JP2020203809A - ガラス移送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】気体を冷媒として用いながら好適な冷却を行う。【解決手段】ガラス移送装置は、溶融ガラスGMを移送するガラス移送管7と、気体を冷媒Rとして用いる冷却装置11とを備える。ガラス移送管7は、管状の本体部8と、フランジ部9と、電極部10とを備える。冷却装置11は、フランジ部9及び/又は電極部10を冷却するために冷媒Rを流通させる冷却流路12,13を備える。冷却流路12,13は、冷媒Rを供給する噴射口15と、噴射口15の下流に位置して外部の気体を導入する導入口21とを備える。【選択図】図3
Description
本発明は、溶融ガラスを移送するガラス移送装置に関する。
周知のように、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイには、ガラス基板やカバーガラスとして、板ガラスが使用される。
例えば特許文献1には、板ガラスを製造する装置が開示されている。この製造装置は、溶融ガラスの供給源となる溶解槽(溶融容器)と、溶解槽の下流側に設けられた清澄槽(清澄容器)と、清澄槽の下流側に設けられた均質化槽(混合容器)と、均質化槽の下流側に設けられたポット(送給容器)と、ポットの下流側に設けられた成形体(成形本体)と、これらの構成要素を相互に連結する結合導管とを備える。清澄槽、均質化槽、ポット及び結合導管は、例えば白金等の貴金属により構成されており、溶融ガラスの温度を制御しつつ下流側へと移送するガラス移送装置としての機能を有する。
ガラス移送装置は、溶融ガラスを移送するための管状の本体部と、溶融ガラスの温度を制御するための加熱装置としてのフランジ部及び電極部と、フランジ部及び電極部を冷却するための冷却導管とを備える。フランジ部及び電極部は、本体部と一体に形成されており、冷却導管は、フランジ部及び電極部の周囲(外側エッジ)に沿って配設されている。冷却導管は、例えば水などの冷媒を流通させることで、溶融ガラスの移送時にフランジ部及び電極部を冷却する。この場合、フランジ部及び電極部の厚みは、例えば10mm程度である。
従来のガラス移送装置において、フランジ部及び電極部を冷却導管によって水冷する場合、フランジ部及び電極部を過度に冷却してしまい、溶融ガラスの温度制御に係る消費電力が増大し、エネルギ効率の低下を招くおそれがある。水などの液体に替えて気体を冷媒とすることも考えられるが、気体は液体と比較して熱伝導率が低いことから、冷却不足となり、フランジ部等が酸化するおそれがある。このため、冷媒が気体であっても、フランジ部等の酸化を好適に防止することが可能な冷却構造が求められる。
本発明は上記の事情に鑑みて為されたものであり、気体を冷媒として用いながら好適な冷却を行うことを技術的課題とする。
本発明は上記の課題を解決するためのものであり、溶融ガラスを移送するガラス移送管と、気体を冷媒として用いる冷却装置とを備えるガラス移送装置であって、前記ガラス移送管は、管状の本体部と、フランジ部と、電極部とを備え、前記冷却装置は、前記フランジ部及び/又は前記電極部を冷却するために前記冷媒を流通させる冷却流路を備え、前記冷却流路は、前記冷媒を供給する噴射口と、噴射口の下流に位置して外部の気体を導入する導入口とを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、気体からなる冷媒を噴射口から噴射して冷却流路に流通させるとともに、噴射口の下流に位置する導入口から冷却流路の外部に存在する気体を当該冷却流路内に導入することで、冷却装置の冷却能力を高め、フランジ部及び/又は電極部を好適に冷却できる。
上記のガラス移送装置において、前記冷却流路は、前記フランジ部に形成される上流側冷却流路と、前記電極部に形成される下流側冷却流路と、を備え、前記上流側冷却流路は、前記冷媒が流入する流入口と、前記流入口から流入した前記冷媒が流出する流出口とを備え、前記流出口は、前記下流側冷却流路に向かって前記冷媒を噴射する前記噴射口であってもよい。
かかる構成によれば、上流側冷却流路に冷媒を通過させることでフランジ部を好適に冷却できる。この上流側冷却流路に冷媒を通過させる過程で冷媒の温度が上昇するが、下流側冷却流路には、噴射口の下流側に位置する導入口から導入される気体によって冷媒の温度を低下させることができる。このため、電極部も好適に冷却できる。
前記導入口は、前記上流側冷却流路と前記下流側冷却流路との間に設けられた隙間であってもよい。これにより、噴射口の周辺に導入口としての隙間が位置するので、噴射口から供給された冷媒が導入口から流出するのを抑制でき、下流側冷却流路を確実に通過することとなる。例えば、後述の図5に示すように内部に上流側流路が形成されたフランジ部9と下流側冷却流路の流路構成部材17との間に導入口21となる隙間を設ける場合は、後述の図2に示すように下流側冷却流路の流路構成部材17に導入口21となる開口部を設ける場合と比べ、下流側冷却流路の周方向における導入口の長さを長くできる。このため、下流側冷却流路に導入される外部の気体の量が増加するので、冷却能力をさらに高めることができる。また、電極部に形成された下流側冷却流路の流入口で冷媒の温度が低下するので、電極部全体を好適に冷却できる。
前記上流側冷却流路は、前記フランジ部の内部に形成されてもよい。これにより、フランジ部の外面側に冷却流路を配設する場合と比較して、当該フランジ部を効率良く冷却できる。また、上流側冷却流路をフランジ部の内部に形成することで、当該フランジ部の厚み寸法を大きくできる。これにより、フランジ部の電気抵抗を低下させるとともに剛性を高めることで、エネルギ効率の良い加熱及び冷却を行うとともにフランジ部の変形を防止できる。
上記構成のガラス移送装置において、前記フランジ部は、前記本体部の端部に設けられており、前記ガラス移送管は、前記フランジ部同士を対向させて相互に接続される複数の前記ガラス移送管を含むものであってもよい。
内部に上流側冷却流路が形成されたフランジ部は、本体部の端部に設けられた場合であってもその剛性が高く変形し難い構造を有する。このため、複数のガラス移送管のフランジ部同士を対向させる場合であっても、当該フランジ部を変形させることなくガラス移送管の接続作業を容易に行うことが可能となる。
上記構成のガラス移送装置において、前記フランジ部の内部に複数の前記上流側冷却流路が形成されており、前記複数の前記上流側冷却流路は、前記フランジ部の周方向に沿って延びるとともに、前記フランジ部の半径方向に間隔をおいて形成されてもよい。このように、複数の上流側冷却流路をフランジ部の内部に形成することで、フランジ部の全範囲に亘って均等に冷却することが可能になる。
本発明によれば、気体を冷媒として好適な冷却を行うことができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、ガラス物品の製造装置を示す。この製造装置は、上流側から順に、溶解槽1と、清澄槽2と、均質化槽(攪拌槽)3と、ポット4と、成形体5と、これらの各構成要素1〜5を連結するガラス供給路6a〜6dとを備える。この他、製造装置は、成形体5により成形された板ガラスGR(ガラス物品)を徐冷する徐冷炉(図示せず)及び徐冷後に板ガラスGRを切断する切断装置(図示せず)を備える。
溶解槽1は、投入されたガラス原料を溶解して溶融ガラスGMを得る溶解工程を行うための容器である。溶解槽1は、ガラス供給路6aによって清澄槽2に接続されている。
清澄槽2は、溶融ガラスGMを移送しながら清澄剤等の作用により脱泡する清澄工程を行うための容器である。清澄槽2は、ガラス供給路6bによって均質化槽3に接続されている。
均質化槽3は、清澄された溶融ガラスGMを攪拌し、均一化する工程(均質化工程)を行うための底付きの管状容器である。均質化槽3は、攪拌翼を有するスターラ3aを備える。均質化槽3は、ガラス供給路6cによってポット4に接続されている。
ポット4は、溶融ガラスGMを成形に適した状態に調整する状態調整工程を行うための容器である。ポット4は、溶融ガラスGMの粘度調整及び流量調整のための容積部として例示される。ポット4は、ガラス供給路6dによって成形体5に接続されている。
成形体5は、オーバーフローダウンドロー法によって溶融ガラスGMを板状に成形する。詳細には、成形体5は、断面形状(図1の紙面と直交する断面形状)が略楔形状を成しており、この成形体5の上部には、オーバーフロー溝(図示せず)が形成されている。
成形体5は、溶融ガラスGMをオーバーフロー溝から溢れ出させて、成形体5の両側の側壁面(紙面の表裏面側に位置する側面)に沿って流下させる。成形体5は、流下させた溶融ガラスGMを側壁面の下頂部で融合させる。これにより、帯状の板ガラスGRが成形される。帯状の板ガラスGRは、徐冷炉を通過した後に切断装置によって切断されることで、所望寸法の板ガラスとされる。
このようにして得られた板ガラスは、例えば、厚みが0.01〜10mmであって、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ、有機EL照明、太陽電池などの基板や保護カバーに利用される。成形体5は、スロットダウンドロー法などの他のダウンドロー法を実行するものであってもよく、成形体5に代えてフロート法を利用する成形装置を用いてもよい。製造装置によって製造されるガラス物品は、板ガラスGRに限定されず、ガラス管その他の各種形状を有するものを含む。例えば、ガラス管を形成する場合には、成形体5に代えてダンナー法を利用する成形装置が配備される。
板ガラスの組成としては、ケイ酸塩ガラス、シリカガラスが用いられ、好ましくはホウ珪酸ガラス、ソーダライムガラス、アルミノ珪酸塩ガラス、化学強化ガラスが用いられ、最も好ましくは無アルカリガラスが用いられる。ここで、無アルカリガラスとは、アルカリ成分(アルカリ金属酸化物)が実質的に含まれていないガラスのことであって、具体的には、アルカリ成分の重量比が3000ppm以下のガラスのことである。アルカリ成分の重量比は、好ましくは1000ppm以下であり、より好ましくは500ppm以下であり、最も好ましくは300ppm以下である。
ガラス供給路6a〜6dは、溶融ガラスGMを移送するガラス移送装置として機能する。ガラス供給路6a〜6dは、加熱装置及び冷却装置を備えるガラス移送管7を含む(図2参照)。ガラス供給路6a〜6dは、一本のガラス移送管7により構成され、又は複数本のガラス移送管7を接続することにより構成される。ガラス移送管7は、図示しない煉瓦等の断熱材により、その全体が被覆される。
図2に示すように、ガラス移送管7は、本体部8と、この本体部8の外周部(外周面)に設けられるフランジ部9と、フランジ部9とともに加熱装置として機能する電極部10と、フランジ部9及び電極部10を冷却する冷却装置11と、を備える。
本体部8は、白金又は白金合金により管状(例えば円管状)に構成される。本体部8は、内部に溶融ガラスGMを通過させることにより、一端部側(上流側)から他端部側(下流側)へと当該溶融ガラスGMを移送する。
フランジ部9は、円板状に構成されており、本体部8の全周を囲むように形成される。フランジ部9は、本体部8と同心状となるように本体部8と一体に構成(溶接)されている。本実施形態では、フランジ部9は、本体部8の長手方向の端部に設けられているが、本体部8の中途部に設けられてもよい。
フランジ部9は、第一フランジ部9aと、第一フランジ部9aの外周に一体に固定される第二フランジ部9bとを含む。
第一フランジ部9aは、白金又は白金合金により構成される。第一フランジ部9aは、本体部8の各端部に対して一体に構成される。第二フランジ部9bは、ニッケル又はニッケル合金により環状(例えば円環状)に構成されている。第二フランジ部9bは、その内周部と、第一フランジ部9aの外周部とを溶接により接合することにより当該第一フランジ部9aと一体に構成されている。
電極部10は、ニッケル又はニッケル合金により板状に構成されている。本実施形態の電極部10は、フランジ部9(第二フランジ部9b)の上部に一体に設けられる。電極部10には図示しない電源が接続されている。なお、電極部10を、フランジ部9(第二フランジ部9b)の下部や側部に設けてもよい。
図3に示すように、冷却装置11は、空気等の気体からなる冷媒Rを通過させる冷却流路12,13を有する。冷却流路12,13は、フランジ部9に形成される上流側冷却流路12と、電極部10に形成される下流側冷却流路13とを含む。
上流側冷却流路12は、第二フランジ部9bの内部に形成されている。上流側冷却流路12は、第一冷却流路12a及び第二冷却流路12bを含む。各冷却流路12a,12bは、2本の円弧状の流路と、それらを接続する流路とを有する。2本の円弧状の流路は、フランジ部9の円周方向に沿って延び、当該フランジ部9の半径方向に間隔をおいて並設される円弧状の流路を有する。上流側冷却流路12の数やそれに含まれる円弧状の流路の数は、本実施形態に限定されず、フランジ部9の寸法に応じて適宜設定できる。また、複数の円弧状の流路同士を接続することなく、円弧状の流路の各々に、後述の流入口14及び流出口15を設けてもよい。この場合、流出口15の一部は、下流側冷却流路13に冷媒Rを供給することなく、系外に排出してもよい。
各冷却流路12a,12bは、冷媒Rの流入口14及び流出口15を備える。各冷却流路12a,12bの流入口14は、第二フランジ部9bの上部に設けられている。流入口14の位置は、本実施形態に限定されず、第二フランジ部9bの側部又は下部に設けられてもよい。各冷却流路12a,12bの流入口14には、冷媒Rを移送する冷却用配管16が接続されている。
第一冷却流路12a及び第二冷却流路12bの流出口15は、第二フランジ部9bの上部に設けられており、冷媒Rを上方に噴射する噴射口として構成されている。第一冷却流路12a及び第二冷却流路12bの流出口15は、下流側冷却流路13に冷媒Rを供給するように設けられる。
下流側冷却流路13は、電極部10に固定される流路構成部材17を備える。流路構成部材17は、本体部8と対向する第一壁部18と、第一壁部18と一体に設けられる第二壁部19及び第三壁部20とを備える。
第一壁部18は、電極部10の幅とほぼ等しい幅を有し、電極部10の長手方向に沿う長尺形状に構成される。第一壁部18は、外部の空気を下流側冷却流路13内に導入する導入口21を有する。導入口21は、第一壁部18の下部側に形成されている。導入口21は、第一壁部18を貫通する四角形状の開口部により構成されるが、導入口21の形状は本実施形態に限定されない。
第二壁部19及び第三壁部20は、第一壁部18の幅方向端部に一体に設けられており、第一壁部18と同じ長さを有する。第二壁部19及び第三壁部20は、第一壁部18の幅方向端部から電極部10に向かって突出している。第二壁部19及び第三壁部20の端部は、溶接によって本体部8に固定されている。これにより、本体部8と、第一壁部18乃至第三壁部20とによって、その内側に冷媒Rを通過させる空間、すなわち下流側冷却流路13が形成されている。下流側冷却流路13は、その下端部側から上端部側へと冷媒Rを上昇させるように、上下方向に沿う長尺状の流路として構成される。
フランジ部9に形成されている第一冷却流路12a及び第二冷却流路12bの流出口15は、この下流側冷却流路13内(電極部10と流路構成部材17とによって囲まれた空間内)に位置付けられている。
下流側冷却流路13の流路断面積は、上流側冷却流路12の流路断面積よりも大きく設定される。詳細には、下流側冷却流路13の流路断面積は、上流側冷却流路12の第一冷却流路12a及び第二冷却流路12bにおける流出口15の開口面積の総和よりも大きく設定されている。また、下流側冷却流路13は、その上部(下流側端部)に冷媒Rの排出口22を有する。
以下、上記構成の製造装置を使用して板ガラスを製造する方法について説明する。本方法は、溶解槽1にて原料ガラスを溶解させ(溶解工程)、溶融ガラスGMを得た後、この溶融ガラスGMに対し、順に清澄槽2による清澄工程、均質化槽3による均質化工程、及びポット4による状態調整工程を実施する。その後、この溶融ガラスGMを成形体5に移送し、成形工程により溶融ガラスGMから板ガラスGRを成形する。その後、板ガラスGRは、徐冷炉による徐冷工程、切断装置による切断工程を経て、所定寸法に形成される。
溶融ガラスGMをガラス移送装置(ガラス供給路6a〜6d)で移送する場合、ガラス移送管7の本体部8内を流動する溶融ガラスGMの温度を管理すべく、電極部10に電圧を印加し、本体部8を加熱する。この場合において、冷却装置11は、上流側冷却流路12に冷媒Rを供給する。上流側冷却流路12は、冷却用配管16から供給された冷媒Rを流入口14から流出口15へと流通させ、フランジ部9を冷却する。
図4に示すように、第一冷却流路12a及び第二冷却流路12bを通過し流出口15から噴射された冷媒Rは、下流側冷却流路13に供給される。流出口15から上方に向かって放出された冷媒Rは、下流側冷却流路13を通過して排出口22から排出される。その際、導入口21周辺の気体が冷媒Rの流れに巻き込まれ、下流側冷却流路13内へと流入し、冷媒Rとともに下流側冷却流路13内を通過して排出口22から排出される。冷媒Rの温度は、フランジ部9を通過することで、下流側冷却流路13の外部の気温よりも温度が高くなっている。このため、冷媒Rが流入した下流側冷却流路13の内部が低圧となり、下流側冷却流路13の外側が高圧となる。この圧力差によっても、下流側冷却流路13の外側に存在する空気は、導入口21から下流側冷却流路13内へと流入する。
以上説明した本実施形態に係るガラス移送装置によれば、フランジ部9の内部に形成された上流側冷却流路12と、電極部10に設けられた下流側冷却流路13とに気体からなる冷媒Rを通過させることで、フランジ部9及び電極部10を好適に冷却できる。また、冷媒Rを上流側冷却流路12の流出口15(噴射口)から噴射して下流側冷却流路13を通過させるとともに、下流側冷却流路13の外部に存在する空気を導入口21から当該下流側冷却流路13内に導入することで、電極部10を一層好適に冷却できる。
従来のような水冷式の冷却装置では、水を給排するための設備が必要となり、設備コストが増大する。また、水漏れが発生した場合、重大な事故に至るおそれがある。これに対し、本実施形態に係るガラス移送装置によれば、冷媒として気体を用いることから、冷媒を供給する装置のみでよく、排出された冷媒を回収する設備が不要となり、設備コストを大幅に削減できる。また、水漏れによって重大な事故が発生するのを防止できる。
図5乃至図7は、ガラス移送装置の他の実施形態を示す。本実施形態では、冷却流路12,13に係る導入口21の構成が上記の実施形態と異なる。
すなわち、流路構成部材17は、各壁部18〜20の下端部がフランジ部9の上部から離れた状態で、電極部10に固定されている。これにより、流路構成部材17の下端部とフランジ部9の上部との間に隙間が形成される。本実施形態では、この隙間が下流側冷却流路13の外部に存在する空気を当該下流側冷却流路13に導入する導入口21となる。上流側冷却流路12と下流側冷却流路13との間に設けられた導入口21(隙間)から外部の気体を下流側冷却流路13へと導入することで、電極部10を好適に冷却できる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記の実施形態では、ガラス供給路6a〜6dに含まれるガラス移送管7に本発明を適用した例を示したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。本発明は、清澄槽2、均質化槽3、ポット4等の他の構成要素にも適用できる。
上記の実施形態において、流路構成部材17の導入口21を第一壁部18に形成した例を示したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。導入口21は、第二壁部19、第三壁部20の一方又は両方に形成されてもよい。
上記の実施形態では、流路構成部材17を電極部10に設けて下流側冷却流路13を構成した例を示したが、本発明はこの構成に限定されない。流路構成部材17をフランジ部9に固定することで、当該フランジ部9に上流側冷却流路12及び下流側冷却流路13を形成してもよい。フランジ部9及び電極部10を的確に冷却する観点では、上記の実施形態のように、上流側冷却流路12をフランジ部9に設けると共に、下流側冷却流路13を電極部10に設けることが好ましい。
ガラス供給路6a〜6dや清澄槽2は、複数本のガラス移送管7を接続することにより所望の長さに構成できる。この場合、隣り合うガラス移送管7のフランジ部9同士を対向させ、フランジ部9の間に断熱部材等を介在させた状態で当該ガラス移送管7を接続することができる。フランジ部9は、内部に上流側冷却流路12が形成されることで、その厚み寸法が従来よりも大きくなるため、剛性が高められている。したがって、複数のガラス移送管7を接続する場合に、フランジ部9の変形を防止しつつ、接続作業を容易に行うことができる。なお、フランジ部9の厚み寸法は例えば20〜50mmとすることが好ましく、30〜50mmとすることがより好ましい。
7 ガラス移送管
8 本体部
9 フランジ部
10 電極部
11 冷却装置
12 上流側冷却流路
13 下流側冷却流路
14 流入口
15 流出口
21 導入口
R 冷媒
8 本体部
9 フランジ部
10 電極部
11 冷却装置
12 上流側冷却流路
13 下流側冷却流路
14 流入口
15 流出口
21 導入口
R 冷媒
Claims (6)
- 溶融ガラスを移送するガラス移送管と、気体を冷媒として用いる冷却装置とを備えるガラス移送装置であって、
前記ガラス移送管は、管状の本体部と、フランジ部と、電極部とを備え、
前記冷却装置は、前記フランジ部及び/又は前記電極部を冷却するために前記冷媒を流通させる冷却流路を備え、
前記冷却流路は、前記冷媒を供給する噴射口と、前記噴射口の下流に位置して外部の気体を導入する導入口とを備えることを特徴とするガラス移送装置。 - 前記冷却流路は、前記フランジ部に形成される上流側冷却流路と、前記電極部に形成される下流側冷却流路と、を備え、
前記上流側冷却流路は、前記冷媒が流入する流入口と、前記流入口から流入した前記冷媒が流出する流出口とを備え、
前記流出口は、前記下流側冷却流路に向かって前記冷媒を噴射する前記噴射口である請求項1に記載のガラス移送装置。 - 前記導入口は、前記上流側冷却流路と前記下流側冷却流路との間に設けられた隙間である請求項2に記載のガラス移送装置。
- 前記上流側冷却流路は、前記フランジ部の内部に形成される請求項2又は3に記載のガラス移送装置。
- 前記フランジ部は、前記本体部の端部に設けられており、
前記ガラス移送管は、前記フランジ部同士を対向させて相互に接続される複数の前記ガラス移送管を含む請求項4に記載のガラス移送装置。 - 前記フランジ部の内部に複数の前記上流側冷却流路が形成されており、
前記複数の前記上流側冷却流路は、前記フランジ部の周方向に沿って延びるとともに、前記フランジ部の半径方向に間隔をおいて形成される請求項4又は5に記載のガラス移送装置。
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