JP2020186479A - 基材の製造方法及び基材の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】植物性繊維及び熱可塑性樹脂繊維を含む混合繊維12から板状の基材10を製造する基材の製造方法であって、混合繊維12を動作中のコンベア26の上面26Aに堆積させることで繊維ウェブ13を形成する繊維ウェブ形成工程と、繊維ウェブ形成工程の後に実行され、繊維ウェブ13に含まれる繊維同士を交絡させることで繊維ウェブ13を不織布11とする不織布形成工程と、不織布形成工程の後に実行され、不織布11を加熱プレスすることで基材10を成形する基材成形工程と、を備え、繊維ウェブ形成工程では、複数の突起41が形成された上面26Aに混合繊維12を堆積させる。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態1を図1から図16によって説明する。本実施形態では、ドアトリム等の車両用内装材(乗物用内装材)として用いられる基材10を例示する。基材10は、板状をなし、植物性繊維と熱可塑性樹脂とを含むものとされる。基材10に含まれる植物性繊維としては、ケナフ等の靭皮植物繊維や繊維木材等を解繊して得た木質繊維等を例示することができる。基材10は、後述する不織布11(繊維マット)をプレス成形することで得られ、熱可塑性樹脂が植物性繊維を結着するバインダーとして機能する。基材10に含まれる熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、ポリエステル系樹脂(ポリ乳酸、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル樹脂)等を例示することができる。
次に、本発明の実施形態2を図17から図19によって説明する。上記実施形態と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。本実施形態では、不織布製造装置の構成及び基材の製造方法が上記実施形態と相違する。本実施形態の不織布製造装置221は、繊維ウェブ213を形成するための各機器(フィードコンベア224、開繊シリンダ225、コンベア226、吸引装置227)と、繊維ウェブ313を形成するための各機器(フィードコンベア324、開繊シリンダ325、コンベア326、吸引装置327)と、繊維ウェブ313を反転させて繊維ウェブ213上に積層するための反転ローラ232と、交絡装置28と、カッター29と、を備える。なお、図17では図示省略しているが、不織布製造装置221は、フィードコンベア224及びフィードコンベア324にそれぞれ混合樹脂を供給するための繊維供給部を備える。
次に、本発明の実施形態3を図20によって説明する。上記実施形態と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。本実施形態では、不織布の製造に係る構成が上記実施形態と相違する。本実施形態の不織布製造装置321は、図20の矢線A8で示す回転方向に回転することで混合繊維512を開繊する可能な開繊シリンダ525を備える。開繊シリンダ525から空中に放出された混合繊維512は、コンベア526によって搬送されている繊維ウェブ13上に堆積する構成となっている。
次に、本発明の実施形態4を図21及び図22によって説明する。上記実施形態と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。本実施形態では、コンベア26の上面26Aに形成された突起の形状が上記実施形態と相違する。本実施形態の突起641は、図21及び図22に示すように、三角錐形状の頂部を切り欠いた形状をなしている。このようにすれば、突起641の頂部641Aが繊維ウェブ13(図1参照)に引っ掛かる事態を抑制でき、コンベア26から次工程(不織布形成工程)の交絡装置28に繊維ウェブ13を容易に移すことができる。
次に、本発明の実施形態5を図23及び図24によって説明する。上記実施形態と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。本実施形態では、コンベア26の上面26Aに形成された突起の形状が上記実施形態と相違する。本実施形態の突起741は、図23及び図24に示すように、上端部が半球状をなす略円柱形状をなしている。
次に、本発明の実施形態6を図25及び図26によって説明する。上記実施形態と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。本実施形態では、コンベア26の上面26Aに形成された突起の形状が上記実施形態と相違する。本実施形態の突起841は、図25及び図26に示すように、四角錐台形状をなしている。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態において、吸引装置27を備えていなくてもよく、例えば、開繊シリンダ25から空中に放出された混合繊維12が、その自重のみによってコンベア26の上面26Aに落下するようにしてもよい。つまり、コンベア26は、メッシュコンベアでなくてもよい。
(2)突起の形状や配置態様は、上記各実施形態で例示したものに限定されず、適宜変更可能である。突起は、突起上に落下した繊維(混合繊維)が滑落可能な傾斜面や曲面を有することが好ましく、このような観点から例えば上方に向かうにつれて細くなる先細り状をなすことがより好ましい。
Claims (6)
- 植物性繊維及び熱可塑性樹脂繊維を含む混合繊維から板状の基材を製造する基材の製造方法であって、
前記混合繊維を動作中のコンベアの上面に堆積させることで繊維ウェブを形成する繊維ウェブ形成工程と、
前記繊維ウェブ形成工程の後に実行され、前記繊維ウェブに含まれる繊維同士を交絡させることで前記繊維ウェブを不織布とする不織布形成工程と、
前記不織布形成工程の後に実行され、前記不織布を加熱プレスすることで前記基材を成形する基材成形工程と、を備え、
前記繊維ウェブ形成工程では、複数の突起が形成された前記上面に前記混合繊維を堆積させる基材の製造方法。 - 前記コンベアは、メッシュコンベアとされ、
前記繊維ウェブ形成工程では、前記混合繊維を、吸引装置によって前記上面に吸引する請求項1に記載の基材の製造方法。 - 前記繊維ウェブ形成工程では、前記混合繊維を前記コンベアの前記上面において前記突起よりも高い位置まで堆積させる請求項1又は請求項2に記載の基材の製造方法。
- 前記繊維ウェブ形成工程では、開繊シリンダから空中に放出された前記混合繊維を前記上面に堆積させる請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の基材の製造方法。
- 植物性繊維及び熱可塑性樹脂繊維を含む第1混合繊維と、植物性繊維及び熱可塑性樹脂繊維を含む第2混合繊維とから板状の基材を製造する基材の製造方法であって、
回動する第1開繊シリンダから空中に放出された前記第1混合繊維を動作中の第1コンベアの上面に堆積させることで第1繊維ウェブを形成する第1繊維ウェブ形成工程と、
回動する第2開繊シリンダから空中に放出された前記第2混合繊維を動作中の第2コンベアの上面に堆積させることで第2繊維ウェブを形成する第2繊維ウェブ形成工程と、
前記第1繊維ウェブ形成工程及び前記第2繊維ウェブ形成工程の後に実行され、前記第1繊維ウェブにおける前記第1コンベアとは反対側の面と前記第2繊維ウェブにおける前記第2コンベアとは反対側の面とが対向する形で前記第1繊維ウェブと前記第2繊維ウェブとを重ねることで第3繊維ウェブを形成する第3繊維ウェブ形成工程と、
前記第3繊維ウェブ形成工程の後に実行され、前記第3繊維ウェブに含まれる繊維同士を交絡させることで前記第3繊維ウェブを不織布とする不織布形成工程と、
前記不織布形成工程の後に実行され、前記不織布を加熱プレスすることで前記基材を成形する基材成形工程と、を備え、
前記第1繊維ウェブ形成工程では、複数の第1突起が形成された前記第1コンベアの前記上面に前記第1突起よりも高い位置まで前記第1混合繊維を堆積させ、
前記第2繊維ウェブ形成工程では、複数の第2突起が形成された前記第2コンベアの前記上面に前記第2突起よりも高い位置まで前記第2混合繊維を堆積させる基材の製造方法。 - 植物性繊維及び熱可塑性樹脂繊維を含む混合繊維から板状の基材を製造することが可能な基材の製造装置であって、
前記混合繊維を開繊することが可能な開繊シリンダと、
前記開繊シリンダから空中に放出された前記混合繊維を堆積させることが可能な上面を有し、前記上面に前記混合繊維を堆積させつつ前記混合繊維を搬送することで繊維ウェブを形成することが可能なコンベアと、
前記繊維ウェブに含まれる繊維同士を交絡させることで前記繊維ウェブを不織布とすることが可能な交絡装置と、
前記不織布をプレス成形することで前記基材とすることが可能なプレス型と、を備え、
前記上面には、複数の突起が形成されている基材の製造装置。
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