JP2020204472A - 時間計測装置および方法 - Google Patents
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Abstract
Description
従来、このような時間計測技術の1つとして、低速クロックと高速クロックを組み合わせて高精度な計測を行う方式が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
一方、クロック生成回路は、クロックの生成開始時には周期が安定せず、周期が安定するまで一定の期間が必要となる。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる時間計測装置10について説明する。図1は、時間計測装置の構成を示すブロック図である。
この時間計測装置10は、例えば超音波流量計などのフィールド機器に搭載されて、入力された対象期間Tmの時間長を、低速クロックCLKLおよび高速クロックCLKHに基づいて計測する装置である。
高速クロック生成回路11Bは、低速クロックCLKLより高速の高速クロックCLKHを生成する回路部である。
これら低速クロック生成回路11Aおよび高速クロック生成回路11Bは、一般的なクロック生成回路からなる。特に、高い計測精度が求められ、高速クロックCLKHの周期を100ps以下(10GHz以上)とするような場合には、例えばNOTゲート回路をリング状に奇数個接続したリングオシレータなどの高周波タイプが用いられる。
高速クロックカウンタ13Bは、計測終了時点T2から計測経過時点T3までの超過期間ΔTを高速クロックCLKHをカウントし、カウント結果として高速カウント数Mを出力する回路部である。
第2の基準クロック計測回路14Bは、最初の基準周期Tsに後続する次の基準周期Ts分に相当する期間Ts2における高速クロックCLKHのクロック数を、第2の基準クロック数Ms2として計測(カウント)する回路部である。
なお、周期変動期間Txは基準周期Tsで2周期分の時間長に限定されるものではなく、時間計測装置10の計測対象となる対象期間Tmの変動特性や、高速クロック生成回路11Bの生成開始時における周期変動特性に応じて、基準周期Tsで3周期分以上に相当する期間を周期変動期間Txとしてもよい。
次に、図2、図3、および図4を参照して、本実施の形態にかかる時間計測装置10の動作について説明する。図2は、対象期間の計算過程を示すシーケンス図である。図3は、第1の実施の形態にかかる対象期間の計算過程を示すブロック図である。図4は、第1の実施の形態にかかる基準クロック数の計算過程を示すタイミングチャートである。
まず、本実施の形態にかかる対象期間Tmの計算過程について説明する。
一般的な超音波流量計では、低速クロックCLKLの基準周期Tsと同期して、スタートパルスPstartが生成され、このスタートパルスPstartに応じて、一方のトランスデューサから超音波パルスが一定数連続して送信される。この超音波パルスは、他方のトランスデューサで受信され、その受信波形がしきい値を超えた時点にストップパルスPstopが生成される。
したがって、図2に示すように、時間計測装置10は、入力信号であるスタートパルスPstartからストップパルスPstopまでの期間を対象期間Tmとして計測し、得られた計測時間値を出力する。以下では、対象期間Tm、概要期間T、超過期間ΔT、および基準周期Tsの時間長を、それぞれTm,T,ΔT,およびTsということもある。
時間計算回路17は、これら概要期間Tと超過期間ΔTの計測結果に基づき、対象期間Tmの時間長を計算する。
次に、図2,図3および図4を参照して、基準クロック数Msの計算過程について説明する。 本実施の形態にかかる時間計測装置10では、消費電力の削減を目的として、高速クロック生成回路11Bを超過期間ΔTに合わせて起動する。これは、高速クロック生成回路11Bとして、リングオシレータなどの高周波タイプのクロック生成回路を用いた場合、消費電力が大きいためである。
一方、基準クロック数Msとして第2の基準クロック数Ms2=36を用いた場合、ケースAの超過期間ΔTaにおける超過低速カウント数ΔNaは、ΔNa=Ma/Ms2=40/36≒1.111となる。また、ケースBの超過期間ΔTbにおける超過低速カウント数ΔNbは、ΔNb=Mb/Ms2=84/36≒2.333となる。
このように、本実施の形態は、低速クロックカウンタ13Aが、計測開始時点T1から、計測終了時点T2以降に到来した基準周期Tsと同期する計測経過時点T3までの概要期間Tを低速クロックCLKLでカウントし、高速クロックカウンタ13Bが、計測終了時点T2から計測経過時点T3までの超過期間ΔTを高速クロックCLKHでカウントし、時間計算回路17が、低速クロックカウンタ13Aおよび高速クロックカウンタ13Bのカウント結果、すなわち低速カウント数Nおよび高速カウント数Mと、基準クロック数Msと、基準周期Tsの時間長とに基づいて、対象期間Tmの時間長を計算し、高速クロックCLKHの生成を開始してから複数個の基準周期Ts分に相当する周期変動期間Tx内に生成される高速クロックCLKHに関する、基準周期Ts当たりにおける高速クロックCLKHのクロック数を、基準クロック数Msとして用いるようにしたものである。
これにより、極めて簡素な回路構成で、基準クロック計算回路15における基準クロック数Msの計算に必要となる第1の基準クロック数Ms1と第2の基準クロック数Ms2を計測することができる。
具体的には、基準クロック計算回路15が、第1の基準クロック数をMs1とし、第2の基準クロック数をMs2とし、Ms1およびMs2の重みをw1,w2とした場合、基準クロック数Msを、前述した式(3)で計算するようにしてもよい。
これにより、極めて簡素な演算処理で基準クロック数Msを計算することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる時間計測装置10について説明する。
第1の実施の形態では、基準クロック計算回路15において基準クロック数Msを計算する際、第1の基準クロック数Ms1、第2の基準クロック数Ms2の重みをw1,w2とし、前述の式(3)に示した積和演算により、基準クロック数Msを計算する場合を例として説明した。
図5を参照して、本実施の形態にかかる対象期間Tmの計算過程について説明する。図5は、第2の実施の形態にかかる対象期間の計算過程を示すブロック図である。
本実施の形態において、基準クロック数Msの計算過程として、基準クロック計算回路15は、第1の基準クロック数をMs1とし、第2の基準クロック数をMs2とし、Ms1とMs2の差分の絶対値を|Ms1−Ms2|とし、0より大きく|Ms1−Ms2|より小さい値を係数mとした場合、基準クロック数Msを、次の式(4)で計算する。
このように本実施の形態は、基準クロック計算回路15が、基準クロック計算回路15は、第1の基準クロック数をMs1とし、第2の基準クロック数をMs2とし、Ms1とMs2の差分の絶対値を|Ms1−Ms2|とし、0より大きく|Ms1−Ms2|より小さい値を係数mとした場合、基準クロック数Msを、前述した式(4)で計算するようにしたものである。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
Claims (8)
- 一定の基準周期で低速クロックを生成する低速クロック生成回路と、
前記低速クロックより高速の高速クロックを生成する高速クロック生成回路と、
入力された対象期間の計測開始時点および計測終了時点に基づいて、前記低速クロックおよび前記高速クロックをカウントし、得られたカウント結果に基づいて前記対象期間の時間長を計測する計測処理回路とを備え、
前記計測処理回路は、
前記計測開始時点から、前記計測終了時点以降に到来した前記基準周期と同期する計測経過時点までの概要期間を、前記低速クロックでカウントする低速クロックカウンタと、
前記計測終了時点から前記計測経過時点までの超過期間を、前記計測終了時点に生成を開始する前記高速クロック生成回路からの前記高速クロックでカウントする高速クロックカウンタと、
前記基準周期当たりにおける前記高速クロックのクロック数を示す基準クロック数を記憶する記憶回路と、
前記低速クロックカウンタおよび前記高速クロックカウンタのカウント結果と、前記基準クロック数と、前記基準周期の時間長とに基づいて、前記対象期間の時間長を計算する時間計算回路と、
前記基準クロック数は、前記高速クロックの生成を開始してから複数個の前記基準周期分に相当する周期変動期間内に生成される前記高速クロックに関する、前記基準周期当たりにおける前記高速クロックのクロック数からなる
ことを特徴とする時間計測装置。 - 請求項1に記載の時間計測装置において、
前記時間計算回路は、前記低速クロックカウンタおよび前記高速クロックカウンタのカウント結果と前記基準クロック数とに基づいて、前記超過期間における前記低速クロックの数を計算し、得られた低速カウント数と前記基準周期の時間長とに基づいて、前記超過期間の時間長を計算し、前記概要期間の時間長から前記超過期間の時間長を減算することにより、前記対象期間の時間長を計算することを特徴とする時間計測装置。 - 請求項1または請求項2に記載の時間計測装置において、
前記計測処理回路は、前記高速クロック生成回路でのクロック生成開始時点から最初の基準周期分に相当する期間に生成される前記高速クロックのクロック数を示す第1の基準クロック数と、前記最初の基準周期に隣接する次の基準周期分に相当する期間に生成される前記高速クロックのクロック数を示す第2の基準クロック数とから、これら第1の基準クロック数と第2の基準クロック数との中間に位置するクロック数を、前記基準クロック数として計算する基準クロック計算回路をさらに含むことを特徴とする時間計測装置。 - 請求項3に記載の時間計測装置において、
前記計測処理回路は、
前記高速クロック生成回路でのクロック生成開始時点から最初の基準周期分に相当する期間に生成される前記高速クロックのクロック数を、前記第1の基準クロック数として計測する第1の基準クロック計測回路と、
前記最初の基準周期に後続する次の基準周期分に相当する期間に生成される前記高速クロックのクロック数を、前記第2の基準クロック数として計測する第2の基準クロック計測回路とをさらに含む
ことを特徴とする時間計測装置。 - 請求項3または請求項4に記載の時間計測装置において、
前記基準クロック計算回路は、前記第1の基準クロック数および前記第2の基準クロック数をそれぞれの重みで積和演算することにより、前記基準クロック数を計算することを特徴とする時間計測装置。 - 請求項3または請求項4に記載の時間計測装置において、
前記基準クロック計算回路は、前記第1の基準クロック数をMs1とし、前記第2の基準クロック数をMs2とし、Ms1およびMs2の重みをw1,w2とした場合、前記基準クロック数Msを、次の式で計算することを特徴とする時間計測装置。
- 請求項3または請求項4に記載の時間計測装置において、
前記基準クロック計算回路は、前記第1の基準クロック数をMs1とし、前記第2の基準クロック数をMs2とし、Ms1とMs2の差分の絶対値を|Ms1−Ms2|とし、0より大きく|Ms1−Ms2|より小さい値をmとした場合、前記基準クロック数Msを、次の式で計算することを特徴とする時間計測装置。
- 低速クロック生成回路、高速クロック生成回路、および計測処理回路を備え、入力された対象期間の時間長を計測する時間計測装置で用いられる時間計測方法であって、
前記低速クロック生成回路が、一定の基準周期で低速クロックを生成する低速クロック生成ステップと、
前記高速クロック生成回路が、前記低速クロックより高速の高速クロックを生成する高速クロック生成ステップと、
前記計測処理回路が、前記対象期間の計測開始時点および計測終了時点に基づいて、前記低速クロックおよび前記高速クロックをカウントし、得られたカウント結果に基づいて前記対象期間の時間長を計測する計測処理ステップとを備え、
前記計測処理ステップは、
前記計測開始時点から、前記計測終了時点以降に到来した前記基準周期と同期する計測経過時点までの期間に、前記低速クロックをカウントする低速クロックカウントステップと、
前記計測終了時点から前記計測経過時点までの期間に前記高速クロックをカウントする高速クロックカウントステップと、
前記基準周期当たりにおける前記高速クロックのクロック数を示す基準クロック数を記憶する記憶ステップと、
前記低速クロックカウントステップおよび前記高速クロックカウントステップのカウント結果と、前記基準クロック数と、前記基準周期の時間長とに基づいて、前記対象期間の時間長を計算する時間計算ステップとを含み、
前記基準クロック数は、前記高速クロックの生成を開始してから複数個の前記基準周期分に相当する周期変動期間内に生成される前記高速クロックに関する、前記基準周期当たりにおける前記高速クロックのクロック数からなる
ことを特徴とする時間計測方法。
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