JP2020185747A - プリントヘッド、及び液体吐出装置 - Google Patents

プリントヘッド、及び液体吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】プリントヘッドの自己診断機能を正常に実行することと、インクの吐出精度が悪化するおそれを低減し印刷処理を実行することとの両立が困難となるおそれを低減できる液体吐出装置を提供すること。【解決手段】液体を吐出するプリントヘッドは、第1端子、第2端子、第3端子、及び第4端子を有するコネクターと、第1集積回路と、コネクター、及び第1集積回路が設けられ、第1配線、第2配線、第3配線、第4配線、第5配線、及び第6配線を有する回路基板と、第1配線基板と、を有し、第1配線は第1端子と第1集積回路とを電気的に接続し、第2配線は第2端子と第1集積回路とを電気的に接続し、第3配線は第3端子と第1集積回路とを電気的に接続し、第4配線は第4端子と第1集積回路とを電気的に接続し、第5配線は第1端子と第1配線基板とを電気的に接続し、第6配線は第1集積回路と第1配線基板とを電気的に接続する、液体吐出装置。【選択図】図21

Description

本発明は、プリントヘッド、及び液体吐出装置に関する。
インクジェットプリンター等の液体吐出装置は、プリントヘッドに設けられた圧電素子を駆動信号により駆動することで、キャビティーに充填されたインク等の液体をノズルから吐出し、記録媒体上に文字や画像を形成する。このような液体吐出装置において、プリントヘッドに不具合が生じた場合、ノズルから正常に液体を吐出できなくなる吐出異常が生じるおそれがある。このような吐出異常が生じた場合、ノズルから吐出されるインクの吐出精度が低下し、記録媒体上に形成される画像の品質が低下するおそれがある。
特許文献1には、プリントヘッドに入力される複数の信号に応じて、正常な印字品質を満たすドットの形成が可能か否かを、ヘッドユニット(プリントヘッド)自身で判別する自己診断機能を有するプリントヘッドであって、当該自己診断機能を実行する為の信号と、ノズルからインクを吐出する印刷処理を実行する為の信号とが共通の信号経路を伝搬する液体吐出装置が開示されている。
特開2017−114020号公報
しかしながら、自己診断機能を実行する為の信号と、ノズルからインクを吐出する印刷処理を実行する為の信号とが共通の信号経路で伝搬した場合、自己診断機能を実行する為の自己診断回路の影響により、印刷処理を実行する為の信号の波形に歪みが生じるおそれがあり、その結果、インクの吐出精度を悪化させるおそれがある。すなわち、自己診断機能を実行する為の信号と印刷処理を実行する為の信号とが共通の信号経路で伝搬した場合において、プリントヘッドの自己診断機能を正常に実行することと、インクの吐出精度が悪化するおそれを低減し印刷処理を実行することとの両立が困難となるおそれがある。
本発明に係る液体吐出装置の一態様は、
液体を吐出するプリントヘッドと、
前記プリントヘッドの動作を制御する制御回路と、
を備え、
前記プリントヘッドは、
第1端子、第2端子、第3端子、及び第4端子を有するコネクターと、
第1集積回路と、
前記コネクター、及び前記第1集積回路が設けられた回路基板と、
前記回路基板と電気的に接続された第1配線基板と、
を有し、
前記回路基板は、第1配線、第2配線、第3配線、第4配線、第5配線、及び第6配線を有し、
前記第1配線は、前記第1端子と前記第1集積回路とを電気的に接続し、
前記第2配線は、前記第2端子と前記第1集積回路とを電気的に接続し、
前記第3配線は、前記第3端子と前記第1集積回路とを電気的に接続し、
前記第4配線は、前記第4端子と前記第1集積回路とを電気的に接続し、
前記第5配線は、前記第1端子と前記第1配線基板とを電気的に接続し、
前記第6配線は、前記第1集積回路と前記第1配線基板とを電気的に接続する。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記プリントヘッドは、第2集積回路を有し、
前記第2集積回路は、前記第1配線基板に設けられ、
前記第1配線基板は、第7配線、及び第8配線を有し、
前記第7配線は、前記第5配線と前記第2集積回路とを電気的に接続し、
前記第8配線は、前記第6配線と前記第2集積回路とを電気的に接続してもよい。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記コネクターと前記第1集積回路とは、前記回路基板の同一面に設けられていてもよい。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記第1配線基板は、フレキシブル配線基板であってもよい。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記プリントヘッドは、前記回路基板と電気的に接続された第2配線基板を有し、
前記第1配線基板と前記コネクターとの最短距離は、前記第2配線基板と前記コネクターとの最短距離よりも短くてもよい。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記プリントヘッドは、前記第1配線基板と前記第2配線基板と含む複数の配線基板を有し、
前記第1配線基板は、前記複数の配線基板の内、前記コネクターの最も近くに設けられていてもよい。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記第1配線で伝搬する信号の周波数は、前記第2配線で伝搬する信号の周波数よりも高くてもよい。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記第1配線で伝搬する信号の周波数は、前記第3配線で伝搬する信号の周波数よりも高くてもよい。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記第1集積回路は、第1信号、第2信号、第3信号、及び第4信号に基づいて液体の正常な吐出が可能か否かを判定してもよい。
前記液体吐出装置の一態様において、
駆動信号を出力する駆動信号出力回路を備え、
前記駆動信号は、前記プリントヘッドから液体を吐出させる第1波形と、第2波形と、前記第1波形と前記第2波形との間に設けられた一定電圧波形とを含んでもよい。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記第1端子は、前記第1信号と前記駆動信号の波形選択を規定する第5信号とが入力される端子を兼ねてもよい。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記第2端子は、前記第2信号と液体の吐出タイミングを規定する第6信号とが入力される端子を兼ねてもよい。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記第6信号は、前記駆動信号が前記一定電圧波形である期間に前記第2端子に入力されてもよい。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記第3端子は、前記第3信号と前記駆動信号の波形切替タイミングを規定する第7信号とが入力される端子を兼ねてもよい。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記第7信号は、前記駆動信号が前記一定電圧波形である期間に前記第3端子に入力されてもよい。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記第4端子は、前記第4信号と前記プリントヘッドの動作タイミングを規定する第8信号とが入力される端子を兼ねてもよい。
本発明に係るプリントヘッドの一態様は、
第1端子、第2端子、第3端子、及び第4端子を有するコネクターと、
第1集積回路と、
前記コネクター、及び前記第1集積回路が設けられた回路基板と、
前記回路基板と電気的に接続された第1配線基板と、
を備え、
前記回路基板は、第1配線、第2配線、第3配線、第4配線、第5配線、及び第6配線を有し、
前記第1配線は、前記第1端子と前記第1集積回路とを電気的に接続し、
前記第2配線は、前記第2端子と前記第1集積回路とを電気的に接続し、
前記第3配線は、前記第3端子と前記第1集積回路とを電気的に接続し、
前記第4配線は、前記第4端子と前記第1集積回路とを電気的に接続し、
前記第5配線は、前記第1端子と前記第1配線基板とを電気的に接続し、
前記第6配線は、前記第1集積回路と前記第1配線基板とを電気的に接続する。
液体吐出装置の概略構成を示す図である。 液体吐出装置の電気的な構成を示すブロック図である。 駆動信号COMの波形の一例を示す図である。 駆動信号VOUTの波形の一例を示す図である。 駆動信号選択回路の構成を示す図である。 デコーダーのデコード内容を示す図である。 吐出部の1個分に対応する選択回路の構成を示す図である。 駆動信号選択回路の動作を説明するための図である。 温度異常検出回路の構成を示す図である。 プリントヘッドの構成を示す斜視図である。 インク吐出面の構成を示す平面図である。 ヘッドに含まれる複数の吐出部の内の1つの概略構成を示す図である。 基板を第2面から見た場合の平面図である。 基板を第1面から見た場合の平面図である。 コネクター350,360の構成を示す図である。 コネクター350,360の他の構成を示す図である。 プリントヘッドをY方向から見た場合の断面図である。 図17に破線で示すX部の拡大図である。 コネクター350に入力される信号の詳細を説明するための図である。 コネクター360に入力される信号の詳細を説明するための図である。 基板の第1面に形成された配線の一例を示す図である。 フレキシブル配線基板の構成を示す図である。 第2実施形態における液体吐出装置の電気的な構成を示すブロック図である。 第2実施形態におけるプリントヘッドの構成を示す斜視図である。 第2実施形態におけるインク吐出面の構成を示す平面図である。 第2実施形態における基板を第2面から見た場合の平面図である。 第2実施形態における基板を第1面から見た場合の平面図である。 コネクター370,380の構成を示す図である。 第2実施形態におけるプリントヘッドをY方向から見た場合の断面図である。 第2実施形態においてコネクター350に入力される信号の詳細を説明するための図である。 第2実施形態においてコネクター360に入力される信号の詳細を説明するための図である。 コネクター370に入力される信号の詳細を説明するための図である。 コネクター380に入力される信号の詳細を説明するための図である。 第2実施形態における基板の第1面に形成された配線の一例を示す図である。 変形例における圧電素子の構成、及び液体の吐出動作を説明するための図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて説明する。用いる図面は説明の便宜上のものである。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1 第1実施形態
1.1 液体吐出装置の概要
図1は、液体吐出装置1の概略構成を示す図である。液体吐出装置1は、液体の一例としてのインクを吐出するプリントヘッド21が搭載されたキャリッジ20が往復動し、搬送される媒体Pに対してインクを吐出することで、媒体Pに対して画像を形成するシリアル印刷方式のインクジェットプリンターである。以下の説明では、キャリッジ20が移動する方向をX方向、媒体Pが搬送される方向をY方向、インクが吐出される方向をZ方向として説明する。なお、X方向、Y方向、及びZ方向は互いに直交する方向として説明を行うが、液体吐出装置1を構成する各種構成が直交して設けられていることに限るものではない。また、媒体Pとしては、印刷用紙、樹脂フィルム、布帛等の任意の印刷対象を用いることができる。
液体吐出装置1は、液体容器2、制御機構10、キャリッジ20、移動機構30、及び搬送機構40を備える。
液体容器2には、媒体Pに吐出される複数種類のインクが貯留されている。液体容器2
に貯留されるインクの色彩としては、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グレー等が挙げられる。このようなインクが貯留される液体容器2としては、インクカートリッジ、可撓性のフィルムで形成された袋状のインクパック、及びインクの補充が可能なインクタンク等が用いられる。
制御機構10は、例えばCPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の処理回路と半導体メモリ等の記憶回路とを含み、液体吐出装置1の各要素を制御する。
キャリッジ20には、プリントヘッド21が搭載されている。また、キャリッジ20は、移動機構30に含まれる無端ベルト32に固定される。なお、液体容器2も、キャリッジ20に搭載されていてもよい。
プリントヘッド21には、制御機構10が出力する、プリントヘッド21を制御するための制御信号Ctrl−H、及びプリントヘッド21を駆動するための1又は複数の駆動信号COMが入力される。そして、プリントヘッド21は、制御信号Ctrl−H、及び駆動信号COMに基づいて、液体容器2から供給されるインクを吐出する。
移動機構30は、キャリッジモーター31、及び無端ベルト32を含む。キャリッジモーター31は、制御機構10から入力される制御信号Ctrl−Cに基づいて動作する。無端ベルト32は、キャリッジモーター31の動作に従って回転する。これにより、無端ベルト32に固定されたキャリッジ20がX方向に往復動する。
搬送機構40は、搬送モーター41、及び搬送ローラー42を含む。搬送モーター41は、制御機構10から入力される制御信号Ctrl−Tに基づいて動作する。搬送ローラー42は、搬送モーター41の動作に従って回転する。この搬送ローラー42の回転に伴って媒体PがY方向に搬送される。
以上のように液体吐出装置1は、搬送機構40による媒体Pの搬送と移動機構30によるキャリッジ20の往復動とに連動して、キャリッジ20に搭載されたプリントヘッド21からインクを吐出することで、媒体Pの表面の任意の位置にインクを着弾させ、媒体Pに所望の画像を形成する。
1.2 液体吐出装置の電気構成
図2は、液体吐出装置1の電気的な構成を示すブロック図である。液体吐出装置1は、制御機構10、プリントヘッド21、キャリッジモーター31、搬送モーター41、及びリニアエンコーダー90を備える。
制御機構10は、駆動信号出力回路50、制御回路100、及び電源回路110を含む。制御回路100は、例えば、マイクロコントローラー等のプロセッサーを含む。そして、制御回路100は、ホストコンピューターから入力される画像データ等の各種信号に基づいて、液体吐出装置1を制御するためのデータや各種信号を生成し出力する。
具体的には、制御回路100は、リニアエンコーダー90から入力される検出信号に基づいて、プリントヘッド21の走査位置を把握する。そして、制御回路100は、プリントヘッド21の走査位置に応じた各種信号を生成し出力する。詳細には、制御回路100は、プリントヘッド21の往復動を制御する為の制御信号Ctrl−Cを生成し、キャリッジモーター31に出力する。また、制御回路100は、媒体Pの搬送を制御する為の制御信号Ctrl−Tを生成し、搬送モーター41に出力する。なお、制御信号Ctrl−Cは、不図示のキャリッジモータードライバーを介して信号変換されたのち、キャリッジ
モーター31に入力されてもよく、同様に、制御信号Ctrl−Tは、不図示の搬送モータードライバーを介して信号変換されたのち、搬送モーター41に入力されてもよい。
また、制御回路100は、ホストコンピューターから入力される画像データ等の各種信号とプリントヘッド21の走査位置とに基づいて、プリントヘッド21を制御するための制御信号Ctrl−Hとして、設定信号TD1〜TDn、チェンジ信号CH、ラッチ信号LAT、及びクロック信号SCKを生成し、プリントヘッド21に出力する。
また、制御回路100は、プリントヘッド21が液体の正常な吐出が可能か否かを診断するための診断信号DIG−A〜DIG−Dを生成し、プリントヘッド21に出力する。ここで、第1実施形態における液体吐出装置1では、診断信号DIG−A〜DIG−Dのそれぞれと、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、チェンジ信号CH、及び設定信号TD1のそれぞれとは、共通の伝搬経路を介してプリントヘッド21に入力される。具体的には、診断信号DIG−Aとラッチ信号LATとが共通の伝搬経路を介して入力され、診断信号DIG−Bとクロック信号SCKとが共通の伝搬経路を介して入力され、診断信号DIG−Cとチェンジ信号CHとが共通の伝搬経路を介して入力され、診断信号DIG−Dと設定信号TD1とが共通の伝搬経路を介して入力される。
また、制御回路100は、駆動信号出力回路50にデジタル信号である駆動制御信号dAを出力する。
駆動信号出力回路50は、駆動回路50aを含む。駆動制御信号dAは、駆動回路50aに入力される。駆動回路50aは、駆動制御信号dAをデジタル/アナログ信号変換したのち、変換されたアナログ信号をD級増幅して駆動信号COMを生成する。すなわち、駆動制御信号dAは、駆動信号COMの波形を規定するデジタル信号であり、駆動信号出力回路50は、駆動制御信号dAで規定された波形をD級増幅することで駆動信号COMを生成し出力する。したがって、駆動制御信号dAは、駆動信号COMの波形を規定することができる信号であればよく、例えば、駆動制御信号dAはアナログ信号であってもよい。なお、駆動信号出力回路50に含まれる駆動回路50aは、駆動制御信号dAで規定される波形を増幅できればよく、例えば、A級増幅回路、B級増幅回路又はAB級増幅回路等で構成されてもよい。
また、駆動信号出力回路50は、駆動信号COMの基準電位を示す基準電圧信号CGNDを出力する。基準電圧信号CGNDは、例えば、電圧値が0Vのグラウンド電位の信号であってもよく、電圧値が6V等の直流電圧の信号であってもよい。
駆動信号COM、及び基準電圧信号CGNDは、制御機構10において分岐された後、プリントヘッド21に出力される。具体的には、駆動信号COMは、制御機構10において後述するn個の駆動信号選択回路200のそれぞれに対応するn個の駆動信号COM1〜COMnに分岐されたのち、プリントヘッド21に出力される。同様に、基準電圧信号CGNDは、制御機構10においてn個の基準電圧信号CGND1〜CGNDnに分岐されたのち、プリントヘッド21に出力される。この駆動信号COMが駆動信号の一例であり、駆動信号COMが分岐された駆動信号COM1〜COMnのそれぞれも、駆動信号の一例である。
電源回路110は、電圧VHV,VDD1,VDD2、及びグラウンド信号GNDを生成して出力する。電圧VHVは、電圧値が例えば42Vの直流電圧の信号である。また、電圧VDD1,VDD2は、電圧値が例えば3.3Vの直流電圧の信号である。また、グラウンド信号GNDは、電圧VHV,VDD1,VDD2の基準電位を示す信号であって、例えば、電圧値が0Vのグラウンド電位の信号である。電圧VHVは、駆動信号出力回
路50における増幅用の電圧等に用いられ、電圧VDD1,VDD2のそれぞれは、制御機構10における各種構成の電源電圧や制御電圧等に用いられる。また、電圧VHV,VDD1,VDD2、及びグラウンド信号GNDは、プリントヘッド21にも出力される。なお、電圧VHV,VDD1,VDD2、及びグラウンド信号GNDの電圧値は、上述した42V、3.3V、及び0Vに限られるものではない。また、電源回路110は、電圧VHV,VDD1,VDD2、及びグラウンド信号GND以外の複数の電圧値の信号を生成し出力しても良い。
以上のように制御回路100はプリントヘッド21の動作を制御するための各種信号を生成し、プリントヘッド21に出力する。すなわち、制御回路100はプリントヘッド21の動作を制御する。
プリントヘッド21は、駆動信号選択回路200−1〜200−nと、温度検出回路210と、診断回路240と、温度異常検出回路250−1〜250−nと、複数の吐出部600と、を含む。
診断回路240には、診断信号DIG−Aとラッチ信号LAT、診断信号DIG−Bとクロック信号SCK、診断信号DIG−Cとチェンジ信号CH、及び診断信号DIG−Dと設定信号TD1の組が、それぞれ共通の配線で伝搬し入力される。そして、診断回路240は、診断信号DIG−A〜DIG−Dに基づいてインクの正常な吐出が可能か否かを診断する。換言すれば、診断回路240は、診断信号DIG−A〜DIG−Dに基づいてインクの正常な吐出が可能か否かを判定する。
例えば、診断回路240は、入力される診断信号DIG−A〜DIG−Dのうちのいずれかの信号、又は全ての信号の電圧値が正常であるか否かを検出し、当該検出結果に基づいて、プリントヘッド21と制御機構10とが正常に接続されているか否かを診断してもよい。また、診断回路240は、入力される診断信号DIG−A〜DIG−Dのうちのいずれかの信号、又は全ての信号の論理レベルの組合せに応じて、プリントヘッド21に含まれる駆動信号選択回路200−1〜200−n及び圧電素子60等の任意の構成を動作させ、当該動作に起因する電圧値が正常であるか否かを検出し、当該検出結果に基づいて、プリントヘッド21が正常に動作可能か否かを診断してもよい。すなわち、プリントヘッド21は、診断回路240の診断結果に基づいて、インクの正常な吐出が可能か否かの自己診断を行う。ここで、診断信号DIG−Aが第2信号の一例であり、診断信号DIG−Bが第4信号の一例であり、診断信号DIG−Cが第3信号の一例であり、診断信号DIG−Dが第1信号の一例である。
診断回路240が、プリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であると判定した場合、診断回路240は、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、及びチェンジ信号CHを、ラッチ信号cLAT、クロック信号cSCK、及びチェンジ信号cCHとして出力する。ここで、診断信号DIG−D、及び設定信号TD1は、プリントヘッド21において分岐されたのち、分岐された一方が診断回路240に入力され、分岐された他方が駆動信号選択回路200−1に入力される。換言すれば、設定信号TD1は、診断回路240を介さずに駆動信号選択回路200−1に入力される。
なお、診断回路240が出力するチェンジ信号cCH、ラッチ信号cLAT、及びクロック信号cSCKは、診断回路240に入力されるチェンジ信号CH、ラッチ信号LAT、及びクロック信号SCKと同じ波形の信号であってもよい。すなわち、診断回路240は、プリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であると判定した場合、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、及びチェンジ信号CHのそれぞれが入力される診断回路240の端子と、ラッチ信号cLAT、クロック信号cSCK、及びチェンジ信号c
CHのそれぞれが出力される診断回路240の端子とを診断回路240の内部で電気的に接続してもよい。また、チェンジ信号cCH、ラッチ信号cLAT、及びクロック信号cSCKのそれぞれは、診断回路240において、チェンジ信号CH、ラッチ信号LAT、及びクロック信号SCKのそれぞれの波形が補正された信号であってもよい。
また、診断回路240は、診断信号DIG−A〜DIG−Dに基づく診断結果を示す診断信号DIG−Eを生成し、制御回路100に出力する。ここで、診断回路240は、1又は複数の集積回路(IC:Integrated Circuit)装置を含んで構成されている。
駆動信号選択回路200−1〜200−nのそれぞれには、電圧VHV,VDD1、駆動信号COM1〜COMn、設定信号TD1〜TDn、クロック信号cSCK、ラッチ信号cLAT、及びチェンジ信号cCHが入力される。電圧VHV,VDD1は、駆動信号選択回路200−1〜200−nのそれぞれの電源電圧及び制御電圧として機能する。そして、駆動信号選択回路200−1〜200−nのそれぞれは、入力される設定信号TD1〜TDn、クロック信号cSCK、ラッチ信号cLAT、及びチェンジ信号cCHに基づいて、駆動信号COM1〜COMnを選択、又は非選択とすることで、駆動信号VOUT1〜VOUTnを生成する。
駆動信号選択回路200−1〜200−nのそれぞれが生成した駆動信号VOUT1〜VOUTnは、対応する吐出部600に含まれる圧電素子60に供給される。圧電素子60は、駆動信号VOUT1〜VOUTnが供給されることで変位する。そして、圧電素子60の生じた変位に応じた量のインクが、吐出部600から吐出される。
具体的には、駆動信号選択回路200−1には、駆動信号COM1、設定信号TD1、ラッチ信号cLAT、チェンジ信号cCH、及びクロック信号cSCKが入力される。そして、駆動信号選択回路200−1は、設定信号TD1、ラッチ信号cLAT、チェンジ信号cCH、及びクロック信号cSCKに基づいて駆動信号COM1の波形を選択又は非選択することで、駆動信号VOUT1を生成し出力する。駆動信号VOUT1は、対応して設けられる吐出部600の圧電素子60の一端に供給される。また、当該圧電素子60の他端には、基準電圧信号CGND1が供給されている。そして、圧電素子60は、駆動信号VOUT1と基準電圧信号CGND1との電位差により変位する。
同様に、駆動信号選択回路200−i(iは1〜nのいずれか)には、駆動信号COMi、設定信号TDi、ラッチ信号cLAT、チェンジ信号cCH、及びクロック信号cSCKが入力される。そして、駆動信号選択回路200−iは、設定信号TDi、ラッチ信号cLAT、チェンジ信号cCH、及びクロック信号cSCKに基づいて駆動信号COMiの波形を選択又は非選択することで、駆動信号VOUTiを生成し出力する。駆動信号VOUTiは、対応して設けられる吐出部600の圧電素子60の一端に供給される。また、当該圧電素子60の他端には、基準電圧信号CGNDiが供給されている。そして、圧電素子60は、駆動信号VOUTiと基準電圧信号CGNDiとの電位差により変位する。
プリントヘッド21は、n個の駆動信号選択回路200−1〜200−nのそれぞれに対応した複数の圧電素子60を有する。換言すれば、プリントヘッド21は、駆動信号選択回路200−1に対応する複数の圧電素子60により形成される駆動素子群と、駆動信号選択回路200−2に対応する複数の圧電素子60により形成される駆動素子群とを含む複数の駆動素子群を有する。また、駆動信号選択回路200−1〜200−nのそれぞれは同様の回路構成を有する。そこで、以下の説明において駆動信号選択回路200−1〜200−nを区別する必要がない場合、駆動信号選択回路200と称し、この場合において、駆動信号選択回路200に入力される駆動信号COM1〜COMnを駆動信号CO
Mと称し、設定信号TD1〜TDnを設定信号TDと称し、駆動信号選択回路200から出力される駆動信号VOUT1〜VOUTnを駆動信号VOUTと称する。なお、駆動信号選択回路200の動作の詳細については後述する。ここで、駆動信号選択回路200−1〜200−iのそれぞれは、例えば、集積回路装置として構成されている。また、駆動信号選択回路200−1〜200−nのそれぞれに対応して入力される設定信号TD1〜TTDnの内、駆動信号選択回路200−1に入力され、駆動信号COM1の波形選択を規定する設定信号TD1が、第5信号の一例である。
温度異常検出回路250−1〜250−nは、駆動信号選択回路200−1〜200−nのそれぞれに対応して設けられる。そして、温度異常検出回路250−1〜250−nは、対応する駆動信号選択回路200−1〜200−nの温度異常の有無を診断する。具体的には、温度異常検出回路250−1〜250−nは、電圧VDD2を電源電圧として動作する。そして、温度異常検出回路250−1〜250−nのそれぞれは、対応する駆動信号選択回路200−1〜200−nの温度を検出し、当該温度が正常であると判定した場合、ハイレベル(Hレベル)の異常信号cXHOTを生成し、診断回路240に出力する。一方、温度異常検出回路250−1〜250−nのそれぞれは、対応する駆動信号選択回路200−1〜200−nの温度が異常であると判定した場合、ローレベル(Lレベル)の異常信号cXHOTを生成し、診断回路240に出力する。
診断回路240は、入力される異常信号cXHOTの論理レベルに基づいて、駆動信号選択回路200−1〜200−nの温度が異常であるか否かを判定し、判定結果に基づく異常信号XHOTを出力する。すなわち、温度異常検出回路250−1〜250−nのそれぞれにおける、駆動信号選択回路200−1〜200−nの温度が異常であるとの判定もまた、プリントヘッド21の自己診断の一例である。なお、診断回路240は、駆動信号選択回路200−1〜200−nの温度が異常であるか否かに基づいて、特定の論理レベルの異常信号XHOTを出力してもよく、また、入力される異常信号cXHOTをそのまま異常信号XHOTとして出力してもよい。換言すれば、異常信号cXHOTは、診断回路240を介して異常信号XHOTとして制御回路100に出力されてもよい。以上のように、診断回路240が生成する診断信号DIG−Eと異常信号XHOTとは、共通の伝搬経路を介して制御回路100に伝搬する。
ここで、温度異常検出回路250−1〜250−nのそれぞれは同様の回路構成を有する。その為、以下の説明において温度異常検出回路250−1〜250−nを区別する必要がない場合、温度異常検出回路250と称する。なお、温度異常検出回路250の詳細については後述する。また、温度異常検出回路250−1〜250−iのそれぞれは、例えば、集積回路装置として構成され、さらには、温度異常検出回路250−iと、対応する駆動信号選択回路200−iとが1つの集積回路装置として構成されていてもよい。
温度検出回路210はサーミスター等の温度検出素子を含む。そして、当該温度検出素子が検出した検出信号に基づいて、プリントヘッド21の温度情報を含むアナログ信号の温度信号THを生成し、制御回路100に出力する。
1.3 駆動信号の波形の一例
ここで、駆動信号出力回路50で生成される駆動信号COMの波形の一例、及び圧電素子60に供給される駆動信号VOUTの波形の一例について図3及び図4を用いて説明する。
図3は、駆動信号COMの波形の一例を示す図である。図3に示すように、駆動信号COMは、ラッチ信号LATが立ち上がってからチェンジ信号CHが立ち上がるまでの期間T1に配置された台形波形Adp1と、期間T1の後、次にチェンジ信号CHが立ち上が
るまでの期間T2に配置された台形波形Adp2と、期間T2の後、次にラッチ信号LATが立ち上がるまでの期間T3に配置された台形波形Adp3とを連続させた波形である。そして、台形波形Adp1が、圧電素子60の一端に供給された場合、当該圧電素子60に対応する吐出部600から、中程度の量のインクが吐出される。また、台形波形Adp2が、圧電素子60の一端に供給された場合、当該圧電素子60に対応する吐出部600から、中程度の量よりも少ない小程度の量のインクが吐出される。また、台形波形Adp3が圧電素子60の一端に供給された場合、当該圧電素子60に対応する吐出部600からインクは吐出されない。この台形波形Adp3は、吐出部600のノズル開孔部付近のインクを微振動させて、インク粘度の増大を防止するための波形である。
ここで、図3に示すラッチ信号LATが立ち上がってから、次にラッチ信号LATが立ち上がるまでの周期Taが、媒体Pに新たなドットを形成する印刷周期に相当する。以上のように、ラッチ信号LAT及びラッチ信号cLATは、プリントヘッド21からのインクの吐出タイミングを規定する信号であり、チェンジ信号CH及びチェンジ信号cCHは、駆動信号COMに含まれる台形波形Adp1,Adp2,Adp3の波形切替タイミングを規定する信号である。このラッチ信号LATが第6信号の一例であり、チェンジ信号CHが第7信号の一例である。
ここで、設定信号TDは、周期Taにおいて、プリントヘッド21が有する吐出部600の数に対応するデータを含む。すなわち、設定信号TDは、周期Taにおいて、吐出部600の数に対応する論理レベルのデータを含む。換言すれば、設定信号TDの周波数は、チェンジ信号CH及びチェンジ信号cCHの周波数よりも大きい。
また、台形波形Adp1,Adp2,Adp3のそれぞれの開始タイミング、及び終了タイミングでの電圧は、いずれも電圧Vcで共通である。すなわち、台形波形Adp1,Adp2,Adp3のそれぞれは、電圧Vcで開始し電圧Vcで終了する波形となっている。なお、駆動信号COMは、周期Taにおいて、1つ又は2つの台形波形が連続した波形の信号であってもよく、また、4つ以上の台形波形が連続した波形の信号であってもよい。
以上のように、駆動信号COMは、プリントヘッド21からインクを吐出させる台形波形Adp1,Adp2,Adp3と、台形波形Adp1と台形波形Adp2との間、台形波形Adp2と台形波形Adp3との間に設けられた電圧Vcの波形とを含む。ここで、台形波形Adp1,Adp2,Adp3のいずれかが、第1波形の一例であり、台形波形Adp1,Adp2,Adp3の異なるいずれかが、第2波形の一例であり、電圧Vcの波形が、一定電圧波形の一例である。
また、駆動信号COMに含まれる台形波形Adp1,Adp2,Adp3は、ラッチ信号LATで規定される周期Taの内、チェンジ信号CHで規定される期間において生成される。すなわち、台形波形Adp1,Adp2,Adp3は、ラッチ信号LATとチェンジ信号CHとの間、チェンジ信号CHとチェンジ信号CHとの間、又はチェンジ信号CHとラッチ信号LATとの間の期間に出力される。換言すれば、ラッチ信号LAT、及びチェンジ信号CHは、駆動信号COMが電圧Vcである期間にプリントヘッド21に入力される。これにより、チェンジ信号CH、及びラッチ信号LATに高電圧の駆動信号COMが干渉するおそれが低減されと共に、チェンジ信号CH、及びラッチ信号LATにわずかな遅延が生じた場合であっても、吐出されるインクの精度への影響を低減することができる。
図4は、「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」及び「非記録」のそれぞれに対応する駆動信号VOUTの波形の一例を示す図である。
図4に示すように、「大ドット」に対応する駆動信号VOUTは、周期Taにおいて、期間T1に配置された台形波形Adp1と、期間T2に配置された台形波形Adp2と、期間T3に配置された電圧Vcで一定の波形とを連続させた波形となっている。この駆動信号VOUTが圧電素子60の一端に供給された場合、周期Taにおいて、当該圧電素子60に対応した吐出部600から、中程度の量のインクと小程度の量のインクとが吐出される。よって、媒体Pには、それぞれのインクが着弾し合体することで大ドットが形成される。
「中ドット」に対応する駆動信号VOUTは、周期Taにおいて、期間T1に配置された台形波形Adp1と、期間T2,T3に配置された電圧Vcで一定の波形とを連続させた波形となっている。この駆動信号VOUTが圧電素子60の一端に供給された場合、周期Taにおいて、当該圧電素子60に対応した吐出部600から、中程度の量のインクが吐出される。よって、媒体Pには、このインクが着弾して中ドットが形成される。
「小ドット」に対応する駆動信号VOUTは、周期Taにおいて、期間T1,T3に配置された電圧Vcで一定の波形と、期間T2に配置された台形波形Adp2とを連続させた波形となっている。この駆動信号VOUTが圧電素子60の一端に供給された場合、周期Taにおいて、当該圧電素子60に対応した吐出部600から、小程度の量のインクが吐出される。よって、媒体Pには、このインクが着弾して小ドットが形成される。
「非記録」に対応する駆動信号VOUTは、周期Taにおいて、期間T1,T2に配置された電圧Vcで一定の波形と、期間T3に配置された台形波形Adp3とを連続させた波形となっている。この駆動信号VOUTが圧電素子60の一端に供給された場合、周期Taにおいて、当該圧電素子60に対応した吐出部600のノズル開孔部付近のインクが微振動するのみで、インクは吐出されない。よって、媒体Pには、インクが着弾せずドットが形成されない。
ここで、電圧Vcで一定の波形とは、駆動信号VOUTとして台形波形Adp1,Adp2,Adp3のいずれも選択されていない場合において、直前の電圧Vcが圧電素子60の容量成分により保持された電圧からなる波形でもある。その為、駆動信号VOUTとして台形波形Adp1,Adp2,Adp3のいずれも選択されていない場合、電圧Vcが駆動信号VOUTとして圧電素子60に供給される。
なお、図3及び図4に示した駆動信号COM、及び駆動信号VOUTはあくまでも一例であり、プリントヘッド21が搭載されるキャリッジ20の移動速度、プリントヘッド21に供給されるインクの物性、及び媒体Pの材質等に応じて、様々な波形の組み合わせが用いられてもよい。
1.4 駆動信号選択回路の構成
次に、駆動信号選択回路200の構成及び動作について図5〜図8を用いて説明する。図5は、駆動信号選択回路200の構成を示す図である。図5に示すように、駆動信号選択回路200は、制御ロジック回路260と、複数の選択制御回路270とを有する。ここで、複数の選択制御回路270は、複数の吐出部600のそれぞれに対応して設けられる。換言すれば、駆動信号選択回路200は、吐出部600の総数mと同数の選択制御回路270を有する。なお、以下の説明では、駆動信号選択回路200に設定信号TDが入力される上流側から順番に1段、2段、…、m段と称し、以下の説明では、1段、2段、…、m段のそれぞれに対応する選択制御回路270を、選択制御回路270−1,270−2,…,270−mと称する場合がある。
駆動信号選択回路200には、設定信号TD、ラッチ信号cLAT、チェンジ信号cCH、クロック信号cSCK、及び駆動信号COMが入力される。そして、駆動信号選択回路200は、設定信号TD、ラッチ信号cLAT、チェンジ信号cCH、及びクロック信号cSCKに基づいて駆動信号COMに含まれる台形波形Adp1,Adp2,Adp3を選択、又は非選択として駆動信号VOUTとして出力する。
制御ロジック回路260は、SP用シフトレジスター(S/R)群261と選択制御信号生成群262とを有する。SP用シフトレジスター群261は、クロック信号cSCKに同期して入力される設定信号TDに含まれる設定データ信号SPを保持する。選択制御信号生成群262は、SP用シフトレジスター群261に保持されている設定データ信号SPをラッチし、ラッチした設定データ信号SPに基づいて選択制御信号q0〜q3を生成し出力する。
選択制御回路270は、第1シフトレジスター222a、第2シフトレジスター222b、第1ラッチ回路224a、第2ラッチ回路224b、デコーダー226、及び選択回路230を有する。
第1シフトレジスター222a、及び第2シフトレジスター222bには、クロック信号cSCKに同期して入力される設定信号TDに含まれる印刷データ信号SIが保持される。具体的には、設定信号TDは、印刷データ信号SIとして複数の吐出部600のそれぞれに対応する上位印刷データSIH、及び下位印刷データSILのデータを含む。そして、クロック信号cSCKに同期して伝搬される印刷データ信号SIの内、上位印刷データSIHが第1シフトレジスター222aに保持され、下位印刷データSILは第2シフトレジスター222bに保持される。第1シフトレジスター222aに保持された上位印刷データSIHと、第2シフトレジスター222bに保持された下位印刷データSILとは、対応する吐出部600から吐出されるインクの量を規定する。ここで、以下の説明において、吐出部600に対応する上位印刷データSIHと下位印刷データSILとを、印刷データ[SIH,SIL]と称する場合があり、1段〜m段のそれぞれの吐出部600に対応する印刷データ[SIH,SIL]を、印刷データ[SIH1,SIL1]、印刷データ[SIH2,SIL2]、…、印刷データ[SIHm,SILm]と称する場合がある。
ここで、上述したSP用シフトレジスター群261、第1シフトレジスター222a、及び第2シフトレジスター222bは駆動信号選択回路200において、縦続に接続されている。具体的には、SP用シフトレジスター群261、第1シフトレジスター222a、及び第2シフトレジスター222bは、駆動信号選択回路200において、SP用シフトレジスター群261、1段〜m段のそれぞれに対応する第2シフトレジスター222b、1段〜m段のそれぞれに対応する第1シフトレジスター222aの順に、縦続に接続されている。すなわち、設定信号TDは、クロック信号cSCKに同期して、SP用シフトレジスター群261、1段〜m段のそれぞれに対応する第2シフトレジスター222b、1段〜m段のそれぞれに対応する第1シフトレジスター222aの順に転送される。
すなわち、設定信号TDは、設定データ信号SP、上位印刷データSIH、及び下位印刷データSILを、m段〜1段のそれぞれの吐出部600に対応する上位印刷データSIH、m段〜1段のそれぞれの吐出部600に対応する下位印刷データSIL、設定データ信号SPの順に含むシリアル信号である。このような設定信号TDが、SP用シフトレジスター群261、第2シフトレジスター222b、及び第1シフトレジスター222aで順次転送されることで、SP用シフトレジスター群261には設定データ信号SPが保持され、第2シフトレジスター222bには1段〜m段のそれぞれの吐出部600に対応する下位印刷データSILが保持され、第1シフトレジスター222aには1段〜m段のそ
れぞれの吐出部600に対応する上位印刷データSIHが保持される。
第1シフトレジスター222aに保持された1段〜m段のそれぞれの吐出部600に対応する上位印刷データSIHは、ラッチ信号cLATの立ち上がりで1段〜m段のそれぞれの吐出部600に対応する第1ラッチ回路224aによりラッチされる。また、第2シフトレジスター222bに保持された1段〜m段のそれぞれの吐出部600に対応する下位印刷データSILは、ラッチ信号cLATの立ち上がりで1段〜m段のそれぞれの吐出部600に対応する第2ラッチ回路224bによりラッチされる。
そして、第1ラッチ回路224aは、ラッチした上位印刷データSIHをラッチデータLTaとして出力し、第2ラッチ回路224bは、ラッチした下位印刷データSILをラッチデータLTbとして出力する。なお、以下の説明において、1段、2段、…、m段のそれぞれの吐出部600に対応する第1ラッチ回路224aが出力するラッチデータLTaを、ラッチデータLTa1,LTa2,…,LTamと称し、1段、2段、…、m段のそれぞれの吐出部600に対応する第2ラッチ回路224bが出力するラッチデータLTbを、ラッチデータLTb1,LTb2,…,LTbmと称する場合がある。また、以下の説明において、ラッチデータLTa,LTbをラッチデータ[LTa,LTb]と称し、1段、2段、…、m段のそれぞれの吐出部600に対応するラッチデータ[LTa,LTb]を、ラッチデータ[LTa1,LTb1]、ラッチデータ[LTa2,LTb2]、…、ラッチデータ[LTam,LTbm]と称する場合がある。
デコーダー226には、選択制御信号q0〜q3と、印刷データ[SIH,SIL]に対応するラッチデータ[LTa,LTb]とが入力される。そして、デコーダー226は、選択制御信号q0〜q3と、ラッチデータ[LTa,LTb]とに基づいて選択信号Sを生成し出力する。ここで、選択制御信号q0〜q3は、図3に示す期間T1,T2,T3のそれぞれにおいて出力する選択信号Sの論理レベルを規定するための信号であり、ラッチデータ[LTa,LTb]は、選択制御信号q0〜q3の選択を規定するための信号である。すなわち、デコーダー226は、ラッチデータ[LTa,LTb]に基づいて、選択制御信号q0〜q3をデコードすることで、期間T1,T2,T3のそれぞれにおいて所定の論理レベルの選択信号Sを出力する。なお、デコーダー226から出力される選択信号Sは、不図示のレベルシフターにより電圧VHVに基づく高振幅論理の信号に変換されてもよい。
図6はデコーダー226のデコード内容を示す図である。選択制御信号q0は、期間T1,T2,T3のそれぞれにおいて、選択信号Sの論理レベルをH,H,Lレベルと規定する。選択制御信号q1は、期間T1,T2,T3のそれぞれにおいて、選択信号Sの論理レベルをH,L,Lレベルと規定する。選択制御信号q2は、期間T1,T2,T3のそれぞれにおいて、選択信号Sの論理レベルをL,H,Lレベルと規定する。選択制御信号q3は、期間T1,T2,T3のそれぞれにおいて、選択信号Sの論理レベルをL,L,Hレベルと規定する。
そして、デコーダー226は、第1ラッチ回路224a第、及び第2ラッチ回路224bによってラッチされた印刷データ[SIH,SIL]に対応するラッチデータ[LTa,LTb]に基づいて選択制御信号q0〜q3を選択する。具体的には、デコーダー226は、ラッチデータ[LTa,LTb]に基づいて選択制御信号q0,q1,q2,q3をデコードし、期間T1,T2,T3毎に図6の内容に従い対応する論理レベルの選択信号Sを出力する。例えば、図6に示す一例では、デコーダー226に入力されるラッチデータ[LTa,LTb]が[1,0]の場合、デコーダー226は、選択制御信号q1で規定される期間T1,T2,T3のそれぞれにおいてH,L,Lレベルの選択信号Sを出力する。
デコーダー226から出力された選択信号Sは、選択回路230に入力される。図7は、吐出部600の1個分に対応する選択回路230の構成を示す図である。図7に示すように、選択回路230は、NOT回路であるインバーター232、及びトランスファーゲート234を有する。選択信号Sは、トランスファーゲート234において丸印が付されていない正制御端に入力される一方で、インバーター232によって論理反転されて、トランスファーゲート234において丸印が付された負制御端に入力される。また、トランスファーゲート234の入力端には、駆動信号COMが供給される。具体的には、トランスファーゲート234は、選択信号SがHレベルの場合、入力端と出力端との間を導通とし、選択信号SがLレベルの場合、入力端と出力端との間を非導通とする。そして、トランスファーゲート234の出力端から駆動信号VOUTが出力される。なお、以下の説明において、入力端と出力端との間を導通に制御することを単に「オンにする」と称し、入力端と出力端との間を非導通に制御することを単に「オフにする」と称する場合がある。
以上のように駆動信号選択回路200には、設定信号TD、ラッチ信号cLAT、チェンジ信号cCH、クロック信号cSCK、及び駆動信号COMが入力される。そして、駆動信号VOUTを生成し出力する。ここで、設定信号TDは、印刷データ信号SIと設定データ信号SPとをシリアルに含み、駆動信号COMの波形選択を規定する。また、クロック信号SCK及びクロック信号cSCKは、設定信号TDが入力されるタイミングを規定するため信号であって、プリントヘッド21の動作タイミングを規定する信号である。このクロック信号SCKが第8信号の一例である。
ここで、図8を用いて、駆動信号選択回路200の動作について説明する。図8は、駆動信号選択回路200の動作を説明するための図である。設定信号TDに含まれる印刷データ信号SIは、クロック信号cSCKに同期してシリアルで入力され、第2シフトレジスター222b、及び第1シフトレジスター222aで順次転送される。そして、クロック信号cSCKの入力が停止すると、第1シフトレジスター222aには、吐出部600の各々に対応した上位印刷データSIHが保持され、第2シフトレジスター222bには、吐出部600の各々に対応した下位印刷データSILが保持される。なお、この場合において、設定データ信号SPは、SP用シフトレジスター群261に保持されている。
そして、ラッチ信号cLATが立ち上がると、選択制御信号生成群262は、SP用シフトレジスター群261に保持された設定データ信号SPをラッチする。選択制御信号生成群262は、ラッチした設定データ信号SPに応じた選択制御信号q0〜q3を生成し出力する。また、ラッチ信号cLATが立ち上がると、第1ラッチ回路224aのそれぞれは、第1シフトレジスター222aに保持されている上位印刷データSIHを一斉にラッチし、第2ラッチ回路224bのそれぞれは、第2シフトレジスター222bに保持されている下位印刷データSILを一斉にラッチする。
デコーダー226は、印刷データ[SIH,SIL]に対応するラッチデータ[LTa,LTb]で規定されるドットのサイズに応じて、選択制御信号q0〜q3で規定される論理レベルの選択信号Sを出力する。
具体的には、デコーダー226は、印刷データ[SIH,SIL]が[1,1]の場合、選択制御信号q0を選択する。したがって、デコーダー226は、期間T1,T2,T3においてH,H,Lレベルの選択信号Sを出力する。この場合、選択回路230は、期間T1において台形波形Adp1を選択し、期間T2において台形波形Adp2を選択し、期間T3において台形波形Adp3を選択しない。その結果、駆動信号選択回路200は、図4に示した「大ドット」に対応する駆動信号VOUTを生成し出力する。
また、デコーダー226は、印刷データ[SIH,SIL]が[1,0]の場合、選択制御信号q1を選択する。したがって、デコーダー226は、期間T1,T2,T3においてH,L,Lレベルの選択信号Sを出力する。この場合、選択回路230は、期間T1において台形波形Adp1を選択し、期間T2において台形波形Adp2を選択せず、
期間T3において台形波形Adp3を選択しない。その結果、駆動信号選択回路200は、図4に示した「中ドット」に対応する駆動信号VOUTを生成し出力する。
また、デコーダー226は、印刷データ[SIH,SIL]が[0,1]の場合、選択制御信号q2を選択する。したがって、期間T1,T2,T3においてL,H,Lレベルの選択信号Sを出力する。この場合、選択回路230は、期間T1において台形波形Adp1を選択せず、期間T2において台形波形Adp2を選択し、期間T3において台形波形Adp3を選択しない。その結果、駆動信号選択回路200は、図4に示した「小ドット」に対応する駆動信号VOUTを生成し出力する。
また、デコーダー226は、印刷データ[SIH,SIL]が[0,0]の場合、選択制御信号q3を選択する。したがって、期間T1,T2,T3においてL,L,Hレベルの選択信号Sを出力する。この場合、選択回路230は、期間T1において台形波形Adp1を選択せず、期間T2において台形波形Adp2を選択せず、期間T3において台形波形Adp3を選択する。その結果、駆動信号選択回路200は、図4に示した「非記録」に対応する駆動信号VOUTを生成し出力する。
以上のように、駆動信号選択回路200は、設定信号TD、ラッチ信号cLAT、チェンジ信号cCH、及びクロック信号cSCKに基づいて、駆動信号COMの波形を選択し、駆動信号VOUTを生成し出力する。換言すれば、駆動信号選択回路200は、駆動信号COMの波形を選択し、圧電素子60に供給する。ここで、駆動信号VOUTは、駆動信号COMの波形を選択又は非選択することで生成される。したがって、駆動信号VOUTもまた、広義の上で駆動信号出力回路50から出力される駆動信号の一例である。
1.5 温度異常検出回路の構成
次に、温度異常検出回路250について図9を用いて説明する。図9は、温度異常検出回路250の構成を示す図である。図9に示すように、温度異常検出回路250は、コンパレーター251、基準電圧生成回路252、トランジスター253、複数のダイオード254及び抵抗255,256を含む。なお、前述のとおり、温度異常検出回路250−1〜250−nはいずれも同じ構成を有する。そのため、図9では、温度異常検出回路250−2〜250−nの詳細な構成についての図示を省略する。
基準電圧生成回路252には、電圧VDD2が入力される。そして、基準電圧生成回路252は、電圧VDD2を変圧することで電圧Vrefを生成し、コンパレーター251の+側入力端子に供給する。基準電圧生成回路252は、例えば電圧レギュレーター回路などで構成される。
複数のダイオード254は、互いに直列に接続されている。そして、直列に接続された複数のダイオード254のうち、最も高電位側に位置するダイオード254のアノード端子には抵抗255を介して電圧VDD2が供給され、最も低電位側に位置するダイオード254のカソード端子にはグラウンド信号GNDが供給される。具体的には、温度異常検出回路250は複数のダイオード254として、ダイオード254−1,254−2,254−3,254−4を有する。ダイオード254−1のアノード端子には、抵抗255を介して電圧VDD2が供給されると共に、コンパレーター251の−側入力端子と接続される。ダイオード254‐1のカソード端子は、ダイオード254−2のアノード端子と接続される。ダイオード254−2のカソード端子は、ダイオード254−3のアノー
ド端子と接続される。ダイオード254−3のカソード端子は、ダイオード254−4のアノード端子と接続される。ダイオード254−4のカソード端子にはグラウンド信号GNDが供給される。以上のように構成された抵抗255及び複数のダイオード254によって、コンパレーター251の−側入力端子には、複数のダイオード254のそれぞれの順方向電圧の和である電圧Vdetが供給される。なお、複数のダイオード254は4つに限られるものではない。
コンパレーター251は、電圧VDD2とグラウンド信号GNDとの電位差により動作する。そして、コンパレーター251は、+側入力端子に供給される電圧Vrefと−側入力端子に供給される電圧Vdetとを比較し、当該比較結果に基づく信号を出力端子から出力する。
トランジスター253のドレイン端子には抵抗256を介して電圧VDD2が供給される。また、トランジスター253のゲート端子はコンパレーター251の出力端子と接続され、ソース端子にはグラウンド信号GNDが供給される。以上のように接続されたトランジスター253のドレイン端子に供給される電圧が、異常信号cXHOTとして温度異常検出回路250から出力される。
基準電圧生成回路252が生成する電圧Vrefの電圧値は、複数のダイオード254の温度が所定の範囲内である場合の電圧Vdetよりも小さい。この場合において、コンパレーター251は、Lレベルの信号を出力する。したがって、トランジスター253はオフに制御され、その結果、温度異常検出回路250は、Hレベルの異常信号cXHOTを出力する。
ダイオード254の順方向電圧は、温度が上昇すると低下する特性を有する。したがって、プリントヘッド21に温度異常が生じた場合、ダイオード254の温度が上昇し、それに伴って電圧Vdetが低下する。そして、当該温度上昇に起因して電圧Vdetが電圧Vrefを下回った場合に、コンパレーター251の出力信号は、LレベルからHレベルとなる。したがって、トランジスター253はオンに制御される。その結果、温度異常検出回路250は、Lレベルの異常信号cXHOTを出力する。
また、図9に示すようにn個の温度異常検出回路250−1〜250−nの出力は、共通に接続されている。そして、温度異常検出回路250−1〜250−nのいずれかで温度異常が生じた場合、温度異常が生じた温度異常検出回路250に対応するトランジスター253がオンに制御される。その結果、異常信号cXHOTが出力されるノードには、当該トランジスター253を介してグラウンド信号GNDが供給される。したがって、温度異常検出回路250−1〜250−nが出力する異常信号cXHOTがLレベルに制御される。すなわち、温度異常検出回路250−1〜250−nは、ワイヤードオア接続されている。これにより、プリントヘッド21に複数の温度異常検出回路250が設けられた場合であっても、異常信号cXHOTを伝搬するための配線数を増加させることなく、プリントヘッド21の温度異常の有無を示す異常信号cXHOTを伝搬することができる。
1.6 プリントヘッドの構成
次に、プリントヘッド21の構成について説明する。図10はプリントヘッド21の構成を示す斜視図である。図10に示すように、プリントヘッド21は、ヘッド310、及び基板320を有する。また、ヘッド310のZ方向おける下側の面には、複数の吐出部600が形成されたインク吐出面311が位置する。なお、以下の説明において、プリントヘッド21は、6個の駆動信号選択回路200−1〜200−6を備えるとして説明を行う。すなわち、プリントヘッド21には、6個の駆動信号選択回路200−1〜200
−6のそれぞれに対応する6個の設定信号TD1〜TD6と、6個の駆動信号COM1〜COM6と、6個の基準電圧信号CGND1〜CGND6とが入力される。
図11は、インク吐出面311の構成を示す平面図である。図11に示すように、インク吐出面311には、複数の吐出部600に含まれるノズル651を有するノズルプレート632が、X方向に6つ並んで設けられている。また、ノズルプレート632のそれぞれにおいて、ノズル651はY方向に並んで設けられている。すなわち、インク吐出面311には、6個のノズル列L1〜L6が形成されている。なお、図11では、各ノズルプレート632に形成されているノズル列L1〜L6には、ノズル651がY方向に1列で並んで設けられているが、ノズル651がY方向に2列以上で並んで設けられてもよい。
ノズル列L1〜L6は、駆動信号選択回路200−1〜200−6のそれぞれに対応して設けられている。具体的には、設定信号TD1に基づいて駆動信号選択回路200−1が出力する駆動信号VOUT1は、ノズル列L1に設けられている複数の吐出部600が有する圧電素子60の一端に供給され、当該圧電素子60の他端には基準電圧信号CGND1が供給される。同様に、設定信号TD2〜TD6に基づいて駆動信号選択回路200−2〜200−6が出力する駆動信号VOUT2〜VOUT6は、ノズル列L2〜L6のそれぞれに設けられている複数の吐出部600が有する圧電素子60の一端に供給され、対応する圧電素子60の他端には基準電圧信号CGND2〜CGND6のそれぞれが供給される。
次に、ヘッド310に含まれる吐出部600の構成について、図12を用いて説明する。図12は、ヘッド310に含まれる複数の吐出部600の内の1つの概略構成を示す図である。図12に示すように、ヘッド310は、吐出部600及びリザーバー641を含む。
リザーバー641は、ノズル列L1〜L6のそれぞれに対応して設けられている。そして、リザーバー641には、インク供給口661からインクが導入される。
吐出部600は、圧電素子60、振動板621、キャビティー631、及びノズル651を含む。振動板621は、図12において上面に設けられた圧電素子60の変位に伴い変形する。そして、振動板621は、キャビティー631の内部容積を拡大/縮小させるダイヤフラムとして機能する。キャビティー631の内部には、インクが充填されている。そして、キャビティー631は、圧電素子60の変位により、内部容積が変化する圧力室として機能する。ノズル651は、ノズルプレート632に形成されていると共に、キャビティー631に連通する開孔部である。そして、キャビティー631の内部容積の変化に応じてキャビティー631の内部に貯留されたインクが、ノズル651から吐出される。
圧電素子60は、圧電体601を一対の電極611,612で挟んだ構造である。この構造の圧電体601は、電極611,612に供給された電圧に応じて、電極611,612及び振動板621の中央部分が、両端部分に対して図12における上下方向に撓む。具体的には、電極611には、駆動信号VOUTが供給され、電極612には、基準電圧信号CGNDが供給される。そして、駆動信号VOUTの電圧が高くなると、圧電素子60の中央部分が上方向に撓み、駆動信号VOUTの電圧が低くなると、圧電素子60の中央部分が下方向に撓む。すなわち、圧電素子60が上方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が拡大する。したがって、インクがリザーバー641から引き込まれる。また、圧電素子60が下方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が縮小する。したがって、キャビティー631の内部容積の縮小の程度に応じた量のインクが、ノズル651から吐出される。以上のように、圧電素子60は、駆動信号COMに基づく駆動信号VOU
Tにより駆動する。そして、圧電素子60が駆動することで、ノズル651からインクが吐出される。
図10に戻り、基板320は、第1面321と、第1面321と対向する第2面322とを有し、第1辺323と、第1辺323に対してX方向で対向する第2辺324と、第3辺325と、第3辺325に対してY方向に対向する第4辺326とで形成される略矩形状である。なお、基板320の形状は矩形に限られるものではなく、例えば、六角形や八角形等の多角形であってもよく、さらには、一部に切欠きや弧等が形成されていてもよい。
ここで、図13及び図14を用いて、基板320の構成について説明する。図13は基板320を第2面322から見た場合の平面図である。また、図14は基板320を第1面321から見た場合の平面図である。
図13に示すように、基板320の第2面322には、電極群330a〜330fが設けられている。具体的には、電極群330a〜330fのそれぞれは、Y方向に並設された複数の電極を有する。そして、電極群330a〜330fのそれぞれは、Y方向に沿って電極群330a,330b,330c,330d,330e,330fの順に並んで設けられている。以上のように設けられている電極群330a〜330fのそれぞれには、図17に示すフレキシブル配線基板(FPC:Flexible Printed Circuits)335が電気的に接続されている。
また、図13及び図14に示すように、基板320には、第1面321と第2面322とを貫通する貫通孔であるFPC挿通孔332a〜332cと、インク供給路挿通孔331a〜331fとが形成されている。
FPC挿通孔332aは、X方向において電極群330aと電極群330bとの間に位置し、電極群330aと電気的に接続されるフレキシブル配線基板335と、電極群330bと電気的に接続されているフレキシブル配線基板335とが挿通されている。FPC挿通孔332bは、X方向において電極群330cと電極群330dとの間に位置し、電極群330cと電気的に接続されているフレキシブル配線基板335と、電極群330dと電気的に接続されているフレキシブル配線基板335とが挿通されている。FPC挿通孔332cは、X方向において電極群330eと電極群330fとの間に位置し、電極群330eと電気的に接続されているフレキシブル配線基板335と、電極群330fと電気的に接続されているフレキシブル配線基板335とが挿通されている。
インク供給路挿通孔331aは、X方向において電極群330aの第1辺323側に位置している。インク供給路挿通孔331b,331cは、X方向において電極群330bと電極群330cとの間に位置し、インク供給路挿通孔331bが第3辺325側、インク供給路挿通孔331cが第4辺326側となるようにY方向に沿って並んで位置している。インク供給路挿通孔331d,331eは、X方向において電極群330dと電極群330eとの間に位置し、インク供給路挿通孔331dが第3辺325側、インク供給路挿通孔331eが第4辺326側となるようにY方向に沿って並んで位置している。インク供給路挿通孔331fは、X方向において電極群330fの第2辺324側に位置している。そして、インク供給路挿通孔331a〜331fのそれぞれには、ノズル列L1〜L6のそれぞれに対応する吐出部600にインクを導入するためのインク供給口661と連通する不図示のインク供給路の一部が挿通されている。
また、図13及び図14に示すように、基板320は、プリントヘッド21に含まれる基板320を、図1に示すキャリッジ20に固定するための固定部346〜349を有す
る。固定部346〜349のそれぞれは、基板320の第1面321と第2面322とを貫通する貫通孔である。そして、固定部346〜349を挿通した不図示のねじ等の固定部材により基板320とヘッド310とが固定されている。また、当該固定部材は、プリントヘッド21とキャリッジ20とを固定してもよい。また、固定部346〜349は、基板320に形成された貫通孔に限られるものではない。例えば、固定部346〜349は、嵌め合せることで基板320とヘッド310とを固定する構成であってもよい。
固定部346,347は、X方向においてインク供給路挿通孔331aの第1辺323側に位置し、固定部346が第3辺325側、固定部347が第4辺326側となるようにY方向に沿って並んで設けられている。また、固定部348,349は、X方向においてインク供給路挿通孔331fの第2辺324側に位置し、固定部348が第3辺325側、固定部349が第4辺326側となるようにY方向に沿って並んで設けられている。
また、図14に示すように、基板320の第1面321には、図2に示す診断回路240を構成する集積回路241が設けられている。具体的には、集積回路241は、基板320の第1面321側において、固定部347と固定部349との間であって、且つ電極群330a〜電極群330fの第4辺326側に設けられている。
また、図13及び図14に示すように、基板320には、コネクター350,360が設けられている。コネクター350は、基板320の第1面321側であって、第1辺323に沿って設けられている。コネクター360は、基板320の第2面322側であって、第1辺323に沿って設けられている。
ここで、図15を用いて、コネクター350,360の構成について説明する。図15は、コネクター350,360の構成を示す図である。図15に示すように、コネクター350は、ハウジング351と、ハウジング351に形成されたケーブル取付部352と、複数の端子353とを有する。複数の端子353は、第1辺323に沿って並設されている。具体的には、26個の端子353が第1辺323に沿って並設されている。ここで、26個の端子353を、第1辺323に沿った方向において第3辺325側から第4辺326側に向かって順に、端子353−1,353−2,・・・,353−26と称する。ケーブル取付部352は、Z方向において複数の端子353の基板320側に位置する。ケーブル取付部352には、フレキシブルフラットケーブル等のケーブルが伝搬経路として取付けられる。
コネクター360は、ハウジング361と、ハウジング361に形成されたケーブル取付部362と、複数の端子363とを有する。複数の端子363は、第1辺323に沿って並設されている。具体的には、26個の端子363が第1辺323に沿って並設されている。ここで、26個の端子363を、第1辺323に沿った方向において第3辺325側から第4辺326側に向かって順に、端子363−1,363−2,・・・,363−26と称する。ケーブル取付部362は、Z方向において複数の端子363の基板320側に位置する。ケーブル取付部362には、フレキシブルフラットケーブル等のケーブルが伝搬経路として取付けられる。
コネクター350,360に取付けられる各種制御信号の伝搬経路としてのケーブルには、プリントヘッド21の動作を制御する為の各種信号が伝搬する。そして、プリントヘッド21は、コネクター350,360を介して入力される各種信号に基づいて動作する。
ここで、図15に示すコネクター350では、ケーブル取付部352がZ方向において基板320側に位置し、複数の端子353がZ方向においてインク吐出面311側に位置
しているが、図16に示すコネクター350のように、複数の端子353がZ方向において基板320側に位置し、ケーブル取付部352がZ方向においてインク吐出面311側に位置することが好ましい。図16は、コネクター350,360の他の構成を示す図である。
液体吐出装置1において、ノズル651から吐出されたインクの多くは、媒体Pに着弾し画像を形成する。しかしながら、ノズル651から吐出されたインクの一部が、媒体Pに着弾する前にミスト化し液体吐出装置1の内部に浮遊する場合がある。さらに、ノズル651から吐出されたインクが媒体Pに着弾した後であっても、プリントヘッド21が搭載されたキャリッジ20の移動や、媒体Pの搬送に伴って生じる気流により、媒体Pに着弾したインクが、液体吐出装置1の内部に再浮遊する場合がある。そして、液体吐出装置1の内部に浮遊するインクがコネクター350に含まれた複数の端子353に付着した場合、当該端子間で短絡するおそれがあり、その結果、プリントヘッド21に入力される各種信号の波形に歪みが生じ、プリントヘッド21から吐出されるインクの吐出精度が悪化するおそれがある。
図16に示すコネクター350ように、複数の端子353がZ方向において基板320側に位置することで、コネクター350にケーブルが取付けられた場合に、液体吐出装置1の内部に浮遊するインクが付着する可能性の高いインク吐出面311側の面には、複数の端子353が設けられない。そのため、液体吐出装置1の内部に浮遊するインクに起因して、コネクター350に含まれる複数の端子353間で短絡が生じるおそれを低減することが可能となる。したがって、プリントヘッド21に入力される信号に歪みが生じるおそれを低減することが可能となる。
以上のように構成されたプリントヘッド21では、制御機構10から出力された駆動信号COM1〜COM6、基準電圧信号CGND1〜CGND6、設定信号TD1〜TD6、ラッチ信号LAT,チェンジ信号CH,クロック信号SCKを含む複数の信号が、コネクター350,360を介してプリントヘッド21に入力される。プリントヘッド21に入力された複数の信号の内、設定信号TD1、ラッチ信号LAT,チェンジ信号CH,クロック信号SCKを含む複数の信号は、基板320に設けられた配線パターンで伝搬し診断回路240を含む集積回路241に入力される。そして、ラッチ信号cLAT,チェンジ信号cCH,及びクロック信号cSCKとして出力される。ラッチ信号cLAT,チェンジ信号cCH,及びクロック信号cSCKは、基板320に設けられた配線パターンで伝搬し電極群330a〜330fのそれぞれに入力される。
また、プリントヘッド21に入力された複数の信号の内、駆動信号COM1〜COM6、基準電圧信号CGND1〜CGND6、設定信号TD1〜TD6を含む複数の信号は、診断回路240が含まれた集積回路241を介さずに、基板320に設けられた配線パターンで伝搬し電極群330a〜330fのそれぞれに入力される。
電極群330a〜330fのそれぞれに入力された各種信号は、電極群330a〜330fのそれぞれと電気的に接続されるフレキシブル配線基板335を介して、ノズル列L1〜L6のそれぞれに対応する駆動信号選択回路200−1〜200−6に入力される。図17は、プリントヘッド21をY方向から見た場合の断面図であり、図18は、図17に破線で示すX部の拡大図である。なお、図17には、複数のX部を図示しているが、いずれも同様の構成である。そのため、図18の説明では、1つのX部のみを図示し、さらに、FPC挿通孔332a〜332cを単にFPC挿通孔332と称し、インク供給路挿通孔331a〜331fを単にインク供給路挿通孔331と称し、電極群330a〜330fを単に電極群330と称する。
図11、及び図17に示すように、複数のノズル列L1〜L6は、X方向に並んで設けられる。具体的には、複数のノズル列L1〜L6は、基板320のコネクター350が設けられた第1辺323側から、第2辺324側に向かって、ノズル列L1,L2,L3,L4,L5,L6の順に並んで設けられている。換言すれば、ノズル列L1が第1辺323の最も近くに位置し、ノズル列L10が第2辺324の最も近くに位置する。すなわち、駆動信号選択回路200−1に対応するノズル列L1に含まれる複数の圧電素子60とコネクター350との最短距離は、駆動信号選択回路200−2に対応するノズル列L2に含まれる複数の圧電素子60とコネクター350との最短距離よりも短い。さらにこの場合において、駆動信号選択回路200−1に対応するノズル列L1に含まれる複数の圧電素子60とコネクター350との間には、他のノズル列L2〜L6、及びノズル列L2〜L6のそれぞれに含まれる圧電素子60が位置しない。換言すれば、ノズル列L1は、インク吐出面311に形成されたノズル列L1〜L6の内、最もコネクター350側に位置する。
換言すれば、プリントヘッド21は、基板320と電気的に接続された複数のフレキシブル配線基板335を有し、ノズル列L1に対応するフレキシブル配線基板335とコネクター350との最短距離は、ノズル列L2に対応するフレキシブル配線基板335とコネクター350との最短距離よりも短い。さらに、ノズル列L1に対応するフレキシブル配線基板335は、プリントヘッド21が有する複数のフレキシブル配線基板335の内、最もコネクター350の近くに設けられている。ここで、ノズル列L1に対応するフレキシブル配線基板335が第1配線基板の一例であり、ノズル列L2に対応するフレキシブル配線基板335が第2配線基板の一例であり、ノズル列L1に対応するフレキシブル配線基板335と、ノズル列L2に対応するフレキシブル配線基板335とを含む複数のフレキシブル配線基板335が複数の配線基板の一例である。
以上のように構成されたプリントヘッド21では、コネクター350,360を介して入力された駆動信号COM1〜COM6、基準電圧信号CGND1〜CGND6、設定信号TD1〜TD6、ラッチ信号LAT,チェンジ信号CH,クロック信号SCKを含む複数の信号は、電極群330a〜330fのそれぞれに接続されたフレキシブル配線基板335に入力される。
具体的には、図18に示すように、FPC挿通孔332には、フレキシブル配線基板335が挿通される。フレキシブル配線基板335は、一端であるA部が電極群330と接続され、他端であるB部が電極配線337の一端と接続される。そして、電極配線337の他端は、圧電素子60の電極611と接続される。すなわち、電極配線337は、吐出部600と同数設けられる。また、フレキシブル配線基板335には、集積回路201がCOF(Chip On Film)実装されている。換言すれば、プリントヘッド21は、集積回路201を有し、集積回路201は、フレキシブル配線基板335に設けられている。この集積回路201は、駆動信号選択回路200、及び温度異常検出回路250を含む。そして、電極群330を介して設定信号TD1、チェンジ信号cCH、ラッチ信号cLAT、及びクロック信号cSCKと、駆動信号COMとが集積回路201に入力されることで、集積回路201に含まれる駆動信号選択回路200は、駆動信号VOUTを生成する。集積回路201は、生成した駆動信号VOUTを、電極配線337を介して複数の吐出部600のそれぞれに対応する圧電素子60の電極611に供給する。ここで、図18では図示を省略しているが、集積回路241は、基板320とヘッド310との間に形成された空間であって、基板320の第1面321に設けられている。なお、当該空間は、例えば、基板320が、固定部347〜349に挿通される固定部材により支持されることにより形成された空間であってもよく、また、ヘッド310が、基板320を固定する面の一部に凹部を有することで形成された空間であってもよい。
ここで、コネクター350がコネクターの一例であり、診断回路240を含む集積回路241が第1集積回路の一例である。そして、コネクター350、及び集積回路241が設けられた基板320が回路基板の一例である。そして、図14に示すようにコネクター350と集積回路241とは、基板320の第1面321に設けられている。換言すれば、コネクター350と集積回路241とは、基板320の同一面に設けられている。また、駆動信号選択回路200を含む集積回路201が第2集積回路の一例である。
1.7 プリントヘッドに入力される信号の詳細
以上のように構成された液体吐出装置1において、プリントヘッド21に入力される信号の詳細について図19及び図20を用いて説明する。
図19は、コネクター350に入力される信号の詳細を説明するための図である。図19に示すように、コネクター350は、駆動信号COM1〜COM6のそれぞれが入力される端子と、基準電圧信号CGND1〜CGND6のそれぞれが入力される端子と、温度信号TH、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、チェンジ信号CH、設定信号TD1、及び異常信号XHOTのそれぞれが入力される端子と、診断信号DIG−A〜DIG−Eのそれぞれが入力される端子と、電圧VHVが入力される端子と、複数のグラウンド信号GNDが入力される複数の端子とを含む。
具体的には、駆動信号COM1〜COM6のそれぞれは、端子353−11,353−9,353−7,353−5,353−3,353−1のそれぞれから入力される。また、基準電圧信号CGND1〜CGND6は、端子353−12,353−10,353−8,353−6,353−4,353−2のそれぞれから入力される。
診断信号DIG−Aは、端子353−23から入力される。また、ラッチ信号LATも同様に、端子353−23から入力される。すなわち、端子353−23は、診断信号DIG−Aが入力される端子と、ラッチ信号LATが入力される端子とを兼ねる。ここで、診断信号DIG−Aが入力される端子とラッチ信号LATが入力される端子とを兼ねる端子353−23が第2端子の一例である。
診断信号DIG−Bは、端子353−21から入力される。また、クロック信号SCKも同様に、端子353−6から入力される。すなわち、端子353−21は、診断信号DIG−Bが入力される端子と、クロック信号SCKが入力される端子とを兼ねる。ここで、診断信号DIG−Bが入力される端子とクロック信号SCKが入力される端子とを兼ねる端子353−21が第4端子の一例である。
診断信号DIG−Cは、端子353−19から入力される。また、チェンジ信号CHも同様に、端子353−19から入力される。すなわち、端子353−19は、診断信号DIG−Cが入力される端子と、チェンジ信号CHが入力される端子とを兼ねる。ここで、診断信号DIG−Cが入力される端子とチェンジ信号CHが入力される端子とを兼ねる端子353−19が第3端子の一例である。
診断信号DIG−Dは、端子353−17から入力される。また、設定信号TD1も同様に、端子353−17に入力される。すなわち、端子353−17は、診断信号DIG−Dが入力される端子と、設定信号TD1が入力される端子とを兼ねる。ここで、診断信号DIG−Dが入力される端子と設定信号TD1が入力される端子とを兼ねる端子353−17が第1端子の一例である。
診断回路240を含む集積回路241から出力される診断信号DIG−E及び異常信号XHOTは、端子353−15に入力される。すなわち、端子353−15は、診断信号
DIG−Eが入力される端子と、異常信号XHOTが入力される端子とを兼ねる。
以上のように、第1実施形態では、診断信号DIG−A〜DIG−Eのそれぞれと、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、チェンジ信号CH、設定信号TD1、及び異常信号XHOTのそれぞれとが共通の端子に入力される。ここで、診断信号DIG−A〜DIG−Eそれぞれと、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、チェンジ信号CH、設定信号TD1、及び異常信号XHOTのそれぞれとを共通の端子に入力する方法の一例について説明する。
例えば、制御回路100は、液体吐出装置1及びプリントヘッド21の動作状態に応じて、診断信号DIG−Aとラッチ信号LAT、診断信号DIG−Bとクロック信号SCK、診断信号DIG−Cとチェンジ信号CH、及び診断信号DIG−Dと設定信号TD1をそれぞれ時分割に生成する。具体的には、液体吐出装置1がインクを吐出する印刷状態である場合、制御回路100は、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、チェンジ信号CH、及び設定信号TD1を生成してプリントヘッド21に出力する。また、液体吐出装置1がインクを吐出する印刷状態でなく、プリントヘッド21が自己診断を行う場合、制御回路100は、診断信号DIG−A〜DIG−Dを生成してプリントヘッド21に出力する。これにより、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、チェンジ信号CH、及び設定信号TD1のそれぞれと、診断信号DIG−A〜DIG−Dのそれぞれとは共通の配線で伝搬した後、プリントヘッド21に入力される。すなわち、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、チェンジ信号CH、及び設定信号TD1のそれぞれと、診断信号DIG−A〜DIG−Dのそれぞれとは、共通の端子に入力される。
また、診断信号DIG−Eと異常信号XHOTとを共通の端子に入力する方法としては、例えば、診断信号DIG−A〜DIG−Dが入力されている場合、診断回路240は、診断信号DIG−A〜DIG−Dに基づく診断結果を示す診断信号DIG−Eを出力し、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、チェンジ信号CH、及び設定信号TD1が入力されている場合、診断回路240は、温度異常検出回路250による温度異常の検出結果を示す異常信号cXHOTに基づく異常信号XHOTを出力する。そして、診断回路240は、診断信号DIG−Eと異常信号XHOTとを共通の端子に入力するこれにより、温度異常検出回路250における温度が異常であるか否かの診断結果と診断回路240における診断結果との少なくともいずれかが異常である場合、プリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能でないことを示す信号が、当該端子に入力され、温度異常検出回路250における温度が異常であるか否かの診断と診断回路240における診断との双方が正常である場合、プリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であることを示す信号が、当該端子に入力される。
なお、上述した診断信号DIG−A〜DIG−Eそれぞれと、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、チェンジ信号CH、設定信号TD1、及び異常信号XHOTのそれぞれとをコネクター350の共通の端子に入力する方法は一例であり、例えば、セレクター等を用いて、配線で伝搬する信号及び端子に入力される信号が切り替えられる構成であってもよい。
設定信号TD、チェンジ信号CH、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、及び異常信号XHOTは、プリントヘッド21の吐出を制御するための重要な信号であり、これらの信号が伝搬する配線に接続不良などが生じた場合、インクの吐出精度が悪化するおそれがある。このような重要な信号が伝搬する配線とプリントヘッド21が自己診断を行う信号が伝搬する配線とを共通の配線とし、当該信号が入力される端子とプリントヘッド21が自己診断を行う信号が入力される端子とを共通の端子とすることで、プリントヘッド21の自己診断の結果に基づいて、設定信号TD1、チェンジ信号CH、ラッチ信号LAT
、クロック信号SCK、及び異常信号XHOTが正常に伝搬しているか否かの診断も可能となる。さらに、1つの配線で複数の信号が伝搬し、1つの端子に複数の信号が入力されるため、伝搬経路としてのケーブルに設けられるべき配線の数、及びコネクター350に設けられる端子数を少なくすることも可能となる。
温度信号THは、端子353−25に入力される。また、電圧VHVは、端子353−13に入力される。また、グラウンド信号GNDは、端子353−14,353−16,353−18,353−20,353−22,353−24,353−26のそれぞれに入力される。
次に図20を用いて、コネクター360に入力される信号の詳細について説明する。図20は、コネクター360に入力される信号の詳細を説明するための図である。図20に示すように、コネクター360は、駆動信号COM1〜COM6のそれぞれが入力される端子と、基準電圧信号CGND1〜CGND6のそれぞれが入力される端子と、設定信号TD2〜TD6のそれぞれが入力される端子と、電圧VHV,VDD1,VDD2のそれぞれが入力される端子と、複数のグラウンド信号GNDが入力される複数の端子とを含む。
具体的には、駆動信号COM1〜COM6のそれぞれは、端子363−12,363−10,363−8,363−6,363−4,363−2のそれぞれから入力される。また、基準電圧信号CGND1〜CGND6のそれぞれは、端子363−11,363−9,363−7,363−5,363−3,363−1のそれぞれから入力される。
設定信号TD2〜TD6のそれぞれは、端子363−24,363−22,363−20,363−18,363−16のそれぞれから入力される。また、電圧VDD1は、端子363−26から入力され、電圧VDD2は、端子363−21から入力される。
グラウンド信号GNDは、端子353−13,353−14,353−15,353−17,353−19,353−23,353−25のそれぞれに入力される。
1.8 プリントヘッドに形成される配線パターン
ここで、図21を用いて、コネクター350から入力される診断信号DIG−A〜DIG−Eが基板320の第1面321で伝搬する配線パターンの一例について説明する。図21は、基板320の第1面321に形成された配線の一例を示す図である。なお、図21では、基板320に形成される配線の一部の図示を省略している。また、図21には、基板320の第2面322に形成される電極群330a〜330fが破線で示されている。
図21に示すように、基板320は、配線354−a〜354−pを有する。
端子353−23は、配線354−aと電気的に接続されている。端子353−23から入力される診断信号DIG−Aとラッチ信号LATとは、配線354−aで伝搬した後、集積回路241に入力される。すなわち、配線354−aは、端子353−23と集積回路241とを電気的に接続している。この診断信号DIG−Aとラッチ信号LATとが伝搬する配線354−aが第2配線の一例である。
端子353−21は、配線354−bと電気的に接続されている。端子353−21から入力される診断信号DIG−Bとクロック信号SCKとは、配線354−bで伝搬した後、集積回路241に入力される。すなわち、配線354−bは、端子353−21と集積回路241とを電気的に接続している。この診断信号DIG−Bとクロック信号SCK
とが伝搬する配線354−bが第4配線の一例である。
端子353−19は、配線354−cと電気的に接続されている。端子353−19から入力される診断信号DIG−Cとチェンジ信号CHとは、配線354−cで伝搬した後、集積回路241に入力される。すなわち、配線354−cは、端子353−19と集積回路241とを電気的に接続している。この診断信号DIG−Cとチェンジ信号CHとが伝搬する配線354−cが第3配線の一例である。
端子353−17は、配線354−dと電気的に接続されている。端子353−17から入力される診断信号DIG−Dと設定信号TD1とは、配線354−dで伝搬した後、集積回路241に入力される。すなわち、配線354−dは、端子353−17と集積回路241とを電気的に接続している。この診断信号DIG−Dと設定信号TD1とが伝搬する配線354−dが第1配線の一例である。
端子353−15は、配線354−eと電気的に接続されている。集積回路241から出力される診断信号DIG−E、及び異常信号XHOTは、配線354−eで伝搬した後、端子353−15に入力される。すなわち、配線354−eは、端子353−15と集積回路241とを電気的に接続している。
ここで、診断信号DIG−A〜DIG−Dのそれぞれを伝搬する配線354−a〜354−dのそれぞれには、ビア等が形成されていないことが好ましく、例えば、図21に示すように、コネクター350と診断回路240を構成する集積回路241とは、基板320の同一面である第1面321に設けられていることが好ましい。診断信号DIG−A〜DIG−Dのそれぞれは、集積回路241にいてインクの正常な吐出が可能か否かを診断する為の信号である。そのため、仮に診断信号DIG−A〜DIG−Dが伝搬する際に、周囲の雑音ノイズ等が干渉した場合、集積回路241は、当該診断を正常に行うことができず、その結果、プリントヘッド21の吐出精度が悪化するおそれがある。診断信号DIG−A〜DIG−Dのそれぞれを伝搬する配線354−a〜354−dに、ビア等を設けないことで、診断信号DIG−A〜DIG−Dに雑音ノイズ等が干渉するおそれを低減することが可能となる。
集積回路241は、集積回路241に含まれる診断回路240において、診断信号DIG−A〜DIG−Dに基づいてプリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であると診断した場合、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、及びチェンジ信号CHを、ラッチ信号cLAT、クロック信号cSCK、及びチェンジ信号cCHとして駆動信号選択回路200に出力する。具体的には、集積回路241の不図示の端子から出力されるチェンジ信号cCH、クロック信号cSCK、及びラッチ信号cLATは、配線354−f〜354−hで伝搬した後、フレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200に入力される。すなわち、配線354−f〜354−hは、集積回路241とフレキシブル配線基板335をと電気的に接続している。このチェンジ信号cCH、クロック信号cSCK、及びラッチ信号cLATが伝搬する配線354−f〜354−hの少なくともいずれかが第6配線の一例である。
詳細には、診断回路240を構成する集積回路241は、配線354−fと電気的に接続されている。そして、診断回路240が、プリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であると診断した場合、配線354−fは、集積回路241を介して配線354−cと電気的に接続される。これにより、配線354−fには、チェンジ信号CHに基づくチェンジ信号cCHが入力される。チェンジ信号cCHは、配線354−f及び不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群330aに含まれる複数の電極のいずれかに入力される。そして、チェンジ信号cCHは、電極群330aに
接続されているフレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200−1に入力される。すなわち、配線354−fは、集積回路241と駆動信号選択回路200−1とをフレキシブル配線基板335を介して電気的に接続する。
また、集積回路241は、配線354−gと電気的に接続されている。そして、診断回路240が、プリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であると診断した場合、配線354−gは、集積回路241を介して配線354−bと電気的に接続される。これにより、配線354−gには、クロック信号SCKに基づくクロック信号cSCKが入力される。クロック信号cSCKは、配線354−g及び不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群330aに含まれる複数の電極のいずれかに入力される。そして、クロック信号cSCKは、電極群330aに接続されているフレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200−1に入力される。すなわち、配線354−gは、集積回路241と駆動信号選択回路200−1とをフレキシブル配線基板335を介して電気的に接続する。
また、集積回路241は、配線354−hと電気的に接続されている。そして、診断回路240が、プリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であると診断した場合、配線354−hは、集積回路241を介して配線354−aと電気的に接続される。これにより、配線354−hには、ラッチ信号LATに基づくラッチ信号cLATが入力される。ラッチ信号cLATは、配線354−h及び不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群330aに含まれる複数の電極のいずれかに入力される。そして、ラッチ信号cLATは、電極群330aに接続されているフレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200−1に入力される。すなわち、配線354−hは、集積回路241と駆動信号選択回路200−1とフレキシブル配線基板335を電気的に接続する。
なお、図21においては、駆動信号選択回路200−1に入力されるラッチ信号cLAT、クロック信号cSCK、及びチェンジ信号cCHが伝搬する配線354−f〜354−hのみを図示し、駆動信号選択回路200−2〜200−6に入力されるラッチ信号cLAT、クロック信号cSCK、及びチェンジ信号cCHが伝搬する配線の図示を省略する。
また、電極群330aに含まれる電極のいずれかと、集積回路241の不図示の端子とは、配線354−pで電気的に接続されている。配線354−pは、温度異常検出回路250から出力される異常信号cXHOTが伝搬する。そして、異常信号cXHOTは、集積回路241に入力される。
さらに図21に示すように、端子353−17は、配線354−iとも電気的に接続されている。端子353−17から入力される設定信号TD1は、配線354−iで伝搬した後、不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群330aに含まれる複数の電極のいずれかと接続される。そして、配線354−iは、電極群330aに電気的に接続されているフレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200に入力される。すなわち、配線354−iは、端子353−17とフレキシブル配線基板335とを電気的に接続している。この設定信号TD1が伝搬する配線354−iが第5配線の一例である。
以上のように、設定信号TDを集積回路241に伝搬する配線354−dと、フレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200に伝搬する配線354−iとで分けることにより、設定信号TDが集積回路241に起因して信号の遅延、及び波形のひずみが生じるおそれを低減することが可能となる。前述の通り、設定信号TDの周波数は、ラ
ッチ信号LAT、及びチェンジ信号CHの周波数よりも高い。換言すれば、配線354−d、及び配線354−iで伝搬する設定信号TDの周波数は、配線354−cで伝搬するチェンジ信号CH、及び配線354−aで伝搬するラッチ信号LATの周波数よりも高い。このような周波数の高い設定信号TDに信号の遅延、及び波形のひずみが生じた場合、インクの吐出精度への影響が大きくなる。すなわち、配線354−cで伝搬するチェンジ信号CH、及び配線354−aで伝搬するラッチ信号LATの周波数よりも高い設定信号TDを伝搬する配線を、プリントヘッド21の基板320で分岐することで、設定信号TDに当該信号の遅延、及び波形のひずみが生じるおそれが低減し、インクの吐出精度を高めることが可能となる。
また、クロック信号SCKは、単調な繰り返し周期の信号であるのに対して、設定信号TDは、含まれる設定データ信号SP、及び印刷データ信号SIに含まれるデータにより論理レベルが異なる。そのため、設定信号TDに、信号の遅延、及び波形のひずみが生じた場合、インクの吐出精度が低下するおそれが高まる。すなわち、設定信号TDを伝搬する配線を、プリントヘッド21の基板320で分岐することで、チェンジ信号CH、クロック信号SCK、及びラッチ信号LATを分岐した場合に対して、インクの吐出精度を高めるためのより高い効果を得ることが可能となる。
駆動信号COM1が入力される端子353−11は、配線354−jと電気的に接続されている。そして、駆動信号COM1は、配線354−jで伝搬した後、不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群330aに含まれる複数の電極のいずれかに入力される。そして、駆動信号COM1は、電極群330aに接続されるフレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200−1に入力される。すなわち、配線354−jは、端子353−11と駆動信号選択回路200−1とを電気的に接続している。
同様に、駆動信号COM2〜COM6が入力される端子353−9,353−7,353−5,353−3,353−1のそれぞれは、配線354−k〜354−oのそれぞれと電気的に接続されている。そして、駆動信号COM2〜COM6のそれぞれは、配線354−k〜354−oで伝搬した後、不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群330b〜330fのそれぞれに含まれる複数の電極のいずれかに入力される。
以上のように、基板320は、配線354−a〜354−pを有し、コネクター350から入力される各種信号をフレキシブル配線基板335に伝搬する。ここで、フレキシブル配線基板335の構成について図22を用いて説明する。図22は、フレキシブル配線基板335の構成を示す図である。
図22に示すようにフレキシブル配線基板335には、集積回路201である駆動信号選択回路200が実装されている。また、フレキシブル配線基板335には、複数の配線341と、複数の配線342とが形成されている。複数の配線341は、一端が集積回路201と電気的に接続し、他端が、A部において基板320に設けられた電極群330と電気的に接続している。また、複数の配線342は、一端が集積回路201と電気的に接続し、他端が、B部において電極配線337と電気的に接続している。
基板320で伝搬した各種信号は、電極群330と電気的に接続されるフレキシブル配線基板335のA部を介してフレキシブル配線基板335に入力される。そして、フレキシブル配線基板335に入力された当該信号は、複数の配線341で伝搬し集積回路201に入力される。集積回路201は、集積回路201に含まれる駆動信号選択回路200において駆動信号VOUTを生成し出力する。そして、集積回路201から出力された駆
動信号VOUTが、複数の配線342で伝搬し、電極配線337を介して対応する圧電素子60に供給される。
すなわち、フレキシブル配線基板335は、基板320から入力される信号の数、すなわち電極群330に形成されている電極の数と同数の配線341と、駆動信号選択回路200に対応する複数の吐出部600の数と同数の配線342とを有する。したがって、フレキシブル配線基板335が有する配線341の総数は、配線342の総数よりも少ない。そのため、フレキシブル配線基板335の配線341と基板320とを電気的に接続するA部に並ぶ電極の数は、配線342と電極配線337とを電気的に接続するB部に並ぶ電極よりも数が少ない。したがって、A部における電極の間隔やピッチは、B部における電極の間隔よりも広く、例えば、B部における電極の間隔が30μmであるのに対し、A部における電極の間隔は400μmとなる。
ここで、複数の配線341の内、設定信号TD1が伝搬する配線354−iと集積回路201とを電気的に接続し、設定信号TD1が伝搬する配線341が、第7配線の一例であり、配線354−f〜354−hのいずれかと集積回路201とを電気的に接続し、
チェンジ信号cCH、クロック信号cSCK、及びラッチ信号cLATの少なくともいずれかを伝搬する配線341が、第8配線の一例である。
なお、フレキシブル配線基板335は、基板320で伝搬された信号を、駆動信号選択回路200を搭載した集積回路201に伝搬し、さら、駆動信号選択回路200が出力する駆動信号VOUTを、対応する複数の吐出部600に供給するための配線を備えていればよく、異なる構成であってもよい。しかしながら、本実施形態に示すように、当該基盤をフレキシブル配線基板とすることで、ノズル列の間隔、吐出部600の数に対して柔軟に対応することが可能となり、プリントヘッド21の汎用性を高めることが可能となる。
1.9 作用・効果
以上のように、本実施形態における液体吐出装置1、及びプリントヘッド21は、プリントヘッド21に各種信号を入力し、またプリントヘッド21から各種信号出力するためのコネクター350と、集積回路241と、コネクター350、及び集積回路241が設けられた基板320とを有する。
基板320は、集積回路241とコネクター350の端子353−17とを電気的に接続する配線354−dと、集積回路241とコネクター350の端子353−23とを電気的に接続する配線354−aと、集積回路241とコネクター350の端子353−19とを電気的に接続する配線354−cと、集積回路241とコネクター350の端子353−21とを電気的に接続する配線354−bとを有する。すなわち、コネクター350の端子353−17,353−23,353−19,353−21のそれぞれからプリントヘッド21に入力された信号は、配線354−d,354−a,354−c,354−bを伝搬し、集積回路241に入力される。
また、基板320は、コネクター350の端子353−17とフレキシブル配線基板335とを電気的に接続する配線354−iとを有する。すなわち、コネクター350からプリントヘッド21に入力される信号の内、端子353−17から入力された信号は、基板320で分岐され、分岐された一方の信号が配線354−dを伝搬し集積回路241に入力され、分岐された他方の信号が配線354−iを伝搬しフレキシブル配線基板335に入力される。
一般に、集積回路241等の集積回路装置は、入力される信号に基づき演算処理、判定処理などの各種処理を実行し、当該処理の結果に基づく信号を出力する。そのため、集積
回路装置には、当該処理を実行するための回路が構成されている。したがって、集積回路装置を介して伝搬する信号には、信号の遅延、及び波形のひずみが生じるおそれが高まる。
これに対して、本実施形態における液体吐出装置1、及びプリントヘッド21では、コネクター350の端子353−17からプリントヘッド21に入力される信号は、基板320で分岐される。そして、分岐した一方の信号は、配線354−dを伝搬し集積回路241に入力され分岐した他方の信号は、配線354−iを伝搬し、フレキシブル配線基板335に入力される。したがって、フレキシブル配線基板335には、集積回路241の構成に起因する信号の遅延、及び波形のひずみが生じるおそれが低減された信号が入力される。
したがって、集積回路241が自己診断機能を有し、フレキシブル配線基板335に入力される信号に基づいて、フレキシブル配線基板335と電気的に接続される駆動信号選択回路200がノズル651からのインクを吐出する場合、フレキシブル配線基板335に入力される信号には、自己診断機能を実行する為の集積回路241に起因する信号の遅延、及び波形歪みが生じるおそれが低減される。よって、本実施形態における液体吐出装置1、及びプリントヘッド21では、自己診断機能を実行する為の信号と印刷処理を実行する為の信号とを共通の信号経路で伝搬する場合であっても、当該信号をコネクター350の端子353−17に入力することで、プリントヘッド21の自己診断機能を正常に実行することと、ノズル651から吐出されるインクの吐出精度が悪化するおそれを低減し印刷処理を実行することとの両立が可能となる。
また、本実施形態における液体吐出装置1、及びプリントヘッド21において、フレキシブル配線基板335に、ノズル651からのインクの吐出を制御するための集積回路201が実装されている場合であっても、フレキシブル配線基板335には、集積回路241の構成に起因する信号の遅延、及び波形のひずみが生じるおそれが低減された信号が入力されているため、集積回路201に入力される信号に、自己診断機能を実行する為の集積回路241に起因する信号の遅延、及び波形のひずみが生じるおそれが低減される。
また、本実施形態における液体吐出装置1、及びプリントヘッド21では、コネクター350と集積回路241とは、基板320の同一面に設けられている。これにより、コネクター350の端子353−17,353−23,353−19,353−21のそれぞれから入力され、配線354−d,354−a,354−c,354−bを伝搬し、集積回路241に入力される信号に、ノイズなどの重畳するおそれが低減される。よって、集積回路241において実行される演算処理、判定処理などの処理精度が向上する。すなわち、集積回路241が自己診断機能を有する場合、集積回路241における自己診断の精度を高めることが可能となる。したがって、集積回路241において実行されるプリントヘッド21の自己診断機能のさらに精度を向上することと、インクの吐出精度が悪化するおそれを低減し印刷処理を実行することとの両立が可能となる。
また、本実施形態における液体吐出装置1、及びプリントヘッド21において、プリントヘッド21が複数のフレキシブル配線基板335を有する場合、端子353−17と電気的に接続される配線354−iは、端子353−17を含むコネクター350に最も近いフレキシブル配線基板335と電気的に接続されている。
端子353−17から入力される信号を伝搬する配線を分岐した場合、当該配線を分岐しない場合に比べ、配線長が長くなる。そのため、当該信号が伝搬される配線に外来ノイズ等が干渉するおそれが高まる。本実施形態における液体吐出装置1、及びプリントヘッド21では、基板320において分岐された一方の配線354−iと電気的に接続される
フレキシブル配線基板335を、コネクター350に最も近いフレキシブル配線基板335とすることで、配線354−iの配線長が長くなることを低減することが可能となる。よって、配線354−iに外来ノイズが干渉するおそれが低減する。したがって、端子353−17から入力される信号に対して、外来ノイズが干渉し、当該信号の波形に歪みが生じるおそれが低減し、集積回路241において実行されるプリントヘッド21の自己診断機能のさらなる精度の向上、及びインクの吐出精度が悪化するおそれのさらなる低減が可能となる。
また、本実施形態に示すように液体吐出装置1、及びプリントヘッド21では、集積回路241が入力される複数の信号によりプリントヘッド21の自己診断を行ってもよく、その場合において、コネクター350の端子353−17に入力される信号の周波数は、端子353−19,353−23に入力される信号の周波数よりも高いことが好ましい。すなわち、端子353−17と集積回路241とを電気的に接続する配線354−dで伝搬する設定信号TDの周波数は、端子353−19と集積回路241とを電気的に接続する配線354−cで伝搬するチェンジ信号CHの周波数よりも高く、端子353−23と集積回路241とを電気的に接続する配線354−aで伝搬するラッチ信号LATの周波数よりも高いことが好ましい。換言すれば、プリントヘッド21に入力される信号の内、基板320で分岐される信号の周波数は、高周波であることが好ましい。
集積回路241において信号の遅延、及び波形のひずみが生じた場合、信号の遅延時間、及び波形の歪み量は、集積回路241の回路構成に寄与する。すなわち、集積回路241に入力される信号の周波数に依らず、ほぼ同一の遅延時間、及び歪み量となる場合がある。そのため、集積回路241において信号の遅延、及び波形のひずみが生じた場合、集積回路241に入力される信号が高周波であるほど、その影響が大きくなる。したがって、コネクター350の端子353−17に入力される信号の周波数は、端子353−19,353−23に入力される信号の周波数よりも高くすることで、液体吐出装置1、及びプリントヘッド21において集積回路241において生じる信号の遅延、及び波形のひずみの影響を低減することが可能となる。これにより、自己診断機能を実行する為の集積回路241に起因する信号の遅延、及び波形歪みにより、インクの吐出精度が低下するおそれを低減することできる。
2 第2実施形態
次に、第2実施形態の液体吐出装置1、及びプリントヘッド21について説明する。なお、第2実施形態の液体吐出装置1、及びプリントヘッド21を説明するにあたり、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
図23は、第2実施形態における液体吐出装置1の電気的な構成を示すブロック図である。図23に示すように、第2実施形態における制御回路100は、プリントヘッド21の吐出タイミングを規定する2つのラッチ信号LAT1,LAT2と、駆動信号COMの波形切替のタイミングを規定する2つのチェンジ信号CH1,CH2と、設定信号TDが入力されるタイミングを規定するための2つのクロック信号SCK1,SCK2とを生成し、プリントヘッド21に出力する点で第1実施形態と異なる。また、制御回路100は、プリントヘッド21が液体の正常な吐出が可能か否かを診断するための診断信号DIG−A〜DIG−D,DIG−F〜DIG−Iを生成し、プリントヘッド21に出力する点で第1実施形態と異なる。
ここで、第2実施形態における液体吐出装置1では、診断信号DIG−Aとラッチ信号LAT1,診断信号DIG−Bとクロック信号SCK1,診断信号DIG−Cとチェンジ信号CH1,診断信号DIG−Dと設定信号TD1,診断信号DIG−Fとラッチ信号LAT2,診断信号DIG−Gとクロック信号SCK2,診断信号DIG−Hとチェンジ信
号CH2、及び診断信号DIG−Iと設定信号TDnのそれぞれが共通の伝搬経路を介してプリントヘッド21に含まれる診断回路240に出力される。
診断回路240は、診断信号DIG−A〜DIG−D,DIG−F〜DIG−Iのそれぞれに基づいてインクの正常な吐出が可能か否かを診断する。そして、診断回路240が、診断信号DIG−A〜DIG−Dに基づいてプリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であると診断した場合、診断信号DIG−A〜DIG−Cと共通の伝搬経路を介して入力されるラッチ信号LAT1、クロック信号SCK1、及びチェンジ信号CH1を、ラッチ信号cLAT1、クロック信号cSCK1、及びチェンジ信号cCH1として出力する。また、診断回路240が、診断信号DIG−F〜DIG−Iに基づいてプリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であると診断した場合、診断信号DIG−F〜DIG−Hと共通の伝搬経路を介して入力されるラッチ信号LAT2、クロック信号SCK2、及びチェンジ信号CH2を、ラッチ信号cLAT2、クロック信号cSCK2、及びチェンジ信号cCH2として出力する。
ここで、診断回路240に入力される信号のうち診断信号DIG−Dと共通の伝搬経路を介して入力される設定信号TD1は、プリントヘッド21において分岐されたのち、分岐された一方の信号が診断回路240に入力され、他方の信号が駆動信号選択回路200−1に入力される。また、診断回路240に入力される信号のうち診断信号DIG−Iと共通の伝搬経路を介して入力される設定信号TDnは、プリントヘッド21において分岐されたのち、分岐された一方の信号が診断回路240に入力され、他方の信号が駆動信号選択回路200−nに入力される。
なお、以下の説明において第2実施形態におけるプリントヘッド21は、10個の駆動信号選択回路200−1〜200−10を備えるとして説明する。したがって、第2実施形態におけるプリントヘッド21には、10個の駆動信号選択回路200−1〜200−10のそれぞれに対応する10個の設定信号TD1〜TD10と、10個の駆動信号COM1〜COM10と、10個の基準電圧信号CGND1〜CGND10とが入力される。
図24は、第2実施形態におけるプリントヘッド21の構成を示す斜視図である。図24に示すように、プリントヘッド21は、ヘッド310、及び基板320を有する。また、ヘッド310のZ方向おける下側の面には、複数の吐出部600が形成されたインク吐出面311が位置している。
図25は、第2実施形態におけるヘッド310のインク吐出面311の構成を示す平面図である。図25に示すように、第2実施形態におけるインク吐出面311には、複数のノズル651が形成されたノズルプレート632が、X方向に10個並んで設けられている。また、ノズルプレート632のそれぞれおいて、ノズル651がX方向に並んで設けられるノズル列L1〜L10が形成されている。このノズル列L1〜L10のそれぞれは、駆動信号選択回路200−1〜200−10のそれぞれに対応して設けられる。すなわち、ノズル列L1〜L10のそれぞれに含まれる複数の圧電素子60が複数の圧電素子群を形成している。
図24に戻り、基板320は、第1面321と、第1面321と対向する第2面322とを有し、第1辺323と、第1辺323に対してX方向で対向する第2辺324と、第3辺325と、第3辺325に対してY方向に対向する第4辺326とで形成される略矩形状である。
図26及び図27を用いて第2実施形態における基板320の構成について説明する。図26は、第2実施形態における基板320を第2面322から見た場合の平面図である
。また、図27は第2実施形態における基板320を第1面321から見た場合の平面図である。
図26及び図27に示すように基板320の第2面322には、電極群430a〜430jが設けられている。電極群430a〜430jのそれぞれは、Y方向に並設された複数の電極を有する。そして、電極群430a〜430jは、第1辺323側から第2辺324側に向かって、電極群430a,430b,430c,430d,430e,430f,430g,430h,430i,430jの順に位置している。ここで、電極群430a〜430jのそれぞれは、第1実施形態における電極群330a〜330fのそれぞれと同様の構成である。
また、基板320には、基板320の第1面321と第2面322とを貫通する貫通孔であるインク供給路挿通孔431a〜431jと、FPC挿通孔432a〜432eとが形成されている。
FPC挿通孔432aは、X方向において電極群430aと電極群430bとの間に位置し、電極群430aと電気的に接続されているフレキシブル配線基板335と、電極群430bと電気的に接続されているフレキシブル配線基板335とが挿通されている。FPC挿通孔432bは、X方向において電極群430cと電極群430dとの間に位置し、電極群430cと電気的に接続されているフレキシブル配線基板335と、電極群430dと電気的に接続されているフレキシブル配線基板335とが挿通されている。FPC挿通孔432cは、X方向において電極群430eと電極群430fとの間に位置し、電極群430eと電気的に接続されているフレキシブル配線基板335と、電極群430fと電気的に接続されているフレキシブル配線基板335とが挿通されている。FPC挿通孔432dは、X方向において電極群430gと電極群430hとの間に位置し、電極群430gと電気的に接続されているフレキシブル配線基板335と、電極群430hと電気的に接続されているフレキシブル配線基板335とが挿通されている。FPC挿通孔432eは、X方向において電極群430iと電極群430jとの間に位置し、電極群430iと電気的に接続されているフレキシブル配線基板335と、電極群430jと電気的に接続されているフレキシブル配線基板335とが挿通されている。
インク供給路挿通孔431aは、X方向において電極群430aの第1辺323側に位置している。インク供給路挿通孔431b,431cは、X方向において電極群430bと電極群430cとの間に位置し、インク供給路挿通孔431bが第3辺325側、インク供給路挿通孔431cが第4辺326側となるように並んで位置している。インク供給路挿通孔431d,431eは、X方向において電極群430dと電極群430eとの間に位置し、インク供給路挿通孔431dが第3辺325側、インク供給路挿通孔431eが第4辺326側となるように並んで位置している。インク供給路挿通孔431f,431gは、X方向において電極群430fと電極群430gとの間に位置し、インク供給路挿通孔431fが第3辺325側、インク供給路挿通孔431gが第4辺326側となるように並んで位置している。インク供給路挿通孔431h,431iは、X方向において電極群430hと電極群430iとの間に位置し、インク供給路挿通孔431hが第3辺325側、インク供給路挿通孔431iが第4辺326側となるように並んで位置している。インク供給路挿通孔431jは、X方向において電極群430jの第2辺324側に位置している。そしてインク供給路挿通孔431a〜431jのそれぞれには、ノズル列L1〜L10のそれぞれに対応する吐出部600にインクを導入するためのインク供給口661と挿通する不図示のインク供給路の一部が挿通されている。
ここで、インク供給路挿通孔431a〜431jのそれぞれは、第1実施形態におけるインク供給路挿通孔331a〜331fのそれぞれと同様の構成であり、FPC挿通孔4
32a〜432eのそれぞれは、第1実施形態におけるFPC挿通孔332a〜332cのそれぞれと同様の構成である。
図27に示すように、基板320の第1面321には、診断回路240を構成する集積回路241が設けられている。集積回路241は、基板320の第1面321側において、固定部347と固定部349との間であって、且つFPC挿通孔432a〜432eの第4辺326側に設けられている。そして、診断回路240を構成する集積回路241は、診断信号DIG−A〜DIG−D,DIG−F〜DIG−Iに基づいて、ノズル651からインクの正常な吐出が可能か否かを判定する。なお、図27では、診断回路240として1つの集積回路241を示しているが、2つ以上の集積回路装置で構成されていてもよい。具体的には、基板320には、診断信号DIG−A〜DIG−Dに基づいて、ノズル651からインクの正常な吐出が可能か否かを判定する集積回路241と、診断信号DIG−F〜DIG−Iに基づいて、ノズル651からインクの正常な吐出が可能か否かを判定する集積回路241とが設けられていてもよい。
また、図26及び図27に示すように、基板320には、コネクター350,360,370,380が設けられている。コネクター350は、基板320の第1面321側であって、第1辺323に沿って設けられている。また、コネクター360は、基板320の第2面322側であって、第1辺323に沿って設けられている。ここで、第2実施形態におけるコネクター350,360は、含まれる複数の端子の数が20個である点のみが第1実施形態と異なり、その他の構成については、第1実施形態と同様である。その為、第2実施形態におけるコネクター350,360についての詳細な説明を省略する。なお、第2実施形態におけるコネクター350に並設される20個の端子353を、第1辺323に沿った方向において、第3辺325側から第4辺326側に向かって順に、端子353−1,353−2,・・・,353−20と称し、同様に、コネクター360に並設される20個の端子363を、第1辺323に沿った方向において、第3辺325側から第4辺326側に向かって順に、端子363−1,363−2,・・・,363−20と称する。
コネクター370は、基板320の第1面321側であって、第2辺324に沿って設けられている。また、コネクター380は、基板320の第2面322側であって、第2辺324に沿って設けられている。図28を用いて、コネクター370,380の構成について説明する。図28は、コネクター370,380の構成を示す図である。
コネクター370は、ハウジング371と、ハウジング371に形成されたケーブル取付部372と、複数の端子373とを有する。複数の端子373は、第2辺324に沿って並設されている。具体的には、20個の端子373が第2辺324に沿って並設されている。ここで、20個の端子373を、第2辺324に沿った方向において第3辺325側から第4辺326側に向かって順に、端子373−1,373−2,・・・,373−20と称する。ケーブル取付部372は、Z方向において複数の端子373の基板320に位置する。ケーブル取付部372には、フレキシブルフラットケーブル等の伝搬経路が取付けられる。
コネクター380は、ハウジング381と、ハウジング381に形成されたケーブル取付部382と、複数の端子383とを有する。複数の端子383は、第2辺324に沿って並設されている。具体的には、20個の端子383が第2辺324に沿って並設されている。ここで、20個の端子383を、第2辺324に沿った方向において第3辺325側から第4辺326側に向かって順に、端子383−1,383−2,・・・,383−20と称する。ケーブル取付部382は、Z方向において複数の端子383の基板320に位置する。ケーブル取付部382には、フレキシブルフラットケーブル等の伝搬経路が
取付けられる。
図29は、第2実施形態におけるプリントヘッド21をY方向から見た場合の断面図である。図29に示すように、複数のノズル列L1〜L10は、X方向に沿った方向に並んで設けられている。具体的には、複数のノズル列L1〜L10は、基板320のコネクター350が設けられた第1辺323側から、コネクター370が設けられた第2辺324側に向かって、ノズル列L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7,L8,L9,L10の順に並んで設けられている。
そのため、駆動信号選択回路200−1に対応するノズル列L1に含まれる複数の圧電素子60とコネクター350との最短距離は、駆動信号選択回路200−2に対応するノズル列L2に含まれる複数の圧電素子60とコネクター350との最短距離よりも短い。さらにこの場合において、駆動信号選択回路200−1に対応するノズル列L1に含まれる複数の圧電素子60とコネクター350との間には、他のノズル列L2〜L10、及びノズル列L2〜L10のそれぞれに含まれる圧電素子60が位置しない。換言すれば、ノズル列L1は、インク吐出面311に形成されたノズル列L1〜L10の内、最もコネクター350側に位置している。
すなわち、前記プリントヘッド21は、基板320と電気的に接続された複数のフレキシブル配線基板335を有し、ノズル列L1に対応するフレキシブル配線基板335とコネクター350との最短距離は、ノズル列L2に対応するフレキシブル配線基板335とコネクター350との最短距離よりも短い。さらに、ノズル列L1に対応するフレキシブル配線基板335は、プリントヘッド21が有する複数のフレキシブル配線基板335の内、最もコネクター350の近くに設けられている。ここで、ノズル列L1に対応するフレキシブル配線基板335が第2実施形態における第1配線基板の一例であり、ノズル列L2に対応するフレキシブル配線基板335が第2実施形態における第2配線基板の一例であり、ノズル列L1に対応するフレキシブル配線基板335と、ノズル列L2に対応するフレキシブル配線基板335とを含む複数のフレキシブル配線基板335が第2実施形態における複数の配線基板の一例である。また、コネクター350が第2実施形態におけるコネクターの一例である。
同様に、駆動信号選択回路200−10に対応するノズル列L10に含まれる複数の圧電素子60とコネクター370との最短距離は、駆動信号選択回路200−9に対応するノズル列L9に含まれる複数の圧電素子60とコネクター370との最短距離よりも短い。さらにこの場合において、駆動信号選択回路200−10に対応するノズル列L10に含まれる複数の圧電素子60とコネクター370との間には、他のノズル列L1〜L9、及びノズル列L1〜L9のそれぞれに含まれる圧電素子60が位置しない。換言すれば、ノズル列L10は、インク吐出面311に形成されたノズル列L1〜L10の内、最もコネクター360側に位置している。
すなわち、前記プリントヘッド21は、基板320と電気的に接続された複数のフレキシブル配線基板335を有し、ノズル列L10に対応するフレキシブル配線基板335とコネクター360との最短距離は、ノズル列L9に対応するフレキシブル配線基板335とコネクター360との最短距離よりも短い。さらに、ノズル列L10に対応するフレキシブル配線基板335は、プリントヘッド21が有する複数のフレキシブル配線基板335の内、最もコネクター360の近くに設けられている。ここで、ノズル列L10に対応するフレキシブル配線基板335が第2実施形態における第1配線基板の他の一例であり、ノズル列L9に対応するフレキシブル配線基板335が第2実施形態における第2配線基板の他の一例である。また、コネクター370が第2実施形態におけるコネクターの他の一例である。
次に図30〜図33を用いて、コネクター350,360,370,380のそれぞれに入力される信号の詳細について説明する。
図30は、第2実施形態においてコネクター350に入力される信号の詳細を説明するための図である。図30に示すように、コネクター350は、駆動信号COM1〜COM5のそれぞれが入力される端子と、基準電圧信号CGND1〜CGND5のそれぞれが入力される端子と、温度信号TH、ラッチ信号LAT1、クロック信号SCK1、チェンジ信号CH1、及び設定信号TD1のそれぞれが入力される端子と、診断信号DIG−A〜DIG−Dのそれぞれが入力される端子と、複数のグラウンド信号GNDが入力される複数の端子とを含む。
具体的には、駆動信号COM1〜COM5のそれぞれは、端子353−9,353−7,353−5,353−3,353−2のそれぞれに入力される。また、基準電圧信号CGND1〜CGND5のそれぞれは、端子353−10,353−8,353−6,353−4,353−2のそれぞれに入力される。
診断信号DIG−A及びラッチ信号LAT1は、共に端子353−17に入力される。すなわち、端子353−17は、診断信号DIG−Aが入力される端子とラッチ信号LAT1が入力される端子とを兼ねる。この診断信号DIG−Aが入力される端子とラッチ信号LAT1が入力される端子とを兼ねる端子353−17が第2実施形態における第2端子の一例である。
診断信号DIG−B及びクロック信号SCK1は、共に端子353−15に入力される。すなわち、端子353−15は、診断信号DIG−Bが入力される端子とクロック信号SCK1が入力される端子とを兼ねる。この診断信号DIG−Bが入力される端子とクロック信号SCK1が入力される端子とを兼ねる端子353−15が第2実施形態における第4端子の一例である。
診断信号DIG−C及びチェンジ信号CH1は、共に端子353−13に入力される。すなわち、端子353−13は、診断信号DIG−Cが入力される端子とチェンジ信号CH1が入力される端子とを兼ねる。この診断信号DIG−Cが入力される端子とチェンジ信号CH1が入力される端子とを兼ねる端子353−13が第2実施形態における第3端子の一例である。
診断信号DIG−D及び設定信号TD1は、共に端子353−11に入力される。すなわち、端子353−11は、診断信号DIG−Dが入力される端子と設定信号TD1が入力される端子とを兼ねる。この診断信号DIG−Dが入力される端子と設定信号TD1が入力される端子とを兼ねる端子353−11が第2実施形態における第1端子の一例である。
以上のように、コネクター350は、診断信号DIG−Dが入力される端子353−11、診断信号DIG−Aが入力される端子353−17、診断信号DIG−Cが入力される端子353−13、診断信号DIG−Bが入力される端子353−15及び駆動信号COM1が入力される端子353−9を有する。
温度信号THは、コネクター350の端子353−19に入力される。また、グラウンド信号GNDは、端子353−12,353−14,353−16,353−18,353−20のそれぞれに入力される。
図31は、第2実施形態においてコネクター360に入力される信号の詳細を説明するための図である。図31に示すように、コネクター360は、駆動信号COM1〜COM5のそれぞれが入力される端子と、基準電圧信号CGND1〜CGND5のそれぞれが入力される端子と、設定信号TD2〜TD5のそれぞれが入力される端子と、電圧VDD1が入力される端子と、複数のグラウンド信号GNDが入力される複数の端子とを含む。
具体的には、駆動信号COM1〜COM5のそれぞれは、端子363−10,363−8,363−6,363−4,363−2のそれぞれに入力される。また、基準電圧信号CGND1〜CGND5のそれぞれは、端子363−9,363−7,363−5,363−3,363−1のそれぞれに入力される。
設定信号TD2〜TD5のそれぞれは、端子363−18,363−16,363−14,363−12のそれぞれに入力される。また、電圧VDD1は、端子363−20に入力される。また、グラウンド信号GNDは、端子353−11,353−13,353−15,353−17,353−19のそれぞれに入力される。
図32は、コネクター370に入力される信号の詳細を説明するための図である。図32に示すように、コネクター370は、駆動信号COM6〜COM10のそれぞれが入力される端子と、基準電圧信号CGND6〜CGND10のそれぞれが入力される端子と、異常信号XHOT、ラッチ信号LAT2、クロック信号SCK2、チェンジ信号CH2、及び設定信号TD10のそれぞれが入力される端子と、診断信号DIG−E〜DIG−Iのそれぞれが入力される端子と、複数のグラウンド信号GNDが入力される複数の端子とを含む。
具体的には、駆動信号COM6〜COM10のそれぞれは、端子373−2,373−4,373−6,373−8,373−10のそれぞれに入力される。また、基準電圧信号CGND6〜CGND10のそれぞれは、端子373−1,373−3,373−5,373−7,373−9のそれぞれに入力される。
診断信号DIG−E及び異常信号XHOTは、共に端子373−12に入力される。
診断信号DIG−F及びラッチ信号LAT2は、共に端子373−14に入力される。すなわち、端子373−14は、診断信号DIG−Fが入力される端子とラッチ信号LAT2が入力される端子とを兼ねる。この診断信号DIG−Fが入力される端子とラッチ信号LAT2が入力される端子とを兼ねる端子373−14が第2実施形態における第2端子の他の一例である。
診断信号DIG−G及びクロック信号SCK2は、共に端子373−16に入力される。すなわち、端子373−16は、診断信号DIG−Gが入力される端子とクロック信号SCK2が入力される端子とを兼ねる。この診断信号DIG−Gが入力される端子とクロック信号SCK2が入力される端子とを兼ねる端子373−16が第2実施形態における第4端子の他の一例である。
診断信号DIG−H及びチェンジ信号CH2は、共に端子373−18に入力される。すなわち、端子373−8は、診断信号DIG−Hが入力される端子とチェンジ信号CH2が入力される端子とを兼ねる。この診断信号DIG−Hが入力される端子とチェンジ信号CH2が入力される端子とを兼ねる端子373−18が第2実施形態における第3端子の他の一例である。
診断信号DIG−I及び設定信号TD10は、共に端子373−20に入力される。す
なわち、端子373−20は、診断信号DIG−Iが入力される端子と設定信号TD10が入力される端子とを兼ねる。この診断信号DIG−Iが入力される端子と設定信号TD10が入力される端子とを兼ねる端子373−20が第2実施形態における第1端子の他の一例である。
以上のように、コネクター370は、診断信号DIG−Iが入力される端子373−20、診断信号DIG−Fが入力される端子373−14、診断信号DIG−Hが入力される端子373−18、診断信号DIG−Gが入力される端子373−16及び駆動信号COM10が入力される端子373−10を有する。
グラウンド信号GNDは、端子373−11,373−13,373−15,373−17,373−19のそれぞれに入力される。
図33は、コネクター380に入力される信号の詳細を説明するための図である。図33に示すように、コネクター380は、駆動信号COM6〜COM10のそれぞれが入力される端子と、基準電圧信号CGND6〜CGND10のそれぞれが入力される端子と、設定信号TD6〜TD9のそれぞれが入力される端子と、電圧VHV,VDD2のそれぞれが入力される端子と、複数のグラウンド信号GNDが入力される複数の端子とを含む。
具体的には、駆動信号COM6〜COM10のそれぞれは、端子383−1,373−3,373−5,373−7,373−9のそれぞれに入力される。また、基準電圧信号CGND6〜CGND10のそれぞれは、端子383−2,383−4,383−6,383−8,383−10のそれぞれに入力される。
設定信号TD6〜TD9のそれぞれは、端子383−13,383−15,383−17,383−19のそれぞれに入力される。また、電圧VHVは、端子383−11に入力される。また、電圧VDD2は、端子383−16に入力される。
グラウンド信号GNDは、端子383−12,383−14,383−18,383−20のそれぞれに入力される。
ここで、図34を用いて、コネクター350から入力される診断信号DIG−A〜DIG−D、及びコネクター370から入力される診断信号DIG−E〜DIG−Iが基板320の第1面321で伝搬する配線の一例について説明する。図34は、第2実施形態における基板320の第1面321に形成された配線の一例を示す図である。なお、図34では、基板320に形成される配線の一部の図示を省略している。また、図34には、基板320の第2面322に形成される電極群430a〜430jが破線で示されている。
図34に示すように、基板320は、配線354−a〜354−d,354−f〜354−n、及び配線374−a〜374−oを有する。
端子353−17は、配線354−aと電気的に接続されている。端子353−17から入力される診断信号DIG−Aとラッチ信号LAT1とは、配線354−aで伝搬した後、集積回路241に入力される。すなわち、配線354−aは、端子353−17と集積回路241とを電気的に接続している。この診断信号DIG−Aとラッチ信号LAT1とが伝搬する配線354−aが第2実施形態の第2配線の一例である。
端子353−15は、配線354−bと電気的に接続されている。端子353−15から入力される診断信号DIG−Bとクロック信号SCK1とは、配線354−bで伝搬した後、集積回路241に入力される。すなわち、配線354−bは、端子353−15と
集積回路241とを電気的に接続している。この診断信号DIG−Bとクロック信号SCK1とが伝搬する配線354−bが第2実施形態の第4配線の一例である。
端子353−13は、配線354−cと電気的に接続されている。端子353−13から入力される診断信号DIG−Cとチェンジ信号CH1とは、配線354−cで伝搬した後、集積回路241に入力される。すなわち、配線354−cは、端子353−13と集積回路241とを電気的に接続している。この診断信号DIG−Cとチェンジ信号CH1とが伝搬する配線354−cが第2実施形態の第3配線の一例である。
端子353−11は、配線354−dと電気的に接続されている。端子353−11から入力される診断信号DIG−Dと設定信号TD1とは、配線354−dで伝搬した後、集積回路241に入力される。すなわち、配線354−dは、端子353−17と集積回路241とを電気的に接続している。この診断信号DIG−Dと設定信号TD1とが伝搬する配線354−dが第2実施形態の第1配線の一例である。
集積回路241は、前述のとおり、入力される診断信号DIG−A〜DIG−Dに基づいてプリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であると診断した場合、入力されるラッチ信号LAT1、クロック信号SCK1、及びチェンジ信号CH1を、ラッチ信号cLAT1、クロック信号cSCK1、及びチェンジ信号cCH1として駆動信号選択回路200に出力する。具体的には、集積回路241の不図示の端子から出力されるチェンジ信号cCH1、クロック信号cSCK1、及びラッチ信号cLAT1は、配線354−f〜354−hで伝搬し駆動信号選択回路200に入力される。すなわち、配線354−f〜354−hは、集積回路241とフレキシブル配線基板335をと電気的に接続している。このチェンジ信号cCH、クロック信号cSCK、及びラッチ信号cLATが伝搬する配線354−f〜354−hの少なくともいずれかが第2実施形態における第6配線の一例である。
詳細には、診断回路240を構成する集積回路241は、配線354−fと電気的に接続されている。そして、診断回路240が、プリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であると診断した場合、配線354−fは、集積回路241を介して配線354−cと電気的に接続される。これにより、配線354−fには、チェンジ信号CH1に基づくチェンジ信号cCH1が入力される。チェンジ信号cCH1は、配線354−f、及び不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群430aに含まれる複数の電極のいずれかに入力される。そして、チェンジ信号cCH1は、電極群430aに接続されているフレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200−1に入力される。すなわち、配線354−fは、集積回路241とフレキシブル配線基板335とを電気的に接続している。
また、集積回路241は、配線354−gと電気的に接続されている。そして、診断回路240が、プリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であると診断した場合、配線354−gは、集積回路241を介して配線354−bと電気的に接続される。これにより、配線354−gには、クロック信号SCK1に基づくクロック信号cSCK1が入力される。クロック信号cSCK1は、配線354−g、及び不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群430aに含まれる複数の電極のいずれかに入力される。そして、クロック信号cSCK1は、電極群430aに接続されているフレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200−1に入力される。すなわち、配線354−gは、集積回路241とフレキシブル配線基板335とを電気的に接続する。
また、集積回路241は、配線354−hと電気的に接続されている。そして、診断回
路240が、プリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であると診断した場合、配線354−hは、集積回路241を介して配線354−aと電気的に接続される。これにより、配線354−hには、ラッチ信号LAT1に基づくラッチ信号cLAT1が入力される。ラッチ信号cLAT1は、配線354−h、及び不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群430aに含まれる複数の電極のいずれかに入力される。そして、ラッチ信号cLAT1は、電極群430aに接続されるフレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200−1に入力される。すなわち、配線354−hは、集積回路241とフレキシブル配線基板335とを電気的に接続する。
さらに図34に示すように、端子353−11は、配線354−iとも電気的に接続されている。端子353−11から入力される設定信号TD1は、配線354−iで伝搬した後、不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群430aに含まれる複数の電極のいずれかに入力され、フレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200に供給される。すなわち、配線354−iは、端子353−11とフレキシブル配線基板335とを電気的に接続する。この設定信号TD1が伝搬する配線354−iが第5配線の一例である。
駆動信号COM1が入力される端子353−9は、配線354−jと電気的に接続されている。そして、駆動信号COM1は、配線354−jで伝搬した後、不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群430aに含まれる複数の電極のいずれかに入力される。そして、駆動信号COM1は、電極群430aに接続されているフレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200−1に入力される。すなわち、配線354−jは、端子353−9と駆動信号選択回路200−1とを電気的に接続する。
同様に、駆動信号COM2〜COM5が入力される端子353−7,353−5,353−3,353−1のそれぞれは、配線354−k〜354−nのそれぞれと電気的に接続されている。そして、駆動信号COM2〜COM5のそれぞれは、配線354−k〜354−mで伝搬した後、不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群430b〜430eに含まれる複数の電極のいずれかに入力される。
端子373−20は、配線374−aと電気的に接続されている。端子373−20から入力される診断信号DIG−Iと設定信号TD10とは、配線374−aで伝搬した後、集積回路241に入力される。すなわち、配線374−dは、端子373−20と集積回路241とを電気的に接続する。この診断信号DIG−Iと設定信号TD10とが伝搬する配線374−aが第2実施形態の第1配線の他の一例である。
端子373−18は、配線374−bと電気的に接続されている。端子373−18から入力される診断信号DIG−Hとチェンジ信号CH2とは、配線374−bで伝搬した後、集積回路241に入力される。すなわち、配線374−bは、端子373−18と集積回路241とを電気的に接続する。この診断信号DIG−Hとチェンジ信号CH2とが伝搬する配線374−bが第2実施形態の第3配線の他の一例である。
端子373−16は、配線374−cと電気的に接続されている。端子373−16から入力される診断信号DIG−Gとクロック信号SCK2とは、配線374−cで伝搬した後、集積回路241に入力される。すなわち、配線374−cは、端子373−16と集積回路241とを電気的に接続する。この診断信号DIG−Bとクロック信号SCK2とが伝搬する配線374−cが第2実施形態の第4配線の他の一例である。
端子373−14は、配線374−dと電気的に接続されている。端子373−14か
ら入力される診断信号DIG−Fとラッチ信号LAT2とは、配線374−dで伝搬した後、集積回路241に入力される。すなわち、配線374−dは、端子373−14と集積回路241とを電気的に接続する。この診断信号DIG−Fとラッチ信号LAT2とが伝搬する配線374−dが第2実施形態の第2配線の他の一例である。
集積回路241は、入力される診断信号DIG−F〜DIG−Iに基づいてプリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であると診断した場合、入力されるラッチ信号LAT2、クロック信号SCK2、及びチェンジ信号CH2を、ラッチ信号cLAT2、クロック信号cSCK2及びチェンジ信号cCH2としてフレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200に出力する。具体的には、集積回路241の不図示の端子から出力されるラッチ信号cLAT2、クロック信号cSCK2、及びチェンジ信号cCH2は、配線374−f〜374−hで伝搬し、フレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200に入力される。すなわち、配線374−f〜374−hは、集積回路241とフレキシブル配線基板335とを電気的に接続している。この配線374−f〜374−hの少なくともいずれかが、第2実施形態における第6配線の他の一例である。
詳細には、診断回路240を構成する集積回路241は、配線374−fと電気的に接続されている。そして、診断回路240が、プリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であると診断した場合、配線374−fは、集積回路241を介して配線374−dと電気的に接続される。これにより、配線374−fには、ラッチ信号LAT2に基づくラッチ信号cLAT2が入力される。ラッチ信号cLAT2は、配線374−f、及び不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群430jに含まれる複数の電極のいずれかに入力される。そして、ラッチ信号cLAT2は、電極群430jに接続されているフレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200−10に入力される。すなわち、配線374−fは、集積回路241と駆動信号選択回路200−10とを電気的に接続している。
また、集積回路241は、配線374−gと電気的に接続されている。そして、診断回路240が、プリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であると診断した場合、配線374−gは、集積回路241を介して配線374−cと電気的に接続される。これにより、配線374−gには、クロック信号SCK2に基づくクロック信号cSCK2が入力される。クロック信号cSCK2は、配線374−g、及び不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群430jに含まれる複数の電極のいずれかに入力される。そして、クロック信号cSCK2は、電極群430jに接続されているフレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200−10に入力される。すなわち、配線374−gは、集積回路241と駆動信号選択回路200−10とを電気的に接続している。
また、集積回路241は、配線374−hと電気的に接続されている。そして、診断回路240が、プリントヘッド21におけるインクの正常な吐出が可能であると診断した場合、配線374−hは、集積回路241を介して配線374−bと電気的に接続される。これにより、配線374−hには、チェンジ信号CH2に基づくチェンジ信号cCH2が入力される。チェンジ信号cCH2は、配線374−h、及び不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群430jに含まれる複数の電極のいずれかに入力される。そして、チェンジ信号cCH2は、電極群430jに接続されているフレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200−10に入力される。すなわち、配線374−hは、集積回路241と駆動信号選択回路200−10とを電気的に接続している。
さらに図34に示すように、端子373−14は、配線374−iとも電気的に接続されている。端子373−14から入力される設定信号TD10は、配線374−iで伝搬された後、不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群430jに含まれる複数の電極のいずれかに入力される。この設定信号TD10が伝搬する配線374−iが第2実施形態の第5配線の他の一例である。そして、印刷データ信号SI10は、電極群430jに接続されているフレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200−10に入力される。すなわち、配線374−iは、端子373−14と駆動信号選択回路200−1とを電気的に接続している。
駆動信号COM10が入力される端子373−10は、配線374−jと電気的に接続されている。そして、駆動信号COM10は、配線374−jで伝搬された後、不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群430jに含まれる複数の電極のいずれかに入力される。そして、駆動信号COM10は、電極群430jに接続されているフレキシブル配線基板335を介して駆動信号選択回路200−10に入力される。すなわち、配線374−jは、端子373−10と駆動信号選択回路200−10とを電気的に接続している。
同様に、駆動信号COM9〜COM6が入力される端子373−8,373−6,373−4,373−2のそれぞれは、配線374−k〜374−nのそれぞれと電気的に接続されている。そして、駆動信号COM9〜COM6のそれぞれは、配線374−k〜374−mで伝搬した後、不図示のビア等を介して、基板320の第2面322に設けられた電極群430i〜430fに含まれる複数の電極のいずれかに入力される。
以上のように、2つのコネクター350,370のそれぞれから、2組の診断信号DIG−A〜DIG−Dと、診断信号DIG−F〜DIG−Iと、が入力される場合であっても、第1実施形態と同様に、自己診断機能を正常に実行することと、インクの吐出精度を悪化させることなく印刷処理を実行することとを両立することが可能となる。
3 変形例
以上に説明した第1実施形態、及び第2実施形態における液体吐出装置1、及びプリントヘッド21において、吐出部600が有する圧電素子60は、変位することでノズル651からインクを吐出させることができる型であればよい。したがって、吐出部600が有する圧電素子は、第1実施形態、及び第2実施形態に示すような屈曲振動に伴い変位する構成に限られず、縦振動に伴い変位する構成であってもよい。
図35は、変形例における圧電素子70の構成、及び液体の吐出動作を説明するための図である。なお、図35において、第1実施形態、及び第2実施形態と同様の構成については、同じ符号を付している。
変形例における圧電素子70は、圧電体701を電極711,712で挟んで積層し、細長い櫛歯状に切り分けられた積層型の圧電振動子である。このような圧電素子70は、振動子長手方向である縦方向に伸縮可能な縦振動型の圧電振動子として構成されている。圧電素子70は、固定端部を固定部727に接合し、自由端部を固定部727の先端縁よりも外側に突出させた所謂片持ち梁の状態となっている。また、圧電素子70における自由端部の先端面は、振動板721の一方の面に形成された島部749と接合されている。また、振動板721の他方の面側には、インク教供給口761から供給されたインクが貯留されるキャビティー731が形成されている。
圧電素子70が有する電極711は、圧電素子70の先端面部と、圧電素子70における積層方向の一側面であってフレキシブル配線基板335が接続される配線接続面と、に
一連に形成された電極であり、圧電素子70の内部に形成された不図示の個別内部電極と導通している。また、電極712は、圧電素子70の先端面部とは反対側となる基端面部と、圧電素子70における積層方向の他側面であって固定板取付面と、に一連に形成された電極であり、圧電振動子15の内部に形成された不図示の共通内部電極と導通している。
そして、電極711には、フレキシブル配線基板335を介して駆動信号VOUTが供給され、電極712には、フレキシブル配線基板335を介して基準電圧信号CGNDが供給される。このとき、電極711と電極712、及び個別内部電極と共通内部電極との電位差に応じて圧電体701が変位する。その結果、圧電素子70は伸縮駆動する。換言すれば、圧電素子70は駆動信号VOUTと基準電圧信号CGNDとの電位差により縦振動する。そして、圧電素子70の伸縮駆動に伴い、島部749を介して振動板721が変位する。その結果、キャビティー731の内部容積が変化する。そして、キャビティー731の内部容積の変化に伴ってノズル751からインクが吐出される。
以上のように構成された縦振動に伴い変位する圧電素子70を有するプリントヘッド21であっても、第1実施形態、及び第2実施形態に示す液体吐出装置1、及びプリントヘッド21と同様の作用効果が得られる。
以上、実施形態及び変形例について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。例えば、上記の実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…液体吐出装置、2…液体容器、10…制御機構、15…圧電振動子、20…キャリッジ、21…プリントヘッド、30…移動機構、31…キャリッジモーター、32…無端ベルト、40…搬送機構、41…搬送モーター、42…搬送ローラー、50…駆動信号出力回路、50a…駆動回路、60,70…圧電素子、90…リニアエンコーダー、100…制御回路、110…電源回路、200…駆動信号選択回路、201…集積回路、210…温度検出回路、222a…第1シフトレジスター、222b…第2シフトレジスター、224a…第1ラッチ回路、224b…第2ラッチ回路、226…デコーダー、230…選択回路、232…インバーター、234…トランスファーゲート、240…診断回路、241…集積回路、250…温度異常検出回路、251…コンパレーター、252…基準電圧生成回路、253…トランジスター、254…ダイオード、255,256…抵抗、260…制御ロジック回路、261…SP用シフトレジスター群、262…選択制御信号生成群、270…選択制御回路、310…ヘッド、311…インク吐出面、320…基板、321…第1面、322…第2面、323…第1辺、324…第2辺、325…第3辺、326…第4辺、330…電極群、331…インク供給路挿通孔、332…FPC挿通孔、335…フレキシブル配線基板、337…電極配線、341,342…配線、346,347,348,349…固定部、350…コネクター、351…ハウジング、352…ケーブル取付部、353…端子、354…配線、360…コネクター、361…ハウジング、362…ケーブル取付部、363…端子、370…コネクター、371…ハウジング、372…ケーブル取付部、373…端子、374…配線、380…コネクター、38
1…ハウジング、382…ケーブル取付部、383…端子、430…電極群、431…インク供給路挿通孔、432…FPC挿通孔、600…吐出部、601…圧電体、611,612…電極、621…振動板、631…キャビティー、632…ノズルプレート、641…リザーバー、651…ノズル、661…インク供給口、701…圧電体、711,712…電極、721…振動板、727…固定部、731…キャビティー、749…島部、751…ノズル、761…インク教供給口、P…媒体、

Claims (17)

  1. 液体を吐出するプリントヘッドと、
    前記プリントヘッドの動作を制御する制御回路と、
    を備え、
    前記プリントヘッドは、
    第1端子、第2端子、第3端子、及び第4端子を有するコネクターと、
    第1集積回路と、
    前記コネクター、及び前記第1集積回路が設けられた回路基板と、
    前記回路基板と電気的に接続された第1配線基板と、
    を有し、
    前記回路基板は、第1配線、第2配線、第3配線、第4配線、第5配線、及び第6配線を有し、
    前記第1配線は、前記第1端子と前記第1集積回路とを電気的に接続し、
    前記第2配線は、前記第2端子と前記第1集積回路とを電気的に接続し、
    前記第3配線は、前記第3端子と前記第1集積回路とを電気的に接続し、
    前記第4配線は、前記第4端子と前記第1集積回路とを電気的に接続し、
    前記第5配線は、前記第1端子と前記第1配線基板とを電気的に接続し、
    前記第6配線は、前記第1集積回路と前記第1配線基板とを電気的に接続する、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記プリントヘッドは、第2集積回路を有し、
    前記第2集積回路は、前記第1配線基板に設けられ、
    前記第1配線基板は、第7配線、及び第8配線を有し、
    前記第7配線は、前記第5配線と前記第2集積回路とを電気的に接続し、
    前記第8配線は、前記第6配線と前記第2集積回路とを電気的に接続する、
    ことを特徴する請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記コネクターと前記第1集積回路とは、前記回路基板の同一面に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記第1配線基板は、フレキシブル配線基板である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記プリントヘッドは、前記回路基板と電気的に接続された第2配線基板を有し、
    前記第1配線基板と前記コネクターとの最短距離は、前記第2配線基板と前記コネクターとの最短距離よりも短い、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記プリントヘッドは、前記第1配線基板と前記第2配線基板と含む複数の配線基板を有し、
    前記第1配線基板は、前記複数の配線基板の内、前記コネクターの最も近くに設けられている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。
  7. 前記第1配線で伝搬する信号の周波数は、前記第2配線で伝搬する信号の周波数よりも高い、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記第1配線で伝搬する信号の周波数は、前記第3配線で伝搬する信号の周波数よりも
    高い、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  9. 前記第1集積回路は、第1信号、第2信号、第3信号、及び第4信号に基づいて液体の正常な吐出が可能か否かを判定する、
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  10. 駆動信号を出力する駆動信号出力回路を備え、
    前記駆動信号は、前記プリントヘッドから液体を吐出させる第1波形と、第2波形と、前記第1波形と前記第2波形との間に設けられた一定電圧波形とを含む、
    ことを特徴とする請求項9に記載の液体吐出装置。
  11. 前記第1端子は、前記第1信号と前記駆動信号の波形選択を規定する第5信号とが入力される端子を兼ねる、
    ことを特徴とする請求項10に記載の液体吐出装置。
  12. 前記第2端子は、前記第2信号と液体の吐出タイミングを規定する第6信号とが入力される端子を兼ねる、
    ことを特徴とする請求項10又は11に記載の液体吐出装置。
  13. 前記第6信号は、前記駆動信号が前記一定電圧波形である期間に前記第2端子に入力される、
    ことを特徴とする請求項12に記載の液体吐出装置。
  14. 前記第3端子は、前記第3信号と前記駆動信号の波形切替タイミングを規定する第7信号とが入力される端子を兼ねる、
    ことを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  15. 前記第7信号は、前記駆動信号が前記一定電圧波形である期間に前記第3端子に入力される、
    ことを特徴とする請求項14に記載の液体吐出装置。
  16. 前記第4端子は、前記第4信号と前記プリントヘッドの動作タイミングを規定する第8信号とが入力される端子を兼ねる、
    ことを特徴とする請求項10乃至15のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  17. 第1端子、第2端子、第3端子、及び第4端子を有するコネクターと、
    第1集積回路と、
    前記コネクター、及び前記第1集積回路が設けられた回路基板と、
    前記回路基板と電気的に接続された第1配線基板と、
    を備え、
    前記回路基板は、第1配線、第2配線、第3配線、第4配線、第5配線、及び第6配線を有し、
    前記第1配線は、前記第1端子と前記第1集積回路とを電気的に接続し、
    前記第2配線は、前記第2端子と前記第1集積回路とを電気的に接続し、
    前記第3配線は、前記第3端子と前記第1集積回路とを電気的に接続し、
    前記第4配線は、前記第4端子と前記第1集積回路とを電気的に接続し、
    前記第5配線は、前記第1端子と前記第1配線基板とを電気的に接続し、
    前記第6配線は、前記第1集積回路と前記第1配線基板とを電気的に接続する、
    ことを特徴とするプリントヘッド。
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