JP2020190364A - 燃焼制御方法、ごみ焼却炉発電設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、廃熱ボイラが付帯されたごみ焼却炉の稼働時におけるボイラ水の蒸発量を好適に制御し得る新規な燃焼制御方法、及びごみ焼却炉発電設備を提供することを目的とする。【解決手段】 ごみ焼却炉2と、廃熱ボイラ3と、を具備するごみ焼却炉発電設備1において、ボイラ水の蒸発量の変化に応じて、二次燃焼空気の供給量を変えるフィードバック制御に先行して、排ガスの熱量の変化に応じて、二次燃焼空気の供給量を変える先行要素制御を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、ごみ焼却炉の燃焼制御方法、及び、ごみ焼却炉に廃熱ボイラが付設されたごみ焼却炉発電設備に関する。
社会生活に伴って排出される廃棄物を処理するための焼却炉は、廃棄物の焼却処理によって膨大な熱エネルギーを持った排ガスを生じる。そのため、焼却設備の構造としては、排ガスの廃熱を熱源として利用するボイラ(廃熱ボイラ)が付帯されたものが一般的である。
この種の焼却設備においては、廃棄物の燃焼量を廃棄物の供給量、送り速度、一次燃焼空気量とその分配等によって調節することにより、ボイラの発生蒸気量を一定とするための燃焼制御が行われることが多い。
しかしながら、炉内に供給される廃棄物の性質(燃料の成分、発熱量等)は一定していないため、これらを制御したとしても、廃棄物の急燃焼や難燃、或いは急燃焼に起因するその後の炉内残留廃棄物不足などが生じる場合があり、蒸発量を一定に維持することが困難となる場合がある。
この点に鑑み、下記特許文献1では、ボイラ水の蒸発量と燃焼火格子上の廃棄物量とを周期的に測定し、廃棄物量と蒸発量とに基づいて廃棄物供給量や乾燥火格子速度を制御する技術を提案している。
特開平09‐273731号公報
前記特許文献1に開示された技術は、ボイラ水の蒸発量を、燃焼制御の基本としている。
しかし、焼却炉及びボイラのプロセスは、前者の燃焼系と、後者のボイラ系(排ガスとボイラ水の熱交換)に大別される。ボイラ系の時定数は、燃焼系に比べて非常に長いので、ボイラ水の蒸発量のみで制御を行った場合には、廃棄物の性質変化による燃焼状態の急変に対応することが困難になり、ボイラ水の蒸発量の変動を招来することになる。
また、従来の水平式ストーカ炉では乾燥、燃焼、後燃焼の各工程で燃焼状態が異なるため、火格子速度や一次燃焼空気の投入位置と量の調整等複雑な制御が必要であった。
一方、竪型ごみ焼却炉では、上記の水平式ストーカ炉とは異なり、ごみを垂直方向に重ねて堆積層の下部から一次燃焼空気を空気比0.2〜0.8で一定量供給し、堆積層下部の燃焼量を一定とすることが可能である。よって、水平式ストーカ炉のような複雑な制御を行うことなくボイラ蒸発量の変動の抑制が可能であり、また、これに加えて火格子上の蓄熱量が水平式ストーカ炉より大きいため安定性も優れている。ただし、燃焼量が一定であっても廃棄物の組成によって発生する熱分解ガスの組成が変動し、炉出口温度を制御した場合に排ガス量の変動があり蒸発量の変動幅は±10%程度となり、最近求められる±5%(望ましくは±3%)以内とすることは困難であった。
本発明は前記技術的課題に鑑みて開発されたものであり、廃熱ボイラが付帯されたごみ焼却炉の稼働時におけるボイラ水の蒸発量を好適に制御し得る新規な燃焼制御方法、及びごみ焼却炉発電設備を提供することを目的とする。
前記技術的課題を解決するための本発明の燃焼制御方法は、炉内に投入された廃棄物が形成する堆積層の下部より一次燃焼空気を供給しながら廃棄物を燃焼させる一次燃焼行程と、前記一次燃焼行程の実行によって発生した可燃性ガスにつき二次燃焼空気を供給しながら燃焼させる二次燃焼行程と、前記一次燃焼行程及び前記二次燃焼行程の実行によって発生した排ガスの廃熱を利用してボイラ発電を行うボイラ発電工程と、を実行することにより廃棄物を焼却処理すると共に発電を行うごみ焼却炉発電設備における燃焼制御方法であって、ボイラ水の蒸発量の変化に応じて、二次燃焼空気の供給量を変えるフィードバック制御に先行して、排ガスの熱量の変化に応じて、二次燃焼空気の供給量を変える先行要素制御を行うことを特徴とする(以下、「本発明制御方法」と称する。)。
前記本発明制御方法においては、前記先行要素制御では、二次燃焼空気の供給量で排ガスの熱量を制御するが、炉内温度が設定範囲に収まるように、炉内冷却水の供給量により微調整を行うことが好ましい態様となる。
前記本発明制御方法においては、前記フィードバック制御では、前記先行要素制御で排ガスの熱量を判断した後、ボイラ水の蒸発量を判断するもので、二次燃焼空気の供給量により微調整を行う。
前記本発明制御方法においては、前記先行要素制御では、更に、炉内温度を設定範囲に収め、且つ、排ガスの熱量に応じて、一次燃焼空気の供給量を変えることが好ましい態様となる。
前記技術的課題を解決するための本発明のごみ焼却炉発電設備は、炉内に投入された廃棄物が形成する堆積層の下部より一次燃焼空気を供給しながら廃棄物を燃焼させると共に、発生した可燃性ガスにつき二次燃焼空気を供給しながら燃焼させるごみ焼却炉と、前記ごみ焼却炉の稼働により発生した排ガスの廃熱を利用してボイラ発電を行う廃熱ボイラと、を具備するごみ焼却炉発電設備であって、排ガスの炉出口温度を測定するための排ガス温度測定器と、排ガスの流量を測定するための排ガス流量測定器と、ボイラ水の蒸発量を測定するための蒸気量測定器と、が備えられてなり、更に、前記蒸気量測定器によって測定されたボイラ水の蒸発量の変化に応じて、二次燃焼空気の供給量を変えるフィードバック制御と、前記排ガス温度測定器によって測定された排ガスの温度及び前記排ガス流量測定器によって測定された排ガスの流量の変化により予想される排ガス熱量の変化に応じて、二次燃焼空気の供給量を変える先行要素制御と、を行う制御装置を具備することを特徴とする(以下、「本発明発電設備」と称する。)。
前記本発明発電設備においては、前記廃熱ボイラより煙道の下流に、排ガス中に含まれる粉塵を除去するための集塵装置が設けられてなり、前記集塵装置を通過した排ガスの流量を測定すべく、前記排ガス流量測定器が前記集塵装置の下流に備えられてなるものが好ましい態様となる。
本発明によれば、廃熱ボイラが付帯されたごみ焼却炉の稼働時におけるボイラ水の蒸発量を制御することができ、もって安定した発電量を得ることができる。
図1は、本発明発電設備の一実施形態を示す概略図である。 図2は、前記本発明発電設備の制御装置を示すブロック図である。 図3は、前記制御装置の制御概念を示す制御系ブロック線図である。 図4は、前記制御装置によるフィードバック制御の制御手順を示すフローチャートである。 図5は、前記制御装置による先行要素制御の制御手順を示すフローチャートである。 図6は、本発明発電設備の他の実施形態を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
[本発明発電設備(1)]
図1に本発明発電設備1の一実施形態を示す。前記本発明発電設備1は、「ごみ焼却炉(2)」と、「廃熱ボイラ(3)」と、を具備してなり、図2に示す「制御装置(4)」を更に具備する。
<ごみ焼却炉2>
本実施形態における前記ごみ焼却炉2は、炉21内に投入された廃棄物W が形成する堆積層W1の下部より「一次燃焼空気」を供給しながら廃棄物Wを燃焼させると共に、発生した可燃性ガスにつき「二次燃焼空気」を供給しながら燃焼させる燃焼方式を採用したいわゆる「竪型ごみ焼却炉」である。燃焼処理によって生じた「排ガス」は、炉出口22を通じて排出される。又、前記ごみ焼却炉2では、「炉内冷却水」を噴霧することによって、炉21内の燃焼状態を抑制し、もって炉21の高温化を防止し得る仕組みを採用している。
‐一次燃焼空気‐
本実施形態においては、一次燃焼空気につき一次燃焼空気供給ラインAL1を通じて供給している。前記一次燃焼空気供給ラインAL1は、一端が一次空気押し込み用ファンF1に連結され、他端が前記ごみ焼却炉2の炉21の下部に至るように配された配管であり、管路の途中に一次燃焼空気の供給量を決定する一次バルブ(ダンパ)V1が設けられている。
‐二次燃焼空気‐
本実施形態においては、二次燃焼空気につき二次燃焼空気供給ラインAL2を通じて供給している。前記二次燃焼空気供給ラインAL2は、一端が二次空気押し込み用ファンF2に連結され、他端が前記ごみ焼却炉2の炉21内に至るように配された配管であり、管路の途中に二次燃焼空気の供給量を決定する二次バルブ(ダンパ)V2が設けられている。
‐排ガス‐
本実施形態では、前記廃棄物Wの燃焼に伴い発生する可燃性ガスにつき、まず、主燃焼室211において燃やし、次いで、整流装置23を通過した可燃性ガスを再燃焼室212において完全燃焼している。燃焼処理によって生じた排ガスは、炉出口22を通過し、排ガスラインGLに沿って輸送される。本実施形態では、排ガスを前記廃熱ボイラ3に供給した後、排ガスの余熱を利用して給水を予熱するエコノマイザ5、排ガスに含まれる粉塵を除去する集塵装置(バグフィルタ)6を順に通過させ、煙突7を通じて大気に排出する排ガスラインGLを構築している。又、前記排ガスの流れにつき、前記集塵装置6と前記煙突7との間に設けられたガス誘引ファンF3によって形成している。なお、本実施形態においては、前記炉出口22を通過する排ガスの温度を測定するための「排ガス温度測定器(24)」を前記炉出口22に備え、前記炉出口22を通過した排ガスの流量を測定するための「排ガス流量測定器(25)」を前記排ガスラインGLに備えている。
‐炉内冷却水‐
本実施形態においては、炉内冷却水につき冷却水供給ラインWLを通じて炉21内に供給している。前記冷却水供給ラインWLは、一端が水供給源(図示せず)に連結され、他端が前記ごみ焼却炉2の炉21内に至るように配された配管であり、管路の途中に炉内冷却水の供給量を決定する冷却水バルブV3が設けられている。
<廃熱ボイラ3>
前記廃熱ボイラ3は、前記ごみ焼却炉2の稼働により発生した排ガスの廃熱を利用してボイラ発電を行う役割を担う。本実施形態においては、ボイラ水の蒸発に伴って生じる蒸気につき、蒸気ラインSLを通じて輸送される仕組みとしている。なお、本実施形態においては、ボイラ水の蒸発量を測定するための「蒸気量測定器(31)」を前記蒸気ラインSLに備えている。
<制御装置4>
前述のように、ボイラ水の蒸発量の変化は、前記蒸気量測定器31によって測定される。又、排ガスの熱量は、前記排ガス温度測定器24と前記排ガス流量測定器25とによって測定された排ガスの温度の変化と排ガスの流量の変化に応じて予想される。図2に示すように、各測定器(31、24、25)によって測定された値は制御装置4に伝達される。前記制御装置4は、測定されたボイラ水の蒸発量や予想される排ガスの熱量と、記憶手段41に予め記憶されている設定値とを演算手段42において比較し、測定された値に応じた命令を、制御手段43を通じて前記二次バルブV2や前記冷却水バルブV3に与える。そして、図3に示すように、前記制御装置4による制御では、「先行要素制御」と、「フィードバック制御」と、を行う。
‐先行要素制御‐
前記先行要素制御では、排ガスの温度と排ガスの流量の変化から予想される排ガスの熱量の変化応じて、二次燃焼空気の供給量を変える。本実施形態においては、図5のフローチャートに示す制御手順にて前記先行要素制御を実行する。
このフローチャートに示す制御手順では、まず、前記ごみ焼却炉2の稼働開始後(S1)、一定時間経過した後(S2)、排ガス温度測定器24及び前記排ガス流量測定器25にて排ガスの温度と流量を測定する(S7、S8)。前記演算手段42は、測定された排ガスの温度と流量から排ガスの熱量を予測し、前記記憶手段41に記憶された設定値(この場合、予め設定された排ガスの熱量の許容範囲)と予測値とを比較することによって現在の排ガスの熱量を評価し(S9)、前記二次バルブV2に与える操作を決定する(S10)。前記制御手段43は、決定された操作を前記二次バルブV2に命令する(S11)。操作の命令後(S6)、直ちに排ガスの温度と流量の測定(S7、S8)以下のステップが繰り返される。なお、本実施形態では、前記先行要素制御における前記二次バルブV2に与える操作につき下記表1に示す条件にて決定した。
Figure 2020190364
‐フィードバック制御‐
一方、前記フィードバック制御では、制御対象たるボイラ水の蒸発量の変化に応じて、二次燃焼空気の供給量を変え、もってボイラ水の蒸発量が設定値内に収まるように制御する。本実施形態においては、前記フィードバック制御につき、図4のフローチャートに示す制御手順にて実行する。
このフローチャートに示す制御手順では、まず、前記ごみ焼却炉2の稼働開始後(S1)、一定時間経過した後(S2)、前記蒸気量測定器31にてボイラ水の蒸発量を測定する(S3)。前記演算手段42は、前記記憶手段41に記憶された予め設定された設定値(この場合、ボイラ水の蒸発量の許容範囲)と実測値とを比較することによって現在の蒸発量を評価し(S4)、前記二次バルブV2に与える操作を決定する(S5)。前記制御手段43は、決定された操作を前記二次バルブV2に命令する(S6)。操作の命令後(S6)、一定時間経過すれば(S2)、蒸発量測定(S3)以下のステップが繰り返される。なお、本実施形態では、前記フィードバック制御における前記二次バルブV2に与える操作につき、下記表2に示す条件にて決定した。
Figure 2020190364
[本発明制御方法]
前記構成を有する本発明発電設備1は、ボイラ水の蒸発量の変化に応じて二次燃焼空気の供給量又は炉内冷却水の供給量を変えるフィードバック制御に先行して、排ガスの熱量の変化に応じて二次燃焼空気の供給量を変える先行要素制御を行う本発明制御方法を実行するために構築されたものである。
前記フィードバック制御によって、「ボイラ水の蒸発量の測定」→「制御演算」→「操作量(前記二次バルブV2の開度)の出力」→「ボイラ水の蒸発量の変化」→「ボイラ水の蒸発量の測定」・・・という閉ループ制御(図3、図4参照)を行えば、制御対象たるボイラ水の蒸発量を制御することができる。
但し、前記フィードバック制御では、操作量の出力後の結果(ボイラ水の蒸発量の変化)をフィードバックしてから修正するため、制御を乱す様々な外乱(例えば、投入された廃棄物の性質変化による燃焼状態の急変等)が発生しても、その影響がボイラ水の蒸発量の変化として現れてからでなければ修正を行えない。
この点につき、本発明制御方法においては、前記フィードバック制御に先行して、排ガスの温度と排ガスの流量から導き出される排ガスの熱量(排ガス温度×排ガス量≒熱量)の変化に応じて二次燃焼空気の供給量を変える先行要素制御を行うことから、廃棄物の性質変化による燃焼状態の急変等に迅速に対応することができる。
即ち、前記先行要素制御は、前記フィードバック制御とは異なり、信号の流れが閉ループになっておらず、「外乱の検知(排ガスの温度や排ガスの流量の変化)」→「制御演算」→「操作量の出力」という一方向の制御方式となされている(図3、図5参照)。そのため、前記フィードバック制御に先行して前記先行要素制御を行えば、前記フィードバック制御を乱すような外乱が発生しても、それが「ボイラ水の蒸発量の変化」として現れる前に、前記先行要素制御により前もってその影響をなくす修正動作を行うことができる。
これより、本発明によれば、前記廃熱ボイラ3が付帯された前記ごみ焼却炉2の稼働時におけるボイラ水の蒸発量を制御することができ、もって安定した発電量を得ることができる。
なお、本実施形態では前記先行要素制御及び前記フィードバック制御につき、前記二次バルブV2のみに同時に命令を与えているが(表2参照)、前記先行要素制御及び前記フィードバック制御における操作は、前記二次バルブV2に加えて冷却水バルブV3に命令を与えても良い。例えば、炉内温度が設定値(例えば、950℃)より高い場合に炉内冷却水の供給量を増加させ、炉内温度が設定値(例えば、850℃)より低い場合に炉内冷却水の供給量を減少させれば、ダイオキシン類の発生やクリンカーの生成を効果的に防止することができる。
更に、本実施形態では前記フィードバック制御及び前記先行要素制御における操作を、上記表1及び上記表2に示す条件にて決定しているが、前記フィードバック制御及び前記先行要素制御における操作は、必ずしも係る条件のみにより決定されるものではなく、ごみ焼却炉2の焼却処理能力や、廃熱ボイラ3に求められるボイラ水の蒸発量、許容される蒸発量の変動幅などに応じて適宜決定すれば良い。
なお、本実施形態においては、前記ごみ焼却炉2として竪型ごみ焼却炉を用いているが、本発明制御方法は、竪型ごみ焼却炉の制御に限られるものではない。但し、ボイラの蒸発量の変化に応じて二次燃焼空気の供給量を変えるフィードバック制御に先行して排ガスの熱量の変化に応じて二次燃焼空気の供給量を変える先行要素制御は竪型ごみ焼却炉の特徴を活かしたものとなる。
ところで、本実施形態では、前記フィードバック制御及び前記先行要素制御において一次燃焼空気の供給量に変化を与えていないが、前記フィードバック制御では、更に、一次燃焼空気の供給量を変えることも可能であり、前記先行要素制御では、更に、排ガスの温度又は排ガスの流量の変化に応じて、一次燃焼空気の供給量を変えることも可能である。前記フィードバック制御及び前記先行要素制御における一次燃焼空気の供給量の変化は、前記一次燃焼空気供給ラインAL1に設けられた一次バルブ(ダンパ)V1の開度の増減により行うことができる。なお、一次燃焼空気の増減は、二次燃焼空気の増減に準じて行うことが好ましい。
又、本実施形態では、前記先行要素制御のレスポンスを良くするために、前記排ガス温度測定器24を前記炉出口22に備える一方、前記排ガス流量測定器25を前記排ガスラインGLの上流に備えているが、前記排ガスラインGLの上流を流れる排ガスには粉塵が多く含まれているため前記排ガス流量測定器25については、図6に示すように、集塵装置6の下流に備え、もって前記集塵装置6を通過した粉塵含有量の少ない排ガスの流量を測定できるようにすることが好ましい。
なお、本発明は、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
本発明は、ごみ焼却炉の燃焼状態を安定させる制御手段として好適に用いられる。
1 本発明発電設備(ごみ焼却炉発電設備)
2 ごみ焼却炉
21 炉
22 炉出口
24 排ガス温度測定器
25 排ガス流量測定器
3 廃熱ボイラ
31 蒸気量測定器
4 制御装置
41 記憶手段
42 演算手段
43 制御手段
5 エコノマイザ
6 集塵装置
7 煙突
AL1 一次燃焼空気供給ライン
AL2 二次燃焼空気供給ライン
GL 排ガスライン
SL 蒸気ライン
WL 冷却水供給ライン
V1 一次バルブ
V2 二次バルブ
V3 冷却水バルブ
W 廃棄物
W1 堆積層

Claims (7)

  1. 炉内に投入された廃棄物が形成する堆積層の下部より一次燃焼空気を供給しながら廃棄物を燃焼させる一次燃焼行程と、
    前記一次燃焼行程の実行によって発生した可燃性ガスにつき二次燃焼空気を供給しながら燃焼させる二次燃焼行程と、
    前記一次燃焼行程及び前記二次燃焼行程の実行によって発生した排ガスの廃熱を利用してボイラ発電を行うボイラ発電工程と、
    を実行することにより廃棄物を焼却処理すると共に発電を行うごみ焼却炉発電設備における燃焼制御方法であって、
    ボイラ水の蒸発量の変化に応じて、二次燃焼空気の供給量を変えるフィードバック制御に先行して、
    排ガスの熱量の変化に応じて、二次燃焼空気の供給量を変える先行要素制御を行うことを特徴とする燃焼制御方法。
  2. 請求項1に記載の燃焼制御方法において、
    前記フィードバック制御では、
    ボイラ水の蒸発量が設定値より高い場合、二次燃焼空気の供給量を減少させ、
    ボイラ水の蒸発量が設定値より低い場合、二次燃焼空気の供給量を増加させる燃焼制御方法。
  3. 請求項1又は2に記載の燃焼制御方法において、
    前記先行要素制御では、
    炉内温度が設定範囲より高い場合、炉内冷却水の供給量を増加させ、
    炉内温度が設定範囲より低い場合、炉内冷却水の供給量を減少させる燃焼制御方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の燃焼制御方法において、
    前記フィードバック制御では、
    更に、ボイラ水の蒸発量の変化に応じて、一次燃焼空気の供給量を変える燃焼制御方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の燃焼制御方法において、
    前記先行要素制御では、
    更に、排ガスの温度又は排ガスの流量の変化に応じて、一次燃焼空気の供給量を変える燃焼制御方法。
  6. 炉内に投入された廃棄物が形成する堆積層の下部より一次燃焼空気を供給しながら廃棄物を燃焼させると共に、発生した可燃性ガスにつき二次燃焼空気を供給しながら燃焼させるごみ焼却炉と、
    前記ごみ焼却炉の稼働により発生した排ガスの廃熱を利用してボイラ発電を行う廃熱ボイラと、
    を具備するごみ焼却炉発電設備であって、
    排ガスの炉出口温度を測定するための排ガス温度測定器と、
    排ガスの流量を測定するための排ガス流量測定器と、
    ボイラ水の蒸発量を測定するための蒸気量測定器と、
    が備えられてなり、
    更に、前記蒸気量測定器によって測定されたボイラ水の蒸発量の変化に応じて、二次燃焼空気の供給量を変えるフィードバック制御と、前記排ガス温度測定器によって測定された排ガスの温度及び前記排ガス流量測定器によって測定された排ガスの流量の変化により予想される排ガス熱量の変化に応じて、二次燃焼空気の供給量を変える先行要素制御と、を行う制御装置を具備することを特徴とするごみ焼却炉発電設備。
  7. 請求項6に記載のごみ焼却炉発電設備において、
    前記廃熱ボイラより煙道の下流に、排ガス中に含まれる粉塵を除去するための集塵装置が設けられてなり、
    前記集塵装置を通過した排ガスの流量を測定すべく、前記排ガス流量測定器が前記集塵装置の下流に備えられてなるごみ焼却炉発電設備。
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