JP2020191346A - サセプタおよびエピタキシャル成長装置 - Google Patents

サセプタおよびエピタキシャル成長装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ウェーハの結晶方位によるエピタキシャル膜の膜厚の不均一性を抑制し、加工が容易であり、加工コストの増大を伴わずに、ウェーハの外周部におけるエピタキシャル膜の膜厚のばらつきを抑制する。【解決手段】このサセプタ1は、一の主面上にシリコンウェーハを載置する平面視上円形の凹部3を有する、グラファイトの基体にSiC膜が形成された板状体のサセプタであって、前記円形の凹部中心からの外径寸法が最大値Mとなる第1の外周縁部2Aと、前記円形の凹部中心からの外径寸法が最小値mとなる第2の外周縁部2Bとを備え、サセプタの外周部に、前記第1の外周縁部2Aと第2の外周縁部2Bが45度間隔で交互に形成され、かつ、前記最大値と最小値の差が、1mm以上3mm以下であることを特徴としている。【選択図】図1

Description

本発明はサセプタおよびエピタキシャル成長装置に関し、特に、ウェーハに成膜されるエピタキシャル膜の膜厚のばらつきを抑制できる、サセプタおよびこのサセプタを用いたエピタキシャル成長装置に関する。
近年、半導体素子の微細化に伴い、ウェーハの表面及びその近傍における結晶欠陥の低減が求められている。この要求に対応するために、ウェーハの表面にエピタキシャル膜を成膜し、ウェーハの表面及びその近傍における結晶欠陥を高度に制御した、エピタキシャルウェーハが用いられている。
このエピタキシャルウェーハは、例えば、枚葉処理を行うエピタキシャル成長装置を用いて、シリコンウェーハの表面にエピタキシャル膜を気相成長させることによって、製造される。このとき、シリコンウェーハは、グラファイトの基体に炭化ケイ素が被覆されたサセプタ上に載置され、エピタキシャル膜の気相成長がなされる。
このサセプタは、一般的に円形の板状体からなり、この板状体の主面にはシリコンウェーハを載置するための、いわゆる座グリまたはポケットと呼ばれる凹部が設けられている。
尚、エピタキシャル成長装置内では、このサセプタの外側にプレヒートリングと呼ばれるリング部材が設置され、サセプタの温度の均熱性が図られると共に、反応ガス等の流れの制御が行われる。
ところで、シリコンウェーハにエピタキシャル膜を気相成長させると、ウェーハの結晶方位<110>のベベル部での気相成長の速度が、<100>のベベル部での気相成長速度よりも速くなり、シリコンウェーハの表面外周部に供給される反応ガスの量が減り、前記表面外周部の膜厚が薄くなり、エピタキシャル膜の平坦度が悪化するという課題があった。
また、ウェーハの結晶方位に起因する、エピタキシャルウェーハの外周部の膜厚のばらつきにより、エピタキシャルウェーハの外周部の領域を、半導体素子に使用することができないという課題があった。
これら課題を解決するものとして、特許文献1,2に記載された発明が提案されている。
具体的には、特許文献1には、サセプタのウェーハ載置部(凹部)の周縁部(内壁)に、嵌合溝が所定の間隔で形成され、この嵌合溝に、SiCと比べて反応ガスとの反応が抑制される材料であるSiO2からなる、気相成長制御部が取り付けられることが記載されている。
この特許文献1記載の発明では、ウェーハ載置部の周縁部に形成された嵌合溝に、反応ガスとの反応が抑制される、SiO2からなる気相成長制御部が配置されるため、ウェーハの結晶方位に起因するエピタキシャルウェーハ外周部のエピタキシャル膜の膜厚のばらつきが抑制される。
また、特許文献2には、ウェーハが収容される開口部の内周面の近傍において、半導体ウェーハの結晶方位の変化に同期してザグリ深さが変化すること、また半導体ウェーハの結晶方位の変化に同期してポケット幅が変化することが記載されている。
この特許文献2記載の発明にあっては、ウェーハのベベル部裏側ヘの反応ガスの供給を制御し、またはサセプタの厚さ(ザグリ深さ)を変化させ、熱伝導を変化させることで、ウェーハの温度を変化させ、ウェーハの外周部に形成されるエピタキシャル膜の膜厚の均一化を行っている。
特開2007−243167号公報 特開2017−294942号公報
ところで、特許文献1記載の発明にあっては、板状のサセプタに、気相成長制御部としてSiO2からなる気相成長制御部を使用しているため、気相成長時の急速な昇降温により、サセプタと気相成長制御部と接合部分が破損し易く、パーティクルが発生するという技術的課題があった。
また、ウェーハ載置部の内周面に、嵌合溝を高精度に形成することは困難であり、コストが増大するという技術的課題があった。
また、特許文献2記載の発明にあっては、半導体ウェーハの結晶方位の変化に同期してザグリ深さを変化させる加工を行うこと、また半導体ウェーハの結晶方位の変化に同期してポケット幅を変化させる加工を行うことは、サセプタの加工が複雑になり、加工コストが増大するという技術的課題があった。
本発明者らは、ウェーハの結晶方位によるエピタキシャル膜の膜厚の不均一性を解決することを前提に、加工が容易であり、加工コストの増大を伴わずに、ウェーハの外周部におけるエピタキシャル膜のばらつきを抑制でき、更には、パーティクルの発生を抑制できる、サセプタについて鋭意研究し、本発明を想到するに至った。
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的とするところは、加工が容易であり、加工コストの増大を伴わずに、ウェーハの結晶方位によるエピタキシャル膜の膜厚の不均一性を抑制できるサセプタ、及びこのサセプタを含むエピタキシャル成長装置を提供することにある。
上記目的を達成するためになされた本発明に係るサセプタは、一の主面上にシリコンウェーハを載置する平面視上円形の凹部を有する、グラファイトの基体にSiC膜が形成された板状体のサセプタであって、前記円形の凹部中心からの外径寸法が最大値となる第1の外周縁部と、前記円形の凹部中心からの外径寸法が最小値となる第2の外周縁部とを備え、サセプタの外周部に、前記第1の外周縁部と第2の外周縁部が45度間隔で交互に形成され、かつ、前記最大値と最小値の差が、1mm以上3mm以下であることを特徴としている。
このように、サセプタの外周部に、外径寸法が最大値となる第1の外周縁部と外径寸法が最小値となる第2の外周縁部が、45度間隔で交互に形成されているため、シリコンウェーハの結晶方位<100>と<110>に起因するエピタキシャル膜の膜厚のばらつきを抑制できる。
具体的に説明すると、サセプタの第1の外周縁部は、サセプタの外周を囲うよう配置されたプレヒートリングに近接するため、サセプタの第1の外周縁部及びその近傍の温度低下は小さくなる。
また、サセプタの第1の外周縁部は、サセプタの他の外周縁部に比べて径方向に延設されているため、サセプタの第1の外周縁部が位置する側壁部(リム部)の熱容量も大きく、前記側壁部(リム部)上面に堆積する、反応ガス(膜)量は大きくなる。
その結果、サセプタの第1の外周縁部及びその近傍を通過し、シリコンウェーハの外周部領域へ供給される反応ガス量は小さくなり、サセプタの第1の外周縁部及びその近傍に対応するシリコンウェーハの外周部領域のエピタキシャル膜の膜厚は、小さくなる。
したがって、ウェーハ外周部の膜厚が大きくなる、ウェーハの結晶方位<110>を、サセプタの第1の外周縁部に一致させて配置し、エピタキシャル成長を施すことにより、均一なエピタキシャル膜を形成することができる。
ここで、最大値と最小値の差(第1の外周縁部と第2の外周縁部の差)が、1mmよりも小さい場合は、ウェーハの結晶方位に起因するエピタキシャル膜厚のばらつきが大きく、エピタキシャル膜の制御が不十分となる。
一方、最大値と最小値の差が3mmよりを越えると、プレヒートリングと第2の外周縁部の間隔が大きくなり、反応ガスが回り込み、反応ガスの流れに乱れが生じるため、またプレヒートリングと第2の外周縁部の間隔が大きいために、第2の外周縁部の温度が低下し、サセプタの周方向において温度ムラが発生する。その結果、膜厚の制御が困難になるため、好ましくない。
また、本発明にあっては、サセプタの外径寸法を前記最大値と最小値となるように加工すれば足り、特許文献1に記載されたように、ウェーハ載置部の内周面を加工する場合に比べて、容易に加工することができる。
ここで、前記第1の外周縁部と第2の外周縁部を結ぶ外側側面は、平面視上、曲線で形成されていることが望ましい。
第1の外周縁部と第2の外周縁部が、サセプタの外周面に形成された急激な凹凸(平面視上、直線的な凹凸)である場合には、サセプタの外周縁部とプレヒートリングとの距離が、短い周期で大きく変化するため、最外周部において大きな温度差が発生する虞があり、エピタキシャル膜を均一に成膜することが困難となるため好ましくない。
また、サセプタは平面視状円形である場合のほか、平面視上矩形形状の場合もあるが、角部が形成されている場合には割れのリスクも高くなり、好ましくない。
したがって、第1の外周縁部と第2の外周縁部を結ぶ外側側面は、平面視上、曲線で形成されていることが望ましい。
また、前記凹部形成領域の外側領域(側壁部)は、一定の厚さに形成されていることが望ましい。
前記凹部形成領域の外側領域の厚さが一定でない場合には、第1の外周縁部と第2の外周縁部の熱容量にばらつきが生じ、均一なエピタキシャル膜の気相成長を行うことができないため好ましくない。
前記最小値が370mm以上375mm以下であることが望ましい。
外径が300mmであるシリコンウェーハにエピタキシャル膜の気相成長を施す際、第2の外周縁部の外径が370mm以上375mm以下であることが望ましい。
また、上記目的を達成するためになされた本発明に係るエピタキシャル成長装置は、上記サセプタと、前記第1の外周縁部における外側面から1mm以上4mm以下の間隙を隔て、前記サセプタの外周を囲うよう配置されたプレヒートリングと、を含むことが望ましい。
前記サセプタとプレヒートリングとの間の間隙が1mm未満の場合、使用時にサセプタとプレヒートリングとが接する虞があるため好ましくない。
一方、サセプタとプレヒートリングとの間の間隙が4mmを越える場合には、サセプタとプレヒートリングとの間の間隙を介した表裏間における反応ガスの移動量が大きくなり、反応ガスの制御が困難になり、均一なエピタキシャル膜の形成を行うことができない。
本発明によれば、加工が容易であり、加工コストの増大を伴わずに、ウェーハの結晶方位によるエピタキシャル膜の膜厚の不均一性を抑制できるサセプタ、及びこのサセプタを含むエピタキシャル成長装置を得ることができる。
図1は、本発明の実施形態に係るサセプタの平面図である。 図2は、図1のI−I断面図である。 図3は、シリコンウェーハのエピタキシャル膜の結晶方位を示す図である。 図4は、図1に示したサセプタを用いたエピタキシャル成長装置の概略図である。 図5は、サセプタとプレヒートリングの関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係るサセプタおよびエピタキシャル成長装置を、図面に基づいて説明する。
図1および図2に示すように、本発明の実施形態に係るサセプタ1は、全体形状が略円形の板状体に形成され、一の主面2上にシリコンウェーハを載置する平面視上円形の凹部3を有する。また、サセプタ1の材質は、例えばグラファイトの基体にSiC膜で被覆されたものである。尚、サセプタ1の凹部3の外側の側壁部2Cをリム部ともいう。
前記凹部3は、一般に座グリやポケットとも呼ばれており、シリコンウェーハを載置するためのものである。図1および図2に示すように、平面視上円形の凹部3の周壁には段差3aが設けられ、この段差3aに、シリコンウェーハの外周部を載置することにより、シリコンウェーハが保持されるように構成されている。
図1に示すように、このサセプタ1のリム部2Cには、円形の凹部3の中心Oからの外径寸法が最大値Mとなる第1の外周縁部2Aと、前記円形の凹部3の中心Oからの外径寸法が最小値mとなる第2の外周縁部2Bとが形成されている。
尚、図1中、最小値mを半径とする円を点線で示す。即ち、第1の外周縁部2Aは、前記円から突出した円弧状部であるとも言える。
また、この第1の外周縁部2Aと第2の外周縁部2Bは、45度間隔で交互に形成されている。このように45度間隔で交互に形成したのは、シリコンウェーハの結晶方位<100>と<110>が45度間隔で交互に現れるため、それに対応させたためである。
更に、前記第1の外周縁部2Aと第2の外周縁部2Bを結ぶ外側面(リム部2Cの外周面)は、平面視上、曲線で形成されている。
前記第1の外周縁部2Aと、第2の外周縁部2Bが、サセプタ1の外周面に形成された急激な凹凸である場合には、サセプタの外周縁部とプレヒートリング(図4の符号4参照)との距離が短い周期で大きく変化するため、最外周部で大きな温度差が発生する虞があり、エピタキシャル膜を均一に成膜することが困難となり、好ましくない。
具体的に説明すると、図3に示すように、シリコンウェーハWのエピタキシャル膜の結晶方位は、45度間隔で<110>と<100>が交互に現れる。
尚、シリコンウェーハの結晶方位の識別のため、シリコンウェーハWには、ノッチ(溝)あるいはオリエンテーション・フラットの結晶方位識別部W1が、結晶方位<110>に設けられている。
そして、シリコンウェーハにエピタキシャル膜を気相成長させると、既に述べたように、
ウェーハの結晶方位<110>のベベル部での気相成長の速度が、<100>のベベル部での気相成長速度よりも速くなる。そのため、前記<100>の表面外周部の膜厚が薄くなり、エピタキシャル膜の平坦度が悪化する。
即ち、結晶方位が<100>と<110>とでは、エピタキシャル膜成長速度が異なるため、ベベル部におけるエピタキシャル成長の速度に違いが生じ、シリコンウェーハWの主平面(100)の平坦度に影響を及ぼすことになる。
そのため、ウェーハ外周部の膜厚が大きくなる、ウェーハの結晶方位<110>を、サセプタの第1の外周縁部に一致させて配置し、エピタキシャル成長を施すことにより、ウェーハの結晶方位<110>のベベル部での気相成長の速度を遅くでき、シリコンウェーハの表面外周部の<100>のベベル部での気相成長の速度を速くできる。
その結果、前記<100>の表面外周部の膜厚が厚くでき、均一な厚さのエピタキシャル膜を形成することができ、リコンウェーハWの主平面(100)の平坦度に良好なものにすることができる。
また、第1の外周縁部2Aと第2の外周縁部2Bの最大値Mと最小値mの差は1mm以上3mm以下である。前記最大値と最小値の差が1mmよりも小さい場合は、エピタキシャル成長の膜厚の制御が不十分である、
一方、前記差が3mmよりを越えると、プレヒートリング(図4の符号4参照)と第2の外周縁部2Bの間隔が大きくなり、反応ガスの回り込みなどが生じ、反応ガスの流れに乱れが生じるため、またプレヒートリングと第2の外周縁部2Bの間隔が大きいために、第2の外周縁部2Bの温度が低下し、サセプタ1の周方向において温度ムラが発生する。その結果、膜厚の制御が困難になるため、好ましくない。
また、サセプタ1の前記凹部形成領域の外側領域(リム部2C)は、一定の厚さtに形成されている。前記リム部2Cの厚さが一定でない場合には、熱容量に差ができ、均一なエピタキシャル膜の気相成長を行うことができないため好ましくない。
また、前記サセプタ1は、第1の外周縁部2Aと第2の外周縁部2Bを、サセプタの外径寸法を前記最大値と最小値となるように加工することにより、容易に形成することができる。
特に、サセプタ1のウェーハ積載側の凹部形成領域の外側領域が、一定の厚さであることから、最外周部から砥石を当てることで通常の旋盤でも容易に加工できる。
更に、外径が300mmであるシリコンウェーハ用のサセプタを、例にとると、第1の外周縁部の外径が371mm以上378mm以下、第2の外周縁部の外径が370mm以上375mm以下であり、サセプタ1のリム部2Cの厚さtは3mm以上6mm以下に形成されている。前記凹部はφ300.5mm以上φ310.5mm以下、深さは、0.3mm以上、1mm以下に形成されている。
次に、本発明の実施形態に係るサセプタを用いた、エピタキシャル膜の気相成長について、図4、図5に基づいて説明する。
エピタキシャル成長装置10としては、図4に示すような、一般的なエピタキシャル成長装置が用いられる。
このエピタキシャル成長装置10のチャンバ11内には、サセプタ1が回転可能に設置され、このサセプタ1にシリコンウェーハWが載置される。尚、サセプタ1は支持部(図示せず)によって保持され、回転軸14が回転することによって、支持部、サセプタ1が回転するように構成されている。
また、このエピタキシャル成長装置10のチャンバ11外には、ヒータ(図示せず)が配置され、チャンバ11内に収容されたシリコンウェーハWを加熱するように構成されている。
前記サセプタ1の外周側面(リム部2Cの外側面)には、図4、図5に示すように、間隙を隔ててプレヒートリング4が配置されている。このプレヒートリング4の中央部には、平面視上、所定の直径を有する円形の開口部4aが形成されており、前記開口部4a内にプレヒートリング4が配置される。
このプレヒートリング4は、予熱リングとも呼ばれ、反応ガスGがシリコンウェーハWに接触する前に、反応ガスGを予熱し、シリコンウェーハW上における反応ガスGの反応速度、すなわちシリコンウェーハW上のエピタキシャル成長の速度を制御する機能を担っている。
このプレヒートリング4は、エピタキシャル成長装置10に固定されており、サセプタ1はプレヒートリング4内を回転するように構成されている。
また、エピタキシャル成長装置10には、チャンバ11内に反応ガスを供給する反応ガス供給管12と、チャンバ11内に反応ガスを排出する反応ガス排出管13とが設けられている。
シリコンウェーハW上に、エピタキシャル膜の気相成長させる場合、まず、チャンバ11内に設置されたサセプタ1にシリコンウェーハWを載置する。このとき、ウェーハの結晶方位<110>を、サセプタの第1の外周縁部2Aに一致させて載置する。
即ち、結晶方位<110>に設けられている、シリコンウェーハWのノッチ(溝)あるいはオリエンテーション・フラットの結晶方位識別部W1を、サセプタ1の第1の外周縁部2Aに一致させて載置する。
そして、回転軸14を中心としてサセプタ1及びシリコンウェーハWを所定方向に回転させる。
また、チャンバ11外のヒータ(図示せず)によりシリコンウェーハWを加熱しつつ、反応ガスGを、反応ガス供給管12側から反応ガス排気管13側へと水平に流す。
即ち、反応ガス供給管12から反応ガスGを供給し、更にシリコンウェーハW上にエピタキシャル膜を形成した反応ガスGを、反応ガス排気管13から排出する。
ここで、このサセプタ1は、既に述べたように、凹部3の中心Oからの外径寸法が最大値Mとなる第1の外周縁部2Aと、凹部3中心からの外径寸法が最小値mとなる第2の外周縁部2Bを有し、この第1の外周縁部2Aと第2の外周縁部2Bが45度間隔で交互に形成されている。
一方、プレヒートリング4の中央部の開口部4aは、平面視上、所定の直径を有する円形の開口部4aが形成され、前記開口部4a内にプレヒートリング4が配置される。
そのため、サセプタ1の第1の外周縁部2Aで、サセプタ1とプレヒートリング4との間の間隙が最小値D1となり、サセプタ1の第2の外周縁部2Bで、サセプタ1とプレヒートリング4との間の間隙が最大値D2となる。
そして、サセプタ1の第1の外周縁部2Aでは、サセプタ1とプレヒートリング4との距離が近くなり(隙間が小さくなり)、リム部2Cの温度低下が抑制される。
また、第1の外周縁部2Aではリム部2Cが径方向に延設されているため、第1の外周縁部2Aにおけるリム部上面において、反応ガスGによる膜の堆積量が大きくなる。
その結果、サセプタ1の第1の外周縁部2A付近における、シリコンウェーハWの外周部領域への反応ガスGの供給は小さくなる。
このように、このサセプタ1を用いたエピタキシャル成長では、シリコンウェーハWの外周部領域への反応ガスGの供給は、45度間隔で交互に最大値および最小値となる。
これによって、ウェーハの結晶方位に起因する、シリコンウェーハWのベベル部におけるエピタキシャル成長の速度の変化を相殺することができ、均一な厚さのエピタキシャル膜を形成することができる。
また、サセプタ1とプレヒートリング4との間の間隙の最小値D1は、1mm以上4mm以下であることが好ましい。
サセプタ1とプレヒートリング4との間の間隙が1mmより小さいと、使用時にサセプタ1とプレヒートリング4とが接触する虞が高まるため好ましくない。
一方、サセプタ1とプレヒートリング4との間の間隙が4mmよりも大きい場合、サセプタとプレヒートリングとの間の間隙を介した表裏間におけるガスの移動量が大きくなり、エピタキシャル膜の膜厚の制御が困難になるからである。
このことは、サセプタ1の外径の最大値と最小値の差が1mm以上3mm以下であることが好ましいことと合わせると、サセプタ1とプレヒートリング4との間の間隙の最大値D2は、2mm以上4mm以下であることが好ましいことになる。
次に、以下に示すサセプタを製作し、シリコンウェーハ上に成膜されるエピタキシャル膜の膜厚のばらつきを測定した。
まず、カーボン基材を、図1に示しように、第1外周縁部と第2外周縁部の間隔45度になるように加工し、サセプタ基体を製作した(実施例1)。前記場合と同様に、前記間隔を36度になるように加工し、サセプタ基体を製作した(比較例1)。また、前記間隔60度になるように加工し、サセプタ基体を製作した(比較例2)。
尚、実施例1、比較例1,2にかかるサセプタ基体の第1の外周縁部の外径は、380mm、第2の外周縁部の外径は、370mm、リム部2Cの厚さtは、4mmに形成した。また凹部は、φ305mm、深さは0.3mmに形成した。
その後、CVDコートにより、加工したカーボン基材(サセプタ基体)に、膜厚100μmのSiC膜を被覆したサセプタを作製した。
このサセプタをチャンバにセットし、外径が300mmであるシリコンウェーハをサセプタの凹部内に設置し、シリコンウェーハ上に20μmの膜厚さに成るように、エピタキシャル膜を成膜した。
このエピタキシャル膜の成膜は、原料ガスとして、トリクロロシランおよびジボランガスを使用し、1100℃の条件で行った。
そして、FT−IRを用いて、膜厚の分布を測定し、膜厚の最大値と膜厚の差を求め、基準となる20μmの厚さのエピタキシャル膜に対するエピタキシャル膜の膜厚のばらつきを求めた。尚、膜厚差は、ウェーハ中心から147mmを周方向に18点測定し、最大と最小の膜厚差の最小膜厚に対する割合にて算出した。
そして、面内膜厚差が10%以内の場合には、良(○)、面内膜厚差が10%超える場合には、不良(×)と評価した。
その結果を表1に示す。
更に、以下に示すサセプタを製作し、シリコンウェーハ上に成膜されるエピタキシャル膜の膜厚のばらつきを測定した。
カーボン基材を、図1に示しように、第1外周縁部と第2外周縁部の間隔45度になるように加工し、第1の外周縁部の外径が、370mm、第2の外周縁部の外径が369mm、第1外周縁部と第2外周縁部の差が0.5mmとなるように加工した(実施例2)。
また、実施例2と同様にして、第1外周縁部と第2外周縁部の間隔45度になるように加工し、第1の外周縁部の外径が、380mm、第2の外周縁部の外径が、368mm、第1外周部と第2外周部の差が1.0mmとなるように加工した(比較例3)。
また、実施例2と同様にして、第1外周縁部と第2外周縁部の間隔45度になるように加工し、第1の外周縁部の外径が、380mm、第2の外周縁部の外径が、370mm、第1外周部と第2外周部の差が5.0mmとなるように加工した(比較例4)。
尚、実施例2、比較例3,4におけるリム部2Cの厚さtは、4mmに形成した。また凹部は、φ305mm、深さは、0.3mmに形成した。
その後、CVDコートにより、加工したカーボン基材(サセプタ基体)に、膜厚100μmのSiC膜を被覆したサセプタを作製した。
このサセプタをチャンバにセットし、外径が300mmであるシリコンウェーハをサセプタの凹部内に設置し、シリコンウェーハ上に20μmの膜厚さに成るように、エピタキシャル膜を成膜した。
このエピタキシャル膜の成膜は、原料ガスとして、シリコンソースであるSiHCl3を水素ガスで希釈した混合反応ガスを用いた。また、炉内圧力を100±20KPa、1130℃に熱せられたシリコンウェーハ上に、原料ガスとして、シリコンソースであるSiHCl3を水素ガスで希釈した混合反応ガスを導入して、シリコンエピタキシャル膜の成膜を行った。
そして、FT−IRを用いて、膜厚の分布を測定し、膜厚の最大値と膜厚の差を求め、基準となる、20μmのエピタキシャル膜に対するエピタキシャル膜の膜厚のばらつきを求めた。そして、面内膜厚差が10%以内の場合には、良(○)、面内膜厚差が10%超える場合には、不良(×)と評価した
その結果を表1に示す。
Figure 2020191346
以上のように、サセプタの外周部に、前記第1の外周縁部と第2の外周縁部が45度間隔で交互に形成され、かつ、前記最大値と最小値の差が、1mm以上3mm以下の場合、エピタキシャル膜の膜厚のばらつきが10%以下に抑制することができ、エピタキシャル膜の膜厚の不均一性を抑制できることが認められた。
このように、本発明にかかるサセプタおよびこのサセプタを用いたエピタキシャル成長装置よれば、ウェーハの結晶方位によるエピタキシャル膜の膜厚の不均一性を抑制でき、加工が容易であり、加工コストの増大を伴わずに、ウェーハの外周部におけるエピタキシャル膜の膜厚のばらつきを抑制できる。
1 サセプタ
2 一の主面
3 凹部
3a 段差
4 プレヒートリング
4a 開口部
10 エピタキシャル成長装置
11 チャンバ
12 反応ガス供給管
13 反応ガス排気管
W シリコンウェーハ

Claims (5)

  1. 一の主面上にシリコンウェーハを載置する平面視上円形の凹部を有する、グラファイトの基体にSiC膜が形成された板状体のサセプタであって、
    前記円形の凹部中心からの外径寸法が最大値となる第1の外周縁部と、前記円形の凹部中心からの外径寸法が最小値となる第2の外周縁部とを備え、
    サセプタの外周部に、前記第1の外周縁部と第2の外周縁部が45度間隔で交互に形成され、かつ、前記最大値と最小値の差が、1mm以上3mm以下であることを特徴とするサセプタ。
  2. 前記第1の外周縁部と第2の外周縁部を結ぶ外側側面は、平面視上、曲線で形成されていることを特徴とする請求項1に記載されたサセプタ。
  3. 前記凹部形成領域の外側領域は、一定の厚さに形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサセプタ。
  4. 前記最小値が、370mm以上380mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のサセプタ。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のサセプタと、
    前記第1の外周縁部における外側面から1mm以上4mm以下の間隙を隔て、前記サセプタの外周を囲うよう配置されたプレヒートリングと、を含むことを特徴とするエピタキシャル成長装置。
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