JP2020197662A - 気象災害対応支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】気象災害への対応行動の迅速性・効率性を向上することのできる気象災害対応支援システムを提供する。【解決手段】被災地域の個々の建物の属性情報が登録されたデータ管理手段12と、気象災害前後の被災地域の防災気象情報を取得する防災気象情報を取得する防災気象情報取得手段14と、取得した防災気象情報と、データ管理手段12に登録された個々の建物の属性情報に基づいて、個々の建物の防災気象情報レベルを判定する判定手段16と、位置の近い建物同士がまとまるよう被災地域を複数の領域に分割し、分割した領域毎に、防災気象情報レベル別に建物の数を集計する建物数集計手段18と、領域毎に集計した建物の総計と防災気象情報レベル別の小計を所定のグラフで背景地図上の対応する領域に表示する表示手段20とを備えるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば大雨、強風、雷などの気象現象によって生じる気象災害への対応行動を支援する気象災害対応支援システムに関するものである。
従来、大規模気象災害の直前直後は被災地の混乱や停電などにより、被災地の状況や実被害に関する情報の発信が大幅に遅れ、被災地内外の対応要員は迅速かつ効率的な対応行動をとることが困難である。そのため限られた情報から被災地の被害を推定し、それに基づき対応行動をとることが行われている。
気象災害の前後にはいくつかの機関が様々な形で防災気象に関する情報を提供している。例えば気象庁は、気象等の特別警報・警報・注意報・危険度分布などの防災気象情報を概ね市町村単位、あるいは数km等のメッシュ単位で提供している(非特許文献1を参照)。また、同様の情報をオンラインでも配信している(非特許文献2を参照)。
GIS(地理情報システム)等を用いて、上記の情報を地図と重ねて提供するシステムやサービスには、様々なものがある。例えば、非特許文献3の危機管理情報地図「レスキューWebMAP」は、GIS等を用いて広域に多数分布する建物群の位置情報を上記の地図にプロットすることで、有用な情報を提供している。
地震災害については、個々の建物の地震による被害を推定し、その結果をマーカーの色や形で区別し、GIS等を用いて震度分布地図にプロットしたり、地域毎に集計して円グラフ表示したりして、有用な情報として提供するシステムやサービスなどが知られている(例えば、特許文献1、2を参照)。このような技術に関し、本特許出願人は特許文献3の技術を提案中である。
一方、災害時は道路等が被害を受けて通行不能になる場合があり、通行不能個所を推定するために、カーナビ等のプローブデータを集約した車両通行実績情報を提供するシステムやサービスには、様々なものがある(例えば、非特許文献4を参照)。
特開平11−143941号公報 特開2003−168179号公報 特願2018−226515号(現時点で未公開)
気象庁ホームページ、「気象警報・注意報」、[online]、[平成31年4月8日検索]、インターネット<URL:http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/warning.html> 一般財団法人気象業務支援センターホームページ、「オンライン気象情報」、[online]、[平成31年4月8日検索]、インターネット<URL:http://www.jmbsc.or.jp/jp/online/n-online0.html> 株式会社レスキューナウホームページ、「レスキューWeb」、[online]、[平成31年4月8日検索]、インターネット<URL:https://rescueweb.rescuenow.co.jp/> ITS−Japanホームページ、「乗用車・トラック通行実績情報」、[online]、[平成31年4月8日検索]、インターネット<URL:http://www.its-jp.org/katsudou2014/tabid_70/id70_1/>
図6は、従来のプロット図の一例である。このようなプロット図による表現では、建物群が十分まばらに分布している場合は、建物のマーカー同士が重ならず空間的分布を直感的に把握することができる。しかし、建物群が密に分布している場合は、建物のマーカー同士が接したり重なったりするため、どの程度密なのかを把握しにくくなる。
GIS等では利用者がズームレベル(縮尺)を任意に変更することができるので、十分ズームイン(拡大)すれば建物のマーカー同士が重ならなくなるが、同時に広域の分布を把握することはできなくなる。
個々の建物の防災気象情報を区別してプロットする場合、警報の建物が多いのか注意報の建物が多いのかを、一瞥して把握することはできない。
これらの問題により、気象災害への対応行動の迅速性・効率性が低下するおそれがあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、気象災害への対応行動の迅速性・効率性を向上することのできる気象災害対応支援システムを提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る気象災害対応支援システムは、気象災害発生時の被災地域内外の対応要員による気象災害への対応行動を支援するために用いられる気象災害対応支援システムであって、被災地域の個々の建物の属性情報が登録されたデータ管理手段と、気象災害前後の被災地域の防災気象情報を取得する防災気象取得手段と、取得した防災気象情報と、データ管理手段に登録された個々の建物の属性情報に基づいて、個々の建物の防災気象情報レベルを判定する判定手段と、位置の近い建物同士がまとまるよう被災地域を複数の領域に分割し、分割した領域毎に、防災気象情報レベル別に建物の数を集計する建物数集計手段と、領域毎に集計した建物の総計と防災気象情報レベル別の小計を所定のグラフで背景地図上の対応する領域に表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の気象災害対応支援システムは、上述した発明において、背景地図を拡大、縮小または移動して、表示スケールおよび表示範囲の少なくとも一方を変更する表示変更手段をさらに備え、建物数集計手段は、表示変更手段による表示スケールおよび表示範囲の少なくとも一方の変更に応じて、位置の近い建物同士がまとまるよう被災地域を複数の領域に分割し、分割した領域毎に、防災気象情報レベル別に建物の数を集計し、表示手段は、表示変更手段による表示スケールおよび表示範囲の少なくとも一方の変更に応じて、領域毎に集計した建物の総計と防災気象情報レベル別の小計を所定のグラフで背景地図上の対応する領域に表示することを特徴とする。
また、本発明に係る他の気象災害対応支援システムは、上述した発明において、表示した背景地図上に存在する建物の属性情報のリストを所定の順序で表示する建物リスト表示手段と、表示したリストから選択した建物を、標準形態より誇張または拡大した形態で背景地図上の対応する位置またはその近傍に表示するとともに、背景地図上の対応する位置またはその近傍から当該建物の属性情報を吹き出し表示する選択建物表示手段とをさらに備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の気象災害対応支援システムは、上述した発明において、文字情報を入力する文字入力手段と、入力された文字情報と建物の属性情報が部分一致している建物をデータ管理手段から検索する文字検索手段と、検索して得られた建物の属性情報のリストを表示する検索結果表示手段とをさらに備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の気象災害対応支援システムは、上述した発明において、背景地図上に、車両が通行した車両通行実績情報を重ねて表示する車両通行実績表示手段をさらに備えることを特徴とする。
本発明に係る気象災害対応支援システムによれば、気象災害発生時の被災地域内外の対応要員による気象災害への対応行動を支援するために用いられる気象災害対応支援システムであって、被災地域の個々の建物の属性情報が登録されたデータ管理手段と、気象災害前後の被災地域の防災気象情報を取得する防災気象取得手段と、取得した防災気象情報と、データ管理手段に登録された個々の建物の属性情報に基づいて、個々の建物の防災気象情報レベルを判定する判定手段と、位置の近い建物同士がまとまるよう被災地域を複数の領域に分割し、分割した領域毎に、防災気象情報レベル別に建物の数を集計する建物数集計手段と、領域毎に集計した建物の総計と防災気象情報レベル別の小計を所定のグラフで背景地図上の対応する領域に表示する表示手段とを備えるので、被災地域に広く分布する多数の建物の防災気象情報レベル(例えば、警報・注意報など)の概略を素早く把握することが可能となり、気象災害対応行動の迅速性・効率性を向上することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の気象災害対応支援システムによれば、背景地図を拡大、縮小または移動して、表示スケールおよび表示範囲の少なくとも一方を変更する表示変更手段をさらに備え、建物数集計手段は、表示変更手段による表示スケールおよび表示範囲の少なくとも一方の変更に応じて、位置の近い建物同士がまとまるよう被災地域を複数の領域に分割し、分割した領域毎に、防災気象情報レベル別に建物の数を集計し、表示手段は、表示変更手段による表示スケールおよび表示範囲の少なくとも一方の変更に応じて、領域毎に集計した建物の総計と防災気象情報レベル別の小計を所定のグラフで背景地図上の対応する領域に表示するので、背景地図の表示スケールや表示範囲を変更しても、建物の防災気象情報レベルの概略を容易に把握することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の気象災害対応支援システムによれば、表示した背景地図上に存在する建物の属性情報のリストを所定の順序で表示する建物リスト表示手段と、表示したリストから選択した建物を、標準形態より誇張または拡大した形態で背景地図上の対応する位置またはその近傍に表示するとともに、背景地図上の対応する位置またはその近傍から当該建物の属性情報を吹き出し表示する選択建物表示手段とをさらに備えるので、表示した背景地図上に存在する建物の属性情報を容易に把握することができるとともに、選択した建物の背景地図上での位置および属性情報を容易に把握することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の気象災害対応支援システムによれば、文字情報を入力する文字入力手段と、入力された文字情報と建物の属性情報が部分一致している建物をデータ管理手段から検索する文字検索手段と、検索して得られた建物の属性情報のリストを表示する検索結果表示手段とをさらに備えるので、例えば建物の名称等を入力して検索することにより、防災気象情報レベルにかかわらず迅速な対応を要する重要な建物などの所定の建物を多数の建物の中から迅速に抽出することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の気象災害対応支援システムによれば、背景地図上に、車両が通行した車両通行実績情報を重ねて表示する車両通行実績表示手段をさらに備えるので、被害を受けて通行不能になった道路等を把握することが可能となり、気象災害対応行動の迅速性・効率性を向上することができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る気象災害対応支援システムの実施の形態を示す概略構成図である。 図2は、警報・注意報別建物数の集計分類地図である。 図3は、警報・注意報別建物数の集計分類地図の拡大図である。 図4は、警報・注意報別建物数の集計分類地図におけるリスト表示を示す図である。 図5は、警報・注意報別建物数の集計分類地図における検索表示を示す図である。 図6は、従来の警報・注意報別建物のプロット地図の一例を示す図である。
本発明は、大規模気象災害時に、被災地域に広く分布する多数の建物についての防災気象情報を、関連するコンテンツと共に情報端末へわかり易く表示することにより、迅速かつ効率的に多数の建物の調査や支援等を行えるようにするものである。
特に、大規模な気象災害では広範囲にわたって多くの建物が被害を受ける。被害の迅速な調査や復旧のために、被害の大きい建物はどの地域に多いのか、空間的分布の概略を素早く把握する必要がある。その際に本発明は極めて有効である。空間的分布を把握することにより、対応要員は何人程度必要なのか、地域外から対応要員を派遣する場合はどこからどこへ、どのルートを通って派遣するのか、どの地域・建物から調査や復旧を開始するのか等の、効率的な対応方策を立案・実施することができる。
以下に、本発明に係る気象災害対応支援システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る気象災害対応支援システム10は、データ管理手段12と、防災気象情報取得手段14と、判定手段16と、建物数集計手段18と、表示手段20と、これら各手段の動作制御を行う管理制御手段22とを備える。この気象災害対応支援システム10は、気象災害発生時の被災地域内外の対応要員による気象災害への対応行動を支援するためのものであり、例えば気象災害対応統制室に設置される。
データ管理手段12は、被災地域の個々の建物の属性情報の保持および登録管理を行うものである。建物の属性情報には、例えば、建物の名称、位置、構造種別、階数、築年等が含まれている。このデータ管理手段12は、例えばデータベースなどにより構成することができる。
防災気象情報取得手段14は、気象災害発生前後の被災地域の防災気象情報を取得するものである。防災気象情報は、例えば、警報、注意報、危険度分布などに関する情報である。取得する防災気象情報は、例えば、気象庁などの機関から気象災害発生の前後に速やかに提供される情報であることが好ましい。
判定手段16は、防災気象情報取得手段14により取得した防災気象情報と、データ管理手段12に保持された個々の建物の属性情報に基づいて、個々の建物の防災気象情報レベル(例えば、警報、注意報、危険度分布など)を判定するものである。なお、本実施の形態では、警報・注意報を判別するものとする。
建物数集計手段18は、位置の近い建物同士がまとまるよう被災地域を複数の領域に分割し、分割した領域毎に、警報・注意報別に建物の数を集計するものである。この場合、被災地域を、相互に概ね同程度の大きさの複数の領域に分割することが望ましい。
表示手段20は、背景地図を画面に表示するとともに、領域毎に集計した建物の総計と警報・注意報別の小計を、円グラフ(所定のグラフ)で背景地図上の対応する領域に表示するものである。近傍に他の建物がない単独の建物については、一つの独立した建物として表示する。表示手段20は、例えばディスプレイなどで構成することができる。
図2は、表示手段20によって表示された画面の一例である。この例では、windows(登録商標)のブラウザを用いて背景地図等を表示しているが、本発明はこれに限るものではない。表示する背景地図は、例えばGISなどの地図情報を利用することができる。なお、本発明は円グラフに限るものではなく、建物の総計と警報・注意報別の小計を併記した棒グラフや帯グラフで表示してもよい。また、表示手段20は、防災気象情報取得手段14により取得した防災気象情報を背景地図上に重ねて表示してもよい。
管理制御手段22は、上記の各手段12〜20の動作制御を行うものであり、例えばCPUと各種メモリからなるコンピュータ(情報端末)を含んで構成することができる。この管理制御手段22は、表示変更手段24、建物リスト表示手段26、選択建物表示手段28、文字入力手段30、文字検索手段32、検索結果表示手段34、車両通行実績表示手段36の各手段を有している。
表示変更手段24は、背景地図を拡大、縮小または移動して、その表示態様を変更するものである。表示変更手段24は、例えばGISのユーザ・インターフェイスなどを用いて構成することができる。表示態様は、背景地図の表示スケールおよび表示範囲の少なくとも一方である。表示態様の変更に応じて、上記の建物数集計手段18は領域の再分割、建物の数の再集計を行い、上記の表示手段20は再表示を行うようになっている。
例えば、ユーザが表示変更手段24で背景地図の表示態様を図2から図3に変更すると、上記の建物数集計手段18は、変更後の表示態様に応じて、位置の近い建物同士がまとまるよう被災地域を複数の領域に再分割し、再分割した領域毎に、警報・注意報別に建物の数を再集計する。また、上記の表示手段20は、変更後の表示態様に応じて、領域毎に再集計した建物の総計と警報・注意報別の小計を円グラフで背景地図上の対応する領域に再表示する。
建物リスト表示手段26は、表示中の背景地図上に存在する建物の属性情報のリストを、所定の順序で表示するものである。例えば、図4に示すように、ユーザが表示変更手段24で背景地図を一定縮尺以上に拡大すると、この背景地図の表示範囲内に存在する各建物の名称等の属性情報が、同じ表示画面内にリストとして表示される。その際、リストの順番は大小関係をもつ属性の昇順(または降順)となるようにしてもよい。
選択建物表示手段28は、表示したリストから選択した建物を、標準形態より誇張または拡大した形態で、背景地図上の対応する位置等に表示するとともに、背景地図上の対応する位置等から当該建物の属性情報を吹き出し表示するものである。例えば、図4に示すように、ユーザがリスト内の建物の名称等の属性情報を選択入力すると、背景地図上で当該建物が誇張または拡大表示され、併せて当該建物の属性情報が吹き出し表示される。
文字入力手段30は、文字検索用の文字情報を入力するためのものである。この文字入力手段30は、図5に示すように、表示画面内に設けられた入力欄と、この入力欄に文字情報を入力する図外のキーボード装置などで構成している。
文字検索手段32は、入力欄に入力された文字情報と建物の属性情報が部分一致している建物を、データ管理手段12から検索するものである。
検索結果表示手段34は、検索して得られた建物の属性情報のリストを表示するものである。上記の検索によって、入力欄の文字列と部分一致しているものがヒットすると、検索結果表示手段34は、図5に示すように、それら建物の名称等をリストとして表示する。ユーザがリスト内の建物を選択入力すると、上記の選択建物表示手段28は、選択入力した建物を、標準形態より誇張または拡大した形態で、背景地図上の対応する位置等に表示するとともに、背景地図上の対応する位置等から当該建物の属性情報を吹き出し表示する。
車両通行実績表示手段36は、背景地図上に、車両が通行した車両通行実績情報を重ねて表示するものである。上述したように、災害時は道路等が被害を受けて通行不能になる場合がある。そこで、例えば、上記の非特許文献4に示した車両通行実績情報提供サービス等を利用して、車両通行実績情報を取得する。取得した車両通行実績情報から、通行不能個所、通行可能個所を推定することができる。車両通行実績情報を背景地図上に重ねて表示すれば、通行可能な道路等を容易に把握することができる。これにより、ユーザは対象建物までの経路を迅速かつ効率的に設定可能である。
次に、上記構成の動作および作用について説明する。
気象災害が発生し、防災気象情報取得手段14が防災気象情報を取得すると、判定手段16は防災気象情報とデータ管理手段12から個々の建物の防災気象情報レベルを判定する。建物数集計手段18は位置の近い建物同士がまとまるよう被災地域を複数の領域に分割し、領域毎に警報・注意報別に建物の数を集計する。表示手段20は領域毎に集計した建物の総計と警報・注意報別の小計を、対応する領域に円グラフで表示する。
このようにすれば、被災地域に広く分布する多数の建物の被害の概略を素早く把握することが可能となり、気象災害発生時の気象災害への対応行動の迅速性・効率性を向上することができる。
また、上記の表示変更手段24で背景地図の表示スケールや表示範囲を変更しても、建物数集計手段18による再集計と、表示手段20による再表示の作用により、表示変更後の建物の警報・注意報の概略を容易に把握することができる。
また、上記の建物リスト表示手段26、選択建物表示手段28によって、建物の属性情報のリスト表示、吹き出し表示、建物の位置表示を、同じ表示画面内にわかり易くコンパクトに表示することで、これらの情報を容易に把握することができる。これにより、大規模気象災害の直前直後の混乱期にあっても、大きな間違いのない適切な対応方策を立案・実施することが可能となる。
また、建物の名称等のリストを例えば警報・注意報レベルの順に表示することにより、被害が大きく迅速な対応を要する建物の調査や復旧を、優先的に進めることができる。また、現地の対応要員は、背景地図を大縮尺で表示することにより、たとえ現地の地理に不案内な者であっても、対象建物の位置や道順を容易に把握することができる。
また、上記の文字入力手段30、文字検索手段32、検索結果表示手段34によって、警報・注意報レベルの大小にかかわらず元来迅速な対応を要する重要な建物などの所定の建物を多数の建物の中から迅速に検索、抽出することができる。これにより、重要な建物の調査や復旧を、優先的に進めることが可能となる。
また、上記の車両通行実績表示手段36によって、被害を受けて通行不能になった道路等を把握することが可能となるので、気象災害への対応行動の迅速性・効率性を向上することができる。
上記の実施の形態において、大規模気象災害時の対応行動の迅速性・効率性をさらに向上させるため、気象災害対応支援システム10が以下のような機能を有してもよい。例えば、背景地図上に表示する建物群を、一定の警報・注意報レベル以上の地域に存在する建物群のみに絞り込めるようにする。また、背景地図上に表示する建物群を、建物の属性情報(例えば所有者)別に絞り込めるようにする。また、背景地図上に防災気象情報を併せて表示する場合には、それの表示/非表示を選択切替可能としてもよい。
以上説明したように、本発明に係る気象災害対応支援システムによれば、気象災害発生時の被災地域内外の対応要員による気象災害への対応行動を支援するために用いられる気象災害対応支援システムであって、被災地域の個々の建物の属性情報が登録されたデータ管理手段と、気象災害前後の被災地域の防災気象情報を取得する防災気象取得手段と、取得した防災気象情報と、データ管理手段に登録された個々の建物の属性情報に基づいて、個々の建物の防災気象情報レベルを判定する判定手段と、位置の近い建物同士がまとまるよう被災地域を複数の領域に分割し、分割した領域毎に、防災気象情報レベル別に建物の数を集計する建物数集計手段と、領域毎に集計した建物の総計と防災気象情報レベル別の小計を所定のグラフで背景地図上の対応する領域に表示する表示手段とを備えるので、被災地域に広く分布する多数の建物の防災気象情報レベル(例えば、警報・注意報など)の概略を素早く把握することが可能となり、気象災害対応行動の迅速性・効率性を向上することができる。
また、本発明に係る他の気象災害対応支援システムによれば、背景地図を拡大、縮小または移動して、表示スケールおよび表示範囲の少なくとも一方を変更する表示変更手段をさらに備え、建物数集計手段は、表示変更手段による表示スケールおよび表示範囲の少なくとも一方の変更に応じて、位置の近い建物同士がまとまるよう被災地域を複数の領域に分割し、分割した領域毎に、防災気象情報レベル別に建物の数を集計し、表示手段は、表示変更手段による表示スケールおよび表示範囲の少なくとも一方の変更に応じて、領域毎に集計した建物の総計と防災気象情報レベル別の小計を所定のグラフで背景地図上の対応する領域に表示するので、背景地図の表示スケールや表示範囲を変更しても、建物の防災気象情報レベルの概略を容易に把握することができる。
また、本発明に係る他の気象災害対応支援システムによれば、表示した背景地図上に存在する建物の属性情報のリストを所定の順序で表示する建物リスト表示手段と、表示したリストから選択した建物を、標準形態より誇張または拡大した形態で背景地図上の対応する位置またはその近傍に表示するとともに、背景地図上の対応する位置またはその近傍から当該建物の属性情報を吹き出し表示する選択建物表示手段とをさらに備えるので、表示した背景地図上に存在する建物の属性情報を容易に把握することができるとともに、選択した建物の背景地図上での位置および属性情報を容易に把握することができる。
また、本発明に係る他の気象災害対応支援システムによれば、文字情報を入力する文字入力手段と、入力された文字情報と建物の属性情報が部分一致している建物をデータ管理手段から検索する文字検索手段と、検索して得られた建物の属性情報のリストを表示する検索結果表示手段とをさらに備えるので、例えば建物の名称等を入力して検索することにより、防災気象情報レベルにかかわらず迅速な対応を要する重要な建物などの所定の建物を多数の建物の中から迅速に抽出することができる。
また、本発明に係る他の気象災害対応支援システムによれば、背景地図上に、車両が通行した車両通行実績情報を重ねて表示する車両通行実績表示手段をさらに備えるので、被害を受けて通行不能になった道路等を把握することが可能となり、気象災害対応行動の迅速性・効率性を向上することができる。
以上のように、本発明に係る気象災害対応支援システムは、気象災害発生時の気象災害への対応行動を支援するシステムに有用であり、特に、気象災害対応行動の迅速性・効率性を向上するのに適している。
10 気象災害対応支援システム
12 データ管理手段
14 防災気象情報取得手段
16 判定手段
18 建物数集計手段
20 表示手段
22 管理制御手段
24 表示変更手段
26 建物リスト表示手段
28 選択建物表示手段
30 文字入力手段
32 文字検索手段
34 検索結果表示手段
36 車両通行実績表示手段

Claims (5)

  1. 気象災害発生時の被災地域内外の対応要員による気象災害への対応行動を支援するために用いられる気象災害対応支援システムであって、
    被災地域の個々の建物の属性情報が登録されたデータ管理手段と、
    気象災害前後の被災地域の防災気象情報を取得する防災気象取得手段と、
    取得した防災気象情報と、データ管理手段に登録された個々の建物の属性情報に基づいて、個々の建物の防災気象情報レベルを判定する判定手段と、
    位置の近い建物同士がまとまるよう被災地域を複数の領域に分割し、分割した領域毎に、防災気象情報レベル別に建物の数を集計する建物数集計手段と、
    領域毎に集計した建物の総計と防災気象情報レベル別の小計を所定のグラフで背景地図上の対応する領域に表示する表示手段とを備えることを特徴とする気象災害対応支援システム。
  2. 背景地図を拡大、縮小または移動して、表示スケールおよび表示範囲の少なくとも一方を変更する表示変更手段をさらに備え、
    建物数集計手段は、表示変更手段による表示スケールおよび表示範囲の少なくとも一方の変更に応じて、位置の近い建物同士がまとまるよう被災地域を複数の領域に分割し、分割した領域毎に、防災気象情報レベル別に建物の数を集計し、
    表示手段は、表示変更手段による表示スケールおよび表示範囲の少なくとも一方の変更に応じて、領域毎に集計した建物の総計と防災気象情報レベル別の小計を所定のグラフで背景地図上の対応する領域に表示することを特徴とする請求項1に記載の気象災害対応支援システム。
  3. 表示した背景地図上に存在する建物の属性情報のリストを所定の順序で表示する建物リスト表示手段と、
    表示したリストから選択した建物を、標準形態より誇張または拡大した形態で背景地図上の対応する位置またはその近傍に表示するとともに、背景地図上の対応する位置またはその近傍から当該建物の属性情報を吹き出し表示する選択建物表示手段とをさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の気象災害対応支援システム。
  4. 文字情報を入力する文字入力手段と、入力された文字情報と建物の属性情報が部分一致している建物をデータ管理手段から検索する文字検索手段と、
    検索して得られた建物の属性情報のリストを表示する検索結果表示手段とをさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の気象災害対応支援システム。
  5. 背景地図上に、車両が通行した車両通行実績情報を重ねて表示する車両通行実績表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の気象災害対応支援システム。
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