中に、冷却速度がそのような変態フェライトの形成を防ぐのに不十分である場合(すなわち、30℃/s以下)、発生する可能性がある。特に、変態フェライトとは反対に初析フェライトは多角形である。その上、変態フェライトは炭素及びマンガンが豊富である、すなわち、初析フェライトの炭素及びマンガン含有量よりも高い炭素及びマンガン含有量を有する。初析フェライトと変態フェライトは、メタ重亜硫酸塩でエッチングした後、二次電子を使用するFEG−TEM顕微鏡で顕微鏡写真を観察することにより区別できる。そのような顕微鏡写真では、初析フェライトはミディアムグレーに見え、一方で変態フェライトは、炭素とマンガンの含有量が高いためダークグレーに見える。
したがって、焼入れ温度での鋼の構造は、通常、
・2%〜10%の間、好ましくは5%を超える初析フェライト、
・少なくとも10%の残留オーステナイト、
・少なくとも38%のマルテンサイト、
・少なくとも15%の下部ベイナイト及び
・最大で5%の変態フェライト、からなる。
さらに、焼入れ温度QTへの冷却速度が少なくとも50℃/sのとき、焼入れ温度QTでの構造体は変態フェライトを含まない。したがって、焼入れ温度QTでの構造体は、面積分率にて、
・2%〜10%の間、好ましくは5%を超える初析フェライト、
・少なくとも10%の残留オーステナイト、
・少なくとも38%のマルテンサイト及び
・少なくとも15%の下部ベイナイト、からなる。
この熱処理及び被覆により、面積分率にて、
・45%〜68%のマルテンサイト、
・10%〜15%の残留オーステナイト、
・2%〜10%の初析フェライト、
・20%〜30%の下部ベイナイト、を含む最終構造体(すなわち、分配後の溶融めっき及び室温までの冷却を行ったもの)を得られる。
少なくとも2%の初析フェライトの率を伴う、少なくとも10%の残留オーステナイトの率は、ISO規格ISO 6892−1に従って測定される全伸びで、少なくとも13%の全伸びを得ることを可能にする。
構造体中のフェライトは、初析フェライト、すなわち、Ac3未満の温度での焼なましにより生じるフェライトである。
初析フェライトの率は、5%(5%は除く)〜10%の間に含まれることが好ましい。
本発明による被覆鋼板は、最大5%の率で、通常、最大2%の率であるが、変態フェライトを含み得る。したがって、本発明による被覆鋼板の構造体は、
・45%〜68%のマルテンサイト、
・10%〜15%の残留オーステナイト、
・2%〜10%の初析フェライト、
・20%〜30%の下部ベイナイト、
・最大5%、好ましくは最大2%の変態フェライト、からなる。
したがって、被覆鋼板の構造体は、好ましくは、面積分率にて、
・45%〜68%のマルテンサイト、
・10%〜15%の残留オーステナイト、
・2%〜10%の初析フェライト、
・20%〜30%の下部ベイナイト、からなる。
得られた鋼板の微細構造を表4に報告する。Fは、初析フェライトの面積分率、Mはマルテンサイトの面積分率、PMはマルテンサイト中の分配マルテンサイトの割合、RAは残留オーステナイトの面積分率、Bは下部ベイナイトの面積分率を示す。各鋼板について、表4は、各微細構造成分の率又は割合が目標範囲内に含まれるかどうかを報告する。
例13は、焼なまし温度、焼入れ温度及び分配温度が低すぎる場合、目標の特性が達成されないことを示している。特に、焼なまし温度が低すぎるため、初析フェライト率が10%を超えてしまう。その上、焼入れ温度及び分配温度が低いために、焼入れ時に生成されるマルテンサイトの率が高すぎて、分配中に、このマルテンサイトからオーステナイトへの炭素の分配が不十分になる。その結果、少なくとも1180MPaの引張強度及び少なくとも13%の全伸びは達成されていない。
例11の微細構造を示す顕微鏡写真を添付の図に示す。この図では、Fは初析フェライト、Bは下部ベイナイト、PMは分配マルテンサイト、FMはフレッシュマルテンサイト、RAは残留オーステナイトを示す。
得られた鋼板の微細構造を表8に報告する。Fは、初析フェライトの面積分率、Mはマルテンサイトの面積分率、PMはマルテンサイト中の分配マルテンサイトの割合、RAは残留オーステナイトの面積分率、Bは下部ベイナイトの面積分率を示す。

Claims (27)

  1. 少なくとも800MPaの降伏強度、少なくとも1180MPaの引張強度、少なくとも13%のISO規格6892−1による全伸び及び少なくとも30%のISO規格16630:2009による穴拡げ率HERを有する被覆鋼板を製造する方法であって、
    以下の連続ステップ、
    質量%にて、
    0.15%≦C≦0.23%、
    1.4%≦Mn≦2.6%、
    0.6%≦Si≦1.3%、
    またC+Si/10≦0.30%であり、
    0.4%≦Al≦1.0%、
    またAl≧6(C+Mn/10)−2.5%であり、
    0.010%≦Nb≦0.035%、
    0.1%≦Mo≦0.5%を含み、
    残部がFe及び不可避の不純物である、化学組成を有する鋼から作製した冷間圧延鋼板を提供することと、
    前記冷間圧延鋼板に860℃〜900℃の間に含まれる焼なまし温度Tで焼なましを行い、前記焼なまし温度はAc3未満であり、少なくとも90%のオーステナイト及び少なくとも2%の初析フェライトからなる組織を有する焼なまし鋼板を得ることと、
    前記焼なまし温度TからMs−10℃〜Ms−60℃の間に含まれる焼入れ温度QTまで30℃/sを超える平均冷却速度Vcで温度を下げて、前記焼なまし鋼板を焼入れし、焼入れした鋼板を得ることと、
    前記焼入れした鋼板を前記焼入れ温度QTから410℃〜470℃の間に含まれる分配温度PTまで加熱し、前記鋼板を前記分配温度PTで60秒〜130秒の間に含まれる分配時間Ptの間保持することと、
    浴で前記鋼板を溶融めっきすることと、
    前記鋼板を室温まで冷却して、面積分率にて、
    45%〜68%のマルテンサイトであって、前記マルテンサイトは分配マルテンサイト及びフレッシュマルテンサイトからなり、前記マルテンサイトは85%〜95%が分配マルテンサイトであり、前記分配マルテンサイトは最大0.45%のC含有量を有する、マルテンサイト、
    10%〜15%の残留オーステナイト、
    2%〜10%の初析フェライト、
    20%〜30%の下部ベイナイト、を含む微細構造を有する被覆鋼板を得ることと、を含む方法。
  2. 焼入れした鋼板が、分配温度PTへの加熱の直前に、面積分率にて、
    2%〜10%の初析フェライト、
    少なくとも10%の残留オーステナイト、
    少なくとも38%のマルテンサイト及び
    少なくとも15%の下部ベイナイト、
    最大で5%の変態フェライト、からなる構造を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 冷間圧延鋼板を提供するステップが、
    前記鋼から作製された半製品を熱間圧延して、熱間圧延鋼板を得ることと、
    400℃〜750℃を含む温度Tcで前記熱間圧延鋼板を巻き取ることと、
    500℃〜700℃の間に含まれる温度THBAで、2〜6日に含まれる時間の間、バッチ焼なましを行うことと、
    前記熱間圧延鋼板を冷間圧延して、前記冷間圧延鋼板を得ることと、を含む、請求項1又は2のいずれか一項に記載の方法。
  4. 冷間圧延鋼板が、焼なまし温度Tにて、80秒〜180秒の間に含まれる焼なまし時間tの間保持される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 少なくとも90%のオーステナイト及び5%を超える初析フェライトからなる構造を有する焼なまし鋼板を得られるように、焼なましを行う際、焼なまし温度Tが最大880℃であり、被覆鋼板の微細構造が5%を超える初析フェライトを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 焼なまし温度Tと焼入れ温度QTとの間の平均冷却速度Vcが、少なくとも50℃/sであり、被覆鋼板の微細構造が、面積分率にて、
    45%〜68%のマルテンサイトであって、前記マルテンサイトは分配マルテンサイト及びフレッシュマルテンサイトからなり、前記マルテンサイトは85%〜95%が分配マルテンサイトであり、前記分配マルテンサイトは最大0.45%のC含有量を有する、マルテンサイト、
    10%〜15%の残留オーステナイト、
    2%〜10%の初析フェライト、
    20%〜30%の下部ベイナイト、からなり、
    前記被覆鋼板が、少なくとも14%の全伸びを有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 焼なまし温度Tと焼入れ温度QTとの間の平均冷却速度Vcが、少なくとも60℃/sであり、全伸びが少なくとも14%であり、引張強度が少なくとも1250MPaである、請求項6に記載の方法。
  8. 0.6%≦Si<1.0%及び0.7%≦Al≦1.0%である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 0.17%≦C≦0.21%である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 1.9%≦Mn≦2.3%である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 鋼板がZn又はZn合金で被覆されている、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 少なくとも2枚の鋼板の抵抗スポット溶接部を製造する工程であって、
    請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法で第1の被覆鋼板を製造することと、
    請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法で第2の鋼板を製造することと、
    前記第1の被覆鋼板を前記第2の鋼板に抵抗スポット溶接することと、を含む工程。
  13. 質量%にて、以下の化学組成を有する鋼から作製した被覆鋼板であって、前記化学組成が、
    0.15%≦C≦0.23%、
    1.4%≦Mn≦2.6%、
    0.6%≦Si≦1.3%、
    またC+Si/10≦0.30%であり、
    0.4%≦Al≦1.0%、
    またAl≧6(C+Mn/10)−2.5%であり、
    0.010%≦Nb≦0.035%、
    0.1%≦Mo≦0.5%を含み、
    残部がFe及び不可避の不純物であり、
    面積分率にて、
    45%〜68%のマルテンサイトであって、前記マルテンサイトは分配マルテンサイト及びフレッシュマルテンサイトからなり、前記マルテンサイトは85%〜95%が分配マルテンサイトであり、前記分配マルテンサイトは最大0.45%のC含有量を有する、マルテンサイト、
    10%〜15%の残留オーステナイト、
    2%〜10%の初析フェライト、
    20%〜30%の下部ベイナイト、を含む微細構造を有し、
    被覆鋼板が、少なくとも800MPaの降伏強度、少なくとも1180MPaの引張強度、少なくとも13%のISO規格6892−1による全伸び及び少なくとも30%のISO規格16630:2009HERによる穴拡げ率を有する、
    被覆鋼板。
  14. 残留オーステナイトが、1.0%〜1.3%との間に含まれる平均C含有量を有する、請求項13に記載の被覆鋼板。
  15. 被覆鋼板の微細構造が、5%を超える初析フェライトを含む、請求項13又は14のいずれか一項に記載の被覆鋼板。
  16. 0.6%≦Si<1.0%及び0.7%≦Al≦1.0%である、請求項13〜15のいずれか一項に記載の被覆鋼板。
  17. 0.17%≦C≦0.21%である、請求項13〜16のいずれか一項に記載の被覆鋼板。
  18. 1.9%≦Mn≦2.3%である、請求項13〜17のいずれか一項に記載の被覆鋼板。
  19. 被覆鋼板がZn又はZn合金で被覆され、前記被覆が480℃未満の温度での被覆から生じる、請求項13〜18のいずれか一項に記載の被覆鋼板。
  20. 微細構造が、面積分率にて、
    45%〜68%のマルテンサイトであって、前記マルテンサイトは分配マルテンサイト及びフレッシュマルテンサイトからなり、前記マルテンサイトは85%〜95%が分配マルテンサイトであり、前記分配マルテンサイトは最大0.45%のC含有量を有する、マルテンサイト、
    10%〜15%の残留オーステナイト、
    2%〜10%の初析フェライト、
    20%〜30%の下部ベイナイト、
    最大で5%の変態フェライト、からなる、請求項13〜19のいずれか一項に記載の被覆鋼板。
  21. 微細構造が、面積分率にて、
    45%〜68%のマルテンサイトであって、前記マルテンサイトは分配マルテンサイト及びフレッシュマルテンサイトからなり、前記マルテンサイトは85%〜95%が分配マルテンサイトであり、前記分配マルテンサイトは最大0.45%のC含有量を有する、マルテンサイト、
    10%〜15%の残留オーステナイト、
    2%〜10%の初析フェライト、
    20%〜30%の下部ベイナイト、からなる、請求項13〜20のいずれか一項に記載の被覆鋼板。
  22. 少なくとも第1の鋼板及び第2の鋼板の、少なくとも10か所の抵抗スポット溶接部を含む溶接構造体であって、前記第1の鋼板が請求項13〜21のいずれか一項に記載の被覆鋼板であり、前記第2の鋼板が請求項13〜21のいずれか一項に記載の被覆鋼板であり、抵抗スポット溶接部あたりの割れの平均個数が6未満である、溶接構造体。
  23. 溶接構造体が、第1の鋼板及び第2の鋼板からなる、2枚の鋼板の溶接構造体であり、少なくとも10か所の抵抗スポット溶接部における、100ミクロンを超える深さを有する割れの平均数が0.1個未満である、請求項22に記載の溶接構造体。
  24. 溶接構造体が、前記第1の鋼板、前記第2の鋼板並びに請求項13〜21のいずれか一項に記載の被覆鋼板である第3の鋼板の溶接構造体であり、少なくとも10か所の抵抗スポット溶接部における、100ミクロンを超える深さを有する割れの平均数が4個未満である、請求項22に記載の溶接構造体。
  25. 請求項23に記載の溶接構造体を製造する方法であって、
    第1の鋼板及び第2の鋼板を提供することと、
    前記第1の鋼板及び前記第2の鋼板を部分的に重ねて置くことと、
    前記重ねて置かれた鋼板に垂直に配置された電極によって、3.5〜5kNの間に含まれる力を適用することと、
    前記第1の鋼板及び前記第2の鋼板を、前記第1の鋼板を前記第2の鋼板へ抵抗スポット溶接する際にImax〜1.1Imaxの間に含まれる強度(Imaxは、液体金属の散りが観察され始める強度)で抵抗スポット溶接して、少なくとも10か所の抵抗スポット溶接部を製造することと、を含む方法。
  26. 自動車両の構造部品の製作のための、請求項13〜21のいずれか一項に記載の被覆鋼板の使用。
  27. 自動車両の構造部品の製作のための、請求項22〜24のいずれか一項に記載の溶接構造体の使用。
JP2019560224A 2017-05-05 2018-05-07 高い延性、成形性及び溶接性を有する高強度鋼板を製造する方法並びに得られる鋼板 Active JP6964686B2 (ja)

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