JP2019007700A - 火格子式廃棄物焼却炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼火格子上での過剰な燃焼及び局所的な燃焼を抑制可能な火格子式廃棄物焼却炉を提供する。【解決手段】焼却炉10は、搬送部20と、風箱(乾燥火格子21から後燃焼火格子23)と、を備える。搬送部20は、燃焼段の火格子である燃焼火格子22を含む複数段の火格子から構成されており、廃棄物が載せられた状態で間欠的に動作することで当該廃棄物を炉出口に向けて搬送する。風箱は、複数段の火格子の下方にそれぞれ設けられており、当該火格子を介して当該火格子に載せられた廃棄物に供給するための一次燃焼用気体が供給される。燃焼段に設けられた燃焼段風箱26には、炉内で発生する排ガスを循環させた循環排ガスが供給されるとともに、一次空気が供給されない。【選択図】図1

Description

本発明は、火格子により廃棄物を搬送しながら焼却する火格子式廃棄物焼却炉において、火格子上での過剰な燃焼及び局所的な燃焼を抑制する技術に関する。
火格子式廃棄物焼却炉では、火格子の下方から廃棄物に向けて一次燃焼用気体が供給される。特許文献1から3は、一次燃焼用気体の供給に関する技術を開示する。また、特許文献1から3で開示されている火格子式廃棄物焼却炉の火格子は、乾燥段、燃焼段、及び後燃焼段の3段構成である。
特許文献1の火格子式廃棄物焼却炉は、乾燥火格子の下方へ循環排ガスのみ又は循環排ガスと一次空気の混合ガスを供給するとともに、燃焼火格子及び後燃焼火格子の下方へ一次空気のみを供給する。循環排ガスを乾燥火格子の下方へ供給することで、供給する酸素量を抑えつつ、廃棄物を乾燥させることができる。また、燃焼火格子の下方には、一次空気のみが供給される。
特許文献2の火格子式廃棄物焼却炉は、排ガスダクト中に集じん器を設け、この集じん器の前後において排ガスダクトに接続するバイパスダクトを備える。このバイパスダクトからは、排ガス循環ダクトが分岐しており、循環排ガスは、燃焼火格子の下のホッパ(風箱)等に供給される。また、燃焼火格子の下のホッパには、循環排ガスに加え、ごみピットから吸引した空気が一次空気として供給される。従って、燃焼火格子の下のホッパには、循環排ガスと一次空気の混合ガスが供給される。
特許文献3の火格子式廃棄物焼却炉は、燃焼段及び後燃焼段の下方の風箱に、一次空気及び循環排ガスの両方が供給される。また、炉内の側壁には、焼却物の火炎に向けて側方からボイラの蒸気を吹込むための複数の蒸気吹込み口が形成されている。また、この火格子式廃棄物焼却炉は、燃焼火格子上の局所的燃焼箇所を検出可能であり、この検出結果に基づいて、一次空気及び循環排ガスを供給する風箱を決定したり、ボイラの蒸気を吹き込む蒸気吹込み口を決定したりする。
特開2013−164226号公報 特公平2−62777号公報 特許第5950299号公報
ここで、燃焼段を含む複数段の火格子を備える火格子式廃棄物焼却炉では、燃焼火格子上で過剰な燃焼が発生した場合、火格子及び炉内の壁部等が焼損する可能性がある。従って、燃焼火格子上での過剰な燃焼及び局所的な燃焼を抑制可能であることが望ましい。
特許文献1では、乾燥火格子の下方へ循環排ガスを供給する構成を開示するが、乾燥火格子に循環排ガスを供給しても燃焼火格子上の過剰な燃焼を十分に抑制することは困難である。また、特許文献1では、燃焼火格子の下方へ酸素含有量が多い一次空気のみを供給する構成であるため、燃焼火格子上で過剰な燃焼は抑制されない。
特許文献2では、燃焼火格子の下のホッパへ混合ガスが供給されるが、混合ガスは酸素含有量が比較的多いため、燃焼火格子上の過剰な燃焼を十分に抑制することは困難である。
特許文献3では、蒸気吹込み口からボイラの蒸気を吹き込むことにより、燃焼火格子上の局所的な燃焼を防止することができる。しかし、炉内にボイラの蒸気が吹き込まれることにより排ガス量が増加する。その結果、排ガス量が増加することにより排ガス損失が増加するとともに、更に、炉内に吹き込むための蒸気量が必要になるため、炉内の熱量の回収率(即ち発電量)が低下する。また、ボイラを備えない焼却炉には適用できない。
なお、特許文献3は特許文献2と同様に、燃焼火格子の下の風箱へ混合ガスを供給するため、この構成だけでは、燃焼火格子上の過剰な燃焼を十分に抑制することは困難である。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、燃焼火格子上での過剰な燃焼及び局所的な燃焼を抑制可能な火格子式廃棄物焼却炉を提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成の火格子式廃棄物焼却炉が提供される。この火格子式廃棄物焼却炉は、搬送部と、風箱と、を備える。前記搬送部は、燃焼段の火格子である燃焼火格子を含む複数段の火格子から構成されており、廃棄物が載せられた状態で間欠的に動作することで当該廃棄物を炉出口に向けて搬送する。前記風箱は、複数段の前記火格子の下方にそれぞれ設けられており、当該火格子を介して当該火格子に載せられた廃棄物に供給するための一次燃焼用気体が供給される。前記燃焼段に設けられた前記風箱である燃焼段風箱には、炉内で発生する排ガスを循環させた循環排ガスが供給されるとともに、一次空気が供給されない。
これにより、燃焼段風箱に一次空気が供給されずに循環排ガスが供給されるため、一次燃焼用気体の酸素含有量が少なくなり、燃焼火格子上での過剰な燃焼を抑制できる。また、循環排ガスは酸素含有量が少ないため、供給する酸素量を抑えつつ供給量(圧力)を多くすることができるので、循環排ガスは、廃棄物の様々な箇所を通り易い。そのため、循環排ガスが廃棄物に局所的に供給されることを防止でき、局所的な燃焼を抑制できる。
本発明によれば、燃焼火格子上での過剰な燃焼を抑制可能な火格子式廃棄物焼却炉を提供できる。
第1実施形態の火格子式廃棄物焼却炉を含む廃棄物焼却設備の概略構成図。 第2実施形態の火格子式廃棄物焼却炉を含む廃棄物焼却設備の概略構成図。 第3実施形態の火格子式廃棄物焼却炉を含む廃棄物焼却設備の概略構成図。 第4実施形態の火格子式廃棄物焼却炉を含む廃棄物焼却設備の概略構成図。 第5実施形態の火格子式廃棄物焼却炉を含む廃棄物焼却設備の概略構成図。 第6実施形態の火格子式廃棄物焼却炉を含む廃棄物焼却設備の概略構成図。
<廃棄物焼却設備の全体構成>初めに、図1を参照して、第1実施形態の焼却炉10を含む廃棄物焼却設備100について説明する。図1は、本発明の一実施形態の焼却炉10を含む廃棄物焼却設備100の概略構成図である。なお、以下の説明では、単に上流、下流と記載したときは、廃棄物、燃焼ガス、排ガス、一次空気、二次空気、循環排ガス等が流れる方向の上流及び下流を意味するものとする。
図1に示すように、廃棄物焼却設備100は、焼却炉10と、ボイラ30と、を備える。焼却炉10は、供給された廃棄物を焼却する。なお、焼却炉10の詳細な構成は後述する。
ボイラ30は、廃棄物の燃焼によって発生した熱を利用して蒸気を生成する。ボイラ30は、流路壁に設けられた多数の水管31及び過熱器管32で、炉内で発生した高温の燃焼ガスと水との熱交換を行うことにより蒸気(過熱蒸気)を生成する。水管31及び過熱器管32で生成された蒸気は、図略の蒸気タービン発電設備へ供給されて発電に用いられる。なお、本実施形態の焼却炉10には、特許文献3と異なり、ボイラの蒸気を炉内に供給する構成は設けられていない。
ここで、安定した発電を行うには、ボイラ30での蒸気(過熱蒸気)の生成量を安定化させることが必要である。ボイラ30での蒸気(過熱蒸気)の生成量を安定化させるためには、ボイラ30への入熱を安定させる必要がある。つまり、発電量を一定に保つには、焼却炉10からボイラ30へ供給される燃焼ガスの保有熱量を安定させて、ボイラ30への入熱を安定に保つ必要がある。
<焼却炉10の構成>焼却炉10は、廃棄物を炉内に供給するための給じん装置40を備える。給じん装置40は、廃棄物投入ホッパ41と、給じん装置本体42と、を備える。廃棄物投入ホッパ41は、炉外から廃棄物が投入される部分である。給じん装置本体42は、廃棄物投入ホッパ41の底部分に位置し、水平方向に移動可能に構成されている。給じん装置本体42は、廃棄物投入ホッパ41に投入された廃棄物を下流側に供給する。この給じん装置本体42の移動速度、単位時間あたりの移動回数、移動量(ストローク)、及びストローク端の位置(移動範囲)は、図略の制御装置によって制御されている。なお、給じん装置は水平方向に対し多少の角度をもって移動する型式でもよい。
給じん装置40によって炉内に供給された廃棄物は、搬送部20によって、乾燥部11、燃焼部12、及び後燃焼部13の順に供給されていく。搬送部20は、乾燥部11に設けられた乾燥火格子21と、燃焼部12に設けられた燃焼火格子22と、後燃焼部13に設けられた後燃焼火格子23と、で構成されている。従って、搬送部20は複数段の火格子から構成されている。それぞれの火格子は、各部の底面に設けられており、廃棄物が載置される。火格子は、廃棄物搬送方向に並べて配置された可動火格子と固定火格子とから構成されており、可動火格子が間欠的に前進及び後進を行うことで、廃棄物を下流側へ搬送するとともに、廃棄物を攪拌することができる。なお、火格子の動作は、図略の制御装置によって制御されている。また、火格子には、気体が通過可能な大きさの隙間が形成されている。
乾燥部11は、焼却炉10に供給された廃棄物を乾燥させる部分である。乾燥部11の廃棄物は、乾燥火格子21の下から供給される一次空気及び隣接する燃焼部12における燃焼の輻射熱によって乾燥する。その際、熱分解によって乾燥部11の廃棄物から熱分解ガスが発生する。また、乾燥部11の廃棄物は、乾燥火格子21によって燃焼部12に向かって搬送される。
燃焼部12は、乾燥部11で乾燥した廃棄物を主に燃焼させる部分である。燃焼部12では、廃棄物が主に火炎燃焼を起こし火炎が発生する。燃焼部12における廃棄物及び燃焼により発生した灰及び燃焼しきれなかった未燃物は、燃焼火格子22によって後燃焼部13に向かって搬送される。また、燃焼部12で発生した燃焼ガス及び火炎は、絞り部17を通過して後燃焼部13に向かって流れる。なお、燃焼火格子22は、乾燥火格子21と同じ高さに設けられているが、乾燥火格子21よりも低い位置に設けられていてもよい。
後燃焼部13は、燃焼部12で燃焼しきれなかった廃棄物(未燃物)を燃焼させる部分である。後燃焼部13では、燃焼ガスの輻射熱と一次空気によって、燃焼部12で燃焼しきれなかった未燃物の燃焼が促進される。その結果、未燃物の殆どが灰となって、未燃物は減少する。なお、後燃焼部13で発生した灰は、後燃焼部13の底面に設けられた後燃焼火格子23によってシュート24に向かって搬送される。シュート24に搬送された灰は、廃棄物焼却設備100の外部に排出される。なお、本実施形態の後燃焼火格子23は、燃焼火格子22よりも低い位置に設けられているが、燃焼火格子22と同じ高さに設けられていてもよい。
上述したように、乾燥部11、燃焼部12、及び後燃焼部13では、生じる反応が異なるため、それぞれの壁面等は、生じる反応に応じた構成となっている。例えば、燃焼部12では火炎燃焼が生じるため、乾燥部11よりも耐火レベルが高い構造が採用されている。
再燃焼部14は、燃焼ガスに含まれる未燃ガスを燃焼させる部分である。再燃焼部14は、乾燥部11、燃焼部12、及び後燃焼部13から上方に向かって延び、その途中に二次空気が供給される。これにより、燃焼ガスは二次空気と混合及び撹拌され、燃焼ガスに含まれる未燃ガスが再燃焼部14で燃焼される。なお、燃焼部12及び後燃焼部13で生じる燃焼を一次燃焼と称し、再燃焼部14で生じる燃焼(つまり、一次燃焼で残存した未燃ガスの燃焼)を二次燃焼と称する。
気体供給装置50は、炉内に気体を供給する装置である。本実施形態の気体供給装置50は、一次空気供給部51と、二次空気供給部52と、排ガス供給部53と、を有している。それぞれの供給部は、気体を誘引又は送出するための送風機によって構成されている。
本明細書では、一次燃焼のために供給する気体を一次燃焼用気体と称する。一次燃焼用気体としては、一次空気、循環排ガス、それらの混合ガスが含まれる。一次空気とは、外部から取り込んだ空気であって、燃焼等に用いられていない(即ち、循環排ガスを除く)気体である。従って、一次空気には、外部から取り込んだ空気を加熱等した気体も含まれる。同様に、本明細書では、二次燃焼のために供給する気体を二次燃焼用気体と称する。二次燃焼用気体としては、二次空気、循環排ガス、それらの混合ガスが含まれる。二次空気の定義は一次空気と同様である。
一次空気供給部51は、一次空気供給経路71を介して、火格子を介して炉内に一次空気を供給する(詳細は後述)。なお、一次空気供給経路71にヒータを設け、供給する一次空気の温度を調整できるようにしてもよい。
二次空気供給部52は、二次空気供給経路72を介して、焼却炉10の空気ガス保有空間16にその上部(天井部)から二次空気を供給するとともに、絞り部17によって燃焼ガスが方向を転換する部分(絞り部17の近傍)に二次空気を供給する。
排ガス供給部53は、循環排ガス供給経路73を介して、廃棄物焼却設備100から排出された排ガスを炉内に供給する(再循環させる)。廃棄物焼却設備100から排出された排ガスはろ過式の集じん器で浄化され、その一部が炉内に供給される。具体的には、循環排ガスの一部は、排ガス供給部53によって燃焼部12の両側面(紙面手前側及び紙面奥側の面)から焼却炉10へ供給され、循環排ガスの残りは火格子を介して炉内に供給される(詳細は後述)。なお、排ガスが供給される位置は、特に限定されない。例えば、排ガスは焼却炉10の上方(天井部)から供給されてもよく、一方の側面のみから供給されていてもよい。排ガスを焼却炉10に供給することで、焼却炉10内の酸素濃度が低下し、燃焼温度の局所的な過上昇を抑えることができる。その結果、NOxの発生を抑えることができる。なお、本実施形態の焼却炉10では、特許文献2と異なり、バイパス経路を介して循環排ガスが炉内に供給される構成ではなく、集じん器と排ガス供給部53とを接続する再循環経路、及び、排ガス供給部53を介して循環排ガスが炉内に供給される。
<各火格子下に供給される一次燃焼用気体>次に、火格子下に供給される一次燃焼用気体について説明する。各火格子の下方には、当該火格子を介して当該火格子に載せられた廃棄物に供給するための一次燃焼用気体が供給される風箱が設けられている。具体的には、乾燥火格子21の下方には乾燥段風箱25が設けられており、燃焼火格子22の下方には燃焼段風箱26が設けられており、後燃焼火格子23の下方には後燃焼段風箱27が設けられている。
一次空気供給部51は、一次空気供給経路71を介して、乾燥火格子21、燃焼火格子22、及び後燃焼火格子23の下方にそれぞれ設けられた、乾燥段風箱25、燃焼段風箱26、後燃焼段風箱27にそれぞれ一次空気を供給する。
本実施形態では、図1に示すように、乾燥段風箱25には、一次空気供給経路71が接続されており、循環排ガス供給経路73は接続されていない。その結果、乾燥段風箱25には、一次空気が供給されるとともに、循環排ガスが供給されない。更に詳細には、制御によって循環排ガスの供給を停止しているのではなく、循環排ガスを供給する構成そのものが存在しないため、燃焼の開始から終了にわたって循環排ガスが乾燥段風箱25に供給されない。乾燥部11では、炉内に供給された直後の水分を多く含むとともに常温の廃棄物が処理される。そのため、乾燥段風箱25を介して循環排ガスを供給すると結露が生じ、この結露部分に、循環排ガスに含まれる腐食性ガスが溶け込むことで腐食が生じ易くなる。また、乾燥部11に循環排ガスを供給する場合、水分含有率が殆ど0%である一次空気に対して、一般的に10%〜30%の水分含有率となる循環排ガスでは含有水分によって、廃棄物の乾燥(水分の蒸発)の効果が低くなってしまうため、一次空気を供給する場合と比較して、乾燥が促進されにくい。以上の事情により、乾燥段風箱25に一次空気が供給され、循環排ガスが供給されないことで、腐食を防止しつつ、乾燥効率を上昇できる。
また、燃焼段風箱26には、循環排ガス供給経路73が接続されており、一次空気供給経路71は接続されていない。その結果、燃焼段風箱26には、循環排ガスが供給されるとともに、一次空気が供給されない。更に詳細には、制御によって一次空気の供給を停止しているのではなく、一次空気を供給する構成そのものが存在しないため、燃焼の開始から終了にわたって一次空気が燃焼段風箱26に供給されない。これにより、燃焼火格子22上に供給される一次燃焼用気体の酸素含有量が少なくなり、燃焼火格子上での過剰な燃焼を抑制できる。また、循環排ガスは酸素含有量が少ないため、供給する酸素量を抑えつつ供給量(圧力)を多くすることができるので、循環排ガスは、廃棄物の様々な箇所を通り易い。そのため、循環排ガスが廃棄物に局所的に供給されることを防止でき、局所的な燃焼を抑制できる。その結果、窒素酸化物やダイオキシン類の発生を抑制することができる。
また、後燃焼段風箱27には、一次空気供給経路71が接続されており、循環排ガス供給経路73は接続されていない。その結果、後燃焼段風箱27には、一次空気が供給されるとともに、循環排ガスが供給されない。
なお、一次空気供給経路71には、乾燥段風箱25に供給する一次空気の供給量を調整する図略のダンパと後燃焼段風箱27に供給する一次空気の供給量を調整する図略のダンパと、が設けられている。また、循環排ガス供給経路73には、燃焼段風箱26に供給する循環排ガスの供給量を調整する図略のダンパが設けられている。
なお、第1実施形態では、後燃焼段風箱27に一次空気が供給されるとともに、循環排ガスが供給されないが、異なる構成であってもよい。図2に示す第2実施形態の焼却炉10では、後燃焼段風箱27には、循環排ガス供給経路73が接続されており、一次空気供給経路71は接続されていない。その結果、後燃焼段風箱27には、循環排ガスが供給されるとともに、一次空気が供給されない。また、更に別の構成として、図3に示す第3実施形態の焼却炉10では、後燃焼段風箱27には、循環排ガス供給経路73と、一次空気供給経路71と、を合流させた供給路が接続されている。言い換えれば、後燃焼段風箱27には、一次空気供給経路71及び循環排ガス供給経路73が間接的に接続されている。その結果、後燃焼段風箱27には、一次空気と循環排ガスの混合ガスが供給される。
次に、図4から図6を参照して、第4実施形態から第6実施形態の焼却炉10を説明する。第1から第3実施形態では、搬送部20は、乾燥火格子21と、燃焼火格子22と、後燃焼火格子23と、で構成されている。搬送部20の構成段はこれに限られず、異なる構成であってもよい。具体的には、第4から第6実施形態では、搬送部20は、燃焼火格子22と、後燃焼火格子23と、で構成されており、乾燥火格子21を含んでいない。この種の焼却炉10は、例えば乾燥が殆ど不要な廃棄物が主に供給される場合に用いられる。
第4から第6実施形態では、燃焼段風箱26には、第1から第3実施形態と同様に、循環排ガス供給経路73が接続されており、一次空気供給経路71は接続されていない。その結果、燃焼段風箱26には、循環排ガスが供給されるとともに、一次空気が供給されない。従って、第1実施形態で説明した効果を発揮させることができる。
また、第4実施形態では、第1実施形態と同様に、後燃焼段風箱27に一次空気が供給されるとともに、循環排ガスが供給されない。また、第5実施形態では、第2実施形態と同様に、後燃焼段風箱27に循環排ガスが供給されるとともに、一次空気が供給されない。また、第6実施形態では、第3実施形態と同様に、後燃焼段風箱27に循環排ガスと一次空気の両方が供給される。
以上に説明したように、この焼却炉10は、搬送部20と、風箱(乾燥段風箱25から後燃焼段風箱27)と、を備える。搬送部20は、燃焼段の火格子である燃焼火格子22を含む複数段の火格子から構成されており、廃棄物が載せられた状態で間欠的に動作することで当該廃棄物を炉出口に向けて搬送する。風箱は、複数段の火格子の下方にそれぞれ設けられており、当該火格子を介して当該火格子に載せられた廃棄物に供給するための一次燃焼用気体が供給される。燃焼段に設けられた燃焼段風箱26には、炉内で発生する排ガスを循環させた循環排ガスが供給されるとともに、一次空気が供給されない。
これにより、燃焼段風箱26に一次空気が供給されずに循環排ガスが供給されるため、一次燃焼用気体の酸素含有量が少なくなり、燃焼火格子上での過剰な燃焼を抑制できる。また、循環排ガスは酸素含有量が少ないため、供給する酸素量を抑えつつ供給量(圧力)を多くすることができるので、循環排ガスは、廃棄物の様々な箇所を通り易い。そのため、循環排ガスが局所的に供給されることを防止でき、局所的な燃焼を抑制できる。
更に、上記実施形態の焼却炉10は、ボイラ30の蒸気を供給する構成が設けられていないので、焼却炉10の構造を単純にすることができる。更に、炉内にボイラの蒸気が吹き込まれないため、特許文献3と比較して、排ガス量の増加を抑制することができる。その結果、炉内の熱量の回収率(即ち発電量)の低下を防止できる。また、ボイラを備えない焼却炉にも適用可能である。更に、上記実施形態の焼却炉10は、バイパス経路を介さず直接的に循環排ガスを供給する構成であるため、配管の構成を単純にすることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記実施形態では、1つの循環排ガス供給経路73により燃焼段風箱26に循環排ガスが供給されているが、複数の供給路(例えば上流側の供給路、下流側の供給路)により、循環排ガスが供給されていてもよい。燃焼段風箱26以外に一次燃焼用気体を供給する場合も同様である。
上記実施形態では循環排ガス供給経路73は、循環排ガスを燃焼段風箱26に供給する経路と、循環排ガスを焼却炉10の側壁から炉内に供給する経路と、を有しているが、焼却炉10の側壁から炉内に供給する経路を有していなくてもよい。
10 焼却炉(火格子式廃棄物焼却炉)
20 搬送部
21 乾燥火格子
22 燃焼火格子
23 後燃焼火格子
25 乾燥段風箱
26 燃焼段風箱
27 後燃焼段風箱
71 一次空気供給経路
72 二次空気供給経路
73 循環排ガス供給経路

Claims (8)

  1. 火格子により廃棄物を搬送しながら焼却する火格子式廃棄物焼却炉において、
    燃焼段を含む複数段に区分された火格子から構成されており、廃棄物が載せられた状態で間欠的に動作することで当該廃棄物を炉出口に向けて搬送する搬送部と、
    複数段の前記火格子の下方にそれぞれ設けられており、当該火格子を介して当該火格子に載せられた廃棄物に供給するための一次燃焼用気体が供給される風箱と、
    を備え、
    前記燃焼段に設けられた前記風箱である燃焼段風箱には、炉内で発生する排ガスを循環させた循環排ガスが供給されるとともに、一次空気が供給されないことを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉。
  2. 請求項1に記載の火格子式廃棄物焼却炉であって、
    前記搬送部は、前記燃焼段の火格子である燃焼火格子に加え、
    前記燃焼段よりも廃棄物搬送方向の上流側の乾燥段の火格子である乾燥火格子と、
    前記燃焼段よりも廃棄物搬送方向の下流側の後燃焼段の火格子である後燃焼火格子と、
    で構成されており、
    前記乾燥段に設けられた前記風箱である乾燥段風箱には、前記一次空気が供給されるとともに、前記循環排ガスが供給されず、
    前記後燃焼段に設けられた前記風箱である後燃焼段風箱には、前記一次空気及び前記循環排ガスのうち少なくとも一方が供給されることを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉。
  3. 請求項2に記載の火格子式廃棄物焼却炉であって、
    前記後燃焼段風箱には、前記一次空気が供給されるとともに、前記循環排ガスが供給されないことを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉。
  4. 請求項2に記載の火格子式廃棄物焼却炉であって、
    前記後燃焼段風箱には、前記循環排ガスが供給されるとともに、前記一次空気が供給されないことを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉。
  5. 請求項1に記載の火格子式廃棄物焼却炉であって、
    前記搬送部は、前記燃焼段の火格子である燃焼火格子に加え、前記燃焼段よりも廃棄物搬送方向の下流側の後燃焼段の火格子である後燃焼火格子を含むとともに、乾燥段の火格子である乾燥火格子を含まずに構成されており、
    前記後燃焼段に設けられた前記風箱である後燃焼段風箱には、前記一次空気及び前記循環排ガスのうち少なくとも一方が供給されることを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉。
  6. 請求項5に記載の火格子式廃棄物焼却炉であって、
    前記後燃焼段風箱には、前記一次空気が供給されるとともに、前記循環排ガスが供給されないことを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉。
  7. 請求項5に記載の火格子式廃棄物焼却炉であって、
    前記後燃焼段風箱には、前記循環排ガスが供給されるとともに、前記一次空気が供給されないことを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉。
  8. 請求項1に記載の火格子式廃棄物焼却炉であって、
    前記燃焼段風箱は、
    前記循環排ガスを供給するための循環排ガス供給経路に接続されるとともに、
    前記一次空気を供給するための一次空気供給経路に接続されていないことを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉。
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