JP2020189428A - 印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒーターによる媒体の加熱に必要な電力を抑制する。【解決手段】媒体を第1方向に搬送する搬送部と、搬送部により搬送される媒体に対して液体を吐出する吐出部と、第1パルス信号を出力する信号生成部と、吐出部よりも第1方向における下流側に設けられ、第1パルス信号に含まれる第1パルスに応じて発熱する第1ヒーターを具備し、媒体を加熱する加熱部と、を備え、信号生成部は、加熱部が前記媒体を加熱するための加熱量に応じて、第1パルスを調整する、ことを特徴とする印刷装置。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷装置に関する。
従来から、媒体に液体を吐出して画像を形成する印刷装置において、印刷装置から吐出された液体が付着した媒体を加熱して、媒体に付着した液体の水分を蒸発させる技術が知られている。例えば、特許文献1には、ヒーターを用いて、液体が付着した媒体を加熱する技術が記載されている。
特開2017−132174号公報
従来の技術では、印刷装置が媒体に液体を吐出して画像を形成する印刷処理が継続している印刷期間において、ヒーターによる媒体の加熱を継続させることが必要となる。このため、従来の技術において、印刷期間が長期化する場合には、ヒーターによる媒体の加熱に必要な電力が増大することがあった。
以上の課題を解決するために、本発明に係る印刷装置は、媒体を第1方向に搬送する搬送部と、前記搬送部により搬送される媒体に対して液体を吐出する吐出部と、第1パルス信号を出力する信号生成部と、前記吐出部よりも前記第1方向における下流側に設けられ、前記第1パルス信号に含まれる第1パルスに応じて発熱する第1ヒーターを具備し、前記媒体を加熱する加熱部と、を備え、前記信号生成部は、前記加熱部が前記媒体を加熱するための加熱量に応じて、前記第1パルスを調整する、ことを特徴とする。
本発明の第1実施形態に係るインクジェットプリンター1Aの構成の一例を示すブロック図である。 インクジェットプリンター1Aの概略的な内部構造の一例を示す断面図である。 吐出部Dの構造の一例を説明するための説明図である。 印刷ユニット3及び加熱ユニット5Aの構成の一例を示す平面図である。 ヒーターH[k]の構成の一例を示す断面図である。 印刷ユニット3の構成の一例を示すブロック図である。 印刷ユニット3に供給される信号の一例を説明するためのタイミングチャートである。 接続状態指定回路311の動作の一例を説明するための説明図である。 制御ユニット2Aの構成の一例を示すブロック図である。 加熱強度指定部23の構成の一例を示すブロック図である。 所属領域情報テーブルTBL11のデータ構造の一例を示す説明図である。 印刷モード情報テーブルTBL12のデータ構造の一例を示す説明図である。 吐出量情報テーブルTBL13のデータ構造の一例を示す説明図である。 ヒーター駆動部24Aの構成の一例を示すブロック図である。 ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Aのデータ構造の一例を示す説明図である。 パルス信号Q[k]の一例を説明するためのタイミングチャートである。 パルス波形規定テーブルTBL15のデータ構造の一例を示す説明図である。 ヒーターH[k]の動作の一例を示す説明図である。 ヒーターH[k]における温度分布の一例を示す説明図である。 変形例1.1に係るヒーター駆動部24Aの構成の一例を示すブロック図である。 変形例1.1に係るパルス信号Q[k]の一例を説明するためのタイミングチャートである。 変形例1.2に係るパルス信号Q[k]の一例を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態に係るインクジェットプリンター1Bの構成の一例を示すブロック図である。 加熱ユニット5Bの構成の一例を示す平面図である。 制御ユニット2Bの構成の一例を示すブロック図である。 ヒーター駆動部24Bの構成の一例を示すブロック図である。 ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Bのデータ構造の一例を示す説明図である。 変形例2.1に係る加熱ユニット5Bの構成の一例を示す平面図である。 変形例2.1に係るヒーターH[k]の配置の一例を示す平面図である。 本発明の第3実施形態に係るインクジェットプリンター1Cの構成の一例を示すブロック図である。 加熱ユニット5Cの構成の一例を示す平面図である。 制御ユニット2Cの構成の一例を示すブロック図である。 ヒーター駆動部24Cの構成の一例を示すブロック図である。 ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Cのデータ構造の一例を示す説明図である。 変形例3.1に係る加熱ユニット5Cの構成の一例を示す平面図である。 変形例3.1に係るヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Cのデータ構造の一例を示す説明図である。 本発明の第4実施形態に係るインクジェットプリンター1Dの構成の一例を示すブロック図である。 加熱ユニット5Dの構成の一例を示す平面図である。 制御ユニット2Dの構成の一例を示すブロック図である。 ヒーター駆動部24Dの構成の一例を示すブロック図である。 ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Dのデータ構造の一例を示す説明図である。 本発明の第5実施形態に係るインクジェットプリンター1Eの構成の一例を示すブロック図である。 加熱ユニット5Eの構成の一例を示す平面図である。 加熱ユニット5Eの構成の一例を示す平面図である。 制御ユニット2Eの構成の一例を示すブロック図である。 ヒーター駆動部24Eの構成の一例を示すブロック図である。 ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Eのデータ構造の一例を示す説明図である。 変形例5.1に係る加熱ユニット5Eの構成の一例を示す平面図である。 変形例5.1に係る加熱ユニット5Eの構成の一例を示す平面図である。 変形例6.1に係る印刷ユニット3及び加熱ユニット5Aの構成の一例を示す平面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
<<1.第1実施形態>>
本実施形態では、インクを吐出して記録媒体PPに画像を形成するインクジェットプリンターを例示して、印刷装置を説明する。なお、本実施形態において、インクとは「液体」の一例であり、記録媒体PPとは「媒体」の一例である。
<<1.1.インクジェットプリンターの概要>>
以下、図1を参照しつつ、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Aの概要について説明する。
図1は、インクジェットプリンター1Aの構成の一例を示す機能ブロック図である。
図1に示すように、インクジェットプリンター1Aには、パーソナルコンピューターまたはデジタルカメラ等のホストコンピューターから、インクジェットプリンター1Aが形成すべき画像を示す印刷データImgが供給される。インクジェットプリンター1Aは、ホストコンピューターから供給される印刷データImgの示す画像を記録媒体PPに形成する印刷処理を実行する。
また、図1に示すように、インクジェットプリンター1Aには、ホストコンピューターから、印刷設定情報Infoが供給される。本実施形態では、印刷設定情報Infoが、インクジェットプリンター1Aが印刷処理を実行する場合におけるインクジェットプリンター1Aの動作の態様である印刷モードを指定する印刷モード情報Modと、インクジェットプリンター1Aが形成すべき画像の枚数を示す部数情報BJと、インクジェットプリンター1Aが画像を形成する記録媒体PPの種別を示す媒体種別情報BTと、を含む場合を、一例として想定する。なお、以下では、インクジェットプリンター1Aが、印刷データImg及び印刷設定情報Infoを受信してから、印刷処理を実行して、印刷データImgの示す画像を、印刷設定情報Infoに含まれる部数情報BJの示す枚数分だけ形成するまでの一連の処理を、印刷ジョブと称する場合がある。
本実施形態では、インクジェットプリンター1Aが、通常印刷モード、速度優先印刷モード、及び、画質優先印刷モードの、3種類の印刷モードにより、印刷処理を実行可能である場合を、一例として想定する。ここで、速度優先印刷モードとは、通常印刷モードと比較して、印刷処理において形成される画像の画質が低くなるものの、印刷処理の速度が速くなるように、印刷処理を実行する印刷モードである。また、画質優先印刷モードとは、通常印刷モードと比較して、印刷処理の速度が遅くなるものの、印刷処理において形成される画像の画質が高くなるように、印刷処理を実行する印刷モードである。
また、本実施形態では、インクジェットプリンター1Aが印刷処理において使用可能な記録媒体PPとして、普通紙、厚紙、及び、塩化ビニルシートの、3種類の記録媒体PPが存在する場合を、一例として想定する。ここで、普通紙とは、紙により形成された媒体である。また、厚紙とは、普通紙よりも厚い紙により形成された媒体である。また、塩化ビニルシートとは、塩化ビニルにより形成された媒体である。
図1に例示するように、インクジェットプリンター1Aは、インクジェットプリンター1Aの各部を制御する制御ユニット2Aと、記録媒体PPに対してインクを吐出する吐出部Dが設けられた印刷ユニット3と、印刷ユニット3に対する記録媒体PPの相対位置を変化させるための搬送ユニット4と、吐出部Dから吐出されたインクが付着した記録媒体PPを加熱して、記録媒体PP上のインクの水分を蒸発させるための加熱ユニット5Aと、を備える。
制御ユニット2Aは、1または複数のCPUと、デジタル-アナログ変換回路とを、含んで構成される。但し、制御ユニット2Aは、CPUの代わりに、または、CPUに加えて、FPGA等の各種回路を備えるものでよい。ここで、CPUとは、Central Processing Unitの略称であり、FPGAとは、field-programmable gate arrayの略称である。
図1に例示するように、制御ユニット2Aは、吐出部Dを駆動するための駆動信号Comを生成し、生成した駆動信号Comを、印刷ユニット3に供給する。
また、制御ユニット2Aは、印刷データImg及び印刷設定情報Infoに基づいて、吐出部Dの動作の種類を指定するための印刷信号SIを生成し、生成した印刷信号SIを、印刷ユニット3に供給する。ここで、印刷信号SIとは、吐出部Dに対して駆動信号Comを供給するか否かを指定することで、吐出部Dの動作の種類を指定する信号である。制御ユニット2Aは、印刷データImgに基づいて生成された印刷信号SIに応じて、吐出部Dからインクを吐出させることで、記録媒体PPに対して、印刷データImgの示す画像を形成することが可能となる。
また、制御ユニット2Aは、印刷設定情報Infoに基づいて、搬送ユニット4を制御するための搬送制御信号Ctr-Hを生成し、生成した搬送制御信号Ctr-Hを、搬送ユニット4に供給する。
また、制御ユニット2Aは、印刷信号SI及び印刷設定情報Infoに基づいて、加熱ユニット5Aを制御するための加熱制御信号Qsを生成し、生成した加熱制御信号Qsを、加熱ユニット5Aに供給する。
図1に例示するように、印刷ユニット3は、供給回路31と、印刷ヘッド32と、を備える。
印刷ヘッド32は、M個の吐出部Dを備える。ここで、値Mは、「M≧2」を満たす自然数である。なお、以下では、印刷ヘッド32に設けられたM個の吐出部Dのうち、m番目の吐出部Dを、吐出部D[m]と称する場合がある。ここで、変数mは、「1≦m≦M」を満たす自然数である。また、以下では、インクジェットプリンター1Aの構成要素または信号等が、M個の吐出部Dのうち、吐出部D[m]に対応する場合は、当該構成要素または信号等を表わすための符号に、添え字[m]を付すことがある。
供給回路31は、印刷信号SIに基づいて、駆動信号Comを吐出部D[m]に供給するか否かを切り替える。なお、以下では、駆動信号Comのうち、吐出部D[m]に供給される駆動信号Comを、供給駆動信号Vin[m]と称する場合がある。
<<1.2.インクジェットプリンターの構成>>
次に、図2乃至図5を参照しつつ、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Aの構成について説明する。
図2は、インクジェットプリンター1Aを、−Y方向から見た場合の、インクジェットプリンター1Aの断面構成の概略の一例を示す図である。本実施形態では、インクジェットプリンター1Aが、ラインプリンターである場合を、一例として想定する。また、本実施形態では、記録媒体PPが、長尺状の巻取り可能なシートである場合を、一例として想定する。
なお、以下では、−Y方向と、−Y方向とは反対の方向である+Y方向とを、Y軸方向と総称する場合がある。また、以下では、+Y方向に直交する方向である+X方向と、+X方向とは反対の方向である−X方向とを、X軸方向と総称する場合がある。また、以下では、+X方向及び+Y方向に直交する方向である+Z方向と、+Z方向とは反対の方向である−Z方向とを、Z軸方向と総称する場合がある。なお、−Z方向は、例えば、鉛直下向き方向であってもよい。
図2に示すように、搬送ユニット4は、画像が形成される前の記録媒体PPを収納する収納装置41と、画像が形成された記録媒体PPを受領する受領装置42と、搬送制御信号Ctr-Hに応じて記録媒体PPを+X方向に搬送する搬送ローラー43と、搬送制御信号Ctr-Hに応じて記録媒体PPを+X方向に搬送する搬送ローラー44と、印刷ユニット3の−Z側において記録媒体PPを支持する支持台45と、加熱ユニット5Aの−Z側において記録媒体PPを支持する支持台46と、を備える。そして、搬送ユニット4は、印刷ジョブが実行される際に、搬送ローラー43、支持台45、支持台46、及び、搬送ローラー44により規定される媒体搬送経路に沿って、記録媒体PPを、−X側から+X側へと、搬送制御信号Ctr-Hにより規定される速度MVで搬送する。
なお、図2に示すように、加熱ユニット5Aは、印刷ユニット3よりも+X側に設けられる。そして、加熱ユニット5Aは、印刷ユニット3に設けられた吐出部Dから記録媒体PPに対して吐出されたインクを乾燥させる。
また、図示は省略するが、インクジェットプリンター1Aは、ブラック、シアン、マゼンタ、及び、イエローの4色のインクと1対1に対応して設けられた、4個のインクカートリッジを備える。各インクカートリッジは、当該インクカートリッジに対応する色のインクを貯留する。
図3は、吐出部Dを含むように印刷ヘッド32を切断した、印刷ヘッド32の概略的な一部断面図である。
図3に示すように、吐出部Dは、圧電素子PZと、内部にインクが充填されたキャビティ322と、キャビティ322に連通するノズルNと、振動板321と、を備える。吐出部Dは、圧電素子PZが供給駆動信号Vinにより駆動されることにより、キャビティ322内のインクをノズルNから吐出させる。キャビティ322は、キャビティプレート324と、ノズルNが形成されたノズルプレート323と、振動板321と、により区画される空間である。キャビティ322は、インク供給口326を介してリザーバ325と連通している。リザーバ325は、インク取入口327を介して、4個のインクカートリッジのうち当該吐出部Dに対応するインクカートリッジと連通している。圧電素子PZは、上部電極Zuと、下部電極Zdと、上部電極Zu及び下部電極Zdの間に設けられた圧電体Zmと、を有する。下部電極Zdは、電位VBSに設定された給電線LLdと電気的に接続される。そして、上部電極Zuに供給駆動信号Vinが供給されて、上部電極Zu及び下部電極Zdの間に電圧が印加されると、当該印加された電圧に応じて圧電素子PZが+Z方向または−Z方向に変位し、その結果、圧電素子PZが振動する。振動板321には、下部電極Zdが接合されている。このため、圧電素子PZが供給駆動信号Vinにより駆動されて振動すると、振動板321も振動する。そして、振動板321の振動によりキャビティ322の容積及びキャビティ322内の圧力が変化し、キャビティ322内に充填されたインクがノズルNより吐出される。吐出部Dは、キャビティ322内のインクが吐出され、キャビティ322内のインクが減少すると、当該吐出部Dに対応するインクカートリッジからインクの供給を受ける。
図4は、インクジェットプリンター1Aを、+Z方向から見た場合の、インクジェットプリンター1Aの平面構成の概略の一例を示す図である。
図4に示すように、印刷ユニット3には、Y軸方向に延在する複数のノズルNであるノズル列Ln-BKと、Y軸方向に延在する複数のノズルNであるノズル列Ln-CYと、Y軸方向に延在する複数のノズルNであるノズル列Ln-MGと、Y軸方向に延在する複数のノズルNであるノズル列Ln-YLと、からなる4列のノズル列Lnが設けられている。ここで、ノズル列Ln-BKに属する複数のノズルNの各々は、ブラックのインクを吐出する吐出部Dに設けられたノズルNであり、ノズル列Ln-CYに属する複数のノズルNの各々は、シアンのインクを吐出する吐出部Dに設けられたノズルNであり、ノズル列Ln-MGに属する複数のノズルNの各々は、マゼンタのインクを吐出する吐出部Dに設けられたノズルNであり、ノズル列Ln-YLに属する複数のノズルNの各々は、イエローのインクを吐出する吐出部Dに設けられたノズルNである。また、各ノズル列LnがY軸方向に延在する範囲は、搬送ユニット4により搬送される記録媒体PPの有するY軸方向の範囲YPP以上となる。
図4に示すように、加熱ユニット5Aには、K個のヒーターH[1]〜H[K]が設けられている。ここで、値Kは、「K≧2」を満たす自然数である。なお、本実施形態では、値Kが「4」である場合を例示して説明する。また、以下では、K個のヒーターH[1]〜H[K]のうち、k番目のヒーターを、ヒーターH[k]と称する。ここで、変数kは、「1≦k≦K」を満たす自然数である。
本実施形態において、ヒーターH[k]は、Z軸方向から見たときに、Y軸方向に延在する長辺と、X軸方向に延在する短辺とを有する矩形の形状を有する。すなわち、本実施形態において、ヒーターH[k]は、Y軸方向に延在するように設けられている。
また、以下では、ヒーターH[k]の、Y軸方向における存在領域を、領域RH[k]と称する。
図4に示すように、領域RH[1]〜RH[K]は、Y軸方向における領域RH[1]〜RH[K]の存在範囲が、範囲YPPを包含するように、設定される。また、本実施形態では、図4に示すように、領域RH[k1]及び領域RH[k2]が、Y軸方向において接しており、且つ、領域RH[k1]及び領域RH[k2]が、X軸方向において重ならないように設定される場合を、一例として想定する。なお、本実施形態において、変数k1は、「1≦k1<K」を満たす自然数であり、また、変数k2は、「1<k2≦K」且つ「k2=1+k1」を満たす自然数である。
また、以下では、M個の吐出部Dが、領域R[1]〜R[J]のうちの何れかの領域R[j]に属するように、領域R[1]〜R[J]を設定する。具体的には、領域R[1]〜R[J]は、Y軸方向における領域R[1]〜R[J]の存在範囲が、Y軸方向におけるM個の吐出部Dの延在範囲を包含するように、設定される。ここで、値Jは、「J≧2」を満たす自然数である。また、変数jは、「1≦j≦J」を満たす自然数である。
また、領域R[1]〜R[J]は、領域RH[j1]及び領域RH[j2]が、Y軸方向において接しており、且つ、領域RH[j1]及び領域RH[j2]が、X軸方向において重ならないように設定されている。なお、本実施形態において、変数j1は、「1≦j1<J」を満たす自然数であり、また、変数j2は、「1<j1≦J」且つ「j2=1+j1」を満たす自然数である。
なお、本実施形態では、「J」が「4」である場合を例示して説明する。更に、本実施形態では、「k=j」が成立する場合に、Y軸方向における領域RH[k]の存在範囲と、Y軸方向における領域R[j]の存在範囲とが、一致するように、領域R[1]〜R[J]が設けられる場合を、一例として想定する。換言すれば、本実施形態では、Y軸方向における領域RH[k]の存在範囲と、Y軸方向における領域R[k]の存在範囲とが、一致するように、領域R[1]〜R[J]が設けられる場合を、一例として想定する。
図5は、ヒーターH[k]を図4に示すE−e線で切断した、ヒーターH[k]の概略的な一部断面図である。
図5に示すように、ヒーターH[k]は、セラミック基板500と、セラミック基板500の+Z側に設けられた発熱抵抗体510と、発熱抵抗体510の+Z側において、発熱抵抗体510を封止するように設けられた保護部520と、を備える。
本実施形態において、セラミック基板500は、例えば、酸化アルミニウム、窒化珪素、または、窒化アルミニウム等の、セラミック材料を含んで形成されている。酸化アルミニウム、窒化珪素、または、窒化アルミニウム等は、ガラス、例えば、石英ガラスと比較して、熱伝導率が高い。このため、ヒーターH[k]は、例えば、セラミック基板500の代わりに石英ガラス基板を用いた石英ガラスヒーターと比較して、温度の上昇スピード、及び、温度の低下スピードを速くすることが可能となる。
なお、一般的に、セラミックの基板を用いたセラミックヒーターは、セラミックヒーターの面積が大きくなる場合、セラミックヒーターの部位毎に温度のばらつきが生じる可能性が高くなる。このため、面積の大きい単一のセラミックヒーターを用いて記録媒体PPを加熱する場合、記録媒体PPの全体を所望の温度で正確に加熱することが困難となる可能性が高い。
これに対して、本実施形態に係る加熱ユニット5Aは、K個のヒーターH[1]〜H[K]を用いて、記録媒体PPを加熱する。すなわち、本実施形態では、単一のセラミックヒーターを用いて記録媒体PPを加熱する態様と比較して、各ヒーターH[k]のサイズを小さくすることが可能となる。このため、本実施形態では、例えば、単一のセラミックヒーターを用いて記録媒体PPを加熱する態様と比較して、記録媒体PPの全体を所望の温度で正確に加熱できる可能性を高くすることができる。
また、本実施形態において、発熱抵抗体510は、例えば、通電により発熱する非金属の抵抗体である。具体的には、発熱抵抗体510としては、炭素繊維を含んで構成される所謂「カーボンワイヤー」を採用することができる。このように、本実施形態では、発熱抵抗体510として非金属の抵抗体を採用するため、例えば、発熱抵抗体510として金属製の抵抗体を採用する場合と比較して、インクによる発熱抵抗体510の腐食を抑制することが可能となる。
また、本実施形態において、保護部520は、例えば、ガラスにより形成されている。本実施形態では、保護部520をガラスで形成するため、例えば、保護部520が有機材料により形成される場合と比較して、インクによる保護部520に対する腐食を抑制することが可能となる。
なお、本実施形態では、インクジェットプリンター1Aが印刷処理において使用するインクとして、水性インク、油性インク、及び、反応性インクの何れを採用してもよい。
ここで、反応性インクとは、例えば、油性溶剤または水性溶剤等の各種の溶剤に顔料または染料等の色材を分散させた溶剤インク、光照射により特性が変化する光反応性インク、布帛の捺染に好適な捺染用インク、または、捺染時の前処理として布帛に事前に噴射される前処理インクである。光反応性インクとしては、例えば紫外線の照射により硬化する紫外線硬化インクが例示される。溶剤インクは、例えば、特開2014−080539号公報に開示されている。光反応性インクは、例えば、特開2015−174077号公報に開示されている。捺染用インクは、例えば、特開2017−222943号公報に開示されている。前処理インクは、例えば、特開2004−143621号公報に開示されている。これらの反応性インクは、水性インクと比較して有機材料または金属材料に対する反応性または腐食性が高いという傾向がある。
上述のとおり、本実施形態に係るヒーターH[k]は、非金属の発熱抵抗体510と、ガラスから形成された保護部520と、を備える。このため、例えば、ヒーターが、金属製の発熱抵抗体と、有機材料から形成された保護部とを備える態様と比較して、インクジェットプリンター1Aが使用するインクとして反応性インクを採用する場合であっても、反応性インクによるヒーターH[k]へのダメージを低減することが可能となる。
<<1.3.印刷ユニット3の概要>>
次に、図6乃至図8を参照しつつ、本実施形態に係る印刷ユニット3の概要について説明する。
図6は、印刷ユニット3の構成の一例を示すブロック図である。上述のとおり、印刷ユニット3は、供給回路31と、印刷ヘッド32と、を備える。また、印刷ユニット3は、制御ユニット2Aから駆動信号Comが供給される配線LLcと、電位VBSが供給される給電線LLdと、を備える。
図6に示すように、供給回路31は、M個のスイッチSW[1]〜SW[M]と、各スイッチSW[m]の接続状態を指定する接続状態指定回路311と、を備える。接続状態指定回路311は、制御ユニット2Aから供給される印刷信号SI、ラッチ信号LAT、及び、チェンジ信号CNGの、少なくとも一部の信号に基づいて、スイッチSW[m]のオンオフを指定する接続状態指定信号SL[m]を生成する。スイッチSW[m]は、接続状態指定信号SL[m]に基づいて、配線LLcと、吐出部D[m]に設けられた圧電素子PZ[m]の上部電極Zu[m]との、導通及び非導通を切り替える。本実施形態において、スイッチSW[m]は、接続状態指定信号SL[m]がハイレベルの場合にオンし、ローレベルの場合にオフする。
図7は、単位印刷期間TPにおいて印刷ユニット3に供給される各種信号を示すためのタイミングチャートである。
本実施形態において、インクジェットプリンター1Aが印刷処理を実行する場合、インクジェットプリンター1Aの動作期間として、1または複数の単位印刷期間TPが設定される。本実施形態に係るインクジェットプリンター1Aは、各単位印刷期間TPにおいて、印刷処理のために各吐出部Dを駆動することができる。
図7に示すように、制御ユニット2Aは、パルスPlsLを有するラッチ信号LATを出力する。これにより、制御ユニット2Aは、パルスPlsLの立ち上がりから次のパルスPlsLの立ち上がりまでの期間として、単位印刷期間TPを規定する。また、制御ユニット2Aは、単位印刷期間TPにおいて、パルスPlsCを有するチェンジ信号CNGを出力する。そして、制御ユニット2Aは、単位印刷期間TPを、パルスPlsLの立ち上がりからパルスPlsCの立ち上がりまでの制御期間TP1と、パルスPlsCの立ち上がりからパルスPlsLの立ち上がりまでの制御期間TP2と、に区分する。
本実施形態において、印刷信号SIは、M個の吐出部D[1]〜D[M]と1対1に対応するM個の個別指定信号Sd[1]〜Sd[M]を含む。個別指定信号Sd[m]は、インクジェットプリンター1Aが印刷処理を実行する場合、各単位印刷期間TPにおける吐出部D[m]の駆動の態様を指定する。
制御ユニット2Aは、図7に示すように、印刷処理が実行される単位印刷期間TPに先立って、個別指定信号Sd[1]〜Sd[M]を含む印刷信号SIを、クロック信号CLKに同期させて接続状態指定回路311に供給する。そして、接続状態指定回路311は、当該単位印刷期間TPにおいて、個別指定信号Sd[m]に基づいて、接続状態指定信号SL[m]を生成する。
なお、本実施形態では、吐出部D[m]が、吐出部D[m]から吐出されたインクにより、大ドットと、大ドットよりも小さい中ドットと、中ドットよりも小さい小ドットとを、形成可能である場合を想定する。そして、本実施形態では、個別指定信号Sd[m]が、単位印刷期間TPにおいて、吐出部D[m]を、大ドットに相当する量のインクを吐出する大ドット形成吐出部DP1として指定する値(1,1)と、吐出部D[m]を、中ドットに相当する量のインクを吐出する中ドット形成吐出部DP2として指定する値(1,0)と、吐出部D[m]を、小ドットに相当する量のインクを吐出する小ドット形成吐出部DP3として指定する値(0,1)と、吐出部D[m]を、インクを吐出しないドット非形成吐出部DP0として指定する値(0,0)と、の4つの値のうち、何れか1つの値をとることができる場合を想定する。
図7に示すように、本実施形態において、駆動信号Comは、制御期間TP1に設けられた波形P-Com1と、制御期間TP2に設けられた波形P-Com2と、を有する。本実施形態では、波形P-Com1の最高電位VH1と最低電位VL1との電位差が、波形P-Com2の最高電位VH2と最低電位VL2との電位差よりも大きくなるように、波形P-Com1及び波形P-Com2が定められている。具体的には、波形P-Com1を有する駆動信号Comが吐出部D[m]に供給駆動信号Vin[m]として供給される場合、吐出部D[m]が、中ドットに相当する量のインクを吐出する態様で駆動されるように、波形P-Com1が定められる。また、波形P-Com2を有する駆動信号Comが吐出部D[m]に供給駆動信号Vin[m]として供給される場合、吐出部D[m]が、小ドットに相当する量のインクを吐出する態様で駆動されるように、波形P-Com2が定められる。なお、本実施形態において、波形P-Com1及び波形P-Com2は、単位印刷期間TPの開始時及び終了時の電位が基準電位V0に設定されている。
図8は、単位印刷期間TPにおける、個別指定信号Sd[m]と、接続状態指定信号SL[m]との関係を説明するための説明図である。
図8に示すように、個別指定信号Sd[m]が、単位印刷期間TPにおいて、吐出部D[m]を大ドット形成吐出部DP1として指定する値(1,1)を示す場合、接続状態指定回路311は、接続状態指定信号SL[m]を、単位印刷期間TPに亘りハイレベルに設定する。この場合、スイッチSW[m]が単位印刷期間TPに亘りオンする。このため、吐出部D[m]は、単位印刷期間TPにおいて、波形P-Com1及び波形P-Com2を有する供給駆動信号Vin[m]により駆動され、大ドットに相当する量のインクを吐出する。
図8に示すように、個別指定信号Sd[m]が、単位印刷期間TPにおいて、吐出部D[m]を中ドット形成吐出部DP2として指定する値(1,0)を示す場合、接続状態指定回路311は、接続状態指定信号SL[m]を、制御期間TP1に限りハイレベルに設定する。この場合、スイッチSW[m]が制御期間TP1に限りオンする。このため、吐出部D[m]は、単位印刷期間TPにおいて、波形P-Com1を有する供給駆動信号Vin[m]により駆動され、中ドットに相当する量のインクを吐出する。
図8に示すように、個別指定信号Sd[m]が、単位印刷期間TPにおいて、吐出部D[m]を小ドット形成吐出部DP3として指定する値(0,1)を示す場合、接続状態指定回路311は、接続状態指定信号SL[m]を、制御期間TP2に限りハイレベルに設定する。この場合、スイッチSW[m]が制御期間TP2に限りオンする。このため、吐出部D[m]は、単位印刷期間TPにおいて、波形P-Com2を有する供給駆動信号Vin[m]により駆動され、小ドットに相当する量のインクを吐出する。
図8に示すように、個別指定信号Sd[m]が、単位印刷期間TPにおいて、吐出部D[m]をドット非形成吐出部DP0として指定する値(0,0)を示す場合、接続状態指定回路311は、接続状態指定信号SL[m]を、単位印刷期間TPに亘りローレベルに設定する。この場合、スイッチSW[m]が単位印刷期間TPに亘りオフする。このため、吐出部D[m]は、単位印刷期間TPにおいて、駆動信号Comにより駆動されず、インクを吐出しない。
なお、大ドット形成吐出部DP1、中ドット形成吐出部DP2、及び、小ドット形成吐出部DP3は、「特定吐出部」に該当する。
また、本実施形態において、小ドット形成吐出部DP3は、「第1特定吐出部」に該当し、小ドットに相当する量は、「第1基準量」に該当し、中ドット形成吐出部DP2及び大ドット形成吐出部DP1は、「第2特定吐出部」に該当し、中ドットに相当する量、及び、大ドットに相当する量は、「第2基準量」に該当する。但し、小ドット形成吐出部DP3及び中ドット形成吐出部DP2が、「第1特定吐出部」に該当し、小ドットに相当する量及び中ドットに相当する量が、「第1基準量」に該当し、大ドット形成吐出部DP1が、「第2特定吐出部」に該当し、大ドットに相当する量が、「第2基準量」に該当してもよい。
<<1.4.制御ユニット2Aの概要>>
次に、図9乃至図17を参照しつつ、本実施形態に係る制御ユニット2Aの概要について説明する。
図9は、制御ユニット2Aの構成の一例を示す機能ブロック図である。
図9に示すように、制御ユニット2Aは、インクジェットプリンター1Aの各部を制御する制御装置20Aと、各種情報を記憶する記憶装置29と、を備える。
このうち、制御装置20Aは、印刷制御部21と、駆動信号生成部22と、加熱強度指定部23と、ヒーター駆動部24Aと、を備える。また、記憶装置29は、所属領域情報テーブルTBL11と、印刷モード情報テーブルTBL12と、吐出量情報テーブルTBL13と、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Aと、パルス波形規定テーブルTBL15と、インクジェットプリンター1Aの制御プログラムと、を記憶している。
図9に示すように、印刷制御部21は、駆動信号Comの波形を規定するデジタルの信号である波形規定信号dComを生成する。なお、本実施形態において、印刷制御部21は、制御ユニット2Aに設けられたCPUが、記憶装置29に記憶されている制御プログラムに従って動作することで機能する機能ブロックである。但し、印刷制御部21は、制御ユニット2Aに設けられたCPUとは別個の電気回路であってもよい。
また、印刷制御部21は、印刷データImgに基づいて、印刷信号SIを生成する。また、図示は省略するが、印刷制御部21は、印刷設定情報Infoに基づいて、搬送制御信号Ctr-Hを生成する。
図9に示すように、駆動信号生成部22は、波形規定信号dComに基づいて、波形規定信号dComにより規定された波形を有するアナログの信号である駆動信号Comを生成する。なお、駆動信号生成部22は、例えば、DA変換回路を含んで構成されている。
図9に示すように、加熱強度指定部23は、印刷信号SI及び印刷設定情報Infoに基づいて、領域R[1]〜R[J]に吐出されたインクを乾燥させるために必要な加熱強度を示す加熱強度情報KRsを生成する。
図10は、加熱強度指定部23の構成の一例を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態において、加熱強度指定部23は、制御ユニット2Aに設けられたCPUが、記憶装置29に記憶されている制御プログラムに従って動作することで機能する機能ブロックである。但し、加熱強度指定部23は、制御ユニット2Aに設けられたCPUとは別個の電気回路であってもよい。
図10に示すように、加熱強度指定部23は、印刷信号区分け部231と、領域吐出量特定部232と、領域加熱強度指定部233と、を備える。
このうち、印刷信号区分け部231は、所属領域情報テーブルTBL11を参照することで、印刷信号SIに基づいて、区分印刷情報SHsを生成する。ここで、区分印刷情報SHsは、領域R[1]〜R[J]と1対1に対応するJ個の領域印刷情報SH[1]〜SH[J]を含む。このうち、領域印刷情報SH[j]は、領域R[j]に位置する1または複数の吐出部D[m]に対応する1または複数の個別指定信号Sd[m]を含む。
図11は、所属領域情報テーブルTBL11のデータ構成の一例を説明するための説明図である。
図11に示すように、所属領域情報テーブルTBL11は、M個の吐出部D[1]〜D[M]と1対1に対応するM個のレコードを有する。所属領域情報テーブルTBL11の各レコードは、吐出部D[m]を識別する情報と、当該吐出部D[m]が位置する領域R[j]を識別する情報とを、対応付けて記憶している。
印刷信号区分け部231は、所属領域情報テーブルTBL11を参照して、印刷信号SIに含まれる個別指定信号Sd[1]〜Sd[M]の各々を、領域印刷情報SH[1]〜SH[J]の何れかに区分けすることで、領域印刷情報SH[1]〜SH[J]を含む区分印刷情報SHsを生成する。
図10に示すように、領域吐出量特定部232は、区分印刷情報SHsに基づいて、吐出量情報TRsを生成する。ここで、吐出量情報TRsは、領域R[1]〜R[J]と1対1に対応するJ個の領域吐出量情報TR[1]〜TR[J]を含む。このうち、領域吐出量情報TR[j]は、領域R[j]に位置する1または複数の吐出部D[m]から吐出されるインクの吐出量に基づく値を示す。本実施形態では、領域吐出量情報TR[j]が、領域R[j]に位置する1または複数の吐出部D[m]の全てが大ドット形成吐出部DP1として動作したときに当該1または複数の吐出部D[m]から吐出されるインク量に対する、当該1または複数の吐出部D[m]から実際に吐出されるインク量の割合を示す場合を、一例として想定する。
図10に示すように、領域加熱強度指定部233は、印刷モード情報テーブルTBL12と、吐出量情報テーブルTBL13とを参照することで、吐出量情報TRsに基づいて、加熱強度情報KRsを生成する。ここで、加熱強度情報KRsは、領域R[1]〜R[J]と1対1に対応するJ個の領域加熱強度情報KR[1]〜KR[J]を含む。このうち、領域加熱強度情報KR[j]は、領域R[j]に吐出されたインクを乾燥させるために必要な加熱強度を示す。
図12は、印刷モード情報テーブルTBL12のデータ構成の一例を説明するための説明図である。
図12に示すように、印刷モード情報テーブルTBL12は、インクジェットプリンター1Aが実行可能な複数種類の印刷モード、及び、インクジェットプリンター1Aが使用可能な複数種類の記録媒体PPの組み合わせと、1対1に対応する複数のレコードを有する。なお、本実施形態では、上述のとおり、インクジェットプリンター1Aが実行可能な印刷モードは3種類であり、また、インクジェットプリンター1Aが使用可能な記録媒体PPは3種類である場合を、一例として想定するため、印刷モード情報テーブルTBL12は、「3×3」の9個のレコードを有することになる。
図12に示すように、印刷モード情報テーブルTBL12の各レコードは、インクジェットプリンター1Aが実行可能な印刷モードの種類と、インクジェットプリンター1Aが使用可能な記録媒体PPの種類と、当該印刷モードにより当該記録媒体PPを使用して印刷処理を実行する場合に、インクが吐出された記録媒体PPを乾燥させるために必要な加熱強度に応じた値を示す加熱強度係数Sk1とを、対応付けて記憶している。
なお、本実施形態では、速度優先印刷モードの場合に、通常印刷モードの場合と比較して、加熱強度係数Sk1が大きい値となり、また、通常印刷モードの場合に、画質優先印刷モードの場合と比較して、加熱強度係数Sk1が大きい値となるように、加熱強度係数Sk1が定められている。このため、本実施形態では、印刷処理の速度が速く、記録媒体PPの搬送速度MVが速い場合において、遅い場合と比較して、記録媒体PPに吐出されたインクを強く加熱することになる。すなわち、本実施形態では、記録媒体PPの搬送速度MVが速くなり、加熱ユニット5Aが記録媒体PPに吐出されたインクを加熱する時間が短くなる場合であっても、記録媒体PPに吐出されたインクを迅速に乾燥させることが可能となる。
また、本実施形態では、記録媒体PPの種類が塩化ビニルシートの場合に、厚紙の場合と比較して、加熱強度係数Sk1が大きい値となり、また、記録媒体PPの種類が厚紙の場合に、普通紙の場合と比較して、加熱強度係数Sk1が大きい値となるように、加熱強度係数Sk1が定められている。このため、本実施形態では、厚紙と比較してインクを吸収しない塩化ビニルシートを使用して印刷処理が実行される場合であっても、塩化ビニルシートに吐出されたインクを乾燥させることが可能となる。また、本実施形態では、厚紙と比較して熱によるダメージを受けやすい普通紙を使用して印刷処理が実行される場合であっても、普通紙に対する熱によるダメージを低減しつつ、普通紙に吐出されたインクを乾燥させることが可能となる。
なお、本実施形態では、一例として、加熱強度係数Sk1が、図12に示すように、「0」から「5」までの6値のうちの何れかの値に設定される場合を想定する。
図13は、吐出量情報テーブルTBL13のデータ構成の一例を説明するための説明図である。
図13に示すように、吐出量情報テーブルTBL13は、領域吐出量情報TR[j]の示す値と、インクが吐出された記録媒体PPを乾燥させるために必要な加熱強度に応じた値を示す加熱強度係数Sk2とを、対応付けて記憶している。
本実施形態では、領域吐出量情報TR[j]の示す値が大きい場合、小さい場合と比較して、加熱強度係数Sk2が大きい値となるように、加熱強度係数Sk2が定められている。すなわち、本実施形態では、記録媒体PPのうち領域R[j]に対するインクの吐出量が多い場合に、少ない場合と比較して、領域R[j]を強く加熱することになる。このため、本実施形態では、領域R[j]に対するインクの吐出量が多い場合であっても、領域R[j]に吐出されたインクを確実に乾燥させることが可能となる。
なお、本実施形態では、一例として、加熱強度係数Sk2が、図13に示すように、「0」から「5」までの6値のうちの何れかの値に設定される場合を想定する。
本実施形態において、領域加熱強度指定部233は、印刷モード情報テーブルTBL12を参照することで、印刷設定情報Infoに含まれる印刷モード情報Modの示す印刷モードが記録されたレコードであって、且つ、印刷設定情報Infoに含まれる媒体種別情報BTの示す記録媒体PPの種別が記録されたレコードを特定し、当該特定されたレコードに記憶されている加熱強度係数Sk1を取得する。また、領域加熱強度指定部233は、吐出量情報テーブルTBL13を参照することで、領域吐出量特定部232から出力された領域吐出量情報TR[j]に対応する加熱強度係数Sk2を取得する。
次に、領域加熱強度指定部233は、印刷モード情報テーブルTBL12から取得した加熱強度係数Sk1と、吐出量情報テーブルTBL13から取得した加熱強度係数Sk2と、に基づいて、領域加熱強度情報KR[j]を生成する。具体的には、領域加熱強度指定部233は、加熱強度係数Sk1が大きい値である場合に、小さい値である場合と比較して、領域加熱強度情報KR[j]が大きい値となり、且つ、加熱強度係数Sk2が大きい値である場合に、小さい値である場合と比較して、領域加熱強度情報KR[j]が大きい値となるように、領域加熱強度情報KR[j]を生成する。本実施形態では、領域加熱強度指定部233が、加熱強度係数Sk1と加熱強度係数Sk2とを乗算することで領域加熱強度情報KR[j]を生成する場合を、一例として想定する。すなわち、本実施形態では、領域加熱強度情報KR[j]が、「0」から「25」までの26値のうち何れかの値に設定される場合を、一例として想定する。そして、領域加熱強度指定部233は、生成した領域加熱強度情報KR[1]〜KR[J]を含む加熱強度情報KRsを出力する。
図9に示すように、ヒーター駆動部24Aは、加熱強度情報KRsに基づいて、ヒーターH[1]〜H[K]による記録媒体PPの加熱を制御する加熱制御信号Qsを生成する。
図14は、ヒーター駆動部24Aの構成の一例を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態において、ヒーター駆動部24Aは、制御ユニット2Aに設けられたCPUが、記憶装置29に記憶されている制御プログラムに従って動作することで機能する機能ブロックである。但し、ヒーター駆動部24Aは、制御ユニット2Aに設けられたCPUとは別個の電気回路であってもよい。
図14に示すように、ヒーター駆動部24Aは、加熱強度情報生成部240Aと、K個のヒーターH[1]〜H[K]と1対1に対応するK個のパルス信号生成部HK[1]〜HK[K]と、を備える。
このうち、加熱強度情報生成部240Aは、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Aを参照することで、加熱強度情報KRsに基づいて、加熱強度情報Bsを生成する。ここで、加熱強度情報Bsは、K個のヒーターH[1]〜H[K]と1対1に対応するK個のヒーター加熱強度情報B[1]〜B[K]を含む。このうち、ヒーター加熱強度情報B[k]は、ヒーターH[k]による加熱強度を示す。
図15は、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Aのデータ構成の一例を説明するための説明図である。
図15に示すように、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Aは、K個のヒーターH[1]〜H[K]と1対1に対応するK個のレコードを有する。ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Aの各レコードは、ヒーターH[k]を識別するための情報と、ヒーター対応領域加熱強度情報と、を含む。ここで、ヒーター対応領域加熱強度情報とは、ヒーター加熱強度情報B[k]を生成する際に参照される、1または複数の領域加熱強度情報KR[j]を示す情報である。
加熱強度情報生成部240Aは、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Aを参照することで、ヒーターH[k]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報の示す、1または複数の領域加熱強度情報KR[j]を取得し、当該取得した1または複数の領域加熱強度情報KR[j]に基づいて、ヒーターH[k]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]を生成する。
なお、本実施形態では、ヒーターH[k]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報が、領域加熱強度情報KR[k]を示す場合を、一例として想定する。そして、本実施形態において、加熱強度情報生成部240Aは、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Aを参照することで、領域加熱強度情報KR[k]と同一の値を有するヒーター加熱強度情報B[k]を生成する。このため、本実施形態において、加熱強度情報生成部240Aは、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Aを参照することなく、領域加熱強度情報KR[k]に基づいて、ヒーター加熱強度情報B[k]を生成してもよい。この場合、記憶装置29は、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Aを記憶していなくてもよい。
また、図14に示すように、加熱強度情報生成部240Aは、例えば加熱強度情報KRsに基づいて、加熱期間信号STsを生成する。ここで、加熱期間信号STsは、K個のヒーターH[1]〜H[K]と1対1に対応するK個のヒーター加熱期間信号ST[1]〜ST[K]を含む。このうち、ヒーター加熱期間信号ST[k]は、ヒーターH[k]が、記録媒体PPの加熱を開始する時刻である加熱開始時刻tst[k]と、ヒーターH[k]が、記録媒体PPの加熱を終了する時刻である加熱終了時刻ted[k]と、を示す信号である。
図14に示すように、パルス信号生成部HK[k]は、パルス波形規定テーブルTBL15を参照することで、ヒーター加熱強度情報B[k]と、ヒーター加熱期間信号ST[k]と、印刷制御部21から供給されるクロック信号CLKと、に基づいて、パルス信号Q[k]を生成する。なお、上述した加熱制御信号Qsは、K個のヒーターH[1]〜H[K]と1対1に対応するK個のパルス信号Q[1]〜Q[K]を含む信号である。
図16は、パルス信号Q[k]及びヒーター加熱期間信号ST[k]の一例を説明するためのタイミングチャートである。
図16に示すように、ヒーター加熱期間信号ST[k]は、加熱開始時刻tst[k]において、ローレベルからハイレベルに立ち上がり、加熱開始時刻tst[k]の一定時間後に、ハイレベルからローレベルに立ち下がるパルスPls-TST[k]と、加熱終了時刻ted[k]において、ローレベルからハイレベルに立ち上がり、加熱終了時刻ted[k]の一定時間後に、ハイレベルからローレベルに立ち下がるパルスPls-TED[k]と、を有する。
図16に示すように、パルス信号Q[k]は、初期パルスPlsT[k]を含む。ここで、初期パルスPlsT[k]とは、ヒーター加熱期間信号ST[k]が有するパルスPls-TST[k]の立ち上がりの加熱開始時刻tst[k]よりも後の期間のうち、クロック信号CLKの最初の立ち上がりの時刻において、ローレベルからハイレベルに立ち上がり、その後、初期パルスPlsT[k]の立ち上がりの時刻よりも初期加熱時間Tini[k]だけ後の時刻において、ハイレベルからローレベルに立ち上がる波形である。
なお、詳細は後述するが、初期加熱時間Tini[k]とは、ヒーター加熱強度情報B[k]に応じて定められる時間である。より具体的には、ヒーター加熱強度情報B[k]が大きい値を示す場合、小さい値を示す場合と比較して、初期加熱時間Tini[k]が長くなるように、初期加熱時間Tini[k]の長さが設定されている。
図16に示すように、パルス信号Q[k]には、初期パルスPlsT[k]の終了後から、加熱終了時刻ted[k]までの温度維持期間Tij[k]において、複数の維持パルスPlsK[k]が設けられる。ここで、維持パルスPlsK[k]とは、ローレベルからハイレベルに立ち上がった後、所定時間後に、ハイレベルからローレベルに立ち下がる波形である。
また、パルス信号Q[k]は、初期パルスPlsT[k]の立ち下がりから、初期パルスPlsT[k]の立ち下がり後の最初の維持パルスPlsK[k]の立ち上がりまでの時間長と、維持パルスPlsK[k]の立ち下がりから、当該維持パルスPlsK[k]の次の維持パルスPlsK[k]の立ち上がりまでの時間長とが、維持パルス間隔時間Tkp[k]に設定される。
なお、詳細は後述するが、維持パルス間隔時間Tkp[k]とは、ヒーター加熱強度情報B[k]に応じて定められる時間である。より具体的には、ヒーター加熱強度情報B[k]が大きい値を示す場合、小さい値を示す場合と比較して、維持パルス間隔時間Tkp[k]が短くなるように、維持パルス間隔時間Tkp[k]の長さが設定されている。
図17は、パルス波形規定テーブルTBL15のデータ構成の一例を説明するための説明図である。
図17に示すように、パルス波形規定テーブルTBL15は、ヒーター加熱強度情報B[k]が採りうる複数の値と1対1に対応する複数のレコードを有する。パルス波形規定テーブルTBL15の各レコードは、ヒーター加熱強度情報B[k]の採りうる値と、初期加熱時間Tini[k]と、維持パルス間隔時間Tkp[k]と、を対応付けて記憶している。本実施形態では、パルス波形規定テーブルTBL15の各レコードにおいて、初期加熱時間Tini[k]と維持パルス間隔時間Tkp[k]とが、クロック信号CLKの周期数で表現されている場合を、一例として想定する。
なお、上述のとおり、ヒーター加熱強度情報B[k]が大きい値を示す場合、小さい値を示す場合と比較して、初期加熱時間Tini[k]が長くなるように、初期加熱時間Tini[k]の長さが設定されている。また、本実施形態では、ヒーター加熱強度情報B[k]が「0」を示す場合には、初期加熱時間Tini[k]も「0」に設定されている。なお、加熱強度情報生成部240Aは、ヒーター加熱強度情報B[k]が「0」を示す場合には、ヒーター加熱期間信号ST[k]を出力しないこととしてもよい。
また、上述のとおり、ヒーター加熱強度情報B[k]が大きい値を示す場合、小さい値を示す場合と比較して、維持パルス間隔時間Tkp[k]が短くなるように、維持パルス間隔時間Tkp[k]の長さが設定されている。また、本実施形態では、ヒーター加熱強度情報B[k]が「0」を示す場合には、維持パルス間隔時間Tkp[k]は、加熱開始時刻tst[k]から加熱終了時刻ted[k]までの時間よりも長い時間に設定されている。
パルス信号生成部HK[k]は、パルス波形規定テーブルTBL15を参照することで、加熱強度情報生成部240Aから供給されるヒーター加熱強度情報B[k]に対応する初期加熱時間Tini[k]及び維持パルス間隔時間Tkp[k]を特定する。また、パルス信号生成部HK[k]は、初期パルスPlsT[k]の時間長を、特定した初期加熱時間Tini[k]とし、且つ、複数の維持パルスPlsK[k]の間隔が、特定した初期加熱時間Tini[k]となるパルス信号Q[k]の波形を決定する。そして、パルス信号生成部HK[k]は、ヒーター加熱期間信号ST[k]の有するパルスPls-TST[k]の立ち上がりに応じた時刻に応じた時刻において、パルス信号Q[k]の出力を開始し、ヒーター加熱期間信号ST[k]の有するパルスPls-TED[k]の立ち上がりに応じた時刻に応じた時刻において、パルス信号Q[k]の出力を終了させる。
<<1.5.ヒーターH[k]の動作>>
次に、図18及び図19を参照しつつ、本実施形態に係るヒーターH[k]の動作について説明する。
図18は、ヒーターH[k]に対してパルス信号Q[k]が供給される場合における、ヒーターH[k]の温度Ft[k]の変化を示す図である。なお、図18では、参考のために、従来の遠赤外線石英ガラスヒーターに対してパルス信号Q-Z[k]が供給される場合における、遠赤外線石英ガラスヒーターの温度Ft-Z[k]の変化を併記している。
ヒーターH[k]は、パルス信号Q[k]の信号レベルに応じて発熱する。具体的には、ヒーターH[k]は、パルス信号Q[k]がハイレベルとなる場合に、図示省略した電源回路から電力が供給され、発熱抵抗体510に電流が流れて、発熱抵抗体510が発熱する。このため、ヒーターH[k]は、パルス信号Q[k]に初期パルスPlsT[k]が設定されている初期加熱時間Tini[k]において発熱し、定常温度Uc[k]から、加熱温度Ut[k]へと上昇する。そして、ヒーターH[k]は、初期加熱時間Tini[k]の後の温度維持期間Tij[k]において、加熱温度Ut[k]を維持する。なお、上述のとおり、初期加熱時間Tini[k]は、ヒーター加熱強度情報B[k]の示す加熱強度に応じた時間長として定められる。すなわち、加熱温度Ut[k]は、ヒーター加熱強度情報B[k]の示す加熱強度に応じた温度となる。
なお、本実施形態では、上述のとおり、ヒーターH[k]は、セラミック基板500を備える。よって、本実施形態では、ヒーターH[k]へのパルス信号Q[k]の供給が開始された場合において、ヒーターH[k]の温度を定常温度Uc[k]から加熱温度Ut[k]へと上昇させるのに必要となる初期加熱時間Tini[k]を、遠赤外線石英ガラスヒーターの温度を定常温度Uc[k]から加熱温度Ut[k]へと上昇させるのに必要となる初期加熱時間Tini-Z[k]よりも、短くすることが可能となる。
このため、本実施形態では、従来の遠赤外線石英ガラスヒーターと比較して、迅速に印刷処理を開始することが可能となる。これにより、本実施形態では、速度優先印刷モードのように、高速での印刷を実行する場合においても、ヒーターH[k]の温度上昇の遅延に起因して印刷処理の開始が遅れることを、防止することが可能となる。
また、本実施形態では、ヒーターH[k]へのパルス信号Q[k]の供給が停止された場合において、ヒーターH[k]の温度を加熱温度Ut[k]から定常温度Uc[k]へと降下させるのに必要となる温度降下時間Tfn[k]を、遠赤外線石英ガラスヒーターの温度を加熱温度Ut[k]から定常温度Uc[k]へと降下させるのに必要となる温度降下時間Tfn-Z[k]よりも、短くすることが可能となる。
このため、本実施形態では、従来の遠赤外線石英ガラスヒーターと比較して、印刷処理が終了する等して加熱が不要となった記録媒体PPに対して、余分な熱を加えることを抑制することができる。これにより、本実施形態では、印刷処理において、記録媒体PPに対する加熱に起因する記録媒体PPへのダメージを低減することが可能となる。
図19は、初期加熱時間Tini[k]におけるヒーターH[k]への通電が終了し、ヒーターH[k]の温度が上昇したタイミングにおいて、ヒーターH[k]が延在するY軸方向におけるヒーターH[k]の各箇所の温度分布Fy[k]を示す図である。
図19に示すように、温度維持期間Tij[k]において、ヒーターH[k]の延在方向における中央部H-Mid[k]の温度は、加熱温度Ut[k]まで上昇するものの、ヒーターH[k]の延在方向における端部H-EG[k]の温度は、加熱温度Ut[k]よりも低い端部温度Ue[k]に留まる。
但し、本実施形態では、説明の便宜上、端部H-EG[k]が、無視できる程度に狭い場合を想定する。すなわち、本実施形態では、温度維持期間Tij[k]において、ヒーターH[k]のY軸方向の延在範囲である領域RH[k]に亘り、ヒーターH[k]が記録媒体PPを、加熱温度Ut[k]で加熱できることと看做す。
なお、本実施形態において、ヒーター加熱強度情報B[k]の値が「1」以上となり、記録媒体PPをヒーターH[k]により加熱する場合において、ヒーターH[k]の加熱温度Ut[k]は、100度以上で且つ250度以下の温度範囲となるように定められる。本実施形態では、加熱温度Ut[k]を100度以上とすることにより、記録媒体PPに吐出されたインクの水分を蒸発させることが可能となる。また、本実施形態では、加熱温度Ut[k]を250度以下とすることにより、記録媒体PPとして普通紙等の熱によるダメージに弱い記録媒体PPを使用する場合であっても、記録媒体PPが熱により毀損されることを防止することが可能となる。
<<1.6.第1実施形態のまとめ>>
以上のように本実施形態に係るインクジェットプリンター1Aは、記録媒体PPを+X方向に搬送する搬送ユニット4と、搬送ユニット4により搬送される記録媒体PPに対してインクを吐出する吐出部Dと、吐出部Dよりも+X側に設けられ、記録媒体PPを加熱するヒーターH[k]と、を備え、ヒーターH[k]は、セラミック基板500と、セラミック基板500上に設けられた発熱抵抗体510と、発熱抵抗体510を保護する保護部520と、を備える。すなわち、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Aは、セラミック基板500を具備するヒーターH[k]を備える。
このため、本実施形態によれば、例えば、セラミック基板500の代わりに石英ガラス基板を用いた石英ガラスヒーターの場合と比較して、ヒーターH[k]の加熱スピード、及び、ヒーターH[k]の冷却スピードを速くすることが可能となる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Aにおいて、発熱抵抗体510は非金属により形成されている。
このため、本実施形態によれば、発熱抵抗体510として金属製の抵抗体を採用する場合と比較して、インクによる発熱抵抗体510の腐食を抑制することが可能となる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Aでは、発熱抵抗体510としてカーボンワイヤーを採用している。
このため、本実施形態によれば、発熱抵抗体510として金属製の抵抗体を採用する場合と比較して、インクによる発熱抵抗体510の腐食を抑制することが可能となる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Aにおいて、保護部520はガラスにより形成されている。
このため、本実施形態によれば、保護部520が有機材料により形成される場合と比較して、インクによる保護部520に対する腐食を抑制することが可能となる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Aでは、吐出部Dから吐出するインクとして、水性インクと比較して金属に対する反応性の高い反応性インクを採用してもよい。この場合、インクジェットプリンター1Aにおいて、発熱抵抗体510が非金属により形成され、また、保護部520がガラスにより形成されることが好ましい。
本実施形態において、発熱抵抗体510を非金属により形成し、または、保護部520をガラスにより形成する場合、発熱抵抗体510を金属により形成する態様、または、保護部520を有機材料により形成する態様と比較して、インクによる発熱抵抗体510または保護部520の腐食を抑制することが可能となる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Aにおいて、ヒーターH[k]は、100度以上で且つ250度以下の温度により、記録媒体PPを加熱する。
このように、本実施形態によれば、ヒーターH[k]により記録媒体PPを100度以上で加熱するため、記録媒体PPに吐出されたインクの水分を蒸発させることが可能となる。また、本実施形態では、ヒーターH[k]により記録媒体PPを250度以下で加熱するため、記録媒体PPが熱により毀損することを防止することが可能となる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Aにおいて、ヒーターH[k]は、記録媒体PPの種類に応じた温度により、記録媒体PPを加熱する。
このため、本実施形態によれば、記録媒体PPに吐出されたインクを確実に乾燥させることと、記録媒体PPに吐出されたインクを乾燥させる際に記録媒体PPへの熱によるダメージを低減することとを、記録媒体PPの種類に応じて細やかに制御することが可能となる。
また、本実施形態において、制御ユニット2Aは、ヒーター加熱強度情報B[k]に基づいて、初期加熱時間Tini[k]の長さを調整する。更に、本実施形態において、制御ユニット2Aは、ヒーター加熱強度情報B[k]に基づいて、温度維持期間Tij[k]に設けられる維持パルスPlsK[k]の間隔を調整する。すなわち、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Aは、記録媒体PPを+X方向に搬送する搬送ユニット4と、搬送ユニット4により搬送される記録媒体PPに対してインクを吐出する吐出部Dと、パルス波形を有するパルス信号Q[k]を出力する制御ユニット2Aと、吐出部Dよりも+X側に設けられ、パルス信号Q[k]の信号レベルに応じて発熱するヒーターH[k]を具備し、記録媒体PPを加熱する加熱ユニット5Aと、を備え、制御ユニット2Aは、パルス信号Q[k]がヒーターH[k]に供給される場合に、パルス信号Q[k]の有するパルス波形のパルス幅、または、パルス信号Q[k]の有するパルス波形のパルス密度を調整する。換言すれば、制御ユニット2Aは、パルス信号Q[k]の有するパルス幅を調整するパルス幅変調方式の制御、または、パルス信号Q[k]の有するパルス密度を調整するパルス密度変調方式の制御を行うことにより、ヒーターH[k]の温度を調整する。
このように、本実施形態によれば、パルス波形を有するパルス信号Q[k]の信号レベルに応じて、ヒーターH[k]を駆動するため、ヒーターH[k]が記録媒体PPを加熱している期間のうち、一部の期間においてのみ、ヒーターH[k]に対して電力が供給される。このため、本実施形態によれば、例えば、ヒーターH[k]が記録媒体PPを加熱している期間の全体に亘りヒーターH[k]に対して電力を供給する態様と比較して、消費電力量を低減させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、パルス信号Q[k]の波形を規定するための初期加熱時間Tini[k]及び維持パルス間隔時間Tkp[k]を調整することで、ヒーターH[k]の温度を加熱温度Ut[k]に維持する。このため、本実施形態によれば、例えば、ヒーターH[k]の温度が加熱温度Ut[k]に維持されるように、ヒーターH[k]に供給される電力の大きさをリアルタイムで調整する態様と比較して、ヒーターH[k]の制御を簡素化することが可能となる。
また、本実施形態において、本変形例に係るインクジェットプリンター1Aにおいて、Y軸方向におけるヒーターH[1]〜H[K]の存在範囲が、範囲YPPを包含するように、ヒーターH[1]〜H[K]が配置されている。
このため、本実施形態に係る加熱ユニット5Aは、記録媒体PPの任意の場所に吐出されたインクを乾燥させることができる。
また、本実施形態において、制御ユニット2Aは、K個のヒーターH[1]〜H[K]を、K個のパルス信号Q[1]〜Q[K]により、互いに独立に制御する。換言すれば、本実施形態において、制御ユニット2Aは、K個のヒーターH[1]〜H[K]のうち、一のヒーターHと他のヒーターHとを、互いに異なるパルス信号Qにより個別に制御する。
このため、本実施形態では、記録媒体PPを領域RH[1]〜RH[K]毎に個別の加熱強度で加熱することが可能となる。これにより、本実施形態では、記録媒体PPに吐出されたインクを確実に乾燥させることと、記録媒体PPに吐出されたインクを乾燥させる際の記録媒体PPへの熱によるダメージの低減との、両立が可能となる。
また、本実施形態において、制御ユニット2Aは、印刷信号SIに基づいて生成したパルス信号Q[1]〜Q[K]により、ヒーターH[1]〜H[K]を制御する。
このため、本実施形態では、印刷処理において、記録媒体PPに対して形成される画像に応じて、記録媒体PPを乾燥させることが可能となる。
なお、本実施形態において、搬送ユニット4は「搬送部」の一例であり、+X方向は「第1方向」の一例であり、+X側は「第1方向における下流側」の一例であり、制御ユニット2Aは「信号生成部」の一例であり、パルス信号Q[k]は「第1パルス信号」の一例であり、パルス信号Q[k]に含まれる初期パルスPlsT[k]及び維持パルスPlsK[k]は「第1パルス」の一例であり、ヒーターH[k]は「第1ヒーター」の一例であり、加熱ユニット5Aは「加熱部」の一例である。
<<1.7.第1実施形態の変形例>>
本実施形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。なお、以下に例示する変形例において作用や機能が実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
<<変形例1.1>>
上述した実施形態において、パルス信号生成部HK[1]〜HK[K]は、単一のクロック信号CLKに基づいて、パルス信号Q[1]〜Q[K]を生成したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。パルス信号生成部HK[1]〜HK[K]のうち、一のパルス信号生成部HKと、他のパルス信号生成部HKとが、互いに異なるクロック信号CLKに基づいて、パルス信号Qを生成してもよい。
図20は、本変形例に係るヒーター駆動部24Aの構成の一例を示す機能ブロック図である。
図20に示すように、本変形例において、ヒーター駆動部24Aには、クロック信号CLK[1]が供給される。また、ヒーター駆動部24Aは、(K−1)個のパルス信号生成部HK[2]〜HK[K]と1対1に対応する、(K−1)個の遅延部DL[2]〜DL[k]を備える。遅延部DL[k]は、クロック信号CLK[k-1]の位相を遅延させて、クロック信号CLK[k]を生成する。パルス信号生成部HK[k]は、ヒーター加熱強度情報B[k]と、ヒーター加熱期間信号ST[k]と、クロック信号CLK[k]と、に基づいて、パルス信号Q[k]を生成する。
図21は、本変形例に係るクロック信号CLK[k]、ヒーター加熱期間信号ST[k]、及び、パルス信号Q[k]の、一例を説明するためのタイミングチャートである。なお、図21では、パルス信号Q[1]〜Q[K]のうち、パルス信号Q[1]及びパルス信号Q[2]を示してる。また、図21では、一例として、加熱開始時刻tst[1]及び加熱開始時刻tst[2]が同一の時刻である場合を想定している。
図21に示すように、パルス信号Q[1]の初期パルスPlsT[1]は、ヒーター加熱期間信号ST[1]が有するパルスPls-TST[1]の立ち上がりの加熱開始時刻tst[1]よりも後の期間のうち、クロック信号CLK[1]の最初の立ち上がりの時刻において、ローレベルからハイレベルに立ち上がる。他方、パルス信号Q[2]の初期パルスPlsT[2]は、ヒーター加熱期間信号ST[2]が有するパルスPls-TST[2]の立ち上がりの加熱開始時刻tst[2]よりも後の期間のうち、クロック信号CLK[2]の最初の立ち上がりの時刻において、ローレベルからハイレベルに立ち上がる。そして、本変形例では、クロック信号CLK[1]の立ち上がりのタイミングと、クロック信号CLK[2]の立ち上がりのタイミングとは、異なる。このため、本変形例では、加熱開始時刻tst[1]及び加熱開始時刻tst[2]が同一の時刻であっても、初期パルスPlsT[1]の立ち上がりと、初期パルスPlsT[2]の立ち上がりとを、異なる時刻にすることができる。
一般的に、ヒーターH[k]の備える発熱抵抗体510が、非通電の状態から通電の状態に変化する場合、発熱抵抗体510には突入電流として大電流が流れることが考えられる。このため、ヒーターH[1]〜H[K]のうち、一のヒーターHが備える発熱抵抗体510を非通電の状態から通電の状態に変化させるタイミングと、他のヒーターHが備える発熱抵抗体510を非通電の状態から通電の状態に変化させるタイミングとは、異なるタイミングとすることが好ましい。これに対して、本変形例では、図21に示すように、一のパルス信号生成部HKに供給される一のクロック信号CLKの位相と、他のパルス信号生成部HKに供給される他のクロック信号CLKの位相とが異なる。このため、本変形例では、複数のヒーターHが、同時に加熱を開始することに起因して、加熱ユニット5Aに対して大電流を供給することが必要となる状態の発生を防止することができる。これにより、本変形例では、加熱ユニット5Aに対して電力を供給する電源回路の規模を、小さく抑えることが可能となる。
なお、本変形例では、クロック信号CLK[1]〜CLK[K]が同一の位相とならないようにすることで、初期パルスPlsT[1]〜PlsT[K]が同一のタイミングで開始されることを防止したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、ヒーター加熱期間信号ST[1]〜ST[K]の出力タイミングが同一のタイミングとならないようにすることで、初期パルスPlsT[1]〜PlsT[K]が同一のタイミングで開始されることを防止してもよい。具体的には、加熱強度情報生成部240Aは、例えば、ヒーター加熱期間信号ST[k]を遅延させることで、ヒーター加熱期間信号ST[k+1]を生成してもよい。この場合、初期パルスPlsT[k]が開始されるタイミングよりも後のタイミングで、初期パルスPlsT[k+1]が開始されるため、複数のヒーターHが、同時に加熱を開始することを防止することが可能となる。
以上のように、本変形例に係る制御ユニット2Aは、パルス波形を有するパルス信号Q[1]と、パルス信号Q[1]とは異なるパルス波形を有するパルス信号Q[2]とを出力する。また、本変形例に係る加熱ユニット5Aは、パルス信号Q[1]の信号レベルに応じて発熱するヒーターH[1]と、パルス信号Q[2]の信号レベルに応じて発熱するヒーターH[2]と、を具備する。
このため、本変形例によれば、複数のヒーターHが、同時に加熱を開始することを防止可能となり、加熱ユニット5Aに対して電力を供給する電源回路の規模を、小さく抑えることが可能となる。
また、本変形例に係る制御ユニット2Aは、クロック信号CLK[1]に基づいてパルス信号Q[1]を生成し、クロック信号CLK[2]に基づいてパルス信号Q[2]を生成する。
このため、本変形例によれば、複数のヒーターHが、同時に加熱を開始することを防止可能となる。
また、本変形例に係る制御ユニット2Aは、クロック信号CLK[k-1]の位相を遅延させてクロック信号CLK[k]を生成する遅延部DL[k]を具備する。
このため、本変形例によれば、複数のヒーターHが、同時に加熱を開始することを防止可能となる。
また、本変形例に係る制御ユニット2Aにおいて、クロック信号CLK[1]の有する波形の立ち上がりのタイミングと、クロック信号CLK[2]の有する波形の立ち上がりのタイミングとが、異なる。
このため、本変形例によれば、複数のヒーターHが、同時に加熱を開始することを防止可能となる。
なお、本変形例において、搬送ユニット4は「搬送部」の一例であり、+X方向は「第1方向」の一例であり、+X側は「第1方向における下流側」の一例であり、制御ユニット2Aは「信号生成部」の一例であり、加熱ユニット5Aは「加熱部」の一例であり、ヒーターH[1]は「第1ヒーター」の一例であり、ヒーターH[2]は「第2ヒーター」の一例であり、パルス信号Q[1]は「第1パルス信号」の一例であり、パルス信号Q[2]は「第2パルス信号」の一例であり、パルス信号Q[1]に含まれる初期パルスPlsT[1]及び維持パルスPlsK[1]は「第1パルス」の一例であり、パルス信号Q[2]に含まれる初期パルスPlsT[2]及び維持パルスPlsK[2]は「第2パルス」の一例であり、クロック信号CLK[1]は「第1クロック信号」の一例であり、クロック信号CLK[2]は「第2クロック信号」の一例である。
<<変形例1.2>>
上述した実施形態及び変形例において、パルス信号生成部HK[k]は、初期加熱時間Tini[k]において、パルス信号Q[k]の信号レベルをハイレベルに維持したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。パルス信号生成部HK[k]は、ヒーター加熱強度情報B[k]に応じて、パルス信号Q[k]の有するパルス密度を調整することで、パルス信号Q[k]を生成してもよい。
図22は、本変形例に係るパルス信号Q[k]の一例を説明するためのタイミングチャートである。
図22に示すように、本変形例に係るパルス信号Q[k]には、初期加熱時間Tini[k]において、複数の初期パルスPlsT[k]が設けられる。本変形例において、初期パルスPlsT[k]は、ローレベルからハイレベルに立ち上がった後、所定時間後に、ハイレベルからローレベルに立ち下がる波形である。
本変形例において、パルス信号生成部HK[k]は、ヒーター加熱強度情報B[k]に基づいて、初期加熱時間Tini[k]の時間長と、初期加熱時間Tini[k]に設けられる複数の初期パルスPlsT[k]の密度との、少なくとも一方を決定する。例えば、パルス信号生成部HK[k]は、ヒーター加熱強度情報B[k]が大きい値を示す場合、小さい値を示す場合と比較して、初期加熱時間Tini[k]が長くなるように、パルス信号Q[k]の波形を決定してもよい。また、パルス信号生成部HK[k]は、ヒーター加熱強度情報B[k]が大きい値を示す場合、小さい値を示す場合と比較して、初期加熱時間Tini[k]に設けられる複数の初期パルスPlsT[k]の密度が高くなるように、パルス信号Q[k]の波形を決定してもよい。
本変形例では、ヒーター加熱強度情報B[k]に基づいて、初期加熱時間Tini[k]の時間長と、初期加熱時間Tini[k]に設けられる複数の初期パルスPlsT[k]の密度との、少なくとも一方が調整されるため、ヒーターH[k]の加熱温度Ut[k]を、ヒーター加熱強度情報B[k]に応じた温度に設定することが可能となる。
以上のように、本変形例に係るインクジェットプリンター1Aは、記録媒体PPを+X方向に搬送する搬送ユニット4と、搬送ユニット4により搬送される記録媒体PPに対してインクを吐出する吐出部Dと、パルス波形を有するパルス信号Q[k]を出力する制御ユニット2Aと、吐出部Dよりも+X側に設けられ、パルス信号Q[k]の信号レベルに応じて発熱するヒーターH[k]を具備し、記録媒体PPを加熱する加熱ユニット5Aと、を備え、制御ユニット2Aは、パルス信号Q[k]がヒーターH[k]に供給される場合に、パルス信号Q[k]の有するパルス波形のパルス密度を調整する。
このように、本変形例によれば、パルス波形を有するパルス信号Q[k]の信号レベルに応じて、ヒーターH[k]を駆動するため、ヒーターH[k]が記録媒体PPを加熱している期間のうち、一部の期間においてのみ、ヒーターH[k]に対して電力が供給される。このため、本変形例によれば、例えば、ヒーターH[k]が記録媒体PPを加熱している期間の全体に亘りヒーターH[k]に対して電力を供給する態様と比較して、消費電力量を低減させることが可能となる。
<<変形例1.3>>
上述した実施形態及び変形例において、領域吐出量特定部232は、領域R[j]に位置する1または複数の吐出部Dから吐出されたインク量に基づいて、領域吐出量情報TR[j]を生成したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。
例えば、領域吐出量特定部232は、領域R[j]に位置する1または複数の吐出部Dにおける特定吐出部の多さの程度に基づいて、領域吐出量情報TR[j]を生成してもよい。具体的には、領域吐出量特定部232は、領域R[j]に位置する1または複数の吐出部Dにおける特定吐出部の占める割合に基づいて、領域吐出量情報TR[j]を生成してもよい。
この場合、領域吐出量特定部232は、領域R[j]に位置する1または複数の吐出部Dにおいて特定吐出部が存在しなければ、領域吐出量情報TR[j]を「0」に設定してもよい。なお、本変形例において、領域吐出量情報TR[j]が「0」となる場合、領域加熱強度情報KR[j]及びヒーター加熱強度情報B[j]も、共に「0」となるため、ヒーターH[j]による記録媒体PPの加熱は実施されないことになる。
すなわち、本変形例において、制御ユニット2Aは、吐出部D[1]〜D[M]の中から液体を吐出する1または複数の特定吐出部を指定し、ヒーターH[1]〜H[K]のうち、+X方向において特定吐出部と重なるヒーターH[k]により記録媒体PPを加熱させ、ヒーターH[1]〜H[K]のうち、+X方向において特定吐出部と重ならないヒーターH[k]による記録媒体PPの加熱を制限する。
このように、本変形例によれば、ヒーターH[1]〜H[K]のうち、特定吐出部に対応する箇所に位置するヒーターH[k]により、記録媒体PPを加熱するため、ヒーターH[1]〜H[K]の全てを用いて記録媒体PPを加熱する態様と比較して、加熱ユニット5Aの消費電力を低減させることが可能となり、また、記録媒体PPに対するダメージを低減させることも可能となる。
また、例えば、領域吐出量特定部232は、領域R[j]に位置する1または複数の吐出部Dにおける第2特定吐出部の多さの程度に基づいて、領域吐出量情報TR[j]を生成してもよい。具体的には、領域吐出量特定部232は、領域R[j]に位置する1または複数の吐出部Dにおける第2特定吐出部の占める割合に基づいて、領域吐出量情報TR[j]を生成してもよい。この場合、領域吐出量特定部232は、領域R[j]に位置する1または複数の吐出部Dにおいて第2特定吐出部が存在しなければ、領域吐出量情報TR[j]を「0」に設定してもよい。
すなわち、本変形例において、制御ユニット2Aは、吐出部D[1]〜D[M]の中から液体を吐出する1または複数の第2特定吐出部を指定し、ヒーターH[1]〜H[K]のうち、+X方向において第2特定吐出部と重なるヒーターH[k]により記録媒体PPを加熱させ、ヒーターH[1]〜H[K]のうち、+X方向において第2特定吐出部と重ならないヒーターH[k]による記録媒体PPの加熱を制限する。
このように、本変形例によれば、ヒーターH[1]〜H[K]のうち、第2特定吐出部に対応する箇所に位置するヒーターH[k]により、記録媒体PPを加熱するため、ヒーターH[1]〜H[K]の全てを用いて記録媒体PPを加熱する態様と比較して、加熱ユニット5Aの消費電力を低減させることが可能となり、また、記録媒体PPに対するダメージを低減させることも可能となる。
<<変形例1.4>>
上述した実施形態及び変形例において、加熱強度指定部23は、領域R[j]に吐出されたインクの色に応じて、領域加熱強度情報KR[j]を生成してもよい。
すなわち、本変形例に係るインクジェットプリンター1Aにおいて、ヒーターH[k]は、記録媒体PPに吐出される液体の種類に応じた温度により、記録媒体PPを加熱してもよい。
例えば、加熱強度指定部23は、領域R[j]に吐出されたインクのうち、シアンまたはマゼンタのインクの占める割合が多い場合に、少ない場合と比較して、領域加熱強度情報KR[j]の示す値が大きくなるように、領域加熱強度情報KR[j]を生成してもよい。
一般的に、シアン及びマゼンタのインクは、ブラック及びイエローのインクと比較して、混色による画質の低下の程度が大きい。これに対して、本変形例では、シアン及びマゼンタのインクを、重点的に乾燥させることができるため、シアン及びマゼンタのインクの混色による画質の低下を抑制することが可能となる。
<<変形例1.5>>
上述した実施形態及び変形例において、ヒーターH[k]の端部H-EG[k]が、無視できる程度に狭い場合を想定したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。
例えば、ヒーターH[k]の端部H-EG[k]が、無視できない程度の大きさを有する場合、ヒーターH[k]のうち中央部H-Mid[k]により、記録媒体PPの領域R[j]を加熱するように、ヒーターH[k]を配置してもよい。すなわち、ヒーターH[k]の端部H-EG[k]が、無視できない程度の大きさを有する場合、Y軸方向においてヒーターH[k]が存在する領域RH[k]を、ヒーターH[k]により加熱されることが予定されている記録媒体PPの領域R[j]よりも広くなるように、ヒーターH[k]を配置してもよい。
<<2.第2実施形態>>
以下、図23乃至図27を参照しつつ、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Bについて説明する。本実施形態に係るインクジェットプリンター1Bは、互いに隣り合う2つのヒーターHのうち、一のヒーターHの端部H-EGと、他のヒーターHの端部H-EGとを用いて、記録媒体PPの同一の箇所を加熱することを特徴とする。
<<2.1.第2実施形態に係るインクジェットプリンター>>
図23は、インクジェットプリンター1Bの構成の一例を示す機能ブロック図である。
図23に例示するように、インクジェットプリンター1Bは、制御ユニット2Aの代わりに制御ユニット2Bを備える点と、加熱ユニット5Aの代わりに加熱ユニット5Bを備える点とを除き、インクジェットプリンター1Aと同様に構成される。
図24は、インクジェットプリンター1Bのうち、加熱ユニット5Bを、+Z方向から見た場合の、インクジェットプリンター1Bの平面構成の概略の一例を示す図である。
図24に示すように、加熱ユニット5Bには、K個のヒーターH[1]〜H[K]が設けられている。本実施形態においても、値Kは、「K≧2」を満たす自然数であるが、以下では、値Kが「4」である場合を例示して説明する。
本実施形態においても、ヒーターH[k]は、Z軸方向から見たときに、Y軸方向に延在する長辺と、X軸方向に延在する短辺とを有する矩形の形状を有する。すなわち、本実施形態において、ヒーターH[k]は、Y軸方向に延在するように設けられている。そして、本実施形態においても、Y軸方向におけるヒーターH[1]〜H[K]の存在範囲が、範囲YPPを包含するように、ヒーターH[1]〜H[K]が配置されている。
また、以下では、ヒーターH[k]が有する2つの端部H-EG[k]うち、中央部H-Mid[k]よりも−Y側の端部H-EG[k]を、端部H-EG1[k]と称し、中央部H-Mid[k]よりも+Y側の端部H-EG[k]を、端部H-EG2[k]と称する。
図24に示すように、本実施形態では、Y軸方向においてヒーターH[k1]が存在する領域RH[k1]のうち、ヒーターH[k1]の端部H-EG2[k1]が存在する範囲と、Y軸方向においてヒーターH[k2]が存在する領域RH[k2]のうち、ヒーターH[k2]の端部H-EG1[k2]が存在する範囲とが、X軸方向において重なるように、領域RH[1]〜RH[K]が設けられている。なお、本実施形態においても、変数k1は、「1≦k1<K」を満たす自然数であり、また、変数k2は、「1<k2≦K」且つ「k2=1+k1」を満たす自然数である。また、本実施形態においても、Y軸方向における領域RH[1]〜RH[K]の存在範囲が、範囲YPPを包含するように、領域RH[1]〜RH[K]が設けられている。
また、図24に示すように、本実施形態においても、Y軸方向におけるM個の吐出部Dの存在範囲が、J個の領域R[1]〜R[J]に区分される。本実施形態において、値Jは、「2K+1」を満たす自然数である。すなわち、値Kが「4」である場合、値Jは「7」となる。
より具体的には、本実施形態では、Y軸方向において、領域RH[1]のうち、端部H-EG1[1]及び中央部H-Mid[1]の存在範囲に、領域R[1]が設定され、領域RH[4]のうち、中央部H-Mid[4]及び端部H-EG2[4]の存在範囲に領域R[7]が設定される。また、本実施形態では、領域RH[1]を除く領域RH[k1]のうち中央部H-Mid[k1]の存在範囲に領域R[2*k1-1]が設定される。また、本実施形態では、Y軸方向において、領域RH[k1]のうち、端部H-EG2[k1]の存在範囲に、領域R[2*k1]が設定される。換言すれば、Y軸方向において、領域RH[k2]のうち、端部H-EG1[k2]の存在範囲に、領域R[2*k2-2]が設定される。すなわち、本実施形態では、+X方向から見た場合に、領域R[2*k1]において、ヒーターH[k1]の端部H-EG2[k1]と、ヒーターH[k2]の端部H-EG1[k2]とが、重なるように、ヒーターH[k1]及びヒーターH[k2]が配置される。
図25は、制御ユニット2Bの構成の一例を示す機能ブロック図である。
図25に示すように、制御ユニット2Bは、制御装置20Aの代わりに制御装置20Bを備える点を除き、制御ユニット2Aと同様に構成されている。また、制御装置20Bは、ヒーター駆動部24Aの代わりにヒーター駆動部24Bを備える点を除き、制御装置20Aと同様に構成されている。なお、図示は省略するが、本実施形態に係る記憶装置29には、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Aの代わりに、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Bを記憶している。
図26は、ヒーター駆動部24Bの構成の一例を示す機能ブロック図である。
図26に示すように、ヒーター駆動部24Bは、加熱強度情報生成部240Aの代わりに加熱強度情報生成部240Bを備える点を除き、ヒーター駆動部24Aと同様に構成されている。
本実施形態において、加熱強度情報生成部240Bは、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Bを参照することで、加熱強度情報KRsに基づいて、加熱強度情報Bsを生成する。
図27は、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Bのデータ構成の一例を説明するための説明図である。
図27に示すように、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Bは、K個のヒーターH[1]〜H[K]と1対1に対応するK個のレコードを有する。ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Bの各レコードは、ヒーターH[k]を識別するための情報と、ヒーター加熱強度情報B[k]を生成する際に参照される、1または複数の領域加熱強度情報KR[j]を示す情報である、ヒーター対応領域加熱強度情報と、を含む。本実施形態において、ヒーターH[1]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、領域加熱強度情報KR[1]及びKR[2]であり、ヒーターH[K]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、領域加熱強度情報KR[K-1]及びKR[K]であり、ヒーターH[1]を除くヒーターH[k1]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、領域加熱強度情報KR[-1+k1]、KR[k1]、及び、KR[1+k1]である。
加熱強度情報生成部240Bは、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Bを参照することで、ヒーターH[k]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報の示す、1または複数の領域加熱強度情報KR[j]を取得し、当該取得した1または複数の領域加熱強度情報KR[j]に基づいて、ヒーターH[k]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]を生成する。具体的には、本実施形態において、加熱強度情報生成部240Bは、例えば、ヒーターH[k]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報の示す1または複数の領域加熱強度情報KR[j]の中から、最大の値を示す領域加熱強度情報KR[j]を特定し、当該特定した領域加熱強度情報KR[j]と同一の値を有するヒーター加熱強度情報B[k]を生成する。
このように、本実施形態において、ヒーター駆動部24Bは、ヒーターH[k]の存在する領域RH[k]に含まれる複数の領域R[j]のうち、領域加熱強度情報KR[j]が最大となる領域R[j]に対応する加熱強度により、ヒーターH[k]を加熱させる。このため、本実施形態では、記録媒体PPに吐出されたインクを確実に乾燥させることができる。
また、本実施形態では、+X方向から見た場合に、領域R[2*k1]において、ヒーターH[k1]の端部H-EG2[k1]と、ヒーターH[k2]の端部H-EG1[k2]とが、重なるように、ヒーターH[k1]及びヒーターH[k2]を配置することで、当該領域R[2*k1]を、ヒーターH[k1]の端部H-EG2[k1]と、ヒーターH[k2]の端部H-EG1[k2]とで、協働して加熱する。このため、本実施形態では、ヒーターH[k]の端部H-EG[k]を有効に活用して、記録媒体PPを加熱することが可能となる。
なお、本実施形態において、加熱強度情報生成部240Bは、ヒーターH[k]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報の示す1または複数の領域加熱強度情報KR[j]の中から、最小の値を示す領域加熱強度情報KR[j]を特定し、当該特定した領域加熱強度情報KR[j]と同一の値を有するヒーター加熱強度情報B[k]を生成してもよい。この場合、ヒーターH[k]による加熱に起因して記録媒体PPに生じるダメージを最小化することができる。
<<2.2.第2実施形態の変形例>>
本実施形態に係る具体的な変形の態様を以下に例示する。本明細書に記載された複数の態様から任意に選択される2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。
<<変形例2.1>>
上述した第1実施形態及び第2実施形態並びに各変形例において、ヒーターH[k]は、Y軸方向が長手方向となるように設けられたが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。ヒーターH[k]は、X軸方向及びY軸方向に交差する方向が長手方向となるように、配置されてもよい。
図28は、本変形例に係る加熱ユニット5Bを、+Z方向から見た場合の、加熱ユニット5Bの平面構成の概略の一例を示す図である。
図28に示すように、本変形例に係る加熱ユニット5Bには、K個のヒーターH[1]〜H[K]が設けられている。なお、本変形例においても、値Kは、「K≧2」を満たす自然数であるが、本変形例では、値Kが「5」である場合を例示して説明する。
また、本変形例において、ヒーターH[k]は、+Z方向から見た場合に、+X方向と角度θで交差するζ方向が長手方向となるように配置されている。ここで、角度θは、0度よりも大きく、90度よりも小さい角度である。
また、図29に示すように、本変形例においても、第2実施形態と同様に、加熱ユニット5Bを+X方向から見たときに、ヒーターH[kb-1]の端部H-EG2[kb-1]と、ヒーターH[kb]の端部H-EG1[kb]とが重なり、ヒーターH[kb]の端部H-EG2[kb]と、ヒーターH[kb+1]の端部H-EG1[kb+1]とが重なるように、ヒーターH[1]〜H[K]が配置されている。ここで、変数kbは、「2≦kb≦K−1」を満たす自然数である。
また、本変形例において、ヒーターH[kb-1]の端部H-EG2[kb-1]は、ヒーターH[kb]の端部H-EG1[kb]よりも−X側に位置し、ヒーターH[kb+1]の端部H-EG1[kb+1]は、ヒーターH[kb]の端部H-EG2[kb]よりも+X側に位置するように、ヒーターH[1]〜H[K]が配置されている。
なお、図29から明らかなように、ヒーターH[kb]の中央部H-Mid[kb]は、+X方向から見たときに、ヒーターH[kb-1]及びヒーターH[kb+1]とは重ならず、端部H-EG1[kb]及び端部H-EG2[kb]の間に位置する部分を含む。
<<2.3.第2実施形態のまとめ>>
以上のように、本変形例に係るインクジェットプリンター1Bは、記録媒体PPを+X方向に搬送する搬送ユニット4と、搬送ユニット4により搬送される記録媒体PPに対してインクを吐出する印刷ユニット3と、印刷ユニット3よりも+X側に設けられた加熱ユニット5Bと、を備え、加熱ユニット5Bは、ζ方向に延在し、記録媒体PPを加熱するヒーターH[kb]と、ζ方向に延在し、記録媒体PPを加熱するヒーターH[kb-1]と、ζ方向に延在し、記録媒体PPを加熱するヒーターH[kb+1]と、を備え、ヒーターH[kb]は、+X方向において、ヒーターH[kb-1]と重なる端部H-EG1[kb]と、+X方向において、ヒーターH[kb+1]と重なる端部H-EG2[kb]と、+X方向において、ヒーターH[kb-1]及びヒーターH[kb+1]と重ならず、端部H-EG1[kb]及び端部H-EG2[kb]の間の中央部H-Mid[kb]と、を備え、+X方向とζ方向とのなす角度θは、0度よりも大きく90度よりも小さい。すなわち、本変形例に係るインクジェットプリンター1Bは、ζ方向に延在するヒーターH[k]を備える。
このため、本変形例によれば、例えば、ヒーターH[k]がY軸方向に延在する態様と比較して、搬送ユニット4により搬送される記録媒体PPが、+Z方向から見てヒーターH[k]の−Z側と重なる時間を長くすることができる。すなわち、本変形例によれば、ヒーターH[k]がY軸方向に延在する態様と比較して、ヒーターH[k]による、記録媒体PPの加熱時間を長くすることができる。このため、本変形例によれば、ヒーターH[k]がY軸方向に延在する態様と比較して、速度優先印刷モードのように、搬送ユニット4による記録媒体PPの搬送速度が高速化される場合であっても、記録媒体PPに吐出されたインクをより確実に乾燥させることが可能となる。
また、本変形例に係るインクジェットプリンター1Bにおいて、ヒーターH[kb-1]の端部H-EG2[kb-1]は、ヒーターH[kb]の端部H-EG1[kb]よりも−X側に位置し、ヒーターH[kb+1]の端部H-EG1[kb+1]は、ヒーターH[kb]の端部H-EG2[kb]よりも+X側に位置する。
このため、本変形例によれば、例えば、ヒーターH[kb-1]の端部H-EG2[kb-1]が、ヒーターH[kb]の端部H-EG1[kb]よりも+X側に位置し、ヒーターH[kb+1]の端部H-EG1[kb+1]が、ヒーターH[kb]の端部H-EG2[kb]よりも−X側に位置する態様と比較して、加熱ユニット5Bを小さくすることができる。
また、本変形例に係るインクジェットプリンター1Bにおいて、温度維持期間Tij[kb]における中央部H-Mid[kb]の温度は、温度維持期間Tij[kb]における端部H-EG1[kb]の温度、及び、温度維持期間Tij[kb]における端部H-EG2[kb]の温度よりも高い。
すなわち、本変形例によれば、例えば、温度維持期間Tij[kb]において、中央部H-Mid[kb]よりも低温となる端部H-EG1[kb]が、X軸方向において、ヒーターH[kb-1]と重なり、且つ、温度維持期間Tij[kb]において、中央部H-Mid[kb]よりも低温となる端部H-EG2[kb]が、X軸方向において、ヒーターH[kb+1]と重なるように、ヒーターH[kb-1]、ヒーターH[kb]、及び、ヒーターH[kb+1]が配置される。このため、本変形例によれば、記録媒体PPのうち、端部H-EG[kb]の−Z側を通過する部分に吐出されたインクについても、中央部H-Mid[kb]の−Z側を通過する部分に吐出されたインクと同様に、乾燥させることが可能となる。
<<3.第3実施形態>>
以下、図30乃至図34を参照しつつ、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Cについて説明する。本実施形態に係るインクジェットプリンター1Cは、記録媒体PPの任意の箇所に吐出されたインクを、複数のヒーターHが協働して乾燥させることを特徴とする。
<<3.1.第3実施形態に係るインクジェットプリンター>>
図30は、インクジェットプリンター1Cの構成の一例を示す機能ブロック図である。
図30に例示するように、インクジェットプリンター1Cは、制御ユニット2Aの代わりに制御ユニット2Cを備える点と、加熱ユニット5Aの代わりに加熱ユニット5Cを備える点とを除き、インクジェットプリンター1Aと同様に構成される。
図31は、インクジェットプリンター1Cのうち、加熱ユニット5Cを、+Z方向から見た場合の、インクジェットプリンター1Cの平面構成の概略の一例を示す図である。
図31に示すように、加熱ユニット5Cには、K個のヒーターH[1]〜H[K]が設けられている。本実施形態において、値Kは、「K≧2」を満たす自然数であるが、以下では、値Kが「5」である場合を例示して説明する。また、本実施形態においても、Y軸方向におけるヒーターH[1]〜H[K]の存在する領域RH[1]〜RH[K]が、範囲YPPを包含するように、ヒーターH[1]〜H[K]が配置されている。
また、本実施形態においても、Y軸方向におけるM個の吐出部Dの存在範囲が、J個の領域R[1]〜R[J]に区分される。本実施形態において、値Jは、「K+1」を満たす自然数である。すなわち、図31に示すように、値Kが「5」である場合、値Jは「6」となる。
また、本実施形態において、Y軸方向においてヒーターH[k]が存在する領域RH[k]が、領域R[k]と、領域R[k]の+Y側において領域R[k]に隣り合う領域R[k+1]とに延在するように、ヒーターH[k]が設けられている。なお、本実施形態においても、変数kは、「1≦k≦K」を満たす自然数である。
すなわち、本実施形態では、+X方向から見た場合に、ヒーターH[k1]が存在する領域RH[k1]と、ヒーターH[k2]が存在する領域RH[k2]とが、領域R[k2]において重なるように、ヒーターH[k1]及びヒーターH[k2]が配置される。なお、本実施形態においても、変数k1は、「1≦k1<K」を満たす自然数であり、また、変数k2は、「1<k2≦K」且つ「k2=1+k1」を満たす自然数である。
なお、本実施形態では、ヒーターH[1]〜H[K]が、Y軸方向に延在するヒーター列LH-1と、Y軸方向に延在するヒーター列LH-2と、を構成するように配置されている場合を想定する。具体的には、本実施形態では、図31に示すように、ヒーターH[1]、ヒーターH[3]、及び、ヒーターH[5]が、ヒーター列LH-1を構成し、ヒーターH[2]、及び、ヒーターH[4]が、ヒーター列LH-2を構成する。また、本実施形態では、ヒーター列LH-1がヒーター列LH-2よりも+X側に位置する場合を、一例として想定するが、ヒーター列LH-1がヒーター列LH-2よりも−X側に位置してもよい。
図32は、制御ユニット2Cの構成の一例を示す機能ブロック図である。
図32に示すように、制御ユニット2Cは、制御装置20Aの代わりに制御装置20Cを備える点を除き、制御ユニット2Aと同様に構成されている。また、制御装置20Cは、ヒーター駆動部24Aの代わりにヒーター駆動部24Cを備える点を除き、制御装置20Aと同様に構成されている。なお、図示は省略するが、本実施形態に係る記憶装置29には、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Aの代わりに、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Cを記憶している。
図33は、ヒーター駆動部24Cの構成の一例を示す機能ブロック図である。
図33に示すように、ヒーター駆動部24Cは、加熱強度情報生成部240Aの代わりに加熱強度情報生成部240Cを備える点を除き、ヒーター駆動部24Aと同様に構成されている。
本実施形態において、加熱強度情報生成部240Cは、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Cを参照することで、加熱強度情報KRsに基づいて、加熱強度情報Bsを生成する。
図34は、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Cのデータ構成の一例を説明するための説明図である。
図34に示すように、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Cは、K個のヒーターH[1]〜H[K]と1対1に対応するK個のレコードを有する。ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Cの各レコードは、ヒーターH[k]を識別するための情報と、ヒーター加熱強度情報B[k]を生成する際に参照される、ヒーター対応領域加熱強度情報と、を含む。
本実施形態において、ヒーター対応領域加熱強度情報は、1または複数の領域加熱強度情報KR[j]と、1または複数の修正領域加熱強度情報α[j]*KR[j]との、一方または双方を含む情報である。
ここで、修正領域加熱強度情報α[j]*KR[j]とは、領域加熱強度情報KR[j]と、修正情報α[j]とに基づいて定められる情報である。本実施形態において、修正領域加熱強度情報α[j]*KR[j]は、領域加熱強度情報KR[j]が「0」を示す場合には、「0」を示し、領域加熱強度情報KR[j]が「0」よりも大きい値を示す場合には、「0」よりも大きい値であって、領域加熱強度情報KR[j]よりも小さい値を示す。
また、修正情報α[j]とは、修正領域加熱強度情報α[j]*KR[j]を生成するための情報である。
たとえば、修正情報α[j]は、0よりも大きく、1よりも小さい定数であってもよい。この場合、修正領域加熱強度情報α[j]*KR[j]は、領域加熱強度情報KR[j]の示す値に、修正情報α[j]の示す定数値を乗算して得られた値を示してもよい。一例を挙げると、領域加熱強度情報KR[j]が、「20」を示し、修正情報α[j]が、「0.5」を示す場合、修正領域加熱強度情報α[j]*KR[j]は、「20×0.5=10」を示してもよい。
なお、修正情報α[j]としては、領域加熱強度情報KR[j]よりも小さい値を示す修正領域加熱強度情報α[j]*KR[j]を生成するための、任意の演算子を採用し得る。例えば、修正情報α[j]は、領域加熱強度情報KR[j]の示す値を引数として、修正領域加熱強度情報α[j]*KR[j]を出力する、領域加熱強度情報KR[j]の関数であってもよい。要するに、修正情報α[j]は、領域加熱強度情報KR[j]に対して、修正情報α[j]を作用させることで、領域加熱強度情報KR[j]よりも小さい値を示す修正領域加熱強度情報α[j]*KR[j]を作出するための情報であればよい。
図34に示すように、本実施形態において、ヒーターH[1]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、領域加熱強度情報KR[1]、及び、修正領域加熱強度情報α[2]*KR[2]である。
また、本実施形態において、ヒーターH[K]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、領域加熱強度情報KR[J]、及び、修正領域加熱強度情報α[J-1]*KR[J-1]である。
また、本実施形態において、変数kが、「2≦k≦K−1」である場合、ヒーターH[k]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、修正領域加熱強度情報α[k]*KR[k]、及び、修正領域加熱強度情報α[k+1]*KR[k+1]である。
加熱強度情報生成部240Cは、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Cを参照することで、ヒーターH[k]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報を取得する。そして、加熱強度情報生成部240Cは、取得したヒーター対応領域加熱強度情報の示す、1若しくは複数の領域加熱強度情報KR[j]、または、1若しくは複数の修正領域加熱強度情報α[j]*KR[j]に基づいて、ヒーターH[k]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]を生成する。具体的には、本実施形態において、加熱強度情報生成部240Cは、取得したヒーター対応領域加熱強度情報の示す、1または複数の領域加熱強度情報KR[j]、及び、1または複数の修正領域加熱強度情報α[j]*KR[j]の中から、最大の値を示す領域加熱強度情報KR[j]または修正領域加熱強度情報α[j]*KR[j]を特定し、当該特定した領域加熱強度情報KR[j]または修正領域加熱強度情報α[j]*KR[j]と同一の値を有する、ヒーター加熱強度情報B[k]を生成する。
具体的には、加熱強度情報生成部240Cは、ヒーターH[1]に対応するヒーター加熱強度情報B[1]の示す値を、領域加熱強度情報KR[1]の示す値、及び、修正領域加熱強度情報α[2]*KR[2]の示す値のうち、大きい方の値に設定する。
また、加熱強度情報生成部240Cは、ヒーターH[K]に対応するヒーター加熱強度情報B[K]の示す値を、領域加熱強度情報KR[J]の示す値、及び、修正領域加熱強度情報α[J-1]*KR[J-1]の示す値のうち、大きい方の値に設定する。
また、加熱強度情報生成部240Cは、変数kが、「2≦k≦K−1」である場合、ヒーターH[k]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、修正領域加熱強度情報α[k]*KR[k]の示す値、及び、修正領域加熱強度情報α[k+1]*KR[k+1]の示す値のうち、大きい方の値に設定する。
本実施形態においては、領域加熱強度情報KR[k]に基づいて定められたヒーター加熱強度情報B[k]に応じた加熱強度で記録媒体PPを加熱する1個のヒーターH[k]による加熱量と、修正領域加熱強度情報α[k]*KR[k]に基づいて定められたヒーター加熱強度情報B[k]に応じた加熱強度で記録媒体PPを加熱する2個のヒーターH[k]による加熱量の合計値とが、略同じとなるように、修正情報α[k]が定められていてもよい。
なお、本明細書において、「略同じ」とは、設計上同一である場合を意味し、誤差を無視したときに同一となる場合を含む概念である。
以下、本実施形態による効果を明確化するために、ヒーターH[k]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、領域加熱強度情報KR[k]の示す値、及び、領域加熱強度情報KR[k+1]の示す値のうち、大きい方の値に設定する態様である、「参考例1」を説明する。
参考例1においては、例えば、領域R[k]に対してインクが吐出され、領域吐出量情報TR[k]が「0」よりも大きい値を示す一方、領域R[k+1]にインクが吐出されず、領域吐出量情報TR[k+1]が「0」を示す場合においても、ヒーターH[k]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]が、領域加熱強度情報KR[k]の示す値に設定される。このため、参考例1においては、ヒーターH[k]が、記録媒体PPのうち、インクが吐出されていない領域R[k+1]を、領域吐出量情報TR[k]の示す吐出量のインクを乾燥させるための強度で加熱することになる。よって、参考例1においては、領域R[k]に対して、多くのインクが吐出される場合には、記録媒体PPのうち、インクが吐出されていない領域R[k+1]が、ヒーターH[k]からの熱によりダメージを受ける可能性が高くなる。
これに対して、本実施形態では、変数kが、「2≦k≦K−1」である場合、ヒーターH[k]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、領域加熱強度情報KR[k]よりも小さい値を示す修正領域加熱強度情報α[k]*KR[k]、または、領域加熱強度情報KR[k+1]よりも小さい値を示す修正領域加熱強度情報α[k+1]*KR[k+1]に基づいて定める。このため、本実施形態によれば、例えば、変数kが、「2≦k≦K−1」である場合、ヒーターH[k]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]を、参考例1と比較して小さい値に設定することができる。このため、本実施形態によれば、変数kが、「2≦k≦K−1」である場合において、領域R[k]に対して、多くのインクが吐出される場合であっても、参考例1と比較して、記録媒体PPのうち、インクが吐出されていない領域R[k+1]が、ヒーターH[k]からの熱によりダメージを受ける可能性を低減することが可能となる。
なお、本実施形態において、図31に示すように、Y軸方向におけるヒーターH[2]〜H[K-1]の存在する領域RH[2]〜RH[K-1]が、範囲YPPを包含するように、ヒーターH[1]〜H[K]を配置してもよい。すなわち、本実施形態において、Y軸方向におけるヒーター列LH-1の存在する範囲が範囲YPPを包含し、且つ、Y軸方向におけるヒーター列LH-2の存在する範囲が範囲YPPを包含するように、ヒーターH[1]〜H[K]を配置してもよい。この場合、参考例1と比較して、記録媒体PPの任意の領域R[j]が、ヒーターH[k]からの熱によりダメージを受ける可能性を低減することが可能となる。
また、本実施形態において、印刷ユニット3が、記録媒体PPのうち、領域R[k2]と領域R[k2+1]にインクを付着させた場合、ヒーターH[k2]により記録媒体PPを加熱させ、ヒーターH[k2-1]による記録媒体PPの加熱を制限してもよい。また、印刷ユニット3が、記録媒体PPのうち、領域R[k2]と領域R[k2+1]にインクを付着させた場合、ヒーターH[k2]により記録媒体PPを加熱させ、ヒーターH[k2+1]による記録媒体PPの加熱を制限してもよい。
更に、印刷ユニット3が、記録媒体PPのうち、領域R[k2]と領域R[k2+1]にインクを付着させた場合、ヒーターH[k2]により記録媒体PPを加熱させ、ヒーターH[k2-1]及びヒーターH[k2+1]による記録媒体PPの加熱を制限してもよい。この場合、記録媒体PPのうち、領域R[k2]と領域R[k2+1]を、ヒーターH[k2-1]、ヒーターH[k2]、及び、ヒーターH[k2+1]の3個のヒーターHのうち、ヒーターH[k2]のみを用いて加熱するため、記録媒体PPのうち、領域R[k2]と領域R[k2+1]を、ヒーターH[k2-1]、ヒーターH[k2]、及び、ヒーターH[k2+1]の3個のヒーターHを用いて加熱する態様と比較して、当該3個のヒーターHの合計消費電力を抑制しつつ、領域R[k2]と領域R[k2+1]への好適な加熱を行うことができる。但し、この場合、加熱定着を十分に行うために、ヒーターH[k2]の加熱強度を、領域R[k2]にインクを付着させ領域R[k2-1]にはインクを付着させない場合におけるヒーターH[k2]の加熱強度よりも、強くすることが好ましい。
なお、印刷ユニット3が、記録媒体PPのうち、領域R[2k]及び領域R[2k+1]にインクを付着させ、且つ、領域R[2k-1]にインクを付着させない場合に、ヒーターH[k2]により記録媒体PPを加熱させ、ヒーターH[k2-1]による記録媒体PPの加熱を制限してもよい。また、印刷ユニット3が、記録媒体PPのうち、領域R[2k]及び領域R[2k+1]にインクを付着させ、且つ、領域R[2k-1]及び領域R[2k+2]にインクを付着させない場合に、ヒーターH[k2]により記録媒体PPを加熱させ、ヒーターH[k2-1]及びヒーターH[2k+1]による記録媒体PPの加熱を制限してもよい。
<<3.2.第3実施形態の変形例>>
本実施形態に係る具体的な変形の態様を以下に例示する。本明細書に記載された複数の態様から任意に選択される2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。
<<変形例3.1>>
上述した第3実施形態では、記録媒体PPの任意の箇所に吐出されたインクを、2個のヒーターHが協働して乾燥させるが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。記録媒体PPの任意の箇所に吐出されたインクを、3個以上のヒーターHが協働して乾燥させてもよい。
図35は、本変形例に係る加熱ユニット5Cを、+Z方向から見た場合の、加熱ユニット5Cの平面構成の概略の一例を示す図である。
図35に示すように、本変形例において、加熱ユニット5Cには、K個のヒーターH[1]〜H[K]が設けられている。本変形例において、値Kは、「K≧2」を満たす自然数であるが、以下では、値Kが「9」である場合を例示して説明する。また、本変形例においても、Y軸方向におけるヒーターH[1]〜H[K]の存在する領域RH[1]〜RH[K]が範囲YPPを包含するように、ヒーターH[1]〜H[K]が配置される。
また、本変形例では、ヒーターH[1]〜H[K]が、Y軸方向に延在するヒーター列LH-1と、Y軸方向に延在するヒーター列LH-2と、Y軸方向に延在するヒーター列LH-3と、を構成するように配置されている場合を想定する。具体的には、本変形例では、図35に示すように、ヒーターH[1]、ヒーターH[4]、及び、ヒーターH[7]が、ヒーター列LH-1を構成し、ヒーターH[2]、ヒーターH[5]、及び、ヒーターH[8]が、ヒーター列LH-2を構成し、ヒーターH[3]、ヒーターH[6]、及び、ヒーターH[9]が、ヒーター列LH-3を構成する。
そして、本変形例において、Y軸方向におけるヒーター列LH-1の存在する範囲が範囲YPPを包含し、Y軸方向におけるヒーター列LH-2の存在する範囲が範囲YPPを包含し、且つ、Y軸方向におけるヒーター列LH-3の存在する範囲が範囲YPPを包含するように、ヒーターH[1]〜H[K]が配置される。すなわち、本変形例において、Y軸方向におけるヒーターH[3]〜H[K-2]の存在する領域RH[3]〜RH[K-2]が範囲YPPを包含するように、ヒーターH[1]〜H[K]が配置される。
また、本変形例においても、Y軸方向におけるM個の吐出部Dの存在範囲が、J個の領域R[1]〜R[J]に区分される。本変形例において、値Jは、「K+2」を満たす自然数である。すなわち、図35に示すように、値Kが「9」である場合、値Jは「11」となる。
また、本変形例において、Y軸方向においてヒーターH[k]が存在する領域RH[k]が、領域R[k]と、領域R[k]の+Y側において領域R[k]に隣り合う領域R[k+1]と、領域R[k+1]の+Y側において領域R[k]に隣り合う領域R[k+2]と、に延在するように、ヒーターH[k]が設けられている。なお、本変形例においても、変数kは、「1≦k≦K」を満たす自然数である。
すなわち、本変形例では、+X方向から見た場合に、ヒーターH[k1]が存在する領域RH[k1]と、ヒーターH[k2]が存在する領域RH[k2]と、ヒーターH[k3]が存在する領域RH[k3]とが、領域R[k3]において重なるように、ヒーターH[k1]、ヒーターH[k2]、及び、ヒーターH[k3]がが配置される。なお、本変形例において、変数k1は、「1≦k1≦K−2」を満たす自然数であり、また、変数k2は、「2≦k2≦K−1」且つ「k2=1+k1」を満たす自然数であり、変数k3は、「3≦k3≦K」且つ「k3=1+k2」を満たす自然数である。
図36は、本変形例に係るヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Cのデータ構成の一例を説明するための説明図である。
図36に示すように、本変形例に係るヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Cは、K個のヒーターH[1]〜H[K]と1対1に対応するK個のレコードを有する。ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Cの各レコードは、ヒーターH[k]を識別するための情報と、ヒーター対応領域加熱強度情報と、を含む。
本変形例においても、上述した実施形態と同様に、ヒーター対応領域加熱強度情報が、1または複数の領域加熱強度情報KR[j]と、1または複数の修正領域加熱強度情報α[j]*KR[j]との、一方または双方を含む。
図36に示すように、本変形例において、ヒーターH[1]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、領域加熱強度情報KR[1]、修正領域加熱強度情報α[2]*KR[2]、及び、修正領域加熱強度情報α[3]*KR[3]である。
また、本変形例において、ヒーターH[K]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、領域加熱強度情報KR[J]、修正領域加熱強度情報α[J-1]*KR[J-1]、及び、修正領域加熱強度情報α[J-2]*KR[J-2]である。
また、本実施形態において、変数kが、「2≦k≦K−1」である場合、ヒーターH[k]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、修正領域加熱強度情報α[k]*KR[k]、修正領域加熱強度情報α[k+1]*KR[k+1]、及び、修正領域加熱強度情報α[k+2]*KR[k+2]である。
本変形例において、加熱強度情報生成部240Cは、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Cを参照することで、ヒーターH[k]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報を取得する。そして、加熱強度情報生成部240Cは、取得したヒーター対応領域加熱強度情報に基づいて、ヒーターH[k]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]を生成する。
具体的には、本変形例において、加熱強度情報生成部240Cは、ヒーターH[1]に対応するヒーター加熱強度情報B[1]の示す値を、領域加熱強度情報KR[1]の示す値、及び、修正領域加熱強度情報α[2]*KR[2]の示す値、及び、修正領域加熱強度情報α[3]*KR[3]の示す値のうち、最大の値に設定する。
また、本変形例において、加熱強度情報生成部240Cは、ヒーターH[K]に対応するヒーター加熱強度情報B[K]の示す値を、領域加熱強度情報KR[J]の示す値、修正領域加熱強度情報α[J-1]*KR[J-1]の示す値、及び、修正領域加熱強度情報α[J-2]*KR[J-2]の示す値のうち、最大の値に設定する。
また、本変形例において、加熱強度情報生成部240Cは、変数kが、「2≦k≦K−1」である場合、ヒーターH[k]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、修正領域加熱強度情報α[k]*KR[k]の示す値、修正領域加熱強度情報α[k+1]*KR[k+1]の示す値、及び、修正領域加熱強度情報α[k+2]*KR[k+2]の示す値のうち、最大の値に設定する。
なお、本変形例においては、領域加熱強度情報KR[k]に基づいて定められたヒーター加熱強度情報B[k]に応じた加熱強度で記録媒体PPを加熱する1個のヒーターH[k]による加熱量と、修正領域加熱強度情報α[k]*KR[k]に基づいて定められたヒーター加熱強度情報B[k]に応じた加熱強度で記録媒体PPを加熱する3個のヒーターH[k]による加熱量の合計値とが、略同じとなるように、修正情報α[k]が定められていてもよい。
このように、本変形例では、ヒーターH[k]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、領域加熱強度情報KR[k]よりも小さい値を示す修正領域加熱強度情報α[k]*KR[k]、領域加熱強度情報KR[k+1]よりも小さい値を示す修正領域加熱強度情報α[k+1]*KR[k+1]、または、領域加熱強度情報KR[k+2]よりも小さい値を示す修正領域加熱強度情報α[k+2]*KR[k+2]に基づいて定める。このため、本変形例によれば、上述した参考例1と比較して、記録媒体PPの任意の領域R[j]が、ヒーターH[k]からの熱によりダメージを受ける可能性を低減することが可能となる。
<<3.3.第3実施形態のまとめ>>
以上のように、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Cは、記録媒体PPを+X方向に搬送する搬送ユニット4と、搬送ユニット4により搬送される記録媒体PPに対してインクを付着させる印刷ユニット3と、印刷ユニット3よりも+X側に設けられた加熱ユニット5Cと、加熱ユニット5Cを制御する制御ユニット2Cと、を備え、加熱ユニット5Cは、領域R[k2]と、領域R[k2]よりも+Y側に位置する領域R[k2+1]と、に延在し、記録媒体PPを加熱するヒーターH[k2]と、領域R[k2]と、領域R[k2]よりも+Y側に位置する領域R[k2-1]と、に延在し、記録媒体PPを加熱するヒーターH[k2-1]と、を備え、制御ユニット2Cは、印刷ユニット3が、記録媒体PPのうち、領域R[k2]にインクを付着させた場合、ヒーターH[k2-1]及びヒーターH[k2]により、記録媒体PPを加熱させる。
すなわち、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Cは、記録媒体PPのうち領域R[k2]に付着したインクを、ヒーターH[k2-1]及びヒーターH[k2]の2個のヒーターH[k]が協働して乾燥させる。このため、本実施形態によれば、例えば、記録媒体PPのうち領域R[k2]に付着したインクを、ヒーターH[k2-1]及びヒーターH[k2]のうち、1個のヒーターH[k]のみを使用して加熱する態様と比較して、各ヒーターH[k]による加熱の強度を弱くすることができる。これにより、本実施形態によれば、記録媒体PPのうち任意の箇所に付着したインクを、1個のヒーターH[k]のみを使用して加熱する態様と比較して、記録媒体PPのうち、インクの付着していない領域が、ヒーターH[k]からの熱によりダメージを受ける可能性を低減させることが可能となる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Cは、印刷ユニット3が、記録媒体PPのうち領域R[k2]にインクを付着させず、記録媒体PPのうち領域R[k2+1]にインクを付着させた場合、ヒーターH[k2]により記録媒体PPを加熱させ、ヒーターH[k2-1]による記録媒体PPの加熱を制限してもよい。
このように、本実施形態によれば、ヒーターH[1]〜H[K]のうち、記録媒体PPに付着したインクを乾燥させるために必要なヒーターH[k]のみを使用して、記録媒体PPを加熱するため、加熱ユニット5Cの駆動に必要な電力を小さく抑えることが可能となる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Cは、ヒーターH[k2]を含むヒーター列LH-1と、ヒーターH[k2-1]を含むヒーター列LH-2と、を備え、ヒーター列LH-1は、+Y方向において、記録媒体PPが存在する範囲YPPを包含し、ヒーター列LH-2は、+Y方向において、記録媒体PPが存在する範囲YPPを包含する。
すなわち、本実施形態によれば、例えば、記録媒体PPに付着したインクを、ヒーター列LH-1及びヒーター列LH-2を使用して加熱することができる。このため、本実施形態によれば、例えば、記録媒体PPに付着したインクを、単一のヒーター列LHを使用して加熱する態様と比較して、各ヒーター列LHによる加熱の強度を弱くすることができる。これにより、本実施形態によれば、記録媒体PPのうち任意の箇所に付着したインクを、単一のヒーター列LHのみを使用して加熱する態様と比較して、各ヒーター列LHの性能劣化の速度を遅くすることができる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Cにおいて、印刷ユニット3が、記録媒体PPのうち、領域R[k2]にインクを付着させた場合、制御ユニット2Cは、ヒーターH[k2-1]による記録媒体PPの加熱量と、ヒーターH[k2]による記録媒体PPの加熱量とが、修正領域加熱強度情報α[k2]*KR[k2]の示す値に応じた加熱量となるように、加熱ユニット5Cを制御する。
このため、本実施形態によれば、例えば、ヒーターH[k2-1]による記録媒体PPの加熱量が、領域加熱強度情報KR[k2]に応じた加熱量となる態様と比較して、ヒーターH[k1]の性能劣化の速度を遅くすることができる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Cにおいて、制御ユニット2Cは、吐出部D[1]〜D[M]の中から、記録媒体PPにインクを吐出する特定吐出部を指定し、領域R[k2]にインクを吐出する特定吐出部の個数に応じて、ヒーターH[k2-1]による記録媒体PPの加熱量と、ヒーターH[k2]による記録媒体PPの加熱量とを制御する。
このため、本実施形態によれば、例えば、印刷処理において形成される画像に応じて、ヒーターH[k]による記録媒体PPの加熱量を制御することができる。
また、第3実施形態に係るインクジェットプリンター1Cにおいて、印刷ユニット3が、記録媒体PPのうち、領域R[k2]と領域R[k2+1]にインクを付着させた場合、ヒーターH[k2]により記録媒体PPを加熱させ、ヒーターH[k2-1]による記録媒体PPの加熱を制限してもよい。また、この場合、更に、ヒーターH[k2+1]による記録媒体PPの加熱を制限してもよい。これにより、本実施形態によれば、ヒーターH[k2-1]、ヒーターH[k2]、及び、ヒーターH[k2+1]の3個のヒーターHのうち、ヒーターH[k2]のみを用いて記録媒体PPを加熱するため、ヒーターH[k2-1]、ヒーターH[k2]、及び、ヒーターH[k2+1]の3個のヒーターHを用いて記録媒体PPを加熱する態様と比較して、当該3個のヒーターHの合計消費電力を抑制しつつ領域R[k2]と領域R[k2+1]への好適な加熱を行うことができる。但し、この場合、加熱定着を十分に行うためにはヒーターH[k2]の加熱強度を、領域R[k2]にインクを付着させ、領域R[k2-1]にはインクを付着させない場合におけるヒーターH[k2]の加熱強度よりも強くすることが好ましい。
なお、印刷ユニット3が、記録媒体PPのうち、領域R[2k]及び領域R[2k+1]にインクを付着させ、且つ、領域R[2k-1]にインクを付着させない場合に、ヒーターH[k2]により記録媒体PPを加熱させ、ヒーターH[k2-1]による記録媒体PPの加熱を制限してもよい。また、印刷ユニット3が、記録媒体PPのうち、領域R[2k]及び領域R[2k+1]にインクを付着させ、且つ、領域R[2k-1]及び領域R[2k+2]にインクを付着させない場合に、ヒーターH[k2]により記録媒体PPを加熱させ、ヒーターH[k2-1]及びヒーターH[2k+1]による記録媒体PPの加熱を制限してもよい。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Cにおいて、記録媒体PPを+X方向に搬送する搬送ユニット4と、搬送ユニット4により搬送される記録媒体PPに対してインクを付着させる印刷ユニット3と、印刷ユニット3よりも+X側に設けられた加熱ユニット5Cと、を備え、加熱ユニット5Cは、領域R[k3]と、領域R[k3]よりも+Y側に位置する領域R[1+k3]と、領域R[k3]よりも−Y側に位置する領域R[k2]と、に延在し、記録媒体PPを加熱するヒーターH[k2]と、領域R[k3]と、領域R[k2]と、領域R[k2]よりも−Y側に位置する領域R[k1]と、に延在し、記録媒体PPを加熱するヒーターH[k1]と、領域R[k3]と、領域R[1+k3]と、領域R[1+k3]よりも+Y側に位置する領域R[2+k3]と、に延在し、記録媒体PPを加熱するヒーターH[k3]と、を備える。
すなわち、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Cは、記録媒体PPのうち領域R[k3]に付着したインクを、ヒーターH[k1]、ヒーターH[k2]、及び、ヒーターH[k3]の、3個のヒーターH[k]が協働して乾燥させることができる。このため、本実施形態によれば、例えば、記録媒体PPのうち領域R[k3]に付着したインクを、1個のヒーターH[k]のみを使用して加熱する態様と比較して、各ヒーターH[k]による加熱の強度を弱くすることができる。これにより、本実施形態によれば、記録媒体PPのうち任意の箇所に付着したインクを、1個のヒーターH[k]のみを使用して加熱する態様と比較して、記録媒体PPのうち、インクの付着していない領域が、ヒーターH[k]からの熱によりダメージを受ける可能性を低減させることが可能となる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Cにおいて、制御ユニット2Cは、印刷ユニット3が、記録媒体PPのうち、領域R[k3]にインクを付着させた場合、ヒーターH[k1]、ヒーターH[k2]、及び、ヒーターH[k3]により、記録媒体PPを加熱させる。
このため、本実施形態によれば、例えば、記録媒体PPのうち領域R[k3]に付着したインクを、1個のヒーターH[k]のみを使用して加熱する態様と比較して、各ヒーターH[k]による加熱の強度を弱くすることができる。
<<4.第4実施形態>>
以下、図37乃至図41を参照しつつ、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Dについて説明する。本実施形態に係るインクジェットプリンター1Dは、互いにサイズが異なる記録媒体PP1及び記録媒体PP2を含む、複数種類の記録媒体PPに対して印刷処理を実行することができることを特徴とする。
<<4.1.第4実施形態に係るインクジェットプリンター>>
図37は、インクジェットプリンター1Dの構成の一例を示す機能ブロック図である。
図37に例示するように、インクジェットプリンター1Dは、制御ユニット2Aの代わりに制御ユニット2Dを備える点と、加熱ユニット5Aの代わりに加熱ユニット5Dを備える点とを除き、インクジェットプリンター1Aと同様に構成される。
図38は、インクジェットプリンター1Dのうち、加熱ユニット5Dを、+Z方向から見た場合の、インクジェットプリンター1Dの平面構成の概略の一例を示す図である。
なお、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Dは、搬送ユニット4により搬送される場合に、Y軸方向における存在範囲が範囲YPP1となる記録媒体PP1と、搬送ユニット4により搬送される場合に、Y軸方向における存在範囲が
範囲YPP2となる記録媒体PP2と、に対して、印刷処理を実行することが可能である。ここで、Y軸方向において、範囲YPP2は、範囲YPP1を包含する範囲である。すなわち、記録媒体PP2は、記録媒体PP1よりも、Y軸方向の幅が大きい。
そして、図示は省略するが、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Dには、印刷ユニット3において、M個の吐出部D[1]〜D[M]が、範囲YPP2に延在するように設けられている。
図38に示すように、加熱ユニット5Dには、K個のヒーターH[1]〜H[K]が設けられている。本実施形態において、値Kは、「K≧3」を満たす自然数であるが、以下では、値Kが「8」である場合を例示して説明する。また、本実施形態においても、Y軸方向におけるヒーターH[1]〜H[K]の存在する領域RH[1]〜RH[K]が、範囲YPP2を包含するように、ヒーターH[1]〜H[K]が配置されている。
また、本実施形態では、ヒーターH[1]〜H[K]が、Y軸方向において範囲YPP1に延在するヒーター列LH-1と、Y軸方向において範囲YPP2に延在するヒーター列LH-2と、を構成するように配置されている場合を想定する。
具体的には、ヒーターH[1]〜H[K]は、ヒーター列LH-1を構成するN1個のヒーターH[k]と、ヒーター列LH-2を構成する複数個のヒーターH[k]のうち、範囲YPP1に存在するN1個のヒーターH[k]と、ヒーター列LH-2を構成する複数個のヒーターH[k]のうち、範囲YPP1以外の範囲YPP2に存在するN2個のヒーターH[k]と、に区分される。ここで、値N1及び値N2は、「N1≧1」、「N2≧1」、及び、「2×N1+N2=K」を満たす自然数である。なお、本実施形態では、値N1が「3」であり、値N2が「2」である場合を例示して説明する。また、本実施形態においても、変数kは、「1≦k≦K」を満たす自然数である。
より具体的には、本実施形態では、図38に示すように、ヒーターH[1]〜H[3]が、ヒーター列LH-1を構成し、ヒーターH[4]〜H[8]が、ヒーター列LH-2を構成する。そして、本実施形態では、ヒーターH[4]〜H[8]のうち、ヒーターH[4]〜H[6]が、範囲YPP1に存在し、ヒーターH[7]〜H[8]が、範囲YPP1以外の範囲YPP2に存在する場合を、一例として想定する。
なお、本実施形態では、N1個のヒーターH1[n1]が+Y方向において範囲YPP1の全体に亘り存在し、N1個のヒーターH2[n2]が+Y方向において範囲YPP1の全体に亘り存在し、N2個のヒーターH3[n3]が+Y方向において範囲YPP2から範囲YPP1を除いた範囲の全体に亘り存在する場合を、一例として想定する。
なお、以下では、図38に示すように、ヒーター列LH-1を構成するヒーターH[k]を、ヒーターH1[n1]と称し、ヒーター列LH-2を構成するヒーターH[k]のうち、範囲YPP1に存在するヒーターH[k]を、ヒーターH2[n2]と称し、ヒーター列LH-2を構成するヒーターH[k]のうち、範囲YPP1以外の範囲YPP2に存在するヒーターH[k]を、ヒーターH3[n3]と称する。ここで、変数n1は、「1≦n1≦N1」を満たす自然数であり、変数n2は、「1≦n2≦N1」を満たす自然数であり、変数n3は、「1≦n3≦N2」を満たす自然数である。
また、本実施形態においても、Y軸方向におけるM個の吐出部Dの存在範囲が、J個の領域R[1]〜R[J]に区分される。本実施形態において、値Jは、「N1+N2」を満たす自然数である。すなわち、図38に示すように、値N1が「3」であり、値N2が「2」である場合、値Jは「5」となる。
なお、本実施形態では、図38に示すように、領域R[1]〜R[N1]が、範囲YPP1に存在するように設けられ、領域R[N1+1]〜R[N1+N2]が、範囲YPP1以外の範囲YPP2に存在するように設けられることとする。
また、本実施形態では、Y軸方向においてヒーターH1[n1]が存在する領域RH1[n1]と、Y軸方向においてヒーターH2[n1]が存在する領域RH2[n1]とが、領域R[n1]と一致し、Y軸方向においてヒーターH3[n3]が存在する領域RH3[n3]が、領域R[N1+n3]と一致するように、ヒーターH[1]〜H[K]が配置されている場合を、一例として想定する。
すなわち、本実施形態では、+X方向から見た場合に、変数n1と変数n2とが一致すれば、ヒーターH1[n1]が存在する領域RH1[n1]と、ヒーターH2[n2]が存在する領域RH2[n2]とが、一致するように、ヒーターH[1]〜H[K]が配置されている。また、本実施形態では、+X方向から見た場合に、ヒーターH3[n3]が存在する領域RH3[n3]が、領域RH1[n1]及び領域RH2[n2]の何れとも重ならないように、ヒーターH[1]〜H[K]が配置されている。
図39は、制御ユニット2Dの構成の一例を示す機能ブロック図である。
図39に示すように、制御ユニット2Dは、制御装置20Aの代わりに制御装置20Dを備える点を除き、制御ユニット2Aと同様に構成されている。また、制御装置20Dは、ヒーター駆動部24Aの代わりにヒーター駆動部24Dを備える点を除き、制御装置20Aと同様に構成されている。
また、本実施形態において、ヒーター駆動部24Dには、加熱強度情報KRsと、印刷設定情報Infoとが供給される。なお、本実施形態では、印刷設定情報Infoに含まれる媒体種別情報BTが、印刷処理の対象となる記録媒体PPが記録媒体PP1または記録媒体PP2の何れに該当するかを示す情報を含む。
また、図示は省略するが、本実施形態に係る記憶装置29には、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Aの代わりに、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Dを記憶している。
図40は、ヒーター駆動部24Dの構成の一例を示す機能ブロック図である。
図40に示すように、ヒーター駆動部24Dは、加熱強度情報生成部240Aの代わりに加熱強度情報生成部240Dを備える点を除き、ヒーター駆動部24Aと同様に構成されている。
本実施形態において、加熱強度情報生成部240Dは、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Dを参照することで、加熱強度情報KRsと、印刷設定情報Infoに含まれる媒体種別情報BTとに基づいて、加熱強度情報Bsを生成する。
図41は、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Dのデータ構成の一例を説明するための説明図である。
図41に示すように、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Dは、K個のヒーターH[1]〜H[K]と1対1に対応するK個のレコードを有する。ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Dの各レコードは、ヒーターH[k]を識別するための情報と、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合において、ヒーター加熱強度情報B[k]を生成する際に参照されるヒーター対応領域加熱強度情報と、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合において、ヒーター加熱強度情報B[k]を生成する際に参照されるヒーター対応領域加熱強度情報と、を含む。
本実施形態において、ヒーター対応領域加熱強度情報は、領域加熱強度情報KR[j]、または、修正領域加熱強度情報α[j]*KR[j]の、何れかの情報である。
図41に示すように、本実施形態では、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合において、ヒーターH1[n1]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、修正領域加熱強度情報α[n1]*KR[n1]であり、ヒーターH2[n2]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、修正領域加熱強度情報α[n2]*KR[n2]であり、ヒーターH3[n3]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、「0」を示す。
また、本実施形態では、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合において、ヒーターH1[n1]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、「0」を示し、ヒーターH2[n2]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、領域加熱強度情報KR[n2]であり、ヒーターH3[n3]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、領域加熱強度情報KR[n3+N1]である。
加熱強度情報生成部240Dは、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Dを参照することで、ヒーターH[k]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報を取得する。そして、加熱強度情報生成部240Dは、取得したヒーター対応領域加熱強度情報の示す、領域加熱強度情報KR[j]の示す値、または、修正領域加熱強度情報α[j]*KR[j]の示す値を、ヒーターH[k]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値に設定する。
具体的には、加熱強度情報生成部240Dは、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合において、ヒーターH1[n1]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、修正領域加熱強度情報α[n1]*KR[n1]の示す値に設定し、ヒーターH2[n2]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、修正領域加熱強度情報α[n2]*KR[n2]の示す値に設定し、ヒーターH3[n3]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、「0」に設定する。
また、加熱強度情報生成部240Dは、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合において、ヒーターH1[n1]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、「0」に設定し、ヒーターH2[n2]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、領域加熱強度情報KR[n2]の示す値に設定し、ヒーターH3[n3]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、領域加熱強度情報KR[n3+N1]の示す値に設定する。
なお、本実施形態においては、領域加熱強度情報KR[k]に基づいて定められたヒーター加熱強度情報B[k]に応じた加熱強度で記録媒体PPを加熱する1個のヒーターH[k]による加熱量と、修正領域加熱強度情報α[k]*KR[k]に基づいて定められたヒーター加熱強度情報B[k]に応じた加熱強度で記録媒体PPを加熱する2個のヒーターH[k]による加熱量の合計値とが、略同じとなるように、修正情報α[k]が定められる。
また、本実施形態において、変数n1と変数n2とが等しい場合、ヒーターH1[n1]に対応する修正領域加熱強度情報α[n1]*KR[n1]と、ヒーターH2[n2]に対応する修正領域加熱強度情報α[n2]*KR[n2]とは、等しくなる。すなわち、変数n1と変数n2とが等しい場合、ヒーターH1[n1]による記録媒体PPの加熱量と、ヒーターH2[n2]による記録媒体PPの加熱量とが、略同じになる。
但し、本実施形態において、変数n1と変数n2とが等しい場合、ヒーターH1[n1]による記録媒体PPの加熱量と、ヒーターH2[n2]による記録媒体PPの加熱量とは、相違していてもよい。例えば、ヒーターH1[n1]に対応する修正領域加熱強度情報をα1[n1]*KR[n1]とし、ヒーターH2[n2]に対応する修正領域加熱強度情報をα2[n2]*KR[n2]としたときに、変数n1と変数n2とが等しい場合に、修正領域加熱強度情報α1[n1]*KR[n1]と、修正領域加熱強度情報α2[n2]*KR[n2]とは、相違してもよい。この場合、領域加熱強度情報KR[n1]に基づいて定められたヒーター加熱強度情報B[k]に応じた加熱強度で記録媒体PPを加熱する1個のヒーターH[k]による加熱量と、修正領域加熱強度情報α1[n1]*KR[n1]に基づいて定められたヒーター加熱強度情報B[k]に応じた加熱強度で記録媒体PPを加熱するヒーターH[k]による加熱量、及び、修正領域加熱強度情報α2[n2]*KR[n2]に基づいて定められたヒーター加熱強度情報B[k]に応じた加熱強度で記録媒体PPを加熱するヒーターH[k]による加熱量の合計値とが、略同じとなるように、修正情報α1[k]及び修正情報α2[k]が定められてもよい。
また、本実施形態では、記録媒体PP2に対する印刷処理を行う際、ヒーターH1[n1]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、「0」に設定し、ヒーターH2[n2]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、領域加熱強度情報KR[n2]の示す値に設定した。つまり、本実施形態では、記録媒体PP2に対する印刷を行う場合にはヒーターH1[n1]を用いず、ヒーターH2[n2]を用いた。しかしながら、例えば記録媒体PP2に対する印刷を行う場合にヒーターH2[n2]を用いずヒーターH1[n1]を用いる態様であってもよい。この場合、ヒーターH1[n1]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、KR[n1]に設定し、ヒーターH2[n2]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、領域加熱強度情報「0」の示す値に設定する。また、ヒーターH1[n1]を用いずにヒーターH2[n2]を用いる態様と、ヒーターH2[n2]を用いずにヒーターH1[n1]を用いる態様と、をページごと、或いはジョブごと等で切り替えてもよい。
また、本実施形態では、複数のヒーターH1[n1]のX軸方向における位置が同一であり、複数のヒーターH2[n2]及び複数のヒーターH3[n3]のX軸方向における位置が同一であるが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。
例えば、複数のヒーターH1[n1]のうち、一のヒーターH1[n1]のX軸方向における位置と、他のヒーターH1[n1]のX軸方向における位置とが相違するように、複数のヒーターH1[n1]が配置されていてもよい。また、例えば、複数のヒーターH2[n2]及び複数のヒーターH3[n3]のうち、一のヒーターH[k]のX軸方向における位置と、他のヒーターH[k]のX軸方向における位置とが相違するように、複数のヒーターH2[n2]及び複数のヒーターH3[n3]が配置されていてもよい。
以下、本実施形態に係る効果を明確化するために、加熱ユニット5Dが、ヒーター列LH-1を備えず、ヒーター列LH-2のみを備える態様である、「参考例2」を説明する。
参考例2においては、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合、記録媒体PP1に吐出されたインクを、ヒーターH2[n2]により加熱し、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合、記録媒体PP2に吐出されたインクを、ヒーターH2[n2]及びヒーターH3[n3]により加熱する。すなわち、参考例2においては、ヒーターH3[n3]と比較して、ヒーターH2[n2]の使用頻度が高くなる。このため、参考例2においては、ヒーターH3[n3]と比較して、ヒーターH2[n2]が劣化速度が速くなり、結果として、加熱ユニット5Dが早期に劣化する可能性が高くなる。
これに対して、本実施形態によれば、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合、記録媒体PP1に吐出されたインクを、ヒーターH1[n1]及びヒーターH2[n2]が協働して加熱し、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合、記録媒体PP2に吐出されたインクを、ヒーターH2[n2]及びヒーターH3[n3]により加熱する。すなわち、本実施形態によれば、参考例2と比較して、ヒーターH2[n2]の使用頻度を低く抑えることが可能となる。このため、本実施形態によれば、参考例2と比較して、ヒーターH2[n2]の劣化速度を低下させ、結果として、加熱ユニット5Dの長寿命化を実現することが可能となる。
<<4.2.第4実施形態のまとめ>>
以上のように、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Dは、記録媒体PP1と、記録媒体PP1よりも+Y方向における幅が大きい記録媒体PP2とを含む複数種類の記録媒体PPに対して、画像を形成可能である、そして、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Dは、記録媒体PPを+X方向に搬送する搬送ユニット4と、搬送ユニット4により搬送される記録媒体PPに対してインクを付着させる印刷ユニット3と、印刷ユニット3よりも+X側に設けられた加熱ユニット5Dと、を備え、加熱ユニット5Dは、搬送ユニット4が、記録媒体PP1を搬送する場合に+Y方向において記録媒体PP1が存在する範囲YPP1に延在し、記録媒体PPを加熱する複数のヒーターH1[n1]と、搬送ユニット4が、記録媒体PP2を搬送する場合に+Y方向において記録媒体PP2が存在する範囲YPP2に延在し、記録媒体PPを加熱する複数のヒーターH2[n2]及び複数のヒーターH3[n3]とを含む、複数のヒーターH[1]〜H[K]を備え、範囲YPP2は、範囲YPP1を包含する。
すなわち、本実施形態によれば、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合、記録媒体PP1に吐出されたインクを、ヒーターH1[n1]及びヒーターH2[n2]が協働して加熱し、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合、記録媒体PP2に吐出されたインクを、ヒーターH2[n2]及びヒーターH3[n3]により加熱することができる。すなわち、本実施形態によれば、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合、記録媒体PP1に吐出されたインクを、ヒーターH2[n2]のみにより加熱し、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合、記録媒体PP2に吐出されたインクを、ヒーターH2[n2]及びヒーターH3[n3]により加熱する参考例2と比較して、ヒーターH2[n2]による加熱量を低く抑えることが可能となる。このため、本実施形態によれば、参考例2と比較して、ヒーターH2[n2]の劣化速度を低下させ、結果として、加熱ユニット5Dの長寿命化を実現することが可能となる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Dにおいて、制御ユニット2Dは、複数のヒーターH[1]〜H[K]の各々による記録媒体PPの加熱を、個別に制御する。
このため、本実施形態では、記録媒体PPを領域RH[1]〜RH[K]毎に個別の加熱強度で加熱することが可能となる。これにより、本実施形態では、記録媒体PPに吐出されたインクを確実に乾燥させることと、記録媒体PPに吐出されたインクを乾燥させる際の記録媒体PPへの熱によるダメージの低減との、両立が可能となる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Dにおいて、制御ユニット2Dは、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合、複数のヒーターH2[n2]により記録媒体PP2を加熱させ、複数のヒーターH1[n1]による記録媒体PP2の加熱を制限する。
すなわち、本実施形態では、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合、複数のヒーターH2[n2]及び複数のヒーターH3[n3]による記録媒体PP2の加熱が可能となる。このため、本実施形態では、複数のヒーターH1[n1]及び複数のヒーターH3[n3]により記録媒体PP2を加熱する態様と比較して、印刷ユニット3から記録媒体PP2を加熱するヒーターH[k]までの距離のばらつきを低減させることができる。これにより、本実施形態では、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合に、加熱ムラに起因する印刷品位の低下を抑制することが可能となる。
但し、記録媒体PP2に対する印刷処理を行う際、印刷ユニット3から記録媒体PP2を加熱するヒーターH[k]までの距離に由来する加熱ムラを必ずしも考慮しなくともよい。その場合、例えば、記録媒体PP2に印刷を行うときに、ヒーターH1[n1]とヒーターH2[n2]の両方を用いて分担して加熱を行っても良い。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Dにおいて、制御ユニット2Dは、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合、Y軸方向における位置が同一のヒーターH1[n1]及びヒーターH2[n2]のうち、一方のヒーターH[k]より記録媒体PP2を加熱させ、他方のヒーターH[k]による記録媒体PP2の加熱を制限する。
例えば、Y軸方向における位置が同一のヒーターH1[n1]及びヒーターH2[n2]の両方を用いて記録媒体PP2を分担加熱する場合、記録媒体PP2のうち、範囲YPP1以外の範囲YPP2に位置する記録媒体PP2の端部は、1個のヒーターH[k]により加熱され、記録媒体PP2のうち、範囲YPP1に位置する記録媒体PP2の中央部は、複数のヒーターH[k]で加熱することになる。この場合、記録媒体PP2の端部及び中央部の間で定着時間等に差異が生じ、記録媒体PP2の端部及び中央部の間で加熱ムラが生じる虞がある。
これに対し、Y軸方向における位置が同一のヒーターH1[n1]及びヒーターH2[n2]のうち、一方のヒーターH[k]より記録媒体PP2を加熱させ、他方のヒーターH[k]による記録媒体PP2の加熱を制限する場合、記録媒体PP2の端部及び中央部のいずれについても、1個のヒーターH[k]により加熱されることになるため、Y軸方向における位置が同一のヒーターH1[n1]及びヒーターH2[n2]の両方を用いて記録媒体PP2を分担加熱する態様と比較して、記録媒体PPの端部及び中央部の間の加熱ムラを低減することができる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Dでは、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合において、範囲YPP1に位置する複数のヒーターH[k]のうち、記録媒体PP1を加熱するヒーターH[k]の個数は、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合において、範囲YPP1に位置する複数のヒーターH[k]のうち、記録媒体PP2を加熱するヒーターH[k]の個数よりも多い。
このため、本実施形態では、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合に、範囲YPP1に位置する複数のヒーターH[k]のうち、一部のヒーターH[k]による加熱を制限することができる。これにより、本実施形態では、当該一部のヒーターH[k]が、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合、及び、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合の双方において、記録媒体PPの加熱に用いられる態様と比較して、当該一部のヒーターH[k]の稼働率を低く抑えることが可能となる。このため、本実施形態によれば、当該一部のヒーターH[k]の劣化速度を低下させ、結果として、加熱ユニット5Dの長寿命化を実現することが可能となる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Dにおいて、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合において、制御ユニット2Dは、複数のヒーターH1[n1]及び複数のヒーターH2[n2]により、記録媒体PP1を加熱させる。
このため、本実施形態では、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合において、複数のヒーターH1[n1]、または、複数のヒーターH2[n2]の一方のみが用いられる態様と比較して、記録媒体PP1に吐出されたインクを、より迅速に乾燥させることが可能となる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Dは、記録媒体PP1と記録媒体PP1よりも+Y方向における幅が大きい記録媒体PP2とを含む複数種類の記録媒体PPに対してインクを付着させて画像を形成可能であって、記録媒体PPを+X方向に搬送する搬送ユニット4と、搬送ユニット4により搬送される記録媒体PPに対してインクを付着させる印刷ユニット3と、印刷ユニット3よりも+X側に設けられた加熱ユニット5Dと、を備え、加熱ユニット5Dは、搬送ユニット4が記録媒体PP1を搬送する場合に+Y方向において記録媒体PP1が存在し、搬送ユニット4が記録媒体PP2を搬送する場合に+Y方向において記録媒体PP2が存在する、範囲YPP1に対応し、記録媒体PPを加熱する複数のヒーターH1[n1]及び複数のヒーターH2[n2]と、搬送ユニット4が記録媒体PP1を搬送する場合に+Y方向において記録媒体PP1が存在せず、搬送ユニット4が記録媒体PP2を搬送する場合に+Y方向において記録媒体PP2が存在する、範囲YPP2から範囲YPP1を除いた範囲に対応し、記録媒体PPを加熱する複数のヒーターH3[n3]と、を含む複数のヒーターH[1]〜H[K]を備え、複数のヒーターH1[n1]及び複数のヒーターH2[n2]のうち、+Y方向において同じ位置に存在するヒーターH[k]の数は、複数のヒーターH3[n3]のうち、+Y方向において同じ位置に存在するヒーターH[k]の数よりも多い。
すなわち、本実施形態によれば、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合、記録媒体PP1に吐出されたインクを、ヒーターH1[n1]及びヒーターH2[n2]が協働して加熱し、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合、記録媒体PP2に吐出されたインクを、ヒーターH1[n1]またはヒーターH2[n2]と、ヒーターH3[n3]と、により加熱することができる。すなわち、本実施形態によれば、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合、記録媒体PP1に吐出されたインクを、ヒーターH2[n2]のみにより加熱し、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合、記録媒体PP2に吐出されたインクを、ヒーターH2[n2]及びヒーターH3[n3]により加熱する参考例2と比較して、ヒーターH2[n2]による加熱量を低く抑えることが可能となる。このため、本実施形態によれば、参考例2と比較して、ヒーターH2[n2]の劣化速度を低下させ、結果として、加熱ユニット5Dの長寿命化を実現することが可能となる。
<<5.第5実施形態>>
以下、図42乃至図47を参照しつつ、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Eについて説明する。本実施形態に係るインクジェットプリンター1Eは、ヒーターH[k]が移動可能であることを特徴とする。また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Eは、第4実施形態に係るインクジェットプリンター1Dと同様に、互いにサイズが異なる記録媒体PP1及び記録媒体PP2を含む、複数種類の記録媒体PPに対して印刷処理を実行することができることを特徴とする。
<<5.1.第5実施形態に係るインクジェットプリンター>>
図42は、インクジェットプリンター1Eの構成の一例を示す機能ブロック図である。
図42に例示するように、インクジェットプリンター1Eは、制御ユニット2Aの代わりに制御ユニット2Eを備える点と、加熱ユニット5Aの代わりに加熱ユニット5Eを備える点とを除き、インクジェットプリンター1Aと同様に構成される。
図42に示すように、加熱ユニット5Eは、K個のヒーターH[1]〜H[K]と、K個のヒーターH[1]〜H[K]の位置を変化させるためのヒーター移動機構50と、を備える。なお、本実施形態において、値Kは、「K≧2」を満たす自然数であるが、以下では、値Kが「2」である場合を例示して説明する。
図42に示すように、ヒーター移動機構50は、K個のヒーターH[1]〜H[K]と1対1に対応するK個のヒーター移動装置MH[1]〜MH[K]を備える。このうち、ヒーター移動装置MH[k]は、制御ユニット2Eから供給される位置指定信号Ctr-Mに基づいて、ヒーターH[k]の位置を移動させる。ここで、変数kは、「1≦k≦K」を満たす自然数である。
図43及び図44は、インクジェットプリンター1Eのうち、加熱ユニット5Eを、+Z方向から見た場合の、インクジェットプリンター1Eの平面構成の概略の一例を示す図である。
なお、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Eは、搬送ユニット4により搬送される場合に、Y軸方向における存在範囲が範囲YPP1となる記録媒体PP1と、搬送ユニット4により搬送される場合に、Y軸方向における存在範囲が範囲YPP2となる記録媒体PP2と、に対して、印刷処理を実行することが可能である。ここで、Y軸方向において、範囲YPP2は、範囲YPP1を包含する範囲である。すなわち、記録媒体PP2は、記録媒体PP1よりも、Y軸方向の幅が大きい。
図示は省略するが、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Eには、印刷ユニット3において、M個の吐出部D[1]〜D[M]が、範囲YPP2に延在するように設けられている。
また、本実施形態においても、Y軸方向におけるM個の吐出部Dの存在範囲が、J個の領域R[1]〜R[J]に区分される。本実施形態において、値Kは、「J≧2」を満たす自然数である。以下では、値Jは「2」である場合を例示して説明する。
具体的には、本実施形態では、図43及び図44に示すように、領域R[1]が、範囲YPP1と一致するように設けられ、領域R[2]が、範囲YPP2のうち、範囲YPP1以外の範囲と一致するように設けられる場合を、一例として想定する。
図43に示すように、インクジェットプリンター1Eが、記録媒体PP1に対して印刷処理を実行する場合、ヒーター移動装置MH[1]は、ヒーターH[1]の存在する領域RH[1]が、領域R[1]と一致するように、ヒーターH[1]を配置し、ヒーター移動装置MH[2]は、ヒーターH[2]の存在する領域RH[2]が、領域R[1]と一致するように、ヒーターH[2]を配置する。すなわち、インクジェットプリンター1Eが、記録媒体PP1に対して印刷処理を実行する場合、ヒーターH[1]が存在する領域RH[1]と、ヒーターH[2]が存在する領域RH[2]とは、共に、領域R[1]となる。
図44に示すように、インクジェットプリンター1Eが、記録媒体PP2に対して印刷処理を実行する場合、ヒーター移動装置MH[1]は、ヒーターH[1]の存在する領域RH[1]が、領域R[1]と一致するように、ヒーターH[1]を配置し、ヒーター移動装置MH[2]は、ヒーターH[2]の存在する領域RH[2]が、領域R[2]と一致するように、ヒーターH[2]を配置する。すなわち、インクジェットプリンター1Eが、記録媒体PP2に対して印刷処理を実行する場合、ヒーターH[1]が存在する領域RH[1]と、ヒーターH[2]が存在する領域RH[2]とが、範囲YPP2を包含するように、ヒーターH[1]及びヒーターH[2]が配置される。
なお、本実施形態において、ヒーターH[k]は、Z軸方向から見たときに、Y軸方向に延在する長辺と、X軸方向に延在する短辺とを有する矩形の形状を有する。すなわち、本実施形態において、ヒーターH[k]は、Y軸方向に延在するように設けられている。
図45は、制御ユニット2Eの構成の一例を示す機能ブロック図である。
図45に示すように、制御ユニット2Eは、制御装置20Aの代わりに制御装置20Eを備える点を除き、制御ユニット2Aと同様に構成されている。また、制御装置20Eは、位置指定部25を備える点と、印刷制御部21の代わりに印刷制御部21Eを備える点と、ヒーター駆動部24Aの代わりにヒーター駆動部24Eを備える点と、を除き、制御装置20Aと同様に構成されている。
また、図示は省略するが、本実施形態に係る記憶装置29には、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Aの代わりに、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Eを記憶している。
印刷制御部21Eは、印刷頁情報CPを生成する点を除き、印刷制御部21と同様の機能を有する。ここで、印刷頁情報CPとは、インクジェットプリンター1Eが印刷ジョブを実行している場合に、インクジェットプリンター1Eが形成する画像が、部数情報BJの示す枚数の画像のうち、何枚目の画像であるかを示す情報である。
位置指定部25には、印刷設定情報Infoが供給される。なお、本実施形態では、印刷設定情報Infoに含まれる媒体種別情報BTが、印刷処理の対象となる記録媒体PPが記録媒体PP1または記録媒体PP2の何れに該当するかを示す情報を含む。
位置指定部25は、媒体種別情報BTが、印刷処理の対象となる記録媒体PPが記録媒体PP1であることを示す場合、ヒーターH[1]の存在する領域RH[1]を領域R[1]と一致させることを、ヒーター移動装置MH[1]に対して指定し、ヒーターH[2]の存在する領域RH[2]を領域R[1]と一致させることを、ヒーター移動装置MH[2]に対して指定する位置指定信号Ctr-Mを、ヒーター移動機構50に対して供給する。また、位置指定部25は、媒体種別情報BTが、印刷処理の対象となる記録媒体PPが記録媒体PP2であることを示す場合、ヒーターH[1]の存在する領域RH[1]を領域R[1]と一致させることを、ヒーター移動装置MH[1]に対して指定し、ヒーターH[2]の存在する領域RH[2]を領域R[2]と一致させることを、ヒーター移動装置MH[2]に対して指定する位置指定信号Ctr-Mを、ヒーター移動機構50に対して供給する。
また、本実施形態において、ヒーター駆動部24Eには、加熱強度情報KRsと、印刷設定情報Infoと、印刷頁情報CPとが供給される。
図46は、ヒーター駆動部24Eの構成の一例を示す機能ブロック図である。
図46に示すように、ヒーター駆動部24Eは、加熱強度情報生成部240Aの代わりに加熱強度情報生成部240Eを備える点を除き、ヒーター駆動部24Aと同様に構成されている。
本実施形態において、加熱強度情報生成部240Eは、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Eを参照することで、加熱強度情報KRsと、印刷設定情報Infoに含まれる媒体種別情報BTと、印刷頁情報CPとに基づいて、加熱強度情報Bsを生成する。
図47は、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Eのデータ構成の一例を説明するための説明図である。
図47に示すように、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Eは、K個のヒーターH[1]〜H[K]と1対1に対応するK個のレコードを有する。ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Eの各レコードは、ヒーターH[k]を識別するための情報と、ヒーター加熱強度情報B[k]を生成する際に参照されるヒーター対応領域加熱強度情報と、を含む。
図47に示すように、本実施形態では、媒体種別情報BTが、記録媒体PP1を対象とする印刷処理が実行されることを示す場合であって、印刷頁情報CPが、印刷処理において奇数枚目の画像を形成することを示す場合において、ヒーターH[1]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、領域加熱強度情報KR[1]であり、ヒーターH[2]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、「0」を示す。
また、本実施形態では、媒体種別情報BTが、記録媒体PP1を対象とする印刷処理が実行されることを示す場合であって、印刷頁情報CPが、印刷処理において偶数枚目の画像を形成することを示す場合において、ヒーターH[1]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、「0」を示し、ヒーターH[2]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、領域加熱強度情報KR[1]である。
また、本実施形態では、媒体種別情報BTが、記録媒体PP2を対象とする印刷処理が実行されることを示す場合、ヒーターH[1]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、領域加熱強度情報KR[1]であり、ヒーターH[2]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報は、領域加熱強度情報KR[2]である。
加熱強度情報生成部240Eは、ヒーター加熱強度情報テーブルTBL14Eを参照することで、ヒーターH[k]に対応するヒーター対応領域加熱強度情報を取得する。そして、加熱強度情報生成部240Eは、取得したヒーター対応領域加熱強度情報の示す値を、ヒーターH[k]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値に設定する。
具体的には、加熱強度情報生成部240Eは、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合であって、印刷処理において奇数枚目の画像が形成される場合において、ヒーターH[1]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、領域加熱強度情報KR[1]の示す値に設定し、ヒーターH[2]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、「0」に設定する。
また、加熱強度情報生成部240Eは、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合であって、印刷処理において偶数枚目の画像が形成される場合において、ヒーターH[1]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、「0」に設定し、ヒーターH[2]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、領域加熱強度情報KR[1]の示す値に設定する。
具体的には、加熱強度情報生成部240Eは、記録媒体PP2に対する印刷処理が実行される場合において、ヒーターH[1]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、領域加熱強度情報KR[1]の示す値に設定し、ヒーターH[2]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、領域加熱強度情報KR[2]の示す値に設定する。
以上のように、本実施形態では、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合に、インクジェットプリンター1Eが形成する画像毎に、ヒーターH[1]とヒーターH[2]とを交互に使用して、記録媒体PP1に吐出されたインクを加熱する。このため、本実施形態では、例えば、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合に、ヒーターH[1]のみを用いて、記録媒体PP1に吐出されたインクを加熱する態様と比較して、ヒーターH[1]の使用頻度を低減させることができる。これにより、本実施形態では、ヒーターH[1]の劣化速度を低下させ、結果として、加熱ユニット5Eの長寿命化を実現することが可能となる。
<<5.2.第5実施形態のまとめ>>
以上のように、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Eは、記録媒体PPを+X方向に搬送する搬送ユニット4と、搬送ユニット4により搬送される記録媒体PPに対してインクを吐出する印刷ユニット3と、印刷ユニット3よりも+X側に設けられ、搬送ユニット4により搬送される記録媒体PPを加熱する加熱ユニット5Eと、加熱ユニット5Eを制御する制御ユニット2Eと、を備え、加熱ユニット5Eは、+Y方向に延在し、制御ユニット2Eによる制御に応じて発熱するヒーターH[1]と、+Y方向に延在し、制御ユニット2Eによる制御に応じて発熱するヒーターH[2]と、を備え、制御ユニット2Eは、印刷頁情報CPが奇数を示す期間において、搬送ユニット4が、+Y方向において範囲YPP1に延在する記録媒体PP1を搬送する場合、ヒーターH[1]により記録媒体PP1を加熱させ、ヒーターH[2]の発熱を制限し、印刷頁情報CPが偶数を示す期間において、搬送ユニット4により搬送される記録媒体PPが、記録媒体PP1である場合、ヒーターH[2]により記録媒体PP1を加熱させ、ヒーターH[1]の発熱を制限する。
以上のように、本実施形態では、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合に、ヒーターH[1]とヒーターH[2]とを交互に使用して、記録媒体PP1に吐出されたインクを加熱する。このため、本実施形態では、例えば、記録媒体PP1に対する印刷処理が実行される場合に、ヒーターH[1]のみを用いて、記録媒体PP1に吐出されたインクを加熱する態様と比較して、ヒーターH[1]の使用頻度を低減させることができる。これにより、本実施形態では、ヒーターH[1]の劣化速度を低下させ、結果として、加熱ユニット5Eの長寿命化を実現することが可能となる。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンター1Eは、ヒーターH[1]及びヒーターH[2]を移動させるヒーター移動機構50を備える。
このため、本実施形態では、インクジェットプリンター1Eが印刷処理の対象とする記録媒体PPの大きさに合わせて、ヒーターH[1]及びヒーターH[2]を配置することが可能となる。
<<5.3.第5実施形態の変形例>>
本実施形態に係る具体的な変形の態様を以下に例示する。本明細書に記載された複数の態様から任意に選択される2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。
<<変形例5.1>>
上述した第5実施形態では、インクジェットプリンター1Eが記録媒体PP1に対して印刷処理を実行する場合、ヒーターH[1]及びヒーターH[2]の双方が、記録媒体PP1が存在する範囲YPP1に位置するが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。
例えば、インクジェットプリンター1Eが記録媒体PP1に対して印刷処理を実行する場合、ヒーターH[1]及びヒーターH[2]のうち、記録媒体PP1の加熱に使用されないヒーターH[k]を、記録媒体PP1から離間するように移動させてもよい。
本変形例において、位置指定部25には、媒体種別情報BTを含む印刷設定情報Infoと、印刷頁情報CPと、が供給される。
そして、位置指定部25は、媒体種別情報BTが、記録媒体PP1を対象とする印刷処理が実行されることを示す場合であって、印刷頁情報CPが、印刷処理において奇数枚目の画像を形成することを示す場合、図48に示すように、ヒーターH[1]の存在する領域RH[1]を領域R[1]と一致させることを、ヒーター移動装置MH[1]に対して指定し、ヒーターH[2]の存在する領域RH[2]を領域R[2]と一致させることを、ヒーター移動装置MH[2]に対して指定する位置指定信号Ctr-Mを、ヒーター移動機構50に対して供給する。そして、図48に示す場合、加熱強度情報生成部240Eは、ヒーターH[1]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、領域加熱強度情報KR[1]の示す値に設定することで、ヒーターH[1]により記録媒体PP1を加熱させ、ヒーターH[2]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、「0」に設定することで、ヒーターH[2]の発熱を停止させる。
また、位置指定部25は、媒体種別情報BTが、記録媒体PP1を対象とする印刷処理が実行されることを示す場合であって、印刷頁情報CPが、印刷処理において偶数枚目の画像を形成することを示す場合、図49に示すように、ヒーターH[1]の存在する領域RH[1]を領域R[2]と一致させることを、ヒーター移動装置MH[1]に対して指定し、ヒーターH[2]の存在する領域RH[2]を領域R[1]と一致させることを、ヒーター移動装置MH[2]に対して指定する位置指定信号Ctr-Mを、ヒーター移動機構50に対して供給する。そして、図49に示す場合、加熱強度情報生成部240Eは、ヒーターH[2]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、領域加熱強度情報KR[1]の示す値に設定することで、ヒーターH[2]により記録媒体PP1を加熱させ、ヒーターH[1]に対応するヒーター加熱強度情報B[k]の示す値を、「0」に設定することで、ヒーターH[1]の発熱を停止させる。
以上のように、本変形例によれば、記録媒体PP1の加熱に使用されないヒーターH[k]を、記録媒体PP1から離間するように移動させるため、記録媒体PP1の加熱に使用されないヒーターH[k]に残存する熱により、記録媒体PP1がダメージを受けることを防止することが可能となる。
なお、本変形例では、記録媒体PP1の加熱に使用されないヒーターH[k]を、Y軸方向において、記録媒体PP1から離間するように移動させるが、このような態様は一例に過ぎない。例えば、記録媒体PP1の加熱に使用されないヒーターH[k]を、Y軸方向とは異なる方向に対して、記録媒体PP1から離間するように移動させてもよい。一例を挙げれば、記録媒体PP1の加熱に使用されないヒーターH[k]を、+Z方向に、記録媒体PP1から離間するように移動させてもよい。
以上のように、本変形例に係るインクジェットプリンター1Eにおいて、ヒーター移動機構50は、印刷頁情報CPが偶数を示す期間における、記録媒体PP1及びヒーターH[1]の距離が、印刷頁情報CPが奇数を示す期間における、記録媒体PP1及びヒーターH[1]の距離よりも遠くなるように、ヒーターH[1]を移動させ、印刷頁情報CPが奇数を示す期間における、記録媒体PP1及びヒーターH[2]の距離が、印刷頁情報CPが偶数を示す期間における、記録媒体PP1及びヒーターH[2]の距離よりも遠くなるように、ヒーターH[2]を移動させる。
このため、本実施形態では、印刷頁情報CPが偶数を示す期間において、記録媒体PP1がヒーターH[1]からの熱によりダメージを受けることを防止することが可能となり、また、印刷頁情報CPが奇数を示す期間において、記録媒体PP1がヒーターH[2]からの熱によりダメージを受けることを防止することが可能となる。
また、本変形例に係るインクジェットプリンター1Eにおいて、ヒーター移動機構50は、印刷頁情報CPが偶数を示す期間において、ヒーターH[1]を、記録媒体PP1が延在する範囲YPP1を含まない領域R[2]に移動させ、印刷頁情報CPが奇数を示す期間において、ヒーターH[2]を、記録媒体PP1が延在する範囲YPP1を含まない領域R[2]に移動させる。
このため、本実施形態では、印刷頁情報CPが偶数を示す期間において、記録媒体PP1がヒーターH[1]からの熱によりダメージを受けることを防止することが可能となり、また、印刷頁情報CPが奇数を示す期間において、記録媒体PP1がヒーターH[2]からの熱によりダメージを受けることを防止することが可能となる。
また、本変形例に係るインクジェットプリンター1Eにおいて、ヒーター移動機構50は、搬送ユニット4が、+Y方向において範囲YPP2に延在する記録媒体PP2を搬送する場合、ヒーターH[1]の存在する領域RH[1]と、ヒーターH[2]の存在する領域RH[2]とが、範囲YPP2を包含するように、ヒーターH[1]及びヒーターH[2]を移動させ、加熱ユニット5Eは、搬送ユニット4が、+Y方向において範囲YPP2に延在する記録媒体PP2を搬送する場合、ヒーターH[1]及びヒーターH[2]により、記録媒体PP2を加熱させる。
このため、本実施形態では、ヒーターH[1]及びヒーターH[2]を用いて、記録媒体PP1のみならず、記録媒体PP2についても、加熱することが可能となる。
<<6.その他の変形例>>
上述した実施形態及び変形例は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。なお、以下に例示する変形例において作用や機能が実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
<<変形例6.1>>
上述した実施形態及び変形例において、ノズル列Lnは、Y軸方向に延在するが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。ノズル列Lnは、Y軸方向と交差する方向に延在していてもよい。
例えば、図50に示すように、インクジェットプリンター1A等に設けられる印刷ユニット3において、印刷ユニット3を+Z方向から見た場合に、ノズル列Lnが、+X方向と角度θで交差するζ方向に延在するように、配置されていてもよい。
また、図50に示すように、ヒーターH[k]を、ζ方向が長手方向となるように配置してもよい。この場合、ヒーターH[k]が設けられる領域RH[k]において、ノズル列Lnがζ方向に延在し、且つ、X軸方向におけるノズル列Ln及びヒーターH[k]の間隔が一定の距離dXに保たれるように、ノズル列Lnが設けられることが好ましい。
図50に示す例においては、ノズル列Lnを構成する複数の吐出部Dの各々と、ヒーターH[k]との距離が、一定の距離dXに保たれるため、ノズル列LnとヒーターH[k]の延在方向とが並行ではない場合と比較して、ヒーターH[k]による加熱ムラを低減することが可能となる。
<<変形例6.2>>
上述した実施形態及び変形例において、インクジェットプリンターは、ラインプリンターであるが、シリアルプリンターであってもよい。具体的には、Y軸方向の幅が記録媒体PPの幅よりも狭い印刷ユニット3を備え、印刷ユニット3をY軸方向に往復動させつつ印刷処理を実行するインクジェットプリンターであってもよい。
<<変形例6.3>>
上述した実施形態及び変形例において、インクジェットプリンターは、圧電素子PZを振動させることによりノズルNからインクを吐出するものであるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、キャビティ322に設けられた発熱体を発熱させることによりキャビティ322内に気泡を生じさせてキャビティ322内部の圧力を高め、これによりインクを吐出させる、所謂サーマル方式であってもよい。
1A…インクジェットプリンター、2A…制御ユニット、3…印刷ユニット、4…搬送ユニット、5A…加熱ユニット、500…セラミック基板、510…発熱抵抗体、520…保護部、D…吐出部、H[k]…ヒーター。

Claims (8)

  1. 媒体を第1方向に搬送する搬送部と、
    前記搬送部により搬送される媒体に対して液体を吐出する吐出部と、
    第1パルス信号を出力する信号生成部と、
    前記吐出部よりも前記第1方向における下流側に設けられ、
    前記第1パルス信号に含まれる第1パルスに応じて発熱する第1ヒーターを具備し、前記媒体を加熱する加熱部と、
    を備え、
    前記信号生成部は、
    前記加熱部が前記媒体を加熱するための加熱量に応じて、
    前記第1パルスを調整する、
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記信号生成部は、
    前記加熱部が前記媒体を加熱するための加熱量に応じて、
    前記第1パルスの幅を調整する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記信号生成部は、
    前記加熱部が前記媒体を加熱するための加熱量に応じて、
    前記第1パルスの密度を調整する、
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の印刷装置。
  4. 前記信号生成部は、前記第1パルス信号とは異なる第2パルス信号を出力し、
    前記加熱部は、前記第2パルス信号に含まれる第2パルスに応じて発熱する第2ヒーターを具備する、
    ことを特徴とする、請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の印刷装置。
  5. 前記信号生成部は、
    第1クロック信号に基づいて、前記第1パルス信号を生成し、
    前記第1クロック信号とは異なる第2クロック信号に基づいて、前記第2パルス信号を生成する、
    ことを特徴とする、請求項4に記載の印刷装置。
  6. 前記信号生成部は、
    前記第1クロック信号の位相を遅延させて前記第2クロック信号を生成する遅延部を具備する、
    ことを特徴とする、請求項5に記載の印刷装置。
  7. 前記第1クロック信号の有するクロック波形の立ち上がりのタイミングと、
    前記第2クロック信号の有するクロック波形の立ち上がりのタイミングとは、異なる、
    ことを特徴とする、請求項5または6に記載の印刷装置。
  8. 前記第1ヒーターは、
    セラミック基板と、
    前記セラミック基板上に設けられた発熱抵抗体と、
    前記発熱抵抗体を保護する保護部と、
    を備える、
    ことを特徴とする、請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の印刷装置。
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