JP6068081B2 - X線コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、X線コンピュータ断層撮影装置に関する。
近年、マルチエネルギー(Multi Energy)、特にデュアルエネルギー(Dual Energy)機能を有するX線コンピュータ断層撮影装置(以下、X線CT装置と表記)が注目されている。
デュアルエネルギー機能を有するX線CT装置では、物質の減弱がX線のエネルギー(管電圧)によって異なることを利用し、高エネルギーのX線のもとで収集した投影データと、低エネルギーのX線のもとで収集した投影データとに基づいて画像が再構成される。
このデュアルエネルギー機能によれば、単一のエネルギーのX線を用いた場合と比較して、減弱係数の違いからより多くの情報を得ることができ、例えば被検体の各組織(例えば、骨、脂肪、軟部組織等)を分離して画像化することが可能となる。
特開2009−028110号公報
上記したデュアルエネルギーのようなマルチエネルギー機能を有するX線CT装置においては、精度の高い画像を得るために、エネルギーが異なる複数のX線の各エネルギー帯を効率的に分離することが望まれている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、複数のX線のエネルギー帯を効率的に分離することが可能なX線コンピュータ断層撮影装置を提供することにある。
実施形態によれば、エネルギーが異なる複数のX線に対応する複数の投影データを収集して画像を再構成するX線コンピュータ断層撮影装置が提供される。
実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、被検体に放射されるX線を発生するX線管と、前記X線管からX線を発生させるために、前記X線管に印加される複数の管電圧を発生する高電圧発生部と、前記高電圧発生部を制御することによって、前記複数の管電圧に応じて前記X線管から発生されるエネルギーが異なる複数のX線を切り替える第1の制御部と、前記X線管と前記被検体との間に配置され、前記複数のX線にそれぞれ対応する複数のフィルタと、前記複数のフィルタを回転可能に保持する保持板と、前記X線管から発生するX線が前記複数のフィルタのうちの当該X線に対応する所定のフィルタによってフィルタリングされるように、前記第1の制御部によるX線の切り替えに同期して前記保持板を回転させる第2の制御部と、前記所定のフィルタによってフィルタリングされたX線の強度を検出するリファレンス検出器と、を備え、前記第2の制御部は、前記検出されたX線の強度が所定値より低い場合、前記X線管から発生するX線のX線パスが前記所定のフィルタの中心を通るように、前記保持板の回転速度を第1の回転速度から第2の回転速度に変更し、前記X線の強度が前記所定値より低くなくなった場合、前記保持板の回転速度を前記第2の回転速度から前記第1の回転速度に戻す。
第1の実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示す図。 図1に示すX線発生装置11を概略的に示す図。 図1に示すフィルタ部114の構造を示す図。 タングステンの透過率曲線を示す図。 ランタンの透過率曲線を示す図。 第2の実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置について説明するための図。 リファレンス検出器116からの出力に基づく回転制御部115の制御処理について説明するための図。
以下、図面を参照して、各実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照して、第1の実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置(以下、X線CT装置と表記)ついて説明する。なお、本実施形態においては、マルチエネルギー(Multi Energy)機能を有するX線CT装置を想定している。
以下、本実施形態に係るX線CT装置は、便宜的に、マルチエネルギーの一例として、デュアルエネルギー(Dual Energy)機能を有するものとして説明する。このデュアルエネルギー機能を有するX線CT装置によれば、物質の減弱がX線のエネルギー(管電圧)によって異なることを利用し、高エネルギーのX線のもとで収集した投影データ及び低エネルギーのX線のもとで収集した投影データ(つまり、エネルギーが異なる2種類のX線のもとで収集した投影データ)に基づいて画像が再構成される。
図1は、本実施形態に係るX線CT装置の構成を示す。図1に示すように、X線CT装置は、架台10とコンソール20とを備える。
架台10は、X線発生装置11、回転フレーム12、回転フレーム駆動部13、X線検出部14、データ収集部15及び伝送部16を含む。
X線発生装置11は、被検体Pに放射されるX線を発生する。X線発生装置11は、X線管111、高電圧発生部112、X線制御部(第1の制御部)113、フィルタ部114及び回転制御部(第2の制御部)115を備える。
X線管111は、例えば陰極及び陽極を有し、当該X線管111の陰極−陽極間には管電圧が印加され、またX線管111の陰極のフィラメントにはフィラメント電流が供給される。このような管電圧の印加及びフィラメント電流の供給により、X線管111の陽極のターゲットからX線が発生する。
高電圧発生部112は、X線管111からエネルギーが異なる複数のX線(ここでは、高エネルギー及び低エネルギーのX線)を発生させるために、当該X線管111に印加される複数の管電圧を発生する。具体的には、高電圧発生部112は、高エネルギーのX線(以下、高エネルギーX線と表記)を発生させるための高エネルギーレベルの管電圧(第1の管電圧)及び低エネルギーのX線(以下、低エネルギーX線と表記)を発生させるための低エネルギーレベルの管電圧(第2の管電圧)を発生する。
X線制御部113は、高電圧発生部112を制御することによって、上記した管電圧に応じてX線管から発生される高エネルギーX線と低エネルギーX線とを交互に切り替える。つまり、X線制御部113は、X線管111に印加される管電圧を、高エネルギーレベルと低エネルギーレベルとで交互に切り替える。
フィルタ部114は、X線管111と被検体Pとの間に配置される。フィルタ部114は、上記した高エネルギーX線及び低エネルギーX線の各々に対応するフィルタ(以下、高エネルギーX線用フィルタ及び低エネルギーX線用フィルタと表記)を含む。高エネルギーX線用フィルタは、高エネルギーX線をフィルタリングするために用いられる。一方、低エネルギーX線用フィルタは、低エネルギーX線をフィルタリングするために用いられる。
なお、フィルタ部114は、後述するように例えば高エネルギーX線用フィルタ及び低エネルギーX線用フィルタを保持した円形構造を有する保持板から構成される。この保持板は、図1に示すY軸方向を軸として回転可能に構成されている。
回転制御部115は、X線管111から発生するX線(高エネルギーX線または低エネルギーX線)が当該X線に対応するフィルタ(高エネルギーX線用フィルタまたは低エネルギーX線用フィルタ)によってフィルタリングされるように、上記したX線制御部113によるX線の切り替えに同期して、当該高エネルギーX線用フィルタ及び低エネルギーX線用フィルタを切り替える。なお、回転制御部115は、フィルタ部114(高エネルギーX線用フィルタ及び低エネルギーX線用フィルタを保持する保持板)を回転させることによって、高エネルギーX線用フィルタ及び低エネルギーX線用フィルタを切り替える。
架台10は、円環または円板状の回転フレーム12を搭載する。回転フレーム12は、X線管111(及びフィルタ部114)とX線検出器14とを、回転フレーム12の中心軸(回転軸)周りに回転可能に支持している。回転フレーム12の開口の内部には、FOV(field of view)が設定される。回転フレーム12は、回転フレーム駆動部13に接続されている。
回転フレーム駆動部13は、回転フレーム12を一定の角速度で回転し、X線管111とX線検出器15とを回転軸回りに回転する。なお、回転フレーム駆動部13は、図1に示すZ軸を回転軸として回転する。
回転フレーム12の近傍には、天板支持機構121が設置されている。天板支持機構121は、天板122をZ軸に沿って移動可能に支持する。天板支持機構121は、天板122の長軸がZ軸に平行するように天板122を支持する。天板122には、被検体Pが載置される。天板支持機構121は、図示しないモータ(図示せず)から発生される動力により、天板122をZ軸方向に沿って移動する。
X線検出器14は、X線管111から発生されたX線(高エネルギーX線用フィルタ及び低エネルギーX線用フィルタによってフィルタリングされた高エネルギーX線及び低エネルギーX線)を検出する。X線検出器14は、2次元状に配列された複数の検出素子を搭載する。例えば、複数の検出素子は、回転フレーム12の回転軸Zを中心とした円弧に沿って配列される。この円弧に沿う検出素子の配列方向はチャンネル方向と呼ばれる。チャンネル方向に沿って配列された複数の検出素子は、検出素子列と呼ばれる。複数の検出素子列は、回転軸Zに沿う列方向に沿って配列される。各検出素子は、X線管111から発生されたX線を検出し、当該検出されたX線の強度に応じた電気信号(電流信号)を生成する。生成された電気信号は、データ収集部(DAS)15に供給される。
データ収集部15は、X線検出器14を介して電気信号をビュー(view)毎に収集する。ビューは、回転軸Z周りの回転フレーム12の回転角度に対応する。また、信号処理的には、ビューは、回転フレーム12の回転時におけるデータのサンプリング点に対応する。データ収集部15は、収集されたアナログの電気信号をデジタルデータに変換する。デジタルデータは、生データと呼ばれる。生データは、非接触型の伝送部16により、所定ビュー毎にコンソール20に供給される。
コンソール20は、前処理部21、再構成部22、表示部23、操作部24、記憶部25、架台制御部26及びシステム制御部27を含む。
前処理部21は、データ収集部15から供給された生データに対して、例えば対数変換や感度補正等の前処理を実行する。前処理が実行されたデータは、投影データと呼ばれる。
再構成部22は、前処理部21によって前処理が実行されたデータ(投影データ)に基づいて被検体Pに関する画像データを再構成する。再構成部22は、上記したように高エネルギーX線のもとで収集した投影データ及び低エネルギーX線のもとで収集した投影データ(つまり、エネルギーが異なる複数のX線に対応する複数の投影データ)に基づいて画像データを再構成する。なお、上述したデュアルエネルギー機能によれば、例えば高エネルギーX線及び低エネルギーX線を用いて得られた画像データに係数を乗じて差分処理することで、差分画像(デュアルエネルギー画像)が生成される。これにより、デュアルエネルギー機能を有するX線CT装置においては、例えば骨、脂肪、軟部組織等を分離して画像化することが可能となる。
表示部23は、再構成部43によって再構成された画像データを例えば表示機器に表示する。
操作部24は、例えば入力機器によるユーザからの各種指令及び情報入力を受け付ける。
記憶部25は、上記した生データ、投影データ及び画像データ等を記憶する。また、記憶部25には、制御プログラムが記憶されている。
架台制御部26は、X線CT撮像を実行するために、上記したX線制御部113、回転制御部115、回転フレーム駆動部13及びデータ収集部15を制御する。
システム制御部27は、記憶部25に記憶されている制御プログラムを読み出してメモリ上に展開し、展開された制御プログラムに従って各部を制御する。
次に、図2及び図3を参照して、図1に示すフィルタ部114について詳細に説明する。
図2は、図1に示すX線発生装置11を概略的に示す図である。なお、図2においては、便宜的に、高電圧発生部112は省略されている。
図2に示すように、フィルタ部114は、X線管111とX線が放射される被検体Pとの間に配置され、X線管111から発生されたX線をフィルタリング可能な位置にフィルタを保持する円形構造を有する保持板から構成される。この保持板には、高エネルギーX線用フィルタ及び低エネルギーX線用フィルタが保持される。
ここで、図3を参照して、フィルタ部114の構造を具体的に説明する。フィルタ部114を構成する保持板114aには、高エネルギーX線用フィルタ114b及び低エネルギーX線用フィルタ114cが、当該保持板114aの外周に沿って交互に配置される。なお、保持板114aは、回転に対する機械的強度を保つために、例えば窒化シリコン膜等のX線の透過性が高いものが用いられることが好ましい。高エネルギーX線用フィルタ114b及び低エネルギーX線用フィルタ114cは、このような保持板114a上に形成される。なお、図3に示すフィルタ部114の構造は一例であり、フィルタ部114は、高エネルギーX線用フィルタ114b及び低エネルギーX線用フィルタ114cを切り替え可能な構成であればよい。例えば、フィルタ部114の保持板114aに高エネルギーX線用フィルタ114b及び低エネルギーX線用フィルタ114cが1つずつ配置されているような構成であっても構わない。
図2に示すようにフィルタ部114に接続されている回転制御部115は、当該フィルタ部114(を構成する保持板114a)を回転させることによって高エネルギーX線用フィルタ114b及び低エネルギーX線用フィルタ114cを交互に切り替えることができる。
なお、回転制御部115は、X線制御部113によるX線管111から発生されるX線(高エネルギーX線及び低エネルギーX線)の切り替えに同期して、フィルタ部114の回転(つまり、高エネルギーX線用フィルタ114b及び低エネルギーX線用フィルタ114cの切り替え)を制御する。
これにより、X線制御部113の制御に応じてX線管111から高エネルギーX線が発生されている場合、当該高エネルギーX線は、高エネルギーX線用フィルタ114bによってフィルタリングされる。同様に、X線制御部113の制御に応じてX線管111から低エネルギーX線が発生されている場合、当該低エネルギーX線は、低エネルギーX線用フィルタ114cによってフィルタリングされる。
高エネルギーX線用フィルタ114bは、高エネルギーX線に対応し、低エネルギーX線用フィルタ114cと比較して透過率の高いフィルタ(第1のフィルタ)である。この高エネルギーX線用フィルタ114bの材質としては、例えばタングステン(W)が含まれる。なお、図4は、タングステンの透過率曲線を示す。
一方、低エネルギーX線用フィルタ114cは、低エネルギーX線に対応し、高エネルギーX線用フィルタ114bと比較して透過率の低いフィルタ(第2のフィルタ)である。この低エネルギーX線用フィルタ114cの材質としては、例えばランタン(La)が含まれる。なお、図5は、ランタンの透過率曲線を示す。
このように高エネルギーX線及び低エネルギーX線の切り替えに応じて、高エネルギーX線用フィルタ114b及び低エネルギーX線用フィルタ114cを切り替えることによって、被検体Pに放射される高エネルギーX線及び低エネルギーX線のエネルギー帯を効率的に分離することが可能となる。
なお、上記した透過率曲線(の形)は変化しないものの、例えば高エネルギーX線用フィルタ114b及び低エネルギーX線用フィルタ114cの厚みを変化させることによって、当該高エネルギーX線用フィルタ114b及び低エネルギーX線用フィルタ114cの透過率を上下にシフトすることは可能である。これにより、同一のエネルギー帯で透過率を調整することが可能となる。
また、高エネルギーX線用フィルタ114b及び低エネルギーX線用フィルタ114cの材質としては、X線管111から発生されるX線のエネルギー帯に対して適切なフィルタリング効果が得られるものであれば、他の元素が利用されても構わない。具体的には、高エネルギーX線用フィルタ114bの材質としてエルビウム(Er)またはタリウム(Tl)等が用いられても構わない。また、低エネルギーX線用フィルタ114cの材質として銀(Ag)、錫(Sn)またはネオジム(Nd)等が用いられてもよい。
次に、本実施形態に係るX線CT装置においてX線を被検体Pに放射する際の動作について簡単に説明する。
まず、操作者は、コンソール20に含まれる操作部24を介して、スキャン条件を入力する。なお、操作者によって入力されたスキャン条件には、回転フレーム12の回転速度等が含まれる。
次に、X線制御部113は、操作者によって入力されたスキャン条件(回転速度)に従って、エネルギーをHi、Loにスイッチする(つまり、高エネルギーX線と低エネルギーX線とを切り替える)周波数を決定する。
また、回転制御部115は、高エネルギーX線と低エネルギーX線との切り替えと同期するように、フィルタ部114(を構成する保持板114a)の回転の周波数を決定する。
X線CT装置におけるスキャン開始後、回転制御部115は、決定された回転周波数で保持板114aを回転させる。つまり、回転制御部115は、X線管111のエネルギースイッチ(X線の切り替え)のタイミングと同期して、保持板114aを回転させる。
これにより、X線管111から発生された高エネルギーX線は、フィルタ部114を構成する保持板114aに保持されている高エネルギーX線用フィルタ114bでフィルタリングされ、X線管111から発生された低エネルギーX線は、フィルタ部114を構成する保持板114aに保持されている低エネルギーX線用フィルタ114cでフィルタリングされる。このため、被検体Pに放射される当該高エネルギーX線及び低エネルギーX線のエネルギー帯が効率的に分離される。
なお、本実施形態においては、高エネルギーX線及び低エネルギーX線のエネルギーが異なる2つのX線を用いるデュアルエネルギー機能を有するX線CT装置について説明したが、本実施形態は、例えばエネルギーが異なる3つ以上のX線が用いられるマルチエネルギー機能を有するX線CT装置に適用されても構わない。この場合、フィルタ部114を構成する保持板114aにはエネルギーが異なる3つ以上のX線の各々に対応するフィルタが保持され、X線制御部113による制御(つまり、当該3つ以上のX線の切り替え)に応じて、X線管111から発生されるX線が当該X線に対応するフィルタによってフィルタリングされるような構成とすればよい。
上記したように本実施形態においては、被検体Pに放射されるX線を発生するX線管111と、当該X線管111からX線を発生させるために、当該X線管111に印加される複数の管電圧を発生する高電圧発生部112と、当該高電圧発生部112を制御することによって、複数の管電圧に応じてX線管111から発生されるエネルギーが異なる複数のX線を切り替えるX線制御部113と、X線管111と被検体Pとの間に配置された複数のX線の各々に対応するフィルタを有するフィルタ部114と、X線管111から発生するX線が当該X線に対応するフィルタによってフィルタリングされるように、複数のX線の切り替えに同期してフィルタ部114を制御することによって、当該複数のX線の各々に対応するフィルタを切り替える回転制御部115とを備える構成により、複数のX線のエネルギー帯を効率的に分離する(つまり、X線管111からのX線のエネルギー帯を高域・低域側にシフトする)ことが可能となり、マルチエネルギー機能を有するX線CT装置において精度の高い画像を得ることが可能となる。
また、本実施形態においては、フィルタ部114が複数のX線の各々に対応するフィルタを保持する保持板114aから構成されることにより、フィルタ本体の機械的強度が保たれ、保持板114aを高速に回転させた場合であってもフィルタの破損を防止することができる。
(第2の実施形態)
次に、図6を参照して、第2の実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置(X線CT装置)について説明する。なお、前述した図1及び図2と同様の部分には同一参照符号を付してその詳しい説明を省略する。ここでは、前述した第1の実施形態と異なる部分について主に述べる。また、フィルタ部114の構造については前述した第1の実施形態と同様であるため、適宜、図3を用いて説明する。
本実施形態においては、リファレンス検出器116からの出力に基づいて回転制御部115がフィルタ部114を構成する保持板114aの回転を制御する点が、前述した第1の実施形態とは異なる。
図6に示すように、回転制御部115に接続されているリファレンス検出器116は、X線管111から発生されたX線のエネルギー帯を監視する。具体的には、リファレンス検出器116は、フィルタ部114を構成する保持板114aに保持されたフィルタ(高エネルギーX線用フィルタ114bまたは低エネルギーX線用フィルタ114c)によってフィルタリングされたX線の強度を検出する。
回転制御部115は、リファレンス検出116によって検出されたX線の強度を取得し、当該X線の強度が例えば予め定められた値より低い場合、X線管111から発生するX線(高エネルギーX線または低エネルギーX線)のX線パスが当該X線に対応するフィルタ(高エネルギーX線用フィルタ114bまたは低エネルギーX線用フィルタ114c)の中心を通るように、フィルタ部114を構成する保持板114aの回転速度を上昇または下降させる。
次に、本実施形態に係るX線CT装置においてX線を被検体Pに放射する際の動作について簡単に説明する。
まず、操作者は、コンソール20に含まれる操作部24を介して、スキャン条件を入力する。
次に、X線制御部113は、操作者によって入力されたスキャン条件(回転速度)に従って、エネルギーをHi、Loにスイッチする(つまり、高エネルギーX線と低エネルギーX線とを切り替える)周波数を決定する。
また、回転制御部115は、高エネルギーX線と低エネルギーX線との切り替えと同期するように、フィルタ部114(を構成する保持板114a)の回転の周波数を決定する。
X線CT装置におけるスキャン開始後、回転制御部115は、決定された回転周波数で保持板114aを回転させる。つまり、回転制御部115は、X線管111のエネルギースイッチ(X線の切り替え)のタイミングと同期して、保持板114aを回転させる。
このとき、リファレンス検出器116は、保持板114aに保持されているフィルタ(高エネルギーX線用フィルタ114bまたは低エネルギーX線用フィルタ114c)を通過したX線の強度を検出(監視)する。リファレンス検出器116によって検出されたX線の強度は、回転制御部115に出力される。
回転制御部115は、リファレンス検出器116からの出力(X線の強度)に基づいて保持板114aの回転を制御する。
ここで、図7を参照して、リファレンス検出器116からの出力に基づく回転制御部115の制御処理について具体的に説明する。
前述したように、X線管111から発生されるX線(高エネルギーX線及び低エネルギーX線)は、X線制御部113の制御によって交互に切り替えられる。
このようなX線制御部113の制御により、X線管111から高エネルギーX線が発生される場合、当該高エネルギーX線は、フィルタ部114を構成する保持板114aに保持されている高エネルギーX線用フィルタ114bによってフィルタリングされる。
この場合、リファレンス検出器116は、高エネルギーX線用フィルタ114bによってフィルタリングされた後の高エネルギーX線の強度を検出する。
ここで、回転制御部115は、リファレンス検出器116によって検出された高エネルギーX線の強度(当該高エネルギーX線の出力)が低い場合には、X線パスに対して適切な位置に高エネルギーX線用フィルタ114bが配置されていない(つまり、当該高エネルギーX線用フィルタ114bの中心とX線パスがずれているために出力が低下している)として、フィルタ部114を構成する保持板114aの回転速度を一時的に上昇(または下降)する。すなわち、回転制御部115は、高エネルギーX線のX線パスが高エネルギーX線用フィルタ114bの中心を通るように保持板114aの回転を補正する。
リファレンス検出器116によって検出された高エネルギーX線の強度が正常に戻った場合、回転制御部115は、保持板114aの回転速度を戻す。
なお、高エネルギーX線の出力(強度)と高エネルギーX線用フィルタに対するX線パスの位置の関係は予め計算または測定しておき、例えば回転制御部115内に格納されているものとする。回転制御部115は、これらの情報を用いることによって、高エネルギーX線のX線パスが高エネルギーX線用フィルタ114bの中心を通るように保持板114aの回転を補正することができる。
一方、リファレンス検出器116によって検出された高エネルギーX線の強度(当該高エネルギーX線の出力)が通常の場合(つまり、高エネルギーX線の強度が低くない場合)には、X線パスに対して適切な位置に高エネルギーX線用フィルタ114bが配置されているとして、保持板114aの回転の補正は行われない(つまり、動作が継続される)。
ここでは、X線管111から高エネルギーX線が発生されている場合について説明したが、図7に示すようにX線管111から低エネルギーX線が発生される場合についても同様に、保持板114aの回転が補正される。
上記したように本実施形態においては、保持板114aに保持されたフィルタ(高エネルギーX線用フィルタ114b及び低エネルギーX線用フィルタ114c)によってフィルタリングされたX線の強度を検出するリファレンス検出器116を備え、リファレンス検出器116によって検出されたX線の強度が低い場合、X線管111から発生するX線のX線パスが当該X線に対応するフィルタの中心を通るように、回転制御部115が保持板114aの回転速度を上昇または下降させる構成により、リファレンス検出器116からの出力に基づいて保持板114aの回転速度を補正することができるため、前述した第1の実施形態と比較して、より正確にX線をフィルタリングすることが可能となる。
以上説明した実施形態によれば、複数のX線のエネルギー帯を効率的に分離することが可能なX線CT装置を提供することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…架台、11…X線発生装置、12…回転フレーム、13…回転フレーム駆動部、14…X線検出器、15…データ収集部、16…伝送部、20…コンソール、21…前処理部、22…再構成部、23…表示部、24…操作部、25…記憶部、26…架台制御部、27…システム制御部、111…X線管、112…高電圧発生部、113…X線制御部(第1の制御部)、114…フィルタ部、114a…保持板、114b…高エネルギーX線用フィルタ、114c…低エネルギーX線用フィルタ、115…回転制御部(第2の制御部)、116…リファレンス検出器。

Claims (4)

  1. エネルギーが異なる複数のX線に対応する複数の投影データを収集して画像を再構成するX線コンピュータ断層撮影装置において、
    被検体に放射されるX線を発生するX線管と、
    前記X線管からX線を発生させるために、前記X線管に印加される複数の管電圧を発生する高電圧発生部と、
    前記高電圧発生部を制御することによって、前記複数の管電圧に応じて前記X線管から発生されるエネルギーが異なる複数のX線を切り替える第1の制御部と、
    前記X線管と前記被検体との間に配置され、前記複数のX線にそれぞれ対応する複数のフィルタと、
    前記複数のフィルタを回転可能に保持する保持板と、
    前記X線管から発生するX線が前記複数のフィルタのうちの当該X線に対応する所定のフィルタによってフィルタリングされるように、前記第1の制御部によるX線の切り替えに同期して前記保持板を回転させる第2の制御部と
    前記所定のフィルタによってフィルタリングされたX線の強度を検出するリファレンス検出器と、を備え、
    前記第2の制御部は、前記検出されたX線の強度が所定値より低い場合、前記X線管から発生するX線のX線パスが前記所定のフィルタの中心を通るように、前記保持板の回転速度を第1の回転速度から第2の回転速度に変更し、前記X線の強度が前記所定値より低くなくなった場合、前記保持板の回転速度を前記第2の回転速度から前記第1の回転速度に戻す、
    とを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。
  2. 前記高電圧発生部は、前記複数の管電圧として、高エネルギーの第1のX線を発生させるための第1の管電圧及び低エネルギーの第2のX線を発生させるための第2の管電圧を発生し、
    前記第1の制御部は、前記高電圧発生部を制御することによって、前記第1のX線及び前記第2のX線を切り替え、
    前記保持板は、前記第1のX線に対応し、透過率の高い第1のフィルタ及び前記第2のX線に対応し、透過率の低い第2のフィルタを、外周に沿って交互に保持する円形構造を有する
    ことを特徴とする請求項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  3. 前記第1のフィルタの材質は、タングステン、エルビウム及びタリウムのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  4. 前記第2のフィルタの材質は、ランタン、銀、錫及びネオジムのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
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