JP2020185817A - シート - Google Patents

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【課題】重量増大及びコスト高を抑制することが可能なシートを提供する。【解決手段】車両用シート(シート)1は、乗員Mを弾性的に支えるシートパッド3を備える。シートパッド3は、発泡成形体からなるクッション部10と、このクッション部10の内部に配置されて、当該クッション部10よりも低密度の発泡成形体からなるサポート部12と、クッション部10及びサポート部12の少なくとも一方に埋設されて、サポート部12より高強度の材料からなるフレーム14と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、シートに関する。
従来から、乗員の背もたれとなるシートバックと、着座部となるシートクッションとを備えた車両用シートがある。シートバックやシートクッションは、乗員の荷重を弾性的に支持する、発泡成形体からなるシートパッドと、このシートパッドの表面を覆うトリムとを備えている。
最近では、発泡ウレタンなどの軟質の発泡成形体と、ビーズ発泡体などの硬質の発泡成形体との組合せによりシートパッドを構成することにより、乗り心地を保ちながら乗員のホールド性を高めることが考えられており(例えば特許文献1)、例えばサブマリン現象の防止などに有用なものとなっている。サブマリン現象とは、シートベルトの未装着や不適切な着座姿勢などが原因で、車両の前部衝突時に、乗員がシートクッションから滑り落ちて足下の空間に潜り込む現象である。
特開2019−4981号公報
上記従来の車両用シートにおいて、乗員のホールド性を高めるには、硬質の発泡成形体の発泡倍率を低く抑え(密度を高め)、その強度を高めるのが好適である。しかし、発泡倍率を低くすると、その分、重量が増し、いきおいシート全体の重量増大及びコスト高を招くこととなる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、重量増大及びコスト高を抑制することが可能なシートを提供することを目的とする。
本発明の一局面に係るシートは、乗員を弾性的に支えるシートパッドを備えたシートであって、前記シートパッドは、発泡成形体からなるクッション部と、このクッション部の内部に配置されて、当該クッション部よりも低密度の発泡成形体からなるサポート部と、クッション部及びサポート部の少なくとも一方に埋設されて、サポート部より高強度の材料からなるフレームと、を含むものである。
このシートによれば、クッション部の内部に、当該クッション部よりも低密度の発泡成形体からなるサポート部が設けられているため、クッション部により乗り心地を保ちながら、サポート部によって乗員を適切にホールドすることが可能となる。しかも、クッション部及びサポート部の少なくとも一方に、サポート部より高強度の材料からなるフレームが埋設されていることで、サポート部を比較的低密度の発泡成形体で構成しながら、当該サポート部及びフレームによって乗員をホールドし得るだけの強度を確保することが可能となる。そのため、シートにおいて、重量増大及びコスト高を抑制することが可能となる。
なお、上記シートは、乗員が着座するシートクッションを含み、このシートクッションが前記シートパッドを備えるものであり、前記フレームは、シート前後方向におけるシートクッションの中央又はそれよりも後方の位置においてシート幅方向に延在している。
この構成によると、乗物の前部衝突時に、乗員の身体が前方かつ下方に沈み込むことがサポート部及びフレームによって抑制され、乗員がシートクッションから前方に滑り(ずれ)落ちる、いわゆるサブマリン現象の発生が抑制される。
この構成において、前記フレームは、上下方向に厚みを有したプレート、又はパイプからなるのが好適である。
この構成によれば、比較的簡単な構成のフレームで、サポート部と共に上記のようなサブマリン現象の発生を良好に抑制することが可能となる。
なお、前記フレームは、乗員の荷重を受けるためのシート幅方向に延在した支持部を含み、前記支持部は、シート幅方向に対して垂直な断面形状が下向きに凸となるように湾曲している。
この構成によれば、フレームにおける支持部の断面形状が下向きに凸となるように湾曲している、すなわち、乗員の臀部の形状に対応するような形状となっているので、乗員の荷重をより安定的に受け止めることができる。よって、当該乗員がシートクッションから前方に滑り(ずれ)落ちることを、より確実に抑制することが可能となる。
上記各態様のシートにおいて、前記シートクッションが、シート幅方向に並ぶ複数の座席領域を有する場合には、前記フレームは、少なくとも各座席領域に対応する位置に設けられているものである。
この構成によれば、各座席領域にそれぞれ着座した乗員について、上記のようなサブマリン現象の発生を抑制することが可能となる。
この場合、前記フレームは、前記複数の座席領域に亘ってシート幅方向に連続して設けられているものであってもよい。
この構成によれば、複数の座席領域に対応するフレームを単一部材として製造することが可能となるので、フレームの生産性、ひいてはシートの生産性が向上する。
この場合、前記シートクッションが、前記クッション部の表面を覆うトリムを備えるとともに、隣接する座席領域同士の境界部分に前記トリムの吊り込み部を備えるものである場合には、前記フレームのうち、前記吊り込み部に対応する位置には、下向きに凹む凹部が設けられているのが好適である。
トリムの吊り込み部ではシートパッドの厚みがその他の部分に比べて薄くなる。そのため、吊り込み部にフレームが存在していると、シートクッションに着座した乗員が違和感を覚えることが考えられる。しかし、フレームの吊り込み部に対応する位置に、下向きに凹む凹部が設けられている上記構成によれば、吊り込み部の位置でフレームが下方に沈降しているため、フレームによって乗員に違和感を与えることが抑制される。
上記各態様のシートにおいて、前記フレームは、前記シートクッションが支持されるフロアパネルに接触又は接合されている。
この構成により、乗物の前部衝突時、乗員の荷重をフレームで確実に受け止めることが可能となる。
上記の各態様に係るシートによれば、重量増大及びコスト高を抑制することが可能となる。
本発明の実施形態に係るシートの一例である車両用シートの断面略図である。 図1に示す車両用シートのII−II線断面図である。 シートパッドの製造方法を示す工程図である。 変形例に係る車両用シートの断面略図である。 変形例に係る車両用シートの断面略図である。 変形例に係る車両用シートの断面略図である。 変形例に係る車両用シートの断面略図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
[1.シートの構成]
図1は、本発明の実施形態に係るシートの一例である車両用シートの断面略図であり、図2は、図1に示した車両用シートのII−II線断面図である。
図1及び図2に示す車両用シート1(以下、シート1と略す)は、自動車(車両)の後部座席(二列目又は三列目の座席)として適用されるものであり、同列に三人掛けが可能な横幅を備えた構成を有している。
シート1は、乗員Mの着座部となるシートクッション2と、背もたれとなるシートバック5と、シートバック5の上端部に設けられる図外のヘッドレストとを備えており、自動車の床部である金属製のフロアパネル6上に固定されている。
シートクッション2は、乗員を弾性的に支えるシートパッド3と、その表面を覆う、布や皮革からなるトリム4とを備える。
シートクッション2の上面における幅方向の複数の位置には、前記トリム4がシートパッド3に吊り込まれることにより、前後方向に延在する吊り込み部8が形成されている。これにより、シートクッション2の上面は、図2に示すように、シート幅方向に並ぶ複数の座席領域、具体的には、右座席領域7A、中央座席領域7B及び左座席領域7Cと、左右両端の土手領域7Dとに区画されている。
シートパッド3は、シートクッション2の表面の基本形状を形成する、発泡成形体からなるクッション部10と、当該クッション部10の内部に設けられ、クッション部10よりも硬質の発泡成形体からなるサポート部12と、このサポート部12に埋設された金属製のフレーム14と、を備えており、これらクッション部10、サポート部12及びフレーム14が一体成形された構成を有している。
クッション部10は、軟質の発泡成形体からなり、当例では発泡ウレタンで構成されている。クッション部10の上面10aは、乗員Mがシートバック5にもたれた状態で安定的に着座できるように後下がりに形成されている。図示を省略するが、クッション部10の内部には金属製のワイヤが埋設されており、トリム4の一部が当該クッション部10に形成された溝部に引き込まれて前記ワイヤに係止具(ホグリング等)で係止されることにより、前記吊り込み部8が形成されている。
サポート部12は、上記の通り、クッション部10よりも硬質の発泡成形体で構成されている。詳しくは、サポート部12は、クッション部10に隣接して当該サポート部12の大部分を占める硬質部13aと、フレーム14の下側の領域を埋める軟質部13bとを含む。硬質部13aは、クッション部10よりも硬質の発泡成形体、具体的には、ポリプロピレン等のビーズ発泡体で構成される一方、軟質部13bは、クッション部10と同等の発泡ウレタンで構成されている。このように、サポート部12は、クッション部10に隣接する部分を含む大部分がビーズ発泡体(硬質部13a)で構成されており、よって、サポート部12は、クッション部10よりも硬質の発泡成形体で構成されていると言える。なお、サポート部12のうちフレーム14の下方に軟質部13bが設けられているのは、後述する通り、シートパッド3の製造方法に起因するものである。
サポート部12の上面12aは、クッション部10の上面10aと同様に後下がりに形成されている。このようにクッション部10の内側に、当該クッション部10よりも硬質のサポート部12が設けられていることで、自動車の前部衝突時に、乗員Mの身体が前方かつ下方に沈み込むことが規制され、乗員Mがシートクッション2から前方に滑り(ずれ)落ちる、いわゆるサブマリン現象の発生が抑制されることとなる。
フレーム14は、サポート部12の内部であって、シートクッションの中央又はそれよりも後方の位置、すなわちシートクッション2に着座した乗員Mの太もも又は臀部に対応する位置においてシート幅方向に延在するように設けられている。これにより、当該フレーム14がサポート部12のコア(芯)となって、当該サポート部12と共に上記のような乗員Mの前方かつ下方への沈み込みを抑制する。
フレーム14は、上下方向に厚みを有したシート幅方向に細長い長方形の金属製の部材である。当例では、フレーム14は、例えば高張力鋼(ハイテン材)からなるプレートで構成されており、図2に示すように、シート前方視において波形に形成されている。詳しくは、フレーム14は、シートクッション2の右座席領域7Aにおいてシート幅方向に直線状に延在する右座席用支持部16Aと、中央座席領域7Bにおいてシート幅方向に直線状に延在する中央座席用支持部16Bと、左座席領域7Cにおいてシート幅方向に直線状に延在する左座席用支持部16Cと、中央座席用支持部16Bとその両側の支持部16A、16Cとの間に各々形成された下向きに凹む凹部16Dと、シート幅方向における両端に各々形成された脚部16Eとを有する。
フレーム14は、図2に示すように、右座席用支持部16A、中央座席用支持部16B及び左座席用支持部16Cの上方に各々サポート部12の薄層(緩衝層120という)が設けられる状態で、当該サポート部12に埋設されている。フレーム14の凹部16Dの底面及び脚部16Eは、サポート部12から下方(外部)に露出して自動車のフロアパネル6に接触している。つまり、シート1は、フレーム14とは異なる箇所に設けられた固定具によって自動車のフロアパネル6に接合されており、フレーム14の凹部16Dの底面及び脚部16Eは、フロアパネル6に対して接触しているだけで接合はされていない。但し、フレーム14の凹部16Dの底面及び脚部16Eは、ボルトナット又は溶接等の固定手段により自動車のフロアパネル6に接合(固定)されていてもよい。
右座席用支持部16A、中央座席用支持部16B及び左座席用支持部16Cの各上面は、図1に示すように、サポート部12の上面12aに沿って後下がりに形成されている。これにより、自動車の前部衝突時には、シートクッション2の各座席領域7A〜7Cに着座した乗員Mの荷重を、前記緩衝層120を介して右座席用支持部16A、中央座席用支持部16B及び左座席用支持部16Cで受け得るようになっている。
[2.シートパッド3の製造方法]
図3は、上記シート1のシートパッド3の製造方法を示す工程図である。シートパッド3は、概略的には、フレーム加工工程、サポート部成形工程及びクッション部成形工程を経て製造される。以下、各工程について説明する。なお、この工程図では、シートパッド3は、図1に示す状態とは上下逆さまの状態で製造される。
<フレーム加工工程>
この工程では、高張力鋼(ハイテン材)からなる長方形(帯状)の金属プレートをプレス加工することによって、上述した波形のフレーム14を製造する(図3(a))。
<サポート部成形工程>
この工程では、サポート部12の硬質部13aとなる発泡成形体を成形する。具体的には、ポリプロピレン等からなる原料ビーズを蒸気で予備発泡させることにより発泡ビーズを形成し、この発泡ビーズを金型に充填してさらに蒸気加熱する。これにより、図3(b)に示すような、フレーム14を埋設するための凹部122を備えたビーズ発泡体(発泡成形体)121を成形する。同図では概略的に示しているが、ビーズ発泡体121は、サポート部12の硬質部13aと同等の形状を有している。
<クッション部成形工程>
この工程では、フレーム加工工程で製造されたフレーム14を、サポート部成形工程で成形されたビーズ発泡体121の凹部122にセットし、このビーズ発泡体121を、下型42及び上型43からなる金型40のキャビティ44内にセットする(図3(c))。この際、キャビティ44内に設けられた支持ピン124にビーズ発泡体121を支持させた状態で、ビーズ発泡体121をキャビティ44内にセットする。
そして、ビーズ発泡体121の凹部122およびキャビティ44にウレタン液を注入し、金型40を型閉じた後、当該金型40を介してウレタン液を加熱する。これによりビーズ発泡体121の外側および凹部122内に発泡ウレタン(発泡成形体)123を一体に成形する。すなわち、フレーム14がセットされたビーズ発泡体121をインサート部材として、インサート成形によりビーズ発泡体121に発泡ウレタン123を形成する。
これにより、図3(d)に示すように、クッション部10、サポート部12及びフレーム14が一体成形された上記シートパッド3が製造される。
[3.作用効果]
上記実施形態のシート1によると、シートクッション2のクッション部10の内側にそれよりも硬質のサポート部12(硬質部13a)が設けられているため、自動車の前部衝突時には、このサポート部12によって乗員Mの身体が前方かつ下方に沈み込むことが規制される。従って、乗員Mがシートクッション2から前方に滑り(ずれ)落ちる、いわゆるサブマリン現象の発生が効果的に抑制される。
特に、サポート部12にはフレーム14が埋設されており、このフレーム14がサポート部12のコア(芯)となって、当該サポート部12と共にフレーム14が乗員Mの身体の沈み込みを規制する。そのため、サポート部12を構成するビーズ発泡体として比較的発泡倍率の高い(低密度)のものを適用しながらも、上記のような乗員Mの沈み込みを規制し得るだけの強度をサポート部12において適切に確保できる。よって、上記シート1によれば、重量増大及びコスト高を抑制しながら、サブマリン現象の発生を効果的に抑制できるという利点がある。
つまり、フレーム14が仮に設けられていないとすると、サポート部12の上記強度を確保するために、硬質部13aを構成するビーズ発泡体の発泡倍率を低く抑える必要があり、その分、シート1(シートクッション2)の重量増大及びコスト高を招くこととなる。しかし、サポート部12にフレーム14が埋設された構成によれば、フレーム14が金属製であっても、当該フレーム14は上記の通りの波形のプレートであるため、サポート部12(硬質部13a)を高発泡倍率のビーズ発泡体で構成する場合のような著しい重量増大やコスト高を伴い難い。従って、上記シート1によれば、重量増大及びコスト高を回避しながら、サブマリン現象の発生を効果的に抑制できる。
しかも、上記シート1によれば、図2に示すように、フレーム14の中央座席用支持部16Bとその両側の支持部16A、16Bとの間に各々下向きに凹む凹部16Dが設けられているため、フレーム14を備えながらも乗員Mの乗り心地を損なうことがない。すなわち、トリム4の吊り込み部8ではシートパッド3の厚みがその他部分に比べて薄くなるため、吊り込み部8にフレーム14が存在していると、着座した乗員が違和感を覚えることが考えられる。しかし、フレーム14に上記のような凹部16Dが設けられている構成によれば、吊り込み部8の位置においてフレーム14がフロアパネル6側に沈降しているので、乗員が違和感を覚えるようなことが抑制される。従って、このシート1によれば、乗員の乗り心地を損なうことなく、サブマリン現象の発生を抑制できる、という利点がある。
[4.変形例等]
以上、本発明の実施形態に係るシート1について説明したが、上記シート1は、本発明に係るシートの好ましい実施形態の例示であって、その具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、以下のような構成を採用することも可能である。
(1)上記実施形態では、フレーム14は、中央座席用支持部16Bとその両側の支持部16B、16Cとの間に、それぞれ下向きに凹む凹部16Dを備えており、これにより、右座席用支持部16A、中央座席用支持部16B及び左座席用支持部16Cが互いに独立している。しかし、フレーム14は、例えば図4に示すように、左右の支持部16A〜16Cに亘ってシート幅方向に真っ直ぐに延びる支持部23を有した形状でもよい。つまり、右座席用支持部16A、中央座席用支持部16B及び右座席用支持部16Aの各支持部がシート幅方向に真っ直ぐに連続した形状であってもよい。例えば、吊り込み部8の位置においてフレーム14が乗員Mの座り心地に影響しない場合や、左右の土手領域7Dの間のクッション部10の厚みが一定であるような場合には、図4に示すような、フレーム22を適用することができる。
(2)上記実施形態では、フレーム14は、シートクッション2の右座席領域7A、中央座席領域7B及び左座席領域7Cに亘ってシート幅方向に連続する構成である。しかし、図5に示すように、右座席領域7A、中央座席領域7B及び左座席領域7Cに各々対応する互いに独立したフレーム20A〜20Cを設けるようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、フレーム14の右座席用支持部16A、中央座席用支持部16B及び左座席用支持部16Cは各々フラットな形状であるが、例えば図6に示すように、シート幅方向に対して垂直な断面形状が下向きに(反乗員側に向かって)凸となるように湾曲した形状であってもよい。この構成によれば、各支持部16A〜16Cが乗員Mの臀部に対応するような形状となるので、乗員Mの荷重をより安定的に受け止めることができる。よって、当該乗員Mがシートクッション2から前方に滑り(ずれ)落ちることをより確実に抑制することが可能となる。
(4)上記実施形態では、フレーム14は、シート幅方向に細長い長方形の金属製のプレートで構成されている。しかし、フレーム14は、図7に示すように、シート幅方向に細長い金属製のパイプで構成されていてもよい。この場合、フレーム14は同図に示すように断面円形(真円、楕円)のパイプ以外に、断面矩形のパイプを適用することができる。また、フレーム14は、サポート部12よりも高強度の材料であればよい。従って、フレーム14は、高張力鋼(ハイテン材)以外の金属、例えば機械構造用炭素鋼などで形成されていてもよいし、また、炭素繊維強化樹脂等、樹脂材料により形成されていてもよい。
なお、フレーム14を金属製のパイプで構成する場合には、右座席用支持部16A、中央座席用支持部16B及び左座席用支持部16Cにおいて当該パイプの軸方向に垂直な断面が偏平になるように押し潰し、さらに下向きに(反乗員側に向かって)凸となるような湾曲した断面形状となるようにしてもよい。この構成によれば、フレーム14が金属製のパイプで構成される場合においても、上記変形例(3)と同様に、各支持部16A〜16Cが乗員Mの臀部に対応するような形状となるので、乗員Mの荷重をより安定的に受け止めることができる。
(5)上記実施形態では、フレーム14はサポート部12に完全に埋設されているが、フレーム14は、例えば右座席用支持部16A、中央座席用支持部16B及び左座席用支持部16Cがクッション部10内に配置される状態、あるいはクッション部10に接する状態で設けられていてもよい。
但し、上記実施形態のように、フレーム14がサポート部12に完全に埋設され、右座席用支持部16A、中央座席用支持部16B及び左座席用支持部16Cの上に緩衝層120(サポート部12の薄層)が形成されているシートパッド3の構成によれば、緩衝層120がクッションとなるため、フレーム14が乗員Mに違和感を与え難くなるという利点がある。また、シートパッド3の製造面においても次のような利点もある。すなわち、各支持部16A〜16Cがクッション部10内に配置される状態、あるいはクッション部10に接する状態でフレーム14が設けられる場合には、図3(b)に示すサポート部成形工程において、ビーズ発泡体121として、前記凹部122の代わりに貫通孔が形成されたものを成形する必要がある。この場合には、当該貫通孔の内部または縁部に金型の合わせ面を設定することとなるため、貫通孔の内部または縁部にバリが生じ易くなる。従って、クッション部成形工程の前にバリ取り工程が必要となり煩雑である。これに対して、上記実施形態の構成によれば、そのようなバリ取り工程が不要なため、シートパッド3の生産性、ひいてはシート1の生産性が良いという利点もある。
(6)上記実施形態では、フレーム14は、右座席用支持部16A、中央座席用支持部16B及び左座席用支持部16Cの各々左右両側の位置(凹部16Dの底面及び脚部16E)でフロアパネル6に接触する構成であるが、さらに、各支持部16A〜16Cの前後両側の位置でフロアパネル6に接触する構成であってもよい。すなわち、フレーム14は、右座席用支持部16A、中央座席用支持部16B及び左座席用支持部16Cの各々から前後各方向に延びてフロアパネル6に接触する脚部をさらに備えた構成であってもよい。図4に示したフレーム22や、図5に示したフレーム20A〜20Cについても同様である。このような構成によれば、乗員Mの荷重をより安定的に受け止めることが可能となる。なお、図4や図5に示したフレーム20A〜20C、22については、左右両端の脚部を省略して、前後各方向に延びる脚部のみを備えた構成とすることもできる。
(7)上記実施形態では、車両用シート1のシートクッション2に本発明が適用された例について説明したが、本発明は、車両用シート1のシートバック5についても適用可能である。例えば、シートクッション2と同様に、シートバック5にクッション部とサポート部とを設け、サポート部で乗員Mをホールドするようにした上で、このサポート部にフレームを埋設し、当該フレームと共に乗員Mをホールドするように構成してもよい。
(8)上記実施形態では、本発明のシートの一例として、車両用シートについて説明したが、詳しくは、自動車の後部座席(二列目又は三列目の座席)として適用される車両用シートについて説明したが、本発明は、自動車以外の車両や、車両以外の乗物(飛行機、鉄道及び船舶など)にも適用可能である。また、本発明は、自動車の運転席や助手席として適用される車両用シートについても適用可能である。また、本発明は、乗物用シート以外のシート、例えば住宅などの建物の屋内外で使用されるチェアについても適用可能である。
1 車両用シート(シート)
2 シートクッション
3 シートパッド
4 トリム
5 シートバック
6 フロアパネル
8 吊り込み部
7A 右座席領域
7B 中央座席領域
7C 左座席領域
7D 土手領域
10 クッション部
12 サポート部
13a 硬質部
13b 軟質部
14 フレーム
16A 右座席用支持部
16B 中央座席用支持部
16C 左座席用支持部
16D 凹部
16E フランジ部
M 乗員

Claims (8)

  1. 乗員を弾性的に支えるシートパッドを備えたシートであって、
    前記シートパッドは、発泡成形体からなるクッション部と、このクッション部の内部に配置されて、当該クッション部よりも低密度の発泡成形体からなるサポート部と、クッション部及びサポート部の少なくとも一方に埋設されて、サポート部より高強度の材料からなるフレームと、を含む、ことを特徴とするシート。
  2. 請求項1に記載のシートにおいて、
    当該シートは、乗員が着座するシートクッションを含み、当該シートクッションが前記シートパッドを備えるものであり、
    前記フレームは、シート前後方向におけるシートクッションの中央又はそれよりも後方の位置においてシート幅方向に延在している、ことを特徴とするシート。
  3. 請求項2に記載のシートにおいて、
    前記フレームは、上下方向に厚みを有したプレート、又はパイプからなる、ことを特徴とするシート。
  4. 請求項3に記載のシートにおいて、
    前記フレームは、乗員の荷重を受けるためのシート幅方向に延在した支持部を含み、
    前記支持部は、シート幅方向に対して垂直な断面形状が下向きに凸となるように湾曲している、ことを特徴とするシート。
  5. 請求項2乃至4の何れか一項に記載のシートにおいて、
    前記シートクッションは、シート幅方向に並ぶ複数の座席領域を有し、
    前記フレームは、少なくとも各座席領域に対応する位置に設けられている、ことを特徴とするシート。
  6. 請求項5に記載のシートにおいて、
    前記フレームは、前記複数の座席領域に亘ってシート幅方向に連続して設けられている、ことを特徴とするシート。
  7. 請求項6に記載のシートにおいて、
    前記シートクッションは、前記クッション部の表面を覆うトリムを備えるとともに、隣接する座席領域同士の境界部分に前記トリムの吊り込み部を備えるものであって、
    前記フレームのうち、前記吊り込み部に対応する位置には、下向きに凹む凹部が設けられている、ことを特徴とするシート。
  8. 請求項2乃至7の何れか一項に記載のシートにおいて、
    前記フレームは、前記シートクッションが支持されるフロアパネルに接触又は接合されている、ことを特徴とするシート。
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