JP2020185542A - 有機性汚泥の処理方法及び処理装置 - Google Patents

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Masahiro Wakana
正宏 若菜
篤司 寺田
Tokuji Terada
篤司 寺田
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Takeshi Matsuda
健 松田
岳 清水
Takeshi Shimizu
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Abstract

【課題】高分子凝集剤と無機凝集剤を有機性汚泥に添加して脱水する処理方法において、脱水ケーキの含水率を低減し且つ無機凝集剤の添加量を削減することができる処理方法及び処理装置を提供する。【解決手段】有機性汚泥に第一凝集剤を添加して凝集フロックを形成する凝集反応槽2と、 凝集フロックを含む汚泥を濃縮する汚泥濃縮装置3と、汚泥濃縮装置3で形成される濃縮汚泥に第二凝集剤を添加して、濃縮汚泥と第二凝集剤とを混練させる混練装置4と、混練後の汚泥を脱水する脱水機5と、を具備する有機性汚泥の処理装置。【選択図】図1

Description

本発明は、有機性汚泥の処理方法及び処理装置に関し、特にし尿浄化槽汚泥などの有機性汚泥を濃縮して脱水する処理方法及び処理装置に関する。
高分子凝集剤は、一般的に粘性が高いために汚泥の細部まで均一に凝集剤を行き渡らせることが難しい。汚泥の細部にまで凝集剤が行き渡らないと、凝集フロックの形成が不十分で、脱水処理が不十分となり、脱水ケーキの含水率を低減することができない。このため、凝集剤の添加を2段階に分け、最初の高分子凝集剤の添加により形成される凝集フロックを破壊させずに、凝集フロックの間に高分子凝集剤を追加で添加し、さらに無機凝集剤を添加して脱水する方法(特許文献1)や、高速撹拌と低速撹拌の2段階撹拌により2段階で凝集剤を添加する方法(特許文献2)などが提案されている。
特許文献1には、濃縮工程を経た濃縮汚泥を脱水工程へ移送するためのポンプを備えるスクリュープレス型汚泥脱水装置において、濃縮汚泥のフロックがポンプ部品や流路壁面との摩擦、流路の突起との衝突などで壊れてしまい、スクリュープレスから濃縮汚泥の固形物が廃水とともに漏れることで脱水自体が困難となる課題を解決するために、脱水対象汚泥に高分子凝集剤を添加して撹拌する濃縮前撹拌部と、濃縮前撹拌部で形成した凝集フロックを含む凝集汚泥を濃縮するベルト濃縮機と、ベルト濃縮機で濃縮した凝集フロックを含む濃縮汚泥に高分子凝集剤を添加して撹拌する濃縮後撹拌部と、濃縮後撹拌部の凝集フロックを含む濃縮汚泥を高分子凝集剤とともにスクリュープレスに圧入する圧入ポンプを備え、圧入ポンプからスクリュープレスに至る経路中で凝集汚泥に無機凝集剤を添加して撹拌する圧入経路撹拌部を備える汚泥濃縮脱水システム、及び濃縮前撹拌部で脱水対象汚泥に高分子凝集剤を添加し、撹拌して凝集フロックを形成し、凝集フロックを含む凝集汚泥をベルト濃縮機で固液分離して濃縮し、濃縮した凝集フロックを含む濃縮汚泥に濃縮後撹拌部で高分子凝集剤を添加し、撹拌して凝集フロック間に高分子凝集剤を行き渡らせ、凝集フロックを含む濃縮汚泥を高分子凝集剤とともに圧入ポンプでスクリュープレスに圧入し、圧入ポンプからスクリュープレスに至る経路中の圧入経路撹拌部で、高分子凝集剤の存在下に凝集フロックを含む濃縮汚泥に無機凝集剤を添加し、撹拌して凝集フロック中に無機凝集剤を行き渡らせる汚泥濃縮脱水方法が記載されている。特許文献1には、凝集フロック間に高分子凝集剤を行き渡らせた濃縮汚泥を高分子凝集剤とともに圧入ポンプでスクリュープレスに圧入することで、高分子凝集剤による潤滑性の付与により凝集フロックの流動性を向上させ、圧入ポンプでの凝集フロックの破壊を抑制し、結果としてスクリュープレスにおける脱水性能を向上させることができると記載されている。また、濃縮前凝縮と濃縮後凝縮の2回に分けて高分子凝集剤を添加することで、通常のスクリュープレスで使用する量に比較して高分子凝集剤の量を同等以下とすることも可能となることが記載されている。さらに、高分子凝集剤の存在下に凝集フロックを含む濃縮汚泥に無機凝集剤を添加して撹拌することで、無機凝集剤の添加からスクリュープレスによる脱水操作を行うまでの時間が短くなり、無機凝集剤によるケーキ含水率の低減効果を十分に発揮できること、及び撹拌操作による凝集フロックの破壊を抑制しつつ、凝集フロックの塊体中へ無機凝集剤を浸透させて凝集フロックの塊体中から水分が離脱することを促進できることが記載されている。
特許文献2には、高分子凝集剤を用いて回転速度が異なる2段階の撹拌工程により汚泥を凝集させる方法において、分子量450万以上である第1の高分子凝集剤の溶液を、被処理物としての汚泥に加え、回転速度を1000rpm以上に設定された少なくとも1つの撹拌機により、汚泥と第1の高分子凝集剤の溶液とを20秒以下で混合して混合汚泥を調製する混合汚泥調製工程(第1の撹拌工程)と、第2の高分子凝集剤の溶液を混合汚泥に加え、混合汚泥と第2の高分子凝集剤の溶液とを混合して凝集フロックを形成して凝集汚泥を得る凝集フロック形成工程(第2の撹拌工程)とを有し、混合汚泥調製工程の前に、被処理物として汚泥に無機凝集剤を加える無機凝集剤・前添加工程を導入する処理方法が記載されている。特許文献2には、第1の撹拌工程はインラインミキサーなどの高速撹拌機によって行われ、高分子凝集剤を汚泥に均一に分散させ、高分子凝集剤を汚泥の細部まで行き渡らせ、第2の撹拌工程は低速の撹拌速度に設定された通常の撹拌翼を有する撹拌機によって行われ、凝集フロックを成長させると記載されている。特許文献2の処理方法によれば、脱水ケーキの含水率を低減して廃棄物量をより一層削減することができ、しかも、脱水ろ液の色度を低減することができると記載されている。
従来の処理方法及び装置は、高速撹拌によって汚泥に高分子凝集剤を均一に分散させ、汚泥の細部まで行き渡らせる方法(特許文献2)や、濃縮汚泥に高分子凝集剤を添加して凝集フロックを破壊せずに脱水機に圧入させる方法(特許文献1)などを用いている。
特許第6270328号公報 特許第6378865号公報
本発明は、高分子凝集剤と無機凝集剤を有機性汚泥に添加して脱水する処理方法において、脱水ケーキの含水率を低減し且つ無機凝集剤の添加量を削減することができる処理方法及び処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、高速撹拌により汚泥に高分子凝集剤を分散させたり、濃縮汚泥に高分子凝集剤を添加し凝集フロックを破壊せずに圧入したりする従来の方法と異なり、凝集フロックを含む有機性汚泥を濃縮した後、脱水する前に、粘度の高い濃縮汚泥に凝集剤を添加して混練することにより濃縮汚泥中に凝集剤を行き渡らせることを特徴とする。本発明の具体的態様は以下のとおりである。
[1]有機性汚泥に第一凝集剤を添加して凝集フロックを形成する凝集反応槽と、
凝集フロックを含む汚泥を濃縮する汚泥濃縮装置と、
汚泥濃縮装置で形成される濃縮汚泥に第二凝集剤を添加して、濃縮汚泥と第二凝集剤とを混練させる混練装置と、
混練後の汚泥を脱水する脱水機と、
を具備する有機性汚泥の処理装置。
[2]前記脱水機はスクリュープレス型汚泥脱水機又は軸摺動型スクリュープレス型脱水機である、前記[1]に記載の有機性汚泥の処理装置。
[3]前記第一凝集剤は高分子凝集剤であり、前記第二凝集剤は無機凝集剤である、前記[1]又は[2]に記載の有機性汚泥の処理装置。
[4]有機性汚泥に第一凝集剤を添加して凝集フロックを形成する第一凝集工程と、
凝集フロックを含む汚泥を濃縮する汚泥濃縮工程と、
濃縮汚泥に第二凝集剤を添加して、濃縮汚泥と第二凝集剤とを混練させる混練工程と、
混練後の汚泥を脱水する脱水工程と、
を含む有機性汚泥の処理方法。
[5]前記第一凝集剤は高分子凝集剤であり、前記第二凝集剤は無機凝集剤である、前記[4]に記載の有機性汚泥の処理方法。
本発明によれば、高分子凝集剤と無機凝集剤を有機性汚泥に添加して脱水する処理方法において、脱水ケーキの含水率を低減し且つ無機凝集剤の添加量を削減することができる。また、無機凝集剤の添加量を削減することができる副次的効果として、脱水装置や配管などのスケール(石膏など)の生成を抑制することができる。
本発明の有機性汚泥の処理装置の構成及び処理フローの概略説明図である。 実施例2における第二凝集剤注入率に対する脱水汚泥の含水率を示すグラフである。 脱水機のパンチング部分のスケール発生状況を示す写真である。 脱水機のパンチング部分のスケール無しの状況を示す写真である。
好ましい実施形態
以下、添付図面を参照しながら本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1に、本発明の有機性汚泥の処理装置の構成及び処理フローの概略を示す。
受入槽(図示せず)からのし尿・浄化槽汚泥や、余剰汚泥などの有機性汚泥は、貯留槽1に貯留された後、凝集反応槽2に送られる。凝集反応槽2において、有機性汚泥に第一凝集剤が添加され、凝集フロックが形成される。凝集フロックを含む汚泥は、濃縮装置3に送られ、濃縮汚泥と濃縮ろ液とに固液分離される。濃縮汚泥は、混練機4に送られる。混練機4にて混練される前に、濃縮汚泥には第二凝集剤が添加される。第二凝集剤の添加位置は、濃縮装置3の出口近辺でも、濃縮汚泥を濃縮装置3から混練機4に送る配管中又はシュート内でも、混練機4の入口近辺でもよいが、混練の直前又は混練中に添加することが好ましい。濃縮汚泥と第二凝集剤との混練の程度により、混練機中の任意の位置で第二凝集剤を添加することができる。混練機4内にて、濃縮汚泥が移送される間に、第二凝集剤は濃縮汚泥の内部に練り込まれ、十分に濃縮汚泥内に分散する。濃縮汚泥は、凝集剤が十分に練り込まれた状態で、汚泥脱水機5に送られ、脱水汚泥と脱水分離液とに分離される。濃縮ろ液及び脱水分離液は、分離液槽6に貯留された後、生物処理などの追加の処理に供されてもよいし、下水に放流されてもよい。濃縮ろ液は、リン回収(MAP法)の原水として用いることもできる。
貯留槽1、凝集反応槽2、濃縮装置3及び脱水機5としては、有機性汚泥の処理において通常用いられているものを制限なく用いることができる。貯留槽1には、受入槽からのし尿・浄化槽汚泥に加えて、生物処理より生じる余剰汚泥や凝集汚泥を流入させてもよく、これらの有機性汚泥を撹拌混合して均質化を図り、後続の処理に供してもよい。凝集反応槽2としては、高速撹拌槽やインラインミキサーである必要はないが、これらを用いてもよい。濃縮装置3としては、固液分離装置が好ましい。脱水機5としては、スクリュープレス型脱水機又は軸摺動型スクリュープレス型脱水機であることが特に好ましい。
混練機4としては、濃縮汚泥を液状化させずに塊のまま第二凝集剤を混練しながら移送することができるスクリューコンベア型の混練機が好ましい。混練機4は、含水率を低下させるためにジャケット型であってもよく、水抜きが設けられていてもよい。濃縮汚泥は、含水率が90%以下、好ましくは85%以下の汚泥であるため、従来の高速撹拌などにより強力なせん断力を与えると、濃縮汚泥が液状化してしまう。混練機4は、0.1〜2.2kW程度の駆動力で濃縮汚泥を液状化させることなく、塊のまま移動させながら、凝集剤を塊の内部に練り込むものである。
混練機4又は汚泥脱水機5内の濃縮汚泥に対して、必要に応じて、さらに第三凝集剤を添加することもできる。第三凝集剤の添加位置は、第二凝集剤の添加位置よりも後段であればよく、混練機4内での混練中、混練機4の出口付近、混練機4から汚泥脱水機5に至る配管、汚泥脱水機5の入口付近のいずれでもよい。第三凝集剤の添加量は微量でもよい。
第一凝集剤としては高分子凝集剤が好ましく、第二凝集剤としては無機凝集剤が好ましい。高分子凝集剤としては、通常のアニオン性高分子凝集剤、カチオン性高分子凝集剤及び両性高分子凝集剤を用いることができるが、カチオン性高分子凝集剤又は両性高分子凝集剤が特に好ましい。カチオン性高分子凝集剤としては、例えばアクリレート系高分子凝集剤(「DAA系高分子凝集剤」とも称する)、メタクリレート系高分子凝集剤(「DAM系高分子凝集剤」とも称する)、アミド基、ニトリル基、ホルムアミド基などを含むポリビニルアミジン(「アミジン系高分子凝集剤」とも称する)、アミン塩酸塩、ポリアクリルアミドのマンニッヒ変性物などが挙げられる。DAA系高分子凝集剤としては、ジメチルアミノエチルアクリレートの四級化物の重合物、ジメチルアミノエチルアクリレートの四級化物とアクリルアミドとの共重合物などが挙げられる。DAM系高分子凝集剤としては、ジメチルアミノエチルメタクリレートの四級化物の重合物、ジメチルアミノエチルメタクリレートの四級化物とアクリルアミドとの共重合物などが挙げられる。
第二凝集剤としては、無機凝集剤を用いることが好ましい。無機凝集剤としては、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄(ポリ鉄)、硫酸第一鉄などが挙げられる。
第三凝集剤としては、第一凝集剤として挙げた高分子凝集剤を制限無く用いることができるが、第一凝集剤と同じ高分子凝集剤を使用することが好ましい。
本発明の処理方法及び処理装置において、濃縮汚泥の含水率は80〜95%程度、脱水汚泥の含水率は55〜85%程度を達成できる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
し尿処理施設の貯留槽内の有機性汚泥及び余剰汚泥を本発明の処理方法(試験系1)と混練しない処理方法(対照系1)によって処理し、第二凝集剤の注入率を変化させて脱水汚泥の含水率を測定した。
対照系1の有機性汚泥(TS:8,000mg/L)は、第一凝集剤を添加して凝集フロックを含む汚泥を形成させた後、濃縮して濃縮汚泥とし、濃縮汚泥に第二凝集剤を添加して、そのまま脱水処理した。
試験系1の有機性汚泥(TS:8,400mg/L〜6.800mg/L)は、第一凝集剤を添加して凝集フロックを含む汚泥を形成させた後、濃縮して濃縮汚泥とし、濃縮汚泥に第二凝集剤を添加して混練した後に脱水処理した。
第一凝集剤として、対照系1ではカチオン性高分子凝集剤(水ing株式会社製エバグロースDAA系高分子凝集剤)を用い、試験系1ではカチオン性高分子凝集剤(水ing株式会社製エバグロースDAA−DAM系重合高分子凝集剤)を用いた。
第二凝集剤として、対照系1では無機凝集剤(ポリ鉄)を用い、試験系1では無機凝集剤(硫酸バンド)を用いた。
第一凝集剤の注入率は表1に示すように固定し、第二凝集剤の注入率は表1に示すように変えて、第二凝集剤の注入率による脱水汚泥の含水率を比較した。第二凝集剤の「注入率」は、有機性汚泥のTSあたりの凝集剤の注入量を意味し、「含水率低下」は、第二凝集剤注入率0%の時の脱水汚泥の含水率を基準とした含水率(%)の差である。
表1より、対照系では、第二凝集剤注入率が増えると脱水汚泥の含水率が低下すること、及び試験系1では第二凝集剤の注入率が1.5%〜0.5%の範囲で同等の含水率の低下であることが確認された。対照系1では、含水率を約2.7ポイント低下させるために、第二凝集剤注入率は2.0%必要であるが、試験系1では、第二凝集剤注入率は0.5%〜1.0%で十分である。試験系1と対照系1とでは、有機性汚泥の性状及び添加した第二凝集剤が異なるが、試験系1の方が少量の第二凝集剤の添加でより大きな脱水汚泥の含水率の低下が可能であるといえる。
表1から、対照系1では第二凝集剤の注入率を低下させると脱水汚泥の含水率が悪化するのに対して、試験系1では第二凝集剤の注入率を低下させても脱水汚泥の含水率は悪化せず、混練によって汚泥の内部にまで第二凝集剤が十分に行き渡り、脱水効果を向上させることが確認できる。
次に、本発明の処理方法において、上記試験系1と同じ有機性汚泥及び第二凝集剤(硫酸バンド)とするが、第二凝集剤の注入率を一定にした対照系2の濃縮汚泥及び脱水汚泥の含水率を比較した。
し尿処理施設の貯留槽内の有機性汚泥(TS:8,400mg/L〜6.800mg/L)に対して、第一凝集剤を添加して凝集フロックを含む汚泥を形成させた後、濃縮して濃縮汚泥とし、濃縮汚泥に第二凝集剤を添加して混練した後に脱水処理した。
対照系2及び試験系1ともに、第一凝集剤の注入率は2.4%に固定した。第二凝集剤の注入率は、試験系1は2時間経過ごとに1.5%、1.0%及び0.5%に変更し、対照系2は2.0%に固定した。
濃縮汚泥及び脱水汚泥のサンプリングは、第二凝集剤の注入率を変更して運転を2時間継続した後に行った。
各サンプリング時刻の濃縮汚泥及び脱水汚泥の含水率及び第二凝集剤注入率を表2に示し、第二凝集剤注入率と脱水汚泥含水率との関係を図2に示す。
表2及び図2より、試験系1と対照系2の86%以下の含水率の濃縮汚泥から、76%以下の含水率の脱水汚泥(脱水ケーキ)が得られており、ほぼ同等の脱水効果が認められる。しかし、図2より明らかなように、試験系1では第二凝集剤注入率を1.5%から2時間経過ごとに0.5%ずつ削減しているにもかかわらず、第二凝集剤注入率を2.0%に固定した対照系2と同等の脱水効果を示すことがわかる。第二凝集剤(硫酸バンド)の全使用量は、対照系2:試験系1=2%×6時間:(1.5%+1.0%+0.5%)×2時間=12%h:6%h(=2:1)の比率であり、試験系1では対照系2の1/2の使用量で同等の脱水効果が得られたことがわかる。また、第二凝集剤の注入率を変化させた2時間の処理時間で比較すると、対照系2:試験系1=2%:1.5%〜0.5%=4:3〜4:1の比率であり、最大で1/4まで第二凝集剤の使用量を削減できることがわかる。
以上、表1〜2及び図2から、本発明の処理方法は、混練工程を含まない従来法と比較して、同等の脱水汚泥の含水率を達成するための第二凝集剤の注入率を大幅に削減できることがわかる。
[参考例]
図3は従来の処理方法により、汚泥濃度8000mg/Lに対して、高分子凝集剤を注入率1.5%、ポリ鉄を注入率1.0%で添加して脱水処理した後の脱水機のパンチング部分のスケール発生状況を示し、図4は図3のパンチング部分の洗浄後の状態を示す。図3に示すスケールは、ポリ鉄(硫酸第二鉄)の注入率が高いために生じる硫酸カルシウム(CaSO)である。本発明の処理方法によれば、実施例1及び2に示すように第二凝集剤(ポリ鉄、硫酸バンド)の注入率を大幅に削減することができるため、スケール生成も抑制できると考えられる。

Claims (5)

  1. 有機性汚泥に第一凝集剤を添加して凝集フロックを形成する凝集反応槽と、
    凝集フロックを含む汚泥を濃縮する汚泥濃縮装置と、
    汚泥濃縮装置で形成される濃縮汚泥に第二凝集剤を添加して、濃縮汚泥と第二凝集剤とを混練させる混練装置と、
    混練後の汚泥を脱水する脱水機と、
    を具備する有機性汚泥の処理装置。
  2. 前記脱水機はスクリュープレス型汚泥脱水機又は軸摺動型スクリュープレス型脱水機である、請求項1に記載の有機性汚泥の処理装置。
  3. 前記第一凝集剤は高分子凝集剤であり、前記第二凝集剤は無機凝集剤である、請求項1又は2に記載の有機性汚泥の処理装置。
  4. 有機性汚泥に第一凝集剤を添加して凝集フロックを形成する第一凝集工程と、
    凝集フロックを含む汚泥を濃縮する汚泥濃縮工程と、
    濃縮汚泥に第二凝集剤を添加して、濃縮汚泥と第二凝集剤とを混練させる混練工程と、
    混練後の汚泥を脱水する脱水工程と、
    を含む有機性汚泥の処理方法。
  5. 前記第一凝集剤は高分子凝集剤であり、前記第二凝集剤は無機凝集剤である、請求項4に記載の有機性汚泥の処理方法。
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