JP2020204020A - 樹脂組成物、硬化膜および電子部品 - Google Patents

樹脂組成物、硬化膜および電子部品 Download PDF

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敬幸 廣田
Takayuki Hirota
敬幸 廣田
康亮 吉富
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康亮 吉富
昌昭 養王田
Masaaki Yoda
昌昭 養王田
及川 尚夫
Hisao Oikawa
尚夫 及川
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Abstract

【課題】本発明は、低温での熱硬化であっても電子部品等の用途に用いるのに適した耐熱性および機械特性を併せ持つ硬化膜を形成可能な樹脂組成物を提供することを課題とし、また、前記樹脂組成物から得られる硬化膜、および前記硬化膜を有する電子部品を提供することを課題とする。【解決手段】多官能アミン化合物(A)、多官能イソシアネート化合物(B)、ウレタン(メタ)アクリレート(C)および重合開始剤(D)を含有する樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、プリント配線板や半導体パッケージ基板等の電子部品における絶縁膜の材料等として用いられる樹脂組成物、前記樹脂組成物から得られる硬化膜、および前記硬化膜を有する電子部品に関する。
近年、電子部品の高性能化や高速化のために半導体素子を3次元的に積層する積層デバイス構造が注目を集めている。積層デバイス構造の中でも、マルチダイファンアウトウエハレベルパッケージ(Multi−die Fanout Wafer Level Packaging)は、一つのパッケージの中に複数のダイを一括封止して製造するパッケージであり、注目を集めている。
マルチダイファンアウトウエハレベルパッケージの作製においては、高性能なダイの保護や耐熱性の低い封止材を保護し、歩留まりを向上させる観点から、200℃超の熱処理を行うことができない。このため、銅の再配線を行うための再配線形成層として使用する有機膜には、低温硬化性が強く求められている(特許文献1参照)。
また、近年登場してきた次世代メモリーとして有望なMRAM(Magnet Resistive RAM)は高温プロセスに弱く、低温プロセスが望まれている。したがって、バッファーコート(表面保護膜)材として使用する有機膜でも、低温硬化性が求められている。
従来、半導体素子の表面保護膜および層間絶縁膜には、優れた耐熱性と電気特性および機械特性等を併せ持つ、ポリイミド前駆体やポリベンゾオキサゾール前駆体から形成される硬化膜が用いられているが、これらはいずれも、200℃以上の加熱によって閉環することで、耐熱性および機械特性を有する硬化膜を得ている(特許文献2、3参照)。
近年、再配線形成層およびバッファーコートで使用するポリイミド前駆体やポリベンゾオキサゾール前駆体を低温で硬化させるために鋭意検討がなされており、175℃程度の加熱により硬化膜を得ることができている(特許文献4、5参照)。
しかしながら、加熱プロセスによる半導体素子へのダメージを低減させるためには、更なる低温での硬化が求められるが、ポリイミド前駆体およびポリベンゾオキサゾール前駆体では、170℃以下の低温では閉環による環化が困難である。
以上より、加熱プロセスによる半導体素子へのダメージを低減させるためには、更なる低温での硬化が求められるが、従来の樹脂組成物では、170℃以下での熱硬化と、耐熱性および機械特性の両方を満足させることはできなかった。
特許文献6では、アミノ官能性ポリアスパルテート(A)、脂肪族ポリイソシアネート(B)、アクリレート官能性化合物(C)、光開始剤(D)を含有する放射線硬化性被覆組成物が開示されている。当該技術は、化学薬品耐性および保存安定性に優れた被覆組成物に関するものであり、耐熱性および機械特性について何ら記載されていない。
特許文献7では、分子内に2個以上の脂環式エポキシ基を有するエポキシ化合物(A)と、分子内に2個以上のアミノ基を有するアミン化合物(B)とのエポキシ−アミン付加物に、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能ウレタン(メタ)アクリレート(D)が付加した多官能ウレタン(メタ)アクリレート変性エポキシ−アミン付加物下記成分およびイソシアネート基含有化合物を含有する金属用塗料組成物が開示されている。当該技術は、金属基材および上塗り層との密着性に優れた被覆組成物に関するものであり、耐熱性および機械特性について何ら記載されていない。
特開2009−265520号公報 国際公開第2015/118836号 特開2018−097210号公報 特開2018−146964号公報 国際公開第2017/134701号 特開2009−185288号公報 特開2017−095541号公報
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、低温での熱硬化であっても電子部品等の用途に用いるのに適した耐熱性および機械特性を併せ持つ硬化膜を形成可能な樹脂組成物を提供することを課題とし、また、前記樹脂組成物から得られる硬化膜、および前記硬化膜を有する電子部品を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は例えば以下の通りである。
[1] 多官能アミン化合物(A)、多官能イソシアネート化合物(B)、ウレタン(メタ)アクリレート(C)および重合開始剤(D)を含有する樹脂組成物。
[2] 重合開始剤(D)が、熱重合開始剤である、[1]に記載の樹脂組成物。
[3] 重合開始剤(D)が、光重合開始剤である、[1]に記載の樹脂組成物。
[4] 多官能アミン化合物(A)が、芳香族多官能アミンである、[1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5] 多官能アミン化合物(A)が、一級アミンである、[1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6] 多官能アミン化合物(A)が、芳香族多官能一級アミンである、[1]〜[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[7] 多官能アミン化合物(A)が、2,2−ビス[4−(アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、および3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、および9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレンから選ばれる少なくとも1種を含む、[1]〜[6]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[8] 多官能イソシアネート化合物(B)が、アダクト体またはイソシアヌレート体である、[1]〜[7]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[9] 多官能イソシアネート化合物(B)が、イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート3量体、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、およびキシリレンジイソシアネートのイソシアヌレート3量体から選ばれる少なくとも1種を含む、[1]〜[8]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[10] ウレタン(メタ)アクリレート(C)が、ポリエーテル変性またはポリカーボネート変性のウレタン(メタ)アクリレートである、[1]〜[9]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[11] ウレタン(メタ)アクリレート(C)の含有割合が、多官能アミン化合物(A)、多官能イソシアネート化合物(B)およびウレタン(メタ)アクリレート(C)の総量に対して50質量%以下である、[1]〜[10]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[12] さらにエポキシ化合物(G)を含む、[1]〜[11]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[13] 電子部品用である、[1]〜[12]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[14] 前記樹脂組成物から得られた、幅10mm、長さ30mmおよび厚さ50〜70μmの硬化膜において、当該硬化膜単体の評価法1により測定されるガラス転移温度が180℃以上である、[1]〜[13]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[評価法1]
昇温速度10℃/分、周波数10Hzの条件で動的粘弾性測定を行い、温度/tanδ曲線を得る。前記温度/tanδ曲線においてピーク強度が最も大きいピークにおけるピークトップ温度を、ガラス転移温度とする。
[15] 前記樹脂組成物から得られた、幅10mm、長さ50mmおよび厚さ50〜70μmの硬化膜において、当該硬化膜単体の評価法2により測定される破断伸度が30%以上である、[1]〜[14]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[評価法2]
引張試験機を用いて、一対のチャックで前記硬化膜の両端部を把持して、25℃および50%RHの雰囲気下、引張速度50mm/分の条件で試験を行い、前記硬化膜が破断した時の長さを求め、下記式(1)より破断伸度を求める。なお、初期長さは15mm(試験開始時の一対のチャック間距離)である。
(破断伸度)=((破断した時の長さ)−(初期長さ))/(初期長さ)×100・・・(1)
[16] [1]〜[15]のいずれかに記載の樹脂組成物から得られる硬化膜。
[17] 多官能アミン化合物(A)と多官能イソシアネート化合物(B)とが反応して得られるポリウレア樹脂相を有する、[16]に記載の硬化膜。
[18] ウレタン(メタ)アクリレート(C)のラジカル重合により得られるポリウレタン(メタ)アクリレート樹脂相を有する、[16]または[17]に記載の硬化膜。
[19] [16]〜[18]のいずれか一項に記載の硬化膜を有する電子部品。
本発明によれば、電子部品等の用途に用いるのに適した耐熱性および例えば伸長性のような機械特性を併せ持つ硬化膜を、例えば170℃以下という低温で形成可能な樹脂組成物を提供することができ、また、前記樹脂組成物から得られる硬化膜、および前記硬化膜を有する電子部品を提供することができる。
図1は、実施例1に係る樹脂組成物1の温度/tanδ曲線を示す。 図2は、実施例9に係る樹脂組成物9の温度/tanδ曲線を示す。
以下、本発明について具体的に説明する。
なお、本発明において、(メタ)アクリレートとは、メタクリレートおよびアクリレートの少なくとも一方のことを指し、(メタ)アクリルとは、メタクリルおよびアクリルの少なくとも一方のことを指す。
[樹脂組成物]
本発明の樹脂組成物は、多官能アミン化合物(A)、多官能イソシアネート化合物(B)、ウレタン(メタ)アクリレート(C)および重合開始剤(D)を含有する。また、前記樹脂組成物は、任意に化合物(C)以外の(メタ)アクリレート(E)、化合物(C)および化合物(E)以外の他のラジカル重合性二重結合を有する化合物(F)、エポキシ化合物(G)、界面活性剤、微粒子、重合禁止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤および硬化助剤等のその他の成分を含有してもよい。
本発明の樹脂組成物は、無色であっても有色であってもよく、透明であっても非透明であってもよい。
以下、各成分について説明する。
<多官能アミン化合物(A)>
本発明の樹脂組成物は、多官能アミン化合物(A)(以下、「化合物(A)」とも言う。)を含有する。
化合物(A)におけるアミノ基数は、通常は2以上、好ましくは2〜4である。
化合物(A)としては、一級アミン、および二級アミンのいずれを用いてもよく、好ましくは一級アミンである。
化合物(A)としては、例えば、芳香族多官能アミン、脂肪族多官能アミン、脂環式多官能アミンが挙げられ、好ましくはこれらのうちの一級アミンである。
芳香族多官能アミンとしては、例えば、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、3,5−ジアミノ安息香酸、2,4−ジアミノアニソール、キシリレンジアミン、2,2−ビス[4−(アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3'−ジアミノジフェニルエーテル、2,4'−ジアミノジフェニルエーテル、2,2'−ジアミノジフェニルエーテル、1,3,5−トリアミノベンゼン、1,2,4−トリアミノベンゼン、N,N'−ジメチル−m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノデュレン、4,4'−メチレンジアニリン、4,4'−メチレンビス(3−メチルアニリン)、4,4'−メチレンビス(3−エチルアニリン)、4,4'−メチレンビス(2−メチルアニリン)、4,4'−メチレンビス(2−エチルアニリン)、4,4'−メチレンビス(3,5−ジメチルアニリン)、4,4'−メチレンビス(3,5−ジエチルアニリン)、4,4'−メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、3,3'−ジアミノジフェニルスルホン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、3,3'−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンズアニリド、ベンジジン、3,3'−ジヒドロキシベンジジン、3,3'−ジメトキシベンジジン、o−トリジン、m−トリジン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、p−ターフェニレンジアミン、2,2'−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−3−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)フルオレンが挙げられる。
脂肪族多官能アミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナンジエチレントリアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、が挙げられ;脂環式多官能アミンとしては、例えば、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、4,4'−メチレンビス(3−メチルシクロヘキシルアミン)、4,4'−メチレンビス(3−エチルシクロヘキシルアミン)、4,4'−メチレンビス(3,5−ジメチルシクロヘキシルアミン)、4,4'−メチレンビス(3,5−ジエチルシクロヘキシルアミン)、イソホロンジアミン、1,4−シクロヘキサンビス(メチルアミン)、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3,8−ビス(アミノメチル)トリシクロ[5.2.1.0]デカン、1,3−ジアミノアダマンタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)ヘキサフルオロプロパンが挙げられる。
これらの中でも、芳香族多官能アミンが好ましく、芳香族多官能一級アミンがより好ましく、芳香族一級ジアミンがさらに好ましく、2,2−ビス[4−(アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレンが特に好ましい。
前記芳香族多官能アミンと前記脂肪族多官能アミンとを併用する場合は、化合物(A)の全質量のうち前記芳香族多官能アミンを好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上用いることが、耐熱性を向上させる点で好ましい。
化合物(A)は1種または2種以上用いることができる。
<多官能イソシアネート化合物(B)>
本発明の樹脂組成物は、多官能イソシアネート化合物(B)(以下、「化合物(B)」とも言う。)を含有する。
化合物(B)におけるイソシアネート(NCO)基数は、通常は2以上、好ましくは2〜6である。NCO基は、加熱により解離するブロック剤によりブロック化されていてもよい。ブロック化とは、イソシアネート化合物の活性イソシアネート基が、活性水素化合物等のブロック剤によって、安定化されることを表す。ブロック化を行うことで、常温では反応性が低くなるが、加熱によってブロック剤が解離して、活性イソシアネート基が再生され、反応性を有することとなる。
ブロック剤としては、ピラゾール誘導体、ケトオキシム誘導体、ラクタム誘導体等を挙げることができ、その他にフェノール、活性メチレン、アルコール、メルカプタン、酸アミド、イミド、イミダゾリン、イミダゾール、トリアゾール、尿素、カルバミン酸塩等の化合物の誘導体を挙げることができる。それらの具体例としては、例えば次のものが挙げられる。
ピラゾール誘導体としては、ピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール、3,5−ジイソプロピルピラゾール、3,5−ジフェニルピラゾール、3,5−ジ-t-ブチルピラゾール、3−メチルピラゾール、4−ベンジル−3,5−ジメチルピラゾール、4−ニトロ−3,5−ジメチルピラゾール、4−ブロモ−3,5−ジメチルピラゾール、3−メチル−5−フェニルピラゾール等が挙げられる。
ケトオキシム誘導体としては、メチルエチルケトンオキシム、ブタノンオキシム、ホルムアミドオキシム、アセトアミドオキシム、アセトンオキシム、メチルイソブチルケトンオキシム、メチルアミルケトンオキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、メチルヘキサノンオキシム等が挙げられる。
ラクタム誘導体としては、ε−カプロラクタム、δ−カプロラクタム、β−ブチロラクタム、β−プロピオラクタム等が挙げられる。
フェノール誘導体としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、ノニルフェノール、イソプロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、チモール、p−ニトロフェノール、p−ナフトール、p−クロロフェノール、p−tert−オクチルフェノール等が挙げられる。
活性メチレン誘導体としては、アセト酢酸エチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、マロン酸ジメチル、アセチルアセトン等が挙げられる。
アルコール誘導体としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、2−エチルヘキサノール等が挙げられる。
メルカプタン誘導体としては、ブチルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、チオフェノール等が挙げられる。
酸アミド誘導体としては、アセトアニリド、アセトアニシジド、酢酸アミド、アクリルアミド、ベンズアミド等が挙げられる。
イミド誘導体としては、コハク酸イミド、マレイン酸イミド等が挙げられる。
イミダゾリン誘導体としては、2−フェニルイミダゾリンなどが挙げられる。
イミダゾール誘導体としては、イミダゾール、ベンズイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
トリアゾール誘導体としては、1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
尿素誘導体としては、尿素、チオ尿素、エチレン尿素、ジフェニル尿素等が挙げられる。
カルバミン酸塩誘導体としては、N−フェニルカルバミン酸フェニル、2−オキサゾリドン等が挙げられる。
これらの中でも、ピラゾール誘導体、イミダゾール誘導体が好ましく、イソシアネート基のブロック化が容易な点、および常温での安定性に優れる点で3,5−ジメチルピラゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールがより好ましい。
化合物(B)としては、例えば、分子内にNCO基を2個以上有する化合物が挙げられ、例えば、分子内にNCO基を2個有するジイソシアネート化合物、分子内にNCO基を3個以上有するイソシアネート化合物が挙げられる。
前記ジイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートが挙げられる。
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートが挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートが挙げられる。
脂環式ジイソシアネートとしては、例えば、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−ジイルビス(メチレン)ジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートが挙げられる。
分子内にNCO基を3個以上有するイソシアネート化合物としては、例えば、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネートが挙げられる。
化合物(B)としては、多官能イソシアネート化合物のアダクト体またはイソシアヌレート体も挙げられ、分子内にNCO基を2個有するジイソシアネート化合物のアダクト体またはイソシアヌレート体が好ましい。アダクト体とは、付加反応で生じる付加化合物、付加生成物を意味し、前記多官能イソシアネート化合物のアダクト体は、イソシアネート化合物と2官能以上の低分子活性水素含有化合物とを反応させてなる、2官能以上のイソシアネート化合物を表す。該低分子活性水素含有化合物とは、イソシアネート基と反応性を有する水素原子含有基を含む化合物をさし、このような水素原子含有基の具体例としては水酸基、アミノ基、イミノ基、メルカプト基等が挙げられる。また、前記アダクト体またはイソシアヌレート体としては、分子内にNCO基を3個以上有する化合物であることがより好ましく、3〜6個有する化合物であることがさらに好ましい。
前記アダクト体またはイソシアヌレート体におけるジイソシアネート化合物の具体例としては、上掲の化合物が挙げられ、樹脂組成物の硬化性が向上する理由から、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−ジイルビス(メチレン)ジイソシアネートが好ましく、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートがより好ましい。
前記アダクト体としては、例えば、低分子多価アルコールと前記ジイソシアネート化合物とのアダクト体が挙げられる。前記アダクト体としては、例えば、分子内にNCO基およびウレタン結合をそれぞれ3個以上有する化合物であることが好ましく、3〜6個有する化合物であることがさらに好ましい。
低分子多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、(1,3−または1,4−)ブタンジオール、ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオール;ソルビトール等の糖類が挙げられる。これらの中でも、樹脂組成物の硬化性が良好となり、得られる硬化膜の硬度にも優れる理由から、トリメチロールプロパンが好ましい。すなわち、多官能イソシアネート化合物のアダクト体としては、トリメチロールプロパンとジイソシアネート化合物とのアダクト体が挙げられ、式(B−1)に示すアダクト体がより好ましい。
Figure 2020204020
式(B−1)中、Rは、分子内にNCO基を2個有するジイソシアネート化合物からイソシアネート基を除いた残基を表す。また、複数のRは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
前記アダクト体としては、イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、シクロヘキサン−1,3−ジイルビス(メチレン)ジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体が好ましく、イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体がより好ましい。
前記アダクト体は、必ずしもOH:NCO完全アダクト体でなくても、未反応原料を含んでいてもよく、また、ポリアミン(例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン等)と前記ジイソシアネート化合物とのアダクト体であってもよい。
前記イソシアヌレート体としては、例えば、前記ジイソシアネート化合物のイソシアヌレート3量体が挙げられ、具体的には、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、またはキシリレンジイソシアネートのイソシアヌレート3量体が挙げられ、イソホロンジイソシアネートまたはキシリレンジイソシアネートのイソシアヌレート3量体が好ましい。
化合物(B)は1種または2種以上用いることができる。
化合物(B)の含有量は、化合物(A)のアミノ基と化合物(B)のイソシアネート基とのモル比(アミノ基/イソシアネート基)が、1.3:1〜1:1.3となる量が好ましく、1.2:1〜1:1.2となる量がより好ましく、1.1:1〜1:1.1となる量がさらに好ましい。モル比(アミノ基/イソシアネート基)が1.3:1〜1:1.3であれば化合物(A)のアミノ基と化合物(B)のイソシアネート基の架橋反応が適切に起こり、樹脂組成物から形成される硬化膜が、優れた耐熱性を発現する。
<ウレタン(メタ)アクリレート(C)>
本発明の樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート(C)(以下、「化合物(C)」とも言う。)を含有する。
化合物(C)としては、例えば、ポリエーテル変性、ポリカーボネート変性またはポリエステル変性のウレタン(メタ)アクリレートが挙げられ、得られる硬化膜が高い破断伸度を示す観点でポリエーテル変性またはポリカーボネート変性のウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
化合物(C)としては、例えば、多官能イソシアネートと多官能ヒドロキシ化合物とを反応させた後、さらに水酸基含有(メタ)アクリル化合物および必要に応じて水酸基含有アリルエーテル化合物を反応させることによって得ることができるラジカル重合性不飽和基含有オリゴマーが挙げられる。
≪多官能イソシアネート≫
前記多官能イソシアネートにおけるイソシアネート(NCO)の基数は、通常は2以上、好ましくは2〜6である。多官能イソシアネートとしては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネートおよびその異性体、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートが挙げられ、商品としては、バーノックD−750(DIC(株)製)、クリスボンNK(DIC(株)製)、デスモジュールL(住化コベストロウレタン(株)製)、コロネートL(東ソー(株)製)、タケネートD−102(三井化学(株)製)、イソネート143L(ダウ・ケミカル日本(株)製)が挙げられる。
≪多官能ヒドロキシ化合物≫
前記多官能ヒドロキシ化合物は、例えば、ヒドロキシ基(OH)の基数が、通常は2以上、好ましくは2〜4である化合物を指す。多官能ヒドロキシ化合物としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、およびポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、グリセリン−エチレンオキサイド付加物、グリセリン−プロピレンオキサイド付加物、グリセリン−テトラヒドロフラン付加物、グリセリン−エチレンオキサイドプロピレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパン−エチレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパン−プロピレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパン−テトラヒドロフラン付加物、トリメチロールプロパン−エチレンオキサイドプロピレンオキサイド付加物、ジペンタエスリトール−エチレンオキサイド付加物、ジペンタエスリトール−プロピレンオキサイド付加物、ジペンタエスリトール−テトラヒドロフラン付加物、ジペンタエスリトール−エチレンオキサイドプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、多価アルコールと多塩基酸とを公知の条件下、反応させて得られる重縮合物が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2−シクロヘキサングリコール、1,3−シクロヘキサングリコール、1,4−シクロヘキサングリコール、p−キシレングリコール、ビシクロヘキシル−4,4−ジオール、2,6−デカリングリコール、2,7−デカリングリコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。
多塩基酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、1,1−ジメチル−1,3−ジカルボキシプロパン、3−メチル−3−エチルグルタール酸、アゼライン酸、セバシン酸、その他の飽和脂肪族ジカルボン酸(炭素数11〜13)、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、その他の不飽和脂肪族ジカルボン酸、例えば、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、その他の芳香族ジカルボン酸、例えば、ヘキサヒドロフタル酸、その他の脂環族ジカルボン酸、例えば、ダイマー酸、水添ダイマー酸、ヘット酸等のその他のカルボン酸、および、それらカルボン酸から誘導される酸無水物、例えば、無水シュウ酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水2−アルキル(炭素数12〜18)コハク酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水トリメリット酸、さらには、これらのカルボン酸等から誘導される酸ハライド、例えば、シュウ酸ジクロライド、アジピン酸ジクロライド、セバシン酸ジクロライド等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の1種または2種以上の開環重合物や、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオールや1,6−ヘキサンジオール等の2価アルコールと、開環重合物との共重合物等が挙げられる。
前記多官能ヒドロキシ化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ビスフェノールAとプロピレンオキサイドまたはエチレンオキサイドとの付加物、1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−ブタンジオール、1,2−シクロヘキサングリコール、1,3−シクロヘキサングリコール、1,4−シクロヘキサングリコール、パラキシレングリコール、ビシクロヘキシル−4,4−ジオール、2,6−デカリングリコール、2,7−デカリングリコールが挙げられる。
≪水酸基含有(メタ)アクリル化合物≫
前記水酸基含有(メタ)アクリル化合物としては、例えば、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、具体的には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸のジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
化合物(C)は1種または2種以上用いることができる。
本発明の樹脂組成物における化合物(C)の含有割合は、得られる硬化膜の耐熱性および柔軟性のバランスの観点から、化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)の総量に対して、好ましくは50質量%以下、より好ましくは5〜45質量%、さらに好ましくは10〜40質量%である。
本発明の樹脂組成物における化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)の合計の含有割合は、前記樹脂組成物の固形分に対して、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上である。
なお、本発明において固形分とは、樹脂組成物の溶剤を除いた全成分のことを指す。
<重合開始剤(D)>
本発明の樹脂組成物は、重合開始剤(D)(以下、「化合物(D)」とも言う。)を含有する。重合開始剤(D)は、熱によりラジカルを発生する熱重合開始剤、または紫外線や可視光線の照射によりラジカルを発生する光重合開始剤であることが好ましい。
なお硬化膜の硬化条件は、含まれる重合開始剤の種類によって適宜選択される。熱重合開始剤の場合は加熱のみ、また光重合開始剤の場合は、加熱および紫外線照射を合わせて行うと、硬化性の高い硬化膜を得ることが可能となる。
≪熱重合開始剤≫
熱重合開始剤は、熱によりラジカルを発生することのできる化合物であれば特に限定されないが、アゾ系または過酸化物系の熱重合開始剤が好ましい。
アゾ系の熱重合開始剤としては、例えば、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ‐2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二硫酸塩二水和物、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]n水和物、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミドが挙げられる。
過酸化物系の熱重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、t−ブチルヒドロぺルオキシド、1−メチル−1−フェニルエチルヒドロペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジ−t−ヘキシルペルオキシド、ジドデカノイルペルオキシド、2−エチルヘキサンペルオキシ酸1,1,3,3−テトラメチルブチル、t−ヘキシルペルオキシ−2−エチルヘキサノアート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノアート、t−ヘキシルペルオキシベンゾアート、t−ブチルペルオキシベンゾアートが挙げられる。
これらの中でも、硬化性が優れている点から、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチルまたは1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミドが好ましい。
≪光重合開始剤≫
光重合開始剤は、紫外線または可視光線の照射によりラジカルを発生することのできる化合物であれば特に限定されないが、α−ヒドロキシルアルキルフェノン系の光重合開始剤が好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、キサントン、チオキサントン、イソプロピルキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルアントラキノン、アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−4’−イソプロピルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、カンファーキノン、ベンズアントロン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−(2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ)−エチルエステル、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エチルエステル、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−(2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ)−エチルエステルとオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エチルエステルとの混合物、フェニルグリオキシル酸メチルエステル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4,4'−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4,4'−トリ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3',4,4'−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3',4,4’−テトラ(t−ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジ(メトキシカルボニル)−4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4’−ジ(メトキシカルボニル)−4,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジ(メトキシカルボニル)−3,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2−(4’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4’−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4’−メトキシフェニル)−s−トリアジン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、2−(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、3−(2−メチル−2−ジメチルアミノプロピオニル)カルバゾール、3,6−ビス(2−メチル−2−モルフォリノプロピオニル)−9−n−ドデシルカルバゾール、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドが挙げられる。
これらの中でも、紫外線に対する感度が優れている点から、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オンまたは1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンが好ましい。
化合物(D)は1種または2種以上用いることができ、熱重合開始剤と光重合開始剤を併用しても良い。
化合物(D)の含有量は、本発明の樹脂組成物の固形分の全質量の0.1〜20質量%であると、硬化性に優れるため好ましく、より好ましくは0.5〜15質量%であり、さらに好ましくは1〜10質量%である。
<化合物(C)以外の(メタ)アクリレート(E)>
本発明の樹脂組成物には、硬化性、耐熱性および破断伸度を損なわない範囲で、化合物(C)以外の(メタ)アクリレート(E)(以下、「化合物(E)とも言う。」)を添加してもよい。化合物(E)は、(メタ)アクリロイル基を有する化合物であり、(メタ)アクリロイル基を有する樹脂であってもよい。
化合物(E)は、単官能でも、多官能でも、アクリル系重合性オリゴマーでもよい。単官能(メタ)アクリレートは、構造中に1個の(メタ)アクリロイル基を有していればいずれの態様も採用でき、多官能(メタ)アクリレートは、構造中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有していればいずれの態様も採用できる。アクリル系重合性オリゴマーは、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
≪単官能(メタ)アクリレート≫
前記単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、ポリアルキレングリコールアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アルコキシ化テトラヒドロフルフリルアクリレート、カプロラクトン付加テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアルコールアクリル酸多量体エステル、2−フェノキシエチルアクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヒキサノール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、γ−ブチロラクトン(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、3,5−ジメチル−7−ヒドロキシアダマンチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレート、メタクリロイルオキシノルボルナン(メタ)アクリレート、テトラメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、イミド環を有する(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、および1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレートが挙げられる。
≪多官能(メタ)アクリレート≫
前記多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ビスフェノールAアルキレンオキシド付加ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFアルキレンオキシド付加ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加トリス((メタ)アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジ((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、アルキレンオキシド付加トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、およびアルキレンオキシド付加トリ(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートが挙げられる。
≪エポキシ(メタ)アクリレート≫
エポキシ(メタ)アクリレートは、グリシジル基(エポキシ基)を有する化合物と、(メタ)アクリル酸等の重合性不飽和結合を有するカルボキシ化合物のカルボキシ基との開環反応により生成する重合性不飽和結合を持った化合物(ビニルエステル)である。通常、重合性モノマーに溶解したものが使用される。
グリシジル基(エポキシ基)を有する化合物としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびその高分子量同族体、ノボラック型グリシジルエーテル類等が挙げられる。(メタ)アクリル酸以外に、ビスフェノール(例えばA型)またはアジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸(ハリダイマー270S:ハリマ化成(株))等の二塩基酸の反応物を含むものであってもよい。
≪ポリエステル(メタ)アクリレート≫
ポリエステル(メタ)アクリレートとしては、例えば、(1)飽和多塩基酸および不飽和多塩基酸から選ばれる少なくとも1種の化合物と多価アルコールとから得られる末端カルボキシ基を有するポリエステルに、α,β−不飽和カルボン酸エステル基を含有するエポキシ化合物を反応して得られる(メタ)アクリレート、(2)飽和多塩基酸および不飽和多塩基酸から選ばれる少なくとも1種の化合物と多価アルコールとから得られる末端カルボキシ基のポリエステルに、水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られる(メタ)アクリレート、(3)飽和多塩基酸および不飽和多塩基酸から選ばれる少なくとも1種の化合物と多価アルコールとから得られる末端水酸基のポリエステルに、(メタ)アクリル酸を反応して得られる(メタ)アクリレートが挙げられる。
ポリエステル(メタ)アクリレートの原料として用いられる飽和多塩基酸としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、アジピン酸、セバシン酸等の重合性不飽和結合を有していない多塩基酸またはその無水物;フマル酸、マレイン酸、イタコン酸等の重合性不飽和結合を有する多塩基酸またはその無水物が挙げられる。さらに多価アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。
化合物(E)は1種または2種以上用いることができる。
化合物(E)の含有量は、本発明の樹脂組成物の固形分の全質量の0〜30質量%であると、耐熱性および破断伸度のバランスが良好な硬化膜が得られることから好ましい。
<化合物(C)、化合物(E)以外の他のラジカル重合性二重結合を有する化合物(F)>
本発明の樹脂組成物には、低温での硬化性、耐熱性および機械特性を損なわない範囲で、化合物(C)および化合物(E)以外の他のラジカル重合性二重結合を有する化合物(F)(以下、「化合物(F)」とも言う。)を添加してもよい。化合物(F)は、ラジカル重合性二重結合を有する化合物であり、ラジカル重合性二重結合を有する樹脂であってもよい。
化合物(F)には、(メタ)アクリレートである化合物(C)および化合物(E)以外のラジカル重合性二重結合を有する化合物が含まれ、ラジカル重合性二重結合を有する樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂等のラジカル重合が可能な不飽和結合を有する樹脂が含まれる。
化合物(F)の具体例は、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、ケイ皮酸、マレイン酸、フマル酸、N−ビニルホルムアミド、2−アリルオキシメチルアクリル酸メチル、ポリメチルメタクリレートマクロモノマー、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、スチレン、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルフォリン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカプロラクタムが挙げられる。
≪不飽和ポリエステル樹脂≫
不飽和ポリエステル樹脂としては、例えば、多価アルコールと不飽和多塩基酸(および必要に応じて飽和多塩基酸)とのエステル化反応による縮合生成物(不飽和ポリエステル)を、重合性モノマーに溶解したものが挙げられる。
不飽和ポリエステルは、無水マレイン酸等の不飽和酸とエチレングリコール等のジオールとを重縮合させて製造できる。具体的には、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸等の重合性不飽和結合を有する多塩基酸またはその無水物を酸成分とし、これと多価アルコールをアルコール成分として反応させ、また、必要に応じて、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、アジピン酸、セバシン酸等の重合性不飽和結合を有していない多塩基酸またはその無水物も酸成分として加えて製造されるものが挙げられる。多価アルコール成分としては、前記ポリエステル(メタ)アクリレートと同様である。
化合物(F)は1種または2種以上用いることができる。
化合物(F)の含有量は、本発明の樹脂組成物の固形分の全質量の0〜20質量%であると、樹脂組成物の低温での硬化性や、得られる硬化膜の耐熱性および機械特性のバランスがよい傾向にある。
<エポキシ化合物(G)>
本発明の樹脂組成物は、エポキシ化合物(G)を含有してもよい。エポキシ化合物(G)としては、オキシラン環を2つ以上有する化合物が好ましく用いられる。本発明の樹脂組成物がエポキシ化合物(G)を含有することにより、得られる硬化膜の耐熱性および破断伸度のバランス、基材への密着性、耐水性を向上させることができる。
なお、エポキシ化合物(G)は前記(メタ)アクリレート(E)に含まれるエポキシ(メタ)アクリレートを含まず、オキシラン基が開環していない点で異なる。
エポキシ化合物(G)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、フルオレン型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、トリスフェノールメタン型エポキシ化合物、テトラキスフェノールエタン型エポキシ化合物、フェノールアラルキル型エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、グリシジルアミン型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、オキシラン環を有するモノマーの重合体、オキシラン環を有するモノマーと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。
オキシラン環を有するモノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
オキシラン環を開環させずに、オキシラン環を有するモノマーと共重合を行う他のモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、クロルメチルスチレン、(3−エチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミドが挙げられる。
オキシラン環を開環させずに、オキシラン環を有するモノマーの重合体およびオキシラン環を有するモノマーと他のモノマーとの共重合体としては、例えば、ポリグリシジルメタクリレート、メチルメタクリレートとグリシジルメタクリレートとの共重合体、ベンジルメタクリレートとグリシジルメタクリレートとの共重合体、n−ブチルメタクリレートとグリシジルメタクリレートとの共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレートとグリシジルメタクリレートとの共重合体、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートとグリシジルメタクリレートとの共重合体、スチレンとグリシジルメタクリレートとの共重合体が挙げられる。本発明の樹脂組成物がこれらのエポキシ化合物(G)を含有すると、当該樹脂組成物から形成される硬化膜の耐熱性がさらに良好となるため好ましい。
エポキシ化合物の具体例としては、「jER807」、「jER815」、「jER825」、「jER827」、「jER828」、「jER828EL」、「jER871」、「jER872」、「jER190P」、「jER191P」、「jER1001」、「jER1004」、「jER1004AF」、「jER1007」、「jER1256」、「jER157S70」、「jER1032H60」(以上商品名、三菱化学(株)製)、「アラルダイトCY177」、「アラルダイトCY184」(以上商品名、ハンツマン・ジャパン(株)製)、「セロキサイド2021P」、「セロキサイド3000」、「セロキサイド8000」、「EHPE−3150」(以上商品名、(株)ダイセル製)、「TECHMORE VG3101L」(商品名、(株)プリンテック製)、「HP7200」、「HP7200H」、「HP7200HH」(以上商品名、DIC(株)製)、「NC−3000」、「NC−3000H」、「EPPN−501H」、「EOCN−102S」、「EOCN−103S」、「EOCN−104S」、「EPPN−501H」、「EPPN−501HY」、「EPPN−502H」、「EPPN−201−L」(以上商品名、日本化薬(株)製)、「TEP−G」(商品名、旭有機材工業(株)製)、「MA−DGIC」、「Me−DGIC」、「TG−G」(以上商品名、四国化成工業(株)製)、「TEPIC−VL」(商品名、日産化学工業(株)製)、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N',N'−テトラグリシジル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、「OGSOL PG−100」、「OGSOL CG−500」、「OGSOL EG−200」、「OGSOL EG−250」、「OGSOL EG−280」、「OGSOL CG−400」(以上商品名、大阪ガスケミカル(株)製)が挙げられる。
エポキシ化合物(G)は1種または2種以上用いることができる。
エポキシ化合物(G)の含有量は、本発明の樹脂組成物の固形分の全質量の0〜20質量%であると、耐熱性および機械特性のバランス、基材への密着性、耐水性が良好な硬化膜が得られることから好ましい。
<その他の成分>
本発明の樹脂組成物は、前述した化合物(A)〜(G)の他に、界面活性剤、微粒子、重合禁止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤および硬化助剤等のその他の成分を含有してもよい。
≪界面活性剤≫
本発明の樹脂組成物は、基材への塗れ性を制御する目的で、必要に応じてさらに界面活性剤を含有してもよい。
界面活性剤の具体例は、ポリフローNo.45、ポリフローKL−245、ポリフローNo.75、ポリフローNo.90、ポリフローNo.95(以上商品名、共栄社化学工業(株)製)、ディスパーベイク(Disperbyk)161、ディスパーベイク162、ディスパーベイク163、ディスパーベイク164、ディスパーベイク166、ディスパーベイク170、ディスパーベイク180、ディスパーベイク181、ディスパーベイク182、BYK−300、BYK−306、BYK−310、BYK−320、BYK−330、BYK−342、BYK−344、BYK−346(以上商品名、ビックケミー・ジャパン(株)製)、KP−341、KP−358、KP−368、KF−96−50CS、KF−50−100CS(以上商品名、信越化学工業(株)製)、サーフロンSC−101、サーフロンKH−40(以上商品名、セイミケミカル(株)製)、フタージェント222F、フタージェント251、FTX−218(以上商品名、(株)ネオス製)、TEGO Rad2100、2200N、2250、2500、2600、2700(以上商品名、エボニック ジャパン(株)製)EFTOP EF−351、EFTOP EF−352、EFTOP EF−601、EFTOP EF−801、EFTOP EF−802(以上商品名、三菱マテリアル(株)製)、メガファックF−171、メガファックF−177、メガファックF−475、メガファックF−477、メガファックF−556、メガファックR−08、メガファックR−30(以上商品名、DIC(株)製)、フルオロアルキルベンゼンスルホン酸塩、フルオロアルキルカルボン酸塩、フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル、フルオロアルキルアンモニウムヨージド、フルオロアルキルベタイン、フルオロアルキルスルホン酸塩、ジグリセリンテトラキス(フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル)、フルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、フルオロアルキルアミノスルホン酸塩、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンオレエート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ソルビタンラウレート、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレート、ソルビタンオレエート、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンオレエート、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンが挙げられる。
界面活性剤は1種または2種以上用いることができる。
界面活性剤の含有量は、本発明の樹脂組成物の固形分の全質量の0〜3質量%であると、基材への塗れ性が優れる傾向にある。
≪微粒子≫
本発明の樹脂組成物は、微粒子を含有してもよい。本発明の樹脂組成物が微粒子を含有することにより、得られる硬化膜の耐熱性を向上させることができる。
微粒子は、本発明の目的を損なわない限り特に限定されるものではなく、ガラス、シリカ、二酸化チタン、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫化バリウム、マグネシウムシリケート等の無機微粒子、合成樹脂製の有機微粒子等を用いることができる。これらの中でも、シリカが好ましく、表面改質されたコロイダルシリカがより好ましい。
微粒子の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、球状、立方状、針状、棒状、紡錘形状、板状、鱗片状、繊維状が挙げられ、分散性が優れているという観点から、球状が好ましい。なお、微粒子の形状が球状以外の場合、微粒子の平均粒径とは当該微粒子の平均最大径を意味する。
微粒子は1種または2種以上用いることができる。
微粒子の含有量は、本発明の樹脂組成物の固形分の全質量の0〜30質量%であると、樹脂組成物の低温での硬化性や、得られる硬化膜の耐熱性および機械特性のバランスがよい傾向にある。
本実施形態においては、樹脂組成物に微粒子を添加して用いてもいいし、樹脂に微粒子が分散されている市販品を用いてもよい。このような市販品としては、例えば、エポキシ樹脂中に40質量%ナノシリカが分散された、EVONIKINDUSTRIES製ナノシリカ分散エポキシ樹脂[Nanopox(登録商標)シリーズ(C620、F400、E500、E600、E430)]、アクリレート樹脂中に50質量%ナノシリカが分散された、Nanocryl(登録商標)シリーズ(C130、C140、C145、C146、C150、C153、C155、C165、C350)が挙げられる。
≪重合禁止剤≫
本発明の樹脂組成物は、保存安定性を向上させるために重合禁止剤を含有してもよい。重合禁止剤としては、例えば、4−メトキシフェノール、ヒドロキノン、フェノチアジンが挙げられる。これらの中でもフェノチアジンが長期の保存においても粘度の増加が小さいために好ましい。
重合禁止剤は1種または2種以上用いることができる。
重合禁止剤の含有量は、本発明の樹脂組成物の固形分の全質量の0〜10質量%であると樹脂組成物の低温での硬化性や、得られる硬化膜の耐熱性および機械特性のバランスがよい傾向にある。
≪難燃剤≫
本発明の樹脂組成物は、難燃剤を含有してもよい。本発明の樹脂組成物が難燃剤を含有することで、得られる硬化膜の難燃性が高くなるため好ましい。難燃剤としては、難燃性を付与できる化合物であれば特に限定されないが、低有毒性、低公害性および安全性の観点から、有機リン系難燃剤を用いることが好ましい。
有機リン系難燃剤としては、例えば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイドが挙げられる。
難燃剤は1種または2種以上用いることができる。
難燃剤の含有量は、本発明の樹脂組成物の固形分の全質量の0〜50質量%であると、樹脂組成物の低温での硬化性や、得られる硬化膜の耐熱性および機械特性のバランスがよい傾向にある。
≪紫外線吸収剤および光安定剤≫
本発明の樹脂組成物は、得られる硬化膜等がバックライト等の光によって劣化することを防止するために、紫外線吸収剤および光安定剤(HALS)を含有してもよい。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール化合物;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール等のトリアジン化合物;2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物;2−エトキシ−2’−エチルオキサリック酸ビスアニリド等のシュウ酸アニリド化合物が挙げられる。
光安定剤(HALS)としては、例えば、TINUVIN(登録商標)5100、TINUVIN292(化合物名:ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート)、TINUVIN152(化合物名:2,4−ビス[N−ブチル−N−(1−シクロヘキシロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ]−6−(2−ヒドロキシエチルアミン)−1,3,5−トリアジン)、TINUVIN144(化合物名:ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート)、TINUVIN123(化合物名:デカン二酸、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステルの反応生成物(1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキサイドおよびオクタン存在下))、TINUVIN111FDL(約50%、TINUVIN622、化合物名:(ブタン二酸ポリマー(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−イル)エタノール存在下)、約50%、CHIMASSORB119、化合物名:N−N’−N’’−N’’’−テトラキス(4,6−ビス(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン)、(いずれもBASF社製)、アデカスタブLAシリーズ((株)アデカ製)、具体的には、LA−52、LA−57、LA−62、LA−67が挙げられる。
紫外線吸収剤および光安定剤はそれぞれ1種または2種以上用いることができる。
紫外線吸収剤および光安定剤の各含有量は、本発明の樹脂組成物の固形分の全質量の0〜20質量%であると、樹脂組成物の低温での硬化性や、得られる硬化膜の耐熱性および機械特性のバランスがよい傾向にある。
≪酸化防止剤≫
本発明の樹脂組成物は、得られる硬化膜等の酸化を防止するために、酸化防止剤を含有してもよい。
酸化防止剤としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネートジエチルエステル等のヒンダードフェノール化合物;n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミノメチルメタクリレート等のアミン化合物;ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート等の硫黄系化合物;トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビ(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビ(2,4−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、ビス[2−t−ブチル−6−メチル−4−{2−(オクタデシルオキシカルボニル)エチル}フェニル]ヒドロゲンホスファイト、オキサホスファフェナントレンオキサイド類(9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド)等のリン系化合物が挙げられる。
酸化防止剤は1種または2種以上用いることができる。
酸化防止剤の含有量は、本発明の樹脂組成物の固形分の全質量の0〜10質量%であると、樹脂組成物の低温での硬化性や、得られる硬化膜の耐熱性および機械特性のバランスがよい傾向にある。
≪硬化助剤≫
本発明の樹脂組成物は、低温での硬化性や紫外線に対する感度を向上させる目的で硬化助剤を含有してもよい。硬化助剤としては、例えば、酸無水物系硬化助剤、アミン系硬化助剤、ポリフェノール系硬化助剤、触媒型硬化助剤、1分子中にチオールを2個以上有する化合物が挙げられる。
酸無水物系硬化助剤としては、例えば、無水マレイン酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸等の脂肪族ジカルボン酸無水物;無水フタル酸、無水トリメリット酸等の芳香族多価カルボン酸無水物;スチレン−無水マレイン酸共重合体が挙げられる。
アミン系硬化助剤としては、例えば、「DBU」、「DBN」、「U−CAT」、「U−CAT SA1」、「U−CAT SA102」、「U−CAT SA506」、「U−CAT SA603」、「U−CAT SA810」、「U−CAT 5002」、「U−CAT 5003」、「U−CAT 18X」、「U−CAT SA841・851」、「U−CAT SA881」、「U−CAT 891」(以上商品名、サンアプロ(株)製)、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N’,N’−ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N’,N’,N’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、2−(N,Nジメチルアミノ)−エチル−3−(N,Nジメチルアミノ)プロピルエーテル、N,N’−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン、メチレンビス(ジメチルシクロヘキシル)アミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアセチルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、N,N−ジメチルヘキサデシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−(2−ジメチルアミノエチル)モルホリン、4,4’−オキシジエチレンジモルホリン、N,N’−ジメチルピペラジン、N,N’−ジエチルピペラジン、N,−メチル−N’−ジメチルアミノエチルピペラジン、2,4,6−トリ(ジメチルアミノメチル)フェノール、テトラメチルグアニジン、3−ジメチルアミノ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、N,N,N’,N’−テトラ(3−ジメチルアミノプロピル)メタンジアミン、N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノ−2−プロパノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、1,4−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルピペラジン、1−(2−ヒドロキシプロピル)イミダゾール、3,3−ジアミノ−N−メチルプロピルアミン、1,8−ジアゾビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7、N−メチル−N−ヒドロキシエチルピペラジンが挙げられる。
ポリフェノール系硬化助剤としては、例えば、「CP−001」、「NV−203−R4」(以上商品名、大阪ガスケミカル(株)製)が挙げられる。
触媒型硬化助剤としては、例えば、酢酸スズ、オクチル酸スズ、オレイン酸スズ、ラウリン酸スズ、二酢酸ジブチルスズ、ジラウリン酸ジブチルスズ、二塩化ジブチルスズ、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルト等の有機金属系ウレタン化触媒が挙げられる。
1分子中にチオールを2個以上有する化合物としては、例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、ブタンジオールビスグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコネート、トリスヒドロキシエチルトリスチオプロピオネート、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン(商品名:カレンズMT BD1、昭和電工株式会社製)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(商品名:カレンズMT PE1、昭和電工株式会社製)、および1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(商品名:カレンズMT NR1、昭和電工株式会社製)が挙げられる。
硬化助剤は1種または2種以上用いることができる。
硬化助剤の含有量は、本発明の樹脂組成物の固形分の全質量の0〜20質量%であると樹脂組成物の低温での硬化性や、得られる硬化膜の耐熱性および機械特性のバランスがよい傾向にある。
<溶剤>
本発明の樹脂組成物は、溶剤を含有してもよい。
本発明に用いることができる溶剤は、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブチルアルコール、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、キシイソ酪酸メチル、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、トルエン、キシレン、アニソール、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノンが挙げられる。
これらの中でも、樹脂組成物の溶解性が高く、乾燥時間を短くできることから、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、およびN,N−ジエチルホルムアミドが好ましい。
溶剤は1種または2種以上用いることができる。
本発明の樹脂組成物において、溶剤の含有量が、当該樹脂組成物総量(固形分+溶剤)100質量%に対し、0〜90質量%、好ましくは0〜80質量%であると、樹脂組成物中の各成分の溶解性と得られる硬化膜の膜厚とのバランスがよい傾向にある。
<樹脂組成物の調製>
本発明の樹脂組成物は、以上の各成分を、所定の量比で、公知の手段を用いて混合して、一実施態様では溶剤に各成分を溶解ないし分散させることで調製することができる。本発明の樹脂組成物は、1液硬化型、または主剤と硬化剤からなる2液硬化型のいずれの形態でも構わない。2液硬化型の主剤と硬化剤は特に限定されないが、例えば、主剤として化合物(B)、化合物(C)および溶剤を混合して調製した組成物とし、硬化剤として化合物(A)、化合物(D)および溶剤を混合して調製した組成物とすることができる。
<樹脂組成物の物性>
本発明の樹脂組成物を用いることにより、例えば170℃以下という低温での熱硬化であっても、耐熱性および例えば伸長性のような機械特性を併せ持つ硬化膜を形成することができる。したがって、本発明の樹脂組成物は、例えば硬化性インクとして有用である。
本発明の樹脂組成物は、電子部品用として好適であり、具体的には電子部品に含まれる絶縁膜(例えば、バッファーコートおよび再配線用絶縁膜)を形成するための材料として好適である。電子部品としては、例えば、プリント配線板、半導体パッケージ基板、半導体素子が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、以下に記載のガラス転移温度に関する要件を満たすことが好ましい。また、本発明の樹脂組成物は、以下に記載の破断伸度に関する要件を満たすことが好ましい。このような樹脂組成物を用いることにより、耐熱性および例えば伸長性のような機械特性により優れる硬化膜を形成することができる。
<ガラス転移温度>
本発明の樹脂組成物から得られた、幅10mm、長さ30mmおよび厚さ(膜厚)50〜70μmの硬化膜において、当該硬化膜単体の評価法1により測定されるガラス転移温度が、180℃以上であり、好ましくは200℃以上である。ガラス転移温度の上限は特に限定されないが、例えば400℃である。
[評価法1]
昇温速度10℃/分、周波数10Hzの条件で動的粘弾性測定を行い、温度/tanδ曲線を得る。前記温度/tanδ曲線においてピーク強度が最も大きいピークにおけるピークトップ温度を、ガラス転移温度とする。なお、本発明においては、ピーク強度とは、ピーク高さを表す。本発明では、複数のピーク強度が同じである場合、最も高いピークトップ温度をガラス転移温度とする。
<破断伸度>
本発明の樹脂組成物から得られた、幅10mm、長さ50mmおよび厚さ(膜厚)50〜70μmの硬化膜において、当該硬化膜単体の評価法2により測定される破断伸度が、30%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上である。破断伸度の上限は特に限定されないが、例えば500%である。
[評価法2]
引張試験機を用いて、一対のチャックで前記硬化膜の両端部を把持して、25℃および50%RHの雰囲気下、引張速度50mm/分の条件で試験を行い、前記硬化膜が破断した時の長さを求め、下記式(1)より破断伸度を求める。なお、初期長さは15mm(試験開始時の一対のチャック間距離)である。
(破断伸度)=((破断した時の長さ)−(初期長さ))/(初期長さ)×100・・・(1)
ここで、評価法1および2に供される硬化膜の形成条件の一例は以下の通りである。
樹脂組成物の塗膜を基材上に形成した後、150℃のホットプレート上で1時間硬化させて硬化膜を得る。または樹脂組成物の塗膜を基材上に形成した後、150℃のホットプレート上で1時間硬化させ、その後、高圧水銀ランプ(H08−L41、定格 160W/cm、岩崎電気(株)製)が付属したコンベア式UV照射装置を用いて、照度300mW/cm2、露光量500mJ/cm2で紫外線を照射し、硬化膜を得る。さらに、樹脂組成物の塗膜を基材上に形成した後、適宜溶剤を蒸散させたのち脂組成物の塗膜を基材上に形成した後、前記のように加熱、または加熱および紫外線を照射し、硬化膜を得ることもできる。
[硬化膜および電子部品]
本発明の硬化膜は、以上の本発明の樹脂組成物を硬化して得られ、具体的には前記樹脂組成物を、重合開始剤の種類に応じ、加熱、または加熱および光硬化して得られ、例えば基材の表面に形成されてなる。本発明の硬化膜の膜厚は、通常0.1〜100μm、好ましくは0.5〜80μm、より好ましくは1〜80μmである。
本発明の樹脂組成物は、前述したように低温硬化が可能であることから、加熱硬化時の電子部品へのダメージを抑えることができる。また、本発明の硬化膜は、耐熱性が高く、また、伸長性等の機械特性にも優れている。このため、本発明の硬化膜は、例えば、はんだリフロー耐性、基材反り抑制およびクラック耐性に優れている。
したがって、本発明の硬化膜は、電子部品に含まれる絶縁膜、例えば、バッファーコートおよび再配線用絶縁膜として好適である。電子部品としては、例えば、プリント配線板、半導体パッケージ基板、半導体素子が挙げられる。
本発明の硬化膜は、一実施態様において、ポリウレア樹脂相およびポリウレタン(メタ)アクリレート樹脂相の少なくとも一方を有する。
本発明において樹脂相とは、反応形態や主鎖構造が異なる2種以上の樹脂からなる硬化膜におけるそれぞれの樹脂の相を示す。ここで、「相」とは化学的組成および物理的状態が一様な物質の集合体のことであり、特に高分子の分野においては、混合系高分子の凝集状態を相分離あるいは相溶状態と説明して「相」という文言を用いることが多い。
ポリウレア樹脂相とは、異なる2種以上の樹脂からなる硬化膜中の、多官能アミン化合物(A)と多官能イソシアネート化合物(B)とが反応して得られるポリウレア樹脂の相、すなわち多官能アミン化合物(A)と多官能イソシアネート化合物(B)との反応により生成するウレア結合を有する樹脂の相を表す。
ポリウレタン(メタ)アクリレート樹脂相とは、異なる2種以上の樹脂からなる硬化膜中の、ウレタン(メタ)アクリレート(C)のラジカル重合により得られるポリウレタン(メタ)アクリレート樹脂の相、すなわちウレタン(メタ)アクリレート(C)がラジカル重合によって成長した樹脂の相を表す。
本発明の硬化膜においては、異なる2種以上の樹脂を複合化することで、各樹脂相がそれぞれの樹脂に特徴的な機能を引き出すことができる。各樹脂層は均一に相溶していても相分離していてもよく、相分離している場合は海島型構造であっても共連続型構造であってもよい。
本発明の硬化膜においては、ポリウレア樹脂相の耐熱性と、ポリウレタン(メタ)アクリレート樹脂相の柔軟性とを併せ持った機能を引き出すため、各樹脂相は相分離していることが好ましく、海島型または共連続型構造を形成していることが特に好ましい。
各樹脂相が相分離している場合、動的粘弾性測定において各樹脂相が固有のtanδのピークを示すため、得られた硬化膜は複数のtanδのピークを有する。各樹脂相が均一に相溶している場合、各樹脂相に固有のtanδのピークの中間位置に、相溶した樹脂相のtanδのピークが新たに発現する。
前記樹脂組成物において多官能アミン化合物(A)、多官能イソシアネート化合物(B)およびウレタン(メタ)アクリレート(C)の総量に対して多官能ウレタン(メタ)アクリレート(C)の含有割合を調整することにより、前記樹脂相の構造を調整することができる。ポリウレア樹脂相に起因するtanδのピーク強度の方が、ポリウレタン(メタ)アクリレート樹脂相に起因するtanδのピーク強度よりも大きいことが好ましい。このような硬化膜は、耐熱性および柔軟性により優れることから好ましい。
<成膜方法>
本発明の硬化膜は、例えば、本発明の樹脂組成物を所望の印刷法により基材表面に塗布し、必要に応じて乾燥を行い塗膜を形成し(塗膜形成工程)、得られた塗膜に加熱工程、または加熱工程と露光工程を行い、前記塗膜を硬化させることで得ることができる。
加熱工程および露光工程を行う順番は、所望の硬化膜が成形される方法であれば特に限定されないが、着色の防止、および硬化膜の物性が好適である観点から、加熱工程を先に行うことが好ましい。以下では、加熱工程に続いて露光工程を行う態様を記載しているが、この順番は逆であってもよい。
≪塗膜形成工程≫
塗膜形成工程では、本発明の樹脂組成物を基材表面に塗布して塗膜を形成する。
基材としては、例えば、アルミ箔、ガラス基板、Si基板(シリコンウエハ)等の半導体基板、TiO2基板、SiO2基板等の金属酸化物絶縁体基板、窒化ケイ素基板、銅基板、銅合金基板、ポリイミド基板、セラミック基板、プリント基板等が挙げられる。
溶剤を含有する樹脂組成物の場合は、硬化させる前に溶剤を除去する目的で乾燥処理を行ってもよい。樹脂組成物の組成に依存するが、乾燥温度は通常70〜120℃であり;乾燥時間は、例えば、オーブンであれば5〜15分間、ホットプレートであれば1〜10分間である。このような乾燥処理により、基材上に形状を保持できる程度の塗膜を形成することができる。
≪加熱工程≫
前記塗膜を形成した後、通常80〜170℃、好ましくは90〜150℃で加熱処理をする。このとき、オーブンを用いた場合では、通常10〜120分間、ホットプレートを用いた場合では、通常5〜60分間、加熱処理をする。これらの加熱手段を適宜組み合わせてもよい。化合物(D)として熱重合開始剤を用いる場合は加熱工程を経て硬化膜を得ることができる。
≪露光工程≫
化合物(D)として光重合開始剤を用いる場合は、紫外線や可視光線等の光を前記加熱工程前後の塗膜に照射することで硬化膜を得ることができるが、あらかじめ前記加熱工程を行った後に、紫外線や可視光線等の光を照射する工程にすることで硬化性の高い硬化膜を得ることができる。紫外線や可視光線等の光を照射する場合の照射する光の量(露光量)は、樹脂組成物の組成に依存するが、照度計(UVPF−A1/PD−365、岩崎電気(株)製)で測定して、100〜5,000mJ/cm2が好ましく、100〜4,000mJ/cm2がより好ましく、100〜3,000mJ/cm2がさらに好ましい。また、照射する紫外線や可視光線等の波長は、200〜500nmが好ましく、300〜450nmがより好ましい。
なお、露光機としては、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ハロゲンランプおよびLEDランプ等を搭載し、200〜500nmの範囲で、紫外線や可視光線等を照射する装置であれば特に限定されない。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
後述する実施例および比較例で用いる、成分(A)〜(G)(前述した化合物(A)〜(G)、または当該化合物を含む成分)、溶剤および界面活性剤の略号、名称および製造元を以下に示す。
<成分(A)>
BAPP:2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(和歌山精化(株)製)
DDE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(和歌山精化(株)製)
BAFL:9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン(東京化成工業(株)製)
<成分(B)>
D−120N:1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンのトリメチロールプロパンアダクト体(タケネートD−120N、三井化学(株)製、固形分濃度:74質量%、溶剤:酢酸エチル)
D−140N:イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体(タケネートD−140N、三井化学(株)製、固形分濃度:74質量%、溶剤:酢酸エチル)
D−131N:キシリレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(タケネートD−131N、三井化学(株)製、固形分濃度:74質量%、溶剤:酢酸エチル)
B−820NP:1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンのトリメチロールプロパンアダクト体のブロック化イソシアネート(タケネートB−820NP、三井化学(株)製、固形分濃度:60質量%、溶剤:酢酸エチル)
<成分(C)>
RX−43−144:ポリエーテル変性の2官能ウレタンアクリレート(亜細亜工業(株)製、固形分濃度:60質量%、溶剤:酢酸エチル)
UX44−11:ポリカーボネート変性の2官能ウレタンアクリレート(亜細亜工業(株)製、固形分濃度:35質量%、溶剤:酢酸エチル)
<成分(D)>
IC127:2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(Irgacure 127、BASF(株)製)
V−40:1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(富士フイルム和光純薬(株)製)
<エポキシ化合物(G)>
HP7200H:ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物(DIC(株)製)
<溶剤>
DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
<界面活性剤>
BYK−342:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン溶液(ビックケミー(株)製、固形分濃度:52質量%、溶剤:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル)
<ブロック剤>
DMP:3,5−ジメチルピラゾール(東京化成工業(株)製)
2E4MZ:2−エチル−4−メチルイミダゾール(東京化成工業(株)製)
[実施例1]
<樹脂組成物1の調製>
下記に示す成分(A)、(B)、(C)、(D)、溶剤および界面活性剤を混合・溶解した後、PP製のメンブレンフィルター(Membrane Solutions製、フィルター孔径:0.22μm)で濾過し、樹脂組成物1を得た。
(A)BAPP 0.64g
(B)D−120N 1.00g
(C)RX−43−144 0.98g
(D)IC127 0.03g
(溶剤)DMAc 7.34g
(界面活性剤)BYK−342 0.01g
<硬化膜の作製>
得られた樹脂組成物1を、10cm角のアルミ箔上に2.5mL滴下し、アルミ箔上の前記樹脂組成物1を80℃のホットプレート上で3分間乾燥させて塗膜を形成した後、150℃のホットプレート上で1時間硬化させた。その後、高圧水銀ランプ(H08−L41、定格 160W/cm、岩崎電気(株)製)が付属したコンベア式UV照射装置を用いて、照度300mW/cm2、露光量500mJ/cm2で紫外線を照射し、硬化膜を得た。デジタル測長機(DIGIMICRO MF−501、(株)ニコン製)を用いて、硬化膜の中央部分を3点測定した値の平均値を硬化膜の膜厚とした。硬化膜の膜厚は70μmであった。
<硬化膜単体の評価>
得られた硬化膜をアルミ箔から剥離し、硬化膜単体を得た。得られた硬化膜単体の(i)破断伸度および(ii)ガラス転移温度の評価を行った。結果を表1に示す。
(i)破断伸度
機械特性として破断伸度を測定した。前記硬化膜単体を幅10mm、長さ50mmの短冊状に切り出し、引張試験機((株)島津製作所製;SHIMADZU EZ Graph200N)を用いて、一対のチャックで前記硬化膜の両端部を把持して、25℃および50%RHの雰囲気下、引張速度50mm/分の条件で試験を実施し、前記硬化膜が破断した時の長さを求め、下記式(1)より破断伸度を求めた。なお、初期長さは15mm(試験開始時の一対のチャック間距離)である。
(破断伸度)=((破断した時の長さ)−(初期長さ))/(初期長さ)×100
・・・(1)
(ii)ガラス転移温度
前記硬化膜単体を幅10mm、長さ30mmの短冊状に切り出し、粘弾性測定装置((株)日立ハイテクサイエンス製;DMS6100)を用いて、一対のチャックで前記硬化膜の両端部を把持して、昇温速度10℃/分、周波数10Hzの条件で動的粘弾性の測定を実施し、図1に示す温度/tanδ曲線を得た。tanδは、下記式(2)に示すように、粘弾性測定で得られる貯蔵弾性率E’と損失弾性率E”との比で表される。前記温度/tanδ曲線においてピーク強度が最も大きいピークにおけるピークトップ温度(180℃)を、ガラス転移温度とした。
(tanδ)=(貯蔵弾性率E’)/(損失弾性率E”)・・・(2)
[実施例2〜7、比較例1〜2]
表1に示す成分を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂組成物2〜7およびR1〜R2を調製した。樹脂組成物2〜7およびR1〜R2を用いて、実施例1と同様の方法で硬化膜単体を作製し、破断伸度およびガラス転移温度の評価を行った。硬化膜単体についての破断伸度およびガラス転移温度の評価は、表1記載の膜厚で行った。
[実施例8〜14、比較例3]
表2に示す成分を用いて樹脂組成物8〜14を調製し、加熱工程を80℃のホットプレートで3分間乾燥、100℃のオーブンで12分間、さらに150℃のオーブンで1時間硬化させた以外は、実施例1と同様の方法で破断伸度およびガラス転移温度の評価を行った。なお、実施例9〜14では紫外線を照射せず加熱工程のみで硬化膜を作製した。硬化膜単体についての破断伸度およびガラス転移温度の評価は、表2記載の膜厚で行った。実施例9で得られた温度/tanδ曲線を図2に示す。
結果を表1、2に示す。表1、2中の各成分量はg単位である。
Figure 2020204020
Figure 2020204020
表1、2に示すように、実施例で得られる硬化膜は、(i)破断伸度がいずれも30%以上であり、伸長性に優れ、かつ(ii)ガラス転移温度がいずれも180℃以上であり、耐熱性にも優れる。
実施例1は、ガラス転移温度が180℃でありながら、破断伸度が240%と非常に高い伸長性を有する。実施例2では、多官能イソシアネート化合物(B)の種類を変更することで、実施例1に対してガラス転移温度を大きく向上している。実施例3では、多官能アミン化合物(A)の種類を変更することで、実施例2に対してガラス転移温度を維持しながら、破断伸度を向上している。
実施例4では、多官能イソシアネート化合物(B)の種類をイソシアヌレート体に変更にすることで、破断伸度が70%且つガラス転移温度が200℃と優れた耐熱性と伸長性を示した。また、実施例5、6では、複数の多官能イソシアネート化合物(B)を混合することで耐熱性と伸長性を制御することが可能であることを示している。
実施例7では、ウレタン(メタ)アクリレート(C)の含有割合が、多官能アミン化合物(A)、多官能イソシアネート化合物(B)およびウレタン(メタ)アクリレート(C)の総量に対して50質量%であっても、実施例4に対してガラス転移温度を維持しながら、破断伸度が向上している。
比較例1は、ウレタン(メタ)アクリレート(C)および光重合開始剤(D)を用いておらず、硬化膜が脆いために硬化膜単体を得ることができなかった。そのため、破断伸度およびガラス転移温度を測定することはできなかった。比較例2は、多官能アミン化合物(A)および多官能イソシアネート化合物(B)を用いておらず、硬化膜が柔らかく、機械強度がなかったために硬化膜単体を得ることができなかった。そのため、破断伸度およびガラス転移温度を測定することはできなかった。
実施例8〜11では、多官能型イソシアネート化合物(B)の種類を、ブロック化イソシアネートに変更している。実施例8では、多官能型イソシアネート化合物(B)をブロック化イソシアネートに変更させても、耐熱性と破断伸度を維持できている。実施例9では、重合開始剤(D)を光重合開始剤から熱重合開始剤に変更させても、耐熱性と破断伸度を維持できている。実施例10では、多官能アミン化合物(A)を変更することで、破断伸度が30%以上でありながらさらに耐熱性を向上している。実施例11では、ウレタン(メタ)アクリレート(C)の種類をポリカーボネート変性体にすることで、耐熱性および破断伸度を共に向上させている。
実施例12、13では、ブロック剤を用いてブロック化した多官能イソシアネート(B)に変更しているが、どちらも耐熱性と破断伸度を維持している。実施例14では、その他成分としてエポキシ化合物(G)を追加しているが、耐熱性と破断伸度を維持している。比較例3はウレタン(メタ)アクリレート(C)を用いておらず、硬化膜単体を得ることはできても耐熱性、破断伸度ともに低い結果であった。
[実施例15、16、比較例4]
樹脂組成物9、14およびR3を用いて、以下の方法でガラス基板上に硬化膜を形成し、ガラス基板への密着性および吸水性の評価を行った。
<ガラス基板への硬化膜形成>
樹脂組成物9、14およびR3を、それぞれ5cm角のガラス基板上に塗布し、100℃のホットプレート上で15分間乾燥させて塗膜を形成した後、150℃のオーブンで1時間硬化させ硬化膜を得た。得られた硬化膜にカッターで切込みを入れ、切れ込み箇所を段差計(KLA Tencоr社製:P−16+)を用いて膜厚を測定し、いずれも15μmの膜厚であった。
(iii)ガラス基板への密着性
得られた各ガラス基板上の硬化膜に、1mm×1mmの正方形状(碁盤目)状にクロスカットして、切り目に囲まれた100個の領域を作製した。その領域の上から粘着性のある剥離用のテープ(スリーエム社製:Scоtch#610)を貼り付けて、剥がした時の剥がれた領域の数により評価を行った。その結果を下記評価基準にのっとり評価した。
評価基準
5B:100個の領域のうち1個も剥がれがない。
4B:欠損エリア(剥がれた領域)が5%以下
3B:欠損エリア(剥がれた領域)が5%を超えて15%以下
2B:欠損エリア(剥がれた領域)が15%を超えて35%以下
1B:欠損エリア(剥がれた領域)が35%を超えて65%以下
0B:上記4つの分類に属さないもの(欠損エリアが65%を超える)
(iv)吸水性
得られた硬化膜付き各ガラス基板を80℃に設定したウォーターバス(アズワン(株)社製:TB−1N)に2.5時間浸漬させ、浸漬後の膜厚を初期の膜厚で割った膜厚変化率で吸水性を評価した。
結果を表3に示す。表3中の各成分量はg単位である。
Figure 2020204020
実施例15、および16は、比較例4に比べて良好なガラス基板への密着性、および低い吸水性を有していた。さらに、実施例16ではその他成分としてエポキシ化合物(G)を追加しており、実施例15よりも吸水性が低く、良好な耐水性を有していると考えられる。
以上より、実施例の樹脂組成物は、150℃という低温で硬化が可能であり、しかも耐熱性と機械特性を両立した硬化膜を形成でき、さらに基板に対する密着性にも優れていることから、電子部品用樹脂組成物に適している。

Claims (19)

  1. 多官能アミン化合物(A)、多官能イソシアネート化合物(B)、ウレタン(メタ)アクリレート(C)および重合開始剤(D)を含有する樹脂組成物。
  2. 重合開始剤(D)が、熱重合開始剤である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 重合開始剤(D)が、光重合開始剤である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  4. 多官能アミン化合物(A)が、芳香族多官能アミンである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 多官能アミン化合物(A)が、一級アミンである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 多官能アミン化合物(A)が、芳香族多官能一級アミンである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  7. 多官能アミン化合物(A)が、2,2−ビス[4−(アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、および9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレンから選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  8. 多官能イソシアネート化合物(B)が、アダクト体またはイソシアヌレート体である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  9. 多官能イソシアネート化合物(B)が、イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート3量体、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、およびキシリレンジイソシアネートのイソシアヌレート3量体から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  10. ウレタン(メタ)アクリレート(C)が、ポリエーテル変性またはポリカーボネート変性のウレタン(メタ)アクリレートである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  11. ウレタン(メタ)アクリレート(C)の含有割合が、多官能アミン化合物(A)、多官能イソシアネート化合物(B)およびウレタン(メタ)アクリレート(C)の総量に対して50質量%以下である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  12. さらにエポキシ化合物(G)を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  13. 電子部品用である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  14. 前記樹脂組成物から得られた、幅10mm、長さ30mmおよび厚さ50〜70μmの硬化膜において、当該硬化膜単体の評価法1により測定されるガラス転移温度が180℃以上である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
    [評価法1]
    昇温速度10℃/分、周波数10Hzの条件で動的粘弾性測定を行い、温度/tanδ曲線を得る。前記温度/tanδ曲線においてピーク強度が最も大きいピークにおけるピークトップ温度を、ガラス転移温度とする。
  15. 前記樹脂組成物から得られた、幅10mm、長さ50mmおよび厚さ50〜70μmの硬化膜において、当該硬化膜単体の評価法2により測定される破断伸度が30%以上である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
    [評価法2]
    引張試験機を用いて、一対のチャックで前記硬化膜の両端部を把持して、25℃および50%RHの雰囲気下、引張速度50mm/分の条件で試験を行い、前記硬化膜が破断した時の長さを求め、下記式(1)より破断伸度を求める。なお、初期長さは15mm(試験開始時の一対のチャック間距離)である。
    (破断伸度)=((破断した時の長さ)−(初期長さ))/(初期長さ)×100・・・(1)
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の樹脂組成物から得られる硬化膜。
  17. 多官能アミン化合物(A)と多官能イソシアネート化合物(B)とが反応して得られるポリウレア樹脂相を有する、請求項16に記載の硬化膜。
  18. ウレタン(メタ)アクリレート(C)のラジカル重合により得られるポリウレタン(メタ)アクリレート樹脂相を有する、請求項16または17に記載の硬化膜。
  19. 請求項16〜18のいずれか一項に記載の硬化膜を有する電子部品。
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