JP2020196285A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】トレッド部が4つの陸部で構成されたタイヤにおいて、優れたドライ路面での操縦安定性を維持しつつ優れたウェット性能を発揮させる。【解決手段】車両への装着の向きが指定されたトレッド部2を有するタイヤである。第1ミドル陸部11は、4つの陸部4の中で最も大きいタイヤ軸方向の幅を有する。第1ミドル陸部11に設けられた第1傾斜溝16は、第1ミドル陸部11を完全に横切って延びている。第1ミドル陸部に設けられた第2傾斜溝17は、クラウン主溝7から延びかつ第1ミドル陸部11内で途切れている。第1傾斜溝16及び第2傾斜溝17のタイヤ周方向に対する角度は、クラウン主溝7から第1トレッド端Te1側に向かって漸増している。第1ミドル陸部に設けられた第5傾斜溝20は、第1傾斜溝16及び第2傾斜溝17を突き抜けることなく、第1傾斜溝16及び第2傾斜溝17に連通している。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤに関し、詳しくは、トレッド部が4つの陸部で構成されたタイヤに関する。
近年、トレッド部が4つの陸部で構成されたタイヤが種々開発されている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2015−120380号公報
前記タイヤは、所謂5リブのタイヤと比較して主溝の本数が少なく、陸部に配された溝によってウェット性能を向上させることが求められていた。ウェット性能を高めるために、溝容積を大きくすることが一般に行われているが、この手法では、陸部の剛性が低下し、ひいてはドライ路面での操縦安定性が損なわれる傾向がある。このため、ドライ路面での操縦安定性の過度な低下を抑制しつつ、優れたウェット性能を発揮できるタイヤが求められていた。
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、トレッド部が4つの陸部で構成されたタイヤにおいて、ドライ路面での操縦安定性を維持しつつ優れたウェット性能を発揮させることを主たる課題としている。
本発明は、車両への装着の向きが指定されたトレッド部を有するタイヤであって、前記トレッド部は、車両装着時に車両外側に位置する第1トレッド端と、車両装着時に車両内側に位置する第2トレッド端とを有し、前記トレッド部は、前記第1トレッド端と前記第2トレッド端との間でタイヤ周方向に連続して延びる3本の主溝と、前記3本の主溝で区分された4つの陸部とで構成され、前記主溝は、前記3本の主溝の中で最も前記第1トレッド端側に配された第1ショルダー主溝と、前記第1ショルダー主溝の前記第2トレッド端側に隣接するクラウン主溝とを含み、前記陸部は、前記第1ショルダー主溝と前記クラウン主溝との間に区分された第1ミドル陸部を含み、前記第1ミドル陸部は、前記4つの陸部の中で最も大きいタイヤ軸方向の幅を有し、前記第1ミドル陸部には、タイヤ軸方向に対して第1方向に傾斜した複数の第1傾斜溝と、前記第1方向に傾斜した複数の第2傾斜溝と、前記第1方向とは逆向きの第2方向に傾斜した複数の第5傾斜溝とが設けられ、前記第1傾斜溝は、前記第1ミドル陸部を完全に横切って延びており、前記第2傾斜溝は、前記クラウン主溝から延びかつ前記第1ミドル陸部内で途切れ、前記第1傾斜溝のタイヤ周方向に対する角度及び前記第2傾斜溝のタイヤ周方向に対する角度は、それぞれ、前記クラウン主溝から前記第1トレッド端側に向かって漸増し、前記第5傾斜溝は、前記第1傾斜溝及び前記第2傾斜溝を突き抜けることなく、前記第1傾斜溝及び前記第2傾斜溝に連通している。
本発明のタイヤにおいて、前記第1傾斜溝の溝幅は、前記第1ショルダー主溝から前記クラウン主溝側に向かって小さくなっているのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記第2傾斜溝の溝幅は、前記クラウン主溝から前記第1ショルダー主溝側に向かって小さくなっているのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記第2傾斜溝の前記クラウン主溝での開口幅は、前記第1傾斜溝の前記第1ショルダー主溝での開口幅よりも大きいのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記第1傾斜溝及び前記第2傾斜溝は、それぞれ、湾曲しており、前記第2傾斜溝の曲率半径は、前記第1傾斜溝の曲率半径よりも大きいのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記第1傾斜溝と前記第2傾斜溝とは、タイヤ周方向に交互に設けられているのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記第5傾斜溝は、前記第1ミドル陸部のタイヤ軸方向の中心位置よりも前記クラウン主溝側で前記第1傾斜溝に連通しているのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記第5傾斜溝は、前記第1ミドル陸部のタイヤ軸方向の中心位置よりも前記第1ショルダー主溝側で前記第2傾斜溝に連通しているのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記第5傾斜溝の溝幅は、一定であるのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記前記第1傾斜溝、前記第2傾斜溝及び前記第5傾斜溝は、それぞれ、湾曲しており、前記第5傾斜溝の曲率半径は、前記第1傾斜溝の曲率半径及び前記第2傾斜溝の曲率半径よりも大きいのが望ましい。
本発明のタイヤは、トレッド部が4つの陸部で区分され、第1ミドル陸部が前記4つの陸部の中で最も大きいタイヤ軸方向の幅を有している。一般に、幅の大きな陸部に配された各溝は、ドライ路面での操縦安定性及びウェット性能に大きな影響を与える。本発明では、前記第1ミドル陸部に配される各溝を特定することにより、ドライ路面での操縦安定性及びウェット性能の向上を期待している。
本発明のタイヤにおいて、前記第1ミドル陸部に設けられた第1傾斜溝は、前記第1ミドル陸部を完全に横切って延びているため、優れたウェット性能を期待することができる。一方、前記第1ミドル陸部に設けられた前記第2傾斜溝は、クラウン主溝から延びかつ前記第1ミドル陸部内で途切れているため、ウェット性能を高める一方、前記第1ミドル陸部の剛性を維持し、ドライ路面での操縦安定性の過度な低下を抑制する。
前記第1傾斜溝のタイヤ周方向に対する角度及び前記第2傾斜溝のタイヤ周方向に対する角度は、それぞれ、前記クラウン主溝から第1トレッド端側に向かって漸増している。これにより、第1ショルダー主溝側に向かって前記第1ミドル陸部の横剛性が高められ、ひいてはドライ路面での操縦安定性が維持される。
本発明のタイヤにおいて、前記第1ミドル陸部に設けられた第5傾斜溝は、前記第1傾斜溝及び前記第2傾斜溝を突き抜けることなく、前記第1傾斜溝及び前記第2傾斜溝に連通している。このような前記第5傾斜溝は、その両端部の周辺で陸部の剛性が低下するのを抑制できる。また、前記第5傾斜溝は、ウェット走行時、前記第2傾斜溝内の水を前記第1傾斜溝側に案内できる。したがって、前記第5傾斜溝は、ドライ路面での操縦安定性を維持しつつウェット性能を高めることができる。
本発明の一実施形態のタイヤのトレッド部の展開図である。 図1の第1ミドル陸部の拡大図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。 図1の第2ミドル陸部の拡大図である。 図1の第1ショルダー陸部の拡大図である。 比較例のタイヤのトレッド部の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。図1は、本発明の一実施形態を示すタイヤ1のトレッド部2の展開図である。本実施形態のタイヤ1は、例えば、乗用車用の空気入りタイヤとして好適に使用される。但し、本発明は、このような態様に限定されるものではなく、重荷重用の空気入りタイヤや、タイヤの内部に加圧された空気が充填されない非空気式タイヤに用いられても良い。
図1に示されるように、本発明のタイヤ1は、車両への装着の向きが指定されたトレッド部2を有する。トレッド部2は、タイヤ1の車両装着時に車両外側に位置する第1トレッド端Te1と、車両装着時に車両内側に位置する第2トレッド端Te2とを有する。車両への装着の向きは、例えば、サイドウォール部(図示省略)に、文字又は記号で表示される。
第1トレッド端Te1及び第2トレッド端Te2は、空気入りタイヤの場合、正規状態のタイヤ1に正規荷重が負荷されキャンバー角0°で平面に接地したときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置である。正規状態とは、タイヤが正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填され、しかも、無負荷の状態である。本明細書において、特に断りがない場合、タイヤ各部の寸法等は、前記正規状態で測定された値である。
「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば"Measuring Rim" である。
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
「正規荷重」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。
トレッド部2は、第1トレッド端Te1と第2トレッド端Te2との間でタイヤ周方向に連続して延びる3本の主溝3と、これら3本の主溝3に区分された4つの陸部4とで構成されている。
主溝3は、第1トレッド端Te1とタイヤ赤道Cとの間に配された第1ショルダー主溝5と、第2トレッド端Te2とタイヤ赤道Cとの間に配された第2ショルダー主溝6と、第1ショルダー主溝5と第2ショルダー主溝6との間に配されたクラウン主溝7とを含む。第1ショルダー主溝5は、3本の主溝3の中で最も第1トレッド端Te1側に配されている。クラウン主溝7は、第1ショルダー主溝5の第2トレッド端Te2側に隣接している。
タイヤ赤道Cから第1ショルダー主溝5又は第2ショルダー主溝6の溝中心線までのタイヤ軸方向の距離Laは、例えば、トレッド幅TWの0.20〜0.35倍であるのが望ましい。タイヤ赤道Cからクラウン主溝7の溝中心線までのタイヤ軸方向の距離Lbは、例えば、トレッド幅TWの0.15倍以下であるのが望ましい。トレッド幅TWは、前記正規状態での第1トレッド端Te1から第2トレッド端Te2までのタイヤ軸方向の距離である。
本実施形態のクラウン主溝7は、例えば、タイヤ赤道Cと第2トレッド端Te2との間に設けられている。但し、クラウン主溝7の位置は、このような態様に限定されるものではない。
本実施形態の各主溝3は、例えば、タイヤ周方向に平行に直線状に延びている。各主溝3は、例えば、波状に延びるものでも良い。
各主溝3の溝幅Waは、少なくとも3.0mm以上であり、例えば、トレッド幅TWの4.0%〜7.0%であるのが望ましい。なお、本明細書において、溝幅が3.0mm未満の縦細溝は、主溝3とは区別される。また、溝幅とは、溝中心線と直交する方向の溝縁間の距離である。各主溝3の深さは、乗用車用の空気入りタイヤの場合、例えば、5〜10mmであるのが望ましい。
陸部4は、第1ミドル陸部11と、第2ミドル陸部12と、第1ショルダー陸部13と、第2ショルダー陸部14とで構成されている。第1ミドル陸部11は、第1ショルダー主溝5とクラウン主溝7との間に区分されている。第2ミドル陸部12は、第2ショルダー主溝6とクラウン主溝7との間に区分されている。第1ショルダー陸部13は、第1ショルダー主溝5と第1トレッド端Te1との間に区分されている。第2ショルダー陸部14は、第2ショルダー主溝6と第2トレッド端Te2との間に区分されている。
図2には、第1ミドル陸部11の拡大図が示されている。図2に示されているように、第1ミドル陸部11は、4つの陸部4の中で最も大きいタイヤ軸方向の幅W1を有している。一般に、幅の大きな陸部に配された各溝は、ドライ路面での操縦安定性及びウェット性能に大きな影響を与える。本発明では、第1ミドル陸部11に配される各溝を特定することにより、ドライ路面での操縦安定性及びウェット性能の向上を期待している。本実施形態において、第1ミドル陸部11の前記幅W1は、例えば、トレッド幅TW(図1に示され、以下、同様である。)の0.25〜0.35倍であるのが望ましい。
第1ミドル陸部11には、タイヤ軸方向に対して第1方向(図2では右下がりである。)に傾斜した複数の第1傾斜溝16と、前記第1方向に傾斜した複数の第2傾斜溝17とが設けられている。第1傾斜溝16と第2傾斜溝17とは、例えば、タイヤ周方向に交互に設けられている。本実施形態の第1ミドル陸部11には、前記第1方向とは逆向きの第2方向(図2では右上がりである。)に傾斜した複数の第3傾斜溝18と、前記第2方向に傾斜した複数の第4傾斜溝19とが設けられている。また、本発明の第1ミドル陸部11には、前記第2方向に傾斜した複数の第5傾斜溝20が設けられている。
第1傾斜溝16は、第1ミドル陸部11を完全に横切っている。このような第1傾斜溝16は、高い排水性を有し、優れたウェット性能を発揮できる。
第2傾斜溝17は、クラウン主溝7から延びかつ第1ミドル陸部11内で途切れている。このような第2傾斜溝17は、ウェット性能を高める一方、第1ミドル陸部11の剛性を維持し、ドライ路面での操縦安定性の過度な低下を抑制する。
第1傾斜溝16のタイヤ周方向に対する角度及び第2傾斜溝17のタイヤ周方向に対する角度は、クラウン主溝7から第1トレッド端Te1側に向かって漸増している。これにより、第1ショルダー主溝5側に向かって第1ミドル陸部11の横剛性が高められ、ひいてはドライ路面での操縦安定性が維持される。
第5傾斜溝20は、第1傾斜溝16及び第2傾斜溝17を突き抜けることなく、第1傾斜溝16及び第2傾斜溝17に連通している。換言すれば、本発明では、第5傾斜溝20の両端部で第1傾斜溝16又は第2傾斜溝17と三叉路が構成されている。なお、本明細書において、「1つの溝が別の溝に連通する」とは、他に説明がない場合、これら2つの溝が交差して四叉路を構成する態様、及び、2つの溝によって三叉路が構成されている態様の両方を含む。
上述の第5傾斜溝20は、その両端部の周辺で陸部の剛性が低下するのを抑制できる。また、第5傾斜溝20は、ウェット走行時、第2傾斜溝17内の水を第1傾斜溝16側に案内できる。したがって、第5傾斜溝20は、ドライ路面での操縦安定性を維持しつつウェット性能を高めることができる。
第1傾斜溝16は、例えば、溝中心線の両端を結ぶ直線よりもタイヤ周方向の一方側(図2では上側)に凸となる向きに湾曲している。第1傾斜溝16の曲率半径は、例えば、50〜200mmであり、より望ましくは90〜110mmである。なお、本明細書において、傾斜溝の曲率半径は、溝中心線で測定されるものとする。また、傾斜溝が正確な円弧状でない場合、傾斜溝の曲率半径は、溝の両端及び溝の長さ方向の中心の3点を通り仮想円弧の曲率半径を意味する。第1傾斜溝16のタイヤ周方向に対する角度は、例えば、45〜55°であるのが望ましい。このような第1傾斜溝16は、ウェット走行時、多方向に摩擦力を発揮することができる。
第1傾斜溝16の溝幅は、第1ショルダー主溝5からクラウン主溝7側に向かって小さくなっている。すなわち、第1傾斜溝16の第1ショルダー主溝5側の端部の溝幅は、第1傾斜溝16のクラウン主溝7側の端部の溝幅よりも大きい。第1傾斜溝16の第1ショルダー主溝5側の端部の溝幅は、例えば、6.0〜8.0mmである。第1傾斜溝16のクラウン主溝7側の端部の溝幅は、例えば、5.0〜7.0mmである。
図3には、第1傾斜溝16のA−A線断面図が示されている。図3に示されるように、第1ショルダー主溝5側に連通する外側部16aと、クラウン主溝7側に連通する内側部16bとを含んでいる。内側部16bは、外側部16aよりも小さい深さを有している。内側部16bの深さd2は、例えば、外側部16aの深さd1の0.40〜0.70倍である。また、内側部16bは、第1ミドル陸部11のタイヤ軸方向の中心位置よりもクラウン主溝7側に構成されている。このような内側部16bは、ドライ路面での操縦安定性を高めるのに役立つ。
図2に示されるように、第2傾斜溝17は、例えば、第1ミドル陸部11のタイヤ軸方向の中心位置11cを横切っているのが望ましい。また、第2傾斜溝17のタイヤ軸方向の長さL1は、例えば、第1ミドル陸部11のタイヤ軸方向の幅W1の0.70〜0.85倍であるのが望ましい。このような第2傾斜溝17は、ウェット性能とドライ路面での操縦安定性とをバランス良く高めるのに役立つ。
第2傾斜溝17は、例えば、第1傾斜溝16と同じ向きに湾曲している。第2傾斜溝17の曲率半径は、第1傾斜溝16の曲率半径よりも小さいのが望ましい。第2傾斜溝17と第1傾斜溝16との曲率半径の差は、例えば、10〜50mmである。第2傾斜溝17の曲率半径は、例えば、50〜200mmであり、より望ましくは80〜110mmである。
第2傾斜溝17のタイヤ周方向に対する角度は、例えば、45〜55°であるのが望ましい。
第2傾斜溝17の溝幅は、クラウン主溝7から第1ショルダー主溝5側に向かって小さくなっているのが望ましい。すなわち、第2傾斜溝17のクラウン主溝7側の端部の溝幅は、第2傾斜溝17の第1ミドル陸部11内の端部の溝幅よりも大きい。より望ましい態様として、本実施形態の第2傾斜溝17は、クラウン主溝7から第1ミドル陸部11内の端部まで溝幅が漸減している。第2傾斜溝17のクラウン主溝7側の端部の溝幅は、例えば、10.0〜12.0mmである。第2傾斜溝17の第1ミドル陸部11内の端部の溝幅は、例えば、1.0〜3.0mmである。なお、第1ミドル陸部11内の端部の溝幅は、溝の端の円弧状のエッジを除いた部分で測定される。このような第2傾斜溝17は、上述の第1傾斜溝16とともに、第1ミドル陸部11の剛性を維持しつつ、優れたウェット性能を発揮する。
さらに望ましい態様では、第2傾斜溝17のクラウン主溝7での開口幅W5は、第1傾斜溝16の第1ショルダー主溝5での開口幅W4よりも大きい。具体的には、第2傾斜溝17の前記開口幅W5は、第1傾斜溝16の前記開口幅W4の1.2〜1.5倍である。これにより、ウェット走行時、第2傾斜溝17内の水が第1傾斜溝16を通って第1ショルダー主溝5側に排出され易くなる。
図4には、第2傾斜溝17のB−B線断面図が示されている。図4に示されるように、第2傾斜溝17は、例えば、クラウン主溝7から第1ショルダー主溝5側に向かって深さが漸減しているのが望ましい。このような第2傾斜溝17は、上述の第1傾斜溝16とともに、ウェット性能とドライ路面での操縦安定性とをバランス良く高める。
本実施形態の第2傾斜溝17は、例えば、第1定深部17aと、第2定深部17bと、これらの間の変深部17cとを含む。第1定深部17aは、クラウン主溝7に連通して一定の深さで延びている。第1定深部17aは、例えば、第1傾斜溝16の外側部16aと同じ深さを有しているのが望ましい。
第2定深部17bは、例えば、第1定深部17aよりも第1ショルダー主溝5側に配されている。第2定深部17bは、第1定深部17aよりも小さい深さを有し、かつ、一定の深さで延びている。第2定深部17bは、例えば、第1傾斜溝16の内側部16bと同じ深さを有しているのが望ましい。第2定深部17bの深さd4は、第1定深部17aの深さd3の0.40〜0.70倍である。
変深部17cは、タイヤ軸方向に対して傾斜した底面を有し、第1定深部17aから第2定深部17bに向かって深さが漸減している。
図2に示されるように、第3傾斜溝18の少なくとも1本は、例えば、第1傾斜溝16及び第2傾斜溝17に連通している。望ましい態様として、本実施形態では、各第3傾斜溝18のそれぞれが、第1ショルダー主溝5から延びかつ1本の第1傾斜溝16及び1本の第2傾斜溝17に連通している。第3傾斜溝18は、第1ミドル陸部11のタイヤ軸方向の中心位置11cよりもクラウン主溝7側において、第1傾斜溝16及び第2傾斜溝17に連通している。本実施形態の第3傾斜溝18は、第1傾斜溝16の深さが変化している部分(図3に示す)に連通している。また、第3傾斜溝18は、第2傾斜溝17の第1定深部17a(図4に示す)に連通している。このような第3傾斜溝18は、雪上走行時、第1傾斜溝16及び第2傾斜溝17との連通部分において優れた排水性を発揮することができる。
第3傾斜溝18は、例えば、第1ショルダー主溝5からクラウン主溝7側に延びている。本実施形態の第3傾斜溝18は、前記中心位置11cを横切っている。また、第1傾斜溝16と第3傾斜溝18とは、前記中心位置11cよりもクラウン主溝7側で、互いに交差している。第1傾斜溝16と第3傾斜溝18との間の角度θ1は、例えば、40〜55°であるのが望ましい。さらに、第3傾斜溝18は、第2傾斜溝17とは交差せず、第2傾斜溝17のクラウン主溝7側の端部付近に三叉路を構成している。
第3傾斜溝18は、例えば、溝中心線の両端を結ぶ直線よりもタイヤ周方向の他方側(図2では下側)に凸となる向きに湾曲している。第3傾斜溝18と第1傾斜溝16との曲率半径の差は、例えば、50〜200mmである。第3傾斜溝18の曲率半径は、例えば、150〜450mmであるのが望ましい。
第3傾斜溝18は、タイヤ周方向に対する角度がクラウン主溝7側に向かって漸減しているのが望ましい。第3傾斜溝18のタイヤ周方向に対する角度は、例えば、60〜80°である。
第1ショルダー主溝5と第3傾斜溝18との間の角度は、クラウン主溝7と第1傾斜溝16との間の角度よりも大きいのが望ましい。これにより、第1ミドル陸部11の第1ショルダー主溝5側の剛性が相対的に高くなり、ひいては、ドライ路面走行時においてタイヤに大きな舵角が与えられたときの車両の挙動が安定する。
第3傾斜溝18の溝幅は、その長さ方向に一定であるのが望ましい。第3傾斜溝18の溝幅は、例えば、2.0〜3.0mmである。また、第3傾斜溝18の深さは、その長さ方向に一定であるのが望ましい。本実施形態の第3傾斜溝18の深さは、例えば、第1傾斜溝16の外側部16aの深さ、及び、第2傾斜溝17の第1定深部17aの深さよりも小さい。より望ましい態様では、第1傾斜溝16の内側部16bの深さ、第2傾斜溝17の第2定深部17bの深さ、及び、第3傾斜溝18の深さが、同一とされる。
第3傾斜溝18には、その底部で開口して第3傾斜溝18の長さ方向に沿って延びる溝底サイプが設けられても良い(図示省略)。本明細書において、サイプとは、幅が1.5mm以下の切れ込みを意味する。このような溝底サイプを有する第3傾斜溝18は、雪上性能を維持しつつドライ路面での操縦安定性を向上させる。
第4傾斜溝19のそれぞれは、1本の第2傾斜溝17に連通し、かつ、第2傾斜溝17に隣接する第1傾斜溝16の長さ方向の中心位置よりも第1ショルダー主溝5側で第1傾斜溝16に連通している。
第4傾斜溝19は、例えば、第2傾斜溝17の第1ショルダー主溝5側の端部よりも第1ショルダー主溝5側で第1傾斜溝16に連通しているのが望ましい。本実施形態の第4傾斜溝19は、第1傾斜溝16の外側部16a(図3に示す)に連通している。第1ショルダー主溝5の溝縁から、第4傾斜溝19と第1傾斜溝16との連通部分(第4傾斜溝19の溝中心線と第1傾斜溝16の溝縁の仮想延長線との交点)までの離間部21の長さL2は、例えば、第1ミドル陸部11のタイヤ軸方向の幅W1の0.05〜0.20倍であるのが望ましい。これにより、ウェット性能とドライ路面での操縦安定性とがバランス良く向上する。
第4傾斜溝19は、前記中心位置11cを横切っている。また、第4傾斜溝19は、前記中心位置11cよりもクラウン主溝7側の領域において、第2傾斜溝17と交差して四叉路を形成している。また、第4傾斜溝19は、クラウン主溝7側の端部が第1ミドル陸部11内で途切れている。本実施形態の第4傾斜溝19は、例えば、第2傾斜溝17の第1定深部17a(図4に示す)に連通している。これにより、第4傾斜溝19は、第1傾斜溝16及び第2傾斜溝17の深さが大きい部分に連通し、溝の交差部分で固い雪柱を形成できる。第4傾斜溝19のタイヤ軸方向の長さは、第3傾斜溝18のタイヤ軸方向の長さよりも小さい。このような第4傾斜溝19は、第1ミドル陸部11の剛性を維持しつつ、ウェット性能を高める。
第4傾斜溝19は、例えば、第3傾斜溝18と同じ向きに凸で湾曲しているのが望ましい。第4傾斜溝19の曲率半径は、例えば、150〜450mmであるのが望ましい。本実施形態では、第4傾斜溝19の曲率半径は、第3傾斜溝18の曲率半径と同じである。このような第4傾斜溝19は、第1ミドル陸部11の剛性をさらに維持することができる。
第1ショルダー主溝5と第4傾斜溝19との間の角度は、第1傾斜溝16とクラウン主溝7との間の角度、及び、第2傾斜溝17とクラウン主溝7との間の角度よりも大きいのが望ましい。また、第1ショルダー主溝5と第4傾斜溝19との間の角度は、例えば、60〜80°であるのが望ましい。第1傾斜溝16と第4傾斜溝19との間の角度θ2は、例えば、45〜55°であるのが望ましい。
第4傾斜溝19は、その長さ方向に一定の溝幅を有しているのが望ましい。第4傾斜溝19の溝幅は、例えば、第3傾斜溝18の溝幅よりも大きく、かつ、第1傾斜溝16の最大の溝幅よりも小さいのが望ましい。また、第4傾斜溝19の最大の深さは、第3傾斜溝18の最大の深さよりも大きいのが望ましい。このような第4傾斜溝19は、雪上性能とドライ路面での操縦安定性とをバランス良く高めることができる。
第4傾斜溝19は、例えば、交差する第2傾斜溝17よりもクラウン主溝7側の先端部19aと、前記第2傾斜溝17よりも第1ショルダー主溝5側の本体部19bとを含む。本実施形態の第4傾斜溝19は、例えば、先端部19aの深さが本体部19bの深さよりも小さい。このような第4傾斜溝19は、ドライ路面の操縦安定性を高めるのに役立つ。
第5傾斜溝20は、前記中心位置11cよりもクラウン主溝7側で第1傾斜溝16と連通し、前記中心位置11cよりも第1ショルダー主溝5側で第2傾斜溝17と連通している。これにより、第5傾斜溝20は、前記中心位置11cを横切っている。具体的には、第5傾斜溝20は、第1傾斜溝16の内側部16b(図3に示す)と連通しており、かつ、第2傾斜溝17の第2定深部17b(図4に示す)と連通している。第5傾斜溝20は、第1傾斜溝16及び第2傾斜溝17の深さが小さい部分に連通することにより、陸部の剛性を維持できる。
第5傾斜溝20のタイヤ軸方向の長さは、第4傾斜溝19のタイヤ軸方向の長さよりも小さいのが望ましい。第5傾斜溝20は、例えば、第4傾斜溝19と平行に延びている。第2傾斜溝17と第5傾斜溝20との間の角度θ3は、45〜55°であるのが望ましい。
本実施形態の第5傾斜溝20は、例えば、第3傾斜溝18と同じ向きに湾曲している。第5傾斜溝20の曲率半径は、第1傾斜溝16の曲率半径及び第2傾斜溝17の曲率半径よりも大きいのが望ましい。具体的には、第5傾斜溝20の曲率半径は、180〜440mmである。
第5傾斜溝20の溝幅は、溝の長さ方向に一定であるのが望ましい。第5傾斜溝20の溝幅は、例えば、第4傾斜溝19の溝幅よりも大きく、かつ、第1傾斜溝16の最大の溝幅よりも小さいのが望ましい。また、第5傾斜溝20の最大の深さは、第4傾斜溝19の最大の深さよりも小さいのが望ましい。
本実施形態の第1ミドル陸部11には、複数のサイプ25が設けられているのが望ましい。サイプの幅は、例えば、0.4〜1.0mmであるのが望ましい。各サイプ25は、ウェット性能を高めるのに役立つ。
第1ミドル陸部11に設けられたサイプ25は、例えば、第2方向に傾斜しているのが望ましい。また、サイプ25は、第3傾斜溝18と同じ向きに凸に湾曲しているのが望ましい。このようなサイプ25は、第1ミドル陸部11の剛性を維持しつつ、そのエッジによって摩擦力を提供する。
本実施形態の第1ミドル陸部11には、例えば、第1ショルダー主溝5から第2傾斜溝17まで延びる第1サイプ26及び第2サイプ27と、クラウン主溝7から第1傾斜溝16まで延びる第3サイプ28と、第1傾斜溝16から第4傾斜溝19までの延びる第4サイプ29とが設けられている。
第1サイプ26は、例えば、第3傾斜溝18と第4傾斜溝19との間に配されている。第1サイプ26は、例えば、第1傾斜溝16を横切っている。本実施形態の第1サイプ26は、前記中心位置11cよりもクラウン主溝7側において、第2傾斜溝17に連通している。望ましい態様では、第1サイプ26は、第3傾斜溝18と平行に延びている。
第2サイプ27は、例えば、第3傾斜溝18と第4傾斜溝19との間に配されている。第2サイプ27は、例えば、前記中心位置11cよりも第1ショルダー主溝5側で第2傾斜溝17と連通しているのが望ましい。より望ましい態様では、第2サイプ27は、第5傾斜溝20を第1ショルダー主溝5側に延長した領域と交わる。また、第2サイプ27は、第4傾斜溝19と平行に延びているのが望ましい。
第3サイプ28は、例えば、第1傾斜溝16と第2傾斜溝17との間に配されている。第3サイプ28は、例えば、前記中心位置11cよりもクラウン主溝7側に配されている。第3サイプ28は、例えば、第5傾斜溝20をクラウン主溝7側に延長した領域と交わる。また、第3サイプ28は、第3傾斜溝18と平行に延びているのが望ましい。
第4サイプ29は、前記中心位置11cよりもクラウン主溝7側に配され、第1傾斜溝16から第4傾斜溝19の端部まで延びている。第4サイプ29は、第5傾斜溝20と平行に延びているのが望ましい。
図5には、第2ミドル陸部12の拡大図が示されている。図5に示されるように、第2ミドル陸部12のタイヤ軸方向の幅W2は、例えば、トレッド幅TWの0.10〜0.20倍であるのが望ましい。
第2ミドル陸部12は、例えば、複数のミドル横溝30が設けられている。ミドル横溝30は、例えば、クラウン主溝7から延びかつ第2ミドル陸部12内で途切れている。
ミドル横溝30は、例えば、クラウン主溝7から第1方向に傾斜して延びる第1部分31と、第1部分31に連なりかつタイヤ周方向に沿って延びる第2部分32とを含む。第2部分32の深さは、第1部分31の深さよりも小さいのが望ましい。このようなミドル横溝30は、ドライ路面での操縦安定性を維持しつつ、ウェット性能を高める。
第2ミドル陸部12には、複数の第1ミドルサイプ33及び複数の第2ミドルサイプ34が設けられている。第1ミドルサイプ33は、例えば、クラウン主溝7から延び、かつ、第2ミドル陸部12内で途切れている。第2ミドルサイプ34は、例えば、第2ショルダー主溝6から延びかつミドル横溝30に連通している。
本実施形態の第2ミドル陸部12には、2本のサイプ片36の間に複数の微小な切れ込みが延びる切れ込み要素35が設けられている。2本のサイプ片36は、例えば、第1ミドルサイプ33からミドル横溝30の第1部分31まで、互いの距離を縮小させながら延びている。このような切れ込み要素35は、タイヤ使用開始時のグリップ性能を高めるのに役立つ。
図6には、第1ショルダー陸部13の拡大図が示されている。図6に示されるように、第1ショルダー陸部13のタイヤ軸方向の幅W3は、第2ミドル陸部12のタイヤ軸方向の幅W2よりも大きいのが望ましい。第1ショルダー陸部13のタイヤ軸方向の幅W3は、例えば、トレッド幅TWの0.15〜0.25倍であるのが望ましい。
第1ショルダー陸部13には、タイヤ軸方向に延びる複数のショルダー横溝40及び複数のショルダーサイプ41が設けられている。このようなショルダー横溝40及びショルダーサイプ41は、雪上性能を高めるのに役立つ。
図1に示されるように、第2ショルダー陸部14には、第1ショルダー陸部13と同様のショルダー横溝40及びショルダーサイプ41が設けられている。
望ましい態様では、第2ショルダー陸部14は、その踏面と、第2ショルダー主溝6側の側面との間に、面取り部42を有している。さらに望ましい態様では、面取り部42の外面に、前記踏面から前記側面まで延びる複数の細溝が形成されている。これにより、ウェット性能がさらに高められる。
以上、本発明の一実施形態のタイヤが詳細に説明されたが、本発明は、上記の具体的な実施形態に限定されることなく、種々の態様に変更して実施され得る。
図1の基本パターンを有するサイズ215/60R16のタイヤが試作された。比較例として、図7に示される第1ミドル陸部aを有するタイヤが試作された。比較例のタイヤは、第1ミドル陸部aに設けられた第5傾斜溝dが、1本の第2傾斜溝cと交差して四叉路を構成し、かつ、第1傾斜溝bには連通していない。なお、比較例のタイヤは、上記の事項を除き、図1に示されるものと実質的に同じパターンを具えている。各テストタイヤのドライ路面での操縦安定性及びウェット性能がテストされた。各テストタイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
装着リム:16×6.5
タイヤ内圧:240kPa
テスト車両:排気量2500cc、前輪駆動車
タイヤ装着位置:全輪
<ドライ路面での操縦安定性>
上記テスト車両でドライ路面を走行したときの操縦安定性が、運転者の官能により評価された。結果は、比較例を100とする評点であり、数値が大きい程、ドライ路面での操縦安定性が優れていることを示す。
<ウェット性能>
上記テスト車両でウェット路面を走行したときの性能が、運転者の官能により評価された。結果は、比較例を100とする評点であり、数値が大きい程、ウェット性能が優れていることを示す。
テスト結果が表1に示される。
Figure 2020196285
テストの結果、実施例のタイヤは、ドライ路面での操縦安定性を維持しつつ優れたウェット性能を発揮していることが確認できた。
2 トレッド部
3 主溝
4 陸部
5 第1ショルダー主溝
7 クラウン主溝
11 第1ミドル陸部
16 第1傾斜溝
17 第2傾斜溝
20 第5傾斜溝
Te1 第1トレッド端
Te2 第2トレッド端

Claims (10)

  1. 車両への装着の向きが指定されたトレッド部を有するタイヤであって、
    前記トレッド部は、
    車両装着時に車両外側に位置する第1トレッド端と、車両装着時に車両内側に位置する第2トレッド端とを有し、
    前記トレッド部は、前記第1トレッド端と前記第2トレッド端との間でタイヤ周方向に連続して延びる3本の主溝と、前記3本の主溝で区分された4つの陸部とで構成され、
    前記主溝は、前記3本の主溝の中で最も前記第1トレッド端側に配された第1ショルダー主溝と、前記第1ショルダー主溝の前記第2トレッド端側に隣接するクラウン主溝とを含み、
    前記陸部は、前記第1ショルダー主溝と前記クラウン主溝との間に区分された第1ミドル陸部を含み、
    前記第1ミドル陸部は、前記4つの陸部の中で最も大きいタイヤ軸方向の幅を有し、
    前記第1ミドル陸部には、タイヤ軸方向に対して第1方向に傾斜した複数の第1傾斜溝と、前記第1方向に傾斜した複数の第2傾斜溝と、前記第1方向とは逆向きの第2方向に傾斜した複数の第5傾斜溝とが設けられ、
    前記第1傾斜溝は、前記第1ミドル陸部を完全に横切って延びており、
    前記第2傾斜溝は、前記クラウン主溝から延びかつ前記第1ミドル陸部内で途切れ、
    前記第1傾斜溝のタイヤ周方向に対する角度及び前記第2傾斜溝のタイヤ周方向に対する角度は、それぞれ、前記クラウン主溝から前記第1トレッド端側に向かって漸増し、
    前記第5傾斜溝は、前記第1傾斜溝及び前記第2傾斜溝を突き抜けることなく、前記第1傾斜溝及び前記第2傾斜溝に連通している、
    タイヤ。
  2. 前記第1傾斜溝の溝幅は、前記第1ショルダー主溝から前記クラウン主溝側に向かって小さくなっている、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記第2傾斜溝の溝幅は、前記クラウン主溝から前記第1ショルダー主溝側に向かって小さくなっている、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記第2傾斜溝の前記クラウン主溝での開口幅は、前記第1傾斜溝の前記第1ショルダー主溝での開口幅よりも大きい、請求項1ないし3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. 前記第1傾斜溝及び前記第2傾斜溝は、それぞれ、湾曲しており、
    前記第2傾斜溝の曲率半径は、前記第1傾斜溝の曲率半径よりも大きい、請求項1ないし4のいずれかに記載のタイヤ。
  6. 前記第1傾斜溝と前記第2傾斜溝とは、タイヤ周方向に交互に設けられている、請求項1ないし5のいずれかに記載のタイヤ。
  7. 前記第5傾斜溝は、前記第1ミドル陸部のタイヤ軸方向の中心位置よりも前記クラウン主溝側で前記第1傾斜溝に連通している、請求項1ないし6のいずれかに記載のタイヤ。
  8. 前記第5傾斜溝は、前記第1ミドル陸部のタイヤ軸方向の中心位置よりも前記第1ショルダー主溝側で前記第2傾斜溝に連通している、請求項1ないし7のいずれかに記載のタイヤ。
  9. 前記第5傾斜溝の溝幅は、一定である、請求項1ないし8のいずれかに記載のタイヤ。
  10. 前記前記第1傾斜溝、前記第2傾斜溝及び前記第5傾斜溝は、それぞれ、湾曲しており、
    前記第5傾斜溝の曲率半径は、前記第1傾斜溝の曲率半径及び前記第2傾斜溝の曲率半径よりも大きい、請求項1ないし9のいずれかに記載のタイヤ。
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