JP2007097665A - 付加フィルタ選択装置及びx線装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被検体の検査を中断することなく、かつ医師又は放射線技師による選択の作業をせずに、被検体に対して最適なX線被曝量に低減できる付加フィルタを選択すること。
【解決手段】患者情報、検査情報、環境情報又はシステム情報のうち少なくとも1つの情報に基づいてシステム制御部17によって被検体5に対して所定のX線被曝量となる付加フィルタ18を選択する。
【選択図】図3
【解決手段】患者情報、検査情報、環境情報又はシステム情報のうち少なくとも1つの情報に基づいてシステム制御部17によって被検体5に対して所定のX線被曝量となる付加フィルタ18を選択する。
【選択図】図3
Description
本発明は、患者等の被検体に対するX線被曝量を低減する付加フィルタを選択する付加フィルタ選択装置及びこれを用いたX線装置に関する。
例えば医用X線装置は、X線を被検体に照射し、この被検体を透過したX線を検出して被検体のX線画像を取得する。このような医用X線装置では、被検体に対するX線被曝量を低減等するために付加フィルタを用いる。すなわち、付加フィルタは、被検体のX線被曝量の低減や画質の向上を目的に、利用X線錐内に挿入してX線の線質を変更するもので、X線発生部から得られる連続スペクトルX線の長波長成分を除去し、線質を硬化させたり、診断に必要のないエネルギ成分を除去するために、Al、Cu、Mo、Taなどの板材をX線管装置又はX線絞りに組み込んで使用する。
このような付加フィルタは、被検体のX線被曝量を最適にするために選択される。付加フィルタの選択は、現状において、被検体の各検査部位毎にそれぞれ各付加フィルタを予め登録し、各検査部位を検査する毎に該当する付加フィルタを自動的に選択する方法と、医師又は放射線技師が考慮して付加フィルタを選択する方法と、被検体の検査中に医用X線装置等のシステム状況の情報に応じて自動的に付加フィルタを変更する方法とがある。
又、特許文献1は、画像のコントラストに応じて付加フィルタの厚さを調整する技術を開示する。
又、特許文献1は、画像のコントラストに応じて付加フィルタの厚さを調整する技術を開示する。
しかしながら、付加フィルタを予め登録して選択する方法は、単に登録された複数の付加フィルタの中から選択された付加フィルタを使用するため、被検体又は医用X線装置等のシステムにとって不適切な付加フィルタを使用することがある。不適切な付加フィルタが使用されると、被曝が増え、最悪、X線管の温度が上昇して熱くなってしまい、被検体の検査を一時中断することもありえる。
医師又は放射線技師により付加フィルタを選択する方法は、医師又は放射線技師にとって付加フィルタを選択することが煩わしい作業となる。このため、医師又は放射線技師による人為的なミス、例えば不可フィルタの変更を忘れてしまい、例えば一人前に検査した患者等の被検体に使用した付加フィルタと同一の付加フィルタを使用することが生じるおそれがある。
システムの情報に応じて付加フィルタを変更する方法は、システムの情報のみで被検体に対して最適なX線被曝量に低減する付加フィルタを使用するとは言えない。
特許文献1は、画像のコントラストのみで被検体に対して最適なX線被曝量に低減する厚さの付加フィルタに調整できるのとは言えない。
特開2004−8490号公報(請求項2)
医師又は放射線技師により付加フィルタを選択する方法は、医師又は放射線技師にとって付加フィルタを選択することが煩わしい作業となる。このため、医師又は放射線技師による人為的なミス、例えば不可フィルタの変更を忘れてしまい、例えば一人前に検査した患者等の被検体に使用した付加フィルタと同一の付加フィルタを使用することが生じるおそれがある。
システムの情報に応じて付加フィルタを変更する方法は、システムの情報のみで被検体に対して最適なX線被曝量に低減する付加フィルタを使用するとは言えない。
特許文献1は、画像のコントラストのみで被検体に対して最適なX線被曝量に低減する厚さの付加フィルタに調整できるのとは言えない。
本発明の目的は、被検体の検査を中断することなく、かつ医師又は放射線技師による選択の作業をせずに、被検体に対して最適なX線被曝量に低減できる付加フィルタを切換できる付加フィルタ選択装置及びこれを用いたX線装置を提供することにある。
本発明の第1局面における付加フィルタ選択装置は、X線発生部と被検体との間に配置され、少なくとも被検体に対するX線被曝量の低減を行う付加フィルタを選択する付加フィルタ選択装置において、被検体に関する情報に基づいて被検体に対して所定のX線被曝量となる付加フィルタを選択するフィルタ選択制御部を具備する。
本発明の第2局面における付加フィルタ選択装置は、X線発生部と被検体との間に配置され、少なくとも被検体に対するX線被曝量の低減を行う付加フィルタを選択する付加フィルタ選択装置において、被検体の検査情報に基づいて被検体に対して所定のX線被曝量となる付加フィルタを選択するフィルタ選択制御部を具備する。
本発明の第2局面における付加フィルタ選択装置は、X線発生部と被検体との間に配置され、少なくとも被検体に対するX線被曝量の低減を行う付加フィルタを選択する付加フィルタ選択装置において、被検体の検査情報に基づいて被検体に対して所定のX線被曝量となる付加フィルタを選択するフィルタ選択制御部を具備する。
本発明の第3局面における付加フィルタ選択装置は、X線発生部と被検体との間に配置され、少なくとも被検体に対するX線被曝量の低減を行う付加フィルタを選択する付加フィルタ選択装置において、前記被検体の検査の環境情報に基づいて被検体に対して所定のX線被曝量となる付加フィルタを選択するフィルタ選択制御部を具備する。
本発明の第4局面における付加フィルタ選択装置は、X線発生部と被検体との間に配置され、少なくとも被検体に対するX線被曝量の低減を行う付加フィルタを選択する付加フィルタ選択装置において、X線発生部からX線を発生させ、被検体を透過したX線を検出して被検体のX線画像を取得するシステムの情報に基づいて被検体に対して所定のX線被曝量となる付加フィルタを選択するフィルタ選択制御部を具備する。
本発明の第5局面における付加フィルタ選択装置は、X線発生部と被検体との間に配置され、少なくとも被検体に対するX線被曝量の低減を行う付加フィルタを選択する付加フィルタ選択装置において、被検体に関する情報と、被検体の検査情報と、被検体を透過したX線を検出する環境情報と、X線発生部からX線を発生させ、被検体を透過したX線を検出して被検体のX線画像を取得するシステムの情報とのうち少なくとも2つの情報の組み合わせに基づいて被検体に対して所定のX線被曝量となる付加フィルタを選択するフィルタ選択制御部を具備する。
本発明の第6局面におけるX線装置は、X線を発生するX線発生部と、X線発生部から発生され、被検体を透過したX線を検出するX線検出部と、X線検出部から出力される検出信号に基づいて被検体の画像を取得する画像処理部と、上記第1乃至第5局面のうちいずれか1局面に記載の付加フィルタ選択装置とを具備する。
本発明によれば、被検体の検査を中断することなく、かつ医師又は放射線技師による選択の作業をせずに、被検体に対して最適なX線被曝量に低減できる付加フィルタを切換できる付加フィルタ選択装置及びこれを用いたX線装置を提供できる。
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は付加フィルタ選択装置を用いたX線装置としてのテレビ寝台(R/F)装置の外観図を示す。このR/F装置は、主に胃、大腸等の消化器系の撮影に使用する。撮影台1には、矢印A方向にスライド移動可能なスライダ2が設けられている。このスライダ2には、支持体3を介して寝台4が設けられている。この寝台4上には、患者等の被検体5が載置される。又、撮影台1には、C型の保持アーム6が設けられている。この保持アーム6の一端にはX線発生部7が設けられ、他端にはX線検出器8が設けられている。これらX線発生部7とX線検出器8とは、対向配置されている。保持アーム6はスライダ2上をA方向にスライド可能に保持されている。
図1は付加フィルタ選択装置を用いたX線装置としてのテレビ寝台(R/F)装置の外観図を示す。このR/F装置は、主に胃、大腸等の消化器系の撮影に使用する。撮影台1には、矢印A方向にスライド移動可能なスライダ2が設けられている。このスライダ2には、支持体3を介して寝台4が設けられている。この寝台4上には、患者等の被検体5が載置される。又、撮影台1には、C型の保持アーム6が設けられている。この保持アーム6の一端にはX線発生部7が設けられ、他端にはX線検出器8が設けられている。これらX線発生部7とX線検出器8とは、対向配置されている。保持アーム6はスライダ2上をA方向にスライド可能に保持されている。
図2はR/F装置のブロック構成図を示す。寝台4及び保持アーム6には、機構部10が設けられている。この機構部10は、寝台4と保持アーム6とをそれぞれ移動制御するもので、保持アーム移動機構11と、寝台移動機構12とを有する。これら保持アーム移動機構11と寝台移動機構12とは、それぞれ機構制御部13によって動作制御される。保持アーム移動機構11は、保持アーム6を円弧運動させてX線発生部7とX線検出器8とによる被検体5の撮影角度を可変する。寝台移動機構12は、スライダ2をスライド動作させて寝台4を矢印A方向にスライド移動する。
X線発生部7は、高電圧発生部14と、X線球管15と、X線絞り部16とを有する。高電圧発生部14は、高電圧を発生してX線球管15に印加する。このX線球管15は、高電圧の印加によりX線を発生する。
X線絞り部16は、X線球管15の前面側に設けられ、X線球管15で発生したX線を絞る。このX線絞り部16は、後述するシステム制御部17から発せられるX線絞り指示によりX線を通過させる形状が制御される。又、このX線絞り部16は、X線発生部7と被検体5との間に配置され、被検体5に対するX線被曝量の低減を行う付加フィルタ18を有する。付加フィルタ18については後述する。
X線発生部7は、高電圧発生部14と、X線球管15と、X線絞り部16とを有する。高電圧発生部14は、高電圧を発生してX線球管15に印加する。このX線球管15は、高電圧の印加によりX線を発生する。
X線絞り部16は、X線球管15の前面側に設けられ、X線球管15で発生したX線を絞る。このX線絞り部16は、後述するシステム制御部17から発せられるX線絞り指示によりX線を通過させる形状が制御される。又、このX線絞り部16は、X線発生部7と被検体5との間に配置され、被検体5に対するX線被曝量の低減を行う付加フィルタ18を有する。付加フィルタ18については後述する。
X線検出部8は、X線球管15で発生し、被検体5を透過したX線を検出するもので、例えば平面検出器(Flat Panel Detector:FPD)19と画像データ生成部20とを有する。なお、平面検出器19に限らず、I.I.(Image Intensifier)を用いてもよい。平面検出器19は、半導体からなる複数の受光素子を有し、ゲートドライバ21によって各受光素子に蓄積された各電荷を読み出される。
画像データ生成部20は、平面検出器19から読み出された各電荷をX線検出量に応じたデジタル画像信号として出力する。画像データ生成部20は、電荷・電圧変換器22と、A/D変換器23と、パラレル・シリアル変換器24とを有する。電荷・電圧変換器22は、平面検出器19から読み出された各電荷を電圧信号に変換する。A/D変換器23は、電荷・電圧変換器22から変換出力された電圧信号をデジタル変換する。パラレル・シリアル変換器24は、電荷・電圧変換器22からのデジタル電圧信号をパラレル・シリアル変換する。
画像演算記憶部25は、パラレル・シリアル変換器24の出力信号を入力し、被検体5の画像データ(X線画像)として記憶する。この画像演算記憶部25は、画像データ記憶装置26と画像演算回路27とを有する。画像データ記憶装置26は、被検体5の画像データを記憶する。この画像データ記憶装置26は、例えばハードディスクからなる。画像演算回路27は、画像データ記憶装置26に記憶されている被検体5の画像データを読み出し、この画像データに対して各種画像処理等の演算処理を行う。又、画像演算回路27は、画像データ記憶装置26に記憶されている被検体5の画像データを表示用の画像データとして生成する。
画像演算回路27には、表示部28が接続されている。この表示部28は、画像データ記憶装置26に記憶されている被検体5の画像データを表示する。この表示部28は、表示用画像メモリ29と、D/A変換器30と、表示回路31と、モニタ32とを有する。表示用画像メモリ29は、画像演算回路27により生成された表示用の画像データを一時記憶する。D/A変換器30は、表示用画像メモリ29に記憶された表示用の画像データをデジタル・アナログ変換し、映像信号として出力する。表示回路31は、D/A変換器30から出力された映像信号をモニタ32の画面上に映像化する。モニタ32は、例えば液晶ディスプレイを有する。
システム制御部17は、R/F装置の全体の動作を制御する。このシステム制御部17は、機構制御部13に対して動作指令を発し、X線発生部7に対してX線強度等を制御するための電圧、電流、X線の放射時間等からなるX線条件でX線を発生させるX線発生指令を発すると共に、X線検出部8におけるゲートドライバ21に駆動指令を発し、かつA/D変換器23にA/D変換指令を発し、パラレル・シリアル変換器24に変換指令を発する。システム制御部17は、画像演算記憶部25に対して演算指令を発し、さらに画像データ記憶装置26に記憶されている被検体5の画像データを表示部28に表示させるための表示指令を画像演算記憶部25及び表示部28に発する。
システム制御部17には、操作部33が接続されている。この操作部33は、例えばマウス、ジョイステック、ドラックボール、キーボード、タッチパネル等であり、これらマウス等の操作に応じた操作信号を出力する。
システム制御部17は、R/F装置の全体の動作を制御する。このシステム制御部17は、機構制御部13に対して動作指令を発し、X線発生部7に対してX線強度等を制御するための電圧、電流、X線の放射時間等からなるX線条件でX線を発生させるX線発生指令を発すると共に、X線検出部8におけるゲートドライバ21に駆動指令を発し、かつA/D変換器23にA/D変換指令を発し、パラレル・シリアル変換器24に変換指令を発する。システム制御部17は、画像演算記憶部25に対して演算指令を発し、さらに画像データ記憶装置26に記憶されている被検体5の画像データを表示部28に表示させるための表示指令を画像演算記憶部25及び表示部28に発する。
システム制御部17には、操作部33が接続されている。この操作部33は、例えばマウス、ジョイステック、ドラックボール、キーボード、タッチパネル等であり、これらマウス等の操作に応じた操作信号を出力する。
図3はR/F装置における付加フィルタ選択装置のブロック構成図を示す。システム制御部17には、例えば病院内のローカルエリアネットワーク(LAN)34を介して病院情報システム(Hospital Information System:HIS)35が接続されている。なお、システム制御部17には、病院情報システム35に限らず、放射線部門情報管理システム(Radiology Information System:RIS)が接続されていてもよい。これら病院情報システム35又は放射線部門情報管理システムは、コンピュータによって患者情報源36と検査情報源37とを例えば記憶装置内で記憶し管理する。
患者情報源36は、患者等の被検体5に関する患者情報を有する。この患者情報は、少なくとも被検体5の年齢、性別、身長、体重、被曝経歴、被曝線量などの各情報のうち少なくとも1つの情報を有する。
この患者情報は、被検体5の検査部位の体厚を含む。患者情報源36に含む情報としては、画像データ記憶装置26に記憶されている被検体5の画像データがある。この画像データ記憶装置26に記憶されている被検体5の画像データは、例えば患者等の被検体5の過去に行われた検査で取得された画像データや現在の検査中に取得された画像データを有する。これら画像データからは、被検体5の被曝線量を読み取ることが可能である。
この患者情報は、被検体5の検査部位の体厚を含む。患者情報源36に含む情報としては、画像データ記憶装置26に記憶されている被検体5の画像データがある。この画像データ記憶装置26に記憶されている被検体5の画像データは、例えば患者等の被検体5の過去に行われた検査で取得された画像データや現在の検査中に取得された画像データを有する。これら画像データからは、被検体5の被曝線量を読み取ることが可能である。
検査情報源37は、患者等の被検体5に対して行われた検査に関する検査情報を有する。この検査情報は、少なくとも被検体5の検査部位、画像の撮像枚数、造影剤の濃度のうち1つを有する。検査情報は、被検体5に対して予定されている被曝の情報を有する。例えば、検査情報は、被検体5の今後の撮影予定の情報、当該被検体5以外の他の被検体に対する撮影予定の情報を有する。
従って、システム制御部17は、患者情報源36から患者等の被検体5に関する患者情報を取得し、検査情報源37から患者等の被検体5に対して行われた検査に関する検査情報を取得する。
従って、システム制御部17は、患者情報源36から患者等の被検体5に関する患者情報を取得し、検査情報源37から患者等の被検体5に対して行われた検査に関する検査情報を取得する。
システム制御部17は、環境情報源38から環境情報を取得する。この環境情報源38は、平面検出器19によるX線の検出に影響を与える因子、例えば平面検出器19の近傍の温度情報を有する。この環境情報は、平面検出器19の周辺の湿度であってもよい。平面検出器19の近傍温度は、例えば平面検出器19に近接して設けられた温度センサ39によって検出される。
システム制御部17は、システム情報源40からX線発生部7以外のR/F装置におけるシステム情報を取得する。このシステム情報は、例えばX線発生部7以外のR/F装置に対して事前に設定する情報、X線グリッドの種類の情報、X線検出部8に関する情報のうち1つを有する。X線検出部8に関する情報は、例えばX線検出部8の使用時間、X線検出部8の電源を投入してからの経過時間、モニタ32の使用時間を有する。
システム情報は、高電圧発生部14の情報を含み、この高電圧発生部14の情報は、X線球管15の熱容量等のX線球管15の状態を示す情報、X線球管15から今後X線を発生可能な有効期間の情報、さらには高電圧発生部14の種類、X線球管15の種類の情報を含む。
図4はシステム制御部17に有する制御系のブロック構成図を示す。システム制御部17は、フィルタ選択制御部41とX線条件変更部42とを有する。フィルタ選択制御部41は、ネットワーク34を通して患者情報源36から患者情報を受け取ると共に、検査情報源37から検査情報を受け取る。又、システム制御部17は、環境情報源38から環境情報を受け取ると共に、システム情報源40からシステム情報を受け取る。しかるに、フィルタ選択制御部41は、患者情報、検査情報、環境情報又はシステム情報のうち少なくとも2つの情報の組み合わせに基づいて被検体5に対して所定のX線被曝量となる付加フィルタ18を選択する。
システム情報は、高電圧発生部14の情報を含み、この高電圧発生部14の情報は、X線球管15の熱容量等のX線球管15の状態を示す情報、X線球管15から今後X線を発生可能な有効期間の情報、さらには高電圧発生部14の種類、X線球管15の種類の情報を含む。
図4はシステム制御部17に有する制御系のブロック構成図を示す。システム制御部17は、フィルタ選択制御部41とX線条件変更部42とを有する。フィルタ選択制御部41は、ネットワーク34を通して患者情報源36から患者情報を受け取ると共に、検査情報源37から検査情報を受け取る。又、システム制御部17は、環境情報源38から環境情報を受け取ると共に、システム情報源40からシステム情報を受け取る。しかるに、フィルタ選択制御部41は、患者情報、検査情報、環境情報又はシステム情報のうち少なくとも2つの情報の組み合わせに基づいて被検体5に対して所定のX線被曝量となる付加フィルタ18を選択する。
付加フィルタ18は、X線被曝量の低減量に応じて複数有する。これら付加フィルタ18には、それぞれ各識別番号が付されている。従って、フィルタ選択制御部41は、複数の付加フィルタ18の中から選択された付加フィルタ18の識別番号をX線絞り部16に通知する。
X線絞り部16は、付加フィルタ制御部43を有し、この付加フィルタ制御部43によってモータ44の回転角を制御する。このモータ44の軸には、保持板としての付加フィルタ台45が連結され、この付加フィルタ台45に複数の付加フィルタ18が設けられている。従って、付加フィルタ制御部43は、選択された付加フィルタ18の識別番号に応じてモータ44の回転角を制御し、当該選択された付加フィルタ18をX線球管15で発生したX線の照射領域に配置する。なお、X線絞り部16は、システム制御部17から発せられるX線絞り指示によりX線を通過させる形状を絞る絞り羽根46等を有する。
図5はモータ44及び付加フィルタ台45の具体的な選択配置機構の構成図を示す。付加フィルタ台45は、円板状に形成され、軸45aを中心に回転可能に設けられている。この付加フィルタ台45には、例えば4つの付加フィルタ18、すなわち付加フィルタ18−1〜18−4が同一円周上に設けられている。これら付加フィルタ18−1〜18−4を用いたときの被検体5に対する被曝低減効果は、例えば付加フィルタ18−1が最も小さく、次に付加フィルタ18−2、次に付加フィルタ18−3の順序で大きくなり、付加フィルタ18−4の被曝低減効果が最も大きく設定されている。これら付加フィルタ18−1〜18−4は、例えば材質や厚さ等を組み合わせて被曝低減効果を可変している。
X線絞り部16は、付加フィルタ制御部43を有し、この付加フィルタ制御部43によってモータ44の回転角を制御する。このモータ44の軸には、保持板としての付加フィルタ台45が連結され、この付加フィルタ台45に複数の付加フィルタ18が設けられている。従って、付加フィルタ制御部43は、選択された付加フィルタ18の識別番号に応じてモータ44の回転角を制御し、当該選択された付加フィルタ18をX線球管15で発生したX線の照射領域に配置する。なお、X線絞り部16は、システム制御部17から発せられるX線絞り指示によりX線を通過させる形状を絞る絞り羽根46等を有する。
図5はモータ44及び付加フィルタ台45の具体的な選択配置機構の構成図を示す。付加フィルタ台45は、円板状に形成され、軸45aを中心に回転可能に設けられている。この付加フィルタ台45には、例えば4つの付加フィルタ18、すなわち付加フィルタ18−1〜18−4が同一円周上に設けられている。これら付加フィルタ18−1〜18−4を用いたときの被検体5に対する被曝低減効果は、例えば付加フィルタ18−1が最も小さく、次に付加フィルタ18−2、次に付加フィルタ18−3の順序で大きくなり、付加フィルタ18−4の被曝低減効果が最も大きく設定されている。これら付加フィルタ18−1〜18−4は、例えば材質や厚さ等を組み合わせて被曝低減効果を可変している。
又、付加フィルタ18−1〜18−4を用いたときのX線管球15から発生するX線の出力は、例えば付加フィルタ18−1を用いたときに最も小さく、次に付加フィルタ18−2、次に付加フィルタ18−3の順序で大きくなり、付加フィルタ18−4を用いたときに最も大きく設定される。
又、これら付加フィルタ18−1〜18−4を用いたときに取得される各画像のコントラストは、例えば付加フィルタ18−1が最も大きく、次に付加フィルタ18−2、次に付加フィルタ18−3の順序で小さくなり、付加フィルタ18−4が最も小さくなる。
以上のように被曝低減効果の大きい付加フィルタを用いると、X線球管15から発生するX線の出力が大きくなり、コントラストは低くなる場合が多い。
モータ44の軸には、歯車47が設けられている。この歯車47と付加フィルタ台45の外周縁との間には、例えば無端のベルト48が掛けられている。従って、モータ44が回転すると、この回転力は、歯車47、ベルト48を介して付加フィルタ台45に伝達される。これにより、付加フィルタ台45は、軸45aを中心に回転する。
又、これら付加フィルタ18−1〜18−4を用いたときに取得される各画像のコントラストは、例えば付加フィルタ18−1が最も大きく、次に付加フィルタ18−2、次に付加フィルタ18−3の順序で小さくなり、付加フィルタ18−4が最も小さくなる。
以上のように被曝低減効果の大きい付加フィルタを用いると、X線球管15から発生するX線の出力が大きくなり、コントラストは低くなる場合が多い。
モータ44の軸には、歯車47が設けられている。この歯車47と付加フィルタ台45の外周縁との間には、例えば無端のベルト48が掛けられている。従って、モータ44が回転すると、この回転力は、歯車47、ベルト48を介して付加フィルタ台45に伝達される。これにより、付加フィルタ台45は、軸45aを中心に回転する。
X線球管15で発生したX線の照射領域XSが設定されている場合、付加フィルタ制御部43は、フィルタ選択制御部41から選択された付加フィルタ18の識別番号を受け、この識別番号に対応する付加フィルタ18、例えば付加フィルタ18−2をX線の照射領域XS上に配置するようにモータ44の回転角を制御する。
X線条件変更部42は、フィルタ選択制御部41により選択された付加フィルタ18に応じてX線発生部14のX線条件、例えば管電圧(kV)、管電流(mA)、X線の照射時間(ms)等を変更する。この場合、X線条件変更部42は、上記の如く被曝低減効果の大きい付加フィルタを用いたときにX線球管15から発生するX線の出力が大きくなるようにX線条件を変更する。又、X線条件変更部42は、X線発生部14のX線条件を変更する場合、X線球管15の状態やX線球管15からX線を発生する可能な残りの回数又は期間等の情報を高電圧発生部14から受け取り、これら情報に基づいてX線発生部14のX線条件を変更する。
次に、上記の如く構成された装置における付加フィルタの選択動作について図6に示す付加フィルタ選択フローチャートに従って説明する。
先ず、システム制御部17は、ステップ#1において、初期化を行う。これにより、システム制御部17のフィルタ選択制御部41は、例えば、システム制御部17に登録されている4つの付加フィルタ18−1〜18−4(n=4)のうちの付加フィルタ18−1の識別信号をX線絞り部16の付加フィルタ制御部43に送る。この付加フィルタ制御部43は、付加フィルタ18−1の識別番号を受け、この付加フィルタ18−1をX線の照射領域XS上に配置するようにモータ44の回転角を制御する。これと共に、システム制御部17のX線条件変更部42は、付加フィルタ18−1に応じたX線発生部14のX線条件の管電圧、管電流、照射時間等に設定する。これを各付加フィルタに対して実行する。
次に、上記の如く構成された装置における付加フィルタの選択動作について図6に示す付加フィルタ選択フローチャートに従って説明する。
先ず、システム制御部17は、ステップ#1において、初期化を行う。これにより、システム制御部17のフィルタ選択制御部41は、例えば、システム制御部17に登録されている4つの付加フィルタ18−1〜18−4(n=4)のうちの付加フィルタ18−1の識別信号をX線絞り部16の付加フィルタ制御部43に送る。この付加フィルタ制御部43は、付加フィルタ18−1の識別番号を受け、この付加フィルタ18−1をX線の照射領域XS上に配置するようにモータ44の回転角を制御する。これと共に、システム制御部17のX線条件変更部42は、付加フィルタ18−1に応じたX線発生部14のX線条件の管電圧、管電流、照射時間等に設定する。これを各付加フィルタに対して実行する。
次に、フィルタ選択制御部41は、ステップ#2において、患者情報源36からネットワーク34を通して患者情報を受け取る。この患者情報は、被検体5の年齢、性別、身長、体重、被曝経歴、被曝線量などを有する。
次に、フィルタ選択制御部41は、ステップ#3において、患者情報の中から被検体5の年齢を取得し、被検体5の年齢が例えば3歳以下であるか否かを判断する。被検体5が例えば乳児や小児であれば、特に被検体5に対する被曝量を低減する必要がある。年齢3歳以下の例えば乳児や小児は、被検体厚が薄いので、被曝低減の効果の高い(X線透過率の低い)付加フィルタを使用しても、X線球管15の負荷すなわちX線球管15の例えば管電圧、管電流又は照射時間等が小さくて済む。
従って、フィルタ選択制御部41は、被検体5の年齢が例えば3歳以下であれば、ステップ#4に移り、被曝低減効果が最も大きい付加フィルタ18−4を選択し、当該付加フィルタ18−4の識別番号をX線絞り部16に通知する。このX線絞り部16のフィルタ制御部43は、付加フィルタ18−4をX線の照射領域XS上に配置するようにモータ44の回転角を制御する。これにより、モータ44の回転力は、歯車47、ベルト48を介して付加フィルタ台45に伝達され、この付加フィルタ台45は、軸45aを中心に回転する。この付加フィルタ台45の回転により付加フィルタ18−4がX線の照射領域XS上に配置される。
これと共に、X線条件変更部42は、フィルタ選択制御部41により選択された付加フィルタ18−4に応じてX線発生部14のX線条件、例えば管電圧、管電流、照射時間等を変更する。この場合、X線条件変更部42は、被曝低減効果が最も大きい付加フィルタ18−4が選択されたので、X線球管15から発生するX線の出力が大きくなるようにX線条件を変更する。
以上のように、付加フィルタ18−4がX線の照射領域XS上に配置され、X線発生部14のX線条件が設定されると、システム制御部17は、X線管球15からX線を発生させる。
X線管球15から発生したX線は、X線絞り部16の付加フィルタ18−4を透過して被検体5に照射される。この被検体5に照射されるX線は、付加フィルタ18−4を透過しているので、年齢が例えば3歳以下の被検体5に対して最適な被曝低減効果を得た線量となっている。
被検体2を透過したX線は、平面検出器19に入射する。この平面検出器19は、ゲートドライバ21によって各受光素子に蓄積された各電荷を読み出す。電荷・電圧変換器22は、平面検出器19から読み出された各電荷を電圧信号に変換し、A/D変換器23は、電荷・電圧変換器22から変換出力された電圧信号をデジタル変換する。パラレル・シリアル変換器24は、電荷・電圧変換器22からのデジタル電圧信号をパラレル・シリアル変換する。画像演算記憶部25は、パラレル・シリアル変換器24の出力信号を入力し、被検体5の画像データ(X線画像)として記憶する。この被検体5の画像データは、例えばモニタ32に表示される。
X線管球15から発生したX線は、X線絞り部16の付加フィルタ18−4を透過して被検体5に照射される。この被検体5に照射されるX線は、付加フィルタ18−4を透過しているので、年齢が例えば3歳以下の被検体5に対して最適な被曝低減効果を得た線量となっている。
被検体2を透過したX線は、平面検出器19に入射する。この平面検出器19は、ゲートドライバ21によって各受光素子に蓄積された各電荷を読み出す。電荷・電圧変換器22は、平面検出器19から読み出された各電荷を電圧信号に変換し、A/D変換器23は、電荷・電圧変換器22から変換出力された電圧信号をデジタル変換する。パラレル・シリアル変換器24は、電荷・電圧変換器22からのデジタル電圧信号をパラレル・シリアル変換する。画像演算記憶部25は、パラレル・シリアル変換器24の出力信号を入力し、被検体5の画像データ(X線画像)として記憶する。この被検体5の画像データは、例えばモニタ32に表示される。
一方、フィルタ選択制御部41は、ステップ#3での判断の結果、被検体5の年齢が例えば3歳以下でなければ、ステップ#5に移り、検査情報源37からネットワーク34を通して検査情報を受け取る。この検査情報は、例えば被検体5の検査部位、画像の撮像枚数、造影剤の濃度、被検体5の今後の撮影予定の情報、被検体5以外の他の被検体に対する撮影予定の情報を有する。
次に、フィルタ選択制御部41は、ステップ#6において、検査情報の中から被検体5の検査部位が画質優先の部位であるか否かを判断する。特に画質を優先する部位については、被曝量の低減よりも画質を優先する。被検体5の画像のコントラストは、上記の如く例えば付加フィルタ18−1が最も大きい。従って、フィルタ選択制御部41は、被検体5の検査部位が画質優先の部位であれば、ステップ#7に移り、付加フィルタ18−1を選択する。
次に、フィルタ選択制御部41は、ステップ#6において、検査情報の中から被検体5の検査部位が画質優先の部位であるか否かを判断する。特に画質を優先する部位については、被曝量の低減よりも画質を優先する。被検体5の画像のコントラストは、上記の如く例えば付加フィルタ18−1が最も大きい。従って、フィルタ選択制御部41は、被検体5の検査部位が画質優先の部位であれば、ステップ#7に移り、付加フィルタ18−1を選択する。
以下、上記同様に、フィルタ選択制御部41は、付加フィルタ18−1の識別番号をX線絞り部16に通知する。なお、初期の設定で付加フィルタ18−1がX線の照射領域XS上に配置されているので、モータ44は回転せず、そのまま付加フィルタ18−1はX線の照射領域XS上に配置される。X線条件変更部42も付加フィルタ18−1に応じたX線発生部14のX線条件の設定を維持する。この状態で、システム制御部17は、X線管球15からX線を発生させ、被検体5の画像データを取得する。
一方、フィルタ選択制御部41は、ステップ#6での判断の結果、検査情報の中から被検体5の検査部位が画質優先の部位でなければ、ステップ#8に移り、システム情報源40からX線発生部7以外のR/F装置におけるシステム情報、例えばR/F装置に対して事前に設定する情報、X線グリッドの種類の情報、X線検出部8に関する情報として例えばX線検出部8の使用時間、X線検出部8の電源を投入してからの経過時間、モニタ32の使用時間等を受け取る。
又、フィルタ選択制御部41は、システム情報として高電圧発生部14、例えばX線球管15の熱容量等のX線球管15の状態を示す情報、X線球管15から今後X線を発生可能な有効期間の情報、さらには高電圧発生部14の種類、X線球管15の種類の情報を高電圧発生部14から受け取る。
次に、フィルタ選択制御部41は、ステップ#9において、システム情報の中から現在における付加フィルタ18−4を用いたときのX線球管15の熱容量と検査情報の中から被検体5の今後の撮影予定の情報とに基づいて予定するX線球管15の熱容量を求め、このX線球管15の熱容量が定格の熱容量を越えるか否かを判断する。この判断の結果、予定するX線球管15の熱容量が定格の熱容量を越えなければ、フィルタ選択制御部41は、ステップ#10に移って被曝低減効果が最も大きい付加フィルタ18−4を選択する。すなわち、フィルタ選択制御部41は、被曝低減効果が最も大きい付加フィルタ18−4であれば、X線球管15から発生するX線の強度が高くてもX線球管15の熱容量が定格の熱容量を越えないものとして判断する。
一方、X線球管15の熱容量が定格の熱容量を越えると判断すると、フィルタ選択制御部41は、ステップ#11に移り、被曝低減効果が最も大きい付加フィルタ18−4よりも被曝低減効果が1ランク低い付加フィルタ18−3を選択する。この付加フィルタ18−3が選択されると、X線球管15から発生するX線の強度は、付加フィルタ18−4を用いた場合よりも低くなる。
再び、フィルタ選択制御部41は、ステップ#9に戻り、システム情報の中から付加フィルタ18−3を用いたときのX線球管15の熱容量と検査情報の中から被検体5の今後の撮影予定の情報とに基づいて予定するX線球管15の熱容量を求め、このX線球管15の熱容量が定格の熱容量を越えるか否かを判断する。
又、フィルタ選択制御部41は、システム情報として高電圧発生部14、例えばX線球管15の熱容量等のX線球管15の状態を示す情報、X線球管15から今後X線を発生可能な有効期間の情報、さらには高電圧発生部14の種類、X線球管15の種類の情報を高電圧発生部14から受け取る。
次に、フィルタ選択制御部41は、ステップ#9において、システム情報の中から現在における付加フィルタ18−4を用いたときのX線球管15の熱容量と検査情報の中から被検体5の今後の撮影予定の情報とに基づいて予定するX線球管15の熱容量を求め、このX線球管15の熱容量が定格の熱容量を越えるか否かを判断する。この判断の結果、予定するX線球管15の熱容量が定格の熱容量を越えなければ、フィルタ選択制御部41は、ステップ#10に移って被曝低減効果が最も大きい付加フィルタ18−4を選択する。すなわち、フィルタ選択制御部41は、被曝低減効果が最も大きい付加フィルタ18−4であれば、X線球管15から発生するX線の強度が高くてもX線球管15の熱容量が定格の熱容量を越えないものとして判断する。
一方、X線球管15の熱容量が定格の熱容量を越えると判断すると、フィルタ選択制御部41は、ステップ#11に移り、被曝低減効果が最も大きい付加フィルタ18−4よりも被曝低減効果が1ランク低い付加フィルタ18−3を選択する。この付加フィルタ18−3が選択されると、X線球管15から発生するX線の強度は、付加フィルタ18−4を用いた場合よりも低くなる。
再び、フィルタ選択制御部41は、ステップ#9に戻り、システム情報の中から付加フィルタ18−3を用いたときのX線球管15の熱容量と検査情報の中から被検体5の今後の撮影予定の情報とに基づいて予定するX線球管15の熱容量を求め、このX線球管15の熱容量が定格の熱容量を越えるか否かを判断する。
このようにフィルタ選択制御部41は、各ステップ#9、#11を繰り返し実行し、X線球管15の熱容量が定格の熱容量を越えない付加フィルタ18−n(n=1、2、3、4)を選択する。この後、システム制御部17は、上記同様に、X線管球15からX線を発生させ、被検体5の画像データを取得する。
このように上記第1の実施の形態によれば、患者情報、検査情報、環境情報又はシステム情報のうち少なくとも2つの情報の組み合わせに基づいて被検体5に対して所定のX線被曝量となる付加フィルタ18−1、18−2、18−3又は18−4を選択するので、医師又は放射線技師による付加フィルタ18の選択の作業をせずに、被検体5に対して最適なX線被曝量に低減できる付加フィルタ18−1、〜18−2、18−3又は18−4を自動的に選択できる。
これにより、医師又は放射線技師による付加フィルタ18−1、〜18−2、18−3又は18−4の選択を忘れることが無くなり、これら付加フィルタ18−1、〜18−2、18−3又は18−4を選択するための思慮等の煩わしさを無くすことができる。又、医師又は放射線技師による付加フィルタ18−1、18−2、18−3又は18−4の選択の個人差を無くすことができる。この結果、被検体5の検査を中断することなく、被検体5に対して最適なX線被曝量に低減できると共に、最適なコントラストを有する画質の画像データを確保できる。
これにより、医師又は放射線技師による付加フィルタ18−1、〜18−2、18−3又は18−4の選択を忘れることが無くなり、これら付加フィルタ18−1、〜18−2、18−3又は18−4を選択するための思慮等の煩わしさを無くすことができる。又、医師又は放射線技師による付加フィルタ18−1、18−2、18−3又は18−4の選択の個人差を無くすことができる。この結果、被検体5の検査を中断することなく、被検体5に対して最適なX線被曝量に低減できると共に、最適なコントラストを有する画質の画像データを確保できる。
患者情報、検査情報、環境情報又はシステム情報のうち患者情報と検査情報とは、それぞれHIS又はRISからネットワークを通して取得でき、環境情報は、例えば平面検出器19の近傍に設置された温度センサ39からの検出信号から取得でき、システム情報は、X線検出部8や高電圧発生部14から取得でき、各情報取得のための新たな手段を構築する必要がない。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、上記第1の実施の形態と相違する部分について説明する。
図7はシステム制御部17の特徴部分のブロック構成図を示す。このシステム制御部17は、フィルタ選択制御部50とX線条件変更部51とを有する。フィルタ選択制御部50は、患者情報と検査情報とシステム情報と環境情報とのうち少なくとも1つの情報から当該情報の重要度に応じたポイントを算出し、このポイントに応じたX線被曝量となる付加フィルタ18−1、18−2、18−3又は18−4を選択する。
具体的にフィルタ選択制御部50には、第1のテーブル52と第2のテーブル53とが接続されている。フィルタ選択制御部50は、例えば第1のテーブル52上においてポイントを算出する。図8は第1のテーブル52の一例の模式図を示す。この第1のテーブル52には、項目として患者情報のうち例えば年齢、被曝経歴が記述され、検査情報のうち例えば検査部位、この検査での予想被曝線量が記述され、システム情報のうち例えば管球熱容量の余裕が記述され、環境情報のうち例えば検出器の温度が記述されている。なお、第1のテーブル52の項目に記述される情報は、患者情報、検査情報、システム情報、環境情報からそれぞれ各情報を検査に応じて組み合わせて記述することが可能である。
図7はシステム制御部17の特徴部分のブロック構成図を示す。このシステム制御部17は、フィルタ選択制御部50とX線条件変更部51とを有する。フィルタ選択制御部50は、患者情報と検査情報とシステム情報と環境情報とのうち少なくとも1つの情報から当該情報の重要度に応じたポイントを算出し、このポイントに応じたX線被曝量となる付加フィルタ18−1、18−2、18−3又は18−4を選択する。
具体的にフィルタ選択制御部50には、第1のテーブル52と第2のテーブル53とが接続されている。フィルタ選択制御部50は、例えば第1のテーブル52上においてポイントを算出する。図8は第1のテーブル52の一例の模式図を示す。この第1のテーブル52には、項目として患者情報のうち例えば年齢、被曝経歴が記述され、検査情報のうち例えば検査部位、この検査での予想被曝線量が記述され、システム情報のうち例えば管球熱容量の余裕が記述され、環境情報のうち例えば検出器の温度が記述されている。なお、第1のテーブル52の項目に記述される情報は、患者情報、検査情報、システム情報、環境情報からそれぞれ各情報を検査に応じて組み合わせて記述することが可能である。
割合の項目には、患者情報、検査情報、システム情報、環境情報の各情報の重要度の割合が記述されている。例えば患者情報のうち年齢では、例えば30%が記述されている。
ポイントは、例えば「5」「4」…「0」の5段階で記述されている。例えば、年齢であれば、3歳以下に5ポイント、12歳以下に3ポイント、18歳以下に1ポイント等である。
従って、フィルタ選択制御部50は、患者情報の年齢が例えば12歳以下であれば、3ポイントを取得し、かつ年齢に対する割合が30%であるので、3ポイントと30%(=0.03)とを乗算して年齢に対するポイントの小計0.9を算出する。以下、フィルタ選択制御部50は、被曝経歴、検査部位、この検査での予想被曝線量、管球熱容量の余裕、検出器の温度の各情報に対しても同様に各ポイントの各小計を算出し、これら小計を合計して最終的なポイントを算出する。
ポイントは、例えば「5」「4」…「0」の5段階で記述されている。例えば、年齢であれば、3歳以下に5ポイント、12歳以下に3ポイント、18歳以下に1ポイント等である。
従って、フィルタ選択制御部50は、患者情報の年齢が例えば12歳以下であれば、3ポイントを取得し、かつ年齢に対する割合が30%であるので、3ポイントと30%(=0.03)とを乗算して年齢に対するポイントの小計0.9を算出する。以下、フィルタ選択制御部50は、被曝経歴、検査部位、この検査での予想被曝線量、管球熱容量の余裕、検出器の温度の各情報に対しても同様に各ポイントの各小計を算出し、これら小計を合計して最終的なポイントを算出する。
第2のテーブル53には、ポイントに対する選択すべき各付加フィルタ18−1、18−2、18−3、18−4が記述されている。図9は第2のテーブル53の模式図を示す。この第2のテーブル53には、ポイントに応じて各付加フィルタ18−1、18−2、18−3、18−4が記述されている。例えばポイントが3≦ポイントであれば、付加フィルタ18−4が記述されている。
従って、フィルタ選択制御部50は、算出したポイントに対応する付加フィルタ18−1、18−2、18−3又は18−4を第2のテーブル53から選択する。
従って、フィルタ選択制御部50は、算出したポイントに対応する付加フィルタ18−1、18−2、18−3又は18−4を第2のテーブル53から選択する。
ここで、患者情報、検査情報、環境情報及びシステム情報の各入力例とポイントの振り方の一例について説明する。
患者情報は、年齢、妊娠可能性、体厚、過去の被曝線量などを有する。年齢は、例えばHIS、RISから取得、又は患者による入力により取得される。年齢のポイントの振り方は、例えば幼児、小児、青年、成人などで分ける。幼児及び小児に対しては、被曝低減効果の高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
妊娠可能性は、例えばHIS、RISから取得又は患者による性別、年齢の入力により取得される。妊娠可能性のポイントの振り方は、例えば女性で年齢16〜45歳まで可能性有りとする。妊娠の可能性がある場合は、特に被曝低減効果の高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
体厚は、例えばHISから身長、体重の情報を取得する。体厚のポイントの振り方は、身長、体重から体形(体厚)を推測する。体厚が特に厚い場合には、管電圧(kV)が高くなり、コントラストが低下しやくすく、X線出力が大きくなるので、高コントラスト、低出力の付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
過去の被曝線量は、例えばHISから今までの被曝経歴から取得する。HISから被曝経歴として過去の画像データを取得する。過去の画像データから被検体5における撮影部位及びその枚数が分かる。撮影部位が特定されると、当該撮影部位の撮影時の管電圧、管電流、照射時間などからX線線量を算出し、このX線線量に枚数を乗算することで、被曝線量が算出される。過去の被曝線量のポイントの振り方は、過去の被曝線量、例えば1年前からの被曝線量を算出し、この被曝線量が所定の被曝線量よりも多い場合、被曝低減効果の高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
検査情報は、例えば検査部位、造影剤の種類濃度、これからの被曝線量、その日の撮影予定などを有する。検査部位は、例えばRISから取得する。RISには、被検体5における撮影部位に対する撮影の方法に関する情報を有する。検査部位のポイントの振り方は、放射線に対する感受性の高い部位が撮影範囲に含まれている場合、被曝低減効果の高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
造影剤の種類濃度は、例えばRISから取得される。造影剤の種類濃度のポイントの振り方は、次のように行う。造影剤の種類、濃度によってそれぞれ被検体5の画像のコントラストが変化する。例えば被曝低減効果が最も小さい付加フィルタ18−1から最も高い付加フィルタ18−4に変更すると、被検体5の画像のコントラストが低下する。従って、造影剤のコントラストか薄い場合、高いコントラストとなる例えば付加フィルタ18−1を選択するようにポイントを設定する。
これからの被曝線量は、例えばRISから取得する。RISには、被検体5における撮影部位及びその枚数が記憶されている。これら撮影部位及びその枚数から被検体5に対する被曝線量の予測が可能である。これからの被曝線量のポイントの振り方は、これからの被曝線量が多い場合、被曝低減効果の高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
その日の撮影予定は、例えばRISから取得、又は患者による入力により取得される。なお、当該患者に対する撮影以降の撮影予定からその撮影部位、撮影枚数を把握し、X線球管15に対する付加を算出する。その日の撮影予定のポイントの振り方は、X線球管15の負荷が所定よりも高い場合、X線出力が低くすむ付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
環境情報は、平面検出器19の近傍の温度、平面検出器19の近傍の湿度を有する。平面検出器19の近傍の温度は、温度センサ39から出力される温度検出信号から取得する。平面検出器19の近傍の温度のポイントの振り方は、平面検出器19の近傍の温度が高いとき、画像のコントラストが高くなる付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
平面検出器19の近傍の湿度は、平面検出器19の近傍に配置された湿度センサから出力される湿度検出信号から取得する。湿度センサは、温度センサ39とほぼ同一位置に設けられる。平面検出器19の近傍の湿度のポイントの振り方は、平面検出器19の近傍の湿度が高いとき、画像のコントラストが高くなる付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
システム情報は、X線管種類、X線管球15の熱容量のマージン(今後、どれくらいのX線を発生可能か)、平面検出器19等の検出器の種類、グリッドの種類、平面検出器19等の検出器の使用時間、平面検出器19等の検出器の電源オン時間、モニタ32の使用時間などを有する。
X線管種類は、R/F装置の据付時にシステム情報の1つとして設定される。X線管種類のポイントの振り方は、X線管球15の熱容量が高い場合、被曝低減効果の高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
X線管球15の熱容量のマージンは、高電圧発生部14からX線球管15の状態やX線球管15からX線を発生する可能な残りの回数又は期間等の情報を高電圧発生部14から受け取り、これら情報に基づいて求める。X線管球15の熱容量のマージンのポイントの振り方は、X線管球15の熱容量のマージンが無くなってきたら、X線球管15から発生するX線の出力が低い場合に対応する付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
検出器の種類は、R/F装置の据付時にシステム情報の1つとして設定される。検出器の種類のポイントの振り方は、平面検出器19等の検出器の種類によって画像のコントラストが変化する可能性を有する。コントラストが低い検出器を用いる場合、コントラストが高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
グリッドの種類は、グリッドを入れると、どのグリッドであるかを認識可能なシステムを実現することで取得する。グリッドの認識システムは、例えばグリッドに付すバーコードと、そのバーコードリーダとで実現可能である。グリッドの種類のポイントの振り方は、コントラスト改善度が低いグリッドの場合、コントラストが高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
検出器の使用時間は、平面検出器19等の検出器又はシステムのタイマなどから取得する。平面検出器19等の検出器を長時間使用すると、各種ノイズで画像が観察しずらくなる。しかるに、検出器の使用時間のポイントの振り方は、平面検出器19等の検出器を長時間使用すると、コントラストが高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
検出器の電源オン時間は、平面検出器19等の検出器又はシステムのタイマなどから取得する。平面検出器19等の検出器を長時間使用すると、各種ノイズで画像が観察しずらくなる。しかるに、検出器の電源オン時間のポイントの振り方は、平面検出器19等の検出器を長時間使用すると、コントラストが高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
モニタ32の使用時間は、モニタ32又はシステムのタイマなどから取得する。モニタ32を長時間使用すると、各種ノイズで画像が観察しずらくなる。しかるに、モニタ32の使用時間のポイントの振り方は、モニタ32を長時間使用すると、コントラストが高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
X線条件変更部51は、フィルタ選択制御部50により選択された付加フィルタ18−1、18−2、18−3又は18−4に応じてX線発生部7のX線条件を変更する。このX線条件変更部51には、第3のテーブル54が接続されている。図10は第3のテーブル54の模式図を示す。この第3のテーブル54には、各付加フィルタ18−1〜18−4に対する各X線条件が記述されている。例えば付加フィルタ18−1のX線条件は、管電圧に対して±0kV、管電流に対して±0mA、X線の照射時間に対して±0msであり、付加フィルタ18−2のX線条件は、管電圧に対して±0kV、管電流に対して付加フィルタ18−1よりも予め設定された電流値だけ2段階アップ、X線の照射時間に対して付加フィルタ18−1よりも予め設定された時間だけ1段階アップすることが記述されている。なお、X線の照射時間は、フォトタイマの場合、バックアップタイムとなる。フォトタイマは、自動露出制御を行うためにX線エネルギを電気エネルギに変換してX線管球15のX線条件を自動制御する装置である。この自動制御装置は、X線の照射時間を制御するものが多い。バックアップタイムは、フォトタイマが故障した場合に備え、当該X線の照射時間だけ照射されると、強制的に照射を停止する時間である。
患者情報は、年齢、妊娠可能性、体厚、過去の被曝線量などを有する。年齢は、例えばHIS、RISから取得、又は患者による入力により取得される。年齢のポイントの振り方は、例えば幼児、小児、青年、成人などで分ける。幼児及び小児に対しては、被曝低減効果の高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
妊娠可能性は、例えばHIS、RISから取得又は患者による性別、年齢の入力により取得される。妊娠可能性のポイントの振り方は、例えば女性で年齢16〜45歳まで可能性有りとする。妊娠の可能性がある場合は、特に被曝低減効果の高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
体厚は、例えばHISから身長、体重の情報を取得する。体厚のポイントの振り方は、身長、体重から体形(体厚)を推測する。体厚が特に厚い場合には、管電圧(kV)が高くなり、コントラストが低下しやくすく、X線出力が大きくなるので、高コントラスト、低出力の付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
過去の被曝線量は、例えばHISから今までの被曝経歴から取得する。HISから被曝経歴として過去の画像データを取得する。過去の画像データから被検体5における撮影部位及びその枚数が分かる。撮影部位が特定されると、当該撮影部位の撮影時の管電圧、管電流、照射時間などからX線線量を算出し、このX線線量に枚数を乗算することで、被曝線量が算出される。過去の被曝線量のポイントの振り方は、過去の被曝線量、例えば1年前からの被曝線量を算出し、この被曝線量が所定の被曝線量よりも多い場合、被曝低減効果の高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
検査情報は、例えば検査部位、造影剤の種類濃度、これからの被曝線量、その日の撮影予定などを有する。検査部位は、例えばRISから取得する。RISには、被検体5における撮影部位に対する撮影の方法に関する情報を有する。検査部位のポイントの振り方は、放射線に対する感受性の高い部位が撮影範囲に含まれている場合、被曝低減効果の高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
造影剤の種類濃度は、例えばRISから取得される。造影剤の種類濃度のポイントの振り方は、次のように行う。造影剤の種類、濃度によってそれぞれ被検体5の画像のコントラストが変化する。例えば被曝低減効果が最も小さい付加フィルタ18−1から最も高い付加フィルタ18−4に変更すると、被検体5の画像のコントラストが低下する。従って、造影剤のコントラストか薄い場合、高いコントラストとなる例えば付加フィルタ18−1を選択するようにポイントを設定する。
これからの被曝線量は、例えばRISから取得する。RISには、被検体5における撮影部位及びその枚数が記憶されている。これら撮影部位及びその枚数から被検体5に対する被曝線量の予測が可能である。これからの被曝線量のポイントの振り方は、これからの被曝線量が多い場合、被曝低減効果の高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
その日の撮影予定は、例えばRISから取得、又は患者による入力により取得される。なお、当該患者に対する撮影以降の撮影予定からその撮影部位、撮影枚数を把握し、X線球管15に対する付加を算出する。その日の撮影予定のポイントの振り方は、X線球管15の負荷が所定よりも高い場合、X線出力が低くすむ付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
環境情報は、平面検出器19の近傍の温度、平面検出器19の近傍の湿度を有する。平面検出器19の近傍の温度は、温度センサ39から出力される温度検出信号から取得する。平面検出器19の近傍の温度のポイントの振り方は、平面検出器19の近傍の温度が高いとき、画像のコントラストが高くなる付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
平面検出器19の近傍の湿度は、平面検出器19の近傍に配置された湿度センサから出力される湿度検出信号から取得する。湿度センサは、温度センサ39とほぼ同一位置に設けられる。平面検出器19の近傍の湿度のポイントの振り方は、平面検出器19の近傍の湿度が高いとき、画像のコントラストが高くなる付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
システム情報は、X線管種類、X線管球15の熱容量のマージン(今後、どれくらいのX線を発生可能か)、平面検出器19等の検出器の種類、グリッドの種類、平面検出器19等の検出器の使用時間、平面検出器19等の検出器の電源オン時間、モニタ32の使用時間などを有する。
X線管種類は、R/F装置の据付時にシステム情報の1つとして設定される。X線管種類のポイントの振り方は、X線管球15の熱容量が高い場合、被曝低減効果の高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
X線管球15の熱容量のマージンは、高電圧発生部14からX線球管15の状態やX線球管15からX線を発生する可能な残りの回数又は期間等の情報を高電圧発生部14から受け取り、これら情報に基づいて求める。X線管球15の熱容量のマージンのポイントの振り方は、X線管球15の熱容量のマージンが無くなってきたら、X線球管15から発生するX線の出力が低い場合に対応する付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
検出器の種類は、R/F装置の据付時にシステム情報の1つとして設定される。検出器の種類のポイントの振り方は、平面検出器19等の検出器の種類によって画像のコントラストが変化する可能性を有する。コントラストが低い検出器を用いる場合、コントラストが高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
グリッドの種類は、グリッドを入れると、どのグリッドであるかを認識可能なシステムを実現することで取得する。グリッドの認識システムは、例えばグリッドに付すバーコードと、そのバーコードリーダとで実現可能である。グリッドの種類のポイントの振り方は、コントラスト改善度が低いグリッドの場合、コントラストが高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
検出器の使用時間は、平面検出器19等の検出器又はシステムのタイマなどから取得する。平面検出器19等の検出器を長時間使用すると、各種ノイズで画像が観察しずらくなる。しかるに、検出器の使用時間のポイントの振り方は、平面検出器19等の検出器を長時間使用すると、コントラストが高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
検出器の電源オン時間は、平面検出器19等の検出器又はシステムのタイマなどから取得する。平面検出器19等の検出器を長時間使用すると、各種ノイズで画像が観察しずらくなる。しかるに、検出器の電源オン時間のポイントの振り方は、平面検出器19等の検出器を長時間使用すると、コントラストが高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
モニタ32の使用時間は、モニタ32又はシステムのタイマなどから取得する。モニタ32を長時間使用すると、各種ノイズで画像が観察しずらくなる。しかるに、モニタ32の使用時間のポイントの振り方は、モニタ32を長時間使用すると、コントラストが高い付加フィルタを選択するようにポイントを設定する。
X線条件変更部51は、フィルタ選択制御部50により選択された付加フィルタ18−1、18−2、18−3又は18−4に応じてX線発生部7のX線条件を変更する。このX線条件変更部51には、第3のテーブル54が接続されている。図10は第3のテーブル54の模式図を示す。この第3のテーブル54には、各付加フィルタ18−1〜18−4に対する各X線条件が記述されている。例えば付加フィルタ18−1のX線条件は、管電圧に対して±0kV、管電流に対して±0mA、X線の照射時間に対して±0msであり、付加フィルタ18−2のX線条件は、管電圧に対して±0kV、管電流に対して付加フィルタ18−1よりも予め設定された電流値だけ2段階アップ、X線の照射時間に対して付加フィルタ18−1よりも予め設定された時間だけ1段階アップすることが記述されている。なお、X線の照射時間は、フォトタイマの場合、バックアップタイムとなる。フォトタイマは、自動露出制御を行うためにX線エネルギを電気エネルギに変換してX線管球15のX線条件を自動制御する装置である。この自動制御装置は、X線の照射時間を制御するものが多い。バックアップタイムは、フォトタイマが故障した場合に備え、当該X線の照射時間だけ照射されると、強制的に照射を停止する時間である。
従って、X線条件変更部51は、フィルタ選択制御部50により例えば付加フィルタ18−2が選択されると、第3のテーブル54から付加フィルタ18−2に応じたX線条件を読み出し、このX線条件(管電圧に対して±0kV、管電流に対して付加フィルタ18−1よりも予め設定された電流値だけ2段階アップ、X線の照射時間に対して付加フィルタ18−1よりも予め設定された時間だけ1段階アップ)にX線発生部7を変更する。
次に、上記の如く構成された装置における付加フィルタの選択動作について図11に示す付加フィルタ選択フローチャートに従って説明する。
先ず、システム制御部17のフィルタ選択制御部50は、ステップ#20において、患者情報源36からネットワーク34を通して患者情報を受け取り、ステップ#21において、検査情報源37からネットワーク34を通して検査情報を受け取る。
次に、フィルタ選択制御部50は、ステップ#22において、環境情報源38から環境情報を受け取り、ステップ#23において、システム情報源40からシステム情報を受け取る。なお、患者情報、検査情報、環境情報及びシステム情報を受け取る順序は、如何なる順序でもよい。
先ず、システム制御部17のフィルタ選択制御部50は、ステップ#20において、患者情報源36からネットワーク34を通して患者情報を受け取り、ステップ#21において、検査情報源37からネットワーク34を通して検査情報を受け取る。
次に、フィルタ選択制御部50は、ステップ#22において、環境情報源38から環境情報を受け取り、ステップ#23において、システム情報源40からシステム情報を受け取る。なお、患者情報、検査情報、環境情報及びシステム情報を受け取る順序は、如何なる順序でもよい。
次に、フィルタ選択制御部50は、ステップ#24において、患者情報、検査情報、環境情報及びシステム情報からポイントを算出する。例えば、フィルタ選択制御部50は、図8に示すように患者情報の年齢が例えば12歳以下であれば、3ポイントを取得し、かつ年齢に対する割合が30%であるので、3ポイントと30%(=0.03)とを乗算して年齢に対するポイントの小計0.9を算出する。以下同様に、フィルタ選択制御部50は、被曝経歴、検査部位、この検査での予想被曝線量、管球熱容量の余裕、検出器の温度の各情報に対する各ポイントの各小計を算出し、これら小計を合計して最終的なポイントを算出する。ここでは、最終的なポイントは、2.05である。
次に、フィルタ選択制御部50は、ステップ#25において、最終的なポイント、例えば2.05から図9に示す第2のテーブル53を用いて付加フィルタ18−n(n=1、2、3、4)を選択する。最終的なポイント2.05は、第2のテーブル53から2≦ポイント<3に入るので、フィルタ選択制御部50は、付加フィルタ18−3を選択する。
次に、X線条件変更部51は、ステップ#26において、フィルタ選択制御部50により選択された付加フィルタ18、ここでは付加フィルタ18−2に応じてX線発生部7のX線条件を変更する。すなわち、X線条件変更部51は、第3のテーブル54から付加フィルタ18−2に応じたX線条件を読み出し、このX線条件、例えば管電圧に対して±0kV、管電流mAに対して付加フィルタ18−1よりも予め設定された電流値だけ2段階アップ、X線の照射時間msに対して付加フィルタ18−1よりも予め設定された時間だけ1段階アップにX線発生部7を変更する。
この状態で、システム制御部17は、上記同様に、X線管球15からX線を発生させ、被検体5の画像データを取得する。
次に、X線条件変更部51は、ステップ#26において、フィルタ選択制御部50により選択された付加フィルタ18、ここでは付加フィルタ18−2に応じてX線発生部7のX線条件を変更する。すなわち、X線条件変更部51は、第3のテーブル54から付加フィルタ18−2に応じたX線条件を読み出し、このX線条件、例えば管電圧に対して±0kV、管電流mAに対して付加フィルタ18−1よりも予め設定された電流値だけ2段階アップ、X線の照射時間msに対して付加フィルタ18−1よりも予め設定された時間だけ1段階アップにX線発生部7を変更する。
この状態で、システム制御部17は、上記同様に、X線管球15からX線を発生させ、被検体5の画像データを取得する。
このように上記第2の実施の形態によれば、患者情報、検査情報、システム情報又は環境情報のうち少なくとも1つの情報から当該情報の重要度に応じたポイントを算出し、このポイントに応じたX線被曝量となる付加フィルタ18−1、18−2、18−3又は18−4を選択し、この選択された付加フィルタ18−1、18−2、18−3又は18−4に応じてX線発生部7のX線条件を変更する。これにより、上記第1の実施の形態と同様の効果、すなわち医師又は放射線技師による付加フィルタ18の選択の作業をせずに、被検体5に対して最適なX線被曝量に低減できる付加フィルタ18−1、18−2、18−3又は18−4を自動的に選択できるという効果を奏することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、上記第1の実施の形態と相違する部分について説明する。
図12は付加フィルタ60及びシステム制御部17の特徴部分のブロック構成図を示す。付加フィルタ60は、厚さを連続して調整可能である。この付加フィルタ60は、例えば楔形形状を有する一対のフィルタ61、62からなる。一方のフィルタ61は、矢印A方向に移動可能であると共に、他方のフィルタ62は、一方のフィルタ61の移動方向である矢印A方向に対して向かい合う矢印B方向に移動可能である。これらフィルタ61、62の互いに向かい合う各方向A、Bへの移動により付加フィルタ60の厚さは、連続して変化する。
駆動部63は、一方のフィルタ61を矢印A方向に移動させると共に、他方のフィルタ62を矢印B方向に移動させる。
なお、厚さを連続して調整可能とする付加フィルタ60は、他の手段、例えば楔形形状を有するフィルタと渦巻き形状を有するフィルタとを組み合わせた構成、又は容器内に例えば水銀等の液体金属を注入し、容器内の液体金属の液面高さの変化によって厚さを調整可能とする構成としてもよい。
図12は付加フィルタ60及びシステム制御部17の特徴部分のブロック構成図を示す。付加フィルタ60は、厚さを連続して調整可能である。この付加フィルタ60は、例えば楔形形状を有する一対のフィルタ61、62からなる。一方のフィルタ61は、矢印A方向に移動可能であると共に、他方のフィルタ62は、一方のフィルタ61の移動方向である矢印A方向に対して向かい合う矢印B方向に移動可能である。これらフィルタ61、62の互いに向かい合う各方向A、Bへの移動により付加フィルタ60の厚さは、連続して変化する。
駆動部63は、一方のフィルタ61を矢印A方向に移動させると共に、他方のフィルタ62を矢印B方向に移動させる。
なお、厚さを連続して調整可能とする付加フィルタ60は、他の手段、例えば楔形形状を有するフィルタと渦巻き形状を有するフィルタとを組み合わせた構成、又は容器内に例えば水銀等の液体金属を注入し、容器内の液体金属の液面高さの変化によって厚さを調整可能とする構成としてもよい。
システム制御部17は、フィルタ選択制御部64とX線条件変更部65とを有する。フィルタ選択制御部64は、患者情報、検査情報、システム情報又は環境情報のうち少なくとも1つの情報から当該情報の重要度に応じたポイントを算出し、このポイントに応じたX線被曝量の低減量に応じて付加フィルタ60の厚さを制御する。システム制御部17は、次式により付加フィルタ60の厚さtを算出する。
t=a・P+b …(1)
a、bは定数であり、Pはポイントである。
X線条件変更部65は、フィルタ選択制御部50により制御された付加フィルタ60の厚さtに応じてX線発生部7のX線条件を変更する。このX線条件変更部65には、図13に示す第4のテーブル66が接続されている。この第4のテーブル66には、各ポイントに対する各X線条件が記述されている。例えばポイントが1以下(0≦ポイント<1)であれば、X線条件は、管電圧に対して±0kV、管電流に対して±0mA、X線の照射時間に対して±0msである。
t=a・P+b …(1)
a、bは定数であり、Pはポイントである。
X線条件変更部65は、フィルタ選択制御部50により制御された付加フィルタ60の厚さtに応じてX線発生部7のX線条件を変更する。このX線条件変更部65には、図13に示す第4のテーブル66が接続されている。この第4のテーブル66には、各ポイントに対する各X線条件が記述されている。例えばポイントが1以下(0≦ポイント<1)であれば、X線条件は、管電圧に対して±0kV、管電流に対して±0mA、X線の照射時間に対して±0msである。
次に、上記の如く構成された装置における付加フィルタの選択動作について説明する。
先ず、システム制御部17のフィルタ選択制御部64は、上記第2の実施の形態と同様に、ネットワーク34を通して患者情報、検査情報を受け取る。又、フィルタ選択制御部64は、環境情報源38から環境情報を受け取り、システム情報源40からシステム情報を受け取る。
先ず、システム制御部17のフィルタ選択制御部64は、上記第2の実施の形態と同様に、ネットワーク34を通して患者情報、検査情報を受け取る。又、フィルタ選択制御部64は、環境情報源38から環境情報を受け取り、システム情報源40からシステム情報を受け取る。
次に、フィルタ選択制御部64は、上記第2の実施の形態と同様に、患者情報、検査情報、環境情報及びシステム情報から図8に示す第1のテーブル52を用いてポイントPを算出する。例えば、上記第2の実施の形態と同様に最終的なポイントP(=2.05)を算出する。
次に、フィルタ選択制御部64は、算出したポイントP(=2.05)を用い、上記式(1)からX線被曝量の低減量に応じて付加フィルタ60の厚さtを算出し、この付加フィルタ60の厚さtに調整するための制御信号を駆動部63に送出する。
次に、フィルタ選択制御部64は、算出したポイントP(=2.05)を用い、上記式(1)からX線被曝量の低減量に応じて付加フィルタ60の厚さtを算出し、この付加フィルタ60の厚さtに調整するための制御信号を駆動部63に送出する。
この駆動部63は、フィルタ選択制御部64からの制御信号に従い、付加フィルタ60における一方のフィルタ61を矢印A方向に移動させると共に、他方のフィルタ62を矢印B方向に移動させる。これにより、付加フィルタ60は、厚さtに調整される。
一方、X線条件変更部65は、フィルタ選択制御部50により制御された付加フィルタ60の厚さtに応じてX線発生部7のX線条件を変更する。例えば、X線条件変更部51は、第4のテーブル66からP(=2.05)に応じたX線条件を読み出し、このX線条件、例えば管電圧に対して±0kV、管電流mAに対して(0≦ポイント<1)よりも予め設定された電流値だけ2段階アップ、X線の照射時間msに対して(0≦ポイント<1)よりも予め設定された時間だけ2段階アップにX線発生部7を変更する。
このように上記第3の実施の形態によれば、厚さを連続して調整可能である付加フィルタ600用い、患者情報、検査情報、システム情報又は環境情報のうち少なくとも1つの情報から当該情報の重要度に応じたポイントを算出し、このポイントに応じたX線被曝量の低減量に応じて付加フィルタ60の厚さを制御し、付加フィルタ60の厚さtに応じてX線発生部7のX線条件を変更する。これにより、上記第1の実施の形態と同様の効果、すなわち医師又は放射線技師による付加フィルタ18の選択の作業をせずに、被検体5に対して最適なX線被曝量に低減できる付加フィルタ18−1、18−2、18−3又は18−4を自動的に選択できるという効果を奏することができる。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、次のように変形してもよい。
上記各実施の形態では、X線装置としてのR/F装置に用いた場合について説明したが、これに限らず、付加フィルタ18を用いる装置の全てに適用可能である。例えば、医用装置であれば、一般のX線撮影装置又はアンギオ装置にも適用できる。一般のX線撮影装置は、主に肺野や骨格の撮影等に使用する。アンギオ装置は、血管、心臓等の循環器系の撮影、治療を目的に使用する。
患者情報、検査情報、環境情報及びシステム情報は、それぞれ被検体5の年齢、性別、検査部位等の複数の情報を有しているが、全ての情報を用いて付加フィルタ18−1、18−2、18−3又は18−4を選択してもよいし、いずれか1つの情報によって選択してもよい。即ち、上記実施例では、フィルタ選択制御部41は、患者情報、検査情報、環境情報、システム情報のうちの少なくとも2つの情報の組み合わせに基づいて付加フィルタを選択していたが、1つの情報に基づいて、付加フィルタを切り換え制御するようにしても同様の効果を得ることができる。
上記各実施の形態では、X線装置としてのR/F装置に用いた場合について説明したが、これに限らず、付加フィルタ18を用いる装置の全てに適用可能である。例えば、医用装置であれば、一般のX線撮影装置又はアンギオ装置にも適用できる。一般のX線撮影装置は、主に肺野や骨格の撮影等に使用する。アンギオ装置は、血管、心臓等の循環器系の撮影、治療を目的に使用する。
患者情報、検査情報、環境情報及びシステム情報は、それぞれ被検体5の年齢、性別、検査部位等の複数の情報を有しているが、全ての情報を用いて付加フィルタ18−1、18−2、18−3又は18−4を選択してもよいし、いずれか1つの情報によって選択してもよい。即ち、上記実施例では、フィルタ選択制御部41は、患者情報、検査情報、環境情報、システム情報のうちの少なくとも2つの情報の組み合わせに基づいて付加フィルタを選択していたが、1つの情報に基づいて、付加フィルタを切り換え制御するようにしても同様の効果を得ることができる。
1:撮影台、2:スライダ、3:支持体、4:寝台、5:被検体、6:保持アーム、7:X線発生部、8:X線検出器、10:機構部、11:保持アーム移動機構、12:寝台移動機構、13:機構制御部、14:高電圧発生部、15:X線球管、16:X線絞り部、17:システム制御部、18:付加フィルタ、19:平面検出器、20:画像データ生成部、21:ゲートドライバ、22:電荷・電圧変換器、23:A/D変換器、24:パラレル・シリアル変換器、25:画像演算記憶部、26:画像データ記憶装置、27:画像演算回路、28:表示部、29:表示用画像メモリ、30:D/A変換器、31:表示回路、32:モニタ、33:操作部、34:ローカルエリアネットワーク(LAN)、35:病院情報システム(HIS)、36:患者情報源、37:検査情報源、38:環境情報源、39:温度センサ、40:システム情報源、41:フィルタ選択制御部、42:X線条件変更部、43:付加フィルタ制御部、44:モータ、45:付加フィルタ台、46:絞り羽根、50:フィルタ選択制御部、51:X線条件変更部、52:第1のテーブル、53:第2のテーブル、54:第3のテーブル、60:付加フィルタ、61,62:フィルタ、63:駆動部、64:フィルタ選択制御部、65:X線条件変更部、66:第4のテーブル。
Claims (19)
- X線発生部と被検体との間に配置され、少なくとも前記被検体に対するX線被曝量の低減を行う付加フィルタを選択する付加フィルタ選択装置において、
前記被検体に関する情報に基づいて前記被検体に対して所定の前記X線被曝量となる前記付加フィルタを選択するフィルタ選択制御部、
を具備したことを特徴とする付加フィルタ選択装置。 - X線発生部と被検体との間に配置され、少なくとも前記被検体に対するX線被曝量の低減を行う付加フィルタを選択する付加フィルタ選択装置において、
前記被検体の検査情報に基づいて前記被検体に対して所定の前記X線被曝量となる前記付加フィルタを選択するフィルタ選択制御部、
を具備したことを特徴とする付加フィルタ選択装置。 - X線発生部と被検体との間に配置され、少なくとも前記被検体に対するX線被曝量の低減を行う付加フィルタを選択する付加フィルタ選択装置において、
前記被検体の検査の環境情報に基づいて前記被検体に対して所定の前記X線被曝量となる前記付加フィルタを選択するフィルタ選択制御部、
を具備したことを特徴とする付加フィルタ選択装置。 - X線発生部と被検体との間に配置され、少なくとも前記被検体に対するX線被曝量の低減を行う付加フィルタを選択する付加フィルタ選択装置において、
前記X線発生部から前記X線を発生させ、前記被検体を透過した前記X線を検出して前記被検体のX線画像を取得するシステムの情報に基づいて前記被検体に対して所定の前記X線被曝量となる前記付加フィルタを選択するフィルタ選択制御部、
を具備したことを特徴とする付加フィルタ選択装置。 - X線発生部と被検体との間に配置され、少なくとも前記被検体に対するX線被曝量の低減を行う付加フィルタを選択する付加フィルタ選択装置において、
前記被検体に関する情報と、前記被検体の検査情報と、前記被検体を透過した前記X線を検出する環境情報と、前記X線発生部から前記X線を発生させ、前記被検体を透過した前記X線を検出して前記被検体のX線画像を取得するシステムの情報とのうち少なくとも2つの情報の組み合わせに基づいて前記被検体に対して所定の前記X線被曝量となる前記付加フィルタを選択するフィルタ選択制御部、
を具備したことを特徴とする付加フィルタ選択装置。 - 前記フィルタ選択制御部は、前記被検体に関する情報として少なくとも前記被検体の年齢、性別、身長、体重、被曝情報、前記被検体の被曝の経歴情報のうち1つを有することを特徴とする請求項1又は5記載の付加フィルタ選択装置。
- 前記フィルタ選択制御部は、前記検査情報として少なくとも前記被検体の検査部位、検査方向、画像の撮像枚数、造影剤の濃度のうち1つを有することを特徴とする請求項2又は5記載の付加フィルタ選択装置。
- 前記フィルタ選択制御部は、前記環境情報として少なくとも前記X線を検出するX線検出部の近傍の温度、湿度のうち1つを有することを特徴とする請求項3又は5記載の付加フィルタ選択装置。
- 前記フィルタ選択制御部は、前記システム情報として少なくとも前記システムに事前に設定する情報、X線グリッドに関する情報、前記被検体を透過した前記X線を検出するX線検出部に関する情報のうち1つを有することを特徴とする請求項4又は5記載の付加フィルタ選択装置。
- 前記被検体に関する情報と、前記被検体の検査情報とのうち少なくとも1つの情報を管理する情報管理システムを有し、
前記フィルタ選択制御部は、前記情報管理システムから前記被検体に関する情報と、前記被検体の検査情報とのうち少なくとも1つの情報を取得する、
ことを特徴とする請求項5記載の付加フィルタ選択装置。 - 前記フィルタ選択制御部は、前記被検体に関する情報と前記検査情報と前記環境情報と前記システム情報とのうち少なくとも1つの情報から前記各情報の重要度に応じたポイントを算出し、このポイントに応じた前記X線被曝量となる前記付加フィルタを選択することを特徴とする請求項5記載の付加フィルタ選択装置。
- 前記フィルタ選択制御部により選択された前記付加フィルタに応じて前記X線発生部のX線条件を変更するX線条件変更部、
を有することを特徴とする請求項1記載の付加フィルタ選択装置。 - 前記付加フィルタは、前記X線被曝量の低減量に応じて複数有し、
前記フィルタ選択制御部は、複数の前記付加フィルタから1つの前記付加フィルタを選択する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項記載の付加フィルタ選択装置。 - 前記複数の付加フィルタを保持する保持板と、
この保持板を移動させて前記フィルタ選択制御部により選択された前記付加フィルタを前記X線発生部と前記被検体との間の照射領域に配置する選択配置機構と、
を有することを特徴とする請求項13記載の付加フィルタ選択装置。 - 前記付加フィルタは、厚さを連続して調整可能であり、
前記フィルタ選択制御部は、前記X線被曝量の低減量に応じて前記付加フィルタの厚さに制御する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項記載の付加フィルタ選択装置。 - 前記フィルタ選択制御部は、前記被検体に関する情報と前記被検体の検査情報と前記環境情報と前記システム情報とのうち少なくとも1つの情報から前記各情報の重要度に応じたポイントを算出し、このポイントに基づいて前記付加フィルタの厚さを算出する、
ことを特徴とする請求項15記載の付加フィルタ選択装置。 - 前記フィルタ選択制御部により算出された前記ポイントに応じて前記X線発生部のX線条件を変更するX線条件変更部、
を有することを特徴とする請求項16記載の付加フィルタ選択装置。 - X線を発生するX線発生部と、
前記X線発生部から発生され、被検体を透過した前記X線を検出するX線検出部と、
前記X線検出部から出力される検出信号に基づいて前記被検体の画像を取得する画像処理部と、
請求項1乃至17のうちいずれか1項記載の付加フィルタ選択装置と、
を具備したことを特徴とするX線装置。 - X線を発生するX線発生部と、
前記X線発生部から発生され、被検体を透過した前記X線を検出するX線検出部と、
前記X線発生部と前記被検体との間に配置され、少なくとも前記被検体に対するX線被曝量の低減を行う付加フィルタと、
前記X線検出部から出力される検出信号に基づいて前記被検体の画像を取得する画像処理部と、
前記被検体に関する情報と、前記被検体の検査情報とのうち少なくとも1つの情報を管理する情報管理システムと、
前記被検体に関する情報として前記画像処理部により取得された前記被検体の画像データを記憶する画像データ記憶部と、
前記情報管理システムからネットワークを介して前記被検体に関する情報、前記検査情報のうち少なくとも1つの情報を読み取り、又は前記X線検出部の環境情報、又は前記画像データ記憶部に記憶されている前記画像データから前記被検体のX線被曝量を読み取り、これら情報又は前記X線被曝量のうち少なくとも1つの情報に基づいて前記被検体に対して所定の前記X線被曝量となる前記付加フィルタを選択するシステム制御部と、
を具備したことを特徴とするX線装置。
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