JP2020196432A - 電動車両の下部車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の航続距離を確保しつつ、バッテリモジュールをコンパクトに配置することができる電動車両の下部車体構造を提供する。【解決手段】リヤパネル2bの下方に配設されたトーションビーム22と、キックアップパネル2cとトーションビーム22との間にバッテリユニット30とを備え、このバッテリユニット30は、第1底板部材33に支持された第1バッテリモジュール31と、第1バッテリモジュール31の上方に支持機構60を介して配置された第2バッテリモジュール32とを有し、第1バッテリモジュール31の後端部が第2バッテリモジュール32の後端部よりも前方に配置され、支持機構60の後端部は、第2バッテリモジュール32の後端部下方且つ第1バッテリモジュール31の後端部後方にて支持されている。【選択図】 図12

Description

本発明は、キックアップパネルとリヤパネルの下方に配設された第1車両部品との間にバッテリユニットを備えた電動車両の下部車体構造に関する。
従来より、ハイブリッド車や電気自動車等の電動車両では、車輪を駆動する電動機(例えば、モータジェネレータ又はモータ)の動力源であるバッテリが大容量になるため、バッテリユニットを車体フロアの下方空間を利用して配置している。
通常、バッテリユニットは、リチウムイオン等のバッテリセルの集合体からなる複数のバッテリモジュールと、これら複数のバッテリモジュールを収容するアッパカバー及びロアカバーと、これらを車体に支持する支持部材等によって構成されている。
特許文献1の電池パックは、フロアパネルの凹凸形状に合わせて形成されたケーシングを有し、このケーシング内に前後方向に3列、左右方向に6列のバッテリモジュールが配置され、前席シートの下方及び後席シートの下方には、下側バッテリモジュールの上方に上側バッテリモジュールが配設されている。
また、特許文献2の自動車の前部構造は、前後に延びる左右1対のバッテリサイドメンバと、これら1対のバッテリサイドメンバの中間で且つ前後に延びる中間メンバと、左右に延びる前後1対のクロスメンバと、これら1対のクロスメンバの中間で且つ左右に延びる前後1対の中間クロスメンバとを備えたバッテリケースを有し、このバッテリケースがフロアパネルの下方に配置され、リヤパネルの下方に相当する領域に下側バッテリモジュールの上方に上側バッテリモジュールが配設されている。
車両のフロアパネルは、フロントパネルと、このフロントパネルから上方に起立したキックアップパネルを介して車体後方に連なるリヤパネルとから構成され、リヤパネルの下方には、リヤサスベンション等の各種車両部品が配設されている。
トーションビーム式サスペンションは、前端部が車体に枢支され且つ後端部に車輪を回転可能に支持する左右1対のトレーリングアームと、車幅方向両端部が左右1対のトレーリングアームに夫々連結されて車幅方向に延びるトーションビームとを備えている。
このトーションビーム式サスペンションは、長さ方向に延びる一側半部と他側半部とを備えた断面略U字状等の開断面部材からなるトーションビームが、トーションバーやスプリングの機能を果たし、構造が簡単で部品点数が少なく、コスト的及びスペース的に有利であることから、FF車のリヤサスペンションとして広く実用に供されている。
特開2016−178050号公報 特開2018−165073号公報
車両の航続距離を拡大するためには、フロントパネルの下方空間に加え、リヤパネルの下方空間をも利用してバッテリユニットを配置することが望ましい。
つまり、リヤパネルの下方空間は、地上高が高いため、特許文献1,2のように、複数のバッテリモジュールを上下方向に複数段積載することができ、大きなバッテリ容量を確保することが可能である。
しかし、リヤパネルの下方空間に積層された複数段のバッテモジュールを配置する場合、バッテリユニットと他の車両部品との干渉が懸念される。
前述したように、リヤパネルの下方には、リヤサスベンション、燃料タンク、サイレンサ等の多くの車両部品が設けられ、各々の部品が近接して配置されている。
それ故、上側バッテリモジュールの支持ブラケットが、下側バッテリモジュールの後端部後方に配置された場合、バッテリユニットの後端部が全体的に後方に突出し、リヤパネルの下方に配置された他の車両部品を後方に移行させる必要が生じる虞がある。
特に、トーションビーム式サスペンションを搭載した車両では、キックアップパネルの後方に配置されたトーションビームが車幅方向全域に亙って延設されているため、更に干渉するリスクが増加する。
本発明の目的は、車両部品との干渉を回避しつつ、キックアップパネル後方にバッテリモジュールを積層配置可能な電動車両の下部車体構造等を提供することである。
請求項1の電動車両の下部車体構造は、フロントパネルとこのフロントパネルから上方に起立したキックアップパネルを介して車体前後方向後方に連なるリヤパネルとを有するフロアパネルと、前記リヤパネルの下方に配設された第1車両部品と、前記キックアップパネルと第1車両部品との間に配置されたバッテリユニットとを備えた電動車両の下部車体構造において、前記バッテリユニットは、このバッテリユニットの底板部材に支持された第1バッテリモジュールと、前記第1バッテリモジュールの上方に支持機構を介して配置された第2バッテリモジュールとを有し、前記第1バッテリモジュールの後端部が前記第2バッテリモジュールの後端部よりも前方に配置され、前記支持機構の後端部は、前記第2バッテリモジュールの後端部下方且つ第1バッテリモジュールの後端部後方に支持されていることを特徴としている。
この電動車両の下部車体構造では、前記バッテリユニットは、このバッテリユニットの底板部材に支持された第1バッテリモジュールと、前記第1バッテリモジュールの上方に支持機構を介して配置された第2バッテリモジュールとを有するため、地上高が高いキックアップパネルの後方空間を利用して多数のバッテリモジュールを搭載することができ、航続距離を確保することができる。
前記第1バッテリモジュールの後端部が前記第2バッテリモジュールの後端部よりも前方に配置され、前記支持機構の後端部は、前記第2バッテリモジュールの後端部下方且つ第1バッテリモジュールの後端部後方に支持されているため、第2バッテリモジュールを後退させることなく第1バッテリモジュールの後端部後方に空き領域を形成することができ、支持機構の後端部を第2バッテリモジュールの後端部よりも前方に位置する底板部材の空き領域に支持させることができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第1車両部品は、トーションビーム式サスペンションのトーションビームであることを特徴としている。
この構成によれば、車幅方向全域に亙って延設されるトーションビームとの干渉を回避しつつ、第1,第2バッテリモジュールをキックアップパネルとトーションビーム式サスペンションとの間に配設することができる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記バッテリユニットの後部を車体に対して固定するための取付ブラケットを設け、前記取付ブラケットが、前記バッテリユニットとトーションビームとの間に配置されたことを特徴としている。
この構成によれば、バッテリユニットの支持強度を確保しつつ、車両後突時、1対の取付ブラケットによってトーションビームの前進を抑制することができ、トーションビームとバッテリユニットとの直接的な干渉を回避することができる。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1項の発明において、前記第2バッテリモジュールが前記第1バッテリモジュールと同一仕様に構成され、前記第2バッテリモジュールの前端部の前側領域にハーネスを配索したことを特徴としている。
この構成によれば、第2バッテリモジュールの前端部の前側領域を用いてハーネスの配索スペースを確保することができる。
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れか1項の発明において、前記バッテリユニットが、前記底板部材を支持するバッテリフレームを備え、前記バッテリフレームは、車体前後方向に延びる左右1対の第1フレームと、車幅方向に延びて前記1対の第1フレームを連結する前後1対の第2フレームとを有し、後側の前記第2フレームは、この後側第2フレームの下壁部の前端から前側下方に延びると共に前記底板部材を載置可能な傾斜部が形成され、前記傾斜部よりも前方の前記底板部材領域に前記支持機構の後端部の支持部が取り付けられたことを特徴としている。
この構成によれば、底板部材を載置可能な傾斜部に拘りなく支持機構の後端部の支持部を取り付けることができる。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記底板部材は、前記傾斜部に面接触可能な傾斜壁と、前記傾斜壁の上端部から立ち上がる縦壁とを有し、前記支持部の上端部分が、前記底板部材の縦壁に固定されたことを特徴としている。
この構成によれば、支持部を用いて後側第2フレームの剛性を高くすることができる。
請求項7の発明は、請求項5又は6の発明において、前記リヤパネルの下方に配設された第2車両部品を有し、前記後側第2フレームの下壁部に前記第2車両部品固定用のボルト穴が形成されたことを特徴としている。
この構成によれば、第2車両部品固定用のボルトと障害物との干渉を回避しつつ、第2車両部品を車体に搭載することができる。
請求項8の発明は、請求項5〜7の何れか1項の発明において、前記後側第2フレームが、アウタ部材と、このアウタ部材と協働して閉断面を形成するインナ部材とを有し、前記アウタ部材が、前記下壁部と、前記下壁部の前端から前側下方に延びるアウタ傾斜部と、前記下壁部の後端から上方に延びるアウタ縦壁部と、前記アウタ縦壁部の上端側部分に形成されたアウタフランジ部とを有し、前記インナ部材が、前記下壁部と離隔して対向配置された上壁部と、前記上壁部の前端から下方に延びると共に前記アウタ縦壁部と離隔して対向配置されたインナ縦壁部と、前記インナ縦壁部の下端から前側下方に延びると共に前記アウタ傾斜部に重合されたインナ傾斜部と、前記上壁部の後端から上方に延びるインナフランジ部とを有し、前記アウタ傾斜部の前端部が、前記インナ傾斜部の前端部よりも前方に延設されたことを特徴としている。
この構成によれば、バッテリフレームの剛性を確保しつつ、後側第2フレームの傾斜部を利用して底板部材を保護することができる。
請求項9の発明は、請求項8の発明において、前記支持部が取り付けられた前記底板部材が、前記インナ部材に取り付けられた後、前記アウタフランジ部とインナフランジ部とが接合されると共に前記アウタ傾斜部とインナ傾斜部とが接合されたことを特徴としている。
この構成によれば、第2バッテリモジュールの支持剛性に影響を与えることなく、後側第2フレームの組立作業性を確保することができる。
本発明の電動車両の下部車体構造によれば、車両の航続距離を確保しつつ、バッテリモジュールをコンパクトに配置することができる。
実施例1に係る電動車両の下部車体の底面図である。 後側下方から視た斜視図である。 バッテリユニットの分解斜視図である。 上部カバー部材とバッテリモジュールを省略したバッテリユニットの後部平面図である。 上部カバー部材とバッテリモジュールを省略したバッテリユニットの斜視図である。 図5の要部縦断面図である。 斜め前方から視た支持機構の斜視図である。 斜め後方から視た支持機構の斜視図である。 図4のIX-IX線断面図である。 図4のX-X線断面図である。 図4のXI-XI線断面図である。 図4のXII-XII線断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
以下、本発明の実施例1について図1〜図15に基づいて説明する。
本実施例1に係る車両Vは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関(図示略)と車両駆動用の電動機(モータジェネレータ)(図示略)とを駆動源としたハイブリッド自動車である。
図1,図2に示すように、車両Vは、前後に延びる左右1対のサイドシル1と、フロアパネル2と、前後に延びる左右1対のフロアフレーム3と、前後に延びる左右1対のリヤサイドフレーム4と、リヤサスペンション20と、バッテリユニット30等を備えている。
以下、図において、矢印F方向を車体前後方向前方とし、矢印L方向を車幅方向左方とし、矢印U方向を車体上下方向上方として説明する。また、この車両Vは、略左右対称構造である。
まず、1対のサイドシル1について説明する。
サイドシル1は、車幅方向外側壁部を構成する断面略ハット状のアウタパネルと、車幅方向内側壁部を構成する断面略ハット状のインナパネルとを備え、両パネルが協働して前後に延びる略矩形状の閉断面を形成している。このサイドシル1の前端側部分には、上下に延びるヒンジピラーが連結され、後端側部分には、上下に延びるリヤピラーが連結されている。尚、この車両Vは、フロントドアが前端部分に形成されたヒンジピラーのヒンジ中心に開閉され、リヤドアが後端部分に形成されたヒンジ中心に開閉される、所謂観音開きタイプのドア構造であり、センターピラーが省略されている。
次に、フロアパネル2について説明する。
フロアパネル2は、1対のサイドシル1の間に掛け渡されるように形成されている。
図1,図9〜図12に示すように、フロアパネル2は、前席乗員用シート(図示略)が搭載されるフロントパネル2aと、このフロントパネル2aの後端から後方上り傾斜状に上方に起立したキックアップパネル2cを介して後方に連なり後席乗員用シート(図示略)が搭載されるリヤパネル2bとを備えている。フロントパネル2aの左右両端部分は、1対のサイドシル1の内側壁部に夫々接合されて前側車室床面を形成し、リヤパネル2bの左右両端部分は、1対のリヤサイドフレーム4に夫々接合されて後側車室床面を形成している。
図9〜図12に示すように、キックアップパネル2cの頂部(上端部)には、キックアップパネル2cの下面と協働して左右に延びる断面略矩形状の閉断面を形成する第1クロスメンバ5が配設されている。この第1クロスメンバ5の両端部は、1対のリヤサイドフレーム4の前側部分を連結している。第1クロスメンバ5の後方には、左右に延びる断面略ハット状の第2,3クロスメンバ6,7が配設されている。第2クロスメンバ6は、リヤパネル2bの下面と協働して左右に延びる断面略矩形状の閉断面を形成し、第3クロスメンバ7は、リヤパネル2bの上面と協働して左右に延びる断面略矩形状の閉断面を形成している。また、これら第2,3クロスメンバ6,7は、協働してリヤパネル2bを節部材として間に挟んだ状態で左右に延びる閉断面構造体を構成すると共に1対のリヤサイドフレーム4の途中部を連結している。
次に、フロアフレーム3及び1対のリヤサイドフレーム4について説明する。
図1に示すように、1対のフロアフレーム3は、断面略ハット状に夫々形成され、これら1対のフロアフレーム3の間隔が後側程離隔している。それ故、サイドシル1と隣り合うフロアフレーム3との間隔は、後側程接近している。フロアフレーム3は、フロントパネル2aの下面と協働して前後に延びる断面略矩形状の閉断面を形成している。
図1,図2に示すように、1対のリヤサイドフレーム4は、1対のフロアフレーム3の後端からキックアップパネル2c及びリヤパネル2bに沿って夫々後方に延設されている。
リヤサイドフレーム4は、車幅方向外側壁部を構成するアウタパネルと、車幅方向内側壁部を構成するインナパネルとを備え、両パネルが協働して前後に延びる略矩形状の閉断面を形成している。1対のリヤサイドフレーム4の後端部は、左右に延びる第4クロスメンバ8によって連結されている。
図1,図2,図9に示すように、第4クロスメンバ8の途中部には、前後に延びる左右1対のタンク支持メンバ10が夫々連結されている。1対のタンク支持メンバ10は、下方に向けて緩湾曲する閉断面に夫々形成され、燃料タンク9の左右両端部分を下方から夫々支持するように構成されている。タンク支持メンバ10は、前端部がボルトb1を介して後述するバッテリフレーム40(アウタ部材46)の下端部に締結固定され、後端部が締結部材を介して第4クロスメンバ8の下端部に締結固定されている。
次に、リヤサスペンション20について説明する。
サスペンション20は、キックアップパネル2cの後方で且つリヤパネル2bの下方に配設されている。図1,図2に示すように、サスペンション20は、後端部に車輪(図示略)を回転可能に支持する左右1対のトレーリングアーム21と、車幅方向両端部が1対のトレーリングアーム21に夫々連結された左右に延びるトーションビーム22を備えたトーションビーム式サスペンションである。
1対のトレーリングアーム21は、後側程車幅方向の間隔が離隔するように平面視にて略ハ字状に配設され、前端部が車幅方向に延びる枢軸とゴムブッシュとからなるジョイント23を介して1対のリヤサイドフレーム4の前端下部に夫々枢支されている。トレーリングアーム21の後端部には、キャリアが設けられ、このキャリアが車輪を回転自在に支持している。キャリアの近傍位置には、車体側とトレーリングアーム21の後端部とを衝撃吸収可能に連結するショックアブソーバ(図示略)が設けられている。
トレーリングアーム21の途中部から後端部に亙る車幅方向内側部分にはトーションビーム22の車幅方向外側部分とトレーリングアーム21の途中部とに架設するように溶接接合された左右1対のガセット24(スプリング支持部材)が設けられている。これらガセット24と車体との間には、ショックアブソーバと協働して車両Vの振動吸収機構を構成する圧縮コイルスプリング(図示略)が弾装され、ガセット24によって圧縮コイルスプリングの下端部が支持されている。
図9〜図12に示すように、トーションビーム22は、側面視にてキックアップパネル2cと燃料タンク9との間で且つタンク支持メンバ10と第2クロスメンバ6との間に相当する位置に対応するように配置されている。このトーションビーム22は、円筒状のパイプ部材を軸心直交方向から長さ方向に亙って押し潰すことによって、一側半部と他側半部とにより形成され且つ開口が下方に指向する断面略V字状の開断面部材で構成されている。一方の車輪に外力が作用して他方の車輪が逆位相に変位したとき、これらの外力をトーションビーム22の全体形状の撓み及び一側半部と他側半部とによって形成された開断面の口閉じ変形によって吸収している。
次に、バッテリユニット30について説明する。
図3,図9〜図12に示すように、バッテリユニット30は、複数(例えば、16個)の第1,第2バッテリモジュール31,32を直列接続した高電圧バッテリを収容した状態でフロアパネル2の下方空間にレイアウトされている。それ故、バッテリユニット30は、耐振性及び耐水性を確保するように構成されている。車両駆動用電動機に電力を供給する第1,第2バッテリモジュール31,32は、規格電圧を有する直方体形状の複数のバッテリセルCを積層状に整列させた直方体形状のバッテリ集合体である。バッテリセルCは、例えば、2次電池の一種であるリチウムイオンバッテリである。
図3〜図12に示すように、バッテリユニット30は、第1,第2バッテリモジュール31,32と、12個の第1バッテリモジュール31を載置する第1底板部材33と、この第1底板部材33と協働して第1,第2バッテリモジュール31,32を収容する密封空間を形成する上部カバー部材34と、第1底板部材33を支持するバッテリフレーム40と、4個の第2バッテリモジュール32を後側の第1バッテリモジュール31の上方に載置するための支持機構60を主要な構成要素としている。第1底板部材33とバッテリフレーム40とが、下部カバー部材に相当している。
第1底板部材33は、金属製板材、例えば、アルミ合金製板材によって構成され、矩形桶状に形成されている。図3,図6に示すように、第1底板部材33は、第1バッテリモジュール31を載置可能な平坦状の底壁33aと、この底壁33aの外縁端部から外側程高さ位置が高くなるように傾斜状に延設された傾斜壁33bと、この傾斜壁33bの上端部から鉛直上方に延びる第1縦壁33cと、この縦壁33cの上端部から外側に向けて水平状に延びる横壁33dを有している。
底壁33aは、前から順に、前側領域、中間領域、後側領域の3領域に区分されている。
第1バッテリモジュール31は、長手方向が前後方向と平行になる姿勢で左右方向に4個ずつ各領域に載置されている。後側領域の4個の第1バッテリモジュール31の上方には第2バッテリモジュール32が4個配置されている。尚、第1バッテリモジュール31の上端部の高さ位置は、フロントパネル2aの高さ位置よりも低くなるように配置され、また、第1バッテリモジュール31と第2バッテリモジュール32は、縦、横及び高さ寸法を含めて同一仕様、つまり同一形状に設定されている。
上部カバー部材34は、例えば、合成樹脂材料により形成されている。この上部カバー部材34は、底壁33aの前側領域及び中間領域を覆う部分の高さ寸法よりも後側領域を覆う部分の高さ寸法が大きくなるように構成されている。図6に示すように、上部カバー部材34の外縁部は、シール用のガスケットを間に介して複数の締結部材により第1底板部材33の横壁33dに締結固定されている。
バッテリフレーム40は、前後に延びる左右1対の第1フレームと、左右に延びる前後1対の第2フレームとを備えている。具体的には、図3に示すように、バッテリフレーム40は、略ロ字状のロアフレーム41と、このロアフレーム41と協働して断面略矩形状の閉断面を形成する略ロ字状のアッパフレーム42とを有し、略ロ字状の閉断面構造体によって形成されている。更に、このバッテリフレーム40は、1対の第1フレームの間に底壁33aの上面と協働して左右に延びる断面略矩形状の閉断面を形成するクロスメンバ部材43〜45を有している。底壁33aは、前側領域をクロスメンバ部材43,44により区画され、中間領域をクロスメンバ部材44,45により区画され、後側領域をクロスメンバ部材45とバッテリフレーム40の後端部分に相当する後側第2フレームにより区画されている。
ここで、後側第2フレームについて更に説明する。
後側第2フレームは、ロアフレーム41の後端部分に相当するアウタ部材46と、アッパフレーム42の後端部分に相当するインナ部材47とによって構成されている。
図6に示すように、アウタ部材46は、上下方向に直交する下壁部46aと、この下壁部46aの前端から前側下方に延びる傾斜部46b(アウタ傾斜部)と、下壁部46aの後端から鉛直上方に延びる縦壁部46c(アウタ縦壁部)と、縦壁部46cの上端から上方に延びるフランジ部46d(アウタフランジ部)を備えている。
インナ部材47は、下壁部46aから離隔して対向配置された上壁部47aと、この上壁部47aの前端から鉛直下方に延びると共に縦壁部46cから離隔して対向配置された縦壁部47b(インナ縦壁部)と、この縦壁部47bの下端から前側下方に延びる傾斜部47c(インナ傾斜部)と、上壁部47aの後端から鉛直上方に延びるフランジ部47d(インナフランジ部)を備えている。
図1,図2,図9に示すように、アウタ部材46の下壁部46aの左右両端側部分には、閉断面の内外を連通するボルト穴が形成され、1対のタンク支持メンバ10の前端部をボルトb1を用いて夫々締結固定している。これにより、第1底板部材33の底壁33aよりもボルトb1の地上高を高くすることができ、ボルトb1と障害物との干渉を回避している。
図6に示すように、アウタ部材46の傾斜部46bとフランジ部46dが、インナ部材47の傾斜部47cとフランジ部47dに溶接により夫々接合されている。
第1底板部材33の傾斜壁33bは、傾斜部46b,47c上に載置されている。
傾斜部46bは、傾斜部47cの前端部よりも前方に延設されているため、傾斜壁33bの後側部分が傾斜部47c上に面接触状態で支持され、傾斜壁33bの前側部分が傾斜部46b上に面接触状態で支持されている。また、傾斜部46bの前端部分は、底壁33aの後側部分にも面接触している。これにより、傾斜部46b,47cを用いて第1底板部材33の後端部分と障害物との干渉を回避している。
バッテリフレーム40は、複数(例えば、13個)のブラケット51〜54を用いて車体に対して取り付けられている。図3に示すように、ロアフレーム41には、左右1対の前部ブラケット51と、左右4対の第1側部ブラケット52と、左右1対の第2側部ブラケット53と、後部ブラケット54が設けられている。
1対の前部ブラケット51は、前側第2フレームの前壁部から前方に突出するように設けられ、ボルトb2を用いてフロントパネル2aの前側部分下面に締結固定されている。
各第1側部ブラケット52は、第1フレームの車幅方向外側壁部から車幅方向外側に突出するように設けられ、ボルトb3(図5参照)を用いてフロアフレーム3の下壁部に夫々締結固定されている。1対の第2側部ブラケット53は、第1フレームの後端部に夫々設けられている。図1,図2,図5に示すように、第2側部ブラケット53は、上下に延びる縦壁部が第1フレームの車幅方向外側壁部に固着され、縦壁部の上端部から車幅方向外側に延びる横壁部がボルトb4を用いてフロアフレーム3の下壁部に締結固定されている。
後部ブラケット54は、金属製板材、例えば、熱間圧延鋼板によりプレス成形された単一部品として構成されている。この後部ブラケット54は、下端部がアウタ部材46の縦壁部46cに固定されたナットn1(図6,図11参照)にボルトb5を介して締結固定され、上端部が第2クロスメンバ6の下壁部に固定された左右1対のナットn2に左右1対のボルトb6を介して締結固定されている。
次に、第2バッテリモジュール32の支持機構60について説明する。
図4,図5,図9〜図12に示すように、支持機構60は、クロスメンバ部材45と後側第2フレーム(アウタ部材46及びインナ部材47)とにより区画された第1底板部材33(底壁33a)の後側領域に配設されている。この支持機構60は、第1底板部材33の後側領域に左右方向に4個載置された第1バッテリモジュール31の後端部がこれら第1バッテリモジュール31の上方に左右方向に4個配置された第2バッテリモジュール32の後端部よりも前方になるように第2バッテリモジュール32を支持する支持機構である。尚、第2バッテリモジュール32の上端部は、トーションビーム22の頂部よりも高さ位置が高くなるように配設されている。
図4〜図12に示すように、支持機構60は、何れも金属製板材、例えば、鋼板をプレス成形することにより形成され、第2バッテリモジュール32を載置する長方形状の第2底板部材61と、この第2底板部材61の前端部を支持する略π状の上部前側支持部62と、第2底板部材61の後端部を支持する略π状の上部後側支持部63と、第2底板部材61の左右両端部を支持する略T字状の左右1対の側部支持部64と、上部後側支持部63を支持する左右1対の下部後側支持部65を主な構成要素としている。
上部前側支持部62は、上下方向に直交する上壁部が左右に延びるように形成され、左右両側部分から1対の脚部が下方に延設されてクロスメンバ部材45の上壁部に夫々締結部材を介して締結固定されている。上部後側支持部63は、上下方向に直交する上壁部が左右に延びるように形成され、左右両側部分から1対の脚部が夫々下方に延設されて1対の下部後側支持部65の保持部65aに夫々締結部材を介して締結固定されている。
図4,図5,図7,図8に示すように、1対の側部支持部64は、上下方向に直交する上壁部が前後に延びるように夫々形成され、中間部分から脚部が下方に延設されて底壁33aに固定された固定部66に夫々締結部材を介して締結固定されている。1対の側部支持部64の前端部は、上部前側支持部62の上壁部の左右両端部に夫々締結部材を介して締結固定され、後端部は、上部後側支持部63の上壁部の左右両端部に夫々締結部材を介して締結固定されている。
図3,図6〜図12に示すように、1対の下部後側支持部65は、側面視にて第1バッテリモジュール31の後端部と第2バッテリモジュール32の後端部に挟まれた部分、換言すれば、第2バッテリモジュール32の後端部下方且つ第1バッテリモジュール31の後端部後方部分に対応した第1底板部材33の後側領域に部分的に支持されている。バッテリモジュールの後端部とは、最後尾のバッテリセルCの後壁よりも後方に突出した端子等バッテリモジュールに一体的に装着された部品を含むものである。これら1対の下部後側支持部65と第1底板部材33は、協働して部分的に解放された断面略台形状の閉断面を形成している。
図6〜図12に示すように、これら1対の下部後側支持部65は、上下方向に直交すると共に左右に延びる保持部65aと、この保持部65aの前端部から鉛直下方に延びる複数(例えば、2本)の脚部65bとを夫々備えている。
保持部65aの後端部には、鉛直上方に延びるフランジ部が形成され、このフランジ部が第1底板部材33の第1縦壁33cの前面に溶接にて接合されている。
複数の脚部65bの下端部には、前方に延びるフランジ部が形成され、これらフランジ部が傾斜壁33bよりも前側に位置する底壁33aの上面に溶接にて接合されている。
これらの脚部65bは、上部後側支持部63の脚部と側面視にて略鉛直直線状に配置されている。1対の下部後側支持部65と上部後側支持部63が、支持機構60の後端部に相当している。
バッテリユニット30の下部カバー部材を組み立てる場合、まず、第1底板部材33にクロスメンバ部材43〜45及び1対の下部後側支持部65を溶接にて接合する。
次に、アッパフレーム42に第1底板部材33を組み付けたサブアッシ体を形成し、ロアフレーム41とアッパフレーム42(サブアッシ体)のフランジ部を溶接にて接合する。
バッテリフレーム40の後端部分に相当する後側第2フレームでは、アウタ部材46のフランジ部46dとインナ部材47のフランジ部47dが溶接にて接合され、傾斜部46bと傾斜部47cが下部後側支持部65の解放部分において溶接にて接合されている。
第1,第2バッテリモジュール31,32は、複数のバッテリ保持プレート67〜70により支持機構60に位置決めされている。
図5,図7〜図12に示すように、左右1対の前側下部バッテリ保持プレート67は、前後方向に直交する保持壁部と、この保持壁部の下端から前方に延びると共にクロスメンバ部材45の上壁部に締結固定された脚部を夫々備えている。図6〜図12に示すように、左右1対の後側下部バッテリ保持プレート68は、前後方向に直交する保持壁部と、この保持壁部の下端から後方に延びると共に保持部65aに締結固定された脚部を夫々備えている。1対の前側下部バッテリ保持プレート67の保持壁部は、隣り合う2つの第1バッテリモジュール31の前壁部に夫々締結され、1対の後側下部バッテリ保持プレート68の保持壁部は、隣り合う2つの第1バッテリモジュール31の後壁部に夫々締結されている。
左右1対の前側上部バッテリ保持プレート69は、前後方向に直交する保持壁部と、この保持壁部の下端から前方に延びると共に上部前側支持部62の上壁部に締結固定された脚部を夫々備えている。左右1対の後側上部バッテリ保持プレート70は、前後方向に直交する保持壁部と、この保持壁部の下端を上部後側支持部63の後壁部及び1対の側部支持部64の後端に固定する脚部を夫々備えている。
1対の前側上部バッテリ保持プレート69の保持壁部は、隣り合う2つの第2バッテリモジュール32の前壁部に夫々締結され、1対の後側上部バッテリ保持プレート70の保持壁部は、隣り合う2つの第2バッテリモジュール32の後壁部に夫々締結されている。
図6,図10に示すように、バッテリ保持プレート67,68に保持された第1バッテリモジュール31の後方には、略直方体状の空き領域Sが設けられている。この空き領域Sは、バッテリ保持プレート69,70に保持された第2バッテリモジュール32の後端部下方且つバッテリ保持プレート67,68に保持された第1バッテリモジュール31の後端部後方に形成され、車幅方向に延びるように構成されている。
図5,図10〜図12に示すように、底壁33aの前側領域及び中間領域に載置された第1バッテリモジュール31に接続された集合ハーネス35は、底壁33aの左右中間部分を通って支持機構60上に向けて略直線状に配索され、第2バッテリモジュール32に接続されている。ハーネス35は、上部前側支持部62に沿って右方に屈曲されている。
第1バッテリモジュール31の後端部が第2バッテリモジュール32の後端部よりも前方に配置されているため、第1バッテリモジュール31の上部で且つ第2バッテリモジュール32の前端部の前側空間をハーネス35の配索スペースとしている。
次に、上記下部車体構造の作用、効果について説明する。
実施例1に係る下部車体構造によれば、バッテリユニット30は、このバッテリユニット30の第1底板部材33に支持された第1バッテリモジュール31と、第1バッテリモジュール31の上方に支持機構60を介して配置された第2バッテリモジュール32とを有するため、地上高が高いキックアップパネル2cの後方空間を利用して多数のバッテリモジュール31,32を搭載することができ、航続距離を確保することができる。
第1バッテリモジュール31の後端部が第2バッテリモジュール32の後端部よりも前方に配置され、支持機構60の後端部に相当する下部後側支持部65は、第2バッテリモジュール32の後端部下方且つ第1バッテリモジュール31の後端部後方に支持されているため、第2バッテリモジュール32を後退させることなく第1バッテリモジュール31の後端部後方に空き領域Sを形成することができ、支持機構60の下部後側支持部65の少なくとも一部を第2バッテリモジュール32の後端部よりも前方に位置する第1底板部材33の空き領域Sに支持させることができる。
第1車両部品は、サスペンション20のトーションビーム22であるため、車幅方向全域に亙って延設されるトーションビーム22との干渉を回避しつつ、第1,第2バッテリモジュール31,32をキックアップパネル2cとサスペンション20との間に配設することができる。
バッテリユニット30の後部を車体に対して固定するための後部ブラケット54を設け、後部ブラケット54が、バッテリユニット30とトーションビーム22との間に配置されたため、バッテリユニット30の支持強度を確保しつつ、車両後突時、1対の後部ブラケット54によってトーションビーム22の前進を抑制することができ、トーションビーム22とバッテリユニット30との直接的な干渉を回避することができる。
第2バッテリモジュール32が第1バッテリモジュール31と同一仕様に構成され、第2バッテリモジュール32の前端部の前側領域にハーネス35を配索したため、第2バッテリモジュール32の前端部の前側領域を用いてハーネス35の配索スペースを確保することができる。
バッテリユニット30が、第1底板部材33を支持するバッテリフレーム40を備え、バッテリフレーム40は、前後に延びる左右1対の第1フレームと、左右に延びて1対の第1フレームを連結する前後1対の第2フレームとを有し、後側の第2フレームは、この後側第2フレームの下壁部46aの前端から前側下方に延びると共に第1底板部材33を載置可能な傾斜部46b(47c)が形成され、傾斜部46bよりも前方の第1底板部材33の底壁33aに支持機構60の後端部の下部後側支持部65が取り付けられている。
これにより、第1底板部材33を載置可能な傾斜部46bに拘りなく支持機構60の後端部の下部後側支持部65を平坦部分に取り付けることができる。
第1底板部材33は、傾斜部46b(47c)に面接触可能な傾斜壁33bと、傾斜壁33bの上端部から立ち上がる第1縦壁33cとを有し、下部後側支持部65の保持部65aが、第1底板部材33の第1縦壁33cに固定されたため、下部後側支持部65を用いて後側第2フレームの剛性を高くすることができる。
リヤパネル2bの下方に配設された第2車両部品としての燃料タンク9を有し、後側第2フレームの下壁部46aに燃料タンク9のタンク支持メンバ10を固定するためのボルト穴が形成されたため、タンク支持メンバ10の固定用のボルトb1と障害物との干渉を回避しつつ、燃料タンク9を車体に搭載することができる。
後側第2フレームが、アウタ部材46と、このアウタ部材46と協働して閉断面を形成するインナ部材47とを有し、アウタ部材46が、下壁部46aと、下壁部46aの前端から前側下方に延びる傾斜部46bと、下壁部46aの後端から上方に延びる縦壁部46cと、この縦壁部46cの上端側部分に形成されたフランジ部46dとを有し、インナ部材47が、下壁部46aと離隔して対向配置された上壁部47aと、上壁部47aの前端から下方に延びると共に縦壁部46cと離隔して対向配置された縦壁部47bと、縦壁部47bの下端から前側下方に延びると共に傾斜部46bに重合された傾斜部47cと、上壁部47aの後端から上方に延びるフランジ部47dとを有し、傾斜部46bの前端部が、傾斜部47cの前端部よりも前方に延設されたため、バッテリフレーム40の剛性を確保しつつ、後側第2フレームの傾斜部46b,47cを利用して第1底板部材33を保護することができる。
下部後側支持部65が取り付けられた第1底板部材33が、インナ部材47に取り付けられた後、フランジ部46dとフランジ部47dとが接合されると共に傾斜部46bと傾斜部47cとが接合されたため、第2バッテリモジュール32の支持剛性に影響を与えることなく、後側第2フレームの組立作業性を確保することができる。
次に、前記実施形態を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施形態においては、エンジン等の内燃機関と電動機とを備えたハイブリッド自動車の例を説明したが、少なくともバッテリユニットを備えていれば良く、電動機のみを備えた電気自動車であっても良い。
2〕前記実施形態においては、フロントパネル2aの下方に第1バッテリモジュール31、リヤパネル2bの下方に第1,第2バッテリモジュール31,32を収容するバッテリユニット30の例を説明したが、少なくとも、キックアップパネル2cとサスペンション20との間に配設されたバッテリユニット30であれば良く、上下に積層されたバッテリモジュールのみをキックアップパネル2cの後側に配置するバッテリユニット30であっても良い。
3〕前記実施形態においては、上部後側支持部63の脚部を下部後側支持部65の保持部65aに支持させた例を説明したが、少なくとも、第2バッテリモジュール32の後端部下方且つ第1バッテリモジュール31の後端部後方の空き領域Sに支持させれば良く、後側第2フレームのインナ部材47に支持部を設けて上部後側支持部63の脚部を支持することも可能である。また、左右1対の下部後側支持部65を設けた例を説明したが、単一の下部後側支持部65を設けても良く、3以上の下部後側支持部65を設けても良い。
4〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態や各実施形態を組み合わせた形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
2 フロアパネル
2a フロントパネル
2b リヤパネル
2c キックアップパネル
9 燃料タンク
20 リヤサスペンション
22 トーションビーム
30 バッテリユニット
31 第1バッテリモジュール
32 第2バッテリモジュール
33 第1底板部材
33b 傾斜壁
33c 第1縦壁
35 集合ハーネス
40 バッテリフレーム
46 アウタ部材
46a 下壁部
46b 傾斜部
46c 縦壁部
46d フランジ部
47 インナ部材
47a 上壁部
47b 縦壁部
47c 傾斜部
47d フランジ部
54 後部ブラケット
60 支持機構
65 下部後側支持部
S 空き領域
V 車両

Claims (9)

  1. フロントパネルとこのフロントパネルから上方に起立したキックアップパネルを介して車体前後方向後方に連なるリヤパネルとを有するフロアパネルと、前記リヤパネルの下方に配設された第1車両部品と、前記キックアップパネルと第1車両部品との間に配置されたバッテリユニットとを備えた電動車両の下部車体構造において、
    前記バッテリユニットは、このバッテリユニットの底板部材に支持された第1バッテリモジュールと、前記第1バッテリモジュールの上方に支持機構を介して配置された第2バッテリモジュールとを有し、
    前記第1バッテリモジュールの後端部が前記第2バッテリモジュールの後端部よりも前方に配置され、
    前記支持機構の後端部は、前記第2バッテリモジュールの後端部下方且つ第1バッテリモジュールの後端部後方に支持されていることを特徴とする電動車両の下部車体構造。
  2. 前記第1車両部品は、トーションビーム式サスペンションのトーションビームであることを特徴とする請求項1に記載の電動車両の下部車体構造。
  3. 前記バッテリユニットの後部を車体に対して固定するための取付ブラケットを設け、前記取付ブラケットが、前記バッテリユニットとトーションビームとの間に配置されたことを特徴とする請求項2に記載の電動車両の下部車体構造。
  4. 前記第2バッテリモジュールが前記第1バッテリモジュールと同一仕様に構成され、
    前記第2バッテリモジュールの前端部の前側領域にハーネスを配索したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電動車両の下部車体構造。
  5. 前記バッテリユニットが、前記底板部材を支持するバッテリフレームを備え、
    前記バッテリフレームは、車体前後方向に延びる左右1対の第1フレームと、車幅方向に延びて前記1対の第1フレームを連結する前後1対の第2フレームとを有し、
    後側の前記第2フレームは、この後側第2フレームの下壁部の前端から前側下方に延びると共に前記底板部材を載置可能な傾斜部が形成され、
    前記傾斜部よりも前方の前記底板部材領域に前記支持機構の後端部の支持部が取り付けられたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電動車両の下部車体構造。
  6. 前記底板部材は、前記傾斜部に面接触可能な傾斜壁と、前記傾斜壁の上端部から立ち上がる縦壁とを有し、
    前記支持部の上端部分が、前記底板部材の縦壁に固定されたことを特徴とする請求項5に記載の電動車両の下部車体構造。
  7. 前記リヤパネルの下方に配設された第2車両部品を有し、
    前記後側第2フレームの下壁部に前記第2車両部品固定用のボルト穴が形成されたことを特徴とする請求項5又は6に記載の電動車両の下部車体構造。
  8. 前記後側第2フレームが、アウタ部材と、このアウタ部材と協働して閉断面を形成するインナ部材とを有し、
    前記アウタ部材が、前記下壁部と、前記下壁部の前端から前側下方に延びるアウタ傾斜部と、前記下壁部の後端から上方に延びるアウタ縦壁部と、前記アウタ縦壁部の上端側部分に形成されたアウタフランジ部とを有し、
    前記インナ部材が、前記下壁部と離隔して対向配置された上壁部と、前記上壁部の前端から下方に延びると共に前記アウタ縦壁部と離隔して対向配置されたインナ縦壁部と、前記インナ縦壁部の下端から前側下方に延びると共に前記アウタ傾斜部に重合されたインナ傾斜部と、前記上壁部の後端から上方に延びるインナフランジ部とを有し、
    前記アウタ傾斜部の前端部が、前記インナ傾斜部の前端部よりも前方に延設されたことを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の電動車両の下部車体構造。
  9. 前記支持部が取り付けられた前記底板部材が、前記インナ部材に取り付けられた後、前記アウタフランジ部とインナフランジ部とが接合されると共に前記アウタ傾斜部とインナ傾斜部とが接合されたことを特徴とする請求項8に記載の電動車両の下部車体構造。
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