以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1.画像形成装置の構成>
図1は、MFP10(マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi-Functional Peripheral))の外観を示す図であり、図2は、MFP10の機能ブロックを示す図である。ここでは、画像形成装置として、MFP10を例示する。なお、MFP10は、画像処理装置あるいは印刷出力装置とも称される。
MFP10は、コピージョブ、スキャンジョブおよびボックス格納ジョブなどを実行することが可能な装置(複合機とも称する)である。具体的には、MFP10は、図2の機能ブロック図に示すように、画像読取部2、印刷出力部3、通信部4、格納部5、操作部6およびコントローラ(制御部)9等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種のジョブを実行することが可能である。
画像読取部2は、MFP10の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って(すなわちスキャンして)、当該原稿の画像データ(原稿画像データあるいはスキャンデータとも称する)を生成する処理部である。この画像読取部2は、スキャン部であるとも称される。
印刷出力部3は、印刷対象データに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、ネットワーク108を介したネットワーク通信を行うことも可能である。このネットワーク通信では、たとえば、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP10は、所望の相手先(外部装置)との間で各種のデータを授受することが可能である。通信部4は、各種データを送信する送信部4aと各種データを受信する受信部4bとを有する。
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)および半導体メモリ等の記憶装置で構成される。
操作部6は、MFP10に対する操作入力を受け付ける操作入力部6aと、各種情報の表示出力を行う表示部6bとを備えている。
このMFP10においては、略板状の操作パネル部6c(図1参照)が設けられている。また、操作パネル部6cは、その正面側にタッチパネル25(図1参照)を有している。タッチパネル25は、操作入力部6aの一部としても機能するとともに、表示部6bの一部としても機能する。タッチパネル25は、液晶表示パネルに各種センサ等が埋め込まれて構成され、各種情報を表示するとともに操作者(ユーザ)からの各種の操作入力を受け付けることが可能である。
コントローラ9は、MFP10に内蔵され、MFP10を統括的に制御する制御装置である。コントローラ9は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM(登録商標))内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)を実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてMFP10にインストールされるようにしてもよい。あるいは、当該プログラムは、ネットワーク108等を経由してダウンロードされてMFP10にインストールされるようにしてもよい。
具体的には、図2に示すように、コントローラ9は、当該プログラムの実行により、通信制御部11と入力制御部12と表示制御部13とジョブ制御部14とを含む各種の処理部を実現する。
通信制御部11は、他の装置(外部装置50(後述)等)との間の通信動作を通信部4等と協働して制御する処理部である。
入力制御部12は、操作入力部6a(タッチパネル25等)に対するユーザからの操作入力の受付動作等を制御する制御部である。
表示制御部13は、表示部6b(タッチパネル25等)における表示動作を制御する処理部である。表示制御部13は、MFP10を操作するための操作画面等をタッチパネル25に表示する。
ジョブ制御部14は、ユーザによる設定内容(設定値)に基づくジョブの実行動作を制御する処理部である。
<1−2.共同作業モードにおける表示画面等>
MFP10は、作業モードとして、単一のユーザによる操作が行われる通常モード(単一ユーザ操作モード)と、複数のユーザによる操作(共同作業)が行われる共同作業モード(複数ユーザ操作モードとも称する)とを有している。作業モードの切換は、タッチパネル25に表示される所定の切換画面(不図示)を用いて行われる。
通常モード(単一ユーザ操作モード)においては、図24に示されるように、MFP10のタッチパネル25において設定画面610が表示され、当該設定画面610を用いて単一ユーザ(たとえばユーザU1のみ)による操作が行われる。
一方、共同作業モードにおいては、図15(〜図21等)に示されるように、MFP10のタッチパネル25において2つの設定画面310,320が同時に(並列的に)表示され、これらの設定画面310,320を用いて2人のユーザU1,U2による操作が行われる(後述するステップS12〜S17(図3)等も参照)。図15においては、タッチパネル25内の左半領域にユーザU1向けの設定画面310が表示され、タッチパネル25内の右半領域にユーザU2向けの設定画面320が表示されている。換言すれば、ユーザU1向けの設定領域310とユーザU2向けの設定領域320とが、タッチパネル25内にて左右方向に並べて配置された状態で同時並列的に表示される。なお、ユーザU1向けの設定画面310はユーザU1用の言語(日本語)で主に表示され、ユーザU2向けの設定画面320はユーザU2用の言語(英語)で主に表示される。
また、共同作業モードにおいては、各ユーザU1,U2向けの設定画面310,320を用いた設定操作が終了し、一方のユーザによりMFP10のスタートボタン(不図示)が押下されると、各ユーザ向けの設定確認画面510,520が表示される(図6参照)。より詳細には、設定画面310を用いたユーザU1による各種の設定内容と設定画面320を用いたユーザU2による各種の設定内容との間に齟齬(不一致)が存在する場合に、タッチパネル25にて設定確認画面510,520が表示される(後述するステップS21〜S25(図4)も参照)。なお、ユーザU1向けの設定画面510はユーザU1用の言語(日本語)で表示され、ユーザU2向けの設定画面520はユーザU2用の言語(英語)で表示される。
図6においては、タッチパネル25内の左半領域にユーザU1向けの設定確認画面510が表示され、タッチパネル25内の右半領域にユーザU2向けの設定確認画面520が表示されている。換言すれば、ユーザU1向けの設定確認領域510とユーザU2向けの設定確認領域520とが、タッチパネル25内にて左右方向に並べて配置された状態で同時並列的に表示されている。
なお、設定確認画面510,520を含む表示領域全体(タッチパネル25の表示領域全体)を、確認画面500とも表現する。
ユーザU1は、当該ユーザU1向けの設定確認画面510を視認することによって、複数(ここでは3つ)の設定項目に関して両ユーザU1,U2による設定内容相互間での齟齬が発生していることを理解することができる。また、ユーザU2は、当該ユーザU2向けの設定確認画面520を視認することによって、複数(ここでは3つ)の設定項目に関して両ユーザU1,U2による設定内容相互間での齟齬が発生していることを理解することができる。その後、ユーザU1側の設定内容が変更されること、あるいはユーザU2側の設定内容が変更されることによって、当該齟齬が解消され得る。
より詳細には、スタートボタン押下後において、複数の設定項目(たとえば、数十個の設定項目)の中から、その設定内容が両ユーザU1,U2相互間で互いに異なる設定項目が検出される(後述するステップS21〜S23参照)。そして、検出された設定項目に関して、その設定内容(詳細には、ユーザごとの設定内容)が設定確認画面500に表示される(ステップS24も参照)。基本的には、ユーザU1側の設定内容が画面510に表示され、ユーザU2側の設定内容が画面520に表示される。
図6では、複数の設定項目(たとえば、数十個の設定項目)の中から、各ユーザによる設定内容が互いに異なる設定項目として、3つの設定項目(具体的には、「印刷出力面」、「カラー」、「ウォーターマーク」)が検出される場合が例示されている。
そして、検出された3つの設定項目に関する各設定内容(詳細には、ユーザごとの各設定内容)が設定確認画面500に表示される。基本的には、ユーザU1側の設定内容が画面510に表示され、ユーザU2側の設定内容が画面520に表示される。また、ユーザU1向けの画面510における文字列はユーザU1向けの第1言語(たとえば日本語)で表現され、ユーザU2向けの画面520における文字列はユーザU2向けの第2言語(たとえば英語)で表現される。
より詳細には、設定項目「印刷出力面」に関して、ユーザU1側の設定内容「片面印刷」が日本語表記で画面510内のボタン領域513aに表示され、ユーザU2側の設定内容「両面印刷」が英語表記(「Duplex」)で画面520内のボタン領域523aに表示される。
また、設定項目「印刷出力色(カラー)」に関して、ユーザU1側の設定内容「ブラック」(日本語表記)が画面510内のボタン領域513bに表示され、ユーザU2側の設定内容「オートカラー」が英語表記「Auto Color」で画面520内のボタン領域523bに表示される。
同様に、設定項目「ウォーターマーク」に関して、ユーザU1側の設定内容「ウォーターマーク(オン)」が日本語表記で画面510内のボタン領域513cに表示されている。一方、画面520内のボタン領域523c内における無表示状態(文字が表示されていない状態)によって、ユーザU2側の設定内容「ウォーターマーク(オフ)」(デフォルト値)が示されている。
さらに、各設定項目に対応するボタン領域513a,513b,513c,523a,523b,523cは、各設定項目の設定内容に関する両ユーザU1,U2相互間での相違度合いに応じた色で表示されている。具体的には、上記3つの設定項目に関して、第1ユーザによる入力操作と第2ユーザによる入力操作との両入力操作のうちの一方のみが行われているときと双方が行われているときとで、各設定項目の設定内容に関する表示色として、互いに異なる色が用いられる。
具体的には、一の設定項目(たとえば、「印刷出力面」)に関して、上記両入力操作のうちの双方が行われているとき(換言すれば、両ユーザがそれぞれ(固有の意思で)設定内容を変更した結果、両ユーザによる設定内容の相互間に不一致が生じているとき)には、当該一の設定項目の設定内容に対応するボタン領域513a,523aが赤色でそれぞれ表示される。各ユーザU1,U2は、赤色表示領域が存在することを視認すると、両ユーザの操作結果(設定内容)が齟齬している旨を判断できる。
別の設定項目(たとえば、「印刷出力色」)に関して、上記両入力操作のうちの双方が行われているときにも、同様に、当該設定項目(「印刷出力色」)の設定内容に対応するボタン領域513b,523bが赤色でそれぞれ表示される。
一方、一の設定項目(たとえば、「ウォーターマーク」)に関して、上記両入力操作のうちの一方のみが行われているとき(換言すれば、両ユーザのうちの一方のみが(固有の意思で)設定内容を変更した結果、両ユーザによる設定内容の相互間に不一致が生じているとき)には、当該一の設定項目の設定内容に対応するボタン領域513c,523cが赤色とは異なる色でそれぞれ表示される。
具体的には、2人のユーザU1,U2のうち、当該一の設定項目に関して変更操作を行ったユーザU1に対応するボタン領域513cは緑色で表示され、当該一の設定項目に関して変更操作を行っていないユーザU2に対応するボタン領域523cは青色で表示される。各ユーザU1,U2は、一の設定項目に関する緑色表示領域が存在することを視認すると、当該一の設定項目に関しては、自分のみが設定変更操作を行っており相手ユーザは設定変更操作を行っていない旨を判断することが可能である。また、一の設定項目に関する青色表示領域が存在することを視認すると、当該一の設定項目に関しては、相手のみが設定変更操作を行っており自分は設定変更操作を行っていない旨を判断することが可能である。
このように、各設定項目に関して、第1ユーザによる設定内容と第2ユーザによる設定内容との両内容が互いに異なる場合において、上記両入力操作のうちの一方のみが行われているときと双方が行われているときとで、互いに異なる態様による報知動作が実行される。
さらに、ユーザU1向けの設定確認画面510においては、当該ユーザU1による設定内容のみならず、別のユーザU2(相手側ユーザ)による設定内容もが表示される。すなわち、設定確認画面510においては、ユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容との双方が個別に表示される。同様に、ユーザU2向けの設定確認画面520においては、当該ユーザU2による設定内容のみならず、別のユーザU1(相手側ユーザ)による設定内容もが表示される。
また、MFP10においては、確認画面500に関する表示モードとして、2つの表示モード(「1段階表示モード」および「2段階表示モード」)が設けられている。両表示モードの相互間においては、相手側ユーザによる設定内容の表示タイミングが異なっている。
「1段階表示モード」は、いずれかの設定項目に関してユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容との両内容が互いに異なる場合に、直ちに、相手側ユーザによる設定内容を自分向けの設定確認画面にも表示するモードである(図6参照)。
一方、「2段階表示モード」は、いずれかの設定項目に関してユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容との両内容が互いに異なる場合に、直ちには、相手側ユーザによる設定内容を自分向けの設定確認画面に表示しないモードである(図7〜図14参照)。なお、図7〜図13は、それぞれ各時点での表示態様を示す図である。一方、図14は、2段階表示モードにおける表示態様を概念的に説明する図である。2段階表示モードにおける各ユーザ向けの設定確認画面は、初期状態において、複数の吹き出し画像(各設定項目に関する他ユーザの設定内容をそれぞれ示す複数の画像)のいずれをも未だ表示しない。その後、各ユーザの表示指示に応答して各吹き出し画像が表示される。
この第1実施形態では、「1段階表示モード」による確認画面500(図6参照)について説明する。「2段階表示モード」による確認画面500については第2実施形態にて説明する。
図6に示されるように、「1段階表示モード」においては、ユーザU1向けの設定確認画面510は、プレビュー画面511と、確認対象項目(確認作業の対象の設定項目)に関するユーザU1側の設定内容(ボタン領域513a,513b,513c参照)と、確認対象項目に関するユーザU2側の設定内容(吹き出し画像515a,515b,515c参照)とを、スタートボタンの押下に応答して直ちに表示する。換言すれば、設定確認画面510において、ユーザU1による設定内容のみならず、ユーザU2による設定内容もが直ちに表示される。ここで、確認対象項目は、ユーザU1,U2による確認を求めるべき項目である、とも表現される。確認対象項目は、後述するステップS22〜S24において決定される。
図6では、確認対象項目(ここでは、「印刷出力面」、「カラー」、「ウォーターマーク」)に関するユーザU1による設定内容として、「片面印刷」、「ブラック」、「ウォーターマーク(オン)」が各ボタン領域513a,513b,513cにそれぞれ表示されている。
また、当該確認対象項目に関するユーザU2による設定内容として、「両面印刷」、「オートカラー」、「ウォーターマーク(オフ)」が、当該各ボタン領域513a,513b,513cにそれぞれ対応づけられた吹き出し画像515a,515b,515c内に表示されている。
より詳細には、「他のユーザ(U2)が両面印刷を設定しました。」との文言が吹き出し画像515a内に表示されている。当該吹き出し画像515aは、ユーザU1側の設定内容「片面印刷」を示すボタン領域513aに対応づけられている。
また、「他のユーザ(U2)がオートカラーを設定しました。」との文言が吹き出し画像515b内に表示されている。当該吹き出し画像515bは、ユーザU1側の設定内容「ブラック」を示すボタン領域513bに対応づけられている。
さらに、「あなただけがウォーターマークを設定しています。」との文言が吹き出し画像515c内に表示されている。当該吹き出し画像515cは、ユーザU1側の設定内容「ウォーターマーク(オン)」を示すボタン領域513cに対応づけられている。
また、ユーザU1向けの設定確認画面510に関する吹き出し画像515a,515b,515c内の文字列は、当該ユーザU1向けの言語(たとえば日本語)で表示されている。
また、「1段階表示モード」においては、ユーザU2向けの設定確認画面520は、プレビュー画面521と、確認対象項目に関するユーザU2側の設定内容(ボタン領域523a,523b,523c参照)と、確認対象項目に関する相手ユーザU1側の設定内容(吹き出し画像525a,525b,525c参照)とを、スタートボタンの押下に応答して直ちに表示する。換言すれば、ユーザU2向けの設定確認画面520において、自ユーザU2による設定内容のみならず、他ユーザU1による設定内容もが直ちに表示される。
図6では、確認対象項目(ここでは、「印刷出力面」、「カラー」、「ウォーターマーク」)に関するユーザU2による設定内容として、「両面印刷」、「オートカラー」、「ウォーターマーク(オフ)」が各ボタン領域523a,523b,523cにそれぞれ表示されている。
また、当該確認対象項目に関する他ユーザU1による設定内容として、「片面印刷」、「ブラック」、「ウォーターマーク(オン)」が、当該各ボタン領域523a,523b,523cにそれぞれ対応づけられた吹き出し画像525a,525b,525c内に表示されている。また、ユーザU2向けの設定確認画面520に関する吹き出し画像525a,525b,525c内の文字列は、当該ユーザU2向けの言語(ここでは英語)で表示されている。
より詳細には、「他のユーザ(U1)が片面印刷を設定しました。」(より具体的には、英語表記「Another user sets the page to simplex.」)の文言が吹き出し画像525a内に表示されている。当該吹き出し画像525aは、ユーザU2による設定内容「両面印刷」を示すボタン領域523aに対応づけられている。
また、「他のユーザ(U1)がブラックを設定しました。」(より具体的には、英語表記「Another user sets the color to "black".」)の文言が吹き出し画像525b内に表示されている。当該吹き出し画像525bは、ユーザU2による設定内容「オートカラー」を示すボタン領域523bに対応づけられている。
さらに、「他のユーザによってウォーターマークが設定されています。」(より具体的には、英語表記「Watermark is configured by another user.」)の文言が吹き出し画像525c内に表示されている。当該吹き出し画像525cは、ユーザU2による設定内容「ウォーターマーク(オフ)」(デフォルト値)を示すボタン領域523cに対応づけられている。
このような設定確認画面510によれば、ユーザU1は、自分向けの設定画面310を用いたユーザU1自身による設定内容と他のユーザU2向けの設定画面320を用いた相手ユーザU2による設定内容との双方を認識することが可能である。同様に、このような設定確認画面520によれば、ユーザU2は、自分向けの設定画面320を用いたユーザU1自身による設定内容と他のユーザU1向けの設定画面310を用いた相手ユーザU1による設定内容との双方を認識することが可能である。
なお、「ユーザU1による設定内容」としては、ユーザU1自身による設定変更操作を伴って設定した内容とユーザU1自身による設定変更操作を伴わずにデフォルト値のまま放置した内容との2種類の設定内容が存在する。同様に、「ユーザU2による設定内容」としては、ユーザU2自身による設定変更操作を伴って設定した内容とユーザU2自身による設定変更操作を伴わずにデフォルト値のまま放置した内容との2種類の設定内容が存在する。
<1−3.動作>
図3および図4は、MFP10の動作を示すフローチャートである。
ここでは、2人のユーザU1,U2がMFP10のタッチパネル25を共用して、MFP10のコピージョブに関する設定操作等を行う状況を想定する。また、図3のフローチャートの実行前において、各ユーザU1,U2がMFP10にログインしているとともに、所定の切換画面(不図示)等を用いて作業モードが共同作業モードへと予め切り替えられているものとする。
図3のステップS11において、MFP10は、作業モードが共同作業モードに設定されている旨を判定すると、ステップS12に進む。
ステップS12において、MFP10は、各ログインユーザU1,U2のユーザ情報(使用言語の情報等を含む)に基づき、各ユーザU1,U2に関する表示用言語(タッチパネル25におけるユーザごとの表示用言語)を決定(特定)する。
たとえば、ユーザU1の使用言語は日本語である旨がユーザ情報に基づいて判定される場合、ユーザU1向けの表示用言語は日本語である旨が決定される。同様に、ユーザU2の使用言語は英語である旨がユーザ情報に基づいて判定される場合、ユーザU2向けの表示用言語は英語である旨が決定される。この場合、以後のユーザU1向けの各画面(310,510等)は日本語で表示され、以後のユーザU2向けの各画面(320,520等)は、英語で表示される。
ステップS13においては、まず設定画面300(図15)が表示される。設定画面300は、ユーザU1向けの設定画面310とユーザU2向けの設定画面320とを含む画面である。ユーザU1向けの設定画面310はユーザU1向けの表示用言語(たとえば日本語)で表示され、ユーザU2向けの設定画面320はユーザU2向けの表示用言語(たとえば英語)で表示される。
その後、ユーザU1が当該ユーザU1向けの設定画面310を用いて設定処理を実行し、ユーザU2が当該ユーザU2向けの設定画面320を用いて設定処理を実行する。そして、設定操作後において、一方のユーザによりMFP10のスタートボタン(不図示)が押下されると、ステップS17からステップS21に進む。以下、ステップS21以後の動作(確認画面500を用いた確認表示動作等)について説明する。
ステップS21においては、MFP10は、設定画面300から設定確認画面500(図6参照)への切換準備の実行を決定する。
次のステップS22においては、MFP10に関する複数の設定項目(たとえば、数十個の設定項目)の中から、各ユーザによる設定内容が互いに異なる設定項目(非合致項目とも称する)が検出される。
複数の設定項目のうちのいずれの設定項目に関しても、ユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容とが同一である旨が判定されると、ステップS25に進む。
一方、複数の設定項目のうちの少なくとも1つの設定項目に関して、ユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容とが互いに異なる旨が判定されると、ステップS23に進む。換言すれば、複数の設定項目の中から非合致項目が検出される場合、ステップS23に進む。
ステップS23では、各非合致項目に関する相違度合いが決定される。具体的には、非合致項目に関して、ユーザU1による入力操作とユーザU2による入力操作との両入力操作のうちの一方のみが行われている場合には、当該両入力操作のうちの双方が行われている場合よりも、当該非合致項目に関する相違度合いは小さい、と判断される。
具体的には、当該両入力操作のうちの双方が行われている場合には、相違度合いは最も大きな度合い(相違レベルL1)であると判定される。換言すれば、ユーザU1による設定入力操作を伴う設定内容とユーザU2による設定入力操作を伴う設定内容との両設定内容が互いに異なる場合には、両ユーザU1,U2の意思が一致しておらず、相違度合いは最大の相違レベルL1である旨が判定される。
当該両入力操作のうちの一方のみが行われているときには、相違度合いは比較的小さな度合い(相違レベルL2)であると判定される。換言すれば、一方のユーザのみが設定入力操作を実行した結果、ユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容とが互いに異なっている場合には、一方のユーザの意思と他方のユーザの意思とが一致しているか否かが不明である。このような事情を考慮して、相違度合いは「レベルL2」(<L1)である旨が判定される。
ステップS24では、MFP10は、確認画面500を表示(更新表示)する。具体的には、MFP10のコントローラ9は、確認画面500(図6)の表示用データを生成して、当該表示用データに基づき確認画面500をタッチパネル25に表示する。
ユーザは、このような確認画面500を視認した後、設定内容の修正動作等(後述)を行うことが可能である。
確認画面500を視認して非合致項目の存在に気づいたユーザU1および/またはユーザU2によって設定変更操作が行われると、変更後の設定内容に基づき設定確認画面510,520の更新処理等(ステップS22〜S25)が行われる。確認画面500内にて赤色で示されていた齟齬(相違レベルL1の不一致)が少なくとも解消した後に、再びスタートボタンが押下されると、MFP10は、設定完了を判定し(ステップS25でYES)、ユーザU1,U2による設定内容に基づくジョブ(コピージョブ等)を開始する。
上述のステップS24において確認画面500が表示された後においては、次のような設定内容の修正動作等が実行される。
相違レベルL1の非合致項目に関しては、少なくとも一方のユーザが自らの設定内容を変更すること等によって、設定内容の競合状態が解消され得る。
たとえば、設定項目「印刷出力面」が相違レベルL1の非合致項目である場合、ユーザU2が画面520内のボタン領域523aを押下すると、設定項目「印刷出力面」に関する設定画面が表示される。ユーザU2は、当該設定画面を利用して設定内容を変更(「片面」(Simplex)に変更等)することが可能である。あるいは、ユーザU1が、画面510内のボタン領域513aを押下して設定項目「印刷出力面」に関する設定画面を表示させ、当該設定画面を利用して設定内容を変更(「両面」に変更等)することも可能である。このような設定変更操作後に、MFP10は、ステップS22〜S25の処理を再び実行し、当該設定項目に関する設定内容の競合状態が解消されたことを判定する。なお、上述したように、相違レベルL1の不一致が解消するまではジョブは開始されない。
また、相違レベルL2の非合致項目に関しては、設定操作を行った一方のユーザU1とは異なる他のユーザU2が、その設定内容を確認する。相違レベルL2の非合致項目の設定内容を当該他のユーザU2が承認する場合には、当該設定内容がそのまま維持される。
たとえば、設定項目「ウォーターマーク」が相違レベルL2の非合致項目である場合、ユーザU2が、青色のボタン領域523aの存在(相手ユーザのみが設定変更操作を行った設定項目の存在)に気付くと、相手ユーザU1による設定内容をも確認する。ユーザU2が当該相手ユーザU1による設定内容を承認する場合には、ユーザU2は承認操作(スタートボタンの再押下操作(あるいは、ボタン領域523aの長押し操作(ロングタップ操作)ないし専用の承認ボタン(不図示)の押下操作等))を実行する。ユーザU2が相違レベルL2の不一致を承認して承認操作(スタートボタンの再押下等)を実行するとステップS22〜S25の処理が再び実行される。そして、相違レベルL1の非合致項目が残存していないことを条件に設定内容が確定されてジョブが開始される。なお、これに限定されず、ユーザU2が、画面520内のボタン領域523cを押下して設定項目「ウォーターマーク」に関する設定画面を表示させ、当該設定画面を利用して設定内容を変更(「オン」に変更等)し、ユーザU2による設定内容をユーザU1による設定内容に合致させることも可能である。
一方、相違レベルL2の非合致項目の設定内容を当該他のユーザU2が承認しない場合には、一のユーザU2(或いはU1)は、設定画面320等を用いて当該非合致項目の設定内容を別の内容に変更して自らの意思を他ユーザに示すことなどによって意思疎通を図り、両ユーザ相互間で協議して最終的な設定内容を決定する。
たとえば、設定項目「ウォーターマーク」が相違レベルL2の非合致項目である場合、ユーザU2は、当該相手ユーザU1による設定内容を承認しないときには、非承認動作を実行する。具体的には、ユーザU2は、画面520内のボタン領域523cを押下して設定項目「ウォーターマーク」に関する設定画面を表示させ、当該設定画面を利用して設定内容を変更(「オフ」に変更等)する。あるいは、ボタン領域523cをダブルタップする動作(ないし当該設定項目に関する非承認ボタン(不図示)の押下操作等)が、非承認動作として実行されてもよい。このような非承認動作に応じて、ステップS22〜S25の処理が再び実行されると、設定項目「ウォーターマーク」が相違レベルL1の非合致項目であることが判定され、ユーザU1向けの設定確認画面510内のボタン領域513cが赤色表示に変更される。このような表示によって、ユーザU1は、ユーザU2の意思を把握することができる。その後、相違レベルL1の非合致項目「ウォーターマーク」について、上述のようにユーザU1あるいはユーザU2が自らの設定内容を変更することによって、その競合状態が解消されればよい。
以上のような動作によれば、ユーザU1向けの設定確認画面510(図6参照)において、ユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容とが表示(報知)される(ステップS24)ので、ユーザU1の自らの所望の設定内容と他者であるユーザU2の所望の設定内容とをユーザU1が認識することが可能である。したがって、画像形成装置に関する設定作業を複数の作業者によって良好に実行することが可能である。
また、ユーザU2向けの設定確認画面520(図6参照)において、ユーザU2による設定内容とユーザU1による設定内容とが表示される(ステップS24)ので、ユーザU2の自らの所望の設定内容と他者であるユーザU1の所望の設定内容とをユーザU2が認識することが可能である。したがって、画像形成装置に関する設定作業を複数の作業者によってさらに良好に実行することが可能である。
また、一の設定項目に関して、ユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容との両内容が互いに異なる場合、当該一の設定項目に関して当該両内容が互いに異なることが報知される(「相違発生表示」が実行される)。詳細には、複数の設定項目の中に、両ユーザU1,U2による設定内容が互いに合致していない設定項目(非合致項目)が存在する場合、設定確認画面510(および520)のボタン領域513内に当該非合致項目(図6では3つの設定項目)に関する事項が表示される。これによれば、ユーザは非合致項目の存在を容易に認識することができる。
特に、(設定内容表示領域である)ボタン領域(513等)に対して通常色(白色等)とは異なる色(赤色、緑色、青色)が付されることによって、非合致項目の存在が報知される。したがって、ユーザは、確認すべき事項が発生している旨を容易に知得することができる。
また、各ボタン領域(513等)には、対応する設定項目の相違の度合いに応じた異なる色が付される。換言すれば、ユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容との両内容が互いに異なる場合において、一の設定項目に関して、ユーザU1による入力操作とユーザU2による入力操作との両入力操作のうちの一方のみが行われているときと双方が行われているときとで、互いに異なる態様の報知動作が実行される(詳細には、互いに異なる色で表示される)。したがって、各ユーザは、両入力操作のうちの一方のみが行われているのか双方が行われているのかを容易に判別するとともに、その判別結果に応じた適切な確認作業を実行することが可能である。また、当該両入力操作のうちの一方のみが行われた設定項目と当該両入力操作のうちの双方が行われた設定項目とが、互いに異なる色で表示されるので、設定に関する相違の度合いを直感的に把握することが可能である。
より詳細には、或る非合致項目(「ウォーターマーク」等)に関し両ユーザのうちの一方のユーザのみによる設定操作によって非合致が生じている場合には、当該非合致項目は緑色(および青色)で表示される。換言すれば、一の設定項目に関して、設定画面310を用いたユーザU1による設定変更操作は行われず且つ設定画面320を用いたユーザU2による設定変更操作が行われた場合、当該一の設定項目に関して両ユーザU1,U2のうちのユーザU2のみによる設定変更が行われたことが各画面510,520にて報知される(「単独変更発生表示」が実行される)。これによれば、各ユーザは、一方のユーザのみによる変更が行われた設定項目の存在を認識することができる。
一方、別の非合致項目(「印刷出力面」等)に関し両ユーザのうちの双方のユーザによる設定操作によって非合致が生じている場合には、当該非合致項目は赤色で表示される。換言すれば、一の設定項目に関して、設定画面310を用いたユーザU1の入力操作によって変更された設定内容と設定画面320を用いたユーザU2の入力操作によって変更された設定内容との両内容が競合(矛盾)する場合(合致しない場合)、当該一の設定項目に関して当該両内容が競合していることが各画面510,520にて報知される(「競合発生表示」が実行される)。これによれば、各ユーザは、両ユーザによる設定変更内容が互いに相違している設定項目の存在を認識することができる。
また、非合致項目に関して、ユーザU1による設定内容(ボタン領域513a内の文字列等を参照)とユーザU2による設定内容(吹き出し画像515a内の文字列等を参照)とのいずれもが一方のユーザ(たとえばU1)向けの設定確認画面(たとえば画面510)に表示されるので、当該一方のユーザは、齟齬の内容(どのような齟齬が発生しているのか)を容易に把握することが可能である。なお、他方のユーザ(たとえばU2)向けの設定確認画面についても同様である。
さらに、ユーザU1向けの設定確認画面510においては、ユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容とのいずれもがユーザU1向けの言語で表示される。特に、ユーザU1向けの設定確認画面510において、或る設定項目に関して、ユーザU1による設定内容と他のユーザU2による設定内容との両内容が互いに異なる場合、他のユーザU2による設定内容がユーザU1の使用言語(第1言語)で表示される。したがって、ユーザU1は、自身の使用言語で表現された設定内容に基づき、齟齬の内容を容易に認識することが可能である。
同様に、ユーザU2向けの設定確認画面においては、ユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容とのいずれもがユーザU2向けの言語で表示される。特に、ユーザU2向けの設定確認画面520において、或る設定項目に関して、ユーザU2による設定内容と他のユーザU1による設定内容との両内容が互いに異なる場合、他のユーザU1による設定内容がユーザU2の使用言語(第2言語)で表示される。したがって、ユーザU2は、自身の使用言語で表現された設定内容に基づき、齟齬の内容を容易に認識することが可能である。
<2.第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態等の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
上記第1実施形態では、設定確認画面510,520が1段階表示モードで表示される態様について説明した。なお、「1段階表示モード」は、いずれかの設定項目に関してユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容との両内容が互いに異なる場合に、直ちに、相手側ユーザによる設定内容を自分向けの設定確認画面にも表示するモードである(図6参照)。
この第2実施形態では、設定確認画面510,520が「2段階表示モード」で表示される態様について説明する。
「2段階表示モード」は、いずれかの設定項目に関してユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容との両内容が互いに異なる場合に、自分向けの設定確認画面において自ユーザによる設定内容を表示する一方で、(自分向けの設定確認画面において)直ちには相手側ユーザによる設定内容を表示しないモードである(図7参照)。相手側ユーザによる設定内容は、各ユーザの表示指示に応答して、各吹き出し画像を用いて表示される(図8〜図13参照)。「2段階表示モード」の設定確認画面510においては、相手側ユーザU2による設定内容は、(各設定項目に関連付けられた)マーク517(図7参照)に対する自ユーザU1による操作が受け付けられたときのみ表示される。同様に、「2段階表示モード」の設定確認画面520においては、相手側ユーザU1による設定内容は、(各設定項目に関連付けられた)マーク527(図7参照)に対する自ユーザU2による操作が受け付けられたときのみ表示される。なお、図7〜図13は、それぞれ各時点での表示態様を示す図である。図14は、2段階表示モードにおける表示態様を概念的に説明する図である。
より具体的には、2段階表示モードにおける各ユーザ向けの設定確認画面510,520は、初期状態において、複数の吹き出し画像(各設定項目に関する他ユーザの設定内容をそれぞれ示す複数の画像)のいずれをも未だ表示しない(図7)。なお、図14においては破線で示される吹き出し画像は、図7に示されるように初期時点では表示されない。その後、各ユーザの表示指示に応答して、表示指示に対応する吹き出し画像のみが表示される(図8〜図13参照)。
「2段階表示モード」においては、いずれかの設定項目(非合致項目)に関してユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容との両内容が互いに異なる場合、図7に示される設定確認画面510,520が先ず表示される。具体的には、設定確認画面510においては、非合致項目に関して、ユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容との両内容が互いに異なることを示すマーク517a,517b,517cが、ユーザU1の設定内容とともに表示される。また、設定確認画面520においては、非合致項目に関して、ユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容との両内容が互いに異なることを示すマーク527a,527b,527cが、ユーザU2の設定内容とともに表示される。また、詳細には、赤色で表示されたボタン領域513a,513b,523a,523bの右横には「!」マーク(エクスクラメーションマーク)517a,517b,527a,527bがそれぞれ表示され、緑色あるいは青色で表示されたボタン領域513c,523cの右横には「?」マーク(クエスチョンマーク)が517c,527cがそれぞれ表示される。
その後、各ユーザの表示指示に応答して、表示指示に対応する吹き出し画像のみが表示される(図8〜図13参照)。
たとえば、ユーザU1がボタン領域513aの横のエクスクラメーションマーク517a(図7)に対するタッチ操作(タップ操作等)を行うと、図8に示すような吹き出し画像515aが設定確認画面510に表示される。吹き出し画像515aには、他のユーザU2の設定内容(「両面印刷」)等を示す文字列「他のユーザが両面印刷を設定しました。」が含まれている。
また、ユーザU2がボタン領域523aの横のエクスクラメーションマーク527a(図7)に対するタッチ操作(タップ操作等)を行うと、図9に示すような吹き出し画像525aが設定確認画面520に表示される。吹き出し画像525aには、他のユーザU1の設定内容(「片面印刷」)等を示す文字列「Another user sets the page to simplex.」(他のユーザが「片面印刷」を設定しました。)が含まれている。
なお、上述のように、ユーザU1向けの設定画面510はユーザU1用の言語(日本語)で表示され、ユーザU2向けの設定画面520はユーザU2用の言語(英語)で表示される。
また、ユーザU1がボタン領域513bの横のエクスクラメーションマーク517b(図7)に対するタッチ操作(タップ操作等)を行うと、図10に示すような吹き出し画像515bが設定確認画面510に表示される。吹き出し画像515bには、他のユーザU2の設定内容(「オートカラー」)等を示す文字列「他のユーザがオートカラーを設定しました。」が含まれている。
さらに、ユーザU2がボタン領域523bの横のエクスクラメーションマーク527b(図7)に対するタッチ操作(タップ操作等)を行うと、図11に示すような吹き出し画像525bが設定確認画面520に表示される。吹き出し画像525bには、他のユーザU1の設定内容(「ブラック」)等を示す文字列「Another user sets the color to black.」(他のユーザが「ブラック」を設定しました。)が含まれている。
同様に、ユーザU1がボタン領域513cの横のエクスクラメーションマーク517c(図7)に対するタッチ操作(タップ操作等)を行うと、図12に示すような吹き出し画像515cが設定確認画面510に表示される。吹き出し画像515cには、自分(ユーザU1)のみがウォーターマークの設定を変更した旨(詳細には、「オン」に設定した旨)等を示す文字列「あなただけがウォーターマークを設定しています。」が含まれている。
さらに、ユーザU2がボタン領域523cの横のエクスクラメーションマーク527c(図7)に対するタッチ操作(タップ操作等)を行うと、図13に示すような吹き出し画像525cが設定確認画面520に表示される。吹き出し画像525cには、他のユーザU1のみがウォーターマークの設定を変更した旨(詳細には、「オン」に設定した旨)等を示す文字列「Watermark is configured by another user.」(他のユーザのみがウォーターマークを設定しています。)が含まれている。
このような態様によれば、ユーザは、各非合致項目に関する相手ユーザによる設定情報を、アイコンに対する自らのタッチ操作(表示指示操作)に応答して表示させることができる。したがって、各画面510,520内の表示領域を有効に利用することができる。より詳細には、各画面内に一度に表示される情報を抑制し、見易い表示を実現することが可能である。
なお、第1実施形態では専ら「1段階表示モード」が採用される態様が例示され、第2実施形態では専ら「2段階表示モード」が採用される態様が例示されているが、これに限定されない。たとえば、ユーザによる表示モード設定変更操作に応じて、表示モードが「1段階表示モード」と「2段階表示モード」との間で切り替えられてもよい。この場合には、ステップS24において、図5に示すような動作が実行されればよい。具体的には、表示モードがステップS31で判定される。
表示モードが「1段階表示モード」に設定されている場合には、ステップS33にて、第1実施形態(詳細にはそのステップS24)と同様の表示動作が行われる。一方、表示モードが「2段階表示モード」に設定されている場合には、ステップS32にて、第2実施形態(詳細にはそのステップS24)と同様の表示が行われる。
<3.第3実施形態>
第3実施形態は、第1実施形態等の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
上記第1実施形態および第2実施形態では、確認画面500(各設定確認画面510,520)において、他ユーザによる設定内容が表示されているが、これに限定されない。たとえば、設定画面300(各設定画面310,320)において、他ユーザによる設定内容が表示されてもよい。第3実施形態においては、このような態様について説明する。より詳細には、確認画面500(設定確認画面510,520)と設定画面300(設定画面310,320)とのそれぞれにおいて、他ユーザによる設定内容が表示される態様について説明する。なお、これに限定されず、設定画面300(設定画面310,320)においてのみ、他ユーザによる設定内容が表示されてもよい。
図22は、第3実施形態に係るMFP10の動作(一部)を示すフローチャートである。第3実施形態においては、図3の動作の代わりに図22の動作が実行される。図4の動作は、第1実施形態と同様に実行される。
図22と図3(第1実施形態に係るMFP10の動作を示すフローチャート)とを比較すると判るように、第3実施形態においては、ステップS14〜S17の動作がさらに実行される。以下、ステップS14〜S17の動作を中心に説明する。
上述したように、ステップS13においては、図15の設定画面300がタッチパネル25に表示されるとともに、当該設定画面300に対する設定操作の受付(換言すれば、設定作業の監視動作)が開始される。
その後、ステップS14では、各設定項目に関して、ユーザU1の設定内容とユーザU2の設定内容とが異なっているか否かが判定される。そして、いずれかの設定項目に関して、両ユーザU1,U2の設定内容が互いに異なっている場合には、ステップS15に進む。なお、いずれかの設定項目に関しても、両ユーザU1,U2の設定内容が同じである場合には、ステップS17に進む。
ステップS15では、両ユーザU1,U2の設定内容が互いに異なっている設定項目(非合致項目)の相違度合いが決定される。具体的には、各非合致項目の相違度合いが相違レベルL1,L2のいずれであるかが決定される。
ステップS16では、各設定画面300の設定内容が、ステップS14,S15における判定結果および決定内容等に基づき変更される。
その後、ステップS17でスタートボタンが押下されたことが判定されない場合には、再びステップS14に戻り、同様の動作が繰り返される。なお、ステップS17でスタートボタンが押下されたことが判定される場合には、ステップS21(図4)に進む。
ステップS14〜S17の動作に応じて、図15〜図20に示すような表示内容の変遷が生じ得る。図15〜図20においては、設定画面300においてカラー設定が変更される態様が例示されている。具体的には、設定項目「カラー(印刷出力色)」がデフォルト値(ここでは設定内容「フルカラー」)に設定されている状態から、ユーザU1によって設定内容「ブラック」への変更操作が受け付けられるとともに、ユーザU2によって設定内容「オートカラー」への変更操作が受け付けられる様子が順次に示されている。
まず、図15の設定画面300では、上述のように、ユーザU1向けの設定画面310とユーザU2向けの設定画面320とが左右方向に並んで配置されている。
たとえば、図15の設定画面300において、ユーザU1が左側の設定画面310内の設定項目「カラー」に関する詳細設定画面の呼出ボタン332を押下すると、図16に示されるように、設定画面310内にポップアップ画面350が表示される。ポップアップ画面350は、設定項目「カラー(印刷出力色)」に関する詳細設定画面であり、設定項目「カラー」に関する複数(ここでは5つ)の選択肢351〜355(「オートカラー」、「フルカラー」、「ブラック」、「2色カラー」、「単色カラー」)を有している。
選択肢「ブラック」353がユーザU1によって選択されると、図17のような設定画面300が表示される。具体的には、ユーザU1によって選択された選択肢「ブラック」353が強調表示(太い黒枠で表示)されている。また、共同作業モードにおける2人のユーザU1,U2のうちの自ユーザU1による設定内容であることを示すアイコン371が選択肢353の直近位置(右横位置)に表示されている。さらに、選択肢353は、ユーザU1向けの言語(日本語)で表記されるとともに、他方のユーザU2向けの言語(英語)でも表記されている。具体的には、選択肢353内には「ブラック/Black」の文字列が配置されている(両言語による文字列が併記されている)。
また、他方のユーザU2が設定画面320内の設定項目「カラー」に関する詳細設定画面の呼出ボタン342を押下すると、図18に示されるように、設定画面320内にポップアップ画面360が表示される。ポップアップ画面360は、ポップアップ画面350と同様に、設定項目「カラー(印刷出力色)」に関する詳細設定画面である。ポップアップ画面360は、設定項目「カラー」に関する複数(ここでは5つ)の選択肢361〜365(選択肢351〜355とそれぞれ同じ設定内容)を有している。ただし、これらの選択肢361〜365は、ユーザU2向けの言語(英語)で表記されている(「Auto Color」、「Full Color」、「Black」、「2 color」、「Single Color」)。
ユーザU2向けの設定画面320に対するポップアップ画面360内では、デフォルト値(「フルカラー」)が強調表示(太い黒枠で表示)されている。設定項目「カラー」に関してユーザU2による操作が未だなされていないこの時点(図18参照)では、デフォルト値(「フルカラー」)がユーザU2による設定内容であり、当該設定内容に対応する選択肢が強調表示されている。
また、設定画面320(詳細にはポップアップ画面360)内では、選択肢363が破線で囲まれて表示されている。ポップアップ画面360内の選択肢「ブラック」363は、ユーザU1によって設定画面310にて選択された選択肢「ブラック」353に対応する選択肢(実質的に同じ選択肢)である。選択肢「ブラック」が相手ユーザによって選択されている旨が破線表示によって示されている。さらに、ポップアップ画面360内では、アイコン381が選択肢363の直近位置(右横位置)に表示されている。「相手(Other)」の文言を含むアイコン381は、共同作業モードにおける2人のユーザU1,U2のうちの他ユーザ(U1)による設定内容であることを示すアイコンである。これにより、選択肢363に対応する設定内容「ブラック」が共同作業モードにおける2人のユーザU1,U2のうちの他ユーザU1によって設定されていること、が示されている。また、ポップアップ画面360内の選択肢363は、ユーザU2向けの言語(英語)で表記されるとともに、他方のユーザU1向けの言語(日本語)でも表記されている。具体的には、選択肢363内には「Black/ブラック」の文字列が配置されている。
その後、ユーザU2がポップアップ画面360内の選択肢「オートカラー」361を選択すると、図19に示されるような設定画面300が表示される。
具体的には、当該設定画面300(詳細には、設定画面320内のポップアップ画面360)においては、ユーザU2によって選択された選択肢「オートカラー」361が強調表示(太い黒枠で表示)される。また、共同作業モードにおける2人のユーザU1,U2のうちの自ユーザU2による設定内容であることを示すアイコン382(「あなた」の文言を含む)が選択肢361の直近位置(右横位置)に表示されている。さらに、選択肢361は、ユーザU2向けの言語(英語)で表記されるとともに、他方のユーザU1向けの言語(日本語)でも表記されている。具体的には、選択肢361内には「Auto Color/オートカラー」の文字列が配置されている。
さらに、図19の設定画面310においては、選択肢「オートカラー」351が破線で囲まれて表示されている。設定画面310(詳細にはポップアップ画面350)内の選択肢「オートカラー」351は、ユーザU2によって設定画面320にて選択された選択肢361に対応する選択肢(実質的に同じ選択肢)である。また、共同作業モードにおける2人のユーザU1,U2のうちの他ユーザU2による設定内容であることを示すアイコン372(「相手」の文言を含む)が選択肢351の直近位置(右横位置)に表示されている。さらに、選択肢351は、ユーザU1向けの言語(日本語)で表記されるとともに、他方のユーザU2向けの言語(英語)でも表記されている。具体的には、選択肢351内には「オートカラー/Auto Color」の文字列が配置されている。
その後、各ユーザU1,U2による各OKボタン359,369の押下に応答して、図20の設定画面300に遷移する。具体的には、ユーザU1向けの設定画面310においてはユーザU1による設定内容「ブラック」がボタン332内に表示され、ユーザU2向けの設定画面320においてはユーザU2による設定内容「オートカラー」がボタン342内に表示される。この際、両ボタン332,342は、いずれも赤色で表示されている。両ユーザU1,U2は、この赤色表示を視認することによっても、それぞれ、自分が設定した設定内容と他ユーザによる設定内容とが異なる旨を知得することが可能である。
なお、他の設定項目(「印刷出力面」、「ウオーターマーク」、...)に関しても同様の動作が実行される。図21は、「印刷出力面」等に関する設定操作後の設定画面310,320を示す図である。図21においては、ユーザU1によって「片面印刷」が設定され、且つ、ユーザU2によって「両面印刷」(2Side)が設定された後の表示状態が示されている。
以上のような動作によれば、設定確認画面510,520を視認するよりも前の段階で、設定画面310,320を視認することが可能である。
そして、ユーザU1向けの設定画面310(図18および図19等参照)において、ユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容とが表示されるので、ユーザU1の自らの所望の設定内容と他者であるユーザU2の所望の設定内容とをユーザU1が認識することが可能である。したがって、画像形成装置に関する設定作業を複数の作業者によって良好に実行することが可能である。
また、ユーザU2向けの設定画面320(図18および図19等参照)において、ユーザU2による設定内容とユーザU1による設定内容とが表示されるので、ユーザU2の自らの所望の設定内容と他者であるユーザU1の所望の設定内容とをユーザU2が認識することが可能である。したがって、画像形成装置に関する設定作業を複数の作業者によってさらに良好に実行することが可能である。
また、一の設定項目に関して、ユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容との両内容が互いに異なる場合、当該一の設定項目に関して当該両内容が互いに異なることが報知される(「相違発生表示」が実行される)。詳細には、複数の設定項目の中に、両ユーザU1,U2による設定内容が互いに合致していない設定項目(非合致項目)が存在する場合、当該非合致項目に関して、他ユーザによって選択された選択肢と実質的に同じ選択肢351(363)が破線で囲まれて表示される(図18および図19参照)。また、当該非合致項目に関して、自分が選択した選択肢と他ユーザが選択した選択肢とがアイコン371,372,381,382を用いて互いに区別して表示される(図18および図19参照)。このような表示によれば、ユーザは非合致項目の存在を容易に認識することが可能であるとともに、自他のそれぞれが選択した選択肢をも容易に認識することが可能である。
特に、非合致項目に関して、ユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容とのいずれもが一方のユーザ(たとえばU1)向けの設定画面(たとえば画面310(詳細にはポップアップ画面350))に表示されるので、当該一方のユーザは、齟齬の内容(どのような齟齬が発生しているのか)を容易に把握することが可能である。なお、他方のユーザ(たとえばU2)向けの設定画面についても同様である。
また、ユーザU1向けの設定画面310(350)においては、非合致項目(「印刷出力色」)に関してユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容とのいずれもがユーザU1向けの言語(日本語)で表示される。同様に、ユーザU2向けの設定画面320(360)においては、非合致項目に関してユーザU1による設定内容とユーザU2による設定内容とのいずれもがユーザU2向けの言語(英語)で表示される。
特に、或る設定項目に関する設定画面350においては、複数の選択肢(351〜355)のうち、ユーザU1によって選択された選択肢(353)とユーザU2によって選択された選択肢(351)との2つの選択肢のみが、いずれも、ユーザU1用言語(日本語)とユーザU2用言語(英語)との両言語で表示される。当該複数の選択肢のうち、当該2つの選択肢以外の選択肢は、自ユーザ向けの言語(日本語)でのみ表示される。設定画面360についても同様である。
換言すれば、或る設定項目に関して第1ユーザによる設定内容と第2ユーザによる設定内容との両内容が互いに異なる場合、当該設定項目に関する複数の選択肢のうち、第1ユーザによって選択された選択肢と第2ユーザによって選択された選択肢とのみが第1言語と第2言語との両言語で表示される。
これによれば、複数の選択肢のうち、齟齬している選択肢のみが相手ユーザの使用言語でも表示されるので、相違点のみを整然と表示することが可能である。仮に複数の選択肢の全てが相手ユーザの使用言語でも表示される場合には雑然とした表示態様になり得るのに対して、比較的見易い表示を維持することが可能である。
<4.第4実施形態>
第4実施形態は、第1実施形態等の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
上記第1実施形態〜第3実施形態においては、1つの操作パネル部6c(タッチパネル25)内にてユーザU1向けの表示画面210(310,510等)とユーザU2向けの表示画面220(320,520等)との双方が表示されているが、これに限定されない。たとえば、MFP10の操作パネル部6cには一のユーザU1向けの表示画面210(310,510等)のみが表示されてもよい(図26参照)。そして、他のユーザU2向けの表示画面220(320,520等)は、MFP10とは別の外部装置(スマートフォン、タブレット型携帯端末、パーソナルコンピュータ等)に設けられた操作入力部(タッチパネル等)に表示されてもよい(図27参照)。
また、このような表示動作は、MFP10のコントローラ9によって主に制御されればよい。具体的には、MFP10のコントローラ9が、MFP10とは別の外部装置50に設けられた操作入力部に表示される画面220(320,520等)において、ユーザU2による設定内容のみならず、ユーザU1による設定内容をも表示するように制御してもよい。詳細には、コントローラ9が画面220の表示用データを生成して外部装置50に送信することによって、当該表示用データに基づく画面220を外部装置50のタッチパネル75に表示させるようにしてもよい。
第4実施形態においては、このような態様について説明する。
図25は、画像形成システム1を示す図である。この画像形成システム1は、図25に示されるように、MFP10と外部装置50とを備える。
本システム1における各要素10,50は、それぞれ、ネットワーク108を介して互いに通信可能に接続される。ネットワーク108は、LAN(Local Area Network)およびインターネットなどによって構成される。また、当該ネットワーク108に対する接続態様は、有線接続であってもよく、あるいは無線接続であってもよい。
外部装置50は、他の装置(MFP10)との間でのネットワーク通信が可能な情報入出力端末装置(情報端末)である。ここでは、外部装置50として、タブレット型端末を例示する。ただし、これに限定されず、外部装置50は、スマートフォン、あるいはパーソナルコンピュータ等であってもよい。
この画像形成システム1においては、ユーザ(たとえばユーザU1)は、MFP10のタッチパネル25(図1参照)において、当該ユーザ(U1)の所望の所望のジョブの設定操作を行うことが可能である。また、他のユーザ(たとえばユーザU2)は、外部装置50のタッチパネル75(図1参照)において、当該他のユーザ(U2)の所望のジョブの設定操作を行うことが可能である。なお、当該外部装置50は、一のユーザ(U2等)による設定操作(ジョブに関する設定操作)を受け付ける「設定操作装置」とも称される。
具体的には、MFP10は、ユーザU1向けの操作画面210(設定画面310、および設定確認画面510)をタッチパネル25に表示し、ユーザU1からの操作入力を受け付ける。
また、外部装置50には、MFP10を操作するための操作画面(設定画面等)を用いて外部装置50において設定操作(MFP10に関する設定操作)を行うためのアプリケーションソフトウエアプログラム(「設定操作アプリケーション」とも称する)がインストールされている。外部装置50は、当該操作画面の画面情報(画面データ)を取得して外部装置50のタッチパネル75に表示し、表示された操作画面においてユーザU2による操作(設定操作等)を受け付ける。
より詳細には、この画像形成システム1では、操作画面等の画面データの授受は、MFP10と外部装置50との間で行われる。MFP10は、MFP10を操作するための操作画面の画面データを生成し、生成した操作画面の画面データを外部装置50に送信する。そして、外部装置50は、MFP10から受信した画面データに基づき当該操作画面220(設定画面320、および設定確認画面520等)をタッチパネル75に表示し、ユーザU2は、外部装置50に表示された当該操作画面において各種操作を行う。
この第4実施形態においては、上記各実施形態と同様に、ユーザU1向けの表示画面210(310,510(図26参照)等)には当該ユーザU1自身による設定内容のみならず、他のユーザU2による設定内容もが表示される。また、ユーザU2向けの表示画面220(320,520(図27参照)等)には当該ユーザU2自身による設定内容のみならず、他のユーザU1による設定内容もが表示される。このように、ユーザU2向けの表示画面220が、MFP10のタッチパネル25とは別の表示装置(外部装置50のタッチパネル75)に表示されてもよい。
具体的には、外部装置50は、タッチパネル75等によって受け付けられた操作入力情報(表示画面220を用いたユーザU2からの操作入力の情報)をMFP10に送信し、MFP10は、外部装置50と通信し、ユーザU2による操作入力情報を外部装置50から取得する。そして、MFP10のコントローラ9は、MFP10の操作部6によって受け付けられた操作入力情報(表示画面210を用いたユーザU1からの操作入力の情報)と画面220を用いたユーザU2による操作入力情報との両情報に基づき、表示画面210における表示内容を制御する。また、MFP10のコントローラ9は、当該両情報に基づき、表示画面220における表示内容をも制御する。
<5.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は、上記説明した内容のものに限定されるものではない。
たとえば、上記第4実施形態においては、MFP10のコントローラ9が各ユーザU1,U2向けの画面210,220の双方に関する表示動作を制御しているが、これに限定されない。具体的には、MFP10のコントローラ9が表示画面210(510,310等)に関する表示動作を制御し、MFP10とは別の外部装置50(スマートフォン、タブレット型携帯端末、パーソナルコンピュータ等)内に設けられたコントローラ(CPU等)89(不図示)が、当該外部装置50の操作入力部(タッチパネル75等)に表示された表示画面220(520,320等)に関する表示動作を制御してもよい。特に、外部装置50のコントローラが画面220の表示用データを生成して、当該表示用データに基づく画面220をタッチパネル75に表示させるようにしてもよい。
この場合、外部装置50は、タッチパネル75等によって受け付けられた操作入力情報(表示画面220を用いたユーザU2からの操作入力の情報)をMFP10に送信し、MFP10は、外部装置50と通信し、ユーザU2による操作入力情報を外部装置50から取得する。そして、MFP10のコントローラ9は、MFP10の操作部6によって受け付けられた操作入力情報(表示画面210を用いたユーザU1からの操作入力の情報)と画面220を用いたユーザU2による操作入力情報とに基づき、表示画面210における表示内容を制御する。
また、MFP10は、表示画面210を用いたユーザU1からの操作入力の情報を外部装置50に送信する。外部装置50は、MFP10と通信し、ユーザU1による操作入力情報をMFP10から取得する。そして、外部装置50のコントローラ89は、画面210を用いたユーザU1からの操作入力の情報と画面220を用いたユーザU2からの操作入力の情報とに基づき、画面220における表示内容を制御する。
このように、MFP10の表示動作と外部装置50の表示動作とがそれぞれ別個のコントローラを用いて制御されてもよい。
また、上記第3実施形態においては、一の設定項目に関する両ユーザU1,U2による両設定内容が互いに異なる場合、当該一の設定項目に関する複数の選択肢のうち、両ユーザU1,U2による設定内容に対応する各選択肢(「ブラック」、「オートカラー」)が第1言語と第2言語との両言語でそれぞれ表示されている(図18および図19参照)。特に、上記第3実施形態では、当該各選択肢が両言語で同時に表示されている(日本語表記と英語表記とが併記されている)が、これに限定されない。
具体的には、当該各選択肢の各言語表記が交互に表示されてもよい。たとえば、選択肢353(,363)に関して、日本語表記(ブラック)と英語語表記(black)とが一定期間ごとに交互に表示されてもよい。他の選択肢351,361等についても同様である。
あるいは、各画面におけるユーザ操作に応じて他ユーザ向けの言語表記が実行されてもよい。たとえば、ユーザU1向けの設定画面310(350)において選択肢351,353をユーザU1用言語(日本語)で先ず表記しておく。その後、選択肢351(あるいは353)に関する特定操作(たとえばロングタップ操作)が行われた場合にのみ、当該選択肢351(あるいは353)内の文字列をユーザU2用言語(英語)による表記に変更してもよい。あるいは、選択肢351(あるいは353)に関する特定操作(たとえばロングタップ操作)が行われた場合にのみ、当該選択肢351(あるいは353)をユーザU2用言語(英語)で表現した文字列(英語表記文字列)が当該選択肢351(あるいは353)に対してポップアップ表示されるようにしてもよい。なお、ユーザU2向けの設定画面320(360)における選択肢361,363についても同様である。
また、上記各実施形態においては、タッチパネル25内における各表示画面210,220の大きさが固定されているが、これに限定されず、各表示画面210,220の大きさがユーザ操作等に応じて変更されてもよい。たとえば、図23に示されるように、2つの設定画面310,320とのうちの一方の設定画面310がユーザ操作に応じて拡大されるとともに、他方の設定画面320は当該ユーザ操作に連動して(逆に)縮小されてもよい。これによれば、2人のユーザのうちの一方(たとえばユーザU1)が主導しつつ他のユーザU2との設定内容調整作業を容易に行うことができる。
また、上記各実施形態においては、2人のユーザU1,U2の使用言語が互いに異なる場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、ユーザU1,U2のうちの一方のユーザが発声障害等を有している場合であっても、発声を伴わずに(あるいは発声の頻度を抑制して)両ユーザU1,U2が共同設定作業を行うことが可能である。また、このような場合等においては、画面210と画面220とが互いに同じ言語で表示されていてもよい。より詳細には、画面210内の各設定内容(および各設定項目名称)と画面220内の各設定内容(および各設定項目名称)とが互いに同じ言語で表示されてもよい。