[0026]対応する参照番号は、図面のいくつかの図を通して対応する部分を示す。
[0027]実施形態例は、これから添付の図面を参照してより完全に説明されるであろう。
[0028]図1を参照すると、手術室または手術ルーム10では、外科医12などのユーザは、患者14などの対象に対して手順を実行することができる。手順を実行する際、ユーザ12は、画像化システム16を使用し、患者14の画像データを取得して、選択されたシステムが手順の実行を支援するための画像を生成または作成するのを可能にする。モデル(3次元(3D)画像など)は、画像データを使用して生成されて、表示デバイス20に画像18として表示される場合がある。表示デバイス20は、キーボードなどの入力デバイス24と、プロセッサ26と、を含むプロセッサシステム22の一部である場合があり、および/または、それに接続される場合があり、プロセッサ26は、選択されたタイプの非一時的および/または一時的メモリと共に、処理システム22に組み込まれた1つまたは複数のプロセッサまたはマイクロプロセッサを含む場合がある。接続部28は、データ通信のために、プロセッサ26と表示デバイス20との間に設けられる場合があり、表示デバイス20の駆動を可能にして、画像18を表示または例証する。
[0029]画像化システム16は、米国コロラド州ルイビルに事業所を有するMedtronic Navigation, Inc.の販売するO−Arm(登録商標)画像化システムを含む場合がある。O−Arm(登録商標)画像化システムを含む画像化システム16、または、他の適切な画像化システムは、米国特許出願第2012/0250822号、同第2012/0099772号、および、同第2010/0290690号(全て参照によって本明細書に組み込まれる)に説明された画像化システムなどの選択された手順中に使用されることがある。
[0030]画像化システム16は、例えば、O−Arm(登録商標)画像化システムを含むときに、制御装置および/または制御システム32を含む移動カート30を含むことがある。制御システムは、プロセッサ33aおよびメモリ33b(例えば、非一時的メモリ)を含むことがある。メモリ33bは、画像化システム16の様々な部分を含む画像化システムを制御するためにプロセッサ33aによって実行される様々な命令を含むことがある。ソースユニット36および検出器38がその中に配置される画像化ガントリ34は、移動カート30に連結されることがある。ガントリは、O形状またはトロイド形状にされることがあり、ガントリは、実質上、環状であり、壁を含み、壁は、ソースユニット36および検出器38がその中を移動することのある体積を形成する。本明細書で更に検討されるように、移動カート30は、1つの手術室から別の手術室に移動される場合があり、ガントリ34は、カート30に対して移動する場合がある。これは、画像化システム16が対象14に対して移動可能および可動であることを可能にし、こうして、設備投資や固定された画像化システムに専用のスペースを必要とせずに、それが複数の場所で複数の手順で使用されるのを可能にする。制御システムは、汎用プロセッサまたは特定のアプリケーションプロセッサなどのプロセッサと、メモリシステム(例えば、回転ディスクまたは固体不揮発性メモリなどの非一時的メモリ)と、を含むことがある。例えば、メモリシステムは、本明細書で検討されるように、機能を実行し結果を決定するために、プロセッサによって実行されるべき命令を含むことがある。
[0031]ソースユニット36は、検出器38によって検出されるべき患者14を通してX線を放出することのできるX線エミッタであることがある。当業者には理解されるように、ソース36によって放出されるX線は、円錐状に放出され、検出器38により検出される場合がある。ソースユニット/検出器ユニット36/38は、一般にガントリ34内で正反対に対向する。検出器38は、ガントリ34内で患者14の周りを360度の動きで移動する場合があり、ソース36は、(固定された内側ガントリまたは移動システムに関してなど)検出器38に対して略180度対向したままである。また、ガントリ34は、図1に例証されるように概ね矢印40の方向に、患者サポートまたはテーブル15上に配置され得る対象14に対して等軸的に移動する場合がある。ガントリ34は、矢印42によって示される患者14に対して傾斜することもでき、患者14の長手軸14Lに対して線44に沿って縦方向に移動し、カート30は、患者14を横断してカート30に対する線46に概ね沿って、上下に移動することができ、患者14に対するソース/検出器36/38の位置決めを可能にする。画像化デバイス16は、患者14に対してソース/検出器36/38を移動させて、患者14の正確な画像データを生成するために、正確に制御される場合がある。画像化デバイス16は、有線または無線接続部あるいは画像化システム16からプロセッサ26への物理的な媒体転送を含む場合のある接続部50を介してプロセッサ26に接続される場合がある。こうして、画像化システム16で収集された画像データは、ナビゲーション、表示、再構成等のために処理システム22に転送される場合がある。
[0032]ソース36は、本明細書で検討されるように、対象14を画像化するための1つまたは複数のX線ソースを含むことがある。様々な実施形態では、ソース36は、異なったエネルギ特性でX線を生成および/または放出するために2以上のパワーソースによって動力供給されることのある単一のソースを含むことがある。更に、2以上のX線ソースは、選択された時間に異なったエネルギ特性を有するX線を放出するために、動力供給されることのあるソース36であることがある。
[0033]様々な実施形態によれば、画像化システム16は、ナビゲーションされていないまたはナビゲーションされた手順で使用される場合がある。ナビゲートされた手順では、光学ローカライザ60および電磁ローカライザ62のいずれかまたは双方を含むローカライザおよび/またはデジタイザは、フィールドを生成し、ならびに/あるいは、患者14に対するナビゲーションドメイン内で信号を受信および/または送信するために使用される場合がある。患者14に対するナビゲートされた空間またはナビゲーションドメインは、画像18に登録される場合がある。相間は、当技術分野で理解されるように、ナビゲーションドメイン内で画定されたナビゲーション空間と、画像18によって画定された画像空間と、の登録を可能にすることである。患者トラッカまたは動的基準フレーム64は、画像18への患者14の動的登録および登録の維持を可能にするために、患者14に接続される場合がある。
[0034]患者トラッキングデバイスまたは動的登録デバイス64および機器66は、次いで、患者14に対してトラッキングされる場合があり、ナビゲートされた手順を可能にする。機器66は、光学トラッキングデバイス68および/または電磁トラッキングデバイス70などのトラッキングデバイスを含む場合があり、光学ローカライザまたは電磁ローカライザ62のいずれかまたは双方で機器66のトラッキングを可能にする。機器66は、通信線76を備えた電磁ローカライザ62および/または通信線78を備えた光学ローカライザ60などのナビゲーション/プローブインターフェースデバイス74を備えた通信線72を含む場合がある。通信線74、78をそれぞれ使用して、インターフェース74は、次いで、通信線80でプロセッサ26と通信する場合がある。通信線28、50、76、78、または80のいずれかが、有線、無線、物理的な媒体伝達または運動、あるいは、任意の他の適切な通信である場合があるということが理解されるであろう。それにもかかわらず、適切な通信システムは、それぞれのローカライザが設けられる場合があり、患者14に対する機器66のトラッキングを可能にして、手順を実行するために画像18に対する機器66のトラッキングされた場所の例証を可能にする。
[0035]機器66が、室または血管ステント、脊椎インプラント、神経学的ステントまたは刺激装置、アブレーションデバイス、または同種のものなどの任意の適切な機器であり得るということを当業者は理解するであろう。機器66は、介入機器である場合があり、または、インプラント可能なデバイスを含むかまたはそれである場合がある。機器66をトラッキングすることは、患者14内の機器66を直接見ることなく、登録された画像18を使用して、患者14に対する機器66の場所(x、y、z位置および配向を含む)を見ることを可能にする。
[0036]更に、ガントリ34は、それぞれの光学ローカライザ60または電磁ローカライザ62でトラッキングされるべき光学トラッキングデバイス82または電磁トラッキングデバイス84を含む場合がある。したがって、画像化デバイス16は、画像18に対する患者14の初期登録、自動登録、または継続した登録を可能にするために、機器66と同様に、患者14に対してトラッキングされる場合がある。登録およびナビゲートされた手順は、本明細書に参照によって組み込まれる、上で組み込まれた米国特許第8,238,631号に議論されている。機器66の登録およびトラッキングのときに、アイコン174は、画像18に対して、その上にスーパーインポーズされるのを含めて、表示されることがある。
[0037]図2の参照に転じると、様々な実施形態によれば、ソース36は、第1のパワーソースA104および第2のパワーソースBをX線管100と相互接続できるスイッチ102に接続される場合のある単一のX線管100を含む場合がある。X線は、X線管100から、検出器38に向かう概ねコーン形状108で、概ねソース100からの方向に、矢印、ビーム矢印、ビームまたはベクトル110によって示されるように、放出される場合がある。スイッチ102は、概ね検出器38に向かうベクトル110の方向の異なったエネルギ特性でX線を放出するために、異なった電圧および/または電流量でX線管100に動力供給するように、パワーソースA104とパワーソースB106との間を切り替える場合がある。ベクトル110は、X線のコーン108内の中心ベクトルまたは光線であることがある。X線ビームは、コーン108または他の適切なジオメトリとして放出されることがある。ベクトル110は、本明細書で更に議論されるように、フィルタ部材などのビームとの更なる相互作用に関連する選択された線または軸を含むことがある。
[0038]しかしながら、スイッチ102が、2つの異なったパワーソースA104およびB106に接続するスイッチ102ではなくて異なった電圧および/または電流量で電力特性を提供できる単一の可変のパワーソースに接続することもできる、ということが理解されるであろう。また、スイッチ102は、異なった電圧および電流量間の単一のパワーソースを切り替えるように動作するスイッチである場合がある。更に、ソース36は、2以上のエネルギ特性でX線を放出するように構成または動作可能である2以上のソースを含むことがある。スイッチまたは選択されたシステムは、選択された時間にX線を生成するために2以上のX線管に動力供給するように動作することがある。
[0039]患者14は、X線コーン108内に位置決めされる場合があり、検出器38に向かうベクトル110の方向のX線の放出に基づいて、患者14の画像データを取得するのを可能にする。
[0040]2つのパワーソースAおよびB104、106は、ソースハウジング36内に設けられる場合があり、あるいは、ソース36から分離されるか、または、第1のケーブルまたはワイヤ112や第2のケーブルまたはワイヤ114などの適切な電気接続部を介して、スイッチ102と単に接続される場合がある。スイッチ102は、本明細書で更に議論されるように、様々な画像化手順のために患者14を通る2つの異なったエネルギでX線放出するのを可能にするために、適切な速度でパワーソースA104とパワーソースB106との間を切り替える場合がある。異なったエネルギは、物質分離および/または物質強化された再構成もしくは患者14の画像化のために、使用される場合がある。
[0041]スイッチ102のスイッチング速度は、約1ミリ秒(ms)から約1秒を含み、更に、約10msから500msを含み、更に、約50msを含む場合がある。様々な実施形態によれば、電力は、約30Hzの速度で切り替えられる場合がある。こうして、X線は、約33msの間、各パワーソースAおよびBに応じたエネルギ特性で放出されることがある。
[0042]更に、パワーソースA104およびパワーソースB106は、選択されたコントラスト強調要件に基づいて、異なった電圧および異なった電流量を含む異なった電力特性を含むように提供される場合がある。異なった電力特性は、X線が異なったエネルギ特性を含むのを可能にする。2つ以上の異なったX線放射の異なったエネルギ特性は、同じ物質によって別々に相互作用し減衰する(例えば、吸収される、ブロックされる、偏向される等)。例えば、本明細書で更に議論されるように、異なったエネルギ特性は、どんな造影剤も存在なしで行われ得る、患者14の軟部組織(例えば、筋肉または血管系)と硬部組織(例えば、骨)との間のコントラスト強調(例えば、強調された観覧および識別)を可能にするために選択される場合がある。また、異なったエネルギ特性は、患者14に注入された造影剤と、患者14に注入された造影剤のない領域と、の間のコントラストを増加させるのに役立つことがある。
[0043]本明細書で更に議論されるように、選択されたエネルギ特性でのX線の各放出は、X線エネルギスペクトル範囲を含むことがある。しかしながら、任意の所与の動力レベルのX線エネルギスペクトル範囲は、一般に幅広いことがある。幅広は、例えば、特定のエネルギレベルおよび/または単一のエネルギレベルだけでなく、X線が放出されるエネルギの範囲を含むことがある。こうして、たとえ2つの異なった動力供給特性が使用されても、放射されたX線は、2つのパワーソースAおよびBで生成されたX線の2つの放射間で重なることがある。フィルタ組立体200は、X線の放射のうちの1つまたは複数のスペクトルのいくつかを減衰させるために使用され得る、本明細書で説明するようなフィルタ材料のフィルタ部材を含むことがある。X線の放射のスペクトルの一部を減衰させるとき、2つの放射間の差別化は、大きくなることがあり、スペクトルの重なりは、最小化されることがある。例えば、フィルタ部材は、より高い動力供給されたパワーソースAまたはBによってX線管が動力供給されているときからより低いエネルギのX線を減衰させることがある。
[0044]一例として、パワーソースA104は、約75kVの電圧を有する場合があり、また、約50mAの電流量を有する場合があり、それは150kVおよび20mAの電圧を有し得るパワーソースBとは異なる場合がある。選択された電圧および電流量は、次いで、概ね検出器38への患者14におけるおよび/または患者を通したベクトル110の方向に、選択されたエネルギ特性を有するX線を放出するために、X線管100に動力供給するように、スイッチ102で切り替えられる場合がある。パワーソースAの電圧の範囲が、約40kVから約80kVであることがあり、電流量は、約10mAから約500mAであることがある、ということが理解されるであろう。一般に、第1のパワーソースA104と第2のパワーソースB106との間の電力特性の差は、約40kVから約60kV、および、約20mAから約150mAである場合がある。換言すると、例えば、パワーソースBは、約40kVから約60kVである電圧と、パワーソースAよりも約20mAから約150mA大きい電流量とでX線管100に動力供給することがある。エネルギとmAの差に加えて、露光のパルス幅は、1ミリ秒から50ミリ秒まで同様に変化されることがある。
[0045]デュアルパワーソースは、2重エネルギX線がX線管100によって放出されるのを可能にする。上で議論されたように、2つの即ち2重エネルギX線は、患者14の取得された画像データに基づいて、対象14のモデルの強調されたおよび/または動的なコントラスト再構成を可能にする場合がある。しかしながら、3以上のパワーソースが、設けられることがあり、または、3以上のエネルギ特性でX線を提供するために動作中に変更されることがある、ということが理解される。2つの即ち2重エネルギの本明細書での議論は、単なる例示であり、特に記述されない限り、本発明の範囲を限定することを意図されていない。
[0046]一般に、反復プロセスまたは代数プロセスは、取得された画像データに基づいて、患者14の少なくとも一部の(画像18のためなどの)モデルを再構成するために、使用される場合がある。モデルが、画像データに基づいて患者14の画像化された部分の3次元(3D)レンダリングを含むことがあるということが理解される。レンダリングは、本明細書で議論されるものなどの選択された技術に基づいて、形成または生成されることがある。
[0047]パワーソースは、患者14、患者14の選択された部分、または、関心のある任意のエリア、領域もしくは体積の2次元(2D)X線投影を生成するために、X線管100に動力供給する場合がある。2DX線投影は、本明細書で議論されるように、患者14、患者14の選択された部分、または、関心のある任意のエリア、領域もしくは体積の3次元(3D)体積測定モデルを生成および/または表示するために、再構成される場合がある。本明細書で議論されるように、2DX線投影は、画像化システム16を用いて取得された画像データである場合があり、他方、3D体積測定モデルは、生成されるかまたはモデル画像データにする場合がある。
[0048]3D体積測定画像を再構成または形成するため、適切な代数技術は、当業者には一般に理解されるように、期待値最大化(EM)、順序サブセットEM(OS−EM)、同時代数再構成技術(SART)および全変動最小化(TVM)を含む。2D投影に基づく3D体積測定再構成を実行するためのアプリは、効率的かつ完全な体積測定再構成を可能にする。一般に、代数技術は、画像18として表示するために患者14の再構成を実行するように反復プロセスを含む場合がある。例えば、「理論上の」患者のアトラスまたは様式化モデルに基づくかまたはそれから生成されたものなどの純粋なまたは理論的な画像データ投影は、理論的投影画像が患者14の取得された2D投影画像データと一致するまで、繰り返し変更される場合がある。次いで、様式化モデルは、選択された患者14の取得された2D投影画像データの3D体積測定再構成モデルとして、適切に変更される場合があり、また、ナビゲーション、診断、または計画などの外科的介入で使用される場合がある。理論的モデルは、理論的モデルを構築するために、理論的画像データと関連付けされる場合がある。このように、モデルまたは画像データ18は、画像化デバイス16を用いて患者14の取得された画像データに基づいて構築される場合がある。
[0049]2D投影画像データは、患者14の周りを最適な動きで移動するソース/検出器36/38の位置決めのおかげで、患者14の周りのソース/検出器36/38の実質上環状または360度の配向移動によって取得される場合がある。最適な動きは、上で議論されたように、単独でのまたはガントリ34の動きと一緒の、円内のソース/検出器36/38の所定の動きであることがある。最適な動きは、画像18の選択品質を再構成するために十分な画像データの取得を可能にするものであることがある。この最適な動きは、より多くまたは実質上より多くのX線曝露を必要とせずに、選択した量の画像データを取得するために、ソース/検出器36/38を経路に沿って移動させることによって、X線への患者14および/またはユーザ12の曝露を最小化するまたは最小化するために企画するのを可能にすることがある。
[0050]また、ガントリ34の動きのおかげで、検出器は、真円内を移動する必要がなく、むしろ螺旋状の螺旋で、あるいは、患者14の周りまたは患者14に対する他の回転運動で、移動する場合がある。また、経路は、ガントリ34および検出器38を一緒に含む画像化システム16の移動に基づいて実質上非対称および/または非線形である場合がある。換言すると、経路は、最適な経路に従うときに、検出器38およびガントリ34が停止し、ちょうど来た方向に逆行(振動)できる等という点で、連続している必要がない。こうして、検出器38は、患者14の周りを完全に360度走行する必要がなく、その理由は、ガントリ34が傾くかそうでなければ移動することがあるからであり、また、検出器38が停止して既に通過した方向に逆行することがあるからである。
[0051]検出器38で画像データを取得するときに、2重エネルギX線は、一般に、患者14の組織または造影剤の特性と、X線管100によって放出された2つのX線のエネルギと、に基づいて、患者14の組織および/または造影剤と別々に相互作用する。例えば、患者14の軟部組織は、パワーソースB106によって生成されるエネルギを有するX線とは異なって、パワーソースA104によって生成されるエネルギを有するX線を吸収または散乱する場合がある。同様に、ヨウ素などの造影剤は、パワーソースB106によって生成されるX線とは異なって、パワーソースA104によって生成されるX線を吸収または散乱する場合がある。パワーソースA104とパワーソースB106との間を切り替えることは、異なったタイプの材料特性(例えば、硬いまたは軟らかい解剖構造あるいは2つのタイプの軟らかい解剖構造(例えば、血管と周囲組織))、造影剤、インプラント(例えば、金属インプラント)、および、周囲の自然な解剖構造(例えば、骨)、または、患者14内の同種のもの、の決定を可能にする場合がある。2つのパワーソース104、106の間を切り替えることと、X線を生成するためのパワーソースB106とは対照的に、パワーソースA104がX線を生成するために使用される時間を知ることと、によって、検出器38で検出された情報は、画像化されている異なったタイプの解剖構造または造影剤を識別または分離するために使用される場合がある。
[0052]タイマは、第1のパワーソースA104が使用されている時間と、第2のパワーソースB106が使用されている時間と、を決定するために使用される場合がある。これは、患者14の異なったモデルを生成するために、画像がインデックス付けおよび分離されるのを可能にする場合がある。また、本明細書で議論されるように、タイマは、別個のシステムであるか、または、画像化システム16もしくはプロセッサシステム26に含められるが、患者14に注入された造影剤で生成された画像データをインデックス付けするために使用される場合がある。
[0053]X線管100は、画像化システム16などの可動画像化システム内にあるという少なくとも理由で、患者14に対して移動される場合がある。こうして、X線管100は、患者14に対して移動することがあり、その間、X線管100のエネルギは、パワーソースA104とパワーソースB106との間で切り替えられる。したがって、パワーソースA104で取得された画像は、患者14に対するポーズおよび位置がパワーソースB106と同じでないことがある。しかしながら、モデルが患者14内の単一の場所で形成されるのを望まれるかまたは選択される場合、様々な補間技術は、モデルを生成するために使用される場合がある。補間は、最初のときに取得された画像データと、次のときに取得された画像データと、の間であることがある。最初のときと次のときとの画像データは、2つの異なったエネルギで生成されることがある。こうして、モデルは、取得された画像データ間の補間を使用する両エネルギからの画像データを含んで形成されることがある。更に、補間は、パワーソースA104による投影とパワーソースB106による投影とが取得されたときの間のX線管100の移動(例えば、線形、回転等)の量を説明するためのものであることがある。
[0054]2つのパワーソース104、106に起因してX線管100によって放出されるX線の2重エネルギは、患者14の血管系と筋肉系との間の実質上効率的かつ強化されたコントラスト弁別決定を可能にする場合がある。そのうえ、パワーソースA104とパワーソースB106との間のスイッチ102による切り替えは、ソース36の効率的な構築を可能にし、ここで、単一のX線管100は、2つの異なったエネルギでのX線の生成を可能にする場合があり、造影剤をその中に含む患者14の血管系のモデリングなど、患者14の強化されたまたは動的なコントラストモデリングを可能にする。
[0055]患者14は、造影剤の注入に基づいて、患者14の画像データの取得をゲート制御することによって、注入された造影剤で画像化される場合もある。様々な実施形態によれば、ヨウ素などの造影剤は、画像化システム16で患者14の取得された画像データに追加のコントラストを提供するために、患者14に注入される場合がある。しかしながら、画像取得中、造影剤は、患者14の血管系を通って動脈相から静脈相に流れる。例えば、造影剤は、患者14の中に、動脈に注入される場合があり、患者14の脈管構造を通って心臓に流れ、心臓を通り、静脈系を通って肺に、心臓を通って戻り、患者14の血管系の動脈部分に流出する場合がある。
[0056]患者14の血管系を識別または再構成するために患者14の画像データを取得するとき、造影剤の注入のタイミングに対して画像データが取得されるときのタイミングを知ることは、患者14の構造を介した造影剤の公知の動きに基づく様々な段階の再構成を可能にする場合がある。換言すると、一般に、造影剤が、上で説明されたように、公知または一般に知られた速度で、患者14を通って流れることであろうということが理解される。パワーソースA104およびパワーソースB106に基づいてX線管100で生成される2重エネルギX線は、患者14の血管系の任意の部分の画像データを生成するために使用される場合がある。
[0057]したがって、画像データの取得は、患者14への造影剤の注入に対してゲート制御される場合がある。例えば、画像化システム16の制御部32は、患者14に造影剤をポンピングするまたは注入する通信ライン172(図1に示される)を介してポンプ170(図1に示される)の制御部と関連付けられ、または、それと通信する場合がある。ポンプ170と画像化デバイス制御部32との間の通信172は、有線、無線、または他のデータ通信システムなどの任意の適切な通信である場合がある。また、ポンプ170のための制御部は、画像化システム16の制御部32またはプロセッサシステム26に組み込まれる場合がある。
[0058]2重エネルギ画像化システムは、米国特許出願公開第2012/0099768号および同第2012/0097178号に開示されたものを含むことがあり、双方は、参照によって本明細書に組み込まれる。
[0059]上で議論されたような2重エネルギX線を含む異なったエネルギのX線の生成に加えて、フィルタ組立体200は、2つの異なったエネルギのX線のX線スペクトル間の選択微分を保証するまたはそれを作成するのを支援するために使用される場合がある。フィルタ組立体200は、患者14の取得された画像データのゲート制御を支援するために、ポンプ170と画像データの取得とに連動して、タイミング取りされる場合もある。したがって、フィルタ組立体200は、X線の2重エネルギ間の区別を達成するために、患者14を画像化するように動作される場合がある。
[0060]図3の参照に転じると、フィルタ組立体200aが例証されている。フィルタ組立体200aは、X線管から放出されたX線がフィルタ組立体200aのフィルタ部材210を選択的に通過するであろうように、画像化システム16に設けられることがある。フィルタ組立体200aは、モータ組立体220を含むことがある。モータ組立体220は、画像化システム16の動作に干渉せずに、画像化システム16に組み立てられる任意の適切なモータ組立体であることがある。例示的なモータ組立体は、様々なステッピングモータ、および/または、スイスに事業所を有するMaxon Motor Agによって販売されているMaxon(登録商標)EC−max 30 DCブラシレスモータなどのブラシレスサーボモータを含む。
[0061]一般に、モータ組立体220は、車軸またはシャフト224を回転駆動するためのモータ組立体であることがある。シャフト224に実装されているのは、フィルタ部材保持部材226であることがある。保持部材226は、穴228内の止めねじで車軸224に固定されることがある。シャフト224は、保持組立体226のシャフト接続部232の穴230内に受容されることがある。シャフト取り付け部232から延びるのは、フィルタ保持部236であることがある。フィルタ部材210は、選択されたやり方で保持部236に位置決めされることがある。例えば、フィルタ部210は、接着剤などの固定材料で、または、リベットもしくはボルトなどの取り付けハードウェアで取り付けられることがある。様々な実施形態によれば、フィルタ部材210は、保持部236にろう付けまたは溶接される金属材料であることがある。保持部は、対象を通過するX線がフィルタ部材210だけを通過し、保持部236の一部分を通過しないように、フレームとして形成されることがある。
[0062]モータ組立体220は、モータ組立体220の内部にある制御装置で駆動または制御されることがある。更に、モータ組立体220は、画像化制御装置32で制御されることがある。画像化システム制御装置32は、選択された画像化モダリティに従って、患者14を画像化するために、フィルタ組立体200aを含む画像化システム16を制御することがある。フィルタ組立体200aは、本明細書で更に議論されるように、患者14の2重エネルギ画像データを取得するのを支援するために、駆動または動作されることがある。画像化検知制御装置32は、ソース36の移動および位置、ならびに、フィルタ組立体200aの動作を制御することがある。上で議論されたように、制御装置32は、所定の画像化プロトコル(画像化のタイミング、画像投影の回数等を含む)と、フィルタを動かすようにモータ組立体220を動作させるための関連するタイミングと、を備えたメモリを含むことがある。
[0063]モータ組立体220は、フィルタ部材210またはフィルタ保持部236を実質上両頭矢印240のどちらか一方または両方の方向に選択された速度で回転させることができてフィルタ部材210を選択された時間に停止させるモータ組立体を含むことがある。一般に、モータ組立体220は、フィルタ部材210を第1の方向に動かして、次いで、フィルタ部材を停止させて、反対の方向などの第2の方向に動かすように動作することがある。例えば、動作中に、フィルタ部材210は、ベクトル110に沿ってなど、概ね90度で移動してX線のビームに出入りすることがある。上で議論されたように、X線ビームは、どのパワーソースA104またはB106がX線管100に動力供給しているかに応じてエネルギ特性を切り替えることがある。切り替える速度は、約30Hzであることがある。したがって、フィルタ部材210は、フィルタ部材210が約23ミリ秒で適切に位置決めされるように、ビーム経路110内に移動するために約900,000度/s2で加速する必要があることがある。
[0064]図3に概略例証されるように、X線管100は、一般にベクトル110の方向にX線を放出することがある。X線は、次いで、患者14および検出器38に到達する前に、フィルタ部材210に衝突して通過するか、または、フィルタ部材210によってブロックされてフィルタ濾過されるであろう。フィルタ210がX線管100からのX線をフィルタ濾過するために選択されると、フィルタ部材210は、フィルタ部材210が光線110に沿ったX線の経路内の第1の位置にあるように、第1の方向に移動されて図3に例証されたように位置決めされることがある。フィルタ部材210は、次に、X線経路の外であって光線110の中にはない図3の236’に仮想線で例証されたように第2の方向に移動されて第2の位置に配置されることがある。フィルタ部材210による第1の位置から第2の位置への移動は、仮想線で示されたキャリア236とキャリア236’との間で例証されるように、実質上90度であることがある
[0065]したがって、モータ組立体220は、選択された速度で動くことのできる任意の適切なモータであることがある。選択された速度は、キャリア236を移動させて、画像データを取得するためにX線を放出するための時間を含むことがある。したがって、様々な実施形態では、選択された速度は、キャリアまたはフィルタ保持部236を約20ミリ秒(ms)ごとに約90度の速度で移動させるように、約4500RPMを含むことがある。これは、フィルタ210が、約33ミリ秒ごとにXビーム110に入ったり出たりするのを可能にし、また、約10ミリ秒から約13ミリ秒が、X線ビーム110で画像データを取得するために割り当てられるのを可能にする。適切なモータは、DCサーボモータ、ACサーボモータ、ステッピングモータ、または、他の適切なモータを含むことがある。モータ組立体220は、直接駆動組立体またはギア付き組立体を含むことがある。図3に例証されるように、シャフト224は、モータから直接延びて、フィルタ保持部226に直接係合することがある。しかしながら、モータ組立体220が、トランスミッションまたは他の適切な非直接駆動システムを介して、フィルタ保持部236を動作または移動させるために、設けられることもある、ということが理解される。
[0066]1つまたは複数のエンコーダは、シャフト224を含むモータの位置を決定するためにモータ組立体220に設けられることがある。例えば、エンコーダ242は、モータ組立体220のシャフト224およびハウジング243に取り付けられ、および/または、モータ組立体220に組み込まれることがある。エンコーダ242は、光学式、磁気式、または誘導式であることのあるインクリメンタル形またはアブソリュート形のエンコーダを含むことがある。エンコーダ242は、シャフト224、したがって、シャフト224に固定式に取り付けられたフィルタ保持部226の位置をトラッキングまたは決定することがある。例えば、エンコーダ242は、ビーム位置(仮想線236’で例証された)の「イン」位置と「アウト」の両方にリーダまたはセンサを含むことがある。エンコーダ242は、次いで、検知された場所に関して信号を制御装置32に提供することがある。エンコーダ242は、次いで、フィルタ保持部226の位置を画像制御装置32に提供することがある。画像制御装置32は、選択されたエネルギでのX線の放出のタイミングと、フィルタ部材210の位置と、に基づいて、フィルタ部材210をX線管100からのX線の経路110に入ったり出たりするように、モータ組立体220を適切に動作させることがある。こうして、フィルタ部材210の動きは、選択された第1または第2のエネルギでのX線のタイミングおよび/または放出信号に基づいて、タイミング取りされて選択されることがある。
[0067]したがって、動作中に、2つのパワーソースAおよびB104、106は、選択的かつ代替的にX線管100に動力供給することがある。パワーソースB106でX線管に動力供給するなどの選択された動作中に、フィルタ部材210は、第1の位置でX線の経路110に位置決めされることがある。画像化制御システム32は、パワーソースB104を用いてX線管100を決定および動力供給することができるので、制御システム32は、設定されたパワーソースB104を用いてX線管100に動力供給するときに、フィルタ部材210を経路内に移動させるために、フィルタ組立体200aを動作させることもある。エンコーダ242は、フィルタ210が患者14の画像データを取得するために位置決めされるのを確認するために、フィルタ部材210がX線110の経路に対して適切な位置にあることを決定するように、使用されることがある。パワーソースAが光線110に沿ってX線を放出するために動力供給されると、フィルタ部材210は、モータ組立体220によって、光線110に沿ったX線の経路から出た第2の位置(図3の仮想線236’に示される)に移動されることがある。
[0068]しかしながら、フィルタホルダが、少なくとも360度の回転など、単一の方向にシャフト224上で連続的にスピンすることがあるということが理解される。エンコーダ242は、次いで、図3に実線で例証されたように、フィルタ部材がビーム内位置にあるときに関する信号を提供することがある。フィルタ部材210およびキャリア236の動きは、次いで、選択されたパワーソースA、B104、106のうちの1つを用いて、選択されたエネルギパラメータでのX線の放出に同期されることがある。同期は、本明細書で議論されるように、発生することがある。
[0069]そのうえ、フィルタキャリア部226が複数のフィルタ部材210を備えた複数のフィルタキャリア部236を含むことがあるということが理解される。例えば、2つのフィルタ部材は、互いに実質上180度で提供されることがある。そうして或る回転速度では、フィルタは、2倍の頻度でビーム経路110にあるであろう。更に、任意の適切な数のフィルタ部材は、設けられることがある。
[0070]上で議論されたように、フィルタ材料は、X線スペクトルの特定の部分を選択的に除去するために選択されることがある。しかしながら、X線管100からのX線がパワーソースB104で動力供給されることがあるので、X線は、選択されたものよりも大きいスペクトルを依然として含むことがある。したがって、フィルタ部材210は、パワーソースB106でX線管100に動力供給することだけによって提供され得るよりも狭いあるいは高めまたは低めの平均エネルギを有するスペクトルを含むために、第2のエネルギでX線をフィルタ濾過することがある。更に、フィルタ材料210は、選択されたX線スペクトルを達成するために選択されることがあり、したがって、その平均エネルギは、それのフィルタ濾過されていないスペクトルとは約60〜80kV異なっている。したがって、選択されたフィルタ材料は、銅、アルミニウム、または、他の高Z材料が含まれることがある。しかしながら、フィルタ部材210が、パワーソースA104で動力供給されるX線をフィルタ濾過するために使用されることがあるということがまた理解される。更にまた、フィルタ部材210は、パワーソースAおよびB104、106の両方で動力供給されるX線をフィルタ濾過するために使用されることがある。また更に、複数のフィルタ部材は、第1のフィルタ部材がパワーソースA104で動力供給されたX線をフィルタ濾過すると共に第2のフィルタがパワーソースB106でX線をフィルタ濾過するであろうように設けられることがある。
[0071]図4の参照に転じると、フィルタ組立体200bが例証されている。フィルタ組立体200bは、上で議論されたフィルタ組立体200aと共にあるいはその代替として、画像化システム16に組み込まれてもよい。フィルタ組立体200bは、両頭矢印262の方向に、フィルタ部材260によって画定される平面および/またはそれに平行な平面などの平面内の概ね2方向に実質上直線的に移動し得るフィルタ部材または部分260を含むことがある。フィルタ組立体200bは、図4に概略例証されるように、X線管100から放出されるベクトル110に沿ってX線ビームと交差するために、フィルタ部材260が第1の方向に第1の位置まで移動され得るように、位置決めされることがある。フィルタキャリア264上のフィルタ部材260は、次いで、フィルタ部材260がベクトル110に沿ったX線経路から出ているように、反対のまたは異なった方向などの第2の方向に第2の位置まで移動されることがある。フィルタ部材260は、リニアモータまたはアクチュエータ270によって駆動されるフィルタキャリア264上に支持されることがある。
[0072]リニアモータ270は、様々な実施形態に係るリニアモータを含むことがある。例えば、リニアモータ270は、可動または固定の磁石と、可動または固定のモータコイルと、を含む適切なリニアモータを含むことがある。例示的なリニアモータは、スロットレスリニアモータ、バランスリニアモータ等を含む。例示的な市販のリニアモータは、モデル1486および1487を含むJavelin(商標)シリーズモータ、および/または、カリフォルニア州ルーミスに事業所を有するCelera Motionにより販売されているフラットボディJuke(商標)シリーズモータを含む。リニアモータ270は、選択された速度および/または選択された時間で、X線の光線110に対して平面内でフィルタキャリア264を移動させることがある。上で議論されたように、異なったエネルギ特性でのX線は、約30Hzの周波数でX線管100から放出されることがある。したがって、フィルタ部材260は、一般に、X線への患者14の約10ミリ秒の曝露を可能にするために、約23ミリ秒以内に光線110内に移動する必要があろう。こうして、フィルタ部材260は、放出されたX線スペクトルの一部を除去する効果を有するように、選択されたエネルギ特性で選択されたX線ビームだけに影響を与えるために、X線ビームに入ったり出たりするように、タイミング調整されることがある。
[0073]様々な実施形態によれば、リニアモータ270は、静止リニアモータコイル274および移動磁石276を含むことがある。固定コイル274は、ベースプレートまたは部材278および/または1つまたは複数のリニア軸受280などの構造に固定されることがある。静止リニアモータコイル274の上またはそれに対して位置決めされた移動磁石276は、一般に両頭矢印262の方向に移動することがある。フィルタキャリア264は、接着剤、ねじ、リベットまたは同種のものなどの適切な機構を使用して移動磁石276に取り付けられることがある。例えば、1つまたは複数の穴282は、ねじなどの固定部材がフィルタキャリア264を移動磁石276に固定するのを可能にするために、フィルタキャリア264に設けられることがある。
[0074]動作中に、移動磁石276は、固定モータコイル274によって矢印262の方向に駆動されることがある。そういった構成でのリニアモータの動作は、一般に当業者によって理解されており、本明細書では詳細に説明されないであろう。それにもかかわらず、固定モータコイル274は、可動磁石276との磁場相互作用を介して可動磁石276を移動させるために、固定モータコイル274内のコイルに連続的に動力供給するように、動作されることがある。可動磁石276は、可動磁石276を動かすために、固定コイル274内のコイルと相互作用する永久磁石および/または電磁石を含むことがある。フィルタキャリア264が可動磁石276に固定されるので、フィルタ260を支持するフィルタキャリア264は、可動磁石276と共に移動することがある。リニア軸受280は、選択されたやり方で可動磁石276に連結されたフィルタキャリア264を保持および案内することがある。リニア軸受280は、フィルタキャリア264および可動磁石276が概ね矢印262の方向に移動するのを確実にすることがある。
[0075]駆動モータコイル274は、X線内のフィルタ260の位置決めの所定のタイミングまたはゲート制御に従って、モータ270を動作させるために、画像化制御装置32に接続されることがある。フィルタ組立体200aに関して上で議論されたように、画像化制御装置32は、X線による画像化のタイミングを制御および決定する。画像化制御装置32は、患者14の画像データを取得するための選択されたエネルギでX線に動力供給するために、所定のタイミングを含む。したがって、画像化制御装置32は、決定されたまたは所定のX線画像化プランに従って、フィルタ部材260をX線管100からのX線のベクトル110に入れたり出したりするように、リニアモータ270を制御することがある。上で議論されたように、制御装置32は、所定の画像化プロトコル(画像化のタイミング、画像投影の回数等を含む)と、フィルタを動かすようにモータ組立体270を動作させるための関連するタイミングと、を備えたメモリを含むことがある。
[0076]例えば、画像化制御装置32は、パワーソースA104およびパワーソースB106のいずれかまたは双方によって動力供給されるX線を放出する選択時間および/または周波数を含むことがある。ベクトル110に沿ったX線ビームへのフィルタ部材260の移動は、X線の放出に対して選択およびタイミング調整されることがある。リニアモータ270を備えたフィルタ部材260の動きは、X線の放出に同期されることがある。様々な実施形態では、制御装置32によって制御されるリニアモータ270を備えたフィルタ260の動きは、所定のサイクルに従って周期的であることがあり、あるいは、選択された画像化プロトコルに従ってまれであることがある。それにもかかわらず、制御装置32は、フィルタ部材260をX線の光線110内に位置決めするために、または、邪魔にならないようにそれを移動するために、フィルタ部材260を両頭矢印262の方向に移動させるように、モータ270を制御することがある。
[0077]モータ270の位置は、リニアエンコーダ290などのエンコーダで決定されることがある。リニアエンコーダ290は、固定読み取りヘッド292と、フィルタキャリア264に連結されてそれと共に可動なレール294と、を有する誘導エンコーダを含むことがある。しかしながら、これは逆であることがあり、したがって、読み取りヘッド292は、フィルタキャリア264を備えた可動のものと共に移動し、その間、レール294がそれに対して固定されるということが理解される。それにもかかわらず、読み取りヘッド292は、読み取りヘッド292がフィルタキャリア264の位置に関して制御装置32に信号(例えば、位置信号)を伝達するために動作可能であるように、制御装置32にも接続されることがある。信号に基づいて、制御装置32は、フィルタキャリア264の絶対位置または増分位置を決定することがある。したがって、制御装置32は、エンコーダ290を介してフィルタキャリア264の位置を決定することにより、フィルタ部材260の位置を決定することがある。しかしながら、エンコーダ290が、光学式エンコーダ、ロータリエンコーダ、または、代替のリニアエンコーダなどの任意の適切なエンコーダである、ということが理解される。更に、光学および磁気技術は、誘導式エンコーダの代わりに、または、それに加えて、使用されることがある。
[0078]適切なフィルタキャリア264を介してフィルタ部材260を直線的に移動させることは、リードねじもしくはボールねじ、平衡式リニアモータ、ウォームねじ、または他の適切な駆動機構などの他のリニアモータで実行されることもある。更に、リニアモータが、様々な実施形態によると、移動する駆動コイル274と、固定される磁石276と、を含むことがあるということが理解されるであろう。移動コイル組立体では、フィルタキャリア264は、駆動コイル274に取り付けられることがあり、磁石276は、取り付けプレート278または軸受280などの取り付け部に固定されることがある。
[0079]図5を参照すると、フィルタ組立体200cが例証されている。フィルタ組立体200cは、フィルタキャリア310によって支持されるフィルタ部材300を含むことがあり、フィルタキャリア310は、シャフト上の軸の周りを回転することがある。フィルタ部材300は、上で議論されたものを含む選択された材料で形成され、フィルタキャリア310に固定されることがある。例えば、穴は、フィルタ部材300に形成されることがあり、1つまたは複数のねじ312は、フィルタ部材300およびフィルタキャリア310を通過または係合させることによって、フィルタ部材300をフィルタキャリア310に固定することがある。他の固定機構が設けられることがあり、フィルタ部材300をフィルタキャリア310に固定するための、溶接、接着剤、ろう付け、または同種のものであるということが理解される。キャリア310は、フィルタ部材300を通過して検出器に到達するX線が、フィルタキャリア310の材料ではなくてフィルタ部材300を通過するようなフレームとして更に設けられることがある。
[0080]図5に例証されたように、フィルタキャリア310は、フィルタキャリア310が半径316を含んで外側弓状縁部314を有するように、湾曲した外側縁部314を有することがある。したがって、フィルタキャリア310は、円形または丸い部材の少なくとも一部を形成することがある。フィルタキャリア310とフィルタ部材300との組合せは、円の一部だけを画定または形成する選択された質量を有することがある。したがって、カウンタバランス320は、フィルタ部材300とフィルタキャリア310の質量を相殺するために、フィルタキャリア310に固定されることがある。
[0081]カウンタバランスは、弓状の外側縁部322と、半径316と実質上同様の半径324と、を有することがある。したがって、カウンタバランス320は、フィルタキャリア310と共に円を形成することがある。カウンタバランス320およびフィルタキャリア310は、図5に概略例証されているように、概ね方向110に沿って走行するX線に入ったり出たりするように位置決めされるために、フィルタ部材300をX線に対して移動させるように、フィルタキャリア組立体350を形成する。
[0082]フィルタキャリア310は、中心軸330を有するかまたは形成するシャフトの周りを回転することがある。フィルタキャリア310は、軸330の周りの矢印340の方向など、2つの方向または単一の方向に回転するように動作されることがある。様々な実施形態では、フィルタキャリア310は、実質上一方の回転方向でフィルタ部材300を支持するために移動されることがある。
[0083]様々な実施形態によれば、フィルタキャリア310は、実質上一定の速度および毎分回転数(RPM)で軸330の周りを回転するように動作されることがある。したがって、フィルタ部材300がビーム経路110内にあるか、または、ビーム経路110内のフィルタキャリア組立体350の開放領域にあるか。フィルタキャリア310が、少なくとも部分的にカウンタバランス320によって形成されたオープンエアまたは空所領域344内で矢印340の方向に軸330の周りを回転するので、ビーム経路110内に離間されるかまたは位置決めされることもある。したがって、軸330を中心とするフィルタキャリア310の回転は、フィルタ部材300をビーム経路110またはビーム経路110の空所344に交互に配置することができる。しかしながら、フィルタ部材300がサイズを有することがあり、フィルタ部材300を移動させることが、ビーム経路内に空所を生じさせ、よって、カウンタバランス320で空所を形成することが必要とされない、ということが理解される。
[0084]組立体上のフィルタキャリア310は、フィルタ部材300が選択された時間にビーム経路110にあるのを確実にするために、選択された速度でそのような矢印340の方向に回転するのを必要とすることがある。このような具合に、フィルタありおよびフィルタなしでの画像化は、制御装置32によってゲート制御および制御されることがある。ゲート制御は、X線のエネルギ選択、造影剤注入、患者の生理的運動(例えば、呼吸や心拍)などの様々なおよび/または所定の要因に基づくことがある。上で議論されたように、フィルタ部材300は、選択された時間に2重X線画像化システムのエネルギの1つにおいてX線の放出の少なくとも1つのX線スペクトルの選択された部分をフィルタ濾過するために、ビーム経路110内の選択された位置に位置決めされることがある。上で議論されたように、約30Hzの周波数で画像化システムのX線を生成するためのエネルギを切り替えるために、選択されることがある。したがって、ビームの内と外へのフィルタ部材の移動は、約33ミリ秒で起こることがある。
[0085]図5に例証されたように、フィルタ部材300は、フィルタキャリア組立体350の一方側にあることがあり、また、ディスクの円周の約半分を形成することがあり、したがって、フィルタキャリア組立体350の半回転は、ベクトル110に沿ったX線ビームの第1の位置へのフィルタ部材300の移動と、ベクトル110に沿ったX線のビームの外にある第2の位置への移動と、を確実にするために、必要とされることがある。したがって、毎分約900回転は、X線管100の切り替えに適合するための速度でビームに入ったり出たりする動きを達成するために、選択されることがある。
[0086]図5を引き続き参照し、図6を更に参照すると、フィルタキャリア組立体350は、キャリーギア360に連結されることがあり、フィルタキャリア組立体350は、次の議論を明確にするために、図6では削除されている。キャリーギア360は、様々な実施形態では、モータ組立体374によって動力供給されるシャフト370に連結される駆動ギア366により駆動されるベルト364により駆動される。モータ組立体374は、ハウジング376と、ハウジング376内の電動モータ(特に図示せず)と、を含むことがある。モータ組立体374は、電力、空気圧、または同種のものなどの様々な動力機構によって動力供給されることがある。モータ組立体374は、フィルタキャリア組立体350を選択された速度で駆動することのできる任意の適切なモータ組立体であることがあり、画像化システム16によって動力供給され、制御装置32によって制御されることがある。モータ組立体374は、適切なステッピングモータおよび/またはサーボモータ、例えば、スイスに事業所を有するMaxon Motor Agによって販売されているMaxon(登録商標)EC−1−40ブラシレスDCサーボモータを含むことがある。
[0087]制御接続部380は、設けられて、画像化システム制御装置32と相互接続されることがある。上で議論されたように、フィルタ部材300の位置決めは、上で議論されたように、X線スペクトルをフィルタ濾過するために、画像化システム制御装置32によって制御されることがある。フィルタ部材キャリア組立体350は、1つまたは複数のねじ、ボルト、接着剤、リベット、あるいは、キャリーギア360に対するキャリア組立体350の他の適切な機械的または化学的な接着などの適切な機構を介してキャリーギア360に取り付けられることがある。したがって、駆動ギア366の回転時に、ベルト364は、選択された回転速度でフィルタ部材300を含むフィルタキャリア組立体350をスピンさせるために、キャリーギア366を駆動することがある。しかしながら、モータ組立体374が、ベルト364を必要とせずに、キャリーギア360に直接連結されることがある、ということが理解される。例えば、直接連結では、キャリーギア360は、シャフト370(例えば、駆動ギア366に取って代わる)に直接取り付けられることがあり、および/または、キャリーギア360は、ベルト364および/または他の伝達システムなしで、駆動ギア366に直接係合することがある。代替的に、他の適切な駆動または伝達機構は、駆動ギア366とキャリーギア360との間に設けられることがあり、ウォームドライブ、ギア付きトランスミッション、または他の適切な連結システムなどである。
[0088]動作中、フィルタ部材300の位置は、患者14に達する前にフィルタ部材300を通過するように意図または選択される選択された動力でのX線の放出に合わせてビーム110の位置と同期されることがある。様々な実施形態によれば、フィルタ組立体200cは、エンコーダ組立体388を含むことがある。エンコーダ組立体388は、検知磁石部390および伝達磁気部392を含むことのある磁気エンコーダを含むことがある。エンコーダ組立体388は、フィルタ部材300の場所に位置決めされるように、キャリーギア360の近くにまたはキャリーギア360に位置決めされることがある。例えば、発送磁石部392は、フィルタ部材300に隣接するかまたはその近くである場所に位置決めされる場合がある。したがって、磁気部392が読み取り部390を通過すると、インデックス信号は、フィルタ部材300がビーム110の場所にある、と送信されることがある。
[0089]エンコーダ組立体388は、米国イリノイ州ウェストダンディーに事業所を有するRenishawによって販売されているRMB20磁気エンコーダモジュールおよび磁石などの磁気エンコーダを追加的および/または代替的に含むことがある。そういったシステムでは、磁気エンコーダ388は、磁石390が別のやり方でそれに連結され得る車軸に組み込まれるかまたはその代わりに磁石391を含むことがある。磁石391は、フィルタ部材300が回転すると、キャリーギア360と共に回転することがある。磁石391が回転すると、磁石391によって生成される磁場は、キャリーギア360および磁石391に対して固定される集積回路またはプリント回路基板組立体システム393に含まれ得る集積回路エンコーダ組立体に対して移動する。当業者によって理解されるように、集積回路システム393は、本明細書で議論されるように、インデックス信号を決定するための磁石391の移動磁場を検知する場合がある。したがって、エンコーダ組立体393は、送信部392またはそれの代替として機能することがある。したがって、エンコーダ組立体388が、非接触磁気エンコーダとして磁石391およびエンコーダ組立体393を含む任意の適切な形式で提供されることがある、ということが当業者によって理解される。
[0090]動作中、フィルタ組立体200cは、フィルタ支持部材310の動きが一定であり、X線ビーム110に沿った選択されたX線の放出に時間的に同期するように動作または制御されることがある。画像制御装置32によるモータ組立体374の直接制御は、フィルタ部材300が、X線管100から放出されたX線をフィルタ濾過するために、選択された時間のビーム内に位置決めされるのを確実にすることができる。
[0091]代替的および/または追加的な同期方法では、モータ組立体374は、フィルタキャリア組立体350が、上で議論されたように、約900RPMで回転し得るように、フィルタキャリア組立体350を公称速度で回転させるために、動力供給されることがある。様々な実施形態では、モータ組立体374とキャリアギア360との間のギア比は、3:1であり、こうして、モータは、フィルタキャリア組立体を約900RPMで回転させるために、約2700RPMで回転することがある。
[0092]エンコーダ組立体388は、キャリア組立体350がキャリーギア360上で回転するときに単一のパルス信号が提供されるように、位置決めおよび組み込みされる場合がある。インデックスインパルスは、画像化システム16内のビーム110の位置と整列されることがある。したがって、フィルタ部材300がビーム110内に位置決めされるときの指示または信号は、インデックスパルスに基づいて決定されることがある。フィルタ部材300が選択された時間にビーム110に位置決めされるのを確実にするために、図7に例証されるような同期プロセス400は、画像化システム16の始動時に、または、一定の同期を確実にするための画像化中の選択された速度で、1度起こることがある。上で議論されたように、制御装置32は、所定の画像化プロトコル(画像化のタイミング、画像投影の回数等を含む)と、フィルタキャリア組立体350を動かすようにモータ組立体370を動作させるための関連するタイミングと、を備えたメモリを含むことがある。更に、同期プロセス400は、メモリから呼び出されてプロセッサによって実行される命令としてエンコードされることがある。
[0093]最初に、モータは、約900RPMなどの選択された一定の速度でフィルタキャリア組立体350の回転を開始するために、ブロック402で始動されることがある。モータを始動してフィルタキャリア組立体350を回転させた後、インポジションパルスまたはインデックスパルスは、ブロック404で、制御装置32によって、受信される場合がある。インポジションパルスまたはインデックスパルスは、上で注目されたように、送信部392がビーム110の場所で受信部390を通過するときに、起こる場合があり、こうして、フィルタ部材300がビーム110に対して所定の位置にあり、X線が放出されていた場合には、X線をフィルタ濾過するであろう、ということを合図する。ブロック404からの信号は、次いで、ブロック408で選択されたX線曝露信号と比較される場合がある。上で注目されたように、X線曝露は、約30Hzなどの選択された比率で2重エネルギシステムの少なくとも2つのエネルギ間を切り替わる場合がある。したがって、フィルタ部材300がX線ビーム110に対して所定の位置にあるときのインポジション信号は、選択されたX線放射の適切なタイミングまたは周波数と比較される場合がある。
[0094]「同期」410の決定ブロックは、ブロック408での比較によって、フィルタ部材300が、選択されたX線放射タイミングおよび信号と同期しているかどうか、を決定するために使用される場合がある。ブロック410で、フィルタ部材300が同期していると判定された場合、YES経路420は、エンドブロック426で同期手順を終了するために、通行されることがある。ファイラキャリア組立体350の回転を含む移動の速度は、それ故に、変わらないことがある。同期手順400の終了に続いて、画像化は、選択された一定の速度で、制御装置32によって制御されるなど、選択された画像化手順に従って、起こることがある。
[0095]同期が起こらなかったと判定された場合、NOT経路440は、続いて同期手順446に至ることがある。同期手順446は、ブロック450で位置オフセットを決定するなどの様々なステップを含むことがある。位置オフセットを決定した後、ブロック456で速度を変更するための送信コマンドは、作製されることがある。ブロック456で速度を変更するための送信コマンドは、画像化システム制御装置32によって送信されることがある。
[0096]速度を変更するための送信コマンドは、選択された一定の速度からキャリア組立体350の速度を増加させるか、そうでなければ変更することがある。例えば、速度は、900RPMから約1000RPM、または、約2000RPM、あるいは、任意の選択された速度に増加されることがある。速度変更は、フィルタ部材300の位置の位相とX線の放射のタイミングとの整合または同期を達成するために、位置オフセットを訂正するための選択された期間の間であることがある。例えば、モータ組立体374の速度は、適切な時間でのX線のためのタイミング信号または放出信号で、フィルタ部材300をX線ビーム110内に位置決めするために、選択された量だけ増加されることがある。
[0097]速度コマンドブロック456を変更するための送信コマンドに含まれるなど、選択された期間の後で、フィルタキャリア組立体350の速度は、約900RPMなどの選択された一定速度に戻されることがある。方法は、次いで、ブロック404に戻ることがあり、インポジション信号は、ブロック404から再度受信することがある。ブロック408での放出タイミング信号との比較は、次いで、起こることがある。こうして、ブロック410の同期決定は、決定される場合がある。キャリア組立体350が同期の外に留まると判断された場合、NO経路440は、ブロック446で同期の達成を試みるために、再度使用される場合がある。しかしながら、同期が決定された場合、YES経路420は、続いてエンドブロック426に至る場合があり、一定の速度は、維持されることがある。こうして、同期プロセス400は、X線の放出のときに、ビーム110内のフィルタ部材300の位置の同期を達成するために、ループで使用されることがある。
[0098]したがって、モータ組立体374は、画像制御装置32を含む制御装置を介したモータ組立体の厳格で直接の連続的な制御なしで、X線放出のタイミングで、キャリア組立体350の同期回転を達成するように動作されることがある。したがって、モータ組立体374は、フィルタ部材300およびビーム110を適切な時間に位置決めするために、動作されることがあり、上で議論された同期方法400を含む同期技術を使用し、フィルタキャリア組立体350を一定の速度で回転させる。
[0099]図8の参照に転じると、フィルタ組立体200dは、フィルタキャリア組立体460を含むことがある。フィルタキャリア組立体460は、図5に例証されるフィルタ組立体200cのフィルタキャリア組立体350と同様であることがある。こうして、フィルタキャリア組立体460は、外側湾曲縁部464を有する概ね円形の部材を含むことがある。しかしながら、フィルタキャリア組立体460は、回転軸480の周りで互いに約180度で第2の空所472に実質上対向する第1の空所468を有することによって、異なることがある。フィルタキャリア組立体460は、第1のフィルタ部材500および第2のフィルタ部材504を含む2つのフィルタ部材を含むこともある。フィルタ部材の各々は、回転軸480の周りで約180度離して位置決めされることがある。更に、空所468および472は、回転軸480の周りでフィルタ部材500および504から概ね90度オフセットして位置決めされることがある。回転軸480は、キャリア組立体460が図6に例証された駆動組立体のキャリーギア360に取り付けられ得るので、上で議論されて図5に例証されたように、回転軸330と同様であることがある。したがって、フィルタキャリア組立体460は、上で議論されたフィルタキャリア組立体350を置き換えることがある。
[00100]したがって、フィルタキャリア組立体460は、代替的に、フィルタ部材と、回転軸480の周りに90度の空所と、を含むことがある。フィルタキャリア組立体460の動作は、上で議論されたように、フィルタキャリア組立体350と同様であることがある。しかしながら、2つのフィルタ部材を互いに約180度位置決めすることは、フィルタキャリア組立体460の回転速度が、フィルタキャリア組立体350の約半分になるのを可能にすることがある。したがって、フィルタキャリア組立体460の回転速度は、約900RPMではなく約450RPMであることがある。当業者が理解するように、フィルタ部材500または504は、単一のフィルタ部材300などの単一のフィルタ部材の約2倍の速度で、ビームライン110に位置決めされるであろう。したがって、フィルタ部材組立体460は、フィルタ部材組立体350の速度の実質上半分の速度で回転することがある。
[00101]しかしながら、フィルタキャリア組立体350または460の動作の速度または周波数は、選択された速度がいったん達せられると、動作中に実質上一定であることがある。したがって、キャリア組立体350、460が適切な動作速度を達成すると、速度は、維持されることがあり、フィルタ部材は、適切な時間にビーム110の内と外に位置決めされるであろう。
[00102]更に、フィルタキャリア組立体460の同期は、同期方法400によるなど、上で議論されたものと同様のやり方で起こることがある。インデックス信号は、フィルタ部材500、504の一方がビームベクトル110と交差する位置内または位置にあるときに、受信することがある。他のフィルタ部材の位置は、インデックス付きフィルタ部材から実質上180度であり、したがって、同期は、たとえ同期がフィルタ部材の1つだけに対して行われても、フィルタキャリア460のより遅い速度が、向かい側のフィルタ部材が、適切な時間にビーム110に達するであろうことを保証するので、達成されるであろう。したがって、フィルタキャリア組立体460は、フィルタキャリア組立体350の実質上半分の速度で動作されることがあり、他方、同期および一定の速度は、上で説明されたのと同様のやり方で、ますます実行および維持されることがある。
[00103]したがって、様々な実施形態によれば、フィルタ部材は、患者14に到達するために選択されたスペクトルを達成するのを支援するように、X線ビーム110に位置決めされることがある。したがって、画像化システム16の動作は、2つの異なった軟部組織、硬部組織および軟部組織、造影剤および他の材料、金属および骨、または他の選択した異なる材料などの選択した組織または材料のコントラスト増強を達成するために使用されることがある。フィルタ部材は、異なったエネルギでのX線スペクトルの更なる分離を達成するために、上で議論されたものを含む様々な機構に従って、X線ビーム110の内と外に位置決めされることがある。
[00104]画像データおよび/またはモデルが、ナビゲーションおよびトラッキングの要求および使用を必要とせずに、手順の結果を計画または確認するために、使用される場合がある、ということがまた理解されるであろう。画像データは、インプラント配置などの手順を支援するために取得される場合がある。また、画像データは、造影剤と共になど、患者14の血管系の閉塞を識別するために使用される場合がある。こうして、ナビゲーションおよびトラッキングは、手順で画像データを使用するために必要とされない。
[00105]様々な実施形態によれば、上で議論されたように、フィルタ組立体は、X線ソース100と対象14との間に位置決めされ得るコリメータ198に含められることがある。図2に概略例証されて上で議論されたように、コリメータ198は、上で議論されたように、様々な実施形態に従って、フィルタ200などの様々な特徴および部分を含むことがある。図9を追加で参照すると、コリメータ198は、様々な実施形態に従って、上で議論されたようなフィルタと、フィルタに加えて様々な他の部分またはシステムと、を含むことがある。
[00106]図9に例証されたように、コリメータ198は、X線がコリメータ198の曝露開口600を通過するのを選択的に可能にするために、様々なシステムまたは特徴を含むこともある。曝露開口600は、曝露リングまたは曝露部材604を通る通路として形成されることがある。曝露リング604は、X線を通さない材料などの選択された材料で形成されることがある。したがって、曝露開口600は、コリメータ198を出て対象14に向かうX線のための唯一の通路を提供することがある。
[00107]曝露リング604は、コリメータ198のハウジング部材606上に形成されることがある。一般に、ハウジング部材606は、コリメータ198の移動部を取り囲んでX線ソース100などの様々な特徴部と相互接続するのを可能にするハウジング608の一部であることがある。コリメータは、上で議論されたように、フィルタ200dなどのフィルタ200を含むことがある。更に、コリメータ198は、ハウジング608に取り付けられることがあり、次いでそれは今度は、X線ソース100に取り付けられる。
[00108]様々な実施形態では、コリメータ198は、X線ビームまたはコーン108のサイズまたは形状を変更するのを可能にするための様々な部分を含む場合がある。例えば、曝露開口600は、3cm×3cmなどのコリメータ198を出ることのできるX線の最大寸法を含むことがある。しかしながら、軸選択組立体を形成する様々な放射線不透過性のリーフは、曝露開口600を通過するであろうX線のコーンのサイズを変更するために、曝露開口600に対して移動されることがあり、また、曝露開口600に対してX線ビームを位置決めすることもある。
[00109]図9を引き続き参照し、図10Aおよび図10Bを更に参照すると、様々な実施形態に係る軸選択組立体(ASA)626aが例証されている。ASA626aは、コリメータ198のハウジング608内に位置決めされる。ASA626aは、曝露開口600に対して形成されるべき選択された開口630のサイズおよび/または場所を選択するために、曝露開口600に対して移動するように構成される1つまたは複数のリーフを含むことがある。選択された開口630は、対象14を曝露する前に、X線ビーム108からのX線が通過するのを可能にされる開口である。選択された開口630は、X線ビームが高速フィルタ200cなどの他の選択されたフィルタまたは軸を通過する前または後に形成されることがある。
[00110]ASA626aは、曝露開口600に対する動きのX軸およびY軸上のそれぞれで互いに対して動くことのできる複数のリーフを含む。例えば、図10Aに例証されるように、第1のリーフ640aおよび第2のリーフ640bは、互いに反対に移動し、概ね両頭矢印646の方向にX軸を移動することがある。別の一対のリーフは、概ね両頭矢印656の方向にY軸を移動し得る第3のリーフ650aおよび第4のリーフ650bを含むことがある。したがって、リーフ640および650は、コリメータ曝露開口600に対して選択された開口630を形成するために、互いに対しておよび/または互いに垂直に移動することがある。
[00111]選択された開口630は、リーフ640、650を互いに対して選択的に移動させることによって、曝露開口600に対して実質上任意の場所に形成されることがある。本明細書で更に議論されるリーフの動きは、リーフ640、650を移動させるための命令を送信するために、制御装置32によって、有線、無線、物理媒体、または同種のものなどの様々な通信システムを介して通信することのできるメモリ33bに格納され得る命令に基づくことがある。リーフを移動させることによって、理解されるのは、選択された開口630が曝露開口600に対して、選択された形状、選択されたサイズ、および、選択された位置に形成されることがある。したがって、理解されるのは、選択された開口630が、図10Aおよび図10Bに例証されたように、単なる例示であり、可能な選択された開口を制限することを意図していない。
[00112]リーフ640、650の各々は、高Z材料(例えば、高い有効Z数または高い原子番号を有する材料)などの選択された材料で形成されることがある。例えば、リーフは、選択された厚さの鉛で形成されることがある。リーフは、検出器が選択された開口部630を通過するX線だけを実質上受信または検出するように形成されることがある。したがって、リーフ640および650は、対象14をソース100からのX線に曝露するために、選択されたサイズおよび場所で選択された開口630を選択的に作成するために、移動されることがある。
[00113]リーフ640、650を含むASA626aは、フレーム部660を含むことがある。フレーム660は、単一の部片として形成され、または、複数の部片として形成されることがある。例えば、フレーム660は、リーフおよび他の要素の選択された部分が位置決めされる単一の鋳造部片または部材として形成されることがある。代替的に、または、単一の部材に加えて、様々な部品は、溶接、ろう付け、または他の締結体などで相互連結されることがある。追加のブラケットまたは固定点は、本明細書で議論されるように、フレーム660に含められることがある。
[00114]フレーム660に取り付けられるのは、ガイドレールであることがあり、リーフ640、650の案内を支援する。例えば、X軸リーフ640は、第1のレール668および第2のレール670と相互連結されることがある。レール668、670は、リベット、ねじ、または、同種のものなど、選択されたやり方でフレーム660に固定されることがある。更に、レール668、670は、互いに実質上平行であることがある。レール668、670は、リーフ640が互いに対して実質上結合なしで単一平面内を動くのを可能にする。更に、レール668、670は、リーフ640の直線的な線形運動を維持するのを支援する。
[00115]2つのリーフ640a、640bは、リーフキャリア674aおよび674bに固定または取り付けられることがある。キャリア674の各々は、それぞれのリーフ640a、640bの1つに固定されていることがある。それぞれのキャリア674へのリーフの固定は、ろう付け、リベット、または他の適切な固定機構によるものであることがある。キャリア674a、674bは、車または摺動部材680a、680b、680c、680dまで延びることがある。キャリア674a、674bの各々は、レール668、670上を移動できる車のうちの2つに固定されることがある。キャリア674a、674bが動くと、車680a〜dは、それぞれのレール668、670に沿って動くことがあり、支持されたリーフ640a、640bは、概ね両頭矢印646の方向に動くことがある。平行レール668、670は、リーフ674a、674bの互いに対するおよびフレーム660に対する円滑で結合のない動きを可能にする。更に、平行レール668、670は、図10Aおよび10Bに例証されるように、キャリア674a、674bおよび/またはリーフの単一の端部の、様々な実施形態では、単一の端部だけの、駆動機構690を可能にする。
[00116]駆動機構690は、モータ組立体692、位置センサ694などのセンサ組立体、および、ダブルリードねじ組立体700などの様々な部分を含むことがある。駆動機構690は、制御装置32から駆動機構690のモータ692を制御するために提供され得る選択された通信システム701を用いて制御装置32によって動作および制御されることがあり、通信システムは、センサ694から検知された位置を受信することがある。更に、制御装置32は、対象の画像化中に様々な目的のためにモータ692を選択的に動作させるためにユーザによって操作されることがある。したがって、リーフ640aおよび640bを移動させるための駆動機構690は、画像化の手順中に、ユーザによって手動で、または、双方の組合せで、選択された開口630を形成するために、所定の指示に基づいて自動的なやり方で動作されることがある。
[00117]モータ692は、ステッピングモータ、サーボモータ、または、他の適切なタイプのモータなど、任意の適切なタイプのモータであることがある。一般に、モータ692は、ねじ組立体700に連結される駆動シャフト704に回転運動を提供する。モータ692は、フレーム660に固定され得るかまたはフレーム660に直接固定され得る、ブラケット706に取り付けられることがある。スプリットナット708などの連結部は、駆動シャフト704をねじ組立体700に連結するために使用されることがある。ねじ組立体700は、第1のねじ部712を第2のねじ部715に連結する第2のスプリットナット710を更に含むことがある。
[00118]第1のねじ部712は、キャリアホルダ714とねじ係合することがある。キャリアホルダ714は、リーフキャリア674bのブラケットまたは延長部716に固定されることがある。キャリアホルダ714は、1つまたは複数のねじ714aなどの適切なやり方でブラケット716に固定されることがある。しかしながら、ねじ714aは、リベット、ナット、または、他の適切な連結機構として、提供されまたは含められることもある。
[00119]キャリアホルダ714は、第1の方向にねじ形成されている雌ねじを含むことがある。したがって、第1のねじ部712がキャリアホルダ714内で回転すると、第1のねじ部712の雄ねじは、リーフキャリア674bを概ね両頭矢印646の方向に移動させるために、キャリアホルダ714の雌ねじと係合することがある。
[00120]第2のねじセクション715は、雄ねじを含むこともある。第2のねじ部715は、第1のねじ部712にスプリットナット710を介して連結されているが、モータ692からの回転力を第1のねじ部712を介して受け取る。第2のキャリアホルダ720は、第1のキャリアホルダ714の雌ねじと反対方向にある雌ねじを含むことがある。したがって、第1のリーフキャリア674aは、第2のリーフキャリア674bの方向とは反対に動くことがあり、とは言っても、ねじ部712、715は、同じ方向に回転する。
[00121]第2のキャリアホルダ720は、キャリア674aから延びる第2の延長部またはブラケット部722に固定されることがある。第2のキャリアホルダ720は、ねじ714aと同様の1つまたは複数のねじ724で延長部722に固定されることがある。センサ694は、リーフ640の位置を決定するのを支援するために、ねじ部712、715の運動または回転を検知することがある。センサ694は、第3のスプリットナット728で第2のねじ部715に連結されることがある。位置センサ694は、米国ワシントン州のバンクーバに事業所を有するUS Digitalによって販売されているUS Digital(登録商標)S4T光学シャフトエンコーダ(部品番号S4T−300−125−D−B)を含む光学シャフトエンコーダなどの任意の適切な位置センサであることがある。
[00122]図10Aを引き続き参照し、図10Bを更に参照すると、リーフ650aおよび650bは、リーフ640aおよび640bと実質上同様のやり方で、Y軸上の両頭矢印656の方向に移動されることがある。2つのリーフ650a、650bは、上で議論されたように、リーフキャリア674に連結されたリーフ640と同様のやり方で、2つのリーフキャリア780a、780bに個別に連結されることがある。
[00123]リーフ650は、上で議論された駆動機構690と同様の駆動機構750で駆動されることがある。通信システム752は、駆動機構750のモータ758および位置センサ760を制御装置32と連結することがある。したがって、制御装置32は、駆動機構690のモータ692と駆動機構750のモータ758との双方を動作させまたは制御することがある。駆動機構750の動作は、駆動機構690の動作と同様であり、したがって、その動作の一部は、詳細に議論されないが、図10Bを参照して本明細書で簡単に開示される。
[00124]駆動機構750は、モータ758、センサ760、および、リードねじ機構764を含むことがある。したがって、モータ758は、フレーム660に固定されるおよび/またはフレーム660に直接固定されるブラケット766に固定されることがある。駆動シャフト770は、スプリットナット776によって第1のねじ部774に連結されるモータ758によって駆動されることがある。第1のねじ部774は、第3のキャリアホルダ778とねじ係合するために第3のキャリアホルダ778を貫通する。第3のキャリアホルダ778は、リーフ650bが連結されているリーフキャリア780aを移動させるための第1の方向の雌ねじを有する。リーフキャリア780aは、第3のキャリアホルダ778が、1つまたは複数のねじ784などで、連結される延長部780bを含むことがある。更に、リーフキャリア780aは、第3のレール786の上に乗る車782と共に延びてそれと相互連結することがある。リーフキャリア780aは、第4のレール788の上に乗る車782bまで同じく延びる。レール786、788は、駆動機構750をリーフ650bの単一の端部に様々な実施形態では単一の端部だけに備えて、リーフ650bの円滑で非拘束の運動を可能にするために、上で議論されたレール668、672と同様に実質上平行であることがある。
[00125]第1のねじ部774は、スプリットナット796で第2のねじ部794に連結される。他の連結部は、スプリットナット796に加えてあるいはそれに代えて、使用されることがあり、溶接、接着材料、ろう付け等などである。したがって、第1のねじ部774の回転運動は、第2のねじ部794に伝達される。第2のねじ部は、第4のキャリアホルダ800の雌ねじと係合する雄ねじを含む。第4のキャリアホルダ800の雌ねじは、第3のキャリアホルダ778の雌ねじのそれと反対であることがある。第1および第2のねじ部774および794は、同様のねじ山を有することがあり、ねじ部774、794の同じ回転方向は、それぞれのキャリアホルダ778および800を反対方向に移動させるであろう。
[00126]第4のキャリアホルダ800は、上で議論された固定部材と同様に、1つまたは複数のねじあるいは他の固定部材806で、延長部または突起804を介して、第4のリーフキャリア780bに固定されることがある。リーフキャリア780bは、リーフキャリア780bがレール788および786に沿って概ねY軸の両頭矢印656の方向に乗り得るように、2つの車782cおよび782dに延びて連結する部分を含むことがある。上で議論されたように、レール786、788は、円滑で直線的な非拘束のやり方のリーフ650aの運動を可能にするのを支援する。
[00127]理解されるのは、駆動機構690および750が、それぞれのリーフ640、650の単一の端部に、様々な実施形態では単一の端部だけに、設けられることがあり、また、リーフキャリア674、780の、それぞれの平行レール668、670、786および788との相互作用を介して、リーフ640、650の円滑で非拘束の運動を可能にすることである。しかしながら、駆動機構が、選択された速度で選択された位置までリーフ640、650が移動するのを支援するために、リーフキャリアの両端を同時に駆動するように、それぞれのリーフキャリアの両端に設けられ得るということが更に理解される。いずれの事例でも、リーフ640a、640bは、相互に基づいて同様の速度または同一の速度で移動することがある。同様に、リーフ650a、650bは、相互に基づいて同様または同一の速度で移動することがある。こうして、選択されたアパーチャ630は、サイズを増加または減少されることがあるが、選択された曝露の中心630aが、選択されたアパーチャ630のサイズまたは形状に関係なく、実質上不動にされる。したがって、選択されたアパーチャ630は、中心630aを有する2.54cm(1インチ)×2.54cm(1インチ)の正方形であることがあり、あるいは、選択されたアパーチャ630は、2.54cm(1インチ)×5.08cm(2インチ)の矩形であることがあり、中心630aを依然として維持するであろう。
[00128]様々な実施形態では、個別の駆動機構は、駆動機構690や駆動機構750と同様であり、駆動機構691および751(仮想線で示す)を含むことがあるが、リーフ640a、640b、650a、および650bの各々に対して個別に連結されることがある。こうして、各駆動機構690、691、750、751は、それぞれのX軸またはY軸上で各リーフ640a、640b、650a、および650bをそれぞれ個別に駆動するために使用されることがある。各駆動機構は、それぞれのリーフに係合して移動させるために、単一のリーフコネクタと連結または相互作用することがある。各リーフ640a、640b、650a、および、650bは、制御装置32によって動作されるように、独立して移動するので、選択された開口630は、独立したサイズを有することがあり、中心630aは、フレーム660に対して移動することがある。こうして、個別のリーフ640a、640b、650a、および、650bの各々が、選択された開口630の形状およびサイズと、代替の中心の場所630’などの中心630aの場所と、の全てを選択するために、適切な駆動機構で、上で説明されたと同様のやり方で、単独で駆動されることがあるということが理解される。
[00129]したがって、ASA626aは、選択された曝露開口またはアパーチャ630を形成するために、コリメータ198に位置決めされることがある。ASA626aは、上で議論されたように図9に例証されるようなものを含む任意の適切なやり方でコリメータ198に組み込まれることがある。しかしながら、ASAを形成するリーフが、本明細書で更に議論されるものを含む適切なやり方で移動され得ることが理解される。
[00130]様々な実施形態では、図11を参照すると、コリメータ198は、ステージ曝露開口または通路1624を含むことのあるステージまたはプラットフォーム部材1620を含むことのあるASA626bを含むことがある。ステージ曝露開口1624は、ステージ1620を貫く壁または縁部によって寸法が固定されることもある。ステージ曝露開口1624は、大きめ、小さめ、または、同じサイズなどの曝露開口600に対して選択されたサイズであることがある。ステージ曝露開口1624は、選択された場合に曝露開口600の全てがX線に曝露され得るのを確実にするために、様々な実施形態では曝露開口600よりも大きいことがある。
[00131]ASA626bは、本明細書で議論されるように、様々な実施形態では、ステージ曝露開口1624に対してリーフによって形成される開口を選択的にサイズ決めおよび位置決めするために、提供されることがある。こうして、ステージ曝露開口1624は、ASA626bによって変更され得るステージ1620を貫く最大および/または固定の開口を画定することがある。しかしながら、ステージ1620が、小さい開口を含まないことがあるが、本明細書で議論されるように、他の部分が連結される開いているまたは外部のフレーム(上で議論されたフレーム660と同様)だけを含むことがあるということが理解される。
[00132]様々な実施形態では、ASA626bは、第1のリーフ1630、第2のリーフ1632、第3のリーフ1634、および、第4のリーフ1636を含む複数のリーフを含む。リーフの第1の対1630、1632およびリーフの第2の対1634、1636などのリーフの各対は、X軸および/またはY軸でステージ曝露1624を通過するX線のビームを調整するように動作することがある。例えば、リーフの第1の対1630および1632は、X軸のX線のビームを変更するために、X軸に移動することがあり、他方、リーフの第2の対1634、1636は、Y軸方向の曝露通路1624を通るX線のビームを調整するために、Y軸に移動することがある。本明細書で更に議論されるように、リーフ1630、1632、1634、1636は、ユーザによって選択されるような曝露通路1624を通るX線のビーム通路のサイズ、位置、または、配向、X線曝露、X線ビームの選択されたエネルギ、または同種のもののプログラミングを調整するように動作されることがある。
[00133]リーフ1630、1632、1634、1636の各々は、選択された機構によって移動されることがある。例えば、各リーフは、上で議論されたリニアモータ270と同様のリニアモータと相互接続されることがある。例えば、第1のリーフ1630は、第1のリニアモータ1650と相互接続されることがあり、第2のリーフ1632は、第2のリニアモータ1652と相互接続されることがあり、第3のリーフ1634は、第3のリニアモータ1654と相互接続されることがあり、第4のリーフ1636は、第4のリニアモータ1656と相互接続されることがある。リニアモータ1650、1652、1654、および1656の各々は、それぞれのリーフ1630〜1636をステージ曝露通路1624に対して移動させるために、上で議論されたリニアモータ270と同様のやり方で動作されることがある。
[00134]リニアモータ1650〜1654は、画像化システム16の制御システム32によって制御されることがある。制御装置は、リニアモータ1650〜1654を動作させおよび/または命令を実行するように設計および/または構成されたプロセッサ33aを含むことがあり、そういった命令は、メモリシステム33bに記憶される。モータ1650〜1656の各々は、それぞれの通信線1658、1660、1662、および1664などの様々な通信線を介して個別に連結されることがある。通信システムが、制御装置32と通信するために、コリメータ198に組み込まれるということがまた理解される。通信システムは、モータ1650〜1656を動作させるために制御装置32と無線通信するように使用されることのある様々な無線通信プロトコルを含むことがある。本明細書で議論されるように、モータ1650〜1656の各々は、プラットフォーム曝露1624に対してそれぞれのリーフ1630〜1636を移動させるために、互いに独立して動作されることがある。しかしながら、それぞれのモータがモータの対として動作されるということが更に理解される。例えば、第1のモータ1650および第2のモータ1652は、それぞれのリーフ1630、1632を通路1624に対して移動させるための対として動作されることがあり、他方、第3および第4のモータ1654、1656は、それぞれのリーフ1634、1636を曝露通路1624に対して移動させるための対として動作されることがある。モータの対として動作されるとき、単一の信号は、コリメータのそれぞれの軸(例えば、X軸またはY軸)を調整するために送信されることがある。単一の信号は、位置を調整するためであることがある(例えば、+2mm)。モータの対は、次いで、調整を達成するために、両モータを動作させることがある。一般に、モータ1650〜1656は、対として、または、4つのリーフ1630〜1636のグループとして、それぞれのリーフを互いに近くにまた遠くに移動させるために動作される。
[00135]第1のリーフ1630および第1のモータ1650の簡単な議論により、他のリーフおよびモータが、リーフ1630およびモータ1650と実質上同様に構成されることがあり、下で詳細に繰り返されないであろうということが理解される。一般に、リーフ1630は、実質上放射線不透過性であり得る選択された材料で形成されることがある。即ち、リーフ1630は、X線がリーフ1630を貫通または実質上貫通して患者14を通してX線検出器を曝露させることを可能にしないであろう材料を提供またはそれで形成されることがある。例えば、リーフ1630は、選択された厚さを有する鉛で形成されることがある。しかしながら、任意の適切な高Z材料は、リーフ1630を形成するために選択されることがある。リーフ1630は、その質量が曝露開口1624に対してモータ1650によって選択された速度で移動され得るように、選択された寸法の材料で形成されることがある。
[00136]リーフ1630は、第1のモータ1650のリーフキャリア1670内に位置決めされることがある。リーフキャリア1670は、主キャリアボディ1676から延びる第1のフィンガ1672および第2のフィンガ1674を含むことがある。第1および第2のフィンガ1672、1674は、それを貫く開口または通路を画定することがあり、リーフ1630は、通路内の2つのフィンガ1672、1674の間に位置決めされることがある。リーフ1630は、ろう付け、接着剤、機械式固定体(例えば、ねじ)、または他の適切な機構などの任意の適切なやり方で、フィンガ1672、1674に対して通路内に固定されることがある。
[00137]リーフキャリア1670は、移動磁石1680に取り付けられることがある。移動磁石1680は、静止したおよび/またはリニアモータコイル1682の上に位置決めされることがある。上で議論されたように、静止リニアモータコイル1682(上で議論された静止リニアモータコイル274と同様の)は、移動磁石1680(上で議論された磁石276と同様の)を動かすために動作されることがある。様々な他の構成が提供され得ることであり、固定磁石および移動リニアモータコイルまたは同種のものなどであるということが更に理解される。こうして、リーフキャリア1670は、固定磁石に対して移動される移動コイルに取り付けられることがある。
[00138]リーフキャリア1670は、様々な機構で移動磁石1680に固定されることがある。例えば、ねじまたはリベットは、キャリア1670を磁石1680に固定するために、固定通路1686を通して位置決めされることがある。様々な部片、溶接、ろう付け、または同種のものが、リーフキャリア1670を移動磁石1680に固定するために使用され得るということが更に理解される。
[00139]更に、リニアモータ1650は、キャリア1670がその上を移動するリニア軸受1690を含むことがある。リニア軸受1690は、それらが移動するときにキャリア1670および取り付けられた移動磁石1680を支持することがある。軸受1690は、リニアモータ1650の動きを方向付けるのを支援することもある。一般に、軸受1690は、概ね両頭矢印1694の方向など、移動磁石1680の動きを制限することがある。両頭矢印1694は、リーフ1630をX軸上で動かすために、上で議論されたように、X軸に沿っていることがある。キャリア1670の位置は、読み取りヘッド1702およびレール1704を含む位置決定システム1700で決定されることがある。読み取りヘッド1702は、上で議論されたように、読み取りヘッド292およびレール294の動作と同様に、レール1704に対するキャリア1670の相対位置または絶対位置を読み取ることがある。
[00140]したがって、リーフ1630を動かすためのリニアモータ1650の動作は、フィルタ260を動かすためのリニアモータ270の動きの動作と同様であることがある。特に、リーフ1630は、ベクトル経路110に沿って移動するX線ビーム108の少なくとも一部の内または外に位置決めされるように移動することがある。本明細書で更に議論されるように、リーフ1630は、プラットフォーム曝露通路1624を通過するビームを構成または成形するために、X線ソース100からのX線の全放出の少なくとも一部をブロックするように、使用または動作されることがある。
[00141]上で議論されたように、リーフ1630、1632、1634、および1636の各々は、X線がプラットフォーム曝露通路1624を通過するのを可能にするために、選択された開口位置および/または形状を達成するように、それぞれの対として移動および/または独立して移動されることがある。図11に例証されるように、リーフ1632および1630は、選択された開口1720のX軸位置を画定するリーフであることがある。リーフ1634、1636は、開口のY軸位置を変更するために、移動されることがある。図11に例証されるように、選択された開口1720の形状は、リーフ1630、1632、1634、および1636の全てによって画定される。
[00142]図11に例証されるように、リーフ1630〜1634の各々が互いに対して移動するのを可能にするために、リーフの対向するセットは、他のリーフに対して高さをオフセットされることがある。例証されるように、X軸を移動するリーフ1630および1632の対は、X軸リーフ1630、1632よりもステージ1620により近く位置決めされ得る対向するリーフ1634および1636よりもステージ1620から更に遠くに位置決めされることがある。ステージ1620により近いY軸リーフ1634、1636の位置決めは、リーフキャリア1670c、1670dにオフセットを、X軸リーフ1630、1632よりもステージ1620により近くにそれらを位置決めするように、形成することを含むことがある。代替的に、X軸キャリア1670aおよび1670dは、Y軸リーフキャリア1670c、1670dに対してオフセットされることがある。構成に関係なく、X軸およびY軸を形成するための互いに対向するリーフは、図11に例証されるように、ステージ軸曝露1624の少なくとも一部にわたってそれらが移動および同時位置決めされるのを可能にするように構成されることがある。
[00143]上で議論された選択された開口630と同様に、選択された開口1720は、リーフ1630〜1636によって画定され得る任意の選択された形状であることがある。リーフ1630〜1636の各々は、上で議論されたリーフ640a、640b、650a、および650bと同様に、選択された開口1720がそれぞれのリーフ1630〜1636のジオメトリに応じて正方形、矩形、または、他の形状になるように選択されるために、独立して個別に移動されることがある。更に、選択された開口1720のサイズは、リーフ1630〜1636の相対位置に基づいて、選択されることがある。
[00144]そのうえ、選択された開口1720の、または、選択された開口1720の中心1720aの位置は、ステージ曝露開口1624に対するリーフ1630〜1636の位置に基づいて選択されることもある。例えば、ステージ曝露開口1624は、正方形であることがあり、選択された開口1720および/または中心1720aは、右下象限などのステージ曝露開口1624の象限に選択的に位置決めされることがある。しかしながら、更に、選択された開口は、選択された開口1720’を形成するために、リーフ1630〜1636を動かすことによって、仮想線1720’で例証されるように、左上象限に位置決めされることがある。こうして、選択された開口1720’は、選択された開口部1720の中心1720aとは異なる中心1720a’であることがある。更に、ステージ曝露開口1624に対するリーフ1630〜1636の位置決めは、選択された開口1720を、ステージ曝露1624の寸法と等しくすること、または、ステージ曝露開口1624の全開口寸法よりも小さくすること、を選択的に行うことがある。
[00145]上で議論されたように、リーフ1630〜1636の各々は、それぞれのモータ1650〜1656によって移動されることがある。例えば、リーフ1630を支持するリーフキャリア1670の位置は、レール1704に対する読み取りヘッド1702で決定されることがある。上で議論されたように、レール1704に対する読み取りヘッド1702の位置は、上で議論されたように、レール294に対する読み取りヘッド292による直線状文字の位置の決定と同様のやり方で、リードキャリア1670の位置を決定するために使用されることがある。
[00146]リーフの各々は、リーフ1632を支持するためのリーフキャリア1670b、リーフ1634を支持するためのリーフキャリア1670c、および、リーフ1636を支持するためのリーフキャリア1670dを含むそれぞれのリーフキャリアによって保持されることがある。リーフキャリア1670a〜1670dの各々は、リーフキャリア1670a〜1670dに固定されてそれぞれのレール1704a〜1704dに対して移動するそれぞれの読み取りヘッド1702a〜1702dを有することがある。通信線またはシステム(例えば、有線接続および/または無線接続)1658〜1664は、レール1704a〜1704dに対する読み取りヘッド1702a〜1702dの読み取り位置に基づくリーフキャリア1670a〜1670dの決定された位置に基づいて、リニアモータ1650〜1656に命令を提供するために、制御装置32と通信することがある。
[00147]それぞれのリーフ1630〜1636を移動させるためのリーフキャリア1670a〜1670dの移動は、メモリ33bから呼び出される所定のプログラムまたは命令セットに基づくことがある。メモリ33bが、ユーザによって入力された命令に基づいて、選択された曝露開口1720を形成するために計画されまたは選択された動きを決定するための命令を含み得ることが更に理解される。ユーザによって入力された命令は、ユーザの経験、ユーザの専門知識、または、他の選択された考慮事項などの様々な側面に基づいて、手順中に選択または変更されることがある。しかしながら、選択された開口1720の動きが、選択された開口1720の事前選択された位置決めに基づいて、ステージ曝露1624に対して事前定義されて変更され得ることが理解される。更に、4つの別個のモータが与えられれば、リーフの各々は、ASA626b内で(例えば、それぞれのX軸およびY軸に沿った方向と移動の量に関して)独立して移動されることがある。
[00148]更に、上で議論されたように、コリメータ198は、画像化システム16に含まれることがある。画像化システム16は、画像化ガントリ34などの選択されたガントリに対して移動できるかまたは移動するように構成されるソースユニット36を含むことがある。したがって、ソースユニット36がガントリ34および/または対象14に対して移動すると、ステージ1620に対する選択された開口1720のサイズ、形状、および位置は、変化することがある。メモリ33bに記憶された命令は、ソースユニット36がガントリ34に対して移動するときに、ステージ1620に対して選択された開口1720を移動させるために使用されることがある。そのうえ、制御装置32は、それぞれの読み取りヘッド1702a〜1702dからフィードバックを受信することがあり、リーフ1630〜1636の位置を決定し、モータ1650〜1656の更なるおよび/または適切な動きを決定し、それぞれのリーフ1630〜1636を位置決めし、選択されたサイズおよび/または位置の選択された開口1720を形成する。
[00149]リーフ1630〜1636は、図11に例証されるように、ステージアパーチャ1624の片側およびステージ1620の縁部から移動するように位置決めされる。モータ1650〜1656の各々は、ステージアパーチャの片側に固定された部分(例えば、モータコイル)を有し、それぞれのリーフキャリア1670a〜1670dを一方の側からステージアパーチャに向けてその上に移動させる。一般に、図11に例証されるように、リーフ1630〜1636は、ステージ1620を横切って一方の側から他方の側に延びないことがある。しかしながら、リーフ1630〜1636の少なくとも1つが、ステージ1620全体に延びることがあるということが理解される。
[00150]図12を参照すると、ASA626cが例証されている。ASA626cは、上で議論されて図9〜図11に例証されているように、ASA626aおよびASA626bの双方の構成要素を含むことがある。ASA626cは、ASA626aと同様にリーフ640’および650’を含む。しかしながら、ASA626cでは、リーフ640’、650’は、ASA626bで議論されたリニアモータと同様の(本明細書で議論されているような)リニアモータで移動される。駆動機構690および750を提供するのではなく、ASA626aで上で議論されたように、リニアモータは、リーフ640’、650’を駆動するために、提供される。
[00151]リーフ640’、650’は、上で議論されたように、リーフキャリア674、780上にあることがあり、あるいは、平行なレールのそれぞれの対に直接連結されることがある。それでも、リーフの各1つは、リーフの各々を独立して移動させるために、別個のリニアモータと相互接続されることがある。各リーフは、リーフの非拘束で円滑な移動を可能にするために、単一のリニアモータ駆動機構およびレールの各対と相互接続されることがある。
[00152]上で注目されたように、ASA626cは、ASA626aと同様または同一の部分を含むことがある。図12を参照すると、ASA626cは、ステージ1620に取り付けられることがある。ASA626cは、X軸に沿って概ね両頭矢印646の方向に移動し得るリーフ640’aおよび640’bを含むことがある。図12に例証されているように、リーフ640’は、一端だけでまたは両端で、リニアモータ駆動機構1760に直接連結されることがある。しかしながら、リーフ640’が上述のリーフキャリア674と同様の(図12に例証されない)リーフキャリアに連結され得るということが理解される。ASA626cは、2つのリーフ650’aおよび650’bを更に含む。リーフ650’は、リーフ650を概ねY軸の両頭矢印656の方向に移動させるために、第2のリニア駆動機構1766に、一端だけでまたは両端で、直接連結されることがある。しかしながら、リーフ650’が、ASA626aについて上で議論されたように、キャリア780などのリーフキャリアにも連結され得るということが理解される。しかしながら、図12に例証され、更に本明細書でも更に議論されるように、リーフキャリアが必要とされず、リーフ640’、650’がリニア駆動機構1760および1766に直接連結され得るということが理解される。
[00153]図12に例証されているように、リーフ640’および650’は、選択された開口630を形成するために、ステージ1620に対して移動されることがある。リーフ640’、650’は、それぞれのリーフ640’、650’の一端だけでまたは単一の端部でそれぞれの駆動機構1760、1766と連結される。様々な実施形態では、駆動機構は、選択される場合、両端に提供されることがある。様々な軸受および/またはレールシステムは、特に、リーフ640’、650’の一端だけに連結されたリニアモータ駆動機構により、リーフ640’、650’の円滑な非拘束の動きを確実にするのに役立つ。同様に、駆動機構1760、1766は、ASA626aの接続と同様に、リーフ640’、650’の一端だけに連結されることがある。
[00154]第1のリーフ640’aは、第1の移動コイル1770に連結される。移動コイルは、接着剤、溶接、または、締結体(例えば、リベット、ねじ、または同種のもの)、あるいは、他の適切な連結機構でなど、任意の適切な方法でリーフ640’aに固定されることがある。第2のリーフ640’bは、リーフ640’aに連結された移動コイル1770と同様のやり方で第2の移動コイル1772に連結される。移動コイル1770、1772の双方は、共通の磁石1774に沿って移動する。共通磁石1774は、駆動機構1760のための共通部を形成し、また、移動コイル1770、1772の双方に対してリニアモータを形成する。駆動機構1760のリニアモータは、上で議論されたようなリニアモータ(例えば、1650、1652、1654、1656)のそれと同様のやり方で動作することがある。リニアモータ駆動機構1760の移動コイル1770、1772は、それぞれのリーフ640’aおよび640’bの各々を両頭矢印646の方向に移動させることがある。それぞれの移動コイル1770および1772は、それぞれ適切な通信システム1770aおよび1772aで制御装置32に連結される。制御装置32は、選択された開口部630をX軸に位置決めおよびサイズ決めするために、リーフ640’をX軸に移動させるように、リニアモータ駆動機構1760を動作させることがある。制御装置32は、手動で操作されることがあり、あるいは、メモリ33bから保存および呼び出しされた命令に基づいて、プロセッサ33aを使用して、命令を実行することがある。
[00155]リーフ640’aおよび640’bの位置は、上で議論された位置センサ290と同様の位置センサ1776で決定されることがある。位置センサ1776は、線形または細長いセンサ1778と、センサ1778に対して移動するために移動コイル1770および/またはリーフ640’aに固定式に連結された第1の読み取りヘッド1780と、を含む。第2の読み取りヘッド1782は、センサ1778に対して移動するために第2の移動コイル1772および/または第2のリーフ640’bに固定式に連結される。上で議論されたように、それぞれの読み取りヘッド1780、1782は、位置信号が制御装置32に送信され得ると共に制御装置32が位置センサ1776からの位置信号に基づいて駆動機構1760を制御するために動作され得るように、それぞれの通信システム1770aおよび1772aを介して制御装置32と連結されることがある。
[00156]更に、リーフ640’は、軸受または平行レールの対1784aおよび1784bと相互連結されることがある。リーフ640’a、640’bは、レール1784に直接連結されることがあり、および/または、それぞれの車または軸受トラック1786a、1786b、1786c、1786dと相互連結されることがある。したがって、リーフ640’は、X軸に沿ってレール1784によって画定される経路で移動することがある。更に、リーフ640’とレール1784との相互連結は、X軸における実質上円滑で非拘束の運動を可能にする。
[00157]リーフ640’は、X軸で移動するように構成されており、ステージ1620の表面1621からの距離を、リーフ650’の距離よりも大きく、オフセットされることがある。本明細書で更に議論されるように、リーフ650’は、X軸に実質上垂直であり得るY軸で移動することがある。したがって、X軸におけるリーフ640’およびY軸におけるリーフ650’の非干渉運動を有するために、リーフは、それぞれのリーフの移動を容易にするために、互いに接触しないように異なった平面に位置決めされることがある。
[00158]リーフ650’は、リーフ650’の一端で駆動機構1766と連結される。リーフ640’と同様に、リーフ650’aは、第3の移動コイル1790に固定式に連結され、第4のリーフ650’bは、第4の移動コイル1792に固定式に連結される。第3および第4の移動コイル1790、1792は、リニアモータ駆動機構1766を形成するために、単一の共通磁石1794に沿って移動する。再度、移動コイル1790、1792の各々は、それぞれの適切な通信システム1792aおよび1790aで制御装置32と連結される。また、通信システム1770a、1772a、1790a、および、1792aは、有線通信システム、無線通信システム、物理メディア伝送システム、または、他の適切な通信システムであることがあるということが理解される。制御装置32は、リニアモータを動作させるために、上で説明されたそれと同様のやり方でリーフ650’を動かすように駆動機構1766を動作させることがある。
[00159]更に、制御装置32は、駆動システム1766に関連付けられた位置センサ1796から位置信号を受信することがある。位置センサ1796は、単一のスケールセンサ1798を含むことがある。第3の読み取りヘッド1800は、移動コイル1790および/または第3のリーフ650’aに固定されることがある。第4の読み取りヘッド1802は、第4の移動コイル1792および/または第4のリーフ650’bに固定されることがある。読み取りヘッド1800、1802の双方は、駆動システム1766のために共通の基準位置検知および位置信号を提供するように、センサ1798に沿って移動することがある。位置信号は、それぞれの通信システム1790aおよび1792aで制御装置32に送信されることがある。したがって、制御装置32は、位置センサ1796からの位置信号でリーフ650’aおよび650’bの位置を知るまたは決定することがある。
[00160]駆動機構1766は、リーフ650’の一端に連結される。しかしながら、リーフ650’は、第3のレール1804aおよび第4のレール1804bを含む軸受システムと相互連結されることがある。レール1804a、1804bは、軸受レール1784a、1784bに実質上垂直であるレールまたは軸受の第2の対を形成することがある。リーフ650’は、レール1804に直接係合することがあり、および/または、車または移動軸受またはトラック1806a、1806b、1806、および1806dと連結されることがある。それでも、レール1804は、リーフ650’の実質上円滑で非拘束の運動を可能にする。
[00161]したがって、ASA626cは、ASA626aの640、650と実質上同様または同一のリーフと、ASA626bの駆動機構と同様の駆動機構と、を含むことがある。ASA626cのリーフ640’、650’は、代替のモータや駆動機構1760および1766を備えたASA626aのリーフ640、650と同様のやり方で選択された開口630を形成するために移動されることがある。リーフ640’、650’は、図12に例証されるように、ステージ1620の一方の側からステージ1620の第2の側まで延びることがあり、また、ステージアパーチャ1624を横断することがある。例えば、レールの対1784、1804のレールは、ステージアパーチャ1624を横断して互いに離間される。こうして、リーフ640’、650’は、ステージ1620にまたがるかまたは横断することがある。更に、リーフ640’、650’は、上で議論されたように、移動コイルではなく移動磁石と相互連結されることがある。したがって、ASA626cが、上で議論されたように、ASA626aのやり方と同様に、選択された開口630を形成するために命令で制御され得るということが理解される。しかしながら、コイル1770、1772とリーフ640’、650’との個別の連結が、互いにおよびステージ1620に対するリーフ640’a、640’b、650’a、および、650’bの各々の独立した動き(例えば、量および/または方向)を可能にし得ることが更に理解される。
[00162]コリメータ198は、図9に例証されるように、図9に例証されるような高速フィルタ200cを含む様々な実施形態に従って、高速フィルタ200に加えてフィルタを含むこともある。追加のフィルタは、画像データを取得するときの画像性能を最適化するためのビームスペクトルの調整など、様々な機能用のフィルタ濾過要素または部分を含むことがある。フィルタは、複数の要素または位置フィルタ組立体2000で提供されることがある。フィルタ組立体2000は、個別の位置2010a、2010b、2010c、2010d、2010e、2010f、2010g、および2010hを含む複数のフィルタ位置または場所2010を含むことがある。フィルタ場所2010は、フィルタキャリアまたはプレート2014の通路または開口として形成されることがある。フィルタ位置2010の各々で、選択されたフィルタ材料は、含まれることがある。フィルタ材料は、フィルタキャリア2014に形成された空所または開口に配置されることがある。フィルタ材料は、様々な波長またはエネルギに対して不透過性または透過性であることがある。例えば、フィルタ位置2010aは、銅、スズ、銀、アルミニウム、それらの合金、層状材料、あるいは、コリメータ198の曝露開口600を通過するためのX線のタイプまたはエネルギレベルを制限するまたは選択した選択されたZ基準値を有する他の適切な材料、などのフィルタ材料を含むことがある。更に、1つまたは複数のフィルタ位置2010は、任意のフィルタ材料を含まないことがあり、したがって、空所を提供して、X線または他の放出のためにフィルタキャリア2014を通るフィルタ濾過されない通路を形成する。材料がX線の経路内にあってもフィルタ位置が空所として機能するように、X線と実質上相互作用しないある種のフィルタ材料または材料が提供されることがある。
[00163]フィルタプレート2014は、外周歯2020を有する実質上円形プレート部材として形成されることがある。歯2020は、曝露開口600に対してフィルタ位置2010の1つを位置決めするために、フィルタキャリア2014が車軸またはスピンドル2024上の中心軸2022の周りに回転するのを可能にする。外歯2020は、モータ組立体2032によって駆動される外歯を有するスピンドルギア2030によって係合されることがある。モータ組立体2032は、通信システム2034を介して制御装置32によって制御されることがある。通信システムは、有線、無線、または他の適切な通信システムなど、任意の適切な通信システムであることがある。モータ組立体2032は、サーボモータまたはステッピングモータなどの任意の適切なタイプのモータを含むことがある。モータ組立体2032は、メモリ33bに記憶され得る命令などの、選択された計画または命令に従って、フィルタキャリア2014を回転させるために、外部歯車2030を駆動することがある。
[00164]フィルタ組立体2000は、通信線2042を介して制御装置32と通信し得る位置センサ組立体2040を更に含むことがある。位置センサ2040は、フィルタキャリア2014の外歯2020に係合するスピンドルギア2044を含むことがある。フィルタキャリア2014が回転すると、スピンドルギア2044は、同じく回転することがあり、センサ2040は、スピンドルギア2044の動きに基づいてフィルタキャリア2014の相対位置または絶対位置を決定することがある。
[00165]位置センサ2040は、US Digital(登録商標)S4T光軸エンコーダなどの光学式または機械式エンコーダを含むことがある。位置センサ2040に基づいて、モータ2032は、曝露開口600に対して、フィルタ要素のうちの選択された1つを、フィルタ位置1020a〜1020hのうちの選択された1つに、位置決めするために、動作されることがある。フィルタキャリア2014は、フレーム660に選択的に固定される車軸2024上の軸2022上でスピンまたは回転することがある。ASA626aを保持し得るフレーム660は、曝露開口600に対して固定されることがある。しかしながら、車軸2024が、ハウジング608を含むコリメータ198の任意の適切な部分に固定され得るということが理解される。したがって、フィルタキャリア2014の位置は、モータ2032を動作させることによって、曝露開口600に対して回転されることがある。同様に、高速フィルタ200cは、フレーム660に取り付けられることがある。
[00166]図9を引き続き参照し、図13を更に参照すると、複数の要素または位置フィルタ組立体2100が例証されている。フィルタ組立体2100は、フィルタキャリア2110を含むことがある。フィルタキャリア2110は、フィルタ組立体2000の上で議論されたフィルタ位置と同様の複数のフィルタ位置2010a〜2010hを含むことがある。再度、フィルタキャリア2110は、曝露開口600に対してフィルタ位置2010を位置決めするために、曝露開口600に対してフィルタ位置2010a〜2010hのうちの1つを位置決めするように、軸2130上の軸2022の周りで回転されることがある。
[00167]しかしながら、フィルタ組立体2100は、上で議論されて図5および図6に例証されているように、高速フィルタ200cの駆動組立体と同様の駆動組立体によって駆動されることがある。したがって、フィルタ組立体2100のための駆動組立体は、上で議論されたように、フィルタキャリア2110を保持または支持する支持ギア360(図13に例証されない)を含むことがある。キャリアギア360は、シャフト370上の駆動ギア366によって駆動されるベルト364によって駆動されることがある。シャフト370は、モータ組立体374によって駆動されることがある。上で議論されたように、モータ組立体374は、通信または制御ライン380を備えた制御装置32によって制御され得るハウジング376内にモータを含むことがある。モータ組立体374は、上で議論されたそれと同様のやり方で、開口600に対してフィルタ位置2010のうちの選択された1つを位置決めするように制御されることがある。異なった位置2010は、フィルタプレート2110の位置を決定するために、インデックスセンサや同種のものなどの様々なセンサで識別されることがある。しかしながら、フィルタ組立体2000は、非連続的運動の動きで動作されることがあり、したがって、絶対位置センサは、フィルタ位置2010a〜2010hのどれが曝露開口600と整合されるかを判定するために使用されることがある。
[00168]フィルタ組立体2000およびフィルタ組立体2100の複数のフィルタ部分2010a〜2010hは、選択された期間に曝露開口600に対してフィルタ位置2010a〜2010hのうちの1つが位置決めされるのを概ね可能にする。したがって、フィルタプレートあるいはキャリア2014または2110は、一般的に画像化手順中に連続的に回転しないことがある。したがって、モータ組立体およびセンサは、運動量の減少に基づいて選択されることがあり、また、開口600に対するフィルタ位置2010を含むフィルタキャリアの位置を決定するために絶対位置センサを含むことがある。
[00169]図14を参照すると、フィルタ組立体2200が例証されている。フィルタ組立体2200は、図11に例証されているASA626bのステージ1620に対して位置決めされて示されている。しかしながら、フィルタ組立体2200が、コリメータ198の任意の適切な部分に対して位置決めされ得るということが理解される。フィルタ組立体2200は、複数のフィルタ位置または開口2220a〜2220iを含むグリッドまたはパターン付きフィルタキャリア2210を含むことがある。フィルタキャリアは、平面内で概ね2つの軸、例えば、X軸およびY軸で移動する。
[00170]フィルタ位置2220の各々は、異なったフィルタ材料を含むことがあり、および/または、曝露開口1624を通る任意の透過をフィルタ濾過しないように開くことがある。フィルタキャリア2210は、平行レールに沿った移動によって、曝露開口1624および/またはコリメータ198の開口600に対して移動されることがある。平行レールの第1のセットは、第1のレール2230aおよび2230bを含む。平行レール2230の第1のセットは、ステージ1620に固定されることがある。4つの車2232a〜2232dを含むいくつかの車は、概ね両頭矢印2236の方向にレール2230に沿って移動することがある。
[00171]第1のセットの車2232に取り付けられるのは、複数の追加の車2240a〜2240dであることがあり、第1のセットの車2230が両頭矢印2236の方向に移動すると、第2のセットの車2240を同じ方向に移動させる。第2のセットの車2240に対して移動可能なのは、第2のセットのレールであることがあり、第3のレール2250aおよび第4のレール2250bを含む。第2のセットのレール2250は、両頭矢印2254の方向に概ね移動することがある。フィルタキャリア2210は、溶接、接着剤、または締結体などの任意の適切なやり方で第2のセットのレール2250に固定されることがある。
[00172]第2のセットのレール2250が両頭矢印2254の方向に移動すると、フィルタキャリア2210は、両頭矢印2254の方向に同じく移動する。更に、レール部材2250が第1のセットの車2232と相互連結されているという理由で、フレームキャリア2210は、選択されたやり方で両頭矢印2236の方向に同じく移動する。したがって、フィルタキャリア2210は、ステージ1620の曝露開口1624および/または曝露開口600に対して、XおよびY方向などの両頭矢印2236または2254の方向に、移動されることがある。
[00173]車両2240に対する車2232またはレール2250の移動は、任意の適切なやり方で形成されることがある。例えば、上で議論されたように、選択されたモータ(例えば、サーボモータやステッピングモータ)、リニアモータ、または、他の適切なモータ駆動機構によって駆動されるリードねじは、それぞれの車2232および/またはレール2250を移動させるために、使用されることがある。このように、フィルタキャリア2210は、曝露開口1624に対して移動されることがある。
[00174]様々な実施形態によれば、フレームキャリア2210は、グリッドではなく、フィルタ位置の単一の列だけを含むことがある。単一の列では、フレームキャリアは、X軸に沿って並進するだけなどの、単一の軸での移動だけが必要である。そういった構成では、フレームキャリアは、梯子に似ていることがあり、フィルタ位置は、梯子の各横木の間にある。梯子フィルタキャリアは、梯子を移動させるのに必要とされるレールおよび/またはレール上に乗る車の数を同じく減少させることがある。例えば、梯子は、X軸の単一の対の平行レール上を移動されることがある。梯子フレームキャリアは、2つの方向に、けれども、X軸に沿って、移動されることがある。梯子フィルタキャリアの動きは、上で議論されたようなリニアモータなどの任意の選択された適切なモータによって動力供給されることがある。リニアモータは、曝露開口600に対して梯子フィルタキャリアを移動させるために位置決めされることがある。更に、梯子フィルタキャリアは、制御装置32からの命令または制御に基づいて移動されることがある。
[00175]実施形態の前述の説明は、例証および説明の目的で提供された。網羅的であることや本発明を限定することは、意図されていない。特定の実施形態の個別の要素や特徴は、それの特定の実施形態に通常限定されないが、適用する場合には、具体的に示されないかまたは説明されなくても、交換可能であり、選択された実施形態で使用することができる。それらは、多くのやり方で変えられることもある。そういった変形例は、本発明からの逸脱と評価されるべきではなく、全てのそういった修正は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。