JP2020186423A - オーステナイト系ステンレス鋼 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐SCC性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼を提供する。【解決手段】鋼の化学組成が、質量%で、C:0.005〜0.030%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.30〜2.0%、P:0.045%以下、S:0.030%以下、Ni:8.0〜15.0%、Cr:16.0〜20.0%、Mo:0〜3.0%、O:0.008%以下、N:0.0080%以下を含有し、さらに、Ce:0.010〜0.100%、Sc:0.050〜0.250%、Zr:0.100〜0.400%および、Hf:0.100〜0.350%、から選択される1種以上を含有し、残部:Feおよび不純物であり、かつ、鋼中に、Ce:0.002〜0.100%、Sc:0.010〜0.200%、Zr:0.050〜0.300%および、Hf:0.050〜0.200%、から選択される1種以上が固溶している、オーステナイト系ステンレス鋼。【選択図】 なし

Description

本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼に関する。
原子力プラント等の高温水環境で用いられる構造部材として、SUS304系ステンレス鋼およびSUS316系ステンレス鋼等が用いられている。しかしながら、使用環境下で生じる応力腐食割れ(以下、「SCC」ともいう。)が古くから問題となっており、これまで様々な検討がなされてきた(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2005−15896号公報
N. K. Das and T. Shoji, J. Alloy Comp. 580 (2013) 37. K. Suzuki, Y. Takeda, Z. Lu and T. Shoji, Proceeding of ICAPP 2004, Pittsburgh, USA, Paper 4227. N. K. Das, K. Suzuki, Y. Takeda, K. Ogawa and T. Shoji, Proceeding of ICAPP 2008, Anaheim, USA, Paper 8048.
しかしながら、これまでの種々の検討にもかかわらず、原子力用途でのSUS304系ステンレス鋼およびSUS316系ステンレス鋼において、SCCの発生が完全に防止できていないのが実情である。
本発明は、上記の課題を解決し、耐応力腐食割れ性(以下、「耐SCC性」ともいう。)に優れたオーステナイト系ステンレス鋼を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、下記のオーステナイト系ステンレス鋼を要旨とする。
(1)鋼の化学組成が、質量%で、
C:0.005〜0.030%、
Si:0.01〜1.0%、
Mn:0.30〜2.0%、
P:0.045%以下、
S:0.030%以下、
Ni:8.0〜15.0%、
Cr:16.0〜20.0%、
Mo:0〜3.0%、
O:0.008%以下、
N:0.0080%以下、
を含有し、さらに、
Ce:0.010〜0.100%、
Sc:0.050〜0.250%、
Zr:0.100〜0.400%および、
Hf:0.100〜0.350%、
から選択される1種以上を含有し、
残部:Feおよび不純物であり、かつ、
前記鋼中に、
Ce:0.002〜0.100%、
Sc:0.010〜0.200%、
Zr:0.050〜0.300%および、
Hf:0.050〜0.200%、
から選択される1種以上が固溶している、
オーステナイト系ステンレス鋼。
本発明によれば、耐SCC性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼が得られる。
本発明者らは、まずSCCが発生する根本的メカニズムは、鋼中における酸化の局在化および加速化にあるとの視点に立ったうえで、高温水環境で発生するSCCを防止する方法について検討を重ねた結果、以下の知見を得るに至った。
固体−液体界面または固体−固体界面の酸化現象について説明するための理論的なアプローチを行った結果、金属表面での水分子の解離によって生成された水素原子が金属中に侵入し、金属から電子を奪う際に酸化剤として作用することが明らかになった。
この酸化機構は、固相中の水素によって金属表面の酸化が加速される現象に基づいている。水素加速酸化は、金属中の負電荷を持つ水素の原因となる、金属原子から水素原子への電子移行を通じて起きる。このことから、固相中の水素の移動を抑制することにより、固体−液体界面または固体−固体界面における酸化を抑制することができることが明らかになった。
そして、密度汎関数理論(DFT)に基づき、添加元素Mが固溶してFeMクラスターを形成した材料表面の水素の活性化エネルギーEac(eV)および吸着エネルギーEad(eV)を計算した。計算は、VASP(例えば、非特許文献1および2を参照。)の実装された一般化勾配近似の中でDFTを使用して実行した。ここで、上記計算には、交換−相関相互関係に対するPerdewとWang(PW91)関数を持つ一般化された密度勾配近似(GGA)を採用した(例えば、非特許文献3を参照。)。
なお、材料表面の水素の活性化エネルギーEac(eV)および吸着エネルギーEad(eV)のいずれの値も、Feの値より高い元素を固溶させることによって、水素の表面吸着および固相中の移動を抑制し、水素加速酸化を抑制できることを意味する。上記の計算結果から、耐食性改善元素としてCe、Zr、HfおよびScが有効であることを見出した。
上記の結果に基づき、実際にSUS304系ステンレス鋼およびSUS316系ステンレス鋼をベースとして、耐食性改善元素としてCe、Zr、HfおよびScを含有するステンレス鋼を作製し、耐食性の評価を行った。しかしながら、単にこれらの元素を含有させたとしても、耐食性改善効果が認められなかった。
これは、Ce、Zr、HfおよびScが、酸化物、炭化物または窒化物として析出しやすいことが原因と考えられた。前記の計算条件では、耐食性改善効果を得るためには、母相中に上記の元素が固溶していることが重要である。
そのため、溶鋼中のO、CおよびNの含有量を低減した後に、上記の元素を添加することで、それらの元素の固溶量を十分に確保したステンレス鋼を新たに作製した。そして、当該ステンレス鋼を用いて耐食性の評価を行ったところ、高い耐食性改善効果が認められた。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものである。以下、本発明の各要件について詳しく説明する。
1.化学組成
各元素の限定理由は下記のとおりである。なお、以下の説明において含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
C:0.005〜0.030%
Cは強度を確保するために有効な元素である。しかし、多量に含有させると、溶接施工時の鋭敏化を促し、耐粒界腐食性を劣化させる。したがって、C含有量は0.005〜0.03%とする。C含有量は0.010%以上であるのが好ましく、0.025%以下であるのが好ましい。
Si:0.01〜1.0%
Siは鋼の脱酸の目的で用いられる。しかし、多量に含有させると、介在物の生成を促す。したがって、Si含有量は0.01〜1.0%とする。Si含有量は0.1%以上であるのが好ましく、0.8%以下であるのが好ましい。
Mn:0.30〜2.0%
Mnは鋼の脱酸の目的で用いられるだけでなく、オーステナイト安定化元素である。しかし、多量に含有させると、Sと硫化物を形成して非金属介在物となる。また、溶接部表面に優先的に濃化して耐食性を低下させる。したがって、Mn含有量は0.30〜2.0%とする。Mn含有量は0.50%以上であるのが好ましく、1.9%以下であるのが好ましい。
P:0.045%以下
Pは不純物として含有される元素であり、その含有量が多くなると、溶接熱影響部での割れ感受性が増大する。したがって、P含有量は0.045%以下とする。P含有量は0.035%以下であるのが好ましい。
S:0.030%以下
Sは不純物として含有される元素であり、その含有量が多くなると、粒界耐食性を劣化させる。したがって、S含有量は0.030%以下とする。S含有量は0.010%以下であるのが好ましい。
Ni:8.0〜15.0%
Niはオーステナイト相を安定化し、耐食性を向上する元素である。しかし、多量に含有させると、溶接凝固時にオーステナイト相からの凝固となり、母材のHAZ割れが助長されるため、C、N、Mn等との相乗効果も鑑み、上限を限定する必要がある。したがって、Ni含有量は8.0〜15.0%とする。Ni含有量は10.0%以上であるのが好ましく、11.0%以上であるのがより好ましい。また、Ni含有量は14.0%以下であるのが好ましい。
Cr:16.0〜20.0%
Crはステンレス鋼としての耐食性を向上する元素である。しかし、原子炉水温度域は300℃近傍の高温であり、炉水中の溶存酸素濃度が高い場合、多量に含有させると、腐食が加速される。したがって、Cr含有量は16.0〜20.0%とする。Cr含有量は16.5%以上であるのが好ましく、19.0%以下であるのが好ましい。
Mo:0〜3.0%
Moは不働態皮膜の安定化に効果があり、全面腐食性に寄与する元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかし、多量に含有させると、溶接熱影響部に金属間化合物として析出して耐粒界腐食性を低下させる。したがって、Mo含有量は3.0%以下とする。Mo含有量は2.5%以下であるのが好ましい。なお、上記の効果を得たい場合は、Mo含有量は0.01%以上であるのが好ましく、0.10%以上であるのがより好ましい。
O:0.008%以下
Oは不純物として含有される元素であり、酸素と親和力の強いCeおよびScと結合して酸化物として析出する。本発明では、固溶したCeおよび/またはScが水素加速酸化を抑制するため、鋼中の酸素量を工業レベルで可能な範囲で低減する必要がある。したがって、O含有量は0.008%以下とする。O含有量は0.005%以下であるのが好ましい。
N:0.0080%以下
Nは不純物として含有される元素であり、窒素と親和力の強いZrおよびHfと結合して窒化物として析出する。本発明では、固溶したZrおよび/またはHfが水素加速酸化を抑制するため、鋼中の窒素量を工業レベルで可能な範囲で低減する必要がある。したがって、N含有量は0.0080%以下とする。N含有量は0.0050%以下であるのが好ましく、0.0030%以下であるのがより好ましい。
Ce、Sc、ZrおよびHfから選択される1種以上
Ce、Sc、ZrおよびHfは鋼中に固溶することにより、水素の表面吸着および固相中の移動を抑制し、水素加速酸化を抑制する効果を有する。一方、Ce、Sc、ZrおよびHfは、炭化物または窒化物として析出しやすいため、その固溶量が過剰になると、鋼表面に形成される皮膜中に取り込まれることで、皮膜の安定性を低下させ、皮膜の厚さを増加させる。
そのため、鋼中には、Ce:0.010〜0.100%、Sc:0.050〜0.250%、Zr:0.100〜0.400%および、Hf:0.100〜0.350%、から選択される1種以上を含有し、かつ鋼中に、Ce:0.002〜0.100%、Sc:0.010〜0.200%、Zr:0.050〜0.300%および、Hf:0.050〜0.200%、から選択される1種以上が固溶している必要がある。
なお、本発明においては、上記の元素の固溶量は以下の手順で測定するものとする。まず、所定量の鋼を溶液中で電解する。その後、その電解された溶液をフィルターでろ過し、残渣を酸分解する。そして、残渣量を測定し、鋼中の含有量から差し引くことで各元素の固溶量を求めることができる。
本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼の化学組成において、残部はFeおよび不純物である。ここで「不純物」とは、鋼を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップ等の原料、製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
2.製造方法
本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法について特に制限は設けないが、例えば上述の化学組成を有する鋼に対して、常法により、熱間鍛造、熱間圧延、中間熱処理、冷間圧延および固溶化熱処理を順に施すことにより製造することができる。
なお、上述のように、Ce、Sc、ZrおよびHfから選択される1種以上の固溶量を十分に確保する観点からは、これらの元素を添加する前に、溶鋼中のOおよびNの含有量を十分に低減しておく必要がある。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す化学組成のステンレス鋼を真空溶解法で溶製した後、熱間鍛造、熱間圧延、中間熱処理、冷間圧延および固溶化熱処理を順に施し、厚さが20mmの試験材(試験No.1〜15)を得た。
なお、Ce、Sc、ZrおよびHfは、酸素および/または窒素との親和力が強いため、試験No.14および15の試験材を除いて、溶解時に窒素は添加せず、SiおよびMnで溶鋼を脱酸した後に、添加して固溶量を確保するようにした。一方、試験No.14では、十分に脱酸を行う前にScを添加しており、試験No.15では溶解時に窒素を添加した。
Figure 2020186423
上記の各試験材について、10%アセチルアセトン−1%テトラメチルアンモニウムクロライド/メタノールにて20mA/cmの電流値で約0.4g電解した。その後、電解後の溶液を0.2μmのフィルターでろ過した後、残渣を硫酸+りん酸+硝酸+過塩素酸の混酸で酸分解した。そして、ICP−MSにてCe、Sc、Zr、HfおよびYの残渣量を測定し、鋼中の各元素の含有量から差し引くことで各元素の固溶量を求めた。
次に、試験No.1〜13の試験材を用いて、水素透過試験を行った。まず、各試験材から外径19mm、厚さ0.8mmのディスク状試験片を作製した。そして、ディスク状試験片をガスケットとして継手に取り付けた。試験前にガスケットの両側を真空に引き、試験温度(300℃)に加熱した状態で、上流側から水素を0.2MPaまで充填した。
そして、試験片を透過した水素の量(透過性水素量)を、下流側に設けた四極子形質量分析計によって分析した。水素充填後、透過性水素量を経時測定すると、試験片中を拡散している期間は検出されず、試験片を透過した後に水素が検出されるようになる。そして、水素が検出されるまでの拡散時間を測定することにより、試験片中の水素の拡散係数を次式に基づいて求めることができる。
D=d/6t
但し、上記式中の各記号の意味は以下のとおりである。
D:拡散係数(m−1
d:ディスク状試験片の厚さ(m)
:拡散時間(s)
本実施例においては、基準材(試験No.11)より水素の拡散係数が小さいものを合格とした。そのため、表2には基準材の拡散係数に対する比を「相対水素透過」として記載している。
次に、腐食過程における鋼中の水素の影響を評価するため、内部水素チャージ腐食試験を行った。まず、試験No.1〜15の各試験材から、管状試験片および板状試験片を作製した。管状試験片の内部に水素ガスを0.03MPaで加圧封入した試験片を循環式オートクレーブに設置し、288℃、溶存酸素濃度2ppm、溶存水素濃度5ppb未満の高温水中に、720時間浸漬した。高温水中には板状試験片も同時に浸漬した。
その後、管状試験片の外面および板状試験片の表面に形成した皮膜厚さをGDSで分析し、皮膜厚さの比(水素ガス有/水素ガス無)を求めた。そして、皮膜厚さの比が基準材(試験No.11)の1.42より小さい場合を、腐食加速が抑制されていると判断し合格とした。
さらに、一部の試験材を用いて耐SCC性を低歪み速度(SSRT)試験にて評価した。具体的には、試験No.2〜8、10および11について、板状引張試験片を作製し、循環式オートクレーブに設置し、288℃、B:1500ppm、Li:2ppm、溶存酸素濃度<10ppb、溶存水素濃度2.3ppmの試験溶液中で、平行部について歪み速度5×10−8/sで引張り破断後、破面率(破断面のSCC破面積/全破面積,%)で評価した。基準材より破面率が小さければ合格とした。
それらの結果を表2に併せて示す。
Figure 2020186423
表1および2を参照して、本発明の規定を全て満足する試験No.1〜10では、基準材に比べて水素透過率が低く、かつ皮膜厚さの比が小さくなり、優れた耐食性を有する結果となった。一方、本発明の規定を満足しない試験No.11〜15では、皮膜厚さの比が大きくなり耐食性が劣る結果となった。
本発明によれば、耐応力腐食割れ性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼が得られる。

Claims (1)

  1. 鋼の化学組成が、質量%で、
    C:0.005〜0.030%、
    Si:0.01〜1.0%、
    Mn:0.30〜2.0%、
    P:0.045%以下、
    S:0.030%以下、
    Ni:8.0〜15.0%、
    Cr:16.0〜20.0%、
    Mo:0〜3.0%、
    O:0.008%以下、
    N:0.0080%以下、
    を含有し、さらに、
    Ce:0.010〜0.100%、
    Sc:0.050〜0.250%、
    Zr:0.100〜0.400%および、
    Hf:0.100〜0.350%、
    から選択される1種以上を含有し、
    残部:Feおよび不純物であり、かつ、
    前記鋼中に、
    Ce:0.002〜0.100%、
    Sc:0.010〜0.200%、
    Zr:0.050〜0.300%および、
    Hf:0.050〜0.200%、
    から選択される1種以上が固溶している、
    オーステナイト系ステンレス鋼。
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