JPH10188170A - 防災システム - Google Patents

防災システム

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Publication number
JPH10188170A
JPH10188170A JP8345672A JP34567296A JPH10188170A JP H10188170 A JPH10188170 A JP H10188170A JP 8345672 A JP8345672 A JP 8345672A JP 34567296 A JP34567296 A JP 34567296A JP H10188170 A JPH10188170 A JP H10188170A
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JP
Japan
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damage
data
fire
disaster prevention
situation
Prior art date
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Application number
JP8345672A
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English (en)
Inventor
Seishi Suzuki
聖之 鈴木
Tomio Yamada
富美夫 山田
Hitoshi Sogabe
均 曽我部
Isao Shinozaki
功 篠崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地震発生時に迅速に被害状況を把握可能
とすることにある。 【解決手段】 各地区側では、各地区ごとに設置され地
震発生時に生じる物理的な変化信号を検知する地震検知
手段2と、この検知された物理的な変化信号から被害程
度を求める被害程度決定手段4と、地区の識別データを
含む被害程度信号を送信する送信手段5とを設け、防災
センタ側では、各地区ごとに被害程度に応じた被害状況
および初動態勢を記憶する被害状況基礎データ記憶手段
8と、前記送信手段の被害程度信号を受け、記憶手段8
の記憶データを用いて棒グラフによる地区別被害状況、
または棒グラフによる地区別被害状況および初動態勢を
付した複数地区の被害状況を作成する被害状況作成処理
手段10と、この作成される地区別被害の状況を表示ま
たは印字出力する出力装置11とを設けた防災システ
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物や構造物等
の被害状況を即座に把握可能とした防災システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】都道府県や区市町村などの自治体では、
例えば大地震で家屋倒壊や火災等の被害が発生した場
合、通常,災害対策本部を設置し、最寄りの警察書また
は消防署などからの電話,FAX等による通報に基づい
て被害状況の把握およびその災害対策を検討することが
行われている。このとき、被災直後の災害対策本部の規
模(以下、初動態勢と呼ぶ)は、被害の程度に基づいて
決定されることが多い。
【0003】しかし、被災直後に人間によって被害の程
度を把握することは極めて困難である。そこで、従来
は、計算機を用いて被害の程度を推定し、これを実際の
被害と判断し、初動態勢および災害対策本部設置後の災
害対策の検討が行われている。
【0004】図11は計算機を用いて被害の程度を推定
する防災システムの概略構成図である。この防災システ
ムは、地震の発生による地震動の加速度を観測する地震
計101と、地震計101,…の観測値s1に基づいて
被害の状況を把握する計算機本体102と、この計算機
本体102によって把握される被害程度から初動態勢を
表示する表示装置103とからなっている。
【0005】この計算機本体102は、地震による被害
の程度を推定する数式化された推定演算式データを記憶
する推定演算式記憶部111と、被害推定結果と関連付
けられたランクと初動態勢との関係を規定する初動態勢
データ記憶部112と、地震計101,…からの観測値
s1を取り込んで後、推定演算式記憶部111の推定演
算式データを用いて被害推定値s2を求める被害推定演
算部113と、この被害推定演算部113で得られる被
害推定値s2に基づいて初めに組織すべき人数等の初動
態勢s3を決定する初動態勢決定部114とを設け、こ
の決定された初動態勢を表示装置103に表示する。
【0006】よって、自治体などの災害対策関係者は、
表示装置103に表示される初動態勢s3に基づき、し
かるべき手続に従って組織すべき関係各位に連絡し災害
対策本部の初動態勢を組織している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような防災システムにおける被害状況の把握方式は、計
算機本体102を用いて被害推定演算式を用いて家屋倒
壊の被害の程度を推定しているが、この被害推定演算式
は過去に起きた地震の被害程度から統計学上割り出して
数式化したものであり、必ずしも精度よく被害の程度を
推定できるとは限らない。特に、過去の地震の多くは海
域で発生した大地震であり、また昨今問題とされている
直下型の地震では被害の量だけでなく、質についても相
違する点が多いと言える。
【0008】このように従来の被害程度の推定には精度
上の問題がある。特に、計算機本体102による被害推
定結果が実際の被害程度よりも少ないと推定されたと
き、災害対策本部の初動態勢は不足することになり、迅
速な災害復旧対策を講ずることが難しくなる恐れがあ
る。本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、地震発
生による被害の状況および初動態勢を迅速に把握可能と
する防災システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1項ないし請求項3に対応する発明は、予め
複数の地区を定めて各地区ごとに設置され地震の発生に
よって生ずる衝撃値または地震動の加速度を検知する地
震検知手段と、この地震検知手段で検知された衝撃値ま
たは加速度の連続的な変化から被害程度を求める被害程
度決定手段と、前記地区の識別データを含む前記被害程
度信号を送信する送信手段と、各送信手段の被害程度信
号を受信して地区別の被害状況およびその関連情報を出
力する防災センタ装置とを設けた防災システムである。
【0010】なお、防災センタ装置の一例としては、例
えば予め各地区ごとに被害程度に応じた被害状況データ
および初動態勢データを記憶する被害状況基礎データ記
憶手段と、前記送信手段からの被害程度信号を受け、前
記記憶手段に記憶されるデータを用いて棒グラフによる
地区別被害状況、または棒グラフによる地区別被害状況
および初動態勢を付した複数地区の被害状況を作成する
被害状況作成処理手段と、この被害状況作成処理手段に
よって作成される地区別被害の状況を表示または印字出
力する出力装置とを有する構成とする。
【0011】従って、請求項1項ないし請求項3に対応
する発明は、以上のような手段を講じたことにより、地
震検知手段で検知された衝撃値または加速度信号を受け
たとき、被害程度決定手段では予め衝撃値または加速度
信号から定まる被害程度を決定し地区識別データととも
に防災センタ装置に送信するので、多数の地区から地区
識別データとともに被害程度を通報できる。
【0012】また、防災センタ装置では、被害状況基礎
データ記憶手段から各地区の被害程度に応じた被害状況
データおよび初動態勢データを取り出し、例えば地区別
に棒グラフ表示または図形化して地区別の被害状況を出
力するので、各地区の被害状況を迅速、かつ、容易に把
握可能となり、また速やかに初動態勢を確立できる。ま
た、各地区ごとに被害状況を表示するので、各地区の実
情を考慮しつつ救助および復旧作業の指示を出すことが
可能である。
【0013】請求項4項および請求項5に対応する発明
は、各地区内で分類分けされた検知対象ごとに設置さ
れ、地震の発生による衝撃値または地震動の加速度を検
知する地震検知手段と、この地震検知手段で検知された
衝撃値または加速度の連続的な変化から被害程度を求め
る被害程度決定手段と、前記各地区の設置箇所,検知対
象、被害程度ごとに異なる被害程度信号を送信する送信
手段と、予め各地区の各検知対象ごとに全個数が記憶さ
れ、かつ、各検知対象ごとに発生する被害の計数結果を
記憶する被害状況データ記憶手段と、前記送信手段から
被害程度信号を受けたとき、地区,検知対象および被害
程度に分けて被害の発生状況を計数し前記被害状況デー
タ記憶手段に記憶するとともに、この計数結果と前記全
個数とから各地区別の被害状況を求める被害状況作成処
理手段と、この被害状況作成処理手段で作成された被害
状況を出力する出力制御手段とを有する防災センタ装置
とを設けた防災システムである。
【0014】この請求項4および請求項5に対応する発
明は、以上のような手段を講じたことにより、地震発生
時、各地区ごとに木造家屋,非木造家屋,ビル等の検知
対象ごとに異なる被害程度信号を送信するので、検知対
象ごとに分類分けして被害程度を自動的に防災センタ装
置に通報できる。また、防災センタ装置では、各地区・
各検知対象ごとに被害程度を集計し、各地区の各検知対
象ごとの全体個数との関係を考慮して被害状況を求めて
表示するので、各地区ごと・各検知対象ごとに精度の高
い被害状況を把握でき、しかも各地区ごと・各検知対象
ごとに被害状況を把握できるので、救助および復旧の内
容も細かく定めて作業を進めることが可能である。
【0015】請求項6ないし請求項8に対応する発明
は、高台または構造物上部に走行可能に設置され該当地
区を含む周辺状況を撮像可能としたカメラ本体と、地震
の発生によって生ずる衝撃値,加速度信号が所定値を越
えたとき、前記カメラ本体を所定のプログラムデータに
従って動作制御する第1の動作制御手段と、この動作制
御手段によって動作制御される前記カメラ本体の画像デ
ータを送信する送信手段と、このカメラ本体から得られ
る画像データの色データから火災の発生を判断する火災
検出判断手段と、この火災検出判断手段から火災の発生
を受けたとき、前記カメラ本体の走行を一時停止させて
首振り走査を実行する第2の動作制御手段とを有する火
災検出装置と、カメラ本体でによって撮像された該当地
区を含む周辺状況の画像データを順次記憶する画像デー
タ記憶手段と、この画像データ記憶手段に記憶される画
像データの色データから火災の発生を判断し所定の火災
状況データを作成する被害状況作成処理手段と、常時は
前記カメラ本体から送られてくる画像データを表示し、
前記被害状況作成処理手段から火災の発生を受けたと
き、前記被害状況作成処理手段で作成された火災状況デ
ータを当該画像データと交互または当該画像データ上に
ウインドウ表示する表示制御手段とを有する防災センタ
装置とを設けた防災システムである。
【0016】この請求項6ないし請求項8に対応する発
明は、以上のような手段を講じたことにより、火災検出
装置では、地震の発生後、火災発生の恐れがあると判断
したとき、高い位置に設置するカメラ本体を走行させて
該当地区を含む周辺の状況を全体的に撮像するので、そ
のカメラ本体からの画像データから火災の発生を速やか
に検出でき、また火災検出時に一時的にカメラ本体を停
止させ、火災の発生周辺を撮影するので、火災の全体状
況を防災センタ装置に送信できる。
【0017】また、火災検出装置では、カメラ本体から
の画像データから火災の発生を判断するだけでなく、同
時に無線またはデイジタル通信にて防災センタ装置に送
信するので、防災センタ装置でも速やかに火災の発生を
把握できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)図1は本発明に係わる防災システ
ムの一実施形態を示す構成図である。この防災システム
は、各地区A,B,…ごとに設置され、地震の発生によ
る衝撃または地震動による加速度を検知し、建築物,構
造物等の倒壊程度を演算し自地区の倒壊程度演算値を出
力する倒壊程度検知手段1A,1B,…が設けられてい
る。
【0019】これら各地区の倒壊程度検知手段1A,1
B,…は、地震の発生による衝撃aまたは加速度を検知
し、アナログ的な衝撃値bまたは加速度信号を出力する
地震検知器2と、予め倒壊程度値××と該当地区の家屋
数,密集度,当該地区の家屋平均築年数等を考慮しつつ
家屋の半壊××件,全壊××件との関係を規定する倒壊
状況データ記憶手段3と、地震検知器2で検知された衝
撃値bから倒壊程度値××を決定し、または連続的に変
化する加速度信号の積算値から倒壊程度値××し、倒壊
程度信号cとして出力する倒壊程度決定手段4とからな
っている。
【0020】なお、倒壊程度決定手段4は、倒壊程度値
信号cを出力するが、例えば決定される倒壊程度値××
から家屋の半壊××件,全壊××件の倒壊状況データを
出力してもよい。また、前記地震検知器2は、家屋の半
壊や全壊を正確に検知する目的から、家屋の最とも中心
となる支柱などに設置すれば、好ましい検知結果が得ら
れるものである。
【0021】5A,5B,…は倒壊程度検知手段1A,
1B,…ごとに設けられる送信手段であって、倒壊程度
決定手段4から倒壊程度信号cを受けたとき、自地区例
えばA地区識別データに倒壊程度信号cを付加し、所要
の信号に変換して無線または公衆回線,専用回線等の有
線を用いて防災センタ装置6に送信する。
【0022】この防災センタ装置6は、地区別倒壊程度
信号dを受信して地区別被害程度を表示または印字出力
するもので、具体的には各地区の送信手段5A,5B,
…からの地区別倒壊程度信号dを受信する受信手段7
と、例えば各地区別にエリア分けされ、各地区別の各倒
壊程度信号に対する家屋半壊件数,家屋全壊件数および
必要な初動態勢データを記憶する被害状況基礎データ記
憶手段8と、受信手段7から地区識別データ付き倒壊程
度信号dを受けたとき、被害状況基礎データ記憶手段8
から該当地区の半壊件数,全壊件数および初動態勢デー
タを取り出し、画像表示用プログラムに従って例えば画
像メモリなどの画像表示データ記憶手段9に各地区ごと
に半壊件数,全壊件数を棒グラフ状に編集記憶し、さら
に必要に応じて各地区ごとの組織すべき人数等の初動態
勢データを記憶する被害状況作成処理手段10と、この
被害状況作成処理手段10で決定され記憶された画像表
示用記憶手段9の記憶内容を表示装置または印字装置1
1に表示しまたは印字出力する表示制御手段12とが設
けられている。
【0023】以下、以上のように構成された防災システ
ムの動作について説明する。直下型地震の発生によって
生ずる図2(a)に示すような衝撃aを例えばA地区の
地震検知器2で検知してアナログ的な衝撃値信号bとし
て倒壊程度決定手段4に送出する。ここで、倒壊程度決
定手段4は、衝撃値信号bを取り込んだ後、当該衝撃値
信号bに応じて予め定められる倒壊程度信号cを決定し
出力する。また、地震の発生によって図2(b)に示す
ような連続的な揺れを伴う地震動の加速度信号の場合、
高速的にサンプリングし、各時点の加速度の大きいほど
大きな係数(重み付け)を乗算し、地震動の終了するま
で各サンプリング毎に加速度信号と係数とを乗算し、そ
の乗算結果の総和を求めた後、この総和に応じて予め定
められる倒壊程度信号cを決定し出力する。
【0024】この倒壊程度決定手段4は、倒壊程度信号
cを出力するが、これに代えて例えば倒壊状況データ記
憶手段3から家屋半壊件数,家屋全壊件数,土砂流出件
数等々の必要な情報を取り出して倒壊程度信号cとして
出力してもよい。
【0025】以上のようにして倒壊程度信号cを送出す
ると、例えばA地区の送信手段5Aであれば、A地区識
別データに倒壊程度信号cを付して所要とする送信形態
の地区別倒壊程度信号dに変換して防災センタ装置6に
送信する。
【0026】ここで、防災センタ装置6における受信手
段7は、A地区識別データ付きの倒壊程度信号dを受信
して被害状況作成処理手段10に送出する。この被害状
況作成処理手段10は、A地区識別データ付き倒壊程度
信号dに基づいて、被害状況基礎データ記憶手段8から
A地区のファイルを探し出し、そのファイルから倒壊程
度信号dに対応する倒壊程度例えば半壊××件,全壊×
×件,土砂流出××件,初動態勢データを取り出し、画
像表示用プログラムに従って例えば例えば図3に示すよ
うに各地区ごとに半壊件数,全壊件数を棒グラフ表示可
能に編集し、或いは各棒グラフの先端部分に初動態勢に
必要な組織人数などを記述し、画像表示データ記憶手段
9に記憶する。そして、表示制御手段12において画像
表示データ記憶手段9から画像データを取り出し、図3
に示すように表示装置11に表示する。
【0027】従って、以上のような実施の形態によれ
ば、地震の発生時、衝撃または加速度信号から倒壊程度
信号を決定し、地区識別データとともに送信するので、
確実、かつ、自動的に地区別の倒壊程度信号を防災セン
タ装置6に送信できる。また、防災センタ装置6では、
地震発生時に倒壊程度検知手段1A,1B,…から地区
別の倒壊程度信号d,…を即座に受信でき、しかも地区
別被害状況を棒グラフで表示することから、各地区ごと
の被害の状況を即座に把握できる。その結果、必要な初
動態勢や各地区の救助、復旧作業の優先度を速やかに決
定できる。
【0028】なお、上記実施の形態では、倒壊程度信号
に基づいて送信手段から地区識別データ付き倒壊程度信
号を送出したが、例えば倒壊状況データ記憶手段3から
倒壊程度値××に対応する家屋の半壊××件,全壊××
件を読み出し、地区識別データを付与して送信すれば、
防災センタ装置6では、そのデータをそのまま用いて、
地区別に棒グラフ状に編集表示することも可能である。
【0029】また、防災センタ装置6の被害状況作成処
理手段10は、送信手段5A,5B,…から倒壊程度信
号dを受け取り、かつ、被害状況基礎データ記憶手段8
に地区別・倒壊程度ごとの家屋等の倒壊状況および初動
態勢が記憶されているので、画像表示用プログラムを用
いて、例えば図4(a)または同図(b)のように図形
化した画像を編集し表示装置11に表示することができ
る。これによって、棒グラフには表せない必要に事項を
表示でき、必要な初動態勢、各地区の状況を考慮した救
助、各地区の重要度に応じた復旧作業を細かく表示また
は印字出力できる。 (第2の実施の形態)図5は、防災システムのうち、特
に防災センタ装置6側の他の実施の形態を示す機能ブロ
ック図である。
【0030】この防災センタ装置6は各地区の地図デー
タ上に被害状況を表示する例であって、詳しくは各地区
の被害程度信号d,…を受信する受信手段7と、例えば
図6に示すようにそれぞれ各地区を囲む4つの座標点デ
ータ(x1,y1)〜(x4,y4)、これら4つの座
標点データで囲む地区全部を倒壊程度に応じて異なる色
表示を行うための表示色データおよび該当地区の初動態
勢データ等を記憶する被害状況基礎データ記憶手段21
と、各地区ごとまたは複数の地区の地図データを記憶す
る地図データ記憶手段22と、受信手段7から各地区の
被害程度信号d,…を受信したとき、地図データ記憶手
段22から該当地区の地図データを読み出して画像表示
データ記憶手段23に記憶し、この地図上の所定のエリ
アに該当地区の被害程度信号d,…に応じた初動態勢デ
ータを記憶し、かつ、画像表示データ記憶手段23に被
害程度に応じた色データを記憶する被害状況作成処理手
段24と、この画像表示データ記憶手段23に記憶され
る記憶内容に基づいて表示装置または印字装置11に被
害状況の地図を表示する表示制御手段25とによって構
成されている。
【0031】この防災センタ装置6においては、各地区
の送信手段5A,5B,…の被害程度信号を順次受信手
段7で受信すると、被害状況作成処理手段24では、被
害程度信号の中から地区識別データを取り出し、この地
区に対応する地図データ記憶手段22から該当地区の地
図データを読み出して画像表示データ記憶手段23に記
憶する一方、該当地区の被害程度信号d,…に応じた初
動態勢データを被害状況基礎データ記憶手段21から取
り出して地図データの所定の箇所に記憶する。さらに、
この被害状況作成処理手段24は、第6図に示す被害状
況基礎データ記憶手段21から該当地区の4つの座標点
データの他、この4つの座標点データで囲むエリアに表
示する表示色データを取り出し、画像表示データ記憶手
段23に記憶する。
【0032】この被害状況作成処理手段24において画
像の編集処理が終了すると、表示制御手段25は、画像
表示データ記憶手段23から地図データおよび初動態勢
データを取り出して表示装置11に表示するとともに、
4つの座標点データで囲むエリアを表示色データに応じ
た色表示すれば、図7に示すような被害状況を表示でき
る。
【0033】従って、以上のような実施の形態によれ
ば、地図上に被害の状況を色表示し、しかも必要に応じ
て初動態勢を表示するので、被害の発生場所を的確に把
握でき、該当地区の迅速,的確な救済等を保証すること
ができる。また、地図上に被害の状況を色表示すること
により、特定の地区の車両通行を規制したり、住民の避
難誘導経路を速やかに通報でき、人命の安全にも大きく
寄与する。
【0034】なお、図1、図5において各地区ごとに複
数箇所に地震検知器2,…を設置している場合、各地震
検知器2ごとにA−D変換手段およびインターフェース
機能をもつ記憶手段を介して被害程度決定手段4を設
け、各地震検知器2で検知したアナログ衝撃値をA−D
変換手段でディジタルデータに変換した後、対応する記
憶手段に時系列的に記憶する。そして、被害程度決定手
段4において所定の順序で各記憶手段からディジタル的
な衝撃値を取り出し、地区・箇所ごとの被害程度演算値
を算出すれば、倒壊状況データ記憶手段3から地区・箇
所ごとの被害状況を取り出すことができる。 (第3の実施の形態)図8は本発明に係わる防災システ
ムの他の実施形態を示す構成図である。
【0035】この防災システムは、各地区ごとに複数の
木造家屋に設置され地震発生時の衝撃または地震動によ
る加速度を検知する木造家屋用地震検知器31a,…、
各地区ごとに複数の非木造家屋例えば鉄骨構造家屋等に
設置され衝撃または地震動による加速度を検知する非木
造家屋用地震検知器31b,…、同じく各地区ごとに複
数のビル、道路および橋梁に設置され、地震発生時の衝
撃または地震動による加速度を検知するビル用地震検知
器31c,…、道路用地震検知器31d,…および橋梁
用地震検知器31e,…等が設けられ、さらに各地震検
知器31a〜31eにそれぞれ対応して対象被害程度検
出手段32a〜32eが設けられている。 33a〜3
3eは地区を表す周波数,設置箇所,検知対象を識別す
る識別コードを記憶する識別コード記憶手段、34a〜
34eは箇設置所,検知対象および対象被害程度に応じ
た識別コードを地区を表す周波数をもって送信する送信
手段である。従って、各送信手段から地区,箇設置所,
検知対象に応じてそれぞれ異なる信号を送信する構成と
なっている。
【0036】一方、防災センタ装置6は、送信手段34
a,…,〜,34e,…から送信される被害程度信号を
受信復調する受信手段36と、被害状況データ記憶手段
37と、画像表示データ記憶手段38と、画像表示デー
タ記憶手段38の画像表示データを表示装置,印字装置
等11に表示,印字出力する表示制御手段40とによっ
て構成されている。
【0037】前記被害状況データ記憶手段37には、各
地区ごとに木造家屋,非木造家屋,ビル,道路,橋梁の
総個数が規定され、また各地区および検知対象ごとに被
害程度をカウントするカウンタメモリが設けられてい
る。
【0038】次に、以上のように構成された防災システ
ムの動作について説明する。今、一例としてA地区の木
造家屋について説明する。地震発生時、A地区の複数の
木造家屋に設置する地震検知器31aが例えば衝撃等を
検知し、対応する対象被害程度検出手段32aに送出す
る。ここで、各対象被害程度検出手段32a,…は、各
地震検知器31a,…から出力される衝撃値に基づいて
予め定めた被害程度信号を決定し、これをコード化して
対応する送信手段34a,…に送る。つまり、木造家屋
の場合には、半壊か全壊かの被害程度信号となるので、
「1」,「0」の識別コードに変換し送信手段33aに
送出する。非木造家屋の場合には、大破,中波,小波と
なるので、2ビットからなる識別コードに変換する。
【0039】各送信手段34a,…は、被害程度信号を
表すコードを受けると、予め識別コード記憶手段33
a,…に記憶される設置箇所,検知対象の識別コード
に、今回コード化した被害程度信号を付加し、地区を表
す周波数を用いて防災センタ装置6に送信する。
【0040】従って、地震発生時、A地区からは、木造
家屋に関係する複数の被害程度信号だけでなく、非木造
家屋,ビル,道路,橋梁その他の対象に関係する複数の
被害程度信号も送信される。
【0041】一方、防災センタ装置6においては、各送
信手段34a,…の被害程度信号を受信手段36で受信
復調し、地区,設置箇所,検知対象および被害程度信号
に変換し、被害状況データ記憶手段37のA地区(設置
箇所を含む)の検知対象単位に被害程度を表す半壊状態
および全壊状態の個数を順次カウンタメモリにインクリ
メントしていく。B地区その他の地区でも同様に必要な
データを取り込んでカウンタメモリにインクリメントし
ていく。
【0042】しかる後、被害状況作成処理手段39は、
A地区に属する木造家屋の半壊個数,全壊個数と当該A
地区の木造家屋の総個数とを用いてA地区の全半壊個
数、全全壊個数を算出する。ここで、総個数を用いて全
半壊個数および全全壊個数を求めたのは、A地区全部の
木造家屋に地震検知器を設置することが困難であるの
で、木造家屋の総個数の10分の1ないし100分の1
程度設置し、総個数を用いて換算することにより、半壊
の全個数および全壊の全個数を得るものである。
【0043】そして、以上のようにしてA地区に関する
木造家屋,非木造家屋,ビル,道路,橋梁その他の対象
の被害個数を求めたならば、画像表示用プログラムを用
いて棒グラフ状または図形状に表示可能に編集し画像表
示データ記憶手段38に記憶する。しかる後、表示制御
手段40にて画像表示用記憶手段38の画像表示データ
を読み出して表示装置に表示すれば、例えば図3および
図4に示すように被害状況を棒グラフまたは図形化して
表示できる。
【0044】従って、以上のような実施の形態によれ
ば、地震発生時、各地区ごとに木造家屋,非木造家屋,
ビル等の検知対象ごとに異なる被害程度信号を送信する
ので、検知対象ごとに分類分けして被害程度を自動的に
防災センタ装置に通報できる。また、防災センタ装置で
は、各地区・各検知対象ごとに被害程度を集計し、各地
区の各検知対象ごとの全体個数との関係を考慮して被害
状況を求めて表示するので、各地区ごと・各検知対象ご
とに精度の高い被害状況を把握でき、さらに初動態勢や
救援活動を迅速に進めることができるだけでなく、各地
区ごと・各検知対象ごとに被害状況を把握できることか
ら、救助および復旧の内容も細かく定めて作業を進める
ことができる。
【0045】なお、第1ないし第3の実施の形態では、
送信側電源について何ら記載されていないが、地震発生
による停電の可能性が考えられるので、常時は商用電源
を用いて給電するが、例えば電池などの補助電源を内蔵
し、停電時に従来周知の技術を用いてバックアップを行
うことはいうまでもない。 (第4の実施の形態)図9および図10は本発明に係わ
る防災システムの他の実施の形態を示す構成図である。
図9は火災検知装置の機能ブロック図、図10は防災セ
ンタ装置の機能ブロック図である。
【0046】この実施の形態は、地震の発生時に例えば
CCDなどのディジタルカメラ本体41を走行させつつ
ある地区を含む周辺地域の火災の発生および火災の状況
を検出する例であって、このカメラ本体41は次のよう
に取り付けられている。地区の最も高い土地、火災検知
用専用鉄塔或いは地区で最も高いビルなどの頂上部に、
ほぼ直線状の走行レールまたは鉄塔頂上部,ビル頂上部
を一周するような環状の走行レールが敷設され、この走
行レール上を所定の走行速度で走行可能な走行台車42
が係合されている。この走行台車42には適宜選択的に
横方向・縦方向に首振り可能に駆動しながら、地区の状
況を撮像するティジタルカメラ本体41が懸架され、或
いは搭載され、外部からの指示制御信号を受けて走行、
所定の角度にわたって首振りを行う構成となっている。
【0047】また、火災検知装置には、衝撃または加速
度を検知する地震検知器43、動作制御部44、データ
設定部45および動作制御プログラム46が設けられて
いる。このデータ設定部45は、データの書き替え可能
なメモリが用いられ、動作開始条件データ、走行速度デ
ータ、動作継続時間データ、間欠首振り角度データその
他カメラ本体41の動作制御に必要なデータ等が記憶さ
れている。前記動作制御部44は、地震検知器43から
の衝撃値と動作開始条件データとを比較し、衝撃値が所
定値以上のときに動作制御プログラム46に従って動作
制御を実行する。
【0048】47は動作制御部44の指示制御に従って
走行台車42を介してカメラ本体41を駆動制御するカ
メラ駆動制御部である。このカメラ駆動制御部47と走
行台車42とは無線または駆動機構を介して結合されて
いる。走行台車42は、無線の場合には受信機が搭載さ
れ、駆動制御信号を受信して走行用駆動モータを駆動さ
せつつ所定の走行速度で走行し、或いは首振り用モータ
・歯車およびラック等を用いて所定方向に首振り走査す
る構成となっている。駆動機構の場合には、レールの両
端または一周する2箇所にそれぞれ巻取ローラおよび駆
動モータを取り付け、これら巻取ローラから繰り出され
るケーブル48を走行台車42の前後部に固定する。そ
して、駆動制御信号を受けて一方の駆動モータを介して
一方の巻取ローラを回転させて例えばレール右方向の所
定位置まで走行させ、所定位置に達した後、他方の駆動
モータを介して他方の巻取ローラを回転させてケーブル
を巻き取ることにより、走行台車42を繰り返し往復走
行可能に駆動する。なお、当該ケーブルの端部からは駆
動用信号線が導出され、走行台車42の首振り用モータ
に接続され、テレビカメラ本体41の首振り走査に用い
られる。
【0049】49はカメラ本体41で撮像されたディジ
タル画像データを送信する送信アンテナである。このカ
メラ本体41にはディジタル画像データを記憶するディ
ジタル画像データメモリ50、火災判断用の色データや
パターンデータを記憶する判断データ記憶手段51と、
ディジタル画像データメモリ50の色データと判断デー
タ記憶手段51の記憶データとを比較し火災の発生を検
出する火災検出判断部52が設けられている。この火災
検出判断部52が火災発生を検出したとき、動作制御部
44にその旨を通知する。
【0050】次に、防災センタ装置6は図10に示すよ
うに、火災検知装置から送信されてくるディジタル画像
データを受信する受信手段61、受信されたディジタル
画像データを表示する表示制御手段62およびLCD素
子などで構成された液晶ディスプレィ装置63等が設け
られ、さらに火災状況検出部が設けられている。
【0051】この火災状況検出部は、複数のディジタル
画像データメモリ64、被害状況作成処理手段65、各
地区地図データ記憶手段66、画像表示用プログラムメ
モリ67、画像表示データ記憶手段68等によって構成
されている。
【0052】各ディジタル画像データメモリ64は、所
要とする画素数のメモリ素子をもつメモリであって、カ
メラ本体41によって撮像された1画面分のディジタル
画像データを記憶する。前記各地区地図データ記憶手段
66はカメラ本体41から見たときの各地区の地図デー
タを記憶する機能をもっている。前記被害状況作成処理
手段65は、火災の発生および火災の状況を判断する機
能を有し、詳しくはディジタル画像データメモリ64の
1画面分のディジタル画像データと複数の地区地図デー
タの色データ・パターンデータとから火災の発生を検出
し、火災の発生有り場合には火災発生地区を特定し、さ
らに画像表示用プログラムメモリ67に基づいて火災の
被害状況を作成し、画像表示用記憶手段68に格納す
る。前記表示制御手段62は、被害状況作成処理手段6
5から火災の発生有りの信号を受けたとき、画像表示デ
ータ記憶手段68から画像表示用データを読み出してデ
ィスプレィ装置63に表示する構成となっている。
【0053】次に、以上のように構成された防災システ
ムの動作について説明する。地震発生時、その衝撃等を
地震検知器43で検知し、その衝撃値信号を動作制御部
44に送出する。この動作制御部44は、衝撃値信号が
データ設定部45に規定される動作開始条件データを越
えたか否かを判断する。ここで、衝撃値信号が動作開始
条件データを越えたと判断したとき、カメラ本体41に
電源を投入して撮像を開始させる一方、動作制御プログ
ラム46に従ってデータ設定部45に規定される所定方
向に所定の走行速度で走行台車42を走行させるための
指示制御信号を送出する。
【0054】ここで、カメラ駆動制御部47は、動作制
御部44からの指示制御信号に基づいて走行台車42を
駆動制御し、カメラ本体41を走行させる。このカメラ
本体41は、所定の周期ごとに地区の状態を撮像し、そ
のディジタル画像データを送信アンテナ48または有線
によるディジタル通信回線を通して防災センタ装置6に
送信する。
【0055】このとき、動作制御部44は、所要時間走
行ごとにデータ設定部45に規定される間欠首振角度デ
ータに基づいてカメラ本体41の首振指示制御信号を送
出し、カメラ駆動制御部47を介してカメラ本体41を
所定角度横方向および縦方向に首振り走査する。この一
連の動作はデータ設定部45に規定される動作継続時間
のわたって走行台車42を介してカメラ本体41を駆動
制御する。
【0056】ところで、以上のようにしてカメラ本体4
1で撮像されたディジタル画像データは順次ディジタル
画像データメモリ50に格納され、火災が発生したか否
かの判断に付される。すなわち、火災検出判断部52
は、ディジタル画像データメモリ50に格納されている
ディジタル画像データの中の例えばRGB中のRの色デ
ータ状態(パターン)と判断用データメモリ50の火災
発生時の色データおよびRの色データパターンとを比較
し、ほぼ色データおよびパターンが近似するときに火災
発生と判断し、その旨の信号を動作制御部45に送出す
る。このとき、火災発生の判断信号を送信アンテナまた
は有線で防災センタに直接送信することも可能である。
【0057】ここで、動作制御部44は、火災発生の判
断信号を受けると、走行台車42の走行を一旦停止させ
た後、首振り指示制御信号を送出し、カメラ本体41を
横方向および縦方向に首振り走査し、そのとき撮像され
たディジタル画像データを防災センタ装置6に送信す
る。
【0058】この防災センタ装置6は、火災検知装置か
らのディジタル画像データを受信手段61で受信し、カ
メラ本体41の1画面分のディジタル画像データを順次
ディジタル画像データメモリ64に記憶する。このディ
ジタル画像データは、順次複数のディジタル画像データ
メモリ64に記憶するが、このとき全て満配状態となっ
たとき、最も古いメモリ64のディジタル画像データを
クリアし、後続のディジタル画像データを記憶してい
く。
【0059】一方、被害状況作成処理手段66は、順次
ディジタル画像データメモリ64のディジタル画像デー
タの中の色データおよび色データパターンから火災発生
か否かを判断する。なお、火災検知装置から火災発生の
信号が送られてくる場合にはこの判断処理は不要とな
る。
【0060】ここで、火災発生と判断されたとき、ディ
ジタル画像データと各地区地図データ記憶手段66の各
地区地図データとを比較し、火災発生地区を特定する。
なお、火災検知装置側で地区名を特定することが容易で
あるので、火災検知装置側から火災発生地区名データを
送ってくる場合には、特に各地区地図データ記憶手段6
6および地区名判断処理は不要となる。
【0061】何れにせよ、被害状況作成処理手段65
は、火災発生と判断したとき、画像表示用プログラム6
7に基づいて被害状況の編集処理を実行する。この被害
状況の編集処理は、ディジタル画像データメモリ64の
ディジタル画像データの中の火災に関係する色データの
広がり,例えば連続する赤色データのビット数を加算
し、当該地区内の総建物件数に対する割合から火災被害
件数を推測し、地区名ごとに火災被害件数および被害の
規模等のデータを画像表示データ記憶手段68の所定の
エリアに記述し、表示制御手段62を介してディスプレ
ィ装置63の表示画面に表示する。
【0062】なお、表示制御手段62は、被害状況作成
処理手段66から火災発生を受けたとき、所定の取決め
に基づいて画像表示データ記憶手段68に記憶される画
像表示データのみ、或いは受信手段61で受信されたデ
ィジタル画像データと画像表示データ記憶手段68に記
憶される画像表示データとを所定の周期ごとに交互に表
示し、或いは予めウインドウ表示すべき座標値を設定
し、ディスプレィ装置63に表示されているディジタル
画像データ上にウインドウを形成し、画像表示データ記
憶手段68に記憶される画像表示データ,つまり火災の
被害状況を表示させてもよい。また、ディジタルカメラ
本体41に代えて通常のテレビカメラ本体を用いてもよ
いことはいうまでもない。このとき、A/D変換や水平
・垂直同期手段等を必要とすることは言うまでもない。
【0063】この実施の形態によれば、火災検出装置で
は、地震の発生後、火災発生の恐れがあると判断したと
き、高い位置に設置するカメラ本体を走行させて該当地
区を含む周辺の状況を全体的に撮像するので、そのカメ
ラ本体からの画像データから火災の発生を速やかに検出
でき、しかも火災発生検出時にカメラ本体を停止させ、
首振り走査により火災の発生地域の周辺を撮影するの
で、防災センタ装置6に火災の全体状況を確実に送信で
きる。
【0064】また、火災検出装置では、カメラ本体から
の画像データから火災の発生を判断するだけでなく、同
時に無線またはデイジタル通信にて防災センタ装置6に
送信するので、防災センタ装置6でも速やかに火災の発
生を把握できるさらに、防災センタ装置6では、火災検
出装置から送られてくる画像データから火災の発生ない
し火災発生地区を特定し、ディスプレィ装置63に表示
するので、直ちに火災発生地区を把握でき、消防署への
緊急通報を出すことができる。さらに、火災発生地区だ
けでなく、火災の規模を判断して表示することにより、
迅速に消火発動の体制や緊急避難誘導の判断を行うこと
ができる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような種々の効果を奏する。請求項1の発明によれ
ば、地区別に被害程度を防災センタ装置に送信でき、ま
た防災センタ装置では地震発生による地区別ごとの被害
状況を出力することにより、地区別の被害状況を迅速に
把握できる。
【0066】請求項2の発明によれば、地区別に被害の
状況を棒グラフ状または棒グラフに初動態勢を記述して
表示または印字出力するので、各地区の被害状況を迅
速、かつ、容易に把握でき、また速やかに初動態勢を確
立できる。また、各地区ごとに被害状況を表示するの
で、各地区の実情を考慮しつつ救助および復旧作業の指
示を出すことができる。
【0067】請求項3の発明によれば、地図データ上に
地域を特定して被害の程度に応じて色表示するので、地
区の状況を考慮しつつ速やかに救助および避難誘導等の
対策を構築できる。
【0068】請求項4の発明によれば、各地区の設置箇
所、検知対象,被害程度に応じて異なる信号を送信する
ので、防災センタ装置では、各地区ごと・検知対象ごと
に被害の状況を集計できる。
【0069】請求項5の発明によれば、各地区の各検知
対象ごとの全体個数との関係を考慮して被害状況を求め
て表示するので、各地区ごと・各検知対象ごとに精度の
高い被害状況を把握できる。また、各地区ごと・各検知
対象ごとに被害状況を表示するので、救助および復旧の
内容も細かく定めて作業を迅速、的確に進めることがで
きる。
【0070】請求項6の発明によれば、高所にカメラ本
体を走行可能に設置し、このカメラ本体から得られる画
像データから火災の発生を検出し、カメラ本体を首振り
走査するので、地震発生による火災発生時、火災発生箇
所を含む周辺の状況を的確に撮像でき、ひいては火災発
生箇所を含む周辺の状況を防災センタ装置に確実に送信
できる。
【0071】請求項7の発明によれば、カメラで撮像さ
れた画像データから火災の発生および火災発生地区を特
定し、表示装置に表示するので、直ちに火災発生地区を
把握でき、消防署への緊急通報を出すことができる。さ
らに、火災発生地区だけでなく、火災の規模を判断して
表示することにより、迅速に消火発動の体制や緊急避難
誘導の判断を行うことができる。請求項8の発明によれ
ば、請求項6および請求項7の効果を併せもつことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる防災システムの一実施形態を
示す機能ブロック図。
【図2】 地震発生による衝撃および加速度信号の状態
を表す図。
【図3】 図1に示す防災システムを用いて被害の状況
を棒グラフ表示した図。
【図4】 図1に示す防災システムを用いて被害の状況
を図表表示した図。
【図5】 図1に示す防災システムのうち、防災センタ
装置の他の実施形態を示す機能ブロック図。
【図6】 図5に示す防災センタ装置の中の被害状況基
礎データ記憶手段のデータ配列図。
【図7】 図5に示す防災センタ装置を用いて地図デー
タ上に地区被害状況を表示した図。
【図8】 本発明に係わる防災システムの他の実施形態
を示す機能ブロック図。
【図9】 本発明に係わる防災システムのうち、火災検
出装置側の一実施形態を示す機能ブロック図。
【図10】 本発明に係わる防災システムのうち、防災
センタ装置側の一実施形態を示す機能ブロック図。
【図11】 従来の防災システムの機能ブロック図。
【符号の説明】
1A,1B… …倒壊程度検知手段 2…地震検知器 4…倒壊程度決定手段 5…送信手段 6…防災センタ装置 8…被害状況基礎データ記憶手段 10…被害状況作成処理手段 31a〜31e…地震検知器 32a〜32e…対象被害程度検出手段 33a〜33e…識別コード記憶手段 34a〜34e…送信手段 37…被害状況データ記憶手段 39…被害状況作成処理手段 41…カメラ本体 42…走行台車 43…地震検知器 44…動作制御部 52…火災判断部 65…被害状況作成処理手段 66…各地区地図データメモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠崎 功 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定めた地区ごとに設置され、地震の
    発生による物理的な変化信号を検知して被害の程度を求
    める被害程度決定手段と、 前記地区の識別データを含む前記被害程度信号を送信す
    る送信手段と、 各地区の送信手段の被害程度信号を受信して地区別の被
    害状況関連情報を出力する防災センタ装置と、を備えた
    ことを特徴とする防災システム。
  2. 【請求項2】 防災センタ装置は、予め各地区ごとに被
    害程度に応じた被害状況データおよび初動態勢データを
    記憶する被害状況基礎データ記憶手段と、前記送信手段
    からの被害程度信号を受け、前記記憶手段に記憶される
    データを用いてグラフ形式により地区別被害状況、また
    は地区別被害に初動態勢を記述した地区別被害状況を作
    成する被害状況作成処理手段と、この被害状況作成処理
    手段によって作成された地区別被害状況を表示または印
    字出力する出力装置とを設けたことを特徴とする請求項
    1記載の防災システム。
  3. 【請求項3】 防災センタ装置は、予め各地区ごと座標
    値および被害程度に応じて色データを記憶する被害状況
    基礎データ記憶手段と、各地区の地図データを記憶する
    地図データ記憶手段と、各地区の送信手段から被害程度
    信号を受けると、この被害程度信号に含む地区識別デー
    タに基づいて前記地図データ記憶手段から該当する地図
    データを取り出し、この地図データ上に被害地区の座標
    値の範囲で被害程度に応じた色データを付する被害状況
    作成処理手段と、この被害状況作成処理手段で作成され
    た被害程度を表した地図データを表示する表示制御手段
    とを設けたことを特徴とする請求項1記載の防災システ
    ム。
  4. 【請求項4】 各地区ごとに分類分けされた検知対象ご
    とに設置され、地震の発生による物理的な変化信号を検
    知して被害程度を求める対象被害程度検出手段と、 前記各地区の設置箇所,検知対象、被害程度ごとに異な
    る被害程度信号を送信する送信手段と、 各送信手段から送られてくる被害程度信号を受信して地
    区別・対象別の被害状況関連情報を出力する防災センタ
    装置と、 を備えたことを特徴とする防災システム。
  5. 【請求項5】 防災センタ装置は、予め各地区の前記検
    知対象ごとに全個数が記憶され、かつ、各検知対象ごと
    に発生する被害の計数結果を記憶する被害状況データ記
    憶手段と、前記送信手段から被害程度信号を受けたと
    き、地区,検知対象および被害程度に分けて被害の発生
    状況を計数し前記被害状況データ記憶手段に記憶すると
    ともに、この計数結果と前記全個数とから各地区別の被
    害状況を求める被害状況作成処理手段と、この被害状況
    作成処理手段で作成された被害状況を表示または印字出
    力する出力制御手段とを設けたことを特徴とする請求項
    4記載の防災システム。
  6. 【請求項6】 高台または建築構造物上部に走行可能に
    設置され該当地区を含む周辺状況を撮像可能としたカメ
    ラ本体と、 地震の発生による物理的な変化信号が所定値を越えたと
    き、前記カメラ本体を所定のプログラムデータに従って
    動作制御する第1の動作制御手段と、 この第1の動作制御手段で動作制御される前記カメラ本
    体の画像データを送信する送信手段と、 このカメラ本体から得られる画像データの中の色データ
    から火災の発生を判断する火災検出判断手段と、 この火災検出判断手段から火災発生を受けたとき、前記
    カメラ本体の走行を一時停止させて首振り走査を実行さ
    せる第2の動作制御手段と、 を備えたことを特徴とする火災検出装置。
  7. 【請求項7】 カメラから得られる該当地区を含む周辺
    状況の画像データを順次記憶する画像データ記憶手段
    と、 この画像データ記憶手段に記憶される画像データの色デ
    ータから火災の状況を判断し所定の火災状況データを作
    成する被害状況作成処理手段と、 常時は前記カメラから送られてくる画像データを表示
    し、前記被害状況作成処理手段から火災の発生を受けた
    とき、前記被害状況作成処理手段で作成された火災状況
    データを当該画像データと交互または当該画像データ上
    にウインドウ表示する表示制御手段と、 を備えたことを特徴とする防災センタ装置。
  8. 【請求項8】 高台または建築構造物上部に走行可能に
    設置され該当地区を含む周辺状況を撮像可能としたカメ
    ラ本体と、地震の発生による物理的な変化信号が所定値
    を越えたとき、前記カメラ本体を所定のプログラムデー
    タに従って動作制御する動作制御手段と、この動作制御
    手段によって動作制御される前記カメラ本体の画像デー
    タを送信する送信手段とからなる火災検出装置と、 前記カメラ本体から得られる該当地区を含む周辺状況の
    画像データを順次記憶する画像データ記憶手段と、この
    画像データ記憶手段に記憶される画像データの色データ
    から火災の発生を判断し所定の火災状況データを作成す
    る被害状況作成処理手段と、常時は前記カメラ本体から
    送られてくる画像データを表示し、前記被害状況作成処
    理手段から火災の発生を受けたとき、前記被害状況作成
    処理手段で作成された火災状況データを当該画像データ
    と交互または当該画像データ上にウインドウ表示する表
    示制御手段とからなる防災センタ装置と、 を備えたことを特徴とする防災システム
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