JP2020185886A - 操舵制御装置 - Google Patents

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勲 並河
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Abstract

【課題】運転者に対して、より適切な操舵反力を与えることができる操舵制御装置を提供する。【解決手段】制御装置は反力モータを制御する。制御装置は、理想軸力演算部81、推定軸力演算部82、制限値演算部91、ガード処理部92および選択部83を有している。理想軸力演算部81は、目標舵角θ*(=目標ピニオン角θp*)に基づき理想軸力F1を演算する。推定軸力演算部82は、転舵モータへ供給される電流Ibの値に基づき推定軸力F2を演算する。制限値演算部91は、推定軸力F2を基準として理想軸力F1の変化範囲を制限する制限値として上限値FULおよび下限値FLLを推定軸力F2に応じて演算する。ガード処理部92は、上限値FULおよび下限値FLLにより理想軸力F1を制限する。選択部83は、制限後の理想軸力F1および推定軸力F2のうち絶対値の小さい方を反力モータの制御に使用する最終的な軸力Faxとして選択する。【選択図】図6

Description

本発明は、操舵制御装置に関する。
従来、ステアリングホイールと転舵輪との間の動力伝達を機械的に分離した、いわゆるステアバイワイヤ方式の操舵装置が知られている。この操舵装置は、ステアリングシャフトに付与される操舵反力の発生源である反力モータ、および転舵輪を転舵させる転舵力の発生源である転舵モータを有している。車両が走行しているとき、操舵装置の制御装置は、反力モータを通じて操舵反力を発生させる反力制御を実行するとともに、転舵モータを通じて転舵輪を転舵させる転舵制御を実行する。
ここで、ステアバイワイヤ方式の操舵装置においては、ステアリングホイールと転舵輪との間の動力伝達が機械的に分離されているため、転舵輪に作用する路面反力がステアリングホイールに伝わりにくい。したがって、運転者は路面状況を、ステアリングホイールを通じて手に感じる操舵反力(手応え)として感じにくい。
そこで、たとえば特許文献1に記載の操舵制御装置は、操舵角に基づく理想的なラック軸力であるフィードフォワード軸力と、車両の状態量(横加速度、転舵電流、およびヨーレート)に基づく推定軸力であるフィードバック軸力とを演算する。操舵制御装置は、フィードフォワード軸力とフィードバック軸力との差分に応じてフィードフォワード軸力およびフィードバック軸力に対する配分比率を設定し、これら設定される配分比率をフィードフォワード軸力およびフィードバック軸力に乗算した値を合算することにより最終的な軸力を演算する。操舵制御装置は、この最終的な軸力に基づき反力モータを制御する。フィードバック軸力には路面状態が反映されるため、反力モータにより発生される操舵反力にも路面状態が反映される。したがって、運転者は、路面状態を操舵反力として感じることができる。
特許第6107149号公報
運転者は、ステアリングホイールを通じて明確な路面状態または車両挙動が手応えとして伝わることにより、より速く正確に操舵することが可能となる。ただし、路面状態あるいは車両挙動には様々な状態が想定されるところ、反力モータに要求される発生トルク(操舵反力)は製品仕様などに応じて異なることが考えられる。このため、製品仕様などに応じて、運転者に路面状態または車両挙動を操舵反力(手応え)としてより適切に伝えるためのさらなる改善が検討されている。
本発明の目的は、運転者に対して、より適切な操舵反力を与えることができる操舵制御装置を提供することにある。
上記目的を達成し得る操舵制御装置は、転舵輪を転舵させる転舵シャフトとの間の動力伝達が分離されたステアリングシャフトに付与される操舵方向と反対方向のトルクである操舵反力を発生する反力モータを、操舵状態に応じて演算される指令値に基づき制御する。操舵制御装置は、第1の演算部、第2の演算部、および第3の演算部を有している。第1の演算部は、ステアリングホイールの動作に応じて回転する回転体の回転角に換算可能な状態変数に基づき前記転舵シャフトに作用する理想的な軸力である第1の軸力を演算する。第2の演算部は、路面状態または車両挙動が反映される状態変数に基づき前記転舵シャフトに作用する第2の軸力を演算する。第3の演算部は、前記第2の軸力を基準として前記第1の軸力の変化範囲を制限する制限値を設定し、その設定される前記制限値を使用して前記第1の軸力を制限する制限処理の実行を通じて前記指令値に反映させる最終軸力を演算する。
たとえば車両にオーバーステアが発生した場合、軸力が零となるステアリングホイールの操作位置(以下、「軸力の零点」という。)が車両の直進状態に対応する中立位置からずれた位置へ変化する。第1の軸力は、ステアリングホイールの動作に応じて回転する回転体の回転角に換算可能な状態変数に応じたものにしかならない。このため、第1の軸力の零点は、車両にオーバーステアが発生しているかどうかにかかわらず、常に車両の直進状態に対応する中立位置となる。すなわち、車両にオーバーステアが発生した場合、実際の軸力の零点と第1の軸力の零点とが乖離する。このため、車両にオーバーステアが発生した場合、第1の軸力が反力モータに対する指令値に反映されるとき、実際の軸力の零点と第1の軸力の零点との乖離に起因して、運転者が違和感を覚えるおそれがある。たとえば、車両にオーバーステアが発生した場合、運転者はカウンタステアを行うことによりオーバーステアを解消することが考えられるところ、運転者は、実際の軸力の軸力の零点を手応えとして感じることができないため、適切なタイミングでカウンタステアを行うことができないことが懸念される。
この点、上記の操舵制御装置によるように、第2の軸力を基準として設定される制限値により第1の軸力の変化範囲を制限することによって、第1の軸力の零点を第2の軸力の零点、すなわち実際の軸力の零点に近づけることができる。これは、つぎの理由による。すなわち、第2の軸力には、路面状態または車両挙動が反映されるため、車両にオーバーステアが発生した場合、第2の軸力の零点もステアリングホイールの中立位置からずれた位置へ変化する。そして、第2の軸力の零点がステアリングホイールの中立位置からずれた場合、この零点がずれた第2の軸力を基準として設定される制限値に第1の軸力が制限される。このため、第1の軸力の零点は、ステアリングホイールの中立位置から第2の軸力の零点がずれた方向へ向けて移動する。すなわち、実際の軸力の零点と第1の軸力の零点との乖離が制限値に応じて減少する。したがって、制限値に制限された第1の軸力に基づく最終軸力が反力モータに対する指令値に反映されることにより、運転者に与える違和感を抑えることが可能である。車両にオーバーステアが発生した場合、運転者は、実際の軸力の零点により近似した最終軸力の零点をステアリングホイールを介した手応えとして感じることができるため、適切なタイミングでカウンタステアを行うことが可能となる。
上記の操舵制御装置において、前記第3の演算部は、前記制限処理を経た後の前記第1の軸力および前記第2の軸力のうち絶対値の小さい方の軸力を前記最終軸力として演算するようにしてもよい。
第2の軸力には路面状態が反映される。このため、たとえば据え切りが行われる場合、第2の軸力の値が急激に増大することが考えられる。このような第2の軸力が反力モータに対する指令値に反映された場合、運転者がステアリングホイールを介して感じる操舵反力が大きくなり過ぎるおそれがある。この点、上記の操舵制御装置によれば、第2の軸力の絶対値が第1の軸力の絶対値よりも大きい場合、第1の軸力が最終軸力として反力モータに対する指令値として反映される。これにより、操舵反力が大きくなり過ぎることが抑制される。
また、たとえば車両が低摩擦路を走行している場合、第2の軸力はより小さい値になることが考えられる。そして、車両が低摩擦路を走行している場合、その路面状態を運転者に対して適切に伝えることが好ましい。ここで、第1の軸力はステアリングホイールの動作に応じて回転する回転体の回転角に換算可能な状態変数に応じたものにしかならないため、第1の軸力が最終軸力として反力モータに対する指令値として反映された場合、路面状態を操舵反力として運転者に適切に伝えることができないおそれがある。この点、上記の操舵制御装置によれば、第2の軸力の絶対値が第1の軸力の絶対値よりも小さい場合、第2の軸力が最終軸力として反力モータに対する指令値に反映される。これにより、運転者は、第2の軸力に応じたより小さい操舵反力を手応えとして感じることにより、車両が低摩擦路を走行している旨認識することが可能である。
上記の操舵制御装置において、前記第3の演算部は、前記制限処理を経た後の前記第1の軸力を前記最終軸力として演算するようにしてもよい。
この構成によれば、第2の軸力の絶対値が第1の軸力の絶対値よりも大きい場合、および第2の軸力の絶対値が第1の軸力の絶対値よりも小さい場合のいずれの場合であれ、制限処理を経た後の第1の軸力が最終軸力として反力モータに対する指令値として反映される。このようにしても、操舵反力が大きくなり過ぎることが抑制される。また、車両が低摩擦路を走行している場合などには、運転者に対してより小さい操舵反力を手応えとして感じさせることが可能である。
上記の操舵制御装置において、前記第3の演算部は、車速に応じて前記制限値を調節するようにしてもよい。この構成によれば、制限値を車速に応じて最適化することができる。
上記の操舵制御装置において、前記第3の演算部は、前記第1の軸力と前記第2の軸力との差分値に応じて前記制限値を調節するようにしてもよい。この構成によれば、制限値を第1の軸力と第2の軸力との差分値に応じて最適化することができる。
上記の操舵制御装置において、前記第2の演算部は、前記状態変数として前記転舵シャフトに付与される転舵力の発生源である転舵モータへ供給される電流の値に基づき前記第2の軸力を演算するようにしてもよい。
転舵モータへ供給される電流の値には、路面状態または車両挙動が反映される。このため、反力モータに路面状態または車両挙動に応じた操舵反力を発生させる観点から、転舵モータへ供給される電流の値に基づき演算される第2の軸力は、反力モータに対する指令値の演算用として好適である。
本発明の操舵制御装置によれば、運転者に対して、より適切な操舵反力を与えることができる。
操舵制御装置の第1の実施の形態が搭載されるステアバイワイヤ方式の操舵装置の構成図。 操舵制御装置の第1の実施の形態の制御ブロック図。 第1の実施の形態における操舵反力指令値演算部の制御ブロック図。 第1の実施の形態における軸力演算部の一例を示す制御ブロック図。 (a),(b)は第1の実施の形態において車両にオーバーステアが発生していないときの舵角と軸力との関係を示すグラフ、(c)は比較例において車両にオーバーステアが発生したときの舵角と軸力との関係を示すグラフ。 第1の実施の形態における軸力演算部の制御ブロック図。 (a),(b),(c)は第1の実施の形態において車両にオーバーステアが発生していないときの舵角と軸力との関係を示すグラフ、(d)は第1の実施の形態において車両にオーバーステアが発生したときの舵角と軸力との関係を示すグラフ。 第2の実施の形態における軸力演算部の制御ブロック図。 (a),(b)は第2の実施の形態において車両にオーバーステアが発生していないときの舵角と軸力との関係を示すグラフ、(c)は第2の実施の形態において車両にオーバーステアが発生しているときの舵角と軸力との関係を示すグラフ。 第3の実施の形態における軸力演算部の制御ブロック図。 第3の実施の形態における舵角に対する推定軸力のヒステリシス特性を示すグラフ。
<第1の実施の形態>
以下、操舵制御装置をステアバイワイヤ方式の操舵装置に適用した第1の実施の形態を説明する。
図1に示すように、車両の操舵装置10は、ステアリングホイール11に連結されたステアリングシャフト12を有している。また、操舵装置10は、車幅方向(図1中の左右方向)に沿って延びる転舵シャフト14を有している。転舵シャフト14の両端には、それぞれタイロッド15,15を介して左右の転舵輪16,16が連結されている。転舵シャフト14が直線運動することにより、転舵輪16,16の転舵角θが変更される。ステアリングシャフト12および転舵シャフト14は車両の操舵機構を構成する。
<操舵反力を発生させるための構成:反力ユニット>
また、操舵装置10は、操舵反力を生成するための構成として、反力モータ31、減速機構32、回転角センサ33、およびトルクセンサ34を有している。ちなみに、操舵反力とは、運転者によるステアリングホイール11の操作方向と反対方向へ向けて作用する力(トルク)をいう。操舵反力をステアリングホイール11に付与することにより、運転者に適度な手応え感を与えることが可能である。
反力モータ31は、操舵反力の発生源である。反力モータ31としてはたとえば三相(U,V,W)のブラシレスモータが採用される。反力モータ31(正確には、その回転軸)は、減速機構32を介して、ステアリングシャフト12に連結されている。反力モータ31のトルクは、操舵反力としてステアリングシャフト12に付与される。
回転角センサ33は反力モータ31に設けられている。回転角センサ33は、反力モータ31の回転角θを検出する。反力モータ31の回転角θは、舵角(操舵角)θの演算に使用される。反力モータ31とステアリングシャフト12とは減速機構32を介して連動する。このため、反力モータ31の回転角θとステアリングシャフト12の回転角、ひいてはステアリングホイール11の回転角である舵角θとの間には相関がある。したがって、反力モータ31の回転角θに基づき舵角θを求めることができる。
トルクセンサ34は、ステアリングホイール11の回転操作を通じてステアリングシャフト12に加わる操舵トルクTを検出する。トルクセンサ34は、ステアリングシャフト12における減速機構32よりもステアリングホイール11側の部分に設けられている。
<転舵力を発生させるための構成:転舵ユニット>
また、操舵装置10は、転舵輪16,16を転舵させるための動力である転舵力を生成するための構成として、転舵モータ41、減速機構42、および回転角センサ43を有している。
転舵モータ41は転舵力の発生源である。転舵モータ41としては、たとえば三相のブラシレスモータが採用される。転舵モータ41(正確には、その回転軸)は、減速機構42を介してピニオンシャフト44に連結されている。ピニオンシャフト44のピニオン歯44aは、転舵シャフト14のラック歯14bに噛み合わされている。転舵モータ41のトルクは、転舵力としてピニオンシャフト44を介して転舵シャフト14に付与される。転舵モータ41の回転に応じて、転舵シャフト14は車幅方向(図中の左右方向)に沿って移動する。
回転角センサ43は転舵モータ41に設けられている。回転角センサ43は転舵モータ41の回転角θを検出する。
ちなみに、操舵装置10は、ピニオンシャフト13を有している。ピニオンシャフト13は、転舵シャフト14に対して交わるように設けられている。ピニオンシャフト13のピニオン歯13aは、転舵シャフト14のラック歯14aに噛み合わされている。ピニオンシャフト13を設ける理由は、ピニオンシャフト44と共に転舵シャフト14をハウジング(図示略)の内部に支持するためである。すなわち、操舵装置10に設けられる支持機構(図示略)によって、転舵シャフト14は、その軸方向に沿って移動可能に支持されるとともに、ピニオンシャフト13,44へ向けて押圧される。これにより、転舵シャフト14はハウジングの内部に支持される。ただし、ピニオンシャフト13を使用せずに転舵シャフト14をハウジングに支持する他の支持機構を設けてもよい。
<制御装置>
また、操舵装置10は、制御装置50を有している。制御装置50は、各種のセンサの検出結果に基づき反力モータ31、および転舵モータ41を制御する。センサとしては、前述した回転角センサ33、トルクセンサ34および回転角センサ43に加えて、車速センサ501がある。車速センサ501は、車両に設けられて車両の走行速度である車速Vを検出する。
制御装置50は、反力モータ31の駆動制御を通じて操舵トルクTに応じた操舵反力を発生させる反力制御を実行する。制御装置50は操舵トルクTおよび車速Vに基づき目標操舵反力を演算し、この演算される目標操舵反力、操舵トルクTおよび車速Vに基づきステアリングホイール11の目標操舵角を演算する。制御装置50は、実際の舵角θを目標操舵角に追従させるべく実行される舵角θのフィードバック制御を通じて舵角補正量を演算し、この演算される舵角補正量を目標操舵反力に加算することにより操舵反力指令値を演算する。制御装置50は、操舵反力指令値に応じた操舵反力を発生させるために必要とされる電流を反力モータ31へ供給する。
制御装置50は、転舵モータ41の駆動制御を通じて転舵輪16,16を操舵状態に応じて転舵させる転舵制御を実行する。制御装置50は、回転角センサ43を通じて検出される転舵モータ41の回転角θに基づきピニオンシャフト44の実際の回転角であるピニオン角θを演算する。このピニオン角θは、転舵輪16,16の転舵角θを反映する値である。制御装置50は、前述した目標操舵角を使用して目標ピニオン角を演算する。そして制御装置50は、目標ピニオン角と実際のピニオン角θとの偏差を求め、当該偏差を無くすように転舵モータ41に対する給電を制御する。
<制御装置の詳細構成>
つぎに、制御装置50について詳細に説明する。
図2に示すように、制御装置50は、反力制御を実行する反力制御部50a、および転舵制御を実行する転舵制御部50bを有している。
<反力制御部>
反力制御部50aは、舵角演算部51、操舵反力指令値演算部52、および通電制御部53を有している。
舵角演算部51は、回転角センサ33を通じて検出される反力モータ31の回転角θに基づきステアリングホイール11の舵角θを演算する。
操舵反力指令値演算部52は、操舵トルクT、車速Vおよび舵角θに基づき操舵反力指令値Tを演算する。操舵反力指令値演算部52は、操舵トルクTの絶対値が大きいほど、また車速Vが遅いほど、より大きな絶対値の操舵反力指令値Tを演算する。ちなみに、操舵反力指令値演算部52は、操舵反力指令値Tを演算する過程でステアリングホイール11の目標舵角θを演算する。操舵反力指令値演算部52については、後に詳述する。
通電制御部53は、操舵反力指令値Tに応じた電力を反力モータ31へ供給する。具体的には、通電制御部53は、操舵反力指令値Tに基づき反力モータ31に対する電流指令値を演算する。また、通電制御部53は、反力モータ31に対する給電経路に設けられた電流センサ54を通じて、当該給電経路に生じる実際の電流Iの値を検出する。この電流Iの値は、反力モータ31に供給される実際の電流の値である。そして通電制御部53は、電流指令値と実際の電流Iの値との偏差を求め、当該偏差を無くすように反力モータ31に対する給電を制御する(電流Iのフィードバック制御)。これにより、反力モータ31は操舵反力指令値Tに応じたトルクを発生する。運転者に対して路面反力に応じた適度な手応え感を与えることが可能である。
<転舵制御部>
転舵制御部50bは、ピニオン角演算部61、ピニオン角フィードバック制御部62、通電制御部63を有している。
ピニオン角演算部61は、回転角センサ43を通じて検出される転舵モータ41の回転角θに基づきピニオンシャフト44の実際の回転角であるピニオン角θを演算する。転舵モータ41とピニオンシャフト44とは減速機構42を介して連動する。このため、転舵モータ41の回転角θとピニオン角θとの間には相関関係がある。この相関関係を利用して転舵モータ41の回転角θからピニオン角θを求めることができる。また、ピニオンシャフト44は、転舵シャフト14に噛合されている。このため、ピニオン角θと転舵シャフト14の移動量との間にも相関関係がある。すなわち、ピニオン角θは、転舵輪16,16の転舵角θを反映する値である。
ピニオン角フィードバック制御部62は、操舵反力指令値演算部52により演算される目標舵角θを目標ピニオン角θ として取り込む。また、ピニオン角フィードバック制御部62は、ピニオン角演算部61により演算される実際のピニオン角θを取り込む。ピニオン角フィードバック制御部62は、実際のピニオン角θを目標ピニオン角θ (ここでは、目標舵角θに等しい。)に追従させるべくピニオン角θのフィードバック制御(PID制御)を通じてピニオン角指令値T を演算する。
通電制御部63は、ピニオン角指令値T に応じた電力を転舵モータ41へ供給する。具体的には、通電制御部63は、ピニオン角指令値T に基づき転舵モータ41に対する電流指令値を演算する。また、通電制御部63は、転舵モータ41に対する給電経路に設けられた電流センサ64を通じて、当該給電経路に生じる実際の電流Iの値を検出する。この電流Iの値は、転舵モータ41に供給される実際の電流の値である。そして通電制御部63は、電流指令値と実際の電流Iの値との偏差を求め、当該偏差を無くすように転舵モータ41に対する給電を制御する(電流Iのフィードバック制御)。これにより、転舵モータ41はピニオン角指令値T に応じた角度だけ回転する。
<操舵反力指令値演算部>
つぎに、操舵反力指令値演算部52について詳細に説明する。
図3に示すように、操舵反力指令値演算部52は、加算器70、目標操舵トルク演算部71、トルクフィードバック制御部72、軸力演算部73、目標舵角演算部74、舵角フィードバック制御部75、および加算器76を有している。
加算器70は、トルクセンサ34を通じて検出される操舵トルクTとトルクフィードバック制御部72により演算される第1の操舵反力指令値T とを加算することにより、ステアリングシャフト12に印加されるトルクとしての入力トルクTin を演算する。
目標操舵トルク演算部71は、加算器70により演算される入力トルクTin に基づき目標操舵トルクT を演算する。目標操舵トルクT とは、ステアリングホイール11に印加すべき操舵トルクTの目標値をいう。目標操舵トルク演算部71は、入力トルクTin の絶対値が大きいほど、より大きな絶対値の目標操舵トルクT を演算する。
トルクフィードバック制御部72は、トルクセンサ34を通じて検出される操舵トルクT、および目標操舵トルク演算部71により演算される目標操舵トルクT を取り込む。トルクフィードバック制御部72は、トルクセンサ34を通じて検出される操舵トルクTを目標操舵トルクT に追従させるべく操舵トルクTのフィードバック制御(PID制御)を通じて第1の操舵反力指令値T を演算する。
軸力演算部73は、目標舵角演算部74により演算される目標舵角θを目標ピニオン角θ として取り込む。また、軸力演算部73は、電流センサ64を通じて検出される転舵モータ41の電流Iの値、および車速センサ501を通じて検出される車速Vを取り込む。軸力演算部73は、目標ピニオン角θ 、転舵モータ41の電流Iの値、および車速Vに基づき、転舵輪16,16を通じて転舵シャフト14に作用する軸力Faxを演算する。軸力演算部73については、後に詳述する。
目標舵角演算部74は、トルクセンサ34を通じて検出される操舵トルクT、トルクフィードバック制御部72により演算される第1の操舵反力指令値T 、軸力演算部73により演算される軸力Fax、および車速センサ501を通じて検出される車速Vを取り込む。目標舵角演算部74は、これら取り込まれる操舵トルクT、第1の操舵反力指令値T 、軸力Faxおよび車速Vに基づき、ステアリングホイール11の目標舵角θを演算する。具体的には、つぎの通りである。
目標舵角演算部74は、第1の操舵反力指令値T および操舵トルクTの総和である入力トルクTin から軸力Faxをトルクに換算したトルク換算値(軸力に応じた操舵反力)を減算することにより、ステアリングホイール11に対する最終的な入力トルクTin を求める。目標舵角演算部74は、最終的な入力トルクTin から次式(A)で表される理想モデルに基づいて目標舵角θ(目標操舵角)を演算する。この理想モデルは、ステアリングホイール11と転舵輪16,16との間が機械的に連結されている操舵装置を前提として、入力トルクTin に応じた理想的な転舵角に対応するステアリングホイール11の舵角(操舵角)を予め実験などによりモデル化したものである。
in =Jθ*′′+Cθ*′+Kθ …(A)
ただし、「J」はステアリングホイール11およびステアリングシャフト12の慣性モーメントに対応する慣性係数、「C」は転舵シャフト14のハウジングに対する摩擦などに対応する粘性係数(摩擦係数)、「K」はステアリングホイール11およびステアリングシャフト12をそれぞればねとみなしたときのばね係数である。粘性係数Cおよび慣性係数Jは、車速Vに応じた値となる。また、「θ*′′」は目標舵角θの二階時間微分値、「θ′」は目標舵角θの一階時間微分値である。
舵角フィードバック制御部75は、舵角演算部51により演算される舵角θ、および目標舵角演算部74により演算される目標舵角θを取り込む。舵角フィードバック制御部75は、舵角演算部51により演算される実際の舵角θを目標舵角θに追従させるべく舵角θのフィードバック制御を通じて第2の操舵反力指令値T を演算する。
加算器76は、トルクフィードバック制御部72により演算される第1の操舵反力指令値T 、および舵角フィードバック制御部75により演算される第2の操舵反力指令値T を取り込む。加算器76は、第1の操舵反力指令値T と第2の操舵反力指令値T とを加算することにより操舵反力指令値Tを演算する。
<軸力演算部>
つぎに、軸力演算部73について詳細に説明する。軸力演算部73としては、製品仕様などに応じて、つぎの構成を採用することが考えられる。
図4に示すように、軸力演算部73は、理想軸力演算部81、推定軸力演算部82、および選択部83を有している。
理想軸力演算部81は、目標ピニオン角θ に基づき、転舵輪16,16を通じて転舵シャフト14に作用する軸力の理想値である理想軸力F1を演算する。理想軸力演算部81は、制御装置50の図示しない記憶装置に格納された理想軸力マップを使用して理想軸力F1を演算する。理想軸力F1は、目標ピニオン角θ (あるいは目標ピニオン角θ に所定の換算係数を乗算することにより得られる目標転舵角)の絶対値が増大するほど、また車速Vが遅いほど、より大きな絶対値に設定される。理想軸力F1は目標ピニオン角θ に基づき演算されるものであるため、理想軸力F1には路面状態が反映されにくい。なお、理想軸力F1を演算するに際して車速Vは必ずしも考慮しなくてもよい。
推定軸力演算部82は、転舵モータ41の電流Iの値に基づき、転舵シャフト14に作用する軸力の推定値である推定軸力F2を演算する。ここで、転舵モータ41の電流Iの値は、路面状態(路面摩擦抵抗)に応じた外乱が転舵輪16に作用することに起因して目標ピニオン角θ と実際のピニオン角θとの間の差が発生することによって変化する。すなわち、転舵モータ41の電流Iの値には、転舵輪16,16に作用する実際の路面反力が反映される。このため、転舵モータ41の電流Iの値に基づき路面状態の影響を反映した軸力を演算することが可能である。推定軸力F2は、車速Vに応じた係数であるゲインを転舵モータ41の電流Iの値に乗算することにより求められる。
選択部83は、理想軸力F1と推定軸力F2との比較を通じて最終的な軸力Faxを設定する。具体的には、つぎの通りである。
図5(a)のグラフに示すように、選択部83は、推定軸力F2の絶対値が理想軸力F1の絶対値よりも大きい値であるとき、理想軸力F1を最終的な軸力Faxとして設定する。これは、ステアリングホイール11の操作性を確保する観点に基づく。すなわち、軸力Faxは反力モータ31が発生するトルクに反映されるところ、軸力Faxの値が大きくなるほど反力モータ31が発生するトルクもより大きな値となる。たとえば駐車あるいは車庫入れなどの際、停車した状態でステアリングホイール11を大きく操作する据え切りが行われることがある。この場合、軸力Fax、ひいては反力モータ31が発生する操舵反力が非常に大きな値になりやすいため、ステアリングホイール11を介した手応えが重くなりすぎることが懸念される。このため、推定軸力F2の絶対値が、目標ピニオン角θ に応じた理想的な軸力である理想軸力F1の絶対値よりも大きい値であるとき、理想軸力F1を最終的な軸力Faxとして設定することが好ましい。
図5(b)に示すように、選択部83は、推定軸力F2の絶対値が理想軸力F1の絶対値よりも小さい値であるとき、推定軸力F2を最終的な軸力Faxとして設定する。これは、運転者に対して路面状態を操舵反力としてより適切に伝える観点に基づく。たとえば車両がウェット路面あるいは積雪路などの低摩擦路を走行しているとき、理想軸力F1はタイヤのグリップ状態にかかわらず目標ピニオン角θ に応じた値にしかならないのに対し、推定軸力F2の値は路面グリップの低下に応じて減少する。したがって、推定軸力F2の絶対値が、目標ピニオン角θ に応じた理想的な軸力である理想軸力F1の絶対値よりも小さい値であるとき、たとえば路面グリップが低下していることを操舵反力として運転者に伝えるべく、推定軸力F2を最終的な軸力Faxとして設定することが好ましい。
このように、理想軸力F1と推定軸力F2との比較を通じて、最終的な軸力Faxを理想軸力F1と推定軸力F2との間で切り替えるかたちで設定することにより、ステアリングホイール11の操作性を確保しつつ、運転者に対して路面状態に応じたより適切な操舵反力を手応えとして与えることができる。
ところが、軸力演算部73として理想軸力F1と推定軸力F2とを切り替えて使用する構成を採用する場合、つぎのようなことが懸念される。たとえば、車両にオーバーステアが発生したとき、舵角θに対する推定軸力F2の変化特性が変化することにより、運転者に違和感を与えるおそれがある。ちなみに、オーバーステアとは、車両が定常円旋回中に車速を上げたとき、後輪の接地摩擦力が遠心力に負けることにより後輪が横滑りして、車両の旋回半径が小さくなっていく旋回特性をいう。
図5(c)のグラフに一点鎖線で示すように、車両にオーバーステアが発生したとき、舵角θに対する推定軸力F2の変化特性を示す特性線は、原点を基準として縦軸に沿って正の方向または負の方向へ向けてオフセット(平行移動)する。このオフセットに伴い、推定軸力F2が「0」となる舵角θ(すなわち、推定軸力F2の零点)は、車両の直進状態におけるステアリングホイール11の中立位置に対応する舵角θ(すなわち、θ=0°)を基準として正の方向または負の方向へ向けて移動する。
ただし、図5(c)では、推定軸力F2を示す特性線が正の方向へオフセットした場合のみ図示する。この場合、推定軸力F2の値が「0」となる舵角θは、ステアリングホイール11の中立位置に対応する舵角θである0°から負の角度−θへ変化する。このため、最終的な軸力Faxは舵角θに対して折れ線状に変化する。
すなわち、舵角θの絶対値が角度−θの絶対値以上であるとき、推定軸力F2が最終的な軸力Faxとして設定される。これは、推定軸力F2の絶対値が理想軸力F1の絶対値よりも小さいからである。また、舵角θの絶対値が角度−θの絶対値未満、かつ0°以上であるとき、最終的な軸力Faxとして「0」が設定される。これは、推定軸力F2の零点がステアリングホイール11の中立位置に対応する舵角θである0°を基準として負の方向へ角度−θだけオフセットしていることによる。
舵角θの絶対値が角度θの絶対値以下であるとき、理想軸力F1が最終的な軸力Faxとして選択される。これは、理想軸力F1の絶対値が推定軸力F2の絶対値よりも小さいからである。また、舵角θの絶対値が角度θを超えているとき、推定軸力F2が最終的な軸力Faxとして設定される。これは、推定軸力F2の絶対値が理想軸力F1の絶対値よりも小さいからである。
車両にオーバーステアが発生したとき、運転者は、いわゆるカウンタステアを行うことによりオーバーステアを解消しようとすることが考えられる。このとき、運転者は、操舵反力が「0」となる舵角位置を基準として車両の進行方向と逆方向へ向けてステアリングホイール11を操作する。しかし、先の図5(c)のグラフに示されるように、車両にオーバーステアが発生したとき、運転者が手応えとして感じる操舵反力が「0」となる舵角位置(θ=0°)と、推定軸力F2が「0」となる実際の舵角位置(θ=−θ)とがずれる。運転者は、実際の軸力に応じた操舵反力を手応えとして感じることができないため、適切なタイミングでカウンタステアを行うことができないおそれがある。
そこで、本実施の形態では、軸力演算部73として、つぎの構成を採用している。
図6に示すように、軸力演算部73は、先の理想軸力演算部81,推定軸力演算部82および選択部83に加えて、制限値演算部91およびガード処理部92を有している。
制限値演算部91は、推定軸力演算部82により演算される推定軸力F2を使用して、理想軸力演算部81により演算される理想軸力F1に対する制限値として上限値FULおよび下限値FLLを演算する。制限値演算部91は、上限幅演算部101、加算器102、乗算器103、下限幅演算部104、および減算器105を有している。
上限幅演算部101は、推定軸力F2に応じて理想軸力F1に対する上限幅Fを演算する。上限幅演算部101は、推定軸力F2と上限幅Fとの関係を規定する上限マップを使用して上限幅Fを演算する。上限マップは、横軸を舵角θ、縦軸を上限幅Fとするマップであって、舵角θの絶対値の増加に対する理想軸力F1の絶対値の増加割合である傾きが増加する方向へ向けた理想軸力F1の変化を規制する一方、当該傾きが減少する方向へ向けた理想軸力F1の変化を許容する観点に基づき設定される。上限マップは、つぎの特性を有する。すなわち、推定軸力F2が負の値である場合、上限幅Fは正の一定値に維持される。推定軸力F2が正の値である場合、上限幅Fは推定軸力F2の絶対値が増大するにつれて徐々に減少し、やがて「0」に達する。
加算器102は、推定軸力演算部82により演算される推定軸力F2と、上限幅演算部101により演算される上限幅Fとを加算することにより、理想軸力F1に対する上限値FULを演算する。
乗算器103は、推定軸力演算部82により演算される推定軸力F2の符号(+,−)を反転させる。具体的には、乗算器103は、推定軸力演算部82により演算される推定軸力F2に対して「−1」を乗算する。
下限幅演算部104は、推定軸力F2に応じて理想軸力F1に対する下限幅Fを演算する。下限幅演算部104は、舵角θと下限幅Fとの関係を規定する下限マップを使用して下限幅Fを演算する。下限マップは、横軸を符号反転後の推定軸力F2、縦軸を下限幅Fとするマップであって、先の上限マップと同様の観点に基づき設定されることにより、つぎの特性を有する。すなわち、符号反転後の推定軸力F2が負の値である場合、下限幅Fは正の一定値に維持される。符号反転後の推定軸力F2が正の値である場合、下限幅Fは符号反転後の推定軸力F2の絶対値が増大するにつれて徐々に減少し、やがて「0」に至る。
減算器105は、推定軸力演算部82により演算される推定軸力F2から下限幅演算部104により演算される下限幅Fを減算することにより、理想軸力F1に対する下限値FLLを演算する。
ガード処理部92は、制限値演算部91により演算される上限値FULおよび下限値FLLに基づき理想軸力F1に対する制限処理を実行する。すなわち、ガード処理部92は理想軸力F1の値と上限値FULとを比較する。また、ガード処理部92は理想軸力F1の値と下限値FLLとを比較する。ガード処理部92は、理想軸力F1が上限値FULを超える場合、理想軸力F1を上限値FULに制限する。また、ガード処理部92は、理想軸力F1が下限値FLLを下回る場合、理想軸力F1を下限値FLLに制限する。この制限処理が施された理想軸力F1が最終的な理想軸力F1となる。ただし、理想軸力F1の値が上限値FULと下限値FLLとの間の範囲内の値であるときには、理想軸力演算部81により演算される理想軸力F1がそのまま最終的な理想軸力F1となる。
<第1の実施の形態の作用>
つぎに、第1の実施の形態の作用を説明する。
図7(a)のグラフに示すように、車両が乾燥した水平舗装路を定常走行していて車両にオーバーステアが発生していない場合、理想的には舵角θに対する理想軸力F1の変化特性と、舵角θに対する推定軸力F2の変化特性とが互いに一致する。すなわち、舵角θの変化に対して、理想軸力F1および推定軸力F2はそれぞれ原点を通る直線状に変化する。上限値FULおよび下限値FLLは、それぞれ推定軸力F2の値を基準として設定される。ここでは、舵角θに対する理想軸力F1の変化特性と、舵角θに対する推定軸力F2の変化特性とが互いに一致しているため、理想軸力F1が上限値FULおよび下限値FLLに制限されることはない。ガード処理部92は、理想軸力演算部81により演算される理想軸力F1をそのまま最終的な理想軸力F1として選択部83へ供給する。選択部83は、基本的には理想軸力F1の絶対値と推定軸力F2の絶対値とを比較して絶対値の小さい方を最終的な軸力Faxとして設定するところ、理想軸力F1の絶対値と推定軸力F2の絶対値とが等しいときには理想軸力F1および推定軸力F2のいずれか一方を最終的な軸力Faxとして設定する。
図7(b)のグラフに示すように、車両にオーバーステアが発生していない場合、理想軸力F1および推定軸力F2は、舵角θの変化に対してそれぞれ原点を通る直線状に変化する。ただし、たとえば駐車あるいは車庫入れを目的として据え切りが行われるとき、推定軸力F2の絶対値が理想軸力F1の絶対値よりも大きい値となる。このとき、理想軸力F1が上限値FULおよび下限値FLLによって制限されることにより、最終的な軸力Faxは、つぎのような特性を有する。
すなわち、舵角θの絶対値が角度−θの絶対値以上であるとき、理想軸力F1は上限値FULに制限される。また、舵角θが正の値である場合、舵角θの絶対値が角度θの絶対値以上であるとき、理想軸力F1は下限値FLLに制限される。このため、舵角θの絶対値が角度−θの絶対値以上であるとき、上限値FULに制限された理想軸力F1が最終的な軸力Faxとして設定される。また、舵角θの絶対値が角度−θの絶対値未満、かつ角度θ未満であるとき、理想軸力演算部81により演算される理想軸力F1がそのまま最終的な軸力Faxとして設定される。また、舵角θの絶対値が角度θの絶対値以上であるとき、下限値FLLに制限された理想軸力F1が最終的な軸力Faxとして設定される。
このように、推定軸力F2の絶対値が理想軸力F1の絶対値よりも大きい値である場合、最終的な軸力Faxの絶対値は、ステアリングホイール11の全舵角範囲において、推定軸力F2の絶対値よりも小さな値となる。このため、反力モータ31が発生する操舵反力が大きくなりすぎること、ひいてはステアリングホイール11を介した手応えが重くなりすぎることが抑制される。
図7(c)のグラフに示すように、車両にオーバーステアが発生していない場合、理想軸力F1および推定軸力F2は、舵角θの変化に対してそれぞれ原点を通る直線状に変化する。ただし、たとえば車両が低摩擦路を走行している場合、推定軸力F2の絶対値が理想軸力F1の絶対値よりも小さい値となる。このとき、理想軸力F1が上限値FULおよび下限値FLLによって制限されることにより、最終的な軸力Faxは、つぎのような特性を有する。
すなわち、舵角θの絶対値が負の角度−θの絶対値以上であるとき、理想軸力F1は下限値FLLに制限される。舵角θの絶対値が負の角度−θの絶対値未満、かつ正の角度θ未満であるとき、理想軸力F1は上限値FULと下限値FLLとの範囲内の値であるため制限されない。舵角θの絶対値が正の角度θの絶対値以上であるとき、理想軸力F1は上限値FULに制限される。
このように、ステアリングホイール11の全舵角範囲において推定軸力F2の絶対値が制限処理後の理想軸力F1の絶対値よりも小さい値となる。このため、ステアリングホイール11の全舵角範囲において推定軸力F2が最終的な軸力Faxとして設定される。推定軸力F2の値はたとえば路面グリップの低下に応じて減少するため、路面グリップが低下していることを操舵反力として運転者に伝えることが可能である。
図7(d)のグラフに一点鎖線で示すように、車両にオーバーステアが発生した場合、舵角θに対する推定軸力F2の変化特性を示す特性線は、たとえば原点を基準として縦軸に沿って正の方向へ向けてオフセットする。このオフセットに伴い、推定軸力F2が「0」となる舵角θ(すなわち、推定軸力F2の零点)は、ステアリングホイール11の中立位置に対応する舵角θである0°を基準とする負の角度−θへ移動する。このとき、上限値FULおよび下限値FLLは、それぞれオフセット後の推定軸力F2の値を基準として設定される。このため、推定軸力F2のオフセット量δFが下限幅Fを超えるとき、理想軸力F1の値は下限値FLLに制限される。これにより、理想軸力F1が「0」となる舵角θは、ステアリングホイール11の中立位置に対応する舵角θである0°から負の角度−θへ移動する。ただし、角度−θの絶対値は、角度−θの絶対値よりも小さい。
このため、舵角θの絶対値が角度−θの絶対値以上であるとき、推定軸力F2が最終的な軸力Faxとして設定される。これは、推定軸力F2の絶対値が、制限後の理想軸力F1以下の値となるからである。また、舵角θの絶対値が角度−θの絶対値を超え、かつ角度−θの絶対値未満であるとき、最終的な軸力Faxとして「0」が設定される。これは、推定軸力F2が「0」となる舵角θ(推定軸力F2の零点)が、ステアリングホイール11の中立位置に対応する舵角θである0°を基準とする負の角度−θへオフセットしていることによる。また、舵角θの絶対値が角度−θの絶対値以下であるとき、最終的な軸力Faxとして、制限後の理想軸力F1が最終的な軸力Faxとして設定される。舵角θが0°および正の値である場合にも、制限後の理想軸力F1が最終的な軸力Faxとして設定される。これは、理想軸力F1の絶対値が推定軸力F2の絶対値よりも小さい値となるからである。
このように、推定軸力F2を基準として設定される上限値FULおよび下限値FLLによって理想軸力F1を制限することによって、最終的な軸力Faxの値が「0」となるときの舵角θ(すなわち、最終的な軸力Faxの零点)が、理想軸力F1を制限しない場合に比べて、実際の軸力に近似する推定軸力F2の値が「0」となる角度−θに近づく。すなわち、運転者が手応えとして感じる操舵反力が「0」となる舵角位置と、実際に推定軸力F2が「0」となる舵角位置とのずれ量が減少する。このため、車両にオーバーステアが発生した場合であれ、運転者は実際の軸力に応じた操舵反力を手応えとして感じることができるため、より適切なタイミングでカウンタステアを行うことが可能となる。
<第1の実施の形態の効果>
したがって、第1の実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)車両にオーバーステアが発生した場合であれ、推定軸力F2を基準として設定される上限値FULおよび下限値FLLによって理想軸力F1が制限される。これにより、最終的な軸力Faxの値が「0」となるときの舵角θが、理想軸力F1を制限しない場合に比べて、実際の軸力に近似する推定軸力F2の値が「0」となる角度−θに近づく。すなわち、最終的な軸力Faxの値が「0」となるときの舵角θと実際の軸力に近似する推定軸力F2の値が「0」となるときの舵角θとの差が小さくなる。このため、運転者がステアリングホイール11を介した手応えとして感じる操舵反力が「0」となる舵角位置と、実際に推定軸力F2が「0」となる舵角位置とのずれ量が減少する。したがって、車両にオーバーステアが発生した場合であれ、運転者は実際の軸力に近似した軸力に応じた操舵反力を手応えとして感じることができるため、より適切なタイミングでカウンタステアを行うことが可能となる。
(2)また、推定軸力F2には実際の路面状態が反映される。このため、車両がたとえば定常走行している場合であって、舵角θが操舵中立位置に対応する0°近傍の値であるとき、たとえば路面における轍などの凹凸に起因して、推定軸力F2の値が増減することが考えられる。この場合、最終的な軸力Faxとして、路面状態が反映されない理想軸力F1が設定される。このため、路面の凹凸などの状態が操舵反力として運転者に伝わることが抑えられる。
<第2の実施の形態>
つぎに、操舵制御装置の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態は、基本的には先の図1〜図4に示される第1の実施の形態と同様の構成を有している。本実施の形態は、軸力演算部73として先の図6に示される選択部83が割愛された構成が採用される点で第1の実施の形態と異なる。
図8に示すように、軸力演算部73は、理想軸力演算部81、推定軸力演算部82、制限値演算部91およびガード処理部92を有している。理想軸力演算部81、推定軸力演算部82、および制限値演算部91は、先の第1の実施の形態と同一の構成および機能を有している。ガード処理部92は、制限値演算部91により演算される上限値FULおよび下限値FLLを使用して理想軸力F1に対する制限処理を実行する。ガード処理部92は、理想軸力F1の値と上限値FULとを比較するとともに、理想軸力F1の値と下限値FLLとを比較する。ガード処理部92は、理想軸力F1の値が上限値FULを超える場合、理想軸力F1を上限値FULに制限する。ガード処理部92は、理想軸力F1の値が下限値FLLを下回る場合、理想軸力F1を下限値FLLに制限する。ガード処理部92は、制限後の理想軸力F1を最終的な軸力Faxとして設定する。ただし、ガード処理部92は、理想軸力F1の値が上限値FULと下限値FLLとの間の範囲内の値であるとき、理想軸力演算部81により演算される理想軸力F1をそのまま最終的な軸力Faxとして設定する。
つぎに、第2の実施の形態の作用を説明する。
図9(a)のグラフに示すように、車両にオーバーステアが発生していない場合、理想軸力F1および推定軸力F2は、舵角θの変化に対してそれぞれ原点を通る直線状に変化する。たとえば駐車あるいは車庫入れを目的として据え切りが行われるとき、推定軸力F2の絶対値は理想軸力F1の絶対値よりも大きい値となる。このとき、上限値FULおよび下限値FLLによって制限された理想軸力F1である最終的な軸力Faxは、つぎのような特性を有する。
すなわち、舵角θの絶対値が角度−θの絶対値以上であるとき、理想軸力F1は上限値FULに制限される。また、舵角θの絶対値が角度−θの絶対値未満、かつ角度θ10未満であるとき、理想軸力F1は制限されない。また、舵角θの絶対値が角度θ10の絶対値以上であるとき、理想軸力F1は下限値FLLに制限される。このため、舵角θの絶対値が角度−θの絶対値以上であるとき、上限値FULに制限された理想軸力F1が最終的な軸力Faxとして設定される。また、舵角θの絶対値が角度−θの絶対値未満、かつ角度θ10未満であるとき、理想軸力演算部81により演算される理想軸力F1がそのまま最終的な軸力Faxとして設定される。また、舵角θの絶対値が角度θ10の絶対値以上であるとき、下限値FLLに制限された理想軸力F1が最終的な軸力Faxとして設定される。
このように、たとえば据え切りが行われる場合、制限後の理想軸力F1である最終的な軸力Faxの絶対値は、ステアリングホイール11の全舵角範囲において、推定軸力F2の絶対値よりも小さな値となる。このため、反力モータ31が発生する操舵反力が大きくなりすぎること、ひいてはステアリングホイール11を介した手応えが重くなりすぎることが抑制される。
図9(b)のグラフに示すように、車両にオーバーステアが発生していない場合、理想軸力F1および推定軸力F2は、舵角θの変化に対してそれぞれ原点を通る直線状に変化する。たとえば車両が低摩擦路を走行している場合、推定軸力F2の絶対値は理想軸力F1の絶対値よりも小さい値となる。このとき、上限値FULおよび下限値FLLによって制限された理想軸力F1である最終的な軸力Faxは、つぎのような特性を有する。
すなわち、舵角θの絶対値が負の角度−θ11の絶対値以上であるとき、理想軸力F1は下限値FLLに制限される。舵角θの絶対値が負の角度−θ11の絶対値未満、かつ正の角度θ12未満であるとき、理想軸力F1は制限されない。舵角θの絶対値が正の角度θ12の絶対値以上であるとき、理想軸力F1は上限値FULに制限される。このため、舵角θの絶対値が負の角度−θ11の絶対値以上であるとき、下限値FLLに制限された理想軸力F1が最終的な軸力Faxとして設定される。舵角θの絶対値が負の角度−θ11の絶対値未満、かつ正の角度θ12未満であるとき、理想軸力演算部81により演算される理想軸力F1がそのまま最終的な軸力Faxとして設定される。舵角θの絶対値が正の角度θ12の絶対値以上であるとき、上限値FULに制限された理想軸力F1が最終的な軸力Faxとして設定される。
このように、上限値FULおよび下限値FLLによって制限された理想軸力F1が最終的な軸力Faxとして設定されることにより、最終的な軸力Faxは、実際の軸力に近似する推定軸力F2により近い値となる。上限値FULおよび下限値FLLは、たとえば路面グリップの変化に応じて変化する推定軸力F2に追従して設定されるため、理想軸力演算部81により演算される理想軸力F1がそのまま最終的な軸力Faxとして設定される場合に比べて、路面グリップが低下していることを操舵反力としてより適切に運転者に伝えることが可能である。
図9(c)のグラフに示すように、車両にオーバーステアが発生した場合、舵角θに対する推定軸力F2の変化特性を示す特性線は、たとえば原点を基準として縦軸に沿って正の方向へ向けてオフセットする。このオフセットに伴い、推定軸力F2が「0」となる舵角θ(すなわち、推定軸力F2の零点)は、ステアリングホイール11の中立位置に対応する舵角θである0°を基準とする負の角度−θ13へ移動する。
このとき、上限値FULおよび下限値FLLは、それぞれオフセット後の推定軸力F2の値を基準として設定される。このため、推定軸力F2のオフセット量δFが下限幅Fを超えるとき、ステアリングホイール11の全舵角範囲において、理想軸力F1の値は下限値FLLに制限される。すなわち、最終的な軸力Faxは、ステアリングホイール11の全舵角範囲において、推定軸力F2を基準として設定される下限値FLLと一致するかたちで変化する。これにより、理想軸力F1が「0」となる舵角θは、ステアリングホイール11の中立位置に対応する舵角θである0°から負の角度−θ14へ移動する。ただし、角度−θ14の絶対値は、角度−θ13の絶対値よりも小さい。
このため、推定軸力F2を基準として設定される下限値FLLに制限された理想軸力F1が最終的な軸力Faxとして設定されることによって、最終的な軸力Faxの値が「0」となるときの舵角θ(すなわち、最終的な軸力Faxの零点)が、理想軸力F1を制限しない場合に比べて、実際の軸力に近似する推定軸力F2の値が「0」となる角度−θ13に近づく。すなわち、運転者が手応えとして感じる操舵反力が「0」となる舵角位置と、実際に推定軸力F2が「0」となる舵角位置とのずれ量が減少する。このため、車両にオーバーステアが発生した場合であれ、運転者は実際の軸力に応じた操舵反力を手応えとして感じることができるため、より適切なタイミングでカウンタステアを行うことが可能となる。
したがって、第2の実施の形態によっても、先の第1の実施の形態の(1),(2)と同様の効果を得ることができる。
<第3の実施の形態>
つぎに、操舵制御装置の第3の実施の形態を説明する。本実施の形態は、基本的には先の図1〜図3に示される第1の実施の形態と同様の構成を有している。本実施の形態は、軸力演算部73の構成の点で先の第1の実施の形態と異なる。本実施の形態は、先の第2の実施の形態に適用してもよい。
図10に示すように、軸力演算部73は、理想軸力演算部81、推定軸力演算部82、制限値演算部91、ガード処理部92および選択部83に加えて、減算器111、絶対値演算部112、2つのゲイン演算部113,114、および乗算器115を有している。また、制限値演算部91は、上限幅演算部101、加算器102、乗算器103、下限幅演算部104、および減算器105に加えて、2つの乗算器116,117を有している。乗算器116は、上限幅演算部101と加算器102との間の演算経路に設けられている。乗算器117は、下限幅演算部104と減算器105との間の演算経路に設けられている。
減算器111は、理想軸力演算部81により演算される理想軸力F1から推定軸力演算部82により演算される推定軸力F2を減算することにより、差分値δを演算する。絶対値演算部112は、減算器111により演算される差分値δの絶対値│δ│を演算する。
ゲイン演算部113は、絶対値演算部112により演算される絶対値│δ│に基づきゲインGを演算する。ゲイン演算部113は、差分値δの絶対値│δ│とゲインGとの関係を規定するマップを使用してゲインGを演算する。当該マップは、横軸を差分値δの絶対値│δ│、縦軸をゲインGとするマップであって、つぎの特性を有する。すなわち、差分値δの絶対値│δ│が「0」の近傍値δ以下であるとき、ゲインGは正の一定値G1に維持される。差分値δの絶対値│δ│が「0」の近傍値δを超え、かつ所定値δ以下の値であるとき、ゲインGは差分値δの絶対値│δ│が増大するほどより小さい値に設定される。差分値δの絶対値│δ│が所定値δを超えるとき、ゲインGは「0」に設定される。
ゲイン演算部114は、車速センサ501を通じて検出される車速Vに基づきゲインGを演算する。ゲイン演算部114は、車速とゲインGとの関係を規定するマップを使用してゲインGを演算する。当該マップは、横軸を車速V、縦軸をゲインGとするマップであって、つぎの特性を有する。すなわち、ゲインGは車速Vが速くなるほど、より小さい値に設定される。ただし、車速Vの増大に対するゲインGの減少割合である傾きは、車速Vが車速しきい値Vthを超える前後で異なる。すなわち、車速Vが車速しきい値Vthを超えた後の車速Vに対するゲインGの傾きは、車速Vが車速しきい値Vth以下であるときの車速Vに対するゲインGの傾きよりも小さい。
乗算器115は、ゲイン演算部113により演算されるゲインGと、ゲイン演算部114により演算されるゲインGとを乗算することにより、最終的なゲインGfvを演算する。
乗算器116は、上限幅演算部101により演算される上限幅Fに最終的なゲインGfvを乗算することにより、最終的な上限幅Fを演算する。
乗算器117は、下限幅演算部104により演算される下限幅Fに最終的なゲインGfvを乗算することにより、最終的な下限幅Fを演算する。
つぎに、第3の実施の形態の作用を説明する。
図11のグラフに示すように、推定軸力演算部82により演算される推定軸力F2は、舵角θあるいはピニオン角θの変化に対してヒステリシス特性を有するところ、そのヒステリシス幅Wは、車速Vが速くなるほどより小さく、逆に車速Vが遅くなるほどより大きくなる。たとえば推定軸力F2は、車速Vが速くなるほど舵角θの変化に対して直線に近似するかたちで変化する。このため、車速Vにかかわらず推定軸力F2に対して常に一定の上限値FULおよび下限値FLLが設定される場合、これら設定される上限値FULおよび下限値FLLが車速Vに応じた適切な値にならないおそれがある。
この点、本実施の形態では、車速Vに応じたゲインGが反映される最終的なゲインGfvが上限幅演算部101により演算される上限幅F、および下限幅演算部104により演算される下限幅Fにそれぞれ乗算される。このため、車速Vが速くなるほど上限幅Fおよび下限幅Fの値が小さくなる一方、車速Vが遅くなるほど上限幅Fおよび下限幅Fの値が大きくなる。すなわち、車速Vが速くなるほど上限幅Fと下限幅Fとで決まる理想軸力F1に対する制限幅がより狭くなる一方、車速Vが遅くなるほど上限幅Fと下限幅Fとで決まる理想軸力F1に対する制限幅がより広くなる。このように、上限幅Fおよび下限幅Fの値、ひいては理想軸力F1に対する制限幅が車速Vに応じて最適化される。
また、本実施の形態では、理想軸力F1と推定軸力F2との差である差分値δに応じたゲインGが反映される最終的なゲインGfvが上限幅演算部101により演算される上限幅F、および下限幅演算部104により演算される下限幅Fにそれぞれ乗算される。このため、差分値δの値が大きくなるほど上限幅Fおよび下限幅Fの値が小さくなる一方、差分値δの値が小さくなるほど上限幅Fおよび下限幅Fの値が大きくなる。すなわち、差分値δの値が大きくなるほど上限幅Fと下限幅Fとで決まる理想軸力F1に対する制限幅がより狭くなる一方、差分値δの値が小さくなるほど上限幅Fと下限幅Fとで決まる理想軸力F1に対する制限幅がより広くなる。このように、上限幅Fおよび下限幅Fの値、ひいては理想軸力F1に対する制限幅が差分値δに応じて最適化される。
この差分値δの値に応じて上限幅Fおよび下限幅Fの値を調節する構成は、先の図9(b)に示されるように、特に、本実施の形態を先の第2の実施の形態に適用する場合において、推定軸力F2の絶対値が理想軸力F1の絶対値よりも小さくなるときに好適である。
たとえば車両がウェット路面あるいは積雪路などの低摩擦路を走行しているとき、理想軸力F1と推定軸力F2との差分値δが発生しやすい。これは、つぎの理由による。すなわち、理想軸力F1は目標ピニオン角θ に基づき演算されるものであるため、理想軸力F1には路面状態が反映されにくい。これに対して、推定軸力F2は路面状態が反映される転舵モータ41へ供給される電流Iの値に基づき演算されるものであるため、推定軸力F2には路面状態が反映されやすい。このため、理想軸力F1はタイヤのグリップ状態にかかわらず目標ピニオン角θ に応じた値にしかならないのに対し、推定軸力F2は路面グリップの低下に応じて減少する。したがって、タイヤの路面グリップが低下するほど推定軸力F2の絶対値がより小さい値になるため、理想軸力F1と推定軸力F2との差分値δはより大きな値となる。
本実施の形態では、タイヤの路面グリップが低下するほど、すなわち理想軸力F1と推定軸力F2との差分値δがより大きい値になるほど、理想軸力F1に対する制限幅が狭められる。このため、制限後の理想軸力F1である最終的な軸力Faxの値が推定軸力F2により近似した値となる。したがって、タイヤの路面グリップが低下していることを、ステアリングホイール11を介した操舵反力として運転者に対してより適切に、かつ迅速に伝えることができる。
また、この差分値δの値に応じて上限幅Fおよび下限幅Fの値を調節する構成は、先の図9(c)に示されるように、本実施の形態を先の第2の実施の形態に適用する場合において、車両にオーバーステアが発生したときにも好適である。
理想軸力F1と推定軸力F2との差分値δは、推定軸力F2のオフセット量δFが増大するほどより大きい値となる。すなわち、推定軸力F2のオフセット量δFが増大するほど理想軸力F1に対する制限幅が狭められるため、制限後の理想軸力F1である最終的な軸力Faxの値が推定軸力F2により近似した値となる。このため、最終的な軸力Faxの値が「0」となるときの舵角θ(θ=−θ14)と実際の軸力に近似する推定軸力F2の値が「0」となるときの舵角θ(θ=−θ13)との差がより小さくなる。ひいては、運転者がステアリングホイール11を介した手応えとして感じる操舵反力が「0」となる舵角位置と、実際に推定軸力F2が「0」となる舵角位置とのずれ量がより減少する。したがって、車両にオーバーステアが発生した場合であれ、運転者は実際の軸力に近似した軸力に応じた操舵反力を手応えとして感じることができるため、より適切なタイミングでカウンタステアを行うことが可能となる。
ちなみに、この差分値δの値に応じて上限幅Fおよび下限幅Fの値を調節する構成は、先の図7(d)に示されるように、本実施の形態を先の第1の実施の形態に適用する場合において、車両にオーバーステアが発生したときにも好適である。
また、軸力演算部73として、車速Vに応じて上限幅Fおよび下限幅Fの値を調節する構成、および差分値δの値に応じて上限幅Fおよび下限幅Fの値を調節する構成のいずれか一方のみを有する構成を採用してもよい。
したがって、第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態における(1),(2)の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
(3)車速Vに応じて上限幅Fおよび下限幅Fの値、ひいては理想軸力F1に対する制限幅が調節される。このため、上限幅Fおよび下限幅Fの値、ひいては理想軸力F1に対する制限幅を差分値δに応じて最適化することができる。
(4)差分値δの値に応じて上限幅Fおよび下限幅Fの値、ひいては理想軸力F1に対する制限幅が調節される。このため、上限幅Fおよび下限幅Fの値、ひいては理想軸力F1に対する制限幅を車速Vに応じて最適化することができる。
<他の実施の形態>
なお、前記各実施の形態は、つぎのように変更して実施してもよい。
・第1〜第3の実施の形態において、操舵装置10にクラッチを設けてもよい。この場合、先の図1に二点鎖線で示すように、ステアリングシャフト12とピニオンシャフト13とをクラッチ21を介して連結する。クラッチ21としては、励磁コイルに対する通電の断続を通じて動力の断続を行う電磁クラッチが採用される。制御装置50は、クラッチ21の断続を切り替える断続制御を実行する。クラッチ21が切断されるとき、ステアリングホイール11と転舵輪16,16との間の動力伝達が機械的に切断される。クラッチ21が接続されるとき、ステアリングホイール11と転舵輪16,16との間の動力伝達が機械的に連結される。
・第1〜第3の実施の形態において、軸力演算部73により演算される推定軸力として、つぎの(B1)〜(B3)のうちいずれか1つの軸力を使用してもよい。これら(B1)〜(B3)の軸力にも路面状態あるいは車両挙動が反映される。
(B1)横加速度およびヨーレートの少なくとも1つに基づき演算される推定軸力。
(B2)軸力センサを通じて検出される軸力。
(B3)タイヤ力センサを通じて検出されるタイヤ力、または当該タイヤ力に基づき演算されるタイヤ軸力。
・第1〜第3の実施の形態において、理想軸力演算部81は、目標ピニオン角θ に基づき理想軸力F1を演算したが、ピニオン角演算部61により演算されるピニオン角θ、あるいは舵角演算部51により演算される舵角θを使用して理想軸力F1を演算してもよい。
・第1〜第3の実施の形態において、操舵反力指令値演算部52として先の図3に示される加算器76を割愛した構成を採用してもよい。この場合、舵角フィードバック制御部75により演算される第2の操舵反力指令値T が操舵反力指令値Tとして使用される。
・第1〜第3の実施の形態において、先の図3に示される操舵反力指令値演算部52として、つぎの構成を採用してもよい。すなわち、操舵反力指令値演算部52には、先の図3に示される目標操舵トルク演算部71およびトルクフィードバック制御部72に代えて、目標操舵反力としての第1の操舵反力指令値T を演算する目標操舵反力演算部を設ける。この目標操舵反力演算部は、たとえば操舵トルクTと目標操舵反力との関係を車速Vに応じて規定する三次元マップを使用して、目標操舵反力としての第1の操舵反力指令値T を演算する。
ちなみに、目標操舵反力演算部は、操舵トルクTおよび車速Vに加えて、軸力演算部73により演算される転舵シャフト14の軸力Faxを取り込み、これら取り込まれる操舵トルクT、車速Vおよび軸力Faxに基づき第1の操舵反力指令値T を演算してもよい。また、目標操舵反力演算部は、操舵トルクTおよび車速Vを取り込まず、軸力演算部73により演算される軸力Faxのみを取り込み、この取り込まれる軸力Faxに基づき目標操舵反力としての第1の操舵反力指令値T を演算してもよい。
・第1〜第3の実施の形態では、推定軸力F2が正の値である場合、上限幅Fおよび下限幅Fを、推定軸力F2の絶対値が増大するにつれて徐々に「0」へ向けて減少するように設定したが、つぎのようなかたちで設定してもよい。すなわち、推定軸力F2が正の値である場合であれ、推定軸力F2が負の値である場合と同様に、上限幅Fおよび下限幅Fを正の一定値に維持する。
10…操舵装置、11…ステアリングホイール、12…ステアリングシャフト(回転体)、14…転舵シャフト、16…転舵輪、31…反力モータ(モータ)、41…転舵モータ、44…ピニオンシャフト(回転体)、50…制御装置(操舵制御装置)、81…理想軸力演算部(第1の演算部)、82…推定軸力演算部(第2の演算部)、83…第3の演算部を構成する選択部、91…第3の演算部を構成する制限値演算部、92…第3の演算部を構成するガード処理部(第3の演算部)、F1…理想軸力(第1の軸力)、F2…推定軸力(第2の軸力)、Fax…軸力(最終軸力)、F…上限値(制限値)、F…下限値(制限値)、I…転舵モータへ供給される電流(状態変数)、T…操舵反力指令値、T …第1の操舵反力指令値、T …第2の操舵反力指令値、T…操舵トルク、V…車速、δ…差分値、θ…舵角、θ…目標舵角(目標回転角、状態変数)、θ…ピニオン角、θ …目標ピニオン角(目標回転角、状態変数)。

Claims (6)

  1. 転舵輪を転舵させる転舵シャフトとの間の動力伝達が分離されたステアリングシャフトに付与される操舵方向と反対方向のトルクである操舵反力を発生する反力モータを、操舵状態に応じて演算される指令値に基づき制御する操舵制御装置であって、
    ステアリングホイールの動作に応じて回転する回転体の回転角に換算可能な状態変数に基づき前記転舵シャフトに作用する理想的な軸力である第1の軸力を演算する第1の演算部と、
    路面状態または車両挙動が反映される状態変数に基づき前記転舵シャフトに作用する第2の軸力を演算する第2の演算部と、
    前記第2の軸力を基準として前記第1の軸力の変化範囲を制限する制限値を設定し、その設定される前記制限値を使用して前記第1の軸力を制限する制限処理の実行を通じて前記指令値に反映させる最終軸力を演算する第3の演算部と、を有している操舵制御装置。
  2. 前記第3の演算部は、前記制限処理を経た後の前記第1の軸力および前記第2の軸力のうち絶対値の小さい方の軸力を前記最終軸力として演算する請求項1に記載の操舵制御装置。
  3. 前記第3の演算部は、前記制限処理を経た後の前記第1の軸力を前記最終軸力として演算する請求項1に記載の操舵制御装置。
  4. 前記第3の演算部は、車速に応じて前記制限値を調節する請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の操舵制御装置。
  5. 前記第3の演算部は、前記第1の軸力と前記第2の軸力との差分値に応じて前記制限値を調節する請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の操舵制御装置。
  6. 前記第2の演算部は、前記状態変数として前記転舵シャフトに付与される転舵力の発生源である転舵モータへ供給される電流の値に基づき前記第2の軸力を演算する請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の操舵制御装置。
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