JP2020199615A - 被覆切削工具 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]基材と、該基材の上に形成された被覆層とを備える被覆切削工具であって、
前記被覆層は複合化合物層を含み、
前記複合化合物層は、下記式(1)で表される組成を有し、
(Ti1−x−yAlxWy)N ・・・(1)
(式中、xは、Ti元素とAl元素とW元素との合計に対するAl元素の原子比を示し、0.30≦x≦0.70を満足し、yは、Ti元素とAl元素とW元素との合計に対するW元素の原子比を示し、0<y≦0.30を満足する。)
前記複合化合物層の平均厚さが、1.0μm以上6.0μm以下であり、
前記複合化合物層において、下記式(2)で表される立方晶(422)面の配向性指数TC(422)の値が、2.0以上5.0以下である、被覆切削工具。
前記下部層は、単層構造あるいは複数の層を含む積層構造を有しており、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Al、SiおよびYからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、C、N、OおよびBからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素とからなる化合物を含み、
前記下部層の平均厚さが、0.1μm以上3.5μm以下である、[1]〜[3]のいずれかに記載の被覆切削工具。
前記上部層は、単層構造あるいは複数の層を含む積層構造を有しており、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Al、SiおよびYからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、C、N、OおよびBからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素とからなる化合物を含み、
前記上部層の平均厚さが、0.1μm以上3.5μm以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載の被覆切削工具。
図1は、本実施形態に係る被覆切削工具6の断面模式図である。図1に示すように、被覆切削工具6は、基材1と、基材1の表面に形成された被覆層5とを含む。
図1に示すように、被覆層5は、複合化合物層3を含む。複合化合物層3は、下記式(1)で表される組成を有する。
(Ti1−x−yAlxWy)N ・・・(1)
(式中、xは、Ti元素とAl元素とW元素との合計に対するAl元素の原子比を示し、0.30≦x≦0.70を満足し、yは、Ti元素とAl元素とW元素との合計に対するW元素の原子比を示し、0<y≦0.30を満足する。)
アスペクト比 = 長軸Aの長さ/短軸Bの長さ
長軸Aとは、複合化合物層3の断面組織内に存在する(Ti,Al,W)N粒子を見たときに、その粒子の外周上の2点を結ぶ線分のうち最も長い線分を意味する。短軸Bとは、その粒子の外周上の2点を結ぶ線分のうち、長軸Aに直交する線分の中で最も長い線分を意味する。
面積割合(%) = {アスペクト比が2以上10以下である(Ti,Al,W)N粒子の占める面積/(Ti,Al,W)N粒子全体の占める面積}×100
まず、被覆切削工具を、基材の表面と垂直又は略垂直な方向に鏡面研磨する。鏡面研磨の方法としては、例えば、ダイヤモンドペーストまたはコロイダルシリカを用いて研磨する方法や、イオンミリングが挙げられる。
出力:50kV、250mA、
入射側ソーラースリット:5°、
発散縦スリット:2/3°、
発散縦制限スリット:5mm、
散乱スリット2/3°、
受光側ソーラースリット:5°、
受光スリット:0.3mm、
BENTモノクロメータ、
受光モノクロスリット:0.8mm、
サンプリング幅:0.01°、
スキャンスピード:4°/min、
2θ測定範囲:30°〜135°
以下、本発明のさらに具体的な実施例1について説明する。
基材として、工具形状に加工した、89.5WC−9.8Co−0.7Cr3C2(質量%)の組成を有する超硬合金を用意した(型番:LNMU0303ZER−MJ、株式会社タンガロイ製)。アークイオンプレーティング装置の反応容器内に、下記の表2及び表3に示す複合化合物層の組成となる金属蒸発源を配置した。用意した基材を反応容器内の回転テーブルに固定した。
[試験条件]
被削材:SCM440、
被削材形状:150mm×200mm×60mmのブロック、
切削速度:200m/min、
1刃当たりの送り量:1.0mm/t、
切り込み深さ:0.6mm、
クーラント:無し、
評価項目:試料が欠損したとき、または試料の逃げ面摩耗幅または境界摩耗幅が0.3mmに至ったときを工具寿命とし、工具寿命に至るまでの加工長さを測定した。
以下、本発明のさらに具体的な実施例2について説明する。
実施例2では、基材と複合化合物層の間に下部層を形成した(発明品13、17、25)。または、複合化合物層の上に上部層を形成した(発明品15)。または、下部層及び上部層の両方を形成した(発明品14、16、18〜24、26)。複合化合物層については、実施例1の発明品1、5、6、9、10のいずれかと同じ条件で成膜を行った。
以下の表8に、下部層の組成及び平均厚さ、上部層の組成及び平均厚さ、複合化合物層の組成及び平均厚さ、並びに、被覆層全体の平均厚さを示す。各層の組成及び平均厚さの測定については、実施例1と同様に行った。
2 下部層
3 複合化合物層
4 上部層
5 被覆層
6 被覆切削工具
Claims (7)
- 基材と、該基材の上に形成された被覆層とを備える被覆切削工具であって、
前記被覆層は複合化合物層を含み、
前記複合化合物層は、下記式(1)で表される組成を有し、
(Ti1−x−yAlxWy)N ・・・(1)
(式(1)中、xは、Ti元素とAl元素とW元素との合計に対するAl元素の原子比を示し、0.30≦x≦0.70を満足し、yは、Ti元素とAl元素とW元素との合計に対するW元素の原子比を示し、0<y≦0.30を満足する。)
前記複合化合物層の平均厚さが、1.0μm以上6.0μm以下であり、
前記複合化合物層において、下記式(2)で表される立方晶(422)面の配向性指数TC(422)の値が、2.0以上5.0以下である、被覆切削工具。
(式(2)中、I(hkl)は、前記複合化合物層のX線回折における(hkl)面のピーク強度を示し、I0(hkl)は、ICDDカード番号01−071−5864における(hkl)面の標準回折強度を示し、(hkl)は、(111)、(200)、(220)、(311)、(222)、(400)、(331)、(420)及び(422)の9つの結晶面を指す。) - 前記基材の表面と垂直な断面を観察したときに、前記複合化合物層に含まれる(Ti,Al,W)Nの粒子のうち、アスペクト比が2以上10以下である粒子の占める割合が60面積%以上95面積%以下である、請求項1に記載の被覆切削工具。
- 前記複合化合物層に含まれる(Ti,Al,W)N粒子の平均粒径が、50nm以上500nm以下である、請求項1又は2に記載の被覆切削工具。
- 前記被覆層は、前記基材と前記複合化合物層との間に形成された下部層を有し、
前記下部層は、単層構造あるいは複数の層を含む積層構造を有しており、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Al、SiおよびYからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、C、N、OおよびBからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素とからなる化合物を含み、
前記下部層の平均厚さが、0.1μm以上3.5μm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の被覆切削工具。 - 前記被覆層は、前記複合化合物層の上に形成された上部層を有し、
前記上部層は、単層構造あるいは複数の層を含む積層構造を有しており、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Al、SiおよびYからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、C、N、OおよびBからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素とからなる化合物を含み、
前記上部層の平均厚さが、0.1μm以上3.5μm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の被覆切削工具。 - 前記被覆層全体の平均厚さが、2.0μm以上7.0μm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の被覆切削工具。
- 前記基材は、超硬合金、サーメット、セラミックス及び立方晶窒化硼素焼結体のいずれかである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の被覆切削工具。
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