JP6616945B2 - 焼却プラント - Google Patents

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Description

本発明は、ごみ等の廃棄物を処理する焼却プラントに関する。
従来から、廃棄物を焼却する火炉室を有する焼却炉を含む焼却プラントが知られている。このような焼却プラントでは、火炉室における燃焼後に生じる排ガス(焼却炉排ガス)に含まれる一酸化炭素(CO)および窒素酸化物(NO)を低減することが求められる。これに関し、焼却炉排ガスに含まれるこれらの物質を低減するためには、火炉室内での局部燃焼(過高温域の発生)を抑制し、緩慢燃焼による適切な燃焼状態を確立することが有効である。このため、酸素濃度の低い排ガスを火炉室に導入するように構成された焼却プラントが提案されている。例えば、特許文献1には、火炉室における燃焼後に生じる排ガスを火炉室に再度導入する構成が開示されている。また、特許文献2には、バイオマスを発酵させる発酵槽で発生したバイオガスを燃焼器で燃焼させることによって生じる排ガスを火炉室に導入する構成が開示されている。
特開平10−332120号公報 特開2013−133983号公報
しかし、このような排ガスは、酸素濃度は低いが塩素分や硫黄分等の腐食性物質の濃度は高く、排ガスを火炉室に導入する際に、その導入経路に塩素分や硫黄分による腐食を防止するための対策を講じる必要があり、腐食対策箇所が増大すると、焼却炉の設置および維持のためのコストが増大する。
そこで、本発明は、燃焼の際に生じる窒素酸化物濃度の低減を図るため、排ガスを火炉室へ導入する際の腐食対策箇所の増大を抑制しつつ火炉室内での局部燃焼の発生を抑制することができる焼却プラントを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の一態様に係る焼却プラントは、酸素含有ガスを用いて廃棄物を焼却するための火炉室を有する焼却炉と、化石燃料を空気を用いて燃焼させる機器と、前記機器における燃焼後に生じる機器排ガスを前記酸素含有ガスの一部として前記火炉室内に導入する第1導入経路と、を備えている。
化石燃料の燃焼によって生じる機器排ガスは、腐食性が低く、性状が安定している。そのためこのような機器排ガスを酸素含有ガスの一部として火炉室内に導入することにより、酸素濃度の低い排ガスを導入経路の腐食対策を要することなく導入することができる。したがって、上記構成によれば、排ガスを火炉室へ導入するための腐食対策箇所の増大を抑制しつつ火炉室内での局部燃焼の発生を抑制することができる。
前記焼却プラントは、前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させるための調整装置と、前記火炉室内の燃焼状態に応じて前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させるように前記調整装置を制御する制御装置と、を備えてもよい。これにより、火炉室内の燃焼状態に応じて前記機器排ガスの導入量を変化させることができ、火炉室内での局部燃焼の発生を効果的に抑制することができる。
前記調整装置は、前記第1導入経路に設けられた、前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させるための第1調整機構を含んでもよい。これにより、簡単な構成で、火炉室への機器排ガスの導入量を精度よく変化させることができる。
前記焼却プラントは、前記第1導入経路から分岐して前記火炉室における燃焼後に生じる焼却炉排ガスが通過する排気経路へ接続されるバイパス経路を備え、前記機器排ガスのうち、前記第1調整機構によって前記火炉室へ導入される機器排ガスの残りの機器排ガスが、前記バイパス経路を介して前記排気経路へ導入されるように構成されてもよい。これにより、機器排ガスの不要分と焼却炉排ガスとを共通の排気経路を用いて排気することができるため、焼却プラントの小面積化、低コスト化を図ることができる。
前記調整装置は、前記機器の化石燃料使用量を変化させることで前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させる化石燃料使用量調整機構を含み、前記制御装置は、前記化石燃料使用量調整機構を制御して、前記機器の化石燃料使用量を変化させることにより前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させてもよい。これによれば、化石燃料使用量を変化させることにより、機器排ガスの発生量が変化するため、機器排ガスの火炉室への導入量を変化させることができる。
前記制御装置は、前記火炉室における燃焼後に生じる焼却炉排ガスの酸素濃度に応じて前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させるように前記調整装置を制御してもよい。これによれば、焼却炉排ガスの酸素濃度に応じて機器排ガスの火炉室への導入量を変化させることにより、火炉室内の酸素濃度を容易かつ適切に制御することができる。
前記制御装置は、前記火炉室内の温度に応じて前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させるように前記調整装置を制御してもよい。これによれば、火炉室内の温度に応じて機器排ガスの火炉室への導入量を変化させることにより、火炉室内をNO発生量が抑制される温度に制御することができる。
前記機器は、前記焼却プラントで用いられる電力を発生させる発電機を含んでもよい。これによれば、焼却プラントに予め設けられている、機器を用いることにより、機器の設置コストを低減することができる。
前記機器は、化石燃料を空気を用いて燃焼させることにより蒸気を発生させる蒸気発生装置と、前記蒸気発生装置で発生した蒸気を利用する蒸気利用設備と、を備え、前記焼却プラントは、前記火炉室の排気経路下流側に設けられ、排熱を蒸気として回収する蒸気回収装置と、前記蒸気回収装置で回収された蒸気を前記蒸気利用設備に利用するための蒸気導入経路と、を備え、前記調整装置は、前記蒸気導入経路に設けられた、前記蒸気回収装置で回収された蒸気の前記蒸気利用設備への導入量を変化させることで前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させるための第2調整機構を含んでもよい。これによれば、火炉室における燃焼後に生じる焼却炉排ガスの排熱から蒸気回収装置で生成される蒸気を蒸気利用設備に利用することで機器の蒸気発生装置における蒸気発生のための化石燃料の使用量を低減させることができる。さらに、化石燃料の使用量を変化させることにより機器排ガスの量を変化させることができる。したがって、蒸気回収装置から蒸気利用設備へ導入される蒸気の量を第2調整機構を制御することにより変化させることで、機器排ガスの発生量が変化するため、機器排ガスの火炉室への導入量を変化させることができる。
前記焼却炉は、前記火炉室の下方に設けられたストーカと、前記ストーカの下方から前記火炉室内へ空気を導入する第1空気導入部と、を備え、前記第1導入経路は、前記第1空気導入部に接続されてもよい。これにより、ストーカの下方から火炉室内へ空気を導入する第1空気導入部から機器排ガスを導入することができるため、酸素濃度の低い機器排ガスを火炉室の燃焼状態に直接的に作用させることができる。また、機器排ガスは腐食性が低いため、ストーカ等焼却炉の主要な燃焼機構の腐食対策を要することなく、第1空気導入部から酸素濃度の低い排ガスを導入することができる。
前記焼却炉は、前記火炉室の下方に設けられたストーカと、前記ストーカの下方以外の箇所から前記火炉室内へ空気を導入する第2空気導入部と、前記火炉室における燃焼後に生じる焼却炉排ガスを前記第2空気導入部に導入する第2導入経路と、を備えてもよい。これによれば、腐食対策が比較的容易な第2空気導入部に焼却炉排ガスを再導入させることにより、機器排ガスの排出量に拘わらず、酸素濃度の低い排ガスをより大量かつ広範囲に導入することができる。
前記焼却プラントは、前記機器排ガスの導入量を調整する調整装置と、前記火炉室内の燃焼状態に応じて前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させるように前記調整装置を制御する制御装置と、を備え、前記焼却炉は、前記第1空気導入部とは異なる箇所から前記火炉室内へ空気を導入する第2空気導入部を備え、前記第1導入経路は、前記第1空気導入部および前記第2空気導入部に接続され、前記調整装置は、前記第1導入経路から前記第1空気導入部への前記機器排ガスの導入量を変化させるための第1空気導入部調整機構と、前記第1導入経路から前記第2空気導入部への前記機器排ガスの導入量を変化させるための第2空気導入部調整機構と、を含み、前記制御装置は、前記火炉室内の燃焼状態に応じて前記第1空気導入部および前記第2空気導入部のそれぞれから前記火炉室内へ導入される前記機器排ガスの導入量をそれぞれ制御してもよい。これにより、より火炉室内の燃焼状態に応じた機器排ガスの導入を行うことができ、火炉室内での局部燃焼の発生をより効果的に抑制することができる。
本発明の焼却プラントによれば、排ガスを火炉室へ導入するための腐食対策箇所の増大を抑制しつつ火炉室内での局部燃焼の発生を抑制することができる。
図1は本発明の実施の形態1に係る焼却プラントを示す概略構成図である。 図2は図1に示す焼却プラントの焼却炉への空気の導入経路を示す概略図である。 図3は本発明の実施の形態2に係る焼却プラントを示す概略構成図である。 図4は本発明の実施の形態3に係る焼却プラントを示す概略構成図である。 図5は図4に示す焼却プラントの焼却炉への空気の導入経路を示す概略図である。 図6は本発明の実施の形態4に係る焼却プラントを示す概略構成図である。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る焼却プラント1を示す概略構成図である。この焼却プラント1は、酸素含有ガスを用いて廃棄物を焼却するための火炉室21を有する焼却炉2と、焼却炉2から排出される焼却炉排ガスから排熱を蒸気として回収する蒸気回収装置であるボイラ4と、を含む。焼却炉2のボイラ4とは反対側には、ホッパー11および給じん機12が配置されており、ボイラ4からは、排ガスの排気経路15が煙突18まで延びている。排気経路15には、上流側から順に、エコノマイザー(図示せず)、減温塔(図示せず)、集塵機16およびブロワ17が設けられている。
ホッパー11には、図示しないピットに貯められた廃棄物が図示しないクレーンにより投入される。給じん機12は、所定のインターバル(例えば、0.5〜3分間隔)で間欠的に作動することにより、ホッパー11に投入された廃棄物を焼却炉2の火炉室21内に送り込む。
焼却炉2は、火炉室21の下方に設けられたストーカを有している。ストーカは、廃棄物の搬送手段として機能する。ストーカは、給じん機12に近い側から順に乾燥ストーカ31、燃焼ストーカ32および後燃焼ストーカ33を有する。すなわち、これらのストーカ31〜33は、廃棄物の移動方向に配列されている。乾燥、燃焼および後燃焼ストーカ31〜33の下方には、風箱34〜36がそれぞれ設けられている。さらに、焼却炉2は、火炉室21とボイラ4との間に火炉室21と連続する再燃焼室22を有する。なお、燃焼ストーカ32は、図例では1段であるが、2段以上設けられていてもよい。乾燥、燃焼および後燃焼ストーカ31〜33は、例えば、互いに異なるインターバルで間欠的に作動する。
本実施形態では、全てのストーカ31〜33が水平であり、乾燥ストーカ31と燃焼ストーカ32が同じ高さ、後燃焼ストーカ33が少し下方に位置している。ただし、後燃焼ストーカ33は、乾燥および燃焼ストーカ31,32と同じ高さに位置していてもよい。あるいは、乾燥、燃焼および後燃焼ストーカ31〜33は、全てが傾斜した姿勢でそれらの間に段差が形成されるように並んでいてもよい。
火炉室21には、ストーカ31〜33越しに一次空気が供給されるとともに、ストーカ31〜33の上方で二次空気が供給される。すなわち、焼却プラント1は、ストーカ31〜33の下方の風箱34〜36内に一次空気を供給する第1供給路13と、火炉室21および後述する中間室23内に二次空気を供給する第2供給路14とを含む。風箱34,35は、ストーカ31,32の下方から火炉室21内へ空気(一次空気)を導入する第1空気導入部として機能し、火炉室21の上部および中間室23に第2空気導入部(後述)が設けられる。
火炉室21では、廃棄物の熱分解および部分酸化反応により燃焼ガスが生成され、この燃焼ガスが廃棄物と共に燃焼される。再燃焼室22は、火炉室21から流出する燃焼ガスを完全燃焼させるためのものである。廃棄物の燃焼後の灰は、後燃焼ストーカ33に隣接して設けられた排出口24から排出される。
本実施形態では、火炉室21が、廃棄物の移動方向と同方向に燃焼ガスが流れる並行流型である。再燃焼室22は、火炉室21から流出する燃焼ガスを反転させる。より詳しくは、再燃焼室22は、燃焼ガスの流れ方向において火炉室21の下流側端部から火炉室21と重なるように斜め上向きに延びている。ただし、火炉室21は必ずしも並行流型である必要はなく、火炉室21内で燃焼ガスが上向きに流れるように、再燃焼室22が火炉室21の中央から上向きに延びていてもよい。
火炉室21と再燃焼室22との間には、これらで挟まれた中間室23が形成されている。上述したように、第2供給路14は、この中間室23に二次空気を供給する。図2は図1に示す焼却プラントの焼却炉への空気の導入経路を示す概略図である。図2に示すように、中間室23には、当該中間室23に供給された二次空気を火炉室21内に吹き込むための吹出口23aが設けられている。また、第2供給路14は、火炉室21内に二次空気を直接的に吹き出すための複数の吹出口14a(図2では、図面の簡略化のために1つだけを図示)を有する。
ボイラ4では、焼却炉2から排出される排ガス(排熱)によって水蒸気が生成される。より詳しくは、図1に示すように、ボイラ4は、再燃焼室22の上方に配置された放射室41と、放射室41と上部同士が連通する第1煙道42と、第1煙道42と下部同士が連通する第2煙道43と、を含む。ボイラ4で排熱から生成された水蒸気は、発電機19Bと連結されたタービン19Aに送られて発電に利用される。ボイラ4を通過した排ガスの大部分は、排気経路15を流れた後に、煙突18から大気中へ放出される。
本実施形態の焼却プラント1は、焼却炉2とは別に化石燃料を空気を用いて燃焼させる機器5を備えている。機器5は、焼却プラント1で用いられる電力を発電する発電機53を含む。機器5は、化石燃料(例えば石油、天然ガス等)を空気を用いて燃焼させることにより蒸気を発生させる蒸気発生装置(ボイラ)51と、蒸気発生装置51で発生した蒸気を利用する蒸気利用設備とを備えている。蒸気利用設備は、蒸気発生装置51で発生した蒸気を噴射することにより回転駆動する蒸気タービン52と、蒸気タービン52の回転に基づいて電力を発電する発電機53とを備えている。蒸気発生装置51は、化石燃料を空気を用いて燃焼させた後の機器排ガスが排気口51aから排出される。化石燃料は、投入口51bから蒸気発生装置51内に投入される。なお、蒸気利用設備は、発電のための設備に限られず、例えば蒸気発生装置51で発生した蒸気を利用する温水設備や空気加熱設備等であってもよい。
焼却プラント1は、機器5から排出された機器排ガスを酸素含有ガスの一部として焼却炉2の火炉室21内に導入する第1導入経路(機器排ガス導入経路)54を備えている。第1導入経路54にはブロワ50が設けられている。ブロワ50は、機器排ガスが火炉室21内へ導入されるのを促進するよう構成される。
さらに、焼却プラント1は、機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させるための調整装置と、火炉室21内の燃焼状態に応じて機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させるように調整装置を制御する制御装置7と、を備えている。本実施の形態において、調整装置は、第1導入経路54に設けられた、機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させるための第1調整機構(第1導入経路調整機構)55を含む。なお、図1においては第1調整機構55をブロワ50の下流側に設置しているが、第1調整機構55をブロワ50の上流側(すなわち蒸気発生装置51の排気口51aとブロワ50との間の第1導入経路54)に設けてもよい。また、第1導入経路54の蒸気発生装置51の排気口51aと第1調整機構55との間には、分岐経路56が設けられ、当該分岐経路56には調整装置として機能する分岐経路調整機構57が設けられる。分岐経路56は、脱硝装置や煙突等の機器5の排気経路(図示せず)に接続される。
第1調整機構55および分岐経路調整機構57は、例えば各調整機構55,57が設けられる径路の排ガスの流量を変化させるダンパ(例えば中心回転式ダンパ)等により構成される。これらの調整機構55,57は、第1導入経路54および分岐経路56に流れる機器排ガスの比率を変更する分配器として機能する。機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させるための調整装置としてダンパ等の既存の調整機構を用いることにより、簡単な構成で、火炉室21への導入量を精度よく変化させることができる。なお、第1調整機構55を第1導入経路54と分岐経路56との交点に設けた端部回転式ダンパとして構成し、分岐経路調整機構57を省略してもよい。
制御装置7は、火炉室21内の燃焼状態に応じて機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させるように第1調整機構55および分岐経路調整機構57を制御する。この際、制御装置7は、調整装置である第1調整機構55および分岐経路調整機構57を利用して、機器5の本来の用途における出力の制御に影響を及ぼさないように機器排ガスの導入量を制御する。例えば、機器5が出力一定制御されている場合、機器排ガスの排出量も大体一定となる。このとき、制御装置7は、火炉室21内に導入すべき機器排ガスの量が機器5の機器排ガスの排出量を上回ったとしても、機器5により排出される機器排ガスの範囲内で火炉室21内に機器排ガスを導入する(火炉室21内に導入される機器排ガスの最大値が機器5から排出される機器排ガスの排出量となる)よう制御する。機器5本来の用途における出力の制御に影響を及ぼさないように機器排ガスの導入量を制御することにより、機器排ガスの利用による機器5への影響を抑制することができる。
図2に示すように、第1導入経路54は、一次空気を導入する第1空気導入部(風箱34〜36)および二次空気を導入する第2空気導入部に接続される。より具体的には、第1導入経路54は、第1調整機構55の下流側において第1空気導入部に接続される第1空気導入経路58と、第1空気導入経路58から分岐して第2空気導入部に接続される第2空気導入経路59とを有する。
第1空気導入経路58は、第1導入経路54から乾燥、燃焼および後燃焼ストーカ31〜33の下方の風箱34〜36の少なくとも1つへ機器排ガスを導く。すなわち、風箱34〜36の少なくとも1つが第1空気導入部に相当する。本実施形態では、乾燥ストーカ31の下方の風箱34および燃焼ストーカ32の下方の風箱35が第1空気導入部として機能し、第1空気導入経路58は、風箱34,35へ機器排ガスを導く。
第1空気導入経路58には、調整装置として、第1導入経路54から第1空気導入部への機器排ガスの導入量を変化させるための第1空気導入部調整機構60を備えている。第1空気導入部調整機構60は例えば中心回転式のダンパにより構成される。制御装置7は、火炉室21内の燃焼状態に応じて第1空気導入部調整機構60を制御し、第1空気導入部から火炉室21内へ導入される機器排ガスの導入量をそれぞれ制御する。
第2空気導入経路59は、第1導入経路54から火炉室21における乾燥ストーカ31および燃焼ストーカ32の上方空間へ機器排ガスを導く。火炉室21の天井には、複数の下向き吹出し口62と、火炉室21の両側壁に配置された複数の横向き吹出し口63とが設けられている。複数の下向き吹出し口62および複数の横向き吹出し口63には、それぞれ第2空気導入経路59が分岐して接続される。したがって、本実施形態では、複数の下向き吹出し口62および複数の横向き吹出し口63が第2空気導入部として機能する。
第2空気導入経路59には、調整装置として、第1導入経路54から第2空気導入部への機器排気ガスの導入量を変化させるための第2空気導入部調整機構61を備えている。さらに、複数の下向き吹出し口62への分岐路のそれぞれには、補助調整機構(ダンパ)64が設けられている。
さらに、第2空気導入経路59には、分岐経路である撹拌経路65が接続される。撹拌経路65は、第1導入経路54から第2空気導入経路59を介して火炉室21における後燃焼ストーカ33の上方空間へ機器排ガスを導く。第2空気導入経路59における撹拌経路65の分岐点は、例えば第2空気導入部調整機構61よりも上流側に位置する。なお、撹拌経路65は、必ずしも第2空気導入経路59から分岐している必要はなく、第1空気導入経路58または第1導入経路54から分岐してもよい。撹拌経路65が第1空気導入経路58から分岐する場合、第1空気導入経路58における撹拌経路65の分岐点は、例えば第1空気導入部調整機構60よりも上流側に位置する。
撹拌経路65には、撹拌調整機構(ダンパ)66が設けられている。また、撹拌経路65は、後燃焼ストーカ33の上方で燃焼ガスの流れを横切るように配置された噴射管67を有する。噴射管67には、燃焼ガスの流れ方向と反対方向に機器排ガスが噴射されるように、複数の噴射穴(図示せず)が形成されている。これにより、機器排ガスを利用して、燃焼ガスを撹拌させることができる。なお、噴射管67が燃焼ストーカ32の上方に配置されていて、撹拌経路65が火炉室21における燃焼ストーカ32の上方空間へ機器排ガスを導くように構成されてもよい。
制御装置7は、火炉室21内の燃焼状態に応じて第1空気導入部調整機構60および第2空気導入部調整機構61を制御し、第1空気導入部および第2空気導入部のそれぞれから火炉室21内へ導入される機器排ガスの導入量をそれぞれ制御可能に構成されている。さらに、制御装置7は、補助調整機構64および撹拌調整機構66を機器排ガスの導入量を調整するための調整装置として制御することも可能である(図2においては制御線の図示を省略している)。
第1空気導入部調整機構60および第2空気導入部調整機構61は、第1空気導入経路58および第2空気導入経路59に流れる機器排ガスの比率を変更する分配器を構成する。なお、分配器として、第1空気導入部調整機構60および第2空気導入部調整機構61の代わりに、第1空気導入経路58と第2空気導入経路59との分岐点に、例えば端部回転式ダンパにより構成される調整機構を設けることとしてもよい。
焼却炉2の火炉室21から排出される焼却炉排ガスは、塩素分(例えば数100ppm)および硫黄分(例えば数10ppm)が多く、焼却炉排ガスを火炉室21内に再導入する場合には導入経路の腐食対策が必要となる。また、バイオガスについても特に硫黄分(例えば数1000ppm)が多く含まれる場合が多く、バイオガスの燃焼後の排ガスを火炉室21内に導入する場合には導入経路の腐食対策が必要となる。また、焼却炉排ガスやバイオガスの燃焼後の排ガスは、廃棄物やバイオマスの原料によって成分が大きく変動し、不純物が多く、導入量に応じた安定的な局部燃焼発生抑制効果を発揮できない恐れがある。これに対し、化石燃料の燃焼によって生じる機器排ガスは、塩素分は略0であり、硫黄分も10ppm以下であり、腐食性が低い。また、化石燃料の成分は略均質であり、導入量に応じた安定的な局部燃焼発生抑制効果が期待できる。
このため、機器排ガスを酸素含有ガスの一部として火炉室21内に導入することにより、酸素濃度の低い排ガスを導入経路の腐食対策を要することなく導入することができる。すなわち、本実施の形態においては、第1導入経路54、第1空気導入経路58、第2空気導入経路59、撹拌経路65、各調整機構55,57,60,61,64,66、第1空気導入部34,35、第2空気導入部62,63、および噴射管67の腐食対策が不要となる。したがって、排ガスを火炉室21へ導入するための腐食対策箇所の増大を抑制しつつ火炉室21内での局部燃焼の発生を抑制することができる。特に、ストーカ31〜33等焼却炉2の主要な燃焼機構の腐食対策を要することなく、ストーカ31〜33の下方から火炉室21内へ空気を導入する第1空気導入部から機器排ガスを導入することができる。火炉室21の下方から酸素濃度の低い機器排ガスを導入することにより、機器排ガスの熱で火炉室21内の温度が低下するのを抑制しつつ、酸素濃度の低い機器排ガスを火炉室21の燃焼状態に直接的に作用させることができる。
例えば化石燃料としてガソリンを燃焼させた場合、機器排ガス中の酸素濃度は5〜10%程度となる。排ガス中の酸素濃度が低いほど局部燃焼の発生を抑制することができる。また、焼却プラント1に予め設けられている、機器5の排ガスを用いることにより、機器5の設置コストを低減することができる。さらに、火炉室21内の燃焼状態に応じて機器排ガスの導入量を変化させることができるため、火炉室21内での局部燃焼の発生を効果的に抑制することができる。
火炉室21内の燃焼状態を把握する態様は特に限定されない。例えば、図1に示すように、焼却炉2からの排気経路15には、排気経路15を通過する焼却炉排ガスの酸素濃度を計測する酸素濃度計68が設けられる。酸素濃度計68で検出された酸素濃度は制御装置7に送られる。制御装置7は、火炉室21における燃焼後に生じる焼却炉排ガスの酸素濃度に応じて機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させるように調整装置を制御する。
例えば、酸素濃度計68で検出された酸素濃度が6%以下の場合、制御装置7は機器排ガスの火炉室21への導入量を減少させるよう調整装置を制御する。例えば制御装置7は第1調整機構55のダンパ開度を小さくし、分岐経路調整機構57のダンパ開度を大きくするように制御する。また、例えば酸素濃度計68で検出された酸素濃度が7%以上の場合、制御装置7は機器排ガスの火炉室21への導入量を増大させるよう調整装置を制御する。例えば制御装置7は第1調整機構55のダンパ開度を大きくし、分岐経路調整機構57のダンパ開度を小さくするように制御する。また、例えば酸素濃度計68で検出された酸素濃度が6%より大きく7%より小さい場合、制御装置7は機器排ガスの火炉室21への導入量を現状維持させるよう調整装置を制御する。
焼却炉排ガスの酸素濃度が予め定められる下限値より低い場合には火炉室21内における酸素濃度が低く燃焼が不十分である可能性がある。一方、焼却炉排ガスの酸素濃度が予め定められる上限値より高い場合には火炉室21内の酸素濃度が高過ぎ、局部燃焼が起こり易い状況になっている可能性がある。したがって、このように焼却炉排ガスの酸素濃度に応じて機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させることにより、火炉室21内の酸素濃度を容易かつ適切に制御することができる。
また、これに加えてまたはこれに代えて、制御装置7は、火炉室21内の温度に応じて機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させるように調整装置を制御してもよい。図2に示すように、火炉室21内には、複数の温度計69が設けられる。本実施の形態においては、3つの温度計69が、乾燥ストーカ31上、燃焼ストーカ32上および燃焼ストーカ32と後燃焼ストーカ33との境界上にそれぞれ設けられる。これらの温度計69で検出された火炉室21内の温度は制御装置7に送られる。図2では燃焼ストーカ32と後燃焼ストーカ33との境界上に設けられた温度計69と制御装置7との間の制御線のみ記し、その他の温度計69と制御装置7との間の制御線は省略している。制御装置7は火炉室21内の温度に応じて機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させるように調整装置を制御する。
例えば、複数の温度計69で検出された温度の何れかが850度以下の場合、制御装置7は機器排ガスの火炉室21への導入量を減少させるよう調整装置を制御する。また、例えば複数の温度計69で検出された温度の何れかが950度以上の場合、制御装置7は機器排ガスの火炉室21への導入量を増大させるよう調整装置を制御する。また、例えば複数の温度計69で検出された温度の何れかが850度より大きく950度より小さい場合、制御装置7は機器排ガスの火炉室21への導入量を現状維持させるよう調整装置を制御する。
火炉室21内の温度をなるべく一定に保つことにより、NOの発生量が低減される。したがって、火炉室21内の温度に応じて機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させることにより、火炉室21内をNO発生量が抑制される温度に制御することができる。
その他、焼却炉排ガスの流量、火炉室21での発熱量、および廃棄物の処理量等の何れかに基づいて制御装置7が機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させるように調整装置を制御してもよい。複数の制御を組み合わせることも可能である。
制御装置7は、火炉室21内の燃焼状態に応じて第1空気導入部および第2空気導入部のそれぞれから火炉室21内へ導入される機器排ガスの導入量をそれぞれ制御してもよい。例えば、制御装置7は、廃棄物の水分量に応じて第1空気導入部調整機構60および第2空気導入部調整機構61をそれぞれ独立して制御する。
例えば、廃棄物の水分量が所定の下限値と所定の上限値との間である(基準ごみの)場合、制御装置7は、第1空気導入部調整機構60および第2空気導入部調整機構61の開度が同じ(例えば何れも50%)に維持されるように制御する。廃棄物の水分量が所定の上限値以上である(低質ごみの)場合、制御装置7は、第1空気導入部調整機構60の開度を第2空気導入部調整機構61の開度より大きくするように制御する。例えば、制御装置7は、第1空気導入部調整機構60の開度を大きくし(50%から70%に変化させ)、第2空気導入部調整機構61の開度を小さくする(50%から30%に変化させる)。また、廃棄物の水分量が所定の下限値以下である(高質ごみの)場合、制御装置7は、第1空気導入部調整機構60の開度を小さくし(50%から30%に変化させ)、第2空気導入部調整機構61の開度を大きくする(50%から70%に変化させる)。
廃棄物の水分量が予め定められる上限値以上の場合には、予め熱を有する機器排ガスを一次空気として第1空気導入部から多く導入することにより、廃棄物の乾燥を促進させることができる。一方、廃棄物の水分量が予め定められる下限値以下の場合には、廃棄物が乾燥していることにより局部燃焼が発生し易い状況と言える。したがって、この場合には機器排ガスを二次空気として第2空気導入部から多く導入することにより、局部燃焼の発生を抑制することができる。このように、複数の空気導入部のうち機器排ガスを導入する箇所およびその導入量を火炉室21内の燃焼状態に応じて変更することにより、火炉室21内の燃焼状態の制御をより適切に行うことができ、火炉室21内での局部燃焼の発生をより効果的に抑制することができる。
なお、各空気導入部調整機構60,61の開度は、上記に限定されず、0%(当該箇所からは導入しない)から100%まで焼却炉2の構成、火炉室21の燃焼状態に応じて種々設定可能である。また、すべての風箱34〜36を第1空気導入部として設定し、各風箱34〜36への機器排ガスの導入量を火炉室21の燃焼状態に応じて個別に制御してもよい。また、第2空気導入部(下向き吹出し口62および横向き吹出し口63)への機器排ガスの導入量を火炉室21の燃焼状態に応じて個別に制御してもよい。噴射管67への機器排ガスの導入量も火炉室21の燃焼状態に応じて他とは独立して制御してもよい。
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図3は本発明の実施の形態2に係る焼却プラント1Bを示す概略構成図である。実施の形態2において実施の形態1と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
図3に示すように、本実施の形態における焼却プラント1Bが実施の形態1における焼却プラント1と異なる点は、第1導入経路54から分岐して火炉室21における燃焼後に生じる焼却炉排ガスが通過する排気経路15へ接続されるバイパス経路70を備え、機器排ガスのうち、第1調整機構55によって火炉室21へ導入される機器排ガスの残りの機器排ガスが、バイパス経路70を介して排気経路15へ導入されるように構成されることである。より具体的には、本実施の形態において、バイパス経路70は、集塵機16と煙突18との間の排気経路15に接続される。本実施の形態においては、バイパス経路70は、排気経路15のうちブロワ17の出口側(ブロワ17と煙突18との間)に接続される。さらに、バイパス経路70には、調整装置としてバイパス経路調整機構71が設けられ、制御装置7は、火炉室21内の燃焼状態に応じて機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させるように第1調整機構55およびバイパス経路調整機構71を制御する。
バイパス経路70を備えることにより、機器排ガスのうち、第1導入経路54を介して火炉室21内に導入されない、残りの機器排ガスはバイパス経路70を介して排気経路15に導入される。その後、残りの機器排ガスは、煙突18を通じて排気される。
このように、機器排ガスの不要分と焼却炉排ガスとを共通の排気経路15を用いて排気することができるため、煙突18等の排気設備を焼却炉2と機器5とで共通化することができ、焼却プラント1Bの小面積化、低コスト化を図ることができる。なお、上記態様に代えて、機器排ガス中のダストを除去するために、バイパス経路70をボイラ4と集塵機16との間の排気経路15に接続してもよい。また、バイパス経路70を集塵機16とブロワ17との間に接続してもよい。
<実施の形態3>
次に、本発明の実施の形態3について説明する。図4は本発明の実施の形態3に係る焼却プラント1Cを示す概略構成図である。実施の形態3において実施の形態1と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
図4に示すように、本実施の形態における焼却プラント1Cが実施の形態1における焼却プラント1と異なる点は、火炉室21における燃焼後に生じる焼却炉排ガスを第2空気導入部に導入する第2導入経路(再循環導入経路)72を備えていることである。第2導入経路72には、ブロワ73が介装される。
図5は図4に示す焼却プラントの焼却炉への空気の導入経路を示す概略図である。図5に示すように、第2導入経路72は、第2空気導入部調整機構61を介して第2空気導入経路59に接続されるとともに、撹拌調整機構66を介して撹拌経路65に接続される。一方、第1導入経路54は、第1調整機構55を介して第1空気導入経路58に接続される。
このように、腐食対策が比較的容易な第2空気導入部に焼却炉排ガスを再導入させることにより、機器排ガスの排出量に拘わらず、酸素濃度の低い排ガスをより大量かつ広範囲に導入することができる。
<実施の形態4>
次に、本発明の実施の形態4について説明する。図6は本発明の実施の形態4に係る焼却プラント1Dを示す概略構成図である。実施の形態4において実施の形態1と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
図6に示すように、本実施の形態における焼却プラント1Dが実施の形態1における焼却プラント1と異なる点は、調整装置が、機器5の化石燃料使用量を変化させることで機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させる化石燃料使用量調整機構74を含み、制御装置7が、化石燃料使用量調整機構74を制御して、機器5の化石燃料使用量を変化させることにより機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させることである。化石燃料使用量調整機構74は、化石燃料の投入口51bに至る化石燃料搬送経路77に設けられる。
機器5において、化石燃料の使用量を変化させることにより、機器排ガスの発生量が変化するため、制御装置7が化石燃料使用量調整機構74を制御することにより、機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させることができる。
なお、機器5における化石燃料の使用量が変化して蒸気タービン52の回転数が変化すると発電機53の出力(電力)も変化する。機器5が焼却プラント1Dで用いられる電力を発電する発電機53を含む場合、発電機53の出力は一定(所定の範囲内)に維持されることが好ましい。
そこで、本実施の形態における焼却プラント1Dは、ボイラ4で回収された蒸気を機器5の蒸気タービン52の回転駆動に利用するための蒸気導入経路75を備えている。さらに、焼却プラント1Dは、調整装置として、蒸気導入経路75に、第2調整機構(蒸気導入経路調整機構)76が設けられる。第2調整機構76は、例えば中心回転式ダンパ等により構成される。発電機53が出力一定制御を行っている状態で、制御装置7は、第2調整機構76を制御して、ボイラ4で回収された蒸気の蒸気タービン52への導入量を変化させることで機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させる。すなわち、第2調整機構76のダンパ開度を大きくして蒸気タービン52に導入される蒸気の導入量を増やすことにより、発電機53が同じ出力を得るために必要とされる化石燃料の使用量が減少する。したがって、制御装置7は、化石燃料使用量調整機構74を制御して、蒸気発生装置51へ投入される化石燃料の量を減少させる。これにより、化石燃料が燃焼することによって発生する機器排ガスの量が減少し、火炉室21へ導入可能な機器排ガスの量が減少する。その逆も同様であり、第2調整機構76により蒸気タービン52に導入される蒸気の導入量を減らすことにより、火炉室21へ導入可能な機器排ガスの量が増大する。
このように、火炉室21における燃焼後に生じる焼却炉排ガスの排熱からボイラ4で生成される蒸気を発電機53の発電のための蒸気タービン52の回転駆動に利用することで機器5の蒸気タービン52における蒸気発生のための化石燃料の使用量を低減させることができる。さらに、化石燃料の使用量を変化させることにより機器排ガスの量を変化させることができる。したがって、ボイラ4から蒸気タービン52へ導入される蒸気の量を第2調整機構76を制御することにより変化させることで、機器排ガスの発生量が変化するため、機器排ガスの火炉室21への導入量を変化させることができる。これにより、機器5本来の用途における出力の制御に影響を及ぼさないように機器排ガスの導入量を制御することができ、機器排ガスの利用による機器5への影響を抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、図6に示すように、第1導入経路54から第1空気導入部および第2空気導入部までの経路に設けられる第1調整機構55等の調整装置を不要とすることができる。ただし、実施の形態1等で説明した調整装置をさらに設けることとしてもよい。また、機器5における出力の変化が許容される場合には、制御装置7は、化石燃料使用量調整機構74を第2調整機構76と独立して制御してもよい。さらにこの場合には、蒸気導入経路75および第2調整機構76自体を設けなくてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。例えば、一の実施の形態において説明した構成の一部を他の実施の形態において適用することも可能である。
例えば、上記実施の形態においては機器5における燃焼後に生じる機器排ガスが少なくともストーカ31,32の下方の第1空気導入部から導入される構成について説明したが、機器排ガスを火炉室21内へ導入する導入部はこれに限られず、例えば第2空気導入部のみから機器排ガスを火炉室21内へ導入する構成としてもよい。また、第2空気導入部から機器排ガスを火炉室21内へ導入する構成において、火炉室21における燃焼後に生じる焼却炉排ガスを第2空気導入部から火炉室21内へ導入する構成としてもよい。この場合、複数の第2空気導入部を、機器排ガスを導入する導入部と、焼却炉排ガスを導入する導入部とに分けてもよい。
1,1B,1C,1D 焼却プラント
2 焼却炉
4 ボイラ(蒸気回収装置)
5 機器
7 制御装置
15 排気経路
21 火炉室
31,32,33 ストーカ
34,35,36 風箱(第1空気導入部)
51 蒸気発生装置
52 蒸気タービン(蒸気利用設備)
53 発電機(蒸気利用設備)
54 第1導入経路
55 第1調整機構(調整装置)
60 第1空気導入部調整機構(調整装置)
61 第2空気導入部調整機構(調整装置)
62,63 吹出し口(第2空気導入部)
68 酸素濃度計
69 温度計
70 バイパス経路
72 第2導入経路
74 化石燃料使用量調整機構(調整装置)
75 蒸気導入経路
76 第2調整機構(調整装置)

Claims (9)

  1. 酸素含有ガスを用いて廃棄物を焼却するための火炉室を有する焼却炉と、
    化石燃料を空気を用いて燃焼させる機器と、を備えた焼却プラントであって、
    前記焼却炉は、
    前記火炉室の下方に設けられたストーカと、
    前記ストーカの下方から前記火炉室内へ空気を導入する第1空気導入部と、
    前記ストーカの下方以外の箇所から前記火炉室内へ空気を導入する第2空気導入部と、を備え、
    前記焼却プラントは、
    前記機器における燃焼後に生じる機器排ガスを前記酸素含有ガスの一部として前記第1空気導入部に導入する第1導入経路と、
    前記火炉室における燃焼後に生じる焼却炉排ガスを前記第2空気導入部に導入する第2導入経路と、を備えた、焼却プラント。
  2. 前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させるための調整装置と、
    前記火炉室内の燃焼状態に応じて前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させるように前記調整装置を制御する制御装置と、を備えた、請求項1に記載の焼却プラント。
  3. 前記調整装置は、前記第1導入経路に設けられた、前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させるための第1調整機構を含む、請求項2に記載の焼却プラント。
  4. 前記第1導入経路から分岐して前記火炉室における燃焼後に生じる焼却炉排ガスが通過する排気経路へ接続されるバイパス経路を備え、
    前記機器排ガスのうち、前記第1調整機構によって前記火炉室へ導入される機器排ガスの残りの機器排ガスが、前記バイパス経路を介して前記排気経路へ導入されるように構成される、請求項3に記載の焼却プラント。
  5. 前記調整装置は、前記機器の化石燃料使用量を変化させることで前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させる化石燃料使用量調整機構を含み、
    前記制御装置は、前記化石燃料使用量調整機構を制御して、前記機器の化石燃料使用量を変化させることにより前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させる、請求項2に記載の焼却プラント。
  6. 前記制御装置は、前記火炉室における燃焼後に生じる焼却炉排ガスの酸素濃度に応じて前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させるように前記調整装置を制御する、請求項2から5の何れかに記載の焼却プラント。
  7. 前記制御装置は、前記火炉室内の温度に応じて前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させるように前記調整装置を制御する、請求項2から6の何れかに記載の焼却プラント。
  8. 前記機器は、前記焼却プラントで用いられる電力を発生させる発電機を含む、請求項1から7の何れかに記載の焼却プラント。
  9. 前記機器は、化石燃料を空気を用いて燃焼させることにより蒸気を発生させる蒸気発生装置と、前記蒸気発生装置で発生した蒸気を利用する蒸気利用設備と、を備え、
    前記焼却プラントは、
    前記火炉室の排気経路下流側に設けられ、排熱を蒸気として回収する蒸気回収装置と、
    前記蒸気回収装置で回収された蒸気を前記蒸気利用設備に利用するための蒸気導入経路と、を備え、
    前記調整装置は、前記蒸気導入経路に設けられた、前記蒸気回収装置で回収された蒸気の前記蒸気利用設備への導入量を変化させることで前記機器排ガスの前記火炉室への導入量を変化させるための第2調整機構を含む、請求項2からの何れかに記載の焼却プラント。
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