JP6026145B2 - X線ct装置 - Google Patents

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Description

本発明の一態様としての本実施形態は、デュアルエナジースキャンを実行可能なX線CT(computed tomography)装置に関する。
X線CT装置は、被検体を透過したX線の強度に基づいて、被検体についての情報を画像により提供するものであり、疾病の診断・治療や手術計画等を初めとする多くの医療行為において重要な役割を果たしている。
X線CT装置では、スキャン中に高速に管電圧を切り替え、管電圧の変化に応じてデータサンプリングを行なうスキャンモードを使って、デュアルエナジースキャンを行なう技術が開発されている。デュアルエナジースキャンでは、管電圧の切り替えに同期してデータ収集装置(DAS:data acquisition system)にてデータ収集を行ない、異なる管電圧のデータを1つのスキャン中に収集する。
デュアルエナジースキャンで取得されたデータからは、造影具合を仮想的に変化させたブレンディング画像や、造影剤の分布を示すidoneマップ等を表示し、臨床検査に用いている。
一方、X線検出器の感度を補正するキャリブデータ(キャリブレーションデータ)は従来、管電圧と列数と回転速度の組み合わせ毎に収集され、それを全てのスキャンの収集データに対して適用している。デュアルエナジースキャンでは、管電流モジュレーションは被曝低減上必須であるが、スキャン中の管電流の変化に応じてキャリブデータを変更することはなかった。
本実施形態に関連する文献として、特許文献1が挙げられる。
特開2011−67527号公報
デュアルエナジースキャンを実行する場合、同じ管電圧ペア(High−kVとLow−kV)ではあっても、管電流推移によりHigh−kV及びLow−kVのそれぞれのX線エネルギー特性が異なる。よって、デュアルエナジースキャンを実行する場合に、単純にHigh−kVのキャリブデータ、Low−kVのキャリブデータを収集データに対してそれぞれ適用できない。
本実施形態のX線CT装置は、上述した課題を解決するために、X線を発生するX線管と、前記X線を検出するX線検出器と、管電圧値のペア毎に複数の管電流値にそれぞれ対応したキャリブレーションデータを収集する収集手段と、前記キャリブレーションデータを撮影データに適用する適用手段と、を有する。
本実施形態のX線CT装置は、上述した課題を解決するために、X線を発生するX線管と、前記X線を検出するX線検出器と、デュアルエナジースキャンで管電圧値のペア毎に複数の管電流値にそれぞれ対応したキャリブレーションデータを収集する収集手段と、前記キャリブレーションデータを撮影データに適用する適用手段と、を有する。
本実施形態のX線CT装置を示す構成例を示す図。 本実施形態のX線CT装置に設ける高電圧発生装置の構成例を示す図。 本実施形態のX線CT装置に設ける管電圧発生装置で発生する信号の関係の例を示す図。 本実施形態のX線CT装置に設ける高電圧発生装置のしきい値の設定方法を説明するための図。 本実施形態のX線CT装置1に備えるDASの構成例を示す図。 デュアルエナジースキャンにおける管電圧と管電流の関係を示す図。 非デュアルエネルギースキャンにおける管電流モジュレーションの管電流変調の一例を示す図。 デュアルエネルギースキャンにおける管電流モジュレーションの管電流変調の一例を示す図。 管電圧ペア毎、管電流毎に設定されるキャリブデータの一例を示す図。 キャリブデータの補間適用を説明するための図。 デュアルエナジースキャンに基づく再構成画像の表示例を示す図。
本実施形態のX線CT装置について、添付図面を参照して説明する。なお、本実施形態のX線CT装置には、X線管と検出器とが1体として被検体の周囲を回転する回転/回転(ROTATE/ROTATE)タイプと、リング状に多数の検出素子がアレイされ、X線管のみが被検体の周囲を回転する固定/回転(STATIONARY/ROTATE)タイプ等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも本発明を適用可能である。ここでは、現在、主流を占めている回転/回転タイプとして説明する。
図1は、本実施形態のX線CT装置を示す構成例を示す図である。
図1は、本実施形態の、デュアルエナジースキャンを実行するX線CT装置1を示す。X線CT装置1は、大きくは、スキャナ装置11及び画像処理装置(コンソール)12によって構成される。X線CT装置1のスキャナ装置11は、通常は検査室に設置され、患者Oの撮影部位(被検体)に関するX線の透過データを生成するために構成される。一方、画像処理装置12は、通常は検査室に隣接する制御室に設置され、透過データを基に投影データを生成して再構成画像の生成・表示を行なうために構成される。
X線CT装置1のスキャナ装置11は、X線管(X線源)21、絞り22、X線検出器23、DAS(data acquisition system)24、回転部25、高電圧発生装置26、絞り駆動装置27、回転駆動装置28、天板30、天板駆動装置31、及びコントローラ32を設ける。
X線管21は、高電圧発生装置26から供給された管電圧に応じて金属製のターゲットに電子線を衝突させることでX線を発生させ、X線検出器23に向かって照射する。X線管21から照射されるX線によって、ファンビームX線やコーンビームX線が形成される。X線管21は、高電圧発生装置26を介したコントローラ32による制御によって、X線の照射に必要な電力が供給される。
絞り22は、絞り駆動装置27によって、X線管21から照射されるX線のスライス方向(z軸方向)の照射範囲を調整する。すなわち、絞り駆動装置27によって絞り22の開口を調整することによって、スライス方向のX線照射範囲を変更できる。
X線検出器23は、チャンネル方向に複数、及び列(スライス)方向に単数の検出素子を有する1次元アレイ型の検出器である。又は、X線検出器23は、マトリクス状、すなわち、チャンネル方向に複数、及びスライス方向に複数の検出素子を有する2次元アレイ型の検出器(マルチスライス型検出器ともいう。)である。X線検出器23は、X線管21から照射され、患者Oを透過したX線を検出する。
DAS24は、デュアルエナジースキャンにおける管電圧の切り替えに同期してデータ収集を行なう。DAS24は、X線検出器23の各検出素子が検出する透過データの信号を増幅してデジタル信号に変換する。DAS24の出力データは、スキャナ装置11のコントローラ32を介して画像処理装置12に供給される。DAS24の詳細については後述する。
回転部25は、X線管21、絞り22、X線検出器23、DAS24、及び絞り駆動装置27を一体として保持する。回転部25は、X線管21とX線検出器23とを対向させた状態で、X線管21、絞り22、X線検出器23、DAS24、及び絞り駆動装置27を一体として患者Oの周りに回転できるように構成されている。高電圧発生装置26は、回転部25に保持されるものであってもよい。なお、回転部25の回転中心軸と平行な方向をz軸方向、そのz軸方向に直交する平面をx軸方向、y軸方向で定義する。
高電圧発生装置26は、コントローラ32による制御によって、X線の照射に必要な電力をX線管21に供給する。
図2は、本実施形態のX線CT装置1に設ける高電圧発生装置26の構成例を示す図である。
図2に示すように、高電圧発生装置26は、低管電圧設定器26a、高管電圧設定器26b、タイミング制御器26c、スイッチ26d、高電圧電源26e、しきい値設定器26f、及びコンパレータ26gを備える。以下、デュアルエナジースキャンにおけるHigh−kVを140kVと、Low−kVを80kVとする場合を説明するが、その場合に限定されるものではない。
低管電圧設定器26aは、低い管電圧を設定する一方、高管電圧設定器26bは、高い管電圧を設定する。管電圧設定器26a,26bの出力は、管電圧設定器26a又は26bを選択可能であり、タイミング制御器26cによって制御されるスイッチ26dを介して高電圧電源26eに接続される。スイッチ26dは、タイミング制御器26cから出力される信号aによって制御される。信号aが「L」を示す場合、低管電圧設定器26aが選択される一方、「H」を示す場合、高管電圧設定器26bが選択される。
高電圧電源26eのプラス側出力は、X線管21の陽極21aに電気的に接続されると共に、接地される。また、高電圧電源26eのマイナス側出力は、X線管21の陰極21bに電気的に接続される。高電圧電源26eの出力は、信号aによる切り替えのタイミングで管電圧80kV又は140kVに切り換わるが、出力電圧の変化には時間がかかるため、管電圧は80kVの谷と140kVの山をもつ三角波となる。高電圧電源26eには管電圧検出端子Tが備えられ、管電圧検出端子Tは、コンパレータ26gのプラス側入力に接続される。しきい値設定器26fは、コンパレータ26gのマイナス側入力に接続される。
コンパレータ26gは、高電圧電源26eの管電圧検出端子Tから入力する信号bと、しきい値設定器26fから入力する信号cとを入力し、信号bが信号cより大きい場合に「L」を示す一方、信号bが信号c以下の場合「H」を示すような信号dをDAS24に出力する。DAS24は、信号dが「L」を示す場合、低い管電圧による透過データと判断する一方、「H」を示す場合、高い管電圧による透過データと判断する。管電圧発生装置26で発生する信号a,b,c,dの関係の例を図3に示す。
ここで、しきい値設定器26fによって設定されるしきい値について、図4を用いて説明する。
図4は、本実施形態のX線CT装置1に設ける高電圧発生装置26のしきい値の設定方法を説明するための図である。
図4に示すグラフは、線量率が、管電圧の概2乗に比例すること、および、管電圧が増加すると管電流も増加することに基づいている。管電流の増加は、X線管21のエミッション特性によって決まるが、変化の比率は管電圧の変化比率よりも小さい。
図4に示す信号b(管電圧検出信号)は、管電圧が80kVの場合に谷になり、管電圧が140kVの場合に山となる。信号bが最小になる時刻を0とし、そこを基点に信号bがしきい値を示す信号cを超える時刻をt1、信号bが最大になる時刻をt2、信号bが信号c以下になる時刻をt3、信号bが再び最小になる時刻をt4とする場合、線量率を0からt4まで積分した値に対して、線量率をt1からt3まで積分した値が1/2になるようにしきい値の信号cを設定する。
これにより、低い管電圧80kVの期間に照射される線量と、高い管電圧140kVの期間に照射される線量とがほぼ同じになるようにする。それぞれの時間を制御することで、診断に十分な画質を確保しながら患者の被曝線量が少ない構成を提供することができる。
図2の説明に戻って、コントローラ32は、X線検出器23、DAS24、高電圧発生装置26、絞り駆動装置27、及び回転駆動装置28を制御してデュアルエナジースキャンを実行する。コントローラ32は、高電圧発生装置26のタイミング制御器26cを介してスイッチ26dの切り換えを制御してデュアルエナジースキャンを実行させ、低管電圧設定器26aによる低い管電圧80kVを高電圧電源26eから出力させるか、又は、高管電圧設定器26bによる高い管電圧140kVを高電圧電源26eから出力させるかを選択する。コントローラ32からの制御信号により、スイッチ26dは、選択された管電圧設定信号を高電圧電源26eに与える。
また、コントローラ32からの制御信号はDAS24にも送られる。DAS24は、デュアルエナジースキャンによって収集したデータが、低い管電圧80kVのX線照射によるものか、又は、高い管電圧140kVのX線照射によるものかを認識する。
コントローラ32は、低い管電圧80kVの期間の線量と高い管電圧140kVの期間の線量とがほぼ同じになるように、低い管電圧80kVの期間を比較的長く、高い管電圧140kVの期間を比較的短くなるようにタイミング制御器26cを制御する。
図1の説明に戻って、絞り駆動装置27は、コントローラ32による制御によって、絞り22におけるX線のスライス方向の照射範囲を調整する機構を有する。
回転駆動装置28は、コントローラ32による制御によって、回転部25がその位置関係を維持した状態で空洞部の周りを回転するように回転部25を回転させる機構を有する。
天板30は、患者Oを載置可能である。
天板駆動装置31は、コントローラ32による制御によって、天板30をy軸方向に沿って昇降動させると共に、z軸方向に沿って進入/退避動させる機構を有する。回転部25の中央部分は開口を有し、その開口部の天板30に載置された患者Oが挿入される。
コントローラ32は、CPU(central processing unit)、及びメモリによって構成される。コントローラ32は、X線検出器23、DAS24、高電圧発生装置26、絞り駆動装置27、回転駆動装置28、及び天板駆動装置31等の制御を行なってデュアルエナジースキャンを実行させる。コントローラ32は、デュアルエナジースキャンとして、例えば、管電圧を高速に切り替えるFast KV Switching方式を採用することができる。又は、X線検出器23を2層構造(浅い層の検出器、深い層の検出器)とすることで、コントローラ32は、デュアルエナジースキャンとして、浅い層の検出器で低エネルギーのX線を検出し、浅い層の検出器を通過した深い層の検出器で高エネルギーのX線を検出する2層方式を採用してもよい。
X線CT装置1の画像処理装置12は、コンピュータをベースとして構成されており、ネットワーク(local area network)Nと相互通信可能である。画像処理装置12は、大きくは、CPU41、メモリ42、HDD(hard disc drive)43、入力装置44、及び表示装置45等の基本的なハードウェアから構成される。CPU41は、共通信号伝送路としてのバスを介して、画像処理装置12を構成する各ハードウェア構成要素に相互接続されている。なお、画像処理装置12は、記憶媒体ドライブ46を具備する場合もある。
図5は、本実施形態のX線CT装置1に備えるDAS24の構成例を示す図である。
図5に示すように、DAS24は、ゲイン記憶回路24a、ゲイン制御回路24b、QV変換回路(積分回路及びゲイン可変増幅回路)24c、A/D変換回路24d、キャリブデータ記憶回路24e、及びキャリブデータ適用回路24fを備える。以下、各回路24a〜24fがX線検出器23を構成するX線検出素子毎に備えられるものとするが、複数のX線検出素子によって構成されるX線検出素子群毎に備えられていてもよい。
ゲイン記憶回路24aは、ゲイン(増幅率)を予め記憶する。ゲイン記憶回路24aは、頭部撮影用に、頭部の大きさに応じたゲインを予め記憶しておき、胸部撮影用に、胸部の大きさに応じたゲインを予め記憶しておき、腹部撮影用に、腹部の大きさに応じたゲインを予め記憶しておく。ゲイン記憶回路24aは、体径サイズの異なる複数部位について1回のX線照射で画像収集できるようなゲインを記憶することもできる。
ゲイン制御回路24bは、コントローラ32の制御によって、ゲイン記憶回路24aに記憶されたゲインを設定するようにQV変換回路24cを制御する。
QV変換回路24cは、X線検出器23を構成する第mチャンネル、第n列のX線検出素子Em,nから出力される電圧信号をX線の照射周期に同期して周期的に積分する。また、QV変換回路24cは、オペアンプ(operational amplifier)A、異なる容量の3個のコンデンサC(C1,C2,C3)、及び3個のスイッチS(S1,S2,S3)を備える。スイッチS1,S2,S3は、それぞれ各コンデンサC1,C2,C3に対応され、ゲイン制御回路24bによってON/OFFを制御される。コンデンサC1,C2,C3のON/OFFの組み合わせによって、QV変換回路24cは、6種類のゲインを設定することができる。なお、QV変換回路24cは、6種類のゲインを設定するために同一容量の6個のコンデンサCを備えてもよい。また、QV変換回路24cが備えるコンデンサCの数は、3個及び6個に限定されるものではない。
QV変換回路24cは、X線検出素子Em,nから出力される透過データを、ゲイン制御回路24bによって制御されたゲインを用いて増幅する。
A/D変換回路24dは、QV変換回路24cから出力されるアナログデータをデジタルデータに変換する。
キャリブデータ記憶回路24eは、コントローラ32の制御によってキャリブデータ(キャリブレーションデータ)用にデュアルエナジースキャンで予め得られた正確なキャリブデータを記憶する。キャリブデータ記憶回路24eに記憶されるキャリブデータについて説明する。
図6は、デュアルエナジースキャンにおける管電圧と管電流の関係を示す図である。
図6の上段は、デュアルエナジースキャンにおける管電圧の時間推移を示し、図6の下段は、デュアルエナジースキャンにおける管電流(実効)の時間推移を示す。同じ管電圧ペアでも、管電流によりHigh−kVとLow−kVとのそれぞれのX線エネルギー特性は異なっている。コントローラ32が、デュアルエナジースキャンにおいて管電圧を140kVと80kVとの間でほぼ直線的に周期的に変化させる場合、管電流のカーブは図6の下段に示すようになる。管電圧が増加すると管電流も増加する。
しかし、図6の下段に示すように管電流が異なると、管電圧の変化による管電流の変化が異なる。管電流が大きいほど、管電圧の変化による管電流の変化は大きい。管電流の変化は、管電圧の変化に必ずしも比例しないので、高い管電圧140kVの期間と低い管電圧80kVの期間とで放出されるX線エネルギーは、管電流により異なることになる。
同じ管電圧ペアによるスキャンでも管電流が変化するとX線エネルギー特性が異なるため、従来技術のように管電圧毎に設定されるキャリブデータが適用できない。つまり、キャリブデータは、キャリブレーションの精度を高くするために、管電圧ペアに加え、管電流毎にもつことが好適である。
特に、スキャン中に管電流を変化させる従来技術として、スキャン中に管電流を変化させる管電流モジュレーションが知られている。管電流モジュレーションでは、取得されたスキャノグラム(位置合わせ画像)に基づいてスキャン計画を行なう際、患者Oの撮影位置毎、撮影角度毎に、どの位X線が吸収されるかについて計算する。そして、計算結果を基に、図7に示すように、スキャン計画に従って管電流を変化させてスキャンすることで、被曝の低減を行なうものである。図7は、非デュアルエネルギースキャンにおける管電流モジュレーションの管電流変調の一例を示す図である。
デュアルエネルギースキャンにおいても同様に、図8に示すように、スキャン計画に従って管電流を変化させてスキャンする場合がある。図8は、デュアルエネルギースキャンにおける管電流モジュレーションの管電流変調の一例を示す図である。管電流を変化させることで、デュアルエナジースキャンにおいても被曝低減を実現することができる。
なお、図8では、管電圧及び管電流のカーブを三角波状として説明したが、これは管電圧の変化に限界があるためである。管電圧の変化が速ければ、そのカーブは台形状となる。
ここで、キャリブデータ記憶回路24eは、図8に示す全ての管電流に対してキャリブデータをもつことが理想的ではあるが、現実的ではない。よって、図9に示すように、数mA毎、例えば50mA毎に離散的にもつことが好適である。図9は、管電圧ペア毎、管電流(実効)毎に設定されるキャリブデータの一例を示す図である。管電圧変化及び管電流変化があるので、コントローラ32は、管電圧ペア毎に、複数の管電流に対応する、図9に示すキャリブデータを予め収集し、収集されたキャリブデータをキャリブデータ記憶回路24eに予め記憶させておけばよい。
なお、上述では、High−kVが140kV、Low−kVが80kVとしたが、これに限定されるものではない。例えば、High−kVが140kV、Low−kVが100kVであったり、High−kVが140kV、Low−kVが60kVであったりしてもよい。
図4の説明に戻って、キャリブデータ適用回路24fは、デュアルエナジースキャンによるA/D変換回路24dの出力データに、キャリブデータ記憶回路24eに記憶されたキャリブデータを適用する。キャリブデータ適用回路24fは、デュアルエナジースキャンによって収集したデータの管電圧ペアと、管電流モジュレーションにおける管電流の各値とを認識する。キャリブデータ適用回路24fは、キャリブデータ記憶回路24eから、認識した管電圧ペア及び管電流の各値に対応するキャリブデータを取得してA/D変換回路24dの出力信号に適用する。
キャリブデータ記憶回路24eが離散的な管電流に対してキャリブデータを有している場合には、キャリブデータ適用回路24fは、データの無い管電流については、管電流が近いキャリブデータを補間して適用する。又は、キャリブデータ適用回路24fは、データの無い管電流については、管電流が近いキャリブデータを適用する。
図10は、キャリブデータの補間適用を説明するための図である。
図10の上段は、管電圧ペア140kV/80kVの場合の、離散的な管電流に対応するキャリブデータを示す。図10の上段では、管電流(実効)50mA,100mA,200mA,…,1000mA用のキャリブデータがキャリブデータ記憶回路24eに記憶されている。
管電流を変化させながら管電圧ペア140kV/80kVでデュアルエナジースキャンを実行する場合において離散的な複数の管電流が、変化される管電流の中の所望の管電流と一致しない場合、キャリブデータ適用回路24fは、所望の管電流の近辺の管電流に対応するキャリブレーションデータを重み付け加算することで所望の管電流に対応するキャリブレーションデータを求める。例えば、図10の下段に示すように、管電流(実効)125mAに対応するキャリブデータが欲しい場合、キャリブデータ適用回路24fは、管電圧ペア140kV/80kVの場合の、管電流100mAのキャリブデータと管電流200mAのキャリブデータとを重み付け加算する。その場合、キャリブデータ適用回路24fは、管電流125mAに近い管電流100mAのキャリブデータの比重を「3」とし、管電流125mAから遠い管電流200mAのキャリブデータの比重を「1」として管電流125mAに対応するキャリブデータを補間する。キャリブデータ適用回路24fの出力データは、生データとしてコントローラ32を介して画像処理装置12(図1に図示)に出力される。
図1に示す画像処理装置12は、スキャナ装置11のDAS24から入力された生データに対して対数変換処理や、感度補正等の補正処理(前処理)を行なって投影データを生成してHDD43等の記憶装置に記憶させる。また、画像処理装置12は、前処理された投影データに対して散乱線の除去処理を行なう。画像処理装置12は、X線曝射範囲内の投影データの値に基づいて散乱線の除去を行なうものであり、散乱線補正を行なう対象の投影データ又はその隣接投影データの値の大きさから推定された散乱線を、対象となる投影データから減じて散乱線補正を行なう。画像処理装置12は、補正された投影データに基づいてデュアルエナジースキャンに基づく画像データを生成してHDD43等の記憶装置に記憶させたり、表示装置45に表示させたりする。
図11は、デュアルエナジースキャンに基づく再構成画像の表示例を示す図である。
図11は、管電圧ペア140kV/80kVでデュアルエナジースキャンを行なった場合の、140kV画像と、80kV画像と、両者の造影具合を仮想的に変化させたブレンディング(アルファブレンディング、加算ブレンディング、乗算ブレンディング、又は2×乗算ブレンディング)画像と、造影剤の分布を示すIodineマップとを示す。140kV画像、80kV画像、ブレンディング画像、及びIodineマップは、並列表示されることが望ましい。
本実施形態のX線CT装置1によると、X線管21の管電流毎にキャリブデータを収集して複数のキャリブデータを収集し、撮影によって収集されたデータに複数のキャリブデータを適用することで、正確なキャリブデータを適用できるので、再構成画像にリング状アーチファクト等をなくすことができ、再構成画像の画質を向上させることができる。
本実施形態のX線CT装置1によると、デュアルエナジースキャンでキャリブデータを収集し、撮影によって収集されたデータにキャリブデータを適用することで、正確なキャリブデータを適用できるので、再構成画像にリング状アーチファクト等をなくすことができ、再構成画像の画質を向上させることができる。
さらに、本実施形態のX線CT装置1によると、管電流を変化させながらデュアルエナジースキャンで収集されたデータに、変化される管電流に対応する正確なキャリブデータを適用できるので、再構成画像にリング状アーチファクト等をなくすことができ、再構成画像の画質を向上させることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 X線CT装置
11 スキャナ装置
12 画像処理装置(コンソール)
21 X線管
23 X線検出器
24 DAS
24a ゲイン記憶回路
24b ゲイン制御回路
24c QV変換回路
24d A/D変換回路
24e キャリブデータ記憶回路
24f キャリブデータ適用回路

Claims (7)

  1. X線を発生するX線管と、
    前記X線を検出するX線検出器と、
    管電圧値のペア毎に複数の管電流値にそれぞれ対応したキャリブレーションデータを収集する収集手段と、
    前記キャリブレーションデータを撮影データに適用する適用手段と、
    を有するX線CT装置。
  2. Fast KV Switching方式を採用してデュアルエナジースキャンを実行するスキャン実行手段をさらに有し、
    前記適用手段は、前記キャリブレーションデータを、前記デュアルエナジースキャンで得られた前記撮影データに適用する請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 2層構造である前記X線検出器による2層方式を採用してデュアルエナジースキャンを実行するスキャン実行手段をさらに有し、
    前記適用手段は、前記キャリブレーションデータを、前記デュアルエナジースキャンで得られた前記撮影データに適用する請求項1に記載のX線CT装置。
  4. 前記適用手段は、前記撮影データを収集する際の管電流に応じて、前記キャリブレーションデータを前記撮影データに適用する請求項1乃至のうちいずれか一項に記載のX線CT装置。
  5. 前記適用手段は、前記キャリブレーションデータのうち、前記撮影データを収集する際の管電流に近い管電流のキャリブレーションデータを重み付け加算して前記撮影データに適用する請求項に記載のX線CT装置。
  6. 前記適用手段は、前記キャリブレーションデータのうち、前記撮影データを収集する際の管電流に近い管電流のキャリブレーションデータを前記撮影データに適用する請求項に記載のX線CT装置。
  7. X線を発生するX線管と、
    前記X線を検出するX線検出器と、
    デュアルエナジースキャンで管電圧値のペア毎に複数の管電流値にそれぞれ対応したキャリブレーションデータを収集する収集手段と、
    前記キャリブレーションデータを撮影データに適用する適用手段と、
    を有するX線CT装置。
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