JP2020516743A - 高い加工耐性を有するアルファ化澱粉、ならびにその製造及び使用方法 - Google Patents

高い加工耐性を有するアルファ化澱粉、ならびにその製造及び使用方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、高度の加工耐性を有するアルファ化澱粉、ならびにその製造及び使用方法に関する。一態様において、本開示は、15重量%以下の可溶分及び15mL/g〜45mL/gの範囲の沈降体積を有するアルファ化澱粉であって、前記アルファ化澱粉は澱粉顆粒を含み、前記澱粉顆粒の少なくとも50%は膨潤するが、95℃の水で処理するとき、実質的に断片化されず、前記アルファ化澱粉は、実質的に平面の形態であるアルファ化澱粉を提供する。また別の態様において、15重量%以下の可溶分及び15mL/g〜45mL/gの範囲の沈降体積を有するアルファ化ドラム乾燥澱粉であって、前記アルファ化澱粉は、澱粉顆粒を含み、前記澱粉顆粒の少なくとも50%は膨潤するが、95℃の水で処理するとき、実質的に断片化されないアルファ化ドラム乾燥澱粉を提供する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年4月12日付で出願された米国仮特許出願第62/484790号、および2017年8月18日付で出願された米国仮特許出願第62/547695号に対する優先権の利益を主張し、同文献全体それぞれを本明細書に援用する。
本開示の背景
本開示は、一般的に澱粉に関する。より詳細に、本開示は、高度の加工耐性を有するアルファ化澱粉、ならびにその製造及び使用方法に関する。
食品グレードの澱粉は、一般に、様々な食品に望ましい品質を提供するために使用される。例えば、架橋結合及び安定化された改質食品澱粉は、食品のテクスチャ化のために広く使用される。安定化は、澱粉に凍結−融解安全性を与え、一方、架橋結合は、加工耐性を与える。安定化は、澱粉ヒドロキシ基をヒドロキシプロピルエーテルまたはアセチルエステルなどの基に置換することにより提供され得る。加工耐性は、リン酸塩(例えば、オキシ塩化リン澱粉の処理を介して)またはアジペート(例えば、酢酸−アジピン酸混合無水物への処理を介して)などの基で架橋結合させることにより得ることができる。本明細書で使用されるように、澱粉に関して「加工耐性の」(process tolerant)または「加工耐性」(process tolerance)という用語は、調理時に澱粉の個々の顆粒が水中で膨潤することができるが、加工全体にわたって顆粒状性のかなりの部分を保持することを意味する。したがって、加工耐性澱粉は、破片への分解に抵抗し得、加工時の溶解に抵抗し得る。このような挙動により、澱粉が望ましくないゲル化、凝集性または曳糸性(stringiness)を生じることなく、食品をわずか濃厚にすることができるようにする。したがって、加工耐性の澱粉は、グレービー、ソース及びドレッシングのような食品だけでなく、特定のフルーツフィリング及び乳製品に使用するために非常に望ましい。
多くの用途において、所定の食品に所望のテクスチャ挙動を提供するために、しばしば100℃に近接する比較的高温で澱粉を調理する必要がある。しかし、澱粉を予め調理するか、または「アルファ化」すると知られている様々な技術があり;このようなアルファ化澱粉を使用して、食品をこのような高温で加熱することを必要とせず、食品に所望の粘度を提供することができる。いくつかのこのようなアルファ化方法には、スプレー調理、ドラム乾燥及び水性アルコールでの予備膨潤が含まれる。ドラム乾燥は、湿った澱粉材料を熱い回転ドラム上に通過させ、これをドラムと別の表面(例えば、別の回転ドラム)の間に形成された狭い開口部を通して圧搾させることを含む。この加工は、澱粉をアルファ化するだけでなく、それから水分の大部分を乾燥するのに十分な温度で行われ、所望のフレークまたは粒径に加工され得る乾燥したシートまたはフレーク形で澱粉を提供する。ドラム乾燥はこれらの技術の中で最も安価であるが、本発明者らが決定したように(及び以下により詳細に説明するように)ドラム乾燥は、澱粉顆粒の完全性に悪影響を及ぼし、凝集性及び曳糸性のような望ましくないテクスチャを食品に提供する澱粉材料を提供することができる。ドラム乾燥澱粉は、一般に、同等の加工耐性で製造するとき、スプレー調理及びアルコール加工澱粉よりも粘度が低い分散液を提供する。そして、これらは高度の可溶分を有することができ、これは凝集性をもたらすことができるので望ましくない。ドラム乾燥は、加工耐性を大幅に減少させることができる。
発明の概要
一態様において、本開示は、15重量%以下の可溶分及び15mL/g〜45mL/gの範囲の沈降体積を有するアルファ化ドラム乾燥澱粉であって、上記アルファ化澱粉は澱粉顆粒を含み、上記澱粉顆粒の少なくとも50%は膨潤するが、95℃の水で処理するとき、実質的に断片化されないアルファ化澱粉を提供する。
別の態様において、本開示は、15重量%以下の可溶分及び15mL/g〜45mL/gの範囲の沈降体積を有するアルファ化澱粉であって、上記アルファ化澱粉は澱粉顆粒を含み、上記澱粉顆粒の少なくとも50%は膨潤するが、95℃の水で処理するとき、実質的に断片化されず、上記アルファ化澱粉は、実質的に平面の形態であるアルファ化澱粉を提供する。
別の態様において、本開示は、本明細書に記載のようなアルファ化澱粉を製造する方法であって、水性媒体で湿らせた非ゼラチン化澱粉を提供する段階;及び上記澱粉をアルファ化するのに十分な条件下で湿った非ゼラチン化澱粉をドラム乾燥させる段階を含む方法を提供する。
別の態様において、本開示は、本明細書に記載のアルファ化澱粉を食品に分散させることを含む食品の製造方法を提供する。
本発明の別の態様は、本明細書に記載の澱粉を含む食品である。
従来の非アルファ化ヒドロキシプロピル化改質澱粉の顕微鏡写真である。 RVA条件に適用させた後、図1の澱粉の顕微鏡写真である。 従来のアルファ化ヒドロキシプロピル化改質澱粉の顕微鏡写真である。 ドラム乾燥澱粉の一実施例の顕微鏡写真である。 曳糸性に対する標準写真のセットである。 沈降速度に対する標準写真のセットである 未溶解粒子に対する標準写真セットである。 RVA条件に適用させた後、本開示のアルファ化澱粉の顕微鏡写真である。 分散後及びせん断加工後の本開示の澱粉顆粒の顕微鏡写真である。 分散後及びせん断加工後の本開示の澱粉顆粒の顕微鏡写真である。 本開示の澱粉の特性を従来の凝集澱粉と比較するグラフである。 本開示の澱粉の特性を従来の凝集澱粉と比較するグラフである。 一実施例によるサラダドレッシングの製造に使用されたプレエマルジョンの粘度測定である。 一実施例によるサラダドレッシングの製造に使用されたプレエマルジョンの粘度測定である。 一実施例によるプレエマルジョン及び乳化ドレッシングの顕微鏡写真である。 一実施例によるプレエマルジョン及び乳化ドレッシングの顕微鏡写真である。
ドラム乾燥は、上記のように、アルファ化のためのコスト効率的な方法であるが、澱粉性能に望ましくない影響を及ぼすことができる。例えば、図1は、後述のRVA条件下で水に分散された従来の非アルファ化ヒドロキシプロピル化改質澱粉の顕微鏡写真である。明らかなように、澱粉の個々の顆粒は、実質的に損傷されない状態で維持される。この澱粉をスプレー調理によりアルファ化した後、後述するRVA条件下で水に分散させる場合には、図2に示したように、膨潤するが実質的に断片化または崩壊しない顆粒をもたらす。対照的に、図1の澱粉がドラム乾燥によりアルファ化される場合、生成された平面シート状またはフレーク状粒子は、水に再導入されると分解され、図3に示したように、澱粉顆粒の断片であることで明らかに見える粒子がほとんど生成される。これらの顆粒断片は、図1及び図2の無傷の断片化されていない顆粒と視覚的に区別される澱粉顆粒のこのような断片化は、加工耐性の損失及び可溶性澱粉の量の増加をもたらすことができ、これは澱粉に望ましくないテクスチャ品質を提供することができる。
驚くべきことに、本発明者らは、ドラム乾燥を使用して、加工耐性及び非常に望ましいテクスチャ化特性の両方を提供できるアルファ化澱粉材料を提供することができた。したがって、本開示の一態様は、15重量%未満の可溶分及び15mL/g〜45mL/gの範囲の沈降体積を有するアルファ化澱粉である。アルファ化澱粉は、澱粉顆粒を含み;上記澱粉顆粒の少なくとも50%(例えば、少なくとも80%)が膨潤するが、水で処理されるときに実質的に断片化されない。本開示のこの態様のアルファ化澱粉は、ドラム乾燥澱粉である。
さらに、本開示のアルファ化澱粉は、実質的に平面の形態で提供され得る。したがって、本開示の別の態様は、15重量%未満の可溶分及び15mL/g〜45mL/gの範囲の沈降体積を有するアルファ化澱粉である。アルファ化澱粉は、澱粉顆粒を含み;上記澱粉顆粒の少なくとも50%(例えば、少なくとも80%)は膨潤するが、95℃の水で処理するとき、実質的に断片化されない。上記アルファ化澱粉は、実質的に平面の形態である。本明細書で使用される「実質的に平面」形態は、重量基準で材料の少なくとも50%、少なくとも75%、さらには少なくとも90%は、それぞれ粒子の長さ及び幅のそれぞれの1/2以下(例えば、本明細書に別途記載された特定の実施形態では、1/3以下または1/4以下)の厚さを有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である。厚さは、最短寸法に沿って平均厚さとして測定され、一方、長さは、厚さに垂直な最長寸法として測定され、幅は、厚さと長さの両方に垂直な最長寸法として測定される。本明細書に別途記載された特定の実施形態において、本開示のこの態様のアルファ化澱粉は、ドラム乾燥澱粉である。
当業者が理解するように、沈降体積は、加工耐性の尺度として使用され得る。本明細書で使用される、沈降体積は、加塩緩衝溶液100g(すなわち、澱粉を含む、総量)中1gの調理された澱粉(乾燥基準)によって占められる体積である。この値は、当業者では、「膨潤体積」としても知られている。本明細書で使用される、「加塩緩衝溶液」は、以下の段階によって製造された溶液を指す:
a)トップローダー天秤を使用して、20グラムの塩化ナトリウムをスターラーバーが入っている2リットルのメスフラスコに入れて秤量する;
b)これに、RVApH6.5緩衝液(リッカ・ケミカル社から購入する)を添加してフラスコを少なくとも半分満たし;
c)塩化ナトリウムが溶解するまで撹拌する;
d)追加のRVApH6.5緩衝液を添加して最終体積を2リットルにする;
本明細書に記載の沈降体積は、最初にスラリーを含有する容器を95℃の水浴内に浮遊させ、ガラス棒または金属へらで6分間攪拌した後、容器を覆い、ペーストを95℃で20分間維持させることによって、澱粉を加塩緩衝溶液中の5%固形分で調理して決定する。容器を浴槽から取り出し、ベンチで冷却させる。生成されたペーストは、水を添加し(すなわち、任意の蒸発された水を置換するために)よく混合して初期重量になるようにする。ペースト(澱粉1.0gを含む)20.0gを、加塩緩衝溶液を含有する100mLメスシリンダー内に重み付けし、シリンダー内の混合物の総重量を、緩衝液を用いて100gとなるようにする。シリンダーを室温(約23℃)にて24時間放置する。澱粉沈降物の占める体積(すなわち、シリンダーで読み取られる)は、澱粉1gに対する沈降体積、すなわち、mL/g単位である。
沈降体積が比較的少ない澱粉(例えば、15mL/g〜45mL/gの範囲)は、加工耐性が優れている。本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉は、15mL/g〜40mL/g、または15mL/g〜35mL/g、または15mL/g〜30mL/g、または15mL/g〜25mL/g、または15mL/g〜20mL/g、または20mL/g〜45mL/g、または20mL/g〜35mL/g、または20mL/g〜30mL/g、または20mL/g〜25mL/g、または25mL/g〜45mL/g、または25mL/g〜40mL/g、または25mL/g〜35mL/g、または30mL/g〜45mL/g、または30mL/g〜40mL/g、または35mL/g〜45mL/gの範囲の沈降体積を有する。本明細書に別途記載された特定の特別な実施形態において、アルファ化澱粉は、20mL/g〜25mL/gの範囲の沈降体積を有する。
上で記載の沈降体積検査において、粒状沈降物上の上澄液は、可溶性澱粉、すなわち、沈降物の抑制された顆粒によって維持されない澱粉の一部分を含有する。可溶性澱粉の量は、上澄液の一部分を回収し、酸または酵素を用いて澱粉をデキストロースで定量的に加水分解した後、例えば、YSIインコーポレーテツド(YSI Incorporated)から入手可能なグルコース分析器のような機器分析器を用いてデキストロースの濃度を測定して定量する。上澄液中のデキストロースの濃度を澱粉の可溶分百分率(すなわち、重量%)に代数的に転換させることができる。
澱粉が食品加工時にその顆粒から高度の材料を放出すると、食品にある程度の凝集性または曳糸性を提供することができる。これは、一部の食品では望ましいが、他の食品では非常に望ましくない。したがって、ドレッシング、ソース及びグレービー及び特定のフルーツフィリング及び乳製品のような特定の用途の場合、少量の可溶物を有するアルファ化澱粉が望ましい。従来のドラム乾燥澱粉は、可溶分が高い傾向がある。対照的に、本発明のアルファ化澱粉は、15%以下の可溶分を有する。したがって、本発明のアルファ化澱粉は、望ましくない量の凝集性または曳糸性なしに、所望のテクスチャ化特性を提供することができる。本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉は、10%以下の可溶分を有する。本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉は、5%以下の可溶分、例えば、4%以下の可溶分または2%以下の可溶分を有する。
当業者が理解するように、本開示のアルファ化澱粉は、澱粉顆粒、すなわち、澱粉のアミロース及びアミロペクチンが実質的に含有されている個々のパケット(packet)を含む。乾燥した澱粉の個々の物理的粒子は、当業者に明らかなように、このような多くの顆粒を含むだろう。顆粒のサイズは、澱粉の植物源によって異なり、米澱粉顆粒は比較的小さいが(1〜5ミクロンサイズ)、ジャガイモ澱粉顆粒は、比較的大きい(数十ミクロンサイズ)。
特に、本開示のアルファ化澱粉において、澱粉顆粒は膨潤するが、95℃の水で処理するとき、実質的に断片化されない。本明細書で使用される「95℃の水で処理」とは、RVA(Rapid Visco Analyzer)実験の条件を意味し:粘度は、1%NaClのpH6.5リン酸塩緩衝液中の5%固形分でRVAによって測定される。アルファ化澱粉を35℃の水に添加し、700rpmで1分間及び160rpmで14分間35℃で撹拌し;160rpmでの撹拌は測定全般にわたって継続する。温度は、7分間かけて95℃まで直線的に上昇し、次いで、95℃で10分間保持し、次いで、6分間かけて35℃まで直線的に下降し、最後に35℃で10分間保持する。このときに粘度を測定することができ、得られた澱粉分散液をヨウ素で染色し、顕微鏡で観察して断片化の程度を判断することができる。断片化の程度は、断片化されていない顆粒と顆粒断片によって撮影された視野での総面積の一部として、断片化されていない顆粒によって撮影された顕微鏡の視野での面積を比較することによって決定され得る。例えば、特定の実施形態において、本明細書に別途記載されたアルファ化澱粉は、50%以下の断片化度を有し、すなわち、断片化されていない顆粒と顆粒断片の面積の合計で割った断片化されていない顆粒の面積は50%以下である。他の実施形態において、本明細書に別途記載されたアルファ化澱粉は、30%以下、さらには10%以下の断片化度を有する。
本明細書に別途記載されたアルファ化澱粉の特定の実施形態において、澱粉顆粒の少なくとも75%が膨潤するが、95℃の水で処理するとき、実質的に破片化されない。本明細書に別途記載されたアルファ化澱粉の特定の実施形態において、澱粉顆粒の少なくとも90%が膨潤するが、95℃の水で処理するとき、実質的に断片化されない
上記のように、本発明の澱粉は、アルファ化されている。当業者が理解するように、アルファ化工程は、天然澱粉顆粒の半結晶構造を分解し、したがって、食品に粘度を提供するために後に高温にて処理する必要がないようにする。本明細書で使用される「アルファ化」澱粉は、偏光顕微鏡で見たときに、その顆粒の25%以下が顆粒を通して複屈折、すなわち、高消光、いわゆる「マルタ」クロス(Maltese cross)を示す。例えば、特定の実施形態において、アルファ化澱粉顆粒の10%以下、5%以下、または2%以下でさえが複屈折を示す
特に、本開示の特定の態様において、本明細書に別途記載されたアルファ化澱粉はドラム乾燥澱粉である。ドラム乾燥は、経済的に魅力的なアルファ化方法であるが、澱粉材料に望ましくない損傷を引き起こすことができる。例えば、従来のドラム乾燥澱粉は、高い凝集性及び曳糸性のような望ましくない特性を経ることができ、その結果、澱粉顆粒が崩壊して多量の可溶性材料が生じる。対照的に、本開示のこの態様のアルファ化澱粉は、ドラム乾燥されているにもかかわらず、少ない量の可溶性及び優れた加工性を有する。従来のドラム乾燥装置及び工程を使用して、本開示のドラム乾燥澱粉を提供することができる。当業者が理解するように、典型的なドラム乾燥機は、1つまたは2つのシリンダーの表面に液体、スラリーまたはピューレの薄層を適用するように構成された供給システムを備えた水平に取り付けられた1つまたは2つの中空シリンダー(複数)を含む。乾燥作業では、ドラムが加熱されて乾燥し、温度に応じて液体、スラリーまたはピューレの材料を調理して、材料の薄い固体層を形成し、スクレーパーでドラムから取り外して所望のサイズに粉砕するか、製粉(milled)することができる。ドラム乾燥機は、J.Tang et al.,Drum Drying,pages 211−14 in Encyclopedia of Agricultural,Food,and Biological Engineering,Marcel Dekker,2003により詳細に説明されており、この全文は参照によって本明細書に組み込まれる。特定のドラム乾燥装置及び工程は、以下に説明し;当業者は、様々なドラム乾燥及びロール乾燥装置及び条件を使用して、本明細書に記載の「ドラム乾燥」材料を提供することができることを理解するであろう。当業者は、ドラム乾燥した澱粉材料が、スプレー−調理またはアルコール−処理澱粉とは異なる乾燥外観を有することを理解するであろう。ドラム乾燥澱粉の一例の顕微鏡写真を図4に示す。例えば、ドラム乾燥は、シート状またはフレーク状の粒子外観、及び/または以下により詳細に説明され、図4に示したようなクレーター状の外観を有する乾燥澱粉材料を提供することができる。
本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉の粒子(例えば、その少なくとも50重量%、少なくとも75重量%、または少なくとも90重量%)は、実質的に丸くない形状(例えば、ギザギザ形状)を有する。このような粒子は、例えば、上記のように、ドラム乾燥によって製造されることができ;個々の粒子は、乾燥した材料のシートを破壊または粉砕することで形成され得る。このような材料の実質的に丸くない形状は、スプレー調理またはアルコール処理によって作られた丸い粒子とは対照的である。
本明細書に別途記載された特定の実施形態において、上記アルファ化澱粉の粒子(例えば、その少なくとも50重量%、少なくとも75重量%、または少なくとも90重量%)が、クレーター表面(cratered surface)を有する。このような表面の一実施例は、図4に示す。このような粒子は、例えば、上述のように、ドラム乾燥によって;特に、実質的なアルファ化を提供するのに望ましいより高い乾燥温度で作ることができ、ドラム乾燥は、蒸気の形態で乾燥材料から回避する水から生じるクレーター表面を有する澱粉粒子を提供することができる。
本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉の少なくとも75重量%(例えば、その少なくとも90重量%)は、それぞれ粒子の長さ及び幅のそれぞれの1/2以下の厚さを有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である。このような粒子は、例えば、粒径を提供するために、選択的なミリング(milling)または粉砕ステップで上述のようなドラム乾燥によって製造され得る。
本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ粒子の長さ及び幅のそれぞれの1/3以下の厚さを有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である。本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ粒子の長さ及び幅のそれぞれの1/4以下の厚さを有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である。このような粒子は、例えば、所望の粒径を提供するために、選択的なミリングまたは粉砕ステップで上述のようなドラム乾燥によって製造され得る。有利には、ドラム乾燥工程において、粒径は、スプレー−調理及び/または凝集粒子に典型的であるよりも広い範囲にわたって操作され得る。乾燥澱粉は、先ず、比較的大きなシートとして製造されるため、粒径は、大きなフレークから所望の微粉砕するまで様々なことができる。例えば、ドラム乾燥シートは、主な寸法で数百ミクロン(例えば、750ミクロン)の粒子に粉砕され、食品にパルプのテクスチャを提供する澱粉を提供し、食品にまろやかなテクスチャを提供する澱粉の場合、5〜10ミクロン程度まで粉砕することができる。
当業者が理解するように、本明細書に記載のアルファ化澱粉は、様々な粒径(すなわち、実質的に乾燥した形態)に提供され得る。例えば、本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ20ミクロン〜250ミクロンの範囲の厚さを有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である。例えば、本明細書に別途記載された様々な実施形態において、上記アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ20ミクロン〜200ミクロン、または20ミクロン〜150ミクロン、または20ミクロン〜125ミクロン、または20ミクロン〜100ミクロン、または20ミクロン〜75ミクロン、または30ミクロン〜250ミクロン、または30ミクロン〜200ミクロン、または30ミクロン〜150ミクロン、または30ミクロン〜125ミクロン、または30ミクロン〜100ミクロン、または50ミクロン〜250ミクロン、または50ミクロン〜200ミクロン、または50ミクロン〜150ミクロン、または50ミクロン〜125ミクロン、または75ミクロン〜250ミクロン、または75ミクロン〜200ミクロン、または75ミクロン〜150ミクロン、または75ミクロン〜125ミクロン、または100ミクロン〜250ミクロン、または100ミクロン〜200ミクロンの範囲の厚さを有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である。本明細書に別途記載された特定の実施形態において、上記アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ少なくとも50ミクロン、または少なくとも100ミクロン、または少なくとも200ミクロン、例えば、少なくとも300ミクロンまたは少なくとも400ミクロン、または50ミクロン〜1000ミクロン、または50ミクロン〜800ミクロン、または50ミクロン〜500ミクロン、または50ミクロン〜250ミクロン、または100ミクロン〜1000ミクロン、または100ミクロン〜800ミクロン、または100ミクロン〜500ミクロン、または100ミクロン〜250ミクロン、200ミクロン〜1000ミクロン、または200ミクロン〜800ミクロン、または200ミクロン〜500ミクロン、または300ミクロン〜1000ミクロン、または300ミクロン〜800ミクロン、または300ミクロン〜500ミクロン、または400ミクロン〜1000ミクロン、または400ミクロン〜800ミクロンの範囲の長さを有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である。同様に、本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)、すなわち、上述の厚さ及び長さを有する粒子は、少なくとも50ミクロン、または少なくとも100ミクロン、または少なくとも200ミクロン、例えば、少なくとも300ミクロンまたは少なくとも400ミクロン、または50ミクロン〜1000ミクロン、または50ミクロン〜800ミクロン、または50ミクロン〜500ミクロン、または50ミクロン〜250ミクロン、または100ミクロン〜1000ミクロン、または100ミクロン〜800ミクロン、または100ミクロン〜500ミクロン、または100ミクロン〜250ミクロン、または200ミクロン〜1000ミクロン、または200ミクロン〜800ミクロン、または200ミクロン〜500ミクロン、または300ミクロン〜1000ミクロン、または300ミクロン〜800ミクロン、または300ミクロン〜500ミクロン、または400ミクロン〜1000ミクロン、または400ミクロン〜800ミクロンの範囲の幅を有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である。上述の平面粒子は、例えば、1〜20ミクロン(例えば、5〜10ミクロン)の範囲まで粒子サイズを提供するために、より小さく粉砕されることもできる。
例えば、本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ20ミクロン〜250ミクロンの範囲の厚さ;少なくとも50ミクロンの長さ;及び少なくとも50ミクロンの幅を有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である。本明細書に別途記載された他の実施形態において、アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ20ミクロン〜250ミクロンの範囲の厚さ;少なくとも100ミクロンの長さ;及び少なくとも100ミクロンの幅を有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である。本明細書に別途記載された他の実施形態において、アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ20ミクロン〜250ミクロンの範囲の厚さ;200ミクロン〜1000ミクロンの範囲の長さ;及び200ミクロン〜1000ミクロンの範囲の幅を有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である。本明細書に別途記載された他の実施形態において、アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ50ミクロン〜250ミクロンの範囲の厚さ;100ミクロン〜1000ミクロンの範囲の長さ;及び100ミクロン〜1000ミクロンの範囲の幅を有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である。当業者は、様々な他の実施形態において、アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ(例えば、シート状またはフレーク状粒子が形成されるように)上述のような厚さ、長さ及び幅の任意の組み合わせをそれぞれ有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態であることを理解するであろう。
本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉は安定化される。安定化は、例えば、澱粉の凍結−融解性能を改善することにより、食品中の澱粉の安全性を改善するために使用され得る。当業者は、このような安定化が様々な方法で提供され得ることを理解するであろう。
例えば、本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉は、アシル化、例えば、アセチル化により安定化される。このようなアルファ化澱粉は、乾燥固体基準で1〜4重量%、例えば、1%〜3.5%、または1%〜3%、または1%〜2.5%、または1.4%〜4%、または1.4%〜3.5%、または1.4%〜3%、または1.4%〜2.5%、または1.8〜4%、または1.8%〜3.5%、または1.8%〜3%の範囲のアセチル化レベルを有することができる。本明細書に別途記載された特定の実施形態において、上記アルファ化澱粉は、1.8重量%〜2.5重量%のアセチル化レベルを有する。アセチル化重量パーセントは、%CHCO−として決定される
例えば、本明細書に別途記載された特定の実施形態において、上記アルファ化澱粉は、エーテル化、例えば、ヒドロキシプロピル化により安定化される。このようなアルファ化澱粉は、例えば、乾燥固体基準で、0.5〜10重量%、例えば、0.5%〜8%、または0.5%〜7%、または0.5%〜6%、または1%〜10%、または1%〜8%、または1%〜7%、または1%〜6%、または2%〜10%、または2%〜8%、または2%〜7%、または2%〜6%、または4%〜10%、または4%〜8%、または4%〜7%、または4%〜6%の範囲のヒドロキシプロピル化レベルを有することができる。本明細書に別途記載された特定の実施形態において、上記アルファ化澱粉は、2重量%〜7重量%の範囲のヒドロキシプロピル化レベルを有する。ヒドロキシプロピル化の重量パーセントは、%HOCH(CH)−CH−O−として決定する。
もちろん、他の実施形態において、安定化は、異なる化学物質、例えば、異なるエステルまたは異なるエーテルによって提供され得る。安定化化学物質の組み合わせも使用され得る。
本明細書に別途記載された特定の実施形態において、上記アルファ化澱粉は、架橋結合される。当業者が理解するように、架橋結合は、例えば、本明細書に別途記載されたように所望の沈降体積を提供することにより、澱粉の加工耐性を改善するために使用され得る。本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉は(例えば、オキシ塩化リンまたはメタリン酸塩で処理することにより)、リン酸塩と架橋結合される。本明細書に別途記載された他の実施形態において、アルファ化澱粉は(例えば、酢酸/アジピン酸混合無水物などのアジピン酸誘導体で処理することにより)、アジペートと架橋結合される。当業者は、本開示に基づいて、所望の沈降体積、溶解度特性、及び他の特性をアルファ化澱粉に提供する架橋結合度を選択するであろう。
アルファ化澱粉は、当業者に明らかであるように、多くの他の方法で処理することができる。例えば、当業界に知られている物理的処理(例えば、湿熱処理、乾熱処理、アルコール中での熱処理または他の親水コロイドでコーティング)コーティングは、架橋結合と組み合わせて、または架橋結合の代わりに使用されて所望の沈降体積、溶解度特性及び他の特性を澱粉に提供することができる。
様々な異なる澱粉源を使用して、本開示の澱粉を提供することができる。当業者は、従来の顕微鏡法及び分析技術を使用して、澱粉のタイプを区別することができるだろう。例えば、本明細書に別途記載された特定の実施形態において、上記アルファ化澱粉は、コーン澱粉である。本明細書に別途記載された他の実施形態において、上記アルファ化澱粉は、タピオカまたはキャッサバ澱粉である。本明細書に別途記載された他の実施形態において、上記アルファ化澱粉は、ジャガイモ澱粉である。本明細書に別途記載された他の実施形態において、上記アルファ化澱粉は、米澱粉または小麦澱粉である。本明細書に別途記載されたまた他の実施形態において、上記アルファ化澱粉は、ドングリ、クズウコン、アラカチァ、バナナ、大麦、パンノキの実、ソバ、カンナ、コラシア、カタクリ、クズ、マランガ、キビ、オーツ麦、オカ、ポリネシアクズウコン、サゴ、ソルガム、サツマイモ、ライ麦、タロイモ、栗、水栗、ヤマノイモ、または、例えば、ソラマメ、レンズ豆、緑豆、エンドウ豆、またはヒヨコマメなどの豆類から由来される。澱粉は、もち状または非もち状であり得る。さらに、当業者が理解できるように、澱粉供給原料は、例えば、澱粉固有のである。か、他に存在する望ましくない香味、匂いおよび色相を減少させるために、例えば、従来の方法によって精製することができる。例えば、洗浄(例えば、アルカリ洗浄)、蒸気ストリッピング、イオン交換工程、透析、濾過、例えば、亜塩素酸塩などによる漂白、酵素改質(例えば、タンパク質を除去するために)および/または遠心分離などの方法を用いて不純物を減少させることができる。当業者は、このような精製作業が工程中の様々な適切な時点で実施され得ることを理解できるであろう。
本明細書に記載のアルファ化澱粉は、様々なテクスチャの利点を提供することができる。例えば、本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉は、水性媒体で(例えば、曳糸性によって測定時)低度の凝集性を提供することができる。このようなアルファ化澱粉は、グレービー、ソースまたはドレッシングのような食品に望ましくは低い凝集性を提供するために使用され得る。曳糸性は、図5の写真(3、6及び9の曳糸性値、上から下に)と比較して食品成分の感覚特性を決定するように訓練されたテスターのパネルなどの感覚パネルによって決定することができる。曳糸性評価のために澱粉サンプルを製造するために、澱粉が湿るまでプラスチックヘラを使用して、1:1の比率でプロピレングリコールと澱粉を混合する。澱粉/プロピレングリコール混合物を、825RPMに設定されたカフラモ(Caframo)ミキサーに置く。ミキサーが活性化され、澱粉混合物が入っている容器に1%(w/w)の塩水を注ぐ。ヘラを使用して、澱粉が塩水に完全にさらされるようにする。澱粉混合物の総量は2500グラムであり、澱粉濃度は6.5%(乾燥固体基準)である。混合物を825RPMで10分間ブレンドする。澱粉ペーストは、10等分し、8オンスの覆われた瓶(covered jar)に入れる。各瓶には、約250グラムの製品が入っている。澱粉は、評価前に1時間水和し続ける。曳糸性を決定するために、サンプルをよく撹拌し、その後1スプーンの材料を瓶から取り出して容器にゆっくり落とす。澱粉がスプーンを離れるときの尾の長さを観察し、図5の写真と比較して曳糸性値を決定する。特定の実施形態において、本明細書に別途記載された澱粉は、5以下、または4以下、または1〜5、1〜4、または2〜5または2〜4の範囲の曳糸性値を有する。
本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉は、水性媒体によく分散されることができ、例えば、沈降速度が速く、粒子または塊として存在する未分散物質が少ない。分散性は、250mLビーカー内の5グラムの澱粉(そのまま)を95グラムの1%(w/w)塩水にダンピングすることにより評価することができる。パネリストは、10秒の時間フレームにわたって澱粉粒子の沈降速度を観察し、図6の写真と比較して沈降速度値を決定する。本明細書に別途記載された特定の実施形態において、本開示の澱粉は、少なくとも4、または少なくとも5、または4〜8、4〜7、5〜8または5〜7の範囲の沈降速度値を有する。次に、パネリストは、ミニ泡立て器(whisk)を使用して1分間中程度の速度で澱粉溶液を撹拌し、初期厚さ、浮遊数、浮遊面積、沈降物(底に沈降粒子の量)、塊(溶液中の大きな未溶解粒子)、粒状性(graininess)、相分離及び3分後の厚さを評価する。特定の実施形態において、塊または浮遊体は実質的にない。撹拌後、未溶解粒子の量を図7の写真と比較することができる。望ましくは、未溶解粒子の量は、「未溶解粒子3」の写真に示した量以下である。
特に、特定のこのようなアルファ化澱粉は、凝集することなく高い分散性を提供することができる。したがって、本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉は、凝集しない。
本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉は、低い水和速度を有する。速すぎる水和は、水性媒体に分散されるときにアルファ化澱粉の凝集を引き起こすことができる。対照的に、より遅い水和速度により、アルファ化澱粉が分散されるときに凝集の最小化が可能になる。
本明細書に別途記載された特定の実施形態において、アルファ化澱粉は、せん断耐性がある。せん断耐性は、せん断加工の前と後の澱粉の沈降体積と可溶分値を比較して測定することができる。本明細書に別途記載された特定の望ましい実施形態において、せん断加工時に沈降体積は、25%以下、さらには10%以下まで増加する。特定の望ましい実施形態において、可溶分の量は、せん断加工時に25%以下、さらには10%以下まで増加する。本明細書に別途記載された特定の実施形態において、澱粉は、せん断加工後、50%以下、30%以下、さらには10%以下の断片化度を有する。このような特定の実施形態において、「せん断加工」は、30Vで5秒間せん断することにより、ワーリングブレンダー(モデル51BL32)での処理である。澱粉は、せん断加工の前に、任意で(例えば、RVA条件により)調理することができる。
本発明の別の態様は、本明細書に記載のアルファ化澱粉の製造方法である。方法は、水性媒体で湿らせた非ゼラチン化澱粉を提供する段階;及び、例えば、本開示のアルファ化澱粉に対して上述した程度まで、上記澱粉をアルファ化するのに十分な条件下で、上記湿った非ゼラチン化澱粉をドラム乾燥させる段階を含む。このような特定の実施形態において、非ゼラチン化澱粉は、例えば、本開示のアルファ化澱粉に対して上記記載されたように、例えば、アセチル化により安定化される。そして、このような特定の実施形態において、非ゼラチン化澱粉は、本開示のアルファ化澱粉に対して上記記載されたように、例えば、リン酸塩またはアジペートによって架橋結合される。非ゼラチン化澱粉は、上記のような任意の澱粉タイプであり得る。当業者であれば、本明細書に記載の澱粉に提供するために従来のドラム乾燥技術を使用することができる。
本開示の別の態様は、本明細書に記載のような方法により製造されたアルファ化澱粉である。
本発明の別の態様は、本明細書に記載のアルファ化澱粉を食品に分散させることを含む、アルファ化澱粉の製造方法である。分散は、様々な温度で実行され得る。特に、澱粉がアルファ化されているため、分散は高温で行う必要はない。したがって、特定の実施形態において、アルファ化澱粉は、95℃以下、例えば90℃以下、70℃以下、さらには50℃以下の温度で食品に分散される。本明細書に別途記載された方法の特定の実施形態において、アルファ化澱粉は、15〜95℃、例えば、15〜90℃、15〜70℃、15〜50℃、15〜30℃、20〜95℃、20〜90℃、20〜70℃、または20〜50℃の範囲の温度で食品に分散される。もちろん、アルファ化澱粉は、異なる温度、例えば、本明細書に記載の温度よりも高い温度で食品に分散され得る。例えば、場合によっては、アルファ化澱粉を調理温度が非常に高い高糖質食品に使用することができる。アルファ化澱粉は、糖の存在下で水和を提供するのに役立つことができ、そうでなければ、食品中の非ゼラチン化澱粉が調理されることを防止することができる。
アルファ化澱粉の分散は、澱粉顆粒が食品中で実質的に崩壊せずに残るように実行され得る。例えば、本明細書に別途記載された方法の特定の実施形態において、澱粉顆粒の少なくとも50%(例えば、少なくとも75%、さらには少なくとも90%)が膨潤するが食品に分散するときに実質的に崩壊しない。
本発明の別の態様は、その中に分散された本明細書に記載の澱粉を含む食品である。望ましくは、アルファ化澱粉の澱粉顆粒は、食品中では実質的に崩壊しない。例えば、本明細書に別途記載された方法の特定の実施形態において、澱粉顆粒の少なくとも50%(例えば、少なくとも75%、さらには少なくとも90%)は膨潤するが、食品中では実質的に崩壊しない。
本開示のアルファ化澱粉は、様々な食品に使用され得る。例えば、本明細書に別途記載された方法及び食品の特定の実施形態において、食品は液体である。本明細書に別途記載された方法及び食品の特定の実施形態において、食品は、スープ、グレービー、ソース(例えば、マヨネーズ、ホワイトソースまたはチーズソース)、ドレッシング(例えば、サラダドレッシング、例えば、注ぐことができるかまたはスプーンを利用し得る)、フィリングまたはトッピング(例えば、フルーツフィリングまたはトッピング)、または乳製品(例えば、ヨーグルト、サワークリームまたはクォーク)である。本開示のアルファ化澱粉は、例えば、卵によって別途提供される特性を提供するために、卵を含有しない食品に有用であることができ;したがって、本明細書に別途記載された方法及び食品の特定の実施形態において、食品は卵を含有しない。例えば、本開示のアルファ化澱粉は、様々な実施形態でサラダドレッシング、マヨネーズ、及びチーズソースなどの様々な他の油/水エマルジョンだけでなく、パイフィリングなどの高糖質フィリングに使用され得る。
上記食品は、例えば、トマトベースの製品、スープ、プディング、カスタード、チーズ製品、クリームフィリングまたはトッピング、シロップ(例えば、ライトシロップ)、飲料(例えば、乳製品飲料)、グレーズ、調味料、菓子類、パスタ、冷凍食品、シリアルを含むことができる。
様々な調理法、例えば、低温殺菌、レトルト処理、ケトル調理、バッチ調理および超高温加工を使用することができる。
本明細書に記載の澱粉はまた、例えば、貯蔵後より新鮮な食感を保持するより柔らかい製品を提供するために防止剤(anti−scalant)として作用して、固形食品、例えば、製菓製パン類の特性を改質するために使用され得る。したがって、他の実施形態において、食品は、製菓製パン類、例えば、パン、ペストリー、パイクラスト、ドーナツ、ケーキ、ビスケット、クッキー、クラッカーまたはマフィンである。このような実施形態において、調理は、ベーキングを含むことができる。いくつかの実施形態において、製菓製パン類(すなわち、そのドウまたは生地)における本明細書に記載の澱粉の使用は、老化(staling)を減少させるのに役立つことができる。他の実施形態において、澱粉は、例えば、製菓製パン類内部のフィリングに含むことができる。
本発明の澱粉を使用し、様々な他の食品を有利に製造することができる。例えば、本発明の澱粉が有用である食品には、熱加工食品、酸性食品、乾燥ミックス、冷蔵食品、冷凍食品、押出食品、オーブン調理食品、ストーブ調理食品、電子レンジ対応食品、全脂肪または低脂肪食品および水分活性の低い食品が含まれる。本発明の澱粉が特に有用である食品は、低温殺菌、レトルト処理、高温短時間処理、または超高温(UHT)加工などの熱加工段階を必要とする食品である。本発明の澱粉は、冷却、冷凍および加熱を含むすべての加工温度にわたって安定性が要求される食品用途において特に有用である。
加工された食品調剤物に基づき、実施者は、完成食品で必須的な濃厚さおよびゲル化粘度のみならず、所望の食感を提供するのに必要な本発明の澱粉の量および種類を容易に選択することができる。一般に、澱粉は、食品の0.1〜35重量、例えば、0.5〜6.0重量%の量で使用される。
本発明の澱粉の使用によって向上され得る食品中には、フルーツベースのパイフィリング、離乳食などの高酸性食品(pH<3.7);トマトベースの製品などの酸性食品(pH3.7〜4.5);グレービー、ソースおよびスープなどの弱酸性食品(pH>4.5);ソース、グレービーおよびプディングなどのストーブ調理食品;プディングなどのインスタント食品;注ぐことができスプーンを利用し得るサラダドレッシング;乳製品または類似乳製品(例えば、ヨーグルト、サワークリームおよびチーズ)などの冷蔵食品;冷凍デザートおよび冷凍ディナーなどの冷凍食品;冷凍ディナーなどの電子レンジ対応食品;ダイエット製品および病院食品などの液状製品;製菓製パン類、グレービー、ソース、プディング、離乳食、ホットシリアルなどの製造用乾燥ミックス;および生地調理および揚げ物の前に食品をプレダスティング(predusting)するための乾燥ミックスがある。
他の実施形態において、食品は、菓子である。
本明細書に記載の澱粉は、極めて様々な他の食品に使用することができる。例えば、本発明の澱粉および方法の特定の実施形態において、澱粉は、ベーキングされた食品、朝食用シリアル、無水コーティング(例えば、アイスクリーム配合コーティング、チョコレート)、乳製品、菓子、ジャムおよびゼリー、飲料、フィリング、押出型およびシート状スナック、ゼラチンデザート、スナックバー、チーズおよびチーズソース、食用および水溶性フィルム、スープ、シロップ、ソース、ドレッシング、クリーマー、アイシング、フロスティング、グレーズ、トルティーヤ、肉類および魚、ドライフルーツ、乳幼児食品および生地と衣から選択される食品で使用される。本明細書に記載の澱粉は、様々な医療用食品にも使用することができる。本明細書に記載の澱粉は、ペットフードにも使用することができる。
本明細書に記載の澱粉は、様々な新規の製品及び工程を可能にし得る。例えば、本開示の一実施形態は、ドレッシングを作る方法である。上記方法は、水、酸(例えば、酢またはレモン果汁)、本明細書に記載の澱粉及び卵黄を混合して均質な混合物を提供する段階を含む。上記均質な混合物に油を添加して乳化させて、ソースを提供する。また他の実施形態において、ドレッシングを作る方法は、水、酸(例えば、酢またはレモン果汁)及び卵黄を組み合わせて均質な混合物を形成する段階を含む。上記均質な混合物に、油中に本開示の澱粉のスラリーを添加して乳化させて、ソースを提供する。当業者として、香味料、調味料、塩及び甘味料を工程の任意の時点で必要に応じて添加することができる。
本発明の澱粉はまた、化粧品およびパーソナルケア製品、紙、包装、医薬製剤、接着剤などの化学的に改質された(架橋結合された)抑制澱粉が従来から利用されている様々な非食品最終用途でも使用することができる。
加工された食品調剤物に基づき、当業者は、完成食品で必須的な食感および粘度を提供するのに必要な本発明の澱粉の量および種類を容易に選択することができる。一般に、澱粉は、食品の0.1〜35重量%、例えば、0.1〜10重量%、0.1〜5重量%、1〜20重量%、1〜10重量%または2〜6重量%の量で使用される。本明細書に記載の澱粉は、例えば、0.1〜95%、例えば、0.1〜80%、0.1〜50%、0.1〜30%、0.1〜15%、0.1〜10%、0.1〜5%、1〜95%、1〜80%、1〜50%、1〜30%、1〜15%、1〜10%、5〜95%、5〜80%、5〜50%、5〜30%、20〜95%、20〜80%、または20〜50%の範囲の量で、プレブレンド及び乾燥ミックスにも使用され得る。
アルファ化澱粉を製造する方法の一例が提供され:天然澱粉は、非上昇温度(例えば、18〜40℃、または20〜30℃)で、硫酸ナトリウム(例えば、乾燥澱粉重量基準で1〜15%)の存在下で、例えば、固形分30〜40%で水に分散される。スラリーのpHは、強塩基、例えば、水酸化ナトリウムを使用して11.5〜12.0に調整される。乾燥澱粉基準で0.05〜0.15重量%、望ましくは0.09〜0.1重量%のオキシ塩化リンを撹拌されたスラリーに添加して、30分間混合させる。pHは、塩酸または硫酸などの希酸、例えば、1〜12Nを添加することにより、中性に近く、例えば8.2〜9.0に調整される。無水酢酸(例えば、乾燥重量基準で5.0〜6.1%または5.5〜6.0%)をスラリーにゆっくりと添加する。スラリーのpHは、水性塩基、例えば、水酸化ナトリウムまたは炭酸ナトリウムでわずかに塩基性、例えば8.0〜8.8に維持される。無水酢酸の添加が完了した後、pHは、塩酸または硫酸などの希酸、例えば1〜12Nを添加することにより、例えば4.5〜7.0に低下する。遠心分離または濾過のような標準手順よってスラリーを脱水させ、水で洗浄して、塩を除去する。次いで、得られた材料を水に再分散させて、固形分25〜42%(例えば、35〜42%)で澱粉スラリーを生成する。スラリーを濾過して色を改善した後、再スラリー化することができる。スラリーは、ゴーダモデル(Gouda Model)E5/5シングルドラム乾燥機(500mm×500mm)で乾燥する。ドラムは、90〜140PSI、望ましくは少なくとも100PSI、望ましくは6〜8RPMの高い蒸気圧で作動される。特定の実施形態において、澱粉は36〜38%固形分であり、乾燥機は125PSIg及び8RPMで作動される。得られたヘビーフィルム(heavy films)を収集及び粉砕して、所望の粒径のフレーク状粒子を提供する。
上記の実施例に記載されたように製造されたアルファ化澱粉に対してRVA粘度測定条件を適用し、顕微鏡で検査した;図8は、得られる顕微鏡写真である。特に、澱粉をドラム乾燥によって加工しても、澱粉顆粒は、実質的に無傷の状態で維持される。上記の実施例に記載されたように製造されたアルファ化澱粉をRVA条件で処理し、次いで、ワーリングブレンダー(モデル51BL32)に移し、5秒間30Vでせん断した。ペーストを脱イオン水で1%に希釈した後、0.1N KIで1:1に希釈してイメージング用に染色した。分散後及びせん断加工後の澱粉顆粒の顕微鏡写真は、図9及び図10にそれぞれ提供されている。本開示のアルファ化澱粉は,実質的に無傷の顆粒によって立証されるように、せん断条件に対して安定的であった。
上記の実施例に記載されたように製造されたアルファ化澱粉の分散挙動を、凝集澱粉の分散挙動と比較した。図11のチャートに示したように、本開示のアルファ化澱粉は、それ自体は凝集していないにもかかわらず、凝集した澱粉と同様に機能した。そして、図12のチャートは、実施例の材料が水に分散されるときに急速に粘度を形成することを立証する。
サラダドレッシング(マヨネーズタイプ)のレシピの一実施例が以下に提供される:
Figure 2020516743
このようなサラダドレッシングは、水と酢をホバートミキサーに添加し、スクロス、塩及び澱粉を混合して作ることができる。(澱粉は、代案的に油の中にスラリーとして添加され得る。)卵黄を添加し、混合するまで混合物を混合する。油を追加の混合とともにゆっくりと添加して、プレエマルジョンを形成する。混合物は、例えば、高せん断混合(例えば、ワーリングブレンダー(モデル51BL32)で5秒間30Vでせん断するのと少なくとも同じ程度の厳しいせん断条件を使用)またはコロイド混合により乳化され得る。
ブルックフィールド粘度測定は、ブルックフィールド粘度計を使用して、2.5rpmでTバースピンドルBを有するヘリパスセッティングを使用して行われた。材料の3つの異なるサブサンプルを使用して、3回測定した。ブルックフィールド粘度測定は、2分、10分、20分、40分、60分、90分、120分、180分、及び240分の時点で行われた。
プレエマルジョンのブルックフィールド粘度測定は、明らかなプラトー点まで経時的に粘度が増加することを示した。3重量%及び3.5重量%のプレエマルジョン(図13及び図14のそれぞれ)に対する測定値は異なるスピンドルで収集されたため、直接比較することはできないが、グラフ(図2)を使用して経時的な粘度変化量を比較することができる。
顕微鏡検査は、図15の3.5%プレエマルジョンの顕微鏡写真に示されたように、澱粉顆粒が時間の経過とともに多少膨潤することを立証した。(ヨウ素染色、200x)。しかしながら、経時的に膨潤は比較的低く、すなわち、澱粉の低から中間の沈降値の結果として低かった。低及び中間の沈降体積値での本開示の澱粉は、コロイドミリング後に良好で安定した粘度性能を提供し、ブルックフィールド粘度は約7×10cPで、少なくとも5日間安定した。サラダドレッシングは、市販のドレッシング基準と比較して、良好な官能特性(例えば、切断性、堅固性、ジグル/弾性、形状の維持、引っ張り/耐性及び厚さ)を有した。そして、コロイドミリングの後でも、図16の顕微鏡写真に示したように、顆粒は比較的に膨潤が少ない。特に、コロイドミリングの後でも、本開示のアルファ化澱粉の比較的低い膨潤性能は、高せん断用途に使用するための潜在力を強調する。
本明細書に示した詳細な内容は、例示であり、本発明の材料および方法の様々な態様および実施形態の例証する考察の目的のためのものであり、本発明の原理および概念的態様の最も有用かつ容易に理解される技術であると考えられるものを提供するために提示される。この点において、本発明の基礎的な理解に必要なもの以上に詳細に本明細書に記載の澱粉および方法の詳細な内容を示す意図ではなく、説明は、本発明の様々な形態が実際にどのように具体化され得るかが当業者に明白になるようにする図および/または実施例とともに示した。したがって、開示された材料および方法を説明する前に、本明細書に記載の実施形態が特定の実施形態、装置または構成に限定されず、当然様々であり得ることが理解されるべきである。本明細書で使用される用語は、特定の態様を説明しようとする目的のためのものであり、本明細書で特に定義しない限り、限定しようとする意図ではないということが理解されるべきである。
本明細書に開示された材料および方法を説明する脈絡において(特に添付の特許請求の範囲の脈絡において)、使用される用語「1つ(a、an)」、「上記(the)」および類似した指示対象は、本明細書で別途に指摘されない限り、または文脈によって明確に否定されない限り、単数および複数対象の両方を含むものと解釈されるべきである。本明細書で値範囲の列挙は、単にその範囲に含まれる各々の個別値を個別に言及する短縮方法として機能するものと意図される。本明細書で別途に指摘されない限り、各々の個別値は、あたかも本明細書で個別に列挙されているように本明細書に統合される。範囲は、本明細書で1つの特定値からおよび/または別の特定値までとして表現することができる。このような範囲が表現される場合、別の態様は、1つの特定値からおよび/または他の特定値までを含む。同様に、値が先行詞「約」を使用し、近似値として表現される場合、特定値は、別の態様を形成するものと理解されるであろう。各範囲の終点は、他の終点に関連しても有意味であり、他の終点と独立的にも有意味であることがさらに理解されるであろう。
本明細書に記載のすべての方法は、本明細書で別途に指摘されない限り、または文脈によって明らかに否定されない限り、任意の適切な段階の手順で実施することができる。本明細書で提供される任意のおよびすべての例または例示的な言語(例えば、「〜などの」)の使用は、本発明の材料および方法をよりよく明確にするためのことのみを意図し、他に開示されている材料および方法の範囲に対して制限を提起しない。本明細書のいかなる言語も、本発明の実施に必須である任意の請求されない要素を示すものと解釈されるべきではない。
文脈が明らかに別途に要求されない限り、詳細な説明および特許請求の範囲全般にわたって「含む(comprise)」、「含む(comprising)」などの用語は、排他的または徹底的な意味ではなく、包括的な意味に解釈されるであろう;すなわち、「を含むが、これに限定されない」の意味である。単数または複数を使用する用語は、各々複数と単数を含む。さらに、「本明細書で」、「上」および「以下」という用語および類似の用語は、本出願で使用される場合、本出願全体を指すものであって本出願の任意の特定部分を指すものではない。
当業者が理解できるように、本明細書に開示された各々の実施形態は、その特定の記述された要素、段階、成分または構成要素を含み得るか、これらから本質的になり得るか、これらからなり得る。本明細書で使用される場合、移行用語「含む(comprise)」または「含む(comprises)」は、これらに限定されないが、含む(includes)を意味し、また過半量であっても、明示されない要素、段階、成分または構成要素を含むことを許容する。移行句「からなる」は、明示されない任意の要素、段階、成分または構成要素を除外する。移行句「から本質的になる」は、実施形態の範囲を、明示されている要素、段階、成分または構成要素および実施形態で実質的に影響を及ぼさないものに限定する。
別途の指示がない限り、材料の量、本明細書および特許請求の範囲で使用される分子量、反応条件などの特性を表すすべての数値は、「約」という用語によってすべての実例において修飾されると理解される。したがって、それとは反対の指示がない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲に記述された数字によるパラメータは、本発明の材料および方法によって得ようとする所望の特性に応じて変化し得る近似値であるせめて、また特許請求の範囲と均等の原則の適用を限定しようとする意図ではなく、各々の数字によるパラメータは、少なくとも報告された有効桁数の数字に照らし、通常の丸め技法を適用することによって解釈されるべきである。
広範囲に及ぶ本発明を説明している数値範囲およびパラメータが近似値であるにもかかわらず、特定の実施例で記述している数値は、可能な限り、正確に報告される。しかしながら、任意の数値は、これら各々の試験測定で見られる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を本質的に含む。
本明細書に開示されている材料および方法の代替的要素または実施形態の分類は、限定としては解釈されない。各々の群のメンバーは、個々にまたは群の他のメンバーまたは本明細書で見出される他の要素との任意の組み合わせで言及および特許請求され得る。1つまたは複数の群のメンバーは、便宜性および/または特許性の理由によって群に含まれ得るか、または群から除去され得ることが予想される。任意のこのような包含または除去が発生した場合、本明細書は、修正されたものとしてその群を含むものと見なされる。
方法および材料のいくつかの実施形態は、本明細書に記載される。当然ながら、これらの記述された実施形態の変形形態は、前述した説明を読むと当業者には明らかになるであろう。本発明者は、当業者が必要に応じ、このような変形形態を採用することを期待し、また本発明の材料および方法が本明細書に具体的に記載されること以外の方法で実施されることを意図する。したがって、本発明には、本明細書に添付の特許請求の範囲に列挙される準拠法によって許可されるような主題のすべての変形形態および均等物が含まれる。さらに、そのすべての可能な変形形態における上記要素の任意の組み合わせは、本明細書に別途の指示がない限り、または文脈によって明らかに否定されない限り、本発明によって包含される。
さらに、多数の参照が本明細書全体を通して特許および刊行物に対してなされている。上記引用された参照および刊行物の各々は、その全体が個別的に参照によって本明細書に組み込まれる。
最後に、本明細書に開示された方法及び物質の実施形態は、本開示の原理を例示するである。ことを理解されたい。採用され得る他の変形形態は、本発明の範囲内にある。したがって、例として、これに限定されないが、本発明の材料および方法の代替構成は、本明細書における教示にしたがって利用することができる。したがって、本発明は、示されて記述されたように、正確には限定されない。

Claims (66)

  1. 15重量%以下の可溶分及び15mL/g〜45mL/gの範囲の沈降体積を有するアルファ化ドラム乾燥澱粉であって、前記アルファ化澱粉は澱粉顆粒を含み、前記澱粉顆粒の少なくとも50%は膨潤するが、95℃の水で処理するとき、実質的に断片化されない、アルファ化ドラム乾燥澱粉。
  2. 15重量%以下の可溶分及び15mL/g〜45mL/gの範囲の沈降体積を有するアルファ化澱粉であって、前記アルファ化澱粉は澱粉顆粒を含み、前記澱粉顆粒の少なくとも50%は膨潤するが、95℃の水で処理するとき、実質的に断片化されず、前記アルファ化澱粉は実質的に平面の形態である、アルファ化澱粉。
  3. 前記アルファ化澱粉が、ドラム乾燥澱粉である、請求項2に記載のアルファ化澱粉。
  4. 前記澱粉が、20mL/g〜25mL/gの範囲の沈降体積を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  5. 前記澱粉が、15mL/g〜40mL/g、または15mL/g〜35mL/g、または15mL/g〜30mL/g、または15mL/g〜25mL/g、または15mL/g〜20mL/g、または20mL/g〜45mL/g、または20mL/g〜35mL/g、または20mL/g〜30mL/g、または20mL/g〜25mL/g、または25mL/g〜45mL/g、または25mL/g〜40mL/g、または25mL/g〜35mL/g、または30mL/g〜45mL/g、または30mL/g〜40mL/g、または35mL/g〜45mL/gの範囲の沈降体積を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  6. 10%以下の可溶分を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  7. 5%以下の可溶分(例えば、4%以下の可溶分、または2%以下の可溶分)を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  8. 前記アルファ化澱粉の粒子の少なくとも50%(例えば、少なくとも75%または少なくとも90%)が実質的に丸くない形状を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  9. 前記アルファ化澱粉の粒子の少なくとも50重量%(例えば、少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)が、クレーター表面を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  10. 前記アルファ化澱粉の少なくとも75重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ粒子の長さ及び幅のそれぞれの1/2以下の厚さを有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  11. 前記アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ粒子の長さ及び幅のそれぞれの1/3以下(例えば、1/4以下)の厚さを有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  12. 前記アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ20ミクロン〜250ミクロンの範囲の厚さを有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  13. 前記アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ20ミクロン〜200ミクロン、または20ミクロン〜150ミクロン、または20ミクロン〜125ミクロン、または20ミクロン〜100ミクロン、または20ミクロン〜75ミクロン、または30ミクロン〜250ミクロン、または30ミクロン〜200ミクロン、または30ミクロン〜150ミクロン、または30ミクロン〜125ミクロン、または30ミクロン〜100ミクロン、または50ミクロン〜250ミクロン、または50ミクロン〜200ミクロン、または50ミクロン〜150ミクロン、または50ミクロン〜125ミクロン、または75ミクロン〜250ミクロン、または75ミクロン〜200ミクロン、または75ミクロン〜150ミクロン、または75ミクロン〜125ミクロン、または100ミクロン〜250ミクロン、または100ミクロン〜200ミクロンの範囲の厚さを有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  14. 前記アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ少なくとも50ミクロン、または少なくとも100ミクロン、または少なくとも200ミクロン、例えば、少なくとも300ミクロンまたは少なくとも400ミクロン、または50ミクロン〜1000ミクロン、または50ミクロン〜800ミクロン、または50ミクロン〜500ミクロン、または50ミクロン〜250ミクロン、または100ミクロン〜1000ミクロン、または100ミクロン〜800ミクロン、または100ミクロン〜500ミクロン、または100ミクロン〜250ミクロン、200ミクロン〜1000ミクロン、または200ミクロン〜800ミクロン、または200ミクロン〜500ミクロン、または300ミクロン〜1000ミクロン、または300ミクロン〜800ミクロン、または300ミクロン〜500ミクロン、または400ミクロン〜1000ミクロン、または400ミクロン〜800ミクロンの範囲の長さを有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である、請求項1〜13のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  15. 前記アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ少なくとも50ミクロン、または少なくとも100ミクロン、または少なくとも200ミクロン、例えば、少なくとも300ミクロンまたは少なくとも400ミクロン、または50ミクロン〜1000ミクロン、または50ミクロン〜800ミクロン、または50ミクロン〜500ミクロン、または50ミクロン〜250ミクロン、または100ミクロン〜1000ミクロン、または100ミクロン〜800ミクロン、または100ミクロン〜500ミクロン、または100ミクロン〜250ミクロン、200ミクロン〜1000ミクロン、または200ミクロン〜800ミクロン、または200ミクロン〜500ミクロン、または300ミクロン〜1000ミクロン、または300ミクロン〜800ミクロン、または300ミクロン〜500ミクロン、または400ミクロン〜1000ミクロン、または400ミクロン〜800ミクロンの範囲の幅を有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である、請求項1〜14のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  16. 前記アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ20ミクロン〜250ミクロンの範囲の厚さ;少なくとも50ミクロンの長さ;及び少なくとも50ミクロンの幅を有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  17. 前記アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ20ミクロン〜250ミクロンの範囲の厚さ;200ミクロン〜1000ミクロンの範囲の長さ;及び200ミクロン〜1000ミクロンの範囲の幅を有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  18. 前記アルファ化澱粉の少なくとも50重量%(例えば、その少なくとも75重量%または少なくとも90重量%)は、それぞれ50ミクロン〜250ミクロンの範囲の厚さ;100ミクロン〜1000ミクロンの範囲の長さ;及び100ミクロン〜1000ミクロンの範囲の幅を有する個々のシート状またはフレーク状材料粒子の形態である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  19. 前記アルファ化澱粉が安定化されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  20. 前記アルファ化澱粉がアセチル化により安定化されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  21. 前記ドラム乾燥澱粉が、1%〜4重量%、例えば、1%〜3.5%、または1%〜3%、または1%〜2.5%、または1.4%〜4%、または1.4%〜3.5%、または1.4%〜3%、または1.4%〜2.5%、または1.8〜4%、または1.8%〜3.5%、または1.8%〜3%のアセチル化レベルを有する、請求項20に記載のアルファ化澱粉。
  22. 前記ドラム乾燥澱粉が、1.8%〜2.5%のアセチル化レベルを有する、請求項20に記載のアルファ化澱粉。
  23. 前記アルファ化澱粉が、ヒドロキシプロピル化により安定化されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  24. 前記ドラム乾燥澱粉が、0.5%〜10重量%、例えば、0.5%〜8%、または0.5%〜7%、または0.5%〜6%、または1%〜10%、または1%〜8%、または1%〜7%、または1%〜6%、または2%〜10%、または2%〜8%、または2%〜7%、または2%〜6%、または4%〜10%、または4%〜8%、または4%〜7%、または4%〜6%のヒドロキシプロピル化レベルを有する、請求項23に記載のアルファ化澱粉。
  25. 前記ドラム乾燥澱粉が、2%〜7%のヒドロキシプロピル化レベルを有する、請求項23に記載のアルファ化澱粉。
  26. 前記アルファ化澱粉が、架橋結合されている、請求項1〜25のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  27. 前記アルファ化澱粉が、リン酸塩と架橋結合されている、請求項1〜25のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  28. 前記アルファ化澱粉が、湿熱処理、乾熱処理、アルコール中での熱処理または他の親水コロイドでコーティングされている、請求項1〜25のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  29. 前記アルファ化澱粉が、アジペートと架橋結合されている、請求項1〜25のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  30. 前記澱粉顆粒の少なくとも75%が膨潤するが、95℃の水で処理するとき、実質的に断片化されない、請求項1〜29のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  31. 前記澱粉顆粒の少なくとも90%が膨潤するが、95℃の水で処理するとき、実質的に断片化されない、請求項1〜29のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  32. 前記澱粉がコーン澱粉である、請求項1〜31のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  33. 前記澱粉がタピオカまたはキャッサバ澱粉である、請求項1〜31のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  34. 前記澱粉がジャガイモ澱粉である、請求項1〜31のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  35. 前記澱粉が米澱粉または小麦澱粉である、請求項1〜31のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  36. 前記澱粉が、ドングリ、クズウコン、アラカチァ、バナナ、大麦、パンノキの実、ソバ、カンナ、コラシア、カタクリ、クズ、マランガ、キビ、オーツ麦、オカ、ポリネシアクズウコン、サゴ、ソルガム、サツマイモ、ライ麦、タロイモ、栗、水栗、ヤマノイモ、または、例えば、ソラマメ、レンズ豆、緑豆、エンドウ豆、またはヒヨコマメなどの豆類から由来される、請求項1〜31のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  37. 前記アルファ化澱粉は、低い曳糸性(例えば、5以下、例えば、4以下、または1〜5、または1〜4、または2〜5、または2〜4の範囲の曳糸性値)を有する、請求項1〜36のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  38. 前記アルファ化澱粉は、水性媒体によく分散可能である、請求項1〜37のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  39. 前記アルファ化澱粉は、少なくとも4、例えば、少なくとも5、または4〜8、4〜7、5〜8または5〜7の範囲の沈降速度値を有する、請求項1〜38のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  40. 前記アルファ化澱粉は、せん断耐性がある、請求項1〜39のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  41. 前記アルファ化澱粉は、せん断加工時に沈降体積の25%以下(例えば、10%以下)の増加を示す、請求項1〜40のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  42. 前記アルファ化澱粉は、せん断加工時に可溶分の25%以下(例えば、10%以下)の増加を示す、請求項1〜41のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  43. 前記アルファ化澱粉は、せん断加工後に50%以下、例えば、30%以下、さらには10%以下の断片化度を有する、請求項1〜42のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  44. 前記せん断加工は、30Vで5秒間せん断することにより、ワーリングブレンダー(Waring blender)での処理である、請求項41〜43のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉。
  45. 前記澱粉が、せん断加工の前に(例えば、RVA条件により)調理される、請求項44に記載のアルファ化澱粉。
  46. 請求項1〜45のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉を製造する方法であって、水性媒体に湿らせた非ゼラチン化澱粉を提供する段階;及び前記澱粉をアルファ化するのに十分な条件下で前記湿った非ゼラチン化澱粉をドラム乾燥させる段階を含む、方法。
  47. 前記非ゼラチン化澱粉が、例えば、アセチル化またはヒドロキシプロピル化により安定化される、請求項46に記載の方法。
  48. 前記非ゼラチン化澱粉が、例えば、リン酸塩またはアジペートによって架橋結合されている、請求項46または47に記載の方法。
  49. 請求項46〜48のいずれか一項に記載の方法により製造された、アルファ化澱粉。
  50. 請求項1〜45または49のいずれか一項に記載のアルファ化澱粉を食品に分散させる段階を含む、食品の製造方法。
  51. 前記アルファ化澱粉が、95℃以下、例えば、90℃以下、70℃以下、さらには50℃以下の温度で食品に分散される、請求項50に記載の方法。
  52. 前記アルファ化澱粉が、15〜95℃、例えば、15〜90℃、15〜70℃、15〜50℃、15〜30℃、20〜95℃、20〜90℃、20〜70℃、または20〜50℃の範囲の温度で食品に分散される、請求項50に記載の方法。
  53. 前記澱粉顆粒の少なくとも50%(例えば、少なくとも75%、または少なくとも90%)が膨潤するが、食品に分散するときに実質的に崩壊しない、請求項50〜52のいずれか一項に記載の方法。
  54. 前記食品が液体である、請求項50〜53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記食品が、スープ、グレービー、ソース(例えば、マヨネーズ)、ドレッシング(例えば、サラダドレッシング)、フィリング(例えば、フルーツフィリング)、または乳製品(例えば、ヨーグルトまたはクォーク)である、請求項50〜53のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記食品が卵を含有しない、請求項50〜55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記食品が、内部に澱粉が分散された高せん断条件に適用させる、請求項50〜56のいずれか一項に記載の方法。
  58. 内部に分散された請求項1〜45または49のいずれか一項に記載の澱粉を含む、食品。
  59. 澱粉顆粒の少なくとも50%(例えば、少なくとも75%、さらには少なくとも90%)が膨潤されるが、実質的に食品に断片化されない、請求項58に記載の食品。
  60. 前記食品が液体である、請求項58または59に記載の食品。
  61. 前記食品が、スープ、グレービー、ソース(例えば、マヨネーズ)、ドレッシング(例えば、サラダドレッシング)、フィリング(例えば、フルーツフィリング)、または乳製品(例えば、ヨーグルトまたはクォーク)である、請求項58または59に記載の食品。
  62. 前記食品が医療用食品である、請求項58または59に記載の食品。
  63. 前記食品がペットフードである、請求項58または59に記載の食品。
  64. 前記食品が卵を含有しない、請求項58〜63のいずれか一項に記載の食品。
  65. ドレッシングを作る方法であって、水、酸(例えば、酢またはレモン果汁)、請求項1〜42のいずれか一項に記載の澱粉及び卵黄を混合して均質な混合物を提供する段階;前記均質な混合物に油を添加する段階、及びこのように形成された混合物を乳化させる段階を含む、方法。
  66. ドレッシングを作る方法であって、水、酸(例えば、酢またはレモン果汁)、及び卵黄を混合して均質な混合物を提供する段階;油の中に請求項1〜45または49のいずれか一項に記載の澱粉のスラリーを前記均質な混合物に添加する段階、及びこのように形成された混合物を乳化させる段階を含む、方法。
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