JP2020201104A - 密封性検査装置及び密封性検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性を有する液状物質を含む内容物を包装体に充填して密封した製品におけるピンホール等の密封不良部の有無を検査する密封性検査装置を提供する。【解決手段】密封性検査装置1は、空間を開けて配置された一対の導電性を有する板体10と、製品Pを一対の板体10の間に配置し或いは一対の板体10の間から排出することが可能な搬送部と、一対の板体10を接近させ或いは元の位置まで離隔させることが可能な調整部20と、一対の板体10の間の短絡を検出可能な電気回路30と、を備えている。まず、一対の板体10の平面状の端面11a,12aにより製品Pを密封不良部から内容物を漏洩させるために十分な押圧力で押圧し、押圧解除後に製品Pを一対の板体10の間から取り出した後、一対の板体10を再び接近させて、密封不良部から漏洩した内容物Qによる一対の板体10の端面11a,12aの間の短絡を検出する。【選択図】図4

Description

本発明は、導電性を有する液状物質を含む内容物を包装体に充填して密封した製品におけるピンホールなどの密封不良部の有無を検査する密封性検査装置に関する。
ポリプロピレン、ポリエチレン等のプラスチックフォルム或いはプラスチックフィルムと金属フォルムとの積層フィルムから成る包装体に、液体や粘稠物質などの液状物質を含む内容物を充填して密封した製品は、レトルトパウチ食品、加圧加熱食品のような食品の分野に加えて、薬品、化粧品、洗剤などの多種多様な分野において広く使用されている。上記包装体の外表面は一般に低い導電性を有する一方で、内容物である液状物質の導電性は一般に高い。そして、この導電性の相違を利用した密封性検査装置が従来から提案されている。
特許文献1(特開平2−269933号公報)には、絶縁性を有する一対の押圧プレート或いは押圧ローラの各々の表面にプリント印刷等により一対の櫛歯形電極を設けた液漏れ検出装置が記載されている(この文献の図4,5参照)。上記一対の櫛歯形電極が電源のそれぞれ異なる極性の端子に接続され、さらに液漏れ回避装置(警報装置)が直列に接続されて、液漏れ検出回路が構成されている。上記製品の密封が完全である場合には、この製品に一対の押圧プレート或いは押圧ローラを当接させて押圧しても、包装体の外表面の低い導電性のため、電極間は短絡しない。一方、上記製品にピンホールなどの密封不良部が存在すると、一対の押圧プレート或いは押圧ローラによる押圧の間に、密封不良部から高い導電性を有する内容物が漏洩する。漏洩した内容物が上記一対の櫛歯形電極の間に付着すると、電極間が短絡する。したがって、一対の櫛歯形電極間の短絡の有無により、包装体における密封不良部の有無を検査することができる。また、一対の押圧プレート或いは押圧ローラのそれぞれに一対の櫛歯形電極が設けられているため、平袋状の包装体を有する製品の両面の検査を同時に行うことができる。この文献には、導電体(櫛歯形電極)を自由に配置することができ、検出間隔を狭くすることができるとの説明が存在する。確かに細い櫛歯の電極を緻密に配置すれば、小さな径のピンホールからの内容物の漏洩の検出も可能になるであろうが、櫛歯を細く且つ緻密にすればするほど一般に製造コストが上昇し、また、装置使用中の包装体と電極との接触、電極の腐蝕、及び漏洩物の拭き取りの過程での摩擦などにより細い櫛歯が損傷するため、断線などの事故が発生する確率が高くなると考えられる。
特許文献2(特開10−101033号公報)には、上述した製品を押圧して漏洩した内容物を包装体の外表面と内容物との導電性の相違によって検出するための検出部として、回転検出ローラの外周面に、絶縁性のベースフィルム上に互いに櫛歯状に形成された導電性のパターンからなる陽極側の電極部と陰極側の電極部とを所定の間隔を隔てて配設したことを特徴とする密封包装袋の漏れ検出装置が記載されている(この文献の図2参照)。絶縁性のベースフィルム上に互いに櫛歯状に形成された導電性のパターンを平面的に形成することができるため、漏れ出た内容物の拭き取りを容易に行うことができ、また、電極部分の断線があった場合などは、回転検出ローラの外周面に設けた検出部を構成する絶縁性のベースフィルムを取り外し、その検出部のみを交換するだけの簡単な組み付け作業により、元の状態に回復させることができると説明されている。しかし、櫛歯を細く且つ緻密にすればするほど一般に製造コストが上昇し、また、櫛歯の断線などの事故が発生しやすく、したがって絶縁性のベースフィルムの交換の頻度が高まるという問題が依然として存在する。
特許文献3(特開2008−128828号公報)には、上記製品を押圧して漏洩した内容物を導電性の相違によって検出するための検出ローラとして、絶縁性のあるローラ本体に線材状に形成された電極を一対巻回したもの、及び、薄板状の一対の電極板を薄板状の絶縁体を挟んで積層形成したもの、が記載されている(この文献の図4,6参照)。この構成では、特許文献1,2に示された櫛歯形電極に比較して、電極の損傷による断線などの事故の発生確率は低減するが、一対の電極間の間隔を極めて狭くすることが困難であるため、ピンホールのような極めて小さなサイズの密封不良部からの液漏れを検出することが難しい。また、一対の電極間の間隔を狭くしようとすればするほど製造コストが上昇するという問題がある。
特開平2−269933号公報 特開10−101033号公報 特開2008−128828号公報
上述したように、導電性を有する液状物質を含む内容物を包装体に充填して密封した製品を押圧して漏洩した内容物を包装体の外表面と内容物との導電性の相違によって検出する方式の従来の密封性検査装置には、断線などの事故が発生する確率が高い、密封不良部のサイズが小さくなるほど検出の精度が低下する、製造コストが高い、という問題が存在していた。したがって、断線などの不具合を回避して、長時間にわたって安定に密封の良不良を検出することができ、ピンホールのような極めて小さなサイズの密封不良部であっても精度よく検出することができ、しかも安価に製造することができる密封性検査装置への要請が依然として存在する。
そこで、本発明の課題は、上述の要請に答えることができる密封性検査装置を提供することである。
発明者は、鋭意検討した結果、製品を押圧するための一対の押圧プレートを絶縁性の基体と該基体上に配置された一対の電極とで構成するのではなく、押圧プレート自体を導電性の板体により構成し、この板体を用いて製品におけるピンホール等の密封不良部からの内容物の漏洩を検出する方式を採用した本発明に到達した。
したがって、本発明は、導電性を有する液状物質を含む内容物を包装体に充填して密封した製品における密封不良部の有無を検査する密封性検査装置であって、
一対の導電性を有する板体から構成されており、それぞれの板体が平面状の端面を有しており、一方の板体の端面と他方の板体の端面とが対向するように空間を開けて配置されている検出部と、
上記製品を上記一対の板体の間に配置し、且つ、配置された上記製品を上記一対の板体の間から排出することが可能な搬送部と、
上記一対の板体を接近させ、且つ、接近した上記一対の板体を接近前の位置まで離隔させることが可能な調整部と、
上記一対の板体の端面の間の短絡を検出可能な電気回路と、
を備え、
上記搬送部により上記一対の板体の間に上記製品を配置する、配置ステップ、
上記調整部により上記一対の板体を接近させて、接近した上記一対の板体の端面によって上記製品を密封不良部から内容物を漏洩させるために十分な押圧力が印加されるように押圧する、押圧ステップ、
上記調整部により上記一対の板体を離隔させて上記製品に対する押圧を解除し、上記搬送部により上記一対の板体の間から押圧解除後の上記製品を排出する、排出ステップ、及び、
上記調整部により、上記一対の板体を、上記一対の板体の端面が直接接触せず且つ上記一対の板体の端面の両方が密封不良部から漏洩した内容物に接触しうる距離まで接近させ、密封不良部から漏洩した内容物による上記一対の板体の端面の間の短絡を上記電気回路によって検出することにより、密封不良部の有無を判定する、検査ステップ
を実行することを特徴とする密封性検査装置に関する。
本発明の密封性検査装置では、押圧ステップにおいて、一対の導電性を有する板体を接近させることにより、製品を一対の板体の端面の間に挟んで押圧し、検査ステップにおいて、一対の導電性を有する板体の端面をこれらの両方が密封不良部から漏洩した内容物に接触しうる距離まで接近させて、密封不良部から漏洩した内容物による一対の板体の端面の間の短絡を電気回路によって検出することによって、密封性の良不良を判定する。すなわち、1個の製品の検査のために、一対の導電性を有する板体の接近が2回実施される。
上記押圧ステップにおいて、平袋状の包装体を有する製品を一対の板体の端面で押圧すると、包装体の外表面のほぼ全体が一対の板体の端面のいずれかに当接することになる。そして、平袋状の包装体の外表面のいずれかの箇所に密封不良部が存在すれば、密封不良部から漏洩した内容物が一対の板体の端面のいずれかに付着することになる。したがって、本発明の密封性検査装置を用いることにより、平袋状の包装体の全周の検査を同時に行うことができる。検査ステップにおいて、漏洩物を検出するために一対の板体の端面をどれだけ近づけなければならないかという点については、製品に充填されている内容物の種類、想定される密封不良部の種類とサイズ、例えばピンホールの径、さらには、押圧ステップにおける一対の板体の端面による押圧力と押圧時間、などの影響を受けるため、事前に検討することが好ましいが、発明者が検討した範囲では、一対の板体の端面の間隔を0.3〜0.7mm、好ましくは0.5mmに設定すれば、多種多様な製品の密封性検査が可能であった。
本発明の密封性検査装置では、特許文献1や特許文献2のような櫛歯形電極を漏洩物の検出のために利用せず、平面状の端面を有する一対の導電性の板体を利用するため、断線などの不具合が発生する心配がなく、長時間にわたって安定に密封の良不良を検出することができる。また、漏洩した内容物の存在を一対の導電性の板体における平面状の端面の間の短絡によって検出するため、安価に製造することができる上に、ピンホールのような極めて小さなサイズの密封不良部であっても精度よく検出することができる。したがって、本発明の密封性検査装置は、特に小さな径のピンホールの検出のために有効である。
上記一対の板体の一方に、上記検査ステップにおいて接近した上記一対の板体の端面の間の距離を規定するとともに接近した上記一対の板体の端面が直接接触することを防止するための絶縁性のスペーサが取り付けられていると、検査ステップにおいて接近させる一対の板体の間の距離を簡単に規制することができるため、好ましい。
また、本発明の好ましい構成では、上記一対の板体の端面に、密封不良部から漏洩した内容物を収容するための、格子状に形成された凹部が設けられている。この凹部により、密封不良部から漏洩した内容物の板体の平面状の端面への付着を促進することができる上に、漏洩した内容物が比較的多量であった場合でも、これを収容することができる。格子状の凹部を構成する各格子ラインの深さ、格子ラインの幅、及び、隣り合う格子ライン間の幅は、やはり製品に充填されている内容物の種類、想定される密封不良部の種類とサイズ、例えばピンホールの径、さらには、押圧ステップにおける一対の板体の端面による押圧力と押圧時間、などの影響を受けるため、事前に検討することが好ましいが、発明者が検討した範囲では、各格子ラインの深さを0.3〜0.7mm、好ましくは0.5mm、格子ラインの幅及び隣り合う格子ライン間の間隔を1.5〜2.5mm、好ましくは2mmに設定すれば、多種多様な製品の密封性検査を好適に行うことができた。
本発明はまた、導電性を有する液状物質を含む内容物を包装体に充填して密封した製品における密封不良部の有無を検査する密封性検査方法であって、
一対の導電性を有する板体によって構成されており、それぞれの板体が平面状の端面を有しており、一方の板体の端面と他方の板体の端面とが空間を開けて対向するように配置されている検査部品を使用し、
上記一対の板体の間に上記製品を配置し、上記一対の板体を接近させて、接近した上記一対の板体の端面によって上記製品を密封不良部から内容物を漏洩させるために十分な押圧力が印加されるように押圧する、押圧段階、及び、
上記一対の板体を離隔させて上記製品に対する押圧を解除し、上記一対の板体の間から押圧解除後の上記製品を排出した後、上記一対の板体を上記一対の板体の端面が直接接触せず且つ上記一対の板体の端面の両方が密封不良部から漏洩した内容物に接触しうる距離まで接近させ、密封不良部から漏洩した内容物による上記一対の板体の端面の間の短絡を検出することにより、密封不良部の有無を判定する、検査段階
を含むことを特徴とする密封性検査方法に関する。この方法により、ピンホールのような極めて小さなサイズの密封不良部であっても、精度よく、長時間にわたって安定に検出することができる。
本発明の密封性検査装置及び密封性検査方法によると、長時間にわたって安定に密封不良を検出することができ、しかも、ピンホールのような極めて小さなサイズの密封不良部であっても精度よく検出することができる。また、本発明の密封性検査装置は、簡単な構造を有するため、安価に製造することができる。
本発明の一実施の形態の密封性検査装置を利用する製品検査ラインの構成を示す概略的な平面図である。 本発明の実施の形態の密封性検査装置を利用する検査ステーションの構成を示す概略的な正面図である。 (A)は図2に示す密封性検査装置における導電性を有する板体のうち上側に配置されている板体を下から見た概略図であり、(B)は(A)において破線で囲んだ部分を拡大して示した概略図である。 図1及び図2に示す密封性検査装置の動作を示す説明図である。 本発明の別の実施の形態の密封性検査装置の構成及びその動作を示す概略的な平面図である。 図5に示す密封性検査装置における検査ステーションの構成を示す概略的な正面図である。 本発明のさらに別の実施の形態の密封性検査装置及びその動作を概略的に示す説明図である。
第1の実施の形態
以下、本発明の第1の実施の形態について、図1〜4を参照しながら説明する。図1は本実施の形態の密封性検査装置1を利用する製品検査ラインの構成を示す概略的な平面図であり、図2は本実施の形態の密封性検査装置1のうちの搬送部50を除く部分(検査ステーション2)について概略的に示した正面図である。
本実施の形態の密封性検査装置1により検査される製品Pは、樹脂で構成された平袋状の包装体に導電性を有する液状物質を充填して密封した製品であり、このような製品としてレトルトパウチ食品を例示することができる。本実施の形態では、密封処理後の製品Pが密封性検査装置1を含む製品検査ライン100のコンベアベルト101上に載置されてX方向に運搬され、運搬の途中で検査ステーション2において密封性の検査が行われるように構成されている。
密封性検査装置1は、支持体61に取り付けられたエアシリンダ(調整部)20と、エアシリンダ20のピストンロッド22の下端に固定された上側板体11及び支持台62上に固定された下側板体12とから成る一対の板体10(検出部)と、電気回路30と、を備えた検査ステーション2を有している。
一対の板体10を構成する上側板体11と下側板体12とは、アルミニウムやSUSなどの導電性を有する材料を用いて形成されており、対向している上側板体11の下端の端面11aと下側板体12の上端の端面12aとは平面状を有しており(図3参照)、上側板体11は、その端面11aが下側板体12の端面12aと平行になるように、エアシリンダ20のピストンロッド22に固定されている。そして、上側板体11と下側板体12とを接近させるべきときには、エアシリンダ20に空気を供給して空気圧によりピストンロッド22を押し下げて上側板体11を下側板体12に近づけ、上側板体11と下側板体12とを離隔させるべきときには、エアシリンダ20のシリンダチューブ21内のスプリング(図示せず)によりピストンロッド22を上昇させて上側板体11を元の位置まで復帰させるように構成されている。
下側板体12にはさらに、絶縁性を有するスペーサ40が取り付けられている。スペーサ40の高さhにより、後述する検査ステップにおける上側板体11の端面11aと下側板体12の端面12aとの最接近距離が規定される。具体的には、上側板体11の端面11aと下側板体12の端面12aとが直接接触せず、且つ、上側板体11の端面11aと下側板体12の端面12aの両方が密封不良部から漏洩した内容物に接触しうるように、スペーサ40の高さhが定められる。この高さhは、製品Pに充填されている内容物の種類、想定される密封不良部の種類とサイズ、例えばピンホールの径、さらには、後述する押圧ステップにおける一対の板体10による押圧力と押圧時間などに依存して変化しうるため、事前に検討されるが、本実施の形態では、後述する検査ステップにおいて、上側板体11の端面11aと下側板体12の端面12aとの距離が0.5mmになるように設定されている。
電気回路30における電源31の極の一方は電線33により下側板体12に接続されており、他方は電線33により電流計32を介して上側板体11に接続されている。後述する検査ステップにおいて、上側板体11の端面11aと下側板体12の端面12aとが密封不良部から漏洩した内容物に接触すると、電流計により短絡電流が検出され、密封性の不良が発見されるようになっている。
密封性検査装置1はさらに、製品Pを検査ステーション2の下側板体12の端面12a上に配置し、さらに下側板体12の端面12aの上に配置された製品Pをコンベアベルト101上に復帰させるための搬送部50を有している。搬送部50は、モータ(図示せず)のシャフト51に固定された腕部材52と、腕部材52に固定された真空パッド53とを備えている。後述する配置ステップにおいて、コンベアベルト101の上の製品Pが真空パット53に吸引され、モータの回転により検査ステーション2の下側板体12の上方に搬送された後(図1の破線を参照)、吸引が解除されて下側板体12の端面12a上に製品Pが載置されるようになっており、また、後述する排出ステップにおいて、下側板体12の端面12a上に配置された製品Pが真空パット53に吸引され、モータの逆回転によりコンベアベルト101の上に搬送された後、吸引が解除されてコンベアベルト101の上に製品Pが載置されるようになっている。また、検査ステーション2における1個の製品Pの密封性検査の開始から終了までの間、コンベアベルト101は停止するようになっている。
図3(A)は、上側板体11を下側から見た概略図である。下側板体12は、上側板体11を上下反転させた上で両端部にスペーサ40を取り付けた構造を有しているため、下側板体12のこれ以上の説明を省略する。上側板体11の平面状の端面11aは矩形に形成されており、その辺の長さm,nは検査されるべき製品の包装体を覆うように設定され、例えば、mが180mmに、nが140mmにそれぞれ設定される。端面11aには、図3(A)において黒塗りで示したように、格子状に形成された浅い凹部11bが設けられている。図3(B)は、図3(A)において破線で囲んだ部分を矢印Yの方向から見た概略図である。格子状の凹部11bを構成する各格子ライン11cの深さd、格子ライン11cの幅W、及び、隣り合う格子ライン間の幅Vは、やはり製品に充填されている内容物の種類、想定される密封不良部の種類とサイズ、例えばピンホールの径、さらには、押圧ステップにおける一対の板体による押圧力と押圧時間、などの影響を受けるため、事前に検討されるが、本実施の形態では、dが0.5mm、W及びVがそれぞれ2mmに設定されている。図3(A)では、理解の容易のため、格子ラインの寸法が実際の寸法よりも大きく記載されている。また、図2及び図4において、浅い凹部は省略されている。
次に、本実施の形態の密封性検査装置1の動作について、図4を用いて説明する。図4では、密封性検査装置1の主要な動作部分である、一対の導電性を有する板体10、エアシリンダ20、及び電気回路30が示されている。
製品Pの密封性検査の開始前は、エアシリンダ20のピストンロッド22はシリンダチューブ21の中に収容されており、一対の導電性を有する板体10を構成する上側板体11と下側板体12とは、図2に示したように空間を隔てて配置されている。1個の製品Pがコンベアベルト101により運送されて搬送部50の真空パッド53の下に到達すると、コンベアベルト101が動作を停止し、配置ステップが開始される。すなわち、コンベアベルト101上の製品Pを真空パット53に吸引させ、モータの回転により検査ステーション2の下側板体12の上方に搬送させた後、吸引を解除して下側板体12の端面12a上に製品Pを載置する。真空パッド53を有する腕部材52は、下側板体12の端面12a上に製品Pを載置した後、モータの逆回転によって検査ステーション2から退出する。図4では、(1)配置ステップとして、下側板体12の端面12a上に製品Pが配置された状態が示されている。配置ステップにおいては、上側板体11の端面11aと下側板体12の端面12bとが離隔しているため、電気回路30の電流計32により短絡電流が検出されることがない。
次に、(2)押圧ステップとして、エアシリンダ20に空気を供給して空気圧によりピストンロッド22を押し下げることによって上側板体11を下方に押し下げ、上側板体11の平面状の端面11aと下側板体12の平面状の端面12aとで製品Pを挟みこみ、製品Pをその密封不良部から内容物を漏洩させるために十分な押圧力が印加されるように押圧する。押圧力及び押圧時間は、想定される密封不良部を有する製品Pを使用した予備実験によって、簡単に設定することができる。製品Pに密封不良部、例えばピンホールが存在していれば、押圧によりピンホールから内容物Qが漏出し、上側板体11の端面11a及び/又は下側板体12の端面12aに付着する。端面11a,12aに格子状の凹部が形成されているため、漏洩した内容物Qの端面11a,12aへの付着が促進される。上側板体11の端面11aと下側板体12の端面12aとが製品Pの低い導電性を有する包装体を介して接続しているため、電気回路30の電流計32により短絡電流が検出されることがない。
次に、(3)排出ステップとして、エアシリンダ20のシリンダチューブ21内のスプリング(図示せず)によりピストンロッド22を上昇させることにより上側板体11を元の位置に復帰させて、製品Pに対する押圧を解除する。押圧が解除されても、押圧ステップにおいて製品Pの密封不良部、例えばピンホールから漏出して上側板体11の端面11a及び/又は下側板体12の端面12aに付着した内容物Qは、依然として端面11a,12aに付着したままである。上側板体11の端面11aと下側板体12の端面12bとが離隔しているため、電気回路30の電流計32により短絡電流が検出されることがない。排出ステップの最後に、モータの回転により検査ステーション2に真空パッド53を有する腕部材52を進入させ、下側板体12の端面12a上の製品Pを真空パット53に吸引させた後、モータを逆回転させて製品Pをコンベアベルト101の上方に搬送させる。
次に、(4)検査ステップとして、エアシリンダ20に空気を供給して空気圧によりピストンロッド22を押し下げることにより、上側板体11をこれがスペーサ40に当接するまで押し下げる。このとき、端面11a,12aに製品Pの密封不良部から漏洩した高い導電性を有する内容物Qが付着していれば、電気回路30の電流計32により短絡電流が検出されるため、密封不良部の存在を検出することができる。
検査ステップの終了後、エアシリンダ20のシリンダチューブ21内のスプリング(図示せず)によりピストンロッド22を上昇させることにより上側板体11を元の位置に復帰させる。電気回路30の電流計32により短絡電流が検出されない場合には、真空パッド53の吸引を解除して製品Pをコンベアベルト101の上に載置し、コンベアベルト101を動作させ、次の製品Pが真空パッド53の下方に到着したら、配置ステップ〜検査ステップの工程を繰り返す。電気回路30の電流計32により短絡電流が検出された場合には、真空パッド53に吸引されている製品Pを回収し、上側板体11の端面11aと下側板体12の端面12bとから付着した内容物Qを除去した後、コンベアベルト101を動作させ、次の製品Pが真空パッド53の下方に到着したら、配置ステップ〜検査ステップの工程を繰り返す。したがって、本実施の形態の密封性検査装置1によると、多数の製品Pのピンホールなどの密封不良部の有無を連続的に検査ことができる。
第2の実施の形態
以下、本発明の第2の実施の形態について、図5,6を参照しながら説明する。なお、第1の実施の形態と同一の作用を有する部品には同一の番号を付し、相違点について主に説明する。図5は、本実施の形態の密封性検査装置1の構成及びその動作を示す概略的な平面図であり、図6は本実施の形態の密封性検査装置1における検査ステーション2の構成を示す概略的な正面図である。
本実施の形態の密封性検査装置1は、図5に示すように、搬送部50として、平行に配置されており同期して動作する2本のコンベアベルト54と、各々のコンベアベルト54に取り付けられており製品Pの端部を把持する把持部材55とを備えている。製品Pは、把持部材55により両端を把持されて、矢印Xの方向に搬送されるようになっている。隣り合う製品Pとコンベアベルト54とで囲まれた領域は空間である。
本実施の形態の密封性検査装置1は、図6に示すように、支持体61の下方に取り付けられており空気圧により下方に伸びるピストンロッド22を有するエアシリンダ20と、このエアシリンダ20のピストンロッド22の下端に固定された上側板体11と、支持台62の上方に取り付けられており空気圧により上方に伸びるピストンロッド22を有するエアシリンダ20と、このエアシリンダ20のピストンロッド22の上端に固定された下側板体12と、第1の実施形態における電気回路と同様の、電線33を介して上側板体11と下側板体12とに接続された電源31及び電流計32を有する電気回路30と、を備えた検査ステーション2を有している。支持体61の下方に取り付けられたエアシリンダ20と支持台62の上方に取り付けられたエアシリンダ20により調整部が構成され、上側板体11と下側板体12とにより一対の板体10(検出部)が構成されている。支持体61の下方に取り付けられたエアシリンダ20と支持台62の上方に取り付けられたエアシリンダ20は、同時に行われる空気の供給と排出により、同期して動作するようになっている。
本実施の形態の密封性検査装置1では、製品Pが検査ステーション2の上側板体11と下側板体12の間まで搬送される(配置ステップ)と、図5の中央に示したように、コンベアベルト54,54が停止して配置ステップが完了する。そして、この位置で押圧ステップが行われる。押圧ステップが完了した後にコンベアベルト54,54が再び製品Pの搬送を開始することにより、製品Pが検査ステーション2の上側板体11と下側板体12の間から排出され(排出ステップ)、隣り合う製品Pとコンベアベルト54とで囲まれた空間領域が検査ステーションに到達したら、コンベアベルト54,54が再び停止して、検査ステップが行われる。
押圧ステップと検査ステップに関しては、第1の実施の形態においては固定された下側板体12に上側板体11が近づいたのに対し、本実施の形態では、支持体61の下方に取り付けられたエアシリンダ20に支持された上側板体11が下方に移動し、支持台62の上方に取り付けられたエアシリンダ20に支持された下側板体12が上方に移動し、互いに接近する点を除いて相違がないため、これ以上の説明を省略する。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内での変更が可能である。例えば、搬送部及び調整部の構成については、配置ステップ〜検査ステップの動作が可能であれば、特に制限がない。また、上側板体11の端面11a及び下側板体12の端面12aには凹部が設けられていなくても良く、すなわち、平坦であっても良く、凹部が設けられている場合でも、凹部の形状は格子状である必要はない。また、格子状の凹部が設けられた場合でも、格子ライン11cの幅Wより隣り合う格子ライン間(便宜的に凸部と表す)の幅Vを短く設定し、検査ステップにおいて、上側板体11或いは下側板体12の凹部に、対向する下側板体12或いは上側板体11の凸部が挿入されるように配置しても良い。この場合には、検査ステップにおいて、凹部の底面と凸部の頂面とが、直接接触せず且つ両方が密封不良部から漏洩した内容物に接触しうる距離まで接近させられる。
さらに、エアシリンダ20のピストンロッド22に上側板体11を固定せず、図7の上の図に示したように、ピストンロッド22に固定された回転軸13を介して所定角度で上側板体11が回転するようにしても良い。説明を省略するが、エアシリンダ20のピストンロッド22に取り付けられた下側板体12においても同様である。この形態では、図7の中央の図に示したように、厚みが均一でない製品P、例えばスタンディングパウチ製品Pを好適に検査することができる。押圧ステップにおいては、図7の中央の図において、上側板体11の端面11aの左側が右側より先に製品Pに接触し、次いで上側板体11が回転して、製品Pの上面の全体を上側板体11の端面11aが押圧する。検査ステップにおいては、図7の下の図において、上側板体11の右側が左側より先にスペーサ40に接触し、次いで上側板体11が回転して、上側板体11の端面11aと下側板体12の端面12aとが平行になり、これらの端面11a,12aの両方が製品Pの密封不良部から漏洩した内容物に接触する。
本発明の密封性検査装置及び密封性検査方法は、製品にいて発生する密封不良部が極めて小さい径のピンホールであっても、多数の製品における密封不良部の有無を連続的に且つ長期にわたって安定に検査するために好適に利用することができる。
1 密封性検査装置
P 製品
Q ピンホールから漏出した内容物
10 一対の導電性を有する板体(検出部)
11 上側板体
11a 端面
11b 格子状の凹部
12 下側板体
12a 端面
20 エアシリンダ(調整部)
30 電気回路
40 スペーサ
50 搬送部

Claims (4)

  1. 導電性を有する液状物質を含む内容物を包装体に充填して密封した製品における密封不良部の有無を検査する密封性検査装置であって、
    一対の導電性を有する板体から構成されており、それぞれの板体が平面状の端面を有しており、一方の板体の端面と他方の板体の端面とが対向するように空間を開けて配置されている検出部と、
    前記製品を前記一対の板体の間に配置し、且つ、配置された前記製品を前記一対の板体の間から排出することが可能な搬送部と、
    前記一対の板体を接近させ、且つ、接近した前記一対の板体を接近前の位置まで離隔させることが可能な調整部と、
    前記一対の板体の端面の間の短絡を検出可能な電気回路と、
    を備え、
    前記搬送部により前記一対の板体の間に前記製品を配置する、配置ステップ、
    前記調整部により前記一対の板体を接近させて、接近した前記一対の板体の端面によって前記製品を密封不良部から内容物を漏洩させるために十分な押圧力が印加されるように押圧する、押圧ステップ、
    前記調整部により前記一対の板体を離隔させて前記製品に対する押圧を解除し、前記搬送部により前記一対の板体の間から押圧解除後の前記製品を排出する、排出ステップ、及び、
    前記調整部により、前記一対の板体を、前記一対の板体の端面が直接接触せず且つ前記一対の板体の端面の両方が密封不良部から漏洩した内容物に接触しうる距離まで接近させ、密封不良部から漏洩した内容物による前記一対の板体の端面の間の短絡を前記電気回路によって検出することにより、密封不良部の有無を判定する、検査ステップ
    を実行することを特徴とする密封性検査装置。
  2. 前記一対の板体の一方に、前記検査ステップにおいて接近した前記一対の板体の端面の間の距離を規定するとともに接近した前記一対の板体の端面が直接接触することを防止するための絶縁性のスペーサが取り付けられている、請求項1に記載の密封性検査装置。
  3. 前記一対の板体の端面に、密封不良部から漏洩した内容物を収容するための、格子状に形成された凹部が設けられている、請求項1又は2に記載の密封性検査装置。
  4. 導電性を有する液状物質を含む内容物を包装体に充填して密封した製品における密封不良部の有無を検査する密封性検査方法であって、
    一対の導電性を有する板体によって構成されており、それぞれの板体が平面状の端面を有しており、一方の板体の端面と他方の板体の端面とが空間を開けて対向するように配置されている検査部品を使用し、
    前記一対の板体の間に前記製品を配置し、前記一対の板体を接近させて、接近した前記一対の板体の端面によって前記製品を密封不良部から内容物を漏洩させるために十分な押圧力が印加されるように押圧する、押圧段階、及び、
    前記一対の板体を離隔させて前記製品に対する押圧を解除し、前記一対の板体の間から押圧解除後の前記製品を排出した後、前記一対の板体を前記一対の板体の端面が直接接触せず且つ前記一対の板体の端面の両方が密封不良部から漏洩した内容物に接触しうる距離まで接近させ、密封不良部から漏洩した内容物による前記一対の板体の端面の間の短絡を検出することにより、密封不良部の有無を判定する、検査段階
    を含むことを特徴とする密封性検査方法。
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