JP6955941B2 - 構造物点検支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理システム等の技術に関し、構造物の劣化状況の監視、収集、分析、可視化、及び点検補修作業の支援、等を行う技術に関する。
構造物は、経年による老朽化や、災害等によって、劣化や損傷が発生するため、維持管理のために、点検や補修等の作業が必要及び重要である。構造物としては、道路、鉄道、橋、トンネル、水道設備、下水道設備、電気設備、通信設備等の各種の公共構造物やインフラ設備、家やビル等の一般建築物等がある。構造物の劣化等の状態の例としては、ひび割れ、さび、腐食、剥離等がある。所定の管理者や事業者(作業者等ともいう)は、構造物の劣化状況を点検する作業や補修する作業を実施する。例えば、国土交通省が維持管理に関する法令を定めており、公共構造物の管理者または管理を委託された者等は、公共構造物の定期点検作業や補修作業を実施する。例えば、地方自治体団体は、職員または委託事業者によって、定期点検業務を実施する。定期点検作業では、基本的に、作業者が、対象構造物の場所へ移動し、目視点検(目視確認)で各部の劣化状況を診断し、劣化状況によっては補修作業を実施する。また、管理者等は、構造物の将来の点検や補修に関する計画を作成し、計画に沿って作業を実施する。
従来の構造物点検補修業務では、多くの人員や工数や費用を要するため、一般的な課題として、点検補修作業の効率化やコスト低減等が存在する。また、適切な日時に点検や補修を実施しないと、劣化状況の見逃し等から、結果的に費用増大につながるため、適切な点検補修計画の作成が望ましい。
上記のような背景から、構造物の点検補修作業等を支援して、省力化、効率化を図るための情報処理システム等が求められている。そのようなシステムの例として、構造物の状況を監視して監視データを収集し、監視データに基づいて劣化状況を分析し、劣化状況を画面で可視化するシステム等が提案されている。
構造物の劣化状況を監視して監視データを収集する手段(サブシステム)の従来技術例としては、以下が挙げられる。第1例としては、対象構造物の付近に、所定のセンサやカメラ等の機器が設置され、また、その機器と連携する収集機器が設置される。その機器では、センサデータや画像等を検出、出力する。収集機器は、無線通信等を通じて、その機器からセンサデータや画像等を監視データとして自動的に収集する。収集機器は、収集した監視データ等を、遠隔のサーバ等の装置へ送信する。
第2例としては、作業者が、携帯端末装置を携帯し、対象構造物の場所へ移動し、携帯端末装置に備えるセンサやカメラ等を用いて、対象構造物からセンサデータや画像等を監視データとして取得、収集する。携帯端末装置は、監視データ等を、遠隔のサーバ等の装置へ送信する。
上記構造物の点検補修作業等を支援する情報処理システムに関する先行技術例としては、特開2008−255570号公報(特許文献1)、特開2016−133320号公報(特許文献2)が挙げられる。
特許文献1には、大型構造物の診断データ収集システムについて記載されている。このシステムでは、橋梁に、センサモジュール及びデータ記録装置が設置されている。センサモジュールは、診断のためのデータ(センサ情報)を定期的に計測し、無線でデータ記録装置に格納する。データ記録装置の格納データは、走行車両のデータ収集装置によって収集される。データ収集装置の収集データは、診断装置に入力され、劣化診断される。
特許文献2には、損傷状況判定システム等について記載されている。このシステムでは、作業員がタブレット端末(点検端末)のカメラ機能を用いて対象物を撮影する。タブレット端末から撮影画像を判定システム(サーバ)へ送信する。判定システムは、撮影画像と既撮影画像とを比較して損傷程度(劣化状況)を判定する。
特開2008−255570号公報 特開2016−133320号公報
従来技術例の構造物点検支援システム等の情報処理技術では、業務の効率化に関して改善余地がある。例えば、管理者等は、監視や点検補修作業の対象構造物として、複数種類の構造物や多数の構造物を扱う場合がある。管理者等は、それらの複数の構造物の劣化状況を把握しにくい場合がある。また、管理者等は、それらの複数の構造物に関して、劣化状況の把握に基づいて、効率的な点検補修計画(例えば好適な時期や費用等による計画)を作成したいが、そのような計画を作成するには手間がかかる。管理者等は、対象構造物、予算、期間等の、変動し得る条件を考慮して、計画の作成や修正をしたい場合がある。また、複数の構造物の間の関係性においては、構造物の場所(位置)に応じた地域特性や、点検や補修の優先度等が存在する場合がある。管理者等は、その地域特性や優先度等を考慮して好適な計画を作成したい場合がある。
本発明の目的は、構造物点検支援システム等の情報処理技術に関して、構造物の点検補修作業に係わる更なる効率化を図り、点検補修業務に係わる人手、工数、費用等を低減できる技術を提供することである。
本発明のうち代表的な実施の形態は、構造物点検支援システムであって、以下に示す構成を有することを特徴とする。
一実施の形態の構造物点検支援システムは、計算機システム上に構成され、構造物の劣化状況の監視データに基づいて前記構造物の劣化状況を分析し、前記分析の結果に基づいて前記構造物の劣化状況を利用者に対して可視化し、前記構造物の点検及び補修に関する計画を作成して前記計画を前記利用者に対して可視化する構造物点検支援システムであって、前記監視データ、前記構造物の構造物情報、及び前記構造物の地域特性に関する地域特性情報を用いて、前記構造物の劣化状況を分析し、劣化度合いを含む分析データをDBに格納する劣化分析部と、前記分析データに基づいて、前記利用者が指定した複数種類の複数の構造物を含む全体に関する劣化状況を可視化するための劣化状況データを生成して前記DBに格納する劣化状況可視化部と、前記劣化状況データ、前記点検の点検方法及び前記補修の補修工法の情報に基づいて、前記利用者が指定した前記構造物についての点検補修計画を生成し、前記点検補修計画の可視化のための計画データを前記DBに格納する計画作成可視化部と、を備え、前記劣化状況可視化部は、所定の画面の領域において、前記利用者が選択した1種類以上の1つ以上の構造物の劣化状況を重畳表示し、前記劣化度合いに応じた表現で前記劣化状況を表示し、前記利用者が選択した時点の前記劣化状況を表示する。
本発明のうち代表的な実施の形態によれば、構造物点検支援システム等の情報処理技術に関して、構造物の点検補修作業に係わる更なる効率化を図り、点検補修業務に係わる人手、工数、費用等を低減できる。代表的な実施の形態によれば、各種の複数の構造物の劣化状況及び点検補修計画を、わかりやすく可視化し、作業者にとって把握しやすくすることができる。
本発明の実施の形態の構造物点検支援システムの全体の構成を示す図である。 実施の形態の構造物点検支援システムのうち、構造物劣化状況分析及び点検補修計画作成システム(略称:可視化システム)の構成を示す図である。 実施の形態の構造物点検支援システムの基本処理フローを示す図である。 実施の形態で、可視化システム及び利用者端末の第1処理フローを示す図である。 実施の形態で、可視化システム及び利用者端末の第2処理フローを示す図である。 実施の形態で、可視化システムが提供する各機能及び画面の関連性を示す図である。 実施の形態で、劣化状況可視化機能の画面の構成例を示す図である。 実施の形態で、劣化状況可視化の表示例を示す図である。 実施の形態で、点検補修計画機能の画面の構成例を示す図である。 実施の形態で、構造物単位の計画情報の画面の構成例を示す図である。 実施の形態で、年度単位の計画情報の画面の構成例を示す図である。 実施の形態で、計画修正の場合の表示例を示す図である。 実施の形態で、地域特性を反映した劣化予測及び計画の例を示す図である。 実施の形態で、優先度を反映した計画の例を示す図である。 実施の形態で、点検方法/補修工法を反映した計画の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において同一部には原則として同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態)
図1〜図15を用いて、本発明の実施の形態の構造物点検支援システムについて説明する。実施の形態の構造物点検支援システムは、構造物(公共構造物を含む)の劣化状況(平常、異常、変化等の状態を含む)の監視、監視データ収集、分析、及び可視化を行う機能を有し、更に、構造物の劣化状況に基づいて点検補修計画を作成し可視化する機能を有するシステムである。実施の形態の構造物点検支援システムは、管理者、作業者等による、構造物の劣化状況の監視、点検補修作業及び業務を支援するシステムである。
[構造物劣化可視化点検支援システム]
図1は、実施の形態の構造物点検支援システムの全体の構成を示す。実施の形態の構造物点検支援システムの全体としては、大別して、構造物1、劣化状況監視データ収集システム2、構造物劣化状況分析及び点検補修計画作成システム3(略称:可視化システムとする)、利用者端末4を有する。実施の形態の構造物点検支援システムは、主要部としては、可視化システム3によって構成される。これらの各要素は、通信網(無線通信網及びインターネットを含む)を介して相互に通信接続される。
構造物1は、所定の管理者等による劣化状況の監視や点検補修作業等の対象物である。構造物1は、例えば、公共構造物であり、道路、橋、トンネル、水道設備、下水道設備、電気設備、通信設備等が挙げられる。対象となる構造物の種類は同じでもよいし、異なってもよい。対象構造物は、構造物種類毎に複数有してもよい。また、例えば道路の場合でも、道路本体、道路橋梁、道路標識、信号機、歩道橋、その他各種の道路構造物(例えば法面、覆道、暗渠)等、関連する構造物群が存在する。可視化システム3では、対象となる構造物1が管理者等によって設定可能である。
劣化状況監視データ収集システム2は、構造物1の劣化状況を監視し、監視データを収集する所定のサブシステムである。この劣化状況監視データ収集システム2は、公知の技術、新規の技術、いずれの技術を用いてもよい。実施の形態の構造物点検支援システムでは、公知の技術として、背景技術で挙げたような、設置センサデータ収集システム、あるいは携帯端末カメラ画像収集システムを適用する。構造物1毎に異なるシステムを用いてもよい。劣化状況監視データ収集システム2は、各構造物1から監視データを収集し、DBに格納する。劣化状況監視データ収集システム2は、DBの監視データを、可視化システム3に送信する。
可視化システム3は、構造物1の監視データを用いて劣化状況を分析し、劣化状況を含む分析結果を可視化する機能(劣化状況分析可視化機能)と、その分析結果に基づいて、点検補修計画を作成して可視化する機能(点検補修計画作成可視化機能)とを含む機能を有する。可視化システム3は、利用者端末4に対し、例えばクライアントサーバ方式でサービスを提供する。可視化システム3は、例えば事業者のクラウドコンピューティングシステムやデータセンタ等のサーバやDB等で構成できる。
利用者端末4は、所定の構造物1を対象として監視、点検、補修等の業務を行う所定の管理者等を利用者とする端末である。利用者端末4は、例えば一般的なPCで構成できる。なお、利用者端末4の他に、LANやサーバ等、管理者等の組織(例えば地方自治体団体)が使用するシステムを有してもよい。利用者端末4は、可視化システム3のサーバに対するクライアント端末であり、可視化システム3のサービス(即ち各可視化機能)を利用するためのクライアント機能を有する。利用者端末4は、そのために、Webブラウザ等の一般的な機能を用いる。利用者端末4では、特別なプログラム等の実装は不要であるが、可視化システム3から所定のプログラムをダウンロードしてインストールする形態としてもよい。
利用者端末4では、クライアント機能による画面として、可視化システム3での劣化分析に基づいた構造物劣化状況画面や点検補修計画画面等を表示、参照する。利用者は、そのような画面を見ながら、各構造物1の劣化状況の把握や、点検補修計画の作成等を行うことができる。
実施の形態の構造物点検支援システム(特に可視化システム3)は、監視データ収集や劣化状況分析等の機能(公知技術を適用可能な部分)の他に、特有の劣化状況分析可視化機能と、点検補修計画作成可視化機能との2つの機能を有する。劣化状況分析可視化機能は、主に図2の劣化状況可視化部13により実現される。点検補修計画作成可視化機能は、主に図2の点検補修計画作成可視化部14により実現される。
実施の形態の構造物点検支援システムでは、それらの2つの機能には関連性(劣化状況分析結果に基づいた好適な計画を作成する等の関連性)を有し、利用者は基本的には2つの機能を利用する。実施の形態の変形例の構造物点検支援システムとしては、それらの一方の機能のみを備える形態としてもよい。また、本システムで、ユーザ設定機能を用いて、2つの機能を含む各機能の利用の有無(オン/オフ)をユーザ設定可能としてもよい。
[劣化状況監視データ収集システム−第1構成例]
劣化状況監視データ収集システム2の第1構成例として、設置センサデータ収集システムを用いる場合、例えば以下のような構成を有する。
対象の構造物1またはその付近に、所定のセンサ(機器)が1つ以上設置される。また、センサの近くには、連携する所定の収集機器が設置される。センサは、所定のタイミングで自動的に構造物1の状態を計測、検出し、センサデータとして出力する。収集機器は、各センサから、通信(例えば近距離無線通信)を通じて、センサデータを収集する。収集機器は、収集したセンサデータを、監視データとして、無線通信を通じて、遠隔のサーバ(劣化状況監視データ収集システム2を構成するサーバ)へ送信する。サーバは、収集機器から受信して収集した監視データ群をDBに格納する。
センサは、検出対象の劣化種類等に対応させた測定機能を有する種類のセンサである。センサの例は、振動センサ、音響センサ、温度センサが挙げられる。センサデータ値の分析によって、構造物1の内部の劣化や異常等も判定可能である。
第1構成例では、自動的に定期的及び定量的な監視データ収集が可能であり、構造物1の常時監視も可能である。
[劣化状況監視データ収集システム−第2構成例]
劣化状況監視データ収集システムの第2構成例として、携帯端末カメラ画像収集システムを用いる場合、例えば以下のような構成を有する。
監視や点検の作業を行う作業者は、携帯端末装置を携帯する。作業者は、例えば定期点検作業の際、対象の構造物1の場所へ移動し、携帯端末装置に備えるカメラを用いて、構造物1を撮影し、画像を取得する。携帯端末装置は、その画像を、監視データとして、無線通信を通じて、遠隔のサーバ(劣化状況監視データ収集システム2を構成するサーバ)へ送信する。サーバは、各携帯端末装置から受信した監視データ(画像)をDBに格納する。
[可視化システム]
図2は、可視化システム3の機能ブロック構成を示す。可視化システム3は、サーバ等によるソフトウェアプログラム処理に基づいて、各機能ブロック(処理部)を実現する。可視化システム3は、監視データ収集連携部11、劣化分析部12、劣化状況可視化部13、点検補修計画作成可視化部14、利用者端末連携部15を有する。また、可視化システム3は、扱うデータ/情報を格納するDBとして、監視データDB(連携DB)21、劣化分析DB22、劣化状況可視化DB23、点検補修計画DB24、地域特性マスタDB25、構造物マスタDB26、点検補修優先度マスタDB27、点検補修工法DB28を有する。各DBは、DBサーバ、ストレージ、またはメモリ等で実現でき、1つのDBとして併合してもよい。
監視データ収集連携部11は、劣化状況監視データ収集システム2と連携して監視データを収集する処理部である。監視データ収集連携部11は、劣化状況監視データ収集システム2との所定の通信インタフェースを有し、通信処理を行う。監視データ収集連携部11は、劣化状況監視データ収集システム2から監視データ(例えばセンサデータや画像)等を受信し、監視データDB21に蓄積する。監視データには、監視日時、対象構造物(構造物ID)等の情報も付属する。
劣化分析部12は、監視データDB21の監視データから、劣化分析に必要なデータ/情報を抽出し、劣化分析DB22に格納する。劣化分析に必要なデータ/情報は、例えば、センサデータ値が閾値以上であるセンサデータであり、劣化がある程度進んでいると考えられる構造物(分析候補)の監視データである。劣化分析部12は、劣化分析DB22の監視データと、構造物マスタDB26の構造物情報と、地域特性マスタDB25の地域特性情報とを含むデータを参照し、それらのデータに基づいて、構造物1の劣化分析処理を行う。劣化分析部12は、劣化分析処理結果情報を含む劣化状況分析データ(構造物1の劣化状況を表す情報を含む)を得て、劣化分析DB22に格納(登録、更新)する。
劣化分析DB22には、劣化分析処理用の監視データ、構造物1の劣化状況分析データ等が蓄積される。
劣化状況可視化部13は、劣化分析DB22から劣化状況分析データを取得し、構造物マスタDB26の構造物情報や他の情報を用いて、構造物劣化状況を可視化するための可視化データを作成し、劣化状況可視化DB23に格納(登録)する。この可視化データは、構造物劣化状況画面を構成するためのデータである。他の情報は、例えば、地図データ、Webページデータ等であり、公知のデータ及び技術を利用できる。
点検補修計画作成可視化部14は、劣化分析DB22の劣化状況分析データ、点検補修優先度マスタDB27の点検補修優先度情報、及び点検補修工法マスタDB28の点検補修工法情報を参照する。点検補修計画作成可視化部14は、それらのデータに基づいて、構造物1毎の点検計画及び補修計画(点検補修計画)を作成し、その点検補修計画を可視化するための可視化データを、点検補修計画DB24に格納(登録)する。この可視化データは、点検補修計画画面を構成するためのデータである。
利用者端末連携部15は、利用者端末4と連携するための通信インタフェースやWebインタフェースを有する。実施の形態では特に、利用者端末連携部15はWebサーバとして機能する。利用者端末連携部15は、利用者端末4からの要求に応じて、劣化状況可視化DB23に登録されている構造物劣化状況画面のための可視化データを用いて画面データを構成し、利用者端末4に送信する。また、利用者端末連携部15は、利用者端末4からの要求に応じて、点検補修計画DB24に登録されている点検補修計画画面のための可視化データを用いて画面データを構成し、利用者端末4に送信する。
利用者端末4は、画面に対するユーザの入力操作に基づいて、クライアントサーバ通信で、可視化システム3のサーバに要求を送信する。サーバ(利用者端末連携部15)は、利用者端末4から受信した要求に対し、要求された処理を行って、画面データ(Webページデータ)を応答として送信する。利用者端末4は、サーバから受信した画面データを用いて、ディスプレイに画面(構造物劣化状況画面や点検補修計画画面等のWebページ)を表示する。
利用者端末4は、可視化システム3の劣化状況分析可視化機能を利用し、構造物劣化状況画面の画面データを取得し、構造物劣化状況画面を表示する。また、利用者端末4は、可視化システム3の点検補修計画可視化機能を利用し、点検補修計画画面の画面データを取得し、点検補修計画画面を表示する。
[DB]
構造物マスタDB26は、構造物1の基本情報や構造情報や関連情報のマスタデータを管理するためのDBである。基本情報は、構造物1毎に、構造物IDや名称、構造物種類、設置場所(地図上の位置情報)、設置年月、等を有する。構造情報は、構造物ID毎に、構造、部材等の情報を含み、構造物外観写真画像または3次元モデルデータ(例えばCADによるデータ)、等を含んでもよい。
地域特性マスタDB25は、地域特性マスタデータを管理するためのDBである。地域特性情報は、構造物1の設置場所(位置)に応じた地域特性を反映するための情報である。地域特性情報は、地域分類、降雪の影響有無、塩害の有無、第三者被害情報、等の情報を有する。地域分類は、例えば、都市部、平野沿岸部、離島または山間部等を有する。各種の地域特性に応じて、劣化の発生や進行のしやすさの違いがあり、数値として関連付けて設定される。劣化分析部12の劣化分析処理では、地域特性に応じて、現状の劣化度合いから将来の劣化度合いへの進行が予測され、将来の劣化度合いの予測値が算出される。例えば、地域特性が標準である構造物1(例えば通常道路)の場合に、ある劣化レベルから次の劣化レベルまでの劣化進行にかかる時間が2年であるとする。それに対し、地域特性が所定の地域特性である所定の構造物1の場合には、ある劣化レベルから次の劣化レベルまでの劣化進行にかかる時間が1年となる。即ち、所定の地域特性の構造物1の場合には、劣化進行速度が2倍となる。点検補修計画作成可視化部14は、所定の地域特性の構造物1の点検補修計画を作成する際には、劣化進行の時間及び将来の劣化度合いに対応させて、点検及び補修の時期や方法及び工法を選択する。
点検補修優先度マスタDB27は、点検補修優先度を管理するためのDBである。点検補修優先度は、構造物1毎に設定可能な優先度パラメータであり、複数の構造物1における点検・補修に関する優先度を表す。この優先度は、点検補修計画の作成の際に考慮される。この優先度は、例えば、緊急輸送道路及びその道路上に設置されている構造物(例えば道路標識、道路構造物)の点検や補修を、他の道路及び構造物の点検や補修よりも優先することを規定するものである。また、例えば、交通量の多い路線及びその路線上に設置されている構造物の点検や補修を優先することを規定するものである。例えば、道路という構造物種類及びレイヤにおいて、複数の道路の間に、更に、通常道路、緊急輸送道路等の種類が設定され、また、交通量の大きさに応じた種類が設定される。それらの複数の道路における各道路に、優先度が設定される。例えば、優先度の値を1(高)、2(中)、3(低)として、通常道路には3(低)、緊急輸送道路には1(高)といったように設定される。
点検補修工法マスタDB28は、点検補修作業に係わる選択可能な候補となる各種の公知の点検方法及び補修工法の情報を管理するためのDBである。点検方法及び補修工法は、点検補修計画の作成の際に選択される。点検方法及び補修工法の情報は、例えば、複数の各々の点検方法及び複数の各々の補修工法毎に、ID(点検方法ID、補修工法ID)を有する。また、構造物種類、劣化種類、劣化度合いに応じて、候補となる点検方法や補修工法が関連付けられて設定される。また、点検方法や補修工法毎に、相応の費用を要するので、その費用(例えば年度単位で要する費用の見積り概算値であるコスト値)が関連付けられて設定される。点検補修計画作成可視化部14は、このような点検方法及び補修工法の情報を用いて、点検計画及び補修計画を作成する。例えば、道路のひび割れに関して、劣化レベル毎に、候補としてどのような点検方法や補修工法を適用すべきかが、関連付けられて設定される。
特に限定しないが、点検方法の例としては、外観目視検査方法、打音検査方法、断面検査方法、等がある。補修工法(補強工法を含む)の例としては、表面塗布工法、ひび割れ注入充填工法、断面修復工法、電気防食工法、コンクリート巻き立て工法、鋼板接着工法、等がある。
[処理フロー(1)]
図3は、実施の形態の構造物点検支援システムの基本的な処理フローを示す。図3は、ステップS1〜S6を有する。以下、ステップの順に説明する。
(S1) 劣化状況監視データ収集システム2は、所定のタイミングで、対象の構造物1から、劣化状況の監視データを収集し、DBに格納する。
(S2) 監視データ収集連携部11は、所定のタイミングで、劣化状況監視データ収集システム2から、監視データを収集し、監視データDB21に格納する。
(S3) 劣化分析部12は、監視データDB21の監視データ群から、劣化分析に必要なデータ/情報(抽出監視データとも記載する)を抽出し、劣化分析DB22に格納する。その際、劣化分析部12は、例えば、監視データであるセンサデータのセンサデータ値について、所定の閾値(構造物1の劣化状況に対応させた設定値)と比較し、閾値以上であるセンサデータ値を持つ監視データを抽出する。なお、劣化分析部12は、例えば、閾値以上の監視データを抽出できた場合には劣化分析処理を行い、抽出できない場合には劣化分析処理を行わない。
S3の処理に関して、実施の形態の変形例としては、劣化状況監視データ収集システム2がS3の処理を行うようにしてもよい。劣化状況監視データ収集システム2は、監視データ群から、所定の閾値以上の監視データを抽出し、監視データ収集連携部11に送信する。監視データ収集連携部11は、受信した監視データを監視データDB21に格納する。劣化分析部12は、監視データDB21の監視データを用いて劣化分析処理を行う。
(S4) 劣化分析部12は、対象の構造物1の劣化分析の際、劣化分析DB22から監視データ(抽出監視データ)を参照し、構造物マスタDB26から構造物情報を参照し、地域特性マスタDB25から地域特性情報を参照する。劣化分析部12は、参照した各データに基づいて、対象の構造物1の劣化状況を判定し、劣化箇所を検出する劣化分析処理を行い、劣化分析処理結果情報である劣化状況分析データを、劣化分析DB22に格納する。
(S5) 劣化状況可視化部13は、劣化分析DB22から劣化分析結果情報(劣化状況分析データ)を取得し、劣化状況可視化画面のための可視化データを作成し、劣化状況可視化DB23に格納(登録)する。なお、実施の形態では、予め可視化データを作成して登録しておくが、変形例としては、利用者端末4から要求を受けてからこの処理を行うようにしてもよい。
(S6) 点検補修計画作成可視化部14は、点検補修計画の作成の際、劣化分析DB22から、構造物1の劣化分析結果情報(劣化状況分析データ)を参照し、点検補修優先度マスタDB27から優先度情報を参照し、点検補修工法マスタDB28から点検方法/補修工法の情報を参照する。点検補修計画作成可視化部14は、参照したそれらのデータに基づいて、点検補修計画データ(点検補修計画画面のための可視化データ)を作成し、点検補修計画DB24に格納(登録)する。なお、実施の形態では、予め可視化データを作成して登録しておくが、変形例としては、利用者端末4から要求を受けてからこの処理を行うようにしてもよい。
(S7) 利用者端末連携部15は、利用者端末4からの要求に応じて、画面データを応答する。利用者端末連携部15は、構造物劣化状況可視化の要求の場合には、劣化状況可視化DB23から、構造物劣化状況可視化画面のための可視化データを取得し、その可視化データを用いた画面データ(Webページデータ)を構成し、利用者端末4へ送信する。利用者端末連携部15は、点検補修計画可視化の要求の場合には、点検補修計画DB24から、点検補修計画画面のための可視化データを取得し、その可視化データを用いた画面データ(Webページデータ)を構成し、利用者端末4へ送信する。
[処理フロー(2)]
図4は、可視化システム3及び利用者端末4の第1処理フローとして、劣化状況可視化機能を利用する場合のクライアントサーバ処理を示す。図4は、ステップS21〜S23を有する。
(S21) 利用者端末4は、利用者の操作に基づいて可視化システム3にアクセスし、可視化システム3の基本画面を表示する。利用者端末連携部15は、その際に基本画面データを提供する。利用者は、基本画面で、劣化状況可視化機能の利用を選択する。
利用者は、基本画面(または劣化状況可視化機能の画面)で、劣化状況を閲覧、確認したい所望の構造物1、その範囲や構造物種類等の条件を選択入力する。利用者は、例えば、画面内の地図で範囲を指定してもよいし、構造物種類または個別の構造物ID等を選択してもよい。範囲は、例えば地理的範囲であり、地図上のドラッグ等の操作で選択してもよい。また、範囲は、予め区分された地域から選択してもよい。また、範囲は、地図の中心座標からの半径等で選択してもよい。
また、利用者は、画面で、劣化状況を閲覧、確認したい時間的な範囲や時点を条件として選択入力する。例えば、年度単位の期間であり、開始年度や終了年度を指定できる。デフォルトでは現在時点とされる。また、利用者は、画面で、劣化度合い(レベル等)を条件として指定可能である。例えば、劣化度合いが大きい構造物の劣化状況を閲覧したい場合に対応できる。利用者は、条件を選択後、劣化状況可視化を指示入力する(具体的には例えば劣化状況可視化ボタンの入力)。
(S22) 利用者端末連携部15は、利用者端末4から、劣化状況可視化機能に関する条件を含む情報を受け付ける。利用者端末連携部15は、その条件に応じて、劣化状況可視化DB23を検索して、検索結果として、該当する可視化データを取得する。なお、変形例としては、劣化状況可視化部13がこのような処理を行う形態でもよい。
利用者端末連携部15は、取得した可視化データを用いて、劣化状況可視化画面のための画面データを構成し、利用者端末4へ送信する。なお、条件に該当するデータが無い場合、エラー等として終了する。
(S23) 利用者端末4は、利用者端末連携部15から画面データを受信し、その画面データに基づいて、劣化状況可視化画面を表示する。これにより、利用者は、その画面で、構造物1の劣化状況を確認できる。
[処理フロー(3)]
図5は、可視化システム3及び利用者端末4の第2処理フローとして、点検補修計画機能を利用する場合のクライアントサーバ処理を示す。図5は、ステップS31〜S33を有する。
(S31) 利用者端末4は、利用者の操作に基づいて可視化システム3にアクセスし、可視化システム3の基本画面を表示する。利用者端末連携部15は、その際に基本画面データを提供する。利用者は、基本画面で、点検補修計画機能の利用を選択する。
利用者は、基本画面(または点検補修計画機能の画面)で、計画を作成したい対象の所望の構造物1、その範囲や構造物種類等の条件を選択入力する(例えば劣化状況可視化機能と同様に選択可能である)。また、利用者は、画面で、計画を作成したい期間を条件として選択入力する。この期間は、例えば、年度単位の期間であり、計画開始年度や計画終了年度(または計画年数)を指定できる。また、利用者は、画面で、年度単位の予算上限値を条件として指定可能である。実施の形態では、計画及び予算は、1年の年度単位であるが、これに限らず、設定可能である。利用者は、条件を選択後、点検補修計画作成を指示入力する(具体的には例えば計画作成ボタンの入力)。
(S32) 利用者端末連携部15は、利用者端末4から、点検補修計画機能に関する条件を含む情報を受け付ける。利用者端末連携部15は、その条件に応じて、点検補修計画DB24を検索して、検索結果として、該当する可視化データを取得する。なお、変形例としては、点検補修計画作成可視化部14がこのような処理を行う形態でもよい。
利用者端末連携部15は、取得した可視化データを用いて、点検補修計画画面のための画面データを構成し、利用者端末4へ送信する。なお、条件に該当するデータが無い場合、エラー等として終了する。
(S33) 利用者端末4は、利用者端末連携部15から画面データを受信し、その画面データに基づいて、点検補修計画画面を表示する。これにより、利用者は、その画面で、構造物1の点検補修計画を確認できる。利用者は、提示された点検補修計画(計画案)を採用する場合には、確定操作し、採用しない場合にはキャンセル操作し、修正する場合には修正操作を行うことができる。採用された計画のデータは、点検補修計画DB24に保存される。管理者等は、その計画に従って、点検補修業務を行うことができる。
また、管理者等が実際に計画に従って点検補修業務を行った場合、可視化システム3の提供する画面で、実績を登録することができる。その場合、例えば、利用者端末4の画面で実績登録機能を利用し、画面に計画情報を表示し、計画のうちの点検項目や補修項目毎に実績登録操作が可能である。可視化システム3は、計画情報に関連付けて、実績情報を保存する。点検補修の実績が登録されている場合、利用者は、画面で計画と関連付けて実績を確認することができる。
また、後述するが、利用者端末連携部15(点検補修計画作成可視化部14)は、利用者端末4から、点検補修計画における一部の構造物毎の項目(構造物項目)が選択された場合、その構造物単位の計画を可視化するための画面データを提供する。同様に、点検補修計画における一部の年度の項目(年度項目)が選択された場合、その年度単位の計画を可視化するための画面データを提供する。
[劣化分析]
劣化分析部12の劣化分析処理では、構造物1の劣化箇所、劣化種類、劣化度合い等が判定される。劣化分析処理の方式については特に限定しない。劣化箇所は、例えば2次元または3次元の座標で表される。劣化種類は、例えばひび割れ、さび、腐食、剥離等を有する。劣化度合いは、数値やレベルで表現される。また、劣化分析処理では、現在の劣化度合い等の劣化状況から、将来の劣化度合い等の劣化状況が予測される。劣化分析部12は、劣化状況分析データに基づいて、構造物1の現在及び過去の時点の劣化度合い等から、将来の時点の劣化度合い等を予測し、その将来の劣化度合い等の予測値のデータを生成する。少なくとも現在の劣化状況の情報があれば、将来の劣化状況をある程度の精度で予測可能である。劣化予測では、公知の手法を適用でき、対象の構造物1の分野における知見に基づいて予測が可能である。
[劣化状況可視化機能]
劣化状況可視化機能は、重畳表示機能や時系列表示機能を含む。重畳表示機能では、対象である複数種類の複数の構造物1のうち、利用者が種類や個別で指定した対象の構造物1の劣化状況を、全体的に関係付けて重畳表示する機能である。時系列表示機能は、利用者が指定した対象の構造物1の劣化状況を、時系列(過去、現在、未来)で指定して切り替え表示する機能である。
重畳表示機能により、利用者は、所望の複数の構造物1の劣化状況を、全体的な関係性を含め、わかりやすく把握でき、点検や補修が必要な構造物1等を判断しやすい。
時系列表示機能により、利用者は、対象の構造物1の劣化状況に関する時系列的な変化や進行状況をわかりやすく把握でき、点検や補修が必要な構造物1等を判断しやすい。未来の劣化状況については、劣化分析部12の劣化予測処理による未来の劣化度合い等を含む劣化状況分析データに基づいて表示される。
[点検補修計画作成可視化機能]
点検補修計画作成可視化機能は、下記のように、点検補修計画表示機能、費用グラフ表示機能、点検補修実績表示機能等を有する。点検補修計画作成可視化機能は、対象の構造物1に関する点検補修作業の計画(全体的な計画)を、対象の構造物1毎及び対象の期間(年度)毎の情報を含む表形式で作成して表示する機能を有する。また、点検補修計画作成可視化機能は、点検補修計画と共に、年度別に点検及び補修に要する概算費用をグラフとして作成して表示する機能を有する。点検補修計画作成可視化機能は、その計画表と費用グラフとを、画面内で関連付けて表示する。また、点検補修計画作成可視化機能は、点検補修計画のうち、構造物別の計画情報を表示する機能、及び年度別の計画情報を表示する機能を有する。また、点検補修計画作成可視化機能は、点検補修計画と共に、点検補修作業の実施の実績情報を関連付けて比較表示する機能を有する。
点検補修計画作成可視化部14は、これらの点検補修計画及び費用グラフ等を、各構造物1の劣化状況、点検補修優先度、点検方法及び補修工法、予算上限値、等を総合的に考慮して作成する。利用者は、点検補修優先度、点検方法及び補修工法、予算上限値、等を条件として可変設定できる。
点検補修計画作成可視化部14は、構造物1の劣化種類、劣化度合い(過去、現在、将来の劣化予測を含む)等の劣化状況(少なくとも現在の劣化状況)を考慮して、構造物1毎及び年度毎の、点検の要否や補修の要否を判断する。例えば、劣化度合いが所定の閾値までの場合には、点検の対応とし、所定の閾値を超える場合には、補修の対応とする、といったように判断可能である。点検補修計画作成可視化部14は、点検や補修の対応を行うべき構造物1について、点検や補修の時期(年度)、その際の点検方法や補修工法を判断し選択する。また、点検補修計画作成可視化部14は、年度毎の費用及び予算を考慮して、点検補修計画を決定する。
一例として、ある構造物種類のある劣化種類に関する劣化度合いとして、劣化レベル1(小),劣化レベル2(中),劣化レベル3(大)等があるとする。例えば、劣化レベル2の場合には、点検を行う対応とし、劣化レベル3の場合には、補修を行う対応として選択される。劣化種類、劣化度合い、及び予算に応じて、点検方法や補修工法が選択される。また、点検の場合の点検間隔(例えば1年毎、2年毎等)も選択される。また、点検補修優先度に応じて、点検や補修の時期が選択される。例えば、優先度が高い構造物については、それよりも優先度が低い構造物よりも、点検や補修の時期が相対的になるべく早くなるように選択される。また、例えば、優先度が高い構造物については、それよりも優先度が低い構造物よりも、限られた予算(予算上限値)内で確実に点検または補修を行うように選択される。
[各機能及び画面の関連性]
図6は、可視化システム3によって提供する各機能及び画面の関連性を示す。まず、図示を省略するが、基本画面が存在する。利用者は、利用者端末4から、その基本画面に対するログインを行い、システム基本設定やユーザ設定等が可能である。利用者は、基本画面から各機能の利用が可能である。
可視化システム3によって提供する画面として以下を有する。劣化状況可視化機能によって提供する画面(劣化状況可視化画面)として、複数の構造物1の劣化状況を可視化する画面G1と、個別の構造物1の劣化状況詳細を可視化する画面G2とを有する。点検補修計画作成可視化機能によって提供する画面(点検補修計画画面)として、複数の構造物1の全体に関する点検補修計画を可視化する画面G3と、個別の構造物1の点検補修計画を可視化する画面G4と、年度別の点検補修計画を可視化する画面G5とを有する。各画面の表示は、画面間の遷移としてもよいし、ある画面内に他の画面情報をポップアップ表示(重ね合わせ表示)してもよい。
[劣化状況可視化機能の画面(1)]
図7は、劣化状況可視化機能によって提供する劣化状況可視化画面の構成例を示す。特に、複数の構造物1の劣化状況を可視化する画面G1を示す。利用者は、画面G1で、所望の対象の構造物1を指定でき、指定した構造物1について、劣化状況の確認や、点検補修計画の作成(画面G3への連携)が可能である。
本例では、ある管理者等の利用者が対象とする公共構造物として、道路、橋、トンネル等の各種を含む。また、例えば道路という構造物種類(大きなカテゴリ)では、更に詳しい種類として、道路、道路標識、道路構造物等を有する。即ち、構造物種類は、階層構造を有する。
本画面G1は、重畳表示領域701、条件選択欄702、時間選択バー703等を含む。重畳表示領域701は、利用者が選択した構造物1(1種類以上、1個以上)を、複数のレイヤを重畳した画像として表示する。重畳表示領域701は、言い換えると、構造物劣化状況マップである。重畳表示領域701では、利用者が選択した年度の劣化状況(デフォルトでは現在の劣化状況)を表示する。図7の下側には、重畳表示領域701のレイヤ構造例を示す。構造物種類毎にレイヤが割り当てられている。一番下には背景レイヤを有し、背景レイヤには一般的な地図が設定される。背景レイヤを空白として設定することもできる。背景レイヤ上に、複数のレイヤを有する。例えば、第1レイヤに道路、第2レイヤに道路標識、第3レイヤに道路構造物が割り当てられている。割り当ては利用者の選択に応じて可変される。
重畳表示領域701では、構造物情報及び劣化分析結果情報に基づいて、複数種類の複数の構造物1に関する位置(位置関係)及び劣化状況を表示する。位置は、地図上の位置として確認できる。劣化状況は、劣化種類、劣化度合い等に応じて、所定の色や図像を用いた表現で、区別して表示される。例えば、道路について、部分毎に、劣化度合い(劣化レベル)に応じて、異なる線や色で表示される。例えば、劣化度合いが大きい箇所は強調表示される。重畳表示領域701では、構造物1毎に、名称やアイコン等を表示してもよいし、部位選択操作に応じて吹き出し等で情報を表示してもよい。
また、重畳表示領域701では、地域特性情報を表示してもよい。例えば、地理的範囲、区分毎に、地域特性が表示される。また、重畳表示領域701では、点検補修優先度を表示してもよい。例えば、構造物1毎に、優先度が、所定の色や図像で表現される。
条件選択欄702は、例えば構造物種類を選択する欄であり、重畳表示領域701に表示する構造物種類を選択するための一覧及び項目を含む。条件選択欄702は、構造物種類毎の項目、及び全構造物を指定するための「全部」項目も含む。例えば、「道路」項目、「道路標識」項目、「道路構造物」項目、「橋」項目、「トンネル」項目等がある。条件選択欄702では、例えば初期状態ではどの項目も非選択である(または「全部」項目の選択でもよい)。利用者は、劣化状況を閲覧したい対象となる所望の構造物種類の項目を選択する。例えば、「道路」項目が選択された場合、その項目がオン状態になり、重畳表示領域701の対応するレイヤ(第1レイヤ)がオン状態になり、これにより、構造物種類が道路である1つ以上の構造物1の劣化状況が表示される。複数の項目を同時に選択可能である。条件選択欄702の項目選択状態は、ユーザ設定情報として保存され、次回に画面を表示する際には、ユーザ設定情報に従って、前回の画面状態が再現される。また、項目選択状態は、任意の名前を付けて保存し、複数管理でき、再選択可能である
画面G1の重畳表示領域701や条件選択欄702では、利用者が所望の構造物1を選択可能である。条件選択欄702は、他に、構造物種類毎の複数の構造物1の項目を表示して個別の構造物1を選択可能としてもよい。重畳表示領域701では、利用者の操作によって個別の構造物1の選択指定も可能である。また、重畳表示領域701では、地図上の所望の地理的範囲(その範囲に含まれる1つ以上の構造物1)の選択指定も可能である。画面G1で利用者が個別の構造物1を対象として選択し、画面G2に遷移することも可能である。
時間選択バー703では、重畳表示領域701の劣化状況を表示する時点(年度)を選択可能である。時間選択バー703では、過去、現在、未来の時点を含む。初期状態では、現在の時点(例えば2017年)が選択されており、重畳表示領域701にはその時点に対応する劣化状況が表示される。利用者は、時間選択バー703の操作によって時点を選択できる。選択された時点の劣化状況が重畳表示領域701に表示される。利用者は、年度を切り替えて劣化状況を確認できる。過去の年度については、過去の劣化分析結果情報が保持されている場合に表示できる。また、未来の年度については、前述の劣化予測に基づいた将来の劣化度合いの予測値として表示できる。
また、変形例における追加機能としては、画面G1の時間選択バー702等で、利用者が2つの時点を選択し、対応する2つの時点の劣化状況を、並列で表示してもよい。その場合、利用者は、2つの時点の劣化状況を比較して確認できる。
上記のように、利用者は、画面G1で、所望の複数の構造物1の全体での劣化状況を確認できる。
また、画面G1の重畳表示領域701や条件選択欄702で利用者が個別の構造物1を選択し、個別詳細表示を指定した場合、画面G2が表示される。画面G2では、劣化状況分析データに基づいて、選択された個別の構造物1に関する劣化状況の詳細情報が表示される。例えば、構造物1の写真画像または3次元モデルが表示され、構造物1の領域のうちの、検出された劣化箇所がわかるように表示される。また、その構造物1の基本情報や構造情報、監視日時、劣化種類、劣化度合い等の情報が表示される。また、利用者の操作に応じて拡大縮小表示が可能である。また、劣化箇所の選択操作に応じて詳細情報を表示してもよい。
また、画面G1の重畳表示領域701で構造物1毎の情報を設定可能としてもよい。利用者が、構造物1毎に情報(例えば点検補修優先度)を設定したい場合に、重畳表示領域701及び条件選択欄702で構造物種類及び個別の構造物1を選択して、設定を指定(例えば右クリックで「設定」を選択)する。これにより、その構造物1に情報を設定可能である。
同様に、画面G1の重畳表示領域701で、計画作成対象の構造物1を選択可能としてもよい。利用者が、重畳表示領域701及び条件選択欄702で構造物種類及び個別の構造物1(1つ以上)を選択して、計画作成を指定する。これにより、その構造物1に関する点検補修計画が作成可能である。
また、変形例における追加機能としては、重畳表示領域701に構造物1の点検や補修の情報を表示する機能を有する。後述の点検補修計画が作成された場合に、その計画表に対応する情報を、重畳表示領域701に表示する。例えば、利用者が、計画表から、所望の構造物、年度、点検や補修の項目を選択し、地図表示を指定する。その場合に、重畳表示領域701に、その構造物や年度の点検または補修の情報が、所定の色や図像(例えば点検アイコン、補修アイコン)で表示される。同様に、点検や補修の実績情報が登録済みの場合には、重畳表示領域701に、点検や補修の実績を、所定の色や図像で表示してもよい。
[劣化状況可視化機能の画面(2)]
図8は、劣化状況可視化画面(画面G1)における、他の表示例を示す。本例では、時間選択バー703を用いて、重畳表示領域701において、指定の構造物1(例えば道路のみ)の指定の時点(過去、現在、未来)の劣化状況の状態を切り替えて表示する。図8の(A)は、過去の時点(例えば2015年)の劣化状況を示す。図8の(B)は、現在の時点(例えば2017年)の劣化状況を示す。図8の(C)は、未来の時点(例えば2019年)の劣化状況を示す。本例では、劣化度合いとして、劣化レベル1(小)、劣化レベル2(中)、劣化レベル3(大)がある。例えば、劣化レベル1(小)の部分が青色の実線、劣化レベル2(中)が黄色の破線、劣化レベル3(大)の部分が赤色の破線及び強調表示用の枠付きで表示される。各道路部分には、構造物IDまたは名称も表示される。
[点検補修計画機能の画面(1)]
図9は、点検補修計画機能による点検補修計画画面(画面G3)の構成例及び表示例を示す。画面G3の下側には計画表(点検補修計画)801、上側には費用グラフ802が、関連付けられた状態(両者の年度軸が一致している)で表示される。本例では、計画作成対象の構造物1として、ある構造物種類(例えば道路)の複数(5個)の構造物#1〜#5が指定されている。また、計画作成対象の期間として、現在の2015年度から未来の2020年度までの範囲が指定されている。計画期間が6年、計画開始年度が2015年、計画終了年度が2020年である。また、条件として、費用グラフ802に示すように、年度毎の予算上限値(例えば2.2M¥=2200万円)が設定されており、利用者が操作で変更できる。
なお、本例では、対象構造物に関する予算は年単位の予算であり、それに対応させて、対象構造物に関する点検及び補修は年単位の点検及び補修である。予算、点検及び補修の時間単位は、年単位に限らず、所定の時間単位(例えば年度よりも細かい月単位等)で設定可能である。
また、本例では、計画作成の際、年度毎の費用(点検費用及び補修費用の合計値)が予算上限値を超えないように作成される。これに限らず、予算上限値の設定が無い状態での計画作成も可能である。また、予算上限値の設定は、総費用上限値としたが、これに限らず、点検予算上限値や補修予算上限値としてもよいし、構造物種類毎に異なる予算や年度毎に異なる予算の設定も可能である。
点検補修計画作成可視化部14は、計画作成の条件として、利用者の操作に基づいて、対象構造物、計画期間、予算上限値、等を入力し、それらに基づいて点検補修計画に対応する計画表801を作成する。画面G3では、計画作成ボタンや、計画期間等の条件の設定欄等を含む。計画期間は、計画表801の右端を左右に操作することで変更可能としてもよい。
計画表801は、例えば、行毎に各構造物1(例:#1〜#5)、列毎に計画期間の各年度(例:2015〜2020)をとり、行列の交差する項目に、点検/補修項目を表示する構成を有する。点検/補修項目は、「点検」または「補修」の値が表示され、これは文字でもよいし、所定の記号やアイコン等の図像でもよい。空白は点検や補修が無いことを示す。例えば、構造物#1についてみると、2015年度に点検、2017年度に補修、2019年度に点検がそれぞれ予定として設定されている。
費用グラフ802は、計画表801の計画に係わる費用を表示する。費用グラフ802は、例えば棒グラフで、横軸に計画表801の計画期間に対応した年度をとり、縦軸に年度毎の費用を表示する構成を有する。費用は、例えば、点検費用と補修費用とが区別して表示される。両者の合計費用の表示も可能である。費用グラフ802では、予算上限値も表示され、所定の操作(ドラッグ等または数値入力)で変更可能である。
上記のように、利用者は、画面G3で、本機能によって自動的に生成された点検補修計画の内容を確認できる。利用者は、その計画を採用する場合には、計画保存を指定する。点検補修計画作成可視化部14は、その採用する計画のデータを点検補修計画DB24に保存する。管理者等は、その計画に従って、点検補修業務を行い、必要に応じて実績情報を登録する。
管理者等が計画に従って点検や補修を実施した実績がある場合には、画面でその実績情報の入力が可能である。その場合、可視化システム3は、実績登録用の画面または画面G3で、実績入力を受け付ける。例えば、画面G3で、利用者が、計画表801の点検項目または補修項目(構造物項目と年度項目とが交差する項目に対応する)を選択し、実績登録(右クリック等)を指定する。これにより、可視化システム3は、その点検または補修項目に、実績情報を関連付けて保存する。実績情報が登録済みの場合、画面(例えば画面G4,G5)に、計画情報と関連付けた状態で、実績情報を表示できる。
画面G3の計画表801で、利用者は、所望の構造物(例えば構造物項目803)や、所望の年度(例えば年度項目804)を選択可能である。その選択操作(例えばクリック、タップ等)に応じて、画面G4や画面G5の表示が可能である。
[点検補修計画機能の画面(2)]
図10は、構造物単位の計画情報を表示する画面G4の例を示す。画面G3で構造物項目803を選択した場合に画面G4(吹き出し部分)が表示される。画面G4では、計画概要情報901、及び計画明細表902を含む。計画概要情報901及び計画明細表902は、実績登録済みの場合には実績情報も含む。計画概要情報901では、構造物IDまたは名称(例:構造物#1)、構造物種類(例:道路)、計画期間(例:2015〜2020年度)、点検費用(予定及び実績)、補修費用(予定及び実績)等の情報を含む。
計画明細表902は、行毎に年度及び合計をとり、列として、点検計画、補修計画、点検実績、補修実績を有する。更に、点検計画列では、点検方法、及び費用の列を有し、補修計画列では、補修工法、及び費用の列を有する。例えば、2015年度の行をみると、計画表801の点検項目に関して、点検計画列で、点検方法(例:「方法A」)及び費用(例:0.4M¥)の値が設定されている。また、計画表801の補修項目に関して、補修計画列で、補修工法(例:「工法A」)及び費用(例:0.3M¥)の値が設定されている。実績登録がある場合には同様に各列に値が設定されている。実績については、計画と異なる点検方法/補修工法、費用となった場合には、その異なる値を登録可能である。合計行では、計画期間の合計の点検費用(例:0.85M¥)及び補修費用(例:0.3M¥)が表示されている。
上記のように、利用者は、画面G4で、構造物1毎の点検補修計画をわかりやすく確認可能であり、実績との比較も確認可能である。実績表示については、例えば計画と実績との並列表示でわかりやすく確認可能である。実績表示の他の例としては、計画の各項目値内に括弧書き等で表示してもよい。
[点検補修計画機能の画面(3)]
図11は、年度単位の計画情報を表示する画面G5の例を示す。画面G3で年度項目804を選択した場合に画面G5(吹き出し部分)が表示される。画面G5では、計画概要情報1001、及び2015年度の計画明細表1002を含む。計画概要情報1001及び計画明細表1002は、実績登録済みの場合には実績情報も含む。計画概要情報1001では、年度、点検費用(予定及び実績)、補修費用(予定及び実績)等の情報を含む。
計画明細表1002は、行毎に構造物及び合計をとり、列として、点検計画、補修計画、点検実績、補修実績を有する。更に、点検計画列では、点検方法、及び費用の列を有し、補修計画列では、補修工法、及び費用の列を有する。例えば、点検計画列をみると、計画表801の構造物#1の点検項目に関して、点検方法(例:「方法A」)及び費用(例:0.4M¥)の値が設定されている。また、補修計画列をみると、計画表801の構造物#4の補修項目に関して、補修工法(例:「工法D」)及び費用(例:1.6M¥)の値が設定されている。実績登録がある場合には同様に各列に値が設定されている。合計行では、その年度の合計の点検費用(例:0.4M¥)及び補修費用(例:1.6M¥)が表示されている。
上記のように、利用者は、画面G5で、年度毎の点検補修計画をわかりやすく確認可能であり、実績との比較も確認可能である。
[計画修正の場合の表示例]
図12は、画面G3で利用者が点検補修計画を修正する場合の構成例を示す。図12の(A)は、可視化システム3が生成した計画表801について、修正前の状態の計画を示す。図12の(B)は、(A)の計画を修正した後の状態の計画を示す。
可視化システム3(点検補修計画作成可視化部14)は、計画全体を再生成する機能、及び計画の一部を修正する機能を有する。まず、計画全体を再生成する機能については、画面G3で、利用者が条件を変更してから計画作成ボタンを入力することで実現できる。点検補修計画作成可視化部14は、その条件で新たに計画を生成する。利用者は、一旦ある条件で生成させた点検補修計画の内容について、画面G3等で確認し、その計画内容を全体的に見直したい場合、この機能を用いて条件(例えば計画期間、予算上限値等)を変えて再度計画を生成させる。なお、利用者は、複数の計画を作成及び保存して、比較検討等に利用することもできる。
計画の一部を修正する機能については、以下のように実現できる。画面G3の計画表801で、利用者は、修正したい所望の点検補修項目を選択し、移動する操作を行う。本例では、修正例として、構造物#4の2015年度の補修項目1101を、2016年度の補修項目1102として変更する場合を示す。この機能では、利用者は、意図的に、計画表801の計画内の一部の項目部分を、他の項目部分については変更しないままで、変更することができる。
例えば、利用者は、構造物#4の2015年度の補修項目1101について、何らかの事情でこの部分の予定だけを変更したい場合、この補修項目1101を選択し、横の年度の方向で移動させる操作(ドラッグ、スワイプ等)を行う。例えば、利用者は、2015年度及び2016年度の予算を考慮して、補修項目1101を、隣の2016年度の空欄にずらして、補修項目1102の状態とする。これにより、計画の一部が修正される。利用者は、計画保存ボタンを入力することで、修正後の計画を保存できる。
また、点検補修計画作成可視化部14は、上記計画修正の際、点検や補修の時期(年度)の変更に伴い、費用グラフも修正、更新する。
変形例としては、上記点検補修項目の一部修正の操作に応じて、計画表801の計画全体を見直すように、修正版計画を自動的に生成してもよい。例えば、上記例と同じく、利用者が、補修項目1101を隣にずらして補修項目1102とした場合に、構造物#4の2017年度以降の予定の見直しをしてもよいし、2016年度の他の構造物#1,#2,#3,#5の予定の見直しをしてもよい。例えば、2017年度以降にも点検や補修の項目があった場合に、その項目を未来へずらすように修正してもよい。また、例えば、2016年度に補修項目1102を入れようとした場合に、2016年度の費用を計算し、その費用が2016年度の予算上限値を超えないかどうかチェックされる。そのチェックの結果、予算上限値を超える場合に、補修項目1102の修正を非許可とし、利用者に予算上限値を超える旨をメッセージ出力してもよい。あるいは、そのチェックの結果、予算上限値を超える場合に、利用者に予算上限値を超えてしまうが変更するかどうかを確認するメッセージを出力し、確認入力操作に基づいて修正してもよい。
[地域特性を考慮した劣化予測及び計画作成]
図13は、地域特性を考慮、反映した劣化度合い予測及び点検補修計画の例を示す。ある構造物種類(例えば道路)及び劣化種類(例えばひび割れ)に関して、構造物#1は、相対的に劣化進行しにくい標準の地域特性、構造物#2は、相対的に劣化進行しやすい特定の地域特性であるとする。劣化分析部12は、劣化分析によって、各構造物#1,#2の現在(例えば2015年)の劣化度合いを判定する。例えば、構造物#1及び構造物#2の劣化度合いが「劣化レベル1」であったとする。劣化分析部12は、地域特性を考慮して、現在の劣化度合いに基づいて、将来の時点の劣化度合いを予測する。例えば、構造物#1の劣化度合いの進行の予測として、2年後(2017年)に「劣化レベル2」に進行し、4年後(2019年)に「劣化レベル3」に進行するとされる。また、例えば、構造物#2の劣化度合いの進行の予測として、1年後(2016年)に「劣化レベル2」に進行し、2年後(2017年)に「劣化レベル3」に進行するとされる。
点検補修計画作成可視化部14は、上記のような劣化予測に基づいて、点検補修計画を作成する。例えば、構造物#1については、「劣化レベル2」に対応する2017年及びその次の2018年には「点検」を実施する予定とされ、「劣化レベル3」に対応する2019年には「補修」を実施する予定とされる。また、例えば、構造物#2については、「劣化レベル2」に対応する2016年には「点検」を実施する予定とされ、「劣化レベル3」に対応する2017年には「補修」を実施する予定とされる。上記のように、地域特性を考慮した劣化予測に応じて、点検や補修の好適な時期が選択される。また、各時点(年度)の劣化度合い及び予算に応じて、点検方法や補修工法も選択される。また、地域特性に応じて異なる点検方法や補修工法が選択されてもよい。
[優先度を考慮した計画作成]
図14は、点検補修優先度を考慮、反映した劣化度合い予測及び点検補修計画の例を示す。ある構造物種類(例えば道路)及び劣化種類(例えばひび割れ)に関して、点検補修優先度として、構造物#1が優先度=1(高)、構造物#2が優先度=2(中)、構造物#3が優先度=3(低)に設定されているとする。劣化分析部12の劣化分析の結果、現在(2015年)の各構造物1の劣化度合いとして、構造物#1,#2,#3のいずれも「劣化レベル1」であるとする。また、劣化予測による将来の劣化度合いの予測値として、構造物#1,#2,#3のいずれも、2017年に「劣化レベル2」、2019年に「劣化レベル3」に進行する予測であるとする。
点検補修計画作成可視化部14は、上記のような劣化予測に基づいて、点検補修計画を作成する。例えば、優先度=2(中)の構造物#2については、「劣化レベル2」に対応する2017年に「点検」を実施し、「劣化レベル3」に対応する2019年に「補修」を実施する予定とされる。優先度=1(高)の構造物#1については、「劣化レベル2」に対応する2017年よりも早く例えば1年前の2016年に「点検」を実施し、「劣化レベル3」に対応する2019年よりも早く例えば1年前の2018年に「補修」を実施する予定とされる。優先度=3(低)の構造物#3については、「劣化レベル2」に対応する2017年よりも遅く例えば1年後の2018年に「点検」を実施し、「劣化レベル3」に対応する2019年よりも遅く例えば1年後の2020年に「補修」を実施する予定とされる。上記のように、優先度に応じて、点検や補修の時期が異なるように選択され、複数の各構造物の点検や補修の時期がずらされる。
[点検方法/補修工法及び予算を考慮した計画作成]
図15は、点検方法/補修工法及び予算を考慮した計画作成の例を示す。構造物#1,#2,#3は、それぞれの異なる劣化状況を有し、それぞれの劣化状況に対応した点検方法や補修工法が選択される。例えば、構造物#1については、2017年に「劣化レベル2」に進行し、点検方法として「方法A」の点検が選択され、2019年に「劣化レベル3」に進行し、補修工法として「工法A」の補修が選択されている。構造物#2については、2018年に「劣化レベル2」に進行し、点検方法として「方法B」の点検が選択され、2020年に「劣化レベル3」に進行し、補修工法として「工法B」の補修が選択されている。構造物#3については、2017年に「劣化レベル2」に進行し、点検方法として「方法C」の点検が選択され、2019年に「劣化レベル3」に進行し、補修工法として「工法C」の補修が選択されている。
各年度には予算上限値の設定がある。点検補修計画作成可視化部14は、上記計画(第1計画案)において、年度毎に、点検及び補修に要するコスト値を合算で計算し、その年度毎のコスト値が予算上限値を超えないかどうかを確認する。点検補修計画作成可視化部14は、その年度毎のコスト値が予算上限値を超えない場合には、その計画(第1計画案)を成立とする。点検補修計画作成可視化部14は、その年度毎のコスト値が予算上限値を超える場合には、その計画(第1計画案)に基づいて、見直して、別の計画(第2計画案)を作成する。例えば、2019年度には、構造物#1の補修項目と構造物#3の補修項目とが同時に存在する。2019年度のコスト値が2019年度の予算上限値を超えるとする。そこで、点検補修計画作成可視化部14は、2019年度のコスト値を予算上限値内に減らすために、構造物#1の補修項目または構造物#3の補修項目の一方を、年度のコスト値に余裕がある他の年度(例えば2018年度)にずらすように修正する。例えば、構造物#1の補修項目を2018年度にずらし、2018年度の構造物#2の点検項目と構造物#1の補修項目との合算のコスト値が、2018年度の予算上限値を超えない場合には、その修正を成立とする。上記のように、点検方法/補修工法及び予算を考慮した好適な計画が作成される。
[効果等]
上記のように、実施の形態の構造物点検支援システムによれば、構造物の点検補修作業に係わる更なる効率化を図り、点検補修業務に係わる人手、工数、費用等を低減できる。本システムによれば、点検補修作業及び点検補修計画作成に係わる省力化や効率化を実現できる。本システムによれば、各種の複数の構造物の劣化状況をわかりやすく画面で可視化して作業者にとって把握しやすくすることができる。本システムによれば、複数の構造物の劣化状況(例えば劣化度合い)に応じて、効率的な点検補修計画を作成することができる。その計画に沿って、管理者等は、効率的に点検補修業務を行うことができる。本システムによれば、対象構造物、予算、期間等の変動し得る条件に応じて、好適な時期や費用等による計画を作成することができ、その計画や関連情報(費用グラフ等)をわかりやすく可視化できる。管理者等は、画面で計画をわかりやすく把握でき、計画の修正等も容易にできる。
本システムによれば、複数種類の複数の構造物が存在し、情報量が多い場合でも、管理者等は、画面でわかりやすく劣化状況を確認できる。管理者等は、所望の一部の構造物の劣化状況を確認できる。複数の構造物の間には所定の関係性がある。例えば、道路の途中に橋やトンネルがある、道路上に交通標識がある等。管理者等は、複数の構造物の関係性を含めて劣化状況を確認できる。
また、本システムによれば、複数種類の複数の構造物に関する好適な点検補修計画を容易に立てることができる。本システムによれば、各構造物の劣化状況、及び将来の劣化状況の予測に基づいて、好適な計画を立てることができる。本システムによれば、対象構造物、予算、期間等の条件に基づいて、好適な計画を立てることができる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は前述の実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
1…構造物、2…劣化状況監視データ収集システム、3…構造物劣化状況分析及び点検補修計画システム(可視化システム)、4…利用者端末、11…監視データ収集連携部、12…劣化分析部、13…劣化状況可視化部、14…点検補修計画作成可視化部、15…利用者端末連携部、21…監視データDB、22…劣化分析DB、23…劣化状況可視化DB、24…点検補修計画DB、25…地域特性マスタDB、26…構造物マスタDB、27…点検補修優先度マスタDB、28…点検補修工法マスタDB。

Claims (8)

  1. 計算機システム上に構成され、構造物の劣化状況の監視データに基づいて前記構造物の劣化状況を分析し、前記分析の結果に基づいて前記構造物の劣化状況を利用者に対して可視化し、前記構造物の点検及び補修に関する計画を作成して前記計画を前記利用者に対して可視化する構造物点検支援システムであって、
    前記監視データ、前記構造物の構造物情報、及び前記構造物の地域特性に関する地域特性情報を用いて、前記構造物の劣化状況を分析し、劣化度合いを含む分析データをDBに格納する劣化分析部と、
    前記分析データに基づいて、前記利用者が指定した構造物を含む全体に関する劣化状況を可視化するための劣化状況データを生成して前記DBに格納する劣化状況可視化部と、
    前記劣化状況データ、前記点検の点検方法及び前記補修の補修工法の情報に基づいて、前記利用者が指定した前記構造物についての点検補修計画を生成し、前記点検補修計画の可視化のための計画データを前記DBに格納する計画作成可視化部と、
    を備え、
    前記構造物情報は、基本情報と構造情報とを含み、前記基本情報は、構造物ID、名称、構造物種類、設置場所、及び設置年月を含み、
    前記地域特性情報は、構造物の劣化の発生や進行のしやすさに影響する、地域分類を含む情報であり、
    前記構造物の指定は、前記構造物種類の指定、または前記構造物IDの指定、または地理的範囲の指定によって可能であり、
    前記点検方法及び前記補修工法の情報は、予め設定され、前記構造物に応じて関連付けられた、選択可能な候補となる各種の点検方法及び補修工法の情報であり、点検方法IDや補修工法ID、及び費用を含む情報であり、
    前記劣化状況の分析は、現在から将来の年月において前記地域特性を反映した前記構造物ごとの劣化度合いの予測であり、
    前記点検補修計画の生成は、前記予測に基づいた計画の生成であって、前記構造物ごと、及び年月ごとに、劣化度合いに応じた点検または補修の要否と、その点検や補修に応じた費用とを判断するものであり、
    前記劣化状況可視化部は、所定の画面の領域において、前記利用者が選択した前記構造物の劣化状況を、前記構造物種類に対応させたレイヤで重畳表示し、前記劣化度合いに応じた表現で前記劣化状況を表示し、前記利用者が選択した時点の前記劣化状況を表示する、
    構造物点検支援システム。
  2. 請求項1記載の構造物点検支援システムにおいて、
    前記劣化分析部は、前記構造物の少なくとも現在の時点の劣化状況に基づいて、将来の時点の劣化状況を予測し、
    前記劣化状況可視化部は、前記将来の時点の劣化状況に基づいて、前記利用者が選択した前記将来の時点の劣化状況を切り替えて表示する、
    構造物点検支援システム。
  3. 請求項1記載の構造物点検支援システムにおいて、
    前記計画作成可視化は、前記点検補修計画を、前記利用者が選択した対象の複数の構造物の行と、前記利用者が選択した計画期間の時間の列とを含み、前記構造物の行と前記時間の列との交差する項目に前記点検や補修の予定を格納した形式の計画表として作成し、前記計画表に対応させて、前記時間毎の前記点検や補修の費用をとった費用グラフを作成し、前記計画表と前記費用グラフとを関連付けて表示する、
    構造物点検支援システム。
  4. 請求項3記載の構造物点検支援システムにおいて、
    前記計画作成可視化は、前記点検補修計画の前記計画表から前記利用者が構造物項目を選択した場合には、選択された構造物単位の計画明細票を作成して表示し、前記利用者が時間項目を選択した場合には、選択された時間単位の計画明細票を作成して表示する、
    構造物点検支援システム。
  5. 請求項3記載の構造物点検支援システムにおいて、
    前記計画作成可視化は、前記計画表において、前記利用者が一部の前記点検及び補修の項目を選択して移動する操作をした場合には、移動に伴って前記点検補修計画の内容を修正する、
    構造物点検支援システム。
  6. 請求項1記載の構造物点検支援システムにおいて、
    前記利用者の設定操作に基づいて、前記構造物における前記点検及び補修に関する優先度を設定可能であり、
    前記計画作成可視化部は、前記構造物の前記優先度に基づいて、前記優先度が高い第1構造物の前記点検及び補修を、前記第1構造物よりも前記優先度が低い第2構造物の前記点検及び補修よりも優先するように、前記点検補修計画を生成する、
    構造物点検支援システム。
  7. 請求項1記載の構造物点検支援システムにおいて、
    前記利用者の設定操作に基づいて、前記点検及び補修に関する予算上限値を設定可能であり、
    前記計画作成可視化部は、前記予算上限値に基づいて、前記点検及び補修に関する費用が前記予算上限値を超えないように、前記点検補修計画を生成する、
    構造物点検支援システム。
  8. 請求項1記載の構造物点検支援システムにおいて、
    前記利用者の設定操作に基づいて、前記点検補修計画に沿った前記点検及び補修の実績情報を登録可能であり、
    前記計画作成可視化部は、前記点検補修計画を表示する際に、前記実績情報が登録済みの場合には、前記点検及び補修に関する予定と実績とを比較表示する、
    構造物点検支援システム。

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