JP2020199617A - 研磨ヘッド、当該研磨ヘッドを備える研磨装置、および当該研磨装置を用いた研磨方法 - Google Patents

研磨ヘッド、当該研磨ヘッドを備える研磨装置、および当該研磨装置を用いた研磨方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フェースアップ式の研磨装置において、ロータリジョイントを介さずに充分な量の液体を基板に供給する。【解決手段】本願は、一実施形態として、基板110の被研磨面が上向きとなるように基板110を保持する研磨装置1000のための研磨ヘッド200を開示する。研磨ヘッド200は、研磨ヘッド200の回転シャフト240の周囲に設けられた、液体を受けるための液体リザーバ部230と、液体リザーバ部230の上部に設けられた、液体を液体リザーバ部230に注入するための液体注入口270と、液体リザーバ部230の下部に設けられた、液体を液体リザーバ部230から排出するための液体排出口260と、液体リザーバ部230により受けられた液体を、液体排出口260を介して圧送するための圧送部250と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、研磨ヘッド、当該研磨ヘッドを備える研磨装置、および当該研磨装置を用いた研磨方法に関する。
半導体加工工程において用いられる基板研磨装置の一種にCMP(Chemical Mechanical Polishing、化学的機械的研磨)装置が存在する。CMP装置は、基板の被研磨面が向いている方向によって「フェースアップ式(基板の被研磨面が上向きの方式)」と「フェースダウン式(基板の被研磨面が下向きの方式)」に大別され得る。
特許文献1(特開平10−15823号公報)には、フェースアップ式のCMP装置において基板上に研磨液を供給した場合、研磨に本来必要な量以上の量の研磨液を供給することが必要である旨が記載されている。そこで特許文献1(特に図1(a)を参照)は、フェースアップ式のCMP装置であって、自転可能な研磨ヘッドに設けられた貫通孔を介して被研磨面に研磨液を供給するCMP装置を開示している。
特許文献2(特開平11−135463号公報)にもフェースアップ式のCMP装置が開示されている。特許文献2は、筒状の自転可能な研磨体本体の上方に位置するノズルから研磨体本体に研磨液を供給し、研磨体本体の下端側に取り付けられた研磨パッドに形成された供給孔から基板に研磨液を供給するCMP装置を開示している。
特開平10−15823号公報 特開平11−135463号公報
特許文献1には、研磨液の供給源と研磨ヘッドの接続についての具体的な構成は明示されていない。しかし、回転体である研磨ヘッドに設けられた貫通孔に研磨液を供給するためには、ロータリジョイント(またはロータリジョイントと同等の機能を有する部品または部分:以下では単にロータリジョイントという。)を設ける必要があると考えられる。
研磨液がロータリジョイント内を通過すると、研磨液との化学反応によってロータリジョイントの内部の部品が変質し得る。さらに、研磨液がロータリジョイント内を通過すると、研磨液に含まれる砥粒によってロータリジョイントの内部の部品が摩耗し得る。ロータリジョイントの変質および/または摩耗は、研磨液の供給を不安定にさせ得るほか、研磨液の漏れを引き起こし得る。したがって、ロータリジョイントは定期的に交換されることが好ましい。しかし、ロータリジョイントを交換するためには費用(材料費および人件費など)が必要である。また、部品交換作業中は装置の稼働を停止する必要があるので、部品交換作業によって装置の可動率が低下し得る。
なお、CMP装置のための研磨液には砥粒を含まないもの(砥粒レス研磨液)も存在する。この場合、砥粒による部品の摩耗は起こらないと考えられる。しかし、砥粒レス研磨液を用いる場合であっても研磨液との反応による部品の変質は起こり得る。
一方、特許文献2のCMP装置は、研磨体本体の上方側からノズルを介して研磨液、薬液および/または洗浄液などの液体(以下では単に液体という)を研磨体本体に供給し、研磨パッドに形成された供給孔から重力によって液体を基板に供給することを前提とした構成であるため、液体の基板への供給速度には限界がある。特許文献2のCMP装置は、限界量を上回る量の液体をノズルから供給すると研磨体本体が溢れるので、大量の液体を供給できず、その結果、研磨速度などの装置性能を改善する上で不利になる可能性がある。
上記の課題は、CMP装置に限らず、フェースアップ式の研磨装置であれば生じ得る課題である。そこで本願は、フェースアップ式の研磨装置において、ロータリジョイントを介さずに充分な量の液体を基板に供給することを一つの目的とする。
本願は、一実施形態として、基板の被研磨面が上向きとなるように基板を保持する研磨装置のための研磨ヘッドであって、研磨ヘッドの回転軸の周囲に設けられた、液体を受けるための液体リザーバ部と、液体リザーバ部の上部に設けられた、液体を液体リザーバ部に注入するための液体注入口と、液体リザーバ部の下部に設けられた、液体を液体リザーバ部から排出するための液体排出口と、液体リザーバ部により受けられた液体を、液体排出口を介して圧送するための圧送部と、を備えた研磨ヘッドを開示する。
図1は一実施形態にかかる研磨装置の正面図である。 図2は一実施形態にかかる研磨装置の上面図である。 図3は一実施形態にかかる研磨ヘッドの正面断面図である。 図4は一実施形態にかかる研磨ヘッドの上面図である。 図5は一実施形態にかかる研磨ヘッドの正面断面図である。 図6は一実施形態にかかる研磨ヘッドの正面断面図である。 図7は一実施形態にかかる研磨方法を説明するフローチャートである。 図8は一実施形態にかかる研磨方法を説明するフローチャートである。 図9は一実施形態にかかる研磨方法を説明するフローチャートである。
以下では、図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。ただし、用いられる図面は模式図である。したがって、図示された部品の大きさ、位置および形状などは、実際の装置における大きさ、位置および形状などとは異なり得る。図1は一実施形態にかかる研磨装置1000の正面図である。以下では、図1における左右方向をX方向(紙面右側を正)、紙面に垂直な方向をY方向(紙面手前側を正)、上下方向をZ方向(紙面上側を正)とする。
図1の研磨装置1000はフェースアップ式のCMP装置である。ただし、研磨液、薬液および/または洗浄液などの液体を用いるフェースアップ式の研磨装置であれば、研磨装置1000はCMP装置でなくともよい。ここで、フェースアップ式の研磨装置とは、基板の被研磨面が上向きとなるように基板を保持する研磨装置であって、研磨パッドを用いて基板を研磨する研磨装置である。研磨装置1000は、定盤100、基板加圧部150、研磨ヘッド200および液体供給ノズル300を備える。研磨装置1000はさらに、研磨装置1000の各構成要素を制御するための制御部400を備える。
定盤100は、基板110を着脱可能に支持するための基板支持機構の一例であり、研磨されるべき基板110を支持しつつ、研磨中に基板110がずれないよう保持するために設けられる。定盤100の上面には基板110が着脱可能に支持される。定盤100は
基板110の被支持面(裏面)の全体を支持するだけでなく、基板110の被支持面を部分的に支持するものでもよい。基板加圧部150は、基板110の下側に設けられており、基板110を研磨ヘッド200に対して押し付けるように構成される。基板110は円形であっても角形であっても、その他の形状であってもよい。基板加圧部150は、1つの基板110に対して複数存在してもよい。
研磨ヘッド200は、基板110を挟んで定盤100と対面する位置に設けられる。研磨ヘッド200の下面には研磨パッド500が着脱可能に取り付けられる。研磨装置1000はさらに回転機構610を備える。回転機構610は、シャフト240を中心に研磨ヘッド200を回転させることが可能である。ここで、研磨ヘッド200の回転軸はZ方向である。なお、本明細書における「シャフト」とは「回転によって動力を伝達する機械的な部品(実際に存在する部品)」を指す用語であり、「回転軸」とは「回転運動の中心となる直線(数学的または仮想的な直線)」を指す用語である。研磨装置1000はさらに研磨ヘッド200をZ方向に移動させて基板110の厚さの違いを吸収するための上下動機構630を備える。上下動機構630により研磨ヘッド200を下降させることによって、研磨パッド500の下面が基板110の上面に押し付けられる。研磨パッド500が基板110に押し付けられた状態で研磨ヘッド200を回転させることにより、基板110が研磨される。図1では上下動機構630が研磨ヘッド200を上下に駆動させる構成となっているが、定盤100を上下動させることによって基板110の上面が研磨パッド500に接するよう基板110を上下動させる構成であってもよい。
好ましくは、研磨装置1000はさらに研磨ヘッド200を水平移動させるための水平動機構640を備える。基板110の研磨中に、水平動機構640により研磨ヘッド200を移動させることにより、基板110の広い領域を研磨することが可能になる。なお、図1の水平動機構640は研磨ヘッド200をX方向に移動させるように構成されている。しかし、水平動機構640は研磨ヘッド200をX方向および/またはY方向に移動させる機構であってもよい。また、図1では、研磨ヘッド200を基板110に対して水平移動させる構成となっているが、定盤100を駆動させることによって基板110を研磨ヘッド200に対して水平移動させる構成であってもよい。基板110と研磨ヘッド200とを相対的に水平移動させることにより、研磨パッド500より大きな基板110の全面を研磨したり、研磨量のムラを抑制したりできる。
研磨ヘッド200の下面には、研磨パッド500と基板110との間の押圧力を調整するためのエアバッグ(図示せず)が設けられていてもよい。研磨ヘッド200の下面にエアバッグを設けた場合、基板加圧部150は設けなくてもよい。図1の例では、研磨パッド500より基板110の方が大きく図示されている。しかし、基板110より研磨パッド500の方が大きい構成を採用することも可能である。研磨ヘッド200は定盤100より大きくてもよく、小さくてもよい。ここで、基板110、研磨パッド500、研磨ヘッド200および定盤100の大きさとは、それらを上方または下方から見た場合における面積、すなわちXY平面上の投影面積を指す。
液体供給ノズル300は、液体源310に保持された研磨液、薬液および/または洗浄液などの液体を研磨装置1000に供給するために設けられている。より詳細には、液体供給ノズル300は、研磨ヘッド200の上部から液体リザーバ部230に液体を滴下または流下するように設けられている。液体源310は研磨装置1000の一部を構成する要素であってよい。追加または代替として、研磨装置1000と別個独立した液体源310を用いることも可能である。好ましくは、研磨装置1000は、液体供給ノズル300から供給される液体の量を調整するための流量調整機構320を備える。流量調整機構320は制御部400によって制御されてもよい。図1では、1つの液体源310が1つの液体供給ノズル300に接続されている。代替として、複数の液体源310を1つの液体
供給ノズル300に接続してもよい。複数の液体源310を1つの液体供給ノズル300に接続した場合、1つの液体供給ノズル300から複数の種類の液体を供給することが可能になる。さらに、液体供給ノズル300の数は1つに限らない。液体供給ノズル300を複数設ける場合、それぞれの液体供給ノズル300に1つまたは複数の別個独立した液体源310を接続してもよい。一方で、液体供給ノズル300を複数設ける場合、1つの液体源310を複数の液体供給ノズル300に接続してもよい。
液体供給ノズル300は回転機構610により回転させられない。換言すれば、回転機構610が研磨ヘッド200を回転させている間であっても、液体供給ノズル300は回転機構610によって回転させられない。したがって、液体源310から液体リザーバ部230に液体を供給する際に、液体は回転する部品の内部を通過しない。よって、図1の構成によれば、研磨装置1000にロータリジョイントを設ける必要がない。特に、FPD(Flat Panel Display)などに用いられる大型基板(例えば、大型ガラス基板)用のCMP装置の場合、大型基板をフェースアップで固定して、小径の研磨パッドで研磨を行うことが想定される。この場合、研磨パッドが小さいため、研磨時間を短縮するためには研磨ヘッド200を高速回転させることになる。すると研磨液に含まれる砥粒の影響によってロータリジョイントが短期間で寿命を迎えることになり研磨装置1000のメンテナンスが煩雑になるが、本実施形態によれば、ロータリジョイントを設ける必要がないので、研磨装置1000のメンテナンスの負荷を軽減することができる。ただし、図1の構成にロータリジョイント(たとえば研磨パッド500を冷却するための冷却水を、研磨ヘッド200の下部で研磨パッド500の研磨面に平行に設けた流路内に循環供給するために設けられたロータリジョイント)を加えた構成が排除されるわけではない。
液体供給ノズル300は上下動機構630および/または水平動機構640により移動させられるように構成されていてもよい。液体供給ノズル300が上下動機構630および/または水平動機構640によって移動させられるように構成することで、液体供給ノズル300を研磨ヘッド200の平行移動に追従させることが容易になる。一方で、液体供給ノズル300は上下動機構630および/または水平動機構640によって移動させられないように構成されていてもよい。液体供給ノズル300と上下動機構630および/または水平動機構640を互いに独立させることで、装置の設計自由度が向上し、かつ、液体源310の交換が容易になると考えられる。なお、上下動機構630および水平動機構640とは別個独立して、液体供給ノズル300を移動させるための移動機構をさらに設けることも可能である。
図2は一実施形態にかかる研磨装置1000の上面図である。図2に示すように研磨装置1000は複数(本実施形態では4個)の研磨ヘッド200を備え得る。複数の研磨ヘッド200は、回転機構610によって同期して回転させることもできるし、それぞれ独立して回転機構610によって回転させることもできる。複数の研磨ヘッド200は、水平動機構640によってX方向および/またはY方向に移動させることができる。
次に、液体リザーバ部230の詳細について図3を用いて説明する。図3は一実施形態にかかる研磨ヘッド200の正面断面図である。研磨ヘッド200は、研磨ヘッド200のシャフト240の周囲に設けられた、液体を受けるための液体リザーバ部230を含む。具体的には、研磨ヘッド200は、中央に開口を有する板状の基体210と、基体210の開口の周囲に設けられた側壁220と、を含む。基体210の下面には研磨パッド500が着脱可能に取り付けられる。研磨パッド500の中央には、基体210の開口に対応する位置に、基体210の開口より僅かに径が大きいパッド孔502が形成される。研磨ヘッド200のシャフト240の下端には、板状のフランジ242が取り付けられている。液体リザーバ部230は、基体210の開口部、側壁220、およびフランジ242
によって囲まれた空間を含み、この空間に液体を保持するように構成される。側壁220は、頂部に開口を有するドーム状に形成されている。具体的には、側壁220は、第1の内径αを有する第1の側壁222と、第1の内径αより小さな第2の内径βを有し第1の側壁222よりも上部に設けられた第2の側壁224と、を含む。液体リザーバ部230は、上部の内径よりも下部の内径ほうが広くなるように、および/または、上部から下部に向かって内径が広くなるように形成される。側壁220の形状は、円錐状、角錐状など、上部に行くほど径方向の距離が小さくなるような形状であれば、ドーム状に限られない。
研磨ヘッド200は、液体リザーバ部230の上部に設けられた、液体を液体リザーバ部230に注入するための液体注入口270を含む。具体的には、ドーム状に形成された側壁220の頂部にはシャフト240を囲む環状の開口が形成されており、この開口が液体注入口270となる。また、研磨ヘッド200は、液体リザーバ部230の下部に設けられた、液体を液体リザーバ部230から排出するための液体排出口260を含む。液体排出口260は、液体リザーバ部230の下部の外周部、具体的にはフランジ242の外周部に均等に複数設けられる。また、研磨ヘッド200は、液体リザーバ部230により受けられた液体を、液体排出口260を介して圧送するための圧送部250を含む。図3の実施形態では、基体210、側壁220、シャフト240、フランジ242、および圧送部250は一体に形成されている。
図4は一実施形態にかかる研磨ヘッドの上面図である。図3および図4に示すように、圧送部250は、液体リザーバ部230の内部において研磨ヘッド200のシャフト240に取り付けられた羽根車252を含む。羽根車252の羽根は、基端部がシャフト240に取り付けられており先端部が径方向外側に伸びている。具体的には、羽根車252の羽根は、破線Rで示す放射方向に対して所定の角度θで研磨ヘッド200の回転方向(円弧状矢印P)と反対側に傾斜している。角度θは、研磨ヘッド200の回転速度、研磨ヘッド200の寸法、液体供給ノズル300から供給される液体の性質、および、研磨パッド500の研磨面に供給すべき液体の量などの種々のパラメータを考慮して決定されてよい。例えば、θは5°より大きく85°より小さい値である。本実施形態の羽根車252には8枚の羽根が設けられているが、羽根車252の羽根の枚数および形状は、液体を圧送するという機能を考慮して任意に設定することができる。また、羽根車252の羽根は傾斜させずに放射方向に伸びていてもよい。液体排出口260は、フランジ242の外周部において、羽根車252の羽根の先端部に対応する位置に形成されている。液体排出口260は、液体リザーバ部230の内部と研磨パッド500のパッド孔502とを連通する。液体排出口260の数および形状は、液体排出口260を介して液体を圧送するという機能を考慮して任意に設定することができる。
液体供給ノズル300から供給され、液体リザーバ部230により受けられた液体は、圧送部250によって圧送され、液体排出口260を介してパッド孔502に流れ込む。具体的には、基板110を研磨している間、研磨ヘッド200は回転する。液体リザーバ部230により受けられた液体は、研磨ヘッド200(シャフト240)の回転に伴って回転する羽根車252によって液体排出口260を介して圧送され、パッド孔502を通って研磨パッド500の研磨面に達する。研磨ヘッド200の回転により、研磨パッド500の研磨面に達した液体は研磨ヘッド200の径方向外側に向かって力を受ける。したがって、基板110の研磨中に研磨ヘッド200の径方向外側に液体が移動し得る。本実施形態によれば、圧送部250が液体リザーバ部230の内部の液体を強制的に研磨面へと排出し、液体供給を重力に頼らない構造となっているため、大流量の液体を研磨面に供給することが可能である。研磨パッド500の研磨面には、液体を径方向外側へ流すために、放射状、同心円状、XY方向の格子状、またはこれらの任意の組み合わせの溝(より具体的には特願2018−132231の図27、28の溝359の例で、研磨パッドは
その研磨パッド352の中央部に本実施例のパッド孔502を形成したもの)、またはディンプル状の窪みが形成されていてもよい。
基板110の研磨中は、液体リザーバ部230に供給された液体は遠心力に曝される。そのため液体リザーバ部230は、液体が遠心力で溢れないような形状になっている必要がある。具体的には、本実施形態では、液体リザーバ部230の形状を上から下にかけて内径が広くなるようにし、遠心力により液体を下方の液体排出口260へ押し出す構造としている。これにより、液体が遠心力で液体リザーバ部230から溢れることを防止することができる。特に、FPD(Flat Panel Display)などに用いられる大型基板用のCMP装置の場合、大型基板をフェースアップで固定して、小径の研磨パッドで研磨を行うことが想定される。この場合、研磨パッドが小さいため、研磨時間を短縮するためには研磨ヘッド200を高速回転させることになる。すると、液体リザーバ部230の内部の液体には強い遠心力が加わり、液体が液体リザーバ部230から溢れるおそれがあるが、本実施形態の液体リザーバ部230の形状によれば、液体が遠心力で溢れることを防止することができる。また液体には重力も作用するため、本実施形態で示したような液体リザーバ部230の形状であれば、遠心力との合力により液体リザーバ部230の底面外周部に設けられた液体排出口260へと液体が流れ込むことになる。
次に、研磨ヘッド200の別の実施形態を説明する。図5は一実施形態にかかる研磨ヘッドの正面断面図である。図3に示す研磨ヘッド200と同様の構成については説明を省略する。図5に示すように、研磨ヘッド200は、液体排出口260と連通する空間232をさらに含む。具体的には、空間232は、液体リザーバ部230の下側に設けられた空間であり、パッド孔502とほぼ同じ径で基体210の中央に形成された開口によって形成された空間である。また、本実施形態では、研磨ヘッド200のシャフト240は中空である。圧送部250は、シャフト240の内部を通る駆動シャフト254と、空間232に設けられ、駆動シャフト254に結合された羽根車256と、を含む。駆動シャフト254は、シャフト240の回転とは独立して羽根車256を回転させることができる。羽根車256は、駆動シャフト254から径方向外側に向かって伸びる複数枚の羽根を含み得る。複数枚の羽根は、駆動シャフト254の周方向に沿って所定の間隔で設けられ得る。複数枚の羽根は、例えば一般的な渦巻きポンプのインペラのように、空間232の内部の液体を径方向外側に向かって圧送するための任意の形状および構造で構成することができる。以下では、空間232の内部の液体を径方向外側に向かって圧送する羽根車256を例に挙げて説明するが、羽根車256はこれに限られない。例えば、羽根車256は、空間232の内部の液体を基板110に向かって圧送するプロペラのような形状および構造を含み得る。
駆動シャフト254によって羽根車256を回転させると、空間232の内部の液体は、基板110と研磨パッド500との間を径方向外側に向かって圧送される。これにより空間232の内部が負圧になると、液体リザーバ部230に供給された液体は液体排出口260を介して空間232へ流れる。このようにして、圧送部250は、液体リザーバ部230により受けられた液体を、液体排出口260を介して研磨パッド500の研磨面に圧送する。なお、圧送部250は、羽根車256を回転させて遠心力により液体を研磨面へと送り出し、これにより生じた負圧で液体リザーバ部230内の液体を吸入するような構造であるが、同様の働きをするものであれば異なる構成でもよい。また、羽根車256がプロペラのような形状および構造を含む場合、駆動シャフト254によって羽根車256を回転させると、空間232の内部の液体は基板110に向かって圧送されて基板110に衝突し、その結果、上記と同様に基板110と研磨パッド500との間を径方向外側に向かって圧送される。
また、本実施形態によれば、駆動シャフト254は、シャフト240の回転とは独立し
て羽根車256を回転させることができるので、研磨ヘッド200の回転とは独立して液体リザーバ部230に供給された液体を圧送することができる。例えば、研磨ヘッド200が回転していない、または低速で回転している状態で、研磨パッド500の研磨面に大量の液体を供給したい場合を想定する。この場合、例えば図3に示す実施形態では、液体リザーバ部230に保持された液体には遠心力があまり加わらないため、液体供給を重力に頼ることになり、研磨パッド500の研磨面に液体が充分に行き渡らないことが考えられる。これに対して、本実施形態によれば、研磨ヘッド200が回転していない、または低速で回転している状態であっても、研磨ヘッド200の回転とは独立して駆動シャフト254を回転させることによって、液体リザーバ部230に保持された液体を研磨パッド500の研磨面に大量に供給することができる。
次に、研磨ヘッド200の別の実施形態を説明する。図6は一実施形態にかかる研磨ヘッドの正面断面図である。図6に示すように、駆動シャフト254は、駆動モータ255によって回転駆動されるようになっている。また、駆動シャフト254は、軸受け257を介してシャフト240に保持されている。また、シャフト240の中空部分と空間232との間には、液体がシャフト240の中空部分に侵入するのを防止するためにシール部材259が設けられている。なお、図5の実施形態においても、駆動モータ255、軸受け257、およびシール部材259を備え得る。
圧送部250が負圧を利用して液体リザーバ部230から液体を吸入する構成である場合、圧送部250を含む空間232は常に液体で満たされている必要があり、そのためには液体排出口260へ絶えず液体を流入させなければならない。しかしながら液体供給ノズル300からの液体の流入量に対し、圧送部250の液体の吸入量が少ないと液体リザーバ部230から液体が溢れる。つまり圧送部250は、液体リザーバ部230が溢れず、かつ液体排出口260が常に液体で満たされているように出力を調整する必要がある。そこで、研磨装置1000は、液体リザーバ部230から液体が溢れていないか、液体排出口260が液体で満たされているかを監視するために液面監視装置700を備えてもよい。液面監視装置700は、液体リザーバ部230の内部に保持された液体の液面レベルを測定可能な装置である。図3、図5の実施形態においても、液面監視装置700を備え得る。
制御部400は、液面監視装置700の測定値に基づいて圧送部250の駆動出力を制御して、液体供給ノズル300からの液体の流入量と圧送部250の吸入量が常に等しくなるよう調整することができる。また、流量調整機構320が制御部400によって制御される場合、流量調整機構320の流量、またはその時間変化量を圧送部250の制御に使用してもよい。本実施形態では圧送部250が研磨パッド500の中央に位置し、圧送部250の外周部から研磨面へと液体が供給されるものと想定しているため、研磨パッド500は環状となっているが、研磨パッド500の形状は環状以外の異なる形状でもよい。
次に、図3で説明した研磨ヘッド200を用いて基板110を研磨する際のフローチャートを図7に示す。図7は、一実施形態にかかる研磨方法を説明するフローチャートである。説明の便宜のため、フローチャートの開始時には基板110と研磨パッド500は接触しておらず、かつ、液体リザーバ部230には液体が実質的に存在していないものとする。
本実施形態の研磨方法は、上下動機構630または水平動機構640によって研磨パッド500を基板110の上面に接触させる(ステップ710)。基板110によりパッド孔502がふさがれ、液体を液体リザーバ部230に注げば液体リザーバ部230を液体で満たせる状態になる。続いて、研磨方法は、液体供給ノズル300から液体を液体リザ
ーバ部230に流入させる(ステップ712)。続いて、研磨方法は、シャフト240を駆動(回転)することによって圧送部250および研磨ヘッド200を駆動(回転)して液体リザーバ部230内の液体を研磨面へ供給するとともに研磨を開始する(ステップ714)。
続いて、研磨方法は、研磨ヘッド200を水平動機構640により水平方向(X方向および/またはY方向)に移動させて基板110の研磨位置を変えて、基板110の全面の研磨が完了するまで研磨を繰り返す(ステップ720)。研磨方法は、基板110の全面の研磨が完了したら(ステップ720、Yes)、研磨パッド500を基板110から引き離す(ステップ722)。続いて、研磨方法は、シャフト240の駆動を停止させることによって圧送部250および研磨ヘッド200の回転を停止させて研磨を終了する(ステップ724)。続いて、研磨方法は、液体供給ノズル300からの液体流入を停止する(ステップ726)。これにより、液体リザーバ部230内の液体は重力により全て排出され、空になる。
次に、図6で説明した研磨ヘッド200を用いて基板110を研磨する際のフローチャートを図8、図9に示す。図8、図9は、一実施形態にかかる研磨方法を説明するフローチャートである。説明の便宜のため、フローチャートの開始時には基板110と研磨パッド500は接触しておらず、かつ、液体リザーバ部230には液体が実質的に存在していないものとする。
本実施形態の研磨方法は、上下動機構630または水平動機構640によって研磨パッド500を基板110の上面に接触させる(ステップ810)。基板110により圧送部250が含まれる空間232の開口がふさがれ、液体を液体リザーバ部230に注げば圧送部250が含まれる空間232を液体で満たせる状態になる。続いて、研磨方法は、液体供給ノズル300から液体を液体リザーバ部230に流入させる(ステップ812)。続いて、研磨方法は、液面監視装置700を用いて液体リザーバ部230内の液面が基準位置に達するまで待機する(ステップ814)。ここで言う基準位置とは、液体が液体リザーバ部230から溢れず、かつ圧送部250が含まれる空間232および液体排出口260が液体で満たされるのに十分な液量を確保できる液面位置である。
続いて、研磨方法は、圧送部250を駆動(回転)して液体リザーバ部230内の液体を研磨面へ供給する(ステップ816)。続いて、研磨方法は、研磨ヘッド200を回転させて研磨を開始する(ステップ818)。なお、ステップ818はステップ816の直後であり、ほぼ同時に実行されてもよい。続いて、研磨方法は、液面監視装置700の測定結果に基づいて、圧送部250の出力を制御して、液体リザーバ部230内の液面が常に基準位置を維持するよう調整する(ステップ820)。ステップ820の詳細については図9を用いて後に説明する。
続いて、研磨方法は、研磨ヘッド200を水平動機構640により水平方向(X方向および/またはY方向)に移動させて基板110の研磨位置を変えて、基板110の全面の研磨が完了するまでステップ820を繰り返す(ステップ830)。研磨方法は、基板110の全面の研磨が完了したら(ステップ830、Yes)、研磨パッド500を基板110から引き離す(ステップ832)。続いて、研磨方法は、研磨ヘッド200の回転を停止させて研磨を終了する(ステップ834)。続いて、研磨方法は、圧送部250の回転を停止させ、研磨面への液体供給を止める(ステップ836)。続いて、研磨方法は、液体供給ノズル300からの液体流入を停止する(ステップ838)。これにより、液体リザーバ部230内の液体は重力により全て排出され、空になる。
次に、ステップ820における圧送部250の出力制御について、図9を用いて説明す
る。研磨方法は、液面監視装置700を用いて液体リザーバ部230内の液面位置を測定する(ステップ821)。続いて、研磨方法は、ステップ821で測定した液面位置を基準位置と比較する(ステップ823)。液面が基準位置と等しい、つまり液面が基準位置にいる場合は(ステップ823、Yes)、圧送部250の出力は現状維持となるためそのまま終了となる。
研磨方法は、液面が基準位置にいない場合は(ステップ823、No)、出力を制御する必要があるためステップ825へ進む。研磨方法は、ステップ821で測定した液面位置が基準位置より低いかどうか比較する(ステップ825)。研磨方法は、ステップ821で測定した液面位置が基準位置より低い場合は(ステップ825、Yes)、圧送部250の液体排出量が液体供給ノズル300の流入量を上回っているため、ステップ829へ進み、圧送部250の出力を下げる(ステップ829)。これにより液体リザーバ部230からの排出量が減少するため、液面位置は上昇する。
一方、研磨方法は、ステップ821で測定した液面位置が基準位置より高い場合は(ステップ825、No)、圧送部250の液体排出量が液体供給ノズル300からの流入量に追い付いていないため、ステップ827へ進み、圧送部250の出力を上げる(ステップ827)。これにより液体リザーバ部230からの液体の排出量が増加するため、液面位置は下降する。基本的な圧送部250の出力制御のフローは以上となるが、研磨中に流量調整機構320が調整されて、液体リザーバ部230への流入量が変化する場合、その変化量を圧送部250の制御に反映させてもよい。例えば流入量が増加した場合、液体リザーバ部230内の液面が上昇することを見越して、液面監視装置700によるフィードバックを待たずに、あらかじめ圧送部250の出力を上昇させる、といった制御を行ってもよい。
図7、図8、図9のフローチャートにステップを追加すること、図7、図8、図9のフローチャートに示されたステップを別のステップで代替すること、および、図7、図8、図9のフローチャートに示されたステップを削除することが可能である。例えば、液体供給ノズル300を移動させるための移動機構が設けられている場合、研磨パッド500の移動に先立って、研磨パッド500の移動と同時に、または研磨パッド500の移動の後に、液体供給ノズル300を液体注入口270の上部に移動させるステップが追加されてもよい。他の例として、ステップ832の後に研磨パッド500をドレッサ(図示せず)によりドレッシングするステップが追加されてもよい。また、制御部400ではなくユーザが手動で各要素を制御してもよい。研磨ヘッド200の上下動、水平移動および/または回転は、必ずしも上下動機構630、水平動機構640および/または回転機構610により行われる必要はない。研磨装置1000が、定盤100を上下動および/または水平移動させるための移動機構を備える場合、ステップ810およびステップ832は定盤100のための移動機構により実行されてもよい。例えば、研磨ヘッド200は、研磨装置1000とは独立したアクチュエータなどにより移動または回転させられてもよい。極端な例では、ユーザが研磨ヘッド200を移動または回転させてもよい。図7、図8、図9のフローチャートに示された手法以外の手法に従って研磨を実行してもよい。
以上、いくつかの本発明の実施形態について説明してきたが、上記した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
本願は、一実施形態として、基板の被研磨面が上向きとなるように基板を保持する研磨
装置のための研磨ヘッドであって、研磨ヘッドの回転シャフトの周囲に設けられた、液体を受けるための液体リザーバ部と、液体リザーバ部の上部に設けられた、液体を液体リザーバ部に注入するための液体注入口と、液体リザーバ部の下部に設けられた、液体を液体リザーバ部から排出するための液体排出口と、液体リザーバ部により受けられた液体を、液体排出口を介して圧送するための圧送部と、を備えた、研磨ヘッドを開示する。
この研磨ヘッドは、ロータリジョイントを介さずに充分な量の液体を基板に供給することができるという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、液体リザーバ部が、上部から下部に向かって内径が広くなるように形成される、研磨ヘッドを開示する。
この研磨ヘッドは、液体リザーバ部の内部の液体が遠心力によって溢れることを防止することができるという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、液体排出口が、液体リザーバ部の下部の外周部に設けられる、研磨ヘッドを開示する。
この研磨ヘッドは、液体リザーバ部の内部の液体を遠心力によって液体排出口へと流し込むことができるという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、圧送部が、液体リザーバ部の内部において研磨ヘッドの回転シャフトに取り付けられた羽根車を含む、研磨ヘッドを開示する。
この研磨ヘッドは、圧送部が液体リザーバ部の内部の液体を強制的に研磨面へと排出し、液体供給を重力に頼らない構造となっているため、大流量の液体を研磨面に供給することができるという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、液体排出口と連通する空間をさらに含み、研磨ヘッドの回転シャフトが、中空であり、圧送部が、研磨ヘッドの回転シャフトの内部を通る駆動シャフトと、空間に設けられ、駆動シャフトに結合された羽根車と、を含む、研磨ヘッドを開示する。
この研磨ヘッドは、研磨ヘッドの回転とは独立して液体リザーバ部に保持された液体を研磨パッドの研磨面に大量に供給することができるという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、上面に基板を着脱可能に支持するための基板支持機構と、基板支持機構に対向するように設けられた、上記のいずれかに記載の研磨ヘッドと、研磨ヘッドの液体注入口を介して液体リザーバに液体を供給するための液体供給ノズルと、を備える、研磨装置を開示する。
この開示内容により、いずれかの実施形態にかかる研磨ヘッドが適用される装置が明らかになる。
さらに本願は、一実施形態として、上記の研磨装置を用いた研磨方法であって、研磨ヘッドの下面に取り付けられた研磨パッドを基板に接触させるステップと、液体供給ノズルから液体リザーバ部に液体を供給するステップと、圧送部を駆動させるステップと、を含む、研磨方法を開示する。
この研磨方法は、ロータリジョイントを介さずに充分な量の液体を基板に供給すること
ができるという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、上記の研磨装置を用いた研磨方法であって、圧送部を駆動させるステップとは独立して研磨ヘッドを回転させるステップと、圧送部の駆動を制御するステップと、を含む、研磨方法を開示する。
この研磨方法は、研磨ヘッドの回転とは独立して液体リザーバ部に保持された液体を研磨パッドの研磨面に大量に供給することができるという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、圧送部の駆動を制御するステップが、液体リザーバ部に供給された液体の液面位置を測定するステップと、液体の液面位置と基準位置とを比較するステップと、液体の液面位置と基準位置との比較結果に応じて、圧送部の駆動出力を維持する、上げる、または下げるステップと、を含む、研磨方法を開示する。
この研磨方法は、液体が液体リザーバ部から溢れず、かつ圧送部が含まれる空間および液体排出口が液体で満たされるのに十分な液量を確保できるという効果を一例として奏する。
100・・・定盤
110・・・基板
200・・・研磨ヘッド
220・・・側壁
222・・・第1の側壁
224・・・第2の側壁
230・・・液体リザーバ部
232・・・空間
240・・・シャフト
250・・・圧送部
252・・・羽根車
254・・・駆動シャフト
256・・・羽根車
260・・・液体排出口
270・・・液体注入口
300・・・液体供給ノズル
400・・・制御部
500・・・研磨パッド
700・・・液面監視装置
1000・・・研磨装置
α・・・第1の内径
β・・・第2の内径

Claims (9)

  1. 基板の被研磨面が上向きとなるように前記基板を保持する研磨装置のための研磨ヘッドであって、
    前記研磨ヘッドの回転シャフトの周囲に設けられた、液体を受けるための液体リザーバ部と、
    前記液体リザーバ部の上部に設けられた、液体を前記液体リザーバ部に注入するための液体注入口と、
    前記液体リザーバ部の下部に設けられた、液体を前記液体リザーバ部から排出するための液体排出口と、
    前記液体リザーバ部により受けられた液体を、前記液体排出口を介して圧送するための圧送部と、
    を備えた、研磨ヘッド。
  2. 請求項1に記載の研磨ヘッドであって、
    前記液体リザーバ部は、上部から下部に向かって内径が広くなるように形成される、
    研磨ヘッド。
  3. 請求項1または2に記載の研磨ヘッドであって、
    前記液体排出口は、前記液体リザーバ部の下部の外周部に設けられる、
    研磨ヘッド。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の研磨ヘッドであって、
    前記圧送部は、前記液体リザーバ部の内部において前記研磨ヘッドの回転シャフトに取り付けられた羽根車を含む、
    研磨ヘッド。
  5. 請求項1から3のいずれか一項に記載の研磨ヘッドであって、
    前記液体排出口と連通する空間をさらに含み、
    前記研磨ヘッドの回転シャフトは、中空であり、
    前記圧送部は、前記研磨ヘッドの回転シャフトの内部を通る駆動シャフトと、前記空間に設けられ、前記駆動シャフトに結合された羽根車と、を含む、
    研磨ヘッド。
  6. 上面に基板を着脱可能に支持するための基板支持機構と、
    前記基板支持機構に対向するように設けられた、請求項1から5のいずれか一項に記載の研磨ヘッドと、
    前記研磨ヘッドの前記液体注入口を介して前記液体リザーバに液体を供給するための液体供給ノズルと、
    を備える、研磨装置。
  7. 請求項6に記載の研磨装置を用いた研磨方法であって、
    前記研磨ヘッドの下面に取り付けられた研磨パッドを前記基板に接触させるステップと、
    前記液体供給ノズルから前記液体リザーバ部に液体を供給するステップと、
    前記圧送部を駆動させるステップと、
    を含む、研磨方法。
  8. 請求項5に従属する請求項6に記載の研磨装置を用いた請求項7に記載の研磨方法であって、
    前記圧送部を駆動させるステップとは独立して前記研磨ヘッドを回転させるステップと、
    前記圧送部の駆動を制御するステップと、
    を含む、研磨方法。
  9. 請求項8に記載の研磨方法であって、
    前記圧送部の駆動を制御するステップは、
    前記液体リザーバ部に供給された液体の液面位置を測定するステップと、
    前記液体の液面位置と基準位置とを比較するステップと、
    前記液体の液面位置と前記基準位置との比較結果に応じて、前記圧送部の駆動出力を維持する、上げる、または下げるステップと、
    を含む、研磨方法。
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