JP2020185814A - タイヤ - Google Patents

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秀慈 小堀
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Abstract

【課題】トラクション性能及びスライドコントロール性能をバランス良く向上させる。【解決手段】トレッド部2に、タイヤ周方向に隣接する第1ブロック3が形成されたタイヤ1である。第1ブロック3の踏面3aには、踏面3aを分断しかつ互いに交差することなく延びる一対のサイプ6が形成されている。タイヤ周方向に隣接する第1ブロック3のペア4では、一対のサイプ6のタイヤ周方向に対する角度を平均したサイプ代表角度が互いに異なっている。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤに関する。
下記特許文献1には、トレッド部に、複数個のブロックが配置された不整地走行用の空気入りタイヤが記載されている。前記ブロックは、踏面に平面視略C字状のブロック溝が設けられた溝付きブロックを含んでいる。
特許第5827663号公報
上記特許文献1の空気入りタイヤでは、トラクション性能やスライドコントロール性能の向上については、改善の余地があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、トラクション性能及びスライドコントロール性能をバランス良く向上させたタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部を含むタイヤであって、前記トレッド部には、タイヤ周方向に隣接する第1ブロックが形成されており、前記第1ブロックの踏面には、前記踏面を分断しかつ互いに交差することなく延びる一対のサイプが形成されており、タイヤ周方向に隣接する前記第1ブロックのペアでは、前記一対のサイプのタイヤ周方向に対する角度を平均したサイプ代表角度が互いに異なっている。
本発明に係るタイヤは、前記第1ブロックのペアでは、前記サイプ代表角度の差が、5〜80度であるのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記トレッド部には、タイヤ周方向に並ぶ複数の前記第1ブロックからなる第1ブロック群が形成され、前記第1ブロック群は、タイヤ周方向の第1方向側の前記第1ブロックほど、前記サイプ代表角度が、大きくなるのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記各第1ブロックが、前記一対のサイプの間に形成される第1部分、及び、前記一対のサイプの両外側に形成される一対の第2部分を有し、前記第1部分のブロック高さは、前記一対の第2部分のブロック高さと異なるのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記第1部分のブロック高さが、前記一対の第2部分のブロック高さよりも大きいのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記第1ブロックの平面視において、前記第1部分の踏面が、前記一対の第2部分から突出しているのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記一対のサイプが、第1サイプと、第2サイプとからなり、前記第1サイプは、第2サイプに沿って延びているのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記トレッド部が、タイヤ赤道を含むクラウン領域と、トレッド端を含むショルダー領域と、前記クラウン領域と前記ショルダー領域との間に配されるミドル領域とを含み、前記第1ブロックは、前記ミドル領域又は前記ショルダー領域に設けられるのが望ましい。
本発明のタイヤは、トレッド部には、タイヤ周方向に隣接する第1ブロックが形成されており、前記第1ブロックの踏面には、前記踏面を分断しかつ互いに交差することなく延びる一対のサイプが形成されている。発明者らは、ブロックに形成された一対のサイプについて研究したところ、これらサイプのタイヤ周方向に対する平均の角度(以下、「サイプ代表角度」という)に伴うエッジ成分が路面に対する摩擦力に大きく貢献することを突き止めた。具体的には、前記サイプ代表角度におけるタイヤ軸方向のエッジ成分は、スライドコントロール性能を高め、前記サイプ代表角度におけるタイヤ周方向のエッジ成分は、トラクション性能を高めることである。そして、本発明のタイヤは、前記第1ブロックのペアにおいて、前記一対のサイプの前記サイプ代表角度を互いに異ならせている。これにより、前記ペアは、タイヤ軸方向のエッジ成分とタイヤ周方向のエッジ成分とを有しているので、トラクション性能とスライドコントロール性能とがバランス良く高められる。
本実施形態のタイヤのトレッド部を拡大した平面図である。 図1の斜視図である。 図2のA−A線断面図である。 他の実施形態の第1ブロックの斜視図である。 (a)ないし(c)は、さらに他の実施形態の第1ブロックの平面図である。 本実施形態のトレッド部の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態のタイヤ1のトレッド部2の一部の平面図である。図1の上下方向は、タイヤ周方向である。図2は、図1の斜視図である。本実施形態では、好ましい態様として、例えば、モトクロス競技に使用される不整地走行用の自動二輪車用タイヤが示される。但し、本発明は、例えば、乗用車用、重荷重用を含め、他のカテゴリーのタイヤ1にも適用しうる。
図1及び図2に示されるように、トレッド部2には、タイヤ周方向に隣接する第1ブロック3、3が形成されている。本明細書では、タイヤ周方向に隣接する2つの第1ブロック3、3を、第1ブロック3のペア4という。
第1ブロック3は、本実施形態では、接地時に路面と接地する踏面3aと、踏面3aとトレッド溝5の溝底とを継ぐブロック壁3bと、踏面3aとブロック壁3bとの境界であってエッジとして形成されるブロック縁3cとを含んでいる。
本実施形態の第1ブロック3には、その踏面3aを分断しかつ互いに交差することなく延びる一対のサイプ6が形成されている。このようなサイプ6は、路面に対する摩擦力を高める。前記「分断」とは、サイプ6の両端6eがブロック縁3cに繋がっていることを意味する。本実施形態の一対のサイプ6は、第1サイプ7と、第1サイプ7とは離間する第2サイプ8とからなる。
第1ブロック3のペア4では、一対のサイプ6のサイプ代表角度θが互いに異なっている。このような第1ブロック3のペア4では、タイヤ軸方向のエッジ成分とタイヤ周方向のエッジ成分とを有しているので、トラクション性能とスライドコントロール性能とをバランス良く高める。前記「サイプ代表角度θ」は、第1サイプ7のタイヤ周方向に対する角度θ1と、第2サイプ8のタイヤ周方向に対する角度θ2との平均((θ1+θ2)/2)である。角度θ1及び角度θ2は、それぞれ、サイプ6の両端6e、6eを直線で結んだ仮想線k1のタイヤ周方向に対する角度である。
第1ブロック3のペア4では、サイプ代表角度の差(θa−θb)が5度以上であるのが望ましい。サイプ代表角度の差(θa−θb)が5度未満の場合、第1ブロック3のペア4の各サイプ6のエッジ成分の変化が小さく、トラクション性能とスライドコントロール性能とをバランス良く高めれないおそれがある。なお、サイプ代表角度の差(θa−θb)は、いずれか大きい方のサイプ代表角度θをθa(図6では上の第1ブロック3Aのサイプ6)、他の小さい方のサイプ代表角度θをθb(図6では下の第1ブロック3Bのサイプ6)とする。また、サイプ代表角度の差(θa−θb)は、80度以下が望ましい。この理由については、後述する。なお、サイプ代表角度の差(θa−θb)の最大値は90度としている。
第1サイプ7は、本実施形態では、第2サイプ8に沿って延びている。これにより、各第1ブロック3のサイプ6による摩擦力が大きくなるので、トラクション性能とスライドコントロール性能とが、一層高められる。前記「第2サイプに沿って」とは、第1サイプ7の角度θ1と第2サイプ8の角度θ2とが同じである態様は勿論、角度θ1と角度θ2との差の絶対値が20度以下の態様を含む。本実施形態では、角度θ1と角度θ2とが同じである。
サイプ6は、本実施形態では、第1ブロック3の外側へ向かって凸となる一つの屈曲部6a有して形成されている。このようなサイプ6は、異なる方向のエッジ成分を有するので、トラクション性能とスライドコントロール性能とをより一層高める。
一対のサイプ6は、例えば、第1サイプ7と第2サイプ8との間の中間点を結ぶ仮想線k2に対して線対称形状で形成されている。仮想線k2のタイヤ周方向に対する角度は、本実施形態では、サイプ代表角度θを示している。なお、一対のサイプ6は、このような態様に限定されるものではない。
図3は、図2のA−A線断面図である。サイプ6の幅W1は、例えば、0.5mm以上が望ましく、1.0mm以上がさらに望ましい。また、サイプ6の幅W1は、2.0mm以下が望ましく、1.5mm以下がさらに望ましい。サイプ6の深さD1は、例えば、0.3mm以上が望ましく、1.0mm以上がさらに望ましい。サイプ6の深さD1は、30mm以下が望ましく、15mm以下がさらに望ましい。第1サイプ7及び第2サイプ8は、本実施形態では、同じ幅W1及び同じ深さD1で形成されている。
第1ブロック3は、一対のサイプ6、6間に形成される第1部分10、及び、一対のサイプ6、6の両外側に形成される一対の第2部分11、11を含んでいる。第1部分10のブロック高さH1は、第2部分11のブロック高さH2と異なる。このような第1ブロック3は、接地時に、ブロック高さの大きい方の第1部分10又は第2部分11に大きな接地圧が作用しタイヤ半径方向内側に変形するので、ブロック高さの小さい方の第1部分10又は第2部分11も接地する。即ち、第1部分10と第2部分11とのブロック高さを異ならせることにより、第1部分10及び第2部分11の両方を均一に接地させることができる。これにより、第1部分10のブロック縁10c及び第2部分11のブロック縁11cによる大きな摩擦力が発揮されるので、スライドコントロール性能とトラクション性能とが高められる。
第1部分10のブロック高さH1は、本実施形態では、第2部分11のブロック高さH2よりも大きい。第1ブロック3の中央側に配される第1部分10には、路面と接触した際に、より大きな接地圧が作用しやすい。このため、第1部分10は、タイヤ半径方向内側に変形しやすく、第1部分10と第2部分11とが、より均一に接地することができる。したがって、本実施形態のタイヤ1は、優れたトラクション性能やスライドコントロール性能を有する。
上述の作用を効果的に発揮させるために、第1部分10のブロック高さH1と第2部分11のブロック高さH2との差(H1−H2)は、第2部分11のブロック高さH2の0.4%以上が望ましく、5%以上がさらに望ましい。また、差(H1−H2)は、例えば、第2部分11のブロック高さH2の70%以下が望ましく、20%以下がさらに望ましい。
特に限定されるものではないが、第1部分10のブロック高さH1は、例えば、7.0mm以上が望ましく、8.0mm以上がさらに望ましい。また、第1部分10のブロック高さH1は、25mm以下が望ましく、15mmがさらに望ましい。
本明細書では、特に断りがない限り、タイヤ1の各部の寸法等は、正規状態において特定される値である。前記「正規状態」とは、タイヤ1が正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷の状態である。
「正規リム」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
図1及び図2に示されるように、第1部分10の踏面10aは、本実施形態では、六角形状に形成されている。第1部分10の踏面10aは、例えば、長手方向の中央部が幅広かつ長手方向の両端部が幅狭の六角形状である。このような第1部分10は、高い剛性を有するので、第1部分10のブロック縁10cによる大きな摩擦力が発揮される。なお、第1部分10の踏面10aの形状は、このような態様に限定されるものではない。
本実施形態の第1部分10のブロック縁10cは、一対のサイプ6に沿って延びる一対の第1縁部13a、13aと、一対の第1縁部13aの両端を継ぐ一対の第2縁部13b、13bとを含んでいる。
第1部分10の踏面10aは、例えば、第2部分11から突出している。本実施形態では、第1部分10の第2縁部13bを含む部分が、第2部分11のブロック縁11cの外側に配されている。このような第1部分10は、路面に対する摩擦力が大きいので、トラクション性能やスライドコントロール性能を向上させる。
第1部分10の踏面10aは、第2部分11の両側から突出している。これにより、上述の作用が、一層効果的に発揮される。本実施形態では、一対の第2縁部13bが、第2部分11のブロック縁11cよりも外側に配されている。なお、第1部分10の踏面10aは、第2部分11の一方のみから突出していても良い(図示省略)。このような態様でも、第1部分10による大きな摩擦力が作用して、スライドコントロール性能やトラクション性能を向上する。
第1部分10の踏面10aの最大長さL2は、最大長さL2の方向に沿ったサイプ6の長さL3の1.5倍以下であるのが望ましい。最大長さL2が長さL3の1.5倍を超えると、第1部分10の突出部分の剛性が小さくなり、クラックや欠けが発生するので、摩擦力を十分に高めれないおそれがある。このような観点より、最大長さL2は、長さL3の1.1〜1.4倍が望ましい。第1部分10の踏面10aの最大長さL2は、第1部分10の最も離間したブロック縁10cの各中点の間の距離である。本実施形態では、最大長さL2は、第2縁部13bの中点13c間を通る仮想直線k3の長さである。最大長さL2の方向は、仮想直線k3と平行である。
第1部分10の幅W2は、例えば、第1ブロック3の幅Wbの10%〜40%が望ましい。第1部分10の幅W2が第1ブロック3の幅Wbの10%未満の場合、第1部分10の剛性が小さくなり、第1部分10の踏面10aの摩擦力が低下するおそれがある。第1部分10の幅W2が第1ブロック3の幅Wbの40%を超える場合、第2部分11の剛性が過度に小さくなるおそれがある。第1部分10の幅W2は、最大長さL2の方向と直交する向きの最小長さである。第1ブロック3の幅Wbは、最大長さL2の方向と直交する向きの第1ブロック3の最大長さである。
特に限定されるものではないが、第1部分10の踏面10aの面積A1と、両第2部分11の踏面11aの合計の面積A2との比(A1/A2)は、20%以上が望ましく、40%以上がさらに望ましい。比(A1/A2)は、80%以下が望ましく、60%以下がさらに望ましい。これにより、さらに、トラクション性能とスライドコントロール性能とをバランス良く高めることができる。
図4は、他の実施形態の第1ブロック3の斜視図である。本実施形態の第1ブロック3と同じ構成態様には、同じ符号が付されて、その説明が省略される。この実施形態の第1ブロック3は、第1部分10のブロック高さH1が第2部分11のブロック高さH2よりも小さい。このような態様では、第1ブロック3の接地時に、先ず、一対の第2部分11が接地するので、第1部分10のブロック高さH1が高い場合に比して、第2部分11のブロック縁11cによる大きなエッジ効果が発揮される。なお、このような態様でも、第2部分11がタイヤ半径方向内側に変形して、第1部分10と第2部分11とが接地することになる。このような態様では、第2部分11のブロック高さH2と第1部分10のブロック高さH1との差(H2−H1)は、第1部分10のブロック高さH1の0.4%以上が望ましく、5%以上がさらに望ましい。また、差(H2−H1)は、例えば、第2部分11のブロック高さH2の70%以下が望ましく、20%以下がさらに望ましい。
図5(a)〜(c)は、さらに他の実施形態の第1ブロック3の平面図である。本実施形態と同じ構成には、同じ符号が付されて、その説明が省略される。図5(a)に示されるように、第1ブロック3は、各サイプ6が、直線状に延びるように形成されている。このような第1ブロック3は、高い剛性を有している。
図5(b)に示されるように、この第1ブロック3は、各サイプ6が、同じ方向に屈曲する屈曲部15を含んで形成されている。これにより、第1部分10は、略V字状に形成されている。このような第1ブロック3の第1部分10は、ブロック縁10cが異なる方向のエッジ成分を有している。特に限定されるものではないが、屈曲部15の傾斜の角度θ3は、60〜120度程度で形成されるのが望ましい。
図5(c)に示されるように、この第1ブロック3は、各サイプ6が、屈曲部15を含んで形成されている。サイプ6は、例えば、第1屈曲部15Aと、第1屈曲部15Aとは逆向きに屈曲する第2屈曲部15Bとを含んでいる。この実施形態の屈曲部15は、滑らかな円弧状で形成されている。このような第1ブロック3は、ブロック縁3cが多方向のエッジ成分を有している。
図6は、上述のような第1ブロック3が配されるトレッド部2の展開図である。図6に示されるように、本実施形態のトレッド部2は、クラウン領域Crと、一対のミドル領域Mdと、一対のショルダー領域Shとに区分される。クラウン領域Crは、例えば、タイヤ赤道Cを含んで形成されている。ショルダー領域Shは、トレッド端2tを含んで形成されている。ミドル領域Mdは、クラウン領域Crとショルダー領域Shとの間に形成されている。
特に限定されるものではないが、例えば、クラウン領域Crのタイヤ軸方向の幅Wcは、タイヤ赤道Cをタイヤ軸方向の中心としてトレッド幅TWの1/3である。また、ミドル領域Mdのタイヤ軸方向の幅Wm、及び、ショルダー領域Shのタイヤ軸方向の幅Wsは、それぞれ、トレッド幅TWの1/6である。なお、トレッド幅TWは、トレッド部2を平面に展開したときのトレッド端2t、2t間のタイヤ軸方向の距離である。クラウン領域Crは、主に直進走行時に接地する領域である。ミドル領域Mdは、主に直進走行から旋回走行時に接地する領域である。ショルダー領域Shは、主にキャンバー角の大きい旋回走行時に接地する領域である。
トレッド部2は、クラウン領域Crに配されるクラウンブロック20と、ミドル領域Mdに配されるミドルブロック21と、ショルダー領域Shに配されるショルダーブロック22とを含んでいる。本実施形態の第1ブロック3は、ミドルブロック21のみに形成されている。なお、第1ブロック3は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、ショルダーブロック22のみに形成されても良いし、ミドルブロック21及びショルダーブロック22に形成しても良い。
本実施形態のトレッド部2には、タイヤ周方向に並ぶ複数の第1ブロック3からなる第1ブロック群3Rが形成されている。第1ブロック群3Rは、両側のミドルブロック21に形成されている。
第1ブロック群3Rは、例えば、タイヤ周方向の第1方向側の第1ブロック3ほど、サイプ代表角度θが大きくなっている。換言すると、第1ブロック群3Rは、各第1ブロック3のサイプ代表角度θを示す仮想線k2が、タイヤ周方向の第1方向側に向かって、同じ方向に回転するように形成されている。このような第1ブロック群3Rは、多方向のエッジ成分を有するので、トラクション性能とスライドコントロール性能とを高めることができる。
タイヤ軸方向の一方側の第1ブロック群3Rのサイプ代表角度θの変化の向きは、例えば、タイヤ軸方向の他方側の第1ブロック群3Rのサイプ代表角度θの変化と逆向きである。換言すると、本実施形態では、図6において、左側の第1ブロック群3Rは、下方に向かって仮想線k2が左廻りに回転している。また、図6において、右側の第1ブロック群3Rは、下方に向かって仮想線k2が右廻りに回転している。なお、前記回転は、サイプ代表角度の差(θa−θb)が90度以下となる向きを基準としている。また、仮想線k2の回転の向きは、このような態様に限定されるものではなく、例えば、タイヤ赤道Cの両側の第1ブロック群3Rでは、仮想線k2が、タイヤ周方向の第1方向側へ同じ方向に回転しても良い。
タイヤ軸方向で隣り合う両方の第1ブロック3(タイヤ周方向の同じ位置に配される第1ブロック3)は、本実施形態では、サイプ6が、タイヤ赤道Cを基準とした線対称形状である。これにより、両方の第1ブロック3が接地する直進走行時では、タイヤ軸方向に作用する摩擦力が相殺されて、大きなトラクション性能が発揮される。
サイプ代表角度の差(θa−θb)が5度よりも小さい場合、隣接する第1ブロック3毎のエッジ成分の変化が小さくなる。また、差(θa−θb)が90度に近づく場合、第1ブロック3のサイプ代表角度θがおよそ90度ピッチ、換言すると、サイプ6がほぼ2方向のみに形成されることになり、多方向に摩擦力が発揮されないおそれがある。このため、サイプ代表角度の差(θa−θb)は、5度以上が望ましく、20度以上がさらに望ましい。また、サイプ代表角度の差(θa−θb)は、80度以下が望ましく、60度以下がさらに望ましい。本実施形態のサイプ代表角度の差(θa−θb)は、各第1ブロック3のペア4毎に、30度で形成されている。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図6に示すトレッドパターンを有する不整地走行用の自動二輪車用タイヤが製造され、各タイヤの性能がテストされた。テスト方法やタイヤの共通仕様は、以下の通りである。なお、前輪のタイヤは、仕様が統一されており、仕様の異なる後輪のタイヤについて評価がなされた。
タイヤサイズ:80/100−21(前輪)、120/80−19(後輪)
リムサイズ:1.60×21(前輪)、2.15×19(後輪)
内圧:80kPa(全輪)
面積比A1/A2:55%
(H1−H2)/H2:8.0%
W1:1.2mm
D1:1.5mm
<スライドコントロール性能、トラクション性能、グリップ性能及び過渡特性>
テストライダーが、上記タイヤの装着されたテスト車両を、泥濘地、砂利路及び乾燥アスファルト路面のテストコースにて走行させた。テストライダーは、官能により、スライドコントロール性能、トラクション性能、グリップ性能及び過渡特性を10点法で評価した。スライドコントロール性能は、旋回走行時の車両のコントロールの容易性や車両の安定性に関する評価である。トラクション性能は、直進及び旋回走行時のスムーズな加速性に関する評価である。グリップ性能は、直進走行時のスムーズな制駆動性及び旋回走行時の安定した制駆動性に関する評価である。過渡特性は、直進走行からキャンバー角の最も大きい旋回走行までの滑かな操作性に関する評価である。結果は、数値が大きいほど良好である。
テスト車両:排気量450ccのモトクロス競技用車両
テストの結果が表1に示される。
Figure 2020185814
テストの結果、実施例のタイヤは、優れたトラクション性能及びスライドコントロール性能を有することが確認された。また、実施例のタイヤは、グリップ性能及び過渡特性にも優れている。
1 タイヤ
2 トレッド部
3 第1ブロック
3a 踏面
4 ペア
6 サイプ

Claims (8)

  1. トレッド部を含むタイヤであって、
    前記トレッド部には、タイヤ周方向に隣接する第1ブロックが形成されており、
    前記第1ブロックの踏面には、前記踏面を分断しかつ互いに交差することなく延びる一対のサイプが形成されており、
    タイヤ周方向に隣接する前記第1ブロックのペアでは、前記一対のサイプのタイヤ周方向に対する角度を平均したサイプ代表角度が互いに異なっている、
    タイヤ。
  2. 前記第1ブロックのペアでは、前記サイプ代表角度の差が、5〜80度である、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記トレッド部には、タイヤ周方向に並ぶ複数の前記第1ブロックからなる第1ブロック群が形成され、
    前記第1ブロック群は、タイヤ周方向の第1方向側の前記第1ブロックほど、前記サイプ代表角度が、大きくなる、又は、小さくなる、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記各第1ブロックは、前記一対のサイプの間に形成される第1部分、及び、前記一対のサイプの両外側に形成される一対の第2部分を有し、
    前記第1部分のブロック高さは、前記一対の第2部分のブロック高さと異なる、請求項1乃至3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. 前記第1部分のブロック高さは、前記一対の第2部分のブロック高さよりも大きい、請求項4に記載のタイヤ。
  6. 前記第1ブロックの平面視において、
    前記第1部分の踏面は、前記一対の第2部分から突出している、請求項4又は5に記載のタイヤ。
  7. 前記一対のサイプは、第1サイプと、第2サイプとからなり、
    前記第1サイプは、第2サイプに沿って延びている、請求項1乃至6のいずれかに記載のタイヤ。
  8. 前記トレッド部は、タイヤ赤道を含むクラウン領域と、トレッド端を含むショルダー領域と、前記クラウン領域と前記ショルダー領域との間に配されるミドル領域とを含み、
    前記第1ブロックは、前記ミドル領域又は前記ショルダー領域に設けられる、請求項1乃至7のいずれかに記載のタイヤ。
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