JP2020514491A - 難燃性材料及び得られる製品 - Google Patents

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Abstract

組成物、配合物、用途、及び難燃性材料の作製方法が本明細書において開示される。前記難燃性材料は、主ポリマー、ナノ構造フィラー、及び架橋剤が組み込まれた透明アクリル材料である。前記ナノ構造フィラーは、カゴ状構造を有する多面体オリゴマーシルセスキオキサン(POSS)又はPOSS誘導体である。前記難燃性材料は、臭素化添加剤及びリン系相乗剤などの様々な成分も含んでいてよい。前記難燃性材料は、ウォールクラッド及び窓ガラスを含む様々な用途に用いられ得る。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、その全内容が参照により本明細書に援用される、「難燃性材料」と題する2016年10月19日に出願された米国仮特許出願第62/410177号の優先権の利益を主張するものである。本出願はまた、その全内容が参照により本明細書に援用される、「難燃性材料」と題する2017年2月8日に出願された米国仮特許出願第62/456,516号の優先権の利益も主張するものである。
火炎及び極度の熱は、建築物に対して問題となり得る。多くの従来の建築材料は、可燃性であるか、又は極度の熱及び火炎と接触した場合に有害なリスクを呈することから、損失の可能性は莫大であり、さらには、そのために、火災保険料及び全般的な公共の安全性が引き起こされる。特に、建築業界は、建築物の建設に用いられた場合に難燃性を達成するために、熱膨張性のフィラー又はコーティングを用いることによって難燃性ガラス又はアクリルの技術を作り出す試みを行ってきた。このような熱膨張性フィラー又はコーティングは、さらなる酸化に対するバリアとして作用する炭化層を作り出す。現在用いられている熱膨張性フィラーの例としては、ポリリン酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛、及びメタホウ酸塩が挙げられる。他の技術では、火炎が発生した際に火炎を消火するための大量の水を放出する材料を用いることによって難燃性を達成している。他の試みでは、臭素化材料が用いられてきた。
分子構造内に水を含有する又は炭化する材料を含有する無機物系フィラーを用いた現在の技術は、火炎又は高温に曝された場合、毒性物質を形成し得る。例えば、高温に曝された場合、臭素化材料は、気相中に臭素ラジカルを含有する毒性の煙を放出する。燃焼を防止する材料のほとんどから生ずる問題は、それらが不溶性の固体であることであり、したがって、最終製品が、不透明で硬く、成形が困難であり、光透過用途での使用が限定的となることである。
窓などのガラス又はアクリル建築材料の代替として用いることができ、火炎又は高温に曝された場合に、気相阻害に現在用いられている従来の材料よりも毒性物質の形成が少ない、透き通った又は透明な熱成形可能難燃性アクリル材料が求められている。
本発明は、難燃性材料、及びこれらの難燃性材料が組み込まれた建築材料又は製品全般に関する。難燃性材料は、透明又は不透明であってもよい。難燃性材料は、一般的に、主ポリマー、ナノ構造フィラー、及び少なくとも1種の架橋剤を含む。主ポリマーは、アクリル、アクリルガラス、又はアクリル樹脂であってもよい。ある実施形態では、主ポリマーは、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)である。ナノ構造フィラーは、カゴ状構造を有する多面体オリゴマーシルセスキオキサン(POSS)又はPOSS誘導体であってもよい。
難燃性材料は、離型剤などの追加の成分を含んでいてもよい。難燃性材料は、UV阻害剤を含んでいてもよい。難燃性材料は、他の公知の難燃剤成分を含んでいてもよい。難燃性材料は、1種又は複数種のラジカル源を含んでいてもよい。難燃性材料は、ポリマー臭素化アクリレート難燃剤などの1種又は複数種の臭素化添加剤を含んでいてもよい。難燃性材料は、9,10ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン10オキシド(DOPO)などのリン系相乗剤を含んでいてもよい。難燃性材料は、気体阻害特性をもたらすラジカル源を含んでいてもよい。
難燃性材料の作製は、少なくとも1種の架橋剤、少なくとも1種のUV阻害剤、少なくとも1種の離型剤成分、少なくとも1種又は複数種のラジカル源、少なくとも1種の重合開始剤、少なくとも1種の臭素化添加剤、及び少なくとも1種のリン系相乗剤を混合してスラリー又はシロップを作製することによって行われてもよい。混合物は、次に、モールドに投入され、混合物は、そこで熱を用いることで硬化されて、難燃性材料が作られ、そして、建設又は建築目的で用いられる。
1又は複数の実行の詳細を、添付の図面及び以下の記述に示す。他の特徴及び利点は、記述及び図面、並びに特許請求の範囲から明らかであろう。
図1は、置換POSS分子の図である。
図2Aは、メタクリレートR基の図である。
図2Bは、アクリレートR基の図である。
図3は、置換DOPO分子の図である。
本発明は、図1〜4に示される難燃性材料、難燃性アクリル材料を作製する方法、及び建設又は建築製品に組込まれるなどの難燃性材料の結果としての使用に関する。本発明はまた、難燃性材料が組み込まれた窓ガラス及びウォールクラッド、並びに難燃性材料又は難燃性化学複合物が組み込まれた窓ガラス及びウォールクラッドを作製する方法にも関する。具体的には、本発明は、建設業界内さらには他の関連する業界内で多くの用途を有する、ナノ構造フィラーが組み込まれた難燃性アクリル材料に関する。加えて、難燃性材料は、全体として、気相の抑制と火炎の拡がりの抑制とを組み合わせることに依存している。難燃性アクリル材料は、アクリルポリマーと、燃焼の速度を遅延すると同時にラジカルの気相発生を抑制する添加剤との組み合わせを用いることによって作製される。
1つの実施形態では、難燃性材料は、少なくとも1種の主ポリマー成分、及び少なくとも1種のナノ構造フィラー成分を含む。他の別の実施形態では、主ポリマーは、アクリルである。ある実施形態では、難燃性材料は、1種又は複数種の架橋剤を含んでいてもよい。ある実施形態では、難燃性材料は、1種又は複数種のUV阻害剤を含んでいてもよい。ある実施形態では、難燃性材料は、1種又は複数種の離型剤成分を含んでいてもよい。ある実施形態では、難燃性材料は、1種又は複数種のラジカル源を含んでいてもよい。ある実施形態では、難燃性材料は、1種又は複数種の臭素化添加剤を含んでいてもよい。ある実施形態では、難燃性材料は、相乗剤を含んでいてもよい。難燃性材料への他の要素の添加及び/又は包含は、製品の所望される用途に依存する。難燃性アクリル材料は、ガラスの代替品として用いられ得ることから、難燃性アクリル材料は、透き通ったポリマー成分を含み得る。他の実施形態では、ポリマーは、不透明であってもよい。
1つの実施形態では、主ポリマーは、ナノ構造フィラーと組み合わされたアクリルである。ある実施形態では、主ポリマーは、アクリル酸から誘導されたアクリロイル基を有する化合物であってもよい。他の実施形態では、主ポリマーは、アクリル繊維であってもよい。なお他の実施形態では、主ポリマーは、アクリルガラス又はポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)などの透明熱可塑性プラスチックであってもよい。他の実施形態では、主ポリマーは、アクリル樹脂であってもよい。他の実施形態では、主ポリマーは、一般的に透明であり、業界で用いられるポリマー又はプラスチックの群から選択されてもよく、アクリレートポリマーを含むがこれらに限定されない。当業者であれば、難燃性材料はまた、1種又は複数種のモノマーも含んでよいことは理解される。当業者であれば、さらに、主ポリマーは、ナノ構造フィラーと組み合わせることができる本技術分野において公知のいかなるポリマーであってもよいことも理解される。
主ポリマー成分に加えて、難燃性材料は、ナノ構造フィラーをさらに含んでいてもよい。ある実施形態では、ナノ構造フィラーは、反応性基で修飾される。多くの実施形態では、ナノ構造フィラーは、フィラーを主ポリマーと混合可能とする反応性基で修飾された化合物又は組成物であってもよい。ある実施形態では、ナノ構造フィラーは、フィラーが組成物におけるポリマー主鎖となることを可能とする反応性基で修飾された化合物又は組成物であってもよい。当業者であれば、ナノ構造フィラーは、ポリマーと組み合わせることができて、フィラーをポリマー中に組み込ませるか、又はフィラーをポリマー主鎖とするいかなるナノ構造フィラーであってもよいことは理解される。
一般的に、フィラーは、カゴ状ナノ構造又はポリマーナノ構造を有する。ある実施形態では、フィラーは、Si−O−Si結合を有するポリマー構造であってもよい。ある実施形態では、フィラーは、多面体オリゴマーシルセスキオキサン(POSS)ナノ構造である。POSSの化学組成は、RSiO1.5である。この意味で、POSSは、シリカ(SiO)とシリコーン(RSiO)との間のハイブリッド、中間体(hybrid, intermediate)であると見なされ得る。POSSナノ構造は、一般的に、無機部分及び有機部分を有する。POSSナノ構造の有機部分は、オクタヒドリドPOSS、オクタメチルPOSS、オクタエチルPOSS、オクタイソ−ブチルPOSS、オクタイソ−オクチルPOSS、及びメタクリルPOSS、並びに/又はこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されないいかなるPOSSナノ構造であってもよい。当業者であれば、ナノ構造フィラーが、カゴ状構造を有するいかなるPOSS又はPOSS誘導体であってもよいことも理解される。ある実施形態では、POSSは、図1〜2に示されるように、立方体シルセスキオキサン構造の8つの角の各々に結合したメタクリレート又はアクリレート末端基(R)を有する。POSSは、複数の可能な重合点を有し、この添加剤は、架橋を増加させるという追加の利点も有し得る。メタクリレート又はアクリレート置換基を含む実施形態では、アクリル基は、ポリマー鎖と反応し、したがって、アクリル基がポリマー高次構造の一部となる組成物が作り出される。ある実施形態では、PMMAとPOSSとの相溶性により、ユーザーが所望する透き通った光透過性の構造が可能となる。
相乗剤を含む実施形態では、相乗剤は、公知のいかなる相乗剤であってもよい。ある実施形態では、相乗剤は、リン系であってもよい。相乗剤は、気相中でラジカル捕捉剤として作用する化合物又は分子であってもよい。ある実施形態では、相乗剤は、9,10ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン10オキシド(DOPO)であってもよい。リン系相乗剤を用いる実施形態では、相乗剤は、高温に曝された場合に分解して、リンを気相中の酸素フリーラジカルと反応可能とするいかなる分子であってもよい。この意味で、リンの放出は、ラジカルを捕捉し、中和することによって、又は火炎に必要とされる利用可能な酸素を減少させることによって、燃焼の速度を遅くする補助となり得る。ある実施形態では、相乗剤は、燃焼時に炭化層を形成する代わりに転位して、ポリマー面上に堅いセラミック層を形成する傾向にあるいかなる分子であってもよい。当業者であれば、相乗剤は、難燃性の役割で用いられることが公知であるいかなる相乗剤であってもよいことは理解される。
難燃性材料は、重合開始剤である分子を含む。当業者であれば、重合開始剤は、あらゆる種類の重合開始に用いられることが公知である開始剤であってもよいことは理解される。重合開始の種類としては、限定されないが、熱分解、光分解、酸化還元反応、過硫酸塩、電離放射線、電気化学(電気分解)、プラズマ、及び超音波が挙げられる。ある実施形態では、開始剤は、フリーラジカル開始剤から選択される1種又は複数種であってもよく、例としては、限定されないが、ニトロキシド媒介ラジカル(NMP)開示剤が挙げられる。当業者であれば、本明細書で挙げるいずれかの開始剤群から選択される開始剤を含むいかなる開始剤が用いられてもよいことは理解される。
難燃性材料は、主ポリマー、追加のモノマー、架橋剤、UV阻害剤/吸収剤、離型剤、ラジカル源、難燃性添加剤、難燃性相乗剤、及びいずれかの所望に応じて含まれていてもよい重合開始剤又は重合禁止剤に加えて、様々な量のPOSSを含む組成物から作製されてもよい。組成物中の主ポリマーの量は、様々であってもよい。一般的に、全組成物に対する主ポリマーの重量パーセントは、45〜52%(重量/重量)の範囲内であってもよい。
組成物中のモノマーの量は、様々であってもよく、業界で公知のモノマーを含む。一般的に、全組成物に対するモノマーの重量パーセントは、41〜47%(重量/重量)の範囲内であってもよい。
組成物は、業界で公知の架橋剤を含んでいてもよく、限定されないが、ポリエチレングリコールジメタクリレート;1,6−ヘキサンジオールジアクリレート;1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート;1,9−ノナンジオールジメタクリレート;1,4−ブタンジオールジメタクリレート;1,3−ブタンジオールジメタクリレート;1,10−デカンジオールジメタクリレート;ジウレタンジメタクリレート;1,4−ブタンジオールジアクリレート;エチレングリコールジアクリレート;1,5−ペンタンジオールジメタクリレート;1,4−フェニレンジアクリレート;アリルメタクリレート;2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロポキシ)フェニル]プロパン;トリシクロデカンジメタノールジアクリレート;テトラエチレングリコールジアクリレート;ポリエチレングリコールジアクリレート;ビス(2−メタクリロキシエチル)ホスフェート;エチレングリコールジメタクリレート;ジエチレングリコールジアクリレート;ジエチレングリコールジメタクリレート;トリエチレングリコールジアクリレート;トリエチレングリコールジメタクリレート;テトラエチレングリコールジメタクリレート;ポリエチレングリコールジアクリレート;ポリエチレングリコールジメタクリレート;トリエチレングリコールジメタクリレート;N,N−ジアリルアクリルアミド、及びこれらの組み合わせが挙げられる。組成物中の架橋剤の量は、様々であってもよく、業界で公知の架橋剤を含む。一般的に、全組成物に対する架橋剤の重量パーセントは、0.5%〜1.0%(重量/重量)の範囲内であってもよい。
組成物は、ポリマーの酸化を防止するUV阻害剤を含んでいてもよい。UV阻害剤は、UV光線から吸収した光エネルギーを消散させるUV吸収剤であってもよい。ある実施形態では、UV阻害剤は、ベンゾトリアゾール及びベンゾフェノン、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、並びにベンゾエートを含むUV安定剤であってもよい。組成物中のUV阻害剤の量は、作製されるべき好ましい難燃性材料に応じて様々であってもよく、業界で公知のUV阻害剤を含む。一般的に、全組成物に対するUV阻害剤の重量パーセントは、0.2%〜0.4%(重量/重量)の範囲内であってもよい。
組成物は、難燃性材料をモールドから取り出す補助とするための1種又は複数種の離型剤を含んでいてもよい。離型剤としては、脂肪酸誘導体及びエステル、並びにアルキルスルホスクシネートが挙げられ得る。ある実施形態では、離型剤は、組成物中に混合される。他の実施形態では、離型剤は、スラリー又はシロップがモールドに投入される前に、モールドに適用されてもよい。当業者であれば、離型剤は、業界で公知であり、アクリルと共に用いられるいかなる離型剤であってもよいことは理解される。組成物中の離型剤の量は、様々であってもよく、業界で公知の離型剤を含む。一般的に、全組成物に対する離型剤の重量パーセントは、0.2%〜0.4%(重量/重量)の範囲内であってもよい。
難燃性材料は、気相阻害特性をもたらすためのラジカル源を含んでいてもよい。ラジカル源は、ウォールクラッド及びコーティングにおいても必要であり得る。ラジカル源は、ヒドロキノン系阻害剤、ニトロキシド系制御ラジカル、ジクミルペルオキシド、ジ−(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンなどの高温で分解するペルオキシド、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、ポリ(1,4−ジイソプロピルベンゼン)、及び300℃超の分解温度である他のフリーラジカル発生剤であってもよい。当業者であれば、ラジカル源は、本技術分野において公知であるいかなるラジカル源であってもよいことは理解される。組成物中のラジカルの量は、様々であってもよい。一般的に、全組成物に対するラジカル源の重量パーセントは、0%〜1.0%(重量/重量)の範囲内であってもよい。
難燃性材料は、さらに、業界内で公知である1種又は複数種の難燃性添加剤を含んでいてもよい。ある実施形態では、難燃性添加剤は、添加剤が最終難燃性材料のポリマー構造中へと反応して、恒久的に難燃性を付与し続けることを可能とする反応性基を有していてもよい。ある実施形態では、難燃性添加剤は、最終難燃性材料中のフィラーとして作用してもよい。組成物中の難燃性添加剤の量は、様々であってもよい。一般的に、全組成物に対する難燃性添加剤の重量パーセントは、0.5%〜5.0%(重量/重量)の範囲内であってもよい。ある実施形態では、第一及び第二の難燃性添加剤が、難燃性材料中に含まれていてもよい。そのような実施形態では、全組成物に対する第一の難燃性添加剤の重量パーセントは、0.5%〜3.0%(重量/重量)の範囲内であってもよく、全組成物に対する第二の難燃性添加剤の重量パーセントは、0.5%〜15.0%(重量/重量)の範囲内であってもよい。
組成物中のPOSSの量は、様々であってもよい。一般的に、全組成物に対するPOSSの重量パーセントは、0%〜25%(重量/重量)の範囲内であってもよい。様々な実施形態では、全組成物に対するPOSSの重量パーセントは、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、又は25%(重量/重量)であってもよい。例示的な実施形態では、全組成物中におけるPOSSの重量パーセントは、約5%〜約30%(重量/重量)の範囲内であってもよい。ある例示的な実施形態では、全組成物中におけるPOSSの重量パーセントは、約0.1%〜約5%(重量/重量)の範囲内であってもよい。他の例示的な実施形態では、全組成物中におけるPOSSの重量パーセントは、約1%〜約1.5%(重量/重量)の範囲内であってもよい。他の例示的な実施形態では、全組成物中におけるPOSSの重量パーセントは、約1.25%(重量/重量)であってもよい。
一般的に、重合開始剤は、本技術分野で公知である重合を開始するためのいかなる化学物質又は組成物であってもよい。重合開始剤としては、限定されないが、ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、ジイソノナノイルペルオキシド、ジ−コハク酸ペルオキシド、t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート、t−アミルペルオキシ2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルペルオキシ2−エチルヘキサノエート、ミリスタルペルオキシジカーボネート(myristal peroxydicarbonate)、t−ブチルペルオキシピバレート、t−アミルペルオキシピバレート、t−ブチルペルオキシアセテート、t−アミルペルオキシアセテート、t−ブチルペルオキシベンゾエート、及びt−アミルペルオキシベンゾエート、並びにこれらの組み合わせが挙げられ得る。組成物中の重合開始剤の量は、様々であってもよく、業界で公知の開始剤を含む。一般的に、全組成物に対する重合開始剤の重量パーセントは、0.1%〜1%(重量/重量)の範囲内であってもよい。他の例示的な実施形態では、全組成物中における重合開始剤の重量パーセントは、約0.25%〜約1%(重量/重量)の範囲内であってもよい。
一般的に、重合禁止剤は、本技術分野で公知である重合を禁止するためのいかなる化学物質又は組成物であってもよい。重合禁止剤としては、限定されないが、ヒドロキノン、ヒドロキノンのメチルエーテル、及びモノマー又はポリマーのいずれかの形態の2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、並びにこれらの組み合わせが挙げられ得る。組成物中の重合禁止剤の量は、様々であってもよく、業界で公知の禁止剤を含む。一般的に、全組成物に対する重合禁止剤の重量パーセントは、0.001%〜0.2%(重量/重量)の範囲内であってもよい。
難燃性材料組成物は、混合及び加工されて、難燃性及び耐水性材料が作製され得る。ある実施形態では、難燃性材料は、透明又は透き通っている。難燃性材料は、不透明であってもよいことも理解される。不透明又は透明である実施形態において、難燃性材料は、無色又は有色であってもよい。当業者であれば、難燃性材料が、限定されないが、赤色、黄色、橙色、青色、緑色、灰色、又はガラス若しくはアクリル業界で公知の他のいずれかの色を含むいかなる色であってもよいことは理解される。
ある実施形態では、難燃性材料のシートは、.25インチの厚さであってもよい。他の実施形態では、シートは、.25インチ未満の厚さであってもよい。さらなる実施形態では、シートの厚さは、0.25インチ〜2.0インチであってもよい。ある実施形態では、シートの厚さは、4インチであってもよい。ある実施形態では、シートの厚さは、4インチ超であってもよい。ある実施形態では、シートは、30インチもの厚さであってもよい。ある実施形態では、4インチ超の厚さを有するパネルが所望され得る。そのような実施形態では、シートを積層するための本技術分野において公知の適切な手段を用いることによって、複数のシートが積層されてもよい。ある実施形態では、シートは、本技術分野において公知の接着剤を用いて積層されてもよい。他の実施形態では、シートは、熱を用いて積層されてもよい。当業者であれば、シートは、所望される厚さを作り出すために本技術分野において公知のいかなる手段を用いて積層されてもよいことは理解される。ある実施形態では、4インチ超の厚さを有するシートは、シートを互いに積層することなく、単一のシートを用いて作製されてもよい。当業者であれば、難燃性材料は、ガラス又は他のアクリル製品に一般的に用いられる厚さを有していてもよいことは理解される。ある実施形態では、難燃性材料は、熱成形可能であり、それによって、多くの建設及び建築用途に利用可能となる。当業者であれば、難燃性材料は、本技術分野において公知であるいかなるアクリル成形技術を用いて成形されてもよいことは理解される。したがって、当業者であれば、難燃性材料は、本技術分野において公知であるいかなる形状を取るように加工されてもよいことも加えて理解される。さらなる実施形態では、航空宇宙業界内においても、耐弾/耐衝撃性材料及び爆風緩和材料(blast mitigation materials)のための製品並びに材料に難燃性材料が用いられ得る。
用途
難燃性材料は、様々な用途に用いられ得る。限定されない例として、難燃性材料は、建築物、自動車、又は窓が存在し得るほかのいずれかの場所のための窓などの用途に用いられ得る。当業者であれば、難燃性材料は、本技術分野において公知であるいかなる窓として用いられてもよいことは理解される。難燃性材料は、天窓、窓、及び構造体に対して光が入る又は出ることを可能とする本技術分野において公知である他のいずれかの用途のための窓ガラスとして用いられ得る。難燃性材料は、両面型プロジェクションスクリーンを含むプロジェクションスクリーンに用いられ得る。難燃性材料は、耐弾ガラス又は防弾ガラスとしても用いられ得る。
ある実施形態では、難燃性材料は、ウォールクラッドとして用いられ得る。ウォールクラッドは、この材料が構造面全体を覆い得ることから、厳しい難燃性及び煙防止性の要件を満たす必要がある。ウォールクラッド用途としては、壁取り付け備品(wall fixtures)、壁装飾、及び典型的には建築物内部にある家具類の材料が挙げられ得る。燃焼時、ウォールクラッドは、垂直方向に火炎を進行させ得るものであり、このことは、隣接する部屋に煙を逃がすことに繋がり得る。ウォールクラッド用途に有用であり得る難燃性材料は、難燃性材料が自己消火性及び難燃性を有することから、有用である。当業者であれば、難燃性材料は、本技術分野において公知であるいかなるウォールクラッドとして用いられてもよいことは理解される。ウォールクラッド用途及び窓ガラス用途は、異なる基準を有し得ることから、2つの用途の配合物は、異なる添加剤、充填レベル、及び他の成分を含み得る。
方法
ある実施形態では、難燃性材料は、少なくとも1種のポリマーと少なくとも1種のナノ構造フィラーとのアクリルを形成する混合物を含み得る。難燃性材料は、本技術分野において公知であるいかなる技術を用いて形成されてもよい。
1つの実施形態では、配合物の成分は、ブレンドされる。ある実施形態では、ブレンドされた配合物は、1時間までの時間にわたって撹拌され得る。ある実施形態では、ブレンドされた配合物は、1時間超にわたって撹拌される。ある実施形態では、配合物の成分は、増粘されるまで温水浴中で混合される。ある実施形態では、ブレンドされ撹拌された配合物は、充分に空気が抜けるまで脱気される。様々な実施形態では、脱気された配合物は、シート状モールド又は他の適切なモールドに注ぎ入れられてもよい。モールドは、閉じられ、硬化及び仕上げのための加熱容器中に入れられてもよい。ある実施形態では、難燃性材料は、オートクレーブ中での連続セルキャストを用いて作製される。他の実施形態では、難燃性材料は、キャストシートを硬化するために用いられる典型的な航空宇宙用途用のオートクレーブを用い、周囲圧から100psiの窒素圧下で周囲温度から175℃の運転温度に加熱することによって作製される。材料は、175℃よりも高い又は低い温度で硬化されてもよい。当業者であれば、材料は、本技術分野において公知であるいかなる温度で硬化されてもよいことは理解される。材料はまた、100psiよりも高い窒素圧で硬化されてもよい。ある実施形態では、難燃性材料は、ハイドロクレーブを用いて作製される。当業者であれば、難燃性材料は、典型的なオートクレーブの温度で運転される水を充填したいかなる容器を用いて作製されてもよいことは理解される。ある実施形態では、ハイドロクレーブは、10〜50ガロン毎分の範囲内の水流量を有していてもよい。他の実施形態では、難燃性材料は、水浴を用いて作製される。水浴の実施形態では、水浴は、周囲圧及び0〜100℃の温度下で運転される開放されている水を充填した容器である。当業者であれば、加熱容器は、オートクレーブ、水浴、又はハイドロクレーブが挙げられるがこれらに限定されない、本技術分野において公知であるいかなる加熱容器であってもよいことは理解される。
1つの実施形態では、難燃性材料は、分子量100K〜500KのPMMAを用いてスラリーを作製することによって形成される。スラリーは、ある量のモノマー、架橋剤、離型剤、UV吸収剤、禁止剤、及び難燃性添加剤のプレミックスを用いて作製されてもよい。着色が所望される実施形態では、ある量の着色剤が成分と混合されてもよい。成分は、均質な混合物が作製されるまで、短い時間にわたってメチルメタクリレートモノマーと混合されてもよい。ある実施形態では、混合物は、1〜5分間にわたって混合されてもよい。他の実施形態では、混合物は、最大1時間にわたって混合されてもよい。ある量の固体PMMA粉末が、混合物にゆっくり添加されてもよく、混合物は、準備したモールドに注ぎ入れるのに適する粘度まで混合される。スラリーは、特定された粘度がブレンドと適合していることを確認するためにモニタリングされてもよい。混合の継続時間は、所望される用途、及びブレンドの粘度をそれが形成されるに従ってモニタリングすることによって特定され得る所望される粘度に応じて様々であってもよい。ある実施形態では、難燃性材料は、大型プロファイルパネルに組み込まれ得る。大型プロファイルパネルを作製する場合、複数のミックスがキャストモールドの充填に用いられ得る。
別の実施形態では、単量体メチルメタクリレートで開始し、一定の粘度まで混合物を重合することによって、シロップが作製されてもよい。反応物は、続いて、ラジカル禁止剤を用いて反応停止されてもよい。混合物はまた、必要に応じてさらなる添加剤を含んでいてもよい。混合物は、続いて、再度反応開始されてもよく、得られたシロップは、キャストモールドに注ぎ入れられてもよい。シロップが用いられる実施形態では、混合物は、加熱容器中に投入され、適切な温度及び圧力を用いて重合されてもよい。
混合物又はスラリーは、予め準備したモールドに移されてもよく、モールドの上部は、加熱中に粘性混合物が漏れ出すことを防止するために、ガスケットで正しい位置に取り付けられ、固定されてもよい。混合物は、次に、不活性雰囲気下、適切な加熱容器に投入され、材料の堅固なシングルキャスト透明シートへの重合を可能とするための予め設定された温度プログラム下で加熱されてもよい。加熱のモードは、業界において現時点で公知であるいかなる方法であってもよく、限定されないが、オートクレーブ、ハイドロクレーブ(水駆動によるオートクレーブ)、又は水浴が挙げられ得る。重合に要する時間の長さは、パネルの厚さ及び作製される製品に依存する。パネルの最終シートへの成形が終わると、反応容器は、過剰な応力の残留を防止するために、1〜3日間かけてゆっくり冷却される。当業者であれば、反応容器は、3日間を超える期間にわたって冷却されてもよいことは理解される。冷却後、パネルはモールドから取り出され、さらに機械加工、アニーリング、及び熱成形が施されて、最終的な所望される構造とされる。
様々な難燃性(FR)試験基準に基づいて難燃性材料を典型的なアクリル材料と直接比較するために実験を行った。
例1:添加剤難燃性試験の認証
この実験の目的は、難燃性材料が防火基準及び法令の準拠条件を満たすかどうかを特定することであった。試験は、着火温度、表面延焼性、燃焼速度、及び煙発生速度の測定を含んでいた。各試験からの結果を、UL94関連のASTM試験規格と比較して、材料が防火基準法令を満たすことができるかどうかを特定した。
試薬/配合物:3つの難燃剤含有アクリルを試験した:Borax Firebrake Zinc Borate(5%充填)−実験2;CAB−O−SIL EH−5(2%充填)−実験3;Acrylo POSS Cage Mixture(1%充填)−実験4。
手順:以下の難燃性試験方法を行った:ASTM D635(燃焼速度)と相関させたASTM D2843(煙密度);1インチ×1インチ×1/4インチサンプル(10個ずつ);ASTM D1929(着火温度);20mm×20mm×3グラム重量;UL94V(垂直燃焼試験);125mm×13mm×3mm(6個ずつ)。
結果/結論:ASTM D635(燃焼速度)と相関させたASTM D2843(煙密度)
Acrylo POSS Cage Mixture(1%充填)−平均煙密度は2.3、燃焼速度は21.8、全体としての燃焼クラス(lighting class)は、CC1である(ポリカーボネートと同じ)。
CAB−O−SIL EH−5(5%充填)−平均煙密度は5.4、燃焼速度は27.1、全体としての燃焼クラスは、CC2である。
Borax Firebrake Zinc Borate(5%充填)−平均煙密度は5.9、燃焼速度は33.2、全体としての燃焼クラスは、CC2である。
例2:添加剤難燃性試験 実験1
この試験の目的は、難燃性材料が、材料の機械的特性の変化を抑制するが、同時に材料の大規模な燃焼を防止することができるかどうかを特定することであった。熱可塑性プラスチックシート中の難燃性添加剤は、材料の着火に対する抵抗体として作用し、着火すると、延焼を抑制する抵抗体として作用する。熱可塑性プラスチックシートは、ガラスの代替品として用いられることから、添加剤がシートを透明に維持するか、又は不透明とするかを特定するための第一の試験を行った。次に、透明サンプルを、DMA及びDSC法を用いて分析して、添加剤によって引き起こされた機械的特性の変化の度合いを特定した。材料の機械的特性に変化がなかった場合、又は変化が最小限であった場合、材料に燃焼試験を施して、防火基準法令に基づいて評価した。
試薬/配合物:
5%充填における相乗剤なしの配合物:
難燃性添加剤−60g
ポリマー−480g
モノマー−684g
プレミックス−12g
5%充填における相乗剤ありの配合物:
難燃性添加剤−60g
メタホウ酸塩(相乗剤)−2%(24g)
ポリマー−480g
モノマー−684g
プレミックス−12g
添加剤の情報:
Cabot(登録商標)から以下のサンプルを得た:
CAB−O−SIL(登録商標)EH−5
CAB−O−SIL(登録商標)MS−75D
CAB−O−SIL(登録商標)LM−150
手順:
例3:添加剤難燃性試験−実験2
この試験の目的は、難燃性材料が、材料の機械的特性の変化を抑制するが、同時に材料の大規模な燃焼を防止することができるかどうかを特定することであった。熱可塑性プラスチックシート中の難燃性添加剤は、材料の着火に対する抵抗体として作用し、着火すると、延焼を抑制する抵抗体として作用する。熱可塑性プラスチックシートは、ガラスの代替品として用いられることから、第一の試験では、添加剤がシートを透明に維持するか、又は不透明とするかを特定した。次に、透明サンプルを、DMA及びDSC法を用いて分析して、添加剤によって引き起こされた機械的特性の変化の度合いを特定した。材料の機械的特性に変化がなかった場合、又は変化が最小限であった場合、材料に燃焼試験を施して、防火基準法令に基づいて評価した。
試薬/配合物:
5%充填における相乗剤なしの配合物:
難燃性添加剤−100g
ポリマー−800g
モノマー−1080g
プレミックス−20g
添加剤の情報:
CheMarCoから以下のサンプルを得た:
JLS APP
JLS Melamine Cyanurate
Borax Firebrake Zinc Borate
手順:3つのガラス製Pyrex平皿を得た。上記の配合物を、各別個のサンプルに対して1つずつ平皿中で混合し、脱気した後に冷蔵庫に一晩入れた。次に、平皿をオートクレーブに入れて、スラリーを重合させた。オートクレーブから取り出した後、サンプルを目視で検査して、添加剤が材料を不透明にしたか、又は透明のままに維持したかを特定した。サンプルを、DMA及びDSCを用いて分析して、添加剤に起因して機械的特性がどのように変化したかを特定した。
結果/結論:JLS−APPは、僅かに黄色い色調を有していた。Firebrakeは、不透明であったが、着色パネル用として機能する可能性があると考えられた。JLS−MC25Dは、目的の粘度に混合されなかった−粘度を実現するためにはより長い時間混合される可能性がある。
例4:添加剤難燃性試験−実験3
この試験の目的は、難燃性材料が、材料の機械的特性の変化を抑制するが、同時に材料の大規模な燃焼を防止することができるかどうかを特定することであった。熱可塑性プラスチックシートは、ガラスの代替品として用いられることから、第一の試験では、添加剤がシートを透明に維持するか、又は不透明とするかを特定した。次に、透明サンプルを、DMA及びDSC法を用いて分析して、添加剤によって引き起こされた機械的特性の変化の度合いを特定した。材料の機械的特性に変化がなかった場合、又は変化が最小限であった場合、材料に燃焼試験を施して、防火基準法令に基づいて評価した。
2%充填における相乗剤なしの配合物:実験1からのCAB−O−SIL難燃剤(相乗剤なしのみ)から続けて、2%充填を得るために残量に添加する必要のある難燃剤の量を特定した。EH−5及びMS−75Dのみを再試験した。
難燃性添加剤:40g
ポリマー:860g
モノマー:1080g
プレミックス:20g
310ATH−5%充填における相乗剤なしの配合物:
難燃性添加剤:40g
ポリマー:860g
モノマー:1080g
プレミックス:20g
302ATH−5%充填における相乗剤ありの配合物:
難燃性添加剤:40g
ポリマー:860g
モノマー:1080g
プレミックス:20g
メタホウ酸塩(相乗剤)−40g
添加剤の情報:
Cabotから以下のサンプルを得た:
CAB−O−SIL EH−5
CAB−O−SIL MS−75D
手順:4つのガラス製Pyrex平皿を得た。上記の配合物を、各別個のサンプルに対して1つずつ平皿中で混合し、脱気した後に冷蔵庫に一晩入れた。次に、平皿をオートクレーブに入れて、スラリーを重合させた。オートクレーブから取り出した後、サンプルを目視で検査して、添加剤が材料を不透明にしたか、又は透明のままに維持したかを特定した。サンプルを、DMA及びDSCを用いて分析して、添加剤に起因して機械的特性がどのように変化したかを特定した。
結果/結論:ATHの結果は、非常に濁っていた。温水中で混合すると、EH−5の材料はすべて溶液中に溶け込んだが、MS−75Dはすべてではなかった。EH−5は透明であったが、MS−75Dは、物質の小さい凝集物をいくつか有しており、サンプルの中央にブローアウト(blow out)を有していた。
例5:添加剤難燃性試験−実験4
この試験の目的は、難燃性材料が、材料の機械的特性の変化を抑制するが、同時に材料の大規模な燃焼を防止することができるかどうかを特定することであった。熱可塑性プラスチックシートは、ガラスの代替品として用いられることから、第一の試験では、添加剤がシートを透明に維持するか、又は不透明とするかを特定した。次に、透明サンプルを、DMA及びDSC法を用いて分析して、添加剤によって引き起こされた機械的特性の変化の度合いを特定した。材料の機械的特性に変化がなかった場合、又は変化が最小限であった場合、材料に燃焼試験を施して、防火基準法令に基づいて評価した。
試薬/配合物:POSSは、プレミックスに類似のケージング剤(caging agent)として作用することを可能とする8つの置換基を有しているため、プレミックスは必要なかった。
2%充填における相乗剤なしの配合物:
難燃性添加剤:40g
ポリマー:783g
モノマー:1187g
1%充填における相乗剤なしの配合物:
難燃性添加剤:20g
ポリマー:783g
モノマー:1197g
1/2%充填における相乗剤なしの配合物:
難燃性添加剤:10g
ポリマー:783g
モノマー:1207g
添加剤の情報:
Hybrid Plasticsから以下のサンプルを得た:
Acrylo POSS Cage Mixture
手順:3つのガラス製Pyrex平皿を得た。上記の配合物を、各別個のサンプルに対して1つずつ平皿中で混合し、脱気した後に冷蔵庫に一晩入れたが、サンプルは、長い時間脱気する必要はなかった。次に、平皿をオートクレーブに入れて、スラリーを重合させた。オートクレーブから取り出した後、サンプルを目視で検査して、添加剤が材料を不透明にしたかどうかを特定した。サンプルを、DMA及びDSCを用いて分析して、添加剤に起因して機械的特性がどのように変化したかを特定した。
結果/結論:各配合物は、目的の粘度を有しており、脱気を行う必要がなかった。最終製品は、まったく問題なく透明であった。1%のPOSSでの第一のキャストのDMAは、2%及び1/2%の場合(いずれも約1800)よりも低い弾性率を有していたため、1%のPOSSでの第二のキャストを行ったが、結果は同じであった。
例6:
本試験の目的は、POSS及びDOPOとブレンドされた場合のPMMAの難燃性、機械的特性、及び光学的特性を特定することであった。
サンプル調製:POSSの変動幅(1〜3%)及びDOPO(0.5〜3%)の両方の様々な充填の組み合わせを、PMMAブレンドに添加し、増粘されるまで温水浴中で混合した。このサンプルを一晩冷蔵し、その後、6.89KPaの窒素下、5〜10日間にわたってオートクレーブ中に入れた。
アクリルは、連続セルキャストによってオートクレーブ中で作製する。重合したアクリルのスラッシュ(polymerized acrylic slush)を、所望される厚さのスチール製モールドに注ぎ入れ、続いて、アクリルが完全に反応して硬化するまで連続的に加熱及び冷却する。スラッシュモールドがオートクレーブ中に配置される時間の長さは、パネルの厚さに基づく。このプロセスによって、均一な高分子量ポリマーによる透明なアクリルを作製する。
結果:
結論:POSSは、DOPOとの相乗作用を伴う場合、透明アクリル材料に対して非常に優れた難燃性をもたらす。このセラミックと有機とのハイブリッドは、燃焼速度を低下させると同時に、相乗剤が気相中におけるラジカルの拡がりの低減を補助するという独特の難燃性機構をもたらす。添加剤の性質によって、PMMAは、典型的な光学的及び機械的特性を維持することが可能となる。この技術によって、広く様々な用途におけるガラスの代替が可能となる。
例7:実験5−Acrylo POSS(3%充填)、Methacryl POSS(1%、2%、及び3%充填)
この試験の目的は、難燃性材料が、材料の機械的特性の変化を抑制するが、同時に材料の大規模な燃焼を防止することができるかどうかを特定することであった。熱可塑性プラスチックシート中の難燃性添加剤は、材料の着火に対する抵抗体として作用し、着火すると、延焼を抑制する抵抗体として作用する。熱可塑性プラスチックシートは、ガラスの代替品として用いられることから、第一の試験では、添加剤がシートを透明に維持するか、又は不透明とするかを特定した。次に、透明サンプルを、DMA及びDSC法を用いて分析して、添加剤によって引き起こされた機械的特性の変化の度合いを特定した。材料の機械的特性に変化がなかった場合、又は変化が最小限であった場合、材料に燃焼試験を施して、防火基準法令に基づいて評価した。このラウンドの実験では、実験4においてプレミックスの弾性率が予想よりも低かったことから、プレミックスを用いた。Acrylo POSS(3%)もプレミックスを用いて試験した。
試薬/配合物:
3%充填でのMethacryl POSS及びAcrylo POSSにおける相乗剤なしの配合物:
難燃性添加剤:40g
ポリマー:783g
モノマー:1157g
プレミックス:20g
2%充填でのMethacryl POSSにおける相乗剤なしの配合物:
難燃性添加剤:20g
ポリマー:783g
モノマー:1177g
プレミックス:20g
1%充填でのMethacryl POSSにおける相乗剤なしの配合物:
難燃性添加剤:10g
ポリマー:783g
モノマー:1187g
プレミックス:20g
添加剤の情報:
Hybrid Plasticsから以下のサンプルを得た:
Methacryl POSS Cage Mixture(MA0735)
Acrylo POSS Cage Mixture(MA0736)
手順:3つのガラス製Pyrex平皿を得た。上記の配合物を、各別個のサンプルに対して1つずつ平皿中で混合した。サンプルは冷蔵しなかった。サンプルは脱気しなかった。平皿を8日間オートクレーブに入れて、スラリーを重合させた。オートクレーブから取り出した後、サンプルを目視で検査して、添加剤が材料を不透明にしたか、又は透明のままに維持したかを特定した。サンプルを、DMA及びDSCを用いて分析して、添加剤に起因して機械的特性がどのように変化したかを特定した。
結果/結論:Acrylo POSS(3%)は、僅かに黄色であり、サンプルの中央に小さい割れ目が見られた。Methacryl POSS(3%)は、サンプルの中心に小さいゴースト(ghost)を有していた。小さいゴーストは、不適切な混合に起因するものであり得る。全てのMethacrylサンプルは、白色であったが、Acryloサンプルは、黄色い色調であった。アクリルに添加可能であるPOSS材料の量の上限は、3%であると思われ、2%が最適であり得る。
例8:実験6−疎水性ヒュームドシリカ(5%充填)
この試験の目的は、難燃性材料が、材料の機械的特性の変化を抑制するが、同時に材料の大規模な燃焼を防止することができるかどうかを特定することであった。熱可塑性プラスチックシートは、ガラスの代替品として用いられることから、第一の試験では、添加剤がシートを透明に維持するか、又は不透明とするかを特定した。次に、透明サンプルを、DMA及びDSC法を用いて分析して、添加剤によって引き起こされた機械的特性の変化の度合いを特定した。材料の機械的特性に変化がなかった場合、又は変化が最小限であった場合、材料に燃焼試験を施して、防火基準法令に基づいて評価した。
試薬/配合物:疎水性ヒュームドシリカ添加剤(低増粘性)を試験した一方で、実験1及び3では、親水性ヒュームドシリカ添加剤(増粘性)を用いた。この材料は、不透明材料に用いられることになる。まず、シリカ材料に対して溶解性試験を行い、可能な最大充填レベルを特定した。2%が最適であると思われるが、ある特定の材料では、必要に応じて最大5%まで添加可能であると特定された。
2%充填での相乗剤なしの配合物:
難燃性添加剤:50g
ポリマー:979g
モノマー:1446g
プレミックス:25g
添加剤の情報:
Cabot Corporationから以下のサンプルを得た:
CAB−O−SIL TS−610
CAB−O−SIL TS−720
CAB−O−SIL TS−530
Evonikから以下のサンプルを得た:
AEROSIL R7200
AEROSIL R711
手順:3つのガラス製Pyrex平皿を得た。上記の配合物を、各別個のサンプルに対して1つずつ平皿中で混合し、脱気した後に冷蔵庫に一晩入れたが、サンプルは、長い時間脱気する必要はなかった。次に、平皿をオートクレーブに入れて、スラリーを重合させた。オートクレーブから取り出した後、サンプルを目視で検査して、添加剤が材料を不透明にしたかどうかを特定した。サンプルを、DMA及びDSCを用いて分析して、添加剤に起因して機械的特性がどのように変化したかを特定した。
結果/結論:CAB−O−SIL TS610は、良好な粘度を呈した。CAB−O−SIL TS720は、高粘度であった。残りのサンプルは、異常な特性を示すことなく、良好な粘度を有していた。CAB−O−SIL TS610は、完全には溶解せず、僅かな黄色い色調を有して僅かに透明であった。CAB−O−SIL TS530は、完全に溶解し、僅かに透明であったが、黄色ではなかった。AEROSIL R7200は、完全には溶解せず、大量の添加剤がサンプルの底にあるほとんど不透明なサンプルが得られた。AEROSIL 720は、完全に溶解したが、非常に不透明であった。AEROSIL R711は、完全には溶解しなかったが、僅かに不透明なだけであった。
例9:実験7−二次添加剤(臭素(0.25%)及び炭素(0.1%)ラジカルトラップ)を伴うAcrylo及びMethacryl POSS(1%及び2%)
この試験の目的は、難燃性材料が、材料の機械的特性の変化を抑制するが、同時に材料の大規模な燃焼を防止することができるかどうかを特定することであった。熱可塑性プラスチックシートは、ガラスの代替品として用いられることから、第一の試験では、添加剤がシートを透明に維持するか、又は不透明とするかを特定した。次に、透明サンプルを、DMA及びDSC法を用いて分析して、添加剤によって引き起こされた機械的特性の変化の度合いを特定した。材料の機械的特性に変化がなかった場合、又は変化が最小限であった場合、材料に燃焼試験を施して、防火基準法令に基づいて評価した。
試薬/配合物:気相での延焼を阻止する目的で、2つの二次難燃性添加剤の組み合わせを試す。臭素化(0.25%)及び炭素ラジカルトラップ(0.1%)を一緒に用いる。これらを、計算に入れていない2500gのサンプルに添加する。二次添加剤を、2%及び3%の両方の充填で、Acrylo POSS及びMethacryl POSSの両方と混合する。
1%充填における配合物:
難燃性添加剤(POSS):25g
臭素化添加剤(FR 1025):6.25g
炭素ラジカルトラップ添加剤:2.5g
ポリマー:979g
モノマー:1471g
プレミックス:25g
2%充填における配合物:
難燃性添加剤(POSS):50g
臭素化添加剤(FR 1025):6.25g
炭素ラジカルトラップ添加剤:2.5g
ポリマー:979g
モノマー:1446g
プレミックス:25g
添加剤の情報:
United Initiatorsから以下のサンプルを得た(炭素ラジカルトラップ):
CUROX CC−DC
Alfa Chemistryから以下のサンプルを得た(臭素化添加剤):
FR 1025
Hybrid Plasticsから以下のサンプルを得た:
Acrylo POSS Cage Mixture
Methacryl POSS Cage Mixture
手順:3つのガラス製Pyrex平皿を得た。上記の配合物を、各別個のサンプルに対して1つずつ平皿中で混合した。次に、平皿を1日オートクレーブに入れて、スラリーを重合させた。オートクレーブから取り出した後、サンプルを目視で検査して、添加剤が材料を不透明にしたかどうかを特定した。サンプルを、DMA及びDSCを用いて分析して、添加剤に起因して機械的特性がどのように変化したかを特定した。
結果/結論:サンプルはすべて不透明であり、各サンプルの中央でアクリルが膨張した。炭素又は臭素添加剤が不透明性の原因であるかどうかを特定するために、溶解性試験を行った。結果から、炭素材料は、数分間以内にモノマー中に完全に溶解したことが示される。6時間後、臭素化材料は溶解しなかった。次に、炭素材料単独で残炎(after burn)を抑制するのに充分であるかどうかを特定するために、試験を行った。
モノマー中に溶解可能な炭素材料の量を特定するために、以下の溶解性試験を行った。1/4%、1/2%、1%、及び2%の炭素材料が、数分間以内にモノマー中に溶解する。
例10:実験8−二次炭素ラジカルトラップ(1%)及び(1/2%)を含むAcrylo及びMethacryl POSS(1.5%)
本試験の目的は、POSS及びDOPOとブレンドされた場合のPMMAの難燃性、機械的特性、及び光学的特性を特定することであった。
試薬/配合物:2つの二次難燃剤(臭素化及び炭素ラジカルトラップ)を含む実験7の組み合わせは不成功であった。材料は完全に不透明となった。臭素化又は炭素材料が、不溶性に起因して不透明性を引き起こしたかどうかを特定する目的で、溶解性試験を行った。
1.5%充填における配合物2500g:
難燃性添加剤(POSS):38g
炭素ラジカルトラップ添加剤:25g
ポリマー:979g
モノマー:1433g
プレミックス:25g
添加剤の情報:
United Initiatorsから以下のサンプルを得た(炭素ラジカルトラップ):
CUROX CC−DC
Hybrid Plasticsから以下のサンプルを得た:
Acrylo POSS Cage Mixture
Methacryl POSS Cage Mixture
手順:3つのガラス製Pyrex平皿を得た。上記の配合物を、各別個のサンプルに対して1つずつ平皿中で混合した。サンプルは冷蔵しなかった。サンプルは脱気しなかった。平皿を9日間オートクレーブに入れて、スラリーを重合させた。オートクレーブから取り出した後、サンプルを目視で検査して、添加剤が材料を不透明にしたか、又は透明のままに維持したかを特定した。サンプルを、DMA及びDSCを用いて分析して、添加剤に起因して機械的特性がどのように変化したかを特定した。
結果/結論:1%の炭素材料は、混合物中に迅速に溶解した。サンプルは、DMA及びDSCでの試験後、硬化しなかった。溶解性試験により、臭素化材料(0.25%)がモノマー中に不溶性であることが確認された。それは、6時間の撹拌後も溶解しなかった。
炭素材料(0.1%)は、添加後数分間以内にモノマー中に溶解した。1/4%、1/2%、1%、及び2%での溶解性試験により、増加する量の炭素材料が、モノマーとの混合後数分間以内に溶解することが確認された。
試薬/配合物−第2ラウンド:各POSSの1.5%及び炭素ラジカルトラップ材料の1%による実験8での材料は、UL−94V試験に不合格であったが、数値は大きく改善した。難燃性アクリルを意図する用途において、材料は必ずしもUL−94V試験に合格する必要はなく、意図するところはむしろ、材料がより大スケールの試験に合格するかどうかについての見解を得ることである。次の段階は、実験8の第1ラウンドの試験での材料をより多く作製することであり、さらには、1/2%炭素材料でも試験して、結果が有意に異なるかどうかを見ることである。次に、材料を、ASTM D1929及びASTM D635によって試験する。さらなる情報を、以下の「認証−第3ラウンド」のセクションで見出すことができる。
1/2%炭素を伴う1.5%POSS充填における配合物2500g:
難燃性添加剤(POSS):38g
炭素ラジカルトラップ添加剤(1%):12.5g
ポリマー:979g
モノマー:1445.5g
プレミックス:25g
手順:3つのガラス製Pyrex平皿を得た。上記の配合物を、各別個のサンプルに対して1つずつ平皿中で混合した。次に、平皿を6日間オートクレーブに入れて、スラリーを重合させた。オートクレーブから取り出した後、サンプルを目視で検査して、添加剤が材料を不透明にしたかどうかを特定した。サンプルを、DMA及びDSCを用いて分析して、添加剤に起因して機械的特性がどのように変化したかを特定した。
結果/結論:
4つのサンプルはすべて光学的に透き通っていた。Methacryl及びAcryloサンプルのすべてをASTM D635用に切断し(各々に対して10個のサンプル)、6日間にわたって後硬化した。Methacryl/炭素サンプルは、UL−94Vによって試験した際により良好な燃焼速度を有していたため、これらをASTM D635によって試験する。
例11:実験9:二次炭素及びリンラジカルトラップを伴うAcrylo及びMethacryl POSS(1.5%)
この試験の目的は、難燃性材料が、材料の機械的特性の変化を抑制するが、同時に材料の大規模な燃焼を防止することができるかどうかを特定することであった。熱可塑性プラスチックシート中の難燃性添加剤は、材料の着火に対する抵抗体として作用し、着火すると、延焼を抑制する抵抗体として作用する。熱可塑性プラスチックシートは、ガラスの代替品として用いられることから、第一の試験では、添加剤がシートを透明に維持するか、又は不透明とするかを特定した。次に、透明サンプルを、DMA及びDSC法を用いて分析して、添加剤によって引き起こされた機械的特性の変化の度合いを特定した。材料の機械的特性に変化がなかった場合、又は変化が最小限であった場合、材料に燃焼試験を施して、防火基準法令に基づいて評価した。
試薬/配合物:1種の二次難燃剤(炭酸塩化材料)を含む実験8の組み合わせであったが、UL−94V試験に合格するには充分ではなかった。このため、第三の添加剤を試験することになる。まず、ホスホン酸化材料がモノマー中に可溶性であるレベルを特定する目的で、溶解性試験を行った。
溶解性試験により、ホスホン酸化材料が、最大5%までモノマー中に可溶性であることが確認された。試験の次のラウンドでは、炭酸塩化材料の充填を1/4%まで低下させ、DOPOは、1〜3%の範囲内とし、一方POSS充填レベルは1.5%に維持することになる。
2500g充填における配合物:
難燃性添加剤(POSS):38g
炭素ラジカルトラップ添加剤(1/4%):6.25g
DOPO(1%):25g
ポリマー:979g
モノマー:1433g
プレミックス:25g
2500g充填における配合物:
難燃性添加剤(POSS):38g
炭素ラジカルトラップ添加剤(1/4%):6.25g
DOPO(3%):75g
ポリマー:979g
モノマー:1433g
プレミックス:25g
添加剤の情報:
United Initiatorsから以下のサンプルを得た(炭素ラジカルトラップ):
CUROX CC−DC
Hybrid Plasticsから以下のサンプルを得た:
Acrylo POSS Cage Mixture
Methacryl POSS Cage Mixture
TCI Americaから以下のサンプルを得た:
DOPO
手順:3つのガラス製Pyrex平皿を得た。上記の配合物を、各別個のサンプルに対して1つずつ平皿中で混合した。サンプルは冷蔵しなかった。サンプルは脱気しなかった。平皿を9日間オートクレーブに入れて、スラリーを重合させた。オートクレーブから取り出した後、サンプルを目視で検査して、添加剤が材料を不透明にしたか、又は透明のままに維持したかを特定した。サンプルを、DMA及びDSCを用いて分析して、添加剤に起因して機械的特性がどのように変化したかを特定した。
結果/結論:3%ではDOPOのすべてが混合されたわけではなく、アクリルは、DOPOの微量残渣を有する可能性があった。サンプルはすべて黄色となった。3%充填のサンプルにおいて、溶解しなかったDOPO材料は、平皿の底に溜まった。我々は、4日間の最終アニーリングの後、Acrylo及びMethacryl POSSの両方について、2つの配合のサンプルを、ASTM D635試験のために切断し、送付する。機械加工時、3%DOPOを含むサンプルは、1%DOPOを含むサンプルよりも非常に脆弱であった。Methacryl(1.5%)/炭素(1/4%)/DOPO(1%)では、ASTM D635の結果が大きく改善されたので、サンプルを、ASTM D1929試験用にも切断した。数回のFR試験の後、添加した炭素材料の量が少ないほど、FRの結果が良好であることが分かった。このことから、炭素材料を配合物から除去した。
例12:実験10:二次リンラジカルトラップを伴うAcrylo及びMethacryl POSS(1.5%)
この試験の目的は、難燃性材料が、材料の機械的特性の変化を抑制するが、同時に材料の大規模な燃焼を防止することができるかどうかを特定することであった。熱可塑性プラスチックシート中の難燃性添加剤は、材料の着火に対する抵抗体として作用し、着火すると、延焼を抑制する抵抗体として作用する。熱可塑性プラスチックシートは、ガラスの代替品として用いられることから、第一の試験では、添加剤がシートを透明に維持するか、又は不透明とするかを特定した。次に、透明サンプルを、DMA及びDSC法を用いて分析して、添加剤によって引き起こされた機械的特性の変化の度合いを特定した。材料の機械的特性に変化がなかった場合、又は変化が最小限であった場合、材料に燃焼試験を施して、防火基準法令に基づいて評価した。
試薬/配合物:実験9の組み合わせは、2つの二次難燃剤(炭酸化及びホスホン酸化材料)を含んでいたが、FRの結果は、炭素材料の量が少ないほど等級が良好であることを示唆していた。炭素材料を配合物から除去し、ホスホン酸化材料のみを試験した。炭素材料の除去を補うために、ホスホン酸化物の充填レベルを増加させた。
2500g充填における配合物:
難燃性添加剤(POSS):38g
DOPO(1%):25g
ポリマー:979g
モノマー:1433g
プレミックス:25g
添加剤の情報:
Hybrid Plasticsから以下のサンプルを得た:
Acrylo POSS Cage Mixture
Methacryl POSS Cage Mixture
TCI Americaから以下のサンプルを得た:
DOPO
手順:3つのガラス製Pyrex平皿を得た。上記の配合物を、各別個のサンプルに対して1つずつ平皿中で混合した。サンプルは冷蔵しなかった。サンプルは脱気しなかった。平皿を9日間オートクレーブに入れて、スラリーを重合させた。オートクレーブから取り出した後、サンプルを目視で検査して、添加剤が材料を不透明にしたか、又は透明のままに維持したかを特定した。サンプルを、DMA及びDSCを用いて分析して、添加剤に起因して機械的特性がどのように変化したかを特定した。
結果/結論:DOPOを含むサンプルは、透明であったが、黄色を呈した。DOPOがアクリルの上部に移動するものと思われる。したがって、パネルの切断によって、黄色が薄くなったサンプルが得られる結果となる。
例13:実験11:ZrP、PC900、ARS11を伴うMethacryl POSS(1.5%)
この試験の目的は、難燃性材料が、材料の機械的特性の変化を抑制するが、同時に材料の大規模な燃焼を防止することができるかどうかを特定することであった。熱可塑性プラスチックシート中の難燃性添加剤は、材料の着火に対する抵抗体として作用し、着火すると、延焼を抑制する抵抗体として作用する。熱可塑性プラスチックシートは、ガラスの代替品として用いられることから、第一の試験では、添加剤がシートを透明に維持するか、又は不透明とするかを特定した。次に、透明サンプルを、DMA及びDSC法を用いて分析して、添加剤によって引き起こされた機械的特性の変化の度合いを特定した。材料の機械的特性に変化がなかった場合、又は変化が最小限であった場合、材料に燃焼試験を施して、防火基準法令に基づいて評価した。このラウンドの実験では、実験4においてプレミックスの弾性率が予想よりも低かったことから、プレミックスを用いた。Acrylo POSS(3%)もプレミックスを用いて試験した。
試薬/配合物:実験10の後、DOPOが透明アクリルに黄色の色調を付与したものと特定された。この色調のために、実験は、芳香族環を有しない異なる二次リン添加剤を用いて行うことが必要となる。芳香族環を有するリン添加剤が、材料の黄色着色の原因であり得る。
2500g充填、3%リン充填における配合物:
POSS(1.5%):37.5g
二次添加剤(3%):75g
ポリマー:979g
モノマー:1383.5g
プレミックス:25g
リン酸水素ジルコニウムを、この充填レベルで実験した唯一の添加剤とした。
2500g充填、5%リン充填における配合物:
POSS(1.5%):37.5g
二次添加剤(5%):125g
ポリマー:979g
モノマー:1333.5g
プレミックス:25g
ARS11及びPC900をこの充填レベルで実験した。
2500g充填、10%リン充填における配合物:
POSS(1.5%):37.5g
二次添加剤(10%):250g
ポリマー:979g
モノマー:1208.5g
プレミックス:25g
ARS11及びPC900をこの充填レベルで実験した。
添加剤の情報:
Hybrid Plasticsから以下のサンプルを得た:
Methacryl POSS Cage Mixture
Inoviaから以下のサンプルを得た:
ARS11
Thorから以下のサンプルを得た:
PC 90Sunshine Factoryから以下のサンプルを得た:
リン酸水素ジルコニウム(ZrP)
手順:3つのガラス製Pyrex平皿を得た。上記の配合物を、各別個のサンプルに対して1つずつ平皿中で混合した。サンプルは冷蔵しなかった。サンプルは脱気しなかった。平皿を11日間オートクレーブに入れて、スラリーを重合させた。オートクレーブから取り出した後、サンプルを目視で検査して、添加剤が材料を不透明にしたか、又は透明のままに維持したかを特定した。サンプルを、DMA及びDSCを用いて分析して、添加剤に起因して機械的特性がどのように変化したかを特定した。
結果/結論:POSS(1.5%)及びARS11(5%)を、ASTM D635(HB試験)及びUL94(V試験)で試験して、ARS11が充分なFR性能を付与するかどうかを特定した。
例14:実験12:Methacryl POSS(1.5%) ARS11、FCX210、P1022、P0683、P0269(脱気せず)
この試験の目的は、難燃性材料が、材料の機械的特性の変化を抑制するが、同時に材料の大規模な燃焼を防止することができるかどうかを特定することであった。熱可塑性プラスチックシートは、ガラスの代替品として用いられることから、第一の試験では、添加剤がシートを透明に維持するか、又は不透明とするかを特定した。次に、透明サンプルを、DMA及びDSC法を用いて分析して、添加剤によって引き起こされた機械的特性の変化の度合いを特定した。材料の機械的特性に変化がなかった場合、又は変化が最小限であった場合、材料に燃焼試験を施して、防火基準法令に基づいて評価した。
試薬/配合物:実験11の後、2つの理由からARS11の充填レベルを低下させた。1つは、金色の色相を制限するためであり、もう1つは、機械的特性を維持するか、又は機械的特性の変化を制限するためである。5%及び10%充填でのサンプルは、強い金色の色調を有しており、弾性率は、我々が通常目にするよりも非常に低かった。これらの用途の場合、弾性率が下がることは問題ないが、我々の場合は低下しない方が良い。
2500g充填、1.5%リン充填における配合物:
POSS(1.5%):37.5g
二次添加剤(1.5%):37.5g
ポリマー:979g
モノマー:1421g
プレミックス:25g
ARS11、FCX210、P1022、P0683、及びP0269を、この充填レベルで実験した。
2500g充填、3%リン充填における配合物:
POSS(1.5%):37.5g
二次添加剤(3%):75g
ポリマー:979g
モノマー:1383.5g
プレミックス:25g
ARS11をこの充填レベルで実験した。
添加剤の情報:
Hybrid Plasticsから以下のサンプルを得た:
Methacryl POSS Cage Mixture
Inoviaから以下のサンプルを得た:
ARS11
TCI Americaから以下のサンプルを得た:
P1022、P0683、及びP0269
Taijinから以下のサンプルを得た:
FCX210
手順:3つのガラス製Pyrex平皿を得た。上記の配合物を、各別個のサンプルに対して1つずつ平皿中で混合した。サンプルは冷蔵しなかった。サンプルは脱気しなかった。平皿を3日間オートクレーブに入れて、スラリーを重合させた。オートクレーブから取り出した後、サンプルを目視で検査して、添加剤が材料を不透明にしたか、又は透明のままに維持したかを特定した。サンプルを、DMA及びDSCを用いて分析して、添加剤に起因して機械的特性がどのように変化したかを特定した。
結果/結論:FCX210は不透明であった。ARS11は、いくつかの望ましい特性を呈した。P1022、P0683、P0269は、いくつかの望ましい特性を呈した。P0269は、気泡を有していたため、注ぎ入れる前に脱気が必要であり得る。
例15:実験13:Methacryl POSS(1.5%) ARS11、FCX210、P1022、P0683、P0269(脱気)
この試験の目的は、難燃性材料が、材料の機械的特性の変化を抑制するが、同時に材料の大規模な燃焼を防止することができるかどうかを特定することであった。熱可塑性プラスチックシート中の難燃性添加剤は、材料の着火に対する抵抗体として作用し、着火すると、延焼を抑制する抵抗体として作用する。熱可塑性プラスチックシートは、ガラスの代替品として用いられることから、第一の試験では、添加剤がシートを透明に維持するか、又は不透明とするかを特定した。次に、透明サンプルを、DMA及びDSC法を用いて分析して、添加剤によって引き起こされた機械的特性の変化の度合いを特定した。材料の機械的特性に変化がなかった場合、又は変化が最小限であった場合、材料に燃焼試験を施して、防火基準法令に基づいて評価した。
試薬/配合物:実験11の後、2つの理由からARS11の充填レベルを低下させた。1つは、金色の色相を制限するためであり、もう1つは、機械的特性を維持するか、又は機械的特性の変化を制限するためである。5%及び10%充填でのサンプルは、強い金色の色調を有しており、弾性率は、典型的な弾性率よりも非常に低かった。
2500g充填、1.5%リン充填における配合物:
POSS(1.5%):37.5g
二次添加剤(1.5%):37.5g
ポリマー:979g
モノマー:1421g
プレミックス:25g
ARS11、FCX210、P1022、P0683、及びP0269を、この充填レベルで実験した。
2500g充填、3%リン充填における配合物:
POSS(1.5%):37.5g
二次添加剤(3%):75g
ポリマー:979g
モノマー:1383.5g
プレミックス:25g
ARS11をこの充填レベルで実験した。
添加剤の情報:
Hybrid Plasticsから以下のサンプルを得た:
Methacryl POSS Cage Mixture
Inoviaから以下のサンプルを得た:
ARS11
TCI Americaから以下のサンプルを得た:
P1022、P0683、及びP0269
Taijinから以下のサンプルを得た:
FCX210
手順:3つのガラス製Pyrex平皿を得た。上記の配合物を、各別個のサンプルに対して1つずつ平皿中で混合した。サンプルを脱気した。次に、平皿を3日間オートクレーブに入れて、スラリーを重合させた。オートクレーブから取り出した後、サンプルを目視で検査して、添加剤が材料を不透明にしたかどうかを特定した。サンプルを、DMA及びDSCを用いて分析して、添加剤に起因して機械的特性がどのように変化したかを特定した。
結果/結論:ARS11を含むサンプルは、金色の色調を呈した。P0269、P1022、及びP0683のサンプルは、すべて非常に透明であった。
例16:実験14:Methacryl POSS(1.5%) ARS11(13%及び15%)(脱気)
この試験の目的は、難燃性材料が、材料の機械的特性の変化を抑制するが、同時に材料の大規模な燃焼を防止することができるかどうかを特定することであった。熱可塑性プラスチックシートは、ガラスの代替品として用いられることから、第一の試験では、添加剤がシートを透明に維持するか、又は不透明とするかを特定した。次に、透明サンプルを、DMA及びDSC法を用いて分析して、添加剤によって引き起こされた機械的特性の変化の度合いを特定した。材料の機械的特性に変化がなかった場合、又は変化が最小限であった場合、材料に燃焼試験を施して、防火基準法令に基づいて評価した。
試薬/配合物:実験13の後、POSS/ARS11サンプルを、ASTM D635及びUL94V試験のために送付した。結果は非常に良かったが、さらにある程度の改善を用いることが可能であり得る。
3000g充填における配合物:
POSS(1.5%):45g
二次添加剤(13%):390g
ポリマー:979g
モノマー:1556g
プレミックス:30g
3000g充填における配合物:
POSS(1.5%):45g
二次添加剤(15%):450g
ポリマー:979g
モノマー:1496g
プレミックス:30g
添加剤の情報:
Hybrid Plasticsから以下のサンプルを得た:
Methacryl POSS Cage Mixture
Inoviaから以下のサンプルを得た:
ARS11
手順:3つのガラス製Pyrex平皿を得た。上記の配合物を、各別個のサンプルに対して1つずつ平皿中で混合した。サンプルを脱気した。次に、平皿を3日間オートクレーブに入れて、スラリーを重合させた。オートクレーブから取り出した後、サンプルを目視で検査して、添加剤が材料を不透明にしたかどうかを特定した。サンプルを、DMA及びDSCを用いて分析して、添加剤に起因して機械的特性がどのように変化したかを特定した。
結果/結論:金属性平皿は、離型剤が必要であり、そうでなければ、アクリルは、平皿のコーティングを剥がしてしまう。POSS/ARS11サンプルは、3日間よりも長いキャストが必要であると思われた。2週間キャストした材料は、望ましい結果を呈した。
必要に応じて、難燃性材料の詳細な実施形態を開示してきた。しかし、当業者であれば、開示された実施形態が、単に説明のために提供されるものであり、様々な形態で具体化され得る材料の単なる例示であることは明らかであるはずである。したがって、本明細書で開示された具体的な構造上及び機能上の詳細事項は、限定するものとして解釈されるべきではなく、単に、請求項のための基礎として、及び実質的にいかなる適切に緻密である構造においても材料を様々に用いることを当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。

Claims (22)

  1. 主ポリマーと、
    ナノ構造フィラーと、
    少なくとも1種の架橋剤と、
    を含む透明難燃性材料。
  2. 少なくとも1種のUV阻害剤をさらに含む、請求項1に記載の難燃性材料。
  3. 少なくとも1種の離型剤成分をさらに含む、請求項1に記載の難燃性材料。
  4. 1種又は複数種のラジカル源をさらに含む、請求項1に記載の難燃性材料。
  5. 臭素化添加剤をさらに含む、請求項1に記載の難燃性材料。
  6. リン系相乗剤をさらに含む、請求項1に記載の難燃性材料。
  7. 前記主ポリマーが、アクリル、アクリルガラス、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、アクリル樹脂、プラスチック、又はこれらの組み合わせである、請求項1に記載の難燃性材料。
  8. 前記ナノ構造フィラーが、多面体オリゴマーシルセスキオキサン(POSS)である、請求項1に記載の難燃性材料。
  9. 全組成物に対する前記ラジカル源の重量パーセントが、0%〜1.0の範囲内である、請求項4に記載の難燃性材料。
  10. 前記臭素化添加剤が、ポリマー臭素化アクリレートである、請求項5に記載の難燃性材料。
  11. 前記相乗剤が、9,10ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン10オキシド(DOPO)である、請求項6に記載の難燃性材料。
  12. ラジカル源をさらに含み、前記ラジカル源は、気体阻害特性をもたらす、請求項1に記載の難燃性材料。
  13. アクリル、アクリルガラス、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、アクリル樹脂、プラスチック、又はこれらの組み合わせである主ポリマーと、
    多面体オリゴマーシルセスキオキサン(POSS)であるナノ構造フィラーと、
    少なくとも1種の架橋剤と、
    少なくとも1種のUV阻害剤と、
    少なくとも1種の離型剤成分と、
    少なくとも1種又は複数種のラジカル源と、
    少なくとも1種の重合開始剤と、
    少なくとも1種の臭素化添加剤と、
    9,10ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン10オキシド(DOPO)である少なくとも1種のリン系相乗剤と、
    を含む透明難燃性材料。
  14. 全組成物に対する主ポリマーの重量パーセントが、45〜52%(重量/重量)の範囲内であってよい、請求項13に記載の難燃性材料。
  15. POSSの重量パーセントが、約0.1%〜約5%(重量/重量)の範囲内であってよい、請求項13に記載の難燃性材料。
  16. 全組成物に対する架橋剤の重量パーセントが、約0.5%〜1.0%(重量/重量)の範囲内である、請求項13に記載の難燃性材料。
  17. 全組成物に対する重合禁止剤の重量パーセントが、0.001%〜0.2%(重量/重量)の範囲内である、請求項13に記載の難燃性材料。
  18. ウォールクラッド、窓ガラス、天窓用ガラス、窓、壁取り付け備品、壁装飾、プロジェクションスクリーン、両面型プロジェクションスクリーン、耐弾ガラス、防弾ガラス、航空宇宙用途、耐弾材料、耐衝撃性材料、又は爆風緩和材料のうちのいずれかに組み込まれる、請求項13に記載の難燃性材料。
  19. 主ポリマー、ナノ構造フィラー、少なくとも1種の架橋剤、少なくとも1種のUV阻害剤、少なくとも1種の離型剤成分、少なくとも1種又は複数種のラジカル源、少なくとも1種の重合開始剤、少なくとも1種の臭素化添加剤、及び少なくとも1種のリン系相乗剤を含むスラリー又はシロップを作製することと、
    前記スラリー又はシロップをモールド中に投入することと、
    前記スラリー又はシロップを加熱容器中で硬化することと、
    を含む、難燃性材料を作製するための方法。
  20. 前記スラリー又はシロップが、オートクレーブ中で連続セルキャストを用いて成形され、成形された難燃性材料が、ウォールクラッド、窓ガラス、天窓用ガラス、窓、壁取り付け備品、壁装飾、プロジェクションスクリーン、両面型プロジェクションスクリーン、耐弾ガラス、防弾ガラス、航空宇宙用途、耐弾材料、耐衝撃性材料、及び爆風緩和材料を含む用途に用いられる、請求項19に記載の方法。
  21. ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)と、多面体オリゴマーシルセスキオキサン(POSS)と、少なくとも1種の架橋剤と、少なくとも1種のUV阻害剤と、少なくとも1種の離型剤成分と、少なくとも1種又は複数種のラジカル源と、少なくとも1種の重合開始剤と、少なくとも1種の臭素化添加剤と、9,10ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン10オキシド(DOPO)である相乗剤と、を含む化学複合物。
  22. メチルメタクリレートモノマーと、予備重合されたPMMAと、重合禁止剤と、UV吸収剤と、内部離型剤と、架橋剤と、第一の難燃性添加剤と、第二の難燃性添加剤と、重合開始剤と、を含む化学複合物。
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