JPH0649312A - 光拡散性メタクリル系樹脂組成物およびその押出板 - Google Patents

光拡散性メタクリル系樹脂組成物およびその押出板

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JPH0649312A
JPH0649312A JP20150092A JP20150092A JPH0649312A JP H0649312 A JPH0649312 A JP H0649312A JP 20150092 A JP20150092 A JP 20150092A JP 20150092 A JP20150092 A JP 20150092A JP H0649312 A JPH0649312 A JP H0649312A
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JP
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methacrylic resin
light
weight
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extruded plate
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JP20150092A
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English (en)
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Yoshiichi Tsuruta
▲よし▼一 鶴田
Kiyomi Hirakawa
貴代美 平川
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 メタクリル系樹脂、リン系難燃剤、エラスト
マ−、無機系および有機系光拡散剤から選ばれる少なく
とも一種、および紫外線吸収剤からなる光拡散性メタク
リル系樹脂組成物およびその押出板。 【効果】 本発明によれば、難燃化され、かつ耐衝撃性
に優れた光拡散性メタクリル系樹脂組成物を得ることが
でき、この樹脂組成物は各種成形体として、とりわけ押
出板として一般照明器具、非常灯、誘導灯、あるいは表
示灯等のカバ−、表示板、あるいは透光性カバーに、ま
た、看板、標識、映像機器のスクリ−ン等に使用でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、難燃化され、かつ耐衝
撃性に優れた光拡散性メタクリル系樹脂組成物およびそ
の押出板に関する。本発明の樹脂組成物は各種成形体と
して、とりわけ押出板として一般照明器具、非常灯、誘
導灯、あるいは表示灯等のカバ−、表示板、あるいは透
光性カバーに、また、看板、標識、映像機器のスクリ−
ン等に使用できる。
【0002】
【従来の技術】メタクリル樹脂は優れた透明性、耐候
性、機械的強度を有し、今日広く使用されている。さら
に、例えば照明カバーや看板等の用途分野では、内蔵さ
れた蛍光灯の透けを防止したり、面板の輝度を制御する
ために、本来透明であるメタクリル樹脂に、これとは屈
折率の異なる無機物、あるいは有機物の微粒子を添加す
ることによって、光拡散性を付与し、半透明ないし不透
明に変換した上で使用されることも多い。しかしなが
ら、メタクリル樹脂は比較的燃え易い樹脂としても知ら
れており、難燃性が要求される用途には適用が困難とい
う問題があった。さらに、メタクリル樹脂は一般に固い
が脆い性質を有し、耐衝撃性に劣るため、特に薄手のカ
バ−や看板等に使用した場合、衝撃のため割れる恐れが
あった。
【0003】光拡散性を付与するには、メタクリル樹脂
に屈折率の異なる透明微粒子を配合する方法が公知であ
る。例えば、特開昭62−273230号公報には透明
無機微粒子として硫酸バリウム、炭酸カルシウム、石
英、結晶性シリカ、無定形シリカ、ガラス、弗化リチウ
ム、弗化カルシウム、水酸化アルミニウムが、また特開
昭61−159440号公報には有機の光拡散剤とし
て、アルキルメタクリレート/芳香族ビニル/アルキル
アクリレートからなる粒子径30〜300μmの架橋ポ
リマ−が挙げられている。
【0004】一方、メタクリル樹脂の難燃化に関しても
これまで多くの提案がなされており、メタクリル樹脂本
来の特徴である耐候性、透明性、機械的強度を余り損な
う事なくメタクリル樹脂を難燃化する方法として、ハロ
ゲン元素とリン元素を分子内に含有する有機化合物をブ
レンドする技術が最も多く提案されている。例えば、特
公昭56−26264号公報にはメタクリル酸メチルを
主成分とする重合体と含ハロゲンポリホスホン酸エステ
ル、オルトリン酸トリエステル、および含ハロゲン亜リ
ン酸トリエステルからなる組成物が、また特開昭59−
206454号公報にはメタクリル樹脂と含ハロゲンポ
リホスホネート、および含ハロゲンポリホスフェートか
らなる組成物が、特開昭61−115950号公報には
メタクリル樹脂と含塩素リン酸エステル、およびテトラ
ブロモビスフェノールAからなる組成物が、そし特開平
3−106630号公報にはメタクリル樹脂とトリス
(トリブロモ)ネオペンチルホスフェートからなる押出
板が開示されている。
【0005】さらに、硬質なメタクリル樹脂の耐衝撃性
を改良する手段として、いわゆるエラストマ−成分を導
入する方法が行われている。そのような方法の一つとし
て、ジエン系ポリマ−にエチレン性不飽和単量体をグラ
フト重合させたグラフト共重合体をエラストマ−成分と
して配合することが考えられる。ただし、ジエン系ポリ
マ−は耐候性及び耐光性に劣るため、屋外用途や照明器
具のカバ−等に適用する方法としてはあまり適当とは言
えない。そこで、ジエン系ポリマ−に水素添加を行っ
て、ポリマ−中の不飽和結合を低減し、耐候性及び耐光
性を改良する方法が報告されている。また、耐候性を低
下させることなく硬質メタクリル樹脂に耐衝撃性を付与
するために、アクリル系エラストマ−の導入が種々検討
されてきた。特にアクリル系エラストマ−としては、多
層構造を有するアクリル系重合体の例が多数提案されて
きた。
【0006】例えば、3層もしくは4層以上の多層構造
重合体と熱可塑性重合体とのブレンドによって透明性を
損なわずに耐衝撃性を改良したもの(特公昭55−27
576号公報)、3層構造を基本とし、かつこれらの各
層間にほぼ定率で変化する濃度勾配をもった中間層を有
するもの(特公昭58−1694号公報、特公昭59−
366455号公報)、3層構造を基本とし、中央軟質
層と最外層の間に一層以上の中間層を有するもの(特公
昭59−36646号公報、特公昭63−8983号公
報)、軟−硬−軟−硬の4層構造を有するもの(特公昭
62−41241号公報)などが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、難燃化
され、かつ耐衝撃性に優れた光拡散性メタクリル系樹脂
組成物を得るために、メタクリル樹脂に難燃剤、エラス
トマ−、および光拡散剤を配合することを試みた。とこ
ろが、メタクリル樹脂に光拡散性を付与するために微粒
子、特に無機物の微粒子を添加すると、樹脂が極めて燃
焼しやすくなり、このような微粒子を含むメタクリル樹
脂を難燃化するには、分子内にハロゲン元素とリン元素
を含有する有機化合物のような効果的な難燃剤であって
も、かなり多量に添加する必要があるという大きな困難
に直面した。即ち、難燃剤を多量に含有する樹脂組成物
は耐熱性、耐候性、耐光性、および機械的強度の低下が
大きく、とうてい実用的には使用し難いものであった。
【0008】かかる状況下において、難燃剤の添加量を
できるだけ少なくし、耐燃性、耐候性、および機械的強
度の低下が小さいか、より好ましくは低下のないメタク
リル樹脂に対する光拡散性の付与技術が強く望まれてい
た。本発明者らは、メタクリル樹脂の難燃化、耐衝撃
化、および光拡散性の付与技術について鋭意検討した結
果、メタクリル樹脂にリン系難燃剤とエラストマ−を配
合し、さらに無機系および有機系の光拡散剤の少なくと
も一種の添加量を適性化することによって、従来の光拡
散性組成物に比べ、難燃性が低下すること無く光拡散性
が付与できることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、メタ
クリル系樹脂、リン系難燃剤、エラストマ−、無機系お
よび有機系光拡散剤から選ばれる少なくとも一種、およ
び紫外線吸収剤からなる光拡散性メタクリル系樹脂組成
物およびその押出板である。本発明におけるメタクリル
系樹脂としては、以下に挙げたもののいずれか、あるい
はこれらを2種以上混合して用いることができる。即
ち、(A)メチルメタクリレ−ト単位80〜99重量%
と炭素数1〜8であるアルキルアクリレ−ト単位1〜2
0重量%からなる樹脂、(B)メチルメタクリレ−ト単
位30〜99重量%とアクリル酸、メタクリル酸、無水
マレイン酸、マレイミド、N−置換マレイミド、スチレ
ン、α−メチルスチレンから選ばれる少なくとも一種の
単量体単位1〜70重量%からなる樹脂、(C)分子中
に下式で示される六員環酸無水物単位および/または六
員環イミド単位を含む樹脂であることが好ましい。
【0010】
【化1】
【0011】
【化2】
【0012】(A)のメチルメタクリレ−ト単位とアル
キルアクリレ−ト単位からなる樹脂は優れた耐候性と透
明性を有しており、公知のラジカル重合法、すなわち懸
濁重合法、溶液重合法、塊状重合法等によって製造する
事ができる。炭素数が1〜8であるアルキルアクリレ−
トとしては、メチルアクリレ−ト、エチルアクリレ−
ト、n−プロピルアクリレ−ト、n−ブチルアクリレ−
ト、i−ブチルアクリレ−ト、2−エチルヘキシルアク
リレ−ト等が挙げられ、メチルアクリレ−ト、エチルア
クリレ−ト、n−ブチルアクリレ−トが好ましく用いら
れる。メチルメタクリレ−ト単位の比率が80重量%未
満の場合は、組成物の耐熱変形性が低下する傾向があ
り、99重量%を超える場合は、耐熱分解性に劣る傾向
がある。(A)の樹脂のクロロホルム中、25℃で測定
した還元粘度(ηsp/c)は30〜120ml/gの範
囲が好ましく、35〜110ml/gの範囲が特に好ま
しい。還元粘度が30ml/g未満の場合、組成物の機
械強度に劣り、120ml/gを超える場合は、流動性
や加工性に劣る傾向がある。
【0013】(B)に挙げた樹脂のうち、メチルメタク
リレ−ト単位とスチレン、および又はα−メチルスチレ
ン単位からなる樹脂は、(A)の樹脂に比べて吸湿性が
低く、良好な成形加工性を有している。また、メチルメ
タクリレ−ト単位とアクリル酸、メタクリル酸、無水マ
レイン酸、マレイミド、N−置換マレイミド、α−メチ
ルスチレンから選ばれる単量体単位からなる樹脂は、耐
熱性の高いメタクリル系の樹脂であり、やはり公知のラ
ジカル重合法、すなわち懸濁重合法、溶液重合法、塊状
重合法等によって製造する事ができる。メチルメタクリ
レ−ト単位の比率が30重量%未満の場合は、組成物の
耐候性が悪く、99重量%を超える場合は、耐熱分解性
に劣る傾向がある。クロロホルム中、25℃で測定した
還元粘度(ηsp/c)の好ましい範囲が30〜120m
l/gであることは、(A)の樹脂と同様である。
【0014】(C)に挙げた分子中に六員環酸無水物単
位および/または六員環イミド単位を含む樹脂は、かな
り耐熱性の高いことが特長である。製造法としては、ま
ずアクリル酸、メタクリル酸、t−ブチルアクリレ−
ト、あるいはt−ブチルメタクリレ−トの単独重合体、
共重合体、あるいはこれらの少なくとも一種と他の共重
合可能なエチレン性不飽和単量体との共重合体を公知の
ラジカル重合法、すなわち懸濁重合法、溶液重合法、塊
状重合法等によって製造し、しかるのちこの重合体を減
圧下に加熱して閉環反応させ、六員環酸無水物単位を生
成したり、さらにはアンモニアや一級アミンと反応させ
て六員環イミド単位を生成することによって実施でき
る。(A)、(B)の樹脂と同様、クロロホルム中、2
5℃で測定した還元粘度(ηsp/c)の好ましい範囲は
30〜120ml/gである。
【0015】本発明において用いられるリン系難燃剤と
しては、トリアリールリン酸エステル、ジアリールリン
酸エステル、モノアリールリン酸エステル、アリールホ
スホン酸化合物、アリールホスフィンオキシド化合物、
縮合アリールリン酸エステル、ハロゲン化アルキルリン
酸エステル、含ハロゲン縮合リン酸エステル、含ハロゲ
ン縮合ホスホン酸エステル、含ハロゲン亜リン酸エステ
ル等から選ばれる1種、あるいは2種以上の混合物を挙
げることができる。具体的な例としては、トリフェニル
ホスフェート、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10
−ホスファフェナンスレン−10−オキシド、フェニル
ホスホン酸、トリス(β−クロロエチル)ホスフェー
ト、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス
(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、あるいは下
記の構造式で表される化合物等が挙げられる。
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】本発明のメタクリル樹脂組成物を押出板と
して用いる場合は、組成物を押出機中で溶融してダイか
ら押出すというプロセスとなるので、添加する難燃剤自
体の耐熱分解性が良好なことが必須である。即ち、熱分
解しやすい難燃剤を用いると、押出機中での滞留、加熱
時に熱分解や熱着色を起こし、押出板が着色したり、板
表面に気泡やブツが発生したり、さらには分解ガスによ
って製造現場の環境が著しく悪化するといった問題が生
じる。従って、難燃剤はメタクリル樹脂押出板を成形す
る通常の温度、即ち、約230〜280℃において熱分
解をほとんど起こさないものが好ましく用いられる。こ
の観点からは、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェ−
ト、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、
芳香族縮合リン酸エステル等が好ましく、トリス(トリ
ブロモネオペンチル)ホスフェートが特に好ましい。
【0020】リン系難燃剤の添加量はメタクリル樹脂1
00重量部に対して、1〜20重量部の範囲であること
が好ましく、さらに好ましくは1〜10重量部である。
添加量が1重量部未満の場合は、組成物または押出板の
難燃性が低く、逆に20重量部を超える場合は、耐熱
性、耐候性、耐光性、および機械的強度が低下する傾向
があり、実用的でない。
【0021】本発明におけるエラストマ−としては、ポ
リブタジエン、スチレン/ブタジエンランダム共重合
体、スチレンとブタジエン単位からなるブロック共重合
体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、エチレン
/プロピレン/非共役ジエン共重合体等いわゆるジエン
系ポリマ−にエチレン性不飽和単量体をグラフト重合さ
せたグラフト共重合体、ジエン系ポリマ−に水素添加を
行って、ポリマ−中の不飽和結合を低減したもの、およ
びアクリル系エラストマ−等が挙げられる。これらは単
独で、あるいは2種以上を混合して使用することができ
る。
【0022】特に、耐候性、耐光性を重視する場合に
は、アクリル系エラストマ−が好適であり、多層構造を
有するアクリル系重合体が特に好ましい。ここで、多層
構造アクリル系重合体とは、メチルメタクリレート、ア
ルキル基の炭素数が1〜8であるアルキルアクリレー
ト、グラフト結合性単量体を必須成分とし、必要に応じ
て他のビニル単量体や多官能架橋性単量体からなる3
層、または4層以上の多層構造を有する重合体であれば
良い。例えば、硬質層−軟質層−硬質層の3層構造を有
するもの、硬質層−軟質層−硬質層−軟質層−硬質層の
5層構造を有するもの、軟質層−硬質層−軟質層−硬質
層の4層構造を有するもの、基本的には硬質層−軟質層
−硬質層の3層構造であって、各層間にほぼ組成が定率
で変化する中間層をもったもの(硬質層−中間層−軟質
層−硬質層、硬質層−軟質層−中間層−硬質層、硬質層
−中間層−軟質層−中間層−硬質層等)、同じく基本的
には3層構造であって,最外硬質層の分子量が内側から
外側に向かって次第に小さくなっているもの、を含む事
ができる。
【0023】更に言えば、硬質層が80〜99重量%の
メチルメタクリレートと1〜20重量%のメチルメタク
リレートと共重合可能な他のビニル単量体を重合して得
られるものであり、また軟質層が70〜99重量%のア
ルキル基の炭素数が2〜8であるアルキルアクリレート
と0〜25重量%のアルキルアクリレートと共重合可能
な他のビニル単量体、および0.1〜8重量%のグラフ
ト結合性単量体、そして0〜5重量%の多官能架橋性単
量体を重合して得られるものであることが好ましい。こ
こで、硬質層のメチルメタクリレートと共重合可能な他
のビニル単量体としてはメチルアクリレート、エチルア
クリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、スチレン等を、また軟質層のアルキ
ルアクリレートと共重合可能な単量体としてはメチルメ
タクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタ
クリレート、スチレン等を例示する事ができる。
【0024】グラフト結合性単量体としてはジビニル化
合物、ジアリル化合物、ジアクリル化合物、ジメタクリ
ル化合物等の一般に用いられる架橋剤が使用できる。グ
ラフト結合性単量体としては異なる官能基を有する多官
能単量体、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、フマル酸等のアリルエステルが挙げられる。
【0025】多層構造アクリル系重合体は一般に乳化重
合によって製造されるが、最内硬質層を除く硬質層や軟
質層、中間層の重合を行う際に新たな粒子を生成しない
ような重合条件を選ぶ事が重要であり、この目的の為に
いわゆるシード重合法を用いる。次の層の重合を行う際
に新たに乳化剤を添加しないか、もし添加する必要があ
る場合も新しい粒子が生成しない範囲にとどめる必要が
ある。新しい粒子の生成の有無は、電子顕微鏡によって
容易に検知する事ができる。
【0026】乳化重合に用いられる乳化剤については特
に制限がなく、従来採用されているものの中から任意の
ものを選ぶ事ができる。例えば,長鎖アルキルカルボン
酸塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩,アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩等が挙げられる。また、重合開始剤
についても特に制限はなく、通常用いられている水溶性
の過硫酸塩、過ホウ酸塩等の無機系開始剤を単独で、或
いは亜硫酸塩、チオ硫酸塩等と併用してレドックス開始
剤系として用いる事ができる。更に、。溶性の有機過酸
化物/ナトリウムスルホキシレートのようなレドックス
開始剤系も用いる事ができる。
【0027】多層構造アクリル系重合体の粒子径は0.
05〜0.5μmの範囲が好ましく、乳化重合速度およ
び重合ラテックスの安定性の点で0.05〜0.3μm
の範囲がさらに好ましい。このようにして得られた多層
構造アクリル系重合体は、重合ラテックスの状態から公
知の方法によって塩析、洗浄、乾燥等の処理を行う事に
よって粒子状固形物として回収できる。
【0028】エラストマ−の添加量はメタクリル系樹脂
100重量部に対して、1〜50重量部の範囲であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは2〜20重量部であ
る。添加量が1重量部未満の場合は、耐衝撃性の改良効
果が不十分であり、逆に50重量部を超える場合は、耐
熱性、耐候性、耐光性、さらには難燃性が低下する傾向
があり、実用的でない。
【0029】本発明のメタクリル系樹脂に光拡散性を付
与するための光拡散剤として、三酸化アンチモン、五酸
化アンチモン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、塩基性
炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミ
ニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホ
ウ酸亜鉛、石英、結晶性シリカ、無定形シリカ、ガラス
ビ−ズ、弗化リチウム、弗化カルシウム、タルク、マイ
カ、ゼオライト、ハイドロタルサイト、ワラストナイ
ト、トベルモナイト、ジャイロライト、ゾノトライト、
トバモライト、ド−ソナイト、アタパルジャイト、カオ
リン等の無機物、およびアルキルメタクリレート/芳香
族ビニル/アルキルアクリレートからなる粒子径30〜
300μmの架橋ポリマ−や粒状ポリアルキルシルセス
キオキサン系樹脂等の有機物が挙げられ、これらは単独
で、あるいは2種類以上を併用して用いることができ
る。特に無機物の場合にメタクリル系樹脂への分散性を
改良するために、脂肪酸やシラン処理剤等を用いて粒子
表面をコ−ティングすることもしばしば行われる。ま
た、本発明の組成物を押出板として使用する場合には、
光拡散剤についても、先にリン系難燃剤について述べた
ように、メタクリル樹脂押出板を成形する通常の温度、
即ち、約250〜280℃において熱分解をほとんど起
こさないものが好ましく用いられる。
【0030】また、光拡散剤として先に挙げたものの中
には、それ単独で、あるいは適当な難燃剤との併用で難
燃効果を発揮しうるものがあるので、このことを利用し
て樹脂組成物あるいは押出板の難燃性を維持しつつ難燃
剤の配合量を低減することも可能である。このような光
拡散剤としては、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛等が挙げられる。
【0031】光拡散剤の種類や配合量の選定は、光拡散
効果、光線透過率、「透け」の有無といった組成物また
は押出板の光学特性だけでなく、その難燃性に対しても
極めて重大な影響を及ぼすことに注意しなければならな
い。例えば、価格面や取扱い易さからは硫酸バリウムが
好ましく、樹脂中の分散性も比較的良好であるが、多量
に添加しないと優れた隠蔽力を発揮しないうえ、組成物
または押出板に対して難燃性を低下させるという問題点
があった。一方、酸化チタンは少量の添加で優れた隠蔽
力を発揮するが、均一分散させることが難しく、「透
け」が生じやすいという問題がある。
【0032】本発明者らは、このような各光拡散剤の特
長を生かしながら、組成物または押出板の難燃性を損な
うことなく、優れた光拡散性能を付与するために、光拡
散剤の組み合わせや添加量の制御が重要であることに想
到した。例えば、硫酸バリウムを用いる場合、その添加
量は、メタクリル系樹脂100重量部に対して0.1〜
3重量部の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜2
重量部である。添加量が0.1重量部未満では、光の散
乱性能が低く押出板に「透け」がみられ、逆に3重量部
を超えると、組成物または押出板の難燃性能が著しく低
下するので、難燃剤添加量を多くせざるを得ず、耐熱性
や耐候性が低下するのでいずれも好ましくない。特に、
避難誘導灯の表示板の場合は、全光線透過率が30〜3
5%であることが要求されるが、この透過率を実現させ
るために硫酸バリウムを単独使用して添加量を多くする
と、難燃性能を低下させてしまう。そこで、少量の添加
で光線透過率を制御できる酸化チタンとの併用が効果的
である。ここで酸化チタンの添加量は、メタクリル系樹
脂100重量部に対して0.01〜0.2重量部のの範
囲が好ましく、より好ましくは0.05〜0.18重量
部である。酸化チタンの添加量が0.01重量部より少
ないと、樹脂中に均一分散させるのが難しい上に光の散
乱性能が不足し、一方、0.2重量部を超えるとコスト
面で不利となるので好ましくない。
【0033】本発明における紫外線吸収剤としては、ベ
ンゾトリアゾ−ル系、2−ヒドロキシベンゾフェノン系
またはサリチル酸フェニルエステル系のもの等が挙げら
れる。例えば、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−
3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]
−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−
ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール
等のトリアゾ−ル類、2−ヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾ
フェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン等のベンゾフェノン類を例示する事ができ
る。また分子量が400以上の揮発性の低い紫外線吸収
剤を選択すれば、押出板の成形時に紫外線吸収剤が揮散
して失われたり、揮発した紫外線吸収剤によってロ−ル
が汚れたりすることを防ぐことができ、好ましい。
【0034】メタクリル系樹脂100重量部当たりの紫
外線吸収剤量の添加量は0.02〜10重量部の範囲が
好ましく、0.1〜5重量部の範囲がさらに好ましい。
添加量が0.02重量部未満では、十分な耐候性改良効
果が得にくくなり、一方、10重量部を超えると、組成
物あるいは押出板の良好な色調が得にくくなり、さらに
一般に紫外線吸収剤は高価なのでコスト上も不利となり
好ましくない。
【0035】また、これらの紫外線吸収剤と共に酸化防
止剤として例えば(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6
−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート等のヒン
ダ−ドフェノ−ル類、あるいは、トリフェニルホスフェ
−ト等の含リン化合物を使用する事も可能である。本発
明のメタクリル系樹脂組成物には、発明の効果を損なわ
ない範囲で、有機系、無機系の染料や顔料、離型剤、滑
剤、蛍光増白剤、ブルーイング剤、あるいは表面に凹凸
を付与するために粒子状内部マット化剤等を配合するこ
とができる。さらに帯電防止剤を加えて、組成物あるい
は押出板に帯電防止性能を与えることも可能である。
【0036】本発明の樹脂組成物はペレットを射出成形
して、あるいは押出成形によって製造した押出板を真空
成形等の方法で二次加工して実用に供せられる。ペレッ
トを製造する方法として、メタクリル系樹脂、リン系難
燃剤、エラストマ−、光拡散剤、および紫外線吸収剤を
ドラムブレンダ−あるいはヘンシェルミキサー等で十分
攪拌混合した後、押出機によって溶融混練する方法が一
般的である。
【0037】また、押出板を製造する方法としてメタク
リル系樹脂、リン系難燃剤、エラストマ−、光拡散剤、
および紫外線吸収剤をドラムブレンダ−あるいはヘンシ
ェルミキサー等で十分攪拌混合した後、直接Tダイ付の
押出機で板状に押出し、連続してロールにより所望の板
厚、幅、表面状を有する押出板とする方法、一度組成物
をペレットにした後同様の方法で押出板とする方法、添
加剤の割合を高くした配合物を押出して濃縮ペレットと
し、しかるのちこの濃縮ペレットをメタクリル系樹脂で
所望の添加剤濃度になるように希釈して再度押出して押
出板とする方法などいずれを用いても良い。
【0038】本発明の樹脂組成物を押出板として用いる
場合、その厚みは0.5〜5mmが好ましく、1〜3m
mがさらに好ましい。板厚が0.5mm未満の場合は、
板の剛性が不足するなど十分な機械的強度上が得にくく
なる。また、樹脂組成物を押出板として用いる場合、光
拡散効果をさらに向上させるために、板の表面にエンボ
ス加工やプリズム加工等の凹凸を付与することも本発明
に含まれる。
【0039】本発明の樹脂組成物およびその押出板は、
光拡散性を有し、難燃化され、さらに耐衝撃性や耐候性
にも優れているので、照明器具カバー、看板、表示灯、
映像機器等の用途に極めて有用である。
【0040】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれにより何ら制限を受けるものではな
い。なお,実施例、比較例における測定は次に記載する
方法、もしくは測定機器を用いて行った。 (1)平均粒子径 透過型電子顕微鏡写真を用いて平均粒子径をあらかじめ
計測しておいたラテックスサンプルを少量採取して、固
形分が50ppmになるように水で希釈し、分光光度計
を用いて波長550nmでの吸光度を測定して、平均粒
子径と吸光度の検量線を作成する。測定したいラテック
スサンプルについて同様に吸光度を測定し、検量線から
平均粒子径を求める。 (2)全光線透過率 押出板から50×50mmの試験片を切り出し、JIS
K7105(プラスチックの光学的特性試験方法)に
規定された試験方法に準じて測定する。 (3)アイゾット衝撃強度 押出板から試験片を切り出し、ASTM D256に規
定された方法に準じて測定する。 (4)熱変形温度 押出板から試験片を切り出し、ASTM D648に規
定された方法に準じて測定する。 (5)耐燃性 押出板か長さ125mm、幅12.5mmの試験片を切
り出し、JIL5502「誘導灯器具技術基準」の附属
書7に規定された試験方法Cに準じて耐燃性を評価す
る。燃焼速度が38mm/分以下の場合、難燃性と判定
する。 (6)耐候性試験 試験片を水銀灯照射試験(高速耐光性試験)機中、75
℃で2週間暴露した後の外観の変化を目視により評価す
る。
【0041】また、実施例及び比較例において用いた略
号は、以下の化合物を示す。 MMA;メチルメタクリレ−ト BA;n−ブチルアクリレ−ト MA;メチルアクリレ−ト St;スチレン α−MS;α−メチルスチレン MMA;メタクリル酸 ALMA;アリルメタクリレ−ト PEGDA;ポリエチレングリコ−ルジアクリレ−ト
(分子量200) DPBHP;ジイソプロピルベンゼンハイドロパ−オキ
サイド DBPMS;1,1−ジ−t−ブチルパ−オキシ−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン LPO;ラウロイルパ−オキサイド n−OM;n−オクチルメルカプタン EB;エチルベンゼン さらに、特に断らない限り、以下の%と部はそれぞれ重
量%と重量部を示すものとする。
【0042】
【実施例1】 [メタクリル系樹脂の調製]内容積60リットルの攪拌
翼付き耐圧反応器に、イオン交換水30リットルを入
れ、懸濁剤として第3リン酸カルシウム150gおよび
ラウリル硫酸ナトリウム1.2gを添加、分散させ、7
5℃に昇温した。攪拌下にMMA18.8kg、MA
1.2kg、LPO40gおよびn−OM36gからな
る単量体混合物を仕込み、2時間保持して重合を完結さ
せた。得られたビ−ズ状のメタクリル系樹脂(A1)を
水洗、乾燥した。クロロホルム中、25℃で測定した還
元粘度(ηsp/c)は、70ml/gであった。 [エラストマ−の調製]内容積250リットルの攪拌翼
付き耐圧反応器に、イオン交換水150リットル、乳化
剤としてジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム620g
を入れ、攪拌下75℃に昇温して均一に溶解した。最内
硬質層原料のMMA23.8kg、BA1500g、お
よびALMA25.3gからなる単量体混合物の内7k
gを重合反応器へ一括添加し、5分後に過硫酸アンモニ
ウム5gを添加して、75℃で重合反応を行った。その
40分後から残りの単量体混合物を20分かけて連続的
に重合反応器へ供給し、添加終了後更に60分間保持し
て反応を完了させた。
【0043】次に過硫酸アンモニウム23gを添加した
後、軟質層原料のBA23.1kg、St5.0kg、
ALMA600g、およびPEGDA60gからなる単
量体混合物を140分間かけて連続的に重合反応器へ添
加し、添加終了後更に180分間重合を継続して反応を
完了させた。次に過硫酸アンモニウム7gを添加した
後、最外硬質層原料のMMA15.9kg、BA101
0g、およびn−OM17.0gからなる単量体混合物
を40分間かけて連続的に重合反応器へ添加し,添加終
了後更に60分間反応を継続して重合を完了した。
【0044】このようにして得られたラテックスを少量
採取し,吸光度法によって平均粒子径を測定したところ
0.23μmであった。残りのラテックスを95℃に昇
温した3重量%硫酸ナトリウム水溶液中へ投入して塩
析、凝固させ、次いで脱水、洗浄を3回繰り返した後乾
燥して多層構造アクリル系重合体(D1)の白色パウダ
−を得た。 [光拡散性メタクリル系樹脂組成物の調製]三井三池化
工機(株)製のヘンシェルミキサー(FM10B型)を
用いて、メタクリル系樹脂(A1)100重量部、トリ
ス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート5重量部、
エラストマ−(B1)15重量部、硫酸バリウム1.3
重量部、酸化チタン0.1重量部、および紫外線吸収剤
として2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベ
ンゾトリアゾール0.2重量部からなる配合物を90秒
間攪拌混合した。この混合物をナカタニ機械(株)製の
2軸押出機(AS30型)によって溶融混練し、乳白色
のペレットを作製した。 [押出板の作製と評価]得られたペレットをTダイを取
り付けた2軸押出機を用い、温度240℃で押出し、金
属ロールで冷却して幅20cm、厚さ2.0mmの押出
板を製造した。
【0045】こうして製造された板の評価結果を表1に
示す。
【0046】
【実施例2】光拡散性メタクリル系樹脂組成物の調製時
にトリス(トリブロモネオンチル)ホスフェ−トの配合
量を10重量部に変更した以外は、実施例1と同様にし
て行った。結果を表1に示した。
【0047】
【比較例1】光拡散性メタクリル系樹脂組成物の調製時
にトリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェ−トを配
合しない以外は、実施例1と同様にして行った。結果を
表1に示した。
【0048】
【比較例2】光拡散性メタクリル系樹脂組成物の調製時
にエラストマ−(D1)を配合しない以外は、実施例1
と同様にして行った。結果を表1に示した。
【0049】
【比較例3】光拡散性メタクリル系樹脂組成物の調製時
に硫酸バリウムの配合量を5.0重量部とし、酸化チタ
ンを配合しない以外は、実施例1と同様にして行った。
結果を表1に示した。
【0050】
【比較例4】光拡散性メタクリル系樹脂組成物の調製時
に硫酸バリウムの配合量を5.0重量部とし、酸化チタ
ンを配合せず、トリス(トリブロモネオペンチル)ホス
フェ−トの配合量を25重量部とする以外は、実施例1
と同様にして行った。結果を表1に示した。
【0051】
【実施例3】 [光拡散性メタクリル系樹脂組成物の調製]メタクリル
系樹脂(A1)100重量部、トリス(トリブロモネオ
ペンチル)ホスフェート5重量部、エラストマ−(B
1)15重量部、硫酸バリウム1.6重量部、酸化チタ
ン0.12重量部、2−(5−メチル−2−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール0.2重量部からなる配
合物を実施例1と同様にして混合後、溶融混練し、乳白
色のペレットを作製した。 [押出板の作製と評価]得られたペレットをTダイを取
り付けた2軸押出機を用い、温度240℃で押出し、金
属ロールで冷却して幅20cm、厚さ1.5mmの押出
板を製造した。
【0052】こうして製造された板の評価結果を表2に
示す。
【0053】
【実施例4】光拡散性メタクリル系樹脂組成物の調製時
にトリス(トリブロモネペンチル))ホスフェ−トの配
合量を10重量部に変更した以外は、実施例3と同様に
して行った。結果を表2に示した。
【0054】
【実施例5】 [メタクリル系樹脂の調製]MMA72.9重量部、α
−MS13.5重量部、MAA3.6重量部、EB10
重量部、DBPMS0.03重量部、およびn−OM
0.15部からなる混合物を調製し、これを0.5リッ
トル/時の速度で、内容量2リットルのジャケット付き
完全混合型反応器に連続的に供給して、125℃で重合
を行った。さらに、この重合液を260℃に設定した高
温脱揮装置へ連続的に供給し、未反応物の除去および6
員環酸無水物の生成を行った。得られた共重合体(C
1)を中和滴定、赤外分光光度計、および核磁気共鳴測
定装置を用いて組成分析した結果、MMA単位85重量
%、α−MS単位8重量%、6員環酸無水物単位5重量
%、およびMAA単位3重量%であった。また、クロロ
ホルム中、25℃で測定した還元粘度は、35ml/g
であった。 [光拡散性メタクリル系樹脂組成物の調製]メタクリル
系樹脂(C1)100重量部、トリス(トリブロモネオ
ペンチル)ホスフェート5重量部、エラストマ−(B
1)15重量部、硫酸バリウム1.4重量部、酸化チタ
ン0.12重量部、2−(5−メチル−2−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール0.2重量部からなる配
合物を実施例1と同様にして混合後、溶融混練し、乳白
色のペレットを作製した。
【0055】以下は、実施例3と同様にして行った。結
果を表2に示した。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、難燃化され、かつ耐衝
撃性に優れた光拡散性メタクリル系樹脂組成物を得るこ
とができる。本発明の樹脂組成物は各種成形体として、
とりわけ押出板として一般照明器具、非常灯、誘導灯、
あるいは表示灯等のカバ−、表示板、あるいは透光性カ
バーに、また、看板、標識、映像機器のスクリ−ン等に
使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33/00 LHS 7921−4J //(C08L 33/12 21:00) 8218−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタクリル系樹脂、リン系難燃剤、エラ
    ストマ−、無機系および有機系光拡散剤から選ばれる少
    なくとも一種、および紫外線吸収剤からなる光拡散性メ
    タクリル系樹脂組成物およびその押出板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000063289A1 (fr) * 1999-04-20 2000-10-26 Kaneka Corporation Modificateur pour resines methacryliques, dependant moins des conditions de traitement
JP2005171244A (ja) * 2003-12-12 2005-06-30 Arkema 耐火性に優れたメタアクリルポリマー材料

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WO2000063289A1 (fr) * 1999-04-20 2000-10-26 Kaneka Corporation Modificateur pour resines methacryliques, dependant moins des conditions de traitement
US6503987B1 (en) 1999-04-20 2003-01-07 Kaneka Corporation Methacrylic resin modifier composition less dependent on processing conditions
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