JP2020508677A - タバコ産業機械におけるガニチャベルトの応力を低減する方法、タバコ産業機械における不合格を低減する方法、及び、タバコ産業機械のためのガニチャデバイス - Google Patents
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Abstract
ラッパー7,7'によって包まれた充填材料を含む連続ロッドCR,CR'からロッドR,R'を製造するためのタバコ産業機械におけるガニチャベルト15の応力を低減する方法を提供する。この方法によれば、ロッドCR,CR'は、ガニチャデバイス11,11'のガニチャチャネル30の中で駆動されるガニチャベルト15上で形成される。ガニチャデバイス11,11'は、充填材料受け取り部21と、ロッド直径設定部22と、ロッド安定化部23とを備える。タバコ産業機械は、ガニチャベルト15上で運搬されるラッパー7,7'上に充填材料を供給するための少なくとも1つの供給ユニット9,9'と、接着剤供給ユニット12と、連続ロッドCR,CR'をロッドR,R'へと切断するための切断ヘッド13とを備える。本方法は、充填材料受け取り部21におけるガニチャチャネル30の幅dA,dBが、ロッド直径設定部22におけるガニチャチャネル30の幅dCよりも大きくなるように、ガニチャベルト15をガイドするためのガイドバー31、32の位置を調整することによって、充填材料受け取り部におけるガニチャベルト15の動きの抵抗を低減する段階と、及び/又は、ロッド安定化部23におけるガニチャチャネル30の幅dD,dEが、ロッド直径設定部22におけるガニチャチャネル30の幅dCよりも大きくなるように、ガニチャベルト15をガイドするためのガイドバー39,40の位置を調整することによって、ロッド安定化部23におけるガニチャベルト15の動きの抵抗を低減する段階とによってガニチャベルトの動きの抵抗を調整する。
Description
本開示は、タバコ産業機械におけるガニチャベルトの応力を低減する方法と、タバコ産業機械における不合格を低減する方法と、タバコ産業機械のためのガニチャデバイスに関する。
タバコ産業製品は、通常、単一のロッド状要素に切断される、連続した充填ロッドを形成することによって、連続したプロセスで製造される。このプロセスによって、刻んだタバコ又はタバコフォイルから成るタバコロッド、1タイプのフィルター材料(通常、アセテートなどの繊維状材料)から形成されたフィルターロッド、又は複数の円筒形セグメント状に形成された少なくとも2種類の異なる繊維状又は非繊維状のフィルター材料から形成されたフィルターロッドなどの製造が可能になる。この連続ロッドは、充填材料を、ラッピングペイパーや、不織布やフォイルなどのラッパーの中に包むことによって形成される。ロッド状要素を製造するタバコ産業機械に於いて、充填材料が、連続ロッドの外側ラッパーを形成する、縦方向に移動するラッパーの中に供給される。連続ロッドの形成は、とりわけ、EP0879564A1とEP1293136A1の中で述べられている。
本発明によれば、ラッパーによって包まれた充填材料を含む連続ロッドからロッドを製造するためのタバコ産業機械におけるガニチャベルトの応力を低減する方法であって、連続ロッドは、ガニチャデバイスのガニチャチャネルの中で駆動されるガニチャベルトの上で形成され、ガニチャデバイスは、充填材料受け取り部と、ロッド直径設定部と、ロッド安定化部とを備え、タバコ産業機械は、少なくとも、充填材料を、ガニチャベルト上を運搬されるラッパーの上に供給するための供給ユニットと、接着剤供給ユニットと、連続ロッドをロッドに切断するための切断ヘッドとを備え、充填材料受け取り部のガニチャチャネルの幅は、ロッド直径設定部のガニチャチャネルの幅よりも大きくなるように、ガニチャベルトをガイドするためのガイドバーの位置を調整することによって、充填材料受け取り部のガニチャベルトの動きの抵抗を低減する段階と、及び/又は、ロッド安定化部におけるガニチャチャネルの幅は、ロッド直径設定部のガニチャチャネルの幅より大きくなるように、ガニチャベルトをガイドするためのガイドバーの位置を調整することによって、ロッド安定化部におけるガニチャベルトの動きの抵抗を低減すること、とによって、ガニチャベルトの動きの抵抗を調整する段階を備える方法を開示する。
本発明の方法は、ガニチャベルトの応力を測定する段階と、予測される応力閾値よりも大きい応力を検出した後、ガニチャベルトの動きの抵抗を調整する段階を更に含む。
本発明の方法は、製造されたロッドの長さを確認し、不適当な長さのロッドを不合格にする段階と、ロッドの前記不適当な長さによって発生した不合格レベルを測定する段階と、許容値より大きい不合格レベルを検出した後、ガニチャベルトの動きの抵抗を調整する段階を更に含む。
本発明の方法は、ガイドバーがガニチャベルトの移動方向に集束するように、充填材料受け取り部のガニチャベルトをガイドするためのガイドバーの位置を設定する段階を更に含む。
本発明の方法は、ガイドバーが互いに平行になるように、充填材料受け取り部のガニチャベルトをガイドするためのガイドバーの位置を設定する段階を更に含む。
本発明の方法は、ガイドバーがガニチャベルトの移動方向に末広がりになるように、ロッド安定化部のガニチャベルトをガイドするためのガイドバーの位置を設定する段階を更に含む。
本発明の方法は、ガイドバーが互いに平行になるように、ロッド安定化部のガニチャベルトをガイドするためのガイドバーの位置を設定する段階を更に含む。
充填材料は、フィルタ材料であってもよい。
充填材料は、セグメントの形状を有してもよい。
充填材料は、セグメントかつ粉末材料の形状を有してもよい。
充填材料は、タバコ材料であってもよい。
本発明によれば、又、ラッパーによって包まれた充填材料を含む連続ロッドからロッドを製造するためのタバコ産業機械のためのガニチャデバイスであって、連続ロッドは、ガニチャデバイスのガニチャチャネルの中で駆動されるガニチャベルト上で形成され、ガニチャデバイスは、充填材料受け取り部と、ロッド直径設定部と、ロッド安定化部とを備え、タバコ産業機械は、前記ガニチャベルト上で運搬されるラッパー上に充填材料を供給するための少なくとも1つの供給ユニットと、ラッパーの縁部に接着剤を供給するための接着剤供給ユニットと、連続ロッドをロッドへと切断するための切断ヘッドとを含み、ガニチャベルトは、ガイドバーによってガイドされ、ガニチャデバイスは、ガニチャチャネルの幅を調整するために、ガイドバーの位置を変更するための少なくとも1つの駆動要素を更に備えるガニチャデバイスを開示する。
駆動要素は、機械デバイスであってよい。
駆動要素は、電気デバイスであってよい。
駆動要素は、電磁デバイスであってよい。
駆動要素は、空気圧デバイスであってよい。
本発明のデバイスは、ロールの角度位置を測定するための、ロールに搭載されたエンコーダを更に備える。
本発明の装置は、ガニチャベルトの応力を検出するために、ロールに位置する引張応力センサを更に備える。
ガニチャベルトは、入口ロールから出口ロールに向かって、ガニチャチャネルに沿って駆動されるように、ガニチャベルトは、駆動輪によって駆動され、充填材料受け取り部の始点に位置している入口ロールと、ガニチャチャネルに沿った安定化部の終点に位置する出口ロールとによってガイドされてもよい。
ガニチャデバイスにおけるガニチャベルトの引張応力の低減によって、製造期間中、ロッド状要素の不合格、特に、ロッド状要素の不適当な長さによる不合格の低減という予期せぬ効果が達成される。 更に、ガニチャベルトの駆動トルクが低減させられる一方で、ガニチャベルトの耐久性が増強される。
ここに提供したデバイスによって、ガニチャバー位置の調整時間は非常に短く、その調整は、調整する人間の経験に依存しない。
本開示は、以下の図面の中で、例示的実施形態によって説明される。
図1は、フィルタロッドRを製造するためのフィルタ機械1を概略的に示す。フィルタ機械1は、製造したフィルタロッドに充填するためのフィルタ材料を調整する調整ユニット4と、連続ロッドが製造され、単一のフィルタロッドRに切断されるガニチャベルトユニット10とを含む。フィルタ材料の繊維、例えば、フィルタ材料2を形成するバンドの形状をしたアセテート繊維は、ベイル3の形状のコンテナから供給される。フィルタ材料2の繊維は、ベイル3の形に圧縮されてもよい。フィルタ材料2のバンドの繊維が、圧縮空気と、フィルタ材料2のバンドを調整するための繊維バンド調整ユニット4のシリンダによって、伸ばされ、ほぐされる。伸ばされ、ほぐされた結果、フィルタ材料2のバンドの繊維は、互いにはがれ、その間に多くの空気を収容することが出来る。調整ユニット4では、繊維は軟化液(例えば、トリアセチン)に浸してもよい。フィルタロッドRを製造するためのタバコ産業機械1は、漏斗形をした挿入要素5を有しているが、フィルタ材料2のバンドは、調整ユニット4からこの漏斗を通る。フィルタ材料2のバンドが挿入要素5を通過する間に、最初に繊維は圧縮される。挿入要素5の後に、フィルタ材料2をガイドするための縦方向チャネルを有しているガイド要素6が位置して、最初に、バンド2は連続ロッドに形成される。形成されたロッドは、供給ユニット8から供給されたラッパー7で包まれる。ガイド要素6は、充填材料をガニチャデバイス11に供給するアセンブリ9の一部であり、このアッセンブリで、充填材料は、ラッパー7で包まれ、連続フィルタロッドCRが形成される。ガニチャデバイス11は、ガニチャベルトを装備した運搬装置の形状を有しており、ガニチャベルト上にラッパー7が充填材料と共に配置される。ガニチャデバイス上方に、接着剤ノズルなどの接着剤供給ユニット12が位置している。フィルタ機械1は又、形成された連続フィルタロッドCRを単一フィルタロッドRに切断するための回転切断ヘッド13を備えている。フィルタ機械1は、フィルタ機械1上に位置する、製造されたロッドの品質を検査するための測定ユニット14、14Aを備えている。指定された公称パラメータと一致しないパラメータが少なくとも1つでも有するロッドは欠陥品として扱われる。チェックすべきパラメータは、ロッド直径、ロッド長さ、ロッド充填密度、などであり得、パラメータの特定公称値においては、許容範囲が指定されている。測定されたパラメータが、指定された許容範囲の外の場合には、ロッドは不合格にされる。フィルタ機械で製造されたロッドは、ドラム型運搬装置の縦溝に配置され、連続ドラム型運搬装置によって、更に運搬される。ドラム型運搬装置の一つには、圧縮空気流によって欠陥ロッドを不合格にするためのデバイスが備えられ得る。空気流は、欠陥ロッドを運搬装置の縦溝から外に排出し、文書GB2043962に記載されているように、この排出は、縦溝に対して、横方向に又は縦方向に行われる。測定ユニットは、分離ユニットとして、フィルタ機械の外に位置しており、その場合、測定は、全体の流れから受け取ったロッドに対して実施される一方で、欠陥ロッドは製造から排出される。
図2は、多セグメントロッド状要素を製造するための機械の一部分を示す。多セグメントロッド状要素を製造するためのこの機械は、充填材料をセグメントS1、S2、S3の形で供給するアセンブリを備えている。円筒形セグメントS1、S2、S3は、トレーンST1の中を動き、セグメントは、一緒に押されるか、又は距離を取って位置してもよい。隣接するセグメント間の距離は、木炭顆粒又はその他のフィルタ粉末材料などの粉末材料で充填されていてもよい。トレーンST1は、ガニチャデバイス11'のガニチャベルト15上を移動するラッパー7'の上に供給される。形成された、連続ロッドCR'は、切断ヘッド13'によって、切断されて、単一ロッド状要素、つまり多セグメントロッドR'、特に、多セグメントフィルタロッドになる。多セグメントロッド状要素を製造するためのたばこ産業機械は、この機械によって製造されたロッド品質をチェックするための測定ユニット14も備えていてよい。指定された公称パラメータと一致しないパラメータを少なくとも1つでも有するロッドは、欠陥品として扱われる。チェックされるパラメータは、ロッドの直径、ロッド長さ、セグメント長さ、セグメント間の距離等で、パラメータの特定公称値に対して、許容範囲が指定されている。測定されたパラメータが、指定された許容範囲外の場合には、ロッドは不合格にされる。上記のフィルタロッドの場合と同じように、製造された多セグメントロッドが配置され、連続ドラム運搬装置によって、欠陥ロッドが不合格にされた場所から更に運搬される。同様に、測定ユニットは、別ユニットとして、フィルタ機械の外に位置させてもよく、その場合、受け取られたロッドは、ロッドの流れの外で測定される。
図3及び図4に示すガニチャデバイスは、3つの部分を備えており、それは、充填材料を受け取るための受け取り部21と、ロッドの直径を設定するための設定部22と、ロッドを安定させる安定部23とから成る。充填材料受け取り部21は、ガニチャデバイスの入口16から、ロッド直径設定部22までのセグメントを含んでいる。ガニチャデバイスに沿って、ガニチャチャネル30が位置しており、ガニチャチャネルは、充填材料受け取り部21においては、最上部から開いている。ガニチャベルト15は、ガニチャチャネル30に沿って駆動される。ロッド直径設定部22は、ガニチャチャネル30のセグメントを含み、そのチャネルで、接着剤をラッパー7'の縁部の1つに塗布して、ラッパー7'の縁部は、ガニチャチャネル30の側部であり、最上部に位置する折り畳み要素によって折り畳まれ、ラッパー7'は、連続ロッドCR'を形成する充填材料のための連続円筒形シースとして形成される。ロッド安定化部23は、ロッド直径設定部22の後に始まるが、ラッパーの縁部がすでに閉じているその場所で、つまり、ラッパーは、その予め定められた場所にあり、充填材料のカバーを形成しており、一方、ラッパーの縁部を接着するために塗布した接着剤はまだ、その強度には達成していない。ロッド安定化部23では、接着剤をつけた継目は、塗布した接着剤の種類に応じて、冷却又は加熱される。特定部21、22、23の長さは、製造したロッド状要素のパラメータに依存している。
ガニチャデバイス11'のガニチャベルト15は、駆動トルクMを加えられた駆動輪24(図3)によって駆動される。ガニチャベルト15は、入口ロール25と出口ロール26に巻き付けられ、ガニチャベルト15は、ガニチャチャネル30に沿って駆動され、3つの部分21、22、23の全てを通過して、図面の右から左側に動く。図2に示したタバコ産業機械上のトレーンST1の形態をとると同時に、図1に示したフィルタ機械1上の繊維材料2の連続ロッドの形態をとった充填材料は、充填材料受け取り部21の中に配置される。充填材料受け取り部21は、ガニチャチャネル30の第1部を構成する溝28が形成されいるベースガニチャバー27を含んでいる(図4)。図3に示すベースガニチャバー27は、単一要素として形成されるが、いくつかの要素から形成されてもよい。ガニチャチャネル30の幅を調整するためのガイドバー31、32は、充填材料受け取り部21の領域にあるベースガニチャバー27に搭載されてもよい。ガニチャベルト15に接触しているガイドバー31、32の位置は、ガニチャチャネル30の有効幅の調整によって変化させることが出来る。図4には、充填材料受け取り部21の2つの断面A−AとB−Bが示されている。入口16側の充填材料受け取り部21におけるガニチャチャネル30の、図5における断面A−Aに示した幅dAは、ロッド直径設定部22の側のガニチャチャネル30の、図6における断面B−Bに示した幅dBと等しくても、又は幅dBよりも大きくてもよく、このことは、受け取り部21におけるガニチャチャネル30は、一定幅を有しているか、又は、ガニチャベルト15の移動方向に集束していてもよいことを意味する。充填材料受け取り部21は、ガイドバーの無いゾーン20を備えているが、図3及び図4において、ゾーン20は、実際の長さよりも短くされている。実際の長さは、供給方法と、充填材料を供給する装置の構造によって決まる。
ロッド直径設定部22は、ベースガニチャバー27のチャネル41と共に、ガニチャチャネル30の第2部を形成する折り畳み要素35、36を備えている。加えて、ロッド直径設定部22は、折り畳み要素35、36の前に位置するガイドバー33、34を備えてもよく、折り畳み要素35、36の後に位置するガイドバー37、38を備えてもよい。バー33、34、37、及び38の位置は、折り畳み要素35、36上でそれぞれ単独で調整することが出来る。ガイドバー34、38は、単一のガイド折り畳みバーを形成する折り畳み要素36と一体に形成されてもよい。ガイドバー33、37は、単一のガイド折り畳みバーを形成する折り畳み要素35と一体に形成されてもよい。ガイドバー33は、ガイドバー31と一体でよく、バー34は、バー32と一体でよい。同様に、ガイドバー37は、ガイドバー39と一体でよく、バー38は、バー40と一体でよい。ロッド直径設定部22におけるガニチャチャネル30の幅dCは、図7に示す、図4の断面C−Cに示されている。幅dCは、充填材料受け取り部21での幅dA及びdBより大きいか又は等しくてよい。
ロッド安定化部23は、ベースガニチャバー27に溝42を有している。ガニチャチャネル30の幅を調整するためのガイドバー39、40は、ロッド安定化部23のベースガニチャバー27に搭載されてよい。ガニチャベルト15に接触しているガイドバー39、40の位置は、ガニチャチャネル30の有効幅の調整によって変化させてもよい。ロッド安定化部23の2つの断面D−D及びE−Eが図4に示されている。ロッド直径設定部22の側でのロッド安定化部23のガニチャチャネル30の幅dDが、図8での断面D−Dに示されており、図9での断面E−Eに示されたガニチャデバイス11'からの出口17の側での、ガニチャチャネル30の幅dEと等しい又は、幅dEよりも小さくてもよいが、これは、ロッド安定化部23に於いて、ガニチャチャネル30が、一定の幅を有するか、又はガニチャベルト15の移動方向に末広がりになっていてもよい。ロッド安定化部23では、ガニチャチャネル30は、塗布した接着剤に応じて、加熱又は冷却バー43を備えていてもよい。
ロッド状要素を製造するための機械が作動している間は、ガニチャデバイス11、11'のガニチャベルトは、引張応力を受けている。充填材料受け取り部21においては、充填材料はラッパーの内に保持されなければならないので、充填材料は圧縮されている。ロッドが形成されるロッド直径設定部22では、ロッドの一定の直径と滑らかな表面を達成するために、ラッパーは、充填材料に対して強く圧力が加えられている。ロッド安定化部23においては、接着剤の十分な拘束力が達成されるまで、形成された連続ロッドCR'に圧力が加えられている。ガニチャチャネル30の全長において、ガニチャベルト15には負荷が掛かっている。摩擦力は、ガニチャベルト15の動きの抵抗の増加を発生させ、ガニチャチャネル30の全長に一定の引張応力の増加を発生させ、最も高い増加はロッド直径設定部22で発生する。
図10は、ガニチャチャネル30のガニチャベルト15の移動方向に沿ったガニチャベルト15の引張応力Tに関する図表を示しており、ガニチャチャネル30が一定幅に設定されている場合の入口16からガニチャデバイスまでの距離Lに依存する引張応力Tを示している。T1は、ガニチャチャネル30に対する、入口16におけるガニチャベルト15の引張応力を示しており、この引張応力は、駆動輪24と入口ロール25の間のガニチャベルト15を引っ張る必要性によって、ガニチャベルト15に存在している。充填材料受け取り部21におけるガニチャベルト15の動きの抵抗によって、充填材料受け取り部21の端部に於いて、引張応力は値T2に増加する。ロッド直径設定部22に於いて、ガニチャベルトの引張応力の値は、設定部の端部で、値T3に増加する。成形されたロッドの外部表面全体に作用する折り畳み要素35、36をこの部分に位置させたので、ロッド直径設定部22の応力の増加は、実際には、非線形であって、更に、その応力は、充填材料受け取り部21よりも高い割合で増大する。ロッド安定化部23において、ロッド安定化部23の終点で、引張応力は値T3から値T4まで増加する。幅dBに対して、ガイドバー31及び32の間における幅dAの増加は、受け取り部での引張応力上昇の程度を減少させることが可能になり、この部でのガニチャベルト15の動きの抵抗を低減させることを可能にする。加えて、ガニチャチャネル30の幅dBが幅dCより小さい時、応力を低減させる効果は強化される。幅dA及びdBが互いに等しく、幅dCよりも小さくなるように、ガイドバー31、32の位置を調節することが出来るが、それは、ガイドバー31、32は互いに平行に位置しているという意味である。幅dDに対して、ガイドバー39、40の間の幅dEを増加することにより、ロッド安定化部23における引張応力の増加の割合を低減させ、この部分でのガニチャベルト15の動き抵抗を低減させることが可能である。加えて、ガニチャチャネル30の幅dDが、幅dCよりも小さい場合には、応力を低減する効果が強化される。幅dD及びdEが互いに等しく及び、幅dCよりも小さくなるように、ガイドバー39、40の位置を調節することが出来、それは、ガイドバー39、40は互いに平行に位置付けられているという意味である。
図11は、ガイドバーの位置が原因であるガニチャベルト15の引張応力の増加の特徴を示しており、この特徴は、単純化されていて、線形部から成っており、一方、実際には、この特徴は非線形でもよい。ガイドバー31及び32は離れていて、ガニチャベルト15の張応力が低減されるので、引張応力T1'は、原則的に、応力T1と等しく、一方、応力T2'は、応力T2よりも小さい。応力の値T2'から値T3'への増加は、応力の値T2からT3への増加と類似している。ガイドバー39及び40が離されていて、ガニチャベルトの動きの抵抗が低減させられるので、応力の値T3'から値T4'への増加は、応力の値T3からT4への増加よりも小さい。まず第一には、ガニチャデバイスの動きの抵抗は、ガニチャベルトと、ガニチャチャネルの側壁の間の摩擦に関係する。ガイドバー31、32、39、40の位置の変化によって、引張応力T4'のより低い値が達成されるが、これは、ガニチャベルト15の摩耗の低減になり、ガニチャベルト15を駆動するために必要な駆動輪24に掛かる駆動トルクMの低減につながる。ガニチャベルト15の引張応力は、出口ロール26が搭載されたロッド上に位置している引張応力センサによって直接測定される。そのような場合に、応力の測定基準は、例えば、N/m2で測定された応力値である。引張応力センサ26Aからの信号は、制御装置60に送信されてもよい。ガニチャベルトの引張応力は、ガニチャベルトの伸長を発生させる。ベルトの伸長は、ロール25及び26の上に搭載された正確なエンコーダ18によって間接的に測定されてもよく、エンコーダ18及び19からの信号は、制御装置60に送信される。ガニチャベルトの伸長を測定するために、出口ロール26の相対角度位置と入口ロール25の角度位置を使ってもよく、角度位置はエンコーダの表示に基づいて制御装置によって計算され、ガニチャベルトの伸長に変換される。ロール25及び26の相対位置は、ガニチャベルト15の摩耗に関して変化する。ガニチャデバイスが一定の負荷の下で、干渉が無く作動した場合、短い期間に、これらのロールの相対位置が変化することはない。作動パラメータの変化、例えば、充填材料のパラメータの変化、例えば、その密度又は圧縮度の変化によって発生するガニチャベルトの引張応力の増大と共にロールの相対位置は変化する。ロール25及び26の位置の相対的変化に基づいて、ガニチャベルトの応力は計算されてもよい。
タバコ産業機械の作動中に応力センサから受信された信号と、応力の最大予想値に対応する応力閾値に対する信号とを比較することによって、予想値よりも高い応力の検出は、制御装置によって実行されてもよい。予想値より高い応力を検出した後、例えば、応力の測定値が閾値を超えていた場合、受け取り部でのガニチャベルトの動きの抵抗及び/又はロッド安定化部におけるガニチャベルトの動きの抵抗が低減させられる。調整は、ガイドバーの位置を変更するように適合させられた駆動要素によって、手動又は自動的に実施されてもよい。
図12は、全長dLを有する適切に製造された多セグメントロッドR''を示しており、ロッドの端部には、長さdSを有するセグメントS1及びS2が位置している。図13は、欠陥多セグメントロッドR''を示しており、長さdL'は、公称長さdLよりも小さく、長さdS'は公称長さdSよりも小さく、長さdS''は公称長さdSよりも大きい。製造過程に於いて、許容範囲外の長さdLを有するロッドは、上記不合格ユニットによって不合格にされ、更に、端部セグメントdSの長さが、指定された許容範囲外のロッドも不合格にされる。ロッドを製造するためのタバコ産業機械のテスト中に、ガイドバーの調整前及び後のガニチャベルト15の引張応力が測定されてきた。図11に示すように、ガニチャベルト15の引張応力の低減が、主として、製造されたロッドの不適当な長さに関する欠陥ロッドの不合格数の予測されないほどの低減につながっていた。多セグメントロッドを製造するためのタバコ産業機械の場合、ロッドの端部に位置するセグメントの不適当な長さに関する不合格数が低減するということが起こっていた。この関係は、製造で使用するセグメントが、例えば、より大きい直径を有するというような、パラメータが異なる場合、ガニチャベルトの引張応力が低減するガニチャ運搬装置上において、不安定な半製品によって引き起こされた応力の瞬間的増大が、製造されたロッドの長さのバラツキの減少になるという事実から明らかである。これは、動きの抵抗の瞬間的な増加、及びそれ故に、ベルトとラッパーの応力の増加とそれと関連する伸長によって、製造されたロッドの長さ又はロッドにおけるセグメントの長さが、ガニチャベルトの応力が常に高いレベルに保たれる場合よりも低い割合で許容範囲を超えるという事実によって発生する。引張応力の瞬間的な増加は、図10に示すように、ベルトの応力が直線的に増加する場合よりも、より短い部分におけるガニチャベルトの伸長に影響を与える。ラッパーの瞬間的な伸長を発生させるガニチャベルト15の縦方向の振動もまた、製造されるロッドの長さに深刻な影響を与える。縦方向の振動は、ベルトを伸長することによって発生し、図10に示すような応力の場合は、振動状態でのガニチャベルトの伸長は、図11に示す応力の場合よりも高い。ガニチャベルト15の縦方向の振動のより高い振幅によって、製造されるロッドの長さは安定されず、更に、それ以外の干渉が、充填材料の不安定度という形で起こった時、製造されるロッドの長さは、予定値からはるかに逸脱する。同様のことは、半分に切断されなければならない製造された多セグメントロッドにおける端部セグメントの長さに当てはまるが、上記の理由により、これらのセグメントの長さは、要求される許容範囲外である。
ここに述べた方法によれば、特に、ロッドの不適当な長さによって引き起こされる不合格レベルが何であるかが確認され、例えば、不合格レベルの基準が、製造されたロッドの全量に対する、又は、その他の不合格にされたロッドに対する、又は、一定期間の不合格ロッドの量に対する、不適当長さのロッドのパーセンテイジであってもよい。 指定された閾値を超える不合格レベルを検出した後は、充填材料受け取り部におけるガニチャベルトの動きの抵抗及び/又はロッド安定化部におけるガニチャベルトの動きの抵抗は低減させられる。
ガニチャチャンネルの特定部分における動きの抵抗は、ガニチャデバイス11'を駆動するために駆動輪24に加えられなければならない駆動トルクMに影響を及ぼす。多セグメントロッドを製造するためのタバコ産業機械におけるガニチャチャネルの幅の調整によって、ガニチャベルトの駆動ロールに掛かる駆動トルクが、14Nmから6Nmに減少させられる。
ガニチャベルトの動きの抵抗の低減を引き起こす調整をすることの付加的効果は、ガニチャベルトの耐久性の増大である。ガニチャベルトの引張応力を低減することは、明らかに、ガニチャベルトの摩耗速度を低減する。
図14は、ガイドバーの駆動要素を備えるガニチャデバイスを示す。ガイドバー31は、2つの駆動要素44、46を備え、ガイドバー32は、2つの駆動要素45、47を備える。入口16の側部に位置する駆動要素44及び45によって、長さdAを調整することが出来、ロッド直径設定部22の側部に位置する駆動要素46及び47によって、長さdBを調整することが出来る。ガイドバー39は、2つの駆動要素48及び50を備え、ガイドバー40は、2つの駆動要素49及び51を備える。ロッド直径設定部22の側部に位置する駆動要素48及び49によって、長さdDを調整することが出来、出口17の側部に位置する駆動要素50及び51によって、長さdEを調整することが出来る。駆動要素44、45、46、47、48、50、51は、任意の正確な線形駆動であってよい。それらは、機械駆動、電気駆動、電磁気駆動又は空気圧駆動であってもよい。
Claims (19)
- ラッパーによって包まれた充填材料を含む連続ロッドからロッドを製造するためのタバコ産業機械におけるガニチャベルトの応力を低減する方法であって、
前記連続ロッドは、ガニチャデバイスのガニチャチャネルの中で駆動される前記ガニチャベルト上で形成され、前記ガニチャデバイスは、充填材料受け取り部と、ロッド直径設定部と、ロッド安定化部とを備え、前記タバコ産業機械は、前記ガニチャベルト上で運搬される前記ラッパー上に前記充填材料を供給するための少なくとも1つの供給ユニットと、接着剤供給ユニットと、前記連続ロッドを前記ロッドへと切断するための切断ヘッドとを備え、
前記方法は、
前記充填材料受け取り部における前記ガニチャチャネルの幅が、前記ロッド直径設定部における前記ガニチャチャネルの幅よりも大きくなるように、前記ガニチャベルトをガイドするためのガイドバーの位置を調整することによって、前記充填材料受け取り部における前記ガニチャベルトの動きの抵抗を低減すること、及び/又は、
前記ロッド安定化部における前記ガニチャチャネルの幅が、前記ロッド直径設定部における前記ガニチャチャネルの前記幅よりも大きくなるように、前記ガニチャベルトをガイドするためのガイドバーの位置を調整することによって、前記ロッド安定化部における前記ガニチャベルトの前記動きの抵抗を低減すること、
によって前記ガニチャベルトの前記動きの抵抗を調整する段階
を備える方法。 - 前記ガニチャベルトの応力を測定する段階と、予測される応力閾値よりも大きい応力を検出した後、前記ガニチャベルトの前記動きの抵抗を調整する段階とを更に備える、請求項1に記載の方法。
- 製造された前記ロッドの長さを確認し、不適当な長さの前記ロッドを不合格にする段階と、前記ロッドの前記不適当な長さによって発生した不合格レベルを測定する段階と、許容できるよりも大きい前記不合格レベルを検出した後、前記ガニチャベルトの前記動きの抵抗を調整する段階とを更に備える、請求項1に記載の方法。
- 前記ガイドバーが前記ガニチャベルトの移動方向に集束するように、前記ガニチャベルトをガイドするための前記ガイドバーの位置を前記充填材料受け取り部内に設定する段階を更に備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ガイドバーが互いに平行になるように、前記ガニチャベルトをガイドするための前記ガイドバーの位置を前記充填材料受け取り部内に設定する段階を更に備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ガイドバーが前記ガニチャベルトの移動方向に末広がりになるように、前記ガニチャベルトをガイドするための前記ガイドバーの位置を前記ロッド安定化部内に設定する段階を更に備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ガイドバーが互いに平行になるように、前記ガニチャベルトをガイドするための前記ガイドバーの位置を前記ロッド安定化部内に設定する段階を更に備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記充填材料は、フィルタ材料である、
請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。 - 前記充填材料は、セグメントの形状を有する、
請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。 - 前記充填材料は、セグメントかつ粉末材料の形状を有する、
請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。 - 前記充填材料は、タバコ材料である、
請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。 - ラッパーによって包まれた充填材料を含む連続ロッドからロッドを製造するためのタバコ産業機械のためのガニチャデバイスであって、前記連続ロッドは、前記ガニチャデバイスのガニチャチャネルの中で駆動されるガニチャベルト上で形成され、前記ガニチャデバイスは、充填材料受け取り部と、ロッド直径設定部と、ロッド安定化部とを備え、前記タバコ産業機械は、前記ガニチャベルト上で運搬される前記ラッパー上に前記充填材料を供給するための少なくとも1つの供給ユニットと、前記ラッパーの縁部に接着剤を供給するための接着剤供給ユニットと、前記連続ロッドを前記ロッドへと切断するための切断ヘッドとを含み、前記ガニチャベルトは、ガイドバーによってガイドされ、前記ガニチャデバイスは、前記ガニチャチャネルの幅を調整するために、前記ガイドバーの位置を変更するための少なくとも1つの駆動要素を更に備える、
ガニチャデバイス。 - 前記少なくとも1つの駆動要素は、機械デバイスである、
請求項12に記載のガニチャデバイス。 - 前記少なくとも1つの駆動要素は、電気デバイスである、
請求項12に記載のガニチャデバイス。 - 前記少なくとも1つの駆動要素は、電磁デバイスである、
請求項12に記載のガニチャデバイス。 - 前記少なくとも1つの駆動要素は、空気圧デバイスである、
請求項12に記載のガニチャデバイス。 - 入口ロール及び出口ロールの角度位置を測定するための、前記入口ロール及び前記出口ロールにそれぞれ搭載されたエンコーダを更に備える、請求項12から16のいずれか一項に記載のガニチャデバイス。
- 前記ガニチャベルトの応力を検出するための、出口ロールに位置する引張応力センサを更に備える、請求項12から17のいずれか一項に記載のガニチャデバイス。
- 前記ガニチャベルトが入口ロールから出口ロールに向かって前記ガニチャチャネルに沿って駆動されるように、前記ガニチャベルトは、駆動輪によって駆動され、前記充填材料受け取り部の始点に位置している前記入口ロールと、前記ガニチャチャネルに沿った前記ロッド安定化部の終点に位置する前記出口ロールとによってガイドされる、
請求項12から18のいずれか一項に記載のガニチャデバイス。
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